以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る事故対応システム100のブロック図である。図1で例示するように、事故対応システム100は、事故対応装置10、ネットワーク30、第1基地局40a〜第3基地局40c、第1端末50a〜第3端末50cなどを備えている。なお、図1においては、基地局および端末は3台のみ図示してあるが、それ以上の基地局および端末が備わっていてもよい。また、各端末がそれぞれ異なる基地局と通信するように図示されているが、1つの基地局に対して複数の端末が通信可能であってもよい。
事故対応装置10は、サーバなどのコンピュータである。ネットワーク30は、インターネットなどの電気通信回線である。第1基地局40a〜第3基地局40cは、第1端末50a〜第3端末50cと無線通信するための基地局である。事故対応装置10と第1端末50a〜第3端末50cとは、ネットワーク30およびいずれかの基地局を介して通信を行う。なお、第1端末50a〜第3端末50cは、有線でネットワーク30と接続される構成を有していてもよい。第1端末50a〜第3端末50cは、デスクトップPC、ノートPCなどの端末であってもよく、スマートフォンなどの携帯端末であってもよい。これらの第1端末50a〜第3端末50cには、IPアドレス認証によるアクセス制限などを行ってもよい。
図2(a)は、事故対応装置10の機能ブロック図である。図2(a)で例示するように、事故対応装置10は、ユーザ情報テーブル格納部11、担当者探索部12、担当者テーブル格納部13、チャット提供部14、メール送信部15、返信漏れ監視部16、監視テーブル格納部17、自動応答部18などとして機能する。
図2(b)は、事故対応装置10のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図2(b)で例示するように、事故対応装置10は、CPU101、RAM102、記憶装置103、通信装置104、入力機器105などを備える。これらの各機器は、バスなどによって接続されている。CPU(Central Processing Unit)101は、中央演算処理装置である。RAM(Random Access Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、CPU101が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置103は、不揮発性記憶装置である。記憶装置103として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。記憶装置103に記憶されている事故対応プログラムをCPU101が実行することによって、事故対応装置10の各部の機能が実現される。なお、事故対応装置10の各部の機能は、それぞれ専用の回路等によって構成されていてもよい。通信装置104は、ネットワーク30に対するインタフェースである。入力機器105は、情報を入力するための装置であり、キーボード、マウスなどである。
図3(a)は、第1端末50a〜第3端末50cの機能ブロック図である。図3(a)で例示するように、第1端末50a〜第3端末50cは、通信装置51、制御部52、ユーザインタフェース53などを備えている。
通信装置51は、第1端末50a〜第3端末50cが第1基地局40a〜第3基地局40cと無線通信するための通信装置である。制御部52は、第1端末50a〜第3端末50cの各部を制御する。ユーザインタフェース53は、タッチパネル装置などであり、表示機能および情報入力機能を備えている。
通信装置51は、事故対応装置10から電子メールを受信する。制御部52は、通信装置51が受信した電子メールをユーザインタフェース53に表示させる。
また、通信装置51は、事故対応装置10からチャットメッセージを受信する。制御部52は、通信装置51が受信したチャットメッセージをユーザインタフェース53に表示させる。一方、ユーザによってチャットメッセージがユーザインタフェース53に入力された場合、制御部52は、通信装置51に当該チャットメッセージを事故対応装置10に送信させる。
また、制御部52は、通信装置51を制御することで、ユーザがユーザインタフェース53を操作することで入力した情報を、ネットワーク30上のウェブサイトに送信することができる。
図3(b)は、制御部52のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図3(b)で例示するように、制御部52は、CPU201、RAM202、記憶装置203などを備える。これらの各機器は、バスなどによって接続されている。CPU201は、中央演算処理装置である。RAM202は、CPU201が実行するプログラム、CPU201が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置203は、不揮発性記憶装置である。記憶装置203として、例えば、ROM、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。記憶装置203に記憶されているプログラムをCPU201が実行することによって、制御部52の各機能が実現される。制御部52の各機能は、それぞれ専用の回路等によって構成されていてもよい。
