JP2020061603A - 振動片、振動子及び発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外部からの振動を防いで位相雑音特性を向上させることができ、低コストで実現できる振動片、振動子及び発振器を提供する。【解決手段】 励振電極10a,10bが形成された振動部31を備えた中央部11と、本体の長辺に沿って設けられた2つの接続部12と、中央部11と接続部12との間に形成された隙間部14a,14bと、中央部11と接続部12とを本体の四隅で接続するアーム部13とを備え、振動部31が薄く形成されると共に、振動部31以外の厚みが均一に形成された振動片としている。【選択図】 図2
Description
本発明は、振動片、振動子及び発振器に係り、特に外部からの振動を防いで位相雑音特性を向上させることができる振動片、振動子及び発振器に関する。
従来の水晶振動子では、パッケージ及びパッケージ外部からの水晶片に与える影響を抑制する構成として、主に水晶から成る台座(水晶台座)を用いる構成が知られている。
また、パッケージを表裏に凹部が形成されたH構造とし、表側に水晶片と水晶台座を搭載し、裏面に発振回路のIC(Integrated Circuit)を搭載した水晶発振器がある。
パッケージの表面又は裏面に温度補償回路を設けた温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)がある。
また、パッケージを表裏に凹部が形成されたH構造とし、表側に水晶片と水晶台座を搭載し、裏面に発振回路のIC(Integrated Circuit)を搭載した水晶発振器がある。
パッケージの表面又は裏面に温度補償回路を設けた温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)がある。
一般に、水晶振動子では、台座に水晶片を搭載する際には、水晶片の電極と台座の金属パターンとを導電性接着剤で接着するが、経年変化により導電性接着剤からガスが発生し(アウトガス)、水晶振動子のエージング特性が劣化することが知られている。
そして、従来、エージング特性の向上や応力の軽減を図るため、台座と振動片とを一体に形成した振動素子もあった。
そして、従来、エージング特性の向上や応力の軽減を図るため、台座と振動片とを一体に形成した振動素子もあった。
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特許第3017750号公報「水晶振動子」(特許文献1)、特許第4715252号公報「圧電振動子」(特許文献2)、特開2013−098678号公報「水晶振動子」(特許文献3)、特開2016−220180号公報「圧電振動素子及び圧電デバイス」(特許文献4)、特開2016−225705号公報「水晶デバイス」(特許文献5)がある。
尚、関連する先行技術として、特許第3017750号公報「水晶振動子」(特許文献1)、特許第4715252号公報「圧電振動子」(特許文献2)、特開2013−098678号公報「水晶振動子」(特許文献3)、特開2016−220180号公報「圧電振動素子及び圧電デバイス」(特許文献4)、特開2016−225705号公報「水晶デバイス」(特許文献5)がある。
特許文献1には、保持用水晶板に振動用水晶片を搭載する位置に凹部を形成し、その凹部によって形成される隙間で振動用水晶片を確実に励振させ、励振用水晶片の長手方向での熱によるストレスを発生させない水晶振動子が示されている。
特許文献2には、基板における熱膨張の影響を小さくするために、隙間を有するスプリング部を備える圧電振動子が示されている。
特許文献3には、温度変化に伴う水晶片の変形を防ぎ、良好な周波数温度特性が得られる構成の水晶振動子が示されている。
特許文献3には、温度変化に伴う水晶片の変形を防ぎ、良好な周波数温度特性が得られる構成の水晶振動子が示されている。
また、特許文献4及び5には、振動部と、振動部を支持する支持部とが一体に形成された水晶振動子が示されている。
しかしながら、上述した従来の水晶振動子や水晶発振器に用いられる水晶台座では、外部からの振動が水晶片に影響してしまい、その振動によって位相雑音特性が劣化するという問題点があった。
