JP2020053819A - 撮像システム、撮像装置、および信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】信号処理装置において撮像装置から受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減する。【解決手段】実施形態の撮像システムは、一例として、撮像装置と、信号処理装置と、を備える。撮像装置は、キャッシュメモリと、撮像制御部と、を備える。撮像制御部は、被写体の赤外線画像と、撮像装置から被写体までの距離を示す奥行き情報と、を取得し、赤外線画像を信号処理装置に送信し、かつ奥行き情報をキャッシュメモリに保存する。信号処理装置は、撮像装置から赤外線画像を受信し、当該赤外線画像における所定位置の二次元座標を検出し、キャッシュメモリから、二次元座標に対応する奥行き情報を取得し、二次元座標および取得した奥行き情報に基づいて、三次元空間内における所定位置の三次元座標を生成し、三次元座標に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力する。【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、撮像システム、撮像装置、および信号処理装置に関する。
1つの撮像装置によって、被写体までの距離を示す距離情報および被写体の赤外線画像を含む三次元画像を得る技術が開発されている。
ところで、1つの撮像装置により得られる距離情報および赤外線画像を、当該距離情報および赤外線画像に基づいて各種処理を実行する信号処理装置に出力する場合、複数のチャネルを用いる。
しかしながら、距離情報および赤外線画像の両方を信号処理装置に出力する場合、赤外線画像のみを信号処理装置に出力する場合と比較して、距離情報および赤外線画像等の各種情報の出力に要するメモリ量や、演算量、データ転送量が増大するため、リッチなシステム構成が必要となる。
そこで、実施形態の課題の一つは、信号処理装置において撮像装置から受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減できる撮像システム、撮像装置、および信号処理装置を提供することである。
実施形態の撮像システムは、一例として、撮像装置と、信号処理装置と、を備える。撮像装置は、キャッシュメモリと、撮像制御部と、を備える。撮像制御部は、被写体の赤外線画像と、撮像装置から被写体までの距離を示す奥行き情報と、を取得し、赤外線画像を信号処理装置に送信し、かつ奥行き情報をキャッシュメモリに保存する。信号処理装置は、撮像装置から赤外線画像を受信し、当該赤外線画像における所定位置の二次元座標を検出し、キャッシュメモリから、二次元座標に対応する奥行き情報を取得し、二次元座標および取得した奥行き情報に基づいて、三次元空間内における所定位置の三次元座標を生成し、三次元座標に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力する。よって、一例として、信号処理装置において撮像装置から受信したデータ(赤外線画像および奥行き情報)を記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減することができる。
また、実施形態の撮像システムは、一例として、撮像装置は、被写体に対して赤外線を照射する照射部と、赤外線の前記被写体からの反射光を受光する受光部と、を備え、撮像制御部は、反射光に基づいて、被写体の赤外線画像を取得し、キャッシュメモリは、外部の撮像装置によって被写体を撮像して得られるRGB画像を記憶し、信号処理制御部は、キャッシュメモリからRGB画像を取得し、取得したRGB画像を含む制御信号を外部機器に出力する。よって、一例として、信号処理装置において外部の撮像装置ら受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および外部の撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減することができる。
また、実施形態の撮像装置は、一例として、キャッシュメモリと、撮像制御部と、を備える。撮像制御部は、被写体の赤外線画像と、被写体までの距離を示す奥行き情報と、を取得し、赤外線画像を、信号処理装置に送信し、かつ奥行き情報を前記キャッシュメモリに保存する。よって、一例として、信号処理装置において撮像装置から受信したデータ(赤外線画像および奥行き情報)を記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減することができる。
