JP4675089B2 - 空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置 - Google Patents

空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置 Download PDF

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Description

この発明は、河川や水路に設置して流水を堰止めたり流したりするゲートの扉体を駆動する場合に、空気圧を利用したゲートにおいて、水位が上昇して水害の発生する危険が生じた時に、電気的機能を必要とせずにこれを自動的に検出し、ゲートが危険回避のために必要な操作を実施するための、水位上昇の自動検出装置に関するものである。
ゲートの駆動において空気圧を利用することは、装置の持つ経済性や漏れても環境を汚さない特性が評価されて近年増加した技術である。
例えば、水路の底の回転中心により扉体が自在に起立または倒伏することにより流水を堰上げまたは放流する起伏ゲートの1種で鋼板製の扉体の下流側の根元部分で水路幅のほぼ全体に及んで設けた枕状の空気袋に、陸上の空気操作装置から空気管を接続して、圧縮空気を送入すれば空気袋が膨張して扉体を起立させ、逆に空気袋から圧力を有する空気を排出すれば、空気袋が収縮して扉体が倒伏するようにした空圧式起伏ゲートがある。
この場合、通常扉体は起立しており、流下する水を堰上げているのであるが、増水して水位が上昇した場合には、溢れて水害の発生する心配があるから水位の上昇を自動的に検出して扉体を倒伏させ、洪水を安全に流下させる手段が必要である。
また、他の例としては、取水設備の水の流入口に設けた鉛直で1対のゲート溝にガイドされて上昇または降下する鋼製扉体の頭部を陸上に中心線を鉛直に設置した空気シリンダのロッドにピンで結合することにより、空気シリンダの内部の下側に空気操作装置から圧縮空気を送入すれば、ロッドが空気シリンダの内部に引き上げられるので扉体が上昇し、空気シリンダの内部から圧力を有する空気を排出すれば、扉体が自重により降下する空気シリンダ式昇降ゲートがある。
この場合、通常扉体は上昇しており用水が取水口から用水路に流入しているのであるが、増水して水位が上昇した場合には、流入量が過多となって用水路から溢れる水害が発生する心配があるから、水位の上昇を自動的に検出して扉体を降下させ、取水口を閉塞する手段が必要である。
そして、このように河川また水路で流水を堰上げたり取水口を開閉するゲートは農業用、水道用、発電用等多方面で利用され、設置数も多いから、重要な技術である。
特にありません。
ところで、台風などで流域に多量の降雨があると河川が増水して洪水となる。この時河川で流水を堰上げていた起伏ゲートの扉体は確実に倒伏して洪水を海まで安全に流下させる必要がある。また取水口の昇降ゲートは、取水を断念して降下して取水口を閉塞し、下流の用水路を保護する必要がある。
したがってゲートには、通常電力を使用したり、小型のものでは人力によって、任意に起伏あるいは昇降する機能が付与されている。しかし洪水になって応急の操作が必要となった時に、停電していたり、管理者がゲートの操作場所に到着できない等の非常事態も予想されるので、これ等のゲートには管理者不在でも、停電していても、水位が上昇すれば、これに対応する操作が、自動的に実施される機能が必要である。
このために従来は、水位を監視すべき河川また水路の箇所に水位検出用の波防管を設け、その内側の水面に浮かべた浮子が、所定の高さまで浮上した時には、メカニカル弁を押し開いて空気操作装置の荷重支持部分から圧力を有する空気を大気中に放出する、フロート式自動弁が採用され多くの使用実績を有している。フロート式自動弁は構造が簡単で安価であり確実性にも優れているので好評にて使用されている。
