JP2020051643A - 温水製造システム - Google Patents
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Abstract
【課題】温水タンクの低水位状態及び水温低下を防止できる温水製造システムを提供すること。【解決手段】温水製造システム100は、複数の給水加温ユニット1と、温水タンク51と、温水タンク51の水位センサ50と、給水加温ユニット1の運転台数を制御する台数制御装置30と、を備える。台数制御装置30は、水位センサ50の検出水位が第1水位範囲のときは水位に応じて給水加温ユニット1の運転台数を1台ずつ増減させ、水位センサ50の検出水位が第1水位範囲よりも低い第2水位範囲のときは給水加温ユニット1の全台を運転させる。第1水位範囲のときには、全台の給水流量を初期値に設定して運転させる。第2水位範囲のときには、検出水位に応じて少なくとも1台の給水流量を増加させる。【選択図】図1
Description
本発明は、温水製造システムに関する。
熱源水の熱を用いて給水を加温し、生成された温水をボイラの温水タンクに供給する技術が提案されている。温水タンクの温水がボイラに供給されることにより、ボイラで蒸気を生成するために必要な燃料が削減される。特許文献1には、生成される温水の温度が目標温度に維持されるように給水の流量を調整する出湯温度一定制御に関する技術が開示されている。
生成される温水量が不足すると、温水タンクが渇水に近い低水位状態となり、ボイラの運転を継続できなくなる懸念がある。温水タンクの低水位状態を解消するために、温水タンクに冷水を補給すると、温水タンクの水温が低下し、ボイラでの燃料削減効果が小さくなってしまう。
本発明の態様は、温水タンクの低水位状態及び水温低下を防止できる温水製造システムを提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、複数の給水加温ユニットからなる給水加温ユニット群と、前記給水加温ユニット群で生成された温水を貯留する温水タンクと、前記温水タンクの水位を検出する水位検出手段と、前記給水加温ユニット群の運転台数を制御する台数制御手段と、を備え、複数の前記給水加温ユニットは、それぞれ高温流体と給水との熱交換により給水を加温する熱交換器と、前記熱交換器に対する高温流体の流通状態と非流通状態を切り換える第1流通切換手段と、前記熱交換器に対する給水の流量を調節する流量調節手段と、前記第1流通切換手段及び前記流量調節手段を制御するローカル制御手段と、を有し、前記ローカル制御手段は、前記台数制御手段からの運転指令を受けて前記第1流通切換手段を流通状態に制御する一方、前記台数制御手段からの停止指令を受けて前記第1流通切換手段を非流通状態に制御し、前記第1流通切換手段を流通状態に制御した運転中、給水の流量が前記台数制御手段から指定された設定流量範囲になるように、前記流量調節手段を制御し、前記第1流通切換手段を非流通状態に制御した停止中、給水を遮断するように、前記流量調節手段を制御し、前記台数制御手段は、前記水位検出手段の検出水位値が前記給水加温ユニット群の全台を停止させる上限水位値よりも低い第1水位範囲にある第1水位状態では、全台の前記設定流量範囲に初期流量範囲を指定するとともに、前記検出水位値に応じて前記給水加温ユニット群の運転台数を1台ずつ増減させ、前記水位検出手段の検出水位値が前記第1水位範囲よりも低い第2水位範囲にある第2水位状態では、前記給水加温ユニット群の全台を運転させた状態で、前記検出水位値に応じて少なくとも1台の前記設定流量範囲に前記初期流量範囲を上回る上位流量範囲を指定する、温水製造システムが提供される。
本発明の態様によれば、温水タンクの低水位状態及び水温低下を防止できる温水製造システムが提供される。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
[1]第1実施形態
<温水製造システム>
温水製造システム100は、複数の給水加温ユニット1からなる給水加温ユニット群20と、給水CWを貯留する給水タンク2と、熱源水SWを貯留する熱源水タンク3と、給水加温ユニット群20で生成された温水HWを貯留する温水タンク51と、温水タンク51の水位を検出する水位センサ50と、給水加温ユニット群20の運転台数を制御する台数制御装置30とを備える。
<温水製造システム>
温水製造システム100は、複数の給水加温ユニット1からなる給水加温ユニット群20と、給水CWを貯留する給水タンク2と、熱源水SWを貯留する熱源水タンク3と、給水加温ユニット群20で生成された温水HWを貯留する温水タンク51と、温水タンク51の水位を検出する水位センサ50と、給水加温ユニット群20の運転台数を制御する台数制御装置30とを備える。
また、温水製造システム100は、給水タンク2と複数の給水加温ユニット1のそれぞれとを接続する給水流路10と、複数の給水加温ユニット1のそれぞれと温水タンク51とを接続する温水流路11と、給水タンク2と温水タンク51とを接続するバイパス流路12と、熱源水タンク3と複数の給水加温ユニット1のそれぞれとを接続する熱源水流路13とを有する。
給水タンク2は、給水加温ユニット1及び温水タンク51の少なくとも一方に供給される給水CWを貯留する。給水タンク2は、給水流路10を介して複数の給水加温ユニット1のそれぞれに接続される。給水タンク2は、バイパス流路12を介して温水タンク51にも接続される。給水タンク2に貯留される給水CWの温度は、例えば20℃である。給水タンク2に貯留される給水CWは、軟水である。硬水軟化装置(不図示)により硬度成分が除去された軟水が給水タンク2に貯留される。
熱源水タンク3は、給水加温ユニット1に供給される熱源水SWを貯留する。熱源水タンク3は、熱源水流路13を介して複数の給水加温ユニット1のそれぞれに接続される。熱源水SWは、産業施設から排出される廃温水を含む。熱源水SWは、産業施設から供給流路14を介して熱源水タンク3に供給される。熱源水タンク3は、熱源水SWをオーバーフローさせるオーバーフロー路15を有する。
温水タンク51は、給水加温ユニット1で生成された温水HWを貯留する。温水タンク51は、温水流路11を介して給水加温ユニット1に接続される。また、温水タンク51は、温水流路53を介してボイラ52と接続される。温水流路53には、温水ポンプ54が設けられる。温水ポンプ54が駆動されることにより、温水タンク51の温水HWがボイラ52に供給される。
ボイラ52は、蒸気ボイラである。ボイラ52は、温水タンク51から供給された温水HWを加熱して蒸気を生成する。ボイラ52で生成された蒸気は、蒸気使用機器(不図示)に供給される。温水タンク51の温水HWがボイラ52に供給されることにより、ボイラ52で蒸気を生成するために必要な燃料が削減される。
バイパス流路12には、補給ポンプ7が設けられる。補給ポンプ7は、給水タンク2に貯留されている給水CWを温水タンク51に供給する。補給ポンプ7が駆動されることにより、給水タンク2の給水CWが、給水加温ユニット1を介さずに、バイパス流路12から温水タンク51に供給される。
補給ポンプ7は、可変容量ポンプでもよいし、固定容量ポンプでもよい。補給ポンプ7は、温水タンク51に対して給水CWが供給される流通状態と、温水タンク51に対する給水CWの供給が停止される非流通状態とを切り換える。補給ポンプ7が駆動されることにより、給水タンク2から温水タンク51に対して給水CWが供給される流通状態になる。補給ポンプ7が停止されることにより、給水タンク2から温水タンク51に対する給水CWの供給が停止される非流通状態になる。
水位センサ50は、温水タンク51の水位を検出する水位検出手段として機能する。温水タンク51の水位とは、温水タンク51に貯留される温水HWの表面の高さをいう。本実施形態において、水位センサ50は、電極式水位センサを含む。水位センサ50として、例えば複数の電極棒が温水タンク51に配置されてもよい。複数の電極棒は、電極棒の下端部の高さが異なるように温水タンク51に配置される。温水HWに接触した電極棒が特定されることにより、温水タンク51の水位が検出される。なお、水位センサ50は、温水タンク51の水位を検出できればよく、電極式水位センサ以外に静電容量式水位センサや圧力式センサを利用することもできる。
台数制御装置30は、コンピュータシステムを含む。台数制御装置30は、給水加温ユニット群20の運転台数を制御する台数制御手段として機能する。
図1に示す例において、給水加温ユニット群20は、2台の給水加温ユニット1からなる。なお、給水加温ユニット群20を構成する給水加温ユニット1の数は、3台以上の任意の複数でもよい。複数の給水加温ユニット1は、それぞれ同一構成である。
<給水加温ユニット>
給水加温ユニット1は、熱源水タンク3から供給された熱源水SWの熱を用いて、給水タンク2から供給された給水CWを加温して、温水HWを生成する。給水加温ユニット1は、給水CWを加温して温水HWを生成するヒートポンプ4と、ヒートポンプ4に対する熱源水SWの流通状態と非流通状態とを切り換える熱源水ポンプ5と、ヒートポンプ4に対する給水CWの流量を調節する給水ポンプ6と、ヒートポンプ4で生成された温水HWの温度を検出する温度センサ8と、ローカル制御装置9とを有する。
給水加温ユニット1は、熱源水タンク3から供給された熱源水SWの熱を用いて、給水タンク2から供給された給水CWを加温して、温水HWを生成する。給水加温ユニット1は、給水CWを加温して温水HWを生成するヒートポンプ4と、ヒートポンプ4に対する熱源水SWの流通状態と非流通状態とを切り換える熱源水ポンプ5と、ヒートポンプ4に対する給水CWの流量を調節する給水ポンプ6と、ヒートポンプ4で生成された温水HWの温度を検出する温度センサ8と、ローカル制御装置9とを有する。
