JP2020051710A - 加熱炉 - Google Patents

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義之 萩原
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Abstract

【課題】バーナの本数を減らしながら、炉内の温度を均一に保つことを可能とした加熱炉を提供する。【解決手段】加熱室2の炉幅方向において距離Dをもって向かい合う両側の側壁2c,2dに設置されると共に、加熱室2の炉長方向に所定の間隔Lで並んで設けられた複数のバーナ3を備え、バーナ3は、自励振動により第1の流体噴出口4から噴出される第1の流体R1の向きを周期的に変化させるノズル構造6を有し、加熱室2の炉長方向において隣り合う一方のバーナ3Aと他方のバーナ3Bとの互いに接近する方向に拡開した拡開部10の壁面10a,10bに沿った延長線L1,L2の互いの交点Cから、一方のバーナ3A及び他方のバーナ3Bが設置される側壁2cまでの距離をD1としたときに、0.3D≦D1≦0.7Dの関係を満足する。【選択図】図2

Description

本発明は、加熱炉に関する。
工業プロセスにおいて使用される加熱炉では、被加熱物を均一に加熱し、品質の安定化を図るために、炉内温度の均一性が求められている(例えば、下記特許文献1,2を参照。)。
例えば、瓶ガラスの製造プロセスにおいては、溶融したガラス原料の均質化を図るため、フォアハースと呼ばれる加熱炉が使用されている。また、ガラス原料は、フォアハースの前段にある熔解炉にて1600℃程度まで昇温・溶融され、フォアハースにて800℃程度で均質化された後、後段の成形プロセスへと送られる。すなわち、フォアハースでは、溶融されたガラス原料が炉内を通過する間に、1600℃から800℃程度までゆっくりと降温されることになる。
均質なガラスを製造するためには、フォアハースの終端においてガラス原料が適切な温度であることが重要である。例えば、フォアハースの終端におけるガラス原料の温度勾配を深さ方向及び幅方向において比較的均一な温度とすることで、その粘度が変化せず、生成物が形成プロセスによって単純且つ均一に作製され得る。
フォアハースの炉内温度を維持するためには、例えば、炉内に設置したバーナの燃焼が利用される。フォアハースは、溶融されたガラス原料を均質化するため、炉内温度が均一であることが望ましい。
バーナは、例えば、フォアハースの炉幅方向において向かい合う両側の側壁に設置されて、ガラス原料の搬送方向(炉長方向)に対して垂直な方向(炉幅方向)に向かって火炎を噴射する。このとき、炉内温度を均一にするため、フォアハースの炉長方向に複数本のバーナを並べて設置することが望ましい。
特表2017−531611号公報 特開2018−044738号公報
ところで、上述した加熱炉では、炉内に設置されるバーナの本数が多くなると、イニシャルコストの増加に繋がる。また、バーナの本数が増加することにより、メンテナンスもより煩雑になるという問題がある。
一方、バーナの本数を減らすと、加熱炉の単位長さ当たりの燃焼量を維持するため、バーナ1本当たりの燃焼量を増加させなければならない。しかしながら、バーナの燃焼量の増加に伴って、バーナの火炎が伸長し、対面の側壁内部を火炎が舐めてしまうと、加熱炉の損傷の原因となってしまう。また、バーナの本数が少ない場合、隣り合う火炎との間隔が広がるために、炉内温度にムラができ易くなってしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、バーナの本数を減らしながら、炉内の温度を均一に保つことを可能とした加熱炉を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 加熱室の内部に搬入された被加熱物を炉長方向に搬送しながら、前記被加熱物が前記加熱室の内部を通過する間に、前記被加熱物を加熱して前記加熱室の外部へと搬出する加熱炉であって、
前記加熱室の炉幅方向において距離Dをもって向かい合う両側の側壁に設置されると共に、前記加熱室の炉長方向に所定の間隔で並んで設けられた複数のバーナを備え、
