JP2020050411A - 粉体供給装置 - Google Patents

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JP2020050411A JP2018183156A JP2018183156A JP2020050411A JP 2020050411 A JP2020050411 A JP 2020050411A JP 2018183156 A JP2018183156 A JP 2018183156A JP 2018183156 A JP2018183156 A JP 2018183156A JP 2020050411 A JP2020050411 A JP 2020050411A
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Hideyuki Yamashita
秀幸 山下
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Abstract

【課題】傾斜壁が非対称の場合でも粉体の流動状態を適切に調整できる粉体供給装置を提供する。【解決手段】粉体を収容する収容空間2hを有し、下端に収容空間2h内の粉体を排出する開口2aが形成された本体部2を備えており、本体部2は、その下端2sに向かって互いに接近するように傾斜する2つの対向する傾斜壁2fa,2fbを備えており、収容空間2h内には、対向する傾斜壁2fa,2fb間に設けられた仕切り板13を有する仕切り部10が設けられており、仕切り部10の仕切り板13は、0.001(β−α)<tanθ—tanθ0<0.025(β−α)および0.7<(H/B1)/{(Aθ−Aθ0)/A1}<1の関係を満たすように設置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、粉体供給装置に関する。さらに詳しくは、ガス吸着剤、触媒、電池正極材等の機能性粉体や、銅鉱石、ニッケル鉱石等の鉱石、蛍石粉、小麦粉等、種々の乾燥状態にある粉体の供給状態を調整する粉体供給装置に関する。
乾燥状態の粉体を貯留して、貯留した粉体を外部に供給する装置としてホッパーなどが使用される。一般的なホッパーなどは、粉体を貯留する本体部の下端に開口が設けられており、その下端部の内面が開口に向かって傾斜する傾斜面となっている。したがって、開口を閉じれば本体部内に粉体を収容しておくことができ、開口を開けば開口を通して粉体を外部に供給することができる。
上述したようなホッパーには、重力だけで粉体を外部に排出するものや、開口の位置に搬送装置を設けて一定量の粉体を外部に供給できるようにしたものがある。後者のホッパーの場合、搬送装置としてスクリューコンベア等のコンベアを設けたものが使用されている。
搬送装置によって一定量の粉体を外部に供給するホッパーでは、ホッパー内部の粉体の流動状態が一定であれば、搬送装置によって一定量の粉体を連続して搬送することができる。しかし、ホッパー内における粉体の流動状態が一定でない場合は、粉体が結合してブリッジが形成される可能性がある。この場合などには、流動状態が変化し開口から粉体を適切に排出できなくなる。そこで、ホッパー内に粉体のブリッジが形成されることを防止する技術が開発されている(特許文献1、2)。
特許文献1には、ホッパー内に下端が漏斗状に開いたパイプを設け、このパイプの上端部をコイルバネによって昇降自在に懸垂させた状態で、パイプの下端をホッパーの開口の真上に配置したものが開示されている。
また、特許文献2には、ホッパーの開口近傍にコーン状部品が配置されたものが開示されている。
特許文献1、2の技術のように、ホッパーの開口近傍に下端が漏斗状に開いたパイプやコーン状部品を配置すれば、これらの部材が障害となってホッパー内に粉体のブリッジが形成されにくくなる。 しかも、パイプやコーン状部品を上下に移動させたり振動させたりすれば、粉体のブリッジが形成されてもすぐに破壊できる。 したがって、特許文献1、2の技術を採用すれば、ホッパー内に粉体のブリッジが形成されたことに起因する粉体の排出不良が生じることを防止することができる。
特許第3352590号公報 特開平8−301387号公報
しかるに、特許文献1、2の技術は粉体のブリッジが形成されることを防止するものであり、ホッパーの内部や開口近傍における粉体の流動状態を調整することまでは想定していない。そして、特許文献1、2には、粉体の流動状態を調整して開口から排出される粉体の状態を調整する方法は開示されていない。
一方、ホッパーの内部や開口近傍における粉体の流動状態を調整する技術として、ホッパー内部に仕切り板を配置することも考えられる。例えば、図4(A)に示すように、下端開口2aに向かって傾斜する一対の傾斜壁2f,2fを有するホッパーの場合、対向する一対の傾斜壁2f,2fが鉛直方向に対して対称、すなわち水平となす角(角度θ2と角度θ3)は等しく設計されている場合が多い。この場合には、対向する一対の傾斜壁2f,2fに仕切り板113をほぼ鉛直に設置すれば、仕切り板113の左右に位置する粉体の流動状態を調整して、ホッパー内の粉体の流れを均一に近づけることができる。
しかし、実際の設備では、粉体供給装置を設置する場所等に様々な制限があることも少なくなく、一対の傾斜壁2f,2fの傾斜角度(上記角度θ2と角度θ3)を等しくできない場合がある。かかる場合には、仕切り板113を鉛直方向に対して傾斜して設置することが考えられる。例えば、図4(B)に示すように、仕切り板113上部における容器内部の水平断面積と下部における断面積を仕切り板113でほぼ二等分するように設置することが考えられる。
しかし、上記のように仕切り板113を設置しても、仕切り板113の設置角度及び設置位置を適切に調整しなければ、仕切り板113の左右で粉体の流動状態にずれを生じてしまう可能性がある。とくに、角度θ2と角度θ3の差が10度よりも大きい場合には、仕切り板113の左右において粉体の流動状態のずれが顕著となる。そのため、仕切り板113の左右における粉体の流動状態のずれを調整するために、仕切り板113の設置角度及び設置位置を決定するために試行錯誤が必要である。
かかる事情もあり、現状では、仕切り板113を設置して装置の稼働に至るまでに多くの工数を要することから、一対の傾斜壁2f,2fの傾斜角度が非対称のホッパーにおいて、仕切り板113によって粉体の流動状態を適切に調整することが十分にできていない。
本発明は上記事情に鑑み、傾斜壁が非対称の場合でも粉体の流動状態を適切に調整できる粉体供給装置を提供することを目的とする。
第1発明の粉体供給装置は、粉体を収容する収容空間を有し、下端に該収容空間内の粉体を排出する開口が形成された本体部を備え、該本体部は、その下端に向かって互いに接近するように傾斜し、下端間に前記開口が形成される2つの対向する傾斜壁を備えており、前記収容空間内には、前記対向する傾斜壁間に設けられた仕切り板を有する仕切り部が設けられており、前記収容空間内には、前記対向する傾斜壁間に設けられた仕切り板を有する仕切り部が設けられており、前記仕切り部の仕切り板は、以下の式(1)および(2)を満たすように設置されていることを特徴とする。