しかしこのフロート式自動弁のメカニカル弁は、洪水時に水没すると泥や錆の発生のためその後の動作の確実性が劣化するので、洪水時にも水没しない場所を選んで設置する必要がある。それでも、小規模の河川や水路において、ゲートの近くに設置した水位検出用波防管の上部にフロート式自動弁を設けることが可能な場合は問題ないのであるが、広い高水敷のある大規模の河川等では水位検出用波防管を堤防の上等で洪水時に水没しない場所に設けるためには多額の工事費が必要となる。すなわち、ゲート位置から水位検出用波防管の位置まで長い導水管を布設し、深井戸のような水位検出用波防管を建設することになる。
その上、この長い導水管は、せっかくの高水敷と堤防に漏水の原因を作ることになる心配も否定できない。
以上のような事情で、広い高水敷のある大規模な河川では、ゲートの近くに設備し、洪水時には水没する可能性の有る水位検出用波防管に有効に設置し使用できる、電気的要素を必要としない、空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出の技術が求められている。
そこで、この発明の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置においては、ゲートの近くに設けた水位検出用波防管の内の水面に充分大きな浮力が発生し得るよう直径を大きくした浮子を浮かべる一方で、陸上から圧力を調節した後に流量も調節して少量の空気を常に放出し続ける空気放出管の管端を平滑にした上で波防管の上部に管端を鉛直下向きで所定の高さに設置することにより、水位上昇時、浮子が上昇して空気放出管の管端に接触し作用する浮子によって空気放出管を閉塞することにより、空気放出管内の圧力が上昇する現象を活用することにした。
すなわち、陸上の空気操作装置において、空気圧縮機が製造した圧縮空気を貯留する空気タンクから分岐した空気放出管を開閉弁、圧力調節弁、流量調節弁、パイロット管分岐の順序で経由した後に、地中に埋設するなどして、水路の水位を検出するためにゲートの近くに設けた波防管の上部に導き、管端を平滑に仕上げた後に鉛直下向きにして所定の高さに設置すると同時に、波防管の内の水面に、波防管の内径より適度に小さい直径であり、空気放出管の管端の直径より十分に大きい直径の浮子を浮かべ、その中心が空気放出管の中心線の延長上にあるよう調整する。
また上記パイロット管分岐において空気放出管から分岐したパイロット管を空気操作装置の操作用開閉弁に並列に設備したパイロット操作弁のパイロットポートに接続する。
その上で、開閉弁を開き空気放出管から常時少量の空気を放出し続けておけば、波防管内の水位が所定の水位まで上昇した時には、浮子が空気放出管の管端に接触し、作用する浮力によって管端を閉塞するから、空気放出管内の空気圧が圧力調節弁の設定圧まで上昇する。この設定圧まで上昇した空気圧が、パイロット管を経由して空気操作装置の操作用開閉弁に並列に設備したパイロット操作弁のパイロットポートに伝達されてこれを開くので、ゲートが水位上昇時に対応すべき操作が自動的に実施されるのである。
通常時は、空気放出管のパイロット管分岐から管端に到る部分の内部の圧力は、空気放出管の直径が流量調節弁によって制限された少量の空気流量にとっては充分大きいので、ほとんど大気圧である。したがって空気放出管やパイロット管の内部の空気圧は上昇せず、パイロット操作弁が開くことはない。
また、浮子の直径は空気放出管の直径に比較して充分に大きいので、空気放出管の内径に作用する圧力調節弁の設定圧による浮子を下方へ押下げようとする力に対抗して、浮子に作用する浮力が空気放出管の管端を閉塞することが可能となる。
したがって空気放出管とこれに連結しているパイロット管の内部の圧力が圧力調節弁の設定圧まで上昇し、パイロット管によってパイロット操作弁のパイロットポートに到ってこれを開くのである。
以上のようにゲートの近くに設置した水位検出用波防管の内部に浮かべた浮子の直径は充分に大きいので、水位の上下によって発生する浮力の増減は著しいので、洪水時に波防管全体が水没することがあっても、洪水の土砂を含んだ水が直接的に流入しない程度に保護されていれば、空気放出管の管端を開閉する機能は確保されるのである。
その結果水位検出用波防管はゲートの側壁等に埋設するステンレス鋼管で充分目的が達成されるので、導水管が短く建設費が非常に軽減された。