給水ポンプ6は、給水流路10に設けられる。給水ポンプ6は、給水タンク2に貯留されている給水CWをヒートポンプ4に供給する。給水ポンプ6が駆動されることにより、給水タンク2の給水CWが、給水流路10を介してヒートポンプ4に供給される。給水ポンプ6は、可変容量ポンプである。給水ポンプ6は、ヒートポンプ4に対する給水CWの流量を調節可能である。
本実施形態において、給水ポンプ6を駆動するモータの駆動周波数がインバータ制御される。給水ポンプ6の回転数は、モータの駆動周波数に連動する。給水ポンプ6の回転数が調整されることにより、給水タンク2からヒートポンプ4に対する給水CWの流量が調節される。
給水ポンプ6は、ヒートポンプ4に対して給水CWが供給される流通状態とヒートポンプ4に対する給水CWの供給が停止される非流通状態とを切り換える。給水ポンプ6が駆動されることにより、給水タンク2からヒートポンプ4に対して給水CWが供給される流通状態になる。給水ポンプ6が停止されることにより、給水タンク2からヒートポンプ4に対する給水CWの供給が停止される非流通状態になる。
熱源水ポンプ5は、熱源水流路13に設けられる。熱源水ポンプ5は、熱源水タンク3に貯留されている熱源水SWをヒートポンプ4に供給する。熱源水ポンプ5が駆動されることにより、熱源水タンク3の熱源水SWが、熱源水流路13を介してヒートポンプ4に供給される。
熱源水ポンプ5は、可変容量ポンプでもよいし、固定容量ポンプでもよい。熱源水ポンプ5は、ヒートポンプ4に対して熱源水SWが供給される流通状態とヒートポンプ4に対する熱源水SWの供給が停止される非流通状態とを切り換える。熱源水ポンプ5が駆動されることにより、熱源水タンク3からヒートポンプ4に対して熱源水SWが供給される流通状態になる。熱源水ポンプ5が停止されることにより、熱源水タンク3からヒートポンプ4に対する熱源水SWの供給が停止される非流通状態になる。
本実施形態において、ヒートポンプ4は、蒸気圧縮式ヒートポンプである。ヒートポンプ4は、圧縮機41と、凝縮器42と、膨張弁43と、蒸発器44とを有する。圧縮機41、凝縮器42、膨張弁43、及び蒸発器44は、順次環状に接続されて循環流路47を形成する。冷媒REは、圧縮機41、凝縮器42、膨張弁43、及び蒸発器44を含む循環流路47を循環する。循環流路47を流れる冷媒REは、気相の冷媒REであるガス冷媒REgと、液相の冷媒REである液冷媒RElとを含む。ヒートポンプ4は、凝縮器42で温熱を取り出す。
また、ヒートポンプ4は、循環流路47において凝縮器42と膨張弁43との間に配置される過冷却器45と、廃熱回収熱交換器46とを有する。
給水流路10は、廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42のそれぞれに接続される。給水タンク2から給水流路10に送出された給水CWは、廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42の順に流れる。
熱源水流路13は、蒸発器44、及び廃熱回収熱交換器46のそれぞれに接続される。熱源水タンク3から熱源水流路13に送出された熱源水SWは、蒸発器44、及び廃熱回収熱交換器46の順に流れる。
冷媒REは、循環流路47において、圧縮機41、凝縮器42、過冷却器45、膨張弁43、及び蒸発器44の順に流れる。
圧縮機41は、冷媒REを圧縮する。圧縮機41には、ガス冷媒REgが供給される。圧縮機41は、ガス冷媒REgを圧縮して高温高圧のガス冷媒REgを生成する。圧縮機41で生成される高温高圧のガス冷媒REgは、給水CWとの熱交換に利用される高温流体である。
圧縮機41は、モータ(不図示)により駆動される。圧縮機41が駆動されることにより、ガス冷媒REgが圧縮され、高温高圧のガス冷媒REgが凝縮器42に供給される。圧縮機41が停止されることにより、凝縮器42に対するガス冷媒REgの供給が停止される。
凝縮器42は、圧縮機41からのガス冷媒REgを凝縮する。給水CWは、給水流路10を介して凝縮器42に供給される。ガス冷媒REgは、凝縮器42において凝縮されることにより放熱して、給水CWに熱を与える。また、ガス冷媒REgは、凝縮器42において放熱することにより液化して液冷媒RElに変換される。凝縮器42は、高温流体であるガス冷媒REgと給水CWとの熱交換により給水CWを加温する。凝縮器42は、給水CWを加温して温水HWを生成する。
凝縮器42は、温水流路11を介して温水タンク51に接続される。凝縮器42で生成された温水HWは、温水流路11を介して温水タンク51に供給される。
膨張弁43は、凝縮器42からの液冷媒RElを膨張させる。膨張弁43は、凝縮器42からの液冷媒RElの圧力及び温度を低下させる。
蒸発器44は、膨張弁43からの液冷媒RElを蒸発させる。熱源水SWは、熱源水流路13を介して蒸発器44に供給される。液冷媒RElは、蒸発器44において蒸発することにより吸熱して、熱源水SWから熱を奪う。また、液冷媒RElは、蒸発器44において吸熱することにより気化してガス冷媒REgに変換される。
過冷却器45は、凝縮器42に供給される前の給水CWと膨張弁43に供給される前の液冷媒RElとを熱交換する間接熱交換器である。給水CWは、給水流路10を介して過冷却器45に供給される。過冷却器45に供給された給水CWにより、膨張弁43に供給される前の液冷媒RElが過冷却される。過冷却器45に供給された液冷媒RElにより、凝縮器42に供給される前の給水CWが加温される。冷媒REは、凝縮器42において潜熱を放出し、過冷却器45において顕熱を放出する。
廃熱回収熱交換器46は、過冷却器45に供給される前の給水CWと蒸発器44を通過した後の熱源水SWとを熱交換する間接熱交換器である。給水CWは、給水流路10を介して廃熱回収熱交換器46に供給される。熱源水SWは、熱源水流路13を介して廃熱回収熱交換器46に供給される。廃熱回収熱交換器46において、給水CWと熱源水SWとが熱交換することにより、過冷却器45に供給される前の給水CWが加温される。
圧縮機41が駆動されることにより、ガス冷媒REgが圧縮され、高温流体である高温高圧のガス冷媒REgが凝縮器42に供給される。圧縮機41が停止されることにより、凝縮器42に対するガス冷媒REgの供給が停止される。圧縮機41は、凝縮器42に対する高温流体(ガス冷媒REg)の流通状態と非流通状態を切り換える第1流通切換手段として機能する。圧縮機41が駆動されることにより、圧縮機41から凝縮器42に対してガス冷媒REgが供給される流通状態になる。圧縮機41が停止されることにより、圧縮機41から凝縮器42に対するガス冷媒REgの供給が停止される非流通状態になる。
凝縮器42は、高温流体(ガス冷媒REg)と給水CWとの熱交換により給水CWを加温する熱交換器として機能する。
熱源水ポンプ5は、蒸発器44及び廃熱回収熱交換器46に対する熱源水SWの流通状態と非流通状態とを切り換える第2流通切換手段として機能する。熱源水ポンプ5が駆動されることにより、熱源水タンク3から蒸発器44及び廃熱回収熱交換器46に対して熱源水SWが供給される流通状態になる。熱源水ポンプ5が停止されることにより、熱源水タンク3から蒸発器44及び廃熱回収熱交換器46に対する熱源水SWの供給が停止される非流通状態になる。
給水ポンプ6は、廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に対する給水CWの流通状態と非流通状態とを切り換える第3流通切換手段として機能する。給水ポンプ6が駆動されることにより、給水タンク2から廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に対して給水CWが供給される流通状態になる。給水ポンプ6が停止されることにより、給水タンク2から廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に対する給水CWの供給が停止される非流通状態になる。また、給水ポンプ6は、給水流路10を介して廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に供給される給水CWの流量を調節する。給水ポンプ6は、廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に対する給水CWの流量を調節する流量調節手段として機能する。
温度センサ8は、凝縮器42で生成された温水CWの温度を検出する。温度センサ8は、温水流路11に配置される。温水流路11は、凝縮器42の出口に接続される。温度センサ8は、凝縮器42で生成された温水CWの温度を検出する温度検出手段として機能する。
ローカル制御装置9は、コンピュータシステムを含む。ローカル制御装置9は、圧縮機41(第1流通切換手段)、熱源水ポンプ5(第2流通切換手段)、及び給水ポンプ6(第3流通切換手段,流量調節手段)及びを制御するローカル制御手段として機能する。ローカル制御装置9は、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6のそれぞれを制御する。ローカル制御装置9は、給水加温ユニット1の運転及び停止を切り換えることができる。
給水加温ユニット1を運転させることは、少なくとも圧縮機41を駆動させることを含む。本実施形態において、給水加温ユニット1を運転させることは、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6のそれぞれを駆動させることを含む。ローカル制御装置9は、圧縮機41、熱源水ポンプ5及び給水ポンプ6のそれぞれを駆動させて、給水加温ユニット1を運転させる。