式(1)
0.001(β-α)<tanθ―tanθ<0.025(β-α)
ただし、β>α

式(2)
0. 7<(H/B1)/{(Aθ−Aθ0)/A1}<1

α:2つの対向する傾斜壁における一方の傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度
β:2つの対向する傾斜壁における他方の傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度
θ:鉛直方向に対する仕切り板の傾斜角度
θ:仕切り板の上端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点と仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点とを結ぶ中線の鉛直方向に対する傾斜角度
H:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点に対する仕切り板の下端の水平方向のズレ量
A1:仕切り板の上端の位置における2つの対向する傾斜壁間の水平距離
B1:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁間の水平距離
Aθ:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点を通過する鉛直な仮想平面に対する仕切り板の上端の水平方向のズレ量
Aθ0:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点を通過する鉛直な仮想平面に対する仕切り板の上端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点の水平方向のズレ量
第2発明の粉体供給装置は、第1発明において、前記2つの対向する傾斜壁における一方の傾斜壁の傾斜角度αと他方の傾斜壁の傾斜角度βが、10°<β―α<50°であることを特徴とする。
第3発明の粉体供給装置は、第1または第2発明において、前記仕切り部の仕切り板は、上端の位置が前記2つの対向する傾斜壁の上端と同じ高さに配置されており、下端の位置が前記2つの対向する傾斜壁の上端と同じ高さに配置されていることを特徴とする。
第1発明によれば、2つの対向する傾斜壁の傾斜角度が異なっていても、本体部の収容空間内における粉体の流動状態を適切に調整することができる。しかも、式(1)および式(2)の関係を満たすように仕切り板を設置すればよいので、仕切り板の設置作業が容易になり、設備の稼働効率も高くできる。
第2、第3発明によれば、本体部の収容空間内における粉体の流動状態をより適切に調整することができる。
本実施形態の粉体供給装置1の概略説明図であり、(A)は概略断面図であり、(B)は概略平面図である。 仕切り板13を設置するパラメータの概略説明図である。 本実施形態の粉体供給装置1の概略斜視図である。 (A)は一対の傾斜壁2f,2fの傾斜角度θ2,θ3が同じである本体部2を有する粉体供給装置1に鉛直仕切り板113を設置した例であり、(B)は一対の傾斜壁2f,2fの傾斜角度θ2,θ3が異なる本体部2を有する粉体供給装置1に傾斜した仕切り板113を設置した例である。
本実施形態の粉体供給装置は、粉体を一旦貯留して外部に供給する装置であって、安定して外部に粉体を供給できるようにしたことに特徴を有している。
本実施形態の粉体供給装置はどのような設備にも適用することができる。例えば、粉体を安定して次工程に供給することが要求される設備において、粉体を貯留し供給する装置として使用できる。例えば、機能性材料製造工場において機能性粉末原料を反応装置や次工程に供給する場合、製錬工場において鉱石を熔錬炉に供給する場合、種々の製品の製造設備において小麦粉などの粉体を次工程に供給する場合等、にも適用することが可能である。
本実施形態の粉体供給装置によって貯留供給される粉体もとくに限定されない。例えば、平均粒径が数μm〜数百μmのものや、平均粒径が数μm〜数十μmのもの等、を本実施形態の粉体供給装置に貯留供給される粉体として挙げることができる。また、粉体の種類もとくに限定されず、例えば、機能性粒子、鉱石、蛍石、小麦粉等を本実施形態の粉体供給装置に貯留供給される粉体として挙げることができる。とくに、粉体間に空気などの気体が存在する状態で供給される粉体を貯留供給する装置として本発明の粉体供給装置は適している。
<粉体供給装置1>
図1および図3に示すように、本実施形態の粉体供給装置1は、粉体を貯留する本体部2と、本体部2内に設けられた仕切部10と、この本体部2の下方に配置された搬送部20と、を備えている。
<本体部2>
図1および図3に示すように、本体部2は、内部に収容空間2hを有する中空な部材である。この本体部2には、その下端に収容空間2h内の粉体を外部に排出する開口2aを備えている。なお、本体部2は、図示しないが、その上部に設けられた供給部から収容空間2h内に粉体が供給されるようになっている。
この本体部2は、その下端に向かって互いに接近するように傾斜した2つの対向する傾斜壁2fa,2fbを有している。この2つの対向する傾斜壁2fa,2fbは、一方の傾斜壁2fa(図1では左側の傾斜壁2fa)の水平方向に対する傾斜角度αが40≦α<90、他方傾斜壁2fb(図1では右側の傾斜壁2fb)の水平方向に対する傾斜角度βが40<β≦90となっている。しかも、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbは、傾斜角度α<βとなっている。