次に、事故対応システム100の各部の動作の詳細について説明する前に、事故対応の概要について説明する。図4は、事故対応の概要について例示する図である。まず、事故に遭遇したユーザは、保険会社に連絡することで事故に関する情報を伝える。その後、事故対応のメイン担当者が定まり、チャットルームが生成される。ユーザおよびメイン担当者は、当該チャットルームに参加する。ユーザは、当該チャットルームにチャットメッセージを送信することで、メイン担当者に事故対応について問い合わせを行う。メイン担当者は、当該チャットルームにチャットメッセージを送信することで、ユーザに回答する。
メイン担当者には、対応可能時間が設定されている。例えば、図4で例示するように、メイン担当者には9:00(開始時間)から17:00(終了時間)という対応可能時間が設定されている。終了時間を過ぎてかつ継続モードがオフに設定されている場合にユーザがチャットメッセージを送信した場合、チャットルームに自動応答メッセージが送信される。当該自動応答メッセージには、ユーザが希望する選択肢が含まれている。選択肢には、例えば、(1)返信不要、(2)翌日の対応可能時間にメイン担当者からのチャットメッセージの返信を希望する、(3)引継担当者からのチャットメッセージの返信を希望する、の3つの選択肢がユーザの端末に表示される。
(1)が選択された場合、チャットルームに「承知致しました」などの自動応答メッセージが送信される。この場合、メイン担当者からも引継担当者からもチャットメッセージは返信されない。
(2)が選択された場合、ユーザは、必要に応じて、問い合わせに係るチャットメッセージをさらにチャットルームに送信する。ユーザは、翌日にメイン担当者からチャットメッセージが返信されることを待つ。メイン担当者には、電子メールなどで、ユーザからチャットメッセージが送信されていることが伝えられる。それにより、メイン担当者は、翌日の対応可能時間に、ユーザからの問い合わせに対するチャットメッセージをチャットルームに送信する。
(3)が選択された場合、引継担当者がチャットルームに参加する。引継担当者は、チャットルームのメッセージのやりとりの履歴を確認することで、事故対応の流れを把握することができる。引継担当者は、チャットルームにチャットメッセージを送信することで、ユーザに回答する。なお、引継担当者には、電子メールなどで、ユーザから引継要求があることが伝えられる。
なお、メイン担当者の対応可能時間を過ぎていても継続モードがオンに設定されていれば、自動応答メッセージは送信されず、継続モードがオフに設定されるまで、メイン担当者とユーザとの間のチャットのやりとりは継続される。また、引継担当者が事故対応を引き継いだ場合に引継担当者の継続モードがオンに設定されていれば、メイン担当者の対応可能時間になっても、引継担当者とユーザとのチャットのやりとりは継続される。
続いて、事故対応装置10の動作の詳細について説明する。図5および図6は、事故対応装置10の動作を表すフローチャートを例示する図である。まず、ユーザは、事故に遭遇した場合、事故対応を求めて保険会社に連絡する。例えば、ユーザは、ユーザ識別情報、事故情報等のユーザ情報を保険会社に伝える。保険会社への連絡手段は、電話などであるが、特に限定されるものではない。例えば、ユーザは、インターネット上のウェブサイトにアクセスし、ユーザ識別情報、事故情報等のユーザ情報を入力してもよい。ユーザ識別情報とは、ユーザを識別するための情報であって、ユーザ名、ユーザの電話番号、電子メールアドレスなどである。事故情報とは、事故種別、事故の場所等である。
これらのユーザ情報は、例えば入力機器105を介してユーザ情報テーブル格納部11のユーザ情報テーブルに格納される(ステップS1)。図7は、ユーザ情報テーブルを例示する図である。図7の例では、ユーザ名、電話番号、メールアドレス、事故種別および場所が関連付けて格納されている。
担当者探索部12は、担当者テーブル格納部13に格納されている担当者テーブルを参照し、ユーザ情報テーブルの事故情報に応じて、該当する担当者をメイン担当者として探索する(ステップS2)。図8は、担当者テーブルを例示する図である。図8で例示するように、担当者テーブルでは、事故種別に担当者が関連付けられている。また、各担当者には、対応可能時間が設定されている。対応可能時間とは、メイン担当者がチャットルームを介してユーザとメッセージの送受信を行うことが可能な時間帯(開始時間から終了時間)のことである。ユーザ情報テーブルの事故情報に合致する担当者のうち、対応可能時間内の担当者が探索される。該当する担当者が複数である場合には、優先順位などに応じて担当者を探索してもよい。
次に、チャット提供部14は、ユーザとメイン担当者とが参加可能なチャットルームを生成する(ステップS3)。それにより、ユーザおよびメイン担当者がチャットルームに参加可能となる。チャットルームが生成されてから、引継担当者が当該チャットルームに参加可能となるまでのモードを、以下、メイン担当者モードと称することがある。また、引継担当者が当該チャットルームに参加可能となってから、メイン担当者の対応可能時間内かつ引継担当者の継続モードがオフの条件が整うまでのモードを、以下、引継担当者モードと称することがある。
