JP2020050875A - ポリアミドイミド溶液の製造方法および増粘ポリアミドイミド - Google Patents

ポリアミドイミド溶液の製造方法および増粘ポリアミドイミド Download PDF

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【課題】ディップコータ、バーコータ、スピンコータ、ダイコータ等を用いた塗布に用いられる、保存安定性に優れ、充分に増粘されたポリアミドイミド溶液を提供する。【解決手段】<1> PAI溶液に、PAI質量に対し、0.1質量%以上、10質量%以下のカルボジイミド(CDI)を加えた後、PAIとCDIとを反応させることを特徴とするPAI溶液の製造方法。<2> PAIに対し0.1質量%以上、10質量%以下配合されたCDIにより鎖延長された増粘PAI。【選択図】 なし

Description

本発明は、ディップコータ、バーコータ、スピンコータ、ダイコータ等を用いた塗布に用いられる保存安定性に優れたポリアミドイミド(PAI)溶液の製造方法およびこの方法を用いて得られる鎖延長された増粘PAIに関する。
電子部品の分野においては、小型化、薄型化、高速化への対応から、耐熱性、電気特性、耐湿性等に優れた樹脂としてPAIを含む溶液が、フレキシブル基板材料、電線被覆、リチウム二次電池電極形成材料等の分野で使用されている。PAI溶液は、各種基材に塗布、乾燥することによりPAI被膜が形成される。 塗布方法としては、ディップコータ、バーコータ、スピンコータ、ダイコータ、スプレーコータ、スクリーン印刷、ディスペンサ法等が用いられる。 このような塗布の際、PAI溶液の塗布性、作業性等を向上させるため、PAI溶液を増粘させて用いる方法が知られている。例えば、特許文献1には、PAI溶液に非溶解性の溶媒を、全溶媒量に対し、5〜50質量%配合することにより、PAI溶液を増粘する方法が提案されている。 しかしながら、特許文献1に記載された方法による増粘効果は充分なものではなかった。また、このような方法で増粘されたPAI溶液は、保存安定性が充分ではなく、PAI溶液を長期間保存した際に、溶液粘度が低下するという問題があった。
PAI溶液の保存時に溶液粘度が低下するという問題は、特許文献1に記載の増粘したPAI溶液に限らないものであり、良好な保存安定性を有するPAI溶液が求められている。
このような問題を解決するため、特許文献2には、スルホン基等をPAI骨格に導入することによりPAI溶液の保存安定性を改良する方法が開示されている。 特許文献3には、グリシジルエーテル基をPAI末端に導入することによりPAI溶液の保存安定性を改良する方法が開示されている。 特許文献4には、ウレア結合をPAI骨格に導入することによりPAI溶液の保存安定性を改良する方法が開示されている。
特開2007−99852号公報 特開2008−201861号公報 国際公開2009/099039号 特開2014−181332号公報
しかしながら、前記特許文献で開示された方法による保存安定性の改良効果は充分なものではなかった。
そこで本発明は、前記課題を解決するものであって、充分に増粘され、かつ保存安定性の良好なPAI溶液の製造方法および増粘PAIを提供する。
本発明者らは、PAI溶液に特定の化合物を加え、これとPAIとを反応させることにより、前記課題が解決されることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は下記を趣旨とするものである。
<1> PAI溶液に、PAI質量に対し、0.1質量%以上、10質量%以下のカルボジイミド(CDI)を加えた後、PAIとCDIとを反応させることを特徴とするPAI溶液の製造方法。
<2> PAIに対し0.1質量%以上、10質量%以下配合されたCDIにより鎖延長された増粘PAI。
本発明の製造方法により得られるPAI溶液は、保存安定性が良好である。また、充分に増粘されているので、PAI溶液の印刷性、作業性等向上させることができる。
本発明の製造方法において用いられるPAI溶液に制限はないが、光学的に均一なPAI溶液を用いることが好ましい。PAIは、原料であるトリカルボン酸成分とジアミン成分との重縮合物である。
PAIのトリカルボン酸成分は、1分子あたり3個のカルボキシル基(その誘導体を含む)を有する有機化合物であって、当該3個のカルボキシル基のうち、少なくとも2個のカルボキシル基が酸無水物形態を形成し得る位置に配置されたものである。
トリカルボン酸成分として、例えば、ベンゼントリカルボン酸成分、ナフタレントリカルボン酸成分が挙げられる。
ベンゼントリカルボン酸成分の具体例として、例えば、トリメリット酸、ヘミメリット酸、ならびにこれらの無水物およびそのモノクロライドが挙げられる。
