JP2020056957A - 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 - Google Patents

感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】200℃以下の低温硬化であっても、薬品耐性及び耐湿性の優れた硬化物を形成できる感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品を提供する。
【解決手段】(A1)式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、(A2)式(1A)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、(B)重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)溶剤、を含有する感光性樹脂組成物。
Figure 2020056957

Figure 2020056957

【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品に関する。
従来、半導体素子の表面保護膜及び層間絶縁膜には、優れた耐熱性と電気特性、機械特性等を併せ持つポリイミドやポリベンゾオキサゾールが用いられている。近年、これらの樹脂自身に感光特性を付与した感光性樹脂組成物が用いられており、これを用いるとパターン硬化物の製造工程が簡略化でき、煩雑な製造工程を短縮できる。(例えば、特許文献1参照)
ところで、近年、コンピュータの高性能化を支えてきたトランジスタの微細化は、スケーリング則の限界に来ており、さらなる高性能化や高速化のために半導体素子を3次元的に積層する積層デバイス構造が注目を集めている。
積層デバイス構造の中でも、マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージ(Multi−die Fanout Wafer Level Packaging)は、一つのパッケージの中に複数のダイを一括封止して製造するパッケージであり、従来から提案されているファンアウトウエハレベルパッケージ(一つのパッケージの中に一つのダイを封止して製造する)よりも低コスト化、高性能化が期待できるので、非常に注目を集めている。
マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージの作製においては、高性能なダイの保護や耐熱性の低い封止材を保護し、歩留まりを向上させる観点から、低温硬化性が強く求められている(例えば、特許文献2参照)。
また、樹脂組成物として、ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2009−265520号公報 国際公開第2008/111470号 特開2016−199662号公報
本発明の目的は、200℃以下の低温硬化であっても、薬品耐性及び耐湿性の優れた硬化物を形成できる感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品を提供することである。
本発明によれば、以下の感光性樹脂組成物等が提供される。
1.(A1)下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、
(A2)下記式(1A)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、
(B)重合性モノマー、
(C)光重合開始剤、及び
(D)溶剤を含有する感光性樹脂組成物。
Figure 2020056957
(式(1)中、Xは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Yは2価の芳香族基である。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記式(2)で表される基、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、R及びRの少なくとも一方が前記式(2)で表される基である。)
Figure 2020056957
(式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、mは1〜10の整数である。)
Figure 2020056957
(式(1A)中、X1Aは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR1A基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR2A基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Y1Aは2価の芳香族基である。R1A及びR2Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。)
2.前記(B)成分が、重合性の不飽和二重結合を含む基を有する重合性モノマーを含む1に記載の感光性樹脂組成物。
3.前記重合性の不飽和二重結合を含む基が、2以上である2に記載の感光性樹脂組成物。
4.前記(A2)成分の含有量が、前記(A1)成分100質量部に対して、5〜55質量部である1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
5.前記(A2)成分の重量平均分子量が、前記(A1)成分の重量平均分子量に対して、1.2〜3.0倍である1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
6.前記(A2)成分の重量平均分子量が、30,000〜200,000である1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
7.さらに、(E)熱重合開始剤を含む1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
8.1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて、現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含むパターン硬化物の製造方法。
9.前記加熱処理の温度が200℃以下である8に記載のパターン硬化物の製造方法。
10.1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化物。
11.パターン硬化物である10に記載の硬化物。
12.10又は11に記載の硬化物を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
13.12に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
本発明によれば、200℃以下の低温硬化であっても、薬品耐性及び耐湿性の優れた硬化物を形成できる感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品が提供できる。
本発明の一実施形態に係る電子部品の製造工程図である。
