JP2020052006A - 電流センサ - Google Patents

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尚宏 ▲浜▼村
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貴 長田
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Abstract

【課題】大電流を測定することが可能な電流センサを提供する。【解決手段】測定対象電流が流れるバスバー10と、バスバー10の電流経路11〜13に囲まれた磁気コア20と、磁気コア20に囲まれ、x方向を感度軸方向とする磁気センサ30とを備える。本発明によれば、測定対象電流によって生じる磁束の多くが磁気コア20に流れ、磁気センサ30に印加される磁束が低減する。これにより、測定対象電流の電流量が大きい場合であっても、磁気センサ30の磁気飽和が抑制されるため、大電流を測定することが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は電流センサに関し、特に、測定対象電流によって発生する磁束の磁路となるコアと磁気センサを備えた電流センサに関する。
磁気センサを用いた電流センサとしては、特許文献1及び2に記載された電流センサが知られている。特許文献1及び2に記載された電流センサは、測定対象となる電流が流れるバスバーと、バスバーに流れる電流によって生じる磁束を受ける磁気センサと、磁束の磁路となるコアを備えている。
特許文献1及び2に記載された電流センサにおいては、バスバーが180°折り返されており、これにより、バスバーの第1の電流経路と第2の電流経路には、測定対象電流が互いに逆方向に流れる。そして、特許文献1及び2に記載された電流センサにおいては、バスバーの第1の電流経路と第2の電流経路を覆うようにコアが配置されている。
特開平11−258275号公報 特開2010−276422号公報
しかしながら、バスバーの第1の電流経路と第2の電流経路を覆うようにコアを設けると、バスバーに流れる電流によって生じる磁束の多くが磁気センサに印加されることから、バスバーに流れる電流の電流量が大きい場合、磁気センサが容易に磁気飽和してしまうという問題があった。
したがって、本発明の目的は、磁気センサが磁気飽和しにくい構造を採ることにより、大電流を測定することが可能な電流センサを提供することである。
本発明による電流センサは、測定対象電流が互いに逆方向に流れる第1及び第2の電流経路と、第1の電流経路の一端と第2の電流経路の一端を接続する第3の電流経路とを有するバスバーと、バスバーの第1乃至第3の電流経路に囲まれた磁気コアと、磁気コアに囲まれ、バスバーの第1乃至第3の電流経路に流れる電流と異なる方向を感度軸方向とする磁気センサとを備え、磁気コアは、第1の電流経路と対向する第1のコア領域と、第2の電流経路と対向する第2のコア領域とを有し、第1の電流経路と第1のコア領域の距離、並びに、第2の電流経路と第2のコア領域の距離は、磁気センサと第1及び第2のコア領域の距離よりも短いことを特徴とする。
本発明によれば、バスバーに囲まれた領域に磁気コアを配置し、磁気コアに囲まれた領域に磁気センサを配置しているとともに、磁気コアが磁気センサよりもバスバーに近接して配置されていることから、測定対象電流によって生じる磁束の多くが磁気コアに流れ、磁気センサに印加される磁束が低減する。これにより、測定対象電流の電流量が大きい場合であっても、磁気センサの磁気飽和が抑制されるため、大電流を測定することが可能となる。
本発明による電流センサは、磁気コアに囲まれるように配置され、補償電流によって磁気センサに感度軸方向の磁束を与える補償コイルをさらに備えるものであっても構わない。これによれば、いわゆるクローズドループ型の磁気センサを構成することが可能となる。
本発明による電流センサは、補償コイルによって生じる磁束の磁路となる補償用コアをさらに備えるものであっても構わない。これによれば、補償コイルに流す補償電流の電流量を少なくすることが可能となる。この場合、補償用コアは、磁気センサと重なる位置において磁気ギャップを有していても構わない。これによれば、補償コイルに流す補償電流の電流量をよりいっそう少なくすることが可能となる。
本発明において、磁気コアは、バスバーの第1及び第2の電流経路に流れる電流と同方向に開口を有する環状構造を有しても構わない。これによれば、磁気コアを単一の部品とすることが可能となる。
本発明において、磁気コアは、第1のコア領域の一端と第2のコア領域の一端を接続する第3のコア領域と、第1のコア領域の他端と第2のコア領域の他端を接続する第4のコア領域とをさらに有し、第1及び第2のコア領域の厚みは、第3及び第4のコア領域の厚みよりも大きくても構わない。これによれば、磁気センサに印加される磁束がより低減することから、より大電流を測定することが可能となる。
