JP2020059175A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送不良を防止するように記録媒体における画像データの割り付け位置を決定する。【解決手段】画像形成装置1は、一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成することが可能な画像形成手段60と、記録媒体の記録媒体情報として、記録媒体の切取可能な面の数の情報と、記録媒体の使用済の面の数の情報とを受け取る記録媒体情報受け取り手段109と、印刷する画像の印刷ページ数を含む画像データを受け取る画像データ受け取り手段109と、記録媒体情報受け取り手段によって受け取られた記録媒体情報と印刷ページ数とに基づいて、記録媒体における画像データの割り付け位置を決定する制御手段101と、を備える。【選択図】図6
Description
本発明は、一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置がPOD(プリントオンデマンド)などの軽印刷の分野で使用されるようになり、画像品質および記録材に関する多様なニーズに対応することが要求されている。具体的な例を挙げると、値札、名刺、入場券、納品書などを作製する際に、予めミシン目加工が施され、ミシン目部で切り離しを可能とする用紙(例えば、ミシン目紙・ラベル紙など)が用いられる場合がある。特に、ミシン目紙は、用紙の分割面数に合わせて多数存在する(例えば、2分割用、4分割用、8分割用、9分割用、EIAJ標準納品書、など)。このように切り離しを可能とする用紙に画像形成を行う場合、切り離し部(例えば、ミシン目部)を正確に検出し、検出した位置を外して画像データを配置する必要がある。その理由のひとつは、切り離し部上に画像形成を行った場合、切り離す際に画像が欠けたり、切り離し部の定着性が不十分であったり、となるからである。
上述の課題を解決するために、特許文献1は、操作画面上でミシン目位置の情報(例えば、分割面数、ミシン目のXY座標)を入力し、その入力情報を基に画像データを配置する領域を判別することを開示している。画像形成を行う際は、判別結果を基に画像データを拡大もしくは縮小し、自動で画像データを割り付けている。特許文献2は、読み取り装置でミシン目紙の表裏面を読み取り、読み取った情報を基にミシン目位置を検出し、その検出結果を基に画像データを配置する領域を判別することを開示している。さらに、判別した領域を操作画面上に表示し、ユーザーが操作画面上で画像を自由に割り付けることも可能としている。
しかしながら、切り離し可能な用紙を一度使用し、用紙の一部が切り取られた状態で再び印刷する場合、特許文献1又は特許文献2に記載の技術(特に、画像データの割り付け方法)では搬送不良(例えば、給送不良、ジャムなど)が発生する可能性がある。さらに、搬送不良により用紙を無駄に消費してしまう可能性がある。
この課題について図19で示すミシン目紙を用いて詳しく説明する。図19は、一部が切り取られたミシン目紙と給送可能領域Aとの関係を示す図である。図19(a)では、A4サイズ(210mm×297mm)の用紙をミシン目R(図19(a)中の破線部)で同サイズに8分割したミシン目紙を例に挙げて説明する。ただ、ここで記載するミシン目紙はあくまでも一例であり、この用紙に限定されるものではない。図19(b)中の一点鎖線で囲まれた給送可能領域Aは、画像形成装置が給送可能な用紙形状およびサイズ(長さ:127mm、幅:76.2mm)を表している。つまり、給送可能領域A内に用紙が存在していれば、画像形成装置はその用紙を給送できる。図19(c)は、図19(a)のミシン目紙の一部が切り取られ、給送可能領域A内に用紙が存在している一例を挙げる。このように用紙の一部が欠けていても、図19(c)のように給送可能領域A内に用紙が存在すれば、給送不良を引き起こすことなく印刷が可能である。一方、図19(d)は、図19(a)のミシン目紙の一部が切り取られ、給送可能領域A内の一部に用紙が存在しない一例を挙げる。この用紙のように、給送可能領域A内に用紙がない部分(図19(d)中の斜線領域:ブランク領域B)がある場合は、印刷時に給送不良を引き起こす可能性がある。
前述の課題を踏まえ、特許文献1に記載の画像割り付け方法を用いた場合を考える。図20は、従来技術による画像割り付けを示す図である。特許文献1に記載の画像の割り付け方法は、図20(a)に示すように、画像データを給送方向FDの先端左側から順に割り付けている。この割り付け方でミシン目紙を繰り返し使用した一例を図20(b)に示す。図20(b)に示すように、1回目に3ページ分の画像データを印刷し、2回目に2ページ分の画像データを印刷することを想定する。その際に、プリント1回目および2回目は給送可能領域Aにブランク領域Bが存在しない用紙形状であるため、給送不良なくプリントが可能である。しかし、プリント3回目の形状になると、給送可能領域Aにブランク領域Bが存在する用紙形状であるため、給送不良が発生する。故に、特許文献1に記載される画像データの割り付け方法では給送不良を発生させる可能性がある。特許文献2に記載される画像データの割り付け方法を用いた場合を考える。特許文献2に記載の画像割り付け方法は、ユーザーが自由に領域を選択することで決まる。つまり、用紙の一部をランダムに使用するため、ユーザーの選択次第によっては給送可能領域Aにブランク領域Bが存在する用紙形状になる可能性がある。故に、特許文献2に記載される画像データの割り付け方法では給送不良を発生させる可能性がある。
したがって、切り離し可能な用紙を一度使用し、用紙の一部が切り取られた状態で再び印刷する場合、特許文献1又は特許文献2に記載の技術では搬送不良が発生する可能性があり、また、搬送不良により用紙を無駄に消費してしまう可能性がある。
そこで、本発明は、一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成するときに、印刷後に切り取られた記録媒体の搬送不良を防止するように記録媒体における画像データの割り付け位置を決定することができる画像形成装置を提供する。
本発明の一実施例による画像形成装置は、
一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成することが可能な画像形成手段と、
前記記録媒体の記録媒体情報として、前記記録媒体の切取可能な面の数の情報と、前記記録媒体の使用済の面の数の情報とを受け取る記録媒体情報受け取り手段と、
印刷する画像の印刷ページ数を含む画像データを受け取る画像データ受け取り手段と、
前記記録媒体情報受け取り手段によって受け取られた前記記録媒体情報と前記印刷ページ数とに基づいて、前記記録媒体における前記画像データの割り付け位置を決定する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成することが可能な画像形成手段と、
前記記録媒体の記録媒体情報として、前記記録媒体の切取可能な面の数の情報と、前記記録媒体の使用済の面の数の情報とを受け取る記録媒体情報受け取り手段と、
印刷する画像の印刷ページ数を含む画像データを受け取る画像データ受け取り手段と、
前記記録媒体情報受け取り手段によって受け取られた前記記録媒体情報と前記印刷ページ数とに基づいて、前記記録媒体における前記画像データの割り付け位置を決定する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成するときに、印刷後に切り取られた記録媒体の搬送不良を防止するように記録媒体における画像データの割り付け位置を決定することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。したがって、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置]
第一の実施形態の画像形成装置1の全体構成を説明する。図1は、画像形成装置1の断面図である。画像形成装置1は、電子写真プロセスを用いて用紙Pに画像を形成する画像形成手段としての画像形成部60を有する。画像形成部60は、一部の面が切り取られて使用されるミシン目紙等の用紙Pに画像を形成することが可能である。電子写真プロセスで形成されたトナー像は、用紙Pに転写される。トナー像が転写された用紙Pは加熱及び加圧され、トナー像が用紙Pに定着されて用紙Pに画像が形成される。本実施形態で説明する画像形成装置1は、A4サイズ系の電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのマルチファンクションプリンタ(カラー画像形成装置)である。ここで、A4サイズ系の画像形成装置1は、A4サイズの用紙を縦送りする。縦送りは、用紙Pの長辺が給送方向FDに平行な状態、すなわち、用紙Pの短辺が給送方向FDに対して垂直に位置する状態で用紙Pを給送することである。なお、画像形成装置1は、モノクロのマルチファンクションプリンタであってもよいし、シングルファンクションプリンタであってもよい。
第一の実施形態の画像形成装置1の全体構成を説明する。図1は、画像形成装置1の断面図である。画像形成装置1は、電子写真プロセスを用いて用紙Pに画像を形成する画像形成手段としての画像形成部60を有する。画像形成部60は、一部の面が切り取られて使用されるミシン目紙等の用紙Pに画像を形成することが可能である。電子写真プロセスで形成されたトナー像は、用紙Pに転写される。トナー像が転写された用紙Pは加熱及び加圧され、トナー像が用紙Pに定着されて用紙Pに画像が形成される。本実施形態で説明する画像形成装置1は、A4サイズ系の電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのマルチファンクションプリンタ(カラー画像形成装置)である。ここで、A4サイズ系の画像形成装置1は、A4サイズの用紙を縦送りする。縦送りは、用紙Pの長辺が給送方向FDに平行な状態、すなわち、用紙Pの短辺が給送方向FDに対して垂直に位置する状態で用紙Pを給送することである。なお、画像形成装置1は、モノクロのマルチファンクションプリンタであってもよいし、シングルファンクションプリンタであってもよい。
以下、図1を用いて画像形成装置1を説明する。画像形成装置1は、画像形成装置1内の各構成を制御するコントローラ100を備えている。コントローラ100は、各種制御を行う制御部として機能し、入力された印刷情報(例えば、画像データや用紙情報など)に基づき、画像形成装置1内の各種構成を統括的に制御して画像形成動作を実行する役割を担う。ここで、用紙Pは、その表面に画像が形成される記録材(記録媒体)である。用紙Pの例としては、普給送、厚紙、OHPシート、コート紙、ラベル紙、ミシン目紙等が挙げられる。