また、本体部2は、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbを挟むように設けられた2つの対向する対向壁2g,2gを有している。この2つの対向する対向壁2g,2gも、その下端に向かって互いに接近するように傾斜している。
そして、本体部2には、2つの対向する対向する傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sと2つの対向する対向壁2g,2gの下端縁とによって囲まれた開口2aが形成されている。言い換えれば、本体部2は、開口2aに向かって傾斜する2つの対向する対向する傾斜壁2fa,2fbおよび2つの対向する対向壁2g,2gを有している。
なお、図1(B)では、開口2aは、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sに沿って長い略長方形状になっているが、開口2aは正方形状になっていてもよい。
また、図1(B)では、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sは互いに平行であるが、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sは必ずしも互いに平行でなくてもよい。同様に、図1(B)では、2つの対向する対向壁2g,2gの下端縁は互いに平行であるが、2つの対向する対向壁2g,2gの下端縁は必ずしも互いに平行でなくてもよい。例えば、開口2aは、台形や楕円形、円形、四角形以外の多角形等になっていてもよい。
さらに、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sと対向壁2g,2gの下端縁とが同じ高さになっていてもよいが、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sと対向壁2g,2gの高さは異なっていてもよい。また、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2s同士はその高さが若干ずれていてもよいし、2つの対向する対向壁2g,2gの下端縁同士もその高さが若干ずれていてもよい。
図1(B)では、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sは直線状になっているが、本明細書における「傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sに沿った方向」には、下端縁2sが直線状以外の場合(曲線状や凹凸がある場合など)におけるその長手方向も含まれている。例えば、開口2aが図1(B)の上下方向に長い楕円形であったとする。この場合には、傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sは円弧状になるが、この場合は開口2aの長軸方向が「傾斜壁2fa,2fbの下端縁2sに沿った方向」に相当する。
また、2つの対向する対向壁2g,2gの水平方向に対する傾斜角度はとくに限定されない。収容空間2h内に収容する粉体の種類や、密度、粒径、水分率、表面状態によって定まる粉体特性(粉粒特性や流動性)等に応じて適宜設定すればよい。例えば、50〜90度、好ましくは、50〜80度程度とすればよい。そして、2つの対向する対向壁2g,2gの傾斜角度は同じ角度でもよいし、異なる角度となっていてもよい。
<仕切部10>
図1に示すように、本体部2の収容空間2h内には仕切部10が設けられている。この仕切部10は、本体部2の2つの対向する傾斜壁2fa,2fb間に位置するように配設された仕切り板13を備えている。この仕切り板13は、傾斜壁2fの下端縁2sに沿った方向に延びた板状の部材である。しかも、仕切り板13は、その表面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように設置されている(図1および図3参照)。
なお、仕切り板13が傾斜壁2fの下端縁2sに沿った方向に延びているとは、仕切り板13の表面(言い換えれば仕切り板13と開口2aの交線)が、傾斜壁2fの下端縁2sや下端縁2sに沿った方向と平行の状態と、傾斜壁2fの下端縁2sや下端縁2sに沿った方向に対して若干傾いている場合(±5°以内)の状態と、の両方を含む概念である。
また、仕切り板13は、その表面に沿った方向の長さに比べて厚さが薄い部材であればよく、板状の部材に限られない。仕切り板13として板状の部材を採用すれば、本体部2の収容空間2hの容積の減少を防ぐことができるし、粉体の流動抵抗を必要以上に増加させる等の問題が生じにくくなる。かかる仕切り板13は、例えば、表面が平坦面である平板によって形成することができる。この場合には、その表面が傾斜壁2fの下端縁2s(または傾斜壁2fの下端縁2sに沿った方向)と平行となるように設けることが望ましい。また、上述したような平板以外にも、波板や表面に突起等を有する板状部材を仕切り板13として使用することもできる。
<搬送部20>