給水加温ユニット1を停止させることは、少なくとも圧縮機41を停止させることを含む。本実施形態において、給水加温ユニット1を停止させることは、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6のそれぞれを停止させることを含む。ローカル制御装置9は、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6のそれぞれを停止させて、給水加温ユニット1を停止させる。
制御装置9は、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6を連動させる。制御装置9は、圧縮機41を駆動させたとき、熱源水ポンプ5及び給水ポンプ6も駆動させる。制御装置9は、圧縮機41を停止させたとき、熱源水ポンプ5及び給水ポンプ6も停止させる。
圧縮機41を駆動させることは、循環流路47に冷媒RE(REg,REl)が循環される流通状態にすることを含む。圧縮機41を停止させることは、循環流路47の冷媒REの循環が停止される非流通状態にすることを含む。
熱源水ポンプ5を駆動させることは、蒸発器44及び廃熱回収熱交換器46に対して熱源水SWが供給される流通状態にすることを含む。熱源水ポンプ5を停止させることは、蒸発器44及び廃熱回収熱交換器46に対する熱源水SWの供給が停止される非流通状態にすることを含む。
給水ポンプ6を駆動させることは、廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に対して給水CWが供給される流通状態にすることを含む。給水ポンプ6を停止させることは、廃熱回収熱交換器46、過冷却器45、及び凝縮器42に対する給水CWの供給が停止される非流通状態にすることを含む。
<台数制御装置及びローカル制御装置>
図2は、本実施形態に係る台数制御装置30の処理及びローカル制御装置9の処理の一例を示す図である。
図2は、本実施形態に係る台数制御装置30の処理及びローカル制御装置9の処理の一例を示す図である。
複数の給水加温ユニット1のそれぞれは、ローカル制御装置9により個別に制御される。ローカル制御装置9は、台数制御装置30と通信する。
なお、図2は、便宜上、台数制御装置30と通信する1つのローカル制御装置9を示すが、台数制御装置30と通信するローカル制御装置9は複数存在する。
台数制御装置30は、給水加温ユニット群20の運転台数を調整する台数指令をローカル制御装置9に出力する。台数指令は、停止中の給水加温ユニット1を運転させる運転指令、及び運転中の給水加温ユニット1を停止させる停止指令を含む。台数制御装置30は、水位センサ50の検出水位値に基づいて、台数指令を出力する。ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの台数指令を受けて、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6を制御して、給水加温ユニット1(ヒートポンプ4)の運転と停止とを切り換える。
また、台数制御装置30は、ヒートポンプ4に対する給水CWの流量を調節する流量指令をローカル制御装置9に出力する。台数制御装置30は、水位センサ50の検出水位値に基づいて、流量指令を出力する。ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの流量指令を受けて、給水ポンプ6を制御して、ヒートポンプ4に対する給水CWの流量を調節する。
ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの運転指令を受けて、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6を流通状態に制御する一方、台数制御装置30からの停止指令を受けて、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6を非流通状態に制御する。圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6が流通状態になることにより、ヒートポンプ4を含む給水加温ユニット1が運転される。圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6が非流通状態になることにより、ヒートポンプ4を含む給水加温ユニット1が停止される。
ローカル制御装置9は、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6を流通状態に制御したヒートポンプ4の運転中、圧縮機41の出力(回転数)が一定になるように、圧縮機41を制御する。圧縮機41のモータの駆動周波数は一定に維持され、圧縮機41は一定の出力で駆動する。また、ローカル制御装置9は、圧縮機41の吸込冷媒の過熱度が一定になるように、膨張弁43の開度を調節する制御を行う。
ローカル制御装置9は、圧縮機41、熱源水ポンプ5、及び給水ポンプ6を流通状態に制御したヒートポンプ4の運転中、給水CWの流量が台数制御手段30から指定された設定流量範囲Frになるように、給水ポンプ6を制御する。また、ローカル制御装置9は、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を非流通状態に制御したヒートポンプ4の停止中、給水CWを遮断するように、給水ポンプ6を制御する。
台数制御装置30は、ローカル制御装置9に対し、ヒートポンプ4に供給される給水CWの設定流量範囲Frを指定する。設定流量範囲Frとは、ヒートポンプ4に供給される給水CWの目標流量範囲をいう。設定流量範囲Frは、目標とする流量範囲を直接指定してもよいが、温水HWの目標温度値Trを指定するのが好適である。目標温度値Trを指定することにより、後述する出湯温度一定制御を活用しながら、給水CWの流量を調節することができる。
給水加温ユニット群20は、通常、同一能力の給水加温ユニット1を複数台設置して構成される。しかしながら、給水加温ユニット1の個体差(配管施工状態や圧力損失の経時変化等)に起因して、給水ポンプ6を同じ回転数で駆動していても給水CWの流量にばらつきが生じる。そのため、給水CWの目標流量は、特定の設定値ではなく幅のある設定範囲で指定するようにしている。複数のローカル制御装置9に対して同じ目標温度値Trを指定した場合、給水加温ユニット1のそれぞれでは、個体差の影響を受けつつも、給水CWの流量が同じ設定流量範囲Frに収まることになる。
ローカル制御装置9は、ヒートポンプ4の運転中、温度センサ8の検出温度値Tsが目標温度値Trになるように給水ポンプ6を制御する出湯温度一定制御を実行する。出湯温度一定制御では、温度センサ8の検出温度値Tsが目標温度値Trに収束するように、速度型PIDアルゴリズムにより給水ポンプ6の駆動周波数に対する操作量が演算され、インバータ回路からモータ部への出力周波数が調整される。
出湯温度一定制御において、温水HWの温度と給水CWの流量とは連動する。給水CWの流量を増やすために高い設定流量範囲Frを指定したい場合には、低い目標温度値Trを指定する。逆に、給水CWの流量を減らすために低い設定流量範囲Frを指定したい場合には、高い目標温度値Trを指定する。
また、台数制御装置30は、設定流量範囲Frに初期流量範囲Fe及び上位流量範囲Fhの少なくとも一方を指定する。初期流量範囲Feとは、給水CWの設定流量範囲Frに係る初期値をいう。上位流量範囲Fhは、初期流量範囲Feを上回る給水CWの設定流量値Frである。台数制御装置30は、水位センサ50の検出水位値Hsに基づいて、設定流量範囲Frに初期流量範囲Fe及び上位流量範囲Fhの少なくとも一方を指定する。
出湯温度一定制御を活用する場合、初期流量範囲Feの指定は、目標温度値Trに初期温度値Teを指定すればよい。また、上位流量範囲Fhの指定は、目標温度値Trに下位温度値Thを指定すればよい。下位温度値Thは、初期温度値Teを下回る目標温度値Trである。
図2(A)は、台数制御装置30からローカル制御装置9に運転指令が出力される例を示す。図2(A)に示すように、台数制御装置30が運転指令を出力すると(ステップSA1)、ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの運転指令を受けて、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を流通状態に制御する流通指令を出力する。すなわち、ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの運転指令に基づいて、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を駆動してヒートポンプ4を運転させる(ステップSB1)。
また、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を流通状態に制御したヒートポンプ4の運転中、台数制御装置30が流量指令を出力すると(ステップSA2)、ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの流量指令を受けて、給水CWの流量が台数制御装置30から指定された設定流量範囲Frになるように、給水ポンプ6を制御する(ステップSB2)。具体的には、出湯温度一定制御を実行して、温度センサ8の検出温度値Tsが目標温度値Trになるように、給水ポンプ6を制御する。
