JP2020051480A - メータガス栓の修理方法及び修理器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常のメータガス栓に適用でき、ガス漏れの恐れが少なく簡単な作業でグリス塗布ができるメータガス栓の修理方法及びその修理方法に用いる修理器具を提供する。【解決手段】ガス供給口11とガス排出口12とが形成されたガス栓本体1と、当該ガス栓本体の内部に形成されたテーパ面13に対してグリスを介して密着するテーパ面23が設けられ、ガス通孔22が形成された栓体2とを備えたメータガス栓10からのガス漏れをグリス塗布して修理するメータガス栓の修理方法である。栓体のテーパ面に当接しグリスガン4からグリスを注入するグリス注入孔34を有する修理器具3を備え、栓体を全閉状態に回動した後、ガス排出口に接続された二次側配管62を外して、修理器具をガス排出口に係合させた状態で、新しいグリスをグリス注入孔からガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との隙間に圧入させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、メータガス栓の修理方法及び修理器具に関し、詳しくは、メータガス栓からのガス漏れをグリス塗布して修理するメータガス栓の修理方法及びグリス塗布するために用いる修理器具に関する。
一般に、都市ガス等を送給するガス配管は、図8に示すように、地面に埋設されたガス供給元側の一次側配管からガス使用者側の二次側配管に移行する境界部において、ガスメータMが設置されている。また、一次側配管のガスメータ接続部には、ガスメータMに送るガスを供給又は停止できるメータガス栓(「ガスコック」とも云う)100が設置されている。かかるメータガス栓100には、図9に示すように、一次側配管111に接続するガス供給口101aと二次側配管120に接続するガス排出口101bとが形成されたガス栓本体101と、当該ガス栓本体101の内部に形成されたテーパ面101cに対してグリスを介して密着するテーパ面102aが設けられ、全開状態から軸CL周りに略90度回動して全閉状態にするガス通孔102bが形成された栓体102と、栓体102を回動させるハンドル103とを備えている。そして、ガス栓本体101のテーパ面101cと栓体102のテーパ面102aとは、全面に塗布されたグリスを介して密着し、ガス漏れを防止する構造となっている。ハンドル103はガス栓本体101に対して着脱可能に形成され、ガス栓本体101に装着した状態で、栓体102の頭部102cと係合するように形成されている。また、栓体102の頭部102cとガス栓本体101に係止された座金104との間には、圧縮コイルばね105が装着され、圧縮コイルばね105の反発力によって、栓体102はテーパ面同士が密着する方向に押されている。
しかし、上記のようなメータガス栓100は、グリスの経年劣化等に基づくグリス切れによって、ガス栓本体101と栓体102との隙間からガス漏れを生じることがある。そのため、メータガス栓100のガス漏れが発生した場合、ガス栓本体101から栓体102を取り出して、栓体102のテーパ面102aにグリスを手で塗布する修理方法が、一般的に行われている。ところが、この修理方法では、一次側配管111からのガスの送給を止めない限り、ガス栓本体101から栓体102を取り出したときに、ガスが噴出して飛散する問題があった。
上記問題を回避するため、例えば、特許文献1には、グリス入替装置を有するガスコックの発明が開示されている。特許文献1の発明は、ガス送給系において管路に取り付けられたガスコックがグリス切れ等により漏洩を生じた場合に、コックを分解又は取り外すことなく容易、迅速にグリスの入替ができるようにしたものである。具体的には、図10に示すように、コック本体201内側の閉子(栓体)203との摺接面に縦溝206を設けると共に、コック本体201の内部に開口するグリスの注入口205とその排出口209とを設け、閉子203の外周面に注入口205の開口に相対する横溝207を設け、かつ縦溝206が閉子203に貫通されたガス通孔に連通されない位置に閉子203が来たとき、縦溝206と排出口209とをそれぞれ連通する小縦溝208を閉子203の外周側に設けて成るグリス入替装置を有するガスコック200である。
上記グリス入替装置を有するガスコック200では、閉子203を回動して、横溝207が注入口205と縦溝206とを連通させると共に小縦溝208を経て排出口209と連通する状態とし、ネジ栓205aを外して注入口205より新しいグリスを注入することによって、古いグリスは排出口209から外部に押し出されて新しいグリスと入れ替わるが、この修理方法を行うためには、すべてのガスコックを、注入口205、縦溝206、横溝207、小縦溝208、排出口209がそれぞれ形成されたガスコック200に変更する必要がある。しかし、それには、膨大な手間が掛かり、また、コスト増大となって好ましくない。
一方、例えば、特許文献2には、上記のような特殊な構造のガスコック200に変更する必要がなく、通常のガスコック(例えば、図9のメータガス栓100)でも、ガスの供給を続けながらガスコックの分解修理が無漏洩で行える修理方法の発明が開示されている。この修理方法は、以下の手順に従って行う。すなわち、図11に示すように、配管307に接続されたコック本体305の上部305aに装着したバッグ本体301と、バッグ本体301の内側に、外部から手を入れて操作できる気密の手袋302を設け、コック本体305の栓305bの径に合わせたゴム栓304をバッグ本体301の内部に入れたコック分解修理用バッグ303を用意し、両手を手袋302の中に入れて栓305bを引き抜き、ゴム栓304を栓305bを外した開口孔に挿入する。次に、栓305bを引き抜き、ゴム栓304を挿入する間に、ガスがバッグ本体301内に充満するため、一方の手袋302に入れた手でバッグ本体301の開口部306を塞ぎつつ、バッグ本体301をコック本体305から外して風通しの良い外部へ持ち出す。その後、バッグ内部から栓305bを取り出して洗浄修理し、グリスを塗布して、栓305bを取り外すときと反対の作業手順で、ゴム栓304とコックの栓305bとを入れ替えるものである。