また、実施形態の撮像装置は、一例として、被写体に対して赤外線を照射する照射部と、赤外線の被写体からの反射光を受光する受光部と、を備え、撮像制御部は、反射光に基づいて、被写体の赤外線画像を取得し、キャッシュメモリは、外部の撮像装置によって被写体を撮像して得られるRGB画像を記憶する。よって、一例として、信号処理装置において外部の撮像装置ら受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および外部の撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減することができる。
また、実施形態の信号処理装置は、一例として、被写体の赤外線画像と被写体までの距離を示す奥行き情報とを取得可能な撮像装置から、赤外線画像を受信し、当該赤外線画像における所定位置の二次元座標を検出し、撮像装置が有するキャッシュメモリから、二次元座標に対応する奥行き情報を取得し、二次元座標および取得した奥行き情報に基づいて、三次元空間内における所定位置の三次元座標を生成し、三次元座標に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力する信号処理制御部、を備える。よって、一例として、信号処理装置において撮像装置から受信したデータ(赤外線画像および奥行き情報)を記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減することができる。
また、実施形態の信号処理装置は、一例として、信号処理制御部は、撮像装置から、赤外線画像を受信し、キャッシュメモリから、撮像装置とは異なる外部の撮像装置によって被写体を撮像して得られるRGB画像を取得し、取得したRGB画像を含む制御信号を外部機器に対して出力する。よって、一例として、信号処理装置において外部の撮像装置ら受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置が受信したデータに対する信号処理による演算量、および外部の撮像装置と信号処理装置間でのデータの転送量を削減することができる。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用、結果、および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によって実現可能であるとともに、基本的な構成に基づく種々の効果や、派生的な効果のうち、少なくとも1つを得ることが可能である。
本実施形態にかかる撮像装置および信号処理装置を有する撮像システムを搭載する車両は、内燃機関(エンジン)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であっても良いし、電動機(モータ)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であっても良いし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であっても良い。また、車両は、種々の変速装置、内燃機関や電動機の駆動に必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載可能である。また、車両における車輪の駆動に関わる装置の方式、個数、レイアウト等は、種々に設定可能である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる撮像システムを搭載する車両の車室の一部が透視された状態の一例が示された斜視図である。図1に示すように、車両1は、車体2と、操舵部4と、加速操作部5と、制動操作部6と、変速操作部7と、モニタ装置11と、を備える。車体2は、乗員が乗車する車室2aを有する。車室2a内には、乗員としての運転手が座席2bに臨む状態で、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等が設けられている。操舵部4は、例えば、ダッシュボード24から突出したステアリングホイールである。加速操作部5は、例えば、運転手の足下に位置されたアクセルペダルである。制動操作部6は、例えば、運転手の足下に位置されたブレーキペダルである。変速操作部7は、例えば、センターコンソールから突出したシフトレバーである。
図1は、第1の実施形態にかかる撮像システムを搭載する車両の車室の一部が透視された状態の一例が示された斜視図である。図1に示すように、車両1は、車体2と、操舵部4と、加速操作部5と、制動操作部6と、変速操作部7と、モニタ装置11と、を備える。車体2は、乗員が乗車する車室2aを有する。車室2a内には、乗員としての運転手が座席2bに臨む状態で、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等が設けられている。操舵部4は、例えば、ダッシュボード24から突出したステアリングホイールである。加速操作部5は、例えば、運転手の足下に位置されたアクセルペダルである。制動操作部6は、例えば、運転手の足下に位置されたブレーキペダルである。変速操作部7は、例えば、センターコンソールから突出したシフトレバーである。