次に、メール送信部15は、ユーザの端末に電子メールを送信する(ステップS4)。図1の例では、ユーザの端末は、第1端末50aであるものとする。例えば、メール送信部15は、ユーザ情報テーブルに格納されている電話番号または電子メールアドレス宛てに電子メールを送信することで、第1端末50aに電子メールを送信する。電子メールには、チャット提供部14が生成したチャットルームに入室するための認証キー、URLなどが含まれている。認証キーおよびURLは、チャット提供部14によって生成される。
また、メール送信部15は、メイン担当者の端末に電子メールを送信する(ステップS5)。図1の例では、メイン担当者の端末は、第2端末50bであるものとする。電子メールには、チャット提供部14が生成したチャットルームに関する情報が含まれている。
ユーザは、第1端末50aのユーザインタフェース53を操作することで、チャット提供部14によって生成されたURLにアクセスし、認証キーを用いて認証を行うことで、チャットルームに参加することができる。ユーザは、チャットルームに参加後、第1端末50aのユーザインタフェース53を操作することで、チャットルームにチャットメッセージを送信できるようになる。また、ユーザは、メイン担当者が第2端末50bのユーザインタフェース53を操作してチャットルームに送信したチャットメッセージを、第1端末50aのユーザインタフェース53で確認できるようになる。また、ユーザは、第1端末50aのユーザインタフェース53に表示されるチャットルームの画面をスクロールすることで、送受信したチャットメッセージの履歴を確認することができる。
メイン担当者には、事前に管理サイトのURL、当該URLにログインするためのID、パスワードなどが発行されている。メイン担当者は、自身のIDおよびパスワードでログインした後、チャットルーム一覧から該当のチャットルームを検索することでチャットルームに参加することができる。このように、メイン担当者がチャットルームに参加することは、ログイン等によってチャットルーム内に入室することを意味する。メイン担当者は、チャットルームに参加後、第2端末50bのユーザインタフェース53を操作することで、チャットルームにチャットメッセージを送信できるようになる。また、メイン担当者は、ユーザが第1端末50aのユーザインタフェース53を操作してチャットルームに送信したチャットメッセージを、第2端末50bのユーザインタフェース53で確認できるようになる。また、メイン担当者は、第2端末50bのユーザインタフェース53に表示されるチャットルームの画面をスクロールすることで、送受信したチャットメッセージの履歴を確認することができる。
なお、チャットルームにチャットメッセージを送信することは、端末がチャットメッセージを送信し、チャット提供部14が当該チャットメッセージを受信して他の参加者の端末に当該チャットメッセージを送信することを意味する。
メイン担当者がチャットルームに参加した場合、チャット提供部14は、担当者テーブルから、チャットルームに参加したメイン担当者の対応可能時間を取得する(ステップS6)。図8で例示したように、各担当者に関連付けて対応可能時間が格納されている。例えば、メイン担当者の対応可能時間が、9時から17時までに設定されているものとする。
次に、チャット提供部14は、担当者テーブルに格納されている継続モードを取得する(ステップS7)。継続モードとは、終了時間を過ぎた場合にメイン担当者がチャットを継続する、終了時間を過ぎた場合にメイン担当者がチャットを継続しない、を識別するための継続識別子である。なお、メイン担当者は、必要に応じて、ユーザインタフェース53に切替情報を入力することで継続モードを「オン」から「オフ」に切り替えることができる。
次に、チャット提供部14は、現在時刻が対応可能時間外であるか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8で「No」と判定された場合、ステップS6から再度実行される。ステップS8で「Yes」と判定された場合、チャット提供部14は、担当者テーブルから、チャットルームに参加したメイン担当者の継続モードが「オフ」であるか否かを判定する(ステップS9)。ステップS9で「No」と判定された場合、ステップS6から再度実行される。
ステップS9で「Yes」と判定された場合、チャット提供部14は、現在時刻が対応可能時間内であるか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10で「Yes」と判定された場合、ステップS6から再度実行される。ステップS10で「No」と判定された場合、チャット提供部14は、第1端末50aからチャットメッセージを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11で「No」と判定された場合、ステップS6から再度実行される。
ステップS11で「Yes」と判定された場合、チャット提供部14は、自動応答部18が作成するメッセージを第1端末50aにチャットメッセージとして送信する(ステップS12)。本実施形態においては、自動応答部18は、(1)返信不要、(2)翌日の対応可能時間にメイン担当者からのチャットメッセージの返信を希望する、(3)引継担当者からのチャットメッセージの返信を希望する、の3つの選択肢を作成する。ユーザは、第1端末50aのユーザインタフェース53を操作することで、いずれかの選択肢をチャット提供部14に送信することができる。