加えて長い導水管に長い年月において土砂が沈殿したり生物が侵入したりして発生する導通不良の心配と清掃の維持管理業務や、導水管が堤防漏水の原因とならないよう監視し続ける維持管理業務からも開放された。
さらに、パイロット管を単動空気シリンダの空気圧出入口に連結してパイロット管内の空気圧の上昇が伝達された時には、単動空気シリンダからロッドが押し出されて、メカニカル弁を開く構成とした事例では、単動空気シリンダのロッドの出入の動きを目視して、水位上昇の自動検出装置の動作を確認したり試験することができて設置調整や維持管理において非常に好都合なばかりでなく、単動空気シリンダのロッドがメカニカル弁を押す時に、併設したリミットスイッチを押すようにして電気的にもこれを検出し、通常時に行なう電気的操作との関係を正確なものとすることも可能となった。
以下、この発明に係る空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置の実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。
図1、図2、ならびに図3はこの発明の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置の1実施例を示すものであり、図1は水位が上昇していない状況の起立した空圧式起伏ゲートの断面図を示し、図2は水位が上昇した結果、水位上昇の自動検出装置が動作して倒伏操作を開始しようとする空圧式起伏ゲートの断面図を示し、図3は水位上昇の自動検出装置が動作した結果、倒伏した空圧式起伏ゲートの断面図を示す。
図1、図2および図3において、断面が長方形の水路の底のコンクリートの上面1に水路を横断して1列に設置した鉛直のアンカーボルト2が主押え板3によって、3辺が閉じ1辺が開いた平らな長方形に製作したゴム引布製の空気袋4の開いた辺の縁5を、水路の底のコンクリートの上面1に押え付けることによって、空気袋4の開いた辺を密閉すると同時に、空気袋4を水路の底のコンクリートの上面1に固定する。
次に、主押え板3の上面に十分な強度を有するゴム引布製の繋留版6の1辺をボルト7と押え板8によって強固に固定し、他の辺を鋼板製の扉体9の下部の上流面に、ボルト10と押え板11とにより強固に固定することによって、鋼板製の扉体9を主押え板3に起伏自在に繋留すると同時に、両者間の漏水を防止する。
その結果、主押え板3の下流側のふちに沿う位置に鋼板製の扉体9の下端部の起伏運動時に回転中心となる丸棒鋼22が位置し、同時に空気袋4は鋼板製の扉体9の下流側の根元部分に位置して枕状に鋼板製の扉体9を支持することになる。
加えて、水路の底の空気袋4より下流側の適当な位置のコンクリートの上面12に設置したアンカーボルト13と押え板14で一端をコンクリートの上面12に固定した十分な強度を有するゴム引布製の帯15の他端を、扉体9の下流側の面の空気袋4の接触する位置より上の適当な位置にボルト16と押え板17で固定することにより、扉体9が所定位置まで起立したときには、この帯15に作用する張力により扉体9が停止するようにする。
次に扉体9の上部に位置する小さな角度の曲げ加工部18とその先端に扉体9の上流側の面とその表面を一致させて溶接取付けした適当な太さの丸棒鋼19は、起立時には扉体9を越流する水を下流側に導くことにより、越流する水や一緒に流下する流木等が空気袋4や帯15等を打たないよう保護する。
また倒伏時には、扉体9の先端の丸棒鋼19が支持台20に支持されて、コンクリートの上面1、コンクリートの上面12、ならびに扉体9、その曲げ加工部18ならびに丸棒鋼19によって空気袋4や帯15を格納する空間を確保する。
特に帯15の折曲部21は余裕のある曲げ半径を保つことができるから、折り傷が発生する心配はない。
また、扉体9の曲げ加工部18の曲げ角度は小さいから、この部分で越流する水脈が乱れて振動の原因となることもない。