図1および図3に示すように、本体部2の開口2aの下方には、搬送部20が配置されている(なお、図では搬送部20の詳細な構造は記載を割愛している)。搬送部20は、本体部2内の粉体を次工程等に搬送するための装置である。搬送部20は、本体部2内の粉体を一定量ずつ連続して搬送することができる機能を有するものであればよく、とくに限定されない。例えば、スクリューコンベアやベルトコンベア、チェーンコンベア等の公知の粉体搬送装置を搬送部20として使用することができる。
以上のごとき構成であるので、搬送部20を作動させれば、本体部2の収容空間2h内の粉体を開口2aから排出して、粉体を搬送部20によって外部に搬送することができる。
粉体が開口2aから排出されることによって、収容空間2h内には開口2aに向かう粉体の流動が発生する。このとき、収容空間2h内には、上述したような仕切り部10の仕切り板13、つまり、鉛直方向に対して傾いた仕切り板13が設けられているので、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度α,βが異なる角度となっていても、収容空間2h内の粉体の流動状態を均一に近づけることができる。
<仕切り板13について>
以下、図2を参照して、仕切り板13について説明する。
本実施形態の粉体供給装置1では、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度α,βが異なる角度となっている場合でも、仕切り板13を鉛直方向に対して傾けることによって粉体の流動状態を適切な状態に調整できるようにしている。具体的には、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの下端縁2s,2sの中間点を通過する鉛直な仮想平面VBに対する仕切り板13の下端13bの水平方向(図2では左右方向)のズレ量H(以下単に仕切り板13のズレ量Hという)と、仕切り板13の鉛直方向に対する傾斜角度θと、を適切に設定することで、仕切り板13を設置した際に、粉体の流動状態を適切に調整できるようにしている。
<各パラメータの説明>
なお、図2は、仮想平面VBと直交する鉛直な断面に、本体部2および仕切り板13を設置する各パラメータを示したものであるが、図2に記載されている一部のパラメータを定義する。
符号PAは、図2の断面における仕切り板13の上端13tの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの中間点である。
符号PBは、図2の断面における仕切り板13の下端13bの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの中間点(言い換えれば下端縁2s,2sの中間点)である。
符号CAは、図2の断面において、中間点PAと中間点PBとを繋ぐ中線である。
<仕切り板13の傾斜角度θ>
仕切り板13は、鉛直方向に対して傾斜して設置されるが、その鉛直方向に対する傾斜角度θは、中線CAの鉛直方向に対する傾斜角度をθよりも大きく設定される。これは、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度がα<βの場合、図2における左側の傾斜壁2faと仕切り板13との間の空間2Lでは、この空間2Lを移動する粉体が仕切り板13から受ける応力が、右側の傾斜壁2fbと仕切り板13との間の空間2Rを移動する粉体が受ける応力に比べて相対的に小さくなるからである。
すると、空間2Lを流れる粉体における仕切り板13との摩擦力によって粉体の流動状態を調整しずらくなるので、仕切り板13によって粉体の流動状態を調整するには、仕切り板13を水平に近づけ応力を増加させる必要がある。つまり、仕切り板13の鉛直方向に対する傾斜角度θを大きくすることが必要になる。
一方、仕切り板13の鉛直方向に対する傾斜角度θを大きくし過ぎると、仕切り板13の空間2R側の応力が増加し、空間2R側の粉体の流動性が悪化しすぎるという問題が生じるので、仕切り板13はある程度の範囲でしか傾斜させることができない。例えば、仕切り板13の鉛直方向に対する傾斜角度θは、0°≦θ≦50°の範囲でしか調整できない。
<仕切り板13のズレ量H>
また、仕切り板13を仮想平面VBに対して水平方向にズラしても、粉体が仕切り板13から受ける応力を変化させることができる。例えば、図2において、仕切り板13を仮想平面VBに対して左側にズラせば、図2における左側の傾斜壁2fと仕切り板13との間の空間2Lを移動する粉体が仕切り板13から受ける応力は相対的に大きくなる。
一方、仕切り板13をズラす量が大きくなりすぎると、応力が低下する側の粉体の流動性が上がりすぎるという問題が生じるので、仕切り板13はある程度の範囲でしかズラすことができない。例えば、仕切り板13の仮想平面VBに対する水平方向のズレ量H、すなわち仕切り板13の下端13bと符号PBの距離は、0≦H/B1≦0.87の範囲でしか調整できない。
本発明者らは、仕切り板13の鉛直方向に対する傾斜角度θおよび仕切り板13の仮想平面VBに対する水平方向のズレ量Hを、上述したような制限がある中で、仕切り板13によって、粉体の流動状態を適切に調整できることを見出した。具体的には、仕切り板13を以下の式(1)、式(2)を満たすようにすることによって、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度α,βが同じ角度ではない場合でも、粉体の流動状態を適切に調整できることを見出した。

