JP2020055266A - 伸縮性シート - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性部材の伸縮方向と交差する方向における長さが異なる2枚のシート部材が重ね合わされた伸縮性シートにおいて、きれいな規則正しい皺を形成する。【解決手段】第1シート部(11)と第2シート部(12)との間に、横方向に伸縮する糸ゴム(15)を有する伸縮性シート(10)であって、縦方向において、第2シート部(12)の一方側の端(12ed)は、第1シート部(11)の一方側の端(11ed)よりも一方側に位置しており、第1シート部(11)と第2シート部(12)とは複数の接合部(50)によって互いに接合されており、複数の接合部(50)は、糸ゴム(15)を縦方向の両側から挟みつつ伸縮方向の位置を規制する第1接合部(51)と、縦方向において、第1シート部(11)の一方側の端(11ed)を跨いで配置された第2接合部(52)と、を有し、第1接合部(51)と第2接合部(52)とは、横方向に間欠的に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、伸縮性シートに関する。
弾性部材をシート部材で挟持しつつ、当該シート部材同士を接合して形成された伸縮性シート部材が知られている。例えば、特許文献1には、互いに交差するX方向(横方向)及びY方向(縦方向)に間欠的または連続的に形成された複数の接合領域に対して、弾性部材が重なるように配置された伸縮性複合シートが開示されている。このような伸縮性複合シートでは、弾性部材がX方向(横方向)に沿って収縮する際に、該X方向(横方向)に隣り合う接合部同士の間に皺が形成されることにより、柔軟性を高めることができる。
特開2009−148447号公報
特許文献1のように横方向に伸縮する弾性部材を挟持した伸縮性シートにおいて、重ね合わされた2枚のシート部材の縦方向(すなわち、弾性部材の伸縮方向と交差する方向)における長さが異なっている場合、一方のシート部材の縦方向における端が、他方のシート部材と重複した状態となる。そして、一方のシート部材の縦方向における端が他方のシート部材と接合されていない場合、当該端が捲れてしまうことにより、きれいな皺の形成が阻害されるおそれがある。つまり、シート部材の端部が捲れることによって縦方向に連続した皺が途切れたり、不規則な形状の皺が形成されたりするおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、弾性部材の伸縮方向と交差する方向における長さが異なる2枚のシート部材が重ね合わされた伸縮性シートにおいて、きれいな規則正しい皺を形成する、ことにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに交差する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記厚さ方向に積層された第1シート部と第2シート部との間に、前記横方向に伸縮する糸ゴムを有する伸縮性シートであって、前記縦方向において、前記第2シート部の一方側の端は、前記第1シート部の前記一方側の端よりも前記一方側に位置しており、前記第1シート部と前記第2シート部とは複数の接合部によって互いに接合されており、前記複数の接合部は、前記糸ゴムを前記縦方向の両側から挟みつつ、前記糸ゴムの伸縮方向の位置を規制する第1接合部と、前記縦方向において、前記第1シート部の前記一方側の端を跨いで配置された第2接合部と、を有し、前記第1接合部と前記第2接合部とは、前記横方向において間欠的に配置されている、ことを特徴とする伸縮性シートである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、弾性部材の伸縮方向と交差する方向における長さが異なる2枚のシート部材が重ね合わされた伸縮性シートにおいて、きれいな規則正しい皺を形成することができる。
伸長状態の伸縮性シート10の概略平面図及び断面図である。 図2A及び図2Bは、弾性部材15の取り付け機能の説明図であり、図1中のC部の概略拡大図である。 図3Aは、伸縮性シート10を使用したパンツ型使い捨ておむつ1の概略斜視図である。図3Bは、展開状態且つ伸長状態のパンツ型使い捨ておむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。 図4Aは、伸縮性シート10を製造するための製造装置100の一例について表す概略側面図である。図4Bは、図4A中のB−B矢視の概略拡大図である。 図5A及び図5Bは、皺の形成について説明する伸縮性シート10の概略断面図である。 伸縮性シート10の変形例における概略平面図及び断面図である。 伸縮性シート10において、弾性部材15の縦方向の位置が変化している場合について示す拡大平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記厚さ方向に積層された第1シート部と第2シート部との間に、前記横方向に伸縮する糸ゴムを有する伸縮性シートであって、前記縦方向において、前記第2シート部の一方側の端は、前記第1シート部の前記一方側の端よりも前記一方側に位置しており、前記第1シート部と前記第2シート部とは複数の接合部によって互いに接合されており、前記複数の接合部は、前記糸ゴムを前記縦方向の両側から挟みつつ、前記糸ゴムの伸縮方向の位置を規制する第1接合部と、前記縦方向において、前記第1シート部の前記一方側の端を跨いで配置された第2接合部と、を有し、前記第1接合部と前記第2接合部とは、前記横方向において間欠的に配置されている、ことを特徴とする伸縮性シート。
このような伸縮性シートによれば、複数の接合部(第1接合部及び第2接合部)が横方向に間隔を空けて配置されているため、伸縮性シートが収縮する際に、横方向に隣り合う接合部間に皺が形成されやすい。そして、第1シート部の縦方向における一方側の端が第2接合部によって第2シート部と間欠的に接合されているため、当該一方側の端においても皺が形成されやすく、縦方向に沿って形成される皺が途中で途切れにくい。これにより、きれいな規則正しい皺を形成することができる。
