JP2020049840A - 収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置 - Google Patents

収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020049840A
JP2020049840A JP2018182602A JP2018182602A JP2020049840A JP 2020049840 A JP2020049840 A JP 2020049840A JP 2018182602 A JP2018182602 A JP 2018182602A JP 2018182602 A JP2018182602 A JP 2018182602A JP 2020049840 A JP2020049840 A JP 2020049840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin film
film
roll
transport
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018182602A
Other languages
English (en)
Inventor
祐哉 平野
Yuya Hirano
祐哉 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP2018182602A priority Critical patent/JP2020049840A/ja
Publication of JP2020049840A publication Critical patent/JP2020049840A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

【課題】熱可塑性樹脂フィルムを一対のローラーの周速差により、搬送方向に連続的に収縮させて収縮フィルムを製造する際に、傷及びしわの発生を抑制した収縮フィルムの製造方法および収縮フィルムの製造装置を提供する。【解決手段】周方向に回転可能な第一ロール及び第二ロールの周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムを搬送方向に連続的に収縮させる工程1を含み、前記工程1は、前記樹脂フィルムを、加熱しながら、搬送部材により前記第一ロールから前記第二ロールに搬送する工程1Aを含み、前記搬送部材は、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有し、前記搬送部材は、前記断面弧状部に前記樹脂フィルムを抱かせて、前記樹脂フィルムを非接触状態で搬送する部材である、収縮フィルムの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置に関する。
樹脂フィルムと接触する一対のローラーの周速差により縦方向に収縮加工する工程を含む、収縮フィルムの製造方法が知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開平3−268924号公報
樹脂フィルムを収縮加工しようとする際に、当該樹脂フィルムに張力や熱を加えると、樹脂フィルムを構成する材料の特性や、加工時の応力緩和等に起因して、樹脂フィルムが収縮しようとする。このような樹脂フィルムの収縮をコントロールするために、樹脂フィルムと接触するローラーを用いることがあるが、ローラーと接触した状態で樹脂フィルムの収縮が発生することにより、傷やしわが発生することがあった。
このような傷やしわの発生を抑制するために樹脂フィルムを保護する保護フィルムを用いることがあるが、保護フィルムの粘着特性が、樹脂フィルムに加えられた熱により大きく変化し、保護フィルムの剥離が困難になることがあった。
従って、本発明の目的は、熱可塑性樹脂フィルムを一対のローラーの周速差により、搬送方向に連続的に収縮させて収縮フィルムを製造する際に、傷及びしわの発生を抑制した収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂フィルムを搬送方向に連続的に収縮させて収縮フィルムを製造する際に、断面弧状部を有する搬送部材を用いて、当該搬送部材の断面弧状部に樹脂フィルムを抱かせて、樹脂フィルムを非接触状態で搬送することにより、傷の発生及びしわの発生を抑制することができるということを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 周方向に回転可能な第一ロール及び第二ロールの周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムを搬送方向に連続的に収縮させる工程1を含み、
前記工程1は、前記樹脂フィルムを、加熱しながら、搬送部材により前記第一ロールから前記第二ロールに搬送する工程1Aを含み、
前記搬送部材は、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有し、
前記搬送部材は、前記断面弧状部に前記樹脂フィルムを抱かせて、前記樹脂フィルムを非接触状態で搬送する部材である、収縮フィルムの製造方法。
〔2〕 前記工程1Aにおいて前記樹脂フィルムの加熱を加熱装置内で行い、
前記第一ロールおよび前記第二ロールは、前記加熱装置の外に設置され、
前記搬送部材は前記加熱装置内に設置されている、〔1〕に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔3〕 前記樹脂フィルムを、保護材を備えた状態で前記第一ロールに搬送し、
前記第一ロールから前記第二ロールに搬送する間に、前記保護材を備えた樹脂フィルムから、前記保護材を剥離する工程1Bを行った後、前記樹脂フィルムを収縮させる、〔1〕または〔2〕に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔4〕 前記第一ロールと前記搬送部材との距離及び前記搬送部材と前記第二ロールとの距離は、前記樹脂フィルムの幅寸法よりも小さい、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔5〕 前記搬送部材を複数備え、