図2(B)は、台数制御装置30からローカル制御装置9に停止指令が出力される例を示す。図2(B)に示すように、台数制御装置30が停止指令を出力すると(ステップSA3)、ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの停止指令を受けて、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を非流通状態に制御する非流通指令を出力する。すなわち、ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの停止指令に基づいて、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を停止してヒートポンプ4を停止させる(ステップSB3)。
また、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を非流通状態に制御したヒートポンプ4の停止中、ローカル制御装置9は、台数制御装置30からの停止指令に基づいて、給水CWを遮断するように、給水ポンプ6を制御する(ステップSB4)。
図3は、本実施形態に係る台数制御装置30及びローカル制御装置9の一例を示す機能ブロック図である。
なお、図3は、便宜上、台数制御装置30と通信する1つのローカル制御装置9を示すが、台数制御装置30と通信するローカル制御装置9は複数存在する。
図3に示すように、台数制御装置30は、検出水位取得部31と、記憶部32と、台数制御部33と、補給制御部34と、警報制御部35と、通信部36とを有する。
検出水位取得部31は、水位センサ50の検出水位値Hsを取得する。水位センサ50の検出水位値Hsは、温水タンク51の温水HWの貯留量に対応する。
記憶部32は、水位センサ50の検出水位値Hsと、給水加温ユニット群20の運転台数と、温水HWの目標温度値Trとの関係を示す相関データを記憶する。相関データは、相関テーブルでもよいし相関式でもよい。目標温度値Trは、出湯温度一定制御の実行下で複数の給水加温ユニット1のそれぞれに対して設定流量範囲Frを指定するためのものである。
台数制御部33は、検出水位取得部31で取得された水位センサ50の検出水位値Hs及び記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、給水加温ユニット群20の運転台数を調整する台数指令及び給水CWの流量を調節する流量指令をローカル制御装置9に出力する。台数指令は、停止中の給水加温ユニット1を運転させる運転指令、及び運転中の給水加温ユニット1を停止させる停止指令を含む。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが給水加温ユニット群20の全台を停止させる上限水位値Hhよりも低い第1水位範囲にある第1水位状態では、全台の設定流量範囲Frに初期流量範囲Feを指定する。具体的には、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定する。これにより、全台の設定流量範囲Frに初期流量範囲Feを指定するのと同等の操作となる。
更に、台数制御部33は、第1水位状態では、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて給水加温ユニット群20の運転台数を1台ずつ増減させる。具体的には、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴う運転台数の増加、又は水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴う運転台数の減少を実行する。
また、台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位範囲よりも低い第2水位範囲にある第2水位状態では、給水加温ユニット群20の全台を運転させた状態で、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて給水加温ユニット群20の少なくとも1台の設定流量範囲Frに上位流量範囲Fhを指定する。具体的には、少なくとも1台の目標温度値Trに初期温度値Teを下回る下位温度値Thを指定する。これにより、少なくとも1台の設定流量範囲Erに上位流量範囲Ehを指定するのと同等の操作となる。
更に、台数制御部33は、第2水位状態では、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴う設定流量範囲Frの増加、又は検出水位値Hsの上昇に伴う設定流量範囲Frの減少を実行する。具体的には、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴う下位温度値Thを指定する台数の増加、又は水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴う下位温度値Thを指定する台数の減少を実行する。
補給制御部34は、検出水位取得部31で取得された水位センサ50の検出水位値Hsに基づいて、補給ポンプ7を制御する。補給制御部34は、補給ポンプ7を駆動してバイパス流路12に給水CWを流通させる流通状態と、補給ポンプ7を停止してバイパス流路12における給水CWの流通を遮断する非流通状態とを切り換える。
警報制御部35は、検出水位取得部31で取得された水位センサ50の検出水位値Hsが上限水位値Hhよりも高い高水位範囲にある高水位状態、及び検出水位取得部31で取得された水位センサ50の検出水位値Hsが下限水位値Hbよりも低い低水位範囲にある低水位状態において、警報装置16を作動させる。警報装置16は、警報音を出力する警報音出力装置でもよいし、警報表示データを表示する表示装置でもよい。
通信部36は、ローカル制御装置9と通信する。通信部36は、台数制御部33からの台数指令及び流量指令をローカル制御装置9に送信する。
ローカル制御装置9は、通信部90と、第1流通切換制御部91と、第2流通切換制御部92と、検出温度取得部93と、流量制御部94とを有する。
通信部90は、台数制御装置30と通信する。通信部90は、台数制御装置30からの台数指令及び流量指令を受信する。
第1流通切換制御部91は、台数制御装置30からの台数指令を受けて、圧縮機41を制御する切換指令を出力する。第1流通切換制御部91から出力される切換指令は、圧縮機41を駆動して圧縮機41を流通状態に制御する流通指令、及び圧縮機41を停止して圧縮機41を非流通状態に制御する非流通指令を含む。第1流通切換制御部91は、台数制御部33から運転指令を受けたとき、圧縮機41を流通状態に制御する流通指令を出力する。第1流通切換制御部91は、台数制御部33から停止指令を受けたとき、圧縮機41を非流通状態に制御する非流通指令を出力する。
第2流通切換制御部92は、台数制御装置30からの台数指令を受けて、熱源水ポンプ5を制御する切換指令を出力する。第2流通切換制御部92から出力される切換指令は、熱源水ポンプ5を駆動して熱源水ポンプ5を流通状態に制御する流通指令、及び熱源水ポンプ5を停止して熱源水ポンプ5を非流通状態に制御する非流通指令を含む。第2流通切換制御部92は、台数制御部33から運転指令を受けたとき、熱源水ポンプ5を流通状態に制御する流通指令を出力する。第2流通切換制御部92は、台数制御部33から停止指令を受けたとき、熱源水ポンプ5を非流通状態に制御する非流通指令を出力する。
圧縮機41と熱源水ポンプ5とは連動する。第1流通切換制御部91から流通指令が出力されて圧縮機41が流通状態に制御されたとき、第2流通切換制御部92は、流通指令を出力して熱源水ポンプ5を流通状態に制御する。第1流通切換制御部91から非流通指令が出力されて圧縮機41が非流通状態に制御されたとき、第2流通切換制御部92は、非流通指令を出力して熱源水ポンプ5を非流通状態に制御する。
検出温度取得部93は、温度センサ8の検出温度値Tsを取得する。温度センサ8の検出温度値Tsは、凝縮器42からの出湯温度、すなわち温水タンク51への給湯温度である。
流量制御部94は、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を流通状態に制御したヒートポンプ4の運転中、検出温度取得部93により取得された温度センサ8の検出温度値Tsが目標温度値Trになるように、給水ポンプ6を制御する流量指令を出力する。
<制御方法>
次に、本実施形態に係る温水製造システム100の制御方法について説明する。以下の説明においては、給水加温ユニット群20が5台の給水加温ユニット1からなる例について説明する。また、5台の給水加温ユニット1のそれぞれを適宜、1号機、2号機、3号機、4号機、及び5号機、と称する。
次に、本実施形態に係る温水製造システム100の制御方法について説明する。以下の説明においては、給水加温ユニット群20が5台の給水加温ユニット1からなる例について説明する。また、5台の給水加温ユニット1のそれぞれを適宜、1号機、2号機、3号機、4号機、及び5号機、と称する。
また、5台の給水加温ユニット1には、起動優先順位が定められる。本実施形態においては、1号機の起動優先順位が最も高く、1号機に次いで2号機の起動優先順位が高く、2号機に次いで3号機の起動優先順位が高く、3号機に次いで4号機の起動優先順位が高く、5号機の起動優先順位が最も低い。