かかる伸縮性シートであって、前記縦方向において、前記第1接合部と前記第2接合部との間には隙間が設けられている、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、当該隙間の部分では、第1シート部及び第2シート部が接合部によって硬化していないため、柔軟性を維持しやすい。また、第1シート部の縦方向の下端部付近の領域が自由に変形して皺を形成しやすくなる。これにより、伸縮性シートの柔軟性を維持しつつ、きれいな皺を形成させることができる。
かかる伸縮性シートであって、前記縦方向に隣り合って並ぶ複数の前記第1接合部を繋げた線を延長した線上に、前記第2接合部が設けられている、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、縦方向の一方側から他方側に長くのびた接合部列が形成され、横方向に隣り合う接合部列間において、該接合部列に沿って縦方向に連続する長い皺が形成されやすくなる。したがって、よりきれいで規則正しい皺を形成することができる。
かかる伸縮性シートであって、複数の前記第1接合部を繋げた前記線が、前記横方向に均等な間隔で複数配置されている、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、横方向に隣り合う接合部の線(接合部列)の間隔が等しいため、接合部列と接合部列との間に形成される皺の高さも均等になりやすい。したがって、伸縮性シートの収縮時に、高さの等しい皺が横方向に等間隔に並んで形成されやすくなり、伸縮性シート全体によりきれいな皺を形成することができる。
かかる伸縮性シートであって、前記第2シート部のうち、前記縦方向において前記第2接合部よりも前記一方側の領域に、複数の第3接合部を有し、前記第3接合部は、前記縦方向及び前記横方向に間欠的に配置されている、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、第2シート部の表面に、第3接合部によって硬化する領域と硬化していない領域とが交互に形成され、肌触りが硬くなりすぎることが抑制される。また、縦方向に並ぶ複数の第3接合部によって、接合部列が縦方向の一方側の端部まで誘導されることにより、縦方向に沿って連続する長い皺が形成されやすくなる。
かかる伸縮性シートであって、前記縦方向に並んだ前記第1接合部と前記第2接合部と前記第3接合部とからなる接合部列を有し、前記縦方向において、前記第1シート部の前記一方側の端よりも他方側における前記接合部列の長さは、前記第1シート部の前記一方側の端よりも前記一方側における前記接合部列の長さよりも長い、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、シート部材の積層枚数が多い領域(第1シート部の一方側の端よりも他方側)は、積層枚数が少ない領域(第1シート部の一方側の端よりも一方側)よりも剛性が高く変形が生じにくいため、接合部列を長く設けることによって、皺の形成を誘導しやすくすることができる。これにより、縦方向に沿ったきれいな皺がより形成されやすくなる。
かかる伸縮性シートであって、前記第1接合部の前記横方向における長さは、前記第1接合部の前記縦方向における長さよりも長い、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、第1接合部の横方向における長さが長いほど、糸ゴムとの摩擦力が大きくなり、糸ゴムが前記第1接合部から外れてしまうことを抑制しやすくなる。これにより、糸ゴムによる伸縮性にムラが生じにくくなり、伸縮性シートに形成される皺に歪等が生じにくくなる。したがって、よりきれいな皺を形成しやすくなる。
かかる伸縮性シートであって、前記第1シート部と前記第2シート部とは一体のシート部材であり、前記一体のシート部材が、前記縦方向における他方側の端にて前記縦方向に折り曲げられている、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、縦方向における他方側の端において、第1シート部及び第2シート部の端縁(エッジ)が露出しなくなる。これにより、縦方向における他方側の端部における肌触りが柔らかくなり、おむつ等に使用した場合に、装着時の不快感を生じにくくすることができる。
かかる伸縮性シートであって、前記縦方向において、最も前記他方側に配置されている前記第1接合部が、前記伸縮性シートの前記他方側の端と重複している、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、縦方向の他方側の端まで第1接合部が配置されるため、第1接合部を繋げた線(接合部列)に沿って形成される皺も、縦方向の他方側の端まで形成されやすくなる。したがって、縦方向の他方側の端においても、しっかりと皺が形成され、肌触りをより向上させることができる。
かかる伸縮性シートであって、前記縦方向に隣り合う2つの前記糸ゴムの間に、前記縦方向に隣り合う3以上の前記第1接合部が配置されている、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、縦方向に隣り合う2つの糸ゴムの間の領域で、第1接合部の配置を細かく調整することが可能となり、第1接合部を繋いだ線(接合部列)の軌道を自在に変更することができる。したがって、伸縮性シートの表面に、第1接合部を繋いだ線(接合部列)の軌道に沿った形状の皺(例えば曲線状の皺)を形成することができる。
かかる伸縮性シートであって、前記横方向における第1位置と第2位置とで、前記縦方向において前記糸ゴムが規制されている位置が異なる、ことが望ましい。
このような伸縮性シートによれば、縦方向において糸ゴムの位置が変動したとしても、縦方向に配置された複数の第1接合部のうちの何れかよって糸ゴムを安定して支持することが可能となる。したがって、伸縮性シートに作用する糸ゴムの伸縮力にムラが生じにくくなり、きれいで規則正しい皺を形成しやすくなる。
===実施形態===
<伸縮性シート10の構成>