モニタ装置11は、例えば、ダッシュボード24の車幅方向(すなわち、左右方向)の中央部に設けられる。モニタ装置11は、例えば、ナビゲーションシステムまたはオーディオシステム等の機能を有していても良い。モニタ装置11は、表示装置8、音声出力装置9、および操作入力部10を有する。また、モニタ装置11は、スイッチ、ダイヤル、ジョイスティック、および押しボタン等の各種の操作入力部を有しても良い。
表示装置8は、LCD(Liquid Crystal Display)やOELD(Organic Electroluminescent Display)等で構成され、画像データに基づいて各種画像を表示可能である。音声出力装置9は、スピーカ等で構成され、音声データに基づいて各種音声を出力する。音声出力装置9は、車室2a内において、モニタ装置11以外の異なる位置に設けられていても良い。
操作入力部10は、タッチパネル等で構成され、乗員による各種情報の入力を可能とする。また、操作入力部10は、表示装置8の表示画面に設けられ、表示装置8に表示される画像を透過可能である。これにより、操作入力部10は、表示装置8の表示画面に表示される画像を乗員に視認させることを可能とする。操作入力部10は、表示装置8の表示画面上における乗員のタッチ操作を検出することによって、乗員による各種情報の入力を受け付ける。
図2は、第1の実施形態にかかる車両の一例の平面図である。図1および図2に示すように、車両1は、四輪自動車等であり、左右2つの前輪3Fと、左右2つの後輪3Rと、を有する。4つの車輪3の全てまたは一部が、転舵可能である。
車両1は、複数の撮像部15(車載カメラ)を搭載する。本実施形態では、車両1は、例えば、4つの撮像部15a〜15dを搭載する。撮像部15は、CCD(Charge Coupled Device)またはCIS(CMOS Image Sensor)等の撮像素子を有するデジタルカメラである。撮像部15は、所定のフレームレートで車両1の周囲を撮像可能である。そして、撮像部15は、車両1の周囲を撮像して得られた撮像画像を出力する。撮像部15は、それぞれ、広角レンズまたは魚眼レンズを有し、水平方向には、例えば、140°〜220°の範囲を撮像可能である。また、撮像部15の光軸は、斜め下方に向けて設定されている場合もある。
具体的には、撮像部15aは、例えば、車体2の後側の端部2eに位置し、リアハッチのドア2hのリアウィンドウの下方の壁部に設けられている。そして、撮像部15aは、車両1の周囲のうち、当該車両1の後方の領域を撮像可能である。撮像部15bは、例えば、車体2の右側の端部2fに位置し、右側のドアミラー2gに設けられている。そして、撮像部15bは、車両1の周囲のうち、当該車両の側方の領域を撮像可能である。撮像部15cは、例えば、車体2の前側、すなわち、車両1の前後方向の前方側の端部2cに位置し、フロントバンパやフロントグリル等に設けられている。そして、撮像部15cは、車両1の周囲のうち、当該車両1の前方の領域を撮像可能である。撮像部15dは、例えば、車体2の左側、すなわち、車幅方向の左側の端部2dに位置し、左側のドアミラー2gに設けられている。そして、撮像部15dは、車両1の周囲のうち、当該車両1の側方の領域を撮像可能である。
また、車室2a内には、図1および図2に示すように、車室内カメラ16(撮像装置)が設けられている。車室内カメラ16は、被写体(車室2a内の乗員、座席2b等、車室2a内に存在する物体)の赤外線画像と、当該車室内カメラ16から被写体までの距離を示す奥行き情報と、を取得可能である。本実施形態では、車室内カメラ16は、TOF(Time Of Flight)カメラであり、被写体の赤外線画像および奥行き情報を取得可能な撮像装置である。
図3は、第1の実施形態にかかる車両の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、車両1は、操舵システム13と、ブレーキシステム18と、舵角センサ19と、アクセルセンサ20と、シフトセンサ21と、車輪速センサ22と、車内ネットワーク23と、ECU(Electronic Control Unit)14と、撮像部15と、撮像システム17と、を備える。モニタ装置11、操舵システム13、撮像システム17、ブレーキシステム18、舵角センサ19、アクセルセンサ20、シフトセンサ21、車輪速センサ22、およびECU14は、電気通信回線である車内ネットワーク23を介して電気的に接続されている。車内ネットワーク23は、CAN(Controller Area Network)等により構成される。