式(1)
0. 001(β-α)<tanθ―tanθ<0.025(β-α)

式(2)
0. 7<(H/B1)/{(Aθ−Aθ0)/A1}<1

α:2つの対向する傾斜壁2fa,2fbにおける一方の傾斜壁2faの水平方向に対する傾斜角度
β:2つの対向する傾斜壁2fa,2fbにおける他方の傾斜壁2fbの水平方向に対する傾斜角度
θ:鉛直方向に対する仕切り板13の傾斜角度
θ:仕切り板13の上端13tの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの中間点PAと仕切り板13の下端13bの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの中間点PBとを結ぶ中線CAの鉛直方向に対する傾斜角度
H:仕切り板13の下端13bの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの中間点PB(仮想平面VB)に対する仕切り板13の下端13bの水平方向のズレ量
A1:仕切り板13の上端13tの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fb間の水平距離
B1:仕切り板13の下端13bの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fb間の水平距離
Aθ:仮想平面VBに対する仕切り板13の上端13tの水平方向のズレ量
Aθ0:仮想平面VBに対する仕切り板13の上端13tの位置における2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの中間点PAの水平方向のズレ量
しかも、仕切り板13を設置する際には、上述した式(1)および式(2)を満たす傾斜角度θおよびズレ量Hとなるように仕切り板13を設定すればよいので、仕切り板13を本体部2に設置する際の設置作業が容易になる。すると、本実施形態の粉体供給装置1を稼働させるまでの時間も短くできるので、本実施形態の粉体供給装置1を有する設備の稼働効率も高くできる。
<仕切り板13の鉛直方向の位置について>
仕切り板13は、その下端13bが2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの下端縁2s,2sと同じ高さに配置されていればよく、その上端13tの高さはとくに限定されない。しかし、仕切り板13の上端13tの高さが2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの上端の高さと一致するようにすれば、粉体の流動状態に仕切り板13が与える影響を大きくできるので、2つの対向する傾斜壁2fa,2fb間の粉体の流動状態をより適切に調整することができる。
なお、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの下端縁2s,2sの高さがズレている場合には、高い位置にある下端縁2sの高さに仕切り板13の下端13bの高さを合せればよい。
<本体部2について>
本体部2は、上述したように、その下端に向かって互いに接近するように傾斜した2つの対向する傾斜壁2fa,2fbを有するものであればよく、その他の形状はとくに限定されない。例えば、本体部2として、平面視で略矩形であってその上部が直方体や立方体になっているものを採用することもできるし、上部が円筒状のものも採用できる。
また、本体部2の2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度α,βは、上述した関係を満たすものであればよいが、10°<β―α<50°であることが望ましい。かかる範囲であれば、仕切り板13を上述した式(1)、(2)を満たすように設置すれば、本体部2内の粉体の流動状態を適切に調整できる。一方、10°≧β―αであれば、仕切り板13を鉛直に配置する場合に比べて仕切り板13を傾斜させる効果がそれほど得られないし、50°≦β―αであれば、流動性の低い側での粉体の流動状態のばらつきが大きく上記不等式の範囲でも有効でないときがある。したがって、仕切り板13を設ける場合には、2つの対向する傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度α,βが、10°<β―α<50°となるようになっていることが望ましい。
さらに、本体部2の2つの傾斜壁2fa,2fbや2つの対向壁2g,2gは平面に限られず、曲面になっていてもよいし、傾斜角度が変化するものでもよい。この場合でも、上述した式(1)の関係を満たすよう仕切り板13を設置すればよい。なお、2つの傾斜壁2fa,2fbが曲面の場合には、各傾斜壁2fa,2fbの傾斜角度α,βは、例えば、仕切り板13の長手方向と直交する断面(図2参照)において、各傾斜壁2fa,2fbの上端と下端とを繋ぐ線分が水平に対してなす角度としてもよい。
