JP2020061122A - 感知器 - Google Patents

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康洋 森
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智宏 上津
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Naoki Muro
室  直樹
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Kana Oi
香菜 大井
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Abstract

【課題】小型化を図ることことができる感知器を提供する。【解決手段】感知器1は、基板2と、熱検知素子30と、筐体5と、を備える。筐体5は、基板2を収容する。筐体5は、その内部空間SP1に設けられて気体が流れる流路6と、流路6と筐体5の外部空間SP2とを繋ぐ開口部7と、を有する。熱検知素子30は、基板2に実装されて、開口部7から流入した気体の熱を検知するチップサーミスタである。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に、感知器に関し、より詳細には、例えば火災等によって発生する熱を感知する感知器に関する。
従来例として、特許文献1に記載の熱煙複合式感知器を例示する。この感知器は、熱を感知する熱感知手段と、暗箱内に流入した煙を感知する煙感知部と、を備える。熱感知手段は、回路基板に接続されて回路基板から上側に向けて突出するリード線と、リード線の上端に設けられたサーミスタ等の感熱素子と、を備えて構成される。
特開2012−014330号公報
特許文献1の感知器では、感熱素子がリード線の上端に設けられているため、リード線の長さに依存して、感知器全体としての小型化(特に、薄型化)を図り難くしている可能性がある。
本開示は上記事由に鑑みてなされ、小型化を図ることができる感知器を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る感知器は、基板と、熱検知素子と、筐体と、を備える。前記筐体は、前記基板を収容する。前記筐体は、その内部空間に設けられて気体が流れる流路と、前記流路と前記筐体の外部空間とを繋ぐ開口部と、を有する。前記熱検知素子は、前記基板に実装されて、前記開口部から流入した前記気体の熱を検知するチップサーミスタである。
本開示によれば、小型化を図ることができる、という利点がある。
図1は、実施形態1に係る感知器の断面図である。 図2は、同上の感知器の下方から見た斜視図である。 図3Aは、同上の感知器における一部透視化された平面図である。図3Bは、図3Aにおける要部の拡大平面図である。 図4は、同上の感知器の概略ブロック構成図である。 図5は、同上の感知器における開口部を正面から見た拡大図である。 図6は、同上の感知器における変形例1の概略断面図である。 図7は、同上の感知器における変形例2の概略断面図である。 図8Aは、同上の感知器における変形例3の下方から見た斜視図である。図8Bは、同上の変形例3における一部透視化された平面図である。 図9Aは、同上の感知器における変形例4の下方から見た斜視図である。図9Bは、同上の変形例4における一部透視化された平面図である。 図10Aは、同上の感知器における変形例5の下方から見た斜視図である。図10Bは、同上の変形例5における一部透視化された平面図である。 図11は、同上の感知器における別の変形例の下方から見た斜視図である。 図12Aは、実施形態2に係る感知器の要部の側面図である。図12Bは、同上の感知器の、水平方向に沿って切った要部の断面図である。 図13Aは、同上の感知器における変形例1の要部の側面図である。図13Bは、同上の変形例1の、水平方向に沿って切った要部の断面図である。図13Cは、同上の変形例1の別の例の、水平方向に沿って切った要部の断面図である。 図14Aは、同上の感知器における変形例2の要部の側面図である。図14Bは、同上の変形例2の、水平方向に沿って切った要部の断面図である。図14Cは、同上の変形例2の、要部の斜視図である。 図15は、同上の変形例2の要部の分解斜視図である。 図16は、同上の感知器における変形例3の要部の側面図である。 図17Aは、同上の感知器における変形例4の要部の側面図である。図17Bは、同上の変形例4の、水平方向に沿って切った要部の断面図である。 図18Aは、実施形態3に係る感知器の下方から見た斜視図である。図18Bは、同上の感知器における一部透視化された平面図である。図18Cは、同上の感知器における流入口付近の、垂直方向に沿って切った要部の断面図である。 図19Aは、構造体に設置された同上の感知器に対して、試験器を用いて加熱点検を行う様子を示す図である。図19Bは、同上の感知器が試験器で覆われた状態における、試験器の模式的な断面図である。 図20は、同上の感知器における変形例の下方から見た斜視図である。 図21Aは、実施形態4に係る感知器の本体が取付ベースを用いて構造体に直付け設置された様子を示す斜視図である。図21Bは、同上の感知器の本体及び同上の取付ベースの分解斜視図である。 図22Aは、同上の感知器の本体が埋込ベースを用いて、構造体に埋め込み設置された様子を示す斜視図である。図22Bは、同上の感知器の本体及び同上の埋込ベースの分解斜視図である。 図23Aは、同上の埋込ベースが、第1取付金具を用いて、構造体に取り付けられる様子を模式的に示す部分断面図である。図23Bは、同上の埋込ベースが、第2取付金具を用いて、構造体に取り付けられる様子を模式的に示す部分断面図である。
(実施形態1)
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
本実施形態の感知器1は、例えば火災感知器であり、火災等によって発生する熱を検知する熱検知素子30を備えている。言い換えると、感知器1は、少なくとも熱を検知する機能を有した感知器である。以下では一例として、感知器1が、煙検知部4(図1参照)も更に備えた、いわゆる複合火災感知器であるものとする(図1〜図5参照)。感知器1は、煙検知部4の代わりに、又は煙検知部4に加えて、炎、ガス漏れ、又は不完全燃焼によるCO(一酸化炭素)の発生等を検知する検知部を備えてもよい。
感知器1は、図2に示すように、例えば建物の天井又は壁等の造営材である構造体X1(図示例では天井)に設置される。
感知器1は、図1〜図3Aに示すように、基板2と、1又は複数の熱検知素子30と、筐体5と、を備えている。ここでは一例として、感知器1は、4つの熱検知素子30を備えている。
筐体5は、基板2を収容する。筐体5は、図1に示すように、その内部空間SP1に設けられて気体が流れる流路6と、流路6と筐体5の外部空間SP2とを繋ぐ開口部7と、を有している。図1では、気体の流れを理解し易くするために、流路6を模式的に矢印線で図示しているが、内部空間SP1における煙検知部4の周囲の空隙部分は、概ね流路6に相当し得る。またここでは一例として、筐体5は、6つの開口部7を有している(図2では3つのみ図示)。
ここで本実施形態における熱検知素子30は、図1に示すように、基板2に実装されて、開口部7から流入した気体の熱を検知するチップサーミスタである。
この構成によれば、熱検知素子30が基板2に実装されるチップサーミスタであるため、例えば特許文献1における感熱素子がリード線の上端に設けられている構成に比べて、感知器1全体としての小型化(特に薄型化)を図ることができる。
(2)詳細
(2.1)全体構成
以下、本実施形態に係る感知器1の全体構成について詳しく説明する。感知器1は、上述の通り、熱及び煙を検知する、いわゆる複合火災感知器である。
以下では、図2の例の通り、感知器1が天井面(構造体X1の一面)に設置されていることを想定する。これにより、感知器1の上下、左右、前後の方向を、図2に図示されている上下、左右、前後の矢印を用いて規定して説明する。これらの矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。またこれらの方向は、感知器1の使用方向を限定する趣旨ではない。
感知器1は、上述した4つの熱検知素子30を有する熱検知部3を備えている。感知器1は、基板2、熱検知部3、煙検知部4及び筐体5に加えて、表示部8及び制御部9(図4参照)を更に備えている。また感知器1は、構造体X1に取り付けるための取付部10を備えている(図1参照)。図1では、取付部10が固定される構造体X1側の取付構造(例えば円盤状の取付ベース)の図示を省略している。感知器1は、構造体X1に固定された取付ベースに対して着脱可能に取り付けられる。
感知器1は、火災を検知したときに、火災の発生を知らせる信号を外部の警報器等(図示せず)へ送信し、また警報器等からの信号を受信する通信部11を備えている。
感知器1は、商用電源によって電力が供給されてもよいし、筐体5の内部に設けられた電池によって電力が供給されてもよい。
(2.2)筐体
筐体5は、基板2、熱検知部3、煙検知部4、表示部8の光源81、制御部9、通信部11、及びその他の回路モジュール等を、内部に収容する。また筐体5は、表示部8のガイド部82の一面を外部に露出するように支持する(図2参照)。
筐体5は、合成樹脂製であり、例えば難燃性ABS樹脂製である。筐体5は、全体として、上下方向にへん平な円筒状に形成されている。筐体5は、図1に示すように、一面(図示例では上面)が開放された円筒状の表カバー51と、円板状の裏カバー52と、を有している。筐体5は、感知器1が取り付けられる構造体X1と対向する設置面55(図1参照)を有している。ここでは、裏カバー52の一面(上面)が、設置面55に相当する。筐体5は、裏カバー52が表カバー51に対してその開放された一面側から組み付けられることにより構成される。
また筐体5は、上述の通り、その内部空間SP1に設けられて気体が流れる流路6と、流路6と外部空間SP2とを繋ぐ6つの開口部7として6つの側面口(横孔)7Aと、を有している。言い換えると、開口部7は、側面口7Aを有する。開口部7の数は特に限定されないが、筐体5に対する気体の出入りを考慮すれば、2つ以上設けられていることが好ましい。
ここでは6つの開口部7(6つの側面口7A)が、表カバー51に設けられている。具体的には、表カバー51は、図1及び図2に示すように、上下の両端が開放されたへん平な円筒体510と、円筒体510の下方にある円板状の基部511と、円筒体510及び基部511を繋ぐ複数本(例えば6本)の桟部512と、から構成されている。円筒体510、基部511、及び6本の桟部512は、一体なって形成されている。6本の桟部512は、基部511の周縁部において周方向に沿って略等間隔に並んでいて、かつ当該周縁部から円筒体510の開放された下縁部に向かって突出している。6本の桟部512は、円筒体510と基部511との間の距離を規定距離に保つ。6つの開口部7は、このように構成された表カバー51の周壁において、その周方向に沿って略等間隔に並んでいる。
各開口部7(各側面口7A)は、表カバー51の周壁を径方向に貫通する、略矩形状の貫通孔であり、流路6と外部空間SP2とを繋ぐ口となる。
表カバー51は、基部511の上面側に、基板2を位置決めするための位置決め構造を有している。位置決め構造の例としては、基部511の上面側に位置決め用の凹所が設けられていて、基板2に突設された爪片が当該凹所に嵌入されてもよい。基部511は、図3Aに示すように、基板2の径寸法よりもやや大きい径寸法を有している。
また表カバー51は、基部511に、表示部8のガイド部82の一面(下面)を外部空間SP2に露出するための一対の孔部513(図3A参照)を有している。
一対の孔部513は、基部511を下側から見たときに、基部511の周縁部寄りの位置にある。一対の孔部513は、基部511の周方向において等間隔となるように配置されている。言い換えると、一対の孔部513は、それらを結ぶ仮想線が基部511の中心を概ね通るように配置されている。一対の孔部513の並び方向は、本開示における前後方向に相当する。
各孔部513は、基部511をその厚み方向(上下方向)に貫通している。各孔部513の開口は、略矩形状である。各孔部513に、対応するガイド部82が嵌入されている。したがって、一対の光源81から放射された光は、一対のガイド部82をそれぞれ介して、筐体5の外部に導出される。