尚、特許文献1〜5には、振動部を備えた中央部と、台座の長辺に沿った接続部との間に隙間部を設け、中央部と接続部とを本体の四隅でアーム部によって接続した構成で、振動部以外の厚みを均一に形成した振動片については記載がない。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、外部からの振動を防いで位相雑音特性を向上させることができ、低コストで実現できる振動片、振動子及び発振器を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、振動片であって、本体が、当該本体の長辺に沿って形成され、パッケージの電極と接触する2つの接続部と、接続部より本体の内側で長辺に沿って形成される2つの隙間部と、2つの隙間部で挟まれ、励振電極が形成された振動部を備えた中央部と、本体の四隅に形成され、中央部と接続部とを接続するアーム部とを有し、振動部は、中央部の他の部分に比べて厚みが薄く形成され、振動部以外の部分は、均一な厚みに形成されたことを特徴としている。
また、本発明は、上記振動片において、中央部の裏面に凹部が形成され、当該凹部が振動部となることを特徴としている。
また、本発明は、上記振動片において、アーム部は、接続部より幅が狭く形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、上記振動片において、アーム部は、円弧状に湾曲した形状に形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、振動子において、上記振動片を、パッケージ表面凹部の底面から突出して形成された段差部に設置したことを特徴としている。
また、本発明は、発振器において、上記振動片をパッケージ表面凹部の底面から突出して形成された段差部に設置し、パッケージの裏面凹部に発振回路を搭載したことを特徴としている。
本発明によれば、本体が、当該本体の長辺に沿って形成され、パッケージの電極と接触する2つの接続部と、接続部より本体の内側で長辺に沿って形成される2つの隙間部と、2つの隙間部で挟まれ、励振電極が形成された振動部を備えた中央部と、本体の四隅に形成され、中央部と接続部とを接続するアーム部とを有し、振動部は、中央部の他の部分に比べて厚みが薄く形成され、振動部以外の部分は、均一な厚みに形成された振動片としているので、外部からの振動が接続部に到達したとしても、アーム部が変形して振動を吸収することにより、振動部への影響を防ぎ、出力周波数を安定させ、位相雑音特性を良好にすると共に、アウトガスの影響を抑えてエージング特性を向上させ、低コストで実現できる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る振動片(本振動片)は、水晶で形成されており、両面に励振電極を備えた振動部を有する中央部と、本体の長辺に沿って設けられた接続部と、中央部と接続部との間に形成された隙間部と、本体の四隅に形成され、中央部と接続部とを接続するアーム部とを備え、振動部が、中央部の他の部分に比べて薄く形成されると共に、振動部以外の厚みが均一に形成されたものであり、外部からの振動を、アーム部が撓(たわ)んで変形することによって吸収して、振動部を保護して出力周波数を安定させると共に、アウトガスの影響を抑えてエージング特性を向上させ、また、低コストで実現することができるものである。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る振動片(本振動片)は、水晶で形成されており、両面に励振電極を備えた振動部を有する中央部と、本体の長辺に沿って設けられた接続部と、中央部と接続部との間に形成された隙間部と、本体の四隅に形成され、中央部と接続部とを接続するアーム部とを備え、振動部が、中央部の他の部分に比べて薄く形成されると共に、振動部以外の厚みが均一に形成されたものであり、外部からの振動を、アーム部が撓(たわ)んで変形することによって吸収して、振動部を保護して出力周波数を安定させると共に、アウトガスの影響を抑えてエージング特性を向上させ、また、低コストで実現することができるものである。
また、本発明の実施の形態に係る振動子(本振動子)は、本振動片をパッケージの表面凹部の底面の基板から突出した段差部に搭載したものである。
また、本発明の実施の形態に係る発振器(本発振器)は、本振動片をパッケージの表面凹部の底面の基板から突出した段差部に搭載し、パッケージの裏面凹部に発振回路を搭載したものである。
尚、以下の説明では、水晶で構成される振動片と、水晶振動子及び水晶発振器を例として説明するが、振動部に表面弾性波(SAW;Surface Acoustic Wave)電極を形成して、SAW共振子を構成してもよい。また、水晶に限らず、別の圧電材料を用いて振動片を形成して、振動子及び発振器を構成してもよい。