操舵システム13は、電動パワーステアリングシステムやSBW(Steer By Wire)システム等である。操舵システム13は、アクチュエータ13aおよびトルクセンサ13bを有する。そして、操舵システム13は、ECU14等によって電気的に制御され、アクチュエータ13aを動作させて、操舵部4に対して、トルクを付加して操舵力を補うことによって、車輪3を転舵する。トルクセンサ13bは、運転者が操舵部4に与えるトルクを検出し、その検出結果をECU14に送信する。
撮像システム17は、車室内カメラ16およびECU17aを備える。ECU17aは、車室内カメラ16によって取得される被写体の赤外線画像および奥行き情報に基づいて、車両1が有する制御ユニット420(図4参照)等の外部機器を制御する。
ブレーキシステム18は、車両1のブレーキのロックを制御するABS(Anti-lock Brake System)、コーナリング時の車両1の横滑りを抑制する横滑り防止装置(ESC:Electronic Stability Control)、ブレーキ力を増強させてブレーキをアシストする電動ブレーキシステム、およびBBW(Brake By Wire)を含む。ブレーキシステム18は、アクチュエータ18aおよびブレーキセンサ18bを有する。ブレーキシステム18は、ECU14等によって電気的に制御され、アクチュエータ18aを介して、車輪3に制動力を付与する。ブレーキシステム18は、左右の車輪3の回転差等から、ブレーキのロック、車輪3の空回り、および横滑りの兆候等を検出して、ブレーキのロック、車輪3の空回り、および横滑りを抑制する制御を実行する。ブレーキセンサ18bは、制動操作部6の可動部としてのブレーキペダルの位置を検出する変位センサであり、ブレーキペダルの位置の検出結果をECU14に送信する。
舵角センサ19は、ステアリングホイール等の操舵部4の操舵量を検出するセンサである。本実施形態では、舵角センサ19は、ホール素子等で構成され、操舵部4の回転部分の回転角度を操舵量として検出し、その検出結果をECU14に送信する。アクセルセンサ20は、加速操作部5の可動部としてのアクセルペダルの位置を検出する変位センサであり、その検出結果をECU14に送信する。
シフトセンサ21は、変速操作部7の可動部(バー、アーム、ボタン等)の位置を検出するセンサであり、その検出結果をECU14に送信する。車輪速センサ22は、ホール素子等を有し、車輪3の回転量や単位時間当たりの車輪3の回転数を検出するセンサであり、その検出結果をECU14に送信する。
ECU14は、コンピュータ等で構成され、ハードウェアとソフトウェアが協働することにより、車両1の制御全般を司る。具体的には、ECU14は、CPU(Central Processing Unit)14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c、表示制御部14d、音声制御部14e、およびSSD(Solid State Drive)14fを備える。CPU14a、ROM14b、およびRAM14cは、同一の回路基板内に設けられていても良い。
CPU14aは、ROM14b等の不揮発性の記憶装置に記憶されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って各種の演算処理を実行する。例えば、CPU14aは、表示装置8に表示させる画像データに対する画像処理、駐車位置等の目標位置までの目標経路に従った車両1の走行の制御処理等を実行する。
ROM14bは、各種プログラムおよび当該プログラムの実行に必要なパラメータ等を記憶する。RAM14cは、CPU14aでの演算で用いられる各種データを一時的に記憶する。表示制御部14dは、ECU14での演算処理のうち、主として、撮像部15から取得してCPU14aへ出力する画像データに対する画像処理、CPU14aから取得した画像データを表示装置8に表示させる表示用の画像データへの変換等を実行する。音声制御部14eは、ECU14での演算処理のうち、主として、CPU14aから取得して音声出力装置9に出力させる音声の処理を実行する。SSD14fは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であって、ECU14の電源がオフされた場合にあってもCPU14aから取得したデータを記憶し続ける。
図4は、第1の実施形態にかかる車両が有する撮像システムの機能構成の一例を示すブロック図である。まず、撮像システム17が有する車室内カメラ16の機能的な構成の一例について説明する。
図4に示すように、車室内カメラ16は、照射部410、受光部411、RAM412、および撮像制御部413を備える。RAM412は、奥行き情報等の各種情報を記憶可能なキャッシュメモリである。
