JP2020050927A - 転炉の羽口構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽口煉瓦のスポーリングを抑制することのできる、転炉の羽口構造を提供する。【解決手段】羽口構造4は、羽口煉瓦12を含み埋設孔部12dが形成された羽口耐火物13と、埋設孔部12dに埋設され転炉1内に開口する埋設部16を有し炉底部11から転炉1内にガスを吹き込むための金属製のノズル15と、を有する。埋設孔部12dの内周面12eと、埋設部16の外周面16aとの間の摩擦係数μは、所定値より小さい。【選択図】 図3

Description

本発明は、転炉の羽口構造に関する。
転炉は、通常、底吹き羽口構造を有している。羽口構造は、転炉内において鉄皮に設置された羽口煉瓦を含む耐火構造物と、この耐火構造物に挿入された金属製の底吹きノズルと、を有している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の底吹きノズルは、直線管である。上底吹き転炉では、底吹きノズルから不活性ガスが転炉内に吹き込まれる。
特開2013−159801号公報
図1(A)および図1(B)は、従来の転炉100の羽口構造101における課題を説明するための模式図である。図1(A)を参照して、羽口煉瓦102には、耐熱性の高い煉瓦として、MgO−C煉瓦が用いられる。また、底吹きノズル103には、耐熱性の高い金属管が用いられる。この金属管の材料として、例えばオーステナイト系ステンレス鋼が使用される。このような構成において、転炉100内に鋼等の合金の溶湯が注入され転炉100の炉底部の温度が上昇すると、羽口煉瓦102と底吹きノズル103はいずれも熱膨張する。
しかしながら、MgO−C煉瓦からなる羽口煉瓦102の線膨張係数よりも、オーステナイト系ステンレス鋼からなる底吹きノズル103の線膨張係数のほうが、大きい。このため、底吹きノズル103の熱膨張量は、羽口煉瓦102の熱膨張量よりも大きくなる。
円筒形状である底吹きノズル103が熱膨張すると、当該底吹きノズル103は、外径が大きくなるとともに、全長が大きくなる。底吹きノズル103の外径が大きくなることで、底吹きノズル103の外周面は、当該底吹きノズル103の周囲の羽口煉瓦102を矢印F11に示すように押し広げるように変形する。この状態で底吹きノズル103が矢印F12に示すように底吹きノズル102の軸方向S1に膨張すると、羽口煉瓦102が軸方向S1に沿って底吹きノズル103によって上方に向けて引っ張られる。その結果、底吹きノズル103と接触する部分の羽口煉瓦102には、軸方向S1の引張応力が発生する。
また、羽口煉瓦102の熱伝導率よりも金属製の底吹きノズル103の熱伝導率のほうが高い。つまり、羽口煉瓦102の温度上昇速度よりも底吹きノズル103の温度上昇速度のほうが高いため、羽口構造101に熱的な衝撃が加わると、底吹きノズル103と羽口煉瓦102の温度差が大きくなる。その結果、底吹きノズル103の熱膨張量と羽口煉瓦102の熱膨張量との差はさらに大きくなる。その結果、羽口煉瓦102に発生する引張応力は、さらに高まる。
ここで、煉瓦(羽口煉瓦102)は、圧縮負荷に対する破壊強度は高いが、引張負荷に対する破壊強度は比較的低い。このため、羽口煉瓦102に底吹きノズル103からの荷重に起因する引張応力が発生すると、羽口煉瓦102に割れ105が発生し,スポーリング発生の原因になる。スポーリングが発生した結果、図1(A)および図1(B)に示すように、羽口煉瓦102のうち羽口上面104の付近のブロック状部分106は、転炉100内の溶湯によって羽口構造101から脱落する。
このブロック状部分106は、羽口上面104からの厚みが例えば数mm〜数十mm程度である。その結果、底吹きノズル103のうち羽口上面104の付近における一部分107は、溶湯に直接曝され、損耗速度が格段に高くなる。このような、羽口煉瓦102にスポーリングが発生→羽口煉瓦102の一部消滅→底吹きノズル103の損耗促進、のサイクルが繰り返される結果、底吹きノズル103の損耗が促進される。その結果、羽口構造101の更新から交換までの期間が短くなり、羽口構造101の更新周期が短くなってしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、羽口煉瓦のスポーリングを抑制することのできる、転炉の羽口構造を提供することを目的としている。