<搬送部20について>
搬送部20は、本体部2内の粉体を一定量ずつ連続して搬送することができる機能を有するものであればよく、とくに限定されない。例えば、スクリューコンベアやベルトコンベア、チェーンコンベア等の公知の粉体搬送装置を搬送部20として使用することができる。とくに、スクリューコンベアを使用し本体部2の開口2aが伸びる方向に沿って粉体を搬送するようにすれば、本体部2の開口2aから排出される粉体の量のバラつきを抑えやすくなる。例えば、等比ピッチのスクリューコンベアを使用すれば、本体部2の開口2aから排出される粉体の量について、開口2aの位置(図1(B)であれば上下方向の位置)による差を小さくできる。すると、本体部2の開口2aから搬送部20に供給される粉体の量、言い換えれば、本体部2の開口2aから排出される粉体の量を安定させ、かつ調整することができる。
また、上記例では、本実施形態の粉体供給装置1が搬送部20を備えている場合を説明したが、本実施形態の粉体供給装置1は必ずしも搬送部20を備えていなくてもよい。例えば、重力により開口2aから粉体を排出する場合には、上述したような搬送部20を設けず、本実施形態の粉体供給装置1を本体部2だけで構成することもできる。
本発明の粉体供給装置が本体部の収容空間内の粉体の流動状態を調整できることを確認した。
実験では、図1に示すような形状の本体部に図1に示すように仕切り板を配置した粉体供給装置において、168時間連続して本体部への粉体の投入と開口から搬送装置への排出を行った。そして、2つの対向する傾斜壁の傾斜角度α,βと仕切り板の傾斜角度θを変化させて、開口から排出される粉体の流動状態を目視することによって、粉体供給装置における粉体の流動が停止した回数を確認した。
実験に使用した粉体は、目開き50μmの篩を通過した銅精鉱であり、水分率が0.2%以下となるまで乾燥させた状態で供給した。
本体部は、傾斜壁が開口から2000mm以上の高さまで形成されているものを使用し、仕切り板には、長さが1800mm、高さ800mm、厚さ30mmの板材を使用した。この仕切り板を、その下端縁が開口と同じ高さ(つまり傾斜壁の下端と同じ高さ)になるように設置した。
仕切り板の上端の位置における2つの対抗する傾斜壁間の水平距離(図2のA1)は3000mm、仕切り板の下端における2つの対抗する傾斜壁間の水平距離(図2のB1)は800mmとした。
結果を以下に示す。
(実施例)
α=50度、β=70度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを23度、H=80mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は3回であった。
α=45度、β=80度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを28度、H=43mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は4回であった。
α=45度、β=60度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを17度、H=85mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は2回であった。
α=41度、β=90度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを35度、H=36mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は3回であった。
(比較例)
α=45度、β=70度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを15度、H=−20mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は37回であった。
α=45度、β=60度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを35度、H=200mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は22回であった。
α=50度、β=70度とした粉体供給装置において、仕切り板設置角θを23度、H=35mmとした場合には、粉体の流動が停止した回数は33回であった。
本発明の粉体供給装置は、粉体を安定して次工程に供給することが要求される設備において粉体を貯留し供給する装置として適している。
1 粉体供給装置
2 本体部
2a 開口
2h 収容空間
2fa 傾斜壁
2fb 傾斜壁
2s 傾斜壁2fa,2fbの下端縁
10 仕切部
13 仕切り板
20 搬送部