本実施形態に係る伸縮性シートの一例として伸縮性シート10について説明する。図1は、伸長状態の伸縮性シート10の概略平面図及び断面図である。同図1における「伸長状態」とは、伸縮性シート10を皺無く伸長させた状態、具体的には、伸縮性シート10を構成する各部材(例えば、後述する第1シート部11や弾性部材15等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。
伸縮性シート10は、図1のような伸長状態において、互いに直交する「縦方向」と「横方向」と「厚さ方向」を有している。なお、図1では伸縮性シート10を横方向において所定の長さ分について、伸長した状態について示しているが、伸縮性シート10が製造される際には、伸縮性シート10は横方向に連続した帯状の連続シートとして製造される。
伸縮性シート10は、厚さ方向に積層された第1シート部11,第2シート部12を素材とし、第1シート部11及び第2シート部12が複数の接合部50によって厚さ方向に接合されている。第1シート部11と第2シート部12との縦方向の長さは異なっており、縦方向において、第2シート部12の一方側(図1において下側)の端12edは、第1シート部11の一方側の端11edよりも一方側に位置している(図1参照)。
接合部50は、超音波溶着や熱溶着等の公知の圧着手段を用いて形成され、本実施形態では、第1接合部51と、第2接合部52と、第3接合部53とを有している。具体的には、図1に示されるように、第1シート部11,第2シート部12が互いに厚さ方向に重ねられた状態にあるとともに、互いに対向する一対の対向面同士が、縦方向及び横方向に離散的に配された複数の第1接合部51,51…によって接合されている。また、少なくとも第1シート部11の縦方向における一方側(図1において下側)の端11edを跨ぐよう設けられ、第1シート部11の端11edに沿って、横方向に離散的に配された複数の第2接合部52,52…によって接合されている。また、第2シート部12のうち、第1シート部11と積層されていない領域には、縦方向及び横方向に離散的に配された複数の第3接合部53,53…が設けられている。この第3接合部53は、必ずしもシート部材同士を接合する機能を有していなくても良く、伸縮性シート10の製造過程において第1接合部51及び第2接合部52を形成する際に、副次的に形成される。但し、第3接合部53によって、第2シート部12が他の部材と接合されていても良い。
複数の接合部50(51,52,53)が縦方向、及び横方向に所定の間隔を空けて設けられていることにより、伸縮性シート10の柔軟性を維持することができる。仮に、縦方向若しくは横方向に連続した線状の接合部が形成されていた場合、当該接合部が形成されている部分においてシート部材が硬くなり、また、接合部が線状(帯状)に形成されている方向にシート部材が変形することが阻害されやすくなる。これに対して、本実施形態では、小さな接合部が分散して配置されているため、伸縮性シート10が硬化していることが使用者に認識されにくく、縦方向及び横方向に対する変形が阻害されにくい柔軟なシート部材を提供することができる。
第1シート部11及び第2シート部12は、何れもスパンボンド不織布が使用可能である。但し、何等これに限らず、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布等の別の種類の不織布を用いても良い。また、この例では、不織布の構成繊維として熱可塑性樹脂の代表例のポリプロピレン(PP)の単独繊維を用いているが、何等これに限らない。例えば、ポリエチレン(PE)などの他の熱可塑性樹脂の単独繊維を用いても良いし、更に、PE及びPP等の鞘芯構造を有した複合繊維を用いても良い。なお、第1シート部11及び第2シート部12の何れかが図1の横方向に沿って伸縮可能な伸縮性を有するシート部材(例えば伸縮性フィルムや伸縮性不織布等)であっても良い。
図1に示すように、第1シート部11及び第2シート部12において互いに対向する一対の対向面同士の間には、横方向に沿って伸縮可能な糸ゴム等の弾性部材15,15…が縦方向に間隔を空けて複数並んで介挿されつつ、同シート11,12に前述の第1接合部51,51…に基づいて取り付けられている。これにより、伸縮性シート10には横方向の伸縮性が付与されている。すなわち、第1接合部51,51…は、第1シート部11及び第2シート部12を互いに接合する機能に加えて、第1シート部11及び第2シート部12に対して弾性部材15の伸縮方向の位置を規制しつつ取り付ける機能を有している。
図2A及び図2Bは、弾性部材15の取り付け機能の説明図であり、図1中のC部の概略拡大図である。伸縮性シート10では、複数の第1接合部51,51…のうち、縦方向に隣り合う2つの第1接合部51,51によって弾性部材15が挟み込まれることにより、該弾性部材15が伸縮性シート10に取り付けられている。すなわち、弾性部材15の縦方向の両側に並ぶ一対の第1接合部51,51同士が、接合部対51Sをなし、該接合部対51Sによって弾性部材15が取り付けられている。
図2Aに示すように、接合部対51Sをなす一対の第1接合部51,51は、縦方向に間隔GH51を空けて並んでいる。そして、間隔GH51大きさは、目標の伸長倍率まで横方向に伸長した状態での弾性部材(糸ゴム)15の外径D15tと同寸又はそれよりも若干大きい寸法に設定されている(GH51≧D15t)。したがって、伸長状態の弾性部材15は、接合部対51Sの縦方向の間に配置される。このような構成であれば、伸縮性シート10を製造する際に、第1シート部11及び第2シート部12の間に伸長した状態の弾性部材15を配置した後、第1シート部11と第2シート部12とを接合する際に、弾性部材15と重複させること無く第1接合部51を形成することができる。
そして、弾性部材15が伸長状態から緩和されると、図2Bに示すように、弾性部材15は横方向に収縮しつつ縦方向に拡大し、拡大した後の外径D15t´は接合部対51Sの縦方向の間隔GH51よりも大きくなる(D15t´>GH51)。したがって、接合部対51Sの間では弾性部材15の縦方向の拡大が規制され、これにより、第1接合部51,51によって、弾性部材15は実質的に縦方向に挟圧された状態となる。その結果、弾性部材15が伸縮性シート10に取り付けられ、伸縮性シート10に対して横方向の伸縮性が付与される。
