JP2023105280A - 遊技機 - Google Patents

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達也 田中
Tatsuya Tanaka
啓喜 竹内
Keiki Takeuchi
豊 小林
Yutaka Kobayashi
哲郎 ▲高▼嶋
Tetsuro Takashima
勇亮 菊池
Yusuke Kikuchi
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Abstract

Figure 2023105280000001
【課題】挿入部に対する不正を抑制することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】スロットマシン10は、前方に開放された筐体11と、筐体11の前面開口部を開閉する前面扉12と、筐体11内に設けられ、遊技に関する制御を行う主制御基板を基板ケースに収容してなる主制御基板装置とを備えている。主制御基板装置の側面のうち所定側面には設定キー挿入部が設けられ、筐体11内には、設定キー挿入部に対向可能となる係合部が設けられている。主制御基板装置は、係合部が設定キー挿入部に対向する設置位置と、係合部が定キー挿入部に対向しない回動位置とに回動可能となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機には、遊技に関する内部状態を可変設定する設定変更機能を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。このような遊技機では、設定キー等の操作部材をキー挿入孔等の挿入部に挿入し、所定操作を行うことで、遊技機の内部状態を変更することが可能となっている。
特開2008-180917号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては、挿入部に不正にアクセスしようとする不正行為への対策について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、挿入部に対する不正を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
所定の操作部材の挿入及び引抜きを可能とする挿入部を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
前方に開放された筐体と、
前記筐体の前面開口部を開閉する扉体と、
前記筐体内に設けられ、遊技に関する制御を行う制御基板を基板ケースに収容してなる制御手段と、
を備え、
前記制御手段の側面のうち所定側面には前記挿入部が設けられており、
前記筐体内には、前記制御手段の前記所定側面に対向可能となる対向部が設けられており、
前記制御手段は、前記対向部が前記挿入部に対向する第1位置と、前記対向部が前記挿入部に対向しない第2位置とに回動可能となっていることを特徴とする。
本発明によれば、挿入部に対する不正を抑制することが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 主制御装置ユニットを正面側から見た斜視図である。 主制御装置ユニットを主要構成部品ごとに分解して示す分解斜視図である。 主制御装置を正面側から見た斜視図である。 主制御装置を正面側から見た分解斜視図である。 主制御装置を背面側から見た分解斜視図である。 (a)は主制御基板装置の側面図、(b)は(a)のA-A線断面図である。 (a)は設置位置にある場合の主制御装置ユニットの側面図、(b)は(a)のB-B線断面図である。 回動位置にある場合の主制御装置ユニットの側面図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 設定変更処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 リールの停止制御を説明するための説明図である。 RT状態処理を示すフローチャートである。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 BB状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 表示モードの概要を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 第1特定役処理を示すフローチャートである。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 第3特定役処理を示すフローチャートである。 モード移行報知用処理を示すフローチャートである。 押し順報知の概要を示す説明図である。 押し順役処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 終了判定処理を示すフローチャートである。 特化ゾーン用処理を示すフローチャートである。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出の設定処理を示すフローチャートである。 報知タイミングテーブルの一例を示す図である。 各停止操作時演出設定処理を示すフローチャートである。 報知タイミングと上乗せ演出との関係を示す図である。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 ボーナス報知用処理を示すフローチャートである。 特定役報知用処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出の一例を説明するための説明図である。 リールの回転と操作無効期間との関係を示す図である。 有効フラグ設定処理を示すフローチャートである。 停止指令対応処理を示すフローチャートである。 停止操作ON処理を示すフローチャートである。 リール停止処理を示すフローチャートである。 停止操作OFF処理を示すフローチャートである。 特別報知実行用処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 停止操作とリール動作との関係を説明するためのタイミングチャートである。 停止操作とリール動作との関係を説明するためのタイミングチャートである。 有効フラグ設定処理の変形例である。 停止操作ON処理の変形例である。 停止操作OFF処理の変形例である。 リール制御処理の変形例である。 第2の実施形態における、停止操作とリール動作との関係を説明するための図である。 (a)停止操作ON処理を示すフローチャートであり、(b)基準復帰処理を示すフローチャートである。 変形例における停止操作とリール動作との関係を説明するための図である。 変形例における停止操作とリール動作との関係を説明するための図である。 第3の実施形態における、停止操作ON処理を示すフローチャートである。 