このように構成した上で、空気袋4の下部の口金23に接続した空気管24を水路のコンクリートに埋設するなどして陸上に導き、空気操作装置の排気用開閉弁25、排気用流量調節弁26、排気放出部27、パイロット操作弁28、給気用開閉弁29、給気用流量調節弁30、空気タンク31、空気圧縮機32に連結し、さらに空気タンク31から別に分岐して放出管路開閉弁33、放出管路圧力調節弁34、放出管路流量調節弁35、そしてパイロット管分岐45の順序で経由して空気放出管36に連結する。また空気放出管36はゲート上流側の水位を導水管37によって導入した波防管42の上部に到り、管端38を平滑に仕上げさらに気密用のパッキング39を取付けた後に鉛直下向きにして所定の高さに設置してある。
加えて、パイロット管分岐45において、空気放出管36から分岐したパイロット管40が排気用開閉弁25と並列に設置したパイロット操作弁28のパイロットポート41に連結している。
また波防管42の内には波防管42の内径より適度に小さい直径の浮子43を浮かべ、その中心が空気放出管36の中心線の延長上にあるよう調節してある。そして、波防管42の内面には銅板44の内張りが施されていて、波防管42の内面に微生物等が付着して浮子43が水位の上下に従って上昇降下する際の抵抗を軽減している。
また、空気タンク31には空気圧縮機32から常時、圧縮空気が充分に多量に貯留されている。万一停電となっても所定の時間の間は、空気放出管36から少量の空気を放出し続けることが可能である。
なお、一端を波防管の上部に回転自由に取り付けた棒状部材の他端に浮子を取付けると同時に、棒状部材の中間位置には、浮子が上昇した時には、空気放出管の管端に接触し押し付けられて閉塞する閉塞子を取り付けることにより、浮子に作用する浮力を数倍に強化して管端に加えられるようにして、管端と閉塞子の気密性を向上させることができる。
その上で給気用開閉弁29を開いて、空気タンク31から給気用流量調節弁30、給気用開閉弁29、空気管24を経由して口金23から空気袋4の内部に空気を圧入した結果、空気袋4が膨張して扉体9が起立した状態の断面図が図1ならびに図2である。
この時、放出管路開閉弁33も開いて、放出管路圧力調節弁34により圧力調節の上、放出管路流量調節弁35によって流量を少量に制限した後にパイロット管分岐45と空気放流管36を経て管端38から空気タンク31の内からの圧縮空気を放出している。
そして、波防管42の内には導水管37からゲート上流の水位が導入され、その水位において浮子43が波防管42の内部で浮いている。
図1においては、水路を流れる水量が少なく、ゲート上流の水位が低いから、浮子43の上端は空気放出管36の管端38と接触していないため、空気放出管36から放出される空気の圧力は大気圧に近い値であり、空気放出管36からパイロット管分岐45において分岐したパイロット管40の内部の圧力も同様であるから、パイロット操作弁28は何も反応しない。
図2においては、水路を流れる水量が増加し、ゲート上流の水位が上昇したので、浮子43の上端が、空気放出管36の管端38と接触し、その後の水位上昇によって生ずる余裕の浮力によって管端38とパッキング39に押し付けられている。
その結果、空気放出管36からの空気の放出が妨げられて空気放出管36の内部の圧力が上昇し、最大限放出管路圧力調節弁34の設定圧に到ることになる。したがって空気放出管36からパイロット管分岐45において分岐したパイロット管40の内部の圧力も上昇するから、パイロット管40によってパイロットポート41に連結されたパイロット操作弁28が開いて、空気袋4の内部の圧力を有する空気を口金23から空気管24、パイロット操作弁28、排気用流量調節弁26を経て排気用放出部27から大気中に放出することになるのである。
この条件が整い、扉体9が倒伏を開始しようとしている状況が図2に示されている。この時、空気放出管36の管端38では、上昇した空気圧によって浮子43を押し下げる力が作用するけれども、空気放出管36の管内径と比較して、浮子43の直径が充分大きいので、浮子43に作用する浮力がこの押し下げる力に打ち勝って管端38を閉塞し続けるので、空気放出管36の内の空気圧が放出管路圧力調節弁34の設定圧まで上昇することができる。
その結果、扉体9が倒伏した状況を示したのが図3である。
以上のように、河川の水位の上下にしたがって波防管42の内で上昇、降下する浮子43によって管端38を開閉される空気放出管36の内部の空気圧の上昇を、パイロット管40によって、排気用開閉弁25に並列に設置したパイロット操作弁28のパイロットポート41に伝達することにより、水位の上昇を自動的に検出し、扉体9を倒伏させて洪水を安全に流下させることができるのである。