照射部410は、後述する撮像制御部413により制御され、車室2a内に存在する乗員等の被写体に対して赤外線を照射可能に設けられる。受光部411は、後述する撮像制御部413により制御され、照射部410から照射される赤外線の被写体からの反射光を受光可能に設けられる。
撮像制御部413は、被写体を撮像して得られる、被写体の赤外線画像と、奥行き情報と、を取得(生成)する。本実施形態では、撮像制御部413は、照射部410および受光部411を制御して、受光部411により受光した被写体からの反射光に基づいて、被写体の赤外線画像(IR画像)、および車室内カメラ16から被写体までの距離を示す奥行き情報を取得する。本実施形態では、撮像制御部413は、予め設定されたフレームレートで、予め設定された解像度(例えば、640×480)の赤外線画像および奥行き情報を取得する。
また、撮像制御部413は、取得した赤外線画像を後述する信号処理装置400に送信する。本実施形態では、撮像制御部413は、予め設定されたフレームレートで赤外線画像が取得される度に、当該取得された赤外線画像を信号処理装置400に送信する。
さらに、撮像制御部413は、取得した奥行き情報をRAM412に保存する。これにより、車室内カメラ16の撮像により得られる全ての奥行き情報が後述する信号処理装置400に送信されることを防止できる。その結果、信号処理装置400において車室内カメラ16から受信したデータ(赤外線画像および奥行き情報)を記憶するためのメモリ量、信号処理装置400が受信したデータに対する信号処理による演算量、および車室内カメラ16と信号処理装置400間でのデータの転送量を削減することができる。
また、信号処理装置400へのデータの出力に関わる演算量を削減できるので、車室内カメラ16における消費電力を削減できる。また、信号処理装置400へ送信するデータの転送量が削減できるので、より高解像度の赤外線画像を信号処理装置400に送信できる。さらに、信号処理装置400へのデータの出力に関わる演算量が削減され、車室内カメラ16が有するCPU等の演算装置を低スペック化することができるので、車室内カメラ16を安価に実現でき、かつ車室内カメラ16を小型化することができる。
本実施形態では、撮像制御部413は、RAM412に記憶される奥行き情報のうち、信号処理装置400において赤外線画像を用いた外部機器の制御が終わる度に、当該赤外線画像と同期して取得された奥行き情報を、RAM412から消去するものとする。
次に、撮像システム17が有するECU17aの機能的な構成の一例について説明する。
図4に示すように、ECU17aは、信号処理装置400、RAM430、およびROM440を備える。ROM440は、各種プログラムおよび当該プログラムの実行に必要なパラメータ等を記憶する。RAM430は、信号処理装置400での演算で用いられる各種データを一時的に記憶する。本実施形態では、回路基板に搭載されたCPU等のプロセッサを有する信号処理装置400が、ROM440等の記憶媒体内に格納された制御プログラムを実行することにより、信号処理装置400は、2D座標検出部401、3D座標生成部402、距離算出部403、および制御信号出力部404の機能を実現する。信号処理装置400の一部または全部を回路等のハードウェアによって構成しても良い。本実施形態では、2D座標検出部401、3D座標生成部402、距離算出部403、および制御信号出力部404が、信号処理制御部として機能する。
2D座標検出部401は、車室内カメラ16から、赤外線画像を受信する。そして、2D座標検出部401は、受信した赤外線画像における所定位置の座標(以下、二次元座標と言う)を検出する。ここで、所定位置は、赤外線画像上における予め設定された位置である。
図5は、第1の実施形態にかかる車両の信号処理装置において二次元座標を検出する所定位置の一例を示す図である。図5に示す赤外線画像500において、車両1の車幅方向に対応する横方向をx軸とし、車両1の高さ方向に対応する縦方向をy軸とする。
例えば、車室内カメラ16の撮像により得られる赤外線画像500および奥行き情報を用いて、車両1が有するエアバックを放出する角度や強度の制御や、座席2bの位置であるシート位置の検出等を行う場合、2D座標検出部401は、図5に示すように、赤外線画像500に含まれる人物画像501の頭部V1、右手V2、右肩V3、左肩V4、左手V5、および腰V6を所定位置として検出する。
そして、2D座標検出部401は、図5に示すように、赤外線画像500に含まれる人物画像501の頭部V1、右手V2、右肩V3、左肩V4、左手V5、および腰V6のそれぞれの二次元座標であるV1:(x1,y1)、V2:(x2,y2)、V3:(x3,y3)、V4:(x4,y4)、V5:(x5,y5)、およびV6:(x6,y6)を検出する。