本発明は、下記の転炉の羽口構造を要旨とする。
(1)羽口煉瓦を含み、埋設孔部が形成された羽口耐火物と、前記埋設孔部に埋設され転炉内に開口する埋設部を有し炉底部から前記転炉内にガスを吹き込むための金属製のノズルと、を備え、前記埋設孔部の内周面と前記埋設部の外周面との間の摩擦係数が所定値より小さい。
(2)前記(1)に記載の転炉の羽口構造であって、前記埋設孔部の内周面の表面粗さ、および、前記埋設部の前記外周面の表面粗さは、前記摩擦係数が前記所定値より小さくなるように設定されている。
(3)前記(1)または(2)に記載の転炉の羽口構造であって、前記埋設孔部と前記埋設部との間に潤滑剤が挿入されている。
(4)前記(1)〜(3)の何れか1項に記載の転炉の羽口構造であって、低摩擦係数部材をさらに備え、前記低摩擦係数部材は、前記埋設孔部の前記内周面と前記埋設部の前記外周面とが直接接触しているときの摩擦係数よりも小さい摩擦係数が前記埋設孔部と前記埋設部との間に生じるように、前記埋設孔部と前記埋設部との間に挿入されている。
本発明によれば、羽口煉瓦のスポーリングを抑制できる。
図1(A)および図1(B)は、従来の転炉の羽口構造における課題を説明するための模式図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る羽口構造を備える転炉の模式的な断面図である。 図3は、転炉の炉底部における羽口構造の周囲を拡大して示す図である。 図4は、変形例の主要部を示す図である。 図5は、比較例1〜4および実施例1〜6における、摩擦係数と、軸方向における引張応力の最大値の割合を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る羽口構造4を備える転炉1の模式的な断面図である。図3は、転炉1の炉底部11における羽口構造4の周囲を拡大して示す図である。図2および図3を参照して、転炉1は、鋼等の合金を含む溶湯に処理を施すために用いられ、例えば、高炉から取り出された溶銑を脱炭するために用いられる。なお、転炉1は、電気エネルギーによって鉄スクラップを溶解させる電気炉として用いられてもよい。
本実施形態では、特に説明なき場合、転炉1の全体が新品の状態、または、羽口構造4が新品に更新された状態の転炉1を基準に説明する。また、本実施形態では、特に説明なき場合、転炉1が起立姿勢(精錬時の姿勢)にあるときを基準に説明する。また、羽口構造4は、転炉1の底部外側から鉄皮2に着脱される構成であってもよいし、転炉1の炉口部8を通して転炉1内に対して搬出入され鉄皮2に着脱される構成であってもよい。
転炉1は、鉄皮2と、鉄皮2に設置された耐火構造3および羽口構造4と、を有している。
鉄皮2は、中空の容器状に形成されている。鉄皮2においては、上端部は開口している。また、鉄皮2は、下方に進むに従い直径が大きくなるテーパ状部分、および、略円筒状部分を有している。鉄皮2の下端部は、中空部分を塞ぐようにして配置された鉄皮底部2aを含んでいる。鉄皮2の内側面の略全域に、耐火構造3が設けられている。
耐火構造3は、溶湯を受けるために設けられており、鉄皮2に隣接配置されたパーマ煉瓦6と、パーマ煉瓦6に対して転炉1の内側に配置されたウェア煉瓦7と、を有している。
パーマ煉瓦6は、例えば、MgO煉瓦であり、ブロック状に形成されている。多数のパーマ煉瓦6が、鉄皮2の内側面に設置されている。
ウェア煉瓦7は、溶湯に直接曝される煉瓦であり、例えば、MgO−C煉瓦であり、ブロック状に形成されている。
上記の構成により、転炉1は、鉄皮2の上端部側に位置する炉口部8と、炉口部8から下方に向けて延びる傾斜部9と、傾斜部9の下方に配置された直胴部10と、直胴部10の下方に配置された炉底部11と、を有している。そして、炉底部11は、鉄皮底部2aと、耐火構造3のうち炉の底部に設置された部分と、羽口構造4と、を有している。