<伸縮性シート10の使用例>
このような伸縮性シート10は、例えば、使い捨ておむつの材料として使用することができる。図3Aは、伸縮性シート10を使用したパンツ型使い捨ておむつ1の概略斜視図である。図3Bは、展開状態且つ伸長状態のパンツ型使い捨ておむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。
パンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」とも言う)は、排泄物を吸収保持する吸収性本体2と、着用者の腹側部に当てられる腹側胴回り部3と、着用者の背側部に当てられる背側胴回り部4とを有する。図3Bの展開状態にて示されるように、吸収性本体2の長手方向一方側の端部に、腹側胴回り部3の左右方向の中央部が重なり、吸収性本体2の長手方向他方側の端部に、背側胴回り部4の左右方向の中央部が重なっている。展開状態のおむつ1が長手方向の略中央で二つ折りされ、腹側胴回り部3の左右方向の両側部と背側胴回り部4の左右方向の両側部とが溶着等で接合されることにより、おむつ1はパンツ型となる。
腹側胴回り部3及び背側胴回り部4は、平面視略長方形状の部材であり、おむつ1の左右方向に伸縮する複数の糸ゴム5が上下方向に間隔を空けて並んで配されている。よって、腹側胴回り部3及び背側胴回り部4は、おむつ1の左右方向に伸縮可能であり、着用者の胴回りにフィットする。この腹側胴回り部3及び背側胴回り部4に、伸縮性シート10を使用できる。なお、伸縮性シート10の横方向が、おむつ1の左右方向に対応し、伸縮性シート10の縦方向が、おむつ1の上下方向に対応する。
また、伸縮性シート10は、腹側胴回り部3及び背側胴回り部4に使用されるに限らない。例えば、使い捨ておむつが着用者の脚周りにフィットするように、おむつの左右方向における吸収性本体の両側部に設けられるレッグギャザー部に、伸縮性シート10を使用できる。レッグギャザー部は吸収性本体の長手方向に伸縮するため、吸収性本体の長手方向が伸縮性シート10の伸縮方向に対応する。
また、テープ型の使い捨ておむつ(不図示)では、背側胴回り部から左右方向の両外側に、ファスニングテープ(フック部材)が延出している。ファスニングテープを背側胴回り部に取り付けるサイドパネルに、伸縮性シート10を使用できる。サイドパネルはおむつの左右方向に伸縮するため、おむつの左右方向が伸縮性シート10の伸縮方向に対応する。
また、伸縮性シート10は、パンツ型やテープ型の使い捨ておむつに限らず、パッド型の使い捨ておむつや、生理用のナプキン、生理用のショーツ型ナプキン等の吸収性物品の部品としても使用可能である。また、吸収性物品に限らず、マスクや掃除用シート等にも使用できる。
<伸縮性シート10の製造方法>
続いて、伸縮性シート10の製造方法について簡単に説明する。図4Aは、伸縮性シート10を製造するための製造装置100の一例について表す概略側面図である。図4Bは、図4A中のB−B矢視の概略拡大図である。図4Aでは、接合部50(51,52,53)を形成する工程について、搬送方向の横側から見たときの状態について表している。
製造装置100では、伸縮性シート10に係る第1シート部11及び第2シート部12がそれぞれ横方向(搬送方向)に連続した連続シート11a及び連続シート12a(シート部材の連続体)の形態で搬送方向に搬送されている。同様に、弾性部材15(糸ゴム)が横方向(搬送方向)に連続した弾性部材連続体15aが搬送方向に搬送されている。これら連続体(11a,12a,15a)の搬送は、ベルトコンベアや搬送ローラー等の適宜な搬送装置(不図示)でなされる。ベルトコンベアの一例としては、駆動周回する無端ベルトを搬送面として有した通常のベルトコンベアや、無端ベルトの外周面に吸着機能を有したサクションベルトコンベア等を挙げることができる。
製造装置100は、アンビルロール110と、ローリングホーン120とを有している。アンビルロール110は、搬送経路上の所定位置に設けられた円筒状の部材であり、伸縮性シート10の縦方向に沿った回転軸回りに回転可能に支持されている。そして、アンビルロール110は、駆動源としてのサーボモータ(不図示)から駆動力を付与されて駆動回転する。アンビルロール110の外周面110Sには、外周面110Sの外周方向に沿って連続シート11a,12a及び弾性部材連続体15aが概ね相対滑り無く巻き付いている。この状態で、アンビルロール110が駆動回転することにより、連続シート11a等がアンビルロール110の外周面110Sに沿って搬送される。
ローリングホーン120は、搬送経路上の所定位置に設けられた円筒状の部材であり、縦方向に沿った回転軸回りに回転可能に支持されている。ローリングホーン120の外周面120Sは、半径方向に拡縮可能な振動面となっており、アンビルロール110の外周面110Sと対向するように配置されている。そして、対向する外周面120Sと外周面110Sとの間に連続シート11a,12a、及び弾性部材連続体15aを挟み込んだ状態で、ローリングホーン120が回転軸周りに回転しつつ外周面120S(振動面)が超音波振動を行うことにより、各部材同士を超音波溶着する。すなわち、上述した接合部50(51,52,53)を形成する。ちなみに、かかる振動の発生は、ローリングホーン120に接続された不図示のコンバータのピエゾ素子に所定周波数の電気信号を入力すること等で行われる。振動の周波数は例えば20kHz〜40kHzの所定値であり、また、振幅は例えば20μm〜60μmの所定値である。なお、上述のように回転可能なローリングホーン120ではなく、アンビルロール110の外周方向の所定位置に配置された固定ホーン(不図示)から超音波振動エネルギーが投入されるのであっても良い。
また、アンビルロール110の搬送方向の上流側には、不図示の搬送機構が設けられている。搬送機構は、連続シート11a,12aや弾性部材連続体15aを所定の搬送速度で搬送方向に搬送させる機構であり、例えば、搬送ローラーや一対のニップロールによって構成される。この搬送機構によって搬送速度を調整することにより、各々の搬送機構とアンビルロール110(ローリングホーン120)との間で、各連続体(11a,12a,15a)の張力を任意に調節することができる。これにより、弾性部材連続体15aを所定の伸長倍率まで伸長させた状態で、第1シート部11及び第2シート部12との間に挟み込んで接合すること等が可能となる。