図4に戻り、3D座標生成部402は、車室内カメラ16が有するRAM412から、2D座標検出部401により抽出される二次元座標に対応する奥行き情報を取得する。これにより、車室内カメラ16の撮像により得られる全ての奥行き情報が信号処理装置400に送信されることを防止できる。その結果、信号処理装置400において車室内カメラ16から受信したデータ(赤外線画像および奥行き情報)を記憶するためのメモリ量、信号処理装置400が受信したデータに対する信号処理による演算量、および車室内カメラ16と信号処理装置400間でのデータの転送量を削減することができる。
また、車室内カメラ16からのデータの入力に関わる演算量を削減できるので、信号処理装置400における消費電力を削減できる。また、信号処理装置400へ送信するデータの転送量が削減できるので、より高解像度の赤外線画像を取得可能となる。さらに、車室内カメラ16からのデータの入力に関わる演算量が削減され、信号処理装置400が有するCPU14a等の演算装置を低スペック化することができるので、信号処理装置400を安価に実現でき、かつ信号処理装置400を小型化することができる。
ここで、二次元座標に対応する奥行き情報とは、二次元座標を抽出した赤外線画像と同期して車室内カメラ16により得られる奥行き情報のうち、車室内カメラ16から、被写体における所定位置に対応する位置までの距離を示す奥行き情報である。
また、3D座標生成部402は、2D座標検出部401により抽出される二次元座標およびRAM412から取得する奥行き情報に基づいて、立体空間(三次元空間、実空間)内における所定位置の座標(以下、三次元座標と言う)を生成する。本実施形態では、3D座標生成部402は、二次元座標および奥行き情報に基づいて、立体空間内における所定位置の三次元座標を生成する。
図6は、第1の実施形態にかかる車両の信号処理装置における三次元座標の生成処理の一例を説明するための図である。図6に示す立体空間600は、車両1の車幅方向に対応する方向をx´軸とし、車両1の高さ方向をy´軸とし、および車両1の進行方向をz´軸とする立体空間であるものとする。
図5に示す赤外線画像500に含まれる人物画像501から、頭部V1、右手V2、右肩V3、左肩V4、左手V5、および腰V6のそれぞれの二次元座標が検出された場合、3D座標生成部402は、当該二次元座標および奥行き情報に基づいて、図6に示すように、立体空間600における、頭部V1、右手V2、右肩V3、左肩V4、左手V5、および腰V6のそれぞれの三次元座標であるV1:(x1´,y1´,z1´)、V2:(x2´,y2´,z2´)、V3:(x3´,y3´,z3´)、V4:(x4´,y4´,z4´)、V5:(x5´,y5´,z5´)、およびV6:(x6´,y6´,z6´)を生成する。
本実施形態では、信号処理装置400が赤外線画像および奥行き情報を受信または取得する二次元画像装置が車室内カメラ16である例について説明するが、赤外線画像および奥行き情報を取得可能でありかつ車室内カメラ16と同様の構成を有する撮像装置であれば、これに限定するものではない。例えば、信号処理装置400が赤外線画像および奥行き情報を受信または取得する二次元画像装置が、車両1の周辺を撮像可能な撮像部15であっても良い。
図4に戻り、距離算出部403は、3D座標生成部402により生成される複数の所定位置のそれぞれの三次元座標に基づいて、立体空間内における所定位置間の距離(言い換えると、三次元座標間の距離)を算出する。例えば、距離算出部403は、車両1が有するエアバックを放出する角度や強度、座席2bの位置であるシート位置、座席2bに着座した乗員の骨格の検出等を行う場合、図6に示すように、立体空間600内における、人物画像の頭部V1:(x1´,y1´,z1´)と腰V6:(x6´,y6´,z6´)との間の距離Lを算出する。
本実施形態では、信号処理装置400は、距離算出部403を有しているが、制御信号出力部404が、3D座標生成部402により生成される三次元座標に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力可能であれば、距離算出部403を有していなくても良い。
制御信号出力部404は、距離算出部403により算出される三次元座標間の距離に基づいて、車内ネットワーク23を介して、制御ユニット420等の外部機器に対して制御信号を出力する。本実施形態では、制御信号出力部404は、距離算出部403により算出される距離に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力しているが、3D座標生成部402により生成される三次元座標に基づいて、車内ネットワーク23を介して、外部機器に対して制御信号を出力するものであれば良い。