[本発振器の概略構成:図1]
本発振器の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本発振器の概略図である。
本発振器は、図1に示すように、水晶等の圧電材料から成り、中央に振動部31を備えた振動片1と、振動片1を表面凹部に収容して当該凹部の底面(基板)に搭載するパッケージ3と、パッケージ3の裏面凹部に搭載される発振回路(IC)4と、パッケージ3の表面周囲に形成されるシームリング5と、蓋となるリッド6とを基本的に備えている。
本発振器の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本発振器の概略図である。
本発振器は、図1に示すように、水晶等の圧電材料から成り、中央に振動部31を備えた振動片1と、振動片1を表面凹部に収容して当該凹部の底面(基板)に搭載するパッケージ3と、パッケージ3の裏面凹部に搭載される発振回路(IC)4と、パッケージ3の表面周囲に形成されるシームリング5と、蓋となるリッド6とを基本的に備えている。
[本発振器の各部]
本発振器の各部について具体的に説明する。
振動片(本振動片)1は、水晶(ATカット、SCカット)で形成されており、中央部分に励振電極が形成され、励振電極が形成された部分が振動部31となっている。図1では、励振電極等は省略している。尚、振動部31は、振動片1の裏面に凹部が形成されて、周囲より厚みが薄く形成されている。
本振動片1の詳細な構成については後述する。
本発振器の各部について具体的に説明する。
振動片(本振動片)1は、水晶(ATカット、SCカット)で形成されており、中央部分に励振電極が形成され、励振電極が形成された部分が振動部31となっている。図1では、励振電極等は省略している。尚、振動部31は、振動片1の裏面に凹部が形成されて、周囲より厚みが薄く形成されている。
本振動片1の詳細な構成については後述する。
パッケージ3は、セラミック等で形成され、表面及び裏面の両面に凹部が形成された断面H型の形状となっており、各凹部の底面は基板となっている。
また、パッケージ3の各長辺に沿って、表面凹部の底面(基板)から一段高くなるように底面から突出して、段差部30が形成されている。
図1の例では、段差部30は、パッケージ3の底面及び側面に接するように形成されているが、底面又は側面のみに接するように形成してもよい。
また、パッケージ3の各長辺に沿って、表面凹部の底面(基板)から一段高くなるように底面から突出して、段差部30が形成されている。
図1の例では、段差部30は、パッケージ3の底面及び側面に接するように形成されているが、底面又は側面のみに接するように形成してもよい。
そして、当該段差部30に本振動片1を搭載し、パッケージ3の裏面凹部に発振回路4を収容して搭載している。
パッケージ3に本振動片1と発振回路4を搭載する際には、半田等で固定されるようになっている。
パッケージ3に本振動片1と発振回路4を搭載する際には、半田等で固定されるようになっている。
発振回路(IC)4は、パッケージ3の裏面凹部に収納され、その凹部の底面(基板)に搭載される。尚、当該IC4以外に温度補償回路をパッケージ3の表面基板又は裏面基板に設けてもよい。温度補償回路を備えると、温度補償型水晶発振器(TCXO)となる。
シームリング5は、シーム封止を行うためにパッケージ3の表面周囲に銀(Ag)ロウ等で形成される。
リッド6は、蓋となるもので、コバールをニッケルメッキしたもの等が用いられ、シームリング5に接着するよう形成される。
尚、本振動片1をパッケージ3の凹部に搭載した構成が、本水晶振動子である。
リッド6は、蓋となるもので、コバールをニッケルメッキしたもの等が用いられ、シームリング5に接着するよう形成される。
尚、本振動片1をパッケージ3の凹部に搭載した構成が、本水晶振動子である。
[本振動片の構成:図2〜7]
次に、本振動片の構成について図2〜5を参照しながら説明する。図2は、本振動片の表面説明図であり、図3は、本振動片の長辺側面説明図であり、図4は、本振動片の短辺側面説明図であり、図5は、本振動片の裏面説明図である。
図2に示すように、本振動片1は、本体の中央部分に設けられた中央部11と、本体の長辺に沿って形成された2つの接続部12と、中央部11と各接続部12とを接続する4つのアーム部13とを備えている。
そして、中央部11と、接続部12及びアーム部13との間には、隙間部14a,14bが形成されている。