図4A及び図4Bに示すように、アンビルロール110の外周面110Sには、前述の接合部50,50…に対応するように複数の凸部111,111…がアンビルロール110の半径方向の外側に向かって突出形成されている。複数の凸部111は、外周面110Sの外周方向(搬送方向,図1の横方向に相当)に沿って所定のピッチで配置されるとともに、アンビルロール110の軸方向(図1の縦方向に相当)に沿って所定のピッチで配置されている。各々の凸部111では、軸方向(縦方向)の中央において、アンビルロール110の半径方向の内側に窪んだ溝部111aが外周方向(横方向)に沿って設けられている。また、溝部111aの軸方向(縦方向)の両側には、アンビルロール110の半径方向の外側に突起した一対の突起部111b,111bが設けられている。突起部111bの形状は、各々の接合部50(第1接合部51)と同形状であり、凸部111のうち一対の突起部111b,111bの軸方向における間隔は、図2Bにおける間隔GH51と等しい。
そして、弾性部材連続体15aが介挿された連続シート11a,12aが、アンビルロール110の回転に基づいてローリングホーン120との間を通過する際に、ローリングホーン120の外周面120S(振動面)から超音波振動エネルギーが各シート部材に投入される。すると、連続シート11a及び連続シート12aの対向面が、図4Bに示すように凸部111の突起部111bに対応する位置で部分的に発熱して溶融し、軸方向に沿って複数の接合部50(51,52,53)が形成される。このように、接合部50によって弾性部材連続体15aを挟持しつつ連続シート11a,12aが互いに接合されることにより、伸縮性を備えたシート部材が形成される。
このとき、弾性部材連続体15aは、軸方向(縦方向)において凸部111の配置に合わせてアンビルロール110に巻き付くように供給される。すなわち、弾性部材連続体15aは、凸部111のうち突起部111b,111b、及び溝部111aの何れかと重複する位置に供給される。弾性部材連続体15aが溝部111aと軸方向において重複する場合には、該弾性部材連続体15aはそのまま図4Bのように溝部111aの内部に配置される。一方、弾性部材連続体15aが突起部111bと軸方向において重複する場合には、弾性部材連続体15aが発現している伸縮性に基づいて、該弾性部材連続体15a自身をアンビルロール110の半径方向の内側に移動させようとする力が働く。つまり、弾性部材連続体15aは、アンビルロール110に巻き付くタイミングで、突起部111bから溝部111a側へと移動しやすくなる。
したがって、弾性部材連続体15aの少なくとも一部は、凸部111のうち溝部111aの内部(すなわち突起部111b,111bの軸方向の間)に配置される(図4B参照)。このように、弾性部材連続体15aが凸部111の溝部111aに配置されることにより、ローリングホーン120から超音波振動エネルギーが弾性部材連続体15aに直接作用することが抑制され、接合部が形成される際に、弾性部材連続体15aが切断されてしまったり、溶着不良が生じたりすることを抑制しやすくなる。また、弾性部材連続体15aが溝部111aへ誘導されやすくなるため、弾性部材連続体15aの軸方向における配置を調整しやすくなる。
<接合部50の配置について>
本実施形態の伸縮性シート10では、複数の接合部50によって弾性部材15が横方向に伸縮可能に取り付けられ、かつ、接合部50が縦方向及び横方向に間欠的に配置されていることにより、良好な伸縮性と柔軟性とを実現することができる。そして、弾性部材15が発現する伸縮性に基づいて、伸縮性シート10が図1の伸長状態から横方向に収縮すると、該伸縮性シート10の表面に皺が形成される。図5A及び図5Bは、皺の形成について説明する伸縮性シート10の概略断面図である。
図5Aは、伸縮性シート10が横方向に伸長したときの断面状態について表しており、図1の状態に相当する図である。すなわち、伸縮性シート10を構成する各部材(11,12,15)が何れも横方向に伸長した状態を表している。このとき、横方向に隣り合う2つの接合部50,50の間の横方向における距離(間隔)をD50とする。図5Aのような伸長状態では、伸縮性シート10の表面にはほとんど皺が形成されていない。
図5Aの伸長状態から、弾性部材15が横方向に収縮すると、横方向に隣り合う2つの接合部50,50の間の横方向における距離(間隔)はD50’に縮む(D50>D50’)。一方、第1シート部11及び第2シート部12自体は、収縮しないため、接合部50,50の間において、第1シート部11及び第2シート部12は図5Bのように厚さ方向に凸変形する。これにより、伸縮性シート10の表面において横方向に隣り合う2つの接合部50,50間に皺(凸部)が形成される。
更に、本実施形態では、上述したように複数の第1接合部51,51が縦方向及び横方向に沿って間欠的に配置されている。図1において、縦方向に隣り合う第1接合部51,51…を繋げた線を第1接合部列51Rとすると、第1接合部列51Rが横方向に間隔を空けて複数並んだ状態となっている。したがって、伸縮性シート10が横方向に収縮すると、横方向に隣り合う第1接合部列51R,51Rの間において第1シート部11及び第2シート部12が厚さ方向に凸変形し、該第1接合部列51Rに沿って縦方向に連続した皺が形成される。
そして、本実施形態では、横方向に沿って間欠的に配置された複数の第2接合部52,52…によって、第1シート部11の縦方向における一方側の端11edの一部が第2シート部12と接合されている。そのため、伸縮性シート10が横方向に収縮すると、第1シート部11の縦方向における端11edにおいても、図5Bの場合と同様に第1シート部11及び第2シート部12が厚さ方向に凸変形し、皺が形成される。したがって、縦方向における長さが異なる第1シート部11と第2シート部12とを接合する場合であっても、第1シート部11の端11edにおいて皺を途切れさせること無く、伸縮性シート10の縦方向に沿ってきれいな規則正しい皺を形成することができる。