実公昭46−637号公報 実開昭62−174877号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載された修理方法では、コック本体305から栓305bを引き抜き、ゴム栓304を栓305bを外した開口孔に挿入する間にバッグ本体301内に充満したガスが、バッグ本体301をコック本体305から外す際に、どうしても周囲に漏れやすく、ガス臭による苦情が発生するという問題があった。また、バッグ本体301の容積を小さくして、その中に充満したガスを減らすことも可能ではあるが、その場合、両手を手袋302の中に入れて栓305bを引き抜き、ゴム栓304を栓305bを外した開口孔に挿入する作業がやりにくいという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、通常のメータガス栓に適用でき、ガス漏れの恐れが少なく簡単な作業でグリス塗布ができるメータガス栓の修理方法及びその修理方法に用いる修理器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るメータガス栓の修理方法及び修理器具は、次のような構成を有している。
(1)ガス供給口とガス排出口とが形成されたガス栓本体と、当該ガス栓本体の内部に形成されたテーパ面に対してグリスを介して密着するテーパ面が設けられ、全開状態から軸周りに略90度回動して全閉状態にするガス通孔が形成された栓体とを備えたメータガス栓からのガス漏れをグリス塗布して修理するメータガス栓の修理方法であって、
前記栓体のテーパ面に当接しグリスガンからグリスを注入するグリス注入孔を有する修理器具を備え、
前記ガス栓本体に対して前記栓体を全閉状態に回動した後、前記ガス排出口に接続された二次側配管を外して、前記修理器具を前記ガス排出口に係合させた状態で、前記グリスガンから供給する新しいグリスを、前記グリス注入孔から前記ガス栓本体のテーパ面と前記栓体のテーパ面との隙間に、圧入させることを特徴とする。
本発明においては、栓体のテーパ面に当接しグリスガンからグリスを注入するグリス注入孔を有する修理器具を備え、ガス栓本体に対して栓体を全閉状態に回動した後、ガス排出口に接続された二次側配管を外して、修理器具をガス排出口に係合させた状態で、グリスガンから供給する新しいグリスを、グリス注入孔からガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との隙間に、圧入させるので、メータガス栓自体にグリス入替装置を設ける必要はない。そのため、通常のメータガス栓に適用でき、簡単にグリス塗布ができる。
また、ガス栓本体に対して栓体を全閉状態に回動した後、ガス排出口に接続された二次側配管を外して、修理器具をガス排出口に係合させるので、メータガス栓に送給されるガスを栓体が遮断した状態で、修理器具をガス排出口に係合させることができる。そのため、ガス排出口に接続された二次側配管を外してから、修理器具をガス排出口に係合させるまでの間に、ガス排出口からガス漏れが生じる恐れが少ない。また、メータガス栓に送給されるガスを一時的に遮断する他のガス栓を、新たに設ける必要もない。
また、全閉状態に回動した栓体のテーパ面に当接した修理器具をガス排出口に係合させた状態で、グリスガンから供給する新しいグリスを、修理器具に形成したグリス注入孔からガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との隙間に、圧入させるので、ガス栓本体から栓体を取り出すことなく、簡単に新しいグリスを塗布することができる。また、グリス塗布中に、ガス栓本体と栓体との隙間からガスが漏れる恐れも低減させることができる。
よって、本発明によれば、通常のメータガス栓に適用でき、ガス漏れの恐れが少なく簡単な作業でグリス塗布ができるメータガス栓の修理方法を提供することができる。
(2)(1)に記載されたメータガス栓の修理方法において、
前記グリス注入孔から圧入するグリスによって、前記栓体を前記ガス栓本体に対して軸方向で抜き出る方向に移動させると同時に、前記グリス注入孔から前記ガス栓本体のテーパ面と前記栓体のテーパ面との隙間に、グリスを圧入させることを特徴とする。
本発明においては、グリス注入孔から圧入するグリスによって、栓体をガス栓本体に対して軸方向で抜き出る方向に移動させると同時に、グリス注入孔からガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との隙間に、グリスを圧入させるので、ガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との隙間からのガス漏れを圧入するグリスによって抑制しつつ、ガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面に対して新しいグリスをより均一に塗布することができる。
(3)(1)又は(2)に記載されたメータガス栓の修理方法において、
前記グリス注入孔から、前記栓体のテーパ面の軸方向両端部に向けてグリスを圧入させることを特徴とする。
本発明においては、グリス注入孔から、栓体のテーパ面の軸方向両端部に向けてグリスを圧入させるので、栓体のテーパ面の軸方向中央部に形成されるガス通孔に、直接、グリスが入り込むのを略回避できる。そのため、グリス注入孔から供給するグリスを、ガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との間に無駄なく介在させることができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されたメータガス栓の修理方法において、