図4、図5、ならびに図6はこの発明の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置を応用した空気シリンダ式昇降ゲートの他の実施例を示すものであり、図4は水位が上昇していないので水位上昇の自動検出装置は動作せず、取水口制水ゲートの扉体が空気シリンダに引き揚げられて取水口に水が流入している状況の正面図であり、図5は水位が上昇して浮子が上昇し水位上昇の自動検出装置が動作して、取水口制水ゲートの扉体が降下途中にある状態の正面図であり、図6は水位上昇の自動検出装置が動作した結果、空気シリンダから圧力を有する空気が排出しつくされて、扉体が取水口を完全に閉塞した状態の取水口制水ゲートの正面図である。
図4、図5および図6において、取水設備のゲート溝50にガイドされて昇降する鋼製扉体51はピン52によって空気シリンダ53のロッド54に結合されている。
空気シリンダ53の上部には給排気部81があり、下部には空気管55が連結される。この空気管55は降下用開閉弁56、降下用流量調節弁57、排気放出部58、メカニカル弁59、上昇用開閉弁60、上昇用流量調節弁61、空気タンク62、空気圧縮機63に連結する。
別に空気タンク62から分岐した空気放出管64は、放出管路開閉弁65、放出管路圧力調節弁66、放出管路流量調節弁67、パイロット管分岐68の順で経由してゲート上流側の水位を導水管70によって導入した波防管71の上部に到り、管端69を平滑に仕上げさらに円錐形の浮子受口72を取付けた後に、鉛直下向きにして所定の高さに調整してある。
加えて、パイロット管分岐68から分岐したパイロット管73は逆止弁74、圧抜管分岐75を経由して単動空気シリンダ76に連結し、この圧抜管分岐75から分岐した圧抜管77は開閉弁78を経て放出部79に連結している。
また波防管71の内には、波防管71の内径より適度に小さいけれど空気放出管64より充分大きい直径の浮子80を浮かべ、その中心が空気放出管64の中心線の延長上にあるよう調節している。
さらに通常には、空気タンク62には空気圧縮機63によって圧縮空気が充分に多量に貯留されている。
その上で上昇用開閉弁60を開いて空気タンク62から上昇用流量調節弁61、上昇用開閉弁60、空気管55を経由して空気シリンダ53に空気を圧入した結果、ロッド54が空気シリンダ53の内に引き込まれ、ピン52によってロッド54を連結している鋼製扉体51が上昇して取水口を全開した状態のゲートの正面図が図4である。
この時空気シリンダ53の上方にあった空気は空気シリンダ53の上方の給排気部81より大気中に放出される。通常時はゲートはこの状態であり、所要の水量が取水口から流入して需要者の用に供されている。
この時、不用意の増水に備えて、放出管路開閉弁65を開いて放出管路圧力調節弁66により圧力調節し、引き続いて放出管路流量調節弁67によって流量を少量に制限した後に、パイロット管分岐68を経由して管端69から空気タンク62の内部の圧縮空気を大気中に放出しておく。
図4の状態では水位が低く、浮子80の位置が低いから管端69からの空気放出を妨げるものがないので、放出管路流量調節弁67の出口から管端69に到る管内の圧力は大気圧と大差のない状態である。したがってパイロット管分岐68から分岐されたパイロット管73の内部の圧力も大気圧と大差がないから単動空気シリンダ76は何も動作しない。
図5には、水位が上昇して自動検出装置が動作し、空気シリンダ53から圧力を有する空気が排出され、鋼製扉体51が降下中の取水口制水ゲートの正面図を示す。
水位が上昇した結果、波防管71内に浮かべた浮子80が上昇し、その上部の閉塞子82が、浮子受口72に誘導されて管端69を閉塞し、空気タンク62からの空気の放出を妨げた結果、管端69からパイロット管分岐68の部分の管内の圧力が、放出管路圧力調節弁66の設定圧付近まで上昇し、その圧力が、パイロット管分岐68からパイロット管73、逆止弁74、圧抜管分岐75を経由して単動空気シリンダ76に到り、ロッド83を押し出してメカニカル弁59を押してこれを開いている。