例えば、車両1が有するエアバックの制御ユニット(SRS(Supplemental Restraint System)エアバックシステム)が制御ユニット420である場合、制御信号出力部404は、三次元座標間の距離に基づいて、エアバックを飛び出させる向きや、エアバックを飛び出させる際のエアバック内の圧力を制御する制御信号をSRSエアバックシステムである制御ユニット420に出力する。
また、例えば、座席2bのシート位置を制御する制御ユニットが制御ユニット420である場合、制御信号出力部404は、三次元座標間の距離に基づいて、算出した三次元座標間の距離に対応する骨格の乗員に適したシート位置に、座席2bを移動させるための制御信号を座席2bの制御ユニット420に出力する。
制御ユニット420は、制御信号出力部404から入力される制御信号に基づいて、車両1が有する各種機能(例えば、エアバックの制御機能や、座席2bの位置の自動調整機能)を実行する。
このように、第1の実施形態にかかる車両1によれば、車室内カメラ16の撮像により得られる全ての奥行き情報が信号処理装置400に送信されることを防止できる。その結果、信号処理装置400において車室内カメラ16から受信したデータ(赤外線画像および奥行き情報)を記憶するためのメモリ量、信号処理装置400が受信したデータに対する信号処理による演算量、および車室内カメラ16と信号処理装置400間でのデータの転送量を削減することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、車室内カメラが有するRAMが、外部の撮像装置によって被写体を撮像して得られるRGB画像を記憶し、信号処理装置が、RAMからRGB画像を取得し、三次元座標、および取得したRGB画像を含む制御信号を外部機器に出力する例である。以下の説明では、第1の実施形態と同様の箇所については説明を省略する。
本実施形態は、車室内カメラが有するRAMが、外部の撮像装置によって被写体を撮像して得られるRGB画像を記憶し、信号処理装置が、RAMからRGB画像を取得し、三次元座標、および取得したRGB画像を含む制御信号を外部機器に出力する例である。以下の説明では、第1の実施形態と同様の箇所については説明を省略する。
図7は、第2の実施形態にかかる車両が有する撮像システムの機能構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、本実施形態では、車両1は、車室内カメラ16とは異なるカメラであり、車両1に乗車した乗員を撮像可能に設けられる撮像部700を有する。
撮像部700は、CCDまたはCIS等の撮像素子を有するデジタルカメラであり、車室2a内を撮像して得られるRGB画像を、車室内カメラ16が有するRAM412に保存する。本実施形態では、撮像部700は、車室内カメラ16の撮像に同期して、車室2a内を撮像するものとする。
本実施形態では、撮像部700によって車室2a内を撮像して得られるRGB画像をRAM412に保存しているが、これに限定するものではなく、車両1の外部を撮像可能な撮像部15から出力される撮像画像(RGB画像)や、車両1に関する車両情報(例えば、舵角センサ19により検出される操舵量、車輪速センサ22により検出される車輪3の回転数)をRAM412に保存しても良い。
本実施形態では、ECU720が有する信号処理装置710の制御信号出力部711は、RAM412からRGB画像を取得する。その際、制御信号出力部711は、RAM412から、2D座標検出部401により二次元座標を検出した赤外線画像と同期して出力されたRGB画像を取得するものとする。そして、制御信号出力部711は、取得したRGB画像を含む制御信号を制御ユニット420に対して出力する。
これにより、車室内カメラ16以外の撮像部700の撮像により得られる撮像画像を制御信号として制御ユニット420に出力する場合に、撮像部700の撮像により得られる全ての撮像画像が信号処理装置710に送信されることを防止できる。その結果、信号処理装置710において撮像部700から受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置710が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像部700と信号処理装置710間でのデータの転送量を削減することができる。
本実施形態では、制御信号出力部711は、制御ユニット420が表示装置8にRGB画像を表示する機能を有する場合に、取得したRGB画像および三次元座標を含む制御信号を制御ユニット420に出力するものとする。その際、制御信号出力部711は、所定位置を識別可能とする位置情報をRGB画像に重畳し、位置情報が重畳されたRGB画像を含む制御信号を制御ユニット420に出力する。これにより、表示装置8に表示されるRGB画像から、乗員の体のいずれの位置が、制御ユニット420により実行される各種機能の実行に用いられているかを確認することができる。