本発明において、磁気コアは、第1の電流経路の一部を感度軸方向から挟むよう配置された第5及び第6のコア領域と、第2の電流経路の一部を感度軸方向から挟むよう配置された第7及び第8のコア領域とをさらに有するものであっても構わない。これによれば、磁気コアを通過しない漏れ磁束が低減することから、S/N比を高めることが可能となる。
本発明において、磁気コアは、第1及び第2の電流経路に流れる電流と同方向に積層された積層構造を有していても構わない。これによれば、渦電流による損失を低減することが可能となる。
本発明において、磁気コアは、二重環状構造を有していても構わない。これによれば、磁気センサに印加される磁束がより低減することから、より大電流を測定することが可能となる。
本発明による電流センサは、バスバーの外側に配置され、磁気コアを介して感度軸方向から磁気センサを覆う磁気シールドをさらに備えるものであっても構わない。これによれば、外部磁場の大部分が磁気シールドを通過することから、外来ノイズの影響を低減することが可能となる。或いは、本発明による電流センサは、バスバーの第3の電流経路を介して磁気センサを覆う磁気シールドをさらに備えるものであっても構わない。この場合も、外来ノイズの影響を低減することが可能となる。
本発明において、第1及び第2のコア領域に磁気ギャップが設けられていても構わない。これによれば、磁気センサに流れる磁束の割合を磁気ギャップによって調整することが可能となる。
このように、本発明による電流センサは、磁気センサが磁気飽和しにくい構造を有していることから、より大電流を測定することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態による電流センサ1の構成を説明するための分解斜視図であり、(a)は所定の方向から見た図、(b)は別の方向から見た図である。 図2は、電流センサ1から補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62を削除した状態を示す略斜視図である。 図3は、電流センサ1から補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62を削除した状態を示す略下面図である。 図4は、磁気センサ30の構造を説明するための略斜視図である。 図5は、電流センサ1の効果を説明するためのグラフである。 図6は、本発明の第2の実施形態による電流センサ2の構成を説明するための下面図である。 図7は、本発明の第3の実施形態による電流センサ3の構成を説明するための下面図である。 図8は、本発明の第4の実施形態による電流センサ4の構成を説明するための略斜視図である。 図9は、本発明の第5の実施形態による電流センサ5の構成を説明するための略斜視図である。 図10は、本発明の第6の実施形態による電流センサ6の構成を説明するための略斜視図である。 図11は、第1の変形例による電流センサ6Aの構成を説明するための略斜視図である。 図12は、第2の変形例による電流センサ6Bの構成を説明するための略斜視図である。 図13は、本発明の第7の実施形態による電流センサ7の構成を説明するための略斜視図である。 図14は、本発明の第8の実施形態による電流センサ8の構成を説明するための分解斜視図であり、(a)は所定の方向から見た図、(b)は別の方向から見た図である。 図15は、本発明の第9の実施形態による電流センサ9の構成を説明するための分解斜視図である。 図16は、電流センサ9のxz断面図である。 図17は、補償用コア80に磁気ギャップG1を設けた例による電流センサ9のxz断面図である。 図18は、磁気センサ30に含まれる可飽和磁性体31の中心部における磁束密度Bと補償コイル40に流れる電流ICOMPの関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による電流センサ1の構成を説明するための分解斜視図であり、(a)は所定の方向から見た図、(b)は別の方向から見た図である。
図1に示すように、本実施形態による電流センサ1は、測定対象電流が流れるバスバー10と、測定対象電流によって生じる磁束の磁路となる環状の磁気コア20と、磁気コア20に囲まれるように配置された磁気センサ30と、磁気センサ30の周囲に巻回された補償コイル40とを備えている。磁気センサ30及び補償コイル40は、xy面を主面とする回路基板51に接続及び支持される。また、回路基板51は、yz面を主面とする回路基板52に接続される。回路基板52には、外部と接続するための外部端子が設けられる。
バスバー10には樹脂などからなるケース60が取り付けられており、磁気コア20、磁気センサ30、補償コイル40、回路基板51,52は、ケース60に収容又は取り付けられる。さらに、ケース60には、磁気コア20をz方向から覆う蓋61と、回路基板52をx方向から覆う蓋62が取り付けられる。