その結果空気シリンダ53内部の圧力を有する空気は、空気管55、メカニカル弁59、降下用流量調節弁57を経由して排気放出部58から大気中に放出されている。
したがって、空気シリンダ53に出入するロッド54の先端とピン52で連結された鋼製扉体51は、自身に作用する自重によって空気シリンダ53の内部の空気に圧力を発生させつつ、降下の途中である。
図6には、水位が上昇して自動検出装置が動作し、空気シリンダ53から圧力を有する空気が排出しつくされて、鋼製扉体51が取水口を閉塞した状態の正面図を示す。
図6のように鋼製扉体51が取水口を閉塞した後に、水位が下がり、浮子80が降下して閉塞子82が空気放出管64の管端69から離れると空気放出管64の内の空気圧は、大気圧に近い値に戻るのであるが、パイロット管73の逆止弁74から圧抜管分岐75を経て単動空気シリンダ76の内部に到る部分の圧力は逆止弁74の存在により降下しない。したがって単動空気シリンダ76のロッド83は押し出されてメカニカル弁59を押し続けこれを開いている。
今、メカニカル弁59を閉じ、鋼製扉体51を空気シリンダ51によって引き揚げる場合には、圧抜管77の開閉弁78を開いて単動空気シリンダ76の内部の圧力を有する空気を放出部79から大気中に放出すればよい。
単動空気シリンダ76はそのロッド83を内蔵するスプリングによって引き込めるからメカニカル弁59を押さない状態に戻るのである。
本発明による空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置は、河川の流水を利用するために設置する堰上げゲートとして使用される空圧式起伏ゲートや取水口制水ゲートに使用される空気シリンダ式昇降ゲートの設置箇所が非常に多数であることから、大きな利用効果を得ることができる。
水位が上昇していない状況の起立した空圧式起伏ゲートの断面図である。 水位が上昇した結果、水位上昇の自動検出装置が動作して倒伏操作を開始しようとする空圧式起伏ゲートの断面図である。 水位上昇の自動検出装置が動作した結果、倒伏した空圧式起伏ゲートの断面図である。 水位が上昇していないので水位上昇の自動検出装置は動作せず、取水口制水ゲートの扉体が空気シリンダに引き揚げられて取水口に水が流入している状況の正面図である。 水位が上昇して浮子が上昇し水位上昇の自動検出装置が動作して、取水口制水ゲートの扉体が降下途中にある状態の正面図である。 水位上昇の自動検出装置が動作した結果、空気シリンダから圧力を有する空気が排出しつくされて、扉体が取水口を完全に閉塞した状態の取水口制水ゲートの正面図である。
1 コンクリートの上面
2 アンカーボルト
3 主押え板
4 空気袋
5 開いた辺の縁
6 繋留版
7 ボルト
8 押え板
9 扉体
10 ボルト
11 押え板
12 コンクリートの上面
13 アンカーボルト
14 押え板
15 帯
16 ボルト
17 押え板
18 曲げ加工部
19 丸棒鋼
20 支持台
21 折曲部
22 丸棒鋼
23 口金
24 空気管
25 排気用開閉弁
26 排気用流量調節弁
27 排気放出部
28 パイロット操作弁
29 給気用開閉弁
30 給気用流量調節弁
31 空気タンク
32 空気圧縮機
33 放出管路開閉弁
34 放出管路圧力調節弁
35 放出管路流量調節弁
36 空気放出管
37 導水管
38 管端
39 パッキング
40 パイロット管
41 パイロットポート
42 波防管
43 浮子
44 銅板
45 パイロット管分岐
50 ゲート溝
51 鋼製扉体
52 ピン
53 空気シリンダ
54 ロッド
55 空気管
56 降下用開閉弁
57 降下用流量調節弁
58 排気放出部
59 メカニカル弁
60 上昇用開閉弁
61 上昇用流量調節弁
62 空気タンク
63 空気圧縮機
64 空気放出管
65 放出管路開閉弁
66 放出管路圧力調節弁
67 放出管路流量調節弁
68 パイロット管分岐
69 管端
70 導水管
71 波防管
72 浮子受口
73 パイロット管
74 逆止弁
75 圧抜管分岐
76 単動空気シリンダ
77 圧抜管
78 開閉弁
79 放出部