以下に、本発明の感光性樹脂組成物、それを用いたパターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
本明細書において「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。また、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。また、本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。さらに、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本明細書における「(メタ)アクリル基」とは、「アクリル基」及び「メタクリル基」を意味する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A1)下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体(以下、「(A1)成分」ともいう。)、(A2)下記式(1A)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体(以下、「(A2)成分」ともいう。)、(B)重合性モノマー(以下、「(B)成分」ともいう。)、(C)光重合開始剤(以下、「(C)成分」ともいう。)、及び(D)溶剤を(以下、「(D)成分」ともいう。)含有する感光性樹脂組成物。
Figure 2020056957
(式(1)中、Xは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Yは2価の芳香族基である。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記式(2)で表される基、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、R及びRの少なくとも一方が前記式(2)で表される基である。)
Figure 2020056957
(式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、mは1〜10の整数(好ましくは2〜5の整数、より好ましくは2又は3)である。)
Figure 2020056957
(式(1A)中、X1Aは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR1A基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR2A基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Y1Aは2価の芳香族基である。R1A及びR2Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。)
これにより、200℃以下の低温硬化であっても、薬品耐性及び耐湿性の優れた硬化物を形成できる。
また、任意の効果として、200℃以下の低温硬化であっても、機械特性の優れた硬化物を形成できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、ネガ型感光性樹脂組成物であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、電子部品用材料であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A1)成分を含むことにより、i線の透過率が高く、200℃以下の低温硬化時にも良好な硬化物を形成できる。
式(1)で表される構造単位の含有量は、(A1)成分の全構成単位に対して、50モル%以上であることが好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。上限は特に限定されず、100モル%でもよい。
式(1)のXの1以上(好ましくは1〜3、より好ましくは1又は2)の芳香族基を有する4価の基において、芳香族基は、芳香族炭化水素基でもよく、芳香族複素環式基でもよい。芳香族炭化水素基が好ましい。
式(1)のXの芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環から形成される2〜4価(2価、3価又は4価)の基、ナフタレンから形成される2〜4価の基、ペリレンから形成される2〜4価の基等が挙げられる。
式(1)のXの1以上の芳香族基を有する4価の基としては、例えば以下の式(6)の4価の基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2020056957
(式(6)中、X及びYは、それぞれ独立に、各々が結合するベンゼン環と共役しない2価の基又は単結合を示す。Zはエーテル基(−O−)又はスルフィド基(−S−)である(−O−が好ましい)。)
式(6)において、X及びYの、各々が結合するベンゼン環と共役しない2価の基は、−O−、−S−、メチレン基、ビス(トリフルオロメチル)メチレン基、又はジフルオロメチレン基であることが好ましく、−O−であることがより好ましい。
式(1)のYの2価の芳香族基は、2価の芳香族炭化水素基でもよく、2価の芳香族複素環式基でもよい。2価の芳香族炭化水素基が好ましい。
式(1)のYの2価の芳香族炭化水素基としては、例えば以下の式(7)の基が挙げられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2020056957
(式(7)中、R12〜R19は、それぞれ独立に水素原子、1価の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子を有する1価の有機基である。)
式(7)のR12〜R19の1価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6)としては、メチル基等が挙げられる。例えば、R12及びR15〜R19が水素原子であり、R13及びR14が1価の脂肪族炭化水素基であってもよい。
式(7)のR12〜R19のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を有する1価の有機基は、ハロゲン原子を有する1価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6)が好ましく、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
式(1)のR及びRの炭素数1〜4(好ましくは1又は2)の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
式(1)のR及びRの少なくとも一方が、式(2)で表される基であり、ともに式(2)で表される基であることが好ましい。
式(2)のR〜Rの炭素数1〜3(好ましくは1又は2)の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基等が挙げられる。メチル基が好ましい。