ナフタレントリカルボン酸成分の具体例として、例えば、1,2,3−ナフタレントリカルボン酸、1,6,7−ナフタレントリカルボン酸、1,4,5−ナフタレントリカルボン酸、ならびにこれらの無水物およびそのモノクロライドが挙げられる。
トリカルボン酸成分の中では、無水トリメリット酸(TMA)および無水トリメリット酸クロライド(TAC)が好ましい。
トリカルボン酸成分は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、トリカルボン酸成分は、その一部がテレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の成分で置換されたものを用いてもよい。
PAIのジアミン成分は、1分子あたり2個の1級アミノ基(その誘導体を含む)を有する有機化合物である。
ジアミン成分の具体例としては、例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(DADE)、m−フェニレンジアミン(MDA)、p−フェニレンジアミン、4,4′−ジフェニルメタンジアミン(DMA)、4,4′−ジフェニルエーテルジアミン、ジフェニルスルホン−4,4′−ジアミン、ジフェニルー4,4′−ジアミン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフタレンジアミン、およびこれらのジイソシアネート誘導体が挙げられる。
ジアミン成分の中では、DADE、MDA、DMAおよびこれらのジイソシアネート誘導体が好ましい。
ジアミン成分は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
PAIは、通常、200℃以上のガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は、DSC(示差熱分析)により測定された値を用いている。
PAIは、熱可塑性であっても非熱可塑性であってもよいが、前記したガラス転移温度を有する芳香族PAIを好ましく用いることができる。
本発明で用いられるPAI溶液の溶媒は、PAIに対し良好な溶解性を示す溶媒であれば制限はないが、例えば、アミド系溶媒または尿素系溶媒を好ましく用いることができる。アミド系溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)が挙げられる。また、尿素系溶媒としては、例えば、テトラメチル尿素(TMU)、ジメチルエチレン尿素(DMI)が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記溶媒には、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、アニソール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等、PAIに対し非溶解性の溶媒(非溶媒)が含まれた混合溶媒を用いてもよい。
本発明で用いられるPAI溶液を得るには、公知の方法に従って、原料である前記トリカルボン酸成分および前記ジアミン成分(各種ジアミンまたはそのジイソシアネート誘導体)を略等モルで配合し、それを前記溶媒中、100℃以上の温度で重合反応させればよい。また、固体状のPAIを前記溶媒に溶解せしめてPAI溶液とすることもできる。固体状のPAIとしては、市販のPAI粉体(例えば、ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社製トーロン4000Tシリーズ、トーロン4000TF、トーロンAI−10シリーズ等)を用いることができる。PAI溶液の固形分濃度に制限はないが、通常、溶液質量に対し、1〜40質量%であるが、本発明の製造方法においては、固形分濃度が1〜20質量%という比較的低濃度のPAI溶液の場合に特に有効である。
前記のようにして得られたPAI溶液に、PAI質量に対し、0.1質量%以上、10質量%以下のCDIを加えた後、PAIとCDIとを反応させることにより、増粘されたPAI溶液とすることができる。ここで、増粘されたPAI溶液は、光学的に均一な溶液とすることが好ましい。CDIの添加量としては、0.5質量%以上、8質量%以下とすることが好ましい。また、反応温度としては、40℃以上とすることが好ましく、80℃以上とすることがより好ましい。 反応温度が40℃未満では、反応が充分に進まないことがある。 なお、PAI溶液中に未反応のCDIが残留していると長期間の保存中に、PAI溶液粘度が上昇することがある。このような粘度上昇は、PAI溶液の保存安定性の観点から好ましくない。