仮に、第2接合部52が、第1シート部11の縦方向における一方側の端11edを跨いで配置されていなかった場合、第2シート部12の表面から第1シート部11の端11edが全体的に捲れあがってしまい、第1接合部列51Rに沿った皺を途切れさせてしまうおそれがある。すなわち、第1シート部11の端11edが第2シート部12と接合されていないため、当該端11edが横方向の全域にわたって厚さ方向に凸変形を生じ、図5Bのように横方向に並ぶ細かい凸部(皺)が形成されにくくなるおそれがある。これに対して、本実施形態では、第1シート部11の端11edにおいても皺が形成されるため、上述のように縦方向に沿って連続したきれいな皺を形成しやすい。
また、本実施形態の伸縮性シート10では、第1接合部51と第2接合部52とが一体に形成されていない。言い換えると、縦方向において隣り合う第1接合部51と第2接合部52との間に隙間が設けられている。当該隙間の部分では、第1シート部11及び第2シート部12が接合部50(51,52)によって硬化していないため、シート部材の柔軟性を維持しやすくなり、良好な肌触りを実現することができる。そして、第1シート部11の縦方向の下端部付近の領域(第1接合部51と第2接合部52の間の領域)が自由に変形しやすくなることにより、弾性部材15の収縮に応じて当該領域に凸変形が生じ、皺を形成しやすくなる。つまり、伸縮性シート10の柔軟性を維持しつつ、皺を形成しやすくすることができる。
また、伸縮性シート10において、第2接合部52及び第3接合部53は、図1に示されるように、縦方向に隣り合う第1接合部51,51…を繋げた線(第1接合部列51R)の延長線上に配置されている。すなわち、縦方向に並んだ第1接合部51と第2接合部52と第3接合部53とによって、縦方向の一方側(図1では下側)から他方側(図1では上側)に長くのびた接合部列50Rが形成される。したがって、横方向に隣り合う接合部列50R,50Rの間の領域で、該接合部列50Rに沿って縦方向に連続した長い皺が形成されやすくなる。これにより、伸縮性シート10の表面に、よりきれいで規則正しい皺を形成することができる。
また、第3接合部53は第2接合部52と一体に形成されておらず、かつ、第3接合部53は縦方向及び横方向において間欠的に配置されている。つまり、縦方向及び横方向において第3接合部53の周囲には所定の隙間が設けられている。これにより、第2シート部12には第3接合部53によって硬化する領域と硬化していない領域とが交互に形成され、第2シート部12における肌触りが硬くなりすぎることが抑制される。また、縦方向に並ぶ複数の第3接合部53,53によって、上述した接合部列50Rが縦方向の一方側(図1では下側)の端部まで誘導されることにより、縦方向に沿って連続する長い皺が形成されやすくなる。
また、縦方向において、接合部列50Rのうち第1シート部11の一方側の端11edよりも他方側(図1では上側)における部分の長さL1は、接合部列50Rのうち第1シート部11の一方側の端11edよりも一方側(図1では下側)における部分の長さL2よりも長い(L1>L2)。縦方向において第1シート部11の一方側の端11edよりも他方側(上側)では、少なくとも第1シート部11及び第2シート部12の2枚のシート部材が積層されているのに対して、端11edよりも一方側(下側)では、1枚のシート部材(第2シート部12)のみが存在している。そのため、第1シート部11の一方側の端11edよりも他方側(上側)の領域は、一方側(下側)の領域よりもシート部材の剛性が高く変形しにくくなっている。そこで、変形しにくい領域では接合部列50Rを長く設けることにより、皺の形成を誘導しやすくしている。これにより、縦方向に沿った皺がより形成されやすくなる。
また、伸縮性シート10では、図1に示されるように、各々の接合部50(51,52,53)が、横方向において等しいピッチで配置されている。すなわち、縦方向に隣り合って並ぶ複数の接合部50(51,52,53)を繋げた線である接合部列50Rが、横方向において均等な間隔で複数配置されている。このように横方向に隣り合う接合部列50R,50Rの間隔が等しければ、その間に領域において凸変形する第1シート部11及び第2シート部12の突出高さ(すなわち、図5Bにおける凸部の高さ)も等しくなる可能性が高い。したがって、伸縮性シート10の収縮時に、高さの等しい皺が横方向に等間隔に並んで形成されやすくなり、伸縮性シート10の全体によりきれいな皺を形成することができる。
また、伸縮性シート10に形成される複数の第1接合部51,51…の形状は、何れも横方向における長さW51の方が縦方向における長さL51よりも長くなっている(W51>L51)。図2で説明したように、第1接合部51(接合部対51S)は縦方向の両側から弾性部材15を挟み込むことによって、第1シート部11及び第2シート部12に対して弾性部材15を取り付けている。したがって、横方向における長さW51が長いほど、横方向における弾性部材15との摩擦力が大きくなり、弾性部材15が接合部対51Sの間から抜けたり外れたりしにくくなる。すなわち、接合部対51Sによって弾性部材15をより安定的に支持しやすくなる。これにより、伸縮性シート10に作用する弾性部材15の伸縮性にムラが生じにくくなり、形成される皺に歪等が生じにくくなる。
また、第1シート部11と第2シート部12とが一体の部材であり、伸縮性シート10の縦方向における他方側の端(図1における上端)10euを折り曲げ位置として縦方向に折り曲げられている構造であっても良い。すなわち、1枚のシート部材が端10euにて折り曲げられ、厚さ方向に積層されることによって第1シート部11及び第2シート部12が構成されるのであっても良い。このようにすれば、端10euにおいて、第1シート部11及び第2シート部12の端縁(エッジ)が露出しないため、使用者に、当該部分の硬さを感じさせにくくすることができる。