画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色の現像剤(以下、トナーという)を重ね合わせることで多色画像を形成する。そのため、各色のトナー画像を形成する画像形成ステーション10を備えている。図1に示す構造を指す参照符号には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)を表すサフィックスとしてY、M、C及びKが付けられている。各色の画像形成ステーション10は、基本構成が同じである。そのため、明細書においては全色の構造に当てはまる説明の場合、その構造を指す参照符号のサフィックスを省略する。画像形成ステーション10は、画像が形成される像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムという)11を有する。画像形成ステーション10は、さらに、ドラム11に作用するプロセス手段としてのクリーニング部材16、帯電ローラ12及び現像ユニット14を有している。現像ユニット14のトナー収容室内には、各色のトナーが収容されている。
画像形成ステーション10の近傍には、ドラム11へレーザービームを出射する露光手段としてのレーザースキャナユニット13が配置されている。画像形成ステーション10の下方には、用紙Pを収納するカセット2が配置されている。画像形成ステーション10の上方には、転写ベルトユニット(以下、転写ユニットという)20が設けられている。転写ユニット20は、中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21を回転させる駆動ローラ22を有する。中間転写ベルト21の内側には、4つの一次転写ローラ15Y、15M、15C及び15Kが平行に配置されている。一次転写ローラ15Y、15M、15C及び15Kは、画像形成ステーション10のドラム11Y、11M、11C及び11Kにそれぞれ対向して配置されている。画像形成ステーション10の各色のドラム11は、上面部分が各一次転写ローラ15の位置において中間転写ベルト21の下面に接触している。この接触部分を一次転写部FTという。駆動ローラ22は、中間転写ベルト21を回転させるローラである。中間転写ベルト21のうち駆動ローラ22によりバックアップされた部分の外側には二次転写ローラ25が配置されている。中間転写ベルト21は転写手段である二次転写ローラ25と接触している。この接触部分を二次転写部STという。中間転写ベルト21のうちテンションローラ26によってバックアップされた部分の外側には中間転写ベルトクリーニング装置23が配置されている。
図1に示すように、画像形成装置1には、給送手段としての給送ローラ3によってカセット2からピックアップされた用紙Pを画像形成部60へ搬送する搬送手段としての用紙搬送経路Q(図1中、破線部)が設けられている。給送方向FDの上流から用紙搬送経路Qに沿って順に、給送ローラ3、分離ローラ対4、レジストレーションローラ対5、二次転写ローラ25、定着ユニット30及び排出ローラ対31が配置されている。用紙Pは、カセット2から排出トレイ9まで搬送される。また、手差しトレイ6に載置された用紙Pは、給送手段としての給送ローラ7及び分離ローラ対8によってレジストレーションローラ対5へ搬送される。
画像形成装置1は、画像読取手段としてのイメージリーダ(画像読取装置)40を搭載している。イメージリーダ40は、原稿の画像を光学センサで読み取り、光信号を画像信号へ変換する機能を有する。イメージリーダ40には、原稿給送部41が設けられている。原稿給送部41は、原稿トレイ42上に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚ずつリーダスキャナ43へ給送する。リーダスキャナ43は、原稿給送部41によって給送される原稿の画像を読み取る機能を有する。リーダスキャナ43は、光照射部(不図示)とイメージセンサ(不図示)を備えている。光照射部は、光を原稿へ照射する。原稿からの反射光は、イメージセンサの撮像面に結像される。イメージセンサは、受光した反射光を画像信号へ変換する。リーダスキャナ43は、主走査方向(原稿の給送方向と直交する方向)に延在しているので、原稿が給送されることによって原稿のページ全面の画像を読み取ることができる。原稿給送部41を使わずに原稿を読み取る場合、ユーザーは、原稿給送部41を持ち上げてプラテンガラス45上に原稿を載置する。リーダスキャナ43が左から右へ走査することによって原稿の画像を読み取る。
[画像形成制御部]
図2を用いて、画像形成装置1の制御を司るコントローラ100を説明する。コントローラ100は、演算部、ROM102及びRAM103を備えた電気回路(以下、CPU回路という)101を有する。CPU回路部101は、ROM102及びRAM103に保存されたプログラムを読み出し、各種制御を行う制御手段として機能する。コントローラ100は、パーソナルコンピュータ200等の外部情報端末、イメージリーダ40等の入力装置、及び操作パネル(以下、操作表示部という)50等の各種構成と電気的に接続されており、信号情報のやり取りが可能である。コントローラ100は、入力装置から入力された印刷情報(例えば、画像データや用紙情報など)に基づき、装置内の各種構成を統括的に制御して画像形成動作を実行する。
図2を用いて、画像形成装置1の制御を司るコントローラ100を説明する。コントローラ100は、演算部、ROM102及びRAM103を備えた電気回路(以下、CPU回路という)101を有する。CPU回路部101は、ROM102及びRAM103に保存されたプログラムを読み出し、各種制御を行う制御手段として機能する。コントローラ100は、パーソナルコンピュータ200等の外部情報端末、イメージリーダ40等の入力装置、及び操作パネル(以下、操作表示部という)50等の各種構成と電気的に接続されており、信号情報のやり取りが可能である。コントローラ100は、入力装置から入力された印刷情報(例えば、画像データや用紙情報など)に基づき、装置内の各種構成を統括的に制御して画像形成動作を実行する。
図2は、コントローラ100のブロック図である。なお、図2は、本実施形態の動作説明に必要なコントローラ100の部分を示しており、コントローラ100のその他の画像制御に必要な既知の部分は省略されている。コントローラ100は、図2に示すように、CPU回路部101を有する。CPU回路部101は、CPU(不図示)、ROM102、RAM103を内蔵し、ROM102に保存されている制御プログラムにより後述する各ブロック(104,105,106,107,108,109)を統括的に制御する。RAM103は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。保存手段としてのRAM103は、用紙情報(記録媒体情報)と画像データ(画像情報)を保存する。
次に、CPU回路部101が制御するブロックを説明する。原稿給送制御部107は、原稿給送部41が原稿の給送動作および搬送動作にかかわる動作を制御する。イメージリーダ制御部106は、イメージリーダ40に電気的に接続され、イメージリーダ40のリーダスキャナ43の動作とアナログ画像信号への変換にかかわる動作を制御する。イメージリーダ制御部106は、イメージリーダ40によって読み取られたアナログ画像信号(印刷する画像の画像データ)が入力される画像情報入力手段として機能する。イメージリーダ制御部106は、アナログ画像信号を画像信号制御部105へ送信する。画像処理手段としての画像信号制御部105は、画像情報を処理して画像データを生成する。画像信号制御部105は、リーダスキャナ43によって変換されたアナログ画像信号を画像処理する動作を制御する。具体的には、画像信号制御部105は、アナログ画像信号をデジタル画像信号へ変換した後にデジタル画像信号に画像処理を施し、画像処理後のデジタル画像信号をビデオ信号(画像データ)へ変換し、ビデオ信号を画像形成制御部104へ出力する。また、画像信号制御部105は、パーソナルコンピュータ200から外部I/F109を介して入力されたデジタル画像信号に画像処理を施す動作も制御する。画像形成制御部104は、入力されたビデオ信号に基づき、画像形成動作にかかわる構成部品の駆動を制御する。画像形成制御部104による画像形成制御は、後述する。操作表示部制御部108は、操作表示部50とCPU回路部101との間で情報のやり取りを行う。操作表示部50は、各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部101へ出力するとともに、CPU回路部101からの信号に基づき対応する情報を表示手段としての表示部50aに表示する。
[画像形成シーケンス]
画像形成装置1が画像形成動作を行う場合、画像形成制御部104は、画像形成動作にかかわる構成部品を以下のように制御し、フルカラー画像を用紙P上に形成する。まず初めに、画像形成制御部104は、画像形成タイミングに合わせて画像形成ステーション10内のドラム11と転写ユニット20内の駆動ローラ22を所定の速度で回転させ始める。具体的に、ドラム11を図1中時計方向に回転させ、駆動ローラ22によって中間転写ベルト21をドラム11の回転方向に対して順回転する方向(図1中反時計方向)に回転させる。
画像形成装置1が画像形成動作を行う場合、画像形成制御部104は、画像形成動作にかかわる構成部品を以下のように制御し、フルカラー画像を用紙P上に形成する。まず初めに、画像形成制御部104は、画像形成タイミングに合わせて画像形成ステーション10内のドラム11と転写ユニット20内の駆動ローラ22を所定の速度で回転させ始める。具体的に、ドラム11を図1中時計方向に回転させ、駆動ローラ22によって中間転写ベルト21をドラム11の回転方向に対して順回転する方向(図1中反時計方向)に回転させる。
続いて、画像形成ステーション10にて各色のドラム11上にトナー像を形成する動作制御が実行される。具体的には、先ず、帯電ローラ12がドラム11の表面を所定の電位および極性で均一に帯電させる。次に、レーザースキャナユニット13がY、M、C及びKの各色のビデオ信号(画像情報信号)に従って変調されたレーザービームをドラム11の表面上に走査し、各色の静電潜像を形成する。次に、現像ユニット14によって静電潜像へトナーを静電的に付着させてドラム11上にトナー像を形成する(現像する)。
続いて、各色のドラム11上に形成したトナー像を中間転写ベルト21上に重ね合わせる動作制御が実行される。具体的には、中間転写ベルト21を介してドラム11と対向する一次転写ローラ15へ所定の電位が印加されることによって、一次転写部FTにおいてドラム11上のトナー像が中間転写ベルト21上へ静電的に転写される。各色のトナー像を中間転写ベルト21上に重ね合わせることによって、中間転写ベルト21上にフルカラー(Y色+M色+C色+K色)の未定着トナー像が形成される。未定着トナー像は、駆動ローラ22によって回転される中間転写ベルト21によって二次転写部STへ運ばれる。なお、一次転写部FTで中間転写ベルト21上に転写されずにドラム11上に残留したトナーは、クリーニング部材16によってドラム11から除去される。
一方、中間転写ベルト21上に未定着トナー像を形成する動作と並行してカセット2から用紙Pを給送する動作が実行される。具体的には、画像形成タイミングに合わせて用紙Pが給送ローラ3と分離ローラ対4によって1枚分給送されてレジストレーションローラ対5へ搬送される。その後、レジストレーションローラ対5は、中間転写ベルト21上の未定着トナー像と同期をとって、用紙Pを二次転写部STへ搬送する。