前記グリス注入孔から前記ガス栓本体のテーパ面と前記栓体のテーパ面との隙間に圧入させたグリスは、前記グリスガンからのグリスの供給を停止した状態で、前記栓体を軸周りに回動させて、両者のテーパ面全体に分散させることを特徴とする。
本発明においては、グリス注入孔からガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との隙間に圧入させたグリスは、グリスガンからのグリスの供給を停止した状態で、栓体を軸周りに回動させて、両者のテーパ面全体に分散させるので、両者(ガス栓本体と栓体)のテーパ面の周方向において、新しいグリスをより均一に塗布することができる。また、グリスガンからのグリスの供給を停止した状態で、栓体を軸周りに回動させるので、グリスが栓体のガス通孔に入り込む恐れを低減できる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載されたメータガス栓の修理方法に用いる修理器具であって、
前記栓体のテーパ面に当接しグリスを注入する第1グリス注入孔が形成されたゴム系部材と、
前記ガス排出口の内周面に形成された雌ネジに係合する雄ネジを外周面に有し、内周面に雌ネジを有する円筒状係止部材と、
前記円筒状係止部材の雌ネジに係合する雄ネジを外周面に有し、前記第1グリス注入孔と連通し前記グリスガンの注入口と係合する第2グリス注入孔が中央部に形成された円柱状圧入部材とを備え、
前記ガス排出口にネジ係合した前記円筒状係止部材に対して、前記円柱状圧入部材をネジ係合させてネジ溝に沿って回動させることによって、前記円柱状圧入部材が前記ゴム系部材を前記栓体のテーパ面に押圧可能に形成されていることを特徴とする。
本発明においては、栓体のテーパ面に当接しグリスを注入する第1グリス注入孔が形成されたゴム系部材と、ガス排出口の内周面に形成された雌ネジに係合する雄ネジを外周面に有し、内周面に雌ネジを有する円筒状係止部材と、円筒状係止部材の雌ネジに係合する雄ネジを外周面に有し、第1グリス注入孔と連通しグリスガンの注入口と係合する第2グリス注入孔が中央部に形成された円柱状圧入部材とを備え、ガス排出口にネジ係合した円筒状係止部材に対して、円柱状圧入部材をネジ係合させてネジ溝に沿って回動させることによって、円柱状圧入部材がゴム系部材を栓体のテーパ面に押圧可能に形成されているので、グリスガンから供給する新しいグリスを、栓体のテーパ面に対してゴム系部材を所要の圧力で密着させた状態で、注入させることができる。ゴム系部材を栓体のテーパ面に密着させることで、グリスの無駄な使用を抑制することができる。
(6)(5)に記載された修理器具において、
前記ガス排出口の雌ネジは、テーパネジに形成され、
前記円筒状係止部材の雄ネジは、前記ガス排出口のテーパネジのネジ小径部と係合する平行ネジに形成されていることを特徴とする。
本発明においては、ガス排出口の雌ネジは、テーパネジに形成され、円筒状係止部材の雄ネジは、ガス排出口のテーパネジのネジ小径部と係合する平行ネジに形成されているので、特別の工具等を用いることなく、円筒状係止部材を手で簡単に回して、ガス排出口の雌ネジに対して、円筒状係止部材の雄ネジを係合させることができる。そのため、上記修理器具等を持参すれば、メータガス栓のガス漏れ修理を簡単に行うことができる。
(7)(5)又は(6)に記載された修理器具において、
前記円筒状係止部材には、前記ガス排出口の先端面と第1シール部材を介して気密状に当接する円環状鍔部を有し、
前記円柱状圧入部材には、前記円筒状係止部材の外周面と第2シール部材を介して気密状に当接する円筒状鍔部を有することを特徴とする。
本発明においては、円筒状係止部材には、ガス排出口の先端面と第1シール部材を介して気密状に当接する円環状鍔部を有し、円柱状圧入部材には、円筒状係止部材の外周面と第2シール部材を介して気密状に当接する円筒状鍔部を有するので、ガス排出口と円筒状係止部材と円柱状圧入部材との間で、それぞれ気密状態を確保でき、グリス注入時にガス排出口からのガス漏れをより一層防止することができる。
(8)(5)乃至(7)のいずれか1つに記載された修理器具において、
前記ゴム系部材には、前記栓体のテーパ面と当接する略円弧面が形成された略矩形状の栓体当接部と、当該栓体当接部と一体に形成され前記円柱状圧入部材の基端部と当接する円形基台部とを有し、
前記円形基台部には、前記第2グリス注入孔と連通するグリス溜り部が形成され、前記栓体当接部には、前記第1グリス注入孔が前記グリス溜り部と連通し前記栓体の軸方向に沿って傾斜状に形成されていることを特徴とする。
本発明においては、ゴム系部材には、栓体のテーパ面と当接する略円弧面が形成された略矩形状の栓体当接部と、当該栓体当接部と一体に形成され円柱状圧入部材の基端部と当接する円形基台部とを有し、円形基台部には、第2グリス注入孔と連通するグリス溜り部が形成され、栓体当接部には、第1グリス注入孔がグリス溜り部と連通し栓体の軸方向に沿って傾斜状に形成されているので、グリスガンから第2グリス注入孔を経由して注入されたグリスを、一旦グリス溜り部に貯留してから第1グリス注入孔を経由して、栓体の軸方向両端部側へ圧入することができる。そのため、栓体のテーパ面の軸方向中央部に形成されるガス通孔に、直接、グリスが入り込むのを略回避できる。その結果、グリスを、ガス栓本体のテーパ面と栓体のテーパ面との間に無駄なく介在させることができる。
本発明によれば、通常のメータガス栓に適用でき、ガス漏れの恐れが少なく簡単な作業でグリス塗布ができるメータガス栓の修理方法及びその修理方法に用いる修理器具を提供することができる。