例えば、図3Bで説明したおむつ1の腹側胴回り部3や背側胴回り部4等を構成する素材として伸縮性シート10を用いた場合、端10euは装着者の胴回りに沿って肌と直接接触する可能性が高い部位である。そこで、当該部分においてシート部材を折り曲げて端縁(エッジ)が露出しないようにすることで肌触りが柔らかくなり、装着者に対して装着時における不快感を生じさせにくくすることができる。
なお、このように縦方向における他方側の端10euにてシート部材が折り曲げられている場合、第1シート部11と第2シート部12とを接合する第1接合部51が、縦方向における他方側の端10euまで配置されているようにすると良い。すなわち、伸縮性シート10の縦方向に沿って複数の第1接合部51が断続的に配置され、かつ、縦方向において最も他方側に配置された第1接合部51が、伸縮性シート10の最も他方側の端と重複していることが望ましい。このような構成であれば、伸縮性シート10の縦方向の一方側の端から他方側の端まで接合部列50Rがのびるため、該接合部列50Rに沿って形成される皺も、縦方向の一方側の端から他方側の端まで形成されることになる。したがって、端10eu(折り曲げられている部分)にもしっかりと皺が形成され、肌触りをより向上させることができる。
<変形例>
伸縮性シート10に形成される接合部50の配置は以下のように変形することも可能である。図6は、伸縮性シート10の変形例における概略平面図及び断面図である。同図6は、図1と同様に、変形例の伸縮性シート10を横方向において伸長させた状態について表している。
変形例の伸縮性シート10において、接合部50の配置以外の構成は、図1に示される伸縮性シート10と同様である。すなわち、縦方向において長さの異なる第1シート部11及び第2シート部12が、厚さ方向に積層された状態で複数の接合部50によって接合されている。そして、複数の接合部50のうち第1接合部51によって、横方向に伸縮可能な弾性部材15が第1シート部11及び第2シート部12に取り付けられている。また、第2接合部52は、縦方向において第1シート部11の端11edを跨いで配置されている。
一方、変形例では、図1に示される伸縮性シート10とは異なり、縦方向に隣り合う2つの弾性部材15,15の間の領域に、縦方向に隣り合う3以上の第1接合部51が設けられている。また、縦方向に隣り合って並ぶ2つの第1接合部51,51の横方向における位置がずれている。その結果、変形例の伸縮性シート10において縦方向に隣り合う第1接合部51,51…を繋いだ線(第1接合部列51R)は、図6に示されるように、横方向に凹凸を有する曲線となる。言い換えると、縦方向の一方側から他方側に向かって横方向に湾曲(蛇行)した曲線となる。但し、縦方向に隣り合って並ぶ第1接合部51,51…は、必ずしも横方向にずれている必要は無く、横方向において同じ位置に配置されていても良い。
このような変形例の構成であれば、縦方向に隣り合う2つの弾性部材15,15の間の領域で第1接合部51の配置を細かく調整することが可能となり、第1接合部列51Rの軌道を自在に変更することができる。したがって、伸縮性シート10の表面に、第1接合部列51Rの軌道に沿った形状の皺を形成することができる。例えば、図6において弾性部材15が横方向に収縮した場合、横方向に隣り合う第1接合部列51R,51Rの間で、該第1接合部列51Rの形状に沿った湾曲した皺が形成される。これにより、伸縮性シート10の肌触りが向上するとともに、使用者に対して視覚的に柔らかな印象を与えることができる。また、第1接合部51の配置を変更することにより、形成される皺の形状を任意に変更することができる。
なお、本変形例においても、縦方向に隣り合う第1接合部51,51…を繋げた線(第1接合部列51R)の延長線上に、第2接合部52及び第3接合部53が配置されている。これにより、縦方向の一方側から他方側に長くのびた接合部列50Rが形成され、該接合部列50Rに沿って縦方向に連続した長い皺が形成されやすくなる。
また、図6の変形例では、図1の場合と比較して縦方向の単位長さあたりに設けられる第1接合部51の数が多くなっている。したがって、縦方向に隣り合う2つの第1接合部51,51によって形成される第1接合部対51Sの数も、図1の場合よりも多くなる。これにより、弾性部材15の縦方向における位置がずれた場合であっても、何れかの第1接合部対51Sによって該弾性部材15を支持することができる。
図7は、伸縮性シート10において、弾性部材15の縦方向の位置が変化している場合について示す拡大平面図である。同図7では、横方向の第1位置に第1接合部列51R1が配置され、横方向の第2位置に第1接合部列51R2が配置された状態について示されている。各々の第1接合部列51R1,51R2では、縦方向における位置A〜Iにそれぞれ第1接合部51が配置されている。
伸縮性シート10を製造する際には、図4Aで説明したように、第1シート部11と第2シート部12との間に弾性部材15を挟み込んだ状態で、各部材の連続体11a,12a,15aがアンビルロール110(ローリングホーン120)に供給される。このとき、弾性部材連続体15aの搬送方向が、アンビルロール110の軸方向(縦方向に相当)に対して蛇行してしまう場合がある。この場合、伸縮性シート10において、弾性部材15の縦方向における位置が変動することになる。
これに対して、本変形例では、横方向の第1位置に設けられた第1接合部列51R1と、第2位置に設けられた第1接合部列51R2とで、縦方向における弾性部材15の支持位置を異ならせることができる。例えば、図7に示される弾性部材15mは、第1接合部列51R1では、縦方向のCの位置に配置された第1接合部51と、Dの位置に配置された第1接合部51とによる接合部対51Sによって挟まれている。一方、第1接合部列51R2では、縦方向のBの位置に配置された第1接合部51と、Cの位置に配置された第1接合部51とによる接合部対51Sによって挟まれている。
このように、縦方向に配置される第1接合部51(第1接合部対51S)の数を多くすることにより、縦方向における弾性部材15の位置が変動したとしても、多数の第1接合部51のうちの何れかによって該弾性部材15を支持することが可能となる。したがって、弾性部材15が伸縮性シート10から外れたり抜けたりしにくくなる。これにより、弾性部材15の伸縮力にムラが生じにくくなり、きれいで規則正しい皺が形成されやすくなる。