続いて、中間転写ベルト21上の未定着トナー像を用紙P上へ転写する動作制御が実行される。具体的には、二次転写部STに未定着トナー像および用紙Pが搬送されるタイミングで、二次転写ローラ25へトナーの正規の帯電極性と逆極性の二次転写バイアスが印加され、未定着トナー像が中間転写ベルト21から用紙Pへ静電的に転写させる(二次転写)。つまり、用紙Pが二次転写部STで中間転写ベルト21と二次転写ローラ25によって挟持搬送されることによって、用紙Pの一面に未定着トナー像が転写される。なお、二次転写部STで用紙P上へ転写されずに中間転写ベルト21上に残留したトナーは、中間転写ベルトクリーニング装置23によって中間転写ベルト21から除去される。中間転写ベルトクリーニング装置23によって除去されたトナーは、回収トナーボックス24へ回収される。
[印刷の操作手順]
以下、図3及び図4を参照して、印刷の操作手順を説明する。まず、図3を参照して、ユーザーによって用紙への画像形成が要求されてから印刷情報が画像形成装置1へ送信されるまでの流れを説明する。図3は、プリンタドライバによって実行される印刷情報作成動作を示す流れ図である。プリンタドライバは、記録媒体情報取得手段としてのパーソナルコンピュータ200にインストールされていてもよいし、コントローラ100のROM102に保存されて記録媒体情報取得手段としての操作表示部50で実行されてもよい。ここでは、ユーザーがアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)によって作成した画像を印刷する場合(プリント動作)の操作手順を説明する。しかし、図3に示す流れは、プリント動作に限られるものではなく、原稿を複製する場合(コピー動作)においても同様に適用される。印刷情報は、画像形成装置1によって用紙上に画像を形成するために必要な情報である。印刷情報は、印刷する画像の画像データ(画像ページ数を含む)に加えて、用紙情報(後述する印刷項目、例えば、用紙の種類、印刷面、印刷部数、給送方法、画像割り付け情報、など)を含む。
以下、図3及び図4を参照して、印刷の操作手順を説明する。まず、図3を参照して、ユーザーによって用紙への画像形成が要求されてから印刷情報が画像形成装置1へ送信されるまでの流れを説明する。図3は、プリンタドライバによって実行される印刷情報作成動作を示す流れ図である。プリンタドライバは、記録媒体情報取得手段としてのパーソナルコンピュータ200にインストールされていてもよいし、コントローラ100のROM102に保存されて記録媒体情報取得手段としての操作表示部50で実行されてもよい。ここでは、ユーザーがアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)によって作成した画像を印刷する場合(プリント動作)の操作手順を説明する。しかし、図3に示す流れは、プリント動作に限られるものではなく、原稿を複製する場合(コピー動作)においても同様に適用される。印刷情報は、画像形成装置1によって用紙上に画像を形成するために必要な情報である。印刷情報は、印刷する画像の画像データ(画像ページ数を含む)に加えて、用紙情報(後述する印刷項目、例えば、用紙の種類、印刷面、印刷部数、給送方法、画像割り付け情報、など)を含む。
ユーザーがアプリケーションによって画像の印刷を要求すると、アプリケーションからプリンタドライバへ印刷要求が発行される。ただし、印刷要求は、アプリケーションからプリンタドライバへ直接発行されるとは限らず、アプリケーションのオペレーティングシステムによって提供されるインターフェースを介してアプリケーションからプリンタドライバへ発行されることもある。印刷要求を受信すると、プリンタドライバは、印刷情報作成動作を開始する。プリンタドライバは、印刷項目の設定を促す画面(以下、印刷項目設定画面という)300を表示する(S101)。図4は、印刷項目設定画面300を示す図である。プリンタドライバは、印刷項目をユーザーに選択させ設定させるために、印刷項目設定画面300を表示する。設定可能な印刷項目には、用紙の種類や給送方法とともに、画像データの割り付けを設定する機能などが含まれている。なお、図4の印刷項目設定画面300に示されている印刷項目は、本実施形態を説明するために必要な項目であり、本実施形態はこれらの印刷項目に限定されるものではない。印刷項目の設定が終了すると、プリンタドライバは、設定された印刷項目に基づき印刷情報を作成する(S102)。プリンタドライバは、作成した印刷情報を画像形成装置1へ送信し(S103)、印刷情報作成動作を終了する。プリンタドライバからの印刷情報(画像データ及び用紙情報を含む)は、外部I/F109を介してCPU回路部101へ入力される。外部I/F109は、一シートを複数面に切り離し可能な用紙の用紙情報を受け取る記録媒体情報受け取り手段として機能し、また、印刷する画像の印刷ページ数を含む画像データを受け取る画像データ受け取り手段として機能する。用紙情報は、一部の面が切り取られて使用される用紙の情報として、用紙の切取可能な面の数の情報(分割面数)と、用紙の使用済の面の数の情報(使用済の面数)とを含む。
図4を参照して、印刷項目設定画面300を説明する。印刷項目設定画面300は、印刷物のレイアウトを表示する印刷レイアウト301、「部数」テキストボックス302、「ページ数」ラジオボタン(303、304)、「開始」テキストボックス305及び「終了」テキストボックス306を含む。印刷項目設定画面300は、また、「原稿サイズ」プルダウンメニュー307、「出力サイズ」プルダウンメニュー308及び「カラーモード」プルダウンメニュー309を含む。印刷項目設定画面300は、さらに、「用紙の種類」プルダウンメニュー310、「用紙の種類の詳細設定」ボタン311及び「給送方法」プルダウンメニュー312を含む。印刷項目設定画面300は、さらに、「画像割り付け」ラジオボタン(313、314)、「割り付け指定」プルダウンメニュー315、「プリント」ボタン316及び「キャンセル」ボタン317を含む。
印刷項目設定画面300上の各印刷項目には、以下の値がそれぞれ設定される。「部数」テキストボックス302へ入力された値は、印刷物の出力部数として設定される。「ページ数」ラジオボタン(303、304)は、「全ページ」ラジオボタン303と「ページを指定する」ラジオボタン304からなる。「全ページ」ラジオボタン303が選択された場合、ユーザーが作成した画像データの全てのページが印刷ページ範囲として設定される。「ページを指定する」ラジオボタン304が選択された場合、「開始」テキストボックス305及び「終了」テキストボックス306へ入力された値が印刷ページ範囲として設定される。ユーザーは、「原稿サイズ」プルダウンメニュー307から、例えば、『A4』又は『LTR』などの定形サイズを選択することが可能である。「原稿サイズ」プルダウンメニュー307で選択された項目は、画像データ1ページ分のサイズとして設定される。ユーザーは、「出力サイズ」プルダウンメニュー308から、『原稿サイズと同じ』又は『A4』若しくは『LTR』などの定形サイズを選択することが可能である。「出力サイズ」プルダウンメニュー308で選択された項目は、出力される画像のサイズとして設定される。ユーザーは、「カラーモード」のプルダウンメニュー309から、『自動(カラー/白黒)』、『カラー』又は『白黒』を選択することが可能である。「カラーモード」のプルダウンメニュー309で選択された項目は、印刷するときのカラーモードとして設定される。
ユーザーは、「用紙の種類」プルダウンメニュー310から、例えば、『普給送』、『薄紙』、『厚紙』、『上質紙』、『光沢紙』、『インクジェット官製はがき』、『はがき』又は『光沢はがき』を選択することが可能である。あるいは、ユーザーは、「用紙の種類」プルダウンメニュー310から、『光沢フィルム』、『フォトカード』、『Tシャツ転写紙』、『バックプリントフィルム』、『OHPフィルム』、『封筒』、『ラベル紙』又は『ミシン目紙』を選択することが可能である。ユーザーは、「用紙の種類」プルダウンメニュー310からいずれか一つの項目を選択することが可能である。「用紙の種類」プルダウンメニュー310で選択された項目は、画像形成装置1によって出力される記録媒体の種類として設定される。「用紙の種類の詳細設定」ボタン311は、用紙の詳細な設定が必要な場合、例えば、ミシン目紙の分割面数などの設定が必要な場合に用いられる。「用紙の種類の詳細設定」ボタン311を押下すると、図5に示す用紙設定画面350が表示され、用紙の種類の詳細な設定が可能となる。ユーザーは、「給送方法」プルダウンメニュー312から、『自動』、『カセット』又は『手差し』のいずれか一つを選択することが可能である。「給送方法」プルダウンメニュー312で選択された項目は、画像形成装置1によって出力される記録媒体の給送方法として設定される。
「画像割り付け」ラジオボタン(313、314)で選択された項目は、画像データを用紙上に割り付ける方法として設定される。「画像割り付け」ラジオボタン(313、314)は、「自動」ボタン313と「指定」ボタン314からなる。「自動」ボタン313が選択された場合、メイン制御部としてのコントローラ100は、用紙情報と画像データに基づいて、画像信号制御部105によって処理された画像データを用紙上に自動で割り付ける。「指定」ボタン314が選択された場合、「割り付け指定」プルダウンメニュー315の操作が可能となる。ユーザーは、「割り付け指定」プルダウンメニュー315から、例えば、『1in1』、『2in1』、『カスタマイズ(レイアウト上で選択)』などを選択することが可能である。また、特殊な場合として、印刷レイアウト301に示されるミシン目紙に画像データを割り付ける場合、印刷レイアウト301上で用紙の印刷領域をクリックすることによって画像データの割り付け位置を選択することも可能である。このようにして設定された割り付けは、印刷レイアウト301に表示される。
設定された印刷項目は、一つの印刷ジョブを構成する項目として、画像データとともにハードディスク(不図示)に保存される。「プリント」ボタン316が押下されると、プリンタドライバは、画像データと印刷項目設定画面300で設定された印刷項目と図5に示す用紙設定画面350で設定された用紙設定に基づいて、印刷情報を作成する。その後、プリンタドライバは、作成した印刷情報を画像形成装置1へ送信して用紙設定画面350を閉じる。一方、「キャンセル」ボタン317が押下されると、プリンタドライバは、用紙設定画面350を閉じて印刷情報作成動作を終了する。
[用紙の設定]
以下、図5を参照して、用紙の設定を説明する。図5は、用紙設定画面350を示す図である。本実施形態においては、ユーザーが、図4に示すプリンタドライバの印刷項目設定画面300における「用紙の種類の詳細設定」ボタン311を押下すると、図5に示す用紙設定画面350が表示される。ユーザーは、記録媒体情報取得手段としての用紙設定画面350上の設定項目に必要な情報を選択および入力する。コントローラ100は、用紙設定画面350から、一シートを複数面に切り離し可能な用紙(記録媒体)の情報を取得する。しかし、用紙情報の設定方法は、この方法に限定されるものではない。例えば、操作表示部50上でイメージリーダ40を操作し、イメージリーダ40によるスキャニングで後述の用紙情報を取得および自動設定する方法でもよい。