停止操作とリール動作との関係を説明するためのタイミングチャートである。 第4の実施形態における主制御装置ユニットを正面側から見た斜視図である。 (a)は図91のA部の拡大図、(b)は主制御装置ユニットの部分平面図である。 (a)は設置位置にある場合の主制御装置ユニットの側面図、(b)は回動位置にある場合の主制御装置ユニットの側面図である。 第5の実施形態における主制御装置ユニットを正面側から見た斜視図である。 主制御装置を正面側から見た分解斜視図である。 主制御基板装置が設置位置にある場合の筐体内の様子を示す図である。 主制御基板装置が回動位置にある場合の筐体内の様子を示す図である。 主制御基板装置が回動位置にある場合の筐体内の様子を示す図である。 スロットマシンの変形例を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1~図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、平板状に形成された木製の天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a~11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面側が開放された箱状に形成されている。筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部(左側板11d)に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開口部11hを開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。
図5に示すように、筐体11の右側板11eには筐体11の開口内周縁に沿って長尺状の鉤受け金具15が配設されており、同鉤受け金具15はビス等の締結具(図示略)を用いて同右側板11eに固定されている。鉤受け金具15の上下2カ所には、前面扉12を閉鎖状態で保持するための鉤受け部16,17が設けられている。この鉤受け金具15によって、前面扉12が筐体11に閉止された状態で保持される。
図3に示すように、前面扉12の右端側、すなわち前面扉12の回動中心軸線側(回動基端側)と反対側(回動先端側)には、その裏面に施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び前面扉12に固定された図示しない基枠と、同基枠の上部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ21と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆(図示略)とを備えている。そして、施錠装置のうちキーシリンダ21だけが前面扉12の前方に露出した状態で設けられている。
前記連動杆は、キーシリンダ21に差し込んだ操作キーを時計回りに操作することで下方へ移動される。連動杆には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具18,19が前記鉤受け部16,17に対応して設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、各鉤金具18,19が各鉤受け部16,17にそれぞれ係止されて施錠状態となる。なお、各鉤金具18,19には、施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。キーシリンダ21に対して操作キーが時計回りに操作されると、連動杆が下方に移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して各鉤金具18,19が移動されることにより同鉤金具18,19と鉤受け部16,17との係止状態が解除され、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。
図1及び図2に示すように、前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置301に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置301は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置301は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~20まで付されているが、これら番号は主制御装置301が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1~L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1~L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9~図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞~第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞~第17小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「第2リプレイ」図柄が下段に停止した場合には、第5小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番,14番)と上流側の隣接する位置(12番,15番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄(0番,3番)から上流側に1図柄分離れた位置(2番,5番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞~第17小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第18小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19小役入賞となる。第19小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第20小役入賞~第24小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第25小役入賞は、第18小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞の場合には、BBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せ)が、第25小役入賞の場合には、BB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る。第25小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第26小役入賞となる。第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