もちろん、図7に示される弾性部材15nのように、横方向の第1位置に設けられた第1接合部列51R1と、第2位置に設けられた第1接合部列51R2とで、縦方向における支持位置(図7では、縦方向のGとHとの間の位置)が同じであっても良い。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱すること無く、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでも無い。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、第1シート部11及び第2シート部12が厚さ方向に積層された2層構造の伸縮性シート10について説明されていたが、伸縮性シート10は3層以上の構成を有していても良い。例えば、第1シート部11及び第2シート部12とは異なる、第3のシート部材が積層されていても良いし、更にその他のシート部材が積層されていても良い。
1 おむつ(パンツ型使い捨ておむつ)、
2 吸収性本体、3 腹側胴回り部、4 背側胴回り部、5 糸ゴム、
10 伸縮性シート、10eu 端、
11 第1シート部、11a 連続シート、11ed 端、
12 第2シート部、12a 連続シート、12ed 端、
15 弾性部材(糸ゴム)、15a 弾性部材連続体、
50 接合部、50R 接合部列、
51 第1接合部、51S 接合部対、51R 第1接合部列、
51R1 第1接合部列(第1位置)、51R2 第1接合部列(第2位置)、
52 第2接合部、53 第3接合部、
100 製造装置、
110 アンビルロール、110S 外周面、
111 凸部、111a 溝部、111b 突起部、
120 ローリングホーン、120S 外周面

Claims (11)

  1. 互いに交差する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、
    前記厚さ方向に積層された第1シート部と第2シート部との間に、前記横方向に伸縮する糸ゴムを有する伸縮性シートであって、
    前記縦方向において、前記第2シート部の一方側の端は、前記第1シート部の前記一方側の端よりも前記一方側に位置しており、
    前記第1シート部と前記第2シート部とは複数の接合部によって互いに接合されており、
    前記複数の接合部は、
    前記糸ゴムを前記縦方向の両側から挟みつつ、前記糸ゴムの伸縮方向の位置を規制する第1接合部と、
    前記縦方向において、前記第1シート部の前記一方側の端を跨いで配置された第2接合部と、を有し、
    前記第1接合部と前記第2接合部とは、前記横方向において間欠的に配置されている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  2. 請求項1に記載の伸縮性シートであって、
    前記縦方向において、前記第1接合部と前記第2接合部との間には隙間が設けられている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  3. 請求項1または2に記載の伸縮性シートであって、
    前記縦方向に隣り合って並ぶ複数の前記第1接合部を繋げた線を延長した線上に、前記第2接合部が設けられている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  4. 請求項3に記載の伸縮性シートであって、
    複数の前記第1接合部を繋げた前記線が、前記横方向に均等な間隔で複数配置されている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の伸縮性シートであって、
    前記第2シート部のうち、前記縦方向において前記第2接合部よりも前記一方側の領域に、複数の第3接合部を有し、
    前記第3接合部は、前記縦方向及び前記横方向に間欠的に配置されている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  6. 請求項5に記載の伸縮性シートであって、
    前記縦方向に並んだ前記第1接合部と前記第2接合部と前記第3接合部とからなる接合部列を有し、
    前記縦方向において、前記第1シート部の前記一方側の端よりも他方側における前記接合部列の長さは、前記第1シート部の前記一方側の端よりも前記一方側における前記接合部列の長さよりも長い、ことを特徴とする伸縮性シート。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の伸縮性シートであって、
    前記第1接合部の前記横方向における長さは、前記第1接合部の前記縦方向における長さよりも長い、ことを特徴とする伸縮性シート。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の伸縮性シートであって、
    前記第1シート部と前記第2シート部とは一体のシート部材であり、
    前記一体のシート部材が、前記縦方向における他方側の端にて前記縦方向に折り曲げられている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  9. 請求項8に記載の伸縮性シートであって、
    前記縦方向において、最も前記他方側に配置されている前記第1接合部が、前記伸縮性シートの前記他方側の端と重複している、ことを特徴とする伸縮性シート。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の伸縮性シートであって、
    前記縦方向に隣り合う2つの前記糸ゴムの間に、前記縦方向に隣り合う3以上の前記第1接合部が配置されている、ことを特徴とする伸縮性シート。
  11. 請求項10に記載の伸縮性シートであって、
    前記横方向における第1位置と第2位置とで、前記縦方向において前記糸ゴムが規制されている位置が異なる、ことを特徴とする伸縮性シート。
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