本実施形態に係るメータガス栓の修理方法に関係する概略構成図である。 図1に示すA−A断面図である。 図1に示すメータガス栓の修理方法に関する手順を表す要部断面図である。(A)は、メータガス栓に修理器具を装着する前の状態を示し、(B)は、メータガス栓に修理器具を装着した状態を示し、(C)は、グリスガンを操作してメータガス栓にグリスを圧入している状態を示し、(D)は、圧入したグリスをメータガス栓のガス栓本体と栓体のテーパ面に分散させている状態を示し、(E)は、修理器具を外し、メータガス栓に配管を接続した状態を示す。 図1に示す修理器具のゴム系部材における側面図である。 図4に示すゴム系部材の底面図である。 図1に示す修理器具の円筒状係止部材における断面図である。 図1に示す修理器具の円柱状圧入部材における断面図である。 ガスメータの接続部における概略構成図である。 図8に示すメータガス栓の断面図である。 特許文献1に記載されたガスコックの断面図である。 特許文献2に記載されたガスコックの修理方法に関係する概略構成図である。
次に、本発明に係る実施形態であるメータガス栓の修理方法及びその修理方法に用いる修理器具について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本メータガス栓の修理方法の特徴について説明し、次に、その修理方法に用いる修理器具の構成とその動作方法について説明する。最後に、上記修理器具を用いた本修理方法の具体的な手順について説明する。
<本メータガス栓の修理方法の特徴>
まず、本実施形態に係るメータガス栓の修理方法の特徴を、図1〜図3を用いて説明する。図1に、本実施形態に係るメータガス栓の修理方法に関係する概略構成図を示す。図2に、図1に示すA−A断面図を示す。図3に、図1に示すメータガス栓の修理方法に関する手順を表す要部断面図を示す。図3(A)は、メータガス栓に修理器具を装着する前の状態を示し、図3(B)は、メータガス栓に修理器具を装着した状態を示し、図3(C)は、グリスガンを操作してメータガス栓にグリスを圧入している状態を示し、図3(D)は、圧入したグリスをメータガス栓のガス栓本体と栓体のテーパ面に分散させている状態を示し、図3(E)は、修理器具を外し、メータガス栓に配管を接続した状態を示す。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るメータガス栓の修理方法は、ガス供給口11とガス排出口12とが形成されたガス栓本体1と、当該ガス栓本体1の内部に形成されたテーパ面13に対してグリスGSを介して密着するテーパ面23が設けられ、全開状態から軸CL周りに略90度回動して全閉状態にするガス通孔22が形成された栓体2とを備えたメータガス栓10からのガス漏れをグリス塗布して修理するメータガス栓の修理方法である。
また、本メータガス栓の修理方法では、栓体2のテーパ面23に当接しグリスガン4からグリスGSを注入するグリス注入孔34を有する修理器具3を備えている。また、本メータガス栓の修理方法では、ガス栓本体1に対して栓体2を全閉状態に回動した後、ガス排出口12に接続された二次側配管62を外して、修理器具3をガス排出口12に係合させた状態で、グリスガン4から供給する新しいグリスGSを、グリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に、圧入させる。なお、圧入された新しいグリスGSは、各テーパ面13、23上で劣化した古いグリス上にも塗布される。
なお、ガス供給口11の内周面には、テーパネジに加工された雌ネジが形成され、ガス供給元からガスを送給する一次側配管61が接続されている。また、ガス排出口12の内周面には、テーパネジ121Tに加工された雌ネジ121が形成され、使用者側へガスを送給する二次側配管62が接続されている。そして、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23とは、全面に塗布されたグリスGSを介して密着し、ガス漏れを防止する構造となっている。
ここでは、ハンドル5がガス栓本体1に対して着脱可能に形成され、ガス栓本体1に装着した状態で、栓体2の頭部21と係合するように形成されている。また、栓体102の頭部21とガス栓本体1に係止された座金14との間には、圧縮コイルばね15が装着され、圧縮コイルばね15の反発力によって、栓体2はテーパ面13、23同士が密着する方向に押されている。なお、メータガス栓は、上記ハンドル5及び圧縮コイルばね15の無いものでも構わない。
また、本メータガス栓の修理方法では、グリス注入孔34から圧入するグリスGSによって、栓体2をガス栓本体1に対して軸方向で抜き出る方向(矢印Pの方向)に僅かに移動させると同時に、グリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に、グリスGSを圧入させることが好ましい。グリス圧入時には、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間からのガス漏れを圧入するグリスGSによって抑制することができる。また、栓体2が軸方向で抜き出る方向(矢印Pの方向)に移動することによって、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間には、栓体2の軸方向に沿ってグリスGSが注入される。その結果、新しいグリスGSが、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23に対して、より均一に塗布される。
また、本メータガス栓の修理方法では、グリス注入孔34から、栓体2のテーパ面23の軸方向両端部231、232に向けてグリスGSを圧入させることが好ましい。グリスGSは、栓体2のテーパ面23の軸方向両端部231、232に向けて注入されることによって、栓体2のテーパ面23の軸方向中央部233に形成されるガス通孔22に、直接、グリスGSが入り込むのが略回避される。