図2及び図3は、それぞれ電流センサ1から補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62を削除した状態を示す略斜視図及び略下面図である。
図2及び図3に示すように、バスバー10はクランク形状を有しており、電流がz方向に流れる第1及び第2の電流経路11,12と、電流がy方向に流れる第3の電流経路13とを有している。第3の電流経路13は、第1の電流経路11のz方向における一端と第2の電流経路12のz方向における一端を接続する部分であり、これにより、第1の電流経路11と第2の電流経路12には互いに逆向きの電流が流れる。つまり、バスバー10は、第3の電流経路13にて180°折り返された構造を有している。特に限定されるものではないが、バスバー10は、銅やアルミニウムなどの導電性の高い金属材料によって構成される。
磁気コア20は、フェライトなどの高透磁率材料からなる環状部材であり、バスバー10の第1〜第3の電流経路11〜13に囲まれるよう配置される。磁気コア20は、第1〜第4のコア領域21〜24を有している。第1のコア領域21は、バスバー10の第1の電流経路11と対向する部分であり、第2のコア領域22は、バスバー10の第2の電流経路12と対向する部分である。また、第3のコア領域23は、第1のコア領域21の一端と第2のコア領域22の一端を接続する部分であり、第4のコア領域24は、第1のコア領域21の他端と第2のコア領域22の他端を接続する部分である。
第1及び第2のコア領域21,22はxz面を主面とし、第3及び第4のコア領域23,24はyz面を主面とする。これにより、磁気コア20はz方向に開口を有する環状構造となる。
図4は、磁気センサ30の構造を説明するための略斜視図である。
図4に示すように、磁気センサ30は、x方向を長手方向とする可飽和磁性体31と、可飽和磁性体31に巻回された検出コイル32を備えている。検出コイル32は、可飽和磁性体31に直接巻回しても構わないし、可飽和磁性体31を収容するボビンに巻回しても構わない。可飽和磁性体31の材料については特に限定されないが、アモルファス磁性金属を用いることが好ましい。アモルファス磁性金属は、単層構造であっても構わないし、複数のアモルファス磁性金属膜をz方向に積層した構造であっても構わない。
このように、磁気センサ30は、x方向を長手方向とする可飽和磁性体31に検出コイル32が巻回された構成を有していることから、x方向の磁界に応じて検出コイル32のインダクタンスが変化する。検出コイル32は、回路基板51又は52に実装された図示しない検出回路に接続される。検出回路は、回路基板52に設けられた外部端子を介して電流センサ1の外部に接続される。
補償コイル40は、補償電流によって磁気センサ30にx方向の磁束を与えることにより、クローズドループ制御を行うために設けられる。補償コイル40についても、回路基板51又は52に実装された図示しない検出回路に接続される。本発明において、補償コイル40を用いたクローズドループ制御を行うことは必須でないが、クローズドループ制御を行うことにより、測定可能な電流範囲が拡大するとともに、より正確な電流測定が可能となる。尚、検出回路については、回路基板51又は52に設けても構わないし、一部又は全部を電流センサ1の外部に設けても構わない。
補償コイル40の周囲には磁気コア20が配置されているため、補償コイル40によって発生した磁束を効率よく磁気コア20で集磁することができ、取り込んだ磁束を効率よく可飽和磁性体31へ流すことが可能となる。つまり、磁気コア20を有することで、補償コイル40に流す補償電流は小さくて済む。
本実施形態による電流センサ1は、このような構造を有しているため、バスバー10に測定対象電流を流した場合、バスバー10からは図3に示す磁束φが発生する。磁束φは、バスバー10の第1〜第3の電流経路11〜13に囲まれた空間を通過する際、その大部分が磁気コア20の第1のコア領域21又は第2のコア領域22を経由する。つまり、磁束φは、磁気センサ30に直接印加されず、大部分が磁気コア20をバイパスし、磁気コア20を経由しなかった一部の磁束φ'のみが磁気センサ30に印加される。これにより、磁気センサ30に印加される磁束が大幅に低減することから、磁気センサ30が磁気飽和しにくくなる。
さらに、図3に示すように、第1のコア領域21(又は第2のコア領域22)のy方向における中心位置をy0とし、バスバー10の第1の電流経路11(又は第2の電流経路12)のy方向における端面位置をy1とし、磁気センサ30のy方向における端面位置をy2とした場合、y0とy1の距離d1は、y0とy2の距離d2よりも短い。要するに、第1の電流経路11と第1のコア領域21の距離(d1)、並びに、第2の電流経路12と第2のコア領域22の距離(d1)は、磁気センサ30と第1及び第2のコア領域21,22の距離(d2)よりも短い。これにより、バスバー10から発生した磁束φのより多くが磁気コア20を通過することから、磁気センサ30に印加される磁束がより低減され、その結果、磁気センサ30がより磁気飽和しにくくなる。