羽口構造4は、上底吹き転炉においては、炉底部11から溶湯に向けて不活性ガスを供給するために設けられる。このような不活性ガスとして、窒素ガス、および、アルゴンガス等を例示できる。羽口構造4は、炉底部11に複数配置されている。各羽口構造4は、互いに同じ構成を有している。
羽口構造4は、羽口煉瓦12を含む羽口耐火物13と、炉底部11から転炉1の溶湯貯留空間14内にガスを吹き込むための金属製のノズル15と、を有している。
羽口耐火物13は、炉底部11において、パーマ煉瓦6およびウェア煉瓦7に取り囲まれている。本実施形態では、羽口耐火物13の全体が、単一の羽口煉瓦12によって形成されている。なお、羽口耐火物13は、ブロック状の煉瓦を積み上げこれらの煉瓦をセラミック粉末等の不定形耐火物で固めることで形成されていてもよい。
羽口煉瓦12は、MgO−C煉瓦であり、本実施形態では、ウェア煉瓦7と同一の材質である。羽口煉瓦12は、本実施形態では、上下に細長い円錐台形状に形成されている。羽口煉瓦12の上面12aおよび下面12bは、それぞれ平坦な面である。本実施形態では、これら上面12aおよび下面12bは、互いに平行である。
羽口煉瓦12の寸法は、転炉1の大きさに応じた値である。本実施形態では、羽口煉瓦12の高さH1は、約1200mmである。羽口煉瓦12の上面12aの直径は、約300mmである。羽口煉瓦12の下面12bの直径は、約400mmである。
羽口煉瓦12の上面12aは、炉底部11におけるウェア煉瓦7の上面と連続した面を形成している。羽口煉瓦12の下面12bは、鉄皮底部2aの内側面に受けられている。
羽口煉瓦12の外周面12cは、パーマ煉瓦6のうち外周面12cに対向する対向面に押さえられているとともに、ウェア煉瓦7のうち外周面12cに対向する対向面に押さえられている。パーマ煉瓦6およびウェア煉瓦7のうち外周面12cに対向する対向面は、外周面12cの形状に沿った形状に形成されている。このように、羽口煉瓦12は、外周面12cの全域および下面12bが、対応するパーマ煉瓦6、ウェア煉瓦7、および、鉄皮底部2aによって拘束されている。一方、羽口煉瓦12の上面12aには、羽口煉瓦12を拘束する部材は配置されていない。
羽口煉瓦12に形成された埋設孔部12dに、ノズル15の一部が挿入されている。ノズル15は、鉄皮底部2aに形成された貫通孔部2bを通して転炉1の内側から転炉1の外側に延びている。ノズル15は、耐熱性の高い金属管で形成されることが好ましい。このような金属管の材料として、オーステナイト系ステンレス鋼を例示できる。オーステナイト系ステンレス鋼として、JIS(日本工業規格)のSUS304等を例示できる。このように、ノズル15が金属管であるため、ノズル15の線膨張係数は、羽口煉瓦12の線膨張係数よりも大きい。
ノズル15は、例えば、細長い鋼板を曲げ加工することで管状に成形し、この管状の鋼板の突き合わせ部を溶接することによって形成されている。本実施形態では、ノズル15は、直線管である。本実施形態では、ノズル15の外径は、約40mmであり、ノズル15の各部の肉厚t1は一定であり、約4mmである。
ノズル15は、羽口煉瓦12と同軸に配置されており、羽口煉瓦12の下面12bから羽口煉瓦12の埋設孔部12d内に進入し、羽口煉瓦12の上面12aまで到達している。換言すれば、ノズル15の上面(埋設部16の上面16e)は、羽口煉瓦12の上面12aと面一に配置されている。ノズル15の内径および外径は、ノズル15から転炉1内に供給される不活性ガスの流量に応じて設定される。
ノズル15は、羽口煉瓦12の埋設孔部12dに埋設されている埋設部16と、埋設部16から羽口煉瓦12の下方に延びる延伸部17と、を有している。
埋設部16は、羽口煉瓦12内に埋設され転炉1の溶湯貯留空間14に開口している。埋設部16は、例えば、羽口煉瓦12に埋設孔部12dを予め形成し、この埋設孔部12に埋設部16を差し込むことで羽口煉瓦12に埋設される。本実施形態では、ノズル15の軸方向S1に沿った埋設部16の長さは、羽口煉瓦12の高さH1と同じである。埋設部16の外周面16aは、羽口煉瓦12の埋設孔部12dの内周面と対向している。埋設部16の外周面16aは、羽口煉瓦12の上面12aと下面12bとの間に亘って延びる筒状の面である。常温時、軸方向S1の各部において、埋設部16の外周面16aの直径は、埋設孔部12dの直径よりも僅かに(例えば、約1mm)小さい。