図4は、本実施形態に係る温水製造システム100の制御方法を説明するための図である。図4は、記憶部32に記憶されている相関データを模式的に示す。図4に示すように、相関データは、水位センサ50の検出水位値Hsと、給水加温ユニット群20の運転台数と、凝縮器42から出湯される温水HWの目標温度値Trとの関係を示す相関テーブルを含む。
相関データにおいて、温水タンク51における上限水位値Hhが設定される。上限水位値Hhとは、給水加温ユニット群20の全台(5台)を停止させる全台停止水位をいう。
また、相関データにおいて、上限水位値Hhよりも低い第1水位範囲が設定される。図4に示すように、第1水位範囲においては、全台の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。本実施形態において、初期温度値Teは、75℃である。
また、第1水位範囲においては、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、給水加温ユニット群20の運転台数が1台ずつ増減される。具体的には、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴って運転台数が増加し、水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴って運転台数が減少する。
また、相関データにおいて、第1水位範囲よりも低い第2水位範囲が設定される。図4に示すように、第2水位範囲においては、給水加温ユニット群20の全台が運転される。
また、第2水位範囲においては、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、目標温度値Trに下位温度値Thが設定される台数が1台ずつ増減される。具体的には、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴って下位温度値Thが設定される台数が増加し、水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴って下位温度値Thが設定される台数が減少する。本実施形態において、下位温度値Thは、55℃である。
第1水位範囲において、給水加温ユニット群20の運転台数を決定するための水位が段階的に設定される。第1水位範囲において、全台停止水位、全台停止水位よりも低い第1水位、第1水位よりも低い第2水位、第2水位よりも低い第3水位、第3水位よりも低い第4水位、及び第4水位よりも低い第5水位が設定される。
第2水位範囲において、目標温度値Trに下位温度値Thが設定される台数を決定するための水位が段階的に設定される。第2水位範囲において、第5水位、第5水位よりも低い第6水位、第6水位よりも低い第7水位、第7水位よりも低い第8水位、第8水位よりも低い第9水位、及び第9水位よりも低いバイパス開放水位が設定される。
第1水位範囲において、全台の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが全台停止水位と第1水位との間に存在するとき、1号機が運転され、2号機から5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位と第2水位との間に存在するとき、1号機及び2号機運転され、3号機から5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位と第3水位との間に存在するとき、1号機から3号機が運転され、4号機及び5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第3水位と第4水位との間に存在するとき、1号機から4号機が運転され、5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第4水位と第5水位との間に存在するとき、1号機から5号機が運転される。
第2水位範囲において、1号機から5号機の全台が運転される。水位センサ50の検出水位値Hsが第5水位と第6水位との間に存在するとき、1号機の目標温度値Trに下位温度値Thが設定され、2号機から5号機の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第6水位と第7水位との間に存在するとき、1号機及び2号機の目標温度値Trに下位温度値Thが設定され、3号機から5号機の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第7水位と第8水位との間に存在するとき、1号機から3号機の目標温度値Trに下位温度値Thが設定され、4号機及び5号機の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第8水位と第9水位との間に存在するとき、1号機から4号機の目標温度値Trに下位温度値Thが設定され、5号機の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第9水位とバイパス開放水位との間に存在するとき、1号機から5号機の目標温度値Trに下位温度値Thが設定される。
このように、第1水位範囲において、相関データは、全台の目標温度値Trが初期温度値Teの状態で、温水タンク51の水位が下降するほど運転台数が増加され、温水タンク51の水位が上昇するほど運転台数が減少される関係である。
また、第2水位範囲において、相関データは、全台が運転された状態で、温水タンク51の水位が下降するほど目標温度値Trに下位温度値Thが設定される台数が増加され、温水タンク51の水位が上昇するほど目標温度値Trに下位温度値Thが設定される台数が減少される関係である。
また、相関データにおいて、第2水位範囲よりも低い低水位範囲が設定される。低水位範囲は、バイパス開放水位よりも低い水位範囲である。バイパス開放水位とは、補給ポンプ7を駆動して、給水タンク2の給水CWを、バイパス流路12を介して温水タンク51に供給させる水位をいう。
次に、台数制御装置30及びローカル制御装置9の動作について説明する。台数制御部33は、検出水位取得部31により取得された水位センサ50の検出水位値Hsが上限水位値Hhよりも高い高水位範囲にある高水位状態であると判定した場合、給水加温ユニット群20の全台を停止させる停止指令を出力する。通信部36は、5台のローカル制御装置9の全てに停止指令を送信する。
停止指令を受信した第1流通切換制御部91は、圧縮機41を停止して冷媒REの流通を停止させ、第2流通切換制御部92は、熱源水ポンプ5を停止して熱源水SWの供給を停止させる。また、停止指令を受信した流量制御部94は、給水ポンプ6を停止して温水タンク51への温水HWの供給を停止させる。
また、警報制御部35は、水位センサ50の検出水位値Hsが上限水位値Hhを上回る高水位状態であると判定した場合、水位センサ50の検出水位値Hsが高水位状態であることを示す高水位アラームを警報装置16に出力させる。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位範囲にある第1水位状態であると判定した場合、全台の設定流量範囲Frに初期流量範囲Feを指定し、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて給水加温ユニット群20の運転台数を1台ずつ増減させるための台数指令を出力する。
上述のように、目標温度値Trを指定することは、設定流量範囲Frを指定することと同等の操作である。また、目標温度値Trに初期温度値Teを指定することは、設定流量範囲Frに初期流量範囲Feを指定することと同等の操作である。
台数制御部33は、検出水位取得部31により取得された水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位範囲にある第1水位状態であると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定する。また、台数制御部33は、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定した状態で、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、給水加温ユニット群20の運転台数を1台ずつ増減させる台数指令を出力する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが全台停止水位と第1水位との間に存在すると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定するとともに、1号機を運転させ、2号機から5号機を停止させる台数指令を出力する。1号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが初期温度値Teになるように、給水ポンプ6を制御する。2号機から5号機のローカル制御装置9は、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を非流通状態にする非流通指令を出力し、給水ポンプ6を停止する停止指令を出力する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値が第1水位と第2水位との間に存在すると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定するとともに、1号機及び2号機を運転させ、3号機から5号機を停止させる台数指令を出力する。1号機及び2号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが初期温度値Teになるように、給水ポンプ6を制御する。3号機から5号機のローカル制御装置9は、圧縮機41及び熱源水ポンプ5を非流通状態にする非流通指令を出力し、給水ポンプ6を停止する停止指令を出力する。
