JP2020002281A - 樹脂組成物、硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 - Google Patents
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Abstract
Description
1.(A)ポリイミド前駆体、
(B)pkaが8.30〜8.80である、窒素原子を含む複素環構造を含む、化合物、及び
(C)5−アミノ−1H−テトラゾール
を含む樹脂組成物。
2.さらに、(D)重合性モノマー及び(E)光重合開始剤を含む1に記載の樹脂組成物。
3.前記(A)成分が、下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である1又は2に記載の樹脂組成物。
4.前記窒素原子を含む複素環構造が1,2,3−トリアゾール環構造である1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.前記(B)成分が1,2,3−ベンゾトリアゾール又は1,2,3−トリアゾールを含む1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
6.さらに、(F)酸化防止剤を含む1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
7.1〜6のいずれに記載の樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して樹脂膜を形成する工程と、
前記樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む硬化物の製造方法。
8.2〜6のいずれかに記載の樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して樹脂膜を形成する工程と、
前記樹脂膜をパターン露光して、パターン露光後の樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて、現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含むパターン硬化物の製造方法。
9.1〜6のいずれに記載の樹脂組成物を硬化した硬化物。
10.2〜6のいずれに記載の樹脂組成物を硬化したパターン硬化物。
11.9に記載の硬化物又は10に記載のパターン硬化物を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
12.11に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。また、本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。さらに、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本明細書における「(メタ)アクリル基」とは、「アクリル基」及び「メタクリル基」を意味する。
任意の効果として、良好な銅基板との接着性から、今後予想される半導体パッケージングのさらなる低温処理化においても利用可能となる。
また、任意の効果として、防錆性に優れた硬化物を得ることができる。
また、任意の効果として、200℃以下の低温硬化であっても、任意の基板(例えば、後述の基板)の1以上との接着性に優れる硬化物を形成できる。
(D)成分及び(E)成分を含む場合、本発明の樹脂組成物は、感光性樹脂組成物となる。ネガ型感光性樹脂組成物が好ましい。
重合性の不飽和結合としては、炭素−炭素の二重結合等が挙げられる。
式(1)で表される構造単位の含有量は、(A)成分の全構成単位に対して、50モル%以上であることが好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。上限は特に限定されず、100モル%でもよい。
式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物及び式(6)で表されるジアミノ化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
式(1)で表される構造単位以外の構造単位としては、下記式(10)で表される構造単位等が挙げられる。
式(10)のY2の2価の芳香族基は、式(1)のY1の2価の芳香族基と同様のものが挙げられる。
式(10)のR51及びR52の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基は、R1及びR2の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基と同様のものが挙げられる。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求める。
接着強度の観点から、1,2,3−ベンゾトリアゾール環構造が好ましい。
また、pkaの観点から1,2,3−トリアゾール環構造が好ましい。
(B)成分は、溶解性の観点から、1,2,3−ベンゾトリアゾール又は1,2,3−トリアゾールを含むことが好ましい。
上記範囲内である場合、銅配線への実用的な接着性が得られやすい。
上記範囲内である場合、銅配線への実用的な接着性が得られやすく、露光部の現像後の剥がれを抑制しやすい。
上記範囲内の場合、樹脂組成物の安定性が良好となりやすい。
(B)成分及び(C)成分の合計の含有量は、(A)成分100質量部に対して、1〜6質量部が好ましく、2〜4質量部がより好ましい。
上記範囲内である場合、実用的なレリ−フパターンが得られやすく、未露光部の現像後残滓を抑制しやすい。
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体、
2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン誘導体、
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、
ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等のベンジル誘導体、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体、及び
1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、下記式で表される化合物等のオキシムエステル類などが好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記範囲内の場合、光架橋が膜厚方向で均一となりやすく、実用的なレリ−フパターンを得やすくなる。
トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−4−イソプロピルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−s−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス[4−(1−エチルプロピル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、
ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,5,6−トリメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−5−エチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−6−エチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−5,6−ジエチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−6−エチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−5‐エチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−4−フェニルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、及び
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等が挙げられる。
溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ‐ブチロラクトン、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド(例えば、商品名「KJCMPA−100」、KJケミカルズ株式会社製)、N−ジメチルモルホリン、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル−2−アセタート等の有機溶剤などが挙げられる。
溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
溶剤の含有量は、特に限定されないが、一般的に、(A)成分100質量部に対して、50〜1000質量部である。
低温での硬化を行った際の接着性の発現に優れるため、下記式(8)で表される化合物がより好ましい。
さらにアミノ基を有するシランカップリング剤としては、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(2−グリシドキシメチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
重合禁止剤としては、ラジカル重合禁止剤、ラジカル重合抑制剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上又は100質量%が、溶剤を除いて、
(A)〜(C)成分、
(A)〜(C)成分、並びに任意に(D)〜(F)成分、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、及び重合禁止剤、
(A)〜(E)成分、
(A)〜(E)成分、並びに任意に(F)成分、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、及び重合禁止剤、
(A)〜(F)成分、又は
(A)〜(F)成分、並びに任意にカップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、及び重合禁止剤からなっていてもよい。
本発明の硬化物は、パターン硬化物として用いてもよく、パターンがない硬化物として用いてもよい。
本発明の硬化物の膜厚は、5〜30μmが好ましい。
これにより、本発明の硬化物を得ることができる。
これにより、パターン硬化物を得ることができる。
ガラス基板、
炭化ケイ素基板、タンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板、Si基板(シリコンウエハ)等の半導体基板、
TiO2基板、SiO2基板等の金属酸化物絶縁体基板、
Cuめっきウエハ、窒化ケイ素基板、アルミニウム基板、銅基板、銅合金基板などが挙げられる。
乾燥温度は90〜150℃が好ましく、溶解コントラスト確保の観点から、90〜120℃がより好ましい。乾燥時間は、30秒間〜5分間が好ましい。
乾燥は、2回以上行ってもよい。これにより、上述の樹脂組成物を膜状に形成した樹脂膜を得ることができる。
パターンなしで行う露光は、例えばフォトマスクを介さず、露光する。
照射する活性光線は、ブロードバンド光(波長350〜450nm)、i線等の紫外線、可視光線、放射線などが挙げられるが、i線であることが好ましい。
露光装置としては、平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。
現像液として用いる有機溶剤は、現像液としては、樹脂膜の良溶媒を単独で、又は良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることができる。
良溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び水等が挙げられる。
現像時間は、用いる(A)成分によっても異なるが、10秒間〜15分間が好ましく、10秒間〜5分間より好ましく、生産性の観点からは、20秒間〜5分間がさらに好ましい。
リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独又は適宜混合して用いてもよく、また段階的に組み合わせて用いてもよい。
また、樹脂膜を加熱処理することにより、硬化物を得ることができる。
(A)成分のポリイミド前駆体が、加熱処理工程によって、脱水閉環反応を起こし、対応するポリイミドとなってもよい。
上記範囲内であることにより、基板又はデバイスへのダメージを小さく抑えることができ、デバイスを歩留り良く生産することが可能となり、プロセスの省エネルギー化を実現することができる。
上記範囲内であることにより、架橋反応又は脱水閉環反応を充分に進行することができる。
加熱処理の雰囲気は大気中であっても、窒素等の不活性雰囲気中であってもよいが、樹脂膜又はパターン樹脂膜の酸化を防ぐことができる観点から、窒素雰囲気下が好ましい。
上記パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層及び表面保護膜等からなる群から選択される1以上を用いて、信頼性の高い、半導体装置、多層配線板、各種電子デバイス等の電子部品などを製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品である多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2などで被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成される。その後、前記半導体基板1上に層間絶縁膜4が形成される。
次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が完全に除去される。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。
尚、前記例において、層間絶縁膜を本発明の樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
3,3’,4,4’‐ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)7.07gと2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン(DMAP)4.12gとをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)30gに溶解し、30℃で4時間、その後室温下で一晩撹拌し、ポリアミド酸を得た。そこに水冷下で無水トリフルオロ酢酸を9.45g加え、45℃で3時間撹拌し、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)7.08gを加えた。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体A1を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法を用いて、標準ポリスチレン換算により、以下の条件で、数平均分子量を求めた。A1の数平均分子量は40,000であった。