また、本メータガス栓の修理方法では、グリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に圧入させたグリスGSは、グリスガン4からのグリスGSの供給を停止した状態で、栓体2を軸CL周りに回動させて、両者のテーパ面13、23全体に分散させることが好ましい。これによって、注入された新しいグリスGSが、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との周方向において、より均一に塗布される。ここでは、グリスガン4からのグリスGSの供給を停止した状態で、栓体2を軸CL周りに回動させるので、グリスGSが栓体2のガス通孔22に入り込む量を低減できる。なお、グリスGSがガス通孔22に入り込む量を低減するためには、修理器具3を栓体2のテーパ面23に密着させた状態が好ましい。
<本修理方法に用いる修理器具の構成とその動作方法>
次に、本実施形態に係るメータガス栓の修理方法に用いる修理器具の構成とその動作方法について、図1〜図7を用いて説明する。図1に、本実施形態に係るメータガス栓の修理方法に関係する概略構成図を示す。図2に、図1に示すA−A断面図を示す。図3に、図1に示すメータガス栓の修理方法に関する手順を表す要部断面図を示す。図3(A)は、メータガス栓に修理器具を装着する前の状態を示し、図3(B)は、メータガス栓に修理器具を装着した状態を示し、図3(C)は、グリスガンを操作してメータガス栓にグリスを圧入している状態を示し、図3(D)は、圧入したグリスをメータガス栓のガス栓本体と栓体のテーパ面に分散させている状態を示し、図3(E)は、修理器具を外し、メータガス栓に配管を接続した状態を示す。図4に、図1に示す修理器具のゴム系部材における側面図を示す。図5に、図4に示すゴム系部材の底面図を示す。図6に、図1に示す修理器具の円筒状係止部材における断面図を示す。図7に、図1に示す修理器具の円柱状圧入部材における断面図を示す。
図1〜図7に示すように、本メータガス栓の修理方法では、栓体2のテーパ面23に当接しグリスガン4からグリスGSを注入するグリス注入孔34を有する修理器具3を備えている。なお、グリスガン4には、グリスGSを貯留するグリスタンク42と、修理器具3のグリス注入孔34に接続する注入口(グリスニップル)41と、注入口41とグリスタンク42とを接続するグリスホース44と、グリスタンク42に貯留するグリスGSを注入口41に送給する操作ハンドル43とを備えている。
また、修理器具3には、栓体2のテーパ面23に当接しグリスGSを注入する第1グリス注入孔341が形成されたゴム系部材31と、ガス排出口12の内周面に形成された雌ネジ121に係合する雄ネジ321を外周面に有し、内周面に雌ネジ323を有する円筒状係止部材32と、円筒状係止部材32の雌ネジ323に係合する雄ネジ331を外周面に有し、第1グリス注入孔341と連通しグリスガン4の注入口41と係合する第2グリス注入孔342が中央部に形成された円柱状圧入部材33とを備えている。ここで、第1グリス注入孔341と第2グリス注入孔342とが、前述したグリス注入孔34に相当する。また、円筒状係止部材32の雌ネジ323と、円柱状圧入部材33の雄ネジ331とは、互いに係合する平行ネジである。
また、修理器具3は、ガス排出口12にネジ係合した円筒状係止部材32に対して、円柱状圧入部材33をネジ係合させてネジ溝に沿って回動させることによって、円柱状圧入部材33がゴム系部材31を栓体2のテーパ面23に押圧可能に形成されている。上記構成によって、ガス排出口12にネジ係合する円筒状係止部材32に対して円柱状圧入部材33をネジ軸方向へ進退させて、ゴム系部材31が栓体2のテーパ面23に密着する力Fを調節することができる。これによって、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に圧入したグリスGSが栓体2のガス通孔22に入り込むのを低減できる。
また、ガス排出口12の雌ネジ121は、テーパネジ121Tに形成され、円筒状係止部材32の雄ネジ321は、ガス排出口12のテーパネジ121Tのネジ小径部121Kと係合する平行ネジ321Hに形成されている。テーパネジ121Tのネジ小径部121Kと平行ネジ321Hが係合する構成であるので、特別の工具等を用いることなく、円筒状係止部材32を手で簡単に回して、ガス排出口12の雌ネジ121に対して、円筒状係止部材32の雄ネジ321を係合させることができる。したがって、上記修理器具3等を持参すれば、メータガス栓10のガス漏れ修理を簡単に行うことができる。
また、円筒状係止部材32には、ガス排出口12の先端面122と第1シール部材324を介して気密状に当接する円環状鍔部32Tを有し、円柱状圧入部材33には、円筒状係止部材32の外周面322と第2シール部材325を介して気密状に当接する円筒状鍔部33Tを有する。第1シール部材324は、円環状鍔部32Tの下面に形成された環状溝に嵌装され、第2シール部材325は、円筒状係止部材32の外周面322に形成された環状溝に嵌装されている。また、円筒状鍔部33Tは、円筒状係止部材32の上端部に固定されている。また、円筒状係止部材32の上端部には、グリスガン4の注入口41と係合する係合ネジ342aが形成され、係合ネジ342aは、第2グリス注入孔342と連通されている。
上述したように、円筒状係止部材32の雌ネジ323と、円柱状圧入部材33の雄ネジ331とが平行ネジで係合され、また、ガス排出口12の雌ネジ121と円筒状係止部材32の雄ネジ321とが、テーパネジ121Tと平行ネジ321Hとで係合されているが、円筒状係止部材32に第1シール部材324と第2シール部材325とを有するので、ガス排出口12と円筒状係止部材32と円柱状圧入部材33との間で、それぞれ気密状態を確保でき、グリス圧入時にガス排出口12からのガス漏れをより一層防止することができる。