同様に、台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位と第3水位との間に存在すると判定した場合、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定するとともに、1号機から3号機を運転させ、4号機から5号機を停止させる台数指令を出力する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第3水位と第4水位との間に存在すると判定した場合、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定するとともに、1号機から4号機を運転させ、5号機を停止させる台数指令を出力する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値が第4水位と第5水位との間に存在すると判定した場合、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを指定するとともに、1号機から5号機を運転させる台数指令を出力する。
台数制御部33は、検出水位取得部31により取得された水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位範囲にある第2水位状態であると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、給水加温ユニット群20の全台を運転させ、少なくとも1台の給水加温ユニット1の設定流量範囲Frに上位流量範囲Fhを指定する。
上述のように、目標温度値Trに下位温度値Thを指定することは、設定流量範囲Frに上位流量範囲Fhを指定することと同等の操作である。
台数制御部33は、検出水位取得部31により取得された水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位範囲にある第2水位状態であると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、給水加温ユニット群20の全台を運転させた状態で、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、給水加温ユニット群20の少なくとも1台の目標温度値Trに下位温度値Thを指定する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位状態において、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴う下位温度値Thを指定する台数の増加、又は水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴う下位温度値Thを指定する台数の減少を実行する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第5水位と第6水位との間に存在すると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台を運転させた状態で、1号機の目標温度値Trに下位温度値Thを指定し、2号機から5号機の目標温度値Trに初期温度値Teを指定する。1号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが下位温度値Thになるように、給水ポンプ6を制御する。2号機から5号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが初期温度値Teになるように、給水ポンプ6を制御する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第6水位と第7水位との間に存在すると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台を運転させた状態で、1号機及び2号機の目標温度値Trに下位温度値Thを指定し、3号機から5号機の目標温度値Trに初期温度値Teを指定する。1号機及び2号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが下位温度値Thになるように、給水ポンプ6を制御する。3号機から5号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが初期温度値Teになるように、給水ポンプ6を制御する。
同様に、台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第7水位と第8水位との間に存在すると判定した場合、全台を運転させた状態で、1号機から3号機の目標温度値Trに下位温度値Thを指定し、4号機及び5号機の目標温度値Trに初期温度値Teを指定する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第8水位と第9水位との間に存在すると判定した場合、全台を運転させた状態で、1号機から4号機の目標温度値Trに下位温度値Thを指定し、5号機の目標温度値Trに初期温度値Teを指定する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第9水位とバイパス開放水位との間に存在すると判定した場合、全台を運転させた状態で、1号機から5号機の目標温度値Trに下位温度値Thを指定する。
給水加温ユニット1の運転中において、水位センサ50の検出水位値Hsがバイパス開放水位を下回り、低水位範囲にある低水位状態であると判定した場合、補給制御部34は、給水加温ユニット群20の全台を運転したまま、補給ポンプ7を駆動して、バイパス流路12に給水CWを流通させる。本実施形態において、流量制御部94は、水位センサ50の検出水位値Hsが低水位範囲にある低水位状態では、複数の給水加温ユニット1のそれぞれの給水ポンプ6を駆動させたまま、バイパス流路12に給水CWを流通させる。
また、警報制御部35は、水位センサ50の検出水位値Hsがバイパス開放水位を下回る低水位状態であると判定した場合、水位センサ50の検出水位値が低水位値状態であることを示す低水位アラームを警報装置16に出力させる。
給水ポンプ6と補給ポンプ7が同時に駆動されることにより、温水タンク51には、温水HWと給水CW(冷水)が同時に供給される。これにより、低水位範囲にある水位は、第2水位範囲に短時間で復帰する。
なお、水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位状態及び第2水位状態では、補給ポンプ7は停止され、バイパス流路12における給水CWの流通は遮断される。
<効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位範囲にある第1水位状態においては、全台の目標温度値Trに初期温度値Te(75℃)が指定されることによって、実質的に全台の設定流量範囲Frに初期流量範囲Feが指定されるとともに、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、運転台数が1台ずつ増減される。また、水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位範囲にある第2水位状態においては、全台が運転された状態で、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、少なくとも1台の目標温度値Trに下位温度値Th(55℃)が指定されることによって、実質的に少なくとも1台の設定流量範囲Frに上位流量範囲Fhが指定される。これにより、温水タンク51は、ボイラ52の負荷に追従して適正な水位及び水温に維持され、温水タンク51の低水位状態及び水温低下が防止される。
以上説明したように、本実施形態によれば、水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位範囲にある第1水位状態においては、全台の目標温度値Trに初期温度値Te(75℃)が指定されることによって、実質的に全台の設定流量範囲Frに初期流量範囲Feが指定されるとともに、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、運転台数が1台ずつ増減される。また、水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位範囲にある第2水位状態においては、全台が運転された状態で、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、少なくとも1台の目標温度値Trに下位温度値Th(55℃)が指定されることによって、実質的に少なくとも1台の設定流量範囲Frに上位流量範囲Fhが指定される。これにより、温水タンク51は、ボイラ52の負荷に追従して適正な水位及び水温に維持され、温水タンク51の低水位状態及び水温低下が防止される。
温水タンク51の低水位状態を回避するために、給水タンク2の給水CWをバイパス流路12から温水タンク51に直接供給した場合、給水タンク2の給水CWの温度は低いので、温水タンク51の水温が過度に低下してしまう可能性がある。