裏カバー52は、基板2に固定された取付部10の複数(例えば4つ)の接続片101が嵌入される嵌入孔520を複数有している(図1参照)。複数の接続片101は、基板2上に設けられている回路モジュールと電気的に接続されている。複数の接続片101は、その先端が裏カバー52の裏面側(設置面55側)から十分に突出する程度にまで差し込まれている。複数の接続片101は、構造体X1に固定された(不図示の)取付ベースのコンタクト部に対して、機械的及び電気的に接続され得る。要するに、取付部10は、単に取付ベースへの機械的な接続だけではなく、構造体X1の裏側にある電線(給電線及び信号線)との電気的な接続、さらに裏カバー52に対する基板2の安定的な位置決めも兼ねた部位である。この位置決めとは、基板2の径方向の位置決めだけではなく、基板2の上下方向の位置決めも含む。
また裏カバー52は、基板2と対向する一面(下面)において、基板2に実装された煙検知部4の上部を収容するための収容凹部521(図1参照)を有している。つまり、煙検知部4は、収容凹部521により安定的に位置決めされる。
さらに裏カバー52は、基板2と対向する一面(下面)において、流路6内における気体の流れを制御する、複数の制御板(壁体)522(図3A参照:図示例では4つ)を有している。各制御板522は、基板2の側から見て、略円弧状に形成されている。各制御板522は、表カバー51の基部511に近づく方向(下方向)に突出している。4つの制御板522は、基板2の側から見て、裏カバー52の周縁部近傍において、裏カバー52の周方向に沿って略等間隔に配置されている。4つの制御板522は、筐体5の内部空間SP1において、流路6を流れる気体が、熱検知素子30又は煙検知部4に向かってより流れ易くなるように気流を制御(誘導)する。制御板522の数は、特に限定されず、1つでもよい。
(2.3)基板
基板2は、プリント基板である。基板2には、熱検知部3、煙検知部4、表示部8、制御部9、通信部11、及びその他の回路モジュール(不図示)等が実装されている。その他の回路モジュールとは、表示部8の光源81及び煙検知部4の光学素子41を点灯させる点灯回路、並びに、商用電源等より供給される電力を用いて各種回路の動作電力を生成する電源回路等を含む。
基板2は、図3Aに示すように、全体として略円形状に形成されている。図3Aは、感知器1の下側から見た、一部(基板2と制御板522と煙検知部4)透視化されている平面図である。
本実施形態では、少なくとも熱検知部3の4つの熱検知素子30が、基板2の第1面21(表面)に表面実装されている。第1面21は、上面である(図1参照)。ここでは一例として、煙検知部4も、基板2の第1面21と同一平面側に配置されている。煙検知部4は、基板2の第1面21上に実装されている。煙検知部4の(後述する)ラビリンス部43は、その底部の下面に係合爪を有しており、その係合爪が基板2に形成されている係合穴に係合することで固定されている。また表示部8の光源81も、基板2の第1面21上に実装されている。
制御部9、及び回路モジュールを構成する複数の電子部品は、基板2の第1面21又は第2面22に実装されている。制御部9、及び回路モジュールを構成する複数の電子部品は、基板2のみに実装されていなくてもよく、例えば、基板2の周辺に別の実装基板が配置されていて、当該実装基板に、それらの一部又は全部が実装されてもよい。
以下、基板2の第1面21(上面)の反対側の面を、第2面22(下面)と呼ぶこともある。図3Aでは、基板2は、透視化されており、その第2面22が見えている。熱検知素子30、光源81及び煙検知部4は、実際には、第2面22の裏側の第1面21に実装されているが、説明の便宜上、図3Aではこれらも透視化されて図示している。特に、図3Aでは、煙検知部4のラビリンス部43内に配置される光学素子41及び受光素子42について点(ドット)により簡略化した上で図示している。
第1面21及び第2面22のうち、第1面21が、設置面55に近い側の面に相当する。したがって、熱検知素子30及び煙検知部4は、いずれも、基板2における設置面55に近い側の面に配置されているといえる。
以下、基板2の構造について詳しく説明する。基板2は、図3Aに示すように、円形状の本体部200と、本体部200の縁において、本体部200の中心から離れる方向に延出した複数(図示例では8つ)の延出部分を有している。以下、8つの延出部分を、一対の第1延出部201、一対の第2延出部202、一対の第3延出部203、及び一対の第4延出部204と呼ぶ。
煙検知部4は、本体部200の上面に配置されている。一方、4つの熱検知素子30、及び2つの光源81は、6つの延出部(201、202、203)に、それぞれ配置されている。
一対の第1延出部201は、本体部200の左右の縁から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。各第1延出部201の上面に、対応する1個の接続片101が配置されている。また各第1延出部201は、その先端に、さらに幅狭の小片部Y1を有している。各小片部Y1の上面に、対応する1つの熱検知素子30が配置されている。
一対の第2延出部202は、本体部200の前後の縁から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。第2延出部202の延出量は、他の延出部の延出量よりも少ない。各第2延出部202の上面に、対応する1つの光源81が配置されている。
一対の第3延出部203は、基板2の下側から見て、本体部200の前後の縁より反時計回りの方向に少しずれた位置から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。具体的には、前側の第3延出部203は、前側の第2延出部202の左横に配置され、後側の第3延出部203は、後側の第2延出部202の右横に配置されている。各第3延出部203も、第1延出部201と同様に、その先端に、さらに幅狭の小片部Y1を有している。各小片部Y1の上面に、対応する1つの熱検知素子30が配置されている。
一対の第4延出部204は、基板2の下側から見て、本体部200の前後の縁から時計回りの方向に少しずれた位置から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。具体的には、前側の第4延出部204は、前側の第2延出部202の右横に配置され、後側の第4延出部204は、後側の第2延出部202の左横に配置されている。各第4延出部204の上面に、対応する1個の接続片101が配置されている。
要するに、基板2は、一例として、その中心を軸に180度回転させることで対称となる、二回対称の形状である。
ところで、4つの熱検知素子30が配置されている一対の第1延出部201及び一対の第3延出部203の各々には、矩形状の開口を有した貫通孔31(図3B参照)が設けられている。図3Bは、一例として、図3Aの点線(想像線)で囲まれた円部分の拡大図である。貫通孔31は、熱検知素子30よりも内側(内部空間SP1の中心部側)に配置されている。熱検知素子30と貫通孔31とは、互いに隣接して配置されている。このような貫通孔31が、各熱検知素子30の傍に設けられていることで、熱検知素子30の周囲において基板2が占める領域を減らすことができ、熱検知素子30における熱が基板2を伝達して低くなってしまうことを抑制できる。すなわち、貫通孔31によって熱絶縁性が向上される。貫通孔31の開口面積は、熱検知素子30の表面積(例えば基板2の上側から見た表面積)よりも大きいことが望ましい。
(2.4)熱検知部と煙検知部
熱検知部3は、上述の通り、基板2の第1面21に実装された4つの熱検知素子30を有している(図4では1つのみ図示)。熱検知素子30の数は、特に限定されず、1つでもよいが、少なくとも2つ以上であることが好ましい。そして、本実施形態における熱検知素子30は、開口部7から流入した気体の熱を検知するチップサーミスタであり、基板2に表面実装されている。各熱検知素子30は、互いに異なる1つの開口部7と対向するように配置されている。なお、流路6及び開口部7に対する熱検知素子30の位置関係については、後の「(2.7)熱検知部の配置構造」の欄で詳しく説明する。
熱検知部3は、基板2上に形成されたパターン配線等を介して、制御部9と電気的に接続されている。各熱検知素子30は、制御部9に電気信号(検知信号)を出力する。言い換えると、制御部9は、各熱検知素子30から出力される電気信号を通じて、温度上昇に依存して変化し得る各熱検知素子30の抵抗値を監視している。
熱検知部3は、熱検知素子30以外に、熱検知素子30からの電気信号を増幅する増幅回路、及びアナログ−デジタル変換する変換回路等を更に有してもよいし、あるいは増幅及び変換は、回路モジュール側で行われてもよい。
煙検知部4は、内部空間SP1の中央部に配置され、煙を検知するように構成されている。具体的には、煙検知部4は、基板2の本体部200の上面に配置されて、かつその上部が裏カバー52の収容凹部521に収められている。煙検知部4は、例えば煙を検知する光電式のセンサである。煙検知部4は、図4に示すように、光を放射する光学素子41と、光学素子41から放射された光を受光する受光素子42と、ラビリンス部43と、を有している。光学素子41は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。受光素子42は、例えばフォトダイオードである。ラビリンス部43は、へん平な略円筒形状の外郭を有しているケースの内部に形成されている。煙検知部4のケースは、その外周面において気体をラビリンス部43内に導入する複数の口を有して、かつ外光が内部に入射することを抑制する構造を有している。
光学素子41及び受光素子42は、ラビリンス部43内において、互いに対向しないように配置される。言い換えると、受光素子42の受光面が、光学素子41の照射光の光軸C1(図3A参照)上から外れるように配置されている。
火災等の発生時には、煙が筐体5の開口部7を通じて筐体5内に入り、ラビリンス部43内に導入され得る。ラビリンス部43内に煙が存在しない場合、光学素子41の照射光は、受光素子42の受光面にほとんど到達しない。一方、ラビリンス部43内に煙が存在する場合、光学素子41の照射光が煙によって散乱し、散乱した光の一部が受光素子42の受光面に到達する。つまり、煙検知部4は、煙によって散乱された光学素子41の照射光を受光素子42で受光する。
煙検知部4の受光素子42は、制御部9と電気的に接続されている。煙検知部4は、受光素子42で受光された光量に応じた電圧レベルを示す電気信号(検知信号)を制御部9に送信する。制御部9は、煙検知部4から受け取った検知信号の光量を煙濃度に換算して火災の判定を行う。制御部9は、光量をそのまま閾値判定に用いてもよい。煙検知部4は、受光素子42で受光された光量を煙濃度に換算してから煙濃度に応じた電圧レベルを示す検知信号を制御部9に送信してもよい。
煙検知部4は、受光素子42からの電気信号を増幅する増幅回路、及びアナログ−デジタル変換する変換回路等を更に有してもよいし、あるいは増幅及び変換は、回路モジュール側で行われてもよい。また煙検知用の光学素子41の数は、1つに限定されず、複数でもよい。
(2.5)表示部
表示部8は、一対の光源81と、一対のガイド部82とを有している。各光源81は、例えば、平板状の実装基板の実装面の中央に少なくとも1個のLEDチップが実装された、パッケージ型のLEDとして構成される。各光源81は、上述の通り、基板2上に実装されている。各ガイド部82は、略L字形状に形成された、透光性を有している部位である。各ガイド部82は、基板2上の対応する光源81と対向し、かつ光源81から放射された光が入射する入射面を有している。各ガイド部82は、入射面から入射した光がガイド部82の外部に出射される出射面を有している。各ガイド部82の出射面は、表カバー51の対応する孔部513を介して露出している。
表示部8は、感知器1の動作状態を外部に通知する、作動灯である。通常時(火災の監視時)には、回路モジュールの点灯回路は、制御部9の制御下で光源81を消灯させる。火災が発生したと判定したときには、回路モジュールの点灯回路は、制御部9の制御下で光源81の点滅又は点灯を開始する。図4では、制御部9と表示部8との間における点灯回路の図示を省略している。
(2.6)制御部
制御部9は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを主構成とするマイクロコントローラにて構成されている。言い換えれば、制御部9は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御部9として機能する。プログラムは、ここではメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部9は、通信部11、及び回路モジュール(点灯回路及び電源回路等)を制御するように構成されている。