チャット提供部14は、いずれかの選択肢を受信するまで待機し、その後、(1)の返信不要が選択されたか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13で「Yes」と判定された場合、チャット提供部14は、自動応答部18が作成するチャットメッセージを第1端末50aに送信する(ステップS14)。具体的には、チャット提供部14は、「承知致しました」といったチャットメッセージを送信する。その後、ステップS10から再度実行される。
ステップS13で「No」と判定された場合、チャット提供部14は、(2)の返信希望が選択されたか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、第2端末50bに電子メールを送信する(ステップS16)。例えば、メール送信部15は、「対応可能時間になった場合にユーザに返信してください」といった電子メールを送信する。その後、ステップS6から再度実行される。
ステップS15で「No」と判定された場合、ユーザが(3)を選択したことになる。すなわち、ユーザから引継要求がなされたことになる。この場合、担当者探索部12は、担当者テーブル格納部13の引継担当者テーブルを参照し、ユーザ情報テーブルの事故情報に応じて、該当する担当者を引継担当者として探索する(ステップS17)。図9は、引継担当者テーブルを例示する図である。図9で例示するように、引継担当者テーブルでは、事故種別に担当者が関連付けられている。該当する担当者が複数である場合には、優先順位などに応じて担当者を探索してもよい。
次に、メール送信部15は、引継担当者の端末に電子メールを送信する(ステップS18)。図1の例では、引継担当者の端末は、第3端末50cである。電子メールには、チャット提供部14が生成したチャットルームに関する情報が含まれている。引継担当者には、事前に管理サイトのURL、当該URLにログインするためのID、パスワードなどが発行されている。引継担当者は、自身のIDおよびパスワードでログインした後、チャットルーム一覧から該当のチャットルームを検索することでチャットルームに参加することができる。引継担当者は、チャットルームに参加後、第3端末50cのユーザインタフェース53を操作することで、チャットルームにチャットメッセージを送信できるようになる。また、引継担当者は、ユーザがチャットルームに送信したチャットメッセージを第3端末50cのユーザインタフェース53で確認できるようになる。また、チャットルームを用いることから、引継担当者は、ユーザインタフェース53に表示されるチャット画面をスクロールさせることで、メッセージの履歴を容易に確認することができる。
次に、チャット提供部14は、引継担当者について、引継担当者テーブルに格納されている継続モードを取得する(ステップS19)。次に、チャット提供部14は、現在時刻がメイン担当者の対応可能時間内であるか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20で「Yes」と判定された場合、引継担当者の継続モードが「オフ」であるか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21で「Yes」と判定された場合、ステップS6から再度実行される。ステップS20で「No」と判定された場合およびステップS21で「No」と判定された場合、ステップS19から再度実行される。なお、引継担当者は、必要に応じて、ユーザインタフェース53に切替情報を入力することで継続モードを「オン」から「オフ」に切り替えることができる。
続いて、返信漏れ監視について説明する。返信漏れとは、ユーザからチャットルームにチャットメッセージが送信された場合にメイン担当者または引継担当者が返信を徒過することをいう。例えば、第2端末50bにチャットメッセージが送信されても、メイン担当者が不在の場合、メイン担当者が返信を徒過する場合などがある。そこで、本実施形態においては、返信漏れが確認された場合に、アラートメッセージが送信される。
図10は、メイン担当者モードにおいて、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信した場合に実行されるフローチャートを例示する図である。図10で例示するように、返信漏れ監視部16は、チャット提供部14が第2端末50bからチャットメッセージを受信したか否か(返信有りか否か)を判定する(ステップS31)。ステップS31で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS31で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブル格納部17に格納されているメイン担当者の監視テーブルを参照し、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信してからの経過時間が経過時間C2を超えたか否かを判定する(ステップS32)。
図11(a)は、メイン担当者の監視テーブルを例示する図である。図11(a)で例示するように、各担当者には、経過時間C1〜C4が設定されている。なお、管理者には、経過時間C1および経過時間C2が設定されておらず、フォロー担当者には、経過時間C1が設定されていない。管理者とは、メイン担当者の上司などである。フォロー担当者とは、メイン担当者をフォローする者であり、各メイン担当者について予め定められている。