以下、図5を参照して、用紙の設定を説明する。図5は、用紙設定画面350を示す図である。本実施形態においては、ユーザーが、図4に示すプリンタドライバの印刷項目設定画面300における「用紙の種類の詳細設定」ボタン311を押下すると、図5に示す用紙設定画面350が表示される。ユーザーは、記録媒体情報取得手段としての用紙設定画面350上の設定項目に必要な情報を選択および入力する。コントローラ100は、用紙設定画面350から、一シートを複数面に切り離し可能な用紙(記録媒体)の情報を取得する。しかし、用紙情報の設定方法は、この方法に限定されるものではない。例えば、操作表示部50上でイメージリーダ40を操作し、イメージリーダ40によるスキャニングで後述の用紙情報を取得および自動設定する方法でもよい。
用紙設定画面350は、用紙のレイアウトを表示するフィールドとしての用紙レイアウト351、「用紙の種類」プルダウンメニュー352及び「用紙サイズ」ラジオボタン(353、354)を含む。「用紙サイズ」ラジオボタン(353、354)は、「定形サイズ」ボタン353及び「不定形サイズ」ボタン354からなる。用紙設定画面350は、また、「定形サイズ」プルダウンメニュー355、「長さ」テキストボックス356及び「幅」テキストボックス357を含む。用紙設定画面350は、さらに、「余白の有無」ラジオボタン(358、359)、「上端」テキストボックス360、「下端」テキストボックス361、「左端」テキストボックス362及び「右端」テキストボックス363を含む。用紙設定画面350は、さらにまた、「分割面数」テキストボックス364及び「分割パターン」ラジオボタン(365、366、367)を含む。「分割パターン」ラジオボタン(365、366、367)は、「同サイズ分割」ボタン365、「納品書・ラベル」ボタン366及び「その他」ボタン367からなる。用紙設定画面350は、さらにまた、「同サイズ分割」の「長さ方向」テキストボックス368、「同サイズ分割」の「幅方向」テキストボックス369及び「納品書・ラベル」プルダウンメニュー370を含む。用紙設定画面350は、さらにまた、「使用済の面」ラジオボタン(371、372)、「有」テキストボックス373、「OK」ボタン374及び「キャンセル」ボタン375を含む。「使用済の面」ラジオボタン(371、372)は、「無」ボタン371及び「有」ボタン372からなる。
用紙設定画面350上の各設定項目には、以下の値がそれぞれ設定される。各設定項目に値が設定されると用紙レイアウト351に反映される。本実施形態では、図19に示すミシン目紙(8分割されたA4サイズのミシン目紙)を例に挙げて説明する。「用紙の種類」プルダウンメニュー352には、印刷項目設定画面300の「用紙の種類」プルダウンメニュー310に設定された項目が反映される。「用紙の種類」プルダウンメニュー352で選択された項目は、画像形成装置1によって出力される記録媒体の種類として設定される。図5において、用紙の種類の項目は、『ミシン目紙』に設定されている。「用紙サイズ」ラジオボタン(353、354)で選択された項目は、用紙の外形サイズとして設定される。「定形サイズ」が選択された場合、「定形サイズ」プルダウンメニュー355を設定することが可能となる。ユーザーは、「定形サイズ」プルダウンメニュー355から、例えば、『A4』や『LTR』などの定形サイズを選択することが可能である。「不定形サイズ」が選択された場合、ユーザーは、不定形サイズの「長さ」テキストボックス356および「幅」テキストボックス357に値を入力することができる。不定形サイズの「長さ」テキストボックス356には給送方向FDに平行な辺の長さを、「幅」テキストボックス357には給送方向FDに直交する辺の長さをそれぞれ入力することによって、用紙サイズが設定される。図5では、定形サイズが選択され、『A4』が設定されている。
「余白の有無」ラジオボタン(358、359)によって、使用する用紙に余白が有るか無いかが設定される。「余白の有無」ラジオボタンは、「無」ボタン358と「有」ボタン359とからなる。「無」ボタン358が選択された場合、「上端」テキストボックス360、「下端」テキストボックス361、「左端」テキストボックス362及び「右端」テキストボックス363の値が全て『0』で表示される。「有」ボタン359が選択された場合、ユーザーは、「上端」テキストボックス360、「下端」テキストボックス361、「左端」テキストボックス362及び「右端」テキストボックス363のそれぞれに値を設定することができる。図5では、「無」ボタン358が選択されているので、「上端」テキストボックス360、「下端」テキストボックス361、「左端」テキストボックス362及び「右端」テキストボックス363の値が全て『0』で表示されている。
「分割面数」テキストボックス364へ入力された数値は、ミシン目Rによって用紙が分割される画像面の数として設定される。標準設定では「分割面数」テキストボックス364に『1』が入力しているが、「分割面数」テキストボックス364に数値を入力することで、用紙を分割する数を設定することができる。「分割パターン」ラジオボタン(365、366、367)は、「分割面数」テキストボックス364で『2』以上の数値が入力された際に選択することが可能となる。「分割パターン」ラジオボタン(365、366、367)によって選択される項目は、分割された用紙の画像面のサイズを設定するものである。「同サイズ分割」ボタン365が選択された場合、同サイズ分割の「長さ方向」テキストボックス368および「幅方向」テキストボックス369のそれぞれに値を入力することが可能となる。「長さ方向」テキストボックス368には、給送方向FDに平行な辺の分割数が入力される。「幅方向」テキストボックス369には、給送方向FDに直交する辺の分割数が入力される。「長さ方向」テキストボックス368及び「幅方向」テキストボックス369のそれぞれに値が入力されると、用紙の分割パターンが設定される。
「納品書・ラベル」ボタン366が選択された場合、「納品書・ラベル」プルダウンメニュー370に値を入力することが可能となる。ユーザーは、「納品書・ラベル」プルダウンメニュー370から、『EAIJ標準』、『Dラベル』などの既定のサイズを選択することが可能である。「納品書・ラベル」プルダウンメニュー370で選択された項目は、用紙の分割パターンとして設定される。「その他(カスタマイズ:レイアウト上で設定)」ボタン367が選択された場合、用紙レイアウト351上のミシン目Rを移動させることで自由にミシン目Rの位置を設定することが可能となる。用紙レイアウト351上で設定されたミシン目Rの位置は、用紙の分割パターンとして設定される。図5では、「同サイズ分割」ボタン365が選択され、「長さ方向」テキストボックス368に『4』が入力され、「幅方向」テキストボックス369に『2』が入力されることによって、用紙を同サイズに8分割したミシン目紙が設定されている。
「使用済の面」ラジオボタン(371、372)によって、用紙に使用済(欠けている部分)の面があるか否かが設定される。「無」ボタン371が選択された場合、使用済の面が無いことが設定される。「有」ボタン372が選択された場合、「有」テキストボックス373への数値の入力が可能になる。「有」テキストボックス373へ入力された数値によって使用済の面数が設定される。「有」ボタン372が選択された場合、されに、使用済の面の位置を用紙レイアウト351上で設定することができる。使用済の面の位置の設定方法は、用紙レイアウト351に表示された用紙パターン上で使用済の面を選択することによって使用済の面の位置が設定される。図5では、「有」ボタン372が選択され、「有」テキストボックス373に『1』が入力されている。図5の用紙レイアウト351に示されているように、使用済の面の位置は、下端右位置の面376に設定されている。
以上の項目が設定された後に「OK」ボタン374が押下されると、設定された用紙情報が確定される。確定された用紙情報は、RAM103又はハードディスク(不図示)に保存される。確定された用紙情報の保存が完了すると、用紙設定画面350が閉じられる。一方、「キャンセル」ボタン375が押下されると、用紙設定画面350が閉じられた後に印刷項目設定画面300が表示される。「キャンセル」ボタン375が押下された場合、それまでに設定された用紙設定項目は保存されずに破棄される。
[画像データの自動割り付け制御]
以下、図6を参照して、画像データの自動割り付け制御動作を説明する。図6は、画像データの自動割り付け制御動作を示す流れ図である。コントローラ100(主にCPU回路部101)は、ROM102に保存されたプログラムに従って画像データの自動割り付け制御動作を実行する。本実施形態においては、CPU回路部101が画像データの自動割り付け制御動作を実行する形で説明を続ける。画像データの自動割り付け制御動作は、特にミシン目紙や1シートに複数のラベルが存在する用紙といった1シートの一部が欠ける可能性のある用紙を使用してプリント(又はコピー)する場合に実行される。したがって、ユーザーによって表1に示す印刷情報が設定された場合、画像データの自動割り付け制御動作が開始される。表1は、画像データの自動割り付け制御動作を開始する条件項目を示す表である。
以下、図6を参照して、画像データの自動割り付け制御動作を説明する。図6は、画像データの自動割り付け制御動作を示す流れ図である。コントローラ100(主にCPU回路部101)は、ROM102に保存されたプログラムに従って画像データの自動割り付け制御動作を実行する。本実施形態においては、CPU回路部101が画像データの自動割り付け制御動作を実行する形で説明を続ける。画像データの自動割り付け制御動作は、特にミシン目紙や1シートに複数のラベルが存在する用紙といった1シートの一部が欠ける可能性のある用紙を使用してプリント(又はコピー)する場合に実行される。したがって、ユーザーによって表1に示す印刷情報が設定された場合、画像データの自動割り付け制御動作が開始される。表1は、画像データの自動割り付け制御動作を開始する条件項目を示す表である。
CPU回路部101は、用紙設定画面350で設定された用紙情報をRAM103又はハードディスク(不図示)から取得する(S201)。画像データを自動で割り付けるための情報として、印刷できる面を知る必要がある。そのため、CPU回路部101は、用紙情報から「分割面数」、「使用済の面の有無」及び「使用済の面の位置」のそれぞれの設定値を取得し、取得した設定値から印刷できる面(以下、印刷可能面という)を確定する。印刷可能面の数を印刷可能面数という。印刷可能面が確定されたら、処理は、S202へ進む。CPU回路部101は、用紙情報から用紙の給送向きを決定する制御(給送先端決定制御)を実行する(S202)。画像データを最適な位置に割り付けるためには、用紙の給送向きを決定する必要がある。そのため、「分割面数」、「使用済の面の有無」、「使用済の面の位置」それぞれの設定値を取得し、その設定値から用紙の給送向きを決定する。用紙の給送向きが決定されると、処理は、S203へ進む。