また制御部9は、熱検知部3及び煙検知部4からの検知信号を受信し、火災が発生したか否かを判定するように構成されている。具体的には、制御部9は、熱検知部3の4つの熱検知素子30からの検知信号を個別に監視し、検知信号に含まれている信号レベル(抵抗値に相当)が閾値を上回る(又は下回る)熱検知素子30が1つでも見つかると、火災が発生した判定する。また制御部9は、煙検知部4からの検知信号も監視し、検知信号に含まれている信号レベル(受光素子42で受光された光量又は煙濃度に相当)が閾値を超えると、火災が発生した判定する。
制御部9は、熱検知に基づいて、又は煙検知に基づいて、火災が発生したと判定すると、通信部11を介して、火災の発生を知らせる信号を、自動火災報知システムの受信機及び火災警報器等へ送信する。通信部11は、例えば有線により、受信機及び火災警報器等と通信するための通信インターフェイスである。通信部11は、取付部10の接続片101、取付ベースのコネクタ部、及び、構造体X1の裏側に配線されている信号線を介して、受信機及び火災警報器等と通信可能に接続されている。また制御部9は、火災が発生したと判定すると、表示部8(作動灯)の光源81を点滅又は点灯させるための制御信号を、回路モジュールの点灯回路へ出力する。
(2.7)熱検知部の配置構造
ここで本実施形態の熱検知部3の配置構造について説明する。
本実施形態では、上述の通り、熱検知部3の熱検知素子30が、基板2の第1面21に実装されるチップサーミスタである。そのため、感知器1全体としての小型化(特に薄型化)を図ることができる。またリードタイプのサーミスタに比べて、サーミスタ自体のコスト、及びその実装コストについても、安価に抑えることができる。
さらに本実施形態では、基板2の第1面21(表面)の少なくとも一部の領域は、流路6に露出している。ここで、第1面21の中央には煙検知部4が配置されており、筐体5の内部空間SP1の中央部は、概ね煙検知部4が占有している。流路6は、実質的に、内部空間SP1のうち中央部(煙検知部4)の周囲の空間に相当する。言い換えると、流路6は、概ねドーナツ形状となっている。したがって、本実施形態では、基板2の第1面21の全領域うち、煙検知部4の実装領域以外の周辺領域が、流路6に露出していることになる。周辺領域には、上述した合計8つの延出部(201〜204)の上面も含まれる。
このように基板2の第1面21の周辺領域が流路6に露出していることで、第1延出部201及び第3延出部203にある4つの熱検知素子30が、チップサーミスタでありながらも、流路6を流れる気体に曝される可能性をより高めることができる。
すなわち、例えば火災等の発生に起因して熱を持った気体が下から上昇する際に、複数の開口部7から筐体5内に導入されて流路6を流れる。その時に、熱検知素子30が、火災に相当する温度の熱を検知して、感知器1は、速やかに火災が発生していると判定できる。その結果、感知器1における熱の検知性能をより向上させつつ、感知器1の小型化を図ることができる。
ここで本実施形態の感知器1は煙検知部4も更に備えていて、流路6の奥となる内部空間SP1の中央部には、煙検知部4が位置している。言い換えれば、流路6は、熱も煙も通り得る共通の流路である。したがって、複数の開口部7から筐体5内に導入された気体が規定以上の煙濃度を有していれば、煙の検知も行える。したがって、火災の感知性能を高めつつ、感知器1全体としての小型化を図ることができる。
また本実施形態では、チップサーミスタである各熱検知素子30は、互いに異なる1つの開口部7と対向するように配置されている。図1で言えば、左側にある熱検知素子30は、左側にある1つの開口部7と対向するように配置され、右側にある熱検知素子30は、右側にある別の開口部7と対向するように配置されている。そして、各熱検知素子30は、外部空間SP2の側から、対応する開口部7の開口領域70(図1及び図5参照)を見たときに、略矩形状の開口領域70内に収まるように配置されている。要するに、開口領域70に対して投影された熱検知素子30の領域が、開口領域70内に収まっている。したがって、熱検知素子30の少なくとも一部が、開口領域70の外、すなわち筐体5の円筒体510の裏側又は桟部512の裏側に隠れるように配置される場合に比べて、開口部7から入り込んだ気体に曝される可能性をより高めることができる。
特に本実施形態では、チップサーミスタである各熱検知素子30は、図5に示すように、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、開口領域70内において、第1面21と直交する方向(上下方向)における開口領域70の中央に位置する。言い換えると、各熱検知素子30が開口領域70の中央に位置するように、開口部7と基板2との位置関係が規定されている。この位置関係は、例えば、表カバー51の基部511の裏側から突出して基板2と接触しているリブ514(図1参照)の突出量、及び取付部10の接続片101の差込量等によって調整される。このような位置関係により、例えば熱検知素子30が開口領域70の一端寄り(上端寄り又は下端寄り)に位置する場合に比べて、熱検知素子30が、開口部7から入り込んだ気体に曝される可能性を更に高めることができる。
また本実施形態では、各熱検知素子30は、単に煙検知部4の側方に配置されているのではなく、開口部7の近傍に配置されている。言い換えると、流路6を、開口部7の側にある第1路61と、第1路61と繋がっていて内部空間SP1の中央部の側にある第2路62とに分けると、チップサーミスタである各熱検知素子30は第1路61内にある(図1参照)。したがって、例えばチップサーミスタが第2路62内にある場合に比べて、感知器1における熱検知に関する応答性を高めることができる。なお、既述の通り、図1では流路6を模式的に矢印線で図示しているが、実際には、第1路61は、内部空間SP1における煙検知部4の周囲の空隙部分のうちの外側半分に相当し、第2路62は、空隙部分のうちの内側半分に相当する。
ところで、基板2の厚み方向(上下方向)において、ラビリンス部43の内部空間の中心P1は、上下方向において、チップサーミスタである熱検知素子30と設置面55との間にあることが好ましい(図1参照)。言い換えると、熱検知素子30は、上下方向において、中心P1よりも下側にある。図3Aでは、ラビリンス部43内に配置されている光学素子41及び受光素子42を模式的に点(ドット)で図示している。本実施形態では、光学素子41及び受光素子42の高さは、互いに同じであり、光学素子41の光軸C1と受光素子42の光軸C2との交点は、一例として、中心P1と略一致する。
光学素子41及び受光素子42の高さ位置、並びに光軸C1及びC2の向きは、光軸C1が、受光素子42の受光面と交わらない限り、特に限定されない。例えば、光学素子41及び受光素子42のうちのいずれか一方の高さは、他方の高さよりも低くてもよい。また光軸C1と光軸C2は、互いに交わらなくてもよい。この場合、煙検知部4の側方から見て光軸C1と光軸C2との間の中点が、中心P1と略一致してもよい。
このように中心P1が熱検知素子30と設置面55との間にあることで、熱を持った気体が筐体5内の流路6を流れる際に、上昇気流が発生するという特性に対して、熱検知素子30を通過した煙(気体)を効果的に煙検知部4へ誘導することができる。したがって、熱だけでなく煙も検知する感知器1において、火災の感知性能を更に高めつつ、感知器1全体としての小型化を図ることができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、上記実施形態に係る感知器1と同様の機能は、感知器1の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。なお、以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
本開示における感知器1の制御部9は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における感知器1の制御部9としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、感知器1の制御部9における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは感知器1に必須の構成ではなく、感知器1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、感知器1の少なくとも一部の機能、例えば、感知器1の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、基本例のように、感知器1の複数の機能が1つの筐体内に集約されていてもよい。
(3.1)変形例1
以下、本変形例(変形例1)の感知器1Aについて、図6を参照しながら説明する。基本例の感知器1と概ね共通する構成要素については、同じ参照符号を付してそれらの説明を適宜に省略することもある。なお、図6は、感知器1Aの模式的な断面図を示す。
感知器1Aは、内部空間SP1内に、気流調整部Z1を備えている点で、基本例と異なる。気流調整部Z1は、筐体5の表カバー51における円筒体510の下縁から、煙検知部4に向かって延び出ている。気流調整部Z1は、上下方向から見て、略ドーナツ状の板部材である。気流調整部Z1は、表カバー51と一体となって形成されてもよいし、表カバー51とは別部材で、表カバー51に対してネジ止め等により固定されてもよい。
気流調整部Z1は、開口部7の縁から筐体5内に向かって一定の距離の間、基板2に沿って真っ直ぐ延びている。ただし、気流調整部Z1は、途中から内部空間SP1の中央部に向かうほど、設置面55に近づく方向に傾斜している。
つまり、感知器1Aでは、気流調整部Z1が設けられていることにより、第1路61の開口断面積は、第2路62の開口断面積よりも小さく設定されている。したがって、開口部7を通じて流路6内へ入った気体を、狭い空間の第1路61から、広い空間の第2路62に向かって流れるように促進させることができる。
特に、気流調整部Z1が途中から設置面55に近づく方向に傾斜しているため、第2路62は、第1路61から上記中央部に向かうほど、設置面55に近づく方向に拡がっている。したがって、熱を持った気体が筐体5内の流路6を流れる際に、上昇気流が発生するという特性に対して、熱検知素子30を通過した煙(気体)を効果的に煙検知部4へ誘導することができる。
(3.2)変形例2
以下、本変形例(変形例2)の感知器1Bについて、図7を参照しながら説明する。基本例の感知器1と概ね共通する構成要素については、同じ参照符号を付してそれらの説明を適宜に省略することもある。なお、図7は、感知器1Bの模式的な断面図を示す。
感知器1Bは、煙検知部4が基板2の第1面21ではなく、第2面22に実装されている点で、基本例と異なる。なお、熱検知素子30は、基本例と同様に、第1面21に実装されている。
この感知器1Bの筐体5では、煙検知部4が第2面22(下面)に実装されているため、表カバー51が、煙検知部4を収容する収容凹部515を有している。具体的には、表カバー51の基部511は、その中央部が下方に凸となるように形成されている。なお、基本例では、裏カバー52が、煙検知部4の上部を収容するための収容凹部521を有している(図1参照)。
基部511は、その凸となる部位5110の周壁に、気体(煙)を筐体5内に導入させる孔部5111を有している。
また流路6は、基板2を境に、上側流路6Xと、下側流路6Yの2手に分かれるように構成されている。上側流路6Xを通る熱を持った気体は、熱検知素子30を通ることになる。また下側流路6Yを通る気体の一部は、基板2の貫通孔31(図3B参照)を通って上側流路6Xへ上昇し、熱検知素子30を通ることになる。また下側流路6Yを通る気体の残りは、そのまま中央部の煙検知部4に向かう。
(3.3)変形例3
以下、本変形例(変形例3)の感知器1Cについて、図8A及び図8Bを参照しながら説明する。基本例の感知器1と概ね共通する構成要素については、同じ参照符号を付してそれらの説明を適宜に省略することもある。なお、図8Aは、感知器1Cを下側から見た斜視図で、図8Bは、感知器1Cの下側から見た、一部(基板2のみ)透視化されている平面図である。
感知器1Cは、一例として、いわゆるP型(Proprietary-type)の通信方式で火災信号を外部に送信する、P型熱感知器である。感知器1Cは、基本例と同様に熱検知部3を備える一方で、基本例と異なり煙検知部4を備えていない。すなわち、感知器1Cは、熱の検知のみにより火災等の発生を判定する。
また感知器1Cでは、熱検知素子30の数が3つである点も、基本例と異なる(基本例では4つ)。
感知器1Cの基板2は、図8Bに示すように、基板2を下側から見て略菱形状となっている。3つの熱検知素子30のうち2つは、その菱形状の基板2の第1面21(上面)に表面実装されている。当該2つの熱検知素子30は、第1面21(上面)において、左右方向における対角する位置に、それぞれ配置されている。具体的には、基板2は、対角する位置における両縁部に、外方に向かって(左右方向に対してやや傾きを持って)突出する、一対の凸部23を、有している。各凸部23の上面に、対応する熱検知素子30が配置されている。もう1つの熱検知素子30は、基板2の中央部の上面に配置されている。