ステップS32で「No」と判定された場合、ステップS31から再度実行される。ステップS32で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、該当者にアラートメッセージを送信する(ステップS33)。この場合の該当者とは、経過時間C2が設定されている者である。図11(a)の例では、メイン担当者およびフォロー担当者である。その後、返信漏れ監視部16は、チャット提供部14が第2端末50bからチャットメッセージを受信したか否か(返信有りか否か)を判定する(ステップS34)。ステップS34で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS34で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブルを参照し、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信してからの経過時間が経過時間C3を超えたか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35で「No」と判定された場合、ステップS34から再度実行される。ステップS35で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、該当者にアラートメッセージを送信する(ステップS36)。この場合の該当者とは、経過時間C3が設定されている者である。図11(a)の例では、メイン担当者、管理者およびフォロー担当者である。
その後、返信漏れ監視部16は、チャット提供部14が第2端末50bからチャットメッセージを受信したか否か(返信有りか否か)を判定する(ステップS37)。ステップS37で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。ステップS37で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブルを参照し、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信してからの経過時間が経過時間C4を超えたか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38で「No」と判定された場合、ステップS37から再度実行される。ステップS38で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、該当者にアラートメッセージを送信する(ステップS39)。この場合の該当者とは、経過時間C4が設定されている者である。図11(a)の例では、メイン担当者、管理者およびフォロー担当者である。その後、フローチャートが終了してもよく、図6のステップS12が実行されてもよい。
図12は、引継担当者モードにおいて、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信した場合に実行されるフローチャートを例示する図である。図12で例示するように、返信漏れ監視部16は、チャット提供部14が第3端末50cからチャットメッセージを受信したか否か(返信有りか否か)を判定する(ステップS41)。ステップS41で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS41で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブル格納部17に格納されている引継担当者の監視テーブルを参照し、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信してからの経過時間が経過時間C2を超えたか否かを判定する(ステップS42)。
図11(b)は、引継担当者の監視テーブルを例示する図である。図11(b)で例示するように、引継担当者には、経過時間C1〜C4が設定されている。ステップS42で「No」と判定された場合、ステップS41から再度実行される。ステップS42で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、引継担当者にアラートメッセージを送信する(ステップS43)。その後、返信漏れ監視部16は、チャット提供部14が第3端末50cからチャットメッセージを受信したか否か(返信有りか否か)を判定する(ステップS44)。ステップS44で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS44で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、引継担当者の監視テーブルを参照し、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信してからの経過時間が経過時間C3を超えたか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45で「No」と判定された場合、ステップS44から再度実行される。ステップS45で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、引継担当者にアラートメッセージを送信する(ステップS46)。