第27小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第28小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(3番,7番,15番,20番)と下流側の隣接する位置(2番,6番,14番,19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(12番)と下流側の隣接する位置(11番)に「第2リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、「赤ベル」図柄(2番,5番,10番,15番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第28小役入賞が成立する場合には、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止する場合を除き、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第29小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が上段又は中段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第29小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。詳細は後述するが、第30小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第30小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。詳細は後述するが、第31小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第32小役入賞となる。第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞~第8再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。第1再遊技入賞~第8再遊技入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「白ベル」図柄,中リール32Mの「第2リプレイ」図柄,右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「白7」図柄,「第2リプレイ」図柄,「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
図2に示すように、遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42~44には、それぞれストップ検出センサ42a~44a(図20)が接続されており、ストップ検出センサ42a~44aと後述する主制御装置301とが接続されている。そして主制御装置301では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42~44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42~44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a~44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42~44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置301では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握する。主制御装置301では、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56~58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56~58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60~62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知するための押し順報知部68が設けられている。押し順報知部68は、左ストップスイッチ42、中ストップスイッチ43、右ストップスイッチ44にそれぞれ対応させた3つのLEDランプによって構成されている。なお、押し順報知部68についても、液晶表示機等によって代替することは可能であるし、ストップスイッチ42~44を発光させるようにストップスイッチ42~44内部にLEDランプを設けたり、ストップスイッチ42~44に隣接させてそれぞれLEDランプを設ける構成としてもよい。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容する。電源スイッチ71は、主制御装置301を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
リールユニット31の上方には、主制御装置ユニット300が筐体11に取り付けられている。
<主制御装置ユニット300について>
ここで、主制御装置ユニット300について図12及び図13を参照しながら説明する。図12は主制御装置ユニット300を正面側から見た斜視図、図13は主制御装置ユニット300を主要構成部品ごとに分解して示す分解斜視図である。
図12に示すように、主制御装置ユニット300は、遊技に関する各種制御を実行する主制御装置301と、筐体11に対する主制御装置301の取付手段を構成する台座ユニット302とを備え、台座ユニット302が筐体11の背板11cに対して固定されることで筐体11に対して一体化されている。
主制御装置301は、長板状の主制御基板311と、その主制御基板311の長手方向と同一方向(具体的には左右方向)に延びる略箱状をなし内部空間に主制御基板311を収容する基板ケース312とを備え、主制御基板311の素子搭載面311aが遊技機前方を向くようにして配置されている。
図13に示すように、台座ユニット302は、主制御装置301(詳しくは基板ケース312)を着脱可能に保持する可動ベース部321と、その可動ベース部321を回動回能に支持し、筐体11の背板11cに固定されている固定ベース部331とを有している。