また基本例と同様に、各熱検知素子30の近傍には、熱絶縁性を向上させるために貫通孔31が設けられている。ただし、基板2の中央部に配置されている熱検知素子30については、半円状の2つの貫通孔31が、その熱検知素子30を間に挟むように配置されている。
また感知器1Cの表カバー51は、その基部511に、1つの流入口(縦孔)7Bと、2つの補助口(縦孔)56と、を有している。2つの補助口56は、基部511の左右の両縁近傍に配置され、流入口7Bは、基部511の中央に配置されている。流入口7B及び2つの補助口56の各々は、表カバー51の基部511をその厚み方向に貫通している。基部511の左右の両縁近傍にある2つの補助口56は、略三日月形状の開口を有し、基部511の中央にある流入口7Bは、略円形状の開口を有している。そして、基板2の一対の凸部23は、2つの補助口56とそれぞれ一対一で対応するように対向し、基板2の中央部は、中央の流入口7Bと対向する。その結果、凸部23及び基板2の中央部は、図8Bに示すように、2つの補助口56と流入口7Bとからそれぞれ露出している。したがって、上昇してくる熱を持った気体は、2つの補助口56及び流入口7Bを通って筐体5内に入り、さらに貫通孔31を通って第1面21(上面)側に流れ込む。よって、熱検知素子30は、開口部7(側面口7A:横孔)から流入してくる気体だけでなく、2つの補助口56及び流入口7Bから流入してくる気体にも曝され易くなる。
この構成においても、火災の感知性能を更に高めつつ、感知器1C全体としての小型化(特に薄型化)を図ることができる。
(3.4)変形例4
以下、本変形例(変形例4)の感知器1Dについて、図9A及び図9Bを参照しながら説明する。基本例の感知器1と概ね共通する構成要素については、同じ参照符号を付してそれらの説明を適宜に省略することもある。なお、図9Aは、感知器1Dを下側から見た斜視図で、図9Bは、感知器1Dの下側から見た、一部(基板2のみ)透視化されている平面図である。
感知器1Dは、一例として、いわゆるR型(Record-type)の通信方式で火災信号を外部に送信する、R型熱感知器である。感知器1Dは、基本例と同様に熱検知部3を備える一方で、基本例と異なり煙検知部4を備えていない。すなわち、感知器1Dは、変形例3の感知器1Cと同様に、熱の検知のみにより火災等の発生を判定する。
また感知器1Dでは、熱検知素子30の数が5つである点も、基本例と異なる(基本例では4つ)。
感知器1Dの基板2は、図9Bに示すように、基本例の基板2とやや類似した形状となっている。具体的には、感知器1Dの基板2は、円形状の本体部200と、本体部200の縁において、本体部200の中心から離れる方向に延出した複数(図示例では6つ)の延出部分を有している。以下、6つの延出部分を、一対の第1延出部201、一対の第2延出部202、及び一対の第3延出部203と呼ぶ。5つの熱検知素子30のうち1つは、本体部200の中央に配置され、残り4つの熱検知素子30、及び2つの光源81は、6つの延出部(201、202、203)に、それぞれ配置されている。
一対の第1延出部201は、本体部200の左右の縁から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。各第1延出部201は、その先端に、さらに幅狭の小片部Y1を有している。各小片部Y1の上面に、対応する1つの熱検知素子30が配置されている。
一対の第2延出部202は、本体部200の前後の縁から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。第2延出部202の延出量は、他の延出部の延出量よりも少ない。各第2延出部202の上面に、対応する1つの光源81が配置されている。
一対の第3延出部203は、基板2の下側から見て、本体部200の前後の縁より反時計回りの方向に少しずれた位置から、それぞれ、互いに離れる方向に延出している。具体的には、前側の第3延出部203は、前側の第2延出部202の左横に配置され、後側の第3延出部203は、後側の第2延出部202の右横に配置されている。各第3延出部203も、第1延出部201と同様に、その先端に、さらに幅狭の小片部Y1を有している。各小片部Y1の上面に、対応する1つの熱検知素子30が配置されている。
要するに、感知器1Dの基板2は、一例として、その中心を軸に180度回転させることで対称となる、二回対称の形状である。
また基本例と同様に、各熱検知素子30の近傍には、熱絶縁性を向上させるために貫通孔31が設けられている。ただし、基板2の中央部に配置されている熱検知素子30については、半円状の2つの貫通孔31が、その熱検知素子30を間に挟むように配置されている。また基本例と同様に、感知器1Dの表カバー51には、表示部8の一対のガイド部82が露出している。
感知器1Dの表カバー51は、その基部511に、1つの流入口(縦孔)7Bと、2つの補助口(縦孔)57と、を有している。2つの補助口57は、基部511の左右の両縁近傍に配置され、流入口7Bは、基部511の中央に配置されている。2つの補助口57及び流入口7Bの各々は、表カバー51の基部511をその厚み方向に貫通している。基部511の左右の両縁近傍にある2つの補助口57は、略矩形状の開口を有し、基部511の中央にある流入口7Bは、略円形状の開口を有している。そして、基板2の一対の第1延出部201における小片部Y1の先端は、左右2つの補助口57とそれぞれ一対一で対応するように対向し、基板2の中央部は、中央の流入口7Bと対向する。その結果、小片部Y1の先端及び基板2の中央部は、図9Bに示すように、2つの補助口57と流入口7Bとからそれぞれ露出している。したがって、上昇してくる熱を持った気体は、2つの補助口57及び流入口7Bを通って筐体5内に入り、さらに貫通孔31を通って第1面21(上面)側に流れ込む。よって、熱検知素子30は、開口部7(側面口7A:横孔)から流入してくる気体だけでなく、2つの補助口57及び流入口7Bから流入してくる気体にも曝され易くなる。
この構成においても、火災の感知性能を更に高めつつ、感知器1D全体としての小型化(特に薄型化)を図ることができる。
(3.5)変形例5
以下、本変形例(変形例5)の感知器1Eについて、図10A及び図10Bを参照しながら説明する。基本例の感知器1と概ね共通する構成要素については、同じ参照符号を付してそれらの説明を適宜に省略することもある。なお、図10Aは、感知器1Eを下側から見た斜視図で、図10Bは、感知器1Eの下側から見た、一部(基板2のみ)透視化されている平面図である。
感知器1Eは、一例として火災の発生時に警報音等の音を出力する火災警報器である。感知器1Eは、基本例と同様に熱検知部3を備える一方で、基本例と異なり煙検知部4を備えていない。すなわち、感知器1Eは、変形例3の感知器1C及び変形例4の感知器1Dと同様に、熱の検知のみにより火災等の発生を判定する。
また感知器1Eは、警報音等の音を出力するスピーカ、及び音響回路等を備えている点も、基本例と異なる。また感知器1Eは、一例として電池式の火災警報器である。したがって、感知器1Eは、電池、及び電池を収容するための収容空間等を有している。感知器1Eでは、操作部U1が表カバー51の正面に露出している。
操作部U1は、外部からの操作を受け付ける。操作部U1は、ユーザの指等による押し操作により上方へ押し込み可能となっている。また操作部U1は、透光性を有した円板状の部材である。操作部U1は、筐体5内の作動灯と対向して配置されている。さらに操作部U1は、押し操作により、筐体5内の押し釦スイッチを押すように構成されている。例えば警報音を発報中に操作部U1が押されると、警報音の出力が停止される。また感知器1Eが動作中である時、又は電池切れ等の発生時には、操作部U1が光る。なお、操作部U1への操作により動作試験等も実行可能である。
感知器1Eでは、熱検知素子30の数が3つである点も、基本例と異なる(基本例では4つ)。
感知器1Eの基板2は、図10Bに示すように、基板2を下側から見て逆Y字形状となっている。感知器1Eは、筐体5内に、スピーカ、電池及び操作部U1等、比較的体積の大きい部材が収容又は支持されるため、それらを避けるために、基板2は、省スペース化となる逆Y字形状を有している。
具体的には、感知器1Eの基板2は、左側が欠けた円形状の本体部200と、本体部200の縁において、本体部200の中心から離れる方向に延出した複数(図示例では3つ)の延出部分を有している。以下、3つの延出部分を、延出片205と呼ぶ。3つの熱検知素子30は、3つの延出片205に、それぞれ配置されている。
3つの延出片205のうち前側の1つの延出片205は、本体部200の前縁から延出していて、その先端の上面に、対応する1つの熱検知素子30が配置されている。3つの延出片205のうち後側の2つの延出片205は、本体部200の後縁より少し左右にずれた位置から延出していて、それらの先端の上面に、対応する2つの熱検知素子30がそれぞれ配置されている。
また基本例と同様に、各熱検知素子30より内側の近傍には、熱絶縁性を向上させるために貫通孔31(合計3つ)が設けられている。
感知器1Eの表カバー51は、その基部511に、1つの補助口(縦孔)58を有している。補助口58は、基部511の前縁近傍に配置されている。補助口58は、表カバー51の基部511をその厚み方向に貫通している。補助口58は、略矩形状の開口を有している。そして、3つの延出片205のうち前側の延出片205の先端は、補助口58と対向する。その結果、前側の延出片205の先端は、図10Bに示すように、補助口58から露出している。したがって、上昇してくる熱を持った気体は、補助口58を通って筐体5内に入り、さらに貫通孔31を通って第1面21(上面)側に流れ込む。よって、熱検知素子30は、開口部7(側面口7A:横孔)から流入してくる気体だけでなく、補助口58から流入してくる気体にも曝され易くなる。
この構成においても、火災の感知性能を更に高めつつ、感知器1E全体としての小型化(特に薄型化)を図ることができる。
(3.6)その他の変形例
基本例の感知器1(複合火災感知器)は、変形例3〜5とは異なり、表カバー51に縦孔を有していない。しかし、変形例3〜5と同様に、感知器1(複合火災感知器)は、図11に示すように、表カバー51に、1又は複数の補助口(縦孔)59(図示例では2つ)を有していてもよい。
基本例では、基板2の第1面21(上面)に熱検知素子30が実装されている。しかし、熱検知素子30は、基板2の第2面22(下面)に実装されてもよい。あるいは、複数の熱検知素子30のうちの一部が第1面21に、残りが第2面22に、分かれて実装されてもよい。また、例えば熱検知素子30と煙検知部4の両方が、基板2の第2面22(下面)に実装されてもよい。
基本例では、1つの熱検知素子30に対して隣接する貫通孔31の数は1つであるが、変形例3及び4に示したように、2つ以上であってもよい。例えば1つの熱検知素子30の周囲を囲むように複数の貫通孔31が設けられてもよい。
基本例では、熱検知素子30が基板2の第1面21に実装された上で、貫通孔31が隣接して配置されている。しかし、たとえ熱検知素子30が基板2の第2面22に実装されていても、貫通孔31が隣接して配置されていることが望ましい。
基本例では、基板2は、1枚のプリント基板から構成されている。しかし、基板2は、2枚以上のプリント基板に分割されて構成されてもよい。ただし、分割された複数のプリント基板は、同一平面上に配置されることが望ましい。
基本例では、開口部7は、筐体5の周壁に形成されている横孔である。しかし、本開示で言う開口部7は、横孔ではなく、変形例3〜5における流入口(縦孔)7B、補助口(縦孔)56〜58、及び上述した補助口(縦孔)59に相当してもよい。
(実施形態2)
以下、本実施形態に係る感知器1Fについて図12A及び図12Bを参照しながら説明する。本実施形態に係る感知器1Fは、遮蔽部V1を更に備える点で、実施形態1(変形例を含む)の感知器(1、1A〜1E)と異なる。以下、実施形態1と実質的に同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の遮蔽部V1は、実施形態1の感知器(1、1A〜1E)に対しても適宜適用されてもよい。
なお、図12A及び図12Bに示す感知器1Fは、実施形態1における変形例3の感知器1C(図8A及び図8B)と同様に、一例としてP型熱感知器である。また感知器1Fは、実施形態1における変形例3の感知器1Cと同様に、煙検知部4を備えておらず熱の検知のみにより火災等の発生を判定する熱感知器である。