図5は、本実施形態による電流センサ1の効果を説明するためのグラフであり、横軸はバスバー10に流れる測定対象電流Ipを示し、縦軸は電流センサ1から出力される出力信号Voutを示している。破線で示すように、従来の電流センサにおいては、測定対象電流Ipの値がI1に達すると、磁気センサが飽和し、それ以上の測定対象電流Ipを計測することはできなかったが、本実施形態による電流センサ1においては、測定対象電流Ipの値がI2(>I1)に達するまで計測可能であり、これにより、従来に比べてより大電流を測定することが可能となる。
このように、本実施形態による電流センサ1は、バスバー10に囲まれた領域に磁気コア20を配置し、さらに、磁気コア20に囲まれた領域に磁気センサ30を配置しているとともに、磁気コア20が磁気センサ30よりもバスバー10に近接して配置されていることから、測定対象電流によって生じる磁束の多くが磁気コア20に流れ、磁気センサ30に印加される磁束が低減する。これにより、測定対象電流の電流量が大きい場合であっても、磁気センサ30の磁気飽和が抑制されるため、従来よりも大電流を測定することが可能となる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態による電流センサ2の構成を説明するための下面図であり、図3と同様、補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62については省略されている。
本実施形態による電流センサ2は、磁気コア20の第1及び第2のコア領域21,22のy方向における厚みw1が、磁気コア20の第3及び第4のコア領域23,24のx方向における厚みw2よりも大きい点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の構成は、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態においては、第1及び第2のコア領域21,22の厚みw1が拡大されていることから、この部分を通過する磁束φの割合が増加する。その結果、磁気センサ30に印加される磁束がより減少することから、磁気センサ30がより飽和しにくくなり、より大電流の計測が可能となる。
<第3の実施形態>
図7は、本発明の第3の実施形態による電流センサ3の構成を説明するための下面図であり、図3と同様、補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62については省略されている。
本実施形態による電流センサ3は、磁気コア20が第5〜第8のコア領域25〜28を有している点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の構成は、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第5のコア領域25は、第1のコア領域21を超えて第3のコア領域23をy方向に伸張した部分である。第6のコア領域26は、第1のコア領域21を超えて第4のコア領域24をy方向に伸張した部分である。第7のコア領域27は、第2のコア領域22を超えて第3のコア領域23をy方向に伸張した部分である。第8のコア領域28は、第2のコア領域22を超えて第4のコア領域24をy方向に伸張した部分である。これにより、バスバー10の第1の電流経路11の一部は、第5及び第6のコア領域25,26によってx方向から挟まれ、バスバー10の第2の電流経路12の一部は、第7及び第8のコア領域27,28によってx方向から挟まれる。
このように、本実施形態においては、磁気コア20に第5〜第8のコア領域25〜28が設けられていることから、磁気コア20を通過しない漏れ磁束が低減する。これにより、アセンブリの位置ずれによる誤差が低減されるとともに、S/N比を高めることが可能となる。
<第4の実施形態>
図8は、本発明の第4の実施形態による電流センサ4の構成を説明するための略斜視図であり、図2と同様、補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62については省略されている。
本実施形態による電流センサ4は、磁気コア20がx方向に積層された多数の板状磁性体によって構成されている点において、第3の実施形態による電流センサ3と相違している。その他の構成は、第3の実施形態による電流センサ3と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
磁気コア20を構成する板状磁性体としては、パーマロイや珪素鋼板などの高透磁率金属磁性体を用いることができる。そして、積層方向に隣接する板状磁性体間に樹脂などの非磁性部材を介在させることによって、z方向における磁気抵抗が高められている。