CPU回路部101は、S202の給送先端決定制御によって用紙の給送向きが決定されたか否かを判断する(S203)。具体的には、S202の処理後に給送向きがプリンタドライバ(印刷レイアウト301)上に表示されるか否かに基づいて、CPU回路部101は、用紙の給送向きが決定されたか否かを判断する。プリンタドライバ上に給送向きが表示された場合(S203でYES)、処理は、S204へ進む。なお、給送向きは、プリンタドライバに限らず他の表示装置に表示されてもよい。例えば、給送向きは、操作表示部50の表示部50aに表示されてもよい。CPU回路部101は、印刷する画像データをハードディスク(不図示)から取得する(S204)。画像データを自動で割り付けるための情報として、特に「印刷ページ数」を知る必要がある。そのため、「ページ数」で設定された値を取得し印刷ページ数(画像ページ数)を確定する。印刷ページ数が確定されると、処理は、S205に進む。一方、プリンタドライバ上にエラーが表示された場合(S203でNO)、処理は、S214へ進む。
S205において、CPU回路部101は、S201及びS204で取得した印刷可能面数と印刷ページ数を比較して、その比較結果に基づいて、使用する用紙で印刷したい画像データを印刷できるか否かを判断する。印刷ページ数が印刷可能面数以下である場合、使用する用紙で印刷が可能である。一方、印刷ページ数が印刷可能面数よりも多い場合、使用する用紙では印刷可能面数が足りないため印刷できない。具体的には、CPU回路部101は、印刷ページ数が印刷可能面数以下であるか否かを判断する(S205)。印刷ページ数が印刷可能面数以下であると判断された場合(S205でYES)、処理は、S206へ進む。一方、印刷ページ数が印刷可能面数よりも多いと判断された場合(S205でNO)、処理は、S214へ進む。
S206において、CPU回路部101は、S201及びS204で取得した印刷可能面数と印刷ページ数を比較して、印刷後の用紙に印刷面が残るか否かを判断する。印刷ページ数が印刷可能面数より少ない場合、印刷後の用紙には印刷面が残る。一方、印刷ページ数が印刷可能面数より少なくない場合、すなわち、印刷ページ数が印刷可能面数に等しい場合、印刷後の用紙に印刷面が残らない。具体的には、CPU回路部101は、印刷ページ数が印刷可能面数よりも少ないか否かを判断する(S206)。印刷ページ数が印刷可能面数よりも少ないと判断された場合(S206でYES)、処理は、S207へ進む。印刷ページ数が印刷可能面数より少なくないと判断された場合(S206でNO)、処理は、S213へ進む。
CPU回路部101は、給送可能領域Aに重ならない印刷面から順に画像データを割り付ける(S207)。給送可能領域Aは、画像形成装置1が給送を可能とする最小サイズの用紙の形状を表す。給送可能領域Aの全体に用紙が存在していれば、画像形成装置1は、用紙を給送することができる。S207において、CPU回路部101は、印刷後の用紙(以下、残用紙という)を再給送することができるように、所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける。以下、図7及び図8を参照して、所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける手順を説明する。図7は、所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作を示す流れ図である。図8は、第一の実施形態における中央寄せ積載時の画像割り付けを示す図である。なお、第一の実施形態において、用紙は、カセット2及び手差しトレイ6に中央寄せ積載で積載される。ここで、中央寄せ積載は、幅方向(給送方向FDに直交する方向)におけるカセット2及び手差しトレイ6の中央位置を基準に用紙をカセット2及び手差しトレイ6に積載することを指す。
図7を参照して、所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作が開始されると、CPU回路部101は、S201で取得した用紙情報とROM102内に保存されている給送可能領域Aの情報を照らし合わせる(S301)。給送可能領域Aは、画像形成装置1が給送可能な用紙のサイズを表している。第一の実施形態において、給送可能領域Aは、長さ127mm及び幅76.2mmを有し、図8(a)に示すように幅方向の中央位置に配置されているが、給送可能領域Aは、画像形成装置1の構造によって適宜設定される。給送可能領域A内に用紙が存在していれば、画像形成装置1はその用紙を給送することができる。具体的には、図8(a)に示すように、給送可能領域Aの先端位置及び中央位置に用紙の給送先端位置及び中央位置をそれぞれ重ねた状態を生成する。
CPU回路部101は、図8(a)に示すようにS301で生成された状態において給送可能領域Aに重なっている印刷面を定義する(S302)。ここで、給送可能領域Aに重なっている印刷面の領域を「領域I」と定義し、給送可能領域Aに重なっていない印刷面の領域を「領域II」と定義する。図8(b)において、塗りつぶされている領域が「領域I」であり、塗りつぶされていない領域が「領域II」である。
CPU回路部101は、S302で定義された領域I及び領域IIに基づいて、画像データの割り付け位置(以下、割り付け順位という)を決定する(S303)。ここで、画像データは、領域Iよりも領域IIの面から優先的に割り付けられる。すなわち、CPU回路部101は、画像形成装置1によって給送可能な最小サイズの給送可能領域Aを含む領域Iを含む面以外の領域IIの面から順に画像データを割り付ける。領域II内のすべての面に画像データが割り付けられた後、領域I内の面に画像データが割り付けられる。図8(c)は、画像データの割り付け順位を示す図である。図8(c)中の(1)〜(7)は、画像データの割り付け順位を表している。ここで、領域I内の画像データの割り付け順位(4)〜(7)及び領域II内の画像データの割り付け順位(1)〜(3)は、図8(c)に示す順位に限定されるものではない。CPU回路部101は、S303で決定された割り付け順位に従って、S204で取得した印刷ページ数分だけ画像データを割り付ける(S304)。図8(d)は、2ページ分の画像データがある場合の画像データの割り付けを示すシミュレーション図である。図8(d)に示すようなシミュレーション図が完成すると、CPU回路部101は所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作を終了する。処理は、図6のS208へ進む。
S208において、CPU回路部101は、S207での画像データの割り付け結果に基づいて残用紙に再び印刷できるか否かを判断する。画像データが割り付けられた面は、印刷後に切り取られる。残用紙の給送可能領域A内に用紙がない部分(ブランク領域B)がある場合、残用紙に再び印刷しようとしても残用紙の給送不良が発生する可能性がある。残用紙の給送可能領域Aにブランク領域Bが存在すると、残用紙に再び印刷することができない。つまり、「領域I」内に画像データが割り付けられた場合、印刷された面が切り取られた後の残用紙に再び印刷することができない。「領域I」内に画像データが割り付けられていない場合、印刷された面が切り取られた後の残用紙に再び印刷することができる。具体的には、CPU回路部101は、S207で設定された画像データの割り付けの結果に基づいて、「領域I」内に画像データが存在するか否かを判断する(S208)。「領域I」内に画像データが存在しないと判断された場合(S208でNO)、CPU回路部101はS207で設定された画像データの割り付けを確定し(S209)、処理はS215へ進む。「領域I」内に画像データが存在しない場合、残用紙に再び印刷することが可能である。一方、「領域I」内に画像データが存在すると判断された場合(S208でYES)、処理はS210へ進む。「領域I」内に画像データが存在する場合、残用紙に再び印刷することができない。
CPU回路部101は、S209で確定された画像データの割り付けに基づいて用紙のセット方法を指示する(S215)。図9は、用紙のセット方法を示す図である。CPU回路部101は、図9に示すように給送部としてのカセット2(又は手差しトレイ6)に用紙をセットする方法(用紙表裏面の向き)をプリンタドライバ(表示手段)上に表示する。なお、用紙のセット方法は、操作表示部50の表示部50aに表示されてもよい。図9(a)は、カセット2にセットされる用紙の給送向き及び印字面を示す図である。カセット給送の場合、用紙の短辺が給送方向FDに対して垂直に位置し(縦送り)、用紙の上流に画像が形成されるように、且つ印字面が表面となるように用紙をカセット2にセットするように用紙のセット方法が表示される。図9(b)は、手差しトレイ6にセットされる用紙の給送向き及び印字面を示す図である。手差し給送の場合、用紙の短辺が給送方向FDに対して垂直に位置し(縦送り)、用紙の上流に画像が形成されるように、且つ印字面が裏面となるように用紙をセットするように用紙のセット方法が表示される。図9に示す用紙のセット方法の一例は、本実施形態における画像形成装置1が、カセット給送の場合に用紙セット時の表面が印字面となり、手差し給送の場合に用紙セット時の裏面が印字面となる搬送経路及び画像形成プロセスを有することを考慮したものである。なお、画像形成装置1の搬送経路及び画像形成プロセスによっては各給送手段(カセット2及び手差しトレイ6)の用紙セット向き(表裏の向き)が逆になってもよい。用紙のセット方法を表示すると、CPU回路部101は、画像データの自動割り付け制御動作を終了する。
一方、「領域I」内に画像データが存在すると判断された場合(S208でYES)、CPU回路部101は、アラームを表示する(S210)。これは、残用紙を使って再印刷する際に安定な給送ができない可能性があることをユーザーに警告するためである。図10は、表示画面を示す図である。図10(a)は、画像データの自動割り付け制御動作におけるアラーム表示を示す図である。CPU回路部101は、操作表示部50の表示部50aに図10(a)に示すようなアラーム表示をポップアップする。表示部50aにアラームを表示すると、CPU回路部101は、残用紙が再印刷できないことを踏まえて印刷を続けるか否かを判断する(S211)。印刷を続けるか否かは、ユーザーによる操作表示部50への設定結果に基づいて判断される。具体的には、ユーザーが「OK」ボタンを押下すると(S211でYES)、CPU回路部101は、S207で設定された画像データの割り付けを確定し(S209)、用紙のセット方法を指示し(S215)、画像データの自動割り付け制御動作を終了する。一方、ユーザーが「キャンセル」ボタンを押下すると(S211でNO)、CPU回路部101は、S207で設定された画像データの割り付けを削除し(S212)、画像データの自動割り付け制御動作を終了する。なお、画像データの割り付けを削除した場合、CPU回路部101は、印刷要求自体をキャンセルし、これまでに設定された印刷情報(例えば、用紙情報など)を削除する。