本実施形態においても、熱検知素子30(チップサーミスタ)は、外部空間SP2の側から開口部7(側面口7A:横孔)の開口領域70を見たときに、開口領域70内に収まるように配置される。そして、遮蔽部V1は、熱検知素子30(チップサーミスタ)よりも外部空間SP2の側において開口領域70の一部を遮るように構成される。
遮蔽部V1は、一対の柱V11を有している。ここでは遮蔽部V1は、一対の柱V11から構成される。各柱V11は、上下方向(ここでは例えば基板2の厚み方向)に沿って長尺である。各柱V11は、筐体5の表カバー51と一体となって形成されている。具体的には、各柱V11の第1端(上端)は、筐体5の円筒体510に繋がっていて、各柱V11の第2端(下端)は、基部511に繋がっている。その結果、各柱V11は、開口部7(側面口7A)の上縁から下縁まで延びている。
一対の柱V11は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、裏カバー52と表カバー51とが並ぶ並び方向と直交する方向D1(ここでは左右方向)において、所定の距離L1を空けて配置される。以下、一例として、裏カバー52が第1カバーに相当し、表カバー51が第2カバーに相当するものとするが、その逆で、裏カバー52が第2カバーに相当し、表カバー51が第1カバーに相当してもよい。
ここでは一例として、所定の距離L1は、試験指が入らないように規定された距離である。試験指は、例えば、日本の電気用品安全法の別表第四1(2)ハに規定された擬似指とする。
熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、一対の柱V11間に配置される(図12A参照)。言い換えると、熱検知素子30は、一対の柱V11の間から露出する。
このように感知器1Fは、遮蔽部V1を更に備えることで、開口部7からの熱流入が妨げられにくくしつつ、例えば意図せずに人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減できる。
ところで、各柱V11は、図12Bに示すように、外部空間SP2からの気流を熱検知素子30(チップサーミスタ)に向かって誘導する誘導面V2を有している。ここでは各柱V11は、水平方向に沿って切った断面形状が略半楕円形状となっていて、その曲面が誘導面V2に相当する。そして、当該半楕円形状の先端が熱検知素子30に向いてある。したがって、遮蔽部V1によって開口部7からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。
次に本実施形態の変形例1について説明する。上述した図12A及び図12Bの例では、遮蔽部V1の柱V11の数は2本であるが、遮蔽部V1の柱の数は特に限定されない。図13A及び図13Bは、変形例1の感知器1Gを示す。変形例1の感知器1Gは、遮蔽部V1の柱の数が3本である点で、感知器1Fと異なる。
変形例1の感知器1Gは、一例としてP型熱感知器である。なお、感知器1Fの基板2の凸部23は、上下方向に沿って見て、筐体5の径方向に対してやや斜めに突出しているが(図12B参照)、感知器1Gの基板2の凸部23は、筐体5の径方向に沿って外側に突出している(図13B参照)。
感知器1Gの遮蔽部V1は、3本の柱(左右一対の第1柱V12と真ん中の第2柱V13)を有している。ここでは遮蔽部V1は、3本の柱から構成される。一対の第1柱V12及び第2柱V13の各々は、上下方向(ここでは例えば基板2の厚み方向)に沿って長尺である。一対の第1柱V12及び第2柱V13の各々は、筐体5の表カバー51と一体となって形成されている。具体的には、各柱の第1端(上端)は、筐体5の円筒体510に繋がっていて、各柱の第2端(下端)は、基部511に繋がっている。その結果、各柱は、開口部7の上縁から下縁まで延びている。
一対の第1柱V12の各々と、第2柱V13とは、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1(ここでは左右方向)において、それぞれ所定の距離L2を空けて配置される。ここでは一例として、所定の距離L2も、試験指が入らないように規定された距離である。
熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、一対の第1柱V12間に配置される(図13A参照)。ただし、熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、第2柱V13と重なる位置にある。言い換えると、熱検知素子30は、第2柱V13の裏側に隠れて見えない位置にある。
このように感知器1Gは、3本の柱を有した遮蔽部V1を備えることで、開口部7からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性をさらに低減できる。
ところで、一対の第1柱V12の各々は、図13Bに示すように、外部空間SP2からの気流を熱検知素子30(チップサーミスタ)に向かって誘導する誘導面V2を有している。ここでは一対の第1柱V12の各々は、水平方向に沿って切った断面形状が筐体5の外縁に沿って長い略レーストラック形状となっていて、その左右両側に誘導面V2として半円弧状の曲面を有している。したがって、遮蔽部V1によって開口部7からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。なお、第2柱V13は、水平方向に沿って切った断面形状が略矩形状となっているが、第1柱V12と同様に略レーストラック形状となっていて、誘導面V2を有してもよい。
なお、図13Cは、変形例1の感知器1Gの別の例を示す。この別の例では、一対の第1柱V12の各々は、水平方向に沿って切った断面形状が略台形状となっている。各第1柱V12は、当該台形状において互いに平行な2辺のうち短辺が熱検知素子30の側に、長辺が外部空間SP2の側となるように構成される。特に各第1柱V12は、真ん中の第2柱V13と対向する第1面V121、及び当該第1面V121とは反対側の第2面V122が、熱検知素子30に向かうように傾斜した傾斜面となっている。筐体5の径方向に対する第2面V122の傾斜角度は、第1面V121の傾斜角度よりも大きい。真ん中の第2柱V13は、水平方向に沿って切った断面形状が、筐体5の径方向に長い砲弾形状になっていて、熱検知素子30と対向する側が半円弧状である。この別の例では、第1面V121、第2面V122及び断面半円弧状の端面が、誘導面V2に相当する。要するに、この別の例では、一対の第1柱V12の各々が、誘導面V2を有している。この別の例においても、誘導面V2が設けられていることで、遮蔽部V1によって開口部7からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。
次に本実施形態の変形例2について説明する。図14A〜14C及び図15は、変形例2の感知器1Hを示す。変形例2の感知器1Hは、一例としてR型熱感知器である。感知器1Hの基板2の凸部23は、筐体5の径方向に沿って外側に突出している。
変形例2の感知器1Hにおける遮蔽部V1は、一対の第1突起V14と、1つの第2突起V15とを有している。ここでは遮蔽部V1は、一対の第1突起V14と、第2突起V15とから構成される。一対の第1突起V14の各々は、基板2の厚み方向における一の方向(ここでは上方)から基板2を覆う裏カバー52(第1カバー)から、表カバー51(第2カバー)に向かって突出する。表カバー51は、基板2の厚み方向における上記一の方向とは反対の方向(ここでは下方)から基板2を覆う。第2突起V15は、表カバー51から裏カバー52に向かって突出する。一対の第1突起V14及び第2突起V15の各々は、上下方向(ここでは例えば基板2の厚み方向)に沿って長尺である。
一対の第1突起V14は、図15に示すように、裏カバー52と一体となって形成されている。具体的には、一対の第1突起V14は、裏カバー52の下面における周縁部から連続して下方に突出する。なお、一対の第1突起V14の各々の先端は、表カバー51と接触しておらず、表カバー51との間に隙間を空けている。
一対の第1突起V14は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、互いに所定の距離L3を空けて配置される。ここでは一例として、所定の距離L3も、試験指が入らないように規定された距離である。熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、一対の第1突起V14間に配置される(図14A参照)。
第2突起V15は、方向D1において、一対の第1突起V14の間の中央に配置される。言い換えると、一対の第1突起V14の各々は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において第2突起V15に対してずれて配置される。そのため、遮蔽部V1によって開口部7からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。
第2突起V15は、表カバー51と一体となって形成されている。具体的には、第2突起V15は、表カバー51の上面における周縁部から連続して上方に突出する。第2突起V15の先端は、開口部7の上縁と接触しておらず、当該上縁との間に隙間を空けている。
第2突起V15は、図14Aに示すように、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、チップサーミスタと同じ位置にある。ただし、第2突起V15は、チップサーミスタの少なくとも一部が露出するように、その突出量が規定されている。具体的には、第2突起V15の先端が、チップサーミスタの上面を超えないように、その突出量が規定されている。なお、ここでは一例として、第2突起V15の先端は、基板2の下面よりも下に位置し、熱検知素子30は、一対の第1突起V14の間において、第2突起V15の裏側に隠れることなく露出する。
このようにチップサーミスタの少なくとも一部が露出するように、第2突起V15の突出量が規定されていることで、さらに開口部7からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減できる。
ところで、一対の第1突起V14の各々も、図14Bに示すように、誘導面V2を有している。ここでは一対の第1突起V14の各々は、水平方向に沿って切った断面形状が筐体5の径方向に沿って細長い楕円形状となっていて、その左右両側に誘導面V2として曲面を有している。したがって、遮蔽部V1によって開口部7からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。特に各第1突起V14の幅寸法が比較的小さいことで、さらに熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。
一方、第2突起V15も、図14Cに示すように、誘導面V2を有している。第2突起V15は、一対の第1突起V14が並ぶ並び方向に沿ってみて、略三角形状に形成されている。特に第2突起V15は、一対の第1突起V14が並ぶ並び方向に沿ってみて、内部空間SP1の側において、略円弧状に凹んで傾斜した曲面V150を有している。この曲面V150も、誘導面V2に相当する。熱気流は、誘導面V2に衝突することで、第2突起V15より上にあるチップサーミスタに向かって誘導され得る。
このように感知器1Hは、3つの突起を有した遮蔽部V1を備えることで、開口部7からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性をさらに低減できる。
なお、遮蔽部V1は、例えば、一対の第1突起V14の間に、もう1本別の第1突起V14を有してもよい。当該別の第1突起V14及び第2突起V15は、互いの先端同士が対向するように突出してもよい。この場合においても第2突起V15と同様に、当該別の第1突起V14は、チップサーミスタの少なくとも一部が露出するように、その突出量が規定されていることが望ましい。
次に本実施形態の変形例3について説明する。図16は、変形例3の感知器1Iを示す。変形例3の感知器1Iは、一例としてR型熱感知器である。
感知器1Iの遮蔽部V1は、変形例2の感知器1Hの一対の第1突起V14と同様に、裏カバー52と一体となって形成されている一対の第1突起V16を有している。一対の第1突起V16は、裏カバー52から表カバー51に向かって突出する。熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、一対の第1突起V16間に配置される。
感知器1Iの遮蔽部V1は、一対の第2突起V17を更に有している。一対の第2突起V17の各々は、変形例2の感知器1Hの第2突起V15と同様に、表カバー51と一体となって形成されている。一対の第2突起V17は、表カバー51から裏カバー52に向かって突出する。ただし、一対の第2突起V17は、これらの先端が一対の第1突起V16の先端と一対一で対向するように突出する。言い換えると、各第1突起V16とそれに対向する第2突起V17との間には隙間が空けられている。
また感知器1Iの遮蔽部V1は、柱V18を更に有している。柱V18は、変形例1の感知器1Gの第2柱V13と同様に、筐体5の表カバー51と一体となって形成されている。そして、熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、柱V18と重なる位置にある。言い換えると、熱検知素子30は、柱V18の裏側に隠れて見えない位置にある。
一対の第1突起V16の各々と、柱V18とは、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、方向D1において、それぞれ所定の距離L4を空けて配置される。ここでは一例として、所定の距離L4も、試験指が入らないように規定された距離である。
このように感知器1Iは、4つの突起と1本の柱を有した遮蔽部V1を備えることで、開口部7からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性をさらに低減できる。
なお、図示は省略するが、感知器1Iの遮蔽部V1も、誘導面V2を有していることが望ましい。
次に本実施形態の変形例4について説明する。図17A及び図17Bは、変形例4の感知器1Jを示す。変形例4の感知器1Jは、一例としてR型熱感知器である。
感知器1Jの遮蔽部V1は、1本の柱V19のみを有している。柱V19は、変形例1の感知器1Gの第2柱V13と同様に、筐体5の表カバー51と一体となって形成されている。そして、熱検知素子30は、外部空間SP2の側から開口領域70を見たときに、柱V19と重なる位置にある。言い換えると、熱検知素子30は、柱V19の裏側に隠れて見えない位置にある。
柱V19は、図17Bに示すように、誘導面V2を有している。ここでは柱V19は、水平方向に沿って切った断面形状が、内部空間SP1に向かって先の尖ったテーパ形状となっていて、このテーパ面が誘導面V2に相当する。また柱V19の断面形状は、その左右両側において半円弧状となっていて、この左右両側の面も、誘導面V2に相当する。
このように感知器1Jは、1本の柱V19のみでありながらも、開口部7からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減できる。なお、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減する点を重視する場合には、遮蔽部V1の突起や柱の数は、感知器1F〜1Iのように2つ以上であることが望ましい。
(実施形態3)
以下、本実施形態に係る感知器1Kについて図18A〜図18Cを参照しながら説明する。以下、実施形態1と実質的に同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の感知器1Kは、後述の通り、外表面53がテーパ状に形成された第1表面531を有する点で、実施形態1(変形例を含む)の感知器(1、1A〜1E)と異なる。本実施形態におけるテーパ状に形成された第1表面531は、実施形態1の感知器(1、1A〜1E)又は実施形態2の感知器(1F〜1J)に対しても適宜適用されてもよい。なお、図18A〜図18Cに示す感知器1Kは、一例としてR型熱感知器である。また感知器1Kは、実施形態1における変形例3の感知器1Cと同様に、煙検知部4を備えておらず熱の検知のみにより火災等の発生を判定する熱感知器である。また感知器1Kは、実施形態2の変形例2の感知器1Hと同様に、遮蔽部V1を複数セット備えている。
本実施形態に係る感知器1Kの開口部7は、実施形態1で説明した感知器1C(図8A、8B参照)及び感知器1D(図9A、9B参照)と同様に、流入口7Bを有している。つまり、開口部7は、6つの側面口(横孔)7Aに加えて、流入口7Bを有している。流入口7Bは、筐体5における、感知器1Kが取り付けられる構造体X1とは反対側の外表面53(表カバー51の下面)に設けられている。ここでは例えば、流入口7Bは、外表面53の中央に設けられている。流入口7Bは、表カバー51をその厚み方向に貫通する。流入口7Bは、略円形状の開口を有している。
感知器1Kにおいては、図18Bに示すように、基板2の一部が流入口7Bから露出している。具体的には、基板2は、その中央において厚み方向に貫通する孔部25を有している。孔部25は、略円形状の開口を有している。孔部25は、流入口7Bと概ね重なるように配置される。基板2は、孔部25の開口縁において、互いに近づくように突出する一対の突起部26を有している。一対の突起部26の先端が、流入口7Bから露出している。そして、基板2の各突起部26の上面にも、熱検知素子30(チップサーミスタ)が設けられている。要するに、感知器1Kは、側面口(横孔)7Aの近傍に設けられた複数の熱検知素子30(図示例では6つ)に加えて、流入口7Bの近傍にも2つの熱検知素子30を有している。また基板2は、各熱検知素子30の近傍において、熱検知素子30における熱が基板2を伝達して、熱検知素子30の温度が低くなってしまうことを抑制するために、略三角形状の貫通孔31を有している。
感知器1Kの開口部7は、流入口7Bを有していることで、流入口7Bから流入した気体の熱を検知できるため、熱検知に関する応答性を高めることができる。
ここで本実施形態の感知器1Kの外表面53は、流入口7Bの周囲における第1表面531と、第1表面531よりも外側にある第2表面532と、を有している。特に第1表面531は、図18Cに示すように、第2表面532とは異なる傾斜角で、流入口7Bに近づくほど構造体X1の側に近づく向き(上向き)にテーパ状に形成されている。なお、ここでは一例として、外表面53は、第3表面533を更に有している。第3表面533は、第1表面531よりも外側で、かつ第2表面532よりも内側にある。第1表面531〜第3表面533は、外表面53を正面から見て、いずれもドーナツ形状である。外表面53の径方向における寸法に関して、例えば、第2表面532が最も大きく、次に第3表面533が大きく、第1表面531が最も小さいが、特に限定されない。
水平面に対する第1表面531の傾斜角θ1は、例えば23°である。水平面に対する第2表面532の傾斜角θ2は、例えば0°〜1°である。水平面に対する第3表面533の傾斜角θ3は、例えば8°である。
このように本実施形態に係る感知器1Kでは、外表面53が第1表面531と第2表面532とを有しているため、火災が発生した際には、流入口7Bへの熱流入をさらに促進できる(図18Cの矢印参照)。特に、感知器1Kでは、外表面53が、第3表面533も含めて2段階で傾斜しているため、流入口7Bへの熱流入をより効果的に促進できる。
ところで、この種の感知器においては、正常に動作するか否かについての定期点検が法令で義務付けられている(例えば半年に1回の点検)。図19Aに示すように、点検作業者600は、所定の(加熱)試験器900を用いて、構造体X1(図示例では天井)に設置されている感知器1Kの熱検知素子30に対して加熱点検を行う。
試験器900は、ハクキンカイロ等の熱源910と、上面が開放された略円筒形状で内部に熱源910を収容する本体部920と、本体部920を支持する支持棒930と、を有している。点検時には、本体部920は、感知器1Kの表カバー51の基部511及び開口部7を、下方から覆うように配置される。感知器1Kは、熱検知素子30等が正常であれば、熱源910からの熱流を受けることで、火災を検知した場合と同様の動作を行うことになる。
ここで実施形態1でも説明したように、熱検知素子30が基板2に実装されるチップサーミスタであることで、感知器(1、1A〜1K)全体としての小型化(特に薄型化)が図られている。一方で、感知器の小型化に伴って、点検時において、感知器に対する試験器900の位置に関する安定性が損なわれる可能性がある。
そこで、本実施形態に係る感知器1Kの筐体5は、複数(例えば6つ)の凸部W1を有している(図18A及び図18B参照:ただし、図18Aでは4つのみ図示)。複数の凸部W1は、開口部7の縁部(ここでは上縁部)から、感知器1Kが取り付けられる構造体X1の側から離れる方向(例えば下方)に突出する。複数の凸部W1は、例えば下方から見て、筐体5の周方向に沿って等間隔に並んでいる。
複数の凸部W1は、熱検知素子30の加熱点検を行うための試験器900が筐体5を覆うように配置された状態で、試験器900の周縁部901(図19B参照)と接触するように構成される。このように複数の凸部W1が設けられていることで、筐体5に対して試験器900が安定的に配置される。すなわち、凸部W1が周縁部901と点接触する可能性が高くなり、凸部W1が存在せずに筐体5が周縁部901と面接触する場合に比べて、がたつきが抑制され得る。
ここでは複数の凸部W1は、円筒体510の下端の周縁から下方に突出する。そして、複数の凸部W1は、複数の桟部512と、それぞれ一対一で対応するように、筐体5の周方向に沿って同じ位置にある。具体的には、各凸部W1は、対応する桟部512の一部(上部)と一体となって形成されている。言い換えると、各凸部W1は、対応する桟部512を補強する部位としても機能する。ただし、各凸部W1は、桟部512の補強部位としての機能は有してなくてもよい。各凸部W1は、筐体5の周方向において、桟部512からずれた位置にあってもよい。
なお、凸部W1の数は、特に限定されず、例えば1つでもよい。凸部W1の数が1つであっても、筐体5が試験器900の周縁部901と面接触する場合に比べると、安定的に位置決めされ得る。
また図20は、実施形態3の変形例である感知器1Lを示す。この変形例の感知器1Lも、外表面53がテーパ状に形成された第1表面531を有している。感知器1Lは、一例としてP型熱感知器である。特に感知器1Lは、実施形態2の変形例1の感知器1Gと同様に、3本の柱(左右一対の第1柱V12と真ん中の第2柱V13)を有した遮蔽部V1を、2セット備えている。図20では、2セットの遮蔽部V1のうち1セットだけが図示されていて、残りの1セットの遮蔽部V1は、裏側に位置する。
また感知器1Lは、試験器900の周縁部901(図19B参照)と接触するように構成された、複数(例えば4つ)の凸部W1を有している(図20参照:ただし、3つのみ図示)。ここで4つの凸部W1のうちの、少なくとも1つの凸部W1は、遮蔽部V1の真ん中の第2柱V13を補強する部位としても機能するように、当該第2柱V13の一部(上部)と一体となって形成されている。要するに、感知器1Lの4つの凸部W1は、2つの桟部512及び2つの第2柱V13(図示される遮蔽部V1とは反対側にある遮蔽部V1の第2柱V13も含む)に対して、それぞれ一対一で対応するように、筐体5の周方向に沿って、これらと同じ位置にある。
(実施形態4)
以下、本実施形態に係る感知器1Mについて図21A及び図21Bを参照しながら説明する。以下、実施形態1と実質的に同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。なお、図21A及び図21Bに示す感知器1Mは、一例としてR型熱感知器である。また感知器1Mは、実施形態1における変形例3の感知器1Cと同様に、煙検知部4を備えておらず熱の検知のみにより火災等の発生を判定する熱感知器である。また感知器1Mは、3本の柱を有した遮蔽部V1を複数セット備えている。
感知器1Mは、その本体100Aを構造体X1(図示例では天井)に設置するための取付ベース100Bを更に備える。取付ベース100Bは、実施形態1の感知器(1、1A〜1E)、実施形態2の感知器(1F〜1J)、又は実施形態3(1K、1L)に対しても適宜適用されてもよい。
取付ベース100Bは、全体として下面が開放された扁平な円筒状に形成されている。取付ベース100Bは、ねじ止め等により構造体X1の表面に固定される。構造体X1には、その裏側にある電線(給電線及び信号線等)を導出するための孔が設けられている。取付ベース100Bは、その底部106に、構造体X1の孔から導出された電線を本体100Aに向かって通すための貫通孔103(図21B参照)を有している。
また取付ベース100Bは、外周壁104と、外周壁104よりも外側に突出する鍔部105とを有している。外周壁104は、本体100Aの上側における、円筒体510と裏カバー52(図1参照)とによって構成された凹所に嵌まり込むように構成される。詳細な説明は省略するが、例えば外周壁104を本体100Aの上記凹所に嵌め込んだ状態で、軸方向に対して右回りに回転させることで、裏カバー52の係合部が係合する被係合部が、取付ベース100Bに設けられている。本体100Aは、裏カバー52の係合部が被係合部に係合することで、取付ベース100Bに固定される。