隣り合う前記搬送部材の距離が、前記樹脂フィルムの幅寸法よりも小さい、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔6〕 前記搬送部材の前記断面弧状部のアールの大きさが20mm以上300mm以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔7〕 前記搬送部材は、前記樹脂フィルムを非接触状態に保持する気体を噴出する部材であり、前記気体は前記樹脂フィルムを加熱する気体である、〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔8〕 前記加熱装置は、流体を対流させて加熱させる装置、または赤外線により加熱する装置である、〔2〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔9〕 前記搬送部材の前記断面弧状部と、前記樹脂フィルムとの間隔を1mm以下に保持する、〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔10〕 前記熱可塑性樹脂は、脂環式構造含有重合体を含む、〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔11〕 前記工程1を行った後の樹脂フィルムの収縮倍率が0.7以上1.0未満である、〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
〔12〕 〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法において用いる収縮フィルムの製造装置であって、
周方向に回転可能な第一ロール及び第二ロールと、
前記樹脂フィルムを前記第一ロールから前記第二ロールまで搬送する搬送部材と、を含み、
前記搬送部材は、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有し、
前記搬送部材は、前記断面弧状部を前記樹脂フィルムに抱かせて、前記樹脂フィルムを非接触状態で搬送する部材である、収縮フィルムの製造装置。
本発明によれば、熱可塑性樹脂フィルムを一対のローラーの周速差により、搬送方向に連続的に収縮させて収縮フィルムを製造する際に、傷及びしわの発生を抑制した収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置を提供することができる。
図1は、実施形態1の収縮フィルムの製造方法に用いる製造装置の、搬送方向に平行な方向における切断面を模式的に表した断面図である。 図2は、図1に示す搬送部材を模式的に表した断面図である。 図3は、実施形態2の収縮フィルムの製造方法に用いる製造装置の、搬送方向に平行な方向における切断面を模式的に表した断面図である。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、「長尺」のフィルムとは、幅に対して、5倍以上の長さを有するフィルムをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するフィルムをいう。長尺のフィルムの長さの上限は、特に制限は無く、例えば、幅に対して10万倍以下としうる。
[本発明の収縮フィルムの製造方法の概要]
本発明の収縮フィルムの製造方法は、周方向に回転可能な第一ロール及び第二ロールの周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムを搬送方向に連続的に収縮させる工程1を含む。本発明の収縮フィルムの製造方法において、工程1は、樹脂フィルムを、加熱しながら、搬送部材により、第一ロールから第二ロールに搬送する工程1Aを含む。本発明において、搬送部材は、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有し、当該断面弧状部に樹脂フィルムを抱かせて、樹脂フィルムを非接触状態で搬送する部材である。
[実施形態1]
以下、本発明の実施形態1に係る収縮フィルムの製造方法について、図1および図2を参照しつつ、説明する。図1は実施形態1の収縮フィルムの製造方法に用いる製造装置の、搬送方向に平行な方向における切断面を模式的に表した断面図である。図2は、図1に示す搬送部材を模式的に表した断面図である。
[1.収縮フィルムの製造方法]
本実施形態の収縮フィルム20の製造方法は、樹脂フィルム10を、周方向に回転可能な第一ロール101,102及び第二ロール103,104の周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム10を搬送方向に連続的に収縮させる工程1を含む。本実施形態では樹脂フィルム10を、保護材11を備えた状態で第一ロール101,102に搬送し、第一ロール101,102において、保護材を備えた樹脂フィルム15から保護材11を剥離する工程1Bを行う。保護材11が剥離された樹脂フィルム10を、加熱装置110内に搬送し、加熱装置110内で樹脂フィルム10を加熱しながら、搬送部材121,122,123,124,125(搬送部材121〜125)により、第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する工程1Aを行う。樹脂フィルム10は、第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送されることにより、その周速差により連続的に収縮され、収縮フィルム20が得られる。以下、各工程について説明する。
(工程1)
工程1は、周方向に回転可能な第一ロール101,102及び第二ロール103,104の周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム10を搬送方向に連続的に収縮させる工程である。