このようなCDIによる増粘効果は、PAI末端のアミノ基やカルボキシル基が、CDIと反応することにより、PAIの鎖延長が起こり、PAIの分子量が増加するためである。 ここで、増粘率としては、元液の溶液粘度に対し、20%以上とすることが好ましく、50%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましい。このような高い増粘率は、特許文献1で開示されたような方法では達成することができない。
このようにして鎖延長された増粘PAI溶液に、メチルアルコール、水、アセトン等のPAIに対する非溶媒を加え、PAIを再沈殿後、濾別、乾燥することにより、固体状のPAI(粉体等)とすることもできる。
本発明で用いられるCDIとしては、モノカルボジイミド、ポリカルボジイミド、環状カルボジイミド等を用いることができ、ポリカルボジイミドが好ましい。モノカルボジイミドの具体例としては、例えば、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミドN,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド等を挙げることができる。ポリカルボジイミドの具体例としては、例えば、ポリ(1,6−ヘキサメチレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−メチレンビスシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(1,3−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼンおよび1,5−ジイソプロピルベンゼンカルボジイミド)、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)等を挙げることができる。これらポリカルボジイミドは、数平均分子量が300〜20000のものを用いることが好ましい。これらCDIは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ポリカルボジイミドは、「カルボジライト」(日清紡ケミカル社製の商品名)、「スタバクゾール」(ラインケミー社製の商品名)等の市販品を用いることができる。また、環状カルボジイミドは、「TCC」(帝人社製の商品名)を用いることができる。
なお、PAIとCDIとからなる溶液状の組成物は公知である。例えば、特許第6107652号公報には、「ポリアミドイミドと、カルボジイミドとを含むことを特徴とするリチウム二次電池用電極結着剤」が開示されている。この段落0008には「リチウム二次電池の電極活物質層にカルボジイミドを含有させることにより、反復される充放電により水が発生した場合、この水と直ちに反応することにより、ポリアミドイミドが有するイミド基が加水分解されるのを阻害する」と記載されており、この文献から、PAIとCDIとを溶液中で反応させ、増粘させ保存安定性を改良するという本願の技術思想は示唆されない。また、特開2008−243677号公報には、「(A)ポリアミドイミド樹脂及び(B)ポリカルボジイミドを含有してなる電気絶縁用樹脂組成物」が開示されている。この組成物に用いられるポリカルボジイミドは、PAIの耐摩耗性を向上させるために添加される添加剤であり、この文献から、PAIとCDIとを溶液中で反応させて、増粘させ、保存安定性を改良するという本願の技術思想は示唆されない。
本発明の製造方法においては、PAIの主鎖または側鎖に微量残存している、カルボキシル基またはアミノ基と、CDIとが反応し、PAI中に、CDI成分が導入され、これにより、増粘および保存安定性改良効果が発現する。PAIとCDIとが反応したかどうかは、PAI溶液が増粘したかどうかで判断することができる。すなわち、反応後のPAI溶液の溶液粘度が、反応前の元液溶液粘度に対し、20%以上増加した時に、PAIとCDIとが反応したと判断される。なお、PAI溶液の溶液粘度の数値は、トキメック社製、DVL−BII型デジタル粘度計(B型粘度計)を用い、25℃における回転粘度を測定することにより得ることができる。
本発明の製造方法により得られたPAI溶液には、必要に応じて、界面活性剤等公知の添加物を、本発明の効果を損なわない範囲で配合してもよい。
本発明の製造方法により得られたPAI溶液には、必要に応じて、PAI以外のポリマーを、本発明の効果を損なわない範囲で配合してもよい。