感知器1Mは、図21Aに示すように、本体100Aが取付ベース100Bに固定された状態において、鍔部105の外周面と円筒体510の外周面とが略面一となるので、外観上の見栄えのよい感知器として提供できる。
ところで、上述した取付ベース100Bは、感知器1Mを構造体X1の表面に直付け設置するタイプのベースユニットである。これに対して、本実施形態の変形例として、取付ベース100Bの代わりに、感知器1Mは、図22A及び図22Bに示すように、埋込ベース100Cを備えてもよい。埋込ベース100Cは、感知器1Mを構造体X1に対して埋め込み設置するタイプのベースユニットである。
埋込ベース100Cは、構造体X1にある埋め込み用の孔に挿入されるベース本体107と、ベース本体107と一体となって形成されている化粧部108と、を有している。
ベース本体107は、下面が開放された扁平な円筒状に形成されている。また埋込ベース100Cは、例えば、構造体X1の上記孔に挿入された状態で構造体X1に固定するための取付金具(後述する第1取付金具T1又は第2取付金具T2)を更に有している。ベース本体107は、その底部109に、構造体X1の裏側にある電線を本体100Aに向かって通すための貫通孔110(図22B参照)を有している。
ベース本体107は、本体100Aの外径よりも僅かに大きい内径の凹所111を有している。すなわち、本体100Aは、凹所111内に収容可能となっている。ここでは、凹所111は、円筒体510における上下方向の略半分が凹所111内に収まる程度の深さを有している。
化粧部108は、ベース本体107の下端から外側に向かって鍔状に突出する。化粧部108は、ベース本体107が構造体X1の上記孔に挿入された状態で、構造体X1の表面よりも下方に位置して露出する。
詳細な説明は省略するが、例えば本体100Aをベース本体107の凹所111内に嵌め込んだ状態で、軸方向に対して右回りに回転させることで、裏カバー52の係合部が係合する被係合部が、埋込ベース100Cに設けられている。本体100Aは、裏カバー52の係合部が被係合部に係合することで、埋込ベース100Cに固定される。
感知器1Mは、図22Aに示すように、本体100Aが埋込ベース100Cに固定された状態において、構造体X1の表面からの突出量を抑えることができるため、外観上の見栄えのよい感知器として提供できる。
ここで、一対の第1取付金具T1を用いて埋込ベース100Cを構造体X1へ取り付ける取付方法について、図23Aを参照しながら説明する。埋込ベース100Cは、一対の第1取付金具T1を有している。図23Aでは、説明の便宜上、構造体X1のみを断面で示している。各第1取付金具T1は、固定ねじT11と、部分的に屈曲した板ばね状の固定片T12と、を有している。固定片T12は、固定ねじT11が螺合されるねじ孔を有している。固定片T12は、固定ねじT11がベース本体107の底部109にある貫通孔に下方から挿入された状態で、ベース本体107の上側で、固定ねじT11に仮固定されている。言い換えれば、固定片T12の平坦部T120と固定ねじT11の頭部とで底部109を挟み込んだ状態となっている。
埋込ベース100Cを構造体X1へ取り付ける際には、まず各固定ねじT11をドライバー等の工具で緩めて、上記の挟み込んだ状態を解除する。この状態で、各固定片T12は、固定ねじT11と共に、内側へ傾斜可能となっている(図23Aの想像線を参照)。各固定片T12を内側に傾けて、その状態を維持しながらベース本体107を構造体X1の孔X11に挿入する。その後、各固定ねじT11をドライバー等の工具で締め付けることで、固定片T12が、ベース本体107と接触している平坦部T120を支点として外側に倒れこみ、その先端T121(作用点)が構造体X1の裏面に接触する。そして更に各固定ねじT11を締め付けることで、構造体X1は、各固定片T12の先端T121と、化粧部108とで、上下方向において挟み込むことになり、その結果、埋込ベース100Cが構造体X1に固定される。
次に、一対の第2取付金具T2を用いて埋込ベース100Cを構造体X1へ取り付ける取付方法について、図23Bを参照しながら説明する。埋込ベース100Cは、一対の第2取付金具T2を有している。図23Bでは、説明の便宜上、構造体X1のみを断面で示している。各第2取付金具T2は、固定ねじT21と、平坦な矩形の板状の固定片T22と、を有している。固定片T22は、固定ねじT21が螺合されるねじ孔を有している。固定片T22は、固定ねじT21が化粧部108にある貫通孔に下方から挿入された状態で、化粧部108の上側で、固定ねじT21に仮固定されている。
埋込ベース100Cを構造体X1へ取り付ける際には、まず各固定ねじT21をドライバー等の工具で緩めて、固定片T22の先端が内側を向くように回転させる。この状態を維持しながらベース本体107を構造体X1の孔X11に挿入する。その後、各固定ねじT21をドライバー等の工具で締め付けることで、固定片T22の先端が外側を向き、さらに固定片T22は、構造体X1の裏面に向かって下降して概ね面接触する。そして更に各固定ねじT21を締め付けることで、構造体X1は、各固定片T22と、化粧部108とで、上下方向において挟み込むことになり、その結果、埋込ベース100Cが構造体X1に固定される。
上述した第1取付金具T1及び第2取付金具T2は、単なる一例であって、埋込ベース100Cを構造体X1に固定するための取付金具は、これらに限定されない。また上述した取付方法も、単なる一例であって、これらに限定されない。
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係る感知器(1、1A〜1M)は、基板(2)と、熱検知素子(30)と、筐体(5)と、を備える。筐体(5)は、基板(2)を収容する。筐体(5)は、その内部空間(SP1)に設けられて気体が流れる流路(6)と、流路(6)と筐体(5)の外部空間(SP2)とを繋ぐ開口部(7)と、を有する。熱検知素子(30)は、基板(2)に実装されて、開口部(7)から流入した気体の熱を検知するチップサーミスタである。第1の態様によれば、熱検知素子(30)が、基板(2)に実装されるチップサーミスタであるため、感知器(1、1A〜1M)全体としての小型化を図ることができる。
第2の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1の態様において、基板(2)の表面(例えば第1面21)の少なくとも一部の領域は、流路(6)に露出することが好ましい。第2の態様によれば、熱検知素子(30)が流路(6)を流れる気体に曝される可能性をより高めることができるため、熱の検知性能をより向上させつつ、小型化を図ることができる。
第3の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1の態様又は第2の態様において、チップサーミスタは、外部空間(SP2)の側から開口部(7)の開口領域(70)を見たときに、開口領域(70)内に収まるように配置されていることが好ましい。第3の態様によれば、熱検知素子(30)が流路(6)を流れる気体に曝される可能性をより高めることができるため、熱の検知性能をより向上させつつ、小型化を図ることができる。
第4の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第3の態様において、チップサーミスタは、次の位置にあることが好ましい。すなわち、チップサーミスタは、外部空間(SP2)の側から開口領域(70)を見たときに、開口領域(70)内において、基板(2)の表面(例えば第1面21)と直交する方向における開口領域(70)の中央に位置することが好ましい。第4の態様によれば、例えばチップサーミスタが上記方向における開口領域(70)の一端寄りに位置する場合に比べて、熱検知素子(30)が流路(6)を流れる気体に曝される可能性を更に高めることができる。
第5の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1〜第4の態様のいずれか1つにおいて、流路(6)は、開口部(7)の側にある第1路(61)と、第1路(61)と繋がっていて内部空間(SP1)の中央部の側にある第2路(62)とを含む。チップサーミスタは、第1路(61)内にあることが好ましい。第5の態様によれば、例えばチップサーミスタが第2路(62)内にある場合に比べて、熱検知に関する応答性を高めることができる。
第6の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、流路(6)は、開口部(7)の側にある第1路(61)と、第1路(61)と繋がっていて内部空間(SP1)の中央部の側にある第2路(62)とを含む。第1路(61)の開口断面積は、第2路(62)の開口断面積よりも小さいことが好ましい。第6の態様によれば、開口部(7)を通じて流路(6)内へ入った気体が、第1路(61)から第2路(62)に向かって流れるように促進させることができる。
第7の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第6の態様において、筐体(5)は、当該感知器(1、1A〜1M)が取り付けられる構造体(X1)と対向する設置面(55)を有することが好ましい。第2路(62)は、第1路(61)から上記中央部に向かうほど、設置面(55)に近づく方向に拡がっていることが好ましい。第7の態様によれば、第1路(61)から第2路(62)に向かう気流をより効果的に発生させることができる。
第8の態様に係る感知器(1、1A〜1M)は、第1〜第7の態様のいずれか1つにおいて、内部空間(SP1)の中央部に配置され、煙を検知する煙検知部(4)を、更に備えることが好ましい。第8の態様によれば、熱だけでなく煙も検知するため、火災の感知性能を高めつつ、感知器(1、1A〜1M)全体としての小型化を図ることができる。
第9の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第8の態様において、煙検知部(4)は、チップサーミスタが実装された基板(2)の表面(例えば第1面21)と同一平面側に配置されていることが好ましい。第9の態様によれば、火災の感知性能を更に高めつつ、感知器(1、1A〜1M)全体としての小型化を図ることができる。
第10の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第8の態様又は第9の態様において、筐体(5)は、当該感知器(1、1A〜1M)が取り付けられる構造体(X1)と対向する設置面(55)を有することが好ましい。煙検知部(4)は、基板(2)における表面(例えば第1面21)、及び表面とは反対側の面(例えば第2面22)のうち、設置面(55)に近い側の面に、配置されていることが好ましい。第10の態様によれば、例えば煙検知部(4)が設置面(55)に遠い側の面に配置されている場合に比べて、さらに小型化を図ることができる。
第11の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第8〜第10の態様のいずれか1つにおいて、筐体(5)は、内部空間(SP1)において、1又は複数の壁体(制御板522)を有することが好ましい。1又は複数の壁体(制御板522)は、熱検知素子(30)又は煙検知部(4)に気体を誘導することが好ましい。第11の態様によれば、火災の感知性能を更に高めることができる。
第12の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第8〜第11の態様のいずれか1つにおいて、筐体(5)は、当該感知器(1、1A〜1M)が取り付けられる構造体(X1)と対向する設置面(55)を有することが好ましい。煙検知部(4)は、光を放射する光学素子(41)と、光学素子(41)から放射された光を受光する受光素子(42)と、ラビリンス部(43)と、を有する。ラビリンス部(43)内において、光学素子(41)及び受光素子(42)は、互いに対向しないように配置される。基板(2)の厚み方向(上下方向)において、ラビリンス部(43)の内部空間の中心(P1)は、チップサーミスタと設置面(55)との間にあることが好ましい。第12の態様によれば、熱だけでなく煙も検知する感知器(1、1A〜1M)において、火災の感知性能を更に高めつつ、感知器(1、1A〜1M)全体としての小型化を図ることができる。