前記バーナは、第1の流体を噴出する第1の流体噴出口と、前記第1の流体噴出口に向かって前記第1の流体を供給する流体供給路と、前記流体供給路の壁面に路幅方向に対向して開口した一対の開口部と、前記一対の開口部の間を連通する連通路と、前記流体供給路の壁面が前記一対の開口部から前記第1の流体噴出口に向かって路幅方向に拡開した拡開部とを有して、自励振動により前記第1の流体噴出口から噴出される前記第1の流体の向きを周期的に変化させるノズル構造を有し、
前記加熱室の炉長方向において隣り合う一方のバーナと他方のバーナとの互いに接近する方向に拡開した前記拡開部の壁面に沿った延長線の互いの交点から、前記一方のバーナ及び前記他方のバーナが設置される側壁までの距離をD1としたときに、
0.3D≦D1≦0.7D
の関係を満足することを特徴とする加熱炉。
〔2〕 前記バーナは、前記第1の流体噴出口の周囲に位置して、第2の流体を噴出する第2の流体噴出口を有し、
前記第1の流体と前記第2の流体との何れか一方を燃料とし、何れか他方を酸化剤として、前記燃料と前記酸化剤との拡散燃焼により火炎を形成すると共に、
前記火炎の長さをD2としたときに、
0.3D≦D2≦0.7D
の関係を満足することを特徴とする前記〔1〕に記載の加熱炉。
以上のように、本発明によれば、バーナの本数を減らしながら、炉内の温度を均一に保つことを可能とした加熱炉を提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係る加熱炉の構成を示す透視斜視図である。 図1に示す加熱炉の構成を示す断面図である。 図1に示す加熱炉が備えるバーナの構成を示す正面図である。 図3に示すバーナが備える自励振動ノズルの構成を示す断面図である。 図4に示す自励振動ノズルよる動作を説明するための断面図である。 各実施例及び比較例のバーナの列方向における炉内の温度分布を示すグラフである。 各実施例及び比較例のバーナの軸方向における炉内の温度分布を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(加熱炉)
本発明の一実施形態として、例えば図1及び図2に示す加熱炉1について説明する。
なお、図1は、加熱炉1の構成を示す透視斜視図である。図2は、加熱炉1の構成を示す断面図である。
本実施形態の加熱炉1は、溶融したガラス原料(被加熱物)の均質化を図るため、フォアハースと呼ばれる加熱炉に本発明を適用したものである。具体的に、この加熱炉1は、図1及び図2に示すように、炉長方向の一端側に被加熱物Sが搬入される搬入口2aと、炉長方向の他端側に被加熱物Sが搬出される搬出口2bとが設けられた加熱室2を備えている。
加熱炉1は、加熱室2の内部に搬入された被加熱物Sを炉長方向に搬送しながら、被加熱物Sが加熱室2の内部を通過する間に、被加熱物Sを加熱して加熱室2の外部へと搬出する。また、加熱室2の内部は、断熱のために耐火物で構成されている。さらに、加熱室2の上部には、排ガス用のダクト(図示せず。)が設けられている。
加熱炉1は、被加熱物Sを加熱する加熱手段として、火炎Frを噴射する複数のバーナ3を備えている。複数のバーナ3は、加熱室2の炉幅方向において距離Dをもって向かい合う両側の側壁2c,2dに設置されると共に、加熱室2の炉長方向に所定の間隔Lで並んで設けられている。なお、バーナ3の設置する数や間隔L等については、特に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
(バーナ)
次に、上記バーナ3の具体的な構成について、図3、図4及び図5を参照しながら説明する。
なお、図3は、バーナ3の構成を示す正面図である。図4は、バーナ3が備える自励振動ノズル6の構成を示す断面図である。図5(a),(b)は、自励振動ノズル6よる動作を説明するための断面図である。
バーナ3は、図3に示すように、第1の流体R1を噴出する第1の流体噴出口4と、第1の流体噴出口4の周囲に位置して、第2の流体R2を噴出する第2の流体噴出口5とを有している。本実施形態では、バーナ3の先端において、1つの第1の流体噴出口4と、第1の流体噴出口4を挟んだ上側及び下側に、それぞれ2つ(合計4つ)の第2の流体噴出口5が水平方向(第1の流体噴出口4の幅方向)に並んで設けられている。
バーナ3は、第1の流体R1と第2の流体R2との何れか一方(本実施形態では第1の流体R1)を燃料とし、何れか他方(本実施形態では第2の流体R2)を酸化剤として、燃料と酸化剤との拡散燃焼により火炎Frを形成する。