式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体は、例えば下記式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記式(9)で表されるジアミノ化合物とを、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤中にて反応させポリアミド酸を得て、下記式(10)で表される化合物を加え、有機溶剤中で反応させ部分的にエステル基を導入することで得ることができる。
式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物及び式(9)で表されるジアミノ化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
Figure 2020056957
(式(8)中、Xは式(1)のXに対応する基である。)
Figure 2020056957
(式(9)中、Yは式(1)で定義した通りである。)
Figure 2020056957
(式(10)中、Rは上述の式(2)で表される基である。)
(A1)成分は、式(1)で表される構造単位以外の構造単位を有してもよい。
式(1)で表される構造単位以外の構造単位としては、式(11)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2020056957
(式(11)中、Xは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR51基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR52基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Yは2価の芳香族基である。R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。)
式(11)のXの1以上の芳香族基を有する4価の基は、式(1)のXの1以上の芳香族基を有する4価の基と同様のものが挙げられる。
式(11)のYの2価の芳香族基は、式(1)のYの2価の芳香族基と同様のものが挙げられる。
式(11)のR51及びR52の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基は、R及びRの炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基と同様のものが挙げられる。
式(1)で表される構造単位以外の構造単位は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
式(1)で表される構造単位以外の構造単位の含有量は、(A1)成分の全構成単位に対して、50モル%未満であることが好ましい。
(A1)成分において、全カルボキシ基及び全カルボキシエステルに対して、式(2)で表される基でエステル化されたカルボキシ基の割合が、50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上がより好ましく、70モル%以上がさらに好ましい。上限は特に限定されず、100モル%でもよい。
(A1)成分の分子量に特に制限はないが、重量平均分子量で10,000〜50,000であることが好ましく、15,000〜45,000であることがより好ましく、18,000〜40,000であることがさらに好ましい。
(A1)成分及び後述の(A2)成分の重量平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定することができ、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求めることができる。
式(1A)のX1Aの1以上の芳香族基を有する4価の基は、式(1)のXの1以上の芳香族基を有する4価の基と同様のものが挙げられる。
式(1A)のY1Aの2価の芳香族基は、式(1)のYの2価の芳香族基と同様のものが挙げられる。
式(1A)のR1A及びR2Aの炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基は、R及びRの炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基と同様のものが挙げられる。
(A2)成分は、式(1A)で表される構造単位以外の構造単位を有してもよい。
式(1A)で表される構造単位以外の構造単位としては、式(1)で表される構造単位等が挙げられる。
式(1A)で表される構造単位以外の構造単位は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
式(1A)で表される構造単位以外の構造単位の含有量は、(A2)成分の全構成単位に対して、50モル%未満であることが好ましい。
(A2)成分の分子量に特に制限はないが、現像性の観点から、重量平均分子量で10,000〜100,000であることが好ましく、20,000〜90,000であることがより好ましく、30,000〜80,000であることがさらに好ましい。
(A2)成分の重量平均分子量は、現像性の観点から、(A1)成分の重量平均分子量に対して、1.2〜3.2倍であることが好ましく、1.4〜3.0がより好ましく、1.6〜2.8がさらに好ましい。
(A2)成分の含有量は、現像性と感度の観点から、(A1)成分100質量部に対して、5〜55質量部であることが好ましく、10〜50質量部がより好ましく、20〜45質量部がさらに好ましい。
(B)成分は、(好ましくは2以上の)重合性の不飽和二重結合を含む基(好ましくは、光重合開始剤により重合可能であることから、(メタ)アクリル基)を有する重合性モノマーを含むことが好ましく、架橋密度及び光感度の向上、現像後のパターンの膨潤の抑制のため、2〜3の、重合性の不飽和二重結合を含む基を、有することが好ましい。
(B)成分としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、
テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリメタクリレート、アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、メタクリロイルオキシエチルイソシアヌレート等が挙げられる。テトラエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレートが好ましい。
(B)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
(B)成分の含有量は、(A1)成分100質量部に対して、1〜50質量部が好ましい。硬化物の疎水性向上の観点から、より好ましくは3〜45質量部、さらに好ましくは5〜40質量部である。
上記範囲内である場合、実用的なレリ−フパターンが得られやすく、未露光部の現像後残滓を抑制しやすい。
(C)成分としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体、
2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン誘導体、
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、
ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等のベンジル誘導体、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体、及び
1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、下記式で表される化合物等のオキシムエステル類などが好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2020056957
特に光感度の点で、オキシムエステル類が好ましい。
(C)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
(C)成分の含有量は、(A1)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部であり、さらに好ましくは0.1〜5質量部である。
上記範囲内の場合、光架橋が膜厚方向で均一となりやすく、実用的なレリ−フパターンを得やすくなる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(D)溶剤を含む。
(D)成分としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、3−メチルメトキシプロピオネート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、N−ジメチルモルホリン等が挙げられ、通常、他の成分を充分に溶解できるものであれば特に制限はない。
この中でも、各成分の溶解性と感光性樹脂膜形成時の塗布性に優れる観点から、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドを用いることが好ましい。
また、(d)成分としては、下記式(21)で表される化合物を用いてもよい。
Figure 2020056957
(式中、R41〜R43は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基である。)
式(21)中におけるR41〜R43の炭素数1〜10(好ましくは1〜3、より好ましくは1又は3)のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることができる。
式(21)で表される化合物は、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド(例えば、商品名「KJCMPA−100」(KJケミカルズ株式会社製))であることが好ましい。
(D)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
(D)成分の含有量は、特に限定されないが、一般的に、(A1)成分100質量部に対して、50〜1000質量部である。
本発明の感光性樹脂組成物は、重合反応の促進の観点から、さらに、(E)熱重合開始剤(以下、「(E)成分」ともいう。)を含んでもよい。
(E)成分としては、成膜時に溶剤を除去するための加熱(乾燥)では分解せず、硬化時の加熱により分解してラジカルを発生し、(B)成分同士、(A1)成分及び(B)成分の重合反応を促進する化合物が好ましい。
(E)成分は分解点が、110℃以上200℃以下の化合物が好ましく、より低温で重合反応を促進する観点から、110℃以上175℃以下の化合物がより好ましい。
具体例としては、メチルエチルケトンペルオキシド等のケトンペルオキシド、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、p−メンタンハイドロペルオキシド等のハイドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド等のジアルキルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキシエステル、ビス(1−フェニル−1−メチルエチル)ペルオキシドなどが挙げられる。市販品としては、商品名「パークミルD」、「パークミルP」、「パークミルH」(以上、日油株式会社製)等が挙げられる。
(E)成分を含有する場合、(E)成分の含有量は、(A1)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、良好な耐フラックス性の確保のために0.2〜20質量部がより好ましく、乾燥時の分解による溶解性低下抑制の観点から、0.3〜10質量部がさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、カップリング剤(接着助剤)、界面活性剤又はレベリング剤、防錆剤、及び重合禁止剤等を含有してもよい。
通常、カップリング剤は、現像後の加熱処理において、(A1)成分又は(A2)成分と反応して架橋する、又は加熱処理する工程においてカップリング剤自身が重合する。これにより、得られる硬化物と基板との接着性をより向上させることができる。
好ましいシランカップリング剤としては、ウレア結合(−NH−CO−NH−)を有する化合物が挙げられる。これにより、200℃以下の低温下で硬化を行った場合も基板との接着性をさらに高めることができる。
低温での硬化を行った際の接着性の発現に優れるため、下記式(13)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2020056957
(式(13)中、R31及びR32は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。aは1〜10の整数であり、bは1〜3の整数である。)
式(13)で表される化合物の具体例としては、ウレイドメチルトリメトキシシラン、ウレイドメチルトリエトキシシラン、2−ウレイドエチルトリメトキシシラン、2−ウレイドエチルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、4−ウレイドブチルトリメトキシシラン、4−ウレイドブチルトリエトキシシラン等が挙げられ、好ましくは3−ウレイドプロピルトリエトキシシランである。
シランカップリング剤として、ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤を用いてもよい。ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤、及び分子内にウレア結合を有するシランカップリング剤を併用すると、さらに低温硬化時の硬化物の基板への接着性を向上することができる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤としては、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジプロピルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼン、及び下記式(14)で表わされる化合物等が挙げられる。中でも、特に、基板との接着性をより向上させるため、式(14)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020056957