第13の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1〜第12の態様のいずれか1つにおいて、チップサーミスタは、外部空間(SP2)の側から開口部(7)の開口領域(70)を見たときに開口領域(70)内に収まるように配置されることが好ましい。感知器(1、1A〜1M)は、チップサーミスタよりも外部空間(SP2)の側において開口領域(70)の一部を遮る遮蔽部(V1)を、更に備えることが好ましい。第13の態様によれば、遮蔽部(V1)が設けられていることで、開口部(7)からの熱流入が妨げられにくくしつつ、例えば意図せずに人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減できる。
第14の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第13の態様において、遮蔽部(V1)は、外部空間(SP2)からの気流をチップサーミスタに向かって誘導する誘導面(V2)を有することが好ましい。第14の態様によれば、遮蔽部(V1)によって開口部(7)からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。
第15の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第13の態様又は第14の態様において、筐体(5)は、第1カバー(例えば表カバー51及び裏カバー52の一方)と、第2カバー(他方)と、を有することが好ましい。第1カバーは、基板(2)の厚み方向における一の方向から基板(2)を覆う。第2カバーは、上記厚み方向における上記一の方向とは反対の方向から基板(2)を覆う。遮蔽部(V1)は、第1カバーから第2カバーに向かって突出する第1突起(V14、V16)と、第2カバーから第1カバーに向かって突出する第2突起(V15、V17)と、を有することが好ましい。第15の態様によれば、さらに開口部(7)からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減できる。
第16の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第15の態様において、第1突起(V14)は、次のように配置されることが好ましい。すなわち、第1突起(V14)は、外部空間(SP2)の側から開口領域(70)を見たときに、第1カバーと第2カバーとが並ぶ並び方向と直交する方向において、第2突起(V15)に対して、ずれて配置されることが好ましい。第16の態様によれば、遮蔽部(V1)によって開口部(7)からの熱流入が妨げられる可能性をさらに低減できる。
第17の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第15の態様において、第1突起(V16)及び第2突起(V17)は、互いの先端同士が対向するように突出することが好ましい。第17の態様によれば、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性をさらに低減できる。
第18の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第15〜第17の態様のいずれか1つにおいて、第1突起(V14、V16)及び第2突起(V15、V17)の少なくとも一方(ここでは第2突起V15)は、次の通りであることが好ましい。すなわち、上記少なくとも一方は、外部空間(SP2)の側から開口領域(70)を見たときに、第1カバーと第2カバーとが並ぶ並び方向と直交する方向においてチップサーミスタと同じ位置にあることが好ましい。さらに上記少なくとも一方は、外部空間(SP2)の側から開口領域(70)を見たときに、チップサーミスタの少なくとも一部が露出するように上記少なくとも一方の突出量が規定されていることが好ましい。第18の態様によれば、さらに開口部(7)からの熱流入が妨げられにくくしつつ、人の指又は工具等がチップサーミスタに接触してしまう可能性を低減できる。
第19の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1〜第18の態様のいずれか1つにおいて、開口部(7)は、流入口(7B)を有することが好ましい。流入口(7B)は、筐体(5)における、感知器(1、1A〜1M)が取り付けられる構造体(X1)とは反対側の外表面(53)に設けられている。第19の態様によれば、流入口(7B)から流入した気体の熱を検知できるため、熱検知に関する応答性を高めることができる。
第20の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第19の態様において、外表面(53)は、流入口(7B)の周囲における第1表面(531)と、第1表面(531)よりも外側にある第2表面(532)と、を有することが好ましい。第1表面(531)は、第2表面(532)とは異なる傾斜角で、流入口(7B)に近づくほど構造体(X1)の側に近づく向きにテーパ状に形成されていることが好ましい。第20の態様によれば、流入口(7B)への熱流入をさらに促進できる。
第21の態様に係る感知器(1、1A〜1M)に関して、第1〜第20の態様のいずれか1つにおいて、筐体(5)は、1又は複数の凸部(W1)を有することが好ましい。1又は複数の凸部(W1)は、開口部(7)の縁部から、感知器(1、1A〜1M)が取り付けられる構造体(X1)の側から離れる方向に突出する。1又は複数の凸部(W1)は、熱検知素子(30)の加熱点検を行うための試験器(900)が筐体(5)を覆うように配置された状態で、試験器(900)の周縁部(901)と接触するように構成されることが好ましい。第21の態様によれば、凸部(W1)が設けられていることで、筐体(5)に対して試験器(900)が安定的に配置される。すなわち、凸部(W1)が周縁部(901)と点接触する可能性が高くなり、面接触に比べて、がたつきが抑制され得る。
第2〜12の態様に係る構成については、感知器(1、1A〜1E)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1、1A〜1M 感知器
2 基板
30 熱検知素子
4 煙検知部
41 光学素子
42 受光素子
43 ラビリンス部
5 筐体
51 表カバー(第2カバー)
52 裏カバー(第1カバー)
53 外表面
531 第1表面
532 第2表面
55 設置面
522 制御板(壁体)
6 流路
61 第1路
62 第2路
7 開口部
7B 流入口
70 開口領域
P1 中心
SP1 内部空間
SP2 外部空間
V1 遮蔽部
V14、V16 第1突起
V15、V17 第2突起
V2 誘導面
W1 凸部
X1 構造体
900 試験器
901 周縁部

Claims (21)

  1. 基板と、
    熱検知素子と、
    前記基板を収容する筐体と、
    を備え、
    前記筐体は、
    その内部空間に設けられて気体が流れる流路と、
    前記流路と前記筐体の外部空間とを繋ぐ開口部と、
    を有し、
    前記熱検知素子は、前記基板に実装されて、前記開口部から流入した前記気体の熱を検知するチップサーミスタである、
    感知器。
  2. 前記基板の表面の少なくとも一部の領域は、前記流路に露出する、
    請求項1に記載の感知器。
  3. 前記チップサーミスタは、前記外部空間の側から前記開口部の開口領域を見たときに、前記開口領域内に収まるように配置されている、
    請求項1又は2に記載の感知器。
  4. 前記チップサーミスタは、前記外部空間の側から前記開口領域を見たときに、前記開口領域内において、前記基板の表面と直交する方向における前記開口領域の中央に位置する、
    請求項3に記載の感知器。
  5. 前記流路は、前記開口部の側にある第1路と、前記第1路と繋がっていて前記内部空間の中央部の側にある第2路とを含み、
    前記チップサーミスタは、前記第1路内にある、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の感知器。
  6. 前記流路は、前記開口部の側にある第1路と、前記第1路と繋がっていて前記内部空間の中央部の側にある第2路とを含み、
    前記第1路の開口断面積は、前記第2路の開口断面積よりも小さい、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の感知器。
  7. 前記筐体は、当該感知器が取り付けられる構造体と対向する設置面を有し、
    前記第2路は、前記第1路から前記中央部に向かうほど、前記設置面に近づく方向に拡がっている、
    請求項6に記載の感知器。
  8. 前記内部空間の中央部に配置され、煙を検知する煙検知部を、更に備える、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の感知器。
  9. 前記煙検知部は、前記チップサーミスタが実装された前記基板の表面と同一平面側に配置されている、
    請求項8に記載の感知器。
  10. 前記筐体は、当該感知器が取り付けられる構造体と対向する設置面を有し、
    前記煙検知部は、前記基板における表面、及び前記表面とは反対側の面のうち、前記設置面に近い側の面に、配置されている、
    請求項8又は9に記載の感知器。
  11. 前記筐体は、前記内部空間において、前記熱検知素子又は前記煙検知部に前記気体を誘導する1又は複数の壁体を有する、
    請求項8〜10のいずれか1項に記載の感知器。
  12. 前記筐体は、当該感知器が取り付けられる構造体と対向する設置面を有し、
    前記煙検知部は、
    光を放射する光学素子と、
    前記光学素子から放射された光を受光する受光素子と、
    前記光学素子及び前記受光素子が互いに対向しないように配置されるラビリンス部と、
    を有し、
    前記基板の厚み方向においてラビリンス部の内部空間の中心は、前記チップサーミスタと前記設置面との間にある、
    請求項8〜11のいずれか1項に記載の感知器。
  13. 前記チップサーミスタは、前記外部空間の側から前記開口部の開口領域を見たときに、前記開口領域内に収まるように配置され、
    前記チップサーミスタよりも前記外部空間の側において前記開口領域の一部を遮る遮蔽部を、更に備える、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の感知器。
  14. 前記遮蔽部は、前記外部空間からの気流を前記チップサーミスタに向かって誘導する誘導面を有する、
    請求項13に記載の感知器。
  15. 前記筐体は、
    前記基板の厚み方向における一の方向から前記基板を覆う第1カバーと、
    前記厚み方向における前記一の方向とは反対の方向から前記基板を覆う第2カバーと、
    を有し、
    前記遮蔽部は、
    前記第1カバーから前記第2カバーに向かって突出する第1突起と、
    前記第2カバーから前記第1カバーに向かって突出する第2突起と、
    を有する、
    請求項13又は14に記載の感知器。
  16. 前記第1突起は、前記外部空間の側から前記開口領域を見たときに、前記第1カバーと前記第2カバーとが並ぶ並び方向と直交する方向において、前記第2突起に対して、ずれて配置される、
    請求項15に記載の感知器。
  17. 前記第1突起及び前記第2突起は、互いの先端同士が対向するように突出する、
    請求項15に記載の感知器。
  18. 前記第1突起及び前記第2突起の少なくとも一方は、前記外部空間の側から前記開口領域を見たときに、前記第1カバーと前記第2カバーとが並ぶ並び方向と直交する方向において前記チップサーミスタと同じ位置にあり、かつ、前記チップサーミスタの少なくとも一部が露出するように前記少なくとも一方の突出量が規定されている、
    請求項15〜17のいずれか1項に記載の感知器。
  19. 前記開口部は、流入口を有し、
    前記流入口は、前記筐体における、当該感知器が取り付けられる構造体とは反対側の外表面に設けられている、
    請求項1〜18のいずれか1項に記載の感知器。
  20. 前記外表面は、前記流入口の周囲における第1表面と、前記第1表面よりも外側にある第2表面と、を有し、
    前記第1表面は、前記第2表面とは異なる傾斜角で、前記流入口に近づくほど前記構造体の側に近づく向きにテーパ状に形成されている、
    請求項19に記載の感知器。
  21. 前記筐体は、前記開口部の縁部から、当該感知器が取り付けられる構造体の側から離れる方向に突出した1又は複数の凸部を有し、
    前記1又は複数の凸部は、前記熱検知素子の加熱点検を行うための試験器が前記筐体を覆うように配置された状態で、前記試験器の周縁部と接触するように構成される、
    請求項1〜20のいずれか1項に記載の感知器。
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