80 浮子
81 給排気部
82 閉塞子
83 ロッド

Claims (5)

  1. 空圧式起伏ゲートや空気シリンダ式昇降ゲートのように、河川や水路に設置したゲートの扉体を、空気圧を利用して、起伏あるいは昇降の操作を行なうゲートの空気操作装置において、空気圧縮機が製造した圧縮空気を貯留する空気タンクから分岐した空気放出管を、開閉弁、圧力調節弁、流量調節弁、パイロット管分岐の順序で経由した後に、地中に埋設するなどして、河川または水路の水位を検出するためにゲートの近くに設けた波防管の上部に導き、管端を平滑に仕上げた後に、鉛直下向きにして所定の高さに設置すると同時に、波防管の内の水面に、波防管の内径より適度に小さい直径であり、空気放出管の管端の直径より充分に大きい直径の浮子を浮かべ、その中心が空気放出管の中心線の延長上にあるよう調整する。
    また上記パイロット管分岐において空気放出管から分岐したパイロット管を空気操作装置の操作用開閉弁に並列に設備したパイロット操作弁のパイロットポートに接続する。
    その上で、開閉弁を開き、空気放出管から常時少量の空気を放出し続けておけば、波防管内の水位が所定の水位まで上昇した時には、浮子が空気放出管の管端に接触し、作用する浮子によって管端を閉塞するから、空気放出管内の空気圧が圧力調節弁の設定圧まで上昇する。
    この設定圧まで上昇した空気圧がパイロット管を経由して空気操作装置の操作用開閉弁に並列に設備したパイロット操作弁のパイロットポートに伝達されてパイロット操作弁を開き、起伏ゲートの倒伏、あるいは昇降ゲートの降下等、水位の上昇に対応して必要な操作が、自動的に実施されるようにしたことを特徴とする空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置。
  2. 請求項1の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置において、空気放出管から分岐したパイロット管を、パイロット操作弁のパイロットポートの代りの単動空気シリンダの空気出入口に接続することにより、波防管内の水位が所定の水位まで上昇した時には圧力調節弁の設定圧まで上昇した空気放出管の内の空気圧がパイロット管から単動空気シリンダの内部に導入されてロッドを押し出すことにより、空気操作装置の操作用開閉弁に並列に設備したメカニカル弁を押してこれを開き、起伏ゲートの倒伏あるいは昇降ゲートの降下等、水位の上昇に対応して必要な操作が自動的に実施されるようにしたことを特徴とする空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置。
  3. 請求項1または2の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置において、空気放出管の管端にパッキングを取付けて、フロートが浮上して、空気放出管の管端に接触し、同時に押し付けられた時の気密性を向上させたことを特徴とする空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置。
  4. 請求項1ないし3の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置において、空気放出管の管端の先方に、内面をほぼ円錐形に仕上げたガイドを取付けると同時に、浮子の上端には管端に接触してこれを閉塞する閉塞子を突起させたことを特徴とする空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置。
  5. 請求項1ないし4の空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置において、波防管の内面に銅板を張ることにより、波防管内面に微生物が発生し付着して、浮子の浮上、沈下に支障の生じることを防止したことを特徴とする空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置。
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