埋設部16の下端16fから、延伸部17が延びている。延伸部17は、図示しないガス供給源に接続されている。
本実施形態では、埋設孔部12dの内周面12eと埋設部16の外周面16aとの間の摩擦係数μ(静止摩擦係数)が規定されている。この摩擦係数μは、埋設部16から埋設孔部12dに作用する垂直抗力F1と、この垂直抗力F1によって羽口煉瓦12のうち埋設孔部12dの周囲に作用する引張荷重F2(最大静止摩擦力)と、の比である。本実施形態では、この摩擦係数μは、所定値の一例としての0.3より小さく設定されており、0.2以下であることがより好ましい。
摩擦係数μが0.3以上であると、垂直抗力F1に対する引張荷重F2、すなわち、埋設孔部12dの周囲において羽口煉瓦12に作用する引張応力の最大値が過大となり、スポーリングが発生し易くなってしまう。摩擦係数μが0.3より小さければ、垂直抗力F1に対する引張荷重F2、すなわち、羽口煉瓦12に作用する引張応力の最大値は過大とならず、スポーリングは発生し難い。この傾向は、摩擦係数μが0.2以下のときに顕著に高くなる。
本実施形態では、(a)埋設孔部12dの内周面12eの表面粗さ、および、埋設部16の外周面16aの表面粗さは、摩擦係数μが0.3より小さくなるように設定されている。また、本実施形態では、(b)埋設孔部12dと埋設部16との間に潤滑剤20が挿入されている。
上記(a)の構成を実現するための処理としては、埋設孔部12dの内周面12eの表面粗さを低減させる処理、および、埋設部16の外周面16aの表面粗さを低減させる処理の少なくとも一方を例示できる。
上記(a)、(b)の構成は、摩擦係数μが0.3未満となるようにするために、何れか一つのみ適用されてもよいし、双方が施されてもよい。
上記(a)の構成を実現するための処理について説明すると、埋設孔部12dの内周面12eの表面粗さを低減させる処理として、羽口煉瓦12の埋設孔部12dとして用いられることとなる煉瓦の孔部の内周面に対する砥石や砥粒を用いた研磨処理を例示できる。同様に、ノズル15の埋設部16の外周面16aの表面粗さを低減させる処理として、ノズル15となる鋼管の外周面に対する砥石や砥粒を用いた研磨処理を例示できる。
上記(b)の構成について説明すると、潤滑剤20として、例えば、アルミナ、窒化ほう素等の酸化系および窒化系のセラミック粉末やニッケル粉末を含有する高温用の潤滑剤を使用することができる。潤滑剤20としては、高温環境で使用されるため、固体状またはペースト状の潤滑剤が好ましい。
潤滑剤20の厚みは、羽口煉瓦12の内周面12eと埋設部16の外周面16aとが直接接触しない程度であればよく、具体的な厚みは限定されない。潤滑剤20は、埋設孔部12dの周方向の全域に亘って配置される。
潤滑剤20は、埋設孔部12dの内周面12eと、埋設部16の外周面16aとの間において、軸方向S1の少なくとも一部に介在している。
埋設孔部12dの内周面12eの表面粗さが低減されている領域、埋設部16の外周面16aの表面粗さが低減されている領域、および、潤滑剤20が配置されている領域は、少なくとも、羽口構造4の上面位置P1(羽口煉瓦12の上面12a)から、後述する交換基準損耗深さ位置P2までの間であることが好ましく、軸方向S1における埋設部16の全域に亘って存在していることが、より好ましい。
ここで、精錬対象となる高温の合金の溶湯が転炉1に繰り返し供給されることで、耐火構造3および羽口構造4は、溶湯によって徐々に溶融され損耗していく。そして、この損耗度合が一定の値に達すると、転炉1内のウェア煉瓦7および羽口構造4が新品のものに更新される。この更新の基準として、交換基準損耗深さ位置P2が設定されている。耐火構造3および羽口構造4が交換基準損耗深さ位置P2まで損耗すると、転炉1内のウェア煉瓦7および羽口構造4が新品のものに更新される。
交換基準損耗深さ位置P2は、羽口構造4の使用前(新品時)における羽口構造4の上面位置P1から、羽口耐火物13の高さH1の例えば1/2〜3/4の位置(本実施形態では、1/2の位置)に設定されている。上面位置P1は、羽口構造4の使用前における羽口煉瓦12の上面12aの位置である。