一方、印刷ページ数が印刷可能面数より少なくないと判断された場合(S206でNO)すなわち印刷ページ数が印刷可能面数に等しい場合、給送可能領域Aを考慮せずに給送先端位置から順に画像データを割り付ける(S213)。S213においては、S207における画像データの自動割り付け制御とは異なり、S201及びS204で取得した『印刷可能面数』が『印刷ページ数』に一致している場合の画像データの自動割り付け制御が実行される。図11は、第一の実施形態における印刷ページ数が印刷可能面数に一致する場合の画像割り付けを示す図である。図11(a)は、画像データの割り付け順位を示す図である。図11(a)中の(1)〜(7)は、画像データの割り付け順位を表している。図11(a)に示す画像データの割り付け順位(1)〜(7)は、一例であり、画像データの割り付け順位がこれに限定されるものではない。図11(b)は、図11(a)に示す画像データの割り付け順位(1)〜(7)に従って7ページ分の画像データを割り付けた一例を示すシミュレーション図である。図11(b)に示すようなシミュレーション図が完成すると、CPU回路部101は、S213で設定された画像データの割り付けを確定し(S209)、用紙のセット方法を指示し(S215)、画像データの自動割り付け制御動作を終了する。
一方、印刷ページ数が印刷可能面数よりも多いと判断された場合(S205でNO)、CPU回路部101は、操作表示部50の表示部50aにエラーを表示する(S214)。これは、設定された用紙に画像データを印刷できないことをユーザーへ警告するためである。図10(b)は、画像データの自動割り付け制御動作におけるエラー表示を示す図である。CPU回路部101は、操作表示部50の表示部50aに図10(b)に示すようなエラー表示をポップアップする。表示部50aにエラーを表示すると、CPU回路部101は、画像データの自動割り付け制御動作を終了する。なお、ユーザーが「OK」ボタンを押下した場合、CPU回路部101は、印刷要求自体をキャンセルし、これまでに設定された印刷情報(例えば、用紙情報など)を削除する。
[給送先端決定制御]
以下、図12及び図13を参照して、図6のS202において用紙情報から用紙の給送先端部を決定する給送先端決定制御動作を説明する。図12は、給送先端決定制御動作を示す流れ図である。CPU回路部101は、ROM102に保存されたプログラムに従って給送先端決定制御動作を実行する。図13は、用紙の端部の印字可能面数に基づいて用紙の先端部を決定する方法を示す図である。図13に示す用紙は、図19(c)に示す用紙と同様に、A4サイズの用紙がミシン目(破線部)Rで8分割され、且つ、印字可能面の一つがすでに使用されたミシン目紙である。
以下、図12及び図13を参照して、図6のS202において用紙情報から用紙の給送先端部を決定する給送先端決定制御動作を説明する。図12は、給送先端決定制御動作を示す流れ図である。CPU回路部101は、ROM102に保存されたプログラムに従って給送先端決定制御動作を実行する。図13は、用紙の端部の印字可能面数に基づいて用紙の先端部を決定する方法を示す図である。図13に示す用紙は、図19(c)に示す用紙と同様に、A4サイズの用紙がミシン目(破線部)Rで8分割され、且つ、印字可能面の一つがすでに使用されたミシン目紙である。
画像データの自動割り付け制御動作においてS201の処理が終了すると、給送先端決定制御動作が開始される。CPU回路部101は、S201で取得した用紙情報から、用紙のそれぞれの端部の印字可能面数を数える(S401)。図13(a)に示す印字可能面の一つが切り取られたミシン目紙の上端部、下端部、左端部及び右端部の印字可能面数を表2に示す。表2は、用紙の複数の端部のそれぞれの印字可能面を数えた面数を示す表である。
表2に示すように用紙のそれぞれの端部の印字可能面数を数え終わったら、処理はS402へ進む。S402は、S401で数えた用紙のそれぞれの端部の印字可能面数に基づいて給送先端候補があるか否かを一次判断する処理である。CPU回路部101は、設定値が用紙のそれぞれの端部の印字可能面数のいずれかに一致するか否かを判断する(S402)。具体的には、用紙の設定時に「長さ方向」テキストボックス368及び「幅方向」テキストボックス369へ入力された設定値がS401で数えたそれぞれの端部の印字可能面数のいずれかに一致するか否かを判断する。S401で数えた印字可能面数のうちの上端部と下端部の面数を用紙の設定時の幅方向の分割面数(図5に示す「幅方向」テキストボックス369に設定された設定値)と比較して一致するか否かを判断する。S401で数えた印字可能面数のうちの左端部と右端部の面数を用紙の設定時の長さ方向の分割面数(図5に示す「長さ方向」テキストボックス368に設定された設定値)と比較して一致するか否かを判断する。
図13(a)に示す用紙の例では、「幅方向」テキストボックス369へ入力された設定値の2が用紙の下端部の印字可能面数の2に一致し、「長さ方向」テキストボックス368へ入力された設定値の4が用紙の左端部の印字可能面数の4に一致する。したがって、給送方向FDにおいて用紙の先端部(以下、給送先端という)に成り得るものは、下端部と左端部である。設定値が用紙のそれぞれの端部の印字可能面数のいずれかに一致する場合は、給送先端に成り得る用紙端部がある場合である。設定値が用紙のそれぞれの端部の印字可能面数のいずれかに一致する場合(S402でYES)、処理はS403へ進む。設定値が用紙のそれぞれの端部の印字可能面数のいずれにも一致しない場合(S402でNO)、処理はS407へ進む。
CPU回路部101は、設定値が印字可能面数に一致する用紙端部を抽出する(S403)。S403は、S402の処理で給送先端に成り得ると判断された用紙端部を抽出する処理である。図13(a)に示す用紙の例では、図13(b)に太線で示す下端部と左端部が給送先端の候補として抽出される。給送先端に成り得る用紙端部の抽出が終了すると、CPU回路部101は、抽出された用紙端部を先端として画像形成装置1によって給送可能であるか否かを判断する(S404)。S404は、S403で抽出された用紙端部から給送先端を決定する二次判断処理である。抽出された用紙端部を先端として画像形成装置1によって給送可能であるか否かの判断基準は、抽出された用紙端部の長さが画像形成装置1で給送可能な用紙幅以下であるか否かである。抽出された用紙端部の長さが給送可能な用紙幅以下である場合(S404でYES)、処理はS405へ進む。抽出された用紙端部の長さが給送可能な用紙幅より大きい場合(S404でNO)、処理はS407へ進む。図13(b)に示す例の場合、S403で抽出された下端部の長さは297mmであり、左端部の長さは210mmである。一方、本実施形態の画像形成装置1はA4サイズ系であるので、画像形成装置1が給送可能な用紙幅は210mm以下である。よって、S403で抽出された用紙端部のうちS404の判断条件を満たす用紙端部は、下端部である。下端部が給送先端として適正であると判断される。
CPU回路部101は、給送先端を決定する(S405)。S405は、S404で判断された用紙端部を給送先端として決定する処理である。具体的には、S404の判断処理で複数の抽出された用紙端部が給送先端として適正であると判断された場合、CPU回路部101は、S405で、複数の判断された用紙端部のうちから一つへ絞り込んで給送先端を決定する。その絞り込み条件は、複数の用紙端部のうちで長さが最も長いものを、給送先端として決定する。もちろん、S404で給送先端として適正な用紙端部が一つであると判断された場合、その用紙端部を給送先端として決定する。図13(b)に示す例の場合、S404で給送可能な用紙端部は下端部であると判断されるので、図13(c)の太線で示す下端部が給送先端として決定される。給送先端が一つに決定すると、処理はS406へ進む。CPU回路部101は、用紙の給送向きをプリンタドライバ上に表示する(S406)。S406は、S405で決定された給送先端に基づいて用紙の給送向きをプリンタドライバ上に表示する処理である。具体的には、プリンタドライバ上の印刷レイアウト301及び用紙レイアウト351に給送先端を画面の上方にして表示する(図9)。なお、用紙の給送向きは、画像形成装置1の操作表示部50の表示部50a上に表示してもよい。CPU回路部101は、給送先端決定制御動作を終了する。
抽出された用紙端部の長さが給送可能な用紙幅より大きい場合(S404でNO)、CPU回路部101は、プリンタドライバ上にアラームを表示する(S407)。S407は、使用する用紙が給送できないことをユーザーへ警告する処理である。S407の処理は、設定値が用紙のそれぞれの端部の印字可能面数のいずれにも一致しない場合(S402でNO)と、抽出された用紙端部の長さが給送可能な用紙幅より大きい場合(S404でNO)に実行される。すなわち、給送先端となるべき用紙端部がない場合と、抽出された給送先端では画像形成装置1が用紙を給送できない場合に、プリンタドライバ上にアラームが表示される(S407)。S407の処理は、プリンタドライバ上にアラーム表示をポップアップすることに限らず、画像形成装置1の操作表示部50の表示部50a上にアラーム表示をポップアップしてもよい。図10(c)は、アラーム表示を示す図である。CPU回路部101は、図10(c)に示すようなアラーム表示をプリンタドライバ又は表示部50aに表示し(S407)、給送先端決定制御動作を終了する。給送先端決定制御動作を終了すると、CPU回路部101は、図6に示す画像データの自動割り付け制御動作のS203へ処理を進める。
第一の実施形態によれば、一部の面が切り取られて使用される用紙に画像を形成するときに、印刷後に切り取られた用紙の搬送不良を防止するように用紙における画像データの割り付け位置を決定する画像形成装置を提供することができる。これによって、搬送不良による用紙の無駄な廃棄を防止できる。
<給送先端決定制御動作の変形例>
以下、図14及び図15を参照して、給送先端決定制御動作の変形例を説明する。図14は、給送先端決定制御動作の変形例を示す流れ図である。図12に示す給送先端決定制御動作においては、S201で取得した用紙情報から、用紙のそれぞれの端部の印字可能面数を数え、印字可能面数に基づいて給送先端候補を抽出した。これに対して、本変形例においては、S201で取得した用紙情報から、用紙のそれぞれの端部の長さを算出し、端部の長さに基づいて給送先端候補を抽出する。本変形例において、図14のS501〜S503は図12のS401〜S403と異なるが、図14のS504〜S507は図12のS404〜S407と同様である。以下、異なる点を主に説明する。図15は、用紙の端部の長さに基づいて用紙の先端部を決定する方法を示す図である。図15に示す用紙は、図19(c)に示す用紙と同様に、A4サイズの用紙がミシン目R(破線部)で8分割され、且つ、印字可能面の一つがすでに使用されたミシン目紙である。