その後、返信漏れ監視部16は、チャット提供部14が第3端末50cからチャットメッセージを受信したか否か(返信有りか否か)を判定する(ステップS47)。ステップS47で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。ステップS47で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、引継担当者の監視テーブルを参照し、チャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信してからの経過時間が経過時間C4を超えたか否かを判定する(ステップS48)。ステップS48で「No」と判定された場合、ステップS47から再度実行される。ステップS48で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、引継担当者にアラートメッセージを送信する(ステップS49)。
図13(a)は、メイン担当者モードにおいてアラートメッセージが送信される場合のタイムチャートを例示する図である。図13(a)で例示するように、13:00にチャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信した場合において、第2端末50bからチャットメッセージが送信されなければ、13:05にメイン担当者およびフォロー担当者にアラートメッセージが送信され、13:30にメイン担当者、管理者およびフォロー担当者にアラートメッセージが送信され、14:00にメイン担当者、管理者およびフォロー担当者にアラートメッセージが送信される。
図13(b)は、引継担当者モードにおいてアラートメッセージが送信される場合のタイムチャートを例示する図である。図13(b)で例示するように、18:00にチャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信した場合において、第3端末50cからチャットメッセージが送信されなければ、18:05に引継担当者にアラートメッセージが送信され、18:30にも引継担当者にアラートメッセージが送信され、19:00にも引継担当者にアラートメッセージが送信される。なお、引継担当者へのアラートメッセージの送信は、必ずしも繰り返し実施する必要はない。例えば、チャットメッセージを受け取った18:00に1度だけアラートメッセージを送信するように構成してもよい。
図13(c)は、メイン担当者が返信しなかった場合に引継担当者モードに移行する場合のタイムチャートを例示する図である。図13(c)で例示するように、18:00にチャット提供部14が第1端末50aからチャットメッセージを受信した場合において、第2端末50bからチャットメッセージが送信されなければ、18:05にメイン担当者およびフォロー担当者にアラートメッセージが送信され、18:30にメイン担当者、管理者およびフォロー担当者にアラートメッセージが送信され、19:00にメイン担当者、管理者およびフォロー担当者にアラートメッセージが送信される。その後、ユーザが引継担当者からの返信を希望すれば、担当者探索部12が探索した引継担当者に電子メールが送信される。
さらに、返信漏れ監視部16は、チャットルームが生成されてからメイン担当者がチャットルームに参加するまでの経過時間を監視してもよい。図14は、チャットルームが生成された場合に実行されるフローチャートを例示する図である。図14で例示するように、返信漏れ監視部16は、メイン担当者がチャットルームに参加したか否かを判定する(ステップS51)。ステップS51で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS51で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブル格納部17に格納されているメイン担当者の監視テーブルを参照し、チャットルームが生成されてからの経過時間が経過時間C2を超えたか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52で「No」と判定された場合、ステップS51から再度実行される。
ステップS52で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、該当者にアラートメッセージを送信する(ステップS53)。この場合の該当者とは、経過時間C2が設定されている者である。図11(a)の例では、メイン担当者およびフォロー担当者である。その後、返信漏れ監視部16は、メイン担当者がチャットルームに参加したか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS54で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブルを参照し、チャットルームが生成されてからの経過時間が経過時間C3を超えたか否かを判定する(ステップS55)。ステップS55で「No」と判定された場合、ステップS44から再度実行される。ステップS55で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、該当者にアラートメッセージを送信する(ステップS56)。この場合の該当者とは、経過時間C3が設定されている者である。図11(a)の例では、メイン担当者、管理者およびフォロー担当者である。