本実施形態においては、温水タンク51の水位が第2水位範囲では、全台を運転させたまま、検出水位値Hsの下降に伴って、出湯温度一定制御の目標温度値Trを下げる台数を段階的に増やし、温水HWの流量を徐々に増やしていく。これにより、温水タンク51の低水位状態及び水温低下を防止することができる。
[2]第2実施形態
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図5は、本実施形態に係る温水製造システム100の制御方法を説明するための図である。図5は、記憶部32に記憶されている相関データを模式的に示す。図5に示すように、相関データは、水位センサ50の検出水位値Hsと、給水加温ユニット群20の運転台数と、凝縮器42で生成される温水HWの目標温度値Trとの関係を示す相関テーブルを含む。
上述の実施形態と同様、相関データにおいて、上限水位値Hhよりも高い高水位範囲、上限水位値Hhよりも低い第1水位範囲、第1水位範囲よりも低い第2水位範囲、及び第2水位範囲よりも低い低水位範囲が設定される。
上述の実施形態と同様、第1水位範囲において、全台の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。また、第1水位範囲において、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、給水加温ユニット群20の運転台数が1台ずつ増減される。
また、上述の実施形態と同様、第1水位範囲において、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴って給水加温ユニット群20の運転台数が増加し、水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴って給水加温ユニット群20の運転台数が減少する。
また、上述の実施形態と同様、第2水位範囲において、給水加温ユニット群20の全台が運転された状態で、水位センサ50の検出水位値Hsに応じて、少なくとも1台の目標温度値Trに下位温度値Thが設定される。本実施形態においては、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを下回る下位温度値Thが設定される。
具体的には、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴って全台の設定流量範囲Frが段階的に増加するように、全台の目標温度値Trに設定される下位温度値Thが段階的に減少される。また、水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴って全台の設定流量範囲Frが段階的に減少するように、全台の目標温度値Trに設定される下位温度値Thが段階的に増加される。
図5に示すように、第1水位範囲において、全台の目標温度値Trに初期温度値Teが設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが全台停止水位と第1水位との間に存在するとき、1号機が運転され、2号機から5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位と第2水位との間に存在するとき、1号機及び2号機が運転され、3号機から5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位と第3水位との間に存在するとき、1号機から3号機が運転され、4号機及び5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第3水位と第4水位との間に存在するとき、1号機から4号機が運転され、5号機が停止される。水位センサ50の検出水位値Hsが第4水位と第5水位との間に存在するとき、1号機から5号機が運転される。
第2水位範囲において、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴って、全台の目標温度値Trが段階的に減少するように、且つ、水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴って、全台の目標温度値Trが段階的に増加するように下位温度値Thが設定される。
本実施形態において、段階的に設定される下位温度値Thは、第1下位温度値Th1と、第2下位温度値Th2と、第3下位温度値Th3と、第4下位温度値Th4とを含む。第1下位温度値Th1は、70℃である。第2下位温度値Th2は、第1下位温度値Th1よりも低い65℃である。第3下位温度値Th3は、第2下位温度値Th2よりも低い60℃である。第4下位温度値Th4は、第3下位温度値Th3よりも低い55℃である。
第2水位範囲において、給水加温ユニット群20の全台が運転される。水位センサ50の検出水位値Hsが第5水位と第6水位との間に存在するとき、1号機から5号機の目標温度値Trに第1下位温度値Th1が設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第6水位と第7水位との間に存在するとき、1号機から5号機の目標温度値Trに第2下位温度値Th2が設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第7水位と第8水位との間に存在するとき、1号機から5号機の目標温度値Trに第3下位温度値Th3が設定される。水位センサ50の検出水位値Hsが第8水位とバイパス開放との間に存在するとき、1号機から5号機の目標温度値Trに第4下位温度値Th4が設定される。
このように、第1水位範囲において、相関データは、全台の目標温度値Trが初期温度値Teの状態で、温水タンク51の水位が下降するほど運転台数が増加され、温水タンク51の水位が上昇するほど運転台数が減少される関係である。
また、第2水位範囲において、相関データは、全台が運転された状態で、温水タンク51の水位が下降するほど全台の下位温度値Thが段階的に減少され、温水タンク51の水位が上昇するほど全台の下位温度値Thが段階的に増加される関係である。
次に、台数制御装置30及びローカル制御装置9の動作について説明する。検出水位取得部31により取得された水位センサ50の検出水位値Hsが第1水位範囲にある第1水位状態であるときの台数制御装置30の動作及びローカル制御装置9の動作は、上述の第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第2水位範囲にある第2水位状態では、全台の目標温度値Trに初期温度値Teを下回る下位温度値Thを指定する。そして、給水加温ユニット群20の全台を運転させた状態で、水位センサ50の検出水位値Hsの下降に伴う下位温度値Thの段階的な減少、又は水位センサ50の検出水位値Hsの上昇に伴う下位温度値Thの段階的な増加を実行する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第5水位と第6水位との間に存在すると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台を運転させた状態で、1号機から5号機の目標温度値Trに第1下位温度値Th1を指定する。1号機から5号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが第1下位温度値Th1になるように、給水ポンプ6を制御する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第6水位と第7水位との間に存在すると判定した場合、記憶部32に記憶されている相関データに基づいて、全台を運転させた状態で、1号機及び5号機の目標温度値Trに第2下位温度値Th2を指定する。1号機から5号機のローカル制御装置9は、温度センサ8の検出温度値Tsが第2下位温度値Th2になるように、給水ポンプ6を制御する。
同様に、台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第7水位と第8水位との間に存在すると判定した場合、全台を運転させた状態で、1号機から5号機の目標温度値Trに第3下位温度値Th3を指定する。
台数制御部33は、水位センサ50の検出水位値Hsが第8水位と第9水位との間に存在すると判定した場合、全台を運転させた状態で、1号機から5号機の目標温度値Trに第4下位温度値Th4を指定する。
以上説明したように、本実施形態によれば、台数制御部33は、第2水位状態では、全台の目標温度値Trに下位温度値Thを指定し、検出水位値Hsの下降に伴う下位温度値Thの段階的な減少、又は検出水位値Hsの上昇に伴う下位温度値Thの段階的な増加を実行する。本実施形態においても、温水タンク51は、適正な水位及び水温に維持され、温水タンク51の低水位状態及び水温低下が防止される。
[3]コンピュータシステム
図6は、コンピュータシステム1000の一例を示すブロック図である。上述のローカル制御装置9は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。上述の台数制御装置30及びローカル制御装置9の機能は、プログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、プログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