このように、本実施形態においては、磁気コア20が積層構造を有していることから、渦電流による損失を低減することが可能となる。
<第5の実施形態>
図9は、本発明の第5の実施形態による電流センサ5の構成を説明するための略斜視図であり、図2と同様、補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62については省略されている。
本実施形態による電流センサ5は、磁気コア20が外側コア20Aと内側コア20Bからなる二重環状構造を有している点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の構成は、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
外側コア20Aと内側コア20Bは、いずれもバスバー10の第1〜第3の電流経路11〜13に囲まれるように配置されている。これにより、バスバー10から発生する磁束の多くが外側コア20Aを経由し、外側コア20Aを経由しなかった磁束が内側コア20Bに達する。そして、内側コア20Bに達した磁束の多くが内側コア20Bを経由し、内側コア20Bを経由しなかった一部の磁束が磁気センサ30に印加される。
このように、本実施形態においては、磁気コア20が二重環状構造を有していることから、磁気センサ30に印加される磁束がより低減する。これにより、より大電流を測定することが可能となる。
<第6の実施形態>
図10は、本発明の第6の実施形態による電流センサ6の構成を説明するための略斜視図であり、図2と同様、補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62については省略されている。
本実施形態による電流センサ6は、磁気シールド71をさらに備える点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の構成は、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
磁気シールド71は、バスバー10の第1及び第2の電流経路11,12と磁気コア20を囲む環状構造を有する磁性体であり、x方向から磁気センサ30を挟み込む部分を有している。このような磁気シールド71を付加することにより、x方向の外部磁場Hextが磁気シールド71を通過することから、外部磁場Hextが磁気センサ30に印加されにくくなる。これにより、外来ノイズの影響を低減することが可能となる。しかも、磁気シールド71は、バスバー10から発生する磁束の磁路としても機能することから、漏れ磁束を低減することも可能となる。
図11は、第1の変形例による電流センサ6Aの構成を説明するための略斜視図である。図11に示す第1の変形例による電流センサ6Aは、磁気シールド71の代わりに磁気シールド72が設けられている点において、上述した電流センサ6と相違している。磁気シールド72は環状構造を有しておらず、x方向から磁気センサ30を挟み込む部分と、バスバー10の第3の電流経路13を覆う部分からなるU字型構造である。このような形状を有する磁気シールド72を用いた場合であっても、x方向の外部磁場Hextが磁気シールド72を通過することから、外来ノイズの影響を低減することが可能となる。
図12は、第2の変形例による電流センサ6Bの構成を説明するための略斜視図である。図12に示す第2の変形例による電流センサ6Bは、磁気シールド72の代わりに磁気シールド73が設けられている点において、上述した電流センサ6Aと相違している。磁気シールド73は、バスバー10の第3の電流経路13を介して磁気コア20の開口部を覆う板状構造を有している。磁気シールド73がこのような板状構造である場合、U字型構造を有する磁気シールド72を用いた場合と比べると外来ノイズの影響を低減する効果は少なくなるが、磁気コア20の開口部を覆っていることから一定の効果が得られる。また、磁気シールド73は、磁気シールド71,72と比べて小型であり、且つ、単純な形状を有していることから、全体のサイズを小型化できるとともに、低コスト化を実現することが可能となる。
また、磁気シールド71や磁気シールド72を設けると、測定対象電流によって生じる磁束が磁気シールド71,72によって集磁されるため、補償コイル40は、より多くの磁束を打ち消さなければならないが、磁気コア20の内部に補償コイル40を設けることによって、補償コイル40の磁束をより良好に循環させることができるので、磁気コア20を配置していない従来の構成に比べて、少ない補償電流で磁束を打ち消すことが可能となる。
<第7の実施形態>
図13は、本発明の第7の実施形態による電流センサ7の構成を説明するための略斜視図であり、図2と同様、補償コイル40、回路基板51,52、ケース60及び蓋61,62については省略されている。