次に、本振動片の構成について図2〜5を参照しながら説明する。図2は、本振動片の表面説明図であり、図3は、本振動片の長辺側面説明図であり、図4は、本振動片の短辺側面説明図であり、図5は、本振動片の裏面説明図である。
図2に示すように、本振動片1は、本体の中央部分に設けられた中央部11と、本体の長辺に沿って形成された2つの接続部12と、中央部11と各接続部12とを接続する4つのアーム部13とを備えている。
そして、中央部11と、接続部12及びアーム部13との間には、隙間部14a,14bが形成されている。
中央部11は、本体の一方の短辺から他方の短辺に亘って形成され、中央部11の中央付近には振動部31が形成されている。
振動部31は、図2,図5に示すように、表面に励振電極10a、裏面に励振電極10bを備えている。
振動部31は、図2,図5に示すように、表面に励振電極10a、裏面に励振電極10bを備えている。
図5に示すように、振動部31に相当する中央部11の裏面には凹形状の凹部が形成されており、振動部31は、中央部11の他の部分に比べて厚みが薄く形成され、振動しやすくなっている。振動部31の厚みは、所望の振動周波数が得られるように調整されている。
つまり、中央部11は、逆メサ構造となっており、厚みが薄く形成され、励振電極10a,10bが形成された部分が振動部31となっている。
つまり、中央部11は、逆メサ構造となっており、厚みが薄く形成され、励振電極10a,10bが形成された部分が振動部31となっている。
このような構成とすることにより、台座の上に水晶片を搭載する構成と比べて、水晶片を固定する導電性接着剤を使用しなくて済むため、アウトガスを低減し、エージング特性を向上させることができるものである。
また、台座の上に水晶片を搭載する構成に比べて、全体の高さを低減し、パッケージの凹部を浅くでき、小型化を図ることができるものである。
また、台座の上に水晶片を搭載する構成に比べて、全体の高さを低減し、パッケージの凹部を浅くでき、小型化を図ることができるものである。
接続部12は、本振動片1の長辺上に形成され、パッケージ3の表面凹部に形成された段差部30に形成された電極に接続する。
アーム部22は、本体の四隅に、円弧状に湾曲した形状に形成され、本振動片1の長辺と短辺とを接続する。
隙間部14a,14bは、本振動片1の長辺に沿って略コの字に形成されており、本体の表裏を貫通している。
アーム部22は、本体の四隅に、円弧状に湾曲した形状に形成され、本振動片1の長辺と短辺とを接続する。
隙間部14a,14bは、本振動片1の長辺に沿って略コの字に形成されており、本体の表裏を貫通している。
つまり、本振動片1は、振動部31と一体に形成された中央部11の短辺に接続するように、4つのアーム部13を備え、更に2つのアーム部13同士を長辺に沿って接続する接続部12を備えた構成である。
このように、本振動片1では、振動部31が形成された中央部13を、隙間部14a,14bによって、外部からの力の影響を受けやすい接続部12と直接接続しないよう離して設けることで、振動部31への外部からの振動の影響を抑えるようにしている。
接続部12とアーム部12の幅を比較すると、アーム部13は、接続部12に比べて幅が狭く形成されている。
接続部12の幅を広く形成することで、本振動片1の構造的な強度を増大させると共に、パッケージ3の段差部30の金属パターンとの接合面積を大きくして接続を確実にすることができるものである。
また、アーム部13を細く形成することで、変形しやすくして、外部から振動が加わった場合に、アーム部13が撓んで変形して、外部からの力を吸収することができ、振動部31への影響を抑えて特性の変動を防ぐことができるものである。
接続部12の幅を広く形成することで、本振動片1の構造的な強度を増大させると共に、パッケージ3の段差部30の金属パターンとの接合面積を大きくして接続を確実にすることができるものである。
また、アーム部13を細く形成することで、変形しやすくして、外部から振動が加わった場合に、アーム部13が撓んで変形して、外部からの力を吸収することができ、振動部31への影響を抑えて特性の変動を防ぐことができるものである。
また、本振動片1では、中央部13の中心付近の幅(図2の縦方向の長さ)に比べて、本体の短辺となる端部の幅(図2の縦方向の長さ)が狭くなっている。それによって、隙間部14a,14bが上下に向けて開くコの字状となり、アーム部13を長く形成して、撓みやすくしている。
更に、図3,4に示すように、本振動片1では、振動部31以外の厚みが均一に形成されている。