なお、本実施形態では、燃料として都市ガス(LNG)を使用し、酸化剤として純酸素を使用している。一方、燃料及び酸化剤については、これらに必ずしも限定されるものではなく、使用可能な燃料及び酸化剤の中から適宜選択して用いることが可能である。
また、本実施形態では、バーナ3の先端に位置する第1の流体噴出口4や第2の流体噴出口5の数や配置等についても特に限定されるものではなく、その数や配置等を適宜変更することが可能である。
一方、燃料及び酸化剤を予め混合した流体を流体噴出口から噴出させて燃焼させた場合、流体噴出口の内側に火炎が入り込む逆火が発生し、バーナや周辺設備が損傷してしまう恐れがある。特に、酸素燃焼バーナや酸素富化燃焼バーナでは、逆火が生じ易い。このため、酸素燃焼バーナや酸素富化燃焼バーナでは、一般に燃料と酸化剤との噴出口を分け、それぞれを噴出した後に混合して燃焼させる拡散燃焼方式が採用されている。
(自励振動ノズル)
バーナ3は、図4に示すように、自励振動により第1の流体噴出口4から噴出される第1の流体R1の向きを周期的に変化させるノズル構造(以下、「自励振動ノズル」という。)6を有している。
自励振動ノズル6は、いわゆるフリップフロップノズルとして、先端の第1の流体噴出口4に向かって第1の流体R1を供給する流体供給路7と、流体供給路7の壁面に路幅方向に対向して開口した一対の開口部8a,8bと、一対の開口部8a,8bの間を連通する連通路9と、流体供給路7の壁面が一対の開口部8a,8bから第1の流体噴出口4に向かって路幅方向に漸次拡開した拡開部10とを有している。
自励振動ノズル6では、図5(a),(b)に示すように、流体供給路7から供給される第1の流体R1が第1の流体噴出口4から噴出される際に、拡開した拡開部10の両側の壁面10a,10bに交互に付着することによって、第1の流体噴出口4から噴出される第1の流体R1の向きが周期的に変化する自励振動現象が発生する。
これにより、バーナ3では、外部からの駆動を行わずに、水平方向(第1の流体噴出口4の幅方向)において火炎Frの向きが周期的に変化する振動火炎を形成することが可能である。すなわち、振動火炎は、通常のバーナのように、流体の噴出方向のみに形成される火炎ではなく、拡開部10の拡開した一方の壁面10aと他方の壁面10bとの間で、一定周期で振れる火炎Frとなっている。
なお、自励振動ノズル6では、上述した流体供給路7、一対の開口部8a,8b、連通路9及び拡開部10の各部の寸法や、第1の流体R1の流速等の各種条件を設定することによって、振動火炎の振幅や周波数を適宜変更することが可能である。また、拡開部10の開き角αについても、特に限定されるものではなく、所望する火炎Frの開き角に応じて適宜変更することが可能である。
以上のような構成を有する本実施形態の加熱炉1では、各バーナ3が火炎Frの向きを周期的に変化させる振動火炎を形成することから、バーナ3の本数を減らしながら、加熱室2の内部(炉内)を広範囲に且つ均一に加熱することが可能である。
したがって、上述したフォアハースと呼ばれる加熱炉1に本発明を適用した場合には、バーナ3の本数を減らしながら、加熱室2の内部(炉内)の温度を均一に保つことによって、溶融したガラス原料(被加熱物S)の均質化を図ることが可能である。
また、振動火炎は、燃焼量を上げても、通常のバーナが形成する火炎と比較して火炎の伸長が少ない。したがって、本実施形態の加熱炉1では、バーナ3を設置した側壁2c(側壁2d)とは反対側の側壁2d(側壁2c)を火炎Frにより損傷させるといったことを抑えることが可能である。
また、本実施形態の加熱炉1では、図2に示すように、加熱室2の炉長方向において隣り合う一方のバーナ3Aと他方のバーナ3Bとの互いに接近する方向に拡開した拡開部10の壁面10a,10bに沿った延長線L1,L2の互いの交点Cから、一方のバーナ3A及び他方のバーナ3Bが設置される側壁2cまでの距離(以下、「バーナ3の設置間隔」という。)をD1としたときに、下記式(1)の関係を満足することが好ましい。
0.3D≦D1≦0.7D …(1)
バーナ3の設置間隔D1が上記式(1)を満足することによって、バーナ3の本数を減らしながら、加熱室2の内部(炉内)を広範囲に亘って効率良く均一に加熱することが可能である。
また、本実施形態の加熱炉1では、図2に示すように、火炎Frの長さをD2としたときに、下記式(2)の関係を満足することが好ましい。
0.3D≦D2≦0.7D …(2)