本実施形態による電流センサ7は、磁気コア20の第1及び第2のコア領域21,22に磁気ギャップGが設けられている点において、第6の実施形態による電流センサ6と相違している。その他の構成は、第6の実施形態による電流センサ6と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
磁気ギャップGは、第1及び第2のコア領域21,22の磁気抵抗を増加させる役割を果たし、磁気ギャップGがない場合と比べて第1及び第2のコア領域21,22を経由する磁束が減少し、その分、磁気センサ30に印加される磁束が増加する。このため、磁気センサ30に印加される磁束が少なすぎて十分な感度が得られない場合に、磁気ギャップGを設けることによって磁気センサ30の感度を確保することが可能となる。磁気センサ30の感度は、磁気ギャップGの幅によって調整可能である。また、磁気ギャップGを設けることによって磁気コア20が飽和しにくくなるというという効果も得られる。
磁気ギャップGは、第1及び第2のコア領域21,22の両方に設けることによって、磁場の対称性を確保することが好ましい。また、磁気ギャップGを有する磁気コア20は、U字型のコアを2つ組み合わせることによって作製できるため、環状構造を有する磁気コア20を一体成型する場合に比べ、容易に作製することが可能となる。
<第8の実施形態>
図14は、本発明の第8の実施形態による電流センサ8の構成を説明するための分解斜視図であり、(a)は所定の方向から見た図、(b)は別の方向から見た図である。
本実施形態による磁気センサ8は、磁気コア20の形状が第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の構成は、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態においては、磁気コア20の第3及び第4のコア領域23,24の一部又は全部が省略されており、これにより、磁気コア20の第1のコア領域21と第2のコア領域22が分離している。磁気コア20がこのような形状を有している場合であっても、バスバー10に測定対象電流を流した場合、測定対象電流によって生じる磁束φの大部分が磁気コア20の第1のコア領域21又は第2のコア領域22を経由する。これにより、第1の実施形態と同様、磁気センサ30に印加される磁束が大幅に低減することから、磁気センサ30が磁気飽和しにくくなる。
本実施形態が例示するように、本発明において磁気コア20が環状構造を有している点は必須ではない。
<第9の実施形態>
図15は、本発明の第9の実施形態による電流センサ9の構成を説明するための分解斜視図である。また、図16は、電流センサ9のxz断面図である。尚、図面の見やすさを考慮して、図15及び図16においてはバスバー10を省略した状態が示されている。
本実施形態による磁気センサ9は、補償コイル40によって生じる磁束の磁路となる補償用コア80を備える点において、第1の実施形態による電流センサ1と相違している。その他の構成は、第1の実施形態による電流センサ1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
補償用コア80は、略U字型の磁性部材81,82の組み合わせからなる。磁性部材81,82は、パーマロイやフェライトなどの高透磁率材料によって構成される。磁性部材81,82は、いずれもxy面を有する一対の板状部分と、これら一対の板状部分を接続する接続部分を有しており、一対の板状部分の一方が補償コイル40の内径部に位置し、他方が補償コイル40の外部に位置するよう組み合わせられることにより、環状構造となる。このような補償用コア80を設けると、補償コイル40によって生じる磁束の磁気抵抗が小さくなることから、より小さな補償電流によってクローズドループ制御を実現することが可能になる。
ここで、補償用コア80は、図16に示すようにほぼ完全な環状構造を有していても構わないし、図17に示すように、z方向から見て磁気センサ30と重なる位置に磁気ギャップG1を有していても構わない。このような磁気ギャップG1を補償用コア80に設ければ、補償用コア80をバイパスすることなく、より多くの磁束が磁気センサ30に印加されることから、補償電流をよりいっそう小さくすることが可能となる。
図18は、磁気センサ30に含まれる可飽和磁性体31の中心部における磁束密度Bと補償コイル40に流れる電流ICOMPの関係を示すグラフである。図18において、特性aは補償用コア80を設けない場合(図1参照)を示し、特性bは磁気ギャップG1を持たない環状の補償用コア80を設けた場合(図16参照)を示し、特性cは磁気ギャップG1を持つ補償用コア80を設けた場合(図17参照)を示している。