工程1は、樹脂フィルム10を、加熱しながら、搬送部材121〜125により、第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する工程1Aを含む。
本実施形態では、樹脂フィルム10を、保護材11を備えた状態で第一ロール101,102に搬送するので、第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する間に、保護材を備えた樹脂フィルム15から、保護材11を剥離する工程1Bを行う。まず工程1Bについて説明する。
(工程1B)
工程1Bは、第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する間に、保護材を備えた樹脂フィルム15(保護材付き樹脂フィルム)から、保護材11を剥離する工程である。
本実施形態では、第一ロール101,102において、保護材付き樹脂フィルム15から保護材11を剥離し、剥離された保護材11は巻取ロール105に搬送され巻き取られる。工程1Bを行うことにより、保護材付き樹脂フィルム15は、保護材11を剥離され、樹脂フィルム10のみの状態となって、工程1Aに供される。工程1Bは任意の工程であり、樹脂フィルムとして保護材を備えないものを用いた場合は、工程1Bは行わなくてもよい。
(工程1A)
工程1Aは、樹脂フィルム10を、加熱しながら、搬送部材121〜125により、第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する工程である。
本実施形態においては、図1に示すように、工程1Aにおいて、樹脂フィルム10は、加熱されつつ、搬送部材121〜125により第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送される。
本実施形態においては、第一ロール101,102から搬送された樹脂フィルム10を加熱装置110内で加熱しつつ、搬送部材121〜125により搬送経路の下流(第二ロール103,104側)に搬送する。
樹脂フィルム10は、加熱装置110内で、搬送部材121〜125により搬送されつつ加熱された後、加熱装置110の外に搬送される。
(固定工程)
本実施形態においては、加熱装置110外に搬送された樹脂フィルム10の寸法を固定する固定工程を行う。固定工程は、図1における150で示す領域(固定領域150)において行われる。固定工程は任意の工程である。
固定工程においては、例えば冷却装置や加熱装置等を用いて、樹脂フィルム10の収縮量等を調整し、寸法を固定しうる。
[2.収縮フィルムの製造装置]
図1に示すように、本実施形態の収縮フィルムの製造方法に用いる製造装置100は、周方向に回転可能な第一ロール101,102及び第二ロール103,104と、保護材11を巻き取る巻取ロール105と、樹脂フィルム10を第一ロール101,102から第二ロール103,104まで搬送する搬送部材121〜125と、を含む。また、本実施形態の製造方法に用いる製造装置100は、搬送部材121〜125が設置される加熱装置110を備える。
(樹脂フィルム)
本実施形態において、樹脂フィルム10としては、搬送方向に連続して収縮可能な長尺の樹脂フィルムを用い得る。樹脂フィルム10は、単層構造のフィルムであっても、複数の層からなる積層フィルムであってもよい。また、樹脂フィルムは、延伸フィルムであってもよい。樹脂フィルムとして延伸フィルムを用いる場合、延伸方法、延伸条件は、適宜設定することが可能である。
樹脂フィルムとしては、例えば脂環式構造含有重合体を含む樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、アクリルフィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP、OPP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリスチレン(PS)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム等のプラスチックのフィルム、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリエーテルスルホン(PES)フィルム、アラミドフィルム等のスーパーエンプラのフィルムが挙げられる。
樹脂フィルムは熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂は、重合体を含む。当該重合体としては、脂環式構造含有重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル重合体、メタクリル重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、アラミド、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらのうち、脂環式構造含有重合体が好ましい。
脂環式構造含有重合体は、繰り返し単位中に脂環式構造を有する非晶性の重合体であり、主鎖中に脂環式構造を含有する重合体及び側鎖に脂環式構造を含有する重合体のいずれも用いることができる。
脂環式構造としては、例えば、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造等が挙げられるが、熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。
1つの脂環式構造の繰り返し単位を構成する炭素数に特に制限はないが、通常4個〜30個、好ましくは5個〜20個、より好ましくは6個〜15個である。
脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は使用目的に応じて適宜選択されるが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位をこのように多くすることで、樹脂フィルムの耐熱性を高めることができる。