ここで、火炎Frの長さD2については、自励振動により火炎Frの向きを変えながらその長さが変化することから、バーナ3が設置される側壁2cとは反対側の側壁2dに火炎Frの先端が最も接近したときの火炎Frの先端からバーナ3が設置される側壁2cまでの距離とする。
火炎Frの長さD2が上記式(2)を満足することによって、バーナ3を設置した側壁2c(側壁2d)とは反対側の側壁2d(側壁2c)を火炎Frにより損傷させるといったことを抑えることが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、溶融したガラス原料(被加熱物S)の均質化を図るため、フォアハースと呼ばれる加熱炉1に本発明を適用した場合を例示しているが、それ以外にも、加熱室の内部に搬入された被加熱物を炉長方向に搬送しながら、被加熱物が加熱室の内部を通過する間に、被加熱物を加熱して加熱室の外部へと搬出する加熱炉に対して、本発明を幅広く適用することが可能である。また、被加熱物についても、上述したガラス原料に限定されるものではなく、本発明の加熱炉により加熱可能なものであればよい。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、上記加熱炉1を用いて、炉内温度の均一性についての評価を行った。具体的に、本実施例では、加熱室2の長さが1300mm、加熱室2の高さが150mm、側壁2c,2d間の距離Dが900mmである加熱炉1を用いた。また、バーナ3は、両側の側壁2c,2dにおいて隣り合うバーナ3の間隔Lが100mmとなるように、加熱室2の炉長方向に1100mmに亘って等間隔に並べて設置した。また、バーナ3は、拡開部10開き角αは45°であり、振動火炎の周期は0.05秒(周波数20Hz)である。
一方、比較例として、上記バーナ3の代わりに、一般的な二重管タイプのバーナを設置した加熱炉を用いて、炉内温度の均一性についての評価を行った。二重管タイプのバーナは、中心から燃料ガスとして都市ガスを噴出し、その周囲から酸化剤として空気又は純酸素を噴出させる構造とした。
以上のような加熱炉を用いて、下記表1に示す実施例1〜7及び比較例1〜5の試験条件にて、炉内温度の均一性についての評価を行った。
Figure 2020051710
加熱炉の炉内温度の均一性については、バーナの列方向及び軸方向における温度分布を測定した。その測定結果を図6及び図7に示す。なお、図6は、各実施例1〜7及び比較例1〜5のバーナの列方向における炉内の温度分布を示すグラフである。また、図7は、各実施例1〜7及び比較例1〜5のバーナの軸方向における炉内の温度分布を示すグラフである。
図6に示すバーナの列方向における炉内の温度分布は、熱電対を用いた温度測定により、バーナの先端から軸方向に向かって100mm離れた位置から、バーナが並ぶ方向(列方向)における温度分布を測定した。一方、図7に示すバーナの軸方向における炉内の温度分布は、熱電対を用いた温度測定により、バーナが並ぶ中心に位置するバーナの軸方向における温度分布を測定した。なお、図6及び図7に示すグラフでは、それぞれ距離0mmの点を基準点とし、基準点からの温度差として表記している。
また、各実施例1〜7及び比較例1〜5について、燃料の使用量を確認し、燃料削減率(%)を求めた。その評価結果を上記表1に示す。燃料削減率は、比較例1における燃料使用量をQmaxとし、評価する各実施例及び比較例における燃料使用量をQとしたときに、(Q/Qmax)×100にて求まる値である。なお、表1に示す燃料(都市ガス)の流量及び酸化剤流量は、各実施例1〜7及び比較例1〜5におけるバーナ全体での流量を示している。
図6及び図7に示すように、比較例1は、従来型の二重管バーナを用いた空気燃焼での結果である。ベースとなる結果として、炉内が均一に加熱されていることがわかる。一方、比較例2は、従来型の二重管バーナを用いた酸素燃焼での結果である。比較例1と比較して、酸化剤を酸素とすることで、燃料使用量が大幅に削減されることがわかる。
一方、比較例3は、従来型の二重管バーナを用いて、バーナの設置間隔D1を拡大した場合の結果である。図6に示すように、バーナの列方向においてバーナの設置間隔D1を広げることで、隣接するバーナ間に温度の谷が生じ、均一加熱性が低下していることがわかる。
また、図7に示すように、バーナの軸方向において側壁近傍の温度が高くなる傾向となった。これは、燃焼量を保ちながらバーナの設置間隔D1を広げたため、バーナ1本当たりの燃焼量が増加し、火炎の長さD2が伸長した結果、火炎の先端が反対側の側壁に達したためと思われる。一般的に、従来型の二重管バーナでは、ノズル設計を適正化しても、火炎の長さD2を短くすることは困難である。