図18に示すように、可飽和磁性体31が飽和磁束密度Bに達するのに必要な電流ICOMPは、補償用コア80を設けることによって低減し(特性b,c)、補償用コア80に磁気ギャップG1を設けることによってよりいっそう低減する(特性c)。しかも、補償用コア80に磁気ギャップG1を設けた場合、磁束密度Bの変化は非常に急峻となる。このように、補償コイル40に補償用コア80を設け、好ましくは補償用コア80に磁気ギャップG1を設けることによって、補償コイル40に流す電流ICOMPを小さくすることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
1〜9,6A,6B 電流センサ
10 バスバー
11 第1の電流経路
12 第2の電流経路
13 第3の電流経路
20 磁気コア
20A 外側コア
20B 内側コア
21 第1のコア領域
22 第2のコア領域
23 第3のコア領域
24 第4のコア領域
25 第5のコア領域
26 第6のコア領域
27 第7のコア領域
28 第8のコア領域
30 磁気センサ
31 可飽和磁性体
32 検出コイル
40 補償コイル
51,52 回路基板
60 ケース
61,62 蓋
71〜73 磁気シールド
80 補償用コア
81,82 磁性部材
G,G1 磁気ギャップ
φ,φ' 磁束

Claims (12)

  1. 測定対象電流が互いに逆方向に流れる第1及び第2の電流経路と、前記第1の電流経路の一端と前記第2の電流経路の一端を接続する第3の電流経路とを有するバスバーと、
    前記バスバーの前記第1乃至第3の電流経路に囲まれた磁気コアと、
    前記磁気コアに囲まれ、前記バスバーの前記第1乃至第3の電流経路に流れる電流と異なる方向を感度軸方向とする磁気センサと、を備え、
    前記磁気コアは、前記第1の電流経路と対向する第1のコア領域と、前記第2の電流経路と対向する第2コアの領域とを有し、
    前記第1の電流経路と前記第1のコア領域の距離、並びに、前記第2の電流経路と前記第2のコア領域の距離は、前記磁気センサと前記第1及び第2のコア領域の距離よりも短いことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記磁気コアに囲まれるように配置され、補償電流によって前記磁気センサに前記感度軸方向の磁束を与える補償コイルをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記補償コイルによって生じる前記磁束の磁路となる補償用コアをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記補償用コアは、前記磁気センサと重なる位置において磁気ギャップを有していることを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
  5. 前記磁気コアは、前記バスバーの前記第1及び第2の電流経路に流れる電流と同方向に開口を有する環状構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電流センサ。
  6. 前記磁気コアは、前記第1のコア領域の一端と前記第2のコア領域の一端を接続する第3のコア領域と、前記第1のコア領域の他端と前記第2のコア領域の他端を接続する第4のコア領域とをさらに有し、
    前記第1及び第2のコア領域の厚みは、前記第3及び第4のコア領域の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の電流センサ。
  7. 前記磁気コアは、前記第1の電流経路の一部を前記感度軸方向から挟むよう配置された第5及び第6のコア領域と、前記第2の電流経路の一部を前記感度軸方向から挟むよう配置された第7及び第8のコア領域とをさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電流センサ。
  8. 前記磁気コアは、前記第1及び第2の電流経路に流れる電流と同方向に積層された積層構造を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電流センサ。
  9. 前記磁気コアは、二重環状構造を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の電流センサ。
  10. 前記バスバーの外側に配置され、前記磁気コアを介して前記感度軸方向から前記磁気センサを覆う磁気シールドをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電流センサ。
  11. 前記バスバーの前記第3の電流経路を介して前記磁気センサを覆う磁気シールドをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電流センサ。
  12. 前記第1及び第2のコア領域に磁気ギャップが設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電流センサ。
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