なお、ノズル15の延伸部17の外周面17aについて、上記(a)、(b)で説明したのと同様の構成が採用されてもよい。
以上の構成を有する転炉1において、転炉1内に鋼等の合金の溶湯が溜められると、炉底部11の温度は極めて高い値となる。例えば、羽口煉瓦12の上面12aの温度が約1500度、羽口煉瓦12の下面12bの温度が約400度にまで達する。これにより、羽口煉瓦12と底吹きノズル15は、いずれも熱膨張する。
しかしながら、前述したように、羽口煉瓦12の線膨張係数よりも、オーステナイト系ステンレス鋼によって形成されたノズル15の線膨張係数のほうが大きい。このため、ノズル15の熱膨張量は、羽口煉瓦12の熱膨張量よりも大きくなる。
円筒形状であるノズル15が熱膨張すると、当該ノズル15は、外径が大きくなるとともに、全長が大きくなる。ノズル15の外径が大きくなることで、埋設部16の外周面16aは、埋設部16の周囲の羽口煉瓦12を押し広げるように変形する。これにより、埋設部16は、羽口煉瓦12に垂直抗力F1を作用する。この状態で埋設部16がノズル15の軸方向S1に膨張すると、ノズル15は、ノズル15の周囲の羽口煉瓦12を軸方向S1に引っ張り、羽口煉瓦12の埋設孔部12dの内周面12eに、引張荷重F2を作用する。しかしながら、前述したように、羽口煉瓦12の埋設孔部12dとノズル15の埋設部16との間の摩擦係数μが低くされている結果、埋設部16は、羽口煉瓦12に対して滑り易い。これにより、羽口煉瓦12に発生する引張応力は、小さくて済む。
また、転炉1内に溶湯が注がれることで羽口構造4の上面に熱的な衝撃が加わると、羽口構造4の上面の温度が急上昇する。この場合、羽口煉瓦12の温度上昇速度よりも金属製ノズル15の温度上昇速度のほうが高い。このため、羽口構造4に熱的な衝撃が加わると、ノズル15と羽口煉瓦12との温度差が大きくなり、ノズル15の熱膨張量と羽口煉瓦12の熱膨張量との差は大きくなる。しかしながら、前述したように、ノズル15の埋設部16は、羽口煉瓦12に対して滑りやすく、これにより、ノズル15から羽口煉瓦12に作用する引張荷重F2が小さくて済むので、羽口煉瓦12に発生する引張応力は、大きくならずに済む。
以上の次第で、本実施形態によると、埋設孔部12dの内周面12eと、埋設部16の外周面16aとの間の摩擦係数μが、0.3より小さい値に設定されている。この構成により、羽口煉瓦12に対して埋設部16が滑り易くなり、埋設部16から羽口煉瓦12に作用する引張荷重F2を小さくできる。よって、引張荷重に対する破壊強度が低い羽口煉瓦12における割れ(スポーリング)の発生をより確実に抑制できる。その結果、スポーリング発生によって羽口煉瓦12の上端部が部分的に欠けることによる羽口煉瓦12の損耗と、羽口煉瓦12の欠けに伴うノズル15の早期損耗と、を抑制できる。その結果、羽口構造4の更新から交換までの期間をより長くでき、羽口構造4の更新周期をより長くできる。
また、本実施形態によると、埋設孔部12dの内周面12eの表面粗さ、および、埋設部16の外周面16aの表面粗さは、摩擦係数μが0.3より小さくなるように設定されている。このように、内周面12eおよび外周面16aの少なくとも一方の表面粗さを低減させる簡易な処理によって、スポーリングの発生をより確実に抑制できる。
また、本実施形態によると、埋設孔部12dと埋設部16との間に潤滑剤20を挿入する簡易な処理によって、羽口煉瓦12に対する埋設部16の滑り性をよくできる結果、スポーリングの発生をより確実に抑制できる。
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の実施の形態に限られない。本発明は、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。なお、以下では、上述の実施形態と異なる構成について主に説明し、上述の実施形態と同様の構成については図に同様の符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
(1)上述の実施形態では、摩擦係数μを0.3より小さくするための構成として、上記(a)、(b)の構成を説明した。しかしながら、この処理に限定されない。図4は、変形例の主要部を示す図である。図4を参照して、摩擦係数μを低減する構成として、(c)埋設部16と埋設孔部12dとの間に低摩擦係数部材21が挿入されていてもよい。