これにより、本振動片1は、本体自体の凹凸があまりない形状となっており、厚みの薄い水晶板から、簡易な工程で本体の成型加工を行うことができ、製造コストを低減することができるものである。
これにより、本振動片1は、本体自体の凹凸があまりない形状となっており、厚みの薄い水晶板から、簡易な工程で本体の成型加工を行うことができ、製造コストを低減することができるものである。
本振動片1は、均一な厚みであっても、パッケージ3の段差部30に搭載されることによって、パッケージ3の表面凹部底面から浮いた状態で保持されるので、振動部31を備えた中央部13が基板に接触することなく、振動を妨げず、水晶と基板との熱膨張率の違いによって生じる応力の影響を小さくするものである。
本振動片1の電極について簡単に説明する。
本振動片1の表面には、図2に示すように、励振電極10aに接続する電極パターン21a,励振電極10bに接続する電極パターン21bが形成されている。励振電極10a,10b、及び電極パターン21a,21bは、金等の金属の薄膜で形成される。
具体的には、電極パターン21aは、図2に示すように、表面において、励振電極10aから本体の一方の短辺側に引き出されて、アーム部13を介して、一方の接続部12の全体に亘って形成されている。
本振動片1の表面には、図2に示すように、励振電極10aに接続する電極パターン21a,励振電極10bに接続する電極パターン21bが形成されている。励振電極10a,10b、及び電極パターン21a,21bは、金等の金属の薄膜で形成される。
具体的には、電極パターン21aは、図2に示すように、表面において、励振電極10aから本体の一方の短辺側に引き出されて、アーム部13を介して、一方の接続部12の全体に亘って形成されている。
また、図5に示すように、電極パターン21aは、裏面においては、上記と同一のアーム部13の端部(表面の電極パターン21aと重ならない位置)から接続部12に亘って形成されている。
また、電極パターン21bは、図5に示すように、裏面において、励振電極10bから、電極パターン21aと同じ短辺側に引き出されて、当該短辺上の別のアーム部13を介して他方の接続部12の裏面全体に亘って形成されている。
ここで、裏面においては、振動部31となる凹部の縁に段差部が形成されているが、電極パターン21bは、当該段差部にまたがって段の上と下とを接続するよう形成されている。
また、図2に示すように、電極パターン21bは、表面においては、当該アーム部13の端部(裏面の電極パターン21bと重ならない位置)から接続部12に亘って形成されている。
ここで、裏面においては、振動部31となる凹部の縁に段差部が形成されているが、電極パターン21bは、当該段差部にまたがって段の上と下とを接続するよう形成されている。
また、図2に示すように、電極パターン21bは、表面においては、当該アーム部13の端部(裏面の電極パターン21bと重ならない位置)から接続部12に亘って形成されている。
更に、図3,4に示すように、電極パターン21a,21bは、アーム部13の内側及び外側の側面と、接続部12の内側及び外側の側面にも形成されている。
そして、接続部12の裏面に形成された電極パターン21a,21bは、パッケージ3の段差部30に形成された金属パターンに半田等によって接続され、更に表面凹部の金属パターン及び基板に形成されたスルーホール等を介して裏面の発振回路4に接続する。
そして、接続部12の裏面に形成された電極パターン21a,21bは、パッケージ3の段差部30に形成された金属パターンに半田等によって接続され、更に表面凹部の金属パターン及び基板に形成されたスルーホール等を介して裏面の発振回路4に接続する。
[実施の形態の効果]
本振動片1によれば、水晶で形成されており、励振電極10a,10bが形成された振動部31を備えた中央部11と、本体の長辺に沿って設けられた2つの接続部12と、中央部11と接続部12との間に形成された隙間部14a,14bと、中央部11と接続部12とを本体の四隅で接続するアーム部13とを備え、振動部31の厚みを薄く形成し、振動部31以外の厚みを均一に形成したものであり、外部からの振動を、アーム部13が撓んで変形することによって吸収して、振動部31を保護して出力周波数を安定させると共に、アウトガスの影響を抑えてエージング特性を向上させ、また、低コストで実現することができる効果がある。