(式(14)中、R33はヒドロキシ基又はグリシジル基を有する1価の有機基であり、R34及びR35は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。cは1〜10の整数であり、dは1〜3の整数である。)
式(14)で表される化合物としては、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤は、さらに、窒素原子を有する基を含むことが好ましく、さらにアミノ基又はアミド結合を有するシランカップリング剤が好ましい。
さらにアミノ基を有するシランカップリング剤としては、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(2−グリシドキシメチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
さらにアミド結合を有するシランカップリング剤としては、R36−(CH−CO−NH−(CH−Si(OR37(R36はヒドロキシ基又はグリシジル基であり、e及びfは、それぞれ独立に、1〜3の整数であり、R37はメチル基、エチル基又はプロピル基である)で表される化合物等が挙げられる。
シランカップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
シランカップリング剤を用いる場合、シランカップリング剤の含有量は、(A1)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.3〜10質量部がより好ましく、1〜10質量部がさらに好ましい。
界面活性剤又はレベリング剤を含むことで、塗布性(例えばストリエーション(膜厚のムラ)の抑制)及び現像性を向上させることができる。
界面活性剤又はレベリング剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等が挙げられ、市販品としては、商品名「メガファックF171」、「F173」、「R−08」(以上、DIC株式会社製)、商品名「フロラードFC430」、「FC431」(以上、住友スリーエム株式会社製)、商品名「オルガノシロキサンポリマーKP341」、「KBM303」、「KBM403」、「KBM803」(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤及びレベリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
界面活性剤又はレベリング剤を含む場合、界面活性剤又はレベリング剤の含有量は、(A1)成分100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましく、0.05〜3質量部がさらに好ましい。
防錆剤を含むことで、銅及び銅合金の腐食の抑制や変色の防止ができる。
防錆剤としては、例えば、トリアゾール誘導体及びテトラゾール誘導体等が挙げられる。
防錆剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
防錆剤を用いる場合、防錆剤の含有量は、(A1)成分100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.5〜3質量部がさらに好ましい。
重合禁止剤を含有することで、良好な保存安定性を確保することができる。
重合禁止剤としては、ラジカル重合禁止剤、ラジカル重合抑制剤等が挙げられる。
重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レゾルシノール、オルトジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロン、2,5−トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類等が挙げられる。
重合禁止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量としては、感光性樹脂組成物の保存安定性及び得られる硬化物の耐熱性の観点から、(A1)成分100質量部に対して、0.01〜30質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましく、0.05〜5質量部がさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、本質的に、(A1)、(A2)、(B)〜(D)成分、並びに任意に(E)成分、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、防錆剤、及び重合禁止剤からなっており、本発明の効果を損なわない範囲で他に不可避不純物を含んでもよい。
本発明の感光性樹脂組成物の、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上又は100質量%が、
(A1)、(A2)、(B)〜(D)成分、
(A1)、(A2)、(B)〜(E)成分、又は
(A1)、(A2)、(B)〜(D)成分、並びに任意に(E)成分、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、防錆剤、及び重合禁止剤からなっていてもよい。
本発明の硬化物は、上述の感光性樹脂組成物の硬化することで得ることができる。
本発明の硬化物は、パターン硬化物として用いてもよく、パターンがない硬化物として用いてもよい。
本発明の硬化物の膜厚は、5〜20μmが好ましい。
本発明のパターン硬化物の製造方法では、上述の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて、現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む。
これにより、パターン硬化物を得ることができる。
パターンがない硬化物を製造する方法は、例えば、上述の感光性樹脂膜を形成する工程と加熱処理する工程とを備える。さらに、露光する工程を備えてもよい。
基板としては、ガラス基板、Si基板(シリコンウエハ)等の半導体基板、TiO基板、SiO基板等の金属酸化物絶縁体基板、窒化ケイ素基板、銅基板、銅合金基板などが挙げられる。
塗布方法に特に制限はないが、スピナー等を用いて行うことができる。
乾燥は、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。
乾燥温度は90〜150℃が好ましく、溶解コントラスト確保の観点から、90〜120℃がより好ましい。
乾燥時間は、30秒間〜5分間が好ましい。
乾燥は、2回以上行ってもよい。
これにより、上述の感光性樹脂組成物を膜状に形成した感光性樹脂膜を得ることができる。
感光性樹脂膜の膜厚は、5〜100μmが好ましく、6〜50μmがより好ましく、7〜30μmがさらに好ましい。
パターン露光は、例えばフォトマスクを介して所定のパターンに露光する。
照射する活性光線は、i線、広帯域(BB)等の紫外線、可視光線、放射線などが挙げられるが、i線であることが好ましい。
露光装置としては、平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機等を用いることができる。