実施例1〜5及び比較例4,5は、自励振動によるバーナを用いて、バーナの設置間隔D1を変化させた結果である。実施例1〜3については、図6及び図7に示すように、均一な温度分布が得られた。
一方、比較例4は、図6に示すように、バーナの列方向において均一な温度分布が得られた。しかしながら、図7に示すように、バーナの軸方向において側壁付近の温度が高くなっている。これは、バーナの設置間隔D1が狭すぎるため、ノズル近傍への伝熱強度が強すぎるためと考えられる。
また、比較例5は、図7に示すように、バーナの軸方向において均一な温度分布を示している。しかしながら、図6にように、バーナの列方向において温度の谷がみられる。これは、バーナの設置間隔D1が広すぎるため、バーナでの加熱可能領域を外れ、温度ムラができたものと考えられる。
これに対して、実施例4〜7は、自励振動によるバーナを用いて、火炎の長さD2を変化させた際の結果である。このとき、火炎の長さD2は、自励振動によるバーナの振動数を適宜変化させることにより調節した。
実施例5及び実施例6は、図6及び図7に示すバーナの列方向及び軸方向において均一な温度分布が得られたことがわかる。
また、実施例4及び実施例7は、図6に示すバーナの列方向において均一な温度分布が得られた。一方、図7に示すバーナの軸方向において側壁付近の温度が若干高くなっていることがわかる。
実施例4は、火炎の長さD2が短くなることで、ノズル近傍で燃焼が完結してしまい、ノズルへの伝熱が強まり、側壁が過熱されたものと考えられる。
一方、実施例9は、火炎の長さD2が長くなることで、バーナが設置された側壁とは反対側の側壁まで火炎が到達し、側壁を過熱したものと考えられる。
以上のことから、実施例1〜7の結果から、炉内の温度を均一に保つためには、バーナの設置間隔D1を0.3D≦D1≦0.7Dとすることが好ましいことが明らかとなった。
また、実施例1〜3,5,6の結果から、側壁の損傷を抑えるためには、火炎の長さD2を0.3D≦D2≦0.7Dとすることが好ましいことが明らかとなった。
1…加熱炉 2…加熱室 2c,2d…側壁 3…バーナ 4…第1の流体噴出口 5…第2の流体噴出口 6…自励振動ノズル(ノズル構造) D1…バーナの設置間隔 D2…火炎の長さ R1…第1の流体 R2…第2の流体 Fr…火炎

Claims (2)

  1. 加熱室の内部に搬入された被加熱物を炉長方向に搬送しながら、前記被加熱物が前記加熱室の内部を通過する間に、前記被加熱物を加熱して前記加熱室の外部へと搬出する加熱炉であって、
    前記加熱室の炉幅方向において距離Dをもって向かい合う両側の側壁に設置されると共に、前記加熱室の炉長方向に所定の間隔で並んで設けられた複数のバーナを備え、
    前記バーナは、第1の流体を噴出する第1の流体噴出口と、前記第1の流体噴出口に向かって前記第1の流体を供給する流体供給路と、前記流体供給路の壁面に路幅方向に対向して開口した一対の開口部と、前記一対の開口部の間を連通する連通路と、前記流体供給路の壁面が前記一対の開口部から前記第1の流体噴出口に向かって路幅方向に拡開した拡開部とを有して、自励振動により前記第1の流体噴出口から噴出される前記第1の流体の向きを周期的に変化させるノズル構造を有し、
    前記加熱室の炉長方向において隣り合う一方のバーナと他方のバーナとの互いに接近する方向に拡開した前記拡開部の壁面に沿った延長線の互いの交点から、前記一方のバーナ及び前記他方のバーナが設置される側壁までの距離をD1としたときに、
    0.3D≦D1≦0.7D
    の関係を満足することを特徴とする加熱炉。
  2. 前記バーナは、前記第1の流体噴出口の周囲に位置して、第2の流体を噴出する第2の流体噴出口を有し、
    前記第1の流体と前記第2の流体との何れか一方を燃料とし、何れか他方を酸化剤として、前記燃料と前記酸化剤との拡散燃焼により火炎を形成すると共に、
    前記火炎の長さをD2としたときに、
    0.3D≦D2≦0.7D
    の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の加熱炉。
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