また、ゴム系部材31には、栓体2のテーパ面23と当接する略円弧面311Mが形成された略矩形状の栓体当接部311と、当該栓体当接部311と一体に形成され円柱状圧入部材33の基端部33Kと当接する円形基台部312とを有している。栓体当接部311の外周縁は、ガス栓本体1の内部に栓体2のガス通孔22と略同形状に形成されたガス孔17に、嵌装するように形成されている。栓体当接部311がガス孔17に嵌装されているので、注入するグリスGSの使用量を抑制できる。また、円形基台部312には、第2グリス注入孔342と連通するグリス溜り部343が円筒状に形成されている。円形基台部312は、ガス排出口12とガス孔17との間に形成された溝部16内に挿入可能に形成されている。また、栓体当接部311には、第1グリス注入孔341がグリス溜り部343と連通し栓体2の軸CL方向に沿って傾斜状に形成されている。第1グリス注入孔341の出口は、栓体当接部311の軸方向の外周縁又はその近傍に形成されている。なお、ゴム系部材31は、例えば、硬質ウレタンで形成されている。
また、ゴム系部材31が上記構造に形成されているので、グリスガン4から第2グリス注入孔342を経由して注入されたグリスGSを、一旦グリス溜り部343に貯留してから第1グリス注入孔341を経由して、栓体2の軸方向両端部231、232側へ圧入することができる。そのため、栓体2のテーパ面23の軸方向中央部233に形成されるガス通孔22に、直接、グリスGSが入り込むのを略回避できる。その結果、グリスGSを、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との間に無駄なく介在させることができる。
<本修理方法の具体的な手順>
次に、本修理方法の具体的な手順を、図3(A)〜(E)を用いて説明する。メータガス栓10に修理器具3を装着する前の段階では、図3(A)に示すように、ガス栓本体1に挿入された栓体2のガス通孔22が、一次側配管61が接続されたガス供給口11と二次側配管62が接続されたガス排出口12とを連通する全開状態となっている。また、ハンドル5は、全開状態を示す位置でガス栓本体1に固定されている。
まず、図3(A)の状態から図3(B)に示す修理器具3をガス栓本体1に装着した状態にする前に、ハンドル5を栓体2の軸周りに略90度回動して全閉状態にする。全閉状態では、栓体2のガス通孔22がガス供給口11とガス排出口12とを連通する方向に対して直交する方向に向けられるので、ガス排出口12へのガスの送給が停止される。その後、ガス排出口12に接続された二次側配管62のネジを緩めて、二次側配管62を取り外し、ガス排出口12に修理器具3を係合させて装着する。
ここで、修理器具3を装着する手順は、まず、ゴム系部材31をガス排出口12から挿入して、栓体2のテーパ面23と当接させ、次に、円筒状係止部材32をガス排出口12にネジ係合させて固定させる。その後、円筒状係止部材32にネジ係合させた円柱状圧入部材33を、矢印Rの方向へネジ溝に沿って回動させて、円柱状圧入部材33がゴム系部材31を栓体2のテーパ面23に密着させる力Fを調節する。
次に、図3(C)に示すように、グリス注入孔34に新しいグリスGSを圧入する。圧入されたグリスGSは、グリス注入孔34内を矢印Sの方向に流れ、ゴム系部材31の出口から栓体2のテーパ面23の軸方向両端部231、232側の隙間へ入り込む。このとき、グリスGSの入り込む力によって、圧縮コイルばね15が撓み、栓体2が軸方向で抜き出る方向Pに移動して、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間が確保される。そのため、グリスGSは、栓体2の軸方向中央部233にも供給される。
次に、図3(D)に示すように、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に圧入させたグリスGSを、グリスガンからのグリスGSの供給を停止した状態で、栓体2を軸周り(矢印Qの方向)に回動させて、両者のテーパ面13、23全体に分散させる。これによって、圧入された新しいグリスGSが、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との周方向において均一に塗布される。なお、図3(C)に示すグリスGSの圧入と、図3(D)に示すグリスGSの分散とを、複数回繰り返しても良い。
なお、栓体2を軸周り(矢印Qの方向)に回動させたとき、ゴム系部材31の栓体当接部が、栓体2のガス通孔22を蓋するので、栓体2のガス通孔22からのガス漏れの恐れは少ない。また、ガスが漏れた場合でも、第1シール部材324と第2シール部材325とを有するので、ガス排出口12と円筒状係止部材32と円柱状圧入部材33との間で、それぞれ気密状態を確保でき、ガス排出口12や修理器具3からのガス漏れを、略確実に防止することができる。
以上のように、圧入された新しいグリスGSが、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に略均一に塗布された後、ガス漏れ検出器によってガス漏れの無いことを確認する。ガス漏れの無い場合には、栓体2のガス通孔22を全閉状態にした上で、図3(E)に示すように、ガス栓本体1に装着した修理器具3を取り外し、ガス排出口に二次側配管62を接続する。最後に、ガス栓本体1にハンドル5を装着し、栓体2のガス通孔22を全開状態に固定して、本修理方法を終了する。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係るメータガス栓の修理方法によれば、栓体2のテーパ面23に当接しグリスガン4からグリスGSを注入するグリス注入孔34を有する修理器具3を備え、ガス栓本体1に対して栓体2を全閉状態に回動した後、ガス排出口12に接続された二次側配管62を外して、修理器具3をガス排出口12に係合させた状態で、グリスガン4から供給する新しいグリスGSを、グリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に、圧入させるので、メータガス栓10自体にグリス入替装置を設ける必要はない。そのため、通常のメータガス栓10に適用でき、簡単にグリス塗布ができる。