可動ベース部321は、主制御装置301(基板ケース312)の背面に対向する対向部322を有している。対向部322は、基板ケース312よりも横長となる長板状をなしており、当該対向部322の前面は主制御装置301の背面に当接し、同対向部322の後面は筐体11の背板11cに当接又は近接対向している。詳しくは、基板ケース312の背面部は、当該背面部の上部が下部よりも後方に張り出すようにして形成された段差状をなしており、同背面部の凹み部分(下部)に対して対向部322が嵌まることで、基板ケース312の背面上部と対向部322の後面とが面一となっている。これにより、主制御装置ユニット300と背板11cとの間に空間が形成されたり、その空間が大きくなったりすることが抑えられ、主制御装置301の背後への不正基板等の設置を困難なものとしている。
対向部322の下端部には、遊技機前方に張り出した張出部323が形成されている。張出部323は、主制御装置301に対して下側から対峙しており、同主制御装置301の少なくとも一部(詳しくは後述する固定手段)を覆う機能が付与されている。
また、張出部323には、可動ベース部321に対して組み合わせられた主制御装置301を当該可動ベース部321に対して結合する結合部324が設けられている。当該結合部324による結合が解除された場合には結合解除の痕跡が主制御装置301側に残存する構成となっており、これにより、台座ユニット302からの主制御装置301の不正な取り外し等を困難とし、仮に同行為が行われた場合であってもその事実を確認することが可能となっている。
対向部322の左右両端部には、対向部322から遊技機前方(主制御装置301側)に起立する側壁部325と、側壁部325の前端部に形成され、対向部322と対向する前壁部326とが設けられている。対向部322と前壁部326との間隔は、主制御装置301(基板ケース312)の厚みと略同寸となっており、対向部322、側壁部325及び前壁部326によって、主制御装置301の左右両端部を収容する収容部327が形成されている。
収容部327は、上端部(張出部323とは反対側の端部)が開放された溝状をなしており、その開放端側から主制御装置301の左右両端部を挿入することが可能となっている。主制御装置301の左右両端部を収容部327に挿入した後、主制御装置301を張出部323側へ押し込むことで、可動ベース部321に対する主制御装置301の装着が完了する構成となっている。
なお、可動ベース部321は無色透明な合成樹脂材料を用いて形成されており、当該可動ベース部321を通じた主制御装置301の視認性が担保されている。これにより、可動ベース部321によって主制御装置301の一部が覆われる構成としつつ、それに起因して主制御装置301に死角となる部分が生じることを回避している。
固定ベース部331は、可動ベース部321を当該可動ベース部321の長手方向における両側(左右両側)から挟むようにして左右に1つずつ配置されている。各固定ベース部331は、可動ベース部321に対して後側から当接する基部332と、当該基部332から起立し可動ベース部321に対して側方から対向する側壁部333とを有している。
側壁部333には、可動ベース部321側に突出するようにして軸部334が形成されており、可動ベース部321の両側部にはこれら軸部334に1対1で対応させて軸受け部328が形成されている。軸受け部328に対して軸部334が入り込むことで固定ベース部331と可動ベース部321とが連結され、左右方向に延びる軸線を中心とした可動ベース部321の回動が許容されている。
このため、可動ベース部321に主制御装置301(基板ケース312)が組み付けられた状態では、主制御装置301と可動ベース部321とが一体となって回動可能となる。これにより、主制御装置301及び可動ベース部321は、素子搭載面311aが遊技機前方を向く状態で設置される設置位置(図5参照)と、設置位置から遊技機前方に回動した回動位置とに切り替わり可能となっている。なお、以下の説明においては、主制御装置301及び可動ベース部321をまとめて主制御基板装置310ということがある。
各固定ベース部331には、設置位置にある主制御基板装置310と係合することで、主制御基板装置310を設置位置に保持する係合片335が形成されている。係合片335は、前方(筐体11の前面開口部11h側)に延びる板状の延出部335aと、延出部335aの前端部に設けられ、主制御基板装置310側に突出する爪部335bとを備え、爪部335bが可動ベース部321の前面に係合可能となっている。
係合片335は、主制御基板装置310を回動位置から設置位置に回動させることで係合させることができる。すなわち、設置位置への回動過程において爪部335bに主制御基板装置310が当接することで、爪部335bが外方へ押し出され、延出部335aが弾性変形する。そして、主制御基板装置310が設置位置に到達すると、爪部335bと基部332との間に主制御基板装置310が入り込むと同時に、爪部335bに対する押圧が解除され、延出部335aが自然状態に復帰する。これにより、爪部335bが可動ベース部321の前面に係合し、主制御基板装置310が設置位置に保持される。また、かかる状態において指等により爪部335bを操作し、延出部335aを外方に弾性変形させることで、係合を解除することができる。これにより、主制御基板装置310の保持が解除され、回動位置への回動が許容される。
固定ベース部331には、主制御基板装置310が回動位置に向けて回動する場合に、主制御基板装置310に対して回動方向先側から当接することにより、主制御基板装置310のそれ以上の回動を規制するストッパ(回動規制部)336が形成されている。主制御基板装置310をストッパ336に当接する位置まで回動させると、主制御基板装置310の背面が上側を向くこととなる。これにより、主制御基板装置310を台座ユニット302から取り外すことなく、主制御基板装置310の背面部等を目視にて確認可能となる。
なお、ストッパ336による主制御基板装置310の回動規制位置は、主制御基板装置310がリールユニット31に当接する位置よりも手前側の位置となっている。主制御基板装置310の回動軸の高さ位置とリールユニット31の上端位置との離れ具合いにもよるが、本実施の形態において主制御基板装置310の設置位置からの回動範囲は90°未満に制限されている。
ここで、台座ユニット302を筐体11の背板11cに固定するための構成について説明する。固定ベース部331の基部332には、ネジ341を通すための通し孔337が貫通形成され、可動ベース部321には、固定ベース部331の通し孔337と対応するようにして貫通孔(不図示)が形成されている。貫通孔は、固定ベース部331に対する可動ベース部321の回動位置が主制御基板装置310を設置位置とする位置である場合に通し孔337と連通するように、その配置位置が定められている。貫通孔の開口径はネジ341の頭部外径よりも大きく、通し孔337の開口径はそれよりも小さくなっている。