以下、図14及び図15を参照して、給送先端決定制御動作の変形例を説明する。図14は、給送先端決定制御動作の変形例を示す流れ図である。図12に示す給送先端決定制御動作においては、S201で取得した用紙情報から、用紙のそれぞれの端部の印字可能面数を数え、印字可能面数に基づいて給送先端候補を抽出した。これに対して、本変形例においては、S201で取得した用紙情報から、用紙のそれぞれの端部の長さを算出し、端部の長さに基づいて給送先端候補を抽出する。本変形例において、図14のS501〜S503は図12のS401〜S403と異なるが、図14のS504〜S507は図12のS404〜S407と同様である。以下、異なる点を主に説明する。図15は、用紙の端部の長さに基づいて用紙の先端部を決定する方法を示す図である。図15に示す用紙は、図19(c)に示す用紙と同様に、A4サイズの用紙がミシン目R(破線部)で8分割され、且つ、印字可能面の一つがすでに使用されたミシン目紙である。
給送先端決定制御動作が開始される。CPU回路部101は、S201で取得した用紙情報から、用紙のそれぞれの端部の長さを算出する(S501)。具体的には、CPU回路部101は、用紙サイズ、分割面数及び使用済の面の位置の情報から、用紙のそれぞれの端部の長さを算出する。用紙サイズは、図5に示す「長さ」テキストボックス356へ入力された設定値及び「幅」テキストボックス357へ入力された設定値を含む。分割面数は、図5に示す「同サイズ分割」の「長さ方向」テキストボックス368へ入力された設定値及び「同サイズ分割」の「幅方向」テキストボックス369へ入力された設定値を含む。使用済の面の位置の情報は、図5に示す「有」テキストボックス373へ入力された設定値を含む。図13に示す用紙の例を参照して、表3に用紙情報を示す。表3は、図15に示す用紙の用紙サイズ、分割面数及び使用済の面の情報を示す表である。
表3に示す用紙情報のうちの用紙サイズ及び分割面数から、分割面の長さ(長さ方向と幅方向)を算出する。図15に示すようにA4サイズの用紙がミシン目R(破線部)で8分割された用紙の場合、分割面の長さ方向の長さは約74mmであり、分割面の幅方向の長さは105mmである。さらに、使用済の面の情報から、上端右位置の面が切り取られていることが判断され、用紙のそれぞれの端部の長さが算出される。表4は、用紙の複数の端部のそれぞれの長さの算出結果を示す表である。
表4に示すように用紙のそれぞれの端部の長さを算出し終わったら、処理はS502へ進む。S502は、S501で算出した用紙のそれぞれの端部の長さに基づいて給送先端候補があるか否かを一次判断する処理である。CPU回路部101は、設定値が用紙のそれぞれの端部の長さのいずれかに一致するか否かを判断する(S502)。具体的には、用紙の設定時に「長さ」テキストボックス356及び「幅」テキストボックス357へ入力された設定値がS501で算出したそれぞれの端部の長さのいずれかに一致するか否かを判断する。S501で算出した長さのうちの上端部と下端部の長さを用紙の設定時の「長さ」テキストボックス356へ入力された設定値と比較して一致するか否かを判断する。S501で算出した長さのうちの左端部と右端部の長さを用紙の設定時の「幅」テキストボックス357へ入力された設定値と比較して一致するか否かを判断する。
図15(a)に示す用紙の例では、「長さ」テキストボックス356に入力された設定値の297mmが用紙の左端部の長さの297mmに一致し、「幅」テキストボックス357へ入力された設定値の210mmが下端部の長さの210mmに一致する。したがって、給送方向FDにおいて用紙の給送先端と成り得るものは、左端部と下端部である。設定値が用紙のそれぞれの端部の長さのいずれかに一致する場合は、給送先端に成り得る用紙端部がある場合である。設定値が用紙のそれぞれの端部の長さのいずれかに一致する場合(S502でYES)、処理はS503へ進む。設定値が用紙のそれぞれの端部の長さのいずれにも一致しない場合(S502でNO)、処理はS507へ進む。
CPU回路部101は、設定値が長さに一致する用紙端部を抽出する(S503)。S503は、S502の処理で給送先端に成り得ると判断された用紙端部を抽出する処理である。図15(a)に示す用紙の例では、図15(b)に太線で示す下端部と左端部が給送先端の候補として抽出される。給送先端に成り得る用紙端部の抽出が終了すると、処理はS504へ進む。S504、S505、S506及びS507の処理は、図12のS404、S405、S406及びS407の処理とそれぞれ同じであるので、説明を省略する。
第一の実施形態の変形例によれば、一部の面が切り取られて使用される用紙に画像を形成するときに、印刷後に切り取られた用紙の搬送不良を防止するように用紙における画像データの割り付け位置を決定する画像形成装置を提供することができる。これによって、搬送不良による用紙の無駄な廃棄を防止できる。
以下、第二の実施形態を説明する。第二の実施形態において、第一の実施形態と同様の構造には同様の参照符号を付して説明を省略する。第二の実施形態の画像形成装置、画像形成制御部、画像形成シーケンス、印刷の操作手順、用紙の設定及び給送先端決定制御は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。また、第二の実施形態の画像データの自動割り付け制御動作におけるS207の処理以外の処理は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。以下、第一の実施形態と異なる第二の実施形態の画像データの自動割り付け制御動作におけるS207の処理を主に説明する。
第一の実施形態において、用紙はカセット2及び手差しトレイ6に中央寄せ積載で積載されるので、S207において中央寄せ積載で画像割り付けが実行される。これに対して、第二の実施形態において、用紙はカセット2及び手差しトレイ6に片寄せ積載で積載される。ここで、片寄せ積載は、幅方向(給送方向FDに直交する方向)におけるカセット2及び手差しトレイ6の左端又は右端を基準に用紙をカセット2及び手差しトレイ6に積載することを指す。カセット2及び手差しトレイ6の左端を基準に用紙をカセット2及び手差しトレイ6に積載することを左寄せ積載という。カセット2及び手差しトレイ6の右端を基準に用紙をカセット2及び手差しトレイ6に積載することを右寄せ積載という。以下、第二の実施形態では、左寄せ積載時の画像データの自動割り付け制御(S207)を説明する。しかし、第二の実施形態は、左寄せ積載に限定されるものではなく、右寄せ積載においても同様に適用される。第二の実施形態においても、図6中のS207は、残用紙を再給送できるようにCPU回路部101が所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける処理である。しかし、第一の実施形態と異なる部分があるので、図7及び図16を参照して、第二の実施形態による所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける手順を説明する。図16は、第二の実施形態における左寄せ積載時の画像割り付けを示す図である。
図7を参照して、所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作が開始されると、CPU回路部101は、S201で取得した用紙情報とROM102内に保存されている給送可能領域Aの情報を照らし合わせる(S301)。第二の実施形態において、給送可能領域Aは、長さ127mm及び幅76.2mmを有し、図16(a)に示すように幅方向の左端に配置されているが、給送可能領域Aは、画像形成装置1の構造によって適宜設定される。具体的には、図16(a)に示すように、給送可能領域Aの先端位置及び左端位置と用紙の給送先端位置及び左端位置をそれぞれ重ねた状態を生成する。
CPU回路部101は、図16(a)に示すようにS301で生成された状態において給送可能領域Aに重なっている印刷面を定義する(S302)。ここで、給送可能領域Aに重なっている印刷面の領域を「領域I」と定義し、給送可能領域Aに重なっていない印刷面の領域を「領域II」と定義する。図16(b)において、塗りつぶされている領域が「領域I」であり、塗りつぶされていない領域が「領域II」である。
CPU回路部101は、S302で定義された領域I及び領域IIに基づいて、画像データの割り付け順位を決定する(S303)。ここで、画像データは領域Iよりも領域IIの面から優先的に割り付けられる。領域II内のすべての面に画像データが割り付けられた後、領域I内の面に画像データが割り付けられる。図16(c)は、画像データの割り付け順位を示す図である。図16(c)中の(1)〜(7)は、画像データの割り付け順位を表している。ここで、領域I内の画像データの割り付け順位(6)及び(7)並びに領域II内の画像データの割り付け順位(1)〜(5)は、図16(c)に示す順位に限定されるものではない。CPU回路部101は、S303で決定された割り付け順位に従って、S204で取得した印刷ページ数分だけ画像データを割り付ける(S304)。図16(d)は、2ページ分の画像データがある場合の画像データの割り付けを示すシミュレーション図である。図16(d)に示すようなシミュレーション図が完成すると、CPU回路部101は所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作を終了する。処理は、図6のS208へ進む。図6のS208以降の処理は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。
第二の実施形態によれば、一部の面が切り取られて使用される用紙に画像を形成するときに、印刷後に切り取られた用紙の搬送不良を防止するように用紙における画像データの割り付け位置を決定する画像形成装置を提供することができる。これによって、搬送不良による用紙の無駄な廃棄を防止できる。
以下、第三の実施形態を説明する。第三の実施形態において、第一の実施形態と同様の構造には同様の参照符号を付して説明を省略する。第三の実施形態の画像形成装置1は、A3サイズ系である点を除いて第一の実施形態の画像形成装置1と同様である。第三の実施形態のA3サイズ系の画像形成装置1は、A4サイズの用紙を横送りと縦送りのいずれでも給送可能である電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのマルチファンクションプリンタ(カラー画像形成装置)である。ここで、横送りは、用紙Pの短辺が給送方向FDに平行な状態、すなわち、用紙Pの長辺が給送方向FDに対して垂直に位置する状態で用紙Pを給送することである。また、縦送りは、前述したとおりである。なお、画像形成装置1は、モノクロのマルチファンクションプリンタであってもよいし、シングルファンクションプリンタであってもよい。A3サイズ系の画像形成装置1の断面構造は、A4サイズ系の断面構造と同様である。A3サイズ系の画像形成装置1は、A3サイズの用紙を給送できるように各構成部品(例えば、画像形成ステーション10、転写ユニット20、定着ユニット30など)がA4サイズ系より幅方向(給送方向FDに直交する方向)に長い。第三の実施形態の画像形成装置1は、A3サイズ系である点を除いて第一の実施形態の画像形成装置1と同様であるので、画像形成装置1のその他の構造の説明を省略する。
第三の実施形態の画像形成制御部、画像形成シーケンス、印刷の操作手順、用紙の設定及び給送先端決定制御は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。また、第三の実施形態の画像データの自動割り付け制御動作におけるS207の処理以外の処理は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、第三の実施形態において、用紙はカセット2及び手差しトレイ6に中央寄せ積載で積載されるが、第二の実施形態のように用紙をカセット2及び手差しトレイ6に片寄せ積載で積載してもよい。第三の実施形態においても、図6中のS207は、残用紙を再給送できるようにCPU回路部101が所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける処理である。しかし、第一の実施形態及び第二の実施形態と異なる部分があるので、図17及び図18を参照して、第三の実施形態による所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける手順を説明する。図17は、第三の実施形態による所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作を示す流れ図である。図18は、第三の実施形態における中央寄せ積載時の画像割り付けを示す図である。図18に示す用紙は、A4サイズの用紙がミシン目R(破線部)で4分割されている。第三の実施形態においては、4分割されたA4サイズのミシン目紙に1ページ分の画像データを印刷する場合を説明する。
図17を参照して、第三の実施形態による所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作が開始されると、CPU回路部101は、S201で取得した用紙情報とROM102内に保存されている給送可能領域Aの情報を照らし合わせる(S601)。第三の実施形態において、給送可能領域Aは、長さ127mm及び幅76.2mmを有し、図18(a)に示すように幅方向の中央位置に配置されているが、給送可能領域Aは、画像形成装置1の構造によって適宜設定される。具体的には、図18の(a)に示すように、給送可能領域Aの先端位置及び中央位置に用紙の給送先端位置及び中央位置をそれぞれ重ねた状態を生成する。しかし、A3サイズ系の画像形成装置1によってA4サイズの用紙を給送する場合、横送り(用紙の長辺を給送先端とする)と縦送り(用紙の短辺を給送先端とする)の2種類の給送方法が存在する。そこで、横送りと縦送りのそれぞれにおいて給送方向FDに関して用紙と給送可能領域Aを重ねた状態を生成する。
CPU回路部101は、図18の(a)に示すようにS601で生成された状態において給送可能領域Aに重なっている印刷面を定義する(S602)。ここで、給送可能領域Aに重なっている印刷面の領域を「領域I」と定義し、給送可能領域Aに重なっていない印刷面の領域を「領域II」と定義する。図18の(b)において、塗りつぶされている領域が「領域I」であり、塗りつぶされていない領域が「領域II」である。
S603〜S606は、S602で定義された領域I及び領域IIに基づいて給送方向FDに対する用紙の向き(給送向き)を決定する処理である。CPU回路部101は、S602で横送りと縦送りのそれぞれで領域IIと定義された印刷面の数を数える(S603)。ここで、横送り時の印刷面数をα個と定義し、縦送り時の印刷面数をβ個と定義する。図18の(b)に示す横送り時の印刷面数αは0であり(α=0)、縦送り時の印刷面数βは2である(β=2)。
CPU回路部101は、横送り時の印刷面数αが縦送り時の印刷面数βに等しいか否かを判断する(S604)。この判断の判断基準として、α=βの判断式が用いられる。横送り時の印刷面数αが縦送り時の印刷面数βに等しいと判断された場合(S604でYES)、処理は S605へ進む。横送り時の印刷面数αが縦送り時の印刷面数βと異なると判断された場合(S604でNO)、処理はS606へ進む。横送り時の印刷面数αが縦送り時の印刷面数βに等しいと判断された場合(S604でYES)、CPU回路部101は、給送方法(給送方向FDに関する用紙の給送向き)として横送りを決定する(S605)。一方、図18の(b)に示す例では、横送り時の印刷面数αは0であり(α=0)、縦送り時の印刷面数βは2である(β=2)であるので、横送り時の印刷面数αが縦送り時の印刷面数βと異なると判断され(S604でNO)、処理はS606へ進む。横送り時の印刷面数αが縦送り時の印刷面数βと異なると判断された場合(S604でNO)、CPU回路部101は、給送方法として横送りと縦送りのうち領域IIとして定義された印刷面数が多い方を決定する。図18の(b)に示す例では、縦送りの方が領域IIとして定義された印刷面数が多いので、給送方法として縦送りを決定する。
CPU回路部101は、S605又はS606で決定された給送向き(横送り又は縦送り)で、且つ、S602で定義された領域I及び領域IIに基づいて、画像データの割り付け順位を決定する(S607)。ここで、画像データは領域Iよりも領域IIの面から優先的に割り付けられる。領域II内のすべての面に画像データが割り付けられた後、領域I内の面に画像データが割り付けられる。図18の(c)は、画像データの割り付け順位を示す図である。図18の(c)中の(1)〜(4)は、画像データの割り付け順位を表している。ここで、領域I内の画像データの割り付け順位及び領域II内の画像データの割り付け順位は、図18の(c)に示す順位に限定されるものではない。CPU回路部101は、決定された給送向きの印刷レイアウトにおいてS607で決定された割り付け順位に従って、S204で取得した印刷ページ数分だけ画像データを割り付ける(S608)。図18の(d)は、1ページ分の画像データがある場合の画像データの割り付けを示すシミュレーション図である。決定された給送向きの印刷レイアウトにおいて図18の(d)に示すようなシミュレーション図が完成すると、CPU回路部1001は所定の規則に則り画像データを自動で割り付ける制御動作を終了する。処理は、図6のS208へ進む。図6のS208以降の処理は、第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。
第三の実施形態によれば、一部の面が切り取られて使用される用紙に画像を形成するときに、印刷後に切り取られた用紙の搬送不良を防止するように用紙における画像データの割り付け位置を決定する画像形成装置を提供することができる。これによって、搬送不良による用紙の無駄な廃棄を防止できる。
1・・・画像形成装置
60・・・画像形成部
101・・・CPU回路
103・・・RAM
105・・・画像信号制御部
109・・・外部I/F
60・・・画像形成部
101・・・CPU回路
103・・・RAM
105・・・画像信号制御部
109・・・外部I/F
Claims (15)
- 一部の面が切り取られて使用される記録媒体に画像を形成することが可能な画像形成手段と、
前記記録媒体の記録媒体情報として、前記記録媒体の切取可能な面の数の情報と、前記記録媒体の使用済の面の数の情報とを受け取る記録媒体情報受け取り手段と、
印刷する画像の印刷ページ数を含む画像データを受け取る画像データ受け取り手段と、
前記記録媒体情報受け取り手段によって受け取られた前記記録媒体情報と前記印刷ページ数とに基づいて、前記記録媒体における前記画像データの割り付け位置を決定する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記記録媒体情報は、前記切取可能な面のうち画像が印刷できる印刷可能面の数を表す印刷可能面数を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記印刷可能面数と前記印刷ページ数とを比較し、比較結果に基づいて前記割り付け位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成手段へ前記記録媒体を給送する給送手段を更に備え、
前記制御手段は、前記印刷ページ数が前記印刷可能面数よりも少ないと判断した場合、前記印刷可能面のうち前記給送手段によって給送可能な最小サイズの記録媒体の領域を含む面以外の面において前記割り付け位置を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記印刷ページ数が前記印刷可能面数に一致していると判断した場合、前記記録媒体の給送先端の面から順に前記割り付け位置を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記記録媒体情報に基づいて、前記記録媒体の複数の端部から前記記録媒体の給送方向において先端部となる端部を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体情報は、前記記録媒体の前記複数の端部のそれぞれの印刷可能面数を含むことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体情報は、前記記録媒体の前記複数の端部のそれぞれの長さを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体情報を取得する記録媒体情報取得手段を更に備え、
前記記録媒体情報受け取り手段は、前記記録媒体情報取得手段から前記記録媒体情報を受け取ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体情報取得手段は、前記画像形成装置に電気的に接続される外部情報端末であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記記録媒体情報に基づいて給送部に前記記録媒体をセットする方法を前記外部情報端末に表示することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体情報取得手段は、前記画像形成装置に設定値を入力するためにユーザーによって操作される操作表示部であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記記録媒体情報に基づいて給送部に前記記録媒体をセットする方法を前記操作表示部に表示することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体情報取得手段は、原稿の画像を読み取る画像読取手段を有し、前記画像読取手段によって前記記録媒体を読み取り、前記記録媒体情報を取得することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体は、ミシン目紙であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2018190574A JP2020059175A (ja) | 2018-10-09 | 2018-10-09 | 画像形成装置 |
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