その後、返信漏れ監視部16は、メイン担当者がチャットルームに参加したか否かを判定する(ステップS57)。ステップS57で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。ステップS57で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブルを参照し、チャットルームが生成されてからの経過時間が経過時間C4を超えたか否かを判定する(ステップS58)。ステップS58で「No」と判定された場合、ステップS57から再度実行される。ステップS58で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、該当者にアラートメッセージを送信する(ステップS59)。この場合の該当者とは、経過時間C4が設定されている者である。図11(a)の例では、メイン担当者、管理者およびフォロー担当者である。その後、フローチャートが終了してもよく、図6のステップS12が実行されてもよい。
さらに、返信漏れ監視部16は、引継担当者がチャットルームに参加可能になってからの経過時間を監視してもよい。図15は、メイン担当者モードから引継担当者モードに移行した場合に実行されるフローチャートを例示する図である。図15で例示するように、返信漏れ監視部16は、引継担当者がチャットルームに参加したか否かを判定する(ステップS61)。ステップS61で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS61で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、監視テーブル格納部17に格納されている引継担当者の監視テーブルを参照し、引継担当者がチャットルームに参加可能になってからの経過時間が経過時間C2を超えたか否かを判定する(ステップS62)。
ステップS62で「No」と判定された場合、ステップS61から再度実行される。ステップS62で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、引継担当者にアラートメッセージを送信する(ステップS63)。その後、返信漏れ監視部16は、引継担当者がチャットルームに参加したか否かを判定する(ステップS64)。ステップS64で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。
ステップS64で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、引継担当者の監視テーブルを参照し、引継担当者がチャットルームに参加可能になってからの経過時間が経過時間C3を超えたか否かを判定する(ステップS65)。ステップS65で「No」と判定された場合、ステップS64から再度実行される。ステップS65で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、引継担当者にアラートメッセージを送信する(ステップS66)。
その後、返信漏れ監視部16は、引継担当者がチャットルームに参加したか否かを判定する(ステップS67)。ステップS67で「Yes」と判定された場合、フローチャートが終了する。ステップS67で「No」と判定された場合、返信漏れ監視部16は、引継担当者の監視テーブルを参照し、引継担当者がチャットルームに参加可能になってからの経過時間が経過時間C4を超えたか否かを判定する(ステップS68)。ステップS68で「No」と判定された場合、ステップS67から再度実行される。ステップS68で「Yes」と判定された場合、メール送信部15は、引継担当者にアラートメッセージを送信する(ステップS69)。
図10、図12、図14および図15の例では、経過時間C1〜C4の値が共通であったが、各例で異なっていてもよい。また、返信漏れ監視部16は、メイン担当者の返信漏れのみを監視対象とし、引継担当者の返信漏れは監視対象としないように構成してもよい。
本実施形態においては、ユーザの事故情報に応じて担当者テーブルからメイン担当者が探索され、ユーザとメイン担当者とが参加するチャットルームが提供される。それにより、ユーザは、事故情報に応じて探索されたメイン担当者とチャットを行うことができる。この場合、同じチャットルーム内で、ユーザおよびメイン担当者がそれぞれメッセージを送受信することができる。それにより、ユーザは、メイン担当者から事故対応の情報を取得することができる。また、チャットルームを用いることから、端末のユーザインタフェースに表示されるチャット画面をスクロールさせることで、メッセージの履歴を容易に確認することができる。以上のことから、事故対応装置10は、チャットによって円滑な事故対応を可能とする。
また、本実施形態においては、チャット提供部14が担当者からのチャットメッセージを受信するか否かが監視され、チャット提供部14がユーザからのチャットメッセージを受信してから所定時間経過するまでに、チャット提供部14が担当者からのチャットメッセージを受信しない場合に、担当者の端末にアラートメッセージが送信される。この構成によれば、返信漏れを抑制することができる。この場合の担当者とは、メイン担当者および引継担当者のいずれであってもよい。