低摩擦係数部材21は、埋設孔部12dの内周面12eと埋設部16の外周面16aとが直接接触しているときの摩擦係数よりも小さい摩擦係数μが埋設孔部12dと埋設部16との間に生じるように、埋設孔部12dと埋設部16との間に挿入されている。
低摩擦係数部材21は、円筒状部材であり、埋設孔部12dの内周面12eと、埋設部16の外周面16aとは、直接または潤滑剤20を介して向かい合っている。低摩擦係数部材21は、少なくとも上面位置P1と交換基準損耗深さ位置P2との間に配置されていることが好ましく、本実施形態では、軸方向S1における埋設孔部12dの全域(埋設部16の全域)に亘って配置されている。低摩擦係数部材21の外径は、埋設孔部12dの内周面12eの直径と略同じである。また、低摩擦係数部材21の内径は、埋設部16の外周面16aの直径と略同じである。低摩擦係数部材21は、ノズル15の周方向の全域に亘って配置されている。
低摩擦係数部材21は、例えば、当該低摩擦係数部材21の内周面および外周面における表面粗さが所定値以下に設定されている。低摩擦係数部材21の材質として、アルミナ、ムライト、ジルコニア、サイアロン等のセラミック材を例示できる。本実施形態では、低摩擦係数部材21は、セラミックパイプである。低摩擦係数部材21は、ノズル15内を通過する常温のガスからの冷気が羽口煉瓦12に伝わらないようにする機能を有している。これにより、埋設孔部12dの周囲における羽口煉瓦12の熱膨張量と、低摩擦係数部材21の熱膨張量との差が大きくなることが抑制されている。
上記(c)の低摩擦係数部材21は、上記(a)、(b)の摩擦係数低減の構成と併用されてもよいし、併用されなくてもよい。すなわち、(a)、(b)、(c)で説明した摩擦係数低減のための構成は、一つのみ適用されてもよいし、何れか二つが適用されてもよいし、三つとも適用されてもよい。
上記(b)の潤滑剤20が用いられる構成と、上記(c)の低摩擦係数部材21が用いられる構成と、が併用される場合、潤滑剤20は、埋設孔部12dと低摩擦係数部材21との間、および、低摩擦係数部材21と埋設部16との間の少なくとも一方に介在される。
第1変形例によると、ノズル15の埋設部16と羽口煉瓦12との間に低摩擦係数部材21が配置されることにより、ノズル15はよりスムーズに熱伸びできる。その結果、ノズル15から羽口煉瓦12に作用する引張荷重F2をより小さくできる。よって、羽口煉瓦12にスポーリングが生じることをより確実に抑制できる。
ノズル15の埋設部16の摩擦係数μが低減された場合の効果を検証するために、有限要素法(FEM:Finite Element Method)解析を実施した。具体的には、羽口構造4をコンピューター上でモデル化した。
モデル化された羽口構造4の詳細な構成は、以下の通りである。
(羽口煉瓦の材質および形状)
材質:MgO−C煉瓦であり、MgOを75質量%含有し、Cを21質量%有する。
形状:円錐台
上面12aの直径:300mm
下面12bの直径:400mm
高さH1:1200mm
(ノズルの形状、材質)
羽口煉瓦12の中心軸線と同軸に形成された埋設孔部12dに、ノズル15の埋設部16が埋設されている。埋設孔部12dの内周面12eの直径は、埋設部16の外周面16aの直径よりも1mm大きい。
材質:SUS304(オーステナイト系ステンレス鋼)
ノズル15の全長:1200mmとし、ノズル15の全体を埋設部16とした。
ノズル15の埋設部16の外周面16aの直径:40mm
ノズル15の肉厚:4mm
(羽口構造の物性値)
(羽口構造における羽口煉瓦の物性値)
羽口煉瓦12の物性値は、以下の通りである。
線膨張係数:11.2×10−6/℃
ヤング率:2820MPa
ポアソン比:0.25
(ノズルの物性値)
ノズル15(SUS304)の物性値は、以下の通りである。
線膨張係数:19.7×10−6/℃
ヤング率:89000MPa
ポアソン比:0.3
(羽口煉瓦とノズル間の摩擦係数)
羽口煉瓦とノズル間の摩擦係数μを、1.00〜0.00の間で変化させた。具体的には、摩擦係数μを、以下のように設定した。