脂環式構造含有重合体は、具体的には、(1)ノルボルネン重合体、(2)単環の環状オレフィン重合体、(3)環状共役ジエン重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、透明性及び成形性の観点から、ノルボルネン重合体及びこれらの水素添加物がより好ましい。
ノルボルネン重合体としては、例えば、ノルボルネンモノマーの開環重合体、ノルボルネンモノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素添加物;ノルボルネンモノマーの付加重合体、ノルボルネンモノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体などが挙げられる。これらの中でも、透明性の観点から、ノルボルネンモノマーの開環重合体水素添加物が特に好ましい。
上記の脂環式構造含有重合体は、例えば特開2002−321302号公報に開示されている重合体から選ばれる。
脂環式構造含有重合体は、そのガラス転移温度が、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃〜250℃である。ガラス転移温度がこのような範囲にある脂環式構造含有重合体は、高温下での使用における変形及び応力が生じ難く、耐久性に優れる。
脂環式構造含有重合体の分子量は、溶媒としてシクロヘキサン(樹脂が溶解しない場合にはトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)で測定したポリイソプレン換算(溶媒がトルエンのときは、ポリスチレン換算)の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは25,000〜80,000、より好ましくは25,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、樹脂フィルムの機械的強度及び成形加工性が高度にバランスされる。
脂環式構造含有重合体の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、通常1〜10、好ましくは1〜4、より好ましくは1.2〜3.5である。
脂環式構造含有重合体を含む樹脂は、その分子量2,000以下の樹脂成分(すなわち、オリゴマー成分)の含有量が、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、さらに好ましくは2重量%以下である。オリゴマー成分の量が前記範囲内にあると、表面における微細な凸部の発生が減少し、厚みのバラツキが小さくなり面精度が向上する。オリゴマー成分の量の低減は、重合触媒及び水素化触媒の選択;重合、水素化等の反応条件;樹脂を成形用材料としてペレット化する工程における温度条件;などの条件を適切に設定することにより、行いうる。
オリゴマーの成分量は、前述のGPCによって測定することができる。
脂環式構造含有重合体を含む樹脂は、脂環式構造含有重合体のみからなってもよいが、本発明の効果を著しく損なわない限り、任意の配合剤を含んでもよい。脂環式構造含有重合体を含む樹脂中の、脂環式構造含有重合体の割合は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。
脂環式構造含有重合体を含む樹脂の好適な具体例としては、日本ゼオン社製「ゼオノア」を挙げうる。
樹脂は、上述の重合体に加えて、任意の成分を含みうる。任意の成分としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤;石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリアルキレンワックス等のワックス;ソルビトール系化合物、有機リン酸の金属塩、有機カルボン酸の金属塩、カオリン及びタルク等の核剤;ジアミノスチルベン誘導体、クマリン誘導体、アゾール系誘導体(例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、及びベンゾチアソール誘導体)、カルバゾール誘導体、ピリジン誘導体、ナフタル酸誘導体、及びイミダゾロン誘導体等の蛍光増白剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;タルク、シリカ、炭酸カルシウム、ガラス繊維等の無機充填材;着色剤;難燃剤;難燃助剤;帯電防止剤;可塑剤;近赤外線吸収剤;滑剤;フィラー、及び、軟質重合体等の、結晶性を有する脂環式構造含有重合体以外の任意の重合体;などが挙げられる。また、任意の成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
(保護材を備えた樹脂フィルム)
本実施形態において、樹脂フィルムは、保護材を備えた状態で第一ロール101,102に搬送される。樹脂フィルムを保護する保護材について説明する。
保護材としては、特に限定はないが、樹脂製のフィルムが挙げられる。ロールトゥロール法によって効率的に製造できるという観点から、長尺の樹脂製のフィルムが好ましい。保護材を構成する樹脂としては、例えば、脂環式構造含有重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等の重合体を含む樹脂が挙げられる。また、このような樹脂フィルムとしては、例えば、表面に適切な離型剤による離型処理が施されたフィルムや、表面に適切な粘着剤による粘着処理が施されたフィルムを用いてもよい。
保護材は樹脂フィルムに対して直接または粘着剤等を介して貼合しうる。
樹脂フィルムが保護材を備えた態様とすると、第一ロールに搬送するまでの間に樹脂フィルムにゴミなどが付着するのを防止することができる。また、樹脂フィルムとして延伸フィルムを用いる場合に、保護材を備えた態様とすると、保護材を剥離することにより樹脂フィルムの収縮が始まるので、製造効率を向上させうる。
(第一ロールおよび第二ロール)
第一ロール101,102及び第二ロール103,104は、周方向に回転可能な部材であり、加熱装置110の外に設置されている。各ロール101,102,103,104は、樹脂フィルム10と接触している。第一ロール101,102と第二ロール103,104の距離を調整することによって、樹脂フィルムの収縮量を調整しうる。
第一ロール101,102及び第二ロール103,104は、図示しない駆動手段によって回転駆動され、搬送方向A1に樹脂フィルム10を搬送しうるようになっている。また、上流の第一ロール101,102の周速よりも、下流の第二ロール103,104の周速の方が遅く設定されている。このため、第一ロール101,102と第二ロール103,104との間には周速差があり、この周速差によって樹脂フィルム10が搬送方向(進行方向)に連続的に収縮されうるようになっている。周速差の調整を行うことにより樹脂フィルム10の収縮倍率を調整しうる。
本実施形態において、樹脂フィルムの収縮倍率は、好ましくは0.7倍以上、より好ましくは0.8倍以上であり、好ましくは1.0倍未満、より好ましくは0.9倍以下である。本発明において、「収縮倍率」は、工程1を行う前の樹脂フィルムの長手方向の寸法に対する、工程1を行った後の樹脂フィルム(収縮フィルム)の長手方向の寸法の割合をいう。
(搬送部材)
本実施形態において、搬送部材121〜125は、第一ロール101,102及び第二ロール103,104との間に5個、設けられている。搬送部材121〜125は加熱装置110内において、上側に断面弧状部が配したものと下側に断面弧状部を配したものとが交互に配されるように横並びに、設置されている。
本実施形態のように、搬送部材を複数備える場合、隣り合う搬送部材の距離は、樹脂フィルム10の幅寸法(搬送方向に対して垂直な方向の寸法)よりも小さいことが好ましい。このような態様とすることにより、収縮フィルム20の製造工程において、しわ及び傷の発生をより有効に抑制することができる。隣り合う搬送部材の距離は同一(複数の搬送部材が等間隔で設けられている態様)であってもよいし、隣り合う搬送部材の距離は相違してもよい。
図2に示すように、搬送部材122は、搬送方向に平行な方向の断面がアーチ状をなす部材である。搬送部材122は、その一部に、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有する。図2において122Aから122Bに至る弧状の部分122Rが断面弧状部である。本発明において、「搬送方向に平行な方向の断面」とは樹脂フィルムを搬送する方向に対して平行な方向に切断したときの断面のことを言う。本実施形態において「搬送方向に平行な方向の断面」は、搬送部材122を搬送方向A1に平行な方向(図1の左右方向)に切断したときの断面である。
断面弧状部122Rのアールの大きさは、好ましくは20mm以上、より好ましくは40mm以上であり、好ましくは300mm以下、より好ましくは100mm以下である。アールの大きさを下限値以上とすると、収縮フィルム20の製造工程において、傷の発生を抑制する効果を高めることができ、アールの大きさを上限値以下とすると、収縮フィルム20の製造工程において、しわの発生を抑制する効果を高めることができる。
搬送部材122は、断面弧状部122Rに、樹脂フィルム10を抱かせて、樹脂フィルム10と非接触状態で搬送する部材である。樹脂フィルム10と搬送部材122とは全域において非接触であり、搬送部材122の断面弧状部122Rにおいて、樹脂フィルム10は、断面弧状部122Rに沿って近接する位置に配される。本発明において「断面弧状部に樹脂フィルムを抱かせる」とは、断面弧状部と非接触かつ近接する位置に、樹脂フィルムを、断面弧状部に沿って配することをいう。「近接する位置」とは、断面弧状部と樹脂フィルムとの間隔Xが1mm以下である部分をいう。
搬送部材122の断面弧状部122Rと、樹脂フィルム10との間隔Xは、1mm以下に保持するのが好ましく、0.3mm以下がより好ましい。搬送部材122と樹脂フィルム10との間隔を上限値以下とすることにより、樹脂フィルムを、安定的に搬送することができる。
搬送部材122の抱き角θ1は、5°以上が好ましく、60°以上がより好ましく、180°以下が好ましく、135°以下がより好ましい。抱き角θ1を下限値以上とすることにより、収縮フィルムの製造工程において、しわの発生を抑制する効果を高めることができる。
本実施形態において、抱き角θ1とは、断面弧状部122Rと同じカーブを描く円C1において、樹脂フィルム10と搬送部材122との間隔が1mm以下となった部分(122Aから122Bまでの部分)の角度をいう。図2において122Pは円C1の中心である。
本実施形態では、5個の搬送部材は同形同大であり、搬送部材121,123〜125の形状は搬送部材122と同一である。抱き角は、各搬送部材121〜125の配置位置等を考慮し、適宜設定することができる。
本実施形態においては、搬送部材121〜125は、樹脂フィルムを非接触状態に保持する気体を噴出する部材としうる。搬送部材の材料としては、気体を噴出する部分を有する材料が好ましく、具体的には、カーボンポーラス、アルミナポーラス等の多孔質材料が挙げられる。このような多孔質材料からなる搬送部材を用いると、搬送部材から噴出する気体の圧力により樹脂フィルムを浮上させることができるので、樹脂フィルムに高い張力がかかった場合であっても、搬送部材との接触を防止し、収縮フィルムの製造工程において、しわ及び傷の発生をより有効に抑制することができる。
搬送部材121〜125が気体を噴出する部材である場合、当該気体は樹脂フィルムを加熱する気体であるのが好ましい。搬送部材121〜125がこのような態様であると、樹脂フィルム10を搬送する際に、樹脂フィルム10との非接触状態を保ちつつ、樹脂フィルム10を加熱することができる。搬送部材121〜125から噴出される気体としては、加熱空気が挙げられる。
(第一ロール及び第二ロールと搬送部材との距離)
第一ロール101,102と搬送部材121との距離及び第二ロール103,104と搬送部材125との距離は、それぞれ、樹脂フィルム10の幅寸法(搬送方向に対して垂直な方向の寸法)よりも小さいことが好ましい。このような態様とすることにより、収縮フィルム20の製造工程において、しわ及び傷の発生をより有効に抑制することができる。
(加熱装置)
加熱装置110としては、例えば、流体を対流させて加熱させる装置、及び赤外線により加熱する装置が挙げられる。これらの装置は単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。
搬送部材121〜125が加熱気体を噴出する部材である場合、流体を対流させて加熱させる装置における流体としては、前記加熱気体を用いうる。
(固定工程において用いる装置)
固定工程において用いる装置としては、樹脂フィルム10の収縮量の調整を行う装置、例えば冷却装置や加熱装置等が挙げられる。これらの装置により樹脂フィルム10の収縮量等を調整し収縮フィルムの寸法の固定を行い得る。
[3.本実施形態の作用及び効果]
本実施形態においては、工程1Aにおいて、断面弧状部を有する搬送部材121〜125を用い、当該搬送部材の断面弧状部に樹脂フィルム10を抱かせて、樹脂フィルム10を非接触状態で第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する。
つまり本実施形態において、樹脂フィルム10を第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する際に、樹脂フィルムと搬送部材とは、非接触状態であるので、搬送部材との接触等に起因する傷の発生を抑制することができる。
また、本実施形態においては、樹脂フィルム10を第一ロール101,102から第二ロール103,104に搬送する際に、搬送部材121〜125の断面弧状部122Rに樹脂フィルム10を抱かせるので、樹脂フィルム10が搬送方向において断面弧状部122Rにそってアール状に曲げられる。これにより、樹脂フィルム10は搬送方向と垂直な方向(幅方向)に強さを持ち、座屈し難くなるので、搬送方向に生じうるしわの発生を抑制することができる。
以上より、本実施形態によれば、熱可塑性樹脂フィルムを一対のローラーの周速差により、搬送方向に連続的に収縮させて収縮フィルムを製造する際に、傷及びしわの発生を抑制した収縮フィルムの製造方法および収縮フィルムの製造装置を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、樹脂フィルム10を加熱装置内で加熱し、第一ロール101,102及び第二ロール103,104は加熱装置110の外に設置され、搬送部材121〜125は加熱装置110内に設置されるので、加熱装置110内で加熱された樹脂フィルム10は他の部材と接触することなく搬送され、傷の発生を抑制する効果が高まる。
[実施形態2]
以下、本発明の実施形態2に係る収縮フィルム30の製造方法および製造装置について、図3を参照しつつ、説明する。図3は実施形態2の収縮フィルムの製造方法に用いる製造装置の、搬送方向に平行な方向における切断面を模式的に表した断面図である。
本実施形態は、加熱装置210内に設けられた搬送部材の数および設置位置が実施形態1と相違する。以下の説明において実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
本実施形態の収縮フィルム20の製造方法は、周方向に回転可能な第一ロール201,202及び第二ロール203,204の周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム10を搬送方向に連続的に収縮させる工程1を含む。本実施形態では、樹脂フィルム10を保護材11を備えた状態で第一ロール201,202に搬送し、第一ロール201,202において、保護材付き樹脂フィルム15から保護材11を剥離する工程1Bを行う。保護材11が剥離された樹脂フィルム10を、加熱装置210内に搬送し、加熱装置210内で樹脂フィルム10を加熱しながら、搬送部材221,222,223,224,225,230,231,232,233,234,235(搬送部材221〜225,230〜235)により、第一ロール201,202から第二ロール203,204に搬送する工程1Aを含む。樹脂フィルム10は第一ロール201,202から第二ロール203,204に搬送されることにより、その周速差により連続的に収縮され、収縮フィルム30が得られる。
また、本実施形態の収縮フィルム30の製造方法は、実施形態1と同様に、第一ロール201,202において、保護材を備えた樹脂フィルム15から保護材11を剥離する工程1Bと、第一ロール201,202から搬送された樹脂フィルム10を、加熱装置210内で加熱した後、加熱装置210外に搬送された樹脂フィルム10の寸法を固定する工程(固定工程)と、を含む。
(搬送部材)
本実施形態において、11個の搬送部材221〜225,230〜235が、加熱装置210内に設けられている。搬送部材221〜225,230〜235の形状は実施形態の搬送部材112と同一である。
搬送部材221〜225は、上側に断面弧状部を配したものと下側に断面弧状部を配したものとが交互に配されるように横並びに設置されている。搬送部材231〜235は搬送部材221〜225の下の段に、上側に断面弧状部を配したものと下側に断面弧状部を配したものとが交互に配されるように横並びに設置されている。搬送部材225と搬送部材235との間には、右側に断面弧状部を配した搬送部材230が配されている。11個の搬送部材は搬送方向の上流から順に、搬送部材221,222,223,224,225,230,235,234,233,232,231の順に並んで設置されている。
(樹脂フィルムの搬送経路)
図3に示すように、第一ロール201,202に搬送された保護材付き樹脂フィルム15は、第一ロール201,202において保護材11が剥離され、保護材11が巻取ロール205により巻き取られる(工程1B)。保護材11が剥離された樹脂フィルム10は、第一ロール201,202から図示右方向(A2方向)に搬送され、固定領域250内に搬送された後、加熱装置210内に搬送される。樹脂フィルム10は、加熱装置210内に搬送された後、搬送部材221,222,223,224,225により、図示右方向に搬送される。搬送部材225を通過した後の樹脂フィルム10は下方へ搬送され搬送部材230の弧状断面部に沿って搬送部材235と近接する位置に搬送される。搬送部材235と近接する位置に搬送された樹脂フィルム10は、搬送部材235,234,233,232,231により図示左方向に搬送される。樹脂フィルムは搬送部材231により加熱装置210の外に搬送され、固定領域250内にて収縮量を調整し寸法が固定された後、第二ロール203,204に搬送される。
(本実施形態の作用・効果)
本実施形態においては、工程1Aにおいて、断面弧状部を有する搬送部材221〜225、230、231〜235を用い、当該搬送部材の断面弧状部に樹脂フィルム10を抱かせて、樹脂フィルム10を非接触状態で第一ロール201,202から第二ロール203,204に搬送する。
つまり本実施形態によっても、実施形態1と同様に、樹脂フィルム10を第一ロール201,202から第二ロール203,204に搬送する際に、樹脂フィルム10と搬送部材221〜225、230、231〜235とは、非接触状態であるので、搬送部材との接触等に起因する傷の発生を抑制することができる。
また、本実施形態においても、樹脂フィルム10を第一ロール201,202から第二ロール203,204に搬送する際に、搬送部材221〜225,230,231〜235の断面弧状部に樹脂フィルム10を抱かせるので、樹脂フィルム10が搬送方向において断面弧状部にそってアール状に曲げられる。これにより、樹脂フィルム10は搬送方向と垂直な方向(幅方向)に強さを持ち、座屈し難くなるので、搬送方向に生じうるしわの発生を抑制することができる。
さらに本実施形態によれば、実施形態1と同様に樹脂フィルム10を加熱装置内で加熱する工程を含み、第一ロール201,202及び第二ロール203,204は加熱装置210の外に設置され、搬送部材221〜225,230,231〜235は加熱装置210内に設置されるので、加熱装置210内で加熱された樹脂フィルム10は他の部材と接触することなく搬送され、傷の発生を抑制する効果が高まる。
さらに、本実施形態は、樹脂フィルム10の搬送方向を変更する部材として、断面弧状部を有し、当該断面弧状部に樹脂フィルムを抱かせて、樹脂フィルムを非接触状態で搬送する搬送部材230を用いたので、搬送部材と樹脂フィルムとを非接触状態に保持しつつ、搬送方向を変更することができる。その結果、本実施形態によれば、搬送経路のレイアウト設計の自由度が高まるという効果を奏する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態においては、搬送部材を5個備える例及び11個備える例を示したが、搬送部材の個数はこれに限定されない。搬送部材の個数は1〜4個、6〜10個、または11個以上であってもよい。
(2)上記実施形態においては、複数の搬送部材が同形同大である例を示したが、搬送部材を複数備える場合、その形状及び大きさが相違していてもよい。
(3)上記実施形態においては、断面形状がアーチ状の搬送部材を示したが、搬送部材の形状はこれに限定されない。搬送部材は少なくともその一部に断面弧状部を有していればよく、例えば、搬送方向に平行な方向における断面形状が円形の搬送部材(全体として円筒形の部材)、搬送方向に平行な方向における断面形状が扇形状の搬送部材、搬送方向に平行な方向における断面形状が楕円形の搬送部材等であってもよい。
(4)上記実施形態においては、樹脂フィルムの収縮量を調整し寸法を固定する工程(固定工程)を含む製造方法を示したが、本発明はこれに限定されない。本発明において、固定工程は任意の工程であり、行わなくてもよいし、工程を行う時期は、適宜設定することができる。
(5)上記実施形態においては、保護材を備えた樹脂フィルムを第一ロールに搬送し、第一ロールと第二ロールとの間で保護材を剥離して収縮させる態様を示したが、樹脂フィルムは保護材を備えない状態で第一ロールに搬送し、収縮させてもよい。この場合工程1Bは行わなくてもよい。
10…樹脂フィルム
11…保護材
15…保護材を備えた樹脂フィルム(保護材付き樹脂フィルム)
20,30…収縮フィルム
100,200…収縮フィルムの製造装置
101,102,201,202…第一ロール
103,104,203,204…第二ロール
105,205…巻取ロール
110,210…加熱装置
121〜125,221〜225,230〜235…搬送部材
122A…弧状断面部の始点
122B…弧状断面部の終点
122R…弧状断面部
122P…円C1の中心
150,250…固定領域

Claims (12)

  1. 周方向に回転可能な第一ロール及び第二ロールの周速差により、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムを搬送方向に連続的に収縮させる工程1を含み、
    前記工程1は、前記樹脂フィルムを、加熱しながら、搬送部材により前記第一ロールから前記第二ロールに搬送する工程1Aを含み、
    前記搬送部材は、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有し、
    前記搬送部材は、前記断面弧状部に前記樹脂フィルムを抱かせて、前記樹脂フィルムを非接触状態で搬送する部材である、収縮フィルムの製造方法。
  2. 前記工程1Aにおいて前記樹脂フィルムの加熱を加熱装置内で行い、
    前記第一ロールおよび前記第二ロールは、前記加熱装置の外に設置され、
    前記搬送部材は前記加熱装置内に設置されている、請求項1に記載の収縮フィルムの製造方法。
  3. 前記樹脂フィルムを、保護材を備えた状態で前記第一ロールに搬送し、
    前記第一ロールから前記第二ロールに搬送する間に、前記保護材を備えた樹脂フィルムから、前記保護材を剥離する工程1Bを行った後、前記樹脂フィルムを収縮させる、請求項1または2に記載の収縮フィルムの製造方法。
  4. 前記第一ロールと前記搬送部材との距離及び前記搬送部材と前記第二ロールとの距離は、前記樹脂フィルムの幅寸法よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  5. 前記搬送部材を複数備え、
    隣り合う前記搬送部材の距離が、前記樹脂フィルムの幅寸法よりも小さい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  6. 前記搬送部材の前記断面弧状部のアールの大きさが20mm以上300mm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  7. 前記搬送部材は、前記樹脂フィルムを非接触状態に保持する気体を噴出する部材であり、前記気体は前記樹脂フィルムを加熱する気体である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  8. 前記加熱装置は、流体を対流させて加熱させる装置、または赤外線により加熱する装置である、請求項2〜7のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  9. 前記搬送部材の前記断面弧状部と、前記樹脂フィルムとの間隔を1mm以下に保持する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  10. 前記熱可塑性樹脂は、脂環式構造含有重合体を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  11. 前記工程1を行った後の樹脂フィルムの収縮倍率が0.7以上1.0未満である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の収縮フィルムの製造方法において用いる収縮フィルムの製造装置であって、
    周方向に回転可能な第一ロール及び第二ロールと、
    前記樹脂フィルムを前記第一ロールから前記第二ロールまで搬送する搬送部材と、を含み、
    前記搬送部材は、搬送方向に平行な方向の断面が弧状の断面弧状部を有し、
    前記搬送部材は、前記断面弧状部を前記樹脂フィルムに抱かせて、前記樹脂フィルムを非接触状態で搬送する部材である、収縮フィルムの製造装置。
JP2018182602A 2018-09-27 2018-09-27 収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置 Pending JP2020049840A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018182602A JP2020049840A (ja) 2018-09-27 2018-09-27 収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018182602A JP2020049840A (ja) 2018-09-27 2018-09-27 収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020049840A true JP2020049840A (ja) 2020-04-02

Family

ID=69995223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018182602A Pending JP2020049840A (ja) 2018-09-27 2018-09-27 収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020049840A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111716690B (zh) 拉伸膜的制造方法
CN111716691B (zh) 拉伸膜的制造方法
KR101747566B1 (ko) 긴 연신 필름의 제조 방법
JP2018130958A (ja) 二軸配向ポリプロピレンフィルム
CN111670396B (zh) 拉伸膜的制造方法
CN105676336B (zh) 相位差膜的制造方法及层叠偏振板的制造方法
JP5795825B2 (ja) 機能性フィルムおよび有機elデバイス
CN103069317A (zh) 光学功能薄膜连续卷及使用其的液晶显示元件的制造方法、以及光学功能薄膜贴合装置
KR102175657B1 (ko) 열가소성 수지 필름 및 열가소성 수지 필름의 제조 방법
TW201904767A (zh) 具備熱塑性工程塑膠之層的積層體及其製造方法
JP2018069639A (ja) 縦延伸装置
JP2020070117A (ja) 搬送補助治具及びフィルムの製造装置
KR102389846B1 (ko) 수지 필름 및 도전성 필름, 그 제조방법
TWI822937B (zh) 薄膜之製造方法及製造裝置以及液晶固化薄膜之製造方法
JP2010221625A (ja) ロール状巻回体
JP2020049840A (ja) 収縮フィルムの製造方法及び収縮フィルムの製造装置
JP2005271233A (ja) 溶液製膜方法
JP6318836B2 (ja) 転写用基材及び転写シート
JP2020049796A (ja) 延伸フィルムの製造方法及び延伸フィルムの製造装置
KR101824804B1 (ko) 대전 방지층을 포함하는 점착 필름 및 이것의 제조 방법
TWI735459B (zh) 切縫加工延伸薄膜的製造方法及製造裝置
JP2012040625A (ja) ガスバリアフィルムの製造方法
CN115139505A (zh) 拉伸膜的制造方法
JP7031316B2 (ja) 斜め延伸フィルムの製造方法
JP6939646B2 (ja) 延伸フィルムの製造方法、並びに積層体の製造方法