現像することで、パターン形成された樹脂膜(パターン樹脂膜)を得ることができる。一般的に、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、未露光部を現像液で除去する。
現像液として用いる有機溶剤は、現像液としては、感光性樹脂膜の良溶媒を単独で、又は良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることができる。
良溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び水等が挙げられる。
現像液に界面活性剤を添加してもよい。添加量としては、現像液100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
現像時間は、例えば感光性樹脂膜を浸漬して完全に溶解するまでの時間の2倍とすることができる。
現像時間は、用いる(A1)成分及び(A2)成分によっても異なるが、10秒間〜15分間が好ましく、10秒間〜5分間より好ましく、生産性の観点からは、20秒間〜5分間がさらに好ましい。
現像後、リンス液により洗浄を行ってもよい。
リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独又は適宜混合して用いてもよく、また段階的に組み合わせて用いてもよい。
パターン樹脂膜を加熱処理することにより、パターン硬化物を得ることができる。
(A1)成分及び(A2)成分のポリイミド前駆体が、加熱処理工程によって、脱水閉環反応を起こし、通常対応するポリイミドとなる。
加熱処理の温度は、250℃以下が好ましく、120〜250℃がより好ましく、200℃以下又は140〜200℃がさらに好ましい。
上記範囲内であることにより、基板やデバイスへのダメージを小さく抑えることができ、デバイスを歩留り良く生産することが可能となり、プロセスの省エネルギー化を実現することができる。
加熱処理の時間は、5時間以下が好ましく、30分間〜3時間がより好ましい。
上記範囲内であることにより、架橋反応又は脱水閉環反応を充分に進行することができる。
加熱処理の雰囲気は大気中であっても、窒素等の不活性雰囲気中であってもよいが、パターン樹脂膜の酸化を防ぐことができる観点から、窒素雰囲気下が好ましい。
加熱処理に用いられる装置としては、石英チューブ炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール、縦型拡散炉、赤外線硬化炉、電子線硬化炉、マイクロ波硬化炉等が挙げられる。
本発明の硬化物は、パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜等として用いることができる。
上記パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層及び表面保護膜等からなる群から選択される1以上を用いて、信頼性の高い、半導体装置、多層配線板、各種電子デバイス、積層デバイス(マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージ等)等の電子部品などを製造することができる。
本発明の電子部品である半導体装置の製造工程の一例を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品である多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2などで被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成される。その後、前記半導体基板1上に層間絶縁膜4が形成される。
次に、塩化ゴム系、フェノールノボラック系等の感光性樹脂層5が、層間絶縁膜4上に形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられる。
窓6Aが露出した層間絶縁膜4は、選択的にエッチングされ、窓6Bが設けられる。
次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が完全に除去される。
さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成し、第1導体層3との電気的接続を行う。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。
次に、上述の感光性樹脂組成物を用いて、パターン露光により窓6Cを開口し、表面保護膜8を形成する。表面保護膜8は、第2導体層7を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
尚、前記例において、層間絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明についてさらに具体的に説明する。尚、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
合成例1(A1の合成)
3,3’,4,4’‐ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)7.07g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)0.831g及び触媒量の1,4−ジアザビシクロ[2.2.2.]オクタントリエチレンジアミンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)30gに溶解し、45℃で1時間攪拌した後、25℃まで冷却した。2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン(DMAP)4.12gをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解した溶液を加えた後、30℃で4時間攪拌した。その後室温下で一晩撹拌し、反応溶液を得た。
この反応溶液に無水トリフルオロ酢酸を9.45g加え、45℃で3時間撹拌し、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)7.08gを加え45℃で20時間撹拌した。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体A1を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法を用いて、標準ポリスチレン換算により、以下の条件で、重量平均分子量を求めた。A1の重量平均分子量は25,575であった。
0.5mgのA1に対して溶剤[テトラヒドロフラン(THF)/ジメチルホルムアミド(DMF)=1/1(容積比)]1mLの溶液を用いて測定した。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所製L4000UV
ポンプ:株式会社日立製作所製L6000
株式会社島津製作所製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラムGelpack GL−S300MDT−5×2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/L)、HPO(0.06mol/L)