本発明の製造方法により得られたPAI溶液は、これをアルミニウム箔、ポリエステルフィルム等の基材の表面に塗布後、乾燥してPAI被膜を形成することができる。このPAI被膜は、基材から剥離してPAIフィルムとすることもできる。PAI溶液の基材への塗布方法としては、ディップコータ、バーコータ、スピンコータ、ダイコータ、スプレーコータ等を用い、連続式またはバッチ式で塗布することができる。乾燥工程における乾燥温度の上限値に制限は無いが、200℃以下とすることが好ましく、180℃以下とすることがより好ましい。また、PAI被膜は、耐熱性に優れるので、乾燥後、200℃以上の温度、例えば、250℃程度で熱処理を行ってもよい。PAI被膜の厚みに制限はないが、通常、0.5〜50μm程度であり、1〜20μmが好ましい。得られるPAI被膜は、無孔質であっても、多孔質であってもよい。PAI被膜を多孔質とするには、前記したPAIに対する非溶媒をPAI溶液中に配合すればよい。 非溶媒の配合量としては、溶媒全質量に対し、30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上とすることがより好ましい。
以下に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお本発明は実施例により限定されるものではない。
<参考例>
攪拌機およびコンデンサ付きフラスコに、MDI(4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート)255.0g(1.02モル)、TMA192.0g(1.00モル)、NMP670gを仕込み、攪拌しながら3時間で温度を150℃に上昇させ、この温度で5時間保温して重合反応を行った後、降温し、100℃となった時点でNMP1485gを加えた。その後冷却することにより、溶液粘度が0.54Pa・sで、固形分濃度が15質量%の光学的に均一なPAI溶液(PAI−L)を得た。この溶液を密閉容器に入れ、30℃で5日保存後の溶液粘度を測定し、保存前の溶液粘度に対する変化率を算出した結果を表1に示した。
<実施例1>
攪拌機およびコンデンサ付きフラスコに、PAI−L 200g、CDI(日清紡社製カルボジライトV−05)1gを仕込み、110℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なPAI溶液(PAI−1)を得た。この溶液の溶液粘度および保存時の粘度変化率を表1に示した。
<実施例2>
CDIの仕込み量を1.5gとしたこと以外は、実施例1と同様に110℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なPAI溶液(PAI−2)を得た。この溶液の溶液粘度および保存時の粘度変化率を表1に示した。
<実施例3>
CDIの仕込み量を0.5gとしたこと以外は、実施例1と同様に110℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なPAI溶液(PAI−3)を得た。この溶液の溶液粘度および保存時の粘度変化率を表1に示した。
<実施例4>
TACと、DADEおよびMDAと、を共重合(共重合モル比:DADE/MDA=7/3)して得られるPAI粉体(ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社製トーロン4000T−MV、ガラス転移温度280℃)を、NMP30質量部とテトラグライム70質量部とからなる混合溶媒に、80℃で溶解して、PAIの固形分濃度が対PAI溶液比で15質量%の光学的に均一なPAI溶液を得た。このPAI溶液の溶液粘度は、4.71Pa・sであった。この溶液200gにCDI(日清紡社製カルボジライトV−05)0.6gを仕込み50℃で5時間反応させることにより、均一なPAI溶液(PAI−4)を得た。この溶液の溶液粘度および保存時の粘度変化率を表1に示した。
<比較例1>
PAIとCDIとの反応温度を30℃としたこと以外は、実施例1と同様して光学的に均一なPAI溶液(PAI−4)を得た。この溶液の溶液粘度および保存時の粘度変化率を表1に示した。
実施例、比較例で示したように、本発明の製造方法により得られたPAI溶液は、充分に増粘されている上、優れた保存安定性を有していることが判る。
本発明の製造方法により得られたPAI溶液は、充分に増粘され、塗布性、作業性等が向上している上、保存安定性に優れるので、潤滑塗料、各種基材へのPAI被膜形成材料、リチウム二次電池電極形成材料等として、好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. ポリアミドイミド(PAI)溶液に、PAI質量に対し、0.1質量%以上、10質量%以下のカルボジイミド(CDI)を加えた後、PAIとCDIとを反応させることを特徴とするPAI溶液の製造方法。
  2. PAIに対し0.1質量%以上、10質量%以下配合されたCDIにより鎖延長された増粘PAI。
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