本振動片1によれば、水晶で形成されており、励振電極10a,10bが形成された振動部31を備えた中央部11と、本体の長辺に沿って設けられた2つの接続部12と、中央部11と接続部12との間に形成された隙間部14a,14bと、中央部11と接続部12とを本体の四隅で接続するアーム部13とを備え、振動部31の厚みを薄く形成し、振動部31以外の厚みを均一に形成したものであり、外部からの振動を、アーム部13が撓んで変形することによって吸収して、振動部31を保護して出力周波数を安定させると共に、アウトガスの影響を抑えてエージング特性を向上させ、また、低コストで実現することができる効果がある。
また、本水晶振動子によれば、本振動片1をパッケージ3の表面の凹部に設けられた段差部30に搭載した水晶振動子としているので、外部からの振動の影響を抑えて位相雑音特性を向上させ、低背化を図り、エージング特性を向上させ、低コストで実現できる効果がある。
また、本水晶発振器によれば、本振動片1をパッケージ3の表面の凹部に備え、裏面の凹部に発振回路4を備えた水晶発振器としているので、外部からの振動の影響を抑えて位相雑音特性を向上させ、低背化を図り、エージング特性を向上させ、低コストで実現できることができる効果がある。
尚、上述した例では、中央部13の表面に凹部を形成して振動部31の厚みを薄く形成したが、表面の代わりに裏面に凹部を形成してもよい。また、表面において、裏面の凹部と重なる位置に表面の凹部を形成して、振動部31となる水晶板の厚みを一層薄くしてもよい。
中央部13自体は、ある程度の厚みを備えている方が外部からの衝撃等にも強い構成となるため、中央部13の厚みと所望の振動を得るための振動部31の厚みを考慮して、凹部を表面のみとするか裏面にも設けるかを決定すればよい。
中央部13自体は、ある程度の厚みを備えている方が外部からの衝撃等にも強い構成となるため、中央部13の厚みと所望の振動を得るための振動部31の厚みを考慮して、凹部を表面のみとするか裏面にも設けるかを決定すればよい。
凹部を設けた構成とすることにより、振動部31以外の中央部13の厚みを確保でき、強度を保持できるものである。
また、振動部31の面積や中央部13の他の領域の面積についても、強度や振動部の特性を考慮して決定される。
また、振動部31の面積や中央部13の他の領域の面積についても、強度や振動部の特性を考慮して決定される。
本発明は、外部からの振動を防いで出力周波数を安定させて位相雑音特性を向上させることができる振動片、振動子及び発振器に適している。
1…振動片、 3…パッケージ、 4…発振回路、 5…シームリング、 6…リッド、 10a,10b…励振電極、 11…中央部、 12…接続部、 13…アーム部、 14a,14b…隙間部、 21a,21b…金属パターン、 30…段差部、 31…振動部
Claims (6)
- 振動片であって、
本体が、当該本体の長辺に沿って形成され、パッケージの電極と接触する2つの接続部と、
前記接続部より本体の内側で長辺に沿って形成される2つの隙間部と、
前記2つの隙間部で挟まれ、励振電極が形成された振動部を備えた中央部と、
本体の四隅に形成され、前記中央部と前記接続部とを接続するアーム部とを有し、
前記振動部は、前記中央部の他の部分に比べて厚みが薄く形成され、
前記振動部以外の部分は、均一な厚みに形成されたことを特徴とする振動片。 - 中央部の裏面に凹部が形成され、当該凹部が振動部となることを特徴とする請求項1記載の振動片。
- アーム部は、接続部より幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の振動片。
- アーム部は、円弧状に湾曲した形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の振動片。
- 請求項1乃至4のいずれか記載の振動片を、パッケージ表面凹部の底面から突出して形成された段差部に設置したことを特徴とする振動子。
- 請求項1乃至4のいずれか記載の振動片をパッケージ表面凹部の底面から突出して形成された段差部に設置し、パッケージの裏面凹部に発振回路を搭載したことを特徴とする発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018189749A JP2020061603A (ja) | 2018-10-05 | 2018-10-05 | 振動片、振動子及び発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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