また、ガス栓本体1に対して栓体2を全閉状態に回動した後、ガス排出口12に接続された二次側配管62を外して、修理器具3をガス排出口12に係合させるので、メータガス栓10に送給されるガスを栓体2が遮断した状態で、修理器具3をガス排出口12に係合させることができる。そのため、ガス排出口12に接続された二次側配管62を外してから、修理器具3をガス排出口12に係合させるまでの間に、ガス排出口12からガス漏れが生じる恐れが少ない。また、メータガス栓10に送給されるガスを一時的に遮断する他のガス栓を、新たに設ける必要もない。
また、全閉状態に回動した栓体2のテーパ面23に当接した修理器具3をガス排出口12に係合させた状態で、グリスガン4から供給する新しいグリスGSを、修理器具3に形成したグリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に、圧入させるので、ガス栓本体1から栓体2を取り出すことなく、簡単に新しいグリスGSを塗布することができる。また、グリス塗布中に、ガス栓本体1と栓体2との隙間からガスが漏れる恐れも低減させることができる。
よって、本実施形態によれば、通常のメータガス栓に適用でき、ガス漏れの恐れが少なく簡単な作業でグリス塗布ができるメータガス栓10の修理方法を提供することができる。
また、本実施形態によれば、グリス注入孔34から圧入するグリスGSによって、栓体2をガス栓本体1に対して軸方向で抜き出る方向(矢印Pの方向)に移動させると同時に、グリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に、グリスGSを圧入させるので、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間からのガス漏れを圧入するグリスGSによって抑制しつつ、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23に対して新しいグリスGSをより均一に塗布することができる。
また、本実施形態によれば、グリス注入孔34から、栓体2のテーパ面23の軸方向両端部231、232に向けてグリスGSを圧入させるので、栓体2のテーパ面23の軸方向中央部233に形成されるガス通孔22に、直接、グリスGSが入り込むのを略回避できる。そのため、グリス注入孔34から供給するグリスGSを、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との間に無駄なく介在させることができる。
また、本実施形態によれば、グリス注入孔34からガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との隙間に圧入させたグリスGSは、グリスガン4からのグリスGSの供給を停止した状態で、栓体2を軸周り(矢印Qの方向)に回動させて、両者のテーパ面13、23全体に分散させるので、両者(ガス栓本体1と栓体2)のテーパ面13、23の周方向において、新しいグリスGSをより均一に塗布することができる。また、グリスガン4からのグリスGSの供給を停止した状態で、栓体2を軸周りに回動させるので、グリスGSが栓体2のガス通孔22に入り込む恐れを低減できる。
本他の実施形態に係るメータガス栓の修理方法に用いる修理器具によれば、栓体2のテーパ面23に当接しグリスGSを注入する第1グリス注入孔341が形成されたゴム系部材31と、ガス排出口12の内周面に形成された雌ネジ121に係合する雄ネジ321を外周面に有し、内周面に雌ネジ323を有する円筒状係止部材32と、円筒状係止部材32の雌ネジ323に係合する雄ネジ331を外周面に有し、第1グリス注入孔341と連通しグリスガン4の注入口41と係合する第2グリス注入孔342が中央部に形成された円柱状圧入部材33とを備え、ガス排出口12にネジ係合した円筒状係止部材32に対して、円柱状圧入部材33をネジ係合させてネジ溝に沿って回動させることによって、円柱状圧入部材33がゴム系部材31を栓体2のテーパ面23に押圧可能に形成されているので、グリスガン4から供給する新しいグリスGSを、栓体2のテーパ面23に対してゴム系部材31を所要の圧力で密着させた状態で、注入させることができる。ゴム系部材31を栓体2のテーパ面23に密着させることで、グリスGSの無駄な使用を抑制することができる。
また、本他の実施形態によれば、ガス排出口12の雌ネジ121は、テーパネジ121Tに形成され、円筒状係止部材32の雄ネジ321は、ガス排出口12のテーパネジ121Tのネジ小径部121Kと係合する平行ネジ321Hに形成されているので、特別の工具等を用いることなく、円筒状係止部材32を手で簡単に回して、ガス排出口12のテーパネジ121Tに対して、円筒状係止部材32の平行ネジ321Hを係合させることができる。そのため、上記修理器具3等を持参すれば、メータガス栓10のガス漏れ修理を簡単に行うことができる。
また、本他の実施形態によれば、円筒状係止部材32には、ガス排出口12の先端面122と第1シール部材324を介して気密状に当接する円環状鍔部32Tを有し、円柱状圧入部材33には、円筒状係止部材32の外周面322と第2シール部材325を介して気密状に当接する円筒状鍔部33Tを有するので、ガス排出口12と円筒状係止部材32と円柱状圧入部材33との間で、それぞれ気密状態を確保でき、グリス注入時にガス排出口12からのガス漏れをより一層防止することができる。