図6は、コンピュータシステム1000の一例を示すブロック図である。上述のローカル制御装置9は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。上述の台数制御装置30及びローカル制御装置9の機能は、プログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、プログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
[4]他の実施形態
図7は、本実施形態に係る熱交換器400の一例を示す模式図である。上述の実施形態においては、給水加温ユニット1が蒸気圧縮式ヒートポンプ4を備えており、凝縮器42が熱交換器として設けられ、圧縮機41が第1流通切換手段として設けられることとした。また、ガス冷媒REgと給水CWとの熱交換により給水CWが加温されることとした。
図7は、本実施形態に係る熱交換器400の一例を示す模式図である。上述の実施形態においては、給水加温ユニット1が蒸気圧縮式ヒートポンプ4を備えており、凝縮器42が熱交換器として設けられ、圧縮機41が第1流通切換手段として設けられることとした。また、ガス冷媒REgと給水CWとの熱交換により給水CWが加温されることとした。
図7に示すように、給水加温ユニット1には、給水CWと熱源水SWとの熱交換により給水CWを加温する熱交換器400が設けられてもよい。また、熱交換器400に対する高温流体(熱源水SW)の流通状態と非流通状態とを切り換える第1流通切換手段として、熱交換器400に対する熱源水SWの供給と停止とを切り換え可能な熱源水ポンプ500が設けられてもよい。また、第1流通切換手段として、熱交換器400に対する熱源水SWの供給と停止とを切り換え可能な開閉弁が設けられてもよい。
なお、上述したように、5台の給水加温ユニット1に起動優先順位が定められている場合、1号機の運転時間(積算運転時間)が最も長くなり、5号機の運転時間(積算運転時間)が最も短くなる。そのため、定期的にローテーションを実施し、5台の給水加温ユニット1の運転時間を均等化してもよい。
なお、上述の実施形態においては、給水ポンプ6が可変容量ポンプであることとした。給水ポンプ6は、固定容量ポンプでもよい。固定容量ポンプである給水ポンプ6が給水流路10に配置される場合、流量調節手段として機能する比例制御弁が給水流路10に配置されてもよい。比例制御弁の開度が制御されることにより、凝縮器42(熱交換器400)に対する給水CWの流量が調節される。給水加温ユニット1の運転時において、比例制御弁が開き、凝縮器42に給水CWを供給する。給水加温ユニット1の停止時において、比例制御弁が閉じ、凝縮器42に対する給水CWを遮断する。第1水位状態及び第2水位状態においては、温度センサ8の検出温度値Tsが目標温度値Trになるように、比例制御弁の開度が制御される(出湯温度一定制御)。低水位状態においては、最大開度になるように比例制御弁が制御されてもよい。
なお、例えば熱源水タンク3の熱源水SWが加圧状態であるとき、熱源水ポンプ5が省略されても、熱源水タンク3の熱源水SWは、熱源水流路13を介して蒸発器44に供給される。そのため、熱源水タンク3の熱源水SWが加圧状態であるとき、第2流通切換手段として、開閉弁が熱源水流路13に設けられてもよい。開閉弁の開閉動作により、蒸発器44(熱交換器400)に対する熱源水SWの流通状態と非流通状態とを切り換えることができる。給水加温ユニット1の運転時において、開閉弁が開き、蒸発器44に熱源水SWが供給される。給水加温ユニット1の停止時において、開閉弁が閉じ、蒸発器44に対する熱源水SWの供給が遮断される。
1…給水加温ユニット、2…給水タンク、3…熱源水タンク、4…ヒートポンプ、5…熱源水ポンプ(第2流通切換手段)、6…給水ポンプ(流量調節手段)、7…補給ポンプ、8…温度センサ(温度検出手段)、9…ローカル制御装置(ローカル制御手段)、10…給水流路、11…温水流路、12…バイパス流路、13…熱源水流路、14…供給流路、15…オーバーフロー路、16…警報装置、20…給水加温ユニット群、30…台数制御装置(台数制御手段)、31…検出水位取得部、32…記憶部、33…台数制御部、34…補給制御部、35…警報制御部、36…通信部、41…圧縮機(第1流通切換手段)、42…凝縮器、43…膨張弁、44…蒸発器、45…過冷却器、46…廃熱回収熱交換器、47…循環流路、50…水位センサ(水位検出手段)、51…温水タンク、52…ボイラ、53…温水流路、54…温水ポンプ、90…通信部、91…第1流通切換制御部、92…第2流通切換制御部、93…検出温度取得部、94…流量制御部、100…温水製造システム、400…熱交換器、500…熱源水ポンプ、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース、CW…給水、Hb…下限水位値、Hh…上限水位値、Hs…検出水位値、HW…温水、RE…冷媒、REg…ガス冷媒、REl…液冷媒、SW…熱源水、Te…初期温度値、Th…下位温度値、Tr…目標温度値、Ts…検出温度値、Ee…初期流量範囲、Eh…上位流量範囲、Er…設定流量範囲、Fe…初期流量値、Fh…上位流量値、Fr…設定流量値。
Claims (6)
- 複数の給水加温ユニットからなる給水加温ユニット群と、
前記給水加温ユニット群で生成された温水を貯留する温水タンクと、
前記温水タンクの水位を検出する水位検出手段と、
前記給水加温ユニット群の運転台数を制御する台数制御手段と、を備え、
複数の前記給水加温ユニットは、それぞれ高温流体と給水との熱交換により給水を加温する熱交換器と、前記熱交換器に対する高温流体の流通状態と非流通状態を切り換える第1流通切換手段と、前記熱交換器に対する給水の流量を調節する流量調節手段と、前記第1流通切換手段及び前記流量調節手段を制御するローカル制御手段と、を有し、
前記ローカル制御手段は、前記台数制御手段からの運転指令を受けて前記第1流通切換手段を流通状態に制御する一方、前記台数制御手段からの停止指令を受けて前記第1流通切換手段を非流通状態に制御し、前記第1流通切換手段を流通状態に制御した運転中、給水の流量が前記台数制御手段から指定された設定流量範囲になるように、前記流量調節手段を制御し、前記第1流通切換手段を非流通状態に制御した停止中、給水を遮断するように、前記流量調節手段を制御し、
前記台数制御手段は、前記水位検出手段の検出水位値が前記給水加温ユニット群の全台を停止させる上限水位値よりも低い第1水位範囲にある第1水位状態では、全台の前記設定流量範囲に初期流量範囲を指定するとともに、前記検出水位値に応じて前記給水加温ユニット群の運転台数を1台ずつ増減させ、前記水位検出手段の検出水位値が前記第1水位範囲よりも低い第2水位範囲にある第2水位状態では、前記給水加温ユニット群の全台を運転させた状態で、前記検出水位値に応じて少なくとも1台の前記設定流量範囲に前記初期流量範囲を上回る上位流量範囲を指定する、
温水製造システム。 - 前記台数制御手段は、前記第1水位状態では、前記検出水位値の下降に伴う運転台数の増加、及び上昇に伴う運転台数の減少を実行し、前記第2水位状態では、前記検出水位値の下降に伴う前記設定流量範囲の増加、及び前記検出水位値の上昇に伴う前記設定流量範囲の減少を実行する、
請求項1に記載の温水製造システム。 - 複数の前記給水加温ユニットは、それぞれ前記熱交換器で生成された温水の温度を検出する温度検出手段を有し、
前記ローカル制御手段は、前記第1流通切換手段を流通状態に制御した運転中、前記温度検出手段の検出温度値が目標温度値になるように、前記流量調節手段を制御する、
請求項1又は請求項2に記載の温水製造システム。 - 前記台数制御手段は、前記第1水位状態では、全台の前記目標温度値に初期温度値を指定し、前記第2水位状態では、少なくとも1台の前記目標温度値に前記初期温度値を下回る下位温度値を指定し、前記第2水位状態では、前記検出水位値の下降に伴う前記下位温度値を指定する台数の増加、及び前記検出水位値の上昇に伴う前記下位温度値を指定する台数の減少を実行する、
請求項3に記載の温水製造システム。 - 前記台数制御手段は、前記第1水位状態では、全台の前記目標温度値に初期温度値を指定し、前記第2水位状態では、全台の前記目標温度値に前記初期温度値を下回る下位温度値を指定し、前記第2水位状態では、前記検出水位値の下降に伴う前記下位温度値の段階的な減少、及び前記検出水位値の上昇に伴う前記下位温度値の段階的な増加を実行する、
請求項3に記載の温水製造システム。 - 複数の前記給水加温ユニットのそれぞれは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が順次環状に接続されて冷媒が循環され、前記凝縮器で温熱を取り出す蒸気圧縮式ヒートポンプと、前記蒸発器に対する熱源水の流通状態と非流通状態を切り換える第2流通切換手段と、を有し、
前記凝縮器及び前記圧縮機は、それぞれ前記熱交換器及び前記第1流通切換手段として設けられており、
前記ローカル制御手段は、前記台数制御手段からの運転指令を受けて前記第1流通切換手段及び前記第2流通切換手段を流通状態に制御する一方、前記台数制御手段からの停止指令を受けて前記第1流通切換手段及び前記第2流通切換手段を非流通状態に制御する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の温水製造システム。
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Citations (4)
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