ポンプ:株式会社日立製作所製L6000
株式会社島津製作所製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラムGelpack GL−S300MDT−5×2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/L)、H3PO4(0.06mol/L)
流速:1.0mL/min、検出器:UV270nm
磁場強度:400MHz
基準物質:テトラメチルシラン(TMS)
溶媒:ジメチルスルホキシド(DMSO)
(樹脂組成物の調製)
表1に示した成分及び配合量にて、実施例1〜7及び比較例1〜5の樹脂組成物を調製した。表1の配合量は、100質量部のA1に対する、各成分の質量部である。表1中、B1〜B5の後ろに記載した括弧の数値は、それぞれのpKaを表す。
B1:1,2,3−ベンゾトリアゾール(東京化成工業株式会社製)
B2:1,2,3−トリアゾール(東京化成工業株式会社製)
B3:3−アミノトリアゾール(東京化成工業株式会社製)
B4:テトラゾール(東京化成工業株式会社製)
B5:5−フェニルテトラゾール(東京化成工業株式会社製)
C1:5−アミノ−1H−テトラゾール(東京化成工業株式会社製)
D1:TEGDMA(新中村化学工業株式会社製、テトラエチレングリコールジメタクリレート)
E1:G−1820(PDO)(ランブソン社製、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム)
G1:γ‐ブチロラクトン(和光純薬株式会社製)
G2:KJCMPA−100(KJケミカルズ株式会社製、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド)
B1〜B5のpkaの値は、欧州バイオインフォマティクス研究所により管理運営されているChEMBL:https://www.ebi.ac.uk/chembl/の値(2018年5月10日)を使用した。
上述の樹脂組成物を、塗布装置Act8(東京エレクトロン株式会社製)を用いて、Cuめっきウエハ(厚さ10μmのCuめっきを形成したSiウエハ)上にスピンコートし、100℃で2分間乾燥後、110℃で2分間乾燥して樹脂膜を形成した。
得られた樹脂膜にプロキシミティ露光機MA8(ズース・マイクロテック製マスクアライナー、ブロードバンド光:波長350〜450nm)を用いて500mJ/cm2の露光を行った。
露光後の樹脂膜を、縦型拡散炉μ−TF(光洋サーモシステム株式会社製)を用いて、窒素雰囲気下、175℃で2時間加熱し、硬化物(硬化後膜厚10μm)を得た。
上記硬化物の作製で得られた硬化物に、JIS K 5600−5−6規格のクロスカット法に準じて、Cuめっきウエハに対する硬化物の接着特性を以下の基準に基づき、評価した。具体的には、10×10の格子のうち、Cuめっきウエハに接着している硬化物の格子数を評価した。結果を表1に示す。
「A」:Cuめっきウエハに接着している硬化物の格子数が100
「B」:Cuめっきウエハに接着している硬化物の格子数が80〜99
「C」:Cuめっきウエハに接着している硬化物の格子数50〜79
「D」:Cuめっきウエハに接着している硬化物の格子数20〜49
「E」:Cuめっきウエハに接着している硬化物の格子数20未満
上記硬化物の作製で得られた硬化物を、クリーンオーブンDT−41(ヤマト科学株式会社製)に配置し、温度175℃の条件で、100時間保存処理した後に取り出し、高温保存試験(HTS(High Temperature Storage) Test)用の硬化物付きCuめっきウエハを得た。
得られたHTS Test用の硬化物付きCuめっきウエハについて、硬化物の接着特性を接着性試験1と同様に評価した。結果を表1に示す。
上記硬化物の作製で得られた硬化物を、リフロー炉装置 コンパクトN2リフローシステム TNP25−337EM(株式会社タムラ製作所製)を用いて、空気雰囲気下、昇温速度80℃/分で温度260℃まで昇温し、260℃で30秒間加熱処理を行った。その後、50℃以下になったところでウエハを取り出した。この昇温から取出しまでの工程を1サイクルとし、この工程を10サイクル行うことで、リフロー処理を10サイクルした硬化物付きCuめっきウエハを得た。
得られたリフロー処理を10サイクルした硬化物付きCuめっきウエハについて、硬化物の接着特性を接着性試験1と同様に評価した。結果を表1に示す。
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光性樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜
Claims (12)
- (A)ポリイミド前駆体、
(B)pkaが8.30〜8.80である、窒素原子を含む複素環構造を含む、化合物、及び
(C)5−アミノ−1H−テトラゾール
を含む樹脂組成物。 - さらに、(D)重合性モノマー及び(E)光重合開始剤を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記(A)成分が、下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記窒素原子を含む複素環構造が1,2,3−トリアゾール環構造である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記(B)成分が1,2,3−ベンゾトリアゾール又は1,2,3−トリアゾールを含む請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- さらに、(F)酸化防止剤を含む請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれに記載の樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して樹脂膜を形成する工程と、
前記樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む硬化物の製造方法。 - 請求項2〜6のいずれかに記載の樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して樹脂膜を形成する工程と、
前記樹脂膜をパターン露光して、パターン露光後の樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて、現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含むパターン硬化物の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれに記載の樹脂組成物を硬化した硬化物。
- 請求項2〜6のいずれに記載の樹脂組成物を硬化したパターン硬化物。
- 請求項9に記載の硬化物又は請求項10に記載のパターン硬化物を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
- 請求項11に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
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