また、本他の実施形態によれば、ゴム系部材31には、栓体2のテーパ面23と当接する略円弧面311Mが形成された略矩形状の栓体当接部311と、当該栓体当接部311と一体に形成され円柱状圧入部材33の基端部33Kと当接する円形基台部312とを有し、円形基台部312には、第2グリス注入孔342と連通するグリス溜り部343が形成され、栓体当接部311には、第1グリス注入孔341がグリス溜り部343と連通し栓体2の軸方向に沿って傾斜状に形成されているので、グリスガン4から第2グリス注入孔342を経由して注入されたグリスGSを、一旦グリス溜り部343に貯留してから第1グリス注入孔341を経由して、栓体2の軸方向両端部231、232側へ圧入することができる。そのため、栓体2のテーパ面23の軸方向中央部233に形成されるガス通孔22に、直接、グリスGSが入り込むのを略回避できる。その結果、グリスGSを、ガス栓本体1のテーパ面13と栓体2のテーパ面23との間に無駄なく介在させることができる。
本発明は、例えば、メータガス栓からのガス漏れをグリス塗布して修理するメータガス栓の修理方法及びグリス塗布するために用いる修理器具として利用できる。
1 ガス栓本体
2 栓体
3 修理器具
4 グリスガン
5 ハンドル
10 メータガス栓
11 ガス供給口
12 ガス排出口
13、23 テーパ面
22 ガス通孔
31 ゴム系部材
32 円筒状係止部材
32T 円環状鍔部
33 円柱状圧入部材
33K 基端部
33T 円筒状鍔部
34 グリス注入孔
41 注入口
62 二次側配管
121、323 雌ネジ
121K ネジ小径部
121T テーパネジ
122 先端面
231、232 軸方向両端部
311 栓体当接部
311M 略円弧面
312 円形基台部
321、331 雄ネジ
321H 平行ネジ
324 第1シール部材
325 第2シール部材
341 第1グリス注入孔
342 第2グリス注入孔
343 グリス溜り部
GS グリス

Claims (8)

  1. ガス供給口とガス排出口とが形成されたガス栓本体と、当該ガス栓本体の内部に形成されたテーパ面に対してグリスを介して密着するテーパ面が設けられ、全開状態から軸周りに略90度回動して全閉状態にするガス通孔が形成された栓体とを備えたメータガス栓からのガス漏れをグリス塗布して修理するメータガス栓の修理方法であって、
    前記栓体のテーパ面に当接しグリスガンからグリスを注入するグリス注入孔を有する修理器具を備え、
    前記ガス栓本体に対して前記栓体を全閉状態に回動した後、前記ガス排出口に接続された二次側配管を外して、前記修理器具を前記ガス排出口に係合させた状態で、前記グリスガンから供給する新しいグリスを、前記グリス注入孔から前記ガス栓本体のテーパ面と前記栓体のテーパ面との隙間に、圧入させることを特徴とするメータガス栓の修理方法。
  2. 請求項1に記載されたメータガス栓の修理方法において、
    前記グリス注入孔から圧入するグリスによって、前記栓体を前記ガス栓本体に対して軸方向で抜き出る方向に移動させると同時に、前記グリス注入孔から前記ガス栓本体のテーパ面と前記栓体のテーパ面との隙間に、グリスを圧入させることを特徴とするメータガス栓の修理方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたメータガス栓の修理方法において、
    前記グリス注入孔から、前記栓体のテーパ面の軸方向両端部に向けてグリスを圧入させることを特徴とするメータガス栓の修理方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたメータガス栓の修理方法において、
    前記グリス注入孔から前記ガス栓本体のテーパ面と前記栓体のテーパ面との隙間に圧入させたグリスは、前記グリスガンからのグリスの供給を停止した状態で、前記栓体を軸周りに回動させて、両者のテーパ面全体に分散させることを特徴とするメータガス栓の修理方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたメータガス栓の修理方法に用いる修理器具であって、
    前記栓体のテーパ面に当接しグリスを注入する第1グリス注入孔が形成されたゴム系部材と、
    前記ガス排出口の内周面に形成された雌ネジに係合する雄ネジを外周面に有し、内周面に雌ネジを有する円筒状係止部材と、
    前記円筒状係止部材の雌ネジに係合する雄ネジを外周面に有し、前記第1グリス注入孔と連通し前記グリスガンの注入口と係合する第2グリス注入孔が中央部に形成された円柱状圧入部材とを備え、
    前記ガス排出口にネジ係合した前記円筒状係止部材に対して、前記円柱状圧入部材をネジ係合させてネジ溝に沿って回動させることによって、前記円柱状圧入部材が前記ゴム系部材を前記栓体のテーパ面に押圧可能に形成されていることを特徴とする修理器具。
  6. 請求項5に記載された修理器具において、
    前記ガス排出口の雌ネジは、テーパネジに形成され、
    前記円筒状係止部材の雄ネジは、前記ガス排出口のテーパネジのネジ小径部と係合する平行ネジに形成されていることを特徴とする修理器具。
  7. 請求項5又は請求項6に記載された修理器具において、
    前記円筒状係止部材には、前記ガス排出口の先端面と第1シール部材を介して気密状に当接する円環状鍔部を有し、
    前記円柱状圧入部材には、前記円筒状係止部材の外周面と第2シール部材を介して気密状に当接する円筒状鍔部を有することを特徴とする修理器具。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載された修理器具において、
    前記ゴム系部材には、前記栓体のテーパ面と当接する略円弧面が形成された略矩形状の栓体当接部と、当該栓体当接部と一体に形成され前記円柱状圧入部材の基端部と当接する円形基台部とを有し、
    前記円形基台部には、前記第2グリス注入孔と連通するグリス溜り部が形成され、前記栓体当接部には、前記第1グリス注入孔が前記グリス溜り部と連通し前記栓体の軸方向に沿って傾斜状に形成されていることを特徴とする修理器具。
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