流速:1.0mL/min、検出器:UV270nm
また、A1のエステル化率(ODPAのカルボキシ基のHEMAとの反応率)を、以下の条件でNMR測定を行い、算出した。エステル化率は、全カルボキシ基及び全カルボキシエステルに対し80モル%であった(残り20モル%はカルボキシ基)。
測定機器:ブルカー・バイオスピン社製 AV400M
磁場強度:400MHz
基準物質:テトラメチルシラン(TMS)
溶媒:ジメチルスルホキシド(DMSO)
合成例2(A2の合成)
3,3’,4,4’‐ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)37.23gと2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン(DMAP)24.97gとを、583.19gのKJCMPA−100(後述)に溶解し、室温下で一晩撹拌し、ポリイミド前駆体A2を得た。
GPC法を用いて、合成例1と同様の条件で、重量平均分子量を求めた。A2の重量平均分子量は64,872であった。
実施例1〜2及び比較例1
(感光性樹脂組成物の調製1)
表1に示した成分及び配合量にて、実施例1〜2及び比較例1の感光性樹脂組成物を調製した。表1の配合量は、100質量部のA1に対する、各成分の質量部である。
用いた各成分は以下の通りである。(A1)成分として、合成例1で得られたA1を用いた。(A2)成分として、合成例2で得られたA2を用いた。
(B)成分:重合性モノマー
B1:テトラエチレングリコールジメタクリレート
B2:ATM−4E(新中村化学工業株式会社製、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、下記式で表される化合物(n11+n12+n13+n14は4である))
Figure 2020056957
(C)成分:光重合開始剤
C1:IRUGCURE OXE 02(BASFジャパン株式会社製、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))
C2:G−1820(PDO)(Lambson株式会社製、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム)
(D)成分:溶剤
D1:KJCMPA−100(KJケミカルズ株式会社製、下記式D2で表される化合物)
Figure 2020056957
(パターン硬化物の製造1)
得られた感光性樹脂組成物を、塗布装置Act8(東京エレクトロン株式会社製)を用いて、シリコンウエハ上にスピンコートし、100℃で2分間乾燥後、110℃で2分間乾燥して乾燥膜厚が10〜15μmの感光性樹脂膜を形成した。
得られた感光性樹脂膜をシクロペンタノンに浸漬して完全に溶解するまでの時間の2倍を現像時間として設定した。
また、上記と同様に感光性樹脂膜を作製し、得られた感光性樹脂膜に、i線ステッパFPA−3000iW(キヤノン株式会社製)を用いて、1000mJ/cmのi線を、所定のパターン(100μm×100μmの格子(未露光部)を、10μmの間隔で、7つ並べたパターン)に照射して、露光を行った。
露光後の樹脂膜を、Act8を用いて、シクロペンタノンに、上記の現像時間でパドル現像した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)でリンス洗浄を行い、パターン樹脂膜を得た。
得られたパターン樹脂膜を、縦型拡散炉μ−TF(光洋サーモシステム株式会社製)を用いて、窒素雰囲気下、150℃で2時間加熱し、パターン硬化物(硬化後膜厚10μm)を得た。
(薬品耐性の評価1)
パターン硬化物の製造1で得られたパターン硬化物について膜厚を測定した。接針式プロファイラーDektak150(ブルカー社製)を用いて、触針をパターン硬化物上に置き、シリコンウエハが露出している部分を含むように触針を走査することで、シリコンウエハ表面からパターン硬化物の表面までの高さを測定した(膜厚の測定は、以下においても同様である)。
その後、パターン硬化物の製造1で得られたパターン硬化物を、70℃に加熱したDynastrip7700(Dynaloy社製)に30分間浸漬した。冷却後、蒸留水で洗浄、乾燥した。
乾燥後のパターン硬化物の膜厚を測定し、「(Dynastrip7700浸漬前の膜厚)―(Dynastrip7700浸漬、乾燥後のパターン硬化物の膜厚)」の絶対値を、Dynastrip7700浸漬前の膜厚で除して、百分率にすることで、膜厚変化率を算出した。膜厚変化率が50%未満のものをA、膜厚変化率が50%以上70%未満のものをB、膜厚変化率が70%を超えるものをCとして、膜厚変化率を評価した。結果を表1に示す。
また、乾燥後のパターン硬化物を、光学顕微鏡で観察し、目視で、100μm×100μmの格子の周囲の硬化物へ、Dynastrip7700が浸み込んだ幅を測定し、浸み込みを評価した。
5μm未満浸み込んだ場合をAとし、5μm以上35μm未満浸み込んだ場合をBとし、35μm以上浸み込んだ場合をCとした。結果を表1に示す。
また、乾燥後のパターン硬化物を、光学顕微鏡で観察し、100μm×100μmの格子の平均間隔を測定した。100μm×100μmの格子の平均間隔が5.0μm以上の場合をAとし、2.5μm以上5.0μm未満の場合をBとし、2.5μm未満の場合をCとした。結果を表1に示す。
(パターン硬化物の製造2)
上述の感光性樹脂組成物を、Si基板上にスピンコートし、ホットプレート上で、110℃で180秒間加熱乾燥し、15.0〜16.0μmの感光性樹脂膜を形成した。
得られた感光性樹脂膜を、マスクアライナーMA−8(ズース・マイクロテック社製)を用いて、広帯域(BB)露光し、露光後の樹脂膜を、シクロペンタノンにて現像し、10mm幅の短冊状のパターン樹脂膜を得た。
得られたパターン樹脂膜を、150℃で2時間硬化し、膜厚10μmのパターン硬化物を得た。
(耐湿性の評価)
パターン硬化物の製造2で得られたパターン硬化物を、4.9質量%フッ酸水溶液に浸漬して、10mm幅の硬化物をウエハから剥離した。
剥離した10mm幅の硬化物について、オートグラフAGS−X 100 N(株式会社島津製作所製)を用いて、引っ張り試験を行った。チャック間距離20mm、引張速度5mm/分、測定温度を18〜25℃とし、各実施例及び比較例の硬化物ごとに測定し、引張伸び率と引張応力とのグラフを求めた。得られた引張伸び率と引張応力とのグラフにおいて、引張伸び率10%以下の範囲での極大点を求めた。これを、6回測定し、平均値1を求めた。
また、上述のパターン硬化物の製造2で得られたパターン硬化物を、PCT(プレッシャークッカー試験)試験装置HASTEST(株式会社平山製作所、PC−R8D)を用いて、121℃、100RH(Relative Humidity)%、2atmで100時間処理した。
PCT試験装置からパターン硬化物を取り出し、パターン硬化物を、上記と同様に、剥離し、引っ張り試験を行い、平均値2を求めた。尚、引張伸び率10%以下の範囲での極大点を持たない場合、0.2%耐力を代用した。
平均値1から平均値2を引いた値を、平均値1で除して、百分率にした値が、20%未満の場合をAとし、20%以上30%未満の場合をBとし、30%以上の場合をCとした。結果を表1に示す。