図8は、第2の実施形態にかかる車両によって表示されるRGB画像の一例を示す図である。例えば、制御ユニット420がSRSエアバックシステムである場合、または制御ユニット420が座席2bの位置を自動調整する機能を有する場合、制御信号出力部711は、図8に示すように、所定位置の一例である頭部V1、右手V2、右肩V3、左肩V4、左手V5、および腰V6のそれぞれの位置を示す位置情報I1〜I6が重畳されたRGB画像800を含む制御信号を制御ユニット420に出力する。
そして、制御ユニット420は、制御信号出力部711から入力される制御信号に含まれるRGB画像800を、表示制御部14dを介して、表示装置8に表示させる。これにより、表示装置8に表示されるRGB画像から、乗員の体のいずれの位置が、SRSエアバックシステムおよび座席2bの位置の自動調整機能の実行に用いられているかを確認することができる。
このように、第2の実施形態にかかる車両1によれば、車室内カメラ16以外の撮像部700の撮像により得られる撮像画像を制御信号として制御ユニット420に出力する場合に、撮像部700の撮像により得られる全ての撮像画像が信号処理装置710に送信されることを防止できる。その結果、信号処理装置710において撮像部700から受信したデータを記憶するためのメモリ量、信号処理装置710が受信したデータに対する信号処理による演算量、および撮像部700と信号処理装置710間でのデータの転送量を削減することができる。
1…車両、17a,720…ECU、440…ROM、412,430…RAM、15,700…撮像部、16…車室内カメラ、400,710…信号処理装置、401…2D座標検出部、402…3D座標生成部、403…距離算出部、404,711…制御信号出力部、410…照射部、411…受光部、413…撮像制御部、420…制御ユニット。
Claims (6)
- 撮像装置と、信号処理装置と、を備える撮像システムであって、
前記撮像装置は、
キャッシュメモリと、
被写体の赤外線画像と、前記撮像装置から前記被写体までの距離を示す奥行き情報と、を取得し、前記赤外線画像を信号処理装置に送信し、かつ前記奥行き情報を前記キャッシュメモリに保存する撮像制御部と、を備え、
前記信号処理装置は、
前記撮像装置から前記赤外線画像を受信し、当該赤外線画像における所定位置の二次元座標を検出し、前記キャッシュメモリから、前記二次元座標に対応する前記奥行き情報を取得し、前記二次元座標および取得した前記奥行き情報に基づいて、三次元空間内における前記所定位置の三次元座標を生成し、前記三次元座標に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力する信号処理制御部と、
を備える撮像システム。 - 前記撮像装置は、
前記被写体に対して赤外線を照射する照射部と、
前記赤外線の前記被写体からの反射光を受光する受光部と、を備え、
前記撮像制御部は、前記反射光に基づいて、前記被写体の前記赤外線画像を取得し、
前記キャッシュメモリは、外部の撮像装置によって前記被写体を撮像して得られるRGB画像を記憶し、
前記信号処理制御部は、前記キャッシュメモリから前記RGB画像を取得し、取得した前記RGB画像を含む前記制御信号を前記外部機器に出力する請求項1に記載の撮像システム。 - キャッシュメモリと、
被写体の赤外線画像と、前記被写体までの距離を示す奥行き情報と、を取得し、前記赤外線画像を、信号処理装置に送信し、かつ前記奥行き情報を前記キャッシュメモリに保存する撮像制御部と、
を備える撮像装置。 - 前記被写体に対して赤外線を照射する照射部と、
前記赤外線の前記被写体からの反射光を受光する受光部と、を備え、
前記撮像制御部は、前記反射光に基づいて、前記被写体の前記赤外線画像を取得し、
前記キャッシュメモリは、外部の撮像装置によって前記被写体を撮像して得られるRGB画像を記憶する請求項3に記載の撮像装置。 - 被写体の赤外線画像と被写体までの距離を示す奥行き情報とを取得可能な撮像装置から、前記赤外線画像を受信し、当該赤外線画像における所定位置の二次元座標を検出し、前記撮像装置が有するキャッシュメモリから、前記二次元座標に対応する前記奥行き情報を取得し、前記二次元座標および取得した前記奥行き情報に基づいて、三次元空間内における前記所定位置の三次元座標を生成し、前記三次元座標に基づいて、外部機器に対して制御信号を出力する信号処理制御部、
を備える信号処理装置。 - 前記信号処理制御部は、前記キャッシュメモリから、前記撮像装置とは異なる外部の撮像装置によって前記被写体を撮像して得られるRGB画像を取得し、取得した前記RGB画像を含む前記制御信号を前記外部機器に対して出力する請求項5に記載の信号処理装置。
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