また、本実施形態においては、チャットルームに対して担当者の参加が開始されたか否かが監視され、チャットルームが生成されてから所定時間経過するまでに担当者によるチャットルームへの参加開始が検知されない場合に、担当者の端末に対してアラートメッセージが送信される。この構成によれば、返信漏れを抑制することができる。この場合の担当者とは、メイン担当者および引継担当者のいずれであってもよい。
また、本実施形態においては、メイン担当者の対応可能時間外にユーザの端末からチャットルームにチャットメッセージが送信された場合に、チャットルームに応答メッセージが自動送信される。この構成によれば、メイン担当者の対応可能時間外であっても、ユーザは事故対応を求めることができるようになる。
また、本実施形態においては、メイン担当者の対応可能時間外であっても、継続モードがオンになっていれば、応答メッセージが自動送信されず、メイン担当者がチャットを継続することができる。この構成によれば、柔軟な対応が可能となる。
また、本実施形態においては、担当者の端末からの入力情報に応じて継続モードのオン・オフの変更が可能である。この構成によれば、柔軟な対応が可能となる。この場合の担当者とは、メイン担当者および引継担当者のいずれであってもよい。
また、本実施形態においては、引継要求に応じて、担当者テーブルから引継担当者が探索され、引継担当者がチャットルームに参加可能となる。この構成によれば、柔軟な対応が可能となる。なお、この場合の引継要求とは、ユーザからの引継要求以外にも、他者からの引継要求が含まれていてもよい。
また、本実施形態においては、ユーザの端末に認証キーが送信され、ユーザの端末から認証キーが受信された場合にユーザをチャットルームに参加させる。この構成によれば、本人確認を行うことができる。
なお、本実施形態においては、チャットメッセージ以外の通知手段としてSMS(ショートメッセージサービス)などの電子メールを用いているが、他の通知手段を用いてもよい。例えば、Webpush通知などの他の通知手段を、チャットメッセージ以外の通知手段として用いてもよい。
また、本実施形態においては、メイン担当者および引継担当者としてそれぞれ1人の担当者が探索されているが、それに限られない。例えば、複数の担当者がメイン担当者として探索され、複数の担当者が引継担当者として探索されてもよい。この場合、例えば、複数のメイン担当者がチャットルームに参加してもよく、複数の引継担当者がチャットルームに参加してもよい。また、複数の担当者のうち、最も早くチャットルームに参加した担当者だけがチャットルームを利用できるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、事故種別に応じてメイン担当者が定められているが、それに限られない。例えば、さらに事故の場所などを反映させてもよい。例えば、事故の場所に応じて、当該場所に近い拠点の担当者を探索するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、メイン担当者モードと引継担当者モードとが切り替わっても、チャットルームに参加している担当者を退出させていないが、それに限られない。例えば、メイン担当者モードから引継担当者モードに切り替わった場合にメイン担当者をチャットルームから退出させて、メイン担当者にチャットメッセージが送信されないようにしてもよい。また、引継担当者モードからメイン担当者モードに切り替わった場合に引継担当者をチャットルームから退出させて、引継担当者にチャットメッセージが送信されないようにしてもよい。
なお、上記各例において、担当者探索部12が、ユーザの事故情報に応じて、担当者テーブルから担当者を探索する担当者探索部の一例として機能する。チャット提供部14が、前記ユーザと、前記担当者探索部が探索した第1担当者とが参加するチャットルームを提供するチャット提供部の一例として機能する。返信漏れ監視部16が、前記チャット提供部が前記第1担当者からのチャットメッセージを受信するか否かを監視する監視部または前記チャットルームに対して前記第1担当者の参加が開始されたか否かを監視する監視部の一例として機能する。メール送信部15が、前記チャット提供部が前記ユーザからのチャットメッセージを受信してから所定時間経過するまでに、前記チャット提供部が前記第1担当者からのチャットメッセージを受信しない場合に、前記第1担当者の端末にアラートメッセージを送信する送信部、または、前記チャット提供部が前記チャットルームを生成してから所定時間経過するまでに前記第1担当者による前記チャットルームへの参加開始が検知されない場合に、前記第1担当者の端末に対してアラートメッセージを送信する送信部の一例として機能する。自動応答部18が、各担当者に関連付けて対応可能時間を格納する対応可能時間テーブルを参照することで前記第1担当者の対応可能時間を取得し、前記対応可能時間外に前記ユーザの端末から前記チャットルームにチャットメッセージが送信された場合に、前記チャットルームに応答メッセージを自動送信する自動応答部の一例として機能する。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。