Claims (3)

  1. 粉体を収容する収容空間を有し、下端に該収容空間内の粉体を排出する開口が形成された本体部を備え、
    該本体部は、
    その下端に向かって互いに接近するように傾斜し、下端間に前記開口が形成される2つの対向する傾斜壁を備えており、
    前記収容空間内には、
    前記対向する傾斜壁間に設けられた仕切り板を有する仕切り部が設けられており、
    前記仕切り部の仕切り板は、
    以下の式(1)および(2)を満たすように設置されている
    ことを特徴とする粉体供給装置。

    式(1)
    0.001(β-α)<tanθ―tanθ<0.025(β-α)
    ただし、β>α

    式(2)
    0. 7<(H/B1)/{(Aθ−Aθ0)/A1}<1

    α:2つの対向する傾斜壁における一方の傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度
    β:2つの対向する傾斜壁における他方の傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度(β>α)
    θ:鉛直方向に対する仕切り板の傾斜角度
    θ:仕切り板の上端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点と仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点とを結ぶ中線の鉛直方向に対する傾斜角度
    H:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点に対する仕切り板の下端の水平方向のズレ量
    A1:仕切り板の上端の位置における2つの対向する傾斜壁間の水平距離
    B1:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁間の水平距離
    Aθ:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点を通過する鉛直な仮想平面に対する仕切り板の上端の水平方向のズレ量
    Aθ0:仕切り板の下端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点を通過する鉛直な仮想平面に対する仕切り板の上端の位置における2つの対向する傾斜壁の中間点の水平方向のズレ量
  2. 前記2つの対向する傾斜壁における一方の傾斜壁の傾斜角度αと他方の傾斜壁の傾斜角度βが、10°<β―α<50°である
    ことを特徴とする請求項1記載の粉体供給装置。
  3. 前記仕切り部の仕切り板は、
    上端の位置が前記2つの対向する傾斜壁の上端と同じ高さに配置されており、
    下端の位置が前記2つの対向する傾斜壁の上端と同じ高さに配置されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の粉体供給装置。
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