Figure 2020056957
実施例11〜13及び比較例11
(感光性樹脂組成物の調製1A)
表2に示した成分及び配合量にて、実施例11〜13及び比較例11の感光性樹脂組成物を調製した。表1の配合量は、100質量部のA1に対する、各成分の質量部である。
上述の実施例1と実施例11とは、同一組成である。上述の実施例2と実施例12とは、同一組成である。上述の比較例1と比較例11とは、同一組成である。
各成分は上述のものを用いた。
(パターン硬化物の製造1A)
感光性樹脂組成物の調製1Aで得られた感光性樹脂組成物を用いて、縦型拡散炉μ−TFでの温度を175℃にした以外、パターン硬化物の製造1と同様に、パターン硬化物(硬化後膜厚10μm)を製造した。
(薬品耐性の評価1A)
パターン硬化物の製造1Aで得られたパターン硬化物について膜厚を測定した。その後、パターン硬化物の製造1Aで得られたパターン硬化物を、70℃に加熱したDynastrip7700(Dynaloy社製)に30分間浸漬した。冷却後、蒸留水で洗浄、乾燥した。
乾燥後のパターン硬化物の膜厚を測定し、「(Dynastrip7700浸漬前の膜厚)―(Dynastrip7700浸漬、乾燥後のパターン硬化物の膜厚)」の絶対値を、Dynastrip7700浸漬前の膜厚で除して、百分率にすることで、膜厚変化率を算出した。膜厚変化率が15%未満のものをA、膜厚変化率が15%以上20%未満のものをB、膜厚変化率が20%以上のものをCとして、膜厚変化率を評価した。結果を表2に示す。
また、乾燥後のパターン硬化物を、光学顕微鏡で観察し、100μm×100μmの格子の平均間隔を測定した。100μm×100μmの格子の平均間隔が7.5μm以上の場合をAとし、6.5μm以上7.5μm未満の場合をBとし、6.5μm未満の場合をCとした。結果を表2に示す。
(パターン硬化物の製造2A)
感光性樹脂組成物の調製1Aで得られた感光性樹脂組成物を用いて、縦型拡散炉μ−TFでの温度を175℃にした以外、パターン硬化物の製造2と同様に、パターン硬化物(硬化後膜厚10μm)を製造した。
(伸び率の評価)
パターン硬化物の製造2Aで得られたパターン硬化物を、4.9質量%フッ酸水溶液に浸漬して、10mm幅の硬化物をウエハから剥離した。
剥離した10mm幅の硬化物について、オートグラフAGS−X 100 Nを用いて、引っ張り試験を行った。チャック間距離20mm、引張速度5mm/分、測定温度を18〜25℃とし、各実施例及び比較例の硬化物ごとに測定した。6回測定して平均し、伸び率を求めた。
伸び率が、45%以上の場合をAとし、40%以上45%未満の場合をBとし、40%未満の場合をCとした。結果を表2に示す。
Figure 2020056957
本発明の感光性樹脂組成物は、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜等に用いることができ、本発明の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜は、電子部品等に用いることができる。
1 半導体基板
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光性樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜

Claims (13)

  1. (A1)下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、
    (A2)下記式(1A)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体、
    (B)重合性モノマー、
    (C)光重合開始剤、及び
    (D)溶剤を含有する感光性樹脂組成物。
    Figure 2020056957
    (式(1)中、Xは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Yは2価の芳香族基である。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記式(2)で表される基、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、R及びRの少なくとも一方が前記式(2)で表される基である。)
    Figure 2020056957
    (式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、mは1〜10の整数である。)
    Figure 2020056957
    (式(1A)中、X1Aは1以上の芳香族基を有する4価の基であって、−COOR1A基と−CONH−基とは互いにオルト位置にあり、−COOR2A基と−CO−基とは互いにオルト位置にある。Y1Aは2価の芳香族基である。R1A及びR2Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。)
  2. 前記(B)成分が、重合性の不飽和二重結合を含む基を有する重合性モノマーを含む請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記重合性の不飽和二重結合を含む基が、2以上である請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(A2)成分の含有量が、前記(A1)成分100質量部に対して、5〜55質量部である請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記(A2)成分の重量平均分子量が、前記(A1)成分の重量平均分子量に対して、1.2〜3.0倍である請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記(A2)成分の重量平均分子量が、30,000〜200,000である請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  7. さらに、(E)熱重合開始剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
    前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて、現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含むパターン硬化物の製造方法。
  9. 前記加熱処理の温度が200℃以下である請求項8に記載のパターン硬化物の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化物。
  11. パターン硬化物である請求項10に記載の硬化物。
  12. 請求項10又は11に記載の硬化物を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
  13. 請求項12に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。

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