比較例1:μ=1.00
比較例2:μ=0.70
比較例3:μ=0.50
比較例4:μ=0.30
実施例1:μ=0.28
実施例2:μ=0.25
実施例3:μ=0.22
実施例4:μ=0.20
実施例5:μ=0.10
実施例6:μ=0.00
(羽口構造に対する温度・拘束条件)
FEM解析では、羽口煉瓦12およびノズル15の上面温度を1500℃、下面温度を400℃に設定した。また、炉底部11に配置される羽口煉瓦12は、当該羽口煉瓦12の周囲のパーマ煉瓦6およびウェア煉瓦7によって熱伸びを拘束される。このため、FEM解析では、羽口煉瓦12の外周部は当該羽口煉瓦12の半径方向に膨張しないように境界条件を与えた。この条件は、比較例1〜4および実施例1〜6において共通である。
(解析結果)
FEM解析で求めた、羽口煉瓦12のうち埋設孔部12dの周囲に発生する、煉瓦高さ方向(軸方向S1)の引張応力の最大値(解析結果)を表1および図5に示す。図5は、比較例1〜4および実施例1〜6における、摩擦係数μと、軸方向S1における引張応力の最大値の割合を示すグラフである。解析結果は、摩擦係数μによる影響を比較し易くするために整理した。具体的には、比較例1における、軸方向S1の引張応力の最大値を1としたときの、比較例2〜4および実施例1〜6のそれぞれにおける、軸方向S1における引張応力の最大値の割合を算出した。
図5において、○点は、実際にFEM解析を行った結果を示している。図5において、○点を結んだ線は、摩擦係数μと引張応力の最大値との関係を視覚的に示す傾向線である。
Figure 2020050927
比較例の最大引張応力を1.000とした場合の比
表1および図5から明らかなように、実施例1〜6は、比較例1〜4と比べて、明らかに引張応力の最大値が低下した。特に、摩擦係数μが0.28である実施例1では、最大引張応力の最大値が、比較例1と比べて25%以上低下した。さらに、図5によく示されているように、摩擦係数μが0.30から0.20へ低下することで、摩擦係数μの低下率に対する最大引張応力の低下率が顕著に大きくなった。また、摩擦係数μが0.20から0.00へ低下したときも、摩擦係数μの低下率に対する最大引張応力の低下率が大きくなった。
このように、摩擦係数μを0.3より小さくすることが好ましく、摩擦係数μを0.2以下にすることがより一層好ましいことが実証された。すなわち、実施例1〜6によって、羽口煉瓦12の割れ(スポーリング)を抑制することが実証された。
本発明は、転炉の羽口構造として広く適用することができる。
1 転炉
4 羽口構造
11 炉底部
12 羽口煉瓦
12d 埋設孔部
12e 埋設孔部の内周面
13 羽口耐火物
15 ノズル
16 埋設部
16a 埋設部の外周面
20 潤滑剤
21 低摩擦係数部材
μ 摩擦係数

Claims (4)

  1. 羽口煉瓦を含み、埋設孔部が形成された羽口耐火物と、
    前記埋設孔部に埋設され転炉内に開口する埋設部を有し炉底部から前記転炉内にガスを吹き込むための金属製のノズルと、を備え、
    前記埋設孔部の内周面と前記埋設部の外周面との間の摩擦係数が所定値より小さい、転炉の羽口構造。
  2. 請求項1に記載の転炉の羽口構造であって、
    前記埋設孔部の内周面の表面粗さ、および、前記埋設部の前記外周面の表面粗さは、前記摩擦係数が前記所定値より小さくなるように設定されている、転炉の羽口構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の転炉の羽口構造であって、
    前記埋設孔部と前記埋設部との間に潤滑剤が挿入されている、転炉の羽口構造。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の転炉の羽口構造であって、
    低摩擦係数部材をさらに備え、
    前記低摩擦係数部材は、前記埋設孔部の前記内周面と前記埋設部の前記外周面とが直接接触しているときの摩擦係数よりも小さい摩擦係数が前記埋設孔部と前記埋設部との間に生じるように、前記埋設孔部と前記埋設部との間に挿入されている、転炉の羽口構造。
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