台座ユニット302を筐体11の背板11cに固定する際には、主制御装置301を未装着の状態で上記貫通孔と通し孔337を連通させ、それらの孔に台座ユニット302の前方からネジ341を通し、固定ベース部331を背板11cにねじ止めする。これにより、台座ユニット302が背板11cに固定される。
その後、可動ベース部321に主制御装置301を取り付けて設置位置とすると、基板ケース312の下端部に形成された遮蔽部352が、貫通孔の前方に配置されてネジ341の頭部を遊技機前方から遮蔽する。これにより、ネジ341へのアクセスが規制される。つまり、台座ユニット302を取り外す場合には、ネジ341を露出させるべく台座ユニット302から主制御装置301を取り外す必要が生じ、かかる行為においては結合部324を通じて取り外しの痕跡が残る。これにより、何らの痕跡を残すことなく主制御装置301を台座ユニット302ごと取り外すといった不正行為を困難なものとしている。
<主制御装置301の構成>
次に、主制御装置301の構成を図14~図16に基づいて詳細に説明する。図14は主制御装置301を正面側から見た斜視図、図15及び図16は主制御装置301の分解斜視図である。
既に説明したように主制御装置301を構成している主制御基板311は長板状をなしており、主制御基板311には、図15に示すように、主たる制御を司るCPU315,入出力ドライバ用ICチップ,ラッチ用ICチップ,コンデンサや抵抗などの各種素子,そして複数のコネクタ316が搭載されている。
また、主制御基板311には、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うための設定キー挿入部601や、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットスイッチ602等が設けられている。本スロットマシン10では当否抽選における所定の役の当選確率が予め複数段階設定されており、設定キー挿入部601へ挿入した設定キーをON側に向けて回動操作することで、当該当選確率を上記複数段階のうち所定の段階に設定することが可能な状態となる。
設定キー挿入部601は、設定キー挿入部601に差し込んだ設定キーをOFF位置から時計回り方向に回動させることでON状態となり、ON位置から逆方向に回動させることでOFF状態となる。また、リセットスイッチ602は、エラー状態をリセットする場合のほか、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。なお、かかる変更操作の詳細については後述する。
主制御基板311においてCPU315などの各種素子やコネクタ316等は全て同一の板面上に搭載されており、CPU315を除いて逆側の板面にて半田付けされている。つまり、主制御基板311は、一方の板面が素子搭載面311aとなっており、他方の板面が半田面311bとなっている。半田面311bとは素子搭載面311aに搭載される各種素子の半田付け部分が設けられた面であるが、当該半田面311bに対して回路パターン(プリント配線等)が形成されていてもよい。
基板ケース312は、主制御基板311を収容する被包手段としての機能を有しており、当該基板ケース312によって主制御基板311へのアクセスが規制されている。基板ケース312は、主制御基板311を素子搭載面311a側から覆う表側構成体(ケースカバー)400と、主制御基板311を半田面311b側から覆う裏側構成体(ケース本体)500とが相互に組み合わされて構成されている。
これら表側構成体400及び裏側構成体500は、基板ケース312内に収容された主制御基板311の素子搭載面311a及び半田面311bが基板ケース312外から視認可能となるように透明性を有する材料によって形成されている。具体的には、基板ケース312は無色透明のポリカーボネート樹脂により形成されている。なお、基板ケース312の形成材料はポリカーボネート樹脂に限定されるものではなく、アクリル樹脂等であってもよい。
表側構成体400は、素子搭載面311aに対して隙間を隔てて対向する表側対向部401を有している。表側対向部401には、素子搭載面311aから突設された上記各コネクタ316に1対1で対応するコネクタ用開口部402が形成されており、これらコネクタ用開口部402を介して各コネクタ316の挿入口が基板ケース312の外部に露出している。コネクタ316は、主制御装置301の回動基端側に寄せて配置されており、主制御装置301の回動に伴って発生する配線の余裕代が大きくなることが抑制されている。
表側対向部401の外縁には、表側構成体400の周縁を規定する表側周縁部421が形成されている。表側周縁部421は、主制御基板311における短手方向の両端側に位置し主制御基板311を挟んで対峙する第1表側周壁部425及び第2表側周壁部426(長辺部の外壁を構成している上下の壁面部)と、主制御基板311における長手方向の両端側に位置し主制御基板311を挟んで対峙する第3表側周壁部427及び第4表側周壁部428(短辺部の外壁を構成している左右の壁面部)とから構成されている。
これら各周壁部425~428は、表側対向部401から主制御基板311側に起立しており、主制御基板311を囲っている。つまり、表側構成体400は、主制御基板311側に開放された略矩形箱状をなしており、当該表側構成体400によって囲まれた領域内に主制御基板311が収容されている。
主制御基板311は、表側構成体400の表側対向部401に対して半田面311b側からネジ止めされており、主制御基板311の素子搭載面311aに搭載された各種素子が主制御基板311と表側構成体400とによって区画された領域外へ露出することが回避されている。
主制御基板311がネジ止めされた表側構成体400に対して上記裏側構成体500が固定されている。裏側構成体500は、全体として主制御基板311側に開放された略箱状をなしており、主制御基板311の半田面311bに対向する略平板状の裏側対向部501を備えている。裏側対向部501の外縁には、裏側構成体500の周縁を規定する裏側周縁部521が形成されている。裏側周縁部521は、主制御基板311における短手方向の両端側に位置し主制御基板311を挟んで対峙する第1裏側周壁部525及び第2裏側周壁部526(長辺部の外壁を構成している上下の壁面部)と、主制御基板311における長手方向の両端側に位置し主制御基板311を挟んで対峙する第3裏側周壁部527及び第4裏側周壁部528(短辺部の外壁を構成している左右の壁面部)とから構成されている。
表側構成体400に対して主制御基板311側から裏側構成体500が固定されていることにより、表側構成体400の表側周縁部421と裏側構成体500の裏側周縁部521とが重なり、表側構成体400の開放部分が裏側構成体500により塞がれる。
基板ケース312の第2周壁部426,526には、表側構成体400と裏側構成体500とを相互に固定する固定手段314(314A,314B)が設けられている。固定手段314は、基板ケース312の第2周壁部426,526から可動ベース部321側(下方)に突出しており、固定手段314によって主制御基板311が見えