JP2020048939A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】スロットマシン10は、ベット操作を行った後、スタートレバー41の操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、ストップスイッチ42〜44の操作によって対応するリールが停止し、抽選結果に応じた停止出目が停止し得る。抽選結果が特定移行結果となり且つ移行条件が成立した場合、第1遊技状態から遊技者にとって有利な第2遊技状態へと遊技状態が移行する。特定移行結果となった以後、第2遊技状態に移行する前の所定タイミングまでに所定条件が成立した場合、特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第1演出を実行する手段と、第1演出とは異なる第2演出を所定タイミング以後で且つ前記第2遊技状態への移行前に実行する手段と、第1演出を実行した場合、第2演出の実行を制限する手段とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段と、
を備える遊技機であって、
遊技状態として、第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態とを含む複数の遊技状態を有しており、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定移行結果となった場合に、予め定められた移行条件が成立したか否かを判定する移行判定手段と、
前記移行判定手段により前記移行条件が成立したと判定された場合に、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へと遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった以後、前記第2遊技状態に移行する前の所定タイミングまでに予め定められた所定条件が成立した場合、前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第1演出を実行する第1演出実行手段と、
前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能なものであって前記第1演出とは異なる第2演出を前記所定タイミング以後で且つ前記第2遊技状態への移行前に実行する第2演出実行手段と、
前記第1演出実行手段により前記第1演出が実行される場合、前記第2演出実行手段による前記第2演出の実行を制限することが可能な第2演出制限手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リーチ目の一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 リールの停止制御を説明するための説明図である。 RT状態処理を示すフローチャートである。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 BB状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 表示モードの概要を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 第1特定役処理を示すフローチャートである。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 第3特定役処理を示すフローチャートである。 特化ゾーン用処理を示すフローチャートである。 指示機能に関する抽選を行う主な結果と当選確率の設定差を説明するための図である。 表示モード移行用のモード抽選テーブルの一例を示す図である。 前兆ゲーム数テーブルの一例を示す図である。 上乗せゲーム数抽選テーブルの一例を示す図である。 上乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 モード移行報知用処理を示すフローチャートである。 補助表示部にて行われる押し順報知演出の概要を示す説明図である。 押し順役処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 終了判定処理を示すフローチャートである。 指示モニタ及び区間表示器の概要を説明するための図である。 区間表示第1処理を示すフローチャートである。 区間表示第2処理を示すフローチャートである。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出の設定処理を示すフローチャートである。 各停止操作時演出設定処理を示すフローチャートである。 報知タイミングと上乗せ演出との関係を示す図である。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 ボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 移行契機役報知用処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出の一例を説明するための説明図である。 連続演出の一例を説明するための説明図である。 上乗せ報知用処理を示すフローチャートである。 実際の有利区間の残りゲーム数と表示上の残りゲーム数との関係を説明するための図である。 後乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 上乗せ報知タイミングテーブルの一例を示す図である。 後乗せ報知用処理を示すフローチャートである。 BB当選用処理を示すフローチャートである。 (a)はフリーズ種類の振分テーブルの一例を示す図であり、(b)はフリーズ演出の一例を説明するための説明図である。 VBモード当選用処理を示すフローチャートである。 回転演出処理を示すフローチャートである。 フリーズ解除用処理を示すフローチャートである。 リーチ目用押し順報知処理を示すフローチャートである。 フリーズ演出に関する遊技の流れを説明するための説明図である。 変形例1におけるフリーズ解除用処理を示すフローチャートである。 報知に係る遊技の流れを説明するための説明図である。 変形例2におけるフリーズ解除の態様を説明するための説明図である。 (a)は第2の実施形態におけるリール制御処理を示すフローチャートであり、(b)はリーチ目停止判定処理を示すフローチャートである。 (a)はタイマ割込み処理を示すフローチャートであり、(b)は精算スイッチ対応処理を示すフローチャートである。 フリーズ解除用処理を示すフローチャートである。 フリーズ演出に関する遊技の流れを説明するための説明図である。 変形例1における演出設定処理を示すフローチャートである。 第1報知及び第2報知の一例を説明するための説明図である。 (a)は第3の実施形態におけるリール制御処理を示すフローチャートであり、(b)はフリーズ解除用処理を示すフローチャートである。 (a)はタイマ割込み処理を示すフローチャートであり、(b)は精算スイッチ対応処理を示すフローチャートである。 (a)はフリーズ復帰用処理を示すフローチャートであり、(b)はフリーズ演出の実行が解除される場合の動作例を説明するための説明図であり、(c)はフリーズ演出の実行が解除されない場合の動作例を説明するための説明図である。 演出設定処理を示すフローチャートである。 フリーズ演出に関する遊技の流れを説明するための説明図である。 第4の実施形態に係るフリーズ演出を説明するための説明図である。 (a)はBB当選用処理を示すフローチャートであり、(b)は第1特定役用処理を示すフローチャートである。 第6フリーズ演出用処理を示すフローチャートである。 移行契機役報知用処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 連続演出が実行される場合の遊技の流れを説明するための説明図である。 連続演出が実行される場合の遊技の流れを説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「黒BAR」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「白BAR」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「LUCKY」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の11種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9〜図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞〜第26小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、「赤7」図柄、「チェリー」図柄、「白ベル」図柄又は「LUCKY」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄、「青年」図柄、「白ベル」図柄、「赤7」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「白BAR」図柄が下段に停止した場合には、第8小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番)と上流側の隣接する位置(12番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「白BAR」図柄(18番)から上流側に1図柄分離れた位置(20番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第8小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞〜第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第27小役は、各リール32L,32M,32Rのうち所定のリールとして左リール32Lの停止図柄によって入賞か否かが決定される役であり、具体的には、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止することで第27小役入賞が成立する。この場合、中リール32M、右リール32Rの停止図柄は入賞判定には影響を及ぼさない。言い換えると、中リール32M、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は停止すること、すなわち、「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が有効ライン上に停止することで第27小役入賞が成立する。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第28小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する場合であって、右下がりラインL4に「チェリー」図柄が揃って停止する場合がある入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lに「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mに「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄又は「チェリー」図柄、右リール32Rに「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると第28小役入賞となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
なお、第27小役と第28小役との関係について補足説明すると、左リール32Lの「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると中リール32Mと右リール32Rの停止図柄に関わらず第27小役入賞が成立するものの、中リール32Mと右リール32Rの停止図柄によっては第27小役入賞ではなく第28小役入賞が成立する場合がある。すなわち、第27小役入賞となる入賞態様に、第28小役入賞となる入賞態様が含まれる構成であるものの、第27小役入賞と第28小役入賞とは明確に区別されて入賞判定が行われる。
第29小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止する入賞態様である。つまり、右下がりラインL4が有効ラインとされる場合、「スイカ」図柄が右下がりに揃って停止することで第29小役入賞が成立する。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第30小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が上ラインL1上に停止する入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。第30小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「黒BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。第31小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第32小役入賞〜第35小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第36小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第36小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄,「スイカ」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄,「青年」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第37小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(7番)と下流側の隣接する位置(6番)に「第2リプレイ」図柄が配置されており、主な「白ベル」図柄(3番、12番、15番、20番)と下流側の隣接する位置(2番、11番、14番、19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、主な「赤ベル」図柄(2番,5番,12番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(10番)と上流側の隣接する位置(11番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第37小役入賞が成立する場合には、主に、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第37小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄,「スイカ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第38小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が上段〜下段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第38小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第38小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第39小役入賞となる。第39小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第39小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第40小役入賞となる。第40小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第41小役入賞となる。第41小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第11再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄,「LUCKY」図柄,「赤7」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「第2リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42〜44には、それぞれストップ検出センサ42a〜44a(図12)が接続されており、ストップ検出センサ42a〜44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42〜44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a〜44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42〜44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
電源部91aは、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置101や後述する表示制御装置81等の動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を主制御装置101や表示制御装置81等に対して供給する。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時(外部電力の遮断状態)はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60〜62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。
いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
なお、メダル返却処理に際しては、当該処理の実行中又は開始する旨を示すコマンドがセットされ、表示制御装置81に送信される。これにより、表示制御装置81においてメダル返却処理の実行中であることが把握され、補助表示部65に「精算中」等の文字が表示されたり、スピーカ64から所定の効果音が出力されたりする。このような報知がなされることで、メダル返却処理(精算用処理)の実行中であることを遊技者が認識可能となる。当該報知は、メダル返却処理が終了するまで継続される。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態とに対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作されたり、第1クレジット投入スイッチ56が操作されたりするなどの決定操作が行われたことに基づいて、その時点での設定値を今回の設定値とし、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、第1BB、第2BB、CBのいずれかに当選しているか否かを判定する。具体的には、第1BB、第2BB、CBのいずれかを含むインデックス値IV(IV=32〜52)にてステップS305で肯定判定したか否かを判定する。ステップS306にて肯定判定した場合には、ステップS307にて対応するボーナス当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ、CB当選フラグ)を、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を行う。ステップS306にて否定判定した場合、又はステップS307の処理を行った後は、ステップS308にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた各小役の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=32のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS307にて第1BB当選フラグをセットするとともに、ステップS308にて第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、IV=15のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS308にて第30小役,第41小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306〜ステップS308では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=32のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=33の時に判定値DVが65535を超えた場合、第2BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BB,CBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS309にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS310ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約300分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。強スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約300分の1、弱スイカに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約218分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=20の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=21〜24の際に当選となる確率)はそれぞれ約43.7分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=25〜28の際に当選となる確率)はそれぞれ約21.8分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約21800分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約21800分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約32800分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約32800分の1である。強スイカ重複1に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約32800分の1、強スイカ重複2に当選となる確率(IV=37の際に当選となる確率)は約32800分の1である。弱スイカ重複1に当選となる確率(IV=38の際に当選となる確率)は約65500分の1、弱スイカ重複2に当選となる確率(IV=39の際に当選となる確率)は約65500分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=40〜43の際に当選となる確率)はそれぞれ約32800分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=44,45の際に当選となる確率)はそれぞれ約21800分の1である。特リプA重複1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)は約1010分の1、特リプA重複2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)は約1310分の1である。特リプAB重複1に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)は約1010分の1、特リプAB重複2に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)は約1310分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=50,51の際に当選となる確率)はそれぞれ約32800分の1である。CBに当選となる確率(IV=52の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.96分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2〜12,29〜31,53〜56のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS308にて当選フラグをセットした後、又はステップS310にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS311に進み、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS310の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。また、抽選結果対応処理では、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定するフリーズ抽選処理を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS311の処理を実行した後は、ステップS312にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS313では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306〜ステップS308にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、強チェリーに当選(IV=13の際に当選)となり、強チェリー当選フラグがセットされた場合、第28小役、第32小役〜第35小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、強チェリー重複1に当選(IV=32の際に当選)となり、強チェリー当選フラグ及び第1BB当選フラグがセットされた場合、第28小役、第33小役、第35小役及び第1BB入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
また、ステップS313の停止情報設定処理では、第1BB、第2BBに当選している場合に、リーチ目に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。リーチ目とは、第1BB、第2BBに非当選の状態では停止することがなく、第1BB、第2BBに当選している場合に限り停止する図柄(停止出目)であって、いずれの当選役にも対応していない外れ目である。よって、遊技者からすると、リーチ目に対応する各リール32L,32M,32Rの図柄が各表示窓26L,26M,26R内に停止することで、第1BB,第2BBへの当選が確定することになる。このような意味においてリーチ目停止は、第1BB,第2BBの確定演出ということができる。
ここで、図18を参照して、有効ラインとして右下がりラインL4のみが設定されている場合のリーチ目の一例について説明する。なお、図18においてかっこ内の数値は、図柄番号を示すものである。本実施形態では、リーチ目A及びリーチ目Bを含む複数のリーチ目が設定されている。
図18(a)に示すように、リーチ目Aは、左リール32Lにおける7番目の「赤ベル」図柄と、中リール32Mにおける2番目の「LUCKY」図柄と、右リール32Rにおける6番目の「第2リプレイ」図柄とが有効ラインL4上に停止する停止出目である。このリーチ目Aは、遊技者目線で見た場合、左リール32Lにおける5番目の「LUCKY」図柄と、中リール32Mにおける2番目の「LUCKY」図柄と、右リール32Rにおける8番目の「赤7」図柄とが右上がりラインに並ぶものとなっている。また、図18(b)に示すように、リーチ目Bは、左リール32Lにおける13番目の「青年」図柄と、中リール32Mにおける16番目の「スイカ」図柄と、右リール32Rにおける15番目の「青年」図柄とが有効ラインL4上に停止する停止出目である。
本実施形態では、リーチ目A及びリーチ目B以外にもリーチ目が設けられており、スロットマシン10には3種類以上のリーチ目が準備されている。すなわち、上記リーチ目A及びリーチ目Bは、停止図柄情報として設定されるリーチ目のうち一部のリーチ目となっている。リーチ目に関する情報は、ROM105のリーチ目情報記憶エリアに記憶されており、ステップS313では、当該エリアに記憶された情報を参照してリーチ目に関する停止図柄情報を設定する。
図16の抽選処理の説明に戻り、ステップS314では、ステップS313にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、強チェリー重複1に当選し、第28小役、第33小役、第35小役及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第28小役、第33小役、第35小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、特リプA重複1に当選し、第9再遊技及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第9再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。そして、例えば、第1BB当選が持ち越された状況で、通常リプレイに当選し、第1BB入賞及び第1再遊技入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第1再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
また、複数の小役や複数の再遊技が重複して当選となる場合、いずれの小役又は再遊技に対応する図柄が有効ラインに停止するかは、停止操作が行われたタイミングによって異なる。例えば、強スイカに当選し、第30小役及び第41小役入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、上記のとおり、第30小役と第41小役とで、左リール32Lの対象図柄は「スイカ」図柄で共通している。そのため、左リール32Lの停止操作のタイミングによっては、いずれの小役入賞が成立するかは決定されない。一方、中リール32M及び右リール32Rの対象図柄は、第30小役ではいずれも「赤ベル」図柄であり、第41小役では中リール32Mが「チェリー」図柄及び「黒BAR」図柄であり、右リール32Rが「スイカ」図柄である。例えば、3ベットゲームにおいて、中リール32Mでは、4番目の「スイカ」図柄から7番目の「赤ベル」図柄が中段に到達したタイミングで中ストップスイッチ43の停止操作が行われた場合、第30小役の対象図柄である7番目の「赤ベル」図柄と、第41小役の対象図柄である「黒BAR」図柄のいずれの図柄についても、有効ライン上である中段に停止させることが可能となる。この場合、本実施形態では、スベリ数の少ない図柄を優先して停止するように、停止図柄情報の設定が行われる。その結果、上記の場合、「赤ベル」図柄が中段に停止するように停止駆動制御が行われ、第41小役入賞は成立しないようになり、第30小役が入賞可能となる。
一方、中リール32Mにおいて、8番目の「黒BAR」図柄から12番目の「赤ベル」図柄が中段に到達したタイミングで中ストップスイッチ43の停止操作が行われた場合、第41小役の対象図柄である8番目の「黒BAR」図柄及び11番目の「チェリー」図柄と、第30小役の対象図柄である12番目の「赤ベル」図柄のいずれの図柄についても、中段に停止させることが可能となる。この場合も、スベリ数の少ない図柄を優先して停止するように停止図柄情報の設定が行われるため、8番目の「黒BAR」図柄又は11番目の「チェリー」図柄が中段に停止し、第30小役入賞は成立しないようになり、第41小役が入賞可能となる。
右リール32Rについても同様であり、右ストップスイッチ44の停止操作が行われたタイミングによって、第30小役の対象図柄である「赤ベル」図柄と第41小役の対象図柄である「スイカ」図柄とでスベリ数の少ない図柄が有効ラインである下段に停止するように停止図柄情報の設定が行われる。なお、右リール32Rにおいて、6番目の「第1リプレイ」図柄及び7番目の「黒BAR」図柄が有効位置に到達したタイミングで、右ストップスイッチ44の停止操作が行われた場合、「スイカ」図柄及び「赤ベル」図柄のいずれも停止させることができず、この場合、いずれの小役入賞も成立せずに所謂取りこぼしとなる。
ステップS314の処理を実行した後は、ステップS315にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS311の抽選結果対応処理にて行ったフリーズ抽選の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。回転演出処理については、後に詳細に説明する。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。
その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号とが等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=24〜31の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図20は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第7小役図柄としての機能も有しており、第9小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第7小役図柄同士、第9小役同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が中段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図21(a)に示すように、7番の「赤ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。中リール32Mには、「白BAR」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第7小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が14番の位置にのみ配置されている。そして、中リール32Mの第9小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番の位置にのみ配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄、第7小役図柄又は第9小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、13番の「第1リプレイ」図柄〜17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。9番の「第2リプレイ」図柄〜13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図21(b)に示すように、第7小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞の成立する余地が残る。6番の「白ベル」図柄〜10番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第9小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「LUCKY」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第7小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第7小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第7小役図柄は「白ベル」図柄である。右リール32Rには、「白ベル」図柄が10番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第7小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、6番の「第1リプレイ」図柄〜10番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図21(c)に示すように、第7小役図柄たる「白ベル」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。例えば、3番の「第2リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図21(d)に示すように、4番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「赤ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第9小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第9小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第9小役図柄は「青年」図柄である。右リール32Rには、「青年」図柄が15番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第9小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、11番の「第1リプレイ」図柄〜15番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第9小役図柄たる「青年」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第9小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「チェリー」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。右リール32Rには、「白BAR」図柄が18番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄〜18番の「白BAR」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「白BAR」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「LUCKY」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「LUCKY」図柄(「白ベル」図柄),「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第7小役入賞が成立する場合と、第9小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第38小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
また、停止図柄情報としてリーチ目が設定されている場合には、次のようにして停止制御処理が行われる。上述のように本実施形態では、停止操作が行われてから図柄が停止するまでのスベリ数が最大4図柄分まで設定可能となっていることから、例えば、左リール32Lにおいて1番目の「白ベル」図柄が基点位置に到達してから5番目の「LUCKY」図柄が到達するまでの期間内にストップスイッチ42が操作された場合には、左リール32L(表示窓26L)の下段に5番目の「LUCKY」図柄が停止する。また、中リール32Mにおいて18番目の「白BAR」図柄が基点位置に到達してから1番目の「青年」図柄が基点位置に到達するまでの期間内にストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32M(表示窓26M)の下段に1番目の「青年」図柄が停止する。また、右リール32Rにおいて2番目の「赤ベル」図柄が基点位置に到達してから6番目の「第1リプレイ」図柄が基点位置に到達するまでの期間内にストップスイッチ44が操作された場合には、右リール32R(表示窓26R)の下段に6番目の「第1リプレイ図柄」が停止する。以上より、図18(a)に示すように、左リール32Lの7番目の「赤ベル」図柄と、中リール32Mの2番目の「LUCKY」図柄と、右リール32Rの6番目の「第2リプレイ」図柄とが有効ラインL4上に停止し、リーチ目Aが停止する。
上記期間内にストップスイッチ42〜44が操作されなかった場合は、リーチ目Aを停止させることなく、各ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに応じた外れ目を停止させるように停止制御する。すなわち、リーチ目Aは、いずれの操作タイミングでストップスイッチ42〜44が操作されても停止するものではなく、特定の操作タイミングで操作された場合にのみ停止するものとなっている。
図18(b)に示すリーチ目Bについても同様に、左リール32Lにおいて7番目の「赤ベル」図柄が基点位置に到達してから11番目の「第1リプレイ」図柄が到達するまでの期間内にストップスイッチ42が操作され、中リール32Mにおいて11番目の「チェリー」図図柄が基点位置に到達してから15番目の「赤ベル」図柄が基点位置に到達するまでの期間内にストップスイッチ43が操作され、右リール32Rにおいて11番目の「第1リプレイ」図柄が基点位置に到達してから15番目の「青年」図柄が基点位置に到達するまでに期間内にストップスイッチ44が操作された場合にのみ停止するものとなっている。
ちなみに、上記期間内にストップスイッチ42〜44が操作されない場合でも、それらの操作タイミングがリーチ目A及びリーチ目B以外のリーチ目についての操作タイミングに合致している場合には、当該操作タイミングに応じたリーチ目が停止する。なお、いずれのリーチ目にも対応しない操作タイミングで操作された場合に停止する外れ目は、通常時(ボーナス当選又はその持ち越し状態でない場合)にも停止し得る外れ目である。
図19のリール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にてフリーズ解除用処理を行う。フリーズ解除用処理では、ステップS311(図16)の抽選結果対応処理で実行されるフリーズ抽選処理にて設定されたフリーズ演出の実行を解除する処理等を行う。続くステップS415では、入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。フリーズ解除用処理及び入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS416にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS417にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図22のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理(図16)のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図23は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図17参照)と比較した場合、IV=1〜5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6〜56の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2〜5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図23に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1〜5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図24(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2〜4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技〜第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技〜第8再遊技は、第1昇格リプレイ2〜4に当選していても、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1〜4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1〜4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1〜4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理(図16)のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図25は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図23参照)と比較した場合、IV=1〜10,55,56のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。ここで、IV=55の第2RT状態用通常リプレイは、遊技状態が第2RT状態である場合に当選可能となる通常リプレイ役であり、IV=56のリーチ目リプレイは、後述するVBモード当選時のリーチ目として機能するリプレイ役である。
図25の抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11〜54の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は0、IV=2〜5の際に当選とならず、IV=6〜8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1,IV=55の際に当選となる確率は約21.8分の1,IV=56の際に当選となる確率は約33.6分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。
つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。さらに、第2RT状態では、遊技状態を移行させず且つVBモードのリーチ目となる第11再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(図19のステップS412)では、上述した第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,リーチ目リプレイに当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図24(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1〜転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。また、リーチ目リプレイに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第11再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図26は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図25参照)と比較した場合、IV=1,9〜12,55,56のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=2〜8,13〜54の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10,55,56の際に当選とならなくなり、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。なお、第3RT状態においてIV=1の際に当選となる確率(通常リプレイの当選確率)は、第2RT状態においてIV=55の際に当選となる確率(通常リプレイの当選確率)とIV=56の際に当選となる確率(リーチ目リプレイの当選確率)とを合算したものである。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。
つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(図19のステップS412)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図24(c)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図27のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS613に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604〜S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄又は「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(図15のステップS209)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理(図16)のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜52のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=53〜56のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図17等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=53の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=54の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図28(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1〜CB中小役2のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第27小役入賞,第31小役入賞,第36小役入賞〜第38小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞〜第26小役入賞,第28小役入賞〜第30小役入賞,第32小役入賞〜第35小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
なお、当選役としてのCB、及び遊技状態としてのCB状態に代え又は加えて、当選役として1ゲームの遊技(JACゲーム)を実行可能となるシングルボーナス(SB)、及びそのシングルボーナス当選(入賞)に基づいて移行するSB状態を設けてもよい。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS612にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。ステップS612でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS610〜S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理(図16)のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図29は、第1BBや第2BBで移行するBB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜28,32〜56のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=29〜31のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中第1役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約1.11分の1となり、BB中第2役に当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)が約20.0分の1となり、BB中第3役に当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)が約20.0分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
これらBB中第1役やBB中第2役、BB中第3役の当選確率は、第1BBと第2BBとで共通の当選確率となっている。また、BB中第1役やBB中第2役、BB中第3役の当選確率は、第1BBや第2BBのBB状態への移行契機に関わらず共通の当選確率となっており、例えば、特リプA重複1当選に基づく第1BB中のBB中第3役と、特リプAB重複1当選に基づく第1BB中のBB中第3役との当選確率は同じ確率である。すなわち、いずれのBB状態においても、共通のBB状態用抽選テーブルが参照されて抽選処理が行われる。
図28(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中第1役に当選となった場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞のいずれかが必ず成立する。また、第9再遊技入賞についても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中第2役に当選となった場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第9再遊技入賞が必ず成立する。
第9再遊技入賞及び第10再遊技入賞が可能となるBB中第3役は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって、いずれの再遊技入賞が成立するかが異なり、ストップスイッチ42〜44の停止操作が行われた際に、いずれも入賞可能であれば、スベリ数の少ない側の再遊技が入賞するように停止駆動制御される。より詳しくは、第9再遊技及び第10再遊技が入賞成立となる図柄の組み合わせは、中リール32M及び右リール32Rではいずれも「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄で共通している一方、左リール32Lでは異なっている。すなわち、左リール32Lにおいては、第9再遊技の対象図柄は「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である一方、第10再遊技の対象図柄は「青年」図柄及び「スイカ」図柄である。
例えば、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの4番目の「チェリー」図柄から7番目の「赤ベル」図柄が上段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が停止操作された場合、第9再遊技の対象図柄である7番目の「赤ベル」図柄及び第10再遊技の対象図柄である8番目の「スイカ」図柄のいずれも、有効ライン上である上段に停止させることが可能であるものの、この場合、スベリ数の少ない7番目の「赤ベル」図柄を上段に停止させるように停止駆動制御が行われる。その結果、第10再遊技入賞ではなく第9再遊技入賞が成立可能となる。その他、左リール32Lにおいて、9番目の「赤7」図柄から12番目の「白ベル」図柄が上段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が停止操作された場合も同様に、13番目の「青年」図柄ではなく12番目の「白ベル」図柄が上段に停止するように駆動制御される等、第10再遊技よりも第9再遊技のほうが入賞成立し易いように設定されている。つまり、第10再遊技を入賞させようとするならば、左リール32Lの上段に0番目の「青年」図柄、8番目の「スイカ」図柄、13番目の「青年」図柄が到達したタイミングで左ストップスイッチ42の停止操作を行う必要があり、他のタイミングであれば、第9再遊技入賞が成立することになる。
BB状態は3ベットゲームであるため、BB中第1役当選となり、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。また、BB中第2役当選となると第9再遊技入賞が成立し、BB中第3役当選となっても多くは第9再遊技入賞が成立する。つまり、BB状態となると、主に第1小役等のベル入賞及び第9再遊技たるリプレイ入賞のいずれかが頻繁に成立する。リプレイ入賞が成立するとメダルの払出が行われない代わりに、リプレイが付与されて、次ゲームをメダル不要で実施することができる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
ステップS609にて否定判定し、いずれのBB入賞も成立しなかった場合には、ステップS613にて持ち越しコマンドをセットする処理を行う。持ち越しコマンドとは、ボーナス当選ゲームにて当該ボーナス入賞が成立せず、所謂持ち越し状態となったことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、かかる持ち越しコマンドはタイマ割り込み処理のコマンド出力処理(図14のステップS110)にて表示制御装置81へ出力される。
ここで、本実施形態では、持ち越し状態において行われるゲームでは、他のボーナスに当選することが制限される。より詳しくは、通常遊技状態用の抽選テーブル(図17)において、IV=32〜49のボーナス(第1BB,第2BB,CB)との重複役等に当選した場合には、これらボーナスに対応する当選フラグはセットされない。そのため、例えば、IV=32〜49の各小役又は再遊技との重複役に当選した場合には、これら各小役や再遊技の当選フラグはセットされるものの、ボーナスに対応する当選フラグはセットされず、小役入賞のみが有効となる。すなわち、持ち越し状態とは、ボーナスの抽選が制限される状態ともいえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS614にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602〜ステップS614に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15−2)枚又は25(=14−2+15−2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約144(=9×24−3×24)枚のメダル増加を期待できる。
ちなみに、BB状態においてBB中第2役やBB中第3役に当選し、リプレイが付与される場合、残払出数カウンタの減算は行われない。つまり、BB状態においてBB中第2役やBB中第3役に当選した回数は、BB状態において期待できるメダル増加数に影響を及ぼさない。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立しておらず持ち越しコマンドをセットした場合(ステップS613の処理を実行した場合)と、ステップS605、ステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS614にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、遊技状態の移行について図30を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が216に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1〜4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない(図17参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図24(a)参照)。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
また、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各1BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図24(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図24(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図24(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図24(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,チャレンジモード(所謂チャンスゾーン),アタックモード(所謂ART状態、上乗せ特化ゾーン含む),VBモード(所謂疑似ボーナス、上乗せ特化ゾーン含む),BBモードの5種類の表示モードを主制御装置101が管理するようになっている。
図31は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約144枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はチャレンジモードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる場合がある。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからチャレンジモードに移行し、アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからアタックモードに移行する。通常モードからは、VBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
チャレンジモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。チャレンジモードでは、アタックモードへの移行抽選が行われる。但し、当該チャレンジモードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率は、通常モードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率よりも高く設定されている。つまり、チャレンジモードは通常モードと同じように操作順序の報知が行われないものの、アタックモードへ移行し易いモードとして設定されている。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモードからアタックモードに移行する。上記移行抽選に当選することなく所定回数(例えば10回等)のゲームが行われた場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。チャレンジモードからは、VBモードに移行しない。
チャレンジモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、チャレンジモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。チャレンジモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
アタックモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されており、いずれのアタックモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、アタックモードから通常モードに移行する。
第1アタックモード〜第4アタックモードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、第4アタックモードが最も高く、第1アタックモードが最も低くなるように設定されており、第1アタックモード、第2アタックモード、第3アタックモード、第4アタックモードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
アタックモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、アタックモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。アタックモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。アタックモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、アタックモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、アタックモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとアタックモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、アタックモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図24(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからチャレンジモードに移行し、チャレンジモードからアタックモードに移行し、アタックモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、アタックモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、アタックモードからVBモードに移行し、VBモードからアタックモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
上記のように、通常モードとチャレンジモードとで比較すると、アタックモードへの移行抽選に当選する確率が通常モードよりもチャレンジモードの方が高くなるように設定されている。したがって、チャレンジモードはアタックモードへの移行を期待させる所謂チャンスゾーンとも称される。
また、アタックモードにおいて第1アタックモード〜第4アタックモードが設定されており、各アタックモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モード又はチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合、基本的には第1アタックモードに移行する。第1アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第2アタックモードへの移行抽選が行われる。第2アタックモードへの移行抽選に当選すると、第2アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。第2アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第3アタックモードへの移行抽選が行われる。第3アタックモードへの移行抽選に当選すると、第3アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、第3アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第4アタックモードへの移行抽選が行われる。第4アタックモードへの移行抽選に当選すると、第4アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、アタックモードに移行した場合、第1アタックモード→第2アタックモード→第3アタックモード→第4アタックモードとアタックモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、アタックモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、アタックモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42〜43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、アタックモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置101による抽選処理(図16)の抽選結果対応処理(ステップS312)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、今回のゲーム以前にて既に第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされており、今回のゲームが第1BBや第2BBの持ち越し状態か否かを判定する。
ステップS701にて否定判定した場合、ステップS702〜ステップS710の表示モードの移行用の処理等を実行する。一方、ステップS701にて肯定判定し、持ち越し状態中である場合には、表示モード移行用の処理等を行わない。すなわち、ボーナスの持ち越し状態中においては、表示モード移行用の処理等の実施が制限される。
具体的には、ステップS701にて否定判定した場合、ステップS702にて、現状の遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態であるか否かを判定する。ステップS702にて肯定判定した場合、ステップS703にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグは、アタックモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、アタックモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS703にて否定判定した場合には、ステップS704にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第1特定役処理が行われる場合とは、通常遊技状態又は第1RT状態であって、且つアタックモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、通常モード又はチャレンジモードが対応する。第1特定役処理では、表示モードをチャレンジモードに移行するか否かの移行抽選が行われるとともに、アタックモードに移行するか否かの移行抽選が行われる。また、第1特定役処理では、現状の表示モードがチャレンジモードであれば、チャレンジモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS801にて、現状の表示モードがチャレンジモード中か否かの判定を行う。チャレンジモード中ではない場合とは、現状の表示モードが通常モードであることを意味する。ステップS801にて否定判定した場合には、ステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとして通常時用テーブルを取得する。一方、ステップS801にて肯定判定した場合には、ステップS803にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとしてチャレンジモード用テーブルを取得する。通常時用テーブルとチャレンジモード用テーブルとでは、抽選結果(当選役)の種類に応じてアタックモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。
具体的には、各種テーブル記憶エリア105aに記憶されているモード抽選テーブルでは、現状の表示モードと、抽選契機となる遊技結果の種類とによって、各モード移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
ここで、モード移行抽選の抽選契機となる遊技結果としては、図37に示すように、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、チャンスA、チャンスB、中段ベル、強チェリー重複1、弱チェリー重複1、強スイカ重複1、弱スイカ重複1、チャンスA重複1、チャンスB重複1、中段ベル重複1、特リプA重複1、特リプA重複2、単独第1BB、単独第2BBが設定されている(以下、これらをまとめて「移行契機役」とも称する)。これらの移行契機役は、当選確率に設定差があるように設定されており、概して設定1が最も当選確率が低く、設定6が最も当選確率が高くなるようにポイント値PVが設定されている。ちなみに、強チェリー重複2、弱チェリー重複2、強スイカ重複2、弱スイカ重複2、チャンスA重複2、チャンスB重複2、中段ベル重複2、特リプAB重複1、特リプAB重複2といった、各モード移行抽選が実施されない非契機役についても、当選確率に設定差があるように設定されている。
なお、上記移行契機役及び非契機役の当選確率について設定差を設けるか否かは任意である。例えば、移行契機役の当選確率について、いずれの設定値であっても設定されているポイント値PVが共通しており、各モード移行の移行率が設定値に関わらず共通となる構成としてもよい。
ステップS802やステップS803にて取得するアタックモードへの移行用の抽選テーブルでは、移行契機役の種類に応じて、それぞれ移行抽選の当選確率が設定されている。図38に示すように、例えば、移行契機役が強チェリーである場合、通常時用テーブルでは45%の確率でアタックモードへの移行抽選に当選する一方、チャレンジモード用テーブルでは90%の確率でアタックモードへの移行抽選に当選し、通常モードよりもチャレンジモードのほうがアタックモードへの移行抽選に当選し易くなるように設定されている。また、移行契機役が強チェリーである場合は、移行契機役が弱チェリーである場合よりも通常時用テーブルおよびチャレンジモード用テーブルのいずれにおいてもアタックモードへの移行抽選に当選する確率が高く、各ゲームでの当選確率(出現率)が低い結果ほどアタックモードへの移行抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS802又はステップS803にてアタックモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS804にてアタックモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタをRAM106の各種カウンタエリア106eから取得し、ステップS802又はステップS803にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、アタックモードへの移行抽選を行う。
ステップS805では、ステップS804の処理結果に基づいて、アタックモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS806にて、今回当選したアタックモードがスーパーアタックモードか否かを判定する。スーパーアタックモードとは、上乗せ特化ゾーンを経てから開始されるアタックモードである。例えば、通常のアタックモードの初期ゲーム数が50とすると、スーパーアタックモードでは当該初期ゲーム数の50に対し、上乗せ特化ゾーンにて上乗せされたゲーム数を加えたゲーム数でアタックモードが開始される。そのため、通常のアタックモードとスーパーアタックモードとでは遊技者にとっての有利度が異なり、アタックモードよりもスーパーアタックモードの方が遊技者にとって有利なものとなる。
スーパーアタックモードへの移行抽選は、アタックモードへの移行抽選にて当選した場合(ステップS804の抽選処理にて当選した場合)に実施され、この移行抽選は、移行契機役と表示モードの種類によって設定されているスーパーアタックモード用の移行抽選テーブルに基づいて行われる。スーパーアタックモード用の移行抽選テーブルは、図38に示すように、通常モード中にアタックモードに当選した場合よりもチャレンジモード中にアタックモードに当選した場合のほうがスーパーアタックモードへの移行抽選に当選し易くなるように設定されており、チャレンジモードの優位性が担保されている。
例えば、通常モード中において、強スイカを契機としてアタックモードへの移行抽選に当選する確率は60%であり、その移行抽選に当選した場合の5%がスーパーアタックモードに当選するため、実質的に通常モード中に強スイカ当選となった場合の57%がアタックモードに移行し、3%がスーパーアタックモードに移行する。その一方、チャレンジモード中において、強スイカを契機としてアタックモードへの移行抽選に当選する確率は50%であり、その移行抽選に当選した場合の50%がスーパーアタックモードに当選するため、実質的にチャレンジモード中に強スイカ当選した場合の25%がアタックモードに移行し、25%がスーパーアタックモードに移行し、通常モードよりもスーパーアタックモードへの移行率が高められている。さらに、スーパーアタックモードへの移行抽選の当選確率は移行契機役によって異なり、例えば、強チェリーと強スイカとを比較すると、通常モードにおいてはスーパーアタックモードへの移行抽選の当選確率は強チェリーと強スイカとで共通している(5%の当選確率)ものの、チャレンジモードにおいては同移行抽選の当選確率は強チェリーよりも強スイカの方が高くなるように設定されている。
ステップS806にて、スーパーアタックモード当選であると判定した場合、ステップS807にて、特化ゾーン当選フラグをセットする処理を実行する。
ステップS806にて否定判定した場合、又はステップS807の処理を実行した後は、ステップS808にて、アタックモード当選フラグをセットする処理を行う。すなわち、アタックモード当選時にはアタックモード当選フラグがセットされ、そのうちの一部で(スーパーアタックモードに当選した場合には)特化ゾーン当選フラグがセットされることになる。
続くステップS809では、第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグ(ボーナス当選フラグ)のいずれかがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS810〜ステップS813の処理に進む。ステップS810〜ステップS813では、前兆モードの設定用の処理を行う。前兆モードとは、アタックモードやチャレンジモード等に当選したことを示唆する当選示唆演出が発生し易くなるモードであり、当該前兆モードの各ゲームを経てから、アタックモードやチャレンジモード等に当選したことの当選報知が行われる。前兆モードは0ゲーム〜32ゲームに亘って継続し、当選したアタックモードやチャレンジモード等の種類と、ボーナスに同時当選しているか否かとによって、その前兆モードの継続ゲーム数が異なるように設定されている。なお、アタックモードやチャレンジモード等がボーナスと同時当選している場合は、前兆モードを経てからボーナスの当選報知が行われ、そのボーナス状態が終了してから、アタックモードやチャレンジモード等に当選していたことの報知が行われる。また、前兆ゲーム数が0ゲームとして設定される場合、前兆モードを介さずに当選報知が行われることになる。
具体的には、ステップS810では、先ず、前兆ゲーム数テーブルをROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する処理を行う。図39に示すように、前兆ゲーム数テーブルでは、現状の表示モード(通常モード又はチャレンジモード)と、ボーナスと同時当選したか否かによって、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定されている。具体的には、現状の表示モードが通常モードである場合であって、アタックモード当選時においては、ボーナスに同時当選していない場合には、1ゲーム〜5ゲームが80%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが20%で選択される。一方、現状の表示モードが通常モードである場合であっても、アタックモードとボーナスに同時当選している場合には、1ゲーム〜5ゲームが10%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが20%で選択され、11ゲーム〜20ゲームが50%で選択され、21ゲーム〜32ゲームが20%で選択される。すなわち、表示モードが通常モードである場合、ボーナスに同時当選している場合の方が、同時当選していない場合よりも長い前兆ゲーム数が選択され易くなっている。言い換えると、ボーナスに同時当選していない場合には、アタックモード当選ゲームから比較的に短いゲーム数で当該アタックモード当選が報知されることになる。一方、現状の表示モードがチャレンジモードである場合には、ボーナス同時当選の有無に関わらず、前兆ゲーム数として0ゲームが選択される。つまり、この場合、前兆モードに設定されず、当選ゲームの次ゲームにおいてアタックモードの当選報知が行われる。
また、通常モード中でのスーパーアタックモード(上乗せ特化ゾーン付きのアタックモード)当選時においてボーナスに同時当選していない場合には、1ゲーム〜5ゲームが70%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが30%で選択される。一方、通常モード中でのスーパーアタックモード当選時においてボーナスに同時当選している場合には、1ゲーム〜5ゲームは選択されず、6ゲーム〜10ゲームが20%で選択され、11ゲーム〜20ゲームが30%で選択され、21ゲーム〜32ゲームが50%で選択される。すなわち、スーパーアタックモード当選時においても、ボーナスに同時当選している場合のほうが、同時当選していない場合よりも長い前兆ゲーム数が選択され易くなっているし、ボーナスに同時当選していない場合には、スーパーアタックモード当選ゲームから比較的に短いゲーム数で当該スーパーアタックモード当選が報知されることになる。スーパーアタックモード当選時においても、現状の表示モードがチャレンジモードである場合には、ボーナス同時当選の有無に関わらず、前兆ゲーム数として0ゲームが選択される。つまり、この場合、前兆モードに設定されず、当選ゲームの次ゲームにおいてスーパーアタックモードの当選報知が行われる。
なお、ボーナスと同時当選している場合において、重複役の種類によって選択され易い前兆ゲーム数を異ならせてもよい。例えば、特リプA重複1や特リプA重複2のようにリプレイ(第9再遊技)とボーナスとの重複役のほうが、強チェリー重複1や弱チェリー重複1のように小役(強チェリー、弱チェリー等)とボーナスとの重複役よりも長い前兆モードが選択され易い構成としてもよいし、その逆の関係となるようにしてもよい。
ステップS811では、ステップS810にて取得した前兆ゲーム数テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいて、今回の前兆モードのゲーム数を抽選する処理を行う。そして、ステップS812にて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了し、アタックモード等の移行抽選に当選したことの当選報知が行われる。
ステップS813では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果(前兆モード後に移行する表示モードや遊技状態)及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS809にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合、又はステップS813の処理を実行した後は、ステップS814に進み、BB当選を報知するためのBB当選用処理を実行する。BB当選用処理では、BB当選を報知するにあたっての前兆ゲーム数の設定処理や、フリーズ演出を実行するか否かを抽選するフリーズ抽選処理や、フリーズ演出を実行する場合のその設定処理等を行う。BB当選用処理については後に詳細に説明する。ステップS814の実行後は第1特定役処理を終了する。
ステップS805にてアタックモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS815に進む。ステップS815では、チャレンジモード抽選処理を実行する。チャレンジモード抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード抽選用のテーブルは、移行契機役の種類に応じてチャレンジモードへの移行確率がそれぞれ設定されている(図38)。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもチャレンジモードへの移行確率が高く設定されている。
ステップS815が実施される場合として、表示モードがチャレンジモードである場合も含まれるが、この場合もステップS815ではチャレンジモード抽選処理を実行し、その抽選用のテーブルは通常モードとチャレンジモードとで共通のテーブルとしている。なお、ステップS801〜803のように、チャレンジモード中か否かによって、抽選テーブルを異ならせてもよい。
ステップS816では、ステップS815の処理結果に基づいて、チャレンジモードに当選したか否かの判定を行う。チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS817にて、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードではなく通常モードである場合、ステップS818にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード当選フラグをセットする処理を実行する。
続くステップS819では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS814のBB当選用処理に進み、ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS820に進む。
ステップS820〜ステップS823では、ステップS810〜ステップS813と同様に前兆モード用の設定処理を行う。すなわち、ステップS820にて前兆ゲーム数テーブルを取得し、ステップS821にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS822にて前兆ゲーム数をセットし、ステップS823にて前兆コマンドをセットする。
ステップS820にて取得する前兆ゲーム数テーブルでは、図39に示すように、チャレンジモード単独で当選している場合には、1ゲーム〜5ゲームが90%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが10%で選択される。一方、チャレンジモードがボーナスと同時当選であった場合には、1ゲーム〜5ゲームが20%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが30%で選択され、11ゲーム〜20ゲームが50%で選択される。すなわちチャレンジモード当選時においても、ボーナスに同時当選している場合のほうが、同時当選していない場合よりも長い前兆ゲーム数が選択され易くなっているし、ボーナスに同時当選していない場合には、チャレンジモード当選ゲームから比較的に短いゲーム数で当該チャレンジモード当選が報知されることになる。
前兆ゲーム数について付け加えると、ボーナスに同時当選しているか否かに関わらず、チャレンジモードよりもアタックモードのほうが長い前兆ゲーム数が選択され易く、アタックモードよりもスーパーアタックモードの方が長い前兆ゲーム数が選択され易く、遊技者にとって有利な表示モードに当選していれば長い前兆ゲーム数が選択され易くなっている。また、ボーナスに同時当選していない場合には、10ゲーム以下の前兆ゲーム数が選択されるようになっており、前兆モードが11ゲーム以上継続すれば、ボーナスと同時当選していることが確定する。また、ボーナスと同時当選している場合であっても、チャレンジモードとボーナスの同時当選では20ゲーム以下の前兆ゲーム数が選択されるようになっている一方、アタックモードやスーパーアタックモードとボーナスの同時当選では21ゲーム以上の前兆ゲーム数も選択されるようになっており、前兆モードが21ゲーム以上継続することで、ボーナス+アタックモード又はスーパーアタックモードであることが確定する。このように、前兆ゲーム数との関係で当選内容を予測する楽しみが追加されている。
さらに本実施形態では、移行契機役当選時においてアタックモードやチャレンジモード等に非当選の場合や非契機役当選時において、疑似前兆モードに移行する場合がある。かかる処理については後述するが、疑似前兆モードとして設定されるゲーム数は、1ゲーム〜20ゲームのいずれかとなっている。そのため、当選示唆演出が21ゲーム以上に亘って頻繁に発生することにより、移行した前兆モード又は疑似前兆モードが、前兆モードであることが確定することになる。
ステップS817にてチャレンジモード中に再度チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS824〜ステップS827にて、チャレンジモードの継続ゲームの上乗せ用の処理を行う。すなわち、ステップS824では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS825に進み、チャレンジモードの上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。
ここで、上乗せとは、チャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数を加算することをいい、上乗せゲーム数とは、当該継続ゲーム数に加算する値に対応する。ステップS825では、チャレンジモードの継続ゲーム数に加算する値を抽選により決定する。
具体的には、上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じて上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。具体的には、図40に示すように、例えば、強チェリーでは2ゲームから20ゲームのチャレンジモードの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は15ゲームとなっている。また、弱チェリーでは5ゲームから30ゲームの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は10ゲームとなっており、強チェリーの場合よりも弱チェリーのほうが多いゲーム数が選択される場合があるものの、その平均値(期待上乗せゲーム数)としては強チェリーのほうが多いゲーム数となるように設定されている。
ステップS826では、チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、チャレンジモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタ)に、ステップS825により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS827にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第1特定役処理を終了する。上乗せコマンドには、上乗せが発生したこと、上乗せゲーム数及び上乗せを行う対象(チャレンジモード又はアタックモード)の情報が含まれている。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明するが、表示制御装置81では、上乗せコマンドを受信したことに基づいて、これら上乗せコマンドに含まれる情報の報知としての上乗せ報知(上乗せ演出)を行う。
ステップS824にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS828に進む。ステップS828では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード上乗せフラグをセットしてから、ステップS814に進む。チャレンジモード上乗せフラグは、チャレンジモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、チャレンジモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にチャレンジモードの上乗せが行われる。すなわち、ボーナス同時当選か否かによって、上乗せ報知が行われるゲームが異なるように設定されている。
抽選結果対応処理の説明(図32)に戻り、ステップS702にて否定判定した場合、又はステップS703にて肯定判定した場合、ステップS705に進む。ステップS705では、現状の遊技状態が、第2RT状態か否かを判定する。第2RT状態である場合には、ステップS706にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS706にて否定判定した場合には、ステップS707にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS705にて否定判定した場合は、ステップS708にてボーナス状態中か否かを判定する。ボーナス状態中ではない場合、又はステップS706にて肯定判定した場合には、ステップS709にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第2特定役処理が行われる場合とは、第2RT状態であって、且つVBモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモードが対応する。第2特定役処理では、表示モードをVBモードや上乗せ特化ゾーンに移行させるか否かの移行抽選を行う。なお、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、アタックゾーンの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。また、第2特定役処理では、アタックモードのランクの昇格抽選を行うとともに、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS901では、アタックモードのランクを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードのランクが設けられており、各ランクでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS901は、現状のアタックモードのランクが第1アタックモード〜第4アタックモードのいずれであるかを判定する。
ステップS902では、ステップS901で把握したアタックモードのランクに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。図38に示すように、例えば、強チェリー1と弱チェリーとでは、強チェリー1の方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各ランクのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、第1アタックモードのものよりも第2アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第2アタックモードのものよりも第3アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第3アタックモードのものよりも第4アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS903では、ステップS902にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS904にて、ステップS903の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。なお、本実施形態では、ボーナスとの重複役を移行契機役としてVBモードの移行抽選が行われる場合、当該VBモードへの移行抽選に当選しないようになっている。つまり、BBモードへの移行とVBモードへの移行とがなるべく重複して生じないようにし、これらボーナスとの重複役の有利度が高まりすぎないようにしている。
ステップS904にて肯定判定した場合、ステップS905にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS906〜ステップS908にて、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS906にて前兆ゲーム数テーブルを取得し、ステップS907にて前兆ゲーム数を抽選し、ステップS908にて前兆ゲーム数をセットする。ステップS906にて取得する前兆ゲーム数テーブルでは、図39に示すように、アタックモード中で且つ上乗せ特化ゾーン中ではない場合、1ゲーム〜5ゲームが80%で選択され、6〜10ゲームが10%で選択される。一方、上乗せ特化ゾーン中である場合は、前兆ゲーム数として0ゲームが選択される。そのため、上乗せ特化ゾーン中にVBモードに当選した場合、次ゲームでその当選報知が行われることとなる。
ステップS908の実行後は、ステップS909に進み、VBモード当選を報知するためのVBモード当選用処理を実行する。VBモード当選用処理では、VBモード当選を報知するにあたってフリーズ演出を実行するか否かを抽選するフリーズ抽選処理や、フリーズ演出を実行する場合のその設定処理等を行う。VB当選用処理については後に詳細に説明する。ステップS909の実行後は第2特定役処理を終了する。
ステップS904にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS910に進む。ステップS910〜ステップS913は、アタックモードのランクの昇格用の処理である。
ステップS910では、アタックモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用のカウンタを取得する。昇格抽選用のテーブルは、アタックモードのランクに応じて複数設けられており、具体的には第1アタックモード用のテーブル、第2アタックモード用のテーブル、第3アタックモード用のテーブルと、計3つ(第4アタックモードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各アタックモード用のテーブルでは、第1アタックモード用のテーブルよりも、第2アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、第2アタックモード用のテーブルよりも、第3アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、アタックモードのランクが昇格するにつれて、次のランクに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS911では、ステップS910の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS912にて、アタックモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたランクフラグを、現状のアタックモードのランクに対応するランクフラグから1つ上位のランクフラグに書き換える処理を行う。
その後、ステップS913にて、昇格コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のアタックモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信した表示制御装置81では、昇格先のランクのアタックモード用の演出を行うように、補助表示部65等を制御する。補助表示部65におけるアタックモード用の演出として、例えば、アタックモードのランクに応じて異なる背景色の演出が設定されており、表示制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、アタックモードのランクが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のランクに応じた背景色でアタックモード用の演出を行うように制御する。
ステップS911にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS913の処理を実行した後は、ステップS914〜ステップS921にてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS914では、アタックモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せ抽選用のテーブルは、図41に示すように、抽選結果の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
ここで、本実施形態では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選に関しては、押し順ベルや押し順リプレイでも抽選契機となるように設定されている。押し順ベルや押し順リプレイ(以下、これらをまとめて「押し順役」ともいう)は、図37に示すように設定値に関わらず共通のポイント値PVが設定されており、当選確率に設定差がない。そして、押し順役を契機として行われるゲーム数上乗せ抽選の当選確率や当選時の上乗せゲーム数についても設定差がないように設定されている。つまり、押し順役を契機とする上乗せ性能に設定差はない。これら押し順役に上記移行契機役を含め、指示機能に関する抽選の契機となる役として、以下の説明では特定役とも称する。なお、押し順役を契機とする上乗せ性能に設定差を設けるか否かは任意であり、設定差を設ける構成してもよい。
図41に示すように、特定役のうち、押し順役は、移行契機役と比較してアタックモードのゲーム数上乗せ抽選の当選確率は低く設定されている。そのため、各ゲームの抽選結果として押し順役が出現した場合よりも移行契機役が出現した場合のほうが、アタックモードのゲーム数上乗せに期待が持てることになる。そうすると、遊技者は、それを前提として移行契機役当選となることに期待しながらゲームを進めると考えられる。その一方で、押し順役は移行契機役と比較して各ゲームにおける当選確率が高く、比較的出現し易い遊技結果といえる。このような役構成とすることで、押し順役を上乗せ契機役としての存在感を低くし、上乗せが発生した場合の意外性を高めることができる。しかも、これら押し順役に基づく上乗せが行われる機会がアタックモード中に現実的に生じ得る程度のもの(より詳しくは初期ゲーム数である50ゲームを2〜3回実行すれば1回は発生するであろう程度の出現率)となっている。そのため、上記のような意外性ある押し順役を契機とする上乗せを、好適に発生させることが可能となっている。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS916にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS917に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、図40に示すように特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは20ゲームから200ゲームのアタックモードの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は30ゲームとなっている。また、弱チェリーでは5ゲームから300ゲームの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は20ゲームとなっており、強チェリーの場合よりも弱チェリーのほうが多いゲーム数が選択される場合があるものの、その平均値としては強チェリーのほうが多いゲーム数となるように設定されている。
ステップS918では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、アタックモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタ)に、ステップS917により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。続くステップS919では、上乗せ抽選に当選したことやそのゲーム数を報知するための上乗せ報知用処理を行う。そして、ステップS920にて上乗せ報知用処理の処理結果を含む上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。上乗せ報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS916にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS921に進む。ステップS921では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグは、アタックモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、アタックモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にアタックモードの上乗せが行われる。すなわち、チャレンジモードのゲーム数上乗せ報知と同様に、ボーナス同時当選か否かによって、上乗せ報知が行われるゲームが異なるように設定されている。
ステップS915にて上乗せ抽選に非当選であると判定した場合、ステップS922に進む。ステップS922では、特化ゾーンへの移行抽選を実行する。すなわち、アタックモード中に特定役に当選した場合において、VBモードへの移行抽選やアタックモードのゲーム数上乗せ抽選等に当選しなかった場合に、特化ゾーンへの移行抽選が行われる。特化ゾーン抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから特化ゾーン移行抽選用のテーブルを取得するとともに、抽選用のカウンタ等によって、表示モードを特化ゾーンへ移行させるか否かの抽選を行う。
特化ゾーン移行抽選用のテーブルは、図38に示すように、特定役のうち移行契機役の種類によって移行抽選の当選確率が異なるように設定されている。既に説明したとおり、移行契機役のうちボーナスとの重複役についてはVBモードへの移行抽選に当選しないようになっている一方、図41に示すように、当該ボーナスとの重複役はアタックモードのゲーム数上乗せ抽選に必ず当選する(100%の確率で当選する)ように設定されている。そのため、これらボーナスとの重複役を契機として特化ゾーン移行抽選が行われることはなく、特化ゾーン移行抽選は、ボーナスとの重複役ではない強チェリーや弱チェリー等の当選時であって、VBモードへの移行抽選及びゲーム数上乗せ抽選に非当選となった場合に当選し得るように設定されている。例えば、強チェリーに基づく特化ゾーン移行抽選では5%の確率で当選し、弱チェリーに基づく特化ゾーン移行抽選では0.5%の確率で当選する。一方、強スイカに基づく特化ゾーン移行抽選では15%の確率で当選し、弱スイカに基づく特化ゾーン移行抽選では5%の確率で当選する。
ステップS923では、上記ステップS922の処理結果に基づいて、特化ゾーンへの移行抽選に当選したか否かを判定する。当選していない場合には、そのまま第2特定役処理を終了する。当選している場合には、ステップS924にて、各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーン当選フラグをセットする処理を行う。そして、ステップS925にて前兆ゲーム数テーブルを取得する処理を行い、ステップS926にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS927にて前兆ゲーム数をセットする処理を行い、ステップS928にて前兆コマンドをセットする処理を行ってから、第2特定役処理を終了する。ステップS925〜ステップS927の処理は、例えばステップS906〜ステップS908の処理と同様であり、前兆モードを設定するための処理である。
ステップS923にて否定判定し、VBモードへの移行抽選、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選、及び特化ゾーンへの移行抽選のいずれにも非当選であった場合、第2特定役処理を終了する。
<第3特定役処理>
次に、図32のステップS709にて実行される第3特定役処理について、図35のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理が行われる場合とは、第3RT状態である場合、又は第2RT状態であって、且つVBモードに当選している状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモード又はVBモードが対応する。第3特定役処理では、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理や特化ゾーンに移行させるか否かの移行抽選を行う。
すなわち、ステップS1001では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS914の処理と同様である。なお、ステップS914の抽選処理とステップS1001の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1002では、ステップS1001の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1003にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1004に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1005にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1006にて上乗せ報知用処理を行い、ステップS1007にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1003〜ステップS1007の処理は、ステップS916〜ステップS920の処理と同様である。なお、ステップS917の抽選処理とステップS1004の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1002にて否定判定した場合には、ステップS1009へ進む。ステップS1009では、特化ゾーンへの移行抽選を実行する。すなわち、VBモード中に特定役に当選した場合において、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選に当選しなかった場合にも、特化ゾーンへの移行抽選が行われる。特化ゾーン抽選処理は、上記ステップS922の処理と同様であり、特化ゾーン移行抽選用のテーブルに基づいて行われる(図38)。ステップS1010〜ステップS1015の処理は、上記ステップS923〜ステップS928の処理と同様である。また、ステップS1003にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1008にてアタックモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。
図32の抽選結果対応処理の説明に戻り、ステップS704、ステップS707若しくはステップS709の実行後、又はステップS708で肯定判定した場合は、ステップS710に進み、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベルの押し順役当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS711にて押し順役処理を実行する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS710にて否定判定した場合、又はステップS711の処理を実行した後は、ステップS712に進む。ステップS712では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、上記のとおり、スーパーアタックモードへの移行抽選や特化ゾーンへの移行抽選に当選することに基づいて特化ゾーン当選フラグがセットされた後、特化ゾーンへの移行が生じた場合(第7再遊技入賞が成立した場合)にセットされるフラグである。ステップS712にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS713にて特化ゾーン用処理を実行する。ステップS712にて否定判定した場合、又はステップS713の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
特化ゾーン用処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1101にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1102では、アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1103では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1104にて、上乗せ報知用処理を実行し、ステップS1105にて上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1102〜ステップS1105の処理は、ステップS917〜ステップS920の処理と同様である。但し、ステップS1102の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS917の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている(図40)。また、特化ゾーンにおいては、遊技結果に関わらず、必ずアタックモードのゲーム数上乗せが発生するように設定されている(図41)。
以上のように、抽選結果対応処理においては、持ち越し状態中ではないことを条件として、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選や、チャレンジモード又はアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。言い換えると、特定役当選となった場合でも、持ち越し状態中においては、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードの移行抽選や、チャレンジモード又はアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等は行われず、その実施が制限される。チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図15)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1202にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードがボーナス当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS1203にてボーナス当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本モード移行報知用処理を終了する。ボーナス当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、ボーナスに当選していることの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
ちなみに、本実施形態では、ボーナスとアタックモードやチャレンジモード等が同時当選している場合、ステップS1203にて報知したボーナスの終了時にこれらアタックモード等の当選報知が行われる構成としている。かかる当選報知に関する処理については後に詳細に説明するが、ボーナス当選報知に合わせてアタックモード等の当選報知を行う場合、ステップS1203にて設定するボーナス当選報知コマンドに合わせて、アタックモード等の当選報知コマンドを設定する構成とするとよい。
ステップS1202にて否定判定した場合、ステップS1204に進む。ステップS1204では、チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、チャレンジモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1205にて、チャレンジモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1206にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモードフラグをセットする。チャレンジモードフラグは、現状の表示モードがチャレンジモードであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1207では、チャレンジモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、チャレンジモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1208にて、チャレンジモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタにチャレンジモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。ステップS1208の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1204にてチャレンジモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1209にてアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、アタックモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1210にて、アタックモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1211にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグをセットする。アタック用報知フラグは、アタックモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1212にてアタックモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、アタックモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1212の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ちなみに、本実施形態では、スーパーアタックモードの当選報知の態様は、アタックモードの当選報知の態様と異なる態様としている。そのため、ステップS1212では、スーパーアタックモードか否かの情報を含むように、アタックモード当選報知コマンドを設定する構成とするとよい。アタックモードの当選報知の態様と、スーパーアタックモードの当選報知の態様とは、遊技者が識別可能な程度に異なる態様であればよく、より好ましくは、有利度の高いスーパーアタックモードの当選報知の態様の方が、アタックモードの当選報知の態様よりも派手な態様であるとよい。
なお、これらアタックモードとスーパーアタックモードの当選報知の態様を共通化させる構成としてもよい。このようにすることで、アタックモード当選報知ゲームから開始報知ゲームまでの間に、当選している内容が、アタックモードからスーパーアタックモードに昇格したかのように見せることが可能となり、アタックモード当選報知ゲームと開始報知ゲームとが異なることによる間延びを解消することができる。
ステップS1209にてアタックモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1213にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1214にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1215にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1216にてVBモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1216の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1213にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、ステップS1217に進む。ステップS1217では、特化ゾーン当選フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのままモード移行報知用処理を終了する。セットされている場合には、ステップS1218にて、当該特化ゾーン当選フラグをクリアする処理を行う。そして、ステップS1219にて、各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーン用報知フラグをセットする処理を行う。特化ゾーン用報知フラグは、第7再遊技入賞に対応する押し順報知を実行するためのフラグである。ステップS1219の処理を実行した後は、ステップS1220にて特化ゾーン当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本モード移行報知用処理を終了する。特化ゾーン当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、特化ゾーンに当選したことの報知を行うように、補助表示部65やスピーカ64を制御する。ステップS1217にて否定判定した場合には、そのままモード移行報知用処理を終了する。
すなわち、前兆モードを経て移行するチャレンジモード、アタックモード、VBモード及び特化ゾーンのうち、チャレンジモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該チャレンジモードが開始される。一方、アタックモード、VBモード及び特化ゾーンについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、アタックモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもアタックモードやVBモード、特化ゾーンは開始されない。これは、表示モードとしてのチャレンジモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、アタックモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはアタックモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。なお、特化ゾーンについては遊技状態の移行を伴わない場合(第3RT状態→第3RT状態)もあるが、本実施形態では第3RT状態中の第7再遊技当選ゲームを開始ゲームとしているため、上記処理構成となる。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1〜4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42〜44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、アタックモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、アタックモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、アタックモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図32)における、押し順役処理(ステップS711)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合の概要について図43を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知、押し順報知演出、順序報知、態様報知)は、主に補助表示部65及び指示モニタ68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。指示モニタ68における押し順報知については、後に詳細に説明する。
図43(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図43(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図43(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図32)におけるステップS712にて実行される押し順役処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1301にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1302に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、アタック用報知フラグは、モード移行報知用処理(図42)において、アタックモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1303にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図24(a)参照)。その後、ステップS1304にて、押し順報知コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
なお、ステップS1303にて第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知を行う場合とは、基本的には、アタックモードへの移行抽選に当選し、前兆モードを経てアタックモードの当選報知が行われた後であって、アタックモードへの移行前が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1〜4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1〜4に当選する。但し、アタックモード中であっても、誤操作等によって遊技状態が第2RT状態から第1RT状態へ転落してしまう場合もあり、このような場合であっても、第1昇格リプレイ1〜4に当選することで、早期に第2RT状態へ復帰させることが可能となっている。
ステップS1301にて否定判定した場合、ステップS1305にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1305にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1306にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1307にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図24(b)参照)。その後、ステップS1308にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、アタックモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1〜4に当選すると、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1302にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
また、アタック用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1〜3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1306にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、アタックモードが終了してアタック用報知フラグがクリアされ、表示モードが通常モードに移行すると、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第2RT状態から第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、アタックモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1305にて否定判定した場合、ステップS1309にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1309にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1310にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1311にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグ又は特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図42)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。また、特化ゾーン用報知フラグは、モード移行報知用処理(図42)において、特化ゾーンへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグ又は特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1312にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図24(b)参照)。その後、ステップS1313にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1310にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1311にて否定判定した場合には、ステップS1307にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1308にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードや特化ゾーンに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1309にて否定判定した場合、ステップS1314にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1であるか否かを判定する。ステップS1314にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1315にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1316にて特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされており、且つ特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1317にて、第7再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のうち、第7再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図24(c)参照)。その後、ステップS1318にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1315にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1316にて否定判定した場合には、ステップS1303にて第3再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1304にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードや特化ゾーンに当選することなく、BARリプレイ1に当選した場合において、アタックモード中であれば第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1314にて否定判定した場合、ステップS1319にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1320にて、現状の表示モードが通常モード又はチャレンジモード中であるか否かを判定する。通常モード又はチャレンジモードではない場合には、ステップS1321にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図20参照)。その後、ステップS1322にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。また、ステップS1320にて肯定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。ステップS1319で否定判定した場合は、ステップS1323のリーチ目用押し順報知処理を実行し、その後、本押し順役処理を終了する。リーチ目用押し順報知処理については後に詳細に説明する。
なお、チャレンジモードにおいて少なくとも所定回数(1回)の押し順報知を実行する構成とする場合、ステップS1302やステップS1320において、当該チャレンジモード中に所定回数の押し順報知を実行したか否かの判定を行う構成とするとよい。そして、かかる判定にて否定判定した場合、所定回数のカウントを行うとともに、ステップS1303やステップS1321側の押し順報知用の処理へ進む構成とするとよい。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する(3)。この処理は、リール制御処理(図19)における入賞結果対応処理(ステップS415)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1401では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウント等を行う。続くステップS1402では、後乗せ報知用処理を実行する。後乗せ報知用処理は、上乗せ報知の一報知態様である後乗せ報知を行うための処理である。後乗せ報知用処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS1403では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図22)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1404にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック報知用フラグがセットされていない場合とは、アタックモードへの移行条件が成立することなく第3再遊技入賞が成立した場合であり、この場合、アタックモード開始用の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1405にて、現状の表示モードがアタックモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにアタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。アタックモードフラグは、表示モードがアタックモードであることをCPU102が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、アタックモードフラグの他、チャレンジモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがアタックモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、アタックモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、例えば、ステップS1405にて、アタックモードフラグがセットされていると判定する場合とは、アタックモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1405にて、アタックモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがアタックモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、アタックモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1406〜ステップS1409にてアタックモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1406では、アタックモードフラグをセットする。続くステップS1407では、アタックモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからアタックモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1408にて、アタックモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタにアタックモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。
ステップS1408の処理を行った後は、ステップS1409にて特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1409にて肯定判定する場合とは、今回当選したアタックモードがスーパーアタックモードであることを意味し、この場合、ステップS1410にて特化ゾーン当選フラグをクリアしてから、上乗せ特化ゾーン開始用の処理(ステップS1419〜ステップS1421)に進む。上乗せ特化ゾーン開始用の処理については、後に説明する。ステップS1409にて否定判定した場合は、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1403にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1411に進む。ステップS1411では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図22)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1412にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされていない場合は、VBモードの移行抽選に当選することなく第4,第5再遊技入賞が成立した場合であり、この場合、VBモード開始用の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1413にて、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1414〜ステップS1416にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1414では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがアタックモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずアタックモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1415にてVBモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1416にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば25)をセットする。ステップS1416の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1411にて第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1417に進む。ステップS1417では、今回の停止結果として第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段に「黒BAR」図柄、中リール32Mの中段に「黒BAR」図柄、右リール32Rの中段に「黒BAR」図柄が停止して、中段の組合せラインに「黒BAR」図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合である(図24(c))。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1418にて、特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1419〜ステップS1421にて特化ゾーン開始用の処理を行う。なお、既に説明したとおり、スーパーアタックモードの開始時において、ステップS1409にて肯定判定してステップS1410の処理を行った場合にもステップS1419〜ステップS1421の処理が行われる。
具体的には、ステップS1419では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU102が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、VBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存する場合がある。
その後、ステップS1420にて、特化ゾーン開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1421にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1421の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。また、ステップS1417又はステップS1418にて否定判定した場合、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
以上のように、遊技状態を移行させることに対応する役(第3〜第5再遊技)の入賞に基づいて、RT状態処理(図22)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてアタックモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードやチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合や、アタックモードからVBモードへ移行する場合、又はアタックモードやVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードの移行と遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合には、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する際に、表示モードの移行は行われない。下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1401にて実行される、ゲーム数管理処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1501にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、各遊技を1〜3のベット数にて実施可能となっており、ステップS1501では、このうち特定数として、3ベットであるか否かを判定する。3ベットではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、1ベットや2ベットのゲームでは、前兆モードのゲーム数や、チャレンジモード等の継続ゲーム数のカウントは行われない。なお、ベット数に関わらずカウントを行う構成としてもよい。
今回終了するゲームが、3ベットゲームであった場合、ステップS1502に進む。ステップS1502では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1502にて肯定判定した場合、ステップS1503にて、現在の表示モードがアタックモード、VBモード又は上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。ステップS1503で肯定判定した場合には、ステップS1504に進み、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各表示モードフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はアタックモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1504にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1504では、アタックモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、アタック用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、アタックモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。その一方で、特化ゾーン中にボーナス当選した場合には、ボーナス当選によって特化ゾーンは終了する構成としている。なお、チャレンジモードやアタックモード等とボーナスとに同時当選し、チャレンジモード当選フラグやアタックモード当選フラグ等が設定されている場合は、ステップS1504において、これらの当選フラグ等についてもクリアしない。そのため、チャレンジモード等とボーナスとに同時当選した場合、ボーナス終了後にこれら当選フラグに基づく当選報知が行われる。
ステップS1502又はステップS1503にて否定判定した場合、ステップS1505にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1506にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1505にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1506の処理を実行した後は、ステップS1507〜ステップS1529にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1507では、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードである場合には、ステップS1508に進み、チャレンジモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、チャレンジモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1509にて、チャレンジモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1510にてチャレンジモードフラグをクリアし、ステップS1511にてチャレンジモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてチャレンジモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。ステップS1511の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1507にてチャレンジモードではないと判定した場合、ステップS1512に進む。ステップS1512では、現状の表示モードがアタックモードであるか否かを判定する。アタックモードである場合には、ステップS1513に進み、アタックモード中の特化ゾーンか否かを判定する。すなわち、スーパーアタックモードのようにアタックモード開始時に特化ゾーンに移行する場合、ステップS1513にて肯定判定することになる。特化ゾーン中である場合には、ステップS1526〜ステップS1529にて特化ゾーン用のゲーム数管理処理を行う。これらの処理については、後に説明する。
ステップS1513にて特化ゾーンではないと判定した場合、ステップS1514にて、アタックモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、アタックモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1515にて、アタックモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1516にてアタックモードフラグをクリアし、ステップS1517にてアタック用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1518にてアタックモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてアタックモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1518の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1512にてアタックモードではないと判定した場合、ステップS1519に進む。ステップS1519では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1520に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1521にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1522にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1523にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1524にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1525にてVBモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1525の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1520にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1526に進む。既に説明したとおり、ステップS1513にてアタックモード中の特化ゾーンであると判定した場合もステップS1526に進む。ステップS1526では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1527にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS15278にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1529にて特化ゾーン終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1529の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1519又はステップS1527にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図27)におけるステップS614にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナスと重複当選等したアタックモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ボーナスと重複当選等したアタックモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1601では、小役入賞が成立したか否かを判定する。既に説明したとおり、第1BBや第2BBのボーナス中はBB中第1役が高確率で成立し、一部、BB中第2役やBB中第3役が成立する(図29)。BB中第1役当選時には、主に第1小役入賞が成立して、所定数(9枚)のメダル払い出しが発生し、BB中第2役及びBB中第3役は第9再遊技や第10再遊技のリプレイであり、入賞が成立してもメダル払い出しは発生しない。また、CB中においては、CB中小役1〜CB中小役2のいずれかに当選し、いずれに当選した場合であっても、主に第1小役入賞が成立して所定数(15枚)のメダル払い出しが発生する。ステップS1601は、これらボーナスやCB中に当選する役のうちメダル払い出しの発生する小役入賞が成立したか否かを判定する処理である。
ステップS1601にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1602にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1601にて否定判定した場合、又はステップS1602の処理を実行した後は、ステップS1603にて、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1604にてボーナス終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1605〜ステップS1619にて、アタックモード等の当選報知用の処理や、アタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1605では、アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1606にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1607にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1608にて前兆コマンドのセットを行う。
ちなみに、本実施形態では、ステップS1606の前兆ゲーム数の抽選処理では、100%の確率で前兆ゲーム数が0となる抽選を行う。すなわち、ステップS1607では、必ず0ゲームの前兆ゲーム数をセットすることになり、ボーナス終了ゲームの次ゲームにてアタックモード等の当選報知が行われることになる。ステップS1608の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1605にてアタックモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1609にて、チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1606〜ステップS1608の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。
ステップS1609にてチャレンジモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1510にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1606〜ステップS1608の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。すなわち、チャレンジモードやVBモードについても当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、チャレンジモードやVBモードの当選報知が行われる。
なお、アタックモード当選フラグ又はチャレンジモード当選フラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合とは、アタックモードやチャレンジモード等とボーナスに同時当選した場合か、アタックモードやチャレンジモード等の当選報知の前兆モード中にボーナスに当選した場合である。一方、VBモード当選フラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合とは、アタックモード中においてVBモードとボーナスとに同時当選した場合か、VBモードの当選報知の前兆モード中(この場合、0ゲームの前兆モードが選択されるため、VBモードに当選した次ゲーム)にボーナスに当選した場合である。
ステップS1610にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1611に進む。ステップS1611では、アタックモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。アタックモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1612にてアタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1613にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1614にて上乗せ報知用処理を行い、ステップS1615にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1612〜ステップS1615の処理は、ステップS917〜ステップS920の処理と同様である。ステップS1615の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1611にてアタックモード上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS1616にて、チャレンジモード上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1617にてチャレンジモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1618にてチャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1619にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1617〜ステップS1619の処理は、ステップS825〜ステップS827の処理と同様である。ステップS1616にて否定判定した場合、又はステップS1619の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
以上のように、主制御装置101側において、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、の各処理が行われる結果、補助表示部65による押し順報知演出が発生して表示モードの移行に追従するように遊技状態も移行し、更に、補助表示部65による押し順報知演出により押し順ベル入賞を発生させることが可能となり、多量のメダル獲得が期待できるようになる。
ここで、押し順リプレイや押し順ベル当選時において、補助表示部65による押し順報知演出(表示制御装置81による押し順報知演出)が行われる場合、当該押し順報知演出の他に、主制御装置101に接続された指示モニタ68でも押し順報知が行われる。この指示モニタ68の構成について、図48を参照しながら説明する。図48(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図48(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図48(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1〜N8が設けられている。各表示用セグメントN1〜N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1〜N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1〜N8について詳細には、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、数字の「1」〜「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」〜「6」と、「1.」〜「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1〜N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1〜N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1〜N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図48(b)に示すように、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42〜44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42〜44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、表示モードが通常モードである状況において、アタックモードやスーパーアタックモード、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合や、アタックモードやスーパーアタックモード、チャレンジモードに同時当選し得るボーナス(第1BB)に当選した場合に点灯される。また、アタックモードやスーパーアタックモード、チャレンジモード、第1BBが終了して通常モードへ移行する場合(前兆モードを経る等して再度アタックモード等へ移行する場合を除く)に消灯される。
つまり、押し順ベルや押し順リプレイの操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなるナビ状態(アタックモードやスーパーアタックモード)、当該ナビ状態への移行抽選に当選し易くなるチャンス状態(チャレンジモードや第1BB)、又はナビ状態やチャンス状態への移行抽選に当選しているもののこれらナビ状態やチャンス状態に移行していない当選状態(当選モード)を含む区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間中は消灯することにより、有利区間か否かを明確に示すための区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
第8表示用セグメントN8は、これらナビ状態、チャンス状態、当選状態等の有利区間の契機となった遊技結果(強チェリー等の特定役等)に当選し当該遊技結果が成立するゲームを開始ゲームとし、当該開始ゲームの次のゲームにおいて遊技者による遊技操作が許容されるよりも前のタイミングで、有利区間となることの報知として点灯が開始される。より詳しくは、本実施形態では、有利区間の契機となった遊技結果入賞が成立するか否かに関わらず、すなわち、取りこぼしが生じるか否かに関わらず、当該遊技結果当選となったゲームを開始ゲームとし、次のゲームにおいて遊技者による遊技操作としてベット操作が許容されるよりも前のタイミングで、第8表示用セグメントN8を点灯させる。つまり、第8表示用セグメントN8は、有利区間への移行抽選に当選したゲームの次のゲームの開始前には点灯が開始される。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42〜44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42〜44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42〜44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
以下、第8表示用セグメントN8の点灯/消灯に関する処理として、区間表示第1処理及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図49を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図16)におけるステップS315にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1701では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。上記のように、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間として、アタックモードやスーパーアタックモード、チャレンジモードへの移行抽選に当選している状態、又はこれらのモード中である場合を示している。ステップS1701にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1702に進む。
ステップS1702では、チャレンジモード当選フラグ又はアタックモード当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。第8表示用セグメントN8が消灯しており、且つチャレンジモード当選フラグ又はアタックモード当選フラグのいずれかがセットされている場合とは、今回の抽選処理において、チャレンジモードへの移行抽選や、アタックモードやスーパーアタックモードへの移行抽選に当選した場合である。既に説明したとおり、第1特定役処理(図33)では、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモード当選フラグをセットし、アタックモード又はスーパーアタックモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモード当選フラグをセットする。ステップS1702にて、いずれのフラグもセットされていない場合には、そのまま本区間表示第1処理を終了する。
チャレンジモード当選フラグ又はアタックモード当選フラグのいずれかがセットされている場合、ステップS1703に進み、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。付け加えると、主制御装置101では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を点灯状態として表示を開始する際には、スピーカ64から所定の効果音(例えば、機械音で「ガゴッ!」という音)が出力されるように表示制御装置81へ音出力用のコマンドを出力する。表示制御装置81は、当該音出力用のコマンドに基づいて、上記所定の効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。なお、第8表示用セグメントN8の表示開始に際して、補助表示部65や他の表示部において演出を発生させる構成としてもよく、この場合、表示制御装置81に対して対応するコマンドを出力するとともに、表示制御装置81にて対応する演出が行われるよう補助表示部65等の制御を行う構成とするとよい。
ステップS1703の処理を実行した後は、ステップS1704にて、有利区間の継続ゲーム数の計測を開始する処理を実行する。有利区間の継続ゲーム数としては、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間ゲーム数AGの計測により行われ、ステップS1704では、当該有利区間ゲーム数AGを初期値である0に設定する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間中の各ゲームにおいて1ずつ加算する処理が実行される。
続くステップS1705では、有利区間でのメダル獲得数(差枚数)の計測を開始する処理を実行する。差枚数は、メダルの払出枚数から投入数を差し引いたものであり、当該差枚数の計測は、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた差枚数MYを用いて行われる。ステップS1705では、当該差枚数MYを初期値である0に設定する処理を行う。ステップS1705の実行後は、区間表示第1処理を終了する。
ステップS1701にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1706にて、有利区間中の表示を継続する処理を行ってから、本区間表示第1処理を終了する。ステップS1706について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理(図19)のステップS416にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)、フリーズ演出の解除(フリーズ解除用処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1801では、区間表示器として第8表示用セグメントN8を点灯表示中か否かを判定する。消灯(非点灯、非表示)である場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。点灯表示中である場合には、ステップS1802に進む。ステップS1802では、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間中のゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、第8表示用セグメントN8が点灯されている状況で実施されるゲームの回数が計測される。
続くステップS1803では、有利区間中の差枚数を更新する処理を実行する。具体的には、当選役の成立に基づくメダルの払い出しがある場合には、当該払出枚数と当該ゲームにおいてベットしたメダルの枚数(ベット数)との差分(払出枚数−ベット数)を算出し、その算出値をRAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた差枚数MYに加算して差枚数MYを更新する。一方、当選役の成立に基づくメダルの払い出しがない場合には、上記カウンタエリア106eの差枚数MYからベット数を減算し、差枚数MYを更新する。
ステップS1803の処理を実行した後は、ステップS1804にて、有利区間ゲーム数AG(有利区間での実行ゲーム数)及び差枚数MYの少なくとも一方が予め定められた上限値に達しているか否かを判定する。具体的には、有利区間ゲーム数AG(有利区間での実行ゲーム数)が所定の上限ゲーム数(例えば1500ゲーム)に達しているか否かを判定するとともに、差枚数MYが所定の上限枚数(例えば2400枚)に達しているか否かを判定する。
ステップS1804で肯定判定した場合には、有利区間を終了させるべく、ステップS1805〜ステップS1807の処理を実行する。ステップS1805では、有利区間ゲーム数AG及び差枚数MYをそれぞれ0にクリアし、ステップS1806では、区間表示器の表示の終了処理として、第8表示用セグメントN8を消灯させる処理を行う。そして、ステップS1807にてデータ初期化処理を行ってから、区間表示第2処理を終了する。
データ初期化処理は、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理である。例えば、有利区間への移行に際してチャレンジモード当選フラグやアタックモード当選フラグ等がセットされたり、アタックモード中にVBモード当選フラグがセットされたりし、本初期化処理まで当該フラグがセットされたままであれば、これらの当選フラグをクリアする。また、初期化処理では、アタック用報知フラグや、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ等がセットされていれば、これらのフラグもクリアする。さらに、前兆カウンタ、アタックモード等の継続ゲーム数用のカウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
なお、有利区間の終了条件は、上記に限定されるものではなく、例えば有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数に達し且つ差枚数MYが上限枚数に達することで成立するものとしてもよいし、差枚数MYを終了条件の成立要素から除外し、有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数に達することで成立するものとしてもよいし、その逆であってもよい。
ステップS1804で否定判定した場合、すなわち、有利区間ゲーム数AG及び差枚数MYのいずれもが上限値に達していない場合は、ステップS1808に進み、有利区間が終了したか否かを判定する。すなわち、ステップS1808では、チャレンジモード当選フラグ及びアタックモード当選フラグのいずれもがセットされていない状態か否かを判定する。続くステップS1809では、チャレンジモードフラグ及びアタックモードフラグのいずれもがセットされていない状態か否かを判定する。ステップS1808及びステップS1809のいずれでも肯定判定する場合とは、有利区間ゲーム数AG及び差枚数MYの少なくとも一方が上限値に達する前に当該有利区間が終了したことを意味し、この場合、ステップS1805に進み、有利区間ゲーム数AG及び差枚数MYをそれぞれ0にクリアするとともに、ステップS1806にて区間表示器の表示の終了処理を行い、ステップS1807にてデータ初期化処理を行ってから区間表示第2処理を終了する。ステップS1808及びステップS1809のいずれかで否定判定した場合は、未だ有利区間中であるとして、そのまま区間表示第2処理を終了する。この場合、区間表示器(第8表示用セグメントN8)の点灯表示は継続することになる。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS2001にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS2002にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS2001にて否定判定した場合、又はステップS2002の処理を実行した後は、ステップS2003にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理(図15)のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図42)におけるチャレンジモード開始コマンドや、アタックモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド、ボーナス当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS2004にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS2003にて否定判定した場合、又はステップS2004の処理を実行した後は、ステップS2005にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理(図16)のステップS312にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1〜第3特定役処理(図33〜図35)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図44)にて設定される押し順報知コマンド、フリーズ演出の実行が設定された場合に出力される後述のフリーズストックコマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS2006にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS2005にて否定判定した場合、又はステップS2006の処理を実行した後は、ステップS2007にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図19)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS2008にて各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS2007にて否定判定した場合、又はステップS2008の処理を実行した後は、ステップS2009にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図19)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図45)にてセットされるアタックモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド、チャレンジモード終了コマンド、アタックモード終了コマンド、VBモード終了コマンド、特化ゾーン終了コマンド、フリーズ演出の実行が解除された場合に出力される後述のフリーズ解除コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS2010にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS2009にて否定判定した場合、又はステップS2010の処理を実行した後は、ステップS2011にてその他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS2011では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、各停止操作時演出設定処理、全停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図57、図62〜図68の表示演出の概要図を参照しながら説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2101では、今回受信したベット時コマンドとしてチャレンジモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS2102にて、チャレンジモード開始演出を設定する処理を行う。チャレンジモード開始演出では、例えば、図62(a)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモードスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがアタックモード移行抽選に当選し易いチャンスモードであることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、チャレンジモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「アタックモードをつかみとれ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2101にてチャレンジモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS2103にて、今回受信したベット時コマンドとしてアタックモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2104にて、アタックモード当選報知演出を設定する処理を行う。アタックモード当選報知演出では、例えば、図63(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード確定」という文字表示を行う。その他、アタックモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックナンバーワン!」)が発せられるように制御する。
ステップS2103にてアタックモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2105にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2106にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図63(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORY BONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリー!」)が発せられるように制御する。
ステップS2105にてVBモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2107にて、今回受信したベット時コマンドとしてボーナス当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2108にて、ボーナス当選報知演出を設定する処理を行う。ボーナス当選報知演出では、例えば、補助表示部65にて、「やったぜ ボーナス確定」という文字表示を行う。その他、ボーナス当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「やったぜ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2107にてボーナス当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2109にて、今回受信したベット時コマンドとして特化ゾーン当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2110にて、特化ゾーン当選報知演出を設定する処理を行う。特化ゾーン当選報知演出では、例えば、補助表示部65にて、「乗せまくれ!!」という文字表示を行う。その他、特化ゾーン当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、恍惚とした男性の野太い声で「ノリノリィ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2102、ステップS2104、ステップS2106、ステップS2108及びステップS2110のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2109にて否定判定した場合には、ステップS2111にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2111の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56〜58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、表示制御装置81側のRAM183の各種フラグ格納エリア183aにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、チャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。例えば、上記ステップS2102のチャレンジモード開始演出の設定処理に際しては、チャレンジモードフラグをセットする。ステップS2201では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS2202では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS2203にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図54のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2301では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2302に進む。
ステップS2302では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1〜4である場合には、ステップS2303にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2302にて第1昇格リプレイ1〜4当選ではないと判定した場合、ステップS2304にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3であるか否かを判定する。転落リプレイ1〜3である場合には、ステップS2305に進み、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2304にて転落リプレイ1〜3ではないと判定した場合、ステップS2306にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2307にて、既にVBモード当選報知演出又は特化ゾーン当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS2106のVBモード当選報知演出やステップS2110の特化ゾーン当選報知演出の設定に際して、RAM183の各種フラグ格納エリア183aにVB当選や特化ゾーン当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモード又は特化ゾーンへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2307にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。
VBモード又は特化ゾーンの当選報知済みである場合には、ステップS2308にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード又は特化ゾーンの当選報知済みではない場合には、ステップS2305に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2306にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2309にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1であるか否かを判定する。BARリプレイ1である場合には、ステップS2310にて、特化ゾーン当選報知演出を実行済みであるか否かを判定する。特化ゾーンの当選報知済みである場合には、ステップS2311にて第7再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。特化ゾーンの当選報知済みではない場合には、上記ステップS2305に進み、第3再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2309にてBARリプレイ1ではないと判定した場合、ステップS2312にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2313にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2312にて否定判定した場合には、ステップS2314〜ステップS2316の処理を実行し、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2314〜ステップS2316の処理については後に詳細に説明する。
開始時演出設定処理の説明(図53)に戻り、ステップS2202にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS2204にて、移行契機役当選か否かを判定する。移行契機役当選である場合には、ステップS2205にて移行契機役報知用処理を行う。移行契機役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2204にて否定判定した場合、又はステップS2203若しくはステップS2205の処理を実行した後は、ステップS2206に進む。ステップS2206では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS2207にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する処理を行う。上乗せ演出としては、例えば、図57に示すように、補助表示部65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。
ステップS2207の上乗せ演出の設定処理の詳細について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2401では、今回受信した上乗せコマンドに基づいて、報知する上乗せゲーム数を把握する処理を行う。続くステップS2402では、報知タイミングを把握する処理を実行する。報知タイミングとは、上乗せ演出を実行するタイミングであり、後述する主制御装置101側の処理(上乗せ報知用処理)にてそのタイミングが決定される。決定されたタイミングの情報は、上記上乗せコマンドに設定されて出力される。そのため、表示制御装置81側では、かかる上乗せコマンドを読み取ることで上乗せ演出を実行すべきタイミングを把握することが可能となる。報知タイミングとしては、上乗せ演出を実行すべきゲームと、各ストップスイッチ42〜44の停止操作に対応するタイミングと、が設定される。
ステップS2402にて、報知タイミングを把握した後は、ステップS2403にて、ステップS2402の把握結果が、今回のゲームで上乗せ演出を行うものであったか否かを判定する。今回のゲームにて上乗せ報知を行うものではない場合には、そのまま上乗せ演出の設定処理を終了する。
今回のゲームで上乗せ演出を行うものである場合、ステップS2404にて、今回のゲームにおける上乗せ演出の実行タイミングとして、いずれかのリールの停止ON時であったか否かを判定する。停止ON時であった場合、ステップS2405にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止ON操作時フラグ〜第3リール停止ON操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグは、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2405では、かかる停止ON操作時に発生させる上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。CPU181は、上記停止ON操作時フラグに対応するタイミングで上乗せ演出が発生することを把握した場合、上記演出データ設定エリアに一時記憶された演出データを読み出し、上乗せ演出が行われるようにする。
ステップS2404にて否定判定した場合、ステップS2406にて、第1リール又は第2リールの停止OFF操作時であったか否かを判定する。これらのリールの停止OFF操作時であった場合、ステップS2407にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止OFF操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止OFF操作時フラグ、第2リール停止OFF操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグも、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2407でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。
ステップS2406にて否定判定した場合、ステップS2408にて、今回の上乗せ演出を全リール停止時(第3リールの停止OFF操作時)に発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第3リール停止OFF操作時フラグをセットする処理を行う。また、ステップS2408でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データの一時記憶処理を行う。ステップS2405、ステップS2407又はステップS2408の処理を実行した後は、上乗せ演出の設定処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図53)に戻り、ステップS2206にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS2207の処理を実行した後は、ステップS2208にてボーナス中演出設定処理を実行し、ステップS2209にて連続演出設定処理を実行し、その後、ステップS2210にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ボーナス中演出設定処理及び連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。ステップS2210の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<各停止操作時演出設定処理>
次に、ステップS2008にて実施される各停止操作時演出設定処理について、図56のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2501では、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止ON操作コマンドであるか否かを判定する。停止ON操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われた場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2501にて肯定判定した場合、ステップS2502に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止ON操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2503にて、今回受信した停止ON操作コマンドが、設定されている停止ON操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止ON操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止ON操作である場合、ステップS2504にて、停止ON操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止ON操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図57(a)に示すように、ストップスイッチ42〜44を押圧操作(ON操作)したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
また、例えば今回のゲームが押し順役当選であって、押し順報知演出が設定されている場合、各停止ON操作に基づき対応するリールが停止することによって、押し順報知演出が次の操作対象となるリールを示す演出に変化する。具体的には、当該停止ON操作時演出前に全リール32L,32M,32Rが回転している状況であれば、図43(a)に示す第1リールを操作対象とする表示がなされている。そして、第1リールに対応する停止ON操作によって対応するリール(図では中リール32M)が停止すると、図43(b)に示す、次の操作対象となるリール(図では右リール32R)を示す演出に変化する。また、当該停止ON操作時演出前に2つのリールが回転している状況であれば、図43(b)に示す第2リールを停止対象とする表示がなされており、停止ON操作によって第2リールが停止することに基づき、第3リールを停止対象とする表示(図43(c))に変化する。
ステップS2501にて否定判定した場合、ステップS2505に進み、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止OFF操作コマンドであるか否かを判定する。停止OFF操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2505にて肯定判定した場合、ステップS2506に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止OFF操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2507にて、今回受信した停止OFF操作コマンドが、設定されている停止OFF操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止OFF操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止OFF操作である場合、ステップS2508にて、停止OFF操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止OFF操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図57(b)に示すように、ストップスイッチ42〜44を押圧操作を終了して、当該ストップスイッチ42〜44から手を離したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。ステップS2505にて否定判定した場合は、そのまま本演出設定処理を終了する。
<全停止時演出設定処理>
次に、全停止時演出設定処理について、図58のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2601では、今回受信している停止時コマンドとしてチャレンジモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2602にて、チャレンジモード終了演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。チャレンジモード終了演出では、例えば、図62(b)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモード 終了」という文字表示を行う。その他、チャレンジモード終了演出では、チャレンジモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ64から発せられるように制御する。
ステップS2601にてチャレンジモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2603にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2604にて、アタックモード開始演出を設定する処理を行う。アタックモード開始演出では、例えば、図64(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.1」という文字表示を行う。その他、アタックモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックモードスタート!」)が発せられるように制御する。
ちなみに、アタックモード開始演出における「Ver.1」の表示は、アタックモードのランクに対応している。つまり、今回開始されるアタックモードが第1アタックモードであることを示す表示である。そして、アタックモードのランクが第2アタックモードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.2」という文字表示が行われる。また、アタックモードのランクが第3アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.3」という文字表示が行われ、第4アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.4」という文字表示が行われる。
ステップS2603にてアタックモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2605にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2606にて、アタックモード終了演出を設定する処理を行う。アタックモード終了演出では、例えば、図64(b)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード END」という文字表示を行うとともに、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、アタックモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられるように制御する。
ステップS2605にてアタックモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2607にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2608にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図65(a)に示すように、補助表示部65にて、「777 VICTORY!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリーボーナス開始」)が発せられるように制御する。
ステップS2607にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2611にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2612にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図65(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORY BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のアタックモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2611にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2613にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2614にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図66(a)に示すように、補助表示部65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、アタックモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2613にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2615にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2616にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、総上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2615にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2617にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2618にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、アタックモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、アタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、アタックモードの当否、チャレンジモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。
ステップS2602、ステップS2604、ステップS2606、ステップS2608、ステップS2612、ステップS2614、ステップS2616及びステップS2618のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2617にて否定判定した後は、ステップS2609、ステップS2619に進む。ステップS2609、ステップS2619では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS2207にて行われる。具体的には、上乗せ演出の設定処理(図55)にて、今回の上乗せ演出の発生タイミングが全停止時に設定された場合、図57(c)に示すように、全ての各リール32L,32M,32Rが停止したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
その後、ステップS2610、ステップS2620にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2610、ステップS2620では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、主制御装置101からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理が表示制御装置81側で行われ、その報知が補助表示部65等により行われる。その他、表示制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、ボーナス中演出や連続演出が設けられている。ボーナス中演出は、第1BBや第2BB入賞に基づいて移行するボーナス状態中の各ゲームにて行われる演出である。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやアタックモード、チャレンジモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では4回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの報知が行われる演出である。
<ボーナス中演出設定処理>
先ず、ボーナス中演出設定処理について、図59のフローチャートを参照しながら説明する。ボーナス中演出設定処理は、開始時演出設定処理(図53)のステップS2208にて実施される処理である。
ボーナス中演出設定処理では、ステップS2701にて、今回のゲームからボーナスゲームが開始されるか否かを判定する。ボーナスゲームとは、第1BB又は第2BB入賞した次のゲームから、ボーナス終了までのゲームが該当する。ステップS2701にて肯定判定する場合とは、前ゲームにて第1BB又は第2BB入賞が成立した場合である。この場合、ステップS2702にて、今回のボーナス種別を把握する処理を行う。より詳しくは、今回のボーナスゲームが第1BB入賞に基づくものか、それとも第2BB入賞に基づくものかを把握する。そして、ステップS2703にて、ステップS2702にて把握したボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。ステップS2701にて否定判定した場合、又はステップS2703の処理を実行した後は、ボーナス中演出設定処理を終了する。
ちなみに、本実施形態では、第1BB入賞に基づくボーナスゲームの場合と、第2BB入賞に基づくボーナスゲームの場合とで、ボーナス演出の内容が遊技者に識別可能な程度に異なっている。より詳しくは、第1BB入賞に基づくボーナスゲームでは、補助表示部65にて実写による動画演出が行われるボーナス演出が設定されており、第2BB入賞に基づくボーナスゲームでは、補助表示部65にてアニメーションによる演出が行われるボーナス演出が設定されている。また、スピーカ64から出力される効果音(歌)も第1BBと第2BBとで異なっている。
いずれのボーナス演出も、ゲームの進行に関わらず独立して実施される演出であり、ボーナスゲームが継続する限り繰り返し実施されるように設定されている。例えば、5分間の動画演出又はアニメーション演出を単位演出とし、ボーナス演出開始後5分が経過して当該単位演出が終了すると、再度、当該単位演出を再度最初から開始するように設定されている。なお、補助表示部65における演出については単位演出終了時の画面で停止し、且つ効果音(歌)のみが繰り返される構成としてもよい。また、補助表示部65における演出については各ゲームの進行に同期して実施され、且つ効果音(歌)のみが各ゲームの進行に関わらず独立して実施される構成としてもよい。
上記のように、第1BB入賞に基づくボーナス演出と、第2BB入賞に基づくボーナス演出とが識別可能である一方で、第1BB入賞や第2BB入賞の契機となった遊技結果は、ボーナス演出から識別不可又は識別困難となるように設定されている。すなわち、第1BB入賞に基づくボーナス演出について、例えば、特リプA重複1当選を契機として第1BB入賞した場合と、特リプAB重複1当選を契機として第1BB入賞した場合とで、ボーナス演出は識別不可又は識別困難であり、より具体的には同じボーナス演出が実行される。また、第2BB入賞に基づくボーナス演出についても、同様であり、例えば、特リプA重複2当選を契機としたボーナス演出と、特リプAB重複2当選を契機としたボーナス演出とが識別不可又は識別困難であり、同じボーナス演出が実行される。
<連続演出用の処理>
連続演出について、その概要を、図67及び図68を参照しながら説明する。
連続演出は、例えば、メインキャラクタとして銃器を手にした戦士のキャラクタが表示されるともに、1〜3人の敵キャラクタが表示され、両者がバトルを繰り広げるバトル演出として構成されている。連続演出が実行される1ゲーム目のゲームにおいては、メインキャラクタと敵キャラクタとを順次表示しつつ、「敵をやっつけろ!!」などの文字表示を行い、バトルが始まることの導入演出を実行する。その際、敵キャラクタの数により勝利期待度を示唆する。敵キャラクタの数が少ないほど、勝利期待度が高くなるようになっている。
連続演出が実行される2ゲーム目のゲームでは、メインキャラクタが敵キャラクタへの攻撃を開始する映像が表示される。攻撃を行う映像が表示された後は、攻撃が当たって敵キャラクタを倒すことができたか否かの結果表示が行われる。3ゲーム目においても同様に、メインキャラクタが攻撃する映像が表示され、その後、敵キャラクタを倒すことができたか否かの結果表示が行われる。図67(b)、図67(c)には各ゲームで1人ずつ敵キャラクタを倒した場合を例示しているが、敵キャラクタを倒せない映像が表示される場合もあるし、1度の攻撃(1回のゲーム)で複数の敵キャラクタを倒す映像が表示される場合もある。
そして、連続演出の最終ゲームでは勝敗が報知される。図68(b1)に示すように、全ての敵キャラクタを倒すことができた場合にはメインキャラクタの勝利となり、図68(b2)に示すように、例えば「WIN」の文字表示とともに、メインキャラクタが雄叫びをあげる勝利映像が表示される。この際、勝利映像の表示に合わせて、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「やったぜ!」)が出力される。
一方、図68(c1)に示すように、少なくとも1人の敵キャラクタが生き残り、全ての敵キャラクタを倒すことができなかった場合にはメインキャラクタの敗北となる。この場合は、図68(c2)に示すように、例えば「LOSE」の文字表示とともに、メインキャラクタが横たわる敗北映像が表示される。この際、敗北映像の表示に合わせて、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「トホホ」)が出力される。
図67には連続演出が4ゲームに亘って実行される場合を例示しているが、連続演出は2ゲーム又は3ゲームで終了する場合もある。2ゲーム目以降の各ゲームでは、次のゲームも連続演出が続けて行われる場合、敵キャラクタを倒すことができたか否かの結果表示と併せて例えば「継続」等の文字表示が行われ、連続演出が継続することの報知が行われる。ちなみに2ゲームで連続演出が終了する場合は、2ゲーム目のゲームにおいて継続の報知は行われず、攻撃映像の表示後、図68(b1),(b2)の勝利映像又は図68(c1),(c2)の敗北映像が表示される。連続演出は、継続ゲーム数が多くなるほど勝利する確率が高くなるように設定されており、メインキャラクタが勝利するか否かだけでなく、連続演出が続くか否かにも遊技者が強い関心を寄せて演出を見ることができるように構成されている。
以下、上記連続演出に関する処理として、開始時演出設定処理(図53)における移行契機役報知用処理(ステップS2205)、連続演出設定処理(ステップS2209)について、それぞれ説明する。
<移行契機役報知用処理>
移行契機役報知用処理では、図60に示すように、先ずステップS2801にて、チャンス演出を今回のゲームの演出として設定するか否かのチャンス演出抽選処理を実行する。チャンス演出では、図66(b)に示すように、例えば、補助表示部65にて、「チャンス!!」という文字表示を行うとともに、ビックリマークが付されたキャラクタを各リール32L,32M,32Rに対応させてそれぞれ表示するようにする。その他、チャンス演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュイ」)が発せられるように制御する。チャンス演出抽選処理では、例えば、移行契機役当選時の約2分の1でチャンス演出が発生するように抽選を行う。なお、チャンス演出抽選処理の当選確率が移行契機役の種類、表示モードや遊技状態、設定値等によって異なる構成としてもよい。
続くステップS2802では、ステップS2801の抽選処理に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2803にて今回のゲームの演出としてチャンス演出が行われるように設定する。
ここで、本スロットマシン10において、移行契機役を含めて各小役の入賞を成立させるために推奨される遊技態様について説明する。
各ゲームにて当選し得る役のうち、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって入賞させることができない所謂取りこぼしが発生する小役は、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカが設定されている。より詳しくは、既に説明したとおり、強チェリーは、第28小役、第32小役〜第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第28小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第28小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強チェリー役の取りこぼしが発生する。
また、弱チェリーは、第27小役、第32小役〜第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第27小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合においても、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第27小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱チェリー役の取りこぼしが発生する。
強スイカは、第30小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第30小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第30小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強スイカ役の取りこぼしが発生する。
弱スイカは、第29小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第29小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合においても、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第29小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱スイカ役の取りこぼしが発生する。
そうすると、これら取りこぼしが発生し得る役のいずれについても入賞可能性を残しながら左リール32Lを停止操作する場合、4番目の「チェリー」図柄から6番目の「第2リプレイ」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで停止操作する必要がある。なお、以下の説明では、かかる左リール32Lの操作態様を、取りこぼしを生じさせない操作態様(所謂DDT打法又は小役回収打法)として、特定操作態様(第1操作態様)とも称し、これに対する上記の取りこぼしが生じる各操作態様を非特定操作態様(第2操作態様)とも称する。
ステップS2803にて設定するチャンス演出では、今回の当選役が移行契機役のうちのいずれかであることが示唆されるものの、いずれの移行契機役であるかは判別できない又は判別しにくいように設定されている。すなわち、チャンス演出が行われた場合、今回のゲームの当選役として、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ等のいずれかである可能性が高いものの、強チェリー及び弱チェリーのいずれであるかの判別、強スイカ及び弱スイカのいずれであるかの判別、強チェリー及び強スイカのいずれであるかの判別等が行えないようになっている。そのため、遊技者としては、各移行契機役のいずれに当選している場合であっても取りこぼしを発生させないように、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うこととなる。
また、チャンス演出は移行契機役の当選したゲームで必ず発生するわけではなく、チャンス演出抽選処理(ステップS2801)にて当選したことを条件として発生する。そうすると、移行契機役の取りこぼしを発生させないように、通常時から毎ゲーム、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うことが推奨されることになる。
ステップS2802にて否定判定した場合、又はステップS2803の処理を行った後は、ステップS2804に進む。ステップS2804では、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS2805にて、今回の開始時コマンドとして上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれていない場合には、ステップS2806にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として強チェリーや弱スイカ等の移行契機役当選であった場合であって、チャレンジモードやアタックモード、VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS2807にて、疑似前兆モードの抽選処理を実行する。疑似前兆モードとは、前兆モードと見た目上は識別困難であるものの、前兆モードでは前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者に有利な結果(チャレンジモードの当選等)が報知される一方、疑似前兆モードでは、疑似前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードである。
ステップS2807では、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから疑似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得して、疑似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。疑似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選している移行契機役の種類に応じて疑似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリーの方が弱チェリーよりも疑似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS2808では、ステップS2807の処理結果に基づいて、疑似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2809にて、疑似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、主制御装置101側のステップS810等に対応するものであり、1〜20のうちの1の疑似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。但し、上記のとおり、各種当選に基づく前兆モードとは異なり、疑似前兆ゲーム数は20ゲーム以下となるように決定される。また、疑似前兆ゲーム数の抽選においては、0ゲームは選択されない。続くステップS2810では、ステップS2809にて決定した疑似前兆ゲーム数を、各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタにセットする処理を行う。連続演出カウンタは、結果報知までのゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。例えば、4ゲームの連続演出を行う構成においては、連続演出カウンタが4となるゲームにおいて連続演出が開始され、連続演出カウンタが0となるゲームにて結果報知が行われる。本実施形態では、前兆モードや疑似前兆モードに設定されると、連続演出を経てから当該前兆モードや疑似前兆モードが終了する構成としている。そして、上記ステップS2810にて連続演出カウンタに疑似前兆ゲーム数を入力することで、疑似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
ステップS2811では、各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆モードであることを示す疑似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS2812では、連続演出フラグをセットする。その後、移行契機役報知用処理を終了する。また、ステップS2804〜ステップS2806のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS2808にて否定判定した場合は、そのまま移行契機役報知用処理を終了する。
<連続演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理(図53)のステップS2209にて行われる連続演出設定処理について、図61のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2901では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS2902にて、当該前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
なお、ステップS2902にて1ゲーム〜3ゲームの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する場合には、連続演出が途中から開始される。例えば、ステップS2902にて連続演出カウンタに2を入力すると、連続演出は今回のゲームから開始され、図67(c)の連続演出3ゲーム目の演出から行われる。また、連続演出カウンタに0を入力する場合、すなわち、前兆モードを経ずにアタックモード等の当選報知が行われる場合には、連続演出は実行されない。ステップS2902の処理を行った後は、ステップS2903にて、連続演出フラグをセットする。
ステップS2901にて否定判定した場合、又はステップS2903の処理を実行した後は、ステップS2904に進む。ステップS2904では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS2905にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS2906にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0〜3)であるか否かを判定する。
連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS2907にて、疑似フラグがセットされているか否かを判定する。疑似フラグがセットされていない場合には、ステップS2908に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2909にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2907にて疑似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2910に進む。ステップS2910では、各種テーブル記憶エリア182aから疑似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2911にて、疑似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。疑似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
なお、連続演出カウンタが1〜3である場合に疑似前兆用演出テーブルから特定される演出データとしては、連続演出が設定されないものも含まれる。例えば、連続演出カウンタが3及び2の場合には連続演出の演出データが設定されず、連続演出カウンタが1の場合に、図67(a)の次ゲームまで連続演出が継続することを示す連続演出1ゲーム目の演出データが設定され、連続演出カウンタが0の場合に、図67(b)において次ゲームまで連続演出が継続しないことを示す連続演出2ゲーム目の演出データが設定される。このようにすることで、疑似前兆モードの疑似前兆ゲーム数が0となるゲームにて連続演出が途中で途切れる演出を設定することが可能となる。
ステップS2909又はステップS2911の処理を行った後は、ステップS2912にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS2913にて連続演出フラグ及び疑似フラグをクリアする処理を行う。なお、疑似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS2904、ステップS2906若しくはステップS2912にて否定判定した場合、又はステップS2913の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、遊技媒体としてのメダルの投入、及びスタートレバー41の始動操作に基づいて主制御装置101側の抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rが回転開始され、ストップスイッチ42〜44の停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rは停止し、有効ラインに停止した図柄の組合せが、抽選処理の結果に対応するものである場合、対応する特典が付与される構成において、抽選処理の結果としてリプレイとなる確率が異なる複数のRT状態が設けられており、対応する昇格リプレイや転落リプレイの入賞が成立することでRT状態が移行する。対応するリプレイの入賞の可否は、当否抽選の結果の他、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって定められており、当該操作順序の報知は、抽選処理の結果に応じて行われる表示モードの移行抽選に当選することで行われる。抽選処理の結果としては押し順ベルが設けられており、当該ストップスイッチ42〜44の操作順序によっては、当該押し順ベル入賞を成立させてメダルを獲得することが可能となる。そして、リプレイ確率が向上する遊技状態として第2RT状態や第3RT状態に移行させ、且つ操作順序の報知が行われる表示モードに移行させることで、そのRT状態において、リプレイ確率が向上した状態で押し順ベル入賞を成立させることができ、多量のメダルを獲得することが可能となる。
既に説明したとおり、多量のメダルの獲得が期待できるモードとして例えばアタックモードへ移行すると、初期ゲーム数(50)が設定され、当該初期ゲーム数に亘ってアタックモードによる遊技が可能となる。アタックモード等において上乗せ抽選に当選すると、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せが行われ、アタックモードによる遊技を行うことが可能となるゲーム数が増加する。その結果、当該アタックモードにて獲得できるメダル数も増加し得ることとなる。
<上乗せ報知の態様>
本スロットマシン10では、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せが発生する場合の上乗せ報知の態様が複数設定されている。より詳しくは、上乗せ報知の態様として、上乗せ報知が行われるゲームが異なる複数の態様を有しており、上乗せが発生したゲーム又は上乗せが発生したゲームを契機とする一連のゲームにて上乗せ報知を行う場合(以下の説明では「即乗せ報知」とも称する)と、上乗せが発生したゲームよりも後のゲームであって報知ゲームが事後的に決定される上乗せ報知を行う場合(以下の説明では「後乗せ報知」とも称する)とが設定されている。
即乗せ報知において、上乗せが発生したゲームを契機とする一連のゲームとは、例えば、上乗せが発生したゲームを契機として、上記前兆モードが発生したり連続演出が発生したりする場合等を示し、当該上乗せが発生したゲームから複数のゲームに亘って継続し得るゲームを一連のゲームと称する。当該一連のゲームは、連続した演出が発生しない場合も含み、例えば、上乗せが発生したゲームにおいては対応する演出は発生せず、次のゲームや複数ゲーム後において上乗せ報知が発生する態様も、当該上乗せが発生したゲーム及び上乗せ報知が発生するまでの間のゲームを一連のゲームとし、かかる上乗せ報知の態様も即乗せ報知に含まれるものとする。
一方、後乗せ報知において、上乗せが発生したゲームよりも後のゲームであって事後的に決定される報知ゲームとは、上乗せが発生したゲームにおいて定められるのではなく、例えばアタックモードの終了間際のゲーム等、アタックモードの進行に伴い事後的に報知タイミングが決定される点で、上記即乗せ報知における一連のゲームとは異なっている。言い換えるならば、上記報知ゲームは、上乗せが発生したゲームを契機とせずに設定されるゲームともいえる。
また、上乗せ報知の演出態様として、上記図57にて説明したように、補助表示部65やスピーカ64により上乗せ演出が発生する態様の他、各リール32L,32M,32Rの回転演出を伴って上乗せ演出が発生する態様も設定されている。
以下、各上乗せ報知の態様に関して、上乗せ報知を行うための処理を含めて説明する。
<上乗せ報知用処理>
上乗せ報知用処理は、主制御装置101において、第2特定役処理(図34)のステップS919や、第3特定役処理(図35)のステップS1006、特化ゾーン用処理のステップS1104等にて実施される処理である。すなわち、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選に当選し、ゲーム数の上乗せが行われた後に、主制御装置101の処理として実施される処理である。上乗せ報知用処理では、上乗せ報知を行うゲームの設定を行うとともに、当該ゲームにて上乗せ報知を行う場合、その上乗せ報知の実行タイミングの設定を行う。
即乗せ報知と後乗せ報知について、図69を参照しながら、補助表示部65の表示内容の概要を説明する。
即乗せ報知は、有利区間残りゲーム数ZGのうちの一部のゲーム数を有利区間の残りゲーム数として先に報知するものであり、後乗せ報知は、有利区間残りゲーム数ZGのうちの残りのゲーム数を後から報知する演出が行われる。先に報知する側のゲーム数を表示用残数カウンタHGとし、後から報知する側のゲーム数を後乗せカウンタBGとすると、有利区間残りゲーム数ZGは、表示用残数カウンタHGと後乗せカウンタBGとの合計値に等しくなる。表示用残数カウンタHGはゲームを消化する度に1ずつ減算され、後乗せカウンタBGはゲームを消化しても後乗せ報知が発生しない限り減算はなされない。
図70に示すように、本実施形態では、アタックモードを消化している最中において、補助表示部65に表示される表示上の残りゲーム数(残りゲーム数表示ZGP)が所定数(本変形例では1)となった場合に、すなわち、主制御装置101にて管理する表示用残数カウンタHGが所定数(1)となった場合に、後乗せ報知が発生する。後乗せ報知では、例えば、上乗せ報知演出の場合と同様に、後乗せカウンタBG(150)に対応するゲーム数(図では150)の上乗せが行われたことが報知される。その結果、主制御装置101で管理する後乗せカウンタBGはその報知分減算される(図では0となる)とともに、主制御装置101にて管理する表示用残数カウンタHGは後乗せ報知による報知分が上乗せされて更新され、補助表示部65における残りゲーム数表示ZGPも表示用残数カウンタHGに対応した値となる(図では1ゲーム消化して150)。
このように、上乗せ当選時において、後乗せ報知が選択されると表示用残数カウンタHGと実際の有利区間残りゲーム数ZGとに差が生じ得る。その一方で、即乗せ報知が選択されると表示用残数カウンタHGと実際の有利区間残りゲーム数ZGとに差が生じない。本実施形態では、上乗せ当選時に後乗せカウンタBGが参照され、現状の後乗せカウンタBGの値によって、後乗せ報知が選択されるか即乗せ報知が選択されるかが異なっている。
すなわち、上乗せ報知用処理では、図69に示すように、先ずステップS3001にて各種カウンタエリア106eの後乗せカウンタBGを把握する処理を行う。続くステップS3002では、報知ゲーム抽選処理を実行する。報知ゲーム抽選処理は、今回の上乗せ報知を、後乗せ報知とするか即乗せ報知とするかの抽選処理である。報知ゲーム抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから後乗せ抽選テーブルを取得し、ステップS3001にて把握した後乗せカウンタBGの値に応じて後乗せ報知とするか否かの抽選を行う。
後乗せ抽選テーブルは、図71に示すように、後乗せカウンタBGの値と、上乗せ当選の契機となった特定役の種類とによって、後乗せ報知が選択される確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーを契機とする上乗せ時においては、後乗せカウンタBGが30未満である場合には20%で後乗せ報知が選択される(80%で即乗せ報知が選択される)一方、後乗せカウンタBGが30以上100未満では10%で後乗せ報知が選択され、後乗せカウンタBGが100以上では5%で後乗せ報知が選択される、といったように、後乗せカウンタBGの値が大きいほど、後乗せ報知の選択率が低くなるように設定されている。
また、上乗せ当選の契機となった特定役の種類として、強チェリーや弱チェリー、強スイカ、弱スイカといった当選確率が比較的低い所謂レア役(低確率契機結果、低確率結果)よりも、各種押し順リプレイや各種押し順ベルといった当選確率が比較的高い所謂通常役(高確率契機結果、高確率結果)のほうが、後乗せカウンタBGの値が小さい場合の後乗せ選択率が高くなるように設定されている。より詳しくは、各種押し順リプレイや各種押し順ベルを契機とする報知ゲーム抽選処理では、後乗せカウンタBGが30未満である状況では100%の確率で後乗せ報知が選択される。
上記のように、後乗せカウンタBGは、表示用残数カウンタHGが所定数となってから上乗せ報知が行われて、その上乗せ報知分減算される。そのため、基本的には、有利区間のゲーム、すなわち、アタックモードの遊技が進行するにつれて、後乗せカウンタBGの値は大きくなる場合が多く、逆に有利区間の開始当初、すなわち、アタックモードの遊技の序盤においては、後乗せカウンタBGの値は0又は小さい値である可能性が高い。
すなわち、アタックモードの遊技の序盤において上乗せ当選した場合、後乗せ報知が選択される確率が高く、特に、押し順リプレイや押し順ベルのようなレア役ではない通常役を契機として上乗せ当選した場合には、アタックモードの序盤であれば必ず後乗せ報知が選択される。その結果、アタックモードの開始後、後乗せカウンタBGは比較的早期に溜まり易くなる。
ステップS3002にて報知ゲーム抽選処理を実行した後は、ステップS3003にて、後乗せ当選したか否かを判定する。後乗せ当選しておらず、即乗せ報知が選択された場合、ステップS3004にて、各種カウンタエリア106eに設けられた表示用残数カウンタHGに、今回の上乗せ当選ゲームを加算する処理を行う。そして、ステップS3005にて、今回のゲームにおいて、いずれのタイミングにて上乗せ報知を実行するかを設定するための、報知タイミング設定処理を実行する。報知タイミング設定処理では、今回のゲームにおけるどのタイミングで上乗せ報知を行うかを設定する処理である。
上乗せ報知は、上乗せゲーム数に応じて実行タイミングが異なるように設定されている。具体的には、図72の実行タイミングテーブルに示すように、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングとして、各リール32L,32M,32Rの停止操作順に、第1リール、第2リール、第3リールとすると、第1リールの停止操作時、第2リールの停止操作時、第3リールの停止操作時が設定されている。そして、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたタイミングと、当該押圧操作を終了したとする停止OFF操作が行われたタイミングと、が設定されている。
ここで、ストップスイッチ42〜44の操作態様について、補足説明する。ストップスイッチ42〜44は最も手前側に配置される初期位置から、最も奥側に配置される操作位置まで変位可能となっている。初期位置に配置される状況では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号はLOW状態となっており、初期位置から操作位置まで操作されることによって、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号がHI信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたと把握する。
また、ストップスイッチ42〜44は、バネ等によって初期位置に向けて付勢されている。そのため、ストップスイッチ42〜44から手を離して、操作位置に向けて押し込んだ操作力(押圧力)を付与しないようにすると、ストップスイッチ42〜44は、上記バネ等の付勢力によって、初期位置に復帰する。この場合、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号は、HI信号からLOW信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がHI信号からLOW信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42〜44の押圧操作が終了されたとする停止OFF操作が行われたと把握する。
上乗せ報知は、各ストップスイッチ42〜44の停止操作として、停止ON操作時と停止OFF操作時とのいずれでも発生し得るように設定されている。つまり、上乗せ報知が発生するゲームでは、ストップスイッチ42〜44を押圧操作したタイミングだけでなく、押圧操作を終了したタイミングでも当該上乗せ演出が発生し得る。
上乗せ報知の実行タイミングテーブルでは、上乗せゲーム数が比較的少ないゲーム数として、例えば5ゲーム〜10ゲームの上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは10%、第2リールの停止ON操作は15%、第2リールの停止OFF操作は20%、第3リールの停止ON操作は20%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は30%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止ON操作時の方よりも、停止OFF操作時の方が選択され易くなっているとともに、後側の操作の方が選択され易くなっている。
一方、上乗せゲーム数が比較的多いゲーム数として、例えば100ゲーム以上の上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは10%、第2リールの停止ON操作は5%、第2リールの停止OFF操作は30%、第3リールの停止ON操作は5%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は45%で、それぞれ選択される。この場合も、各リールの停止OFF操作時の方が、停止ON操作時よりも選択され易くなっているとともに、後側の操作の方が比較的、選択され易くなっている。
つまり、本実施形態では、各リールの停止ON操作時よりも停止OFF操作時の方が、上乗せ報知が発生し易くなるように設定されている。また、第1〜第3リールを比較すると、第3リールの停止操作時(ON操作、OFF操作)が最も選択され易く、第2リールの停止操作時が次いで選択され易く、第1リールの停止操作時が最も選択されにくくなるように設定されている。
上乗せゲーム数との関係からすると、上乗せゲーム数が多いほど、特に第3リール停止OFF操作時のタイミングが選択され易くなっている。つまり、上乗せ報知が発生することを事前に察知している場合、第3リール停止ON操作時までに上乗せ報知が発生しなければ、遊技者は、多量のゲーム数の上乗せが発生することに大いに期待しながら、第3リール停止OFF操作を実行するものと考えられる。
ステップS3005では、上記上乗せ報知の実行タイミングテーブルに基づいて、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングを設定する。その後、本上乗せ報知用処理を終了する。この場合、今回の上乗せが即乗せ報知として、今回のゲームにて報知されることの情報、及び、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングに関する情報は、本上乗せ報知用処理に続けて実行される上乗せコマンドのセット処理(ステップS920、ステップS1007、ステップS1105等)にて、上乗せコマンドに設定される。これらの情報を含む上乗せコマンドを受信した表示制御装置81では、これらの情報に基づいて、上乗せ報知演出の設定を行う(図55)。
ステップS3003にて後乗せ抽選に当選したと判定した場合、ステップS3006に進む。ステップS3006では、各種カウンタエリア106eに設けられた後乗せカウンタBGに、今回の上乗せゲーム数を加算する処理を実行する。そして、ステップS3007にて各種フラグ格納エリア106dに後乗せフラグをセットする処理を行ってから、本上乗せ報知用処理を終了する。
後乗せフラグは、後乗せカウンタBGの値が0よりも大きく、表示用残数カウンタHGが所定値となった場合に後乗せ報知を行うべき状況であることを、主制御装置101のCPU102が把握するためのフラグである。また、この場合、本上乗せ報知用処理に続けて実行される上乗せコマンドのセット処理では、今回のゲームにて上乗せ報知が発生しないことの情報が上乗せコマンドに設定される。この情報を含む上乗せコマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームでは上乗せ報知が発生しないように制御する(図55、ステップS2403:NO)。
<後乗せ報知用処理>
次に、後乗せ報知用処理について、図73のフローチャートを参照しながら説明する。後乗せ報知用処理は、主制御装置101における入賞結果対応処理(図45)のステップS1402にて実施される処理である。
先ずステップS3101では、現状の表示モードがアタックモード、VBモード及び特化ゾーンのいずれかであるか否かを判定する。なお、既に説明したとおり、いずれの表示モードであるかは、対応するフラグを把握することで判定可能である。これらのモードではない場合、すなわち、通常モードやチャレンジモード中である場合には、そのまま後乗せ報知用処理を終了する。アタックモード、VBモード及び特化ゾーンのいずれかのモードである場合、ステップS3102にてボーナス状態中であるか否かを判定する。第1BBや第2BBに基づくBB状態やCBに基づくCB状態のいずれかである場合は、そのまま後乗せ報知用処理を終了する。ステップS3102にて否定判定した場合、ステップS3103に進み、表示用残数カウンタHGの減算処理を行う。この場合、ステップS3103では、表示用残数カウンタHGの減算後の値を含むコマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する。かかるコマンドを受信した表示制御装置81では、残りゲーム数表示ZGPの表示を更新するように、補助表示部65を制御する。なお、表示制御装置81にて表示用残数カウンタHGに対応するカウンタ等を設け、表示制御装置81側で残りゲーム数表示ZGPの更新用の処理を行う構成としてもよい。
ステップS3104では、ステップS3103の処理結果として、表示用残数カウンタHGが後乗せ報知の契機となる所定値(1)となったか否かを判定する。所定値となっていない場合には、そのまま後乗せ報知用処理を終了する。所定値となった場合には、ステップS3105にて後乗せフラグがセットされているか否かを判定する。後乗せフラグがセットされていなければ、そのまま後乗せ報知用処理を終了する。
ステップS3105にて後乗せフラグがセットされていると判定した場合、ステップS3106に進む。ステップS3106では、後乗せカウンタBGの値を把握する。そして、ステップS3107にて、後乗せカウンタBGの値に応じた上乗せ報知が行われるように、上乗せコマンドをセットする処理を行う。この場合の上乗せコマンドには、当該ゲームにて上乗せ報知を行うことの情報とともに、後乗せカウンタBGの値に応じたゲーム数の上乗せが行われることの情報が含まれている。なお、後乗せカウンタBGの一部を上乗せする構成としてもよく、例えば、抽選により一部を上乗せするか否かを決定したうえで、一部とする場合にはその一部のゲーム数の上乗せが行われることの情報を上乗せコマンドにセットするとよい。
続くステップS3108では、上記ステップS3107にて上乗せコマンドに設定した上乗せゲーム数に対応する値を、後乗せカウンタBGから減算する処理を行う。そして、ステップS3109にて、ステップS3108の処理結果として、後乗せカウンタBGが0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま後乗せ報知用処理を終了する。0である場合には、ステップS3110にて後乗せフラグをクリアする処理を行ってから、後乗せ報知用処理を終了する。
上記のように、入賞結果対応処理における後乗せ報知用処理にて、上乗せコマンドが表示制御装置81へ送信されることにより、表示制御装置81では、全停止時演出設定処理(図58)におけるステップS2609やステップS2619の全停止時の上乗せ報知用処理にて、上乗せ報知演出を行うための処理が実行される。これにより、表示用残数カウンタHGが所定値となったゲームにおいて、全リール32L,32M,32Rが停止した後に後乗せ報知として上乗せ報知が実行される。そのため、表示用残数カウンタHGが所定値(1)となったゲームにおいては、当該ゲームの入賞結果に関わらず、上乗せ報知(後乗せ報知)が行われることに期待しながら、第3リールの停止OFF操作が行われることとなる。
ちなみに、即乗せ報知を行う場合に選択される上乗せ報知のタイミングのうちの第3リール停止OFF操作時と、後乗せ報知を行う場合の全停止時とは、異なるタイミングとなり得る。すなわち、第3リール停止OFF操作時とは、第3リールの停止OFF操作を行ったタイミングであり、当該タイミングにて対応するリールが停止する場合もあれば、スベリ制御を伴って若干遅れたタイミングにて対応するリールが停止する場合もある。そのため、第3リール停止OFF操作時とは、全リール32L,32M,32Rが停止するタイミングよりも若干早いタイミングとなり得る。その一方、入賞結果対応処理における後乗せ報知用処理にて設定される後乗せ報知の実行タイミングは、当該入賞結果対応処理が実行された後のタイミングであり、全リール32L,32M,32Rが完全に停止した後であって、小役入賞が発生していればメダル払い出しが行われた後(ステップS413の払出判定処理が実行された後)のタイミングである。そのため、即乗せ報知における第3リール停止OFF操作時よりも、後乗せ報知が実行されるタイミングは後のタイミングとなり得るものである。
ここで、本実施形態では、通常遊技状態又は第1RT状態において第1BB,第2BBに当選した場合や、第2RT状態においてVBモードに当選した場合に、フリーズ演出を実行するように構成されている。この場合のフリーズ演出は、第1BB等への当選ゲームで実行されるものではなく、当選ゲームから所定ゲーム後の特定ゲームにて実行されるものとなっている。すなわち、フリーズ演出が実行される特定ゲームよりも前のゲームにおいて、特定ゲームでのフリーズ演出の実行が事前設定されるものとなっている。以下、フリーズ演出に関する各種処理について説明する。
<BB当選用処理>
BB当選用処理について図74のフローチャートを参照して説明する。この処理は、主制御装置101における第1特定役処理(図33)のステップS814にて実行されるものであり、遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である状況でBB当選した場合にフリーズ演出の実行を設定するためのものである。
BB当選用処理では先ず、ステップS3201にて、ボーナスに当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグ(ボーナス当選フラグ)のいずれかがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS3202にて、セットされているボーナス当選フラグがCB当選フラグであるか否か、すなわち、当選しているボーナスがCBであるか否かを判定する。
上記ステップS3201で否定判定した場合(ボーナス当選フラグがセットされていない場合)又はステップS3202で肯定判定した場合(セットされているボーナス当選フラグがCB当選フラグである場合)には、そのまま本BB当選用処理を終了する。一方、ステップS3202で否定判定した場合、すなわち、セットされているボーナス当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグであり、第1BB又は第2BBに当選している場合には、ステップS3203〜ステップS3205に進み、前兆モードの設定用の処理を行う。すなわち、第1BB又は第2BBに当選した場合、前兆モードに移行し、当該前兆モードの各ゲームを経てからボーナス当選したことの当選報知が行われる。
ステップS3203〜ステップS3205の処理は、前述したステップS810〜ステップS812と同様のものである。すなわち、ステップS3203にてROM105から前兆ゲーム数テーブルを取得し、ステップS3204にて、ステップS3203で取得した前兆ゲーム数テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいて、前兆ゲーム数を決定する抽選処理を行う。その後、ステップS3205にて、抽選にて得られた前兆ゲーム数をRAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに入力し、前兆ゲーム数をセットする。前兆カウンタは、前述したゲーム数管理処理(図46)のステップS1506にて、すなわち、各リール32L,32M,32Rが全て停止した場合に1だけ減算される。
ステップS3203で取得する前兆ゲーム数テーブルでは、図39に示すように、表示モードが通常モードである状況でBB当選した場合には、1ゲーム〜5ゲームが80%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが20%で選択される。一方、チャレンジモード中にBB当選した場合には、前兆ゲーム数が必ず0ゲームとなるように設定されている。
ステップS3205の実行後は、ステップS3206にて、上記ステップS3205でセットした前兆ゲーム数が0よりも大きいか否かを判定する。前兆ゲーム数が0よりも大きい場合、すなわち、1ゲーム以上の前兆ゲームが設定されている場合には、ステップS3207に進み、フリーズ演出を実行するか否かを抽選するフリーズ抽選処理を実行する。ステップS3207では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからフリーズ抽選テーブルを取得し、当該抽選テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいて、フリーズ演出を実行するか否かを抽選する。フリーズ演出の当選確率は任意であり、例えば70%に設定される。なお、フリーズ抽選処理を省略するか、フリーズ演出への当選確率を100%とするかして、必ずフリーズ演出が実行される構成としてもよい。
続くステップS3208では、上記フリーズ抽選の結果、フリーズ演出の実行に当選したか否かを判定する。フリーズ演出の実行に当選している場合には、ステップS3209〜ステップS3212の処理を実行し、フリーズ演出の実行を事前設定するための処理を行う。当該設定処理において先ずステップS3209では、実行するフリーズ演出の種類を振り分ける処理を実行する。本実施の形態では、フリーズ演出として実行態様が異なる複数種類のフリーズ演出が設定されている。具体的には、第1フリーズ演出、第2フリーズ演出及び第3フリーズ演出からなる3種類のフリーズ演出が設定されている。
ここで、上記各フリーズ演出の概要について、図75(b)を参照しながら説明する。フリーズ演出とは、スタートレバー41の操作に基づいて各リール32L,32M,32R(周回体)の回転を開始させ、ストップスイッチ42〜44の操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの回転を停止させる普段の遊技動作を通常遊技動作とした場合、その通常遊技動作の開始及び進行の少なくとも一方を制限する演出である。より詳しくは、遊技者がスタートレバー41やストップスイッチ42〜44を操作しても、スタートレバー41の操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転開始制御、及びストップスイッチ42〜44の操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転停止制御の少なくともいずれかが実行されない(制限される)演出である。
上記第1フリーズ演出〜第3フリーズ演出は、各リール32L,32M,32Rの回転開始時に行われる回転演出として設定されている。各フリーズ演出が実行される場合、各リール32L,32M,32Rが停止している状況でスタートレバー41の始動操作が行われると、通常時の回転方向(正方向、下方向、周回方向)とは逆方向に各リール32L,32M,32Rが回転する。各リール32L,32M,32Rが逆回転している間は、遊技者が各ストップスイッチ42〜44を操作しても各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われず、各リール32L,32M,32Rはそのまま逆回転を継続する。つまり、遊技者の意思で各リール32L,32M,32Rを停止させることができない。また、このときの各リール32L,32M,32Rの回転速度は、通常の回転速度よりも遅く、各リール32L,32M,32Rが逆回転していることを遊技者が容易に把握でき、且つ、各表示窓26L,26M,26Rから見える各図柄を遊技者が容易に識別できる速度となっている。
逆回転を開始してから所定期間が経過すると(所定回転量だけ回転すると)、所定ラインに「赤7」図柄が並んだ状態で、各リール32L,32M,32Rが一時停止する。この際、実行されるフリーズ演出として第1フリーズ演出に振り分けられている場合は、「赤7」図柄が中ラインL2に揃って一時停止する中段赤7揃いフリーズ演出となり、第2フリーズ演出に振り分けられている場合は、「赤7」図柄が右上がりラインL5に揃って一時停止する右上がり赤7揃いフリーズ演出となり、第3フリーズ演出に振り分けられている場合は、「赤7」図柄が上ラインL1に揃って一時停止する上段赤7揃いフリーズ演出となる。このようにして「赤7」図柄の組合せが一時停止した後は、各リール32L,32M,32Rが正回転して通常の回転制御に移行し、その後、各ストップスイッチ42〜44が操作されることで、今回のゲームの遊技結果に対応する図柄が有効ライン上に停止する。
BB当選用処理の説明(図74)に戻り、ステップS3209では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからフリーズ種類の振分テーブルを取得し、当該振分テーブルと抽選用のカウンタ値とに基づいて、フリーズ種類の振分処理を行う。上記振分テーブルは、図75(a)に示すように、アタックモードとの重複当選がない場合は、第1フリーズ演出が60%で選択され、第2フリーズ演出が30%で選択され、第3フリーズ演出が10%で選択されるように設定されている。すなわち、BBのみの当選の場合は、第1フリーズ演出が最も選ばれ易く、第3フリーズ演出が最も選ばれにくくなっている。一方、アタックモードとの重複当選がある場合は、第1フリーズ演出が10%で選択され、第2フリーズ演出が30%で選択され、第3フリーズ演出が60%で選択されるように設定されている。すなわち、BBだけでなくアタックモードにも当選している場合は、第3フリーズ演出が最も選ばれ易く、第1フリーズ演出が最も選ばれにくくなっている。よって、遊技者にとっては、第3フリーズ演出の実行時がBBとアタックモードとの重複当選の期待度が最も高くなる。
ちなみに、第1フリーズ演出、第2フリーズ演出及び第3フリーズ演出は、遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、BB当選時以外は発生しないものとなっている。よって、遊技者からすると、上記各フリーズ演出が発生することで、BB当選が確定することになる。このような意味において上記各フリーズ演出は、第1BB,第2BBの確定演出ということができる。
ステップS3209の実行後は、ステップS3210にて、フリーズ種類の振分結果に対応したフリーズフラグをRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットする。すなわち、第1フリーズ演出を選択した場合は第1フリーズフラグをセットし、第2フリーズ演出を選択した場合は第2フリーズフラグをセットし、第3フリーズ演出を選択した場合は第3フリーズフラグをセットする。これらのフラグは、どのフリーズ演出の実行が設定されているかを主制御装置101が把握するためのものである。
続くステップS3211では、RAM106の各種カウンタエリア106eにフリーズカウンタFCをセットする。フリーズカウンタFCは、BB当選してからフリーズ演出が実行されるまでの間に行われるゲーム数、換言すれば、BB当選してから何ゲーム後にフリーズ演出を実行するかを定めるものである。本実施形態ではフリーズカウンタFCの値として、上記ステップS3205でセットする前兆カウンタと同じ値を設定する。このフリーズカウンタFCは各ゲームの開始時に1ずつ減算される。
その後、ステップS3212にて、フリーズストックコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。フリーズストックコマンドには、フリーズ演出の実行が事前設定されたことの他、実行されるフリーズ演出の種類や、何ゲーム後にフリーズ演出が実行されるのかを示す情報が含まれている。
ステップS3212の実行後、ステップS3206で否定判定した場合(前兆ゲーム数が0である場合)又はステップS3208で否定判定した場合(フリーズ演出の実行抽選に当選しなかった場合)には、ステップS3213にて前兆コマンドをセットし、その後、本BB当選用処理を終了する。
<VBモード当選用処理>
次に、VBモード当選用処理について図76のフローチャートを参照して説明する。この処理は、主制御装置101における第2特定役処理(図34)のステップS909で実行されるものであり、遊技状態が第2RT状態である状況でVBモードに当選した場合にフリーズ演出の実行を設定するためのものである。
VBモード用当選処理では先ず、ステップS3301にて、前兆ゲーム数が0よりも大きいか否かを判定する。この場合に判定対象となる前兆ゲーム数は、第2特定役処理のステップS908でセットされた前兆ゲーム数である。前兆ゲーム数が0よりも大きい場合には、ステップS3202にて、フリーズ演出を実行するか否かの抽選処理を行う。続くステップS3203では、フリーズ演出の実行に当選したか否かを判定し、フリーズ演出の実行に当選している場合には、ステップS3304にて第4フリーズフラグをセットする。第4フリーズフラグは、第2RT状態において第1フリーズ演出を実行することに対応したフラグである。
ステップS3304の実行後は、ステップS3305にてフリーズカウンタFCをセットし、その後、ステップS3306にてフリーズストックコマンドをセットする。ステップS3305では、上述したBB当選用処理(図74)のステップS3211と同様に、フリーズカウンタFCの値として前兆カウンタと同じ値を設定する。ステップS3306の実行後、又はステップS3301若しくはステップS3303で否定判定した場合には、ステップS3307にて前兆コマンドをセットし、その後、本VBモード当選用処理を終了する。
<回転演出処理>
次に、回転演出処理について図77のフローチャートを参照して説明する。この処理は、主制御装置101におけるリール制御処理(図19)のステップS401で実行されるものであり、上記BB当選用処理やVBモード当選用処理で設定されたフリーズ演出を実行するためのものである。
回転演出処理では先ずステップS3401にて、フリーズ演出の実行が設定されているか否かを判定する。具体的には、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに、第1フリーズフラグ、第2フリーズフラグ、第3フリーズフラグ、第4フリーズフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかのフリーズフラグがセットされている場合には、ステップS3402にて、RAM106の各種カウンタエリア106eにセットされたフリーズカウンタFCの値を1減算し、フリーズカウンタFCを更新する。なお、回転演出処理はゲーム開始時(スタートレバー41を操作した場合)に実行される処理であるため、フリーズカウンタFCは各ゲームのゲーム開始時にて更新される。
続くステップS3403では、フリーズカウンタFCの値が0であるか否かを判定する。フリーズカウンタFCの値が0である場合には、ステップS3404に進み、RAM106にセットされているフリーズフラグが第1フリーズフラグであるか否かを判定する。ステップS3404で肯定判定した場合には、ステップS3405にて、セットされている第1フリーズフラグをクリアし、続くステップS3406にて、当該ゲームにおいて第1フリーズ演出(中段赤7揃いフリーズ演出、図75(b))が実行されるように設定する。
ここで、フリーズ演出と、補助表示部65にて実行される表示演出との関係について説明する。既に説明したように、BB当選ゲーム又はVBモード当選ゲームでは、前兆モードへの移行抽選が行われ、所定の確率で前兆モードに移行する。そして、前兆モードに移行した場合には、前兆モードの残りゲーム数と、連続演出が実行されるゲーム数とが参照され、前兆モードの最終ゲームにおいて連続演出の結果表示(図68)が表示されるように、連続演出の実行開始タイミングが制御される。例えば、BB当選ゲームにおいて前兆モードのゲーム数が5ゲーム(前兆カウンタ=4)に設定され且つ4ゲームに亘って実行される連続演出が設定された場合、前兆モードの残りゲーム数が4ゲーム(前兆カウンタ=3)であるゲームにて連続演出が開始される。
そして、フリーズ演出が実行される場合は、BB当選ゲームにて設定されたフリーズカウンタFCの値(BB当選ゲームからフリーズ演出を実行するまでのゲーム数)が参照され、フリーズ演出の実行タイミングが制御される。前述のとおり、フリーズカウンタFCは前兆カウンタと同じ値に設定され、そのフリーズカウンタFCの値が0となった場合にフリーズ演出が実行されるから、前兆カウンタが0である前兆モードの最終ゲームにてフリーズ演出が実行される。ここで、前兆モードの最終ゲームは連続演出の最終ゲームとなるため、遊技者が連続演出の最終ゲームを始めようとしてスタートレバー41を操作すると、それに伴ってフリーズ演出が実行される。
フリーズ演出の実行に際しては、図68(a1)に示すように、補助表示部65においてフリーズ演出用の特定映像(例えば、メインキャラクタの背後に炎が表示される映像)が表示される。この際、当該映像の表示に合わせて、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「うぉぉぉぉ!!」)が出力される。フリーズ演出による各リール32L,32R,32Rの特殊な挙動と上記映像等とにより連続演出の最終ゲームが盛り上げられ、インパクトが増して見応え感が高まる他、遊技者の高揚感や優越感が好適に高められるなどの演出効果が得られる。
回転演出処理(図77)の説明に戻り、ステップS3404で否定判定した場合には、ステップS3407に進み、セットされているフリーズフラグが第4フリーズフラグであるか否かを判定する。第4フリーズフラグである場合には、ステップS3408にて、セットされている第4フリーズフラグをクリアし、その後、ステップS3406に進んで第1フリーズ演出が実行されるように設定する。一方、上記ステップS3407で否定判定した場合には、ステップS3409にて、セットされているフリーズフラグが第2フリーズフラグであるか否かを判定する。第2フリーズフラグである場合には、ステップS3410にて、セットされている第2フリーズフラグをクリアし、続くステップS3411にて、当該ゲームにおいて第2フリーズ演出(図75(b))が実行されるように設定される。
上記ステップS3409で否定判定した場合は、セットされているフリーズフラグが第3フリーズフラグであることを意味する。この場合は、ステップS3412に進み、セットされている第3フリーズフラグをクリアし、その後、ステップS3413にて、当該ゲームにおいて第3フリーズ演出(図75(b))が実行されるように設定する。
ステップS3406,ステップS3411若しくはステップS3413の実行後、又はステップS3401若しくはステップS3403で否定判定した場合には、ステップS3414に進み、その他の回転演出設定処理を実行する。その他の回転演出設定処理では、上記各フリーズ演出の他に設けられた各種回転演出(例えば、各リール32L,32M,32Rの回転開始タイミングを異ならせる演出や、各リール32L,32M,32Rの回転を開始せずに行うフリーズ演出等)が行われるように設定をする。ステップS3403の処理を実行した後は、本回転演出処理を終了する。
ところで、フリーズ演出は、上述したような演出効果が見込まれる反面、遊技者の意思によって演出を終了させることができないため、遊技における時間効率の低下を招くという側面もある。このため、少しでも数多くのゲームをこなしたい遊技者にとっては、フリーズ演出よりもゲーム消化効率を優先したくなることがある。また、遊技ホールの閉店時間が近づいている状況など遊技の時間的余裕が乏しい場合にも、フリーズ演出を省略して迅速にゲームを消化したいといった要望が生じ得る。そこで、本実施形態では、フリーズ演出の実行が事前設定された場合に、当該演出の実行前にその実行を解除できるように構成が工夫されている。以下、そのための構成について説明する。
<フリーズ解除用処理>
フリーズ解除用処理について図78のフローチャートを参照して説明する。この処理は、リール制御処理(図19)のステップS414にて実行されるものであり、フリーズ演出の実行が設定された後、当該演出の実行を解除するためのものである。
フリーズ解除用処理では先ず、ステップS3501にて、フリーズ演出の実行が設定されているか否かを判定する。具体的には、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにいずれかのフリーズフラグが格納されているか否かを判定する。いずれかのフリーズフラグが格納されており、フリーズ演出の実行が設定されている場合には、ステップS3502に進み、フリーズカウンタFCが0よりも大きいか否かを判定する。すなわち、本ステップでは、フリーズ演出の実行ゲームよりも前のゲームであるか否かを判定する。
フリーズカウンタFCが0よりも大きく、フリーズ演出の実行ゲームよりも前のゲームである場合には、ステップS3503にて、各リール32L,32M,32Rの停止態様がリーチ目の停止態様であるか否かを判定する。より詳しくは、スロットマシン10に設定されているリーチ目のうち、特定のリーチ目(図18のリーチ目A又はリーチ目Bのいずれか)が停止しているか否かを判定する。ステップS3503では、各リール32L,32M,32Rにおいて基点位置に停止している図柄番号を確認し、その図柄番号がリーチ目A又はリーチ目Bに対応するものであるか否かを判定することで、特定のリーチ目が停止しているか否かを判定する。
ステップS3503で肯定判定した場合には、ステップS3504に進み、セットされているフリーズフラグが第1フリーズフラグ又は第2フリーズフラグのいずれかであるか否かを判定する。すなわち、実行予定のフリーズ演出が第3フリーズ演出以外のフリーズ演出であるか否かを判定する。
セットされているフリーズフラグが第1フリーズフラグ又は第2フリーズフラグのいずれかである場合には、ステップS3505にて、セットされているフリーズフラグと、RAM106の各種カウンタエリア106eにセットされているフリーズカウンタFCをクリアする。これにより、フリーズ演出の実行が解除(無効化)される。続くステップS3506では、表示制御装置81への出力対象としてフリーズ解除コマンドをセットする。フリーズ解除コマンドは、フリーズ演出の実行が解除されたことを示すものであり、表示制御装置81では、フリーズ解除コマンドを受信することで、フリーズ演出の実行が解除されたことを把握することができる。表示制御装置81は、フリーズ解除コマンドを受信した場合、連続演出の最終ゲームにおいてフリーズ演出の特定映像(図68(a))が補助表示部65に表示されないように制御したり、それに対応する効果音が出力されないように制御したりする。
一方、上記ステップS3503で否定判定した場合(リーチ目が停止していないと判定した場合)には、ステップS3507にて、第11再遊技入賞が成立したか否かを判定する。この第11再遊技入賞は、既に説明したように、第2RT状態でのみ入賞することが可能なリプレイ役であり(図25等を参照)、VBモードに当選したときのリーチ目としての役割を果たすものである。第11再遊技役は第1再遊技役と併せて当選するように構成されている(図25のIV=56を参照)。そして、第11再遊技役に当選した場合には、図24(b)に示すように、予め定められた操作順序(左→中→右又は左→右→中)でストップスイッチ42〜44が操作されると、第11再遊技役の入賞が成立し、上記操作順序とは異なる操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されると、第1再遊技役の入賞が成立する。なお、第11再遊技役及び第1再遊技役はいずれも遊技状態の移行を伴わない非移行出目となっている。
ここで、第11再遊技役をVBモード当選時のリーチ目として機能させるうえでの押し順報知処理(リーチ目用押し順報知処理)について、図79のフローチャートを参照して説明する。この処理は、主制御装置101における押し順役処理(図44)のステップS1323で実行されるものであり、詳しくは、押し順役処理のステップS1319にて今回の抽選結果がベル当選ではないと判定した場合に実行されるものである。
リーチ目用押し順報知処理では先ず、ステップS3601にて、VBモード当選フラグがセットされているか否かを判定することで、VBモードに当選しているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされていない場合(VBモードに当選していない場合)は、ステップS3602にて、今回の抽選結果がリーチ目リプレイ(第11再遊技役)当選であるか否かを判定する。
リーチ目リプレイ当選である場合には、ステップS3603に進み、第1再遊技の押し順報知処理を実行する。具体的には、第11再遊技及び第1再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図24(b)参照)。続くステップS3604では、押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力コマンドとしてセットする。押し順報知コマンドには、指示モニタ68にて押し順報知を行うことを示す情報の他、ステップS3603で報知する押し順を示す情報が含まれており、表示制御装置81は、当該コマンドを受信することで、指示モニタ68で報知される押し順を把握することができる。なお、第11再遊技役に当選していることを示す情報やVBモードに当選していることを示す情報は、抽選処理(図16)のステップS312でセットされる抽選結果コマンドに含まれている。
押し順コマンド及び抽選結果コマンドを受信した表示制御装置81では、指示モニタ68での第1再遊技役の押し順報知に合わせ、補助表示部65等でも第1再遊技役の押し順報知が行われるように制御する。当該制御処理は、図54に示す押し順報知用処理のステップS2314〜ステップS2316にて行われる。具体的には、ステップS2314にてVBモードに当選しているか否かを判定し、VBモードに当選していない場合には、ステップS2315にて、今回の抽選結果がリーチ目リプレイ当選であるか否かを判定する。リーチ目リプレイ当選である場合には、ステップS2316にて第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する。具体的には、主制御装置101から出力された押し順報知コマンドを参照し、第1再遊技役の入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御する。ステップS2316の実行後、ステップS2314で肯定判定した場合(VBモードに当選している場合)又はステップS2315で否定判定した場合(今回の抽選結果がリーチ目リプレイ当選ではない場合)には、押し順報知用処理を終了する。
リーチ目用押し順報知処理(図79)の説明に戻り、ステップS3604の実行後、ステップS3601で肯定判定した場合(VBモード当選フラグがセットされている場合)又はステップS3602で否定判定した場合(今回の抽選結果がリーチ目リプレイ当選ではない場合)には、リーチ目用押し順報知処理を終了する。
以上のような処理により、VBモードに当選していない状況でリーチ目リプレイ役に当選した場合には、指示モニタ68及び補助表示部65等において第1再遊技役の押し順報知が行われる。そして、当該報知に従って遊技者がストップスイッチ42〜44を操作することで、各リール32L,32M,32Rにおいて第1再遊技役に対応した図柄組合せが停止する。よって、VBモードに当選していない状況では第1再遊技役が入賞しやすくなる。
一方、VBモードに当選している状況でリーチ目リプレイ役に当選した場合には、指示モニタ68及び補助表示部65等において押し順報知が行われない。この場合、遊技者は、普段の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作すると考えられる。一般に左リール32Lを最初に停止させる遊技者が多いと想定されるところ、本実施の形態では、左リール32Lに対応したストップスイッチ42が最初に操作された場合、第11再遊技役が入賞するように構成されている。よって、押し順報知が行われない状況下では、第11再遊技役が入賞しやすくなる。
このように、VBモードに当選していない状況でリーチ目リプレイ役に当選した場合には、当該リーチ目リプレイ役とは異なる通常リプレイ役の押し順報知を行う一方で、VBモードに当選している状況でリーチ目リプレイ役に当選した場合には、上記の押し順報知を実行しない構成とすることで、第11再遊技役がVBモード当選時のリーチ目として機能するものとなる。
ちなみに、第2RT状態での主たる表示モードはアタックモードとなり、当該モードではリプレイ役やベル役の押し順報知が通常モードに比べて高い頻度で実行される。そのような状況の下、例えば、リーチ目リプレイ役(第11再遊技役)を入賞させる場合に、当該役が入賞する押し順報知が実行される構成であると、遊技者が押し順報知に従って淡々とストップスイッチ42〜44を操作していたらリーチ目リプレイ役が入賞するものとなる。この点、リーチ目リプレイ役(第11再遊技役)を入賞させる場合に押し順報知が実行されない構成とすることで、押し順報知が実行されないゲームでは、遊技者が期待感を持ってストップスイッチ42〜44を操作するものとなり、さらには当該ゲームでの停止出目への関心も高まるものとなる。よって、興趣性を好適に高めるとともに、リーチ目リプレイ役の入賞に遊技者が気付き易くすることが可能になる。
フリーズ解除用処理(図78)の説明に戻り、ステップS3507で肯定判定した場合(第11再遊技役入賞である場合)には、ステップS3505に進んでフリーズフラグ及びフリーズカウンタFCをクリアし、フリーズ演出の実行を解除する。一方、ステップS3507で否定判定した場合には、そのままフリーズ解除用処理を終了する。
<フリーズ演出に関する遊技の流れ>
次に、図80を参照してフリーズ演出に関する遊技の流れについて説明する。ここでは、BB当選に伴ってフリーズ演出の実行が設定される場合を例にとって説明する。
図80(a)に示すように、あるゲームにてBB当選すると、所定の確率でフリーズ演出の実行が設定される。この場合の設定は、BB当選したゲームでのフリーズ演出の実行ではなく、当該ゲームから所定ゲーム数後の特定ゲームでのフリーズ演出の実行となる。
そして、図80(b)に示すように、上記特定ゲームの直前ゲームが終了するまでの間において、遊技者が特定リーチ目(リーチ目A又はリーチ目B)を停止させなかった場合には、特定ゲームにおいて上記設定に基づきフリーズ演出が実行される。特定ゲームでは連続演出の最終ゲームが行われるため、フリーズ演出が実行された後、連続演出における勝利結果が報知される(図68(a)→図68(b1)→図68(b2)の流れ)。
一方、図80(c)に示すように、上記特定ゲームの直前ゲームが終了するまでの間において、遊技者が特定リーチ目を停止させた場合には、特定ゲームでのフリーズ演出の実行が解除される。つまり、特定リーチ目を停止させるストップスイッチ42〜44の操作が、フリーズ演出の実行を解除させるための操作になっている。このため、遊技者にとっては、BB当選を把握した上でフリーズ演出の実行を解除できることに加え、BB当選の把握とフリーズ演出の解除との両方を1つの操作によって済ませることができる。フリーズ演出の実行が解除された場合には、特定ゲームにおいてフリーズ演出が実行されず、連続演出の最終ゲームではフリーズ演出が省略された状態で勝利結果が報知される(図68(b1)→図68(b2)の流れ)。なお、フリーズ演出の実行が設定された場合及びフリーズ演出の実行が解除された場合のそれぞれにおいて、上記設定に対応する報知(例えば設定がなされたことを教示する報知)や上記解除に対応する報知(例えば解除されたことを教示する報知)は行わない。
ちなみに、BB当選ゲームにて設定されたフリーズ演出が第3フリーズ演出である場合には、リーチ目停止(解除操作)がなされても、フリーズ演出の実行は解除されない。すなわち、第3フリーズ演出は、他のフリーズ演出に比べて発生確率が低く、また、アタックモードとの重複当選の期待度も高いものとなっている。このように希少性や遊技者の関心が高いと想定されるフリーズ演出については、演出実行を解除できない構成としている。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
フリーズ演出の実行が設定された後、そのフリーズ演出が実行される前に、特定のリーチ目が停止した場合、設定されたフリーズ演出の実行が解除される構成とした。
本実施形態では、内部的にBB又はVBモードに当選している場合、連続演出の最終ゲームにおける結果報知(勝利演出)に際してフリーズ演出が実行され、単に結果報知するだけの場合に比べて遊技が盛り上げられる。しかしながら、結果報知の前に遊技者が結果(BB当選等)を察知しており、演出への関心が低下していた場合、そのような状況で改めてフリーズ演出が実行されると、煩わしく感じるおそれがある。特にフリーズ演出は、通常遊技動作の開始又は進行を制限することから、遊技者が一定時間遊技を進めることができなくなるという特性を有しており、BB当選等の察知により遊技者の関心がボーナス遊技に移っている中でフリーズ演出が実行されると、煩わしさを感じやすいと想定される。つまり、演出効果を高めるべく搭載したフリーズ演出の機能が、当該演出実行時の状況によっては却って逆効果になり得るという懸念がある。
この点、本実施形態では先ず、BB等に当選した場合、その当選ゲームよりも後の特定ゲームでフリーズ演出が行われるように設定することで、フリーズ演出実行の契機が発生してから実際に実行されるまでの間に時間的な猶予を確保する。この期間を活用し、リーチ目が停止するか否かに基づき、遊技者がBB当選等を認識していそうか否かを遊技機側で判断する。そして、認識しているであろうと判断される場合には、予定していたフリーズ演出の実行を取り止めるように自動制御する構成となっている。このような構成であることで、遊技者がBB当選等を認識している状況でフリーズ演出が実行されることを抑制することができる。一方、リーチ目が停止せず、遊技者がBB当選等を認識していないであろうと判断される場合には、当初の予定どおりにフリーズ演出を実行し、これによって遊技を好適に盛り上げることができる。つまり、フリーズ演出による遊技の盛り上げ効果を担保しつつも、当該演出を遊技者が煩わしく感じやすい状況下ではその実行を制限し、当該演出が煩わしくなることを好適に抑制可能となる。
また、リーチ目を停止させる操作は、フリーズ演出を解除するための操作としても見ることができるため、次のような効果を期待することもできる。フリーズ演出は、遊技演出を盛り上げて演出効果を高めることができるが、上記のとおり、一定時間遊技を進められなくなる制約を遊技者に強いるという特性も有している。このため、遊技者によってはフリーズ演出の実行を望まない場合があり得る。この点、本構成によれば、フリーズ演出の実行を望まない遊技者においては、フリーズ演出の実行条件を成立させてしまったとしても、解除操作(特定リーチ目を停止させる操作)を行うことで、その実行を回避することが可能となる。すなわち、遊技者が自分の意思でフリーズ演出の実行を回避することが可能になる。一方で、リーチ目を停止させなければ、当初の設定どおりにフリーズ演出が実行されるため、フリーズ演出の実行を望む遊技者にとっても都合のよいものとなる。すなわち、各遊技者の嗜好や心境に応じてフリーズ演出を実行させるか否かを変更し得るものとなり、どの遊技者にとっても遊技しやすい遊技機を実現することが可能になる。
また、リーチ目の停止によりフリーズ演出が解除される構成であることで、次の効果を奏することもできる。リーチ目は、遊技者から見た場合、BBやVBモードの当選を把握できる演出の1つとして機能するものであるため、本構成によれば、BB当選等の把握と同時にフリーズ演出の解除が果たされるものとなる。このため、例えばBB当選等を察知したことでフリーズ演出への関心が低下し、フリーズ演出の実行を望まなくなった遊技者にとっては、改めて解除のための専用操作を行う必要がなくなる。つまり、解除の手間が軽減され、解除操作に伴う煩わしさを抑制することが可能になる。
しかも、本構成では、解除条件の成立契機となるリーチ目が一部のリーチ目に制限されている。このため、BB当選等の察知を目的としてリーチ目を停止させた遊技者が、意図せずフリーズ演出の実行を解除させてしまう不都合の発生を抑制することができる。なお、ボーナス当選している状態又はその持ち越し状態である場合には、遊技者が特に意識しなくてもリーチ目に対応する絵柄組合せが比較的簡単に停止する遊技機があるが、そのような遊技機においては、フリーズ演出の実行が過度に制限されることを抑制できる。つまり、フリーズ演出の実行機会を好適に確保する上で有利な構成とできる。
一部のフリーズ演出(発生確率の低いフリーズ演出)を解除の対象外とした。これにより、遊技者の関心が高いと想定されるフリーズ演出について、遊技者が誤って解除条件を成立させてしまった場合でも、その実行を保障することができ、遊技者が大きく落胆することを回避可能となる。
<変形例1>
本変形例では、フリーズ演出の解除操作が行われた場合に所定報知を行う点で上記第1の実施形態と異なっている。
遊技者がフリーズ演出の解除操作(特定リーチ目の停止)を行った場合、スロットマシン10において何らかの報知が行われれば、解除操作が受け付けられたことを遊技者が把握可能となり、利便性がよい。しかしながらその反面、そのような報知は、解除の意思がなく偶然に解除操作を行った遊技者にとっては、見ることができたはずのフリーズ演出を見ることができないようにしてしまったことの報知になり、遊技者の落胆を招くおそれがある。そこで、本変形例では、意図的に解除操作を行った遊技者と、そうではない遊技者とを区別して上記報知を行うべく、構成を工夫したものとなっている。以下、本変形例の構成について詳細に説明する。
図81は、本変形例に係るフリーズ解除用処理を示すフローチャートである。この処理は図78のフリーズ解除用処理に代えて実行されるものである。なお、本処理において図78のフリーズ解除用処理と同様の処理については、適宜説明を簡略化したり、省略したりする。
本変形例のフリーズ解除用処理では先ず、ステップS3801にて、いずれかのフリーズフラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのフリーズフラグがセットされている場合には、ステップS3802にてゲーム数計測フラグがセットされているか否かを判定する。ゲーム数計測フラグがセットされていない場合には、ステップS3803に進み、今回のゲームがBB当選ゲームであるか否か判定する。
BB当選ゲームである場合には、ステップS3804にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにゲーム数計測フラグをセットし、続くステップS3805にてゲーム数FGの計測を開始する。ゲーム数計測フラグは、ゲーム数FGの計測が実行されていることを示すフラグである。また、ゲーム数FGは、RAM106の各種カウンタエリア106eを用いてカウントされるものであり、BB当選ゲームからの消化ゲーム数を示すものである。一方、ステップS3802で肯定判定した場合には、ステップS3806に進み、ゲーム数FGに1を加算してゲーム数FGを更新する。
ステップS3805,ステップS3806の実行後又はステップS3803で否定判定した場合には、ステップS3807〜ステップS3811の処理を実行する。これらの処理は、図78のステップS3502〜ステップS3506と同様のものである。ステップS3811にてフリーズ解除コマンドをセットした後は、ステップS3812にて、ゲーム数FGが所定値(例えば2)以下であるか否かを判定する。
ゲーム数FGが所定値以下である場合には、ステップS3813に進み、表示制御装置81への出力コマンドとして解除報知コマンドをセットする。一方、ゲーム数FGが所定値以下でない場合には、ステップS3814に進み、表示制御装置81への出力コマンドとしてリーチ目停止報知コマンドをセットする。解除報知コマンド又はリーチ目停止報知コマンドを受信した表示制御装置81では、各コマンドに対応した報知が行われるように補助表示部65等を制御する。報知態様の具体例については後述する。
ステップS3813又はステップS3814の実行後は、ステップS3815にて、ゲーム数計測フラグ及びゲーム数FGをクリアする。ステップS3815の実行後、又はテップS3801、ステップS3807若しくはステップS3809で否定判定した場合には、本フリーズ解除用処理を終了する。また、ステップS3808で否定判定した場合には、ステップS3816〜ステップS3818の処理を実行した後、本フリーズ解除用処理を終了する。ステップS3816〜ステップS3818の処理は、図78のステップS3507、ステップS3505及びステップS3506と同様のものである。
<報知に係る遊技の流れについて>
ボーナス当選ゲームの終了後、所定ゲーム数(例えば2ゲーム)以内にフリーズ演出の解除操作が行われた場合には、何らか契機(例えば特定リーチ目以外のリーチ目の停止や、強チェリー役や強スイカ役等のボーナスとの重複役の入賞)によりフリーズ演出の実行を察知又は予測した上で、意図的に解除操作を行った遊技者であると推定する。すなわち、ボーナス当選後、速やかに解除操作が行われ、解除操作が行われるまでの期間が短い場合には、意図的な解除操作であると判断する。この場合には、主制御装置101から表示制御装置81に向けて解除報知コマンドを出力し、図82(a)に示すように、例えば「フリーズストックを解除したよ」等の文字表示が補助表示部65にて行われるように制御する。これにより、フリーズ演出の実行が解除されたことが報知され、当該解除が行われたことを遊技者が明確に知ることができる。
一方、ボーナス当選ゲームの終了後、所定ゲーム数(例えば2ゲーム)を超えてから解除操作が行われた場合には、意図せず解除操作を行ってしまった遊技者であると推定する。この場合には、主制御装置101から表示制御装置81に向けてリーチ目停止報知用コマンドを出力し、図82(b)に示すように、例えば「リーチ目だよ」等の文字表示が補助表示部65にて行われるように制御する。その結果、遊技者が報知からフリーズ演出の解除を把握しにくくなり、フリーズ演出を見たい遊技者の落胆を回避することができる。
なお、所定ゲーム数を超えてから解除操作が行われた場合の報知は、必ずしもリーチ目停止したことを知らせる報知である必要はなく、フリーズ演出の解除を遊技者が認識不可能又は認識困難となる報知であればよい。また、所定ゲーム数を超えてから解除操作が行われた場合に報知を行わない構成としてもよい。
また、本変形例においてフリーズ演出の実行が設定されたことの報知は行わない。当該報知を行うことで、解除操作を行うべきタイミングを遊技者に知らせることができるものの、フリーズ演出が実行されることの事前告知にもなり、遊技者の驚きを誘うというフリーズ演出の魅力が損なわれてしまうためである。
なお、上記構成ではゲーム数をカウントする構成したが、フリーズ演出の実行が設定されてから(BB当選してから)特定のリーチ目が停止するまでの時間(期間)に応じて解除報知を実行する否かを切り替える構成としてもよい。この場合、計測した時間が所定時間未満である場合には解除報知を実行し、所定時間を超える場合には解除報知を実行しない構成とする。
<変形例2>
本変形例は、複数のフリーズ演出が重複して設定された場合の対応を図ったものである。例えば、図83(a)に示すように、第2RT状態においてVBモードに当選してフリーズ演出Aの実行が設定され、その後、上記当選に対応する前兆モードの滞在中にさらにBB当選して追加でフリーズ演出Bの実行が設定される場合があり得る。
このような場合について、図83(b)に示すように、1つの解除操作により、VBモード当選を契機するフリーズ演出Aの実行と、BB当選を契機とするフリーズ演出Bの実行との両方がまとめて解除される構成とする。この場合、各フリーズ演出を1つずつ解除する必要がないことから、解除操作の手間を軽減することが可能になる。この場合における解除操作は、VBモード当選を契機とするフリーズ演出を解除するときの操作(第11再遊技役の入賞)であってもよいし、BBモード当選を契機とするフリーズ演出を解除するときの操作(特定リーチ目の停止)であってもよい。
また、図83(c)に示すように、各別の解除操作により、VBモード当選を契機とするフリーズ演出Aの実行と、BB当選を契機とするフリーズ演出Bの実行とを1つずつ解除する構成としてもよい。この際、フリーズ演出Aの実行を解除するための解除操作Aと、フリーズ演出Bの実行を解除するための解除操作Bとを同一の操作としてもよい。この場合、同じ操作を繰り返すという単純な操作で両方のフリーズ演出を解除することができ、解除操作が簡単になる。
また、フリーズ演出A用の解除操作Aと、フリーズ演出B用の解除操作Bとを異なる操作としてもよい。このような構成では、遊技者が解除したいフリーズ演出を選んで解除できるようになる。例えば、フリーズ演出Aは見たいが、フリーズ演出Bは省略したいといった場合に、フリーズ演出B用の解除操作Bだけを行い、フリーズ演出A用の解除操作Aを行わなければよいものとできる。かかる構成は、VBモード当選を契機としてフリーズ演出が実行される場合と、BB当選を契機としてフリーズ演出が実行される場合とでフリーズ演出の種類が異なり、両者のフリーズ演出で遊技者の関心に差異が生じやすい構成に対して、効果的であると考えられる。
<変形例3>
本変形例では、設定されたフリーズ演出の解除方法が上記第1の実施形態と異なっている。上記第1の実施形態では、特定のリーチ目が停止した場合、フリーズ演出の実行が解除される構成としたが、本変形例では、BB当選又はBB当選の持ち越し状態が確定する演出が補助表示部65にて実行された場合、フリーズ演出の実行が解除される構成となっている。このような演出としては、BB当選を報知するものやプレミアム演出などが考えられる。
かかる構成では、例えば、抽選処理(図16)にて第1BB、第2BBに当選した場合、当該当選ゲーム以後、所定契機が成立する都度(例えばスタートレバー41の操作によりゲームが開始される都度)、上記確定演出の実行抽選を行う。当該実行抽選は例えばフリーズ演出が実行される特定ゲームよりも1つ前のゲームまで行う。そして、確定演出の抽選処理にて当選した場合、当該実行抽選に当選したゲームの所定タイミングで確定演出が実行されるように実行設定を行う。
その際、BB当選ゲームで実行されるフリーズ演出の実行抽選(図74)で当選しており、フリーズ演出の実行が設定されている場合には、フリーズ演出の実行を解除する(但し、第3フリーズ演出を除く)。つまり、本変形例では、フリーズ演出の実行抽選に当選しても確定演出の実行抽選に当選すると、設定されたフリーズ演出が実行されないものとなっている。
その後、確定演出を実行すべきこと及びその実行タイミングを示す情報が含まれたコマンドをセットし、表示制御装置81に送信する。表示制御装置81では、受信したコマンドに基づき、補助表示部65にて確定演出が実行されるように制御する。
このように本変形例では、BB当選又はその持ち越し状態であることを遊技者が認識可能な演出(報知)が実行され、遊技者は当該演出を見ることで、内部的にBB当選していることを把握することができる。その上で本構成では、そのような演出の実行により解除条件が成立し、フリーズ演出の実行が解除される。よって、上記第1の実施形態と同様に、遊技者がボーナス当選を認識している状況下でフリーズ演出が実行され、煩わしく感じることを抑制することが可能になる。
なお、上記構成では、確定演出の実行抽選での当選を契機としてフリーズ演出を解除するが、確定演出を実行するための設定処理を行うことでフリーズ演出を解除する構成としてもよいし、確定演出の実行を契機としてフリーズ演出を解除する構成としてもよい。また、BB当選を例に挙げたが、VBモードの当選についても本例の構成を採用することができる。
また、上記構成では、BB当選又はその持ち越し状態が確定する演出としたが、BB当選又はその持ち越し状態を示唆する演出であってもよい。つまり、BB当選又はその持ち越し状態を遊技者が予測可能な演出が実行された場合、フリーズ演出の実行を解除する構成であってもよい。
また、上記構成では、確定演出が補助表示部65にて実行されるものとしたが、スピーカ64からの効果音やランプ63での発光演出によりなされるものであってもよい。また、各リール32L,32M,32Rと補助表示部65等との両方を用いて実行される演出であってもよい。このような構成としては、各リール32L,32M,32Rにて予め定められたチャンス目が停止することに応じて、補助表示部65等にて特定の演出が実行され、当該演出の中でBB当選又はその持ち越し状態であるか否かを報知するものが考えられる。
<変形例4>
本変形例では、解除条件が成立した場合、設定されたフリーズ演出を他の演出に変更する点で上記第1の実施形態と異なっている。
本変形例では、フリーズ演出の実行が設定された後、特定のリーチ目が停止すると、設定されたフリーズ演出が実行されないようにしつつ、当該演出を実行予定であった特定ゲームにて、上記フリーズ演出よりも演出期間(実行期間)が短いショートフリーズ演出を実行するように変更処理を実行する。つまり、設定されたフリーズ演出の解除条件が成立すると、特定ゲームにて実行されるフリーズ演出の期間が短くなる構成とする。
例えば、特定のリーチ目が停止したらフリーズ演出自体の実行を取り止める構成であると、偶然に特定のリーチ目を停止させてしまった遊技者がフリーズ演出を見ることができなくなってしまう。この点、本構成では、当初設定されたフリーズ演出(第1フリーズ演出又は第2フリーズ演出)に代えて、それよりも演出期間が短い他のフリーズ演出(ショートフリーズ演出)を実行する構成となっている。この場合、フリーズ演出を望まない遊技者にとっても、当初の演出が行われるよりは制約を受ける時間が短くなるため、煩わしさが軽減されるものとなる。すなわち、本構成によれば、フリーズ演出を望まない遊技者に配慮しつつ、フリーズ演出を解除する意思のない遊技者が偶然に特定のリーチ目を停止させてもフリーズ演出を見ることが可能な構成とすることができる。
なお、ショートフリーズ演出に代えて、補助表示部65等にて実行される演出(BB当選又はその持ち越し状態を遊技者が把握又は予測可能な画像演出)に変更する構成としてもよい。補助表示部65等にて実行される演出は、メダルをベットするなど遊技者の意思で途中終了させることができるため、必ずしもその演出期間が当初設定されるフリーズ演出よりも短いものである必要はない。この構成によれば、フリーズ演出を望まない遊技者においては、上記第1の実施形態と同様にフリーズ演出の実行を回避することができ、意図せず特定のリーチ目を停止させた遊技者においては、フリーズ演出は見ることができないものの、代わりに確定演出を見ることができるようになる。
<変形例5>
本変形例では、設定されたフリーズ演出の解除方法が上記第1の実施形態と異なっている。
上記第1の実施形態では、特定のリーチ目が停止した場合、一律にフリーズ演出の実行を解除する構成としたが、本変形例では、フリーズ演出の実行が設定されてから(BB当選してから)特定のリーチ目が停止するまでのゲーム数に応じて解除の有無を切り替える構成とする。具体的には、BB当選用処理(図74)にてフリーズ演出の実行が設定された場合、上記変形例1のステップS3802〜ステップS3808と同様にして、特定のリーチ目が停止するまでのゲーム数をカウントする。
そして、当該カウントしたゲーム数が所定ゲーム数(例えば2ゲーム)以下であった場合、何らか契機(例えば特定リーチ目以外のリーチ目の停止や、強チェリー役や強スイカ役等のボーナスとの重複役の入賞)によりフリーズ演出の実行を察知又は予測した上で、意図的に解除操作を行った遊技者であると推定し、フリーズ演出の実行を解除する。一方、上記カウントしたゲーム数が所定ゲームよりも大きい場合には、意図せず特定のリーチ目を停止させた遊技者であると推定し、フリーズ演出の実行を解除しない。
このように本構成によれば、特定のリーチ目を停止させたタイミング(解除条件の成立タイミング)を把握し、その結果を踏まえてフリーズ演出の実行を解除する否かを切り替える。これにより、解除条件の成立が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で上記解除を行うことができ、遊技者にとって不本意な解除の発生を抑制することが可能になる。
なお、上記構成ではゲーム数をカウントする構成としたが、フリーズ演出の実行が設定されてから(BB当選してから)特定のリーチ目が停止するまでの時間(期間)に応じてフリーズ演出の実行を解除する否かを切り替える構成としてもよい。この場合、計測した時間が所定時間未満である場合にはフリーズ演出の実行を解除し、所定時間を超える場合にはフリーズ演出の実行を解除しない構成とする。
<第2の実施形態>
本実施形態は、フリーズ演出の実行を解除するための操作が上記第1の実施形態と異なっている。
上記第1の実施形態では、フリーズ演出の実行が設定された後、特定のリーチ目が停止することで、設定されたフリーズ演出の実行が解除(無効化)されるものとなっている。この場合、フリーズ演出の解除を目的としてリーチ目を停止させた場合に限らず、BB当選の察知を目的としてリーチ目を停止させた場合にも、フリーズ演出の実行が解除され得る。そこで、本実施形態は、遊技者にとって不本意な解除を抑制すべく、構成を工夫したものとなっている。以下、本実施形態の構成について詳細に説明する。
図84(a)は、本実施形態に係るリール制御処理(主制御装置101のCPU102にて実行される処理)を示すフローチャートである。なお、図84(a)のステップS4001及びステップS4002の処理は、図19のリール制御処理におけるステップS414に代えて実行されるものである。
ステップS413の払出判定処理を実行した後は、ステップS4001にてリーチ目判定処理を行う。ここで、図84(b)のフローチャートを参照してステップS4001のリーチ目判定処理について説明する。
リーチ目判定処理では先ずステップS4101にて、いずれかのフリーズフラグがセットされている否か(フリーズ演出の実行が設定されている否か)を判定し、肯定判定した場合には、ステップS4102にて、フリーズカウンタの値が0よりも大きいか否か(フリーズ演出の実行前であるか否か)を判定する。フリーズカウンタの値が0よりも大きい場合には、ステップS4103にてリーチ目が停止しているか否かを判定する。
ステップS4103では、図78のステップS3503(リーチ目停止の判定処理)とは異なり、リーチ目の種類を問わず、いずれかのリーチ目が停止しているか否かを判定する。なお、本実施形態では、ストップスイッチ42〜44がどの操作タイミングで操作されてもリーチ目が停止するとは限らず、操作タイミングによってはリーチ目が停止しない場合が生じるように構成されている。つまり、リーチ目は、種類を問わないとはいえ、リーチ目が停止するタイミングで操作された場合にのみ停止するものとなっている。
ステップS4103で肯定判定した場合(リーチ目が停止している場合)には、ステップS4104にて、第1フリーズフラグ又は第2フリーズフラグがセットされているか否かを判定する。また、リーチ目が停止していない場合には、ステップS4105にて第11再遊技(アタックモード中のVBモード当選に対応したリーチ目として機能とする特殊リプレイ)の入賞が成立したか否かを判定する。ステップS4101,ステップS4102,ステップS4104,ステップS4105で否定判定した場合には、本リーチ目判定処理を終了する。
ステップS4104又はステップS4105で肯定判定した場合には、ステップS4106にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにリーチ目停止フラグをセットする。リーチ目停止フラグはリーチ目が停止したことを示すフラグである。続くステップS4107では、リーチ目停止コマンドを表示制御装置81への出力コマンドとしてセットし、その後、本リーチ目判定処理を終了する。リーチ目停止コマンドは、リーチ目が停止したことを通知するためのコマンドであり、表示制御装置81では、リーチ目停止コマンドを受信することで、リーチ目が停止したことを把握することができる。
図84(a)の説明に戻り、ステップS4001のリーチ目判定処理を実行した後は、ステップS4002にてフリーズ解除用処理を実行し、その後、ステップS414(図78)の入賞結果対応処理を実行する。フリーズ解除用処理については後に詳細に説明する。
次に、図85(a)のフローチャートを参照して、本実施形態にかかるタイマ割込み処理(主制御装置101のCPU102にて実行される処理)について説明する。なお、図85(a)のステップS4201の処理は、図14のタイマ割込み処理におけるステップS108の処理とステップS109の処理との間にて実行される。
ステップS108(タイマ減算処理)を実行した後は、ステップS4201にて、精算スイッチ59が操作されたか否かの判定処理等を行う精算スイッチ対応処理を実行する。当該処理の実行後は、ステップS109の処理(ベット枚数等のカウント結果を外部集中端子板121に出力する処理)を実行する。
ここで、ステップS4201の精算スイッチ対応処理について、図85(b)のフローチャートを参照して説明する。当該処理では先ず、ステップS4301にて、精算検出センサ59a(図12)の検知信号に基づいて精算スイッチ59が操作されているか否かを判定する。精算スイッチ59が操作されていると判定した場合には、ステップS4302にて、ゲームの実行中であるか否かを判定する。各リール32L,32M,32Rのうち少なくとも1つのリールが回転中である場合(スタートレバー41による始動操作がなされた以後、最終の停止操作が行われる前の期間中である場合)には、ゲームの実行中であると判定し、この場合には、ステップS4303にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにリーチ目停止フラグがセットされているか否かを判定する。
リーチ目停止フラグがセットされるのは、フリーズ演出の実行が設定された後、当該フリーズ演出の実行前にリーチ目が停止した場合であるため、ステップS4303で肯定判定する場合とは、上記リーチ目停止があった後、精算スイッチ59が操作されたことを意味する。この場合には、ステップS4304に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに解除操作フラグをセットする。この解除操作フラグは、フリーズ演出の実行を解除(無効化)するための操作が行われたことを示すものである。すなわち、本実施形態は、リーチ目が停止した後の精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出の実行が解除(無効化)される構成となっている。ステップS4304の実行後、又はステップS4301,ステップS4303で否定判定した場合には、本精算スイッチ対応処理を終了する。
一方、ステップS4305で否定判定した場合(ゲームの実行中でない場合)は、ゲームの実行中ではない期間に精算スイッチ59が操作されたことを意味するところ、この場合は、ステップS4305にて、上記各種フラグ格納エリア106dにメダル返却フラグをセットし、その後、本精算スイッチ対応処理を終了する。メダル返却フラグは、メダル返却処理を実行すべきことを示すものである。当該フラグがセットされている場合には、ステップS107(図12)のセンサ監視処理にて、精算操作が行われた(精算目的で精算スイッチ59が操作された)と判定し、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を実行する。メダル返却フラグは、メダル返却処理が終了した場合にクリアされる。
なお、メダル返却処理は、メダルがベットされているか否かにかかわらず、いずれのリール32L,32M,32Rも回転していない状態(スタートレバー41の操作によるゲームの開始がなされていない状態)で精算スイッチ59が操作された場合であれば、実行される。その際、メダルがベットされている場合には、ベット分とクレジット分との両方に対応した枚数のメダルが払い出される。また、リプレイの成立時においては、その次のゲームの開始前に精算スイッチ59が操作されれば、メダル返却処理が実行される。その際、リプレイの成立に基づくベット分は払い出されず、クレジット分に対応した枚数のメダルだけが払い出される。
次に、図86のフローチャートを参照して、ステップS4002(図84(a))のフリーズ解除用処理について説明する。
フリーズ解除用処理では先ず、ステップS4401,ステップS4402の処理を実行する。これらの処理はステップS4101,ステップS4102と同様のものである。ステップS4402で肯定判定した場合には、ステップS4403に進み、解除操作フラグがセットされている否かを判定する。解除操作フラグがセットされている場合には、ステップS4404にて、セットされているリーチ目停止フラグ及び解除操作フラグをクリアし、その後、ステップS4405にて、セットされているフリーズフラグ及びフリーズカウンタFCをクリアする。このようにしてフリーズフラグがクリアされた場合には、回転演出処理(図76)におけるステップS3401で否定判定されるようになるため、フリーズ演出が実行されなくなる。つまり、設定されたフリーズ演出の実行が解除される。
続くステップS4406では、表示制御装置81への出力対象としてフリーズ解除コマンドをセットする。なお、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、フリーズ演出の実行が解除されたことに対応する報知は実行しない。また、フリーズ演出の実行が設定された場合においても、当該設定に対応する報知は実行しない。ステップS4406の実行後、又はステップS4401,ステップS4403で否定判定した場合には、本フリーズ解除用処理を終了する。
一方、ステップS4402で肯定判定した場合(フリーズカウンタFCの値が0である場合)、すなわち、フリーズ演出の実行ゲームである場合には、ステップS4407に進み、リーチ目停止フラグがセットされているか否かを判定する。本ステップにて肯定判定する場合とは、フリーズ演出の実行が設定された後、フリーズ演出の実行前にリーチ目が停止し、その後、精算スイッチ59の操作がなされないまま、フリーズカウンタFCの値が0になった(特定ゲームに至った)場合である。ステップS4407にて肯定判定した場合には、ステップS4408にてリーチ目停止フラグをクリアする。つまり、フリーズフラグ及びフリーズカウンタFCはクリアせず、リーチ目停止フラグだけをクリアする。ステップS4408の実行後又はステップS4407で否定判定した場合には、本フリーズ解除用処理を終了する。
<フリーズ演出に関する遊技の流れ>
次に、フリーズ演出に関する遊技の流れについて、図87を参照して説明する。ここでは、BB当選に伴ってフリーズ演出の実行が設定される場合を例にとって説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の部分については適宜説明を簡略化又は省略する。
図87(a)に示すように、あるゲームにてBB当選すると、所定の確率でフリーズ演出の実行が設定される。この場合の設定は、BB当選したゲームでのフリーズ演出の実行ではなく、当該ゲームから所定ゲーム数後の特定ゲームでのフリーズ演出の実行となる。
そして、図87(b)に示すように、特定ゲームよりも前のゲームにおいて遊技者がリーチ目を停止させ、その後、図87(c)に示すように、上記特定ゲームの直前ゲームが終了するまでの間に精算スイッチ59を操作した場合には、特定ゲームでのフリーズ演出の実行が解除される。
一方、図87(d)に示すように、上記直前ゲームの終了までの間において、精算スイッチ59が操作されなかった場合には、フリーズ演出の実行が解除されず、特定ゲームにおいてフリーズ演出が実行される。この場合のフリーズ演出は、上記第1の実施形態で説明したように、連続演出の最終ゲーム(図68)に合わせて行われる。なお、事前のリーチ目停止がなく精算スイッチ59が操作された場合や、事前のリーチ目停止があってもゲームの実行中でない期間(精算処理が実施される期間)に精算スイッチ59が操作された場合にも、フリーズ演出の実行が解除されず、特定ゲームにてフリーズ演出が実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
フリーズ演出の実行が設定された後、リーチ目が停止し、精算スイッチ59が操作された場合、設定されたフリーズ演出の実行が解除される構成とした。この場合、リーチ目を停止させただけではフリーズ演出の実行が解除されないため、遊技者がBB当選の察知を目的として停止操作を行った結果、フリーズ演出の実行が解除されてしまう不都合の発生を抑制できる。
さらに本実施形態によれば、遊技者は、リーチ目の停止によりBB当選を察知した上で、フリーズ演出を実行させるか否かを改めて選択することが可能になる。このため、例えばBB当選を察知したことでフリーズ演出への関心が低下し、フリーズ演出の実行を望まなくなった遊技者においては、精算スイッチ59を押すことで、フリーズ演出の実行を回避することができる。一方、フリーズ演出への関心が高く、BB当選を察知してもなおフリーズ演出を見たい遊技者においては、精算スイッチ59を押さないことで、フリーズ演出を実施させることができる。
加えて本実施形態では、リーチ目の停止とフリーズ演出とが択一的にならず、それらの両方を実行させることができる。よって、両方を見たいという遊技者の要望に対しても柔軟に対応することが可能になる。
ゲーム実行中の精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出の実行が解除され、ゲーム実行中ではない期間に精算スイッチ59が操作されてもフリーズ演出の実行が解除されない構成とした。
例えば、フリーズ演出の解除を目的とした精算スイッチ59の操作がメダル返却の有効期間中に行われた場合、メダル返却処理が実行される。この場合、メダルの返却(払出)が終了するまでメダルをベットすることができなくなり、遊技者にとっては無駄に遊技が中断されることになる。この際、遊技者の気分を害するだけでなく、単位時間当たりの消化ゲーム数が減少することから不利益にもなるおそれがある。この点、本構成によれば、そのような不都合の発生を抑制できる。すなわち、フリーズ演出の解除操作の期間をゲーム実行中(メダル返却処理が実施されない期間)に限定することで、「フリーズ演出の実行を解除するには、ゲーム実行中に精算スイッチを操作することが必要」という認識が遊技者の中で広まることが期待される。これにより、メダル返却の有効期間でのフリーズ解除を目的とした精算スイッチ59の操作が減少することが見込まれ、延いては遊技者にとって不本意なメダル返却処理の発生を抑制することが可能になる。
さらに、本構成によれば、フリーズ演出の解除操作の期間とメダル返却の有効期間とが分離されているため、フリーズ演出の解除処理とメダル返却処理との重複実施を回避することもできる。これにより、主制御装置101の処理負荷が増大することを抑制できる。
<変形例1>
本変形例は、フリーズ演出の解除方法を報知する点で上記第2の実施形態と異なっている。
図88は、本実施形態に係る演出設定処理(表示制御装置81のCPU181にて実行される処理)を示すフローチャートである。なお、図88のステップS4601〜ステップS4607の処理は、図51の演出設定処理においてステップS2009で否定判定した場合又はステップS2010の実行後に行われるものである。
ステップS2009で否定判定した場合(主制御装置101から受信したコマンドに全停止時コマンドが含まれていない場合)又はステップS2010の処理(全停止時演出設定処理)を実行した後は、ステップS4601にて、主制御装置101から受信したコマンドにリーチ目停止コマンド(図84のステップS4107)が含まれている否かを判定する。リーチ目停止コマンドが含まれている場合、フリーズ演出の実行が設定された後、フリーズ演出の実行前にリーチ目が停止したことを意味するところ、この場合には、ステップS4602に進み、次のゲームがフリーズ演出を実行予定の特定ゲームであるか否か、換言すれば、現在のゲームが特定ゲームの直前ゲームであるか否かを判定する。この判定は、例えば、主制御装置101から送信される前兆コマンドやフリーズストックコマンドに基づいて把握した特定ゲームまでの残りゲーム数を、表示制御装置81にてゲームが実行される都度カウントし、そのカウント結果を参照するなどして行う。
現在のゲームが特定ゲームの直前ゲームではない場合には、ステップS4603に進み、次のゲームにて第1報知が実行されるように設定する。第1報知は、フリーズ演出の実行を解除できること及びその解除方法を教示するための解除操作用報知であり、例えば、図89(a)に示すように、補助表示部65にて「精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ」等の文字が表示されるようにして行う。これにより、フリーズ演出を解除できることやその解除方法を遊技者が知らない場合でも、フリーズ演出を簡単に解除することが可能になる。ステップS4603では、第1報知が次のゲームから所定期間(例えば1ゲーム)に亘って実行されるように設定する。
ステップS4603の実行後、ステップS4601で否定判定した場合又はステップS4602で肯定判定した場合には、ステップS4604の処理に進む。なお、ステップS4602で肯定判定した場合(次のゲームが特定ゲームである場合)に第1報知を実行しないのは、ゲーム実行中でない場合の精算スイッチ59の操作を解除操作として扱わないためである(図85(b)のステップS4302,ステップS4305を参照)。すなわち、リーチ目停止コマンドは、リーチ目が停止したゲームの終了時に送信されるコマンドであるため、ステップS4602で肯定判定する場合は、直前ゲームでリーチ目が停止し、それがリーチ目停止コマンドにより当該直前ゲームの終了時(終了後)に知らされた場合となる。この場合、遊技者が解除操作を実行できるのは特定ゲームが開始されるまでのゲーム休止期間となるが、前述のとおりゲーム実行中でない場合の操作は解除操作とならないため、かかる状況で第1報知を行い、精算スイッチ59の操作を促しても、報知に従って解除操作を行ったにもかかわらずフリーズ演出が解除されないという不都合を招くことになる。そこで、直前ゲームでリーチ目が停止した場合には第1報知を実行しない構成とすることで、上記不都合の発生を抑制することができる。
ステップS4604では、主制御装置101から受信したコマンドにフリーズ解除コマンド(図86のステップS4406)が含まれているか否かを判定する。フリーズ解除コマンドが含まれている場合、フリーズ演出の解除操作が行われたことを意味するところ、この場合には、ステップS4605にて第1報知の実行中であるか否かを判定する。第1報知の実行中である場合には、ステップS4606にて第1報知の実行を終了すべく終了設定を行う。
ステップS4606の実行後又はステップS4605で否定判定した場合(第1報知の実行期間の終了後に解除操作が行われた場合)には、ステップS4607にて第2報知が実行されるように設定する。第2報知は、フリーズ演出が解除されたこと(解除操作が受け付けられたこと)の報知であり、当該報知の実行が設定された場合、例えば、図89(b)に示すように、補助表示部65等において「フリーズストックが解除されたよ」等の文字表示が行われる。これにより、遊技者はフリーズ演出の実行が解除されたことを明確に知ることができる。なお、第2報知は、第1報知の場合とは異なり、解除操作がなされたゲームで実行されるように、より詳しくは、解除操作がなされたら直ちに実行されるように設定される。
ステップS4607の実行後は、ステップS2011に進み、その他の処理を実行する。ステップS2011では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
このように本変形例では、フリーズ演出の解除方法を遊技者に教示する構成であるため、遊技者が操作方法が分からずにフリーズ演出を解除できなかったり、誤って別の操作を行ってしまったりする不都合の発生を抑制することができる。また、上記教示をリーチ目が停止した場合に行うことで、解除操作が可能な期間において解除方法が教示される構成とできる。つまり、遊技者が解除方法を知りたいタイミングでそれを知らせることが可能となり、遊技者にとって利便性がよいものとなる。
なお、上記構成では、リーチ目が停止したゲームの次のゲームにて第1報知(解除操作用報知)が実行される構成としたが、それよりも後のゲームで実行されてもよく、要は、フリーズ演出の解除操作が可能な期間、すなわち、フリーズ演出の実行タイミングよりも前において実行されればよい。
<変形例2>
本変形例では、フリーズ演出の解除方法の報知態様が上記変形例1と異なっている。上記変形例1では、第1報知の実行により遊技者に解除方法を教示することができるが、その反面、フリーズ演出が実行されることの事前告知としても機能してしまい、遊技者の驚きを誘うというフリーズ演出の魅力が損なわれる懸念がある。
そこで、本変形例では、上記第1報知をリーチ目が停止した場合だけでなく、フリーズ演出の実行が設定されていない状況下でも行うように構成する。具体的には、フリーズ演出の実行が設定されていない状況下で、上記第1報知を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選の結果が当選結果であった場合に、第1報知を実行する構成とする。
このような構成によれば、普段の遊技の中でも第1報知が実行されるため、第1報知の実行によりフリーズ演出の実行が一義的に定まらないものとなる。これにより、リーチ目が停止した場合(フリーズ演出の実行が設定されている場合)に第1報知を実行しても、当該報知がフリーズ演出実行の事前告知となることを抑制できる。つまり、本変形例によれば、フリーズ演出の演出効果が低下するのを抑制しつつ、遊技者にフリーズ演出の解除方法を適切に知らせることが可能になる。
本変形例における第1報知の態様は、上記変形例1の場合と同様にするなど、特に限定されるものではない。但し、変形例1の場合よりも全体として第1報知の実行頻度が多くなり、遊技者が煩わしく感じやすくなるおそれがある。この点を踏まえると、表示サイズを小さくするなど(例えばテロップ表示で解除方法を教示するなど)、目立ちにくい態様とすることが好ましい。これにより、第1報知が煩わしくなることを抑制したり、煩わしさを軽減したりすることが可能になる。
また、フリーズ演出の実行が設定されている状況下での第1報知と、フリーズ演出の実行が設定されていない状況下での第1報知とは、報知態様を共通させて遊技者が両者を識別不可能な構成とすることが好ましい。このような構成とすることで、報知態様の違いからフリーズ演出の実行を察知できることが回避され、フリーズ演出の実行が設定されている場合の第1報知がフリーズ演出の事前告知として機能してしまう不都合を一層抑制することが可能になる。
なお、フリーズ演出の実行が設定されている状況下では第1報知を実行せず、フリーズ演出の実行が設定されていない場合にのみ第1報知を実行する構成としてもよい。これによれば、第1報知がフリーズ演出の実行に結び付かないものとなる。つまり、当該構成によっても、第1報知がフリーズ演出実行の事前告知となることを抑制できる。
<変形例3>
本変形例では、第1報知の実行態様が上記第2の実施形態やその上記各変形例と異なっている。
例えば、フリーズ演出の解除を目的とした精算スイッチ59の操作がメダル返却の有効期間中に行われた場合、メダル返却処理が実行される。この場合、メダルの返却(払出)が終了するまでメダルをベットすることができなくなり、遊技者にとっては無駄に遊技が中断されることになる。この際、遊技者の気分を害するだけでなく、単位時間当たりの消化ゲーム数が減少することから不利益にもなるおそれがある。
そこで、本変形例では、少なくとも、精算スイッチ59が操作された場合にメダル返却処理が実行される期間においては、第1報知(「精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ」等の文字表示)を実行しない構成とする。例えば、第1報知が実行される所定期間を、フリーズ演出が実行される特定ゲームよりも前の1ゲームの期間とした場合、当該ゲームが開始される直前の待機期間(ゲーム休止期間)と、当該ゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの待機期間とについては、第1報知が実行されない構成とする。
このような構成とすることで、精算スイッチ59が操作されるとメダル返却処理が実行される期間において、フリーズ演出の解除を目的とした精算スイッチ59の操作がなされることを抑制できる。また、第1報知につられて遊技者が反射的に精算スイッチ59を操作してしまうことも想定されるが、このような操作がなされた場合でも、当該操作に基づくメダル返却処理が実行されることを抑制できる。つまり、本構成によれば、第1報知に起因して遊技者にとって不本意なメダル返却処理が発生することが抑制され、遊技者の気分を害したり、遊技の時間効率が低下したりする不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
なお、第1報知が実行される所定期間を2ゲーム以上とした場合には、第1報知の実行が開始されたゲームと次のゲームとの待機期間中は、一時的に第1報知を実行しないように切り替え、その後、上記次のゲームが開始された以後、第1報知を再開するように構成すればよい。
また、上記変形例2では、フリーズ演出の実行が設定されていない場合にも第1報知を実行するが、この場合も、精算スイッチ59が操作されるとメダル返却処理が実行される期間中(ゲーム間の待機期間中)は、第1報知を実行しない構成とするとよい。遊技者が第1報知につられて精算スイッチ59を操作してしまい、無用なメダル返却処理が実行されることを抑制できるためである。
<変形例4>
本変形例では、精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出の実行を解除できる期間が上記第2の実施形態と異なっている。
上記第2の実施形態では、ゲーム実行中ではない期間に精算スイッチ59を押しても、設定されたフリーズ演出の実行が解除されない構成となっているが、本変形例では、ゲーム実行中であるか否かに関わらず、フリーズ演出の実行が設定されている状況において精算スイッチ59が操作されれば、常にフリーズ演出の実行が解除される構成となっている。この場合、フリーズ演出を解除可能な期間を限定しないようにできる反面、ゲーム実行中でない期間に精算スイッチ59が操作されると、フリーズ演出の解除だけでなく、併せてメダル返却処理が実行されるようになる。この場合、メダルの返却(払出)が終了するまでメダルをベットすることができなくなり、遊技者にとっては次のゲームの開始が大きく遅れることになる。
そこで、本変形例では、上記変形例3と同様に、少なくとも、精算スイッチ59が操作された場合にメダル返却処理が実行される期間においては、第1報知(「精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ」等の文字表示)を実行しない構成とする。例えば、第1報知が実行される所定期間を、フリーズ演出が実行される特定ゲームよりも前の1ゲームの期間とした場合、当該ゲームが開始される直前の待機期間(ゲーム休止期間)と、当該ゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの待機期間とについては、第1報知が実行されない構成とする。
つまり、本構成では、常時、精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出を解除できるようにしつつ、精算スイッチ59の操作を促す第1報知については、メダル返却処理が実行されない期間に限定して実行する構成とする。これにより、精算スイッチ59が操作されるとメダル返却処理が実行される期間において、フリーズ演出の解除を目的とした精算スイッチ59の操作がなされることを抑制できる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、フリーズ演出の解除操作を行った場合でもフリーズ演出を実行させることができるようになっている点で上記各実施形態と異なっている。
上記第1の実施形態では、フリーズ演出の実行が設定された後、特定のリーチ目が停止することで、設定されたフリーズ演出の実行が解除(無効化)されるものとなっている。この場合、リーチ目の停止に基づいてBBやVBモードの当選を把握できると同時にフリーズ演出の実行が解除されるため、フリーズ演出の実行を望まない遊技者にとっては、フリーズ演出を解除するための別途の操作が不要となり、利便性がよい。ところが、フリーズ演出の解除を望んでいない遊技者が偶然に特定のリーチ目を停止させてしまった場合(意図せず解除操作を行ってしまった場合)にも、直ちにフリーズ演出の実行が解除される。すなわち、遊技者に解除の意思がないにも関わらず、フリーズ演出の実行が解除されるという事象が発生し得る。そこで、本実施形態は、フリーズ演出の実行を望まない遊技者にとっての利便性を損なわずに、遊技者にとって不本意な解除を抑制すべく、構成を工夫したものとなっている。以下、本実施形態の構成について詳細に説明する。
図90(a)は、本実施形態に係るリール制御処理(主制御装置101のCPU102にて実行される処理)を示すフローチャートである。なお、図90(a)のステップS5001,ステップS5002の処理は、図19のリール制御処理におけるステップS414のフリーズ解除用処理に代えて実行されるものである。
ステップS413の払出判定処理を実行した後は、ステップS5001にてフリーズ解除用処理を行う。ここで、ステップS5001のフリーズ解除用処理について、図90(b)のフローチャートを参照して説明する。
フリーズ解除用処理では先ずステップS5101〜ステップS5105の処理を実行する。これらの処理は、図78のフリーズ解除用処理におけるステップS3501〜ステップS3504,ステップS3507の処理と同様のものである。ステップS5101〜ステップS5105の処理について簡単に説明すると、ステップS5101では、いずれかのフリーズフラグがセットされている否か(フリーズ演出の実行が設定されている否か)を判定し、肯定判定した場合には、ステップS5102にて、フリーズカウンタの値が0よりも大きいか否か(フリーズ演出の実行前であるか否か)を判定する。フリーズカウンタの値が0よりも大きい場合には、ステップS5103にてリーチ目が停止しているか否かを判定する。この場合の処理は、上記第1の実施形態の場合と同様、特定のリーチ目(リーチ目A又はリーチ目B)が停止しているか否かを判定するものである。ステップS5103で肯定判定した場合(特定のリーチ目が停止している場合)には、ステップS5104にて、第1フリーズフラグ又は第2フリーズフラグがセットされているか否かを判定する。また、特定のリーチ目が停止していない場合には、ステップS5105にて第11再遊技(アタックモード中のVBモード当選に対応したリーチ目として機能とする特殊リプレイ)の入賞が成立したか否かを判定する。ステップS5101,ステップS5102,ステップS5104,ステップS5105で否定判定した場合には、本フリーズ解除用処理を終了する。
ステップS5104又はステップS5105で肯定判定した場合には、ステップS5106にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにフリーズ解除フラグをセットする。フリーズ解除フラグは、フリーズ演出の解除操作が行われたことを示すフラグである。すなわち、本実施形態では、上記第1の実施形態の場合と同様、特定のリーチ目を停止させることがフリーズ演出の解除操作となっている。
続くステップS5107では、解除操作コマンドを表示制御装置81への出力コマンドとしてセットし、その後、本フリーズ解除用処理を終了する。解除操作コマンドは、フリーズ演出の解除操作が行われたことを通知するためのコマンドであり、表示制御装置81では、解除操作コマンドを受信することで、フリーズ演出の解除操作が行われたことを把握することができる。
図90(a)の説明に戻り、ステップS5001のフリーズ解除用処理を実行した後は、ステップS5002にてフリーズ復帰用処理を実行し、その後、ステップS414(図78)の入賞結果対応処理を実行する。フリーズ解除用処理については後に詳細に説明する。
次に、本実施形態にかかるタイマ割込み処理(主制御装置101のCPU102にて実行される処理)について、図91(a)のフローチャートを参照して説明する。なお、図91(a)のステップS5201の処理は、図14のタイマ割込み処理におけるステップS108の処理とステップS109の処理との間にて実行されるものである。
ステップS108(タイマ減算処理)を実行した後は、ステップS5201にて、精算スイッチ59が操作されたか否かの判定処理等を行う精算スイッチ対応処理を実行する。当該処理の実行後は、ステップS109の処理(ベット枚数等のカウント結果を外部集中端子板121に出力する処理)を実行する。
ここで、ステップS5201の精算スイッチ対応処理について、図91(b)のフローチャートを参照して説明する。当該処理では先ず、ステップS5301にて、精算検出センサ59a(図12)の検知信号に基づいて精算スイッチ59が操作されているか否かを判定する。精算スイッチ59が操作されていると判定した場合には、ステップS5302にて、ゲームの実行中であるか否かを判定する。ゲームの実行中であると判定した場合には、ステップS5303にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにフリーズ解除フラグがセットされているか否かを判定する。
フリーズ解除フラグがセットされるのは、フリーズ演出の実行が設定された後、当該フリーズ演出の実行前にその解除操作が行われた場合であるため、ステップS5303で肯定判定する場合とは、フリーズ演出の実行が設定された後、特定のリーチ目が停止したことを意味する。この場合には、ステップS5304に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに復帰操作フラグをセットする。この復帰操作フラグは、解除されたフリーズ演出の実行を復帰させるための操作、換言すれば、解除操作をキャンセルするための操作が行われたことを示すものである。ステップS5304の実行後、又はステップS5301,ステップS5303で否定判定した場合には、本精算スイッチ対応処理を終了する。
一方、ステップS5302で否定判定した場合は、ゲームの実行中ではない期間に精算スイッチ59が操作されたことを意味するところ、この場合には、ステップS5305にて、上記各種フラグ格納エリア106dにメダル返却フラグをセットし、その後、本精算スイッチ対応処理を終了する。メダル返却フラグは、メダル返却処理を実行すべきことを示すものである。当該フラグがセットされている場合には、ステップS107(図12)のセンサ監視処理にて、精算操作が行われた(精算目的で精算スイッチ59が操作された)と判定し、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を実行する。なお、メダル返却フラグは、メダル返却処理が終了した場合にクリアされる。
次に、ステップS5002(図90(a))のフリーズ復帰用処理について、図92(a)のフローチャートを参照して説明する。
フリーズ復帰用処理では先ずステップS5401にて、フリーズ解除フラグ(図90(b)のステップS5106)がセットされているか否かを判定する。フリーズ解除フラグがセットされている場合には、ステップS5402に進み、復帰操作フラグ(図91(b)のステップS5304)がセットされているか否かを判定する。復帰操作フラグがセットされている場合には、ステップS5403にて、セットされている解除操作フラグ及び復帰操作フラグをクリアする。続くステップS5404では、復帰操作コマンドを表示制御装置81への出力コマンドとしてセットし、その後、本フリーズ復帰用処理を終了する。復帰操作コマンドは、解除されたフリーズ演出の復帰操作、換言すれば、フリーズ演出解除のキャンセル操作が行われたことを通知するためのコマンドであり、表示制御装置81では、復帰操作コマンドを受信することで、フリーズ演出が実行されることを把握することができる。ステップS5404の実行後又はステップS5401で否定判定した場合には、本フリーズ復帰用処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判定した場合(フリーズ解除操作フラグがセットされており且つ復帰操作フラグがセットされていない場合)には、ステップS5405に進み、フリーズカウンタFCの値が1であるか否かを判定する。フリーズカウンタFCは、特定ゲーム(フリーズ演出を実行するゲーム)までの残りゲーム数に対応するため、本ステップは、実質的に現在のゲームが特定ゲームの直前ゲームであるか否かを判定するものとなる。
ステップS5405で肯定判定した場合には、ステップS5406にて、セットされているフリーズフラグ及びフリーズカウンタFCをクリアする。このようにしてフリーズフラグがクリアされた場合には、回転演出処理(図76)におけるステップS3401で否定判定されるようになるため、フリーズ演出が実行されなくなる。つまり、設定されたフリーズ演出の実行が解除される。
続くステップS5407では、表示制御装置81への出力対象としてフリーズ解除コマンドをセットする。フリーズ解除コマンドは、フリーズ演出の実行が解除されたことを示すものであり、表示制御装置81では、フリーズ解除コマンドを受信することで、フリーズ演出の実行が解除されたことを把握することができる。ステップS5407の実行後又はステップS5405で否定判定した場合には、本フリーズ復帰用処理を終了する。
以上のように本実施形態では、フリーズ演出の解除操作が行われた後、直前ゲームまでに復帰操作が行われなかった場合には、直前ゲームにてフリーズ演出の実行を解除する(図92(b)参照)。すなわち、解除操作が行われた時点で直ちにフリーズ演出の実行を解除するのではなく、復帰操作が可能な期間の経過を待ってフリーズ演出の実行を解除する。一方、フリーズ演出の解除操作が行われた後、直前ゲームまでに復帰操作が行われた場合には、フリーズ演出を解除することなく当初の設定どおり特定ゲームでフリーズ演出を実行する(図92(c)参照)。すなわち、フリーズ演出を復帰させるための特殊な処理は行わず、ただ当初の設定のままフリーズ演出を実行するように制御する。
なお、上記構成では、復帰操作が可能な期間を直前ゲームまでとしているが、これに限定されるものではなく、例えば特定ゲームの2ゲーム前までとしたり、解除操作がなされてから所定時間が経過するまでとしたりするなど、任意の期間とすることができる。ちなみにフリーズ演出が特定ゲームの途中で行われる構成にあっては、特定ゲームにおけるフリーズ演出の実行タイミングの直前までを復帰操作の有効期間としてもよい。
次に、本実施形態に係る演出設定処理(表示制御装置81のCPU181にて実行される処理)について、図93のフローチャートを参照して説明する。なお、図93のステップS5501〜ステップS5506の処理は、図51の演出設定処理においてステップS2009で否定判定した場合又はステップS2010の実行後に行われるものである。
ステップS2009で否定判定した場合(主制御装置101から受信したコマンドに全停止時コマンドが含まれていない場合)又はステップS2010の処理(全停止時演出設定処理)を実行した後は、ステップS5501にて、主制御装置101から受信したコマンドに解除操作コマンド(図90のステップS5107)が含まれている否かを判定する。
解除操作コマンドが含まれている場合、フリーズ演出の実行が設定された後、フリーズ演出の実行前に解除操作が行われたことを意味するところ、この場合には、ステップS5502に進み、解除報知を実行するように設定する。解除報知は、フリーズ演出が解除されたこと及びそのキャンセル方法(解除の無効化方法)を教示するための報知である。当該報知の実行が設定された場合、例えば、補助表示部65等において「フリーズストックが解除されたよ。フリーズ解除をキャンセルしたい場合は、精算スイッチを押して」等の文字表示が行われる。これにより、遊技者は、意図的な解除操作であるか否かに関わらず、フリーズ演出の実行が解除されたことを知ることができ、さらにはそのキャンセル方法を知ることができる。
上記ステップS5502では、解除報知が所定期間(例えば1ゲーム)に亘って実行されるように設定する。なお、解除報知(精算スイッチ59の操作を促す報知)は、上記第2の実施形態の変形例3と同様に、少なくとも、精算スイッチ59が操作された場合にメダル返却処理が実行される期間においては実行しない構成とするとよい。
ステップS5502の実行後又はステップS5501で否定判定した場合には、ステップS5503に進み、主制御装置101から受信したコマンドに復帰操作コマンド(図92のステップS5404)が含まれているか否かを判定する。復帰操作コマンドが含まれている場合には、ステップS5504にて解除報知の実行中であるか否かを判定する。解除報知の実行中である場合には、ステップS5505にて解除報知の実行を終了すべく終了設定を行う。
ステップS5505の実行後又はステップS5506で否定判定した場合には、ステップS5506にて復帰報知が実行されるように設定する。復帰報知は、フリーズ演出の解除がキャンセルされたことを報知するものであり、当該報知の実行が設定された場合、例えば、補助表示部65等において「フリーズ解除がキャンセルされたよ」等の文字表示が行われる。ステップS5506の実行後は、ステップS2011に進み、その他の処理を実行する。ステップS2011では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
<フリーズ演出に関する遊技の流れ>
次に、フリーズ演出に関する遊技の流れについて、図94を参照して説明する。ここでは、BB当選に伴ってフリーズ演出の実行が設定される場合を例にとって説明する。なお、上記各実施形態と同様の部分については適宜説明を簡略化又は省略する。
図94(a)に示すように、あるゲームにてBB当選すると、所定の確率でフリーズ演出の実行が設定される。この場合の設定は、BB当選したゲームでのフリーズ演出の実行ではなく、当該ゲームから所定ゲーム数後の特定ゲームでのフリーズ演出の実行となる。なお、本実施形態において、フリーズ演出の実行が設定されたことに対応する報知は、上記第1の実施形態と同様に実行されない。
そして、図94(b)に示すように、特定ゲームよりも前のゲームにおいてフリーズ演出の解除操作が行われた場合(遊技者が特定のリーチ目を停止させた場合)には、解除報知が実行され、フリーズ演出が解除されたこと及びそのキャンセル方法が教示される。その後、図94(c)に示すように、特定ゲームの直前ゲームが終了するまでに遊技者が精算スイッチ59を操作した場合には、フリーズ演出の実行が解除されず、特定ゲームにてフリーズ演出が実行される。一方、図94(d)に示すように、上記直前ゲームが終了するまでに遊技者が精算スイッチ59を操作しなかった場合には、フリーズ演出の実行が解除され、特定ゲームにてフリーズ演出は実行されないものとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
フリーズ演出の実行が設定された後、特定のリーチ目が停止し、その後、フリーズ演出の実行タイミングまでに精算スイッチ59が操作された場合には、設定されたフリーズ演出が実行され、特定のリーチ目が停止した後、フリーズ演出の実行タイミングまでに精算スイッチ59が操作されなかった場合には、設定されたフリーズ演出が実行されない構成とした。
上記構成によれば、フリーズ演出の実行を望まない遊技者においては、特定のリーチ目を停止させれば、フリーズ演出の実行を解除することができる。つまり、解除に要する手間を少なく抑えることができ、フリーズ演出を回避したい遊技者にとって利便性の良いものとなる。一方、フリーズ演出の実行を望んでいるに関わらず、偶然に特定のリーチ目を停止させてしまった遊技者においては、精算スイッチ59を操作することでフリーズ演出を実行させることができる。つまり、フリーズ演出の解除をキャンセルすることが可能になる。このように本構成によれば、フリーズ演出の実行を望まない遊技者にとっての利便性を損なうことなく、意図せず解除操作を行ってしまった遊技者の救済を図ることが可能になる。
特定のリーチ目が停止した場合(解除操作が行われた場合)、その後、復帰操作が可能な期間の経過までに精算スイッチ59が操作されなければ、設定されたフリーズ演出の実行を解除し、復帰操作が可能な期間の経過までに精算スイッチ59が操作されれば、フリーズ演出の実行を解除しない構成とした。
例えば、解除操作が行われたら一旦フリーズ演出の解除処理を実行し、その後に復帰操作が行われたら上記解除処理の無効化処理を実行する構成であると、解除処理及び無効化処理をそれぞれ実行する必要がある。この点、本構成では、解除操作が行われた後に復帰操作が行われた場合、解除処理及び無効化処理のいずれも実行せず、当初の実行設定をそのまま維持するだけで足りる。よって、制御処理に要する処理負荷を大幅に軽減することができる。また、解除操作が行われた後に復帰操作が行われない場合の解除処理は必要であるものの、無効化処理についてはそれ自体実行しないことから、そのための構成を省略することができる。よって、構成の簡単化を図ることも可能になる。
また、フリーズ演出を一旦解除し、復帰操作の実行により解除を無効化する構成では、解除を無効化した際(フリーズ演出を復帰させた際)、BB当選時になされた設定(フリーズ演出の実行タイミング等)との整合をどのようにして図るかという問題が生じ、そのための対策が必要となる。この点、本構成では、解除操作が行われた後に復帰操作が行われた場合、BB当選時になされた設定に従ってフリーズ演出を実行させるだけで済むため、上記問題が生じず、簡単な構成とすることができる。
<第4の実施形態>
本実施形態は、フリーズ演出の実行条件及び実行態様が上記各実施の形態と異なっている。先ず、本実施形態に係るフリーズ演出について図95を参照しながら説明する。
本実施形態では、フリーズ演出として第5フリーズ演出及び第6フリーズ演出が設定されており、これら各フリーズ演出は、各リール32L,32M,32Rの回転開始時に行われる回転演出として設定されている。各フリーズ演出が実行される場合、各リール32L,32M,32Rが停止している状況でスタートレバー41の始動操作が行われると、先ず、通常時の回転方向(正方向、下方向、周回方向)とは逆方向に所定角度回動する。本実施形態では、所定角度を、1つの図柄が1コマ分ずれる角度、より詳しくは、例えば下段に配置されていた図柄が中段に配置されるようにずれる角度(360度÷21図柄≒17度)よりも小さくなる角度(約15度)として設定している。そして、所定角度分だけ逆回転した後、所定期間(約1sec)に亘って、その位置で一時停止した状態が維持される。上記のように、所定角度を1つの図柄が1コマ分ずれる角度よりも小さくしているため、上記一時停止している状況では、各図柄は有効ライン上とずれた位置に配置される。このようにすることで、仮に遊技者が逆回転を見逃したとしても、ずれた状態が認識しやすくなる。
なお、所定角度として複数種類の角度を設け、演出に応じて選択され易い角度が異なるようにしてもよい。また、所定角度で維持される状態の期間を複数種類設け、演出に応じて選択され易い期間が異なるようにしてもよい。更に、これら角度と期間とを組み合わせて、演出に適用してもよいし、段階的に複数種類の角度で一時停止する構成としてもよい。
第5フリーズ演出では、上記所定角度分だけ逆回転して一時停止した後、所定期間が経過すると、更に逆回転してから、所定ラインに「赤7」図柄が揃った状態で一時停止する。その後、正回転して通常の回転制御に移行し、ストップスイッチ42〜44の停止操作が有効となる。すなわち、当該停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われ、今回のゲームの遊技結果に対応する図柄が有効ライン上に停止する。
一方、第6フリーズ演出では、上記所定角度分だけ逆回転して一時停止した後、所定期間が経過すると、正回転して通常の回転制御に移行する。その後、ストップスイッチ42〜44の停止操作に基づいて、今回のゲームの遊技結果に対応する図柄が有効ライン上に停止する。
これら第5フリーズ演出及び第6フリーズ演出は実行条件(発生契機)が異なっている。各フリーズ演出の実行条件については後に詳細に説明する。
次に、本実施形態における主制御装置101の制御処理について説明する。図96(a)は、BB当選用処理を示すフローチャートであり、(b)は第1特定役用処理を示すフローチャートである。なお、これらの図では、図74のBB当選用処理及び図33の第1特定役用処理と異なる部分のみ図示している。
BB当選用処理においてステップS3206(前兆ゲーム数が0よりも大きいか否かの判定処理)で肯定判定した場合には、ステップS6101にて、第5フリーズフラグをRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットする。第5フリーズフラグは図95の第5フリーズ演出に対応するものであり、当該フラグがセットされることで、第5フリーズ演出の実行が設定される。
すなわち、第5フリーズ演出は、上記各実施形態の各種フリーズ演出と同様に、BB役の当選に対応した契機により発生し、詳しくは、BB当選し且つステップS3207(図74)のフリーズ抽選処理でフリーズ演出の実行に当選した場合に実行される。なお、BB当選した場合に限らず、ステップS3304(図76)にて第5フリーズフラグをセットし、VB当選した場合に第5フリーズ演出を実行する構成としてもよい。
ステップS6101の実行後は、ステップS3211(図74)に進み、RAM106の各種カウンタエリア106eにフリーズカウンタFCをセットする。フリーズカウンタFCは、BB当選してからフリーズ演出が実行されるまでの間に行われるゲーム数、換言すれば、BB当選してから何ゲーム後にフリーズ演出を実行するかを定めるものである。
次に、図96(b)を参照して第1特定役用処理について説明する。
第1特定役用処理においてステップS814のBB当選用処理を実行した後は、ステップS6201にて第6フリーズ演出用処理を実行する。図97に示すように、第6フリーズ演出用処理では先ず、ステップS6301にて前兆ゲーム中であるか否かを判定する。図33のステップS810〜ステップS813や、ステップS820〜ステップS823等において既に前兆ゲーム数がセットされ、その経過期間中である場合には、上記ステップS6301で肯定判定し、第6フリーズ演出用処理を終了する。
一方、ステップS6301で否定判定し、前兆ゲーム中でない場合には、ステップS6302に進み、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、チャンスA、チャンスB等のレア役(遊技者から見てBB重複の可能性がある単独役)に当選しているか否かを判定する。この判定は、ステップS308(図16)にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされる当選フラグに基づいて行う。
上記ステップS6302でレア役に当選していると判定した場合には、ステップS6303にて、疑似前兆モードの抽選処理を実行する。疑似前兆モードは、遊技者に対して前兆モードに移行したかのように見せかけるものである。すなわち、前兆モードでは、前兆ゲーム数を消化した場合に遊技者に有利な結果(BB当選等)を報知するのに対し、疑似前兆モードは、見た目上は前兆モードとの識別が困難なものでありつつ、疑似前兆ゲーム数を消化した場合に遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードとなっている。
ステップS6303では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから疑似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得して、疑似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。疑似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選しているレア役の種類に応じて疑似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリーの方が弱チェリーよりも疑似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS6304では、ステップS6303の処理結果に基づいて、疑似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS6305にて、疑似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理では、所定ゲーム数(例えば1〜20ゲーム)のうちの1の疑似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。但し、疑似前兆ゲーム数の抽選においては、0ゲームは選択されない。
続くステップS6306では、ステップS6305にて決定した疑似前兆ゲーム数をRAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた疑似前兆カウンタに入力し、疑似前兆ゲーム数をセットする。疑似前兆カウンタは、前兆カウンタと同様、ゲーム数管理処理(図46)のステップS1506にて、すなわち、各リール32L,32M,32Rが全て停止した場合に1だけ減算される。
続くステップS6307では、第6フリーズフラグをRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットする。第6フリーズフラグは図95の第6フリーズ演出に対応するものであり、当該フラグがセットされることで、第6フリーズ演出の実行が設定される。すなわち、第6フリーズ演出は、レア役の当選に対応した契機により発生し、詳しくは、BB役に当選していないもののレア役に当選し、且つステップS6305の疑似前兆モードの抽選処理で当選した場合に実行される。
続くステップS6308では、RAM106の各種カウンタエリア106eにフリーズカウンタFCをセットし、その後、ステップS6309にて、フリーズストックコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。フリーズストックコマンドには、フリーズ演出の実行が事前設定されたことの他、実行されるフリーズ演出の種類や、何ゲーム後にフリーズ演出が実行されるのかを示す情報が含まれている。
続くステップS6310では、疑似前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。疑似前兆コマンドには、疑似前兆ゲーム数の情報が含まれている。ステップS6310の実行後、ステップS6302又はステップS6304で否定判定した場合には、第6フリーズ演出用処理を終了する。
次に、本実施形態における表示制御装置81(サブ側の制御装置)の制御処理について説明する。図98は移行契機役報知用処理を示すフローチャートである。この図において、図60の移行契機役報知用処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。なお、図98の移行契機役報知用処理は、ステップS6401〜ステップS6403の処理が追加されている点でのみ、図60の移行契機役報知用処理と異なっている。
移行契機役報知用処理は、ステップS2204(図53)で移行契機役に当選していると判定された場合に実行されるものである。ここで、移行契機役には、前述のとおり、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、チャンスA、チャンスB、中段ベル、強チェリー重複1、弱チェリー重複1、強スイカ重複1、弱スイカ重複1、チャンスA重複1、チャンスB重複1、中段ベル重複1、特リプA重複1、特リプA重複2、単独第1BB、単独第2BBが該当し、ステップS6302(図97)のレア役が含まれている。
図98に示すように、移行契機役報知用処理においてステップS2806の判定処理(ボーナス当選しているか否かの判定処理)で否定判定した場合には、ステップS6401に進み、今回受信している開始時コマンドとして疑似前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。疑似前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS6402に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに疑似フラグをセットし、その後、移行契機役用報知用処理を終了する。
一方、疑似前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS6403に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに疑似フラグがセットされているか否かを判定する。疑似フラグがセットされている場合には、移行契機役用報知用処理を終了する一方、疑似フラグがセットされていない場合には、ステップS2807〜ステップS2812の処理を実行する。
このように本実施形態では、主制御装置101にて疑似前兆モードへの移行処理が実行され、第6フリーズ演出の実行が設定されている場合には、ステップS2807以降の処理(上乗せ用の疑似前兆モードへの移行処理)を実行しない。
次に、本実施形態における連続演出設定処理について図99を参照して説明する。図99において図61の連続演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付す。
ステップS2901では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS6501に進み、今回受信している開始時コマンドとして疑似前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。
ステップS2901で前兆コマンドが含まれていると判定した場合、又はステップS6501で疑似前兆コマンドが含まれていると判定した場合には、ステップS2902にて、前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数又は疑似前兆コマンドに含まれる疑似前兆モードの疑似前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モード又は疑似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。ステップS2902の処理を行った後は、ステップS2903にて、連続演出フラグをセットする。
ステップS6501にて否定判定した場合、又はステップS2903の処理を実行した後は、ステップS2904に進み、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS2905にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS2906にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0〜3)であるか否かを判定する。
連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS2907にて、疑似フラグがセットされているか否かを判定する。疑似フラグがセットされていない場合には、ステップS2908に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2909にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2907にて疑似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2910に進み、各種テーブル記憶エリア182aから疑似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2911にて、疑似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。疑似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1〜3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2909又はステップS2911の処理を行った後は、ステップS2912にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS2913にて連続演出フラグ及び疑似フラグをクリアする処理を行う。なお、疑似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS2904、ステップS2906若しくはステップS2912にて否定判定した場合、又はステップS2913の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
次に、本実施形態における全停止時演出設定処理について図100を参照して説明する。なお、図100の全停止時演出設定処理は、ステップS6601〜ステップS6603の処理が追加されている点でのみ、図58の全停止時演出設定処理と異なっている。
ステップS2617にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS6601にて、今回受信している停止時コマンドとしてフリーズ解除コマンドが含まれているか否かを判定する。フリーズ解除コマンドが含まれている場合には、ステップS6602にて、ボーナス報知用演出を設定するボーナス報知用処理を実行する。ボーナス報知用演出では、例えば、補助表示部65にて「V BONUS」という文字表示が行われるとともに、スピーカ64から対応する効果音(例えば「ボーナス」)が発せられるように制御する。
続くステップS6603では、4ゲーム目のゲームにおける演出映像を変更するように演出データを設定する。具体的には、上記各実施形態と同様に、図68(a)の映像が表示されることなく、勝利映像が表示されるように演出データを設定する。ステップS6603の実行後又はステップS6601で否定判定した場合には、ステップS2619に進み、全停止時上乗せ報知用処理を実行する。
<遊技の流れについて>
連続演出が実行される場合の遊技の流れについて説明する。先ずはフリーズ演出の実行が解除されない場合について図101を参照して説明する。ここでは、連続演出のゲーム数として4ゲームが設定された場合について説明する。
既に説明したように、連続演出の1〜3ゲームにおいては、図101(a1)、(a2)に示すように、メインキャラクタが敵キャラクタに攻撃する映像が表示される。そして、当該連続演出がBB当選又はVB当選を契機として実行されたものである場合は、4ゲーム目のゲーム(連続演出の最終ゲーム)において、第5フリーズ演出が実行され、勝利映像(a3)が表示される。このように勝利映像が表示されることで、遊技者は有利な結果(ここではBB又はVB)に当選していることを認識することが可能になる。
一方、上記連続演出がレア役当選を契機として実行されたものである場合は、4ゲーム目のゲームにおいて、第6フリーズ演出が実行され、敗北映像(a4)が表示される。当該映像が表示されることで、技者は有利な結果に当選していないことを認識することが可能になる。
このように、連続演出の最終ゲームにおいて結果報知を行うに際し、フリーズ演出を実行することで、連続演出を好適に盛り上げることができる。また、第5フリーズ演出では、各リール32L,32M,32Rが逆方向に所定角度回転した後、さらに逆方向回転して「赤7」図柄が揃った状態で一時停止するように駆動制御される一方、第6フリーズ演出では、各リール32L,32M,32Rが逆方向に所定角度回転した後、正方向に回転するように駆動制御される。すなわち、両フリーズ演出で各リール32L,32M,32Rの動作態様が異なっており、フリーズ演出自体に勝利か否かを報知する報知機能が付与されている。このため、各フリーズ演出が実行された際、各リール32L,32M,32Rがいずれの動作態様で動作するかに対する遊技者の関心が高まり、フリーズ演出への注目度を好適に高めることが可能になる。
次に、連続演出の途中でフリーズ演出の実行が解除される場合について図102を参照して説明する。ここでは、あるゲームにてBB当選し、それを契機として第5フリーズ演出及び連続演出の実行が設定された場合について説明する。
連続演出の1〜3ゲームが実行されている間(4ゲーム目の直前ゲームが終了するまでの間)において、遊技者が特定リーチ目(リーチ目A又はリーチ目B)を停止させた場合(a2)には、4ゲーム目のゲームで第5フリーズ演出が実行されないように解除処理が行われる。それとともに、補助表示部65にて、遊技者にBB当選を報知するためのボーナス報知用演出が実行される(a3)。ボーナス報知用演出では、「V BONUS」の文字表示がなされたボーナス報知映像201が表示される。
ボーナス報知映像201は、特定リーチ目が停止した直後、すなわち、特定リーチ目が停止したゲームにて表示される。また、ボーナス報知用演出の実行が1〜3ゲーム目の途中で行われた場合(例えば2ゲームで行われた場合)、それ以降のゲームでもボーナス報知映像202が表示される(a4)。但し、ボーナス報知映像202は、当初のボーナス報知映像201よりも表示サイズが小さくされ、補助表示部65の表示画面の所定箇所(例えば隅部)において連続演出の映像に重ねるようにして表示される。よって、遊技者は、補助表示部65にて実行される連続演出の映像を視認しながら、ボーナス報知映像202を視認することが可能になる。
そして、4ゲーム目のゲームでは、第5フリーズ演出が実行されることなく、勝利映像(a5)が表示される。この場合、図68(a)の映像が表示されることなく、勝利映像が表示される。
なお、本実施形態では、特定リーチ目が停止することでフリーズ演出の実行を解除する構成となっている。このため、レア役当選(ボーナス非当選)を契機として疑似前兆モードへの移行処理が実行され、連続演出が実行される場合には、フリーズ演出の解除条件であるリーチ目が停止しない。すなわち、レア役当選(ボーナス非当選)を契機として第6フリーズ演出の実行が設定された場合、当該フリーズ演出の実行は解除されない。
以上のように、ボーナス当選時に限らず、ボーナス非当選の状況下でもフリーズ演出が実行される構成において、フリーズ演出実行の契機が発生した後、フリーズ演出の実行前にリーチ目が停止した場合には、フリーズ演出(ボーナス当選を契機に行われるフリーズ)の実行を解除する構成とした。すなわち、少なくとも遊技者が望む結果(ボーナス当選結果)である場合には、遊技者が事前に結果を察知していると想定される場合、フリーズ演出を実行しないようにする構成とした。例えば、遊技者がリーチ目の停止からボーナス当選を認識又は予測している中で、リーチ目の停止と重複してフリーズ演出が実行されると、遊技者が煩わしく感じるおそれがあるが、本実施形態によれば、そのような重複実施の発生が抑制される。これにより、フリーズ演出により遊技演出を盛り上げながらも、ボーナス当選を事前に認識等した遊技者がフリーズ演出を煩わしく感じることを抑制可能となる。
特定リーチ目が停止した場合(第5フリーズ演出の実行が解除される場合)に、ボーナス報知用演出を実行し、内部的にボーナスに当選していることを遊技者に報知する構成とした。この場合、例えば、遊技者がリーチ目を知らなかったり、リーチ目の停止に気付いていなかったりした場合でも、ボーナス報知用演出によりボーナス当選を遊技者に伝えた上で、第5フリーズ演出の実行を解除することが可能になる。これにより、遊技者がボーナス当選を認識又は予測していないにもかかわらず、第5フリーズ演出の実行が解除されることを好適に抑制可能となる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施形態では、フリーズ演出の実行が設定された場合に、その旨の報知(フリーズ演出実行の事前報知)を実行しない構成としたが、当該報知を実行する構成としてもよい。この場合、フリーズ演出が実行されることを遊技者が認識した上で、フリーズ演出の解除操作を行うことが可能になる。
(2)上記各実施形態では、複数種類のフリーズ演出を解除の対象としたが、1種類のフリーズ演出のみを解除できる構成としてもよい。また、一部のフリーズ演出(第3フリーズ演出)が解除されない構成としたが、全てのフリーズ演出を解除可能な構成としてもよい。
(3)上記各実施形態では、第3フリーズ演出を一律に解除しない構成としたが、役抽選の抽選結果との兼ね合いで解除されたり、されなかったりする構成としてもよい。例えば、BB当選のみの場合は、解除操作に応じて第3フリーズ演出の実行を解除し、BB当選と併せてアタックモードにも当選している場合は、解除操作を行っても第3フリーズ演出の実行を解除しない構成とする。この場合、遊技者が解除操作を行ったにも関わらずフリーズ演出が実行された場合には、BBとアタックモードとの重複当選が確定するものとなり、興趣性が向上する。
(4)上記各実施形態において、解除操作を行った場合のフリーズ演出(第3フリーズ演出又は第1〜第3フリーズ演出)の解除されやすさを設定値により異ならせてもよい。フリーズ演出が解除される否かを遊技者が設定推測に利用することができ、単なるフリーズ演出の解除に留まらない面白みを提供可能となる。この場合において解除操作を行った場合にフリーズ演出を解除するか否かの解除抽選を行い、所定の確率でフリーズ演出を解除する構成とし、その際の解除確率が設定値によって異なるものとしてもよい。また、BB当選時に特定のリーチ目(解除契機となるリーチ目)の停止を可能とするかの抽選を行い、当該抽選に当選し且つ特定のリーチ目が停止した場合にフリーズ演出を解除する構成とし、その際の抽選確率(特定リーチ目の停止を可能とする当選確率)が設定値によって異なるものとしてもよい。
(5)上記各実施形態において、複数のフリーズ演出のうち特定のフリーズ演出(例えば第3フリーズ演出)が実行される(選択される)確率が設定値により異なる構成としてもよい。例えば、高設定や一部の設定値では特定のフリーズ演出の実行確率が他の設定値よりも高くなっているといった具合である。かかる構成では、例えば、遊技者が他の演出等から既に設定値を見抜いている場合に、他の遊技者に設定値を悟られないよう、フリーズ演出の実行を回避したいというニーズが生じ得る。このような場合に、フリーズ演出の実行を回避できる構成であることで、遊技者のニーズに適った構成とすることができる。
(6)上記各実施形態では、フリーズ演出の実行が事前設定され、その後、当該演出の実行前に解除条件が成立すると、フリーズ演出の実行を解除するものとしたが、解除の対象となる演出はフリーズ演出に限らず、補助表示部65等にて実行される当確演出(BB当選又はその持ち越し状態を遊技者が把握可能な演出)であってもよい。すなわち、遊技者の操作によりリーチ目が停止した場合、上記当確演出を実行しない構成とすることで、リーチ目停止と上記当確演出とによる確定演出の重複実施を抑制することが可能になる。なお、当確演出に代えて又は加えて、遊技者がBB当選又はその持ち越し状態を予測可能な演出を解除する構成としてもよい。
(7)上記各実施形態では、VBモードに当選している状態で第11再遊技役に当選した場合に、押し順報知を行わず、VBモードに当選してない状況で第11再遊技役に当選した場合に、第11再遊技役を入賞させることができない押し順を報知する構成としたが、VBモードに当選している状態で第11再遊技役に当選した場合に、第11再遊技役を入賞させることが可能な押し順を報知し、VBモードに当選してない状況で第11再遊技役に当選した場合に、押し順報知を行わない構成としてもよい。その際、押し順報知と併せ、示された押し順でストップスイッチ42〜44を操作した場合には、フリーズ演出の実行が解除される旨が教示される構成としてもよい。
また、VBモードに当選している状態で第11再遊技役に当選した場合に、第11再遊技役を入賞させることができない押し順と、第11再遊技役を入賞させることが可能な押し順との両方を報知し、どちらに従うか(フリーズ演出を解除するか否か)を遊技者が選んで操作する構成としてもよい。その際、各報知の報知態様(例えば表示色)を異ならせるなどして、どちらが解除に対応しているのかを遊技者が認識可能な構成とするとよい。
(8)上記各実施形態では、フリーズ演出の実行が設定される都度、遊技者の解除操作がない限りフリーズ演出を実行する構成したが、遊技者が解除操作を行った場合、その旨を記憶し、その履歴に基づいて自動解除する構成としてもよい。例えば、遊技者が所定回数(例えば2回)に亘って連続して解除操作を行ったり、フリーズ演出の実行設定回数に対する解除回数の割合が所定割合を超えたりする場合等には、フリーズ演出の実行を望まない遊技者であると推定し、その後のフリーズ演出については解除操作がなくてもフリーズ演出を自動解除する(又はフリーズ演出実行の設定自体を行わない)構成とする。これによれば、解除操作の手間を軽減することが可能になる。
但し、そのような自動解除設定が次の遊技者にそのまま引き継がれ、当該遊技者がフリーズ演出を見ることができなくなるおそれがある。そこで、リセット条件(予め定められた所定期間に亘って遊技が実行されないなど)を設定し、当該条件が成立したら自動解除の設定をクリアする構成とするとよい。
(9)上記各実施形態において、フリーズ演出の実行を解除した場合に連続演出の実行又は継続を解除する構成としてもよい。例えば、連続演出の総ゲーム数が4ゲームである場合に、2ゲーム目のゲームにおいて特定のリーチ目が停止し、フリーズ演出の実行が解除された場合、3ゲーム目以降の連続演出を実行しない構成とすることができる。この場合、上記第4の実施形態のボーナス報知映像201を表示し、当該表示をBB等に対応する絵柄組合せが有効位置に停止するまで又はボーナスゲーム等に移行するまで継続する構成としてもよい。また、ボーナス報知映像201以外の他の演出映像を表示する構成としてもよい。
(10)上記各実施形態では、フリーズ演出の解除条件となる特定のリーチ目をリーチ目A又はリーチ目Bとしたが、リーチ目のうち、特定操作態様(DDT打法)により停止操作を行った場合に停止不能であり、特定操作態様とは異なる操作態様(操作タイミング)で停止操作を行った場合に停止可能であるリーチ目を特定のリーチ目としてもよい。例えば、リーチ目Bを特定のリーチ目とし、リーチ目Aを特定のリーチ目としない構成とするとよい。かかる構成によれば、遊技者が当選役の取りこぼしが発生しないように各リール32L,32M,32Rの停止操作を行っている中で偶発的に停止したリーチ目ではなく、遊技者が意識して停止させたリーチ目の停止によりフリーズ演出の実行が解除され得るものとなる。つまり、後者のリーチ目は、当該リーチ目の停止により遊技者がボーナス当選を察知した可能性が高いと想定されるため、そのようなリーチ目の停止によりフリーズ演出の実行を解除可能とすることで、遊技者がボーナス当選を認識又は予測している可能性が高い状況でフリーズ演出の実行が解除される構成とすることができる。
(11)上記各実施形態において、BB当選等の場合のみ停止可能となるリーチ目(強リーチ目。例えばリーチ目A又はリーチ目B等)のほか、BB当選等の場合と外れ(BB等に非当選)の場合との両方で停止可能な絵柄組合せ(弱リーチ目又はチャンス目)を設ける構成としてもよい。かかる構成において、BB等に当選し、フリーズ演出の実行が設定された場合において、強リーチ目が停止した場合にはフリーズ演出の実行を解除し、弱リーチ目が停止した場合にはフリーズ演出の実行を解除しない構成とするとよい。このような構成によれば、弱リーチ目をさらに備えることで、遊技者がBB当選等を期待可能となる機会が増大され、興趣性が向上する。そのうえで、強リーチ目の場合に限りフリーズ演出の実行を解除するため、遊技者がBB当選等を明確に把握できる状況でフリーズ演出を実行しないようにすることができ、BB当選等を把握していないにもかかわらずフリーズ演出の解除だけがなされることを抑制可能となる。
なお、上記弱リーチ目を備える構成としては、特定役(レア役等)の当選を契機とせず、所定の操作タイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合に、当該弱リーチ目に対応する絵柄組合せが有効位置に停止するように各リール32L〜32Rを駆動制御するものが考えられる。また、BB又はVB以外の特定役の当選を契機として、当該当選ゲーム又はその後のゲームにて停止可能となるものとしてもよい。その他、強リーチ目及び弱リーチ目のいずれが停止してもフリーズ演出の実行を解除する構成としてもよい。
(12)上記第1乃至第3の実施形態において、上記第4の実施形態のようにボーナス報知用演出を実行する構成としてもよい。具体的には、フリーズ演出の設定後、当該演出の実行前に特定のリーチ目が停止した場合(フリーズ演出の解除契機となる操作が行われた場合)に、ボーナス報知用演出を実行する構成とする。このような構成とすることで、例えば遊技者がリーチ目の停止に気付かない場合等でも、BB当選等であることを遊技者に知らせた上でフリーズ演出の実行を解除することが可能となる。すなわち、遊技者がBB当選等を認識等していないにもかかわらず、フリーズ演出の実行解除だけがなされることを好適に抑制可能となる。
なお、ボーナス報知用演出は、フリーズ演出の実行が解除される場合に行ってもよいし、フリーズ演出の実行が解除された場合に行ってもよい。また、各実施形態において、ボーナス報知用演出に代えて、リーチ目が停止したことを報知するリーチ目報知用演出を実行する構成としてもよい。
(13)上記各実施形態では、フリーズ演出がゲームの開始時に発生する構成としたが、ゲームの実行中に(ゲームの途中で)発生する構成としてもよい。この場合、フリーズ演出が実行されるゲームにてフリーズ演出の実行タイミングまでにリーチ目が停止すればフリーズ演出を実行しないようにする構成としてもよいし、上記実行タイミングよりも前の所定タイミング(上記実行タイミングから遡って所定期間前のタイミング)までにリーチ目が停止すればフリーズ演出を実行しないようにする構成としてもよい。
(14)上記第1の実施形態では、特定のリーチ目が停止した場合、フリーズ演出の実行が解除される構成としたが、フリーズ演出の実行を遊技者が認識又は予測可能な演出が補助表示部65等にて実行された場合、フリーズ演出の実行を解除する構成としてもよい。例えば、フリーズ演出の実行が設定されているか否かに関わらず、予め定められた操作を遊技者が行うことで、フリーズ演出の解除が設定される構成としておき、その上で、フリーズ演出の実行を遊技者が認識又は予測可能な演出(例えば「フリーズがストックされたよ」の文字表示等を行う演出)が実行されたら、フリーズ演出の実行が解除される構成とする。このような構成によれば、フリーズ演出を望む遊技者において、フリーズ演出の実行が設定されたにも関わらずその実行がなされないことにより、フリーズ演出の解除が設定されていることを把握することができる。つまり、解除の設定をクリアする契機とすることができる。なお、このような構成は、第2の実施形態及び第3の実施形態にも適用することができる。
(15)上記第1の実施形態において、BB当選ゲームのみ停止し得る特殊リーチ目を設ける構成としてもよい。この場合、BB当選ゲームにおいて特殊リーチ目が停止したらフリーズ演出の実行を解除する一方、BB当選ゲームよりも後で且つ特定ゲームよりも前のゲームで他のリーチ目が停止してもフリーズ演出を解除しない構成としてもよい。逆に、BB当選ゲームにおいて特殊リーチ目が停止してもフリーズ演出を解除せず、BB当選ゲームよりも後で且つ特定ゲームよりも前のゲームで特殊リーチ目以外のリーチ目又は特殊リーチ目以外のリーチ目のうち特定のリーチ目が停止したらフリーズ演出を解除する構成としてもよい。このことは、第2の実施形態における1段階目及び2段階目の操作や、第3の実施形態における解除操作及び復帰操作(キャンセル操作)についても同様である。
(16)上記第1の実施形態において、第1リーチ目と、それよりも停止難易度が高い第2リーチ目とを有し、第2リーチ目が停止したらフリーズ演出を解除する一方、第1リーチ目が停止してもフリーズ演出を解除しない構成としてもよい。また、第2リーチ目については1回停止するだけでフリーズ演出を解除し、第1リーチ目については2回以上停止したらフリーズ演出を解除する構成としてもよい。つまり、操作難易度が高い解除操作については、遊技者が解除の意思を持って操作したものとみなして、操作難易度が低い操作よりも重み付けを重くする構成としてもよい。このことは、第2の実施形態における1段階目及び2段階目の操作や、第3の実施形態における解除操作及び復帰操作(キャンセル操作)についても同様である。
(17)上記第1の実施形態において、解除操作となるリーチ目とそうではないリーチ目とで有効位置に停止する図柄の一部が重複する構成としてもよい。例えば、上記各リーチ目において左リール32Lと中リール32Mとではリーチ目を構成する停止図柄が共通し、右リール32Rのみ停止図柄が異なるといった具合である。この場合、遊技者は、左リール32L及び中リール32Mを停止させた時点でリーチ目が停止すること(BB当選又はその持ち越し状態であること)を察知して、解除操作となるリーチ目を停止させるか否か(フリーズ演出を解除させるか否か)を右リール32Rにて選択することが可能になる。また、2個のリール(例えば左リール32L及び中リール32M)又は1個のリール(例えば左リール32L)を停止させた時点でリーチ目となる構成とし、遊技者が残りのリールを停止させる際に解除操作となる出目を停止させるか否かを選択できる構成としてもよい。
(18)上記第1の実施形態において、特定のリーチ目を停止させる操作以外の操作(例えば、ストップスイッチ42〜44のうち最終停止操作を行うスイッチを長押ししたり、スタートレバー41を特定方向(上方向)に動かしたりする操作や、演出スイッチ66の操作等)によりフリーズ演出が解除される構成としてもよい。このことは、第2の実施形態における1段階目及び2段階目の操作や、第3の実施形態における解除操作及び復帰操作(キャンセル操作)についても同様である。なお、演出スイッチ55によりフリーズ演出を解除する構成の場合には、当該スイッチ55の操作の有無を検知するセンサを主制御装置101に電気的に接続するか、表示制御装置81にてフリーズ演出の実行を制御する構成とするとよい。
(19)上記第1の実施形態では、特定ゲーム(フリーズ演出の実行タイミング)までに解除操作が行われなかったらフリーズ演出を解除せずに実行する構成としたが、フリーズ演出の実行タイミングよりも前の所定タイミング(例えば特定ゲームの2ゲーム前まで)までに解除操作が行われなかったらフリーズ演出を解除しない構成としてもよい。なお、このような構成は、第2の実施形態及び第3の実施形態にも適用することができる。その際、第3の実施形態への適用にあたっては、上記所定タイミングまでに復帰操作(解除のキャンセル操作)が行われなかったら、フリーズ演出を解除する構成とすることができる。
また、フリーズ演出の実行が設定されている期間のうち予め定められた1又は複数の所定ゲームで解除操作が行われた場合にフリーズ演出の実行を解除する構成としてもよい。この場合、フリーズ演出の実行が設定されてから当該演出が実行されるまでの全体期間が操作監視対象になるのではなく、一部のゲームだけが操作監視対象となる。このため、遊技者は、一部のゲームで解除操作を行うか否かを選択するだけで済み、例えば、フリーズ演出の実行を望む遊技者が、上記全体期間でずっと解除操作を行わないように気を配る必要がなくなる。これにより、遊技者が遊技に集中しやすくなる。また、一部のゲームだけが操作監視対象となることで、制御処理の処理負荷を軽減することが可能になる。
(20)上記第1の実施形態では、特定のリーチ目(一部のリーチ目)が停止した場合にフリーズ演出の実行を解除する構成としたが、リーチ目の種類を問わずリーチ目が停止したらフリーズ演出の実行を解除する構成としてもよい。但し、ボーナス当選している状態又はその持ち越し状態である場合には、遊技者が特に意識しなくてもリーチ目に対応する絵柄組合せが比較的簡単に停止する遊技機においては、フリーズ演出の実行が過度に制限されるおそれがある。よって、フリーズ演出の実行機会を確保する上では、上記第1の実施形態の構成とすることが好ましい。なお、このことは上記第3の実施形態においても同様である。また、上記第2の実施形態において、特定のリーチ目が停止した場合に精算スイッチ59による解除操作が可能となる構成としてもよい。
(21)上記第1の実施形態は、リーチ目が停止しないタイミングで停止操作がなされた(第1操作が行われた)場合、事前設定されたフリーズ演出が特定ゲームにて実行され、リーチ目が停止するタイミングで停止操作がなされた(第2操作が行われた)場合、フリーズ演出の実行を解除する構成と見ることもできる。この場合の第1操作及び第2操作の各操作は異なるものであればよく、具体的な操作態様は上記に限定されるものではない。例えばストップスイッチ42〜44のうち最終停止操作に用いられるスイッチの操作時間が異なるもの(第2操作が長押し)等としたり、異なる操作手段を用いるものとしたりしてもよい。また、第1操作及び第2操作の各操作は、単一の操作に限られず、複数の操作から成立するものであってもよい。
(22)上記第1の実施形態(変形例1)では、特定の場合に限って解除報知を実行する構成としたが、解除操作が行われる都度、解除報知を実行する構成としてもよい。この場合、フリーズ演出の解除を希望して解除操作を行った遊技者が、解除操作が受け付けられたことを確認することが可能になる。
(23)上記第1の実施形態(変形例1)では、フリーズ演出の実行が設定されてから解除操作が実行されるまでのゲーム数FGが所定ゲーム数よりも多い場合に、リーチ目が停止したことを報知を行う構成としたが、かかる報知に代えて、BB当選又はその持ち越し状態であることを遊技者が認識又は予測可能な動画演出等を実行する構成としてもよい。また、特に報知を実行しない構成としてもよい。
(24)上記第1の実施形態(変形例1)において、フリーズ演出の実行が設定された後で且つフリーズ演出の実行前である所定タイミングまでに解除操作が行われた場合、解除報知を実行せず、上記所定タイミング以後に解除操作が行われた場合、解除報知を実行する構成としてもよい。かかる構成では、解除操作の実行が遅かった場合、遊技者がフリーズ演出の存在やその実行を解除できることを知らないで操作した可能性が高いとして、解除報知を実行する。これにより、知らないで操作した遊技者に対し、フリーズ演出の存在やその実行を解除できることを適切に知らせることができる。一方、解除操作の実行が早かった場合には、知っていて操作した可能性が高いとして、解除報知を実行しない。これにより、知っていて操作した遊技者において上記報知が煩わしくなることを抑制できる。
(25)上記第2の実施形態において、上記第1の実施形態の変形例3のように、BB当選又はその当選状態を遊技者が認識可能な演出が補助表示部65等にて実行された後、精算スイッチ59が操作されることで、フリーズ演出の実行が解除される構成としてもよい。この場合、BB当選を把握等した上でフリーズ演出を実行させるか否かを遊技者が選択することができる。例えば、BB当選が判明等したことでフリーズ演出への関心が低下し、フリーズ演出の実行を望まなくなった遊技者においては、上記演出の後、精算スイッチ59の操作(解除操作)を行うことで、フリーズ演出の実行を回避することができる。一方、フリーズ演出への関心が高く当該演出を見たい遊技者においては、解除操作を行わないことで、フリーズ演出を実施させることができる。かかる構成において、解除操作を教示する解除操作用報知(「精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ」等)は、補助表示部65等における上記演出の実行後に行われてもよいし、当該演出の中で(当該演出と同時に)行われてもよい。
また、上記第3の実施形態においても、BB当選又はその当選状態を遊技者が認識可能な演出が補助表示部65等にて実行され、且つ、フリーズ演出の実行タイミングまでに精算スイッチ59が操作されなかった場合に、フリーズ演出を解除する構成としてもよい。この場合でも、BB当選を把握等した上でフリーズ演出を実行させるか否かを遊技者が選択することができる。
(26)上記第2の実施形態において、上記第1の実施形態の変形例4のように、フリーズ演出の解除に代えて、他の演出に変更する構成としてもよい。このことは第3の実施形態においても同様である。
(27)上記第2の実施形態では、リーチ目が停止した後、精算スイッチ59が操作された場合、一律にフリーズ演出の実行を解除する構成としたが、リーチ目が停止してから精算スイッチ59が操作されるまでのゲーム数や期間に応じて、フリーズ演出の実行を解除するか否かを切り替える構成としてもよい。この場合、上記第1の実施形態の変形例5と同様に、上記ゲーム数が所定ゲーム数以下の場合又は上記期間が所定期間以下の場合、フリーズ演出の実行を解除し、上記ゲーム数が所定ゲーム数よりも多い場合又は上記期間が所定期間よりも長い場合、フリーズ演出の実行を解除しない構成とするとよい。また、フリーズ演出の実行が設定されてから精算スイッチ59が操作されるまでのゲーム数又は期間や、フリーズ演出の実行が設定されてからリーチ目が停止するまでのゲーム数又は期間に応じて、フリーズ演出の実行を解除するか否かを切り替える構成としてもよい。
(28)上記第2の実施形態では、フリーズ演出の解除に、リーチ目を停止させる操作(1段階目の操作)と精算スイッチ59の操作(2段階目の操作)とを要する構成であるが、これらの各操作は、上記に限定されるものではなく、遊技者による操作であればよい。但し、BB当選を把握等した上でフリーズ演出の実行を解除するか否かを選択できる点に鑑みれば、1段階目の操作は、BB当選又はその持ち越し状態を遊技者が認識又は予測可能となる演出の実行契機となる操作であることが好ましい。
また、1段階目の操作と2段階目の操作とは必ずしも異なる操作である必要はなく、同じ操作であってもよい。この場合、同じ操作を繰り返すだけでフリーズ演出の実行を解除することができる。但し、遊技者が何気なく操作を繰り返した場合までも、フリーズ演出の実行が解除されてしまうことから、遊技者にとって不本意なフリーズ演出の解除を抑制する観点からすると、異なる操作とすることが好ましい。また、フリーズ演出の解除に3段階以上の操作を要する構成としてもよい。
(29)上記第2の実施形態では、1段階目の操作を、ストップスイッチ42〜44を用いた操作とする構成としたが、ストップスイッチ42〜44を用いない操作としてもよい。この場合、遊技中の誤操作を抑制する上では、ストップスイッチ42〜44及びスタートレバー41以外の操作手段を用いる操作とするとよい。また、2段階目の操作について、ストップスイッチ42〜44やスタートレバー41を用いる操作としてもよい。
(30)上記第2の実施形態(変形例1)において、フリーズ演出の実行が設定されてからリーチ目が停止するまでのゲーム数又は期間に応じて、解除操作用報知の有無を切り替える構成としてもよい。この場合、上記ゲーム数が所定ゲーム数未満の場合に解除操作用報知を実行せず、上記ゲーム数が所定ゲーム数より多い場合に解除操作用報知を実行する構成とするとよい。
(31)上記第2の実施形態(変形例2)において、フリーズ演出が実行されている状況下での解除操作用報知と、フリーズ演出が実行されていない状況での解除操作用報知との報知態様を異ならせる構成としてもよい。この場合、報知態様の違いからBB当選(フリーズ発生)を察知する遊技性を付与することができる。
(32)上記第3の実施形態において、フリーズ演出の実行が設定された後、特定のリーチ目が停止した場合に、設定されたフリーズ演出の解除処理を実行し、その後、当初の設定により設定されたフリーズ演出の実行タイミングまでに精算スイッチ59が操作された場合に、フリーズ演出の復帰処理(フリーズ演出実行の再設定処理)を実行する構成としてもよい。この場合、当初に設定されたフリーズ演出と、再設定されたフリーズ演出との整合(実行タイミングやフリーズ演出の種類等の整合)を図るため、解除処理に際し、当初の設定処理により設定された実行タイミング等の情報を破棄せず、そのまま保持する構成とするとよい(フリーズカウンタFC等の更新が必要な情報については引き続き更新処理を実行する)。これによれば、フリーズ演出の再設定がなされた場合、当初の設定をそのまま引き継いでフリーズ演出を実行することができる。
(33)上記第3の実施形態では、フリーズ演出の解除操作(特定のリーチ目を停止させる操作)と、解除のキャンセル操作(精算スイッチ59の操作)とを異なる操作としたが、これらの操作を同じ操作とする構成としてもよい。この場合、同じ操作を繰り返すだけでフリーズ演出の解除をキャンセルすることができる。但し、遊技者が何気なく操作を繰り返した場合までも、フリーズ演出の解除がキャンセルされてしまうことから、誤操作を抑制する上では異なる操作とすることが好ましい。
(34)上記第4の実施形態では、第5フリーズ演出と第6フリーズ演出とを設け、BB当選等を契機とする場合とレア役当選を契機とする場合とで動作態様が異なるフリーズ演出を実行する構成としたが、同一の動作態様によるフリーズ演出を実行する構成としてもよい。
(35)上記第4の実施形態では、レア役当選を契機とする第6フリーズ演出の実行を解除しない構成としたが、これを解除可能とする構成としてもよい。具体的には、レア役に当選した後(第6フリーズ演出の契機が発生した後)、第6フリーズ演出の実行前に、BB当選等でないことを遊技者が認識可能な所定演出が実行された場合、第6フリーズ演出の実行を解除する構成とする。遊技者がBB当選等を事前に認識又は予測している場合に限らず、BB等に当選していないことを事前に認識等している場合にも、改めてフリーズ演出が実行されると、煩わしく感じる場合があり得るため、本構成とすることで、遊技者がフリーズ演出を煩わしく感じることをより好適に抑制することが可能になる。
なお、所定演出としては、例えば、遊技者がBB当選に対応する絵柄組合せ(例えば赤7揃いや所定のリーチ目)が有効位置に停止するタイミングで停止操作を行ったにもかかわらず、有効位置に上記絵柄組合せが停止しないようにリール制御を行うものや、BB当選状態又はその持ち越し状態でない場合には、予め定められた所定の絵柄組合せが有効位置に停止可能となる一方、BB当選状態又はその持ち越し状態では、停止操作タイミングにかかわらず、上記所定の絵柄組合せが有効位置に停止しないようにリール制御を行うものなどが考えられる。
(36)上記第4の実施形態では、ボーナス報知映像201を表示した場合に、その後も表示サイズの小さいボーナス報知映像202を表示する構成としたが、ボーナス報知映像202を表示しない構成としてもよい。すなわち、ボーナス報知映像201を表示した場合、その後の連続演出にてボーナス報知を行わない構成としてもよい。このことはボーナス報知用演出を上記第1乃至第3の実施形態に適用した場合にも同様である。
(37)上記第4の実施形態に対して上記第2の実施形態又は上記第3の実施形態の構成を適用してもよい。すなわち、リーチ目が停止した後、精算スイッチ59が操作された場合に、第5フリーズ演出の実行が解除される構成としたり、リーチ目が停止した後、精算スイッチ59が操作されると、第5フリーズ演出の実行が解除されず、リーチ目が停止した後、精算スイッチ59が操作されなければ、第5フリーズ演出の実行が解除される構成としたりしてもよい。
(38)上記第1の実施形態において、特定のリーチ目の停止(特定のリーチ目を停止させる操作の実行)に代えて、精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出の実行が解除される構成としてもよい。この構成によれば、遊技者が遊技を終了した際に、終了前に設定されたフリーズ演出が残存したままとなることを抑制できる。例えば、フリーズ演出が残存していると、次の遊技者が遊技を始めてすぐにフリーズ演出が実行される結果、遊技を終了した遊技者がBB当選となっていたことに事後的に気付き、気分を害するおそれがある。この点、本構成では、フリーズ演出の実行が設定されている場合、遊技を終了すべく遊技者が精算スイッチ59を操作すると、自動的にフリーズ演出の実行が解除されるため、次の遊技者が遊技を始めてすぐフリーズ演出が実行されることを抑制可能となる。なお、上記構成において、フリーズ演出の解除と併せてBB当選も解除(無効化)される構成としてもよい。
(39)上記第2の実施形態(変形例1)では、メダル返却処理が実行される期間において解除操作用報知(精算スイッチ59を押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行しない構成としたが、メダル返却処理が実行されたとした場合のメダルの払出枚数を把握し、その把握結果に基づいて解除操作用報知を実行するか否かを切り替える構成としてもよい。例えば、リーチ目が停止した以後、各ゲームのクレジット数(又はクレジット数とベット数との総数)を把握する。そして、把握したクレジット数が所定数(例えば0)以下の場合には、主制御装置101にて解除操作用報知を実行する旨のコマンドをセットし、解除操作用報知が実行されるようにする。一方、把握したクレジット数が所定数よりも多い場合には、上記コマンドをセットせず、解除操作用報知が実行されないようにする。このような構成によっても、解除操作用報知につられて遊技者が精算スイッチ59を操作した結果、メダル返却処理が実行されるという不都合の発生を抑制することができる。また、本構成では、ゲーム休止中であってもクレジット数が所定数以下であれば解除操作用報知が実行されるものとなり、解除操作用報知の実行頻度を多くすることができる。逆に、把握したクレジット数が所定数(例えば0)以下の場合には、解除操作用報知が実行されず、把握したクレジット数が所定数よりも多い場合には、解除操作用報知が実行される構成としてもよい。なお、これらの各構成は、上記第3の実施形態における復帰報知(フリーズ解除をキャンセルしたい場合は精算スイッチを押して)についても適用することができる。
(40)上記第2の実施形態では、メダル返却処理が実行されない期間において精算スイッチ59が操作された場合、解除フラグがオンし、フリーズ演出の実行が解除される構成としたが、メダル返却処理が実行される期間において精算スイッチ59が操作された場合も、フリーズ演出の実行が解除される構成としてもよい。この場合、フリーズ演出の実行が設定された後、リーチ目が停止した状況において、メダル返却処理が実行される期間に精算スイッチ59が操作された場合、フリーズ演出の解除とメダル返却処理との両方が実行されるものとなる。
また、上記構成において、精算スイッチ59が操作された場合にフリーズ演出の解除とメダル返却処理との両方を実行するのではなく、フリーズ演出の解除のみが実行される構成としてもよい。つまり、フリーズ演出の解除が可能な状況下で精算スイッチ59が操作された場合、フリーズ演出の解除が優先して行われる構成としてもよい。このような構成によれば、フリーズ演出を解除するつもりで精算スイッチ59を操作した場合に、併せてメダル返却処理まで実行されることを抑制できる。また、フリーズ演出の解除が行われず、メダル返却処理のみが実行される構成としてもよい。
なお、これらのフリーズ演出の解除とメダル返却処理との両方を実行する構成やいずれかを優先化する構成は、上記第1の実施形態において精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出が解除される構成とした場合や、上記第3の実施形態における復帰操作(フリーズ演出解除のキャンセル操作)についても適用することができる。
(41)上記第2の実施形態において、メダル返却処理が実行されたとした場合のメダルの払出枚数を把握し、その把握結果に基づいてフリーズ演出の実行を解除するか否かを切り替える構成としてもよい。例えば、リーチ目が停止した場合のクレジット数(又はクレジット数とベット数との総数)を把握する。そして、把握したクレジット数が所定数(例えば0)よりも多い場合には、フリーズ演出の実行を解除しない。一方、把握したクレジット数が所定数以下の場合には、フリーズ演出の実行を解除する。このような構成によっても、メダルの払い出しがなされる状況下でフリーズ演出を解除する目的の操作がなされることを抑制できる。逆に、把握したクレジット数が所定数(例えば0)以下の場合には、フリーズ演出を解除せず、把握したクレジット数が所定数よりも多い場合には、フリーズ演出を解除する構成としてもよい。なお、これらの各構成は、上記第1の実施形態において精算スイッチ59の操作によりフリーズ演出が解除される構成とした場合や、上記第3の実施形態における復帰操作についても適用することができる。
(42)上記各実施形態では、解除操作の実行により、事前設定された1のフリーズ演出の実行が解除される構成としたが、フリーズ演出実行の事前設定を前提とせず、上記解除操作の実行によりその後のフリーズ演出の実行が解除される(フリーズ演出が実行されなくなる)構成としてもよい。その場合、不実行となるフリーズ演出の回数は1に限られるものではなく、複数であってもよく、例えば上記解除操作が実行され、その後、当該解除の解除操作が実行されるまで、フリーズ演出が実行されないようになる構成であってもよい。
(43)上記各実施形態において、精算スイッチ59が操作される都度、フリーズ演出を実行するか否かを切り替える構成としてもよい。例えば、フリーズ演出の実行が設定されている状況下で1回目の精算スイッチ59の操作がなされると、フリーズ演出の実行を解除し、2回目の操作がなされると、フリーズ演出の実行を復帰させ、再び操作されると、再解除する構成とする。
(44)上記各実施形態において、フリーズ演出の実行が設定された場合、精算スイッチ59を操作することで、フリーズ演出が実行される(精算スイッチ59を操作しなければ、設定されたフリーズ演出が実行されない)構成としてもよい。
(45)上記各実施形態では、遊技機として所謂A+ARTタイプのスロットマシンを例示したが、本発明は、フリーズ演出が実行されるスロットマシンに広く適用することができ、例えばノーマルタイプ(所謂Aタイプ)のスロットマシンにも適用することが可能である。
(46)フリーズ演出において「赤7」図柄揃いを一時停止させる構成としたが、一時停止させない構成としてもよいし、一時停止させる図柄組合せを変更してもよい。
(47)移行役(第1BB、第2BB、CB)の入賞時にはメダル払出が行われない構成としたが、メダル払出が行われる構成としてもよい。
(48)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(49)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
例えば、パチンコ機や球使用回胴式遊技機において、出玉率等に変化を与える設定値を複数段階有する構成とし、これらの設定値の示唆や教示演出として、上記各発明を適用してもよい。この場合、大当たり確率が高低となる高確率状態と低確率状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高確率状態として適用してもよく、所定の入球部への入球率が高低となる高入球状態と低入球状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高入球状態として、上記各発明を適用してもよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記駆動制御手段が、前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させることを通常遊技動作とし、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技動作(フリーズ演出)が行われるように各前記周回体を制御する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
特定契機(BB当選又はVB当選)が発生した場合、当該特定契機が発生したゲームよりも後の特定ゲームにて前記特定遊技動作が行われるように設定する特定遊技動作設定手段(主制御装置101によるBB当選用処理又はVBモード当選用処理を実行する機能)と、
前記特定遊技動作設定手段が設定されている状況で前記特定ゲームが実行された場合、前記特定遊技動作を実行する特定遊技動作実行手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記特定遊技動作設定手段により前記特定遊技動作の実行が設定された後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、予め定められた所定条件が成立することに基づいて、前記特定遊技動作実行手段による前記特定遊技動作の設定又は前記特定遊技動作の実行を解除することが可能な解除手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、特定契機が発生した場合、通常の各周回体の動作(通常遊技動作)とは異なる特定遊技動作が行われる。特定遊技動作は、遊技演出を盛り上げて演出効果を高めることができるが、その反面、通常遊技動作の開始又は進行を制限するため、一定時間遊技を進められなくなる制約を遊技者に強いることにもなる。このため、遊技者によっては特定遊技動作の実行を望まない場合があり得る。この点、本構成では、上記特定契機が発生した場合、特定契機が発生したゲームよりも後の特定ゲームで特定遊技動作が行われるように設定することで、特定遊技動作の実行を設定してから実際に実行されるまでの間に時間的な猶予を確保する。そして、この期間において所定条件が成立すれば特定遊技動作の設定又は設定された特定遊技動作の実行が解除されるものとなっている。これにより、特定遊技動作が実行されることを回避して遊技することが可能になる。一方で、上記所定条件が成立しなければ、当初の設定どおりに特定遊技動作が実行される。つまり、特定遊技動作による遊技の盛り上げ効果を担保しつつも、当該動作を遊技者が煩わしく感じることを抑制可能となる。
なお、本特徴において「前記特定遊技動作実行手段による前記特定遊技動作の設定又は前記特定遊技動作の実行を解除することが可能な解除手段」は、「前記特定ゲームにおける前記特定遊技動作が実行されないようにすることが可能な解除手段」と表現することもできる。
特徴A2.前記所定条件は、遊技者により所定操作が行われた場合、成立するものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者の操作により特定遊技動作の解除条件が成立するため、特定遊技動作を実行させるか否かを遊技者の意思で変更することが可能になる。
特徴A3.前記所定条件は、遊技者により前記停止操作手段を用いた所定操作が行われた場合、成立するものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記特徴A1の遊技機は、始動操作手段の操作により周回体の周回を開始させ、停止操作手段の操作により周回している周回体を停止させることで、遊技を進めるものとなっている。このような前提の下、停止操作手段を用いた所定操作により特定遊技動作の解除条件が成立する構成とすることで、遊技者に対して過度に特殊な操作を要求することなく特定遊技動作の実行を解除することが可能になる。
特徴A4.前記所定条件は、予め定められた特定の絵柄組合せが前記有効位置に停止した場合、成立するものであることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定の絵柄組合せが有効位置に停止すれば特定遊技動作が解除される一方、そのような絵柄組合せが停止しなければ特定遊技動作の解除がなされない。すなわち、一部の停止操作に限って特定遊技動作の解除操作として機能する構成としたため、解除の意思がないにも関わらず特定遊技動作を解除してしまう誤操作を抑制することができ、遊技者の意思が適切に反映された解除を実施することが可能になる。
また、遊技者からすると、特定の絵柄組合せが有効位置に停止することが特定遊技動作が解除される合図となるため、解除条件が成立したか否かを遊技者が判別することができる。特に、本構成の前提となる上記特徴A1の遊技機は、有効位置に停止する絵柄組合せの如何によって特典が付与されたり、されなかったりする構成となっているため、遊技者は、高い関心を寄せて停止絵柄を見ていることが想定される。このような前提の下、本構成を採用したことで、特定遊技動作の実行が解除されたか否かを遊技者が見逃しにくい構成とすることができる。
特徴A5.前記特定の絵柄組合せは、リーチ目に対応する絵柄組合せであることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
例えばボーナス当選を察知したことで、遊技者のその後の演出の関心が低下する場合が考えられるが、そのような遊技者にとって、改めて特定遊技動作が実行されると、遊技進行が制限されて煩わしくなるおそれがある。この点、本構成では、リーチ目が停止するか否かに基づき、遊技者がボーナス当選を認識していそうか否かを遊技機側で判断する。そして、認識しているであろうと判断される場合には、予定していた特定遊技動作の実行を解除可能とするように自動制御する構成となっている。このような構成であることで、遊技者がボーナス当選を認識している状況で特定遊技動作が実行されることを抑制することができる。一方、リーチ目が停止せず、遊技者がボーナス当選を認識していないであろうと判断される場合には、当初の予定どおりに特定遊技動作を実行し、これによって遊技を好適に盛り上げることができる。つまり、特定遊技動作による遊技の盛り上げ効果を担保しつつも、当該動作を遊技者が煩わしく感じやすい状況下ではその実行を制限し、当該動作が煩わしくなることを好適に抑制可能となる。
また、本構成では、リーチ目の停止を特定遊技動作の実行解除のための解除操作と見ることもできる。つまり、特定遊技動作の実行を望まない遊技者は、リーチ目を停止させることで、特定遊技動作の実行を回避することが可能となるというものである。この場合、本特徴の構成であることで、ボーナス当選の把握と同時に特定遊技動作の解除が果たされるため、改めて解除のための専用操作を行う必要がなく、解除操作に伴う煩わしさを抑制することが可能になる。
なお、本特徴は「前記抽選手段の抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となり、前記有効位置に前記特定移行結果に対応した移行用の絵柄組合せ(BB役又はVBモードに対応する絵柄組合せ)が停止した場合に、遊技者にとって有利な有利状態(BB、VBモード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)を備え、前記抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組み合わせが停止するまで前記特定移行結果の当選状態が持ち越される構成であり、前記特定の絵柄組合せは、前記移行用の絵柄組合せとは異なるものであって、前記特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態である場合に停止可能であり、前記特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態ではない場合に停止不能である特殊絵柄組合せ(リーチ目に対応する絵柄組合せ)である」と表現することもできる。
特徴A6.リーチ目に対応する絵柄組合せが複数種類設定されており、
前記所定条件は、複数種類の前記リーチ目に対応する絵柄組合せのうち一部の絵柄組合せが前記有効位置に停止した場合、成立し、他の絵柄組合せが前記有効位置に停止した場合、成立しないものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成では、所定条件の成立契機となるリーチ目が一部のリーチ目に制限されているため、特定遊技動作の実行が過度に制限されることを抑制できる。
特徴A7.前記抽選手段は、役の抽選を行うものであり、
前記特典付与手段は、前記抽選手段の抽選結果が所定役(チェリー等)当選であって前記有効位置に前記所定役に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定役に対応する特典を付与可能であり、
前記所定役に当選している状況で特定操作態様(第1操作態様)により前記停止操作手段が操作された場合、前記有効位置に前記所定の絵柄組合せが停止可能となる一方、前記特定操作態様とは異なる操作態様(第2操作態様)により前記停止操作手段が操作された場合、前記有効位置に前記所定の絵柄組合せが停止不能となる構成であり、
前記一部の絵柄組合せは、前記特定操作態様により前記停止操作手段が操作された場合、前記有効位置に停止不能となる一方、前記特定操作態様とは異なる操作態様により前記停止操作手段が操作された場合、前記有効位置に停止可能となるものであることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
本構成によれば、特定遊技動作を解除可能とするリーチ目が所謂DDT打法では停止しないリーチ目となる。この場合、遊技者が当選役の取りこぼしが発生しないように各周回体の停止操作を行っている中で偶発的に停止したリーチ目ではなく、遊技者が意識して停止させたリーチ目の停止により特定遊技動作の実行が解除され得るものとなる。つまり、後者のリーチ目は、当該リーチ目の停止により遊技者がボーナス当選を察知した可能性が高いと想定されるため、そのようなリーチ目の停止により特定遊技動作の実行を解除可能とすることで、遊技者がボーナス当選を察知していないにもかかわらず特定遊技動作の実行が解除されることを抑制可能となる。
特徴A8.前記特定の絵柄組合せ(第11再遊技役)は、前記停止操作手段が第1停止操作態様で操作された場合に前記有効位置に停止し、前記停止操作手段が前記第1停止操作態様とは異なる第2停止操作態様で操作された場合に前記有効位置に停止しないものであり、
前記特定遊技動作設定手段により前記特定遊技動作の実行が設定されている状況で、前記第1停止操作態様及び前記第2停止操作態様の少なくとも一方の操作態様を遊技者が認識可能となる態様報知(押し順報知)を実行する態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作を解除させるための操作方法又は当該解除を回避するための操作方法が教示されるため、遊技者の技量を問わず、誰でも特定遊技状態を解除することが可能になる。また、上記教示を、特定遊技動作の実行が設定されている状況で行う構成であるため、特定遊技動作の実行を望まない遊技者に対しては解除操作の必要性を伝える報知としても機能させることができる。つまり、遊技者が解除操作を行う必要がある状況でその方法を知らせることができ、解除のし忘れを防止できると同時に、解除方法が分からなくて困惑する事態の発生を抑制することができる。
特徴A9.前記抽選手段の抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となり、前記有効位置に前記特定移行結果に対応した移行用の絵柄組合せ(BB役又はVBモードに対応する絵柄組合せ)が停止した場合に、遊技者にとって有利な有利状態(BB、VBモード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)を備え、
前記抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組み合わせが停止するまで前記特定移行結果の当選状態が持ち越される構成であり、
前記所定条件は、前記特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態であることを遊技者が認識又は予測可能な演出(リーチ目停止や、ボーナス当選を報知又は示唆する演出、プレミアム演出などの実質的にボーナス当選が確定する演出)が実行された場合、成立するものであることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれかに記載の遊技機。
例えば特定移行結果への当選を察知したことで、遊技者のその後の演出への関心が低下する場合が考えられるが、そのような遊技者にとって、改めて特定遊技動作が実行されると、遊技進行が制限されて煩わしく感じるおそれがある。この点、本構成では、特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態であることを遊技者が認識又は予測可能な演出が実行されたか否かに基づき、遊技者が上記当選状態等を認識していそうか否かを遊技機側で判断する。そして、認識しているであろうと判断される場合には、予定していた特定遊技動作の実行を解除可能とするように自動制御する構成となっている。このような構成であることで、遊技者が上記当選状態等を認識している状況で特定遊技動作が実行されることを抑制することができる。一方、上記演出が実行されず、遊技者が上記当選状態等を認識していないであろうと判断される場合には、当初の予定どおりに特定遊技動作を実行し、これによって遊技を好適に盛り上げることができる。つまり、特定遊技動作による遊技の盛り上げ効果を担保しつつも、当該動作を遊技者が煩わしく感じやすい状況下ではその実行を制限し、当該動作が煩わしくなることを好適に抑制可能となる。また、本構成では、特定移行結果の察知と同時に特定遊技動作の解除が果たされるため、改めて解除のための専用操作を行う必要がなく、解除操作に伴う煩わしさを抑制することが可能になる。
特徴A10.前記解除手段により前記解除が行われた場合、前記特定遊技動作が実行されないことを遊技者が認識可能な解除報知(フリーズストックを解除したよ)を実行可能な解除報知実行手段(主制御装置101によるステップS3813の処理を実行する機能)と、
前記所定条件の成立タイミングを把握する把握手段(主制御装置101によるステップS3802〜ステップS3806,ステップS3803,ステップS3812の処理を実行する機能)と、
前記把握手段の把握結果に基づいて、前記解除報知実行手段により前記解除報知を実行するか否かを切り替える報知切替手段(主制御装置101によるステップS3812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれかに記載の遊技機。
特定遊技動作が解除されたことの報知は、解除操作が受け付けられたことの通知になり、特定遊技動作の解除を希望して解除条件を成立させた遊技者にとっては、利便性のよいものとなる。しかしながらその反面、解除の意思がなく偶然に解除条件を成立させた遊技者にとっては、見ることができたはずの特定遊技動作を見ることができないようにしてしまったことの通知になり、遊技者の落胆を招くおそれがある。この点、本構成では、所定条件(解除条件)の成立タイミングを把握し、その結果を踏まえて上記報知を行うか否かが切り替えられる。これにより、解除条件の成立が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で上記報知を行うことができる。よって、意図的に解除させた遊技者に対しては解除操作が受け付けられたことを通知しつつ、特定遊技動作の実行を意図せず解除させた遊技者に対してはその落胆を抑制することが可能になる。
特徴A11.前記把握手段は、前記特定遊技動作設定手段により前記特定遊技動作の実行が設定されてから前記所定条件が成立するまでのゲーム数又は期間を把握するものであることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成では、特定遊技動作の実行が設定されてから解除条件が成立するまでのゲーム数や期間に応じて、解除報知を行うか否かが切り替えられる。これにより、特定遊技動作の設定後、速やかに解除条件が成立したかなどを踏まえて解除報知の切り替えを行うことができる。よって、解除条件の成立が遊技者の意思に基づくものであるか否かに応じた解除報知の実行を好適に行うことが可能になる。
特徴A12.前記報知切替手段は、前記把握手段により把握された前記成立タイミングが前記特定遊技動作設定により設定された前記特定遊技動作の実行タイミングよりも前の所定タイミングよりも前である場合、前記解除報知が実行されるようにし、前記把握手段により把握された前記成立タイミングが前記所定タイミング以後である場合、前記解除報知が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴A10又は特徴A11に記載の遊技機。
上記構成では、特定遊技動作の設定後、速やかに解除条件が成立した場合には、特定遊技動作の実行を解除できること及びその解除条件の成立方法を知っている遊技者が、解除の意思を持って成立させたものとみなし、特定遊技動作が解除されたことの報知を実行する。一方、特定遊技動作の設定後、遅くに解除条件が成立した場合には、特定遊技動作の実行を解除できることやその解除条件の成立方法を知らない遊技者が、解除の意思がなく偶然に解除条件を成立させたものとみなし、上記報知を実行しない。これにより、意図的な解除であるか否かを適切に判別し、報知を実行するか否かを使い分けることができる。
なお、本特徴を上記特徴A11に適用する場合、本特徴の構成を「前記報知切替手段は、前記把握手段により把握された前記ゲーム数又は前記期間が所定ゲーム数未満又は所定期間未満である場合、前記解除報知実行手段による前記解除報知が実行されるようにし、前記把握手段により把握された前記ゲーム数又は前記期間が前記所定ゲーム数以上又は前記所定期間以上である場合、前記解除報知実行手段による前記解除報知が実行されないようにするものである」と表現することもできる。
特徴A13.前記所定条件の成立タイミングを把握する把握手段と、
前記把握手段の把握結果に基づいて、前記解除手段による前記解除を実行するか否かを切り替える解除切替手段と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、所定条件(解除条件)の成立により一律に特定遊技動作を解除するのではなく、解除条件の成立タイミングを把握し、その結果を踏まえて特定遊技動作を解除する否かを切り替える。これにより、解除条件の成立が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で上記解除を行うことができる。よって、遊技者にとって不本意な解除の発生を抑制することが可能になる。
なお、本特徴に関して上記特徴A11に倣い、特定遊技動作の実行が設定されてから所定条件が成立するまでのゲーム数又は期間を把握する構成としてもよい。また、上記特徴A12に倣い、所定条件の成立タイミングが早い場合に解除を実行し、成立タイミングが遅い場合に解除を実行しない構成としてもよい。
特徴A14.前記抽選手段の抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となり、前記有効位置に前記特定移行結果に対応した移行用の絵柄組合せ(BB役又はVBモードに対応する絵柄組合せ)が停止した場合に、遊技者にとって有利な有利状態(BB、VBモード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)を備え、
前記抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組み合わせが停止するまで前記特定移行結果の当選状態が持ち越される構成であり、
前記所定条件は、前記特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態であることを遊技者が認識又は予測可能な演出(リーチ目停止や、ボーナス当選を報知又は示唆する演出、プレミアム演出などの実質的にボーナス当選が確定する演出等)が実行された後、遊技者により所定操作(精算スイッチ59の操作)が行われた場合、成立するものであることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成では、抽選結果が特定移行結果となった場合又はその持ち越し状態である場合、それを遊技者が認識又は予測可能な演出が実行される。よって、遊技者は当該演出を見ることで、内部的に特定移行結果に当選していることを把握等することができる。そして、このような演出が実行された後、遊技者により所定操作が行われることで、所定条件(解除条件)が成立する。このため、例えば特定移行結果の当選を察知したことで特定遊技動作への関心が低下し、特定遊技動作の実行を望まなくなった遊技者においては、上記演出の後、所定操作を行うことで、特定遊技動作の実行を回避することができる。一方、特定遊技動作への関心が高く、特定移行結果の当選を察知してもなお特定遊技動作を見たい遊技者においては、所定操作を行わないことで、特定遊技動作を実施させることができる。つまり、遊技者が特定移行結果の当選を把握等した上で、改めて特定遊技動作を実行させるか否かを選択することが可能になる。
また、本構成では、特定移行結果の当選を把握等できる演出と特定遊技動作とが択一的にならず、それらの両方を実行させることができる。よって、両方を見たいという遊技者の要望に対しても柔軟に対応することが可能になる。
特徴A15.前記演出が実行された場合又は実行される場合、前記所定操作の操作態様を遊技者が認識可能となる操作用報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する操作用報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
上記構成では、遊技者に解除のための必要操作が教示されるため、遊技者が予め解除方法を知っていなくても特定遊技動作の実行を解除することが可能になる。加えて、上記演出が実行された場合、すなわち、特定遊技動作の解除が可能となったタイミングで操作用報知を実行するため、特定遊技動作の実行を望まない遊技者が解除方法を知りたい状況で、それを知らせることが可能になる。
特徴A16.前記操作用報知実行手段としての第1報知実行手段と、
前記特定遊技動作設定手段により前記特定遊技動作の実行が設定されていない場合、予め定められた実行条件の成立に基づいて前記操作用報知を実行する第2報知実行手段と、
を備えていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
操作用報知の実行は、特定遊技動作の解除を望む遊技者にとっては、解除操作の必要時に何をすべきかが知らされるものとなり、利便性がよい。しかしながらその反面、上記演出から特定遊技動作の実行までは予測していなかったり、上記演出を見逃していたりした遊技者に対しては、特定遊技動作が実行されることの事前告知として機能してしまい、遊技者の驚きを誘うという特定遊技動作の魅力が損なわれる懸念がある。この点、本構成では、特定遊技動作の実行が設定されていない場合でも操作用報知が実行されるため、操作用報知の実行により特定遊技動作の実行が一義的に定まらないものとなる。これにより、上記演出の実行時に操作用報知を実行しても、当該報知が特定遊技動作の事前告知となることを抑制できる。つまり、特定遊技動作の演出効果が低下するのを抑制しつつ、遊技者に解除操作を適切に知らせることが可能になる。
なお、本特徴を「前記所定操作の操作態様を遊技者が認識可能となる操作用報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する操作用報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備え、前記操作用報知実行手段は、前記特定遊技動作設定手段により前記特定遊技動作の実行が設定されていない場合、予め定められた実行条件の成立に基づいて前記操作用報知を実行することを特徴とする特徴A14に記載の遊技機」と変更してもよい。つまり、第1報知実行手段を備えないで第2報知実行手段を備える(特定遊技動作の実行が設定されている場合には操作用報知を実行せず、特定遊技動作の実行が設定されていない場合にのみ操作用報知を実行する)構成としてもよい。
特徴A17.前記第1報知実行手段により実行される前記操作用報知と、前記第2報知実行手段により実行される前記操作用報知とで、それら各前記操作用報知の報知態様が識別不可となっていることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
例えば、各操作用報知の報知態様が異なるとその違いから特定遊技動作の実行を察知できるおそれがあるが、本構成によれば、そのような不都合の発生を抑制し、上記特徴A16の効果を増強することが可能になる。
なお、本特徴の「それら各前記操作用報知の報知態様が識別不可となっている」は、「それら各前記操作用報知の報知態様が共通となっている」と表現することもできる。
特徴A18.前記所定条件の成立タイミングを把握する把握手段と、
前記把握手段の把握結果に基づいて、前記解除手段による前記解除を実行するか否かを切り替える解除切替手段と、
を備えていることを特徴とする特徴A14乃至A17のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、所定条件(解除条件)の成立により一律に特定遊技動作を解除するのではなく、解除条件の成立タイミングを把握し、その結果を踏まえて特定遊技動作の実行を行うか否かを切り替える。これにより、解除条件の成立が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で上記解除を行うことができる。よって、遊技者にとって不本意な解除の発生を抑制することが可能になる。
なお、本特徴に関して上記特徴A11に倣い、特定遊技動作の実行が設定されてから所定条件が成立するまでのゲーム数又は期間を把握する構成としてもよい。また、上記特徴A12に倣い、所定条件の成立タイミングが早い場合に解除を実行し、成立タイミングが遅い場合に解除を実行しない構成としてもよい。
特徴A19.前記所定条件は、遊技者による第1操作(リーチ目を停止させる操作)と、前記第1操作とは異なるものであって遊技者による第2操作(精算スイッチ59の操作)とを含む複数の操作が行われた場合、成立するものであることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定条件が複数の操作により成立するため、例えば偶然に第1操作を行ったりしても、それだけでは特定遊技動作の実行が解除されない。よって、遊技者に解除の意思がないにも関わらず特定遊技動作の実行が解除されてしまう事態の発生を抑制することが可能になる。
本特徴に対して上記特徴A15乃至A19のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
特徴A20.前記解除手段は、前記所定条件が成立した後、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作の実行タイミングの前に特定条件が成立した場合、前記特定遊技動作が実行され、前記所定条件が成立した後、前記実行タイミングの前に前記特定条件が成立しない場合、前記特定遊技動作が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成では、特定遊技動作の実行が設定された場合、所定条件の成立後、特定条件が成立しなければ、特定遊技動作が実行されないものとなる。よって、特定遊技動作の実行を望まない遊技者においては、上記各条件のうち所定条件のみを成立させれば、特定遊技動作の実行を解除することができる。一方、所定条件の成立後、特定条件を成立させると、特定遊技動作が実行されるものとなる。よって、特定遊技動作の実行を望む遊技者が偶然に所定条件を成立させた場合でも、特定条件を成立させることで特定遊技動作を実行させることができる。つまり、特定遊技動作の解除をキャンセルすることが可能になる。このように本構成によれば、特定遊技動作の解除を可能としながらも、誤って解除操作がなされた場合の救済を図ることが可能になる。
特徴A21.前記解除手段は、前記所定条件が成立した後、前記実行タイミングよりも前の所定タイミングまでに前記特定条件が成立しない場合、前記特定遊技動作実行手段による前記特定遊技動作の設定又は前記特定遊技動作の実行を解除するものであることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
上記構成では、所定条件を成立させたら特定遊技動作の実行が解除され、その後、特定条件を成立させたら解除が無効化されるという仕組みの実現にあたり、所定条件が成立した時点で特定遊技動作の実行を解除するのではなく、キャンセル(解除の無効化)が可能な期間の経過を待って特定遊技動作の実行を解除する構成となっている。例えば、所定条件が成立したら一旦特定遊技動作の解除処理を実行し、その後に特定条件が成立したら上記解除処理の無効化処理を実行する構成であると、解除処理及び無効化処理をそれぞれ実行する必要がある。この点、本構成では、所定条件の成立後、特定条件が成立した場合、解除処理及び無効化処理のいずれも実行せず、当初の実行設定をそのまま維持するだけで足りる。よって、制御処理に要する処理負荷を大幅に軽減することができる。また、所定条件の成立後に特定条件が成立しない場合の解除処理は必要であるものの、無効化処理についてはそれ自体実行しないことから、そのための構成を省略することができる。よって、構成の簡単化を図ることも可能になる。
また、特定遊技動作を一旦解除し、特定条件の成立により解除を無効化する構成では、解除を無効化した際(特定遊技動作を復帰させた際)、特定遊技動作設定手段によりなされた当初の設定(特定遊技動作の実行タイミング等)との整合をどのようにして図るかという問題が生じ、そのための対策が必要となる。この点、本構成では、所定条件が成立しその後特定条件が成立する場合、特定遊技動作設定手段によりなされた当初の設定に従って特定遊技動作を実行させるだけで済むため、上記問題が生じず、簡単な構成とすることができる。
なお、本特徴は「前記解除手段は、前記所定条件が成立した後、前記実行タイミングよりも前の所定タイミングまでに前記特定条件が成立した場合、前記特定遊技動作の実行を解除せず、前記所定タイミングまでに前記特定条件が成立しない場合、前記特定遊技動作の実行を解除するものである」と表現することもできる。
特徴A22.前記抽選手段の抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となり、前記有効位置に前記特定移行結果に対応した移行用の絵柄組合せ(BB役又はVBモードに対応する絵柄組合せ)が停止した場合に、遊技者にとって有利な有利状態(BB、VBモード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)を備え、
前記抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組み合わせが停止するまで前記特定移行結果の当選状態が持ち越される構成であり、
前記所定条件は、前記特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態であることを遊技者が認識又は予測可能な演出(リーチ目停止や、ボーナス当選を報知又は示唆する演出、プレミアム演出などの実質的にボーナス当選が確定する演出)が実行された場合、成立するものであることを特徴とすることを特徴とする特徴A20又は特徴A21に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定移行結果の認識等が可能な演出と特定遊技動作との重複実施が抑制され、遊技者が特定移行結果への当選を事前に把握している中で特定遊技動作が実行されることを抑制することができる。例えば特定移行結果への当選を察知したことで特定遊技動作への関心が低下することが考えられるが、そのような遊技者にとっては、改めて特定遊技動作が実行されると、煩わしく感じるおそれがある。この点、本構成によれば、そのような演出の実行により所定条件が成立し、その後に特定条件の成立がなければ、特定遊技動作が実行されないため、上記不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。一方で、特定遊技動作への関心が高く、特定移行結果の当選を察知してもなお特定遊技動作を見たい遊技者においては、所定条件の成立後、特定条件を成立させることで、特定遊技動作を実施させることができる。つまり、本構成によれば、特定遊技動作の実行を望まない遊技者にとっての利便性を損なわずに、遊技者にとって不本意な解除を抑制することが可能になる。
特徴A23.前記所定条件が成立した場合、前記特定遊技動作の実行を解除する解除操作がなされたこと又は前記特定遊技動作が実行されないことを遊技者が認識可能となる解除報知を実行する解除報知実行手段(表示制御装置81によるステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A20乃至A22のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、解除報知の実行により、特定遊技動作の実行を解除したい遊技者に対しては、解除操作が受け付けられたことやその後の操作が不要であることを知らせることができる。一方、解除したくない遊技者に対しては、特定条件を成立させる必要があることの通知となり、遊技者の意に反して特定遊技動作が解除される不都合の発生を抑制できる。
特徴A24.前記所定条件が成立した場合、前記特定遊技動作が実行されるようにできること又はそのための操作を遊技者が認識可能となる特定報知を実行する特定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A20乃至A23のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作を実行させ得ることやそのための必要操作を遊技者が予め知っていなくても、特定遊技動作を解除したくない場合に当該解除を適切にキャンセルすることが可能になる。なお、本特徴を上記特徴A23に適用した場合、解除報知及び特定報知を同時に行ってもよいし、各別に行ってもよい。
特徴A25.遊技者により第1操作(ストップスイッチ42〜44によりリーチ目を停止させる操作)が行われた場合、前記所定条件が成立し、遊技者により前記第1操作とは異なる第2操作(精算スイッチ59の操作)が行われた場合、前記特定条件が成立するようにする手段を備えていることを特徴とする特徴A20乃至A24のいずれかに記載の遊技機。
例えば、所定条件を成立させる操作(第1操作)と特定条件を成立させる操作(第2操作)とが同じ操作であると、特定遊技動作の実行を解除したい遊技者が、第1操作を行った際にそれが遊技機に受け付けられたのかが判然とせず、再度同じ操作を繰り返すと、解除のつもりで行った操作により解除がキャンセルされるという不都合が起こり得る。この点、本構成では、両操作が異なる操作となっているため、第1操作を繰り返しても解除がキャンセルされず、上記不都合の発生を抑制することができる。
特徴A26.複数種類の前記特定遊技動作(第1フリーズ演出〜第3フリーズ演出)が設定されており、
前記特定遊技動作設定手段は、前記特定契機が発生した場合、前記複数種類の前記特定遊技動作のうちいずれかの前記特定遊技動作を選択してその実行を設定するものであり、
前記解除手段は、前記特定遊技動作設定手段により実行が設定された前記特定遊技動作が、前記複数種類の特定遊技動作のうち特定の特定遊技動作(第3フリーズ演出)である場合、前記所定条件が成立しても、当該特定の特定遊技動作の設定又は実行が解除されないようにする手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A25のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の解除条件が成立しても一部の特定遊技動作についてはその実行が解除されない構成であることで、特定遊技動作の実行が過度に制限されることを抑制できる。これにより、特定遊技動作の実行機会を確保し、特定遊技動作を設けた意義を担保することが可能になる。また、例えば、解除の対象外となる特定遊技動作を、遊技者の関心が高いと想定される特定遊技動作とすることで、遊技者が誤って解除条件を成立させてしまった場合でも、その実行を保障することができ、遊技者が大きく落胆することを回避可能となる。
特徴A27.前記複数種類の特定遊技動作には、第1特定遊技動作(第1フリーズ演出、第2フリーズ演出)と、当該第1特定遊技動作よりも選択確率が低い第2特定遊技動作(第3フリーズ演出)とが含まれており、
前記特定の特定遊技動作は、前記第2特定遊技動作であることを特徴とする特徴A26に記載の遊技機。
本構成では、解除の対象とするか否かをその選択確率(発生確率)に応じて異ならせる構成とすることで、遊技者の関心の高さと関連付けて各特定遊技動作の解除を可能とするか否かを切り分けることができる。これにより、遊技者の関心が高いと想定される特定遊技動作について、遊技者が誤って解除条件を成立させてしまった場合でも、その実行を保障することができ、遊技者が大きく落胆することを回避可能となる。
特徴A28.前記抽選手段の抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となり、前記有効位置に前記特定移行結果に対応した移行用の絵柄組合せ(BB役又はVBモードに対応する絵柄組合せ)が停止した場合に、遊技者にとって有利な有利状態(BB、VBモード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)を備え、
前記抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組み合わせが停止するまで前記特定移行結果の当選状態が持ち越される構成であり、
前記特定移行結果の当選状態又はその持ち越し状態である状況で前記解除手段により前記解除が行われる場合又は行われた場合、前記特定移行結果に当選していることを報知する報知手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A27のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の解除に際して特定移行結果に当選していることを遊技者に知らせることができる。これにより、特定移行結果であることを遊技者に確実に認識させた上で特定遊技動作の実行を解除することができ、上記結果であることを遊技者が認識していないにもかかわらず特定遊技動作の実行が解除されることを一層好適に抑制可能となる。
なお、上記特徴A1乃至A28の各構成に対して、特徴B1乃至B19、特徴C1乃至C23、特徴D1乃至D16、特徴E1乃至E12、特徴F1乃至F17のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴B群>
特徴B1.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
遊技状態として、第1遊技状態(通常遊技状態)と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(BB状態又はVBモード)とを含む複数の遊技状態を有しており、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となった場合に、予め定められた移行条件(BB入賞又は第4,5再遊技入賞)が成立したか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行条件が成立したと判定された場合に、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へと遊技状態を移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった以後、前記第2遊技状態に移行する前の所定タイミングまでに予め定められた所定条件が成立した場合(リーチ目を停止させる停止操作が行われた場合)、前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第1演出(特定のリーチ目の停止表示)を実行する第1演出実行手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能なものであって前記第1演出とは異なる第2演出(フリーズ演出)を前記所定タイミング以後で且つ前記第2遊技状態への移行前に実行する第2演出実行手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記第1演出実行手段により前記第1演出が実行される場合、前記第2演出実行手段による前記第2演出の実行を制限することが可能な第2演出制限手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な演出、すなわち、特定移行結果の確定演出として第1演出と第2演出とが設定されている。このように確定演出が多様化されていることで、演出の幅が広がり、興趣性を向上させることが可能になる。しかしながら、確定演出は1つでも行われれば、遊技者が特定移行結果を把握できるという特性があり、このような演出が複数行われても遊技者によっては煩わしく感じ、却って演出効果を低下させることになりかねない。この点、本構成では、抽選結果が特定移行結果となった後、第2遊技状態(有利状態)に移行する前の所定タイミングまでに所定条件が成立した場合には、確定演出として第1演出が実行され、それとともに第2演出の実行が制限される。これにより、特定移行結果への1つの当選に対して第1演出と第2演出とが重複して実施されることを抑制可能となる。
特徴B2.前記第2演出制限手段は、前記所定タイミングまでに前記所定条件が成立した場合、前記第2演出を不実行とするものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定条件の成立により第1演出が実行される場合に第2演出が実行されないものとなり、確定演出の重複実施を好適に抑制することが可能になる。
特徴B3.前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記第2演出の実行タイミングを設定する実行タイミング設定手段(主制御装置101によるBB当選用処理、VBモード当選用処理を実行する機能)を備え、
前記所定タイミングは、前記実行タイミング設定手段により設定された前記実行タイミングであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選手段の抽選結果が特定移行結果となった場合、第2演出の実行タイミングが設定され、その設定されたタイミングが所定条件の成立を許容する期限となる。このような構成であることで、所定条件が成立しない場合の第2演出の実行期間を適切に確保しながら、当該条件(第2演出を不実行とするための条件)を成立させるための猶予期間を長く確保することができる。
特徴B4.前記第2演出制限手段により前記第2演出が不実行とされた場合、前記第2演出が実行されないことを遊技者が認識可能な所定報知(フリーズストックを解除したよ)を実行する報知実行手段(主制御装置101によるステップS3813の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
上記構成では、第2演出が実行される可能性がある中でその実行がなされないものとなった場合、その旨を知らせる報知が実行される。これにより、例えば隣の遊技機では第2演出が実行されるにも関わらず、自身の遊技機では第2演出が実行されない場合に、遊技者が遊技機の故障等を疑ったりする不都合が抑制される。また、上記報知がなされることで、第2演出の存在や第2演出を実行させ得ることを知らないで所定条件を成立させていた遊技者に対し、第2演出の存在等を知らせることができる。
特徴B5.前記所定条件の成立タイミングを把握する把握手段(主制御装置101によるステップS3802〜ステップS3806,ステップS3803,ステップS3812の処理を実行する機能)と、
前記把握手段の把握結果に基づいて、前記報知実行手段により前記所定報知を実行するか否かを切り替える報知切替手段(主制御装置101によるステップS3812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
上記構成では、所定条件の成立タイミングを把握し、その結果を踏まえて所定報知を行うか否かが切り替えられる。これにより、第2演出を不実行とできることを知っていて所定条件を成立させた遊技者であるか否かを判別した上で上記報知を行うことができる。例えば、そのような遊技者に対しては上記報知を行わない構成とすることで、上記報知が遊技の邪魔になることを抑制しつつ、他の遊技者に対しては第2演出の存在等を知らせることができる。なお、所定条件が複数条件の成立により成立するものの場合、本特徴における「成立タイミング」は、最終条件の成立タイミングと解することができる。
特徴B6.前記把握手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となってから前記所定条件が成立までのゲーム数又は期間を把握するものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
上記構成では、抽選結果が特定移行結果となってから所定条件が成立するまでのゲーム数又は期間に応じて、所定報知を行うか否かが切り替えられる。これにより、特定移行結果となった後、速やかに所定条件を成立させたかなどを踏まえて上記報知の切り替えを行うことができる。
特徴B7.前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記第2演出の実行タイミングを設定する実行タイミング設定手段(主制御装置101によるBB当選用処理、VBモード当選用処理を実行する機能)を備え、
前記報知切替手段は、前記把握手段により把握された前記所定条件の成立タイミングが、前記実行タイミング設定手段により設定された前記第2演出の実行タイミングの前で且つ当該実行タイミングよりも前の特定タイミング以後である場合、前記所定報知が実行されるようにし、前記把握手段により把握された前記所定条件の成立タイミングが前記特定タイミングよりも前である場合、前記所定報知が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴B5又は特徴B6に記載の遊技機。
上記構成では、所定条件の成立が遅かった場合、遊技者が第2演出の存在やその実行を解除できることを知らないで成立させた可能性が高いとして、所定報知を実行する。これにより、知らないで成立させた遊技者に対し、第2演出の存在等を適切に知らせることができる。一方、所定条件の成立が早かった場合には、知っていて成立させた可能性が高いとして、上記報知を実行しない。これにより、知っていて成立させた遊技者が上記報知が煩わしくなることを抑制できる。
本特徴を上記特徴B6に適用した場合、本特徴の構成を「前記報知切替手段は、前記把握手段により把握された前記ゲーム数又は前記期間が所定ゲーム数以上又は所定期間以上である場合、前記所定報知が実行されるようにし、前記把握手段により把握された前記ゲーム数又は前記期間が前記所定ゲーム数未満又は前記所定期間未満である場合、前記所定報知が実行されないようにするものである」と表現することもできる。
特徴B8.前記始動操作手段及び前記停止操作手段とは異なるものであって遊技者が操作可能な操作手段(精算スイッチ59)を備え、
前記所定条件は、前記操作手段により所定操作が行われた場合、成立するものであることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、所定条件を成立させる際に用いる操作手段が、遊技者が手を触れやすい始動操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段となっているため、遊技者が意図せず所定操作を実施してしまうことを抑制できる。
特徴B9.前記第2演出制限手段は、前記所定タイミングまでに所定条件が成立し且つ前記所定条件とは異なる特定条件が成立した場合(精算スイッチ59の操作が行われた場合)、前記第2演出を不実行とするものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成では、所定条件と特定条件の両方が成立した場合、第2演出が不実行とされる。この場合、第1演出だけでよい遊技者は、所定条件と特定条件の両方を成立させればよく、実は第2演出が見たかったけども誤って所定条件を成立させてしまった遊技者は、所定条件の成立後、特定条件を成立させなければよい。また、第1演出及び第2演出の両方を見たい遊技者においても、同様に所定条件だけを成立させれば、両方の確定演出を実行させることができる。つまり、本構成によれば、確定演出の重複実施を抑制しながらも、第2演出を見たかったに関わらず誤って所定条件を成立させてしまった遊技者の救済を図ったり、第1演出と第2演出の両方を見たい遊技者の要望に応えたりすることが可能になる。
特徴B10.前記所定条件が成立した場合、前記第2演出を実行しないようにできることを遊技者が認識可能な特定報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する特定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者に対して第2演出を実行しないようにするための操作(第2条件の成立操作)を促すことができ、確定演出の重複実施を好適に抑制することが可能になる。
特徴B11.前記特定条件は、遊技者により特定操作が行われた場合、成立するものであり、
前記特定報知は、前記特定操作が行われることで前記第2演出が実行されなくなること及び前記特定操作の操作態様を遊技者が認識可能となる報知であることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
上記構成では、第2演出を実行しないようにするための具体的操作が知らされるため、遊技者が操作に迷うことがなく、確定演出の重複実施を一層好適に抑制することが可能になる。
特徴B12.前記所定条件が不成立の場合、前記特定報知を実行しない構成であることを特徴とする特徴B10又は特徴B11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知が第2演出が実行されることの事前告知となり、実質的に特定報知が確定演出となってしまう不都合を抑制することが可能になる。
特徴B13.前記始動操作手段及び前記停止操作手段とは異なるものであって遊技者が操作可能な操作手段(精算スイッチ59)を備え、
前記所定条件及び前記特定条件の少なくとも一方は、前記操作手段を用いた操作により成立するものであることを特徴とする特徴B9乃至B12のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、所定条件及び特定条件の少なくとも一方が、遊技者が手を触れやすい始動操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段を用いた操作により成立するものとなっているため、遊技者が意図せずそれらの条件を成立させてしまうことを抑制できる。
特徴B14.前記第2演出制限手段は、前記所定タイミングまでに前記所定条件及び前記所定条件とは異なる特定条件が成立した場合(精算スイッチ59の操作が行われた場合)、前記第2演出が実行され、前記所定タイミングまでに前記所定条件が成立し且つ前記特定条件が成立しない場合、前記第2演出が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成では、所定タイミングまでに所定条件しか成立しなかった場合には、第2演出が実行されず、所定タイミングまでに所定条件及び特定条件の両方が成立した場合には、第2演出が実行される。この場合、第1演出だけでよい遊技者は、第1操作を実行し、第2操作を実行しなければよい。一方、実は第2演出が見たかったけども誤って所定条件を成立させてしまった遊技者は、所定条件の成立後、特定条件を成立させればよい。また、第1演出及び第2演出の両方を見たい遊技者においても同様に、所定条件と特定条件の両方を成立させればよい。このように本構成によれば、確定演出の重複実施を抑制しながらも、第2演出を見たかったに関わらず誤って所定条件を成立させてしまった遊技者の救済を図ったり、第1演出と第2演出の両方を見たい遊技者の要望に応えたりすることが可能になる。
特徴B15.前記所定条件が成立した場合、前記第2演出が実行されないことを遊技者が認識可能な特定報知を実行する特定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B14に記載の遊技機。
上記構成では、特定報知の実行により、第1演出の実行を選択した遊技者に対しては、第2演出が実行されないことやその後の特定条件を成立させるための操作が不要であることを知らせることができる。一方、第1演出及び第2演出の両方を見たい遊技者に対しては、特定条件を成立させる必要があることの通知となり、そのような遊技者にとっての利便性も高めることが可能になる。
特徴B16.前記所定条件が成立した場合、前記第2演出が実行されるようにできること又はそのための操作を遊技者が認識可能となる特定報知を実行する特定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B14又は特徴B15に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1演出と第2演出の両方を実行させ得ることやそのための必要操作を遊技者が予め知っていなくても、それら両方の演出を見たい場合に必要操作を適切に行うことが可能になる。なお、本特徴を上記特徴B15に適用した場合、同特徴の報知と本特徴の報知とを同時に行ってもよいし、各別に行ってもよい。
特徴B17.前記始動操作手段及び前記停止操作手段とは異なるものであって遊技者が操作可能な操作手段(精算スイッチ59)を備え、
前記所定条件及び前記特定条件の少なくとも一方は、前記操作手段を用いた操作により成立するものであることを特徴とする特徴B14乃至B16のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、所定条件及び特定条件の少なくとも一方が、遊技者が手を触れやすい始動操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段を用いた操作により成立するものとなっているため、遊技者が意図せずそれらの条件を成立させてしまうことを抑制できる。
特徴B18.前記所定条件は、遊技者により所定操作が行われた場合、成立するものであることを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者により所定操作が行われることで、第1演出及び第2演出のいずれを優先されるかが切り替えられるため、遊技者が自身の見たい演出を選択可能としながら確定演出の重複実施を抑制することが可能になる。
特徴B19.前記所定操作が前記停止操作手段を用いた操作であることを特徴とする特徴B18に記載の遊技機。
本構成に係る遊技機は、始動操作手段の操作により周回体の周回を開始させ、停止操作手段の操作により周回している周回体を停止させることで、遊技を進めるものとなっている。このような前提の下、停止操作手段を用いた所定操作により第1演出及び第2演出のいずれを優先させるかを決定する構成とすることで、通常の遊技を行いながら簡単に選択操作を行うことが可能となり、選択操作を行いやすい構成とすることができる。
なお、上記特徴B1乃至B19の各構成に対して、特徴A1乃至A28、特徴C1乃至C23、特徴D1乃至D16、特徴E1乃至E12、特徴F1乃至F17のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴C群>
特徴C1.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
遊技状態として、第1遊技状態(通常遊技状態)と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(BB状態又はVBモード)とを含む複数の遊技状態を有しており、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となった場合、予め定められた移行条件(BB入賞又は第4,5再遊技入賞)が成立したか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行条件が成立したと判定された場合、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へと遊技状態を移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった場合、当該特定移行結果に当選したゲームよりも後で且つ前記第2遊技状態前の特定ゲームにおいて、前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な特定演出(フリーズ演出)が実行されるように設定する特定演出設定手段(主制御装置101によるBB当選用処理又はVBモード当選用処理を実行する機能)と、
前記特定演出設定手段により前記特定演出の実行が設定されている特定状況において遊技者により第1操作(リーチ目が停止しないタイミングでの停止操作)が行われた場合、前記特定ゲームにて前記特定演出を実行する特定演出実行手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記特定状況において遊技者により前記第1操作とは異なる第2操作(リーチ目が停止するタイミングでの停止操作)が行われた場合、前記特定演出の実行を制限することが可能な特定演出制限手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、抽選手段の抽選結果が特定移行結果となった場合の演出として特定演出が設定されている。この特定演出は、特定移行結果となったことを遊技者が認識可能となるものであり、特定移行結果の確定演出として機能とする。このため、遊技者は、確定演出を見ることで、内部的に特定移行結果になっていることを察知することができる。しかしながら、他の演出等から特定移行結果となったことを察知し、改めて確定演出を見るまでもないと考える遊技者もおり、そのような遊技者の要望にも応えられることが望ましい。この点、本構成では、抽選処理で特定移行結果となった場合、当該結果となったゲームよりも後の特定ゲームで確定演出が行われるように設定することで、確定演出の実行を設定してから実際に実行されるまでの間に時間的な猶予を確保する。そして、この期間を活用し、当該期間内に第2操作を実行すれば確定演出の実行が制限されるものとなっている。このため、確定演出を見たくない遊技者の要望に応えることができる。一方で、上記期間内に第1操作を実行すれば、当初の設定どおりに確定演出が実行されるため、確定演出を見たい遊技者にとっても都合のよいものとなる。すなわち、嗜好や都度の心境に応じて各遊技者が第1操作と第2操作とを選択して実行すれば、確定演出を実行させるか否かを変更し得るものとなり、どの遊技者にとっても遊技しやすい遊技機を実現することが可能になる。
特徴C2.前記駆動制御手段が、前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させることを通常遊技動作とし、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技動作(フリーズ演出)が行われるように各前記周回体を制御する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)を備え、
前記特定演出が前記特定遊技動作であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特定遊技動作は、遊技演出を盛り上げて演出効果を高めることができるが、その反面、通常遊技動作の開始又は進行を制限するため、一定時間遊技を進められなくなる制約を遊技者に強いることにもなる。このため、遊技者によっては特定遊技動作の実行を望まない場合があり得る。このような構成に対し上記特徴C1の構成を適用することで、特定遊技動作の実行を望まない遊技者にとって有用な構成とできる。
特徴C3.前記特定演出制限手段は、前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記特定演出が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2操作を行うことで、事前に設定された確定演出が実行されないようにすることができ、確定演出を望まない遊技者にとって有用な構成とすることができる。
特徴C4.前記特定演出実行手段は、前記特定演出として第1特定演出を実行するものであり、
前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記第1特定演出とは異なるものであって前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第2特定演出(ショートフリーズ演出)を実行する第2特定演出実行手段を備え、
前記第2特定演出は、前記第1特定演出よりも演出期間が短い又は遊技者の操作により当該演出を終了させることが可能な演出であることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
例えば、第2操作が行われたら確定演出自体の実行を取り止める構成であると、偶然に第2操作を行ってしまった遊技者まで確定演出を見ることができなくなり、誤操作により特定移行結果の察知が困難となる不都合を招く。そこで、本構成では、そのような遊技者にも配慮し、第2操作が行われた場合には、当初設定された確定演出(第1特定演出)に代えて、それよりも演出期間が短い他の確定演出(第2特定演出)を実行する構成となっている。この場合、確定演出を望まない遊技者にとっても、第1特定演出が行われるよりは煩わしさが軽減されるものとなる。つまり、本構成によれば、意図せず第2操作を行ってしまった遊技者が確定演出を見ることができるようにしつつ、確定演出を望まない遊技者に対しても配慮した構成とできる。
なお、本構成は、上記特徴C2のように、第1特定演出が特定遊技動作である(遊技者の意思で演出を終わらせることができないもの)である場合に、特に有効となる。この場合、第2特定演出は特定遊技動作であってもよいし、特定遊技動作以外の演出(例えば、遊技者の意思で演出を終わらせることができる画像演出等)であってもよい。前者の場合にあって第2特定演出は、第1特定演出としての特定遊技動作よりも演出期間(実行期間)が短い特定遊技動作であればよい(例えば第1特定演出がロングフリーズで第2特定演出がショートフリーズであるなど)。一方、後者の場合にあって第2特定演出は、必ずしも、第1特定演出としての特定遊技動作よりも演出期間(実行期間)が短いものである必要はなく、遊技者の意思で演出を終了させることができるものであってもよい。また、本特徴は「前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記特定演出とは異なるものであって前記特定移行結果に当選していることを報知する特定報知(ショートフリーズ演出)を実行する特定報知実行手段を備え、前記特定報知は、遊技者の操作により当該報知を終了させることが可能なものである」と表現することもできる。
特徴C5.前記特定状況における前記特定演出の実行タイミングよりも前の1又は複数の所定ゲームにて前記第1操作又は前記第2操作のいずれが行われたかを判定する操作判定手段を備え、
前記特定演出制限手段は、前記操作判定手段により前記第2操作が行われたと判定された場合、前記特定演出が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行が設定されてから当該演出が実行されるまでの全体期間が操作監視対象になるのではなく、一部のゲームだけが操作監視対象となる。このため、遊技者は、一部のゲームで第2操作を行うか否かを選択するだけで済み、例えば、特定演出の実行を望む遊技者が、上記全体期間でずっと第2操作を行わないように気を配る必要がなくなる。これにより、遊技者が遊技に集中しやすくなる。また、一部のゲームだけが操作監視対象となることで、制御処理の処理負荷を軽減することが可能になる。
なお、本特徴において「前記特定演出制限手段は、前記操作判定手段により前記第1操作が行われたと判定された場合、前記特定演出を実行するものである」という特徴をさらに備えてもよい。
特徴C6.前記第2操作が行われた場合、前記特定演出が実行されないことを遊技者が認識可能な解除報知(フリーズストックを解除したよ)を実行可能な解除報知実行手段(主制御装置101によるステップS3813の処理を実行する機能)と、
前記第2操作の実行タイミングを把握する把握手段(主制御装置101によるステップS3802〜ステップS3806,ステップS3803,ステップS3812の処理を実行する機能)と、
前記把握手段の把握結果に基づいて、前記解除報知実行手段により前記解除報知を実行するか否かを切り替える報知切替手段(主制御装置101によるステップS3812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C3乃至C5のいずれかに記載の遊技機。
特定演出が解除されたことの報知は、特定演出の解除を意図して第2操作を行った遊技者にとっては、解除操作が受け付けられたことの通知になり、利便性のよいものとなる。しかしながらその反面、解除の意思がなく偶然に第2操作を行ってしまった遊技者にとっては、見ることができたはずの特定演出を見ることができないようにしてしまったことの通知になり、遊技者の落胆を招くおそれがある。この点、本構成では、第2操作の実行タイミングを把握し、その結果を踏まえて上記報知を行うか否かが切り替えられる。これにより、第2操作の実行が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で上記報知を行うことができ、特定演出の実行を意図せず解除させた遊技者の落胆を抑制しつつ、意図的に解除させた遊技者に対しては、解除操作が受け付けられたことを通知することが可能になる。なお、第2操作が複数の操作から成立するものの場合、本特徴における「実行タイミング」は、最終操作の実行タイミングと解することができる。
特徴C7.前記把握手段は、前記特定演出設定手段により前記特定演出の実行が設定されてから前記第2操作が実行されるまでのゲーム数又は期間を把握するものであることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行が設定されてから第2操作が実行されるまでのゲーム数又は期間に応じて、解除報知を行うか否かが切り替えられる。これにより、特定演出の実行が設定された後、速やかに第2操作を行ったかなどを踏まえて解除報知の切り替えを行うことができる。よって、特定演出を不実行とすることを目的とした操作であるか否かに応じた報知の実行を好適に行うことが可能になる。
特徴C8.前記報知切替手段は、前記把握手段により把握された前記第2操作の実行タイミングが前記特定演出設定手段により設定された前記特定演出の実行タイミングよりも前の所定タイミングよりも前である場合、前記解除報知が実行されるようにし、前記把握手段により把握された前記第2操作の実行タイミングが前記所定タイミング以後である場合、前記解除報知が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴C6又は特徴C7に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の設定後、速やかに第2操作が行われた場合には、特定演出の実行を解除できること及びその解除方法を知っている遊技者が、解除の意思を持って第2操作を行ったものとみなし、特定演出が実行されないことの報知を実行する。一方、特定演出の設定後、遅くに第2操作が行われた場合には、特定演出の実行を解除できることやその解除方法を知らない遊技者が、解除の意思がなく偶然に第2操作を行ったものとみなし、上記報知を実行しない。これにより、意図的な解除であるか否かを適切に判別し、報知を実行するか否かを使い分けることができる。
なお、本特徴を上記特徴C7に適用する場合、本特徴の構成を「前記報知切替手段は、前記把握手段により把握された前記ゲーム数又は前記期間が所定ゲーム数未満又は所定期間未満である場合、前記解除報知実行手段による前記解除報知が実行されるようにし、前記把握手段により把握された前記ゲーム数又は前記期間が前記所定ゲーム数以上又は前記所定期間以上である場合、前記解除報知実行手段による前記解除報知が実行されないようにするものである」と表現することもできる。
特徴C9.前記第2操作の実行タイミングを把握する把握手段と、
前記特定演出制限手段は、前記把握手段の把握結果に基づいて、前記特定演出が実行されないようにするか否かを切り替える解除切替手段を備えていることを特徴とする特徴C3乃至C8のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、第2操作の実行により一律に特定演出を不実行とするのではなく、第2操作の実行タイミングを把握し、その結果を踏まえて特定演出の実行を不実行とするか否かを切り替える。これにより、第2操作の実行が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で特定演出を実行しないようにすることができ、遊技者にとって不本意な解除の発生を抑制することが可能になる。
なお、本特徴に関して上記特徴C7に倣い、特定演出の実行が設定されてから第2操作が実行されるまでのゲーム数又は期間を把握する構成としてもよい。また、上記特徴C8に倣い、第2操作の実行タイミングが早い場合に解除を実行し、実行タイミングが遅い場合に解除を実行しない構成としてもよい。
特徴C10.前記特定演出制限手段は、前記第2操作と、前記第2操作と同一の又は前記第2操作とは異なる第3操作(精算スイッチ59の操作)とが前記特定状況において行われた場合、前記特定演出が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成では、第2操作だけではなく、第2操作と第3操作との両方が実行された場合に、特定演出の実行を解除する。これにより、遊技者が偶然に第2操作を行ってしまったとしても、それによって即座に特定演出が不実行とされることがなく、遊技者にとって不本意な解除の発生を抑制することができる。一方、特定演出の実行を望まない遊技者においては、第2操作と第3操作との両方を実行することで、特定演出の実行を回避することが可能になる。
なお、本特徴において第3操作は第1操作であってもよい。誤って第2操作を行ってしまった遊技者が、それを訂正して特定演出の実行を希望する意思表示を行う場合、もともと特定演出の実行を希望する操作に位置付けられた第1操作で訂正できるとすれば、遊技者にとって分かりやすいものとできる。
特徴C11.前記特定演出実行手段は、前記特定演出として第1特定演出を実行するものであり、
前記特定状況において前記第2操作又は前記第3操作が行われた場合、前記第1特定演出とは異なるものであって前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第2特定演出(ショートフリーズ演出)を実行する第2特定演出実行手段を備え、
前記第2特定演出は、前記第1特定演出よりも演出期間が短い又は遊技者の操作により当該演出を終了させることが可能な演出であることを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
本構成によれば、上記特徴C4と同様の効果を得ることが可能になる。また、本構成は、上記特徴C2のように、第1特定演出が特定遊技動作である(遊技者の意思で演出を終わらせることができないもの)である場合に、特に有効となる。この場合、第2特定演出は特定遊技動作であってもよいし、特定遊技動作以外の演出(例えば、遊技者の意思で演出を終わらせることができる画像演出等)であってもよい。前者の場合にあって第2特定演出は、第1特定演出としての特定遊技動作よりも演出期間(実行期間)が短い特定遊技動作であればよい(例えば第1特定演出がロングフリーズで第2特定演出がショートフリーズであるなど)。一方、後者の場合にあって第2特定演出は、必ずしも、第1特定演出としての特定遊技動作よりも演出期間(実行期間)が短いものである必要はなく、始動操作手段の操作により演出を終了させることができるものであってもよい。
特徴C12.前記第2特定演出実行手段は、前記第2特定演出を前記特定ゲームよりも前のゲームにて実行するものであることを特徴とする特徴C11に記載の遊技機。
例えば、第1特定演出と第2特定演出とが同時に実行されるものであると、それら演出の選択が遊技者にとって択一的なものとなる。その際、第1特定演出と第2特定演出とを同時進行で実行することも考えられるが、制御負荷の増大を招いたり、遊技者が分かりにくくなったりするおそれがある。この点、本構成では、第1特定演出が特定ゲームよりも前のゲームにて行われるため、上記不都合の発生を抑制でき、両方の演出を見たい遊技者にとって利便性のよい構成とすることができる。
特徴C13.前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記第3操作を行うと前記特定演出が実行されないことを遊技者が認識可能な操作用報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する操作用報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C10乃至C12のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、第2操作を行った段階で、第3操作を行うと特定演出が実行されなくなる旨が遊技者に通知される。これにより、解除の意思がなく偶然に第2操作を行った遊技者が、第3操作を行わないように気を付けることが可能になり、遊技者にとって不本意な解除が発生することを抑制可能となる。
特徴C14.前記第3操作の実行タイミングを把握する把握手段と、
前記把握手段の把握結果に基づいて、前記特定演出制限手段による前記解除を実行するか否かを切り替える解除切替手段を備えていることを特徴とする特徴C10乃至C13のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、第3操作の実行により一律に特定演出を不実行とするのではなく、第3操作の実行タイミングを把握し、その結果を踏まえて特定演出の実行を不実行とするか否かを切り替える。これにより、第2操作及び第3操作の実行が遊技者の意思に基づくものであるか否かを判別した上で特定演出を実行しないようにすることができ、遊技者にとって不本意な解除の発生を抑制することが可能になる。
なお、本特徴に関して上記特徴C7に倣い、特定演出の実行が設定されてから第3操作が実行されるまでのゲーム数又は期間を把握する構成としてもよい。また、上記特徴C8に倣い、第3操作の実行タイミングが早い場合に解除を実行し、実行タイミングが遅い場合に解除を実行しない構成としてもよい。
特徴C15.前記特定演出制限手段は、前記特定状況において前記第2操作が行われた後、前記特定演出設定手段により設定された前記特定演出の実行タイミングの前に前記第2操作とは異なる第3操作が行われた場合、前記特定演出が実行され、前記特定状況において前記第2操作が行われた後、前記実行タイミングの前に前記第3操作が行われない場合、前記特定演出が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行が設定された場合、第2操作の実行後、第3操作の実行がなければ、特定演出が実行されないものとなる。よって、特定演出の実行を望まない遊技者においては、上記操作のうち第2操作のみを行えば、特定演出の実行を解除することができ、解除に要する手間を少なく抑えることができる。一方、第2操作の実行後、第3操作を実行すると、特定演出が実行されるものとなる。よって、特定演出の実行を望む遊技者が偶然に第2操作を行った場合でも、第3操作を行うことで特定演出を実行させることができる。つまり、特定演出の解除をキャンセルすることが可能になる。このように本構成によれば、特定演出を実行させたくない遊技者に対しては、解除操作を簡単なものとしながらも、特定演出を実行させたい遊技者に対しては、誤って解除操作がなされてもその救済を図ることが可能になる。
特徴C16.前記特定演出制限手段は、前記特定状況において前記第2操作が行われた後、前記特定演出設定手段により設定された前記特定演出の実行タイミングよりも前の所定タイミングまでに前記第3操作が行われない場合、前記特定演出の実行を解除する手段(主制御装置101によるステップS5402〜ステップS5407の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C15に記載の遊技機。
上記構成では、第2操作を行ったら特定演出の実行が解除され、その後、第3操作を行うと解除が無効化されるという仕組みの実現にあたり、第2操作を行った時点で特定演出の実行を解除するのではなく、キャンセル(解除の無効化)が可能な期間の経過を待って特定演出の実行を解除する構成となっている。例えば、第2操作が行われたら一旦特定演出の解除処理を実行し、その後に第3操作が行われたら上記解除処理の無効化処理を実行する構成であると、解除処理及び無効化処理をそれぞれ実行する必要がある。この点、本構成では、第2操作が行われた後、第3操作が行われた場合、解除処理及び無効化処理のいずれも実行せず、当初の実行設定をそのまま維持するだけで足りる。よって、制御処理に要する処理負荷を大幅に軽減することができる。また、第2操作が行われた後に第3操作が行われない場合の解除処理は必要であるものの、無効化処理についてはそれ自体実行しないことから、そのための構成を省略することができる。よって、構成の簡単化を図ることも可能になる。
また、特定演出を一旦解除し、第3操作の実行により解除を無効化する構成では、解除を無効化した際(特定演出を復帰させた際)、特定演出設定手段によりなされた当初の設定(特定演出の実行タイミング等)との整合をどのようにして図るかという問題が生じ、そのための対策が必要となる。この点、本構成では、第2操作及び第3操作が実行された場合、特定演出設定手段によりなされた当初の設定に従って特定演出が実行されるだけで済むため、上記問題が生じず、簡単な構成とすることができる。
なお、本特徴は「前記特定演出制限手段は、前記特定状況において前記第2操作が行われた後、前記特定演出設定手段により設定された前記特定演出の実行タイミングよりも前の所定タイミングまでに前記第3操作が行われた場合、前記特定演出の実行を解除せず、前記所定タイミングまでに前記第3操作が行われない場合、前記特定演出の実行を解除するものである」と表現することもできる。
特徴C17.前記特定演出実行手段は、前記特定演出として第1特定演出を実行するものであり、
前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記第1特定演出とは異なるものであって前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第2特定演出(ショートフリーズ演出)を実行する第2特定演出実行手段を備え、
前記第2特定演出は、前記第1特定演出よりも演出期間が短い又は遊技者の操作により当該演出を終了させることが可能な演出であることを特徴とする特徴C15又は特徴C16に記載の遊技機。
本構成によれば、上記特徴C4と同様の効果を得ることが可能になる。また、本構成は、上記特徴C2のように、第1特定演出が特定遊技動作(遊技者の意思で演出を終わらせることができないもの)である場合に、特に有効となる。この場合、第2特定演出は特定遊技動作であってもよいし、特定遊技動作以外の演出(例えば、遊技者の意思で演出を終わらせることができる画像演出等)であってもよい。前者の場合にあって第2特定演出は、第1特定演出としての特定遊技動作よりも演出期間(実行期間)が短い特定遊技動作であればよい(例えば第1特定演出がロングフリーズで第2特定演出がショートフリーズであるなど)。一方、後者の場合にあって第2特定演出は、必ずしも、第1特定演出としての特定遊技動作よりも演出期間(実行期間)が短いものである必要はなく、始動操作手段の操作により演出を終了させることができるものであってもよい。
特徴C18.前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記特定演出の実行を解除する解除操作がなされたこと又は前記特定演出が実行されないことを遊技者が認識可能となる解除報知を実行する解除報知実行手段(表示制御装置81によるステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C15乃至C17のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、解除報知の実行により、特定演出の実行を解除したい遊技者に対しては、解除操作が受け付けられたことやその後の操作が不要であることを知らせることができる。一方、解除したくない遊技者に対しては、第3操作を実行する必要があることの通知となり、遊技者の意に反して特定遊技動作が解除される不都合の発生を抑制できる。
特徴C19.前記特定状況において前記第2操作が行われた場合、前記特定演出が実行されるようにできること又はそのための操作を遊技者が認識可能となる特定報知を実行する特定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C15乃至C18のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出を実行させ得ることやそのための必要操作を遊技者が予め知っていなくても、特定演出を解除したくない場合に当該解除を適切にキャンセルすることが可能になる。なお、本特徴を上記特徴C18に適用した場合、解除報知及び特定報知を同時に行ってもよいし、各別に行ってもよい。
特徴C20.前記第1操作及び前記第2操作が前記停止操作手段を用いた操作であることを特徴とする特徴C1乃至C19のいずれかに記載の遊技機。
上記特徴C1の遊技機は、始動操作手段の操作により周回体の周回を開始させ、停止操作手段の操作により周回している周回体を停止させることで、遊技を進めるものとなっている。このような前提の下、停止操作手段を用いて第1操作及び第2操作を行うことができることで、遊技しながらそれらの操作を簡単に行うことが可能となり、どちらの操作を行うにしても実施しやすい構成とできる。
特徴C21.前記第2操作は、前記第1操作とは各前記周回体が周回を開始してからの停止操作タイミングが異なる操作であることを特徴とする特徴C20に記載の遊技機。
上記構成では、停止操作手段の操作タイミングを異ならせるだけで、第1操作と第2操作との使い分けができるため、第1操作及び第2操作のいずれも簡単に行うことが可能になる。
特徴C22.複数種類の前記特定演出(第1フリーズ演出〜第3フリーズ演出)が設定されており、
前記特定演出設定手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった場合、前記複数種類の前記特定演出のうちいずれかの前記特定演出を選択してその実行を設定するものであり、
前記特定演出制限手段は、前記特定演出設定手段により実行が設定された前記特定演出が、前記複数種類の特定演出のうち予め定められた所定の特定演出(第3フリーズ演出)である場合、前記第2操作が実行されても、当該特定の特定演出の実行が制限されないようにする手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C21のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出の制限条件が成立しても一部の特定演出についてはその実行が制限されない構成であることで、特定演出の実行が過度に制限されることを抑制できる。これにより、特定演出の実行機会を確保し、特定演出を設けた意義を担保することが可能になる。また、例えば、制限の対象外となる特定演出を、遊技者の関心が高いと想定される特定演出とすることで、遊技者が誤って制限条件を成立させてしまった場合でも、その実行を保障することができ、遊技者が大きく落胆することを回避可能となる。
特徴C23.前記複数種類の特定演出には、第1特定演出(第1フリーズ演出、第2フリーズ演出)と、当該第1特定演出よりも選択確率が低い第2特定演出(第3フリーズ演出)とが含まれており、
前記特定の特定演出は、前記第2特定演出であることを特徴とする特徴C22に記載の遊技機。
本構成では、制限の対象とするか否かをその選択確率(発生確率)に応じて異ならせる構成とすることで、遊技者の関心の高さと関連付けて各特定演出の解除を可能とするか否かを切り分けることができる。これにより、遊技者の関心が高いと想定される特定演出について、遊技者が誤って第2操作を行ってしまった場合でも、その実行を保障することができ、遊技者が大きく落胆することを回避可能となる。
なお、上記特徴C1乃至C23の各構成に対して、特徴A1乃至A28、特徴B1乃至B19、特徴D1乃至D16、特徴E1乃至E12、特徴F1乃至F17のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴D群>
特徴D1.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記駆動制御手段が、前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させることを通常遊技動作とし、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技動作(フリーズ演出)が行われるように各前記周回体を制御する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
特定契機(BB当選又はVB当選)が発生した場合、当該特定契機が発生したゲームよりも後の特定ゲームにて前記特定遊技動作が行われるように設定する特定遊技動作設定手段(主制御装置101によるBB当選用処理又はVBモード当選用処理を実行する機能)と、
遊技者により所定の遊技終了用操作(メダル返却処理を実行させるための操作)が行われる特定操作手段(精算スイッチ59)と、
前記特定演出設定手段により前記特定演出の実行が設定されている特定状況において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定演出設定手段により設定された前記特定遊技動作を実行するか否かを決定する実行決定手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、特定契機が発生した場合、通常の各周回体の動作(通常遊技動作)とは異なる特定遊技動作が行われる。特定遊技動作は、遊技演出を盛り上げて演出効果を高めることができるが、その反面、通常遊技動作の開始又は進行を制限するため、一定時間遊技を進められなくなる制約を遊技者に強いることにもなる。つまり、演出が好きで特定遊技動作を見たい遊技者もいれば、遊技効率優先で特定遊技動作を避けたい遊技者もおり、各遊技者のニーズに適った構成にできることが望ましい。この点、本構成では、特定遊技動作の実行が設定されている特定状況において特定操作手段(遊技終了用操作が行われる操作手段)が操作されると、設定された特定遊技動作を実行するか否かを決定する構成となっている。よって、当該操作により特定遊技動作を不実行とするよう決定する構成とすれば、特定遊技動作を望まない遊技者は特定操作手段を操作することで、特定遊技動作の実行を回避できるものとなる。逆に、上記操作により特定遊技動作を実行するよう決定する構成とすれば、特定遊技動作を望む遊技者は特定操作手段を操作することで、特定遊技動作を見ることが可能になる。このように特定操作手段の操作によって各遊技者の嗜好や都度の心境に応じて遊技機をカスタマイズすることが可能になり、各遊技者のニーズに違いに柔軟に対応することが可能になる。
また、特定遊技動作を実行するか否かの決定操作として、遊技中での使用が想定されない特定操作手段の操作が割り当てられている。例えば始動操作手段等により決定操作を行う構成であると、誤操作により特定遊技動作の実行の有無が切り替えられてしまうおそれがあるが、本構成では、このような不都合の発生を抑制することが可能になる。さらに、遊技終了用操作を行うための特定操作手段を、特定遊技動作を実行するか否かを決定するための操作手段としても兼用することで、決定操作のための専用操作手段を省略することができ、構成の簡単化を図ることが可能になる。
特徴D2.前記実行決定手段は、前記特定状況にある期間のうち予め定められた特定期間(ゲーム実行中)において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定演出設定手段により設定された前記特定遊技動作の実行の有無を決定するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成では、特定状況にある期間の全般で決定操作が有効となるのではなく、一部の期間に限定して有効化される。これにより、誤操作により特定遊技動作の実行の有無が決定されるリスクを低減することが可能になる。
特徴D3.前記特定期間は、各前記周回体の少なくとも1つが回転中の期間であることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
遊技終了用の特定操作手段を決定操作手段としても機能させる構成の下では、遊技者が遊技終了の目的で特定操作手段を操作した結果、特定遊技動作の実行の有無が決定される不都合の発生が想定される。この点、本構成では、ゲーム実行中における特定操作手段の操作を決定操作として扱う構成となっている。遊技を終了しようとしている遊技者がゲーム実行中にそのための操作を行うことは稀であると考えられるため、本構成とすることで、遊技者が特定遊技動作の有無を選択する意図で特定操作手段を操作した場合に、特定遊技動作を実行するか否かが決定される構成とすることができる。これにより、上記不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴D4.前記実行決定手段は、前記特定期間としての第1期間において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定演出設定手段により設定された前記特定遊技動作の実行の有無を決定するものであり、
前記第1期間とは異なる第2期間において前記特定操作手段が操作された場合、予め定められた遊技終了用処理(ゲーム待機期間)を実行する終了用処理実行手段(主制御装置101による精算スイッチ対応処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D2又は特徴D3に記載の遊技機。
遊技終了用の特定操作手段が特定遊技動作の実行有無の決定用の操作手段を兼ねる構成では、操作する対象が同じであるため、間違いが生じやすい。この点、本構成では、期間と対応付けて各機能が割り当てられているため、間違った操作の発生を抑制することが可能になる。なお、本特徴において「前記終了用処理実行手段は、前記第1期間において前記特定操作手段が操作された場合、前記遊技終了用処理を実行しない」という特徴をさらに備えてもよい。この場合、特定遊技動作の有無を選択する意思で特定操作手段を操作した際に、特定遊技動作を実行するか否かの決定に留まらず、併せて遊技終了用操作まで実行されることを回避することが可能になる。
特徴D5.前記終了用処理実行手段による前記遊技終了用処理の実行中は、遊技の進行が不可となる構成であることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成では、遊技終了用処理の実行中における遊技進行が禁止されるため、遊技終了用処理を適切に完了させることが可能になる。一方で、遊技者が遊技終了の意思なく遊技終了用処理を実行させてしまった場合には、遊技の中断を強いられることになる。このような構成の下、上記特徴D4の構成であることで、遊技者にとって不本意な遊技終了用処理の実行を抑制することができ、遊技者が不快感を抱くことを抑制できる。
特徴D6.前記第2期間は、各前記周回体の全てが停止中の期間であることを特徴とする特徴D4又は特徴D5に記載の遊技機。
上記構成では、遊技者が遊技を止める確率、すなわち、遊技終了の目的で特定操作手段が操作される確率が高い期間を第2期間に割り当てる。これにより、遊技者が遊技終了の目的で特定操作手段を操作した場合に遊技終了用処理が実行される構成とすることができる。
特徴D7.前記第1期間にて前記特定操作手段が操作された場合、第1報知(フリーズストックを解除したよ)を実行する第1報知実行手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能、表示制御装置81によるステップS4607,ステップS5506の処理を実行する機能)と、
前記第2期間にて前記特定操作手段が操作された場合、前記第1報知とは異なる第2報知(清算中)を実行する第2報知実行手段と、
を備えていることを特徴とする特徴D4乃至D6のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、第1期間又は第2期間のいずれの期間で特定操作手段を操作しても、それに対する反応が遊技機においてなされるため、各操作が適切に受け付けられたことを遊技者が把握できる。しかも、第1期間中の操作と第2期間中の操作とで報知が異なる構成であるため、遊技者が行った特定操作手段の操作が、遊技機において遊技終了用と特定遊技動作の実行有無の決定用とのいずれの操作として受け付けられたのかを、遊技者が簡単に把握することが可能となる。
特徴D8.前記特定操作手段の操作により前記特定遊技動作の実行の有無を切り替え可能であることを遊技者が認識可能な切替操作用報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ、フリーズ解除をキャンセルしたい場合は精算スイッチを押して)を実行する切替操作用報知手段(表示制御装置81によるステップS4603,ステップS5502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の実行有無を切り替えられることを遊技者が把握可能となる。これにより、そのような切り替えができることを遊技者が予め知っていなくても、自身の嗜好等に応じて切り替えを行うことが可能になる。
特徴D9.前記切替操作用報知手段は、前記特定状況であるか否かに関わらず前記切替操作用報知を実行するものであることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
切替操作用報知の実行は、特定遊技動作の有無を切り替えたい遊技者にとっては都合の良いものとなるが、その反面、特定遊技動作の実行が設定されていることを察知していない遊技者にとっては、特定遊技動作が実行されることの事前告知として機能してしまい、遊技者の驚きを誘うという特定遊技動作の魅力が損なわれる懸念がある。この点、本構成では、特定遊技動作の実行が設定されていない場合でも切替操作用報知が実行されるため、切替操作用報知の実行により特定遊技動作の実行が一義的に定まらないものとなる。これにより、切替操作用報知が特定遊技動作の事前告知となることを抑制できる。
特徴D10.予め定められた所定期間にて前記特定操作手段が操作された場合、予め定められた遊技終了用処理を実行する終了用処理実行手段を備え、
前記切替操作用報知手段は、前記切替操作用報知を前記所定期間とは異なる期間にて実行するものであることを特徴とする特徴D8又は特徴D9に記載の遊技機。
切替操作用報知が実行された場合、遊技者が当該報知につられて特定操作手段を操作してしまう場合があり得る。この際、当該操作により遊技終了用処理が実行されると、遊技者にとって無駄に遊技が中断されることになり、不快感を招くおそれがある。この点、本構成では、遊技終了用処理が実行されない期間において切替操作用報知を実行する構成となっている。この場合、遊技者が当該報知につられて特定操作手段を操作しても遊技終了用処理が実行されず、遊技の中断が発生しない。よって、遊技者が不快感を抱くことを抑制できる。
なお、本特徴の「前記切替操作用報知手段は、前記切替操作用報知を前記所定期間とは異なる期間にて実行するものである」は、「前記切替操作用報知手段は、前記所定期間において前記切替操作用報知を実行しないものである」と表現することもできる。
特徴D11.前記特定期間は、各前記周回体の全てが停止中の期間であることを特徴とする特徴D2乃至D10のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者が遊技を終了した際に、終了前に設定された特定遊技動作が残存したままとなることを抑制できる。例えば、特定遊技動作が残存していると、次の遊技者が遊技を始めてすぐに特定遊技動作が実行される結果、遊技を終了した遊技者が特定移行結果となっていたことに事後的に気付き、気分を害するおそれがある。この点、本構成では、特定遊技操作手段により特定遊技動作の実行が設定されている場合、遊技を終了すべく遊技者が特定操作手段を操作すると、特定演出を実行するか否かの決定がなされる。この際、例えば特定演出を実行しないように決定する構成とすることで、遊技者が遊技を終了するべく特定操作手段を操作した場合、自動的に特定遊技動作の実行を解除することができる。よって、次の遊技者が遊技を始めてすぐ特定遊技動作が実行されることが回避され、遊技を終了した遊技者が気分を害することを抑制できる。
なお、本特徴において「前記特定期間において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定移行結果の当選状態を解除又は無効化する手段を備えている」という特徴をさらに備えてもよい。この場合、特定遊技動作の実行と併せて特定移行結果の当選状態が解除されるため、次の遊技者が遊技を始めてすぐに遊技状態が第2遊技状態に移行することを抑制できる。これにより、遊技を終了した遊技者が特定移行結果となっていたことに事後的に気付き、気分を害することを抑制できる。
特徴D12.前記実行決定手段は、前記特定状況において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作が実行されないように決定するものであることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の実行が設定された場合、特定遊技動作を望まない遊技者は、特定操作手段を操作することで、その実行を解除することが可能になる。つまり、遊技者の意思に応じて特定遊技動作の実行を回避することが可能になる。なお、本特徴において「前記実行決定手段は、前記特定状況において前記特定操作手段が操作されなかった場合、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作が実行されるように決定する」という特徴をさらに備えてもよい。
特徴D13.前記実行決定手段は、前記特定状況において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作が実行されるように決定するものであることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の実行が設定された場合、特定遊技動作を望む遊技者は、特定操作手段を操作することで、特定遊技動作を実行させることが可能になる。なお、本特徴において「前記実行決定手段は、前記特定状況において前記特定操作手段が操作されなかった場合、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作が実行されないように決定する」という特徴をさらに備えてもよい。
特徴D14.前記特定状況において予め定められた所定条件(リーチ目の停止)が成立した場合、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作の実行を解除することが可能な解除手段(主制御装置101によるフリーズ復帰用処理を実行する機能)を備え、
前記実行決定手段は、前記特定状況において前記所定条件が成立した後、前記特定操作手段が操作された場合、前記特定遊技動作設定手段により設定された前記特定遊技動作の実行が前記解除手段により解除されないように決定するものであることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作を望む遊技者が誤って所定条件を成立させてしまった場合に特定操作手段を操作することで、特定遊技動作の解除をキャンセルすることが可能になる。つまり、本構成によれば、誤操作により特定遊技動作の解除条件を成立させてしまった遊技者の救済を図ることが可能になる。
特徴D15.複数の数として予め定められた所定数を上限として仮想遊技媒体数を貯留記憶する貯留記憶手段(クレジット機能)と、
遊技者が操作可能な精算用操作手段(精算スイッチ59)と、
前記精算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記貯留記憶手段に貯留記憶された前記仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体を払い出すことが可能な払出手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定操作手段が前記精算用操作手段であることを特徴とする特徴D1乃至D14のいずれかに記載の遊技機。
本構成によれば、上記特徴D1乃至D14のいずれかに記載の構成を実現する上で、実用上好ましい態様とすることができる。なお、本特徴を特徴D4、特徴D5、特徴D6又は特徴D10のいずれかに記載の構成に適用した場合、遊技終了用処理として、仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体の払い出しが行われるものとなる。この場合、当該払出処理によって遊技の中断が強いられることを好適に抑制可能となる。また、遊技終了用処理として上記払い出しが行われた場合には、遊技者の意思に反して仮想遊技媒体数の貯留記憶が消失するため、遊技者は遊技媒体を再投入する手間を強いられることになる。本構成によれば、そのような再投入の手間を軽減することもできる。
特徴D16.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記駆動制御手段が、前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させることを通常遊技動作とし、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技動作(フリーズ演出)が行われるように各前記周回体を制御する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
特定契機(BB当選又はVB当選)が発生した場合、当該特定契機が発生したゲームよりも後の特定ゲームにて前記特定遊技動作が行われるように設定する特定遊技動作設定手段(主制御装置101によるBB当選用処理又はVBモード当選用処理を実行する機能)と、
遊技者により所定の遊技終了用操作が行われる特定操作手段(精算スイッチ59)と、
前記特定演出設定手段により前記特定演出の実行が設定されている特定状況において前記特定操作手段が操作された場合、前記特定演出設定手段により設定された前記特定遊技動作を実行するか否かを切り替える実行切替手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特徴D1と同様の効果を得ることが可能になる。なお、本特徴に対して特徴D2乃至D15のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
なお、上記特徴D1乃至D16の各構成に対して、特徴A1乃至A28、特徴B1乃至B19、特徴C1乃至C23、特徴E1乃至12、特徴F1乃至F17のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴E群>
特徴E1.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
複数の数として予め定められた所定数を上限として仮想遊技媒体数を貯留記憶する貯留記憶手段(クレジット機能)と、
遊技者が操作可能な精算用操作手段(精算スイッチ59)と、
前記精算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記貯留記憶手段に貯留記憶された前記仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体を払い出すことが可能な払出手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて特定演出(フリーズ演出)を実行する特定演出実行手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記精算用操作手段が操作された場合、その後、少なくとも1回の前記特定演出について当該特定演出の実行を制限することが可能な特定演出制限手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出制限手段は、
前記精算用操作手段が操作された場合の遊技状況に基づいて前記特定演出の実行を制限するか否かを判定する制限判定手段(主制御装置101による精算スイッチ対応処理を実行する機能)と、
前記制限判定手段により前記特定演出の実行を制限すると判定された場合、前記特定演出の実行を制限する制限実行手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、精算用操作手段を操作することで、特定演出の実行を制限することが可能になる。これにより、特定演出の実行を望まない遊技者が特定演出の実行を回避し得るようになる。この場合において本構成では、本来は、精算用処理(貯留記憶された仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体を払い出す処理)を実行するための操作手段である精算用操作手段を、特定演出の実行を制限するための操作手段として兼用する構成としている。これにより、制限のための専用操作手段を設ける必要がなくなり、構成を簡単化することが可能になる。その際、例えば始動操作手段等を実行制限用の操作手段としても兼用する構成であると、当該操作手段は遊技中での使用頻度が高いため、特定演出の制限を望んでいない遊技者が遊技中に誤って制限操作を行ってしまう懸念がある。この点、本構成では、遊技中での使用頻度が低いことが見込まれる精算用操作手段を用いる構成となっている。このため、遊技中に誤って制限操作を行ってしまう危険性を低減することができ、遊技者にとって不本意な実行制限の発生を好適に抑制可能となる。
加えて本構成では、精算用操作手段が操作されれば一律に特定演出の実行を制限するのではなく、操作時の遊技状況を踏まえて制限するか否かを切り替える構成となっている。例えば、精算用操作手段の操作により上記精算用処理が実行される状況下では、精算用操作手段を操作しても実行制限がなされない構成とすることで、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に、精算用処理との重複実施がなされることを抑制できる。つまり、都度の遊技状況との兼ね合いで、精算用操作手段を実行制限用の操作手段として機能させるか否かを切り替えることができ、実行制限に適したタイミングでの操作を促すことができる。
特徴E2.前記遊技状況が前記払出手段による遊技媒体の払出状況であることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成では、精算用操作手段が操作された場合の払出手段による遊技媒体の払出状況に基づいて特定演出の実行を制限するか否かが判定される。例えば、払出手段により遊技媒体が払い出されたり、遊技媒体の払い出し個数が所定数以上であったりする状況では、特定演出の実行を制限しないようにすることができる。これにより、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に、精算用処理との重複実施がなされることを好適に抑制可能となる。
特徴E3.前記制限判定手段は、
前記精算用操作手段が操作された場合に前記払出手段により遊技媒体の払い出しがなされる状況であるか否かを判定する第1手段(主制御装置101による精算スイッチ対応処理を実行する機能)と、
前記第1手段の判定結果に基づいて前記特定演出の実行を制限するか否かを判定する第2手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成では、精算用操作手段が操作された場合に払出手段により遊技媒体が払い出される状況であるか否かを踏まえて特定演出の制限可否が判定される。例えば、払い出しがなされる状況では、精算用操作手段が操作されても特定演出の実行を制限しない構成とすることで、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に、精算用処理との重複実施がなされることを好適に抑制可能となる。
なお、本特徴の「前記第1手段の判定結果に基づいて前記特定演出の実行を制限するか否かを判定する第2手段」は、「前記第1手段により前記払出手段が払出処理を実行する状況であると判定された場合、前記特定演出の実行を制限しないと判定し、前記第1手段により前記払出手段が払出処理を実行しない状況であると判定された場合、前記特定演出の実行を制限すると判定する第2判定手段」と表現することもできる。
特徴E4.前記制限判定手段は、
前記精算用操作手段が操作された場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の個数を把握する第1手段と、
前記第1手段の把握結果に基づいて前記特定演出の実行を制限するか否かを判定する第2手段と、
を備えていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成では、精算用操作手段が操作された場合の遊技媒体の払い出し個数を踏まえて特定演出の制限可否が判定される。例えば、払い出し個数が多い状況では、精算用操作手段が操作されても特定演出の実行を制限しない構成とすることで、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に多量の遊技媒体が払い出され、遊技中断の期間が長くなることを抑制できる。
なお、本特徴の「前記第1手段の把握結果に基づいて前記特定演出の実行を制限するか否かを判定する第2手段」は、「前記第1手段により把握された遊技媒体の個数が予め定められた所定数以下である場合、前記特定演出の実行を制限すると判定し、前記第1手段により把握された遊技媒体の個数が前記所定数より多い場合、前記特定演出の実行を制限しないと判定する第2手段」と表現することもできる。この場合において「所定数」は0であってもよいし、1以上の数であってもよい。
特徴E5.前記精算用操作手段が操作され且つ前記制限判定手段により前記特定演出の実行を制限すると判定された場合、第1報知(フリーズストックを解除したよ)を実行する第1報知実行手段(主制御装置101によりフリーズ解除用処理を実行する機能)と、
前記精算用操作手段が操作され且つ前記制限判定手段により前記特定演出の実行を制限しないと判定された場合、前記第1報知とは異なる第2報知(清算中)を実行する第2報知実行手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれかに記載の遊技機。
精算用操作手段を精算用と特定演出の実行制限用とで兼用する構成では、遊技者が精算用操作手段を操作した場合にどちらの操作として遊技機に受け付けられたのかが分からず、困惑する事態が生じ得る。この点、本構成では、特定演出の実行が制限される場合とされない場合とで異なる報知が実行されるため、それら報知の違いによりどちらの操作として受け付けられたのかを遊技者が簡単に把握可能となる。
なお、本特徴において第1報知及び第2報知は、報知態様の一部が共通するものであってもよい。そのような構成としては、例えば、精算操作手段の操作に基づいて払出手段による遊技媒体の払出処理(精算用処理)と特定演出の実行制限との両方が行われる場合には、精算用処理が実行されることを遊技者が認識可能な精算報知(清算中)と、特定演出の実行が制限されたことを遊技者が認識可能な制限報知(フリーズストックを解除したよ)とが併せて実行される一方、精算操作手段の操作に基づいて精算用処理のみが行われる場合には精算報知のみが行われる構成が想定される。その際、前者の場合にあっては、制限報知は演出への影響だけで済むものの、精算報知は遊技者や遊技場の利益に関わり、制限報知よりも精算報知の方が重要度が高いため、後者の方が目立ちやすい報知態様とするとよい。
特徴E6.前記制限判定手段が前記特定演出の実行を制限すると判定する遊技状況である場合に所定報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する所定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備え、
前記所定報知は、前記精算用操作手段を操作することで前記特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能なものであることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、精算用操作手段を操作することで特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知が実行されるため、精算用操作手段の操作により特定演出の実行を制限可能であることを遊技者が予め知っていなくても、特定演出の制限操作を適切に行うことが可能になる。但し、上記のような報知を行った場合、当該報知を見て直ちに遊技者が精算用操作手段を操作してしまう可能性があるため、本構成では、上記報知を特定演出の制限が許容される遊技状況で行う構成となっている。これにより、制限が実行されない状況下での無駄な操作を抑制することができる。
特徴E7.前記精算用操作手段を操作することで前記特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する所定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備え、
前記所定報知実行手段は、前記精算用操作手段が操作されても前記払出手段により遊技媒体の払い出しがなされない状況において前記所定報知を実行するものであることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、精算用操作手段を操作することで特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知が実行されるため、精算用操作手段の操作により特定演出の実行を制限可能であることを遊技者が予め知っていなくても、特定演出の制限操作を適切に行うことが可能になる。但し、上記のような報知を行った場合、当該報知を見て直ちに遊技者が精算用操作手段を操作してしまう可能性があるため、本構成では、精算用操作手段が操作されても遊技媒体の払出処理(精算用処理)がなされない状況で上記報知を行う構成となっている。これにより、払出手段により遊技媒体が払い出される状況下での精算用操作手段の操作(特定演出の実行制限を目的とした操作)を抑制することができる。よって、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に、精算用処理との重複実施がなされることを好適に抑制可能となる。
特徴E8.前記精算用操作手段を操作することで前記特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する所定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)を備え、
前記所定報知実行手段は、前記精算用操作手段が操作された場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の個数が所定数以下である状況において前記所定報知を実行するものであることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、精算用操作手段を操作することで特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知が実行されるため、精算用操作手段の操作により特定演出の実行を制限可能であることを遊技者が予め知っていなくても、特定演出の制限操作を適切に行うことが可能になる。但し、上記のような報知を行った場合、当該報知を見て直ちに遊技者が精算用操作手段を操作してしまう可能性があるため、本構成では、遊技媒体の払い出し個数が少ない状況で上記報知を行う構成となっている。これにより、多量の遊技媒体が払い出される状況下での精算用操作手段の操作(特定演出の実行制限を目的とした操作)を抑制することができる。よって、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に多量の遊技媒体が払い出され、遊技中断の期間が長くなることを抑制できる。
特徴E9.前記制限実行手段は、前記制限判定手段により前記特定演出の実行を制限すると判定された場合、前記特定演出を不実行とするものであることを特徴とする特徴E1乃至E8のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行を望まない遊技者は、精算用操作手段を操作することで、特定演出の実行を回避することが可能になる。よって、特定演出の実行を望まない遊技者にとって利便性の良い構成とすることができる。
特徴E10.前記駆動制御手段が、前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させることを通常遊技動作とし、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技動作(フリーズ演出)が行われるように各前記周回体を制御する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)を備え、
前記特定演出が前記特定遊技動作であることを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれかに記載の遊技機。
特定遊技動作は、遊技演出を盛り上げて演出効果を高めることができるが、その反面、通常遊技動作の開始又は進行を制限するため、一定時間遊技を進められなくなる制約を遊技者に強いることにもなる。このため、遊技者によっては特定遊技動作の実行を望まない場合があり得る。このような構成に対し上記特徴E1乃至E9のいずれかの構成を適用することで、特定遊技動作の実行を望まない遊技者にとって有用な構成とできる。
特徴E11.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
複数の数として予め定められた所定数を上限として仮想遊技媒体数を貯留記憶する貯留記憶手段(クレジット機能)と、
遊技者が操作可能な精算用操作手段(精算スイッチ59)と、
前記精算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記貯留記憶手段に貯留記憶された前記仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体を払い出すことが可能な払出手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて特定演出(フリーズ演出)を実行する特定演出実行手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記精算用操作手段が操作された場合、その後、少なくとも1回の前記特定演出について当該特定演出の実行を制限する特定演出制限手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)と、
前記精算用操作手段を操作することで前記特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知(精算スイッチを押すとフリーズストックを解除できるよ)を実行する所定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS4603の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定報知実行手段は、前記精算用操作手段が操作されても前記払出手段により遊技媒体の払い出しがなされない状況において前記所定報知を実行するものであることを特徴とする遊技機。
上記構成では、精算用操作手段を操作することで、特定演出の実行を制限することが可能になる。これにより、特定演出の実行を望まない遊技者が特定演出の実行を回避し得るようになる。この場合において本構成では、本来は、精算用処理(貯留記憶された仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体を払い出す処理)を実行するための操作手段である精算用操作手段を、特定演出の実行を制限するための操作手段として兼用する構成としている。これにより、制限のための専用操作手段を設ける必要がなくなり、構成を簡単化することが可能になる。その際、例えば始動操作手段等を実行制限用の操作手段としても兼用する構成であると、当該操作手段は遊技中での使用頻度が高いため、特定演出の制限を望んでいない遊技者が遊技中に誤って制限操作を行ってしまう懸念がある。この点、本構成では、遊技中での使用頻度が低いことが見込まれる精算用操作手段を用いる構成となっている。このため、遊技中に誤って制限操作を行ってしまう危険性を低減することができ、遊技者にとって不本意な実行制限の発生を好適に抑制可能となる。
上記構成では、精算用操作手段を操作することで特定演出の実行を制限できることを遊技者が認識可能な所定報知が実行されるため、精算用操作手段の操作により特定演出の実行を制限可能であることを遊技者が予め知っていなくても、特定演出の制限操作を適切に行うことが可能になる。但し、上記のような報知を行った場合、当該報知を見て直ちに遊技者が精算用操作手段を操作してしまう可能性があるため、本構成では、精算用操作手段が操作されても遊技媒体の払出処理(精算用処理)がなされない状況で上記報知を行う構成となっている。これにより、払出手段により遊技媒体が払い出される状況下での精算用操作手段の操作(特定演出の実行制限を目的とした操作)を抑制することができる。よって、遊技者が特定演出を回避する目的で精算用操作手段を操作した場合に、精算用処理との重複実施がなされることを好適に抑制可能となる。
特徴E12.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
複数の数として予め定められた所定数を上限として仮想遊技媒体数を貯留記憶する貯留記憶手段(クレジット機能)と、
遊技者が操作可能な精算用操作手段(精算スイッチ59)と、
前記精算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記貯留記憶手段に貯留記憶された前記仮想遊技媒体数に対応する数の遊技媒体を払い出すことが可能な払出手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて特定演出(フリーズ演出)を実行する特定演出実行手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記精算用操作手段が操作された場合、その後、少なくとも1回の前記特定演出について当該特定演出の実行を規制することが可能な特定演出規制手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出規制手段は、
前記精算用操作手段が操作された場合の遊技状況に基づいて前記特定演出の実行を規制するか否かを判定する規制判定手段(主制御装置101による精算スイッチ対応処理を実行する機能)と、
前記規制判定手段により前記特定演出の実行を規制すると判定された場合、前記特定演出の実行を規制する規制実行手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
本構成によれば、特徴E1と同様の効果を得ることが可能になる。なお、本特徴に対して特徴E2乃至E10のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
なお、上記特徴E1乃至E12の各構成に対して、特徴A1乃至A28、特徴B1乃至B19、特徴C1乃至C23、特徴D1乃至D16、特徴F1乃至F17のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴F群>
特徴F1.複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記駆動制御手段が、前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させることを通常遊技動作とし、
前記通常遊技動作の開始又は進行が制限される特定遊技動作(フリーズ演出)が行われるように各前記周回体を制御する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
特定契機が発生した場合、当該特定契機が発生したゲームよりも後の特定ゲームにて前記特定遊技動作を実行可能な特定遊技動作実行手段(主制御装置101によるBB当選用処理、第5フリーズ演出用処理及び回転演出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定契機として、第1遊技結果(レア役当選)に対応した第1契機と、前記第1遊技結果よりも遊技者にとって有利な第2遊技結果(BB当選又はVB当選)に対応した第2契機とを有しており、
前記第2契機が発生した後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、前記第2遊技結果に対応する特定演出(リーチ目の停止)が実行された場合、前記第2契機に基づく前記特定遊技動作の実行を制限することが可能な実行制限手段(主制御装置101によるフリーズ解除用処理、フリーズ復帰用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、複数の契機に基づいて特定遊技動作が行われるという構成の下、少なくとも遊技者が望む結果(有利な第2遊技結果)である場合において、遊技者が事前に結果を察知していると想定される場合には、特定遊技動作の実行を制限することが可能となっている。例えば、遊技者が特定演出から第2遊技結果であることを認識又は予測している中で、特定演出と重複して特定遊技動作が実行されると、遊技者が煩わしく感じるおそれがあるが、本構成によれば、そのような重複実施の発生が抑制される。これにより、特定遊技動作の実施により遊技演出を盛り上げながらも、第2遊技結果を事前に認識等した遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることを抑制可能となる。
特徴F2.前記第1遊技結果である場合、前記第1契機が発生してから前記特定遊技動作が実行されるまでの期間において前記特定演出が実行されないように構成されていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成では、第1遊技結果である場合に特定演出が実行されないため、特定演出が実行された場合、当該演出から遊技者が第2遊技結果を認識しやすくなる。これにより、遊技者が第2遊技結果を認識又は予測している可能性が高い状況で特定遊技動作の実行を制限することができ、遊技者が第2遊技結果を認識等していないにもかかわらず特定遊技動作の実行が制限されることを抑制可能となる。
特徴F3.前記特定演出は、前記第2遊技結果となったことを遊技者が認識可能な演出であることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出が実行された場合、当該演出から遊技者が第2遊技結果を認識することが可能になる。これにより、遊技者が第2遊技結果を認識している可能性が高い状況で特定遊技動作の実行を制限することができ、遊技者が第2遊技結果を認識していないにもかかわらず特定遊技動作の実行が制限されることを抑制可能となる。
特徴F4.前記特定演出は、予め定められた特定の絵柄組合せが前記有効位置に停止することであることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれかに記載の遊技機。
本構成の前提となる上記特徴F1の遊技機は、有効位置に停止する絵柄組合せの如何によって特典が付与されたり、されなかったりする構成となっているため、遊技者は、高い関心を寄せて停止絵柄を見ていることが想定される。このような前提の下、本構成を採用したことで、特定演出の見逃し等を抑制することができ、遊技者が第2遊技結果であることを認識等していない中で特定遊技動作の実行制限だけがなされることを好適に抑制可能となる。
特徴F5.前記特定演出が実行された場合、前記第2遊技結果となったことを遊技者に報知する特定報知(ボーナス報知用演出)を実行する特定報知実行手段(表示制御装置81によるステップS6601〜ステップS6602の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出が実行されて特定遊技動作の実行が制限される場合、改めて特定報知により第2遊技結果となったことが遊技者に知らされる。この場合、例えば、遊技者が特定演出に気付いていなかったり、特定演出から第2遊技結果を認識等できていなかったりした場合でも、特定報知により第2遊技結果であることを遊技者に伝えた上で、特定遊技動作の実行を制限することができる。これにより、遊技者が第2遊技結果であることを認識等していないにもかかわらず、特定遊技動作の実行が制限されることを好適に抑制可能となる。
なお、本特徴において「前記第2遊技結果となったことを遊技者に報知する特定報知」は、「前記特定演出が実行されたことを遊技者に報知する特定報知」と表現することもできる。
特徴F6.遊技状態として、第1遊技状態(通常遊技状態)と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(BB状態又はVBモード)とを含む複数の遊技状態を有しており、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定移行結果(BB当選又はVB当選)となった場合に、予め定められた移行条件(BB入賞又は第4,5再遊技入賞)が成立したか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行条件が成立したと判定された場合に、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へと遊技状態を移行させる遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2遊技結果は前記特定移行結果であり、
前記特定演出は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な演出であることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれかに記載の遊技機。
遊技者が特定移行結果(例えばボーナス当選)であることを事前に認識し、第2遊技状態(例えばボーナスゲーム)を早く遊技したいと考えている中で、特定遊技動作が実行されると、遊技進行が制限され、特定遊技動作を煩わしく感じるおそれがある。この点、上記構成によれば、特定演出と特定遊技動作の重複実施が抑制されるため、特定演出から特定移行結果を認識した遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることを抑制可能となる。
特徴F7.前記特定演出は、リーチ目に対応する絵柄組合せが前記有効位置に停止することであることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
本構成の前提となる上記特徴F1の遊技機は、有効位置に停止する絵柄組合せの如何によって特典が付与されたり、されなかったりする構成となっているため、遊技者は、高い関心を寄せて停止絵柄を見ていることが想定される。このような前提の下、リーチ目に対応する絵柄組合せの停止により特定遊技動作の実行が制限される構成としたことで、遊技者が特定遊技結果であることを認識している可能性が高い状況で特定遊技動作の実行を制限することが可能になる。
特徴F8.前記実行制限手段は、前記第1契機が発生した後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、前記特定演出とは異なるものであって前記第2遊技結果となっていないことに対応した所定演出が実行された場合、前記第1契機に基づく前記特定遊技動作の実行を制限することが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれかに記載の遊技機。
例えば、遊技者が第2遊技結果であることを事前に認識又は予測している場合に限らず、第2遊技結果でないことを事前に認識等している場合にも、改めて特定遊技動作が実行されると、煩わしく感じる場合があり得る。この点、本構成では、そのような場合にも特定遊技動作の実行を制限する構成としたため、遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることをより好適に抑制することが可能になる。
なお、本特徴において「前記第2遊技結果となっていないこと」は「前記第2遊技結果ではないこと」と表現するこもできる。このことは下記特徴F9においても同様である。
特徴F9.前記実行制限手段は、前記第1契機が発生した後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、前記特定演出とは異なるものであって前記第2遊技結果となっていないことを遊技者が認識可能な所定演出が実行された場合、前記第1契機に基づく前記特定遊技動作の実行を制限することが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれかに記載の遊技機。
例えば、遊技者が第2遊技結果であることを事前に認識又は予測している場合に限らず、第2遊技結果でないことを事前に認識等している場合にも、改めて特定遊技動作が実行されると、煩わしく感じる場合があり得る。この点、本構成では、そのような場合にも特定遊技動作の実行を制限する構成としたため、遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることをより好適に抑制することが可能になる。
特徴F10.前記特定遊技動作実行手段は、前記特定契機として前記第1契機が発生した場合、前記特定遊技動作として第1特定遊技動作(第6フリーズ演出)を実行可能な一方、前記特定契機として前記第2契機が発生した場合、前記特定遊技動作として前記第1特定遊技動作とは動作態様が異なる第2特定遊技動作(第5フリーズ演出)を実行可能なものであり、
前記実行制限手段は、前記所定演出が実行された場合、前記第1特定遊技動作の実行を制限し、前記特定演出が実行された場合、前記第2特定遊技動作の実行を制限するものであることを特徴とする特徴F8又は特徴F9に記載の遊技機。
上記構成では、第1特定遊技動作と第2特定遊技動作とで動作態様が異なるため、第1遊技結果又は第2遊技結果のいずれであるかの報知機能が特定遊技動作に付与される。この場合、特定遊技動作の実行に際して、どちらの動作態様で動作するのかを遊技者が高い関心を寄せて見ることが想定され、特定遊技動作による遊技の盛り上げ効果をより高めることが可能になる。その反面、事前に結果を認識等している遊技者にとっては、特定遊技動作への関心が低下し、特定遊技動作を煩わしく感じるおそれがあるが、本構成によれば、所定演出及び第1特定遊技動作と、特定演出及び第2特定遊技動作との各重複実施が抑制されるため、各遊技結果を事前に認識等した遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることを抑制可能となる。
特徴F11.前記特定ゲームにて、前記第2遊技結果となったか否かを遊技者が認識可能な特別演出(連続演出における4ゲーム目の演出)を実行する特別演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記特定遊技動作実行手段は、前記特別演出が実行される場合又は前記特別演出の実行中に前記特定遊技動作を実行可能なものであることを特徴とする特徴F1乃至F10のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、第2遊技結果となったか否かを遊技者に知らせる特別演出が実行され、当該演出を盛り上げる要素として特定遊技動作を活用することができる。そして、このような構成において、特定演出が実行された場合には特定遊技動作の実行が制限されるため、演出を盛り上げるための特定遊技動作が却って煩わしさを招くという不都合の発生を好適に抑制可能となる。
特徴F12.前記特別演出実行手段は、前記実行制限手段により前記特定遊技動作の実行が制限される場合、前記特別演出の実行を制限する手段を備えていることを特徴とする特徴F11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の実行が制限される場合に、併せて特別演出の実行も制限されるため、第2遊技結果であることを事前に認識等している遊技者が煩わしさを感じることをより好適に抑制することが可能となる。
なお、本特徴に対して上記特徴F5の構成を適用することで、次の効果を奏することができる。例えば特定演出から遊技者が第2遊技結果であることを認識していなかった場合等、遊技者が第2遊技結果であることを知らない中で、特別演出まで実行が制限されてしまうと、遊技者が第2遊技結果であるか否かを把握できなくなるおそれがある。この点、特定報知がなされることで、第2遊技結果であることが遊技者に適切に知らされ、上記不都合の発生を抑制可能となる。
特徴F13.前記特別演出実行手段は、前記実行制限手段により前記特定遊技動作の実行が制限されても、前記特別演出の実行を制限しないようにする手段を備えていることを特徴とする特徴F11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技動作の実行が制限されても特別演出による第2遊技結果であるか否かの報知は実行されるため、例えば特定演出から遊技者が第2遊技結果であることを認識していなかった場合等でも、遊技者が第2遊技結果であるか否かを把握できなくなる不都合の発生を抑制可能となる。
特徴F14.前記実行制限手段は、前記第2契機が発生した後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、前記特定演出が実行された場合、前記第2契機に基づく前記特定遊技動作が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴F1乃至F13のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出が実行された場合、特定ゲームにおける特定遊技動作が不実行とされる。これにより、第2遊技結果を事前に認識等した遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることを好適に抑制可能となる。
特徴F15.前記実行制限手段は、前記第2契機が発生した後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、前記特定演出が実行され且つ予め定められた所定条件が成立した場合(精算スイッチ59の操作が行われた場合)、前記第2契機に基づく前記特定遊技動作が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴F1乃至F13のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出が実行され且つ所定条件が成立した場合、特定遊技動作が不実行とされる。このため、特定演出から第2遊技結果であることを認識等し、特定遊技動作が実行されないようにしたい遊技者は、さらに所定条件が成立させればよい。一方、特定演出から第2遊技結果であることを認識等してもなお、特定遊技動作を見たい遊技者は、所定条件を成立させなければよい。このように本構成によれば、特定遊技動作を不実行とするか否かを遊技者の判断に委ねることができ、各遊技者の特定遊技動作への関心度に合わせて特定遊技動作を不実行とするか否かを使い分けることが可能になる。
特徴F16.前記実行制限手段は、前記第2契機が発生した後で且つ前記特定遊技動作が実行される前に、前記特定演出が実行され且つ予め定められた所定条件が成立した場合(精算スイッチ59の操作が行われた場合)、前記第2契機に基づく前記特定遊技動作が実行され、前記特定演出が実行され且つ前記所定条件が成立しない場合、前記第2契機に基づく前記特定遊技動作が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴F1乃至F13のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出が実行された場合に特定遊技動作を不実行とすることができる。これにより、特定演出から第2遊技結果であることを認識等し、特定遊技動作の実行を望まない遊技者が、特定遊技動作を煩わしく感じることを抑制できる。また、特定演出が実行され且つ所定条件が成立した場合には、特定遊技動作を実行することができる。よって、特定演出から第2遊技結果であることを認識等してもなお、特定遊技動作を見たい遊技者は、所定条件を成立させることで、特定遊技動作を見ることが可能になる。このように本構成によれば、基本的には特定演出の実行により特定遊技動作を実行しない構成としながらも、その例外として所定条件を成立させた場合には特定遊技動作を実行する構成とすることで、特定演出から第2遊技結果であることを認識等した遊技者が特定遊技動作を煩わしく感じることを抑制しつつ、各遊技者の特定遊技動作への関心度に合わせて特定遊技動作を不実行とするか否かを使い分けることが可能になる。
特徴F17.前記第1契機は、前記抽選手段の抽選結果が前記第1遊技結果になることに対応した契機であり、
前記第2契機は、前記抽選手段の抽選結果が前記第2遊技結果になることに対応した契機であることを特徴とする特徴F1乃至F16のいずれかに記載の遊技機。
本構成によれば、各遊技結果が内部的なものとなり、上記特徴F1乃至F16のいずれかに記載の構成とする上で、実用上好ましい態様とすることができる。
なお、上記特徴F1乃至F17の各構成に対して、特徴A1乃至A28、特徴B1乃至B19、特徴C1乃至C23、特徴D1乃至D16、特徴E1乃至E12のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴F群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴F群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機(球使用回胴式遊技機):複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、26L〜26R…表示部としての表示窓、32L〜32R…周回体としてのリール、41…始動操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップスイッチ、59…特定操作手段又は精算用操作手段としての精算スイッチ、81…表示制御装置、101…主制御装置、102…抽選手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (8)

  1. 複数種類の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
    各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
    操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
    操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
    前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
    前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して視認可能な有効位置に当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段と、
    を備える遊技機であって、
    遊技状態として、第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態とを含む複数の遊技状態を有しており、
    前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定移行結果となった場合に、予め定められた移行条件が成立したか否かを判定する移行判定手段と、
    前記移行判定手段により前記移行条件が成立したと判定された場合に、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へと遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
    前記抽選手段の抽選結果が前記特定移行結果となった以後、前記第2遊技状態に移行する前の所定タイミングまでに予め定められた所定条件が成立した場合、前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能な第1演出を実行する第1演出実行手段と、
    前記特定移行結果となったことを遊技者が認識可能なものであって前記第1演出とは異なる第2演出を前記所定タイミング以後で且つ前記第2遊技状態への移行前に実行する第2演出実行手段と、
    前記第1演出実行手段により前記第1演出が実行される場合、前記第2演出実行手段による前記第2演出の実行を制限することが可能な第2演出制限手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2演出制限手段は、前記所定タイミングまでに前記所定条件が成立した場合、前記第2演出を不実行とするものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第2演出制限手段により前記第2演出が不実行とされた場合、前記第2演出が実行されないことを遊技者が認識可能な所定報知を実行する報知実行手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記所定条件の成立タイミングを把握する把握手段と、
    前記把握手段の把握結果に基づいて、前記報知実行手段により前記所定報知を実行するか否かを切り替える報知切替手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記第2演出制限手段は、前記所定タイミングまでに所定条件が成立し且つ前記所定条件とは異なる特定条件が成立した場合、前記第2演出を不実行とするものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  6. 前記所定条件が成立した場合、前記第2演出を実行しないようにできることを遊技者が認識可能な特定報知を実行する特定報知実行手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記第2演出制限手段は、前記所定タイミングまでに前記所定条件及び前記所定条件とは異なる特定条件が成立した場合、前記第2演出が実行され、前記所定タイミングまでに前記所定条件が成立し且つ前記特定条件が成立しない場合、前記第2演出が実行されないようにするものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  8. 前記所定条件が成立した場合、前記第2演出が実行されるようにできること又はそのための操作を遊技者が認識可能となる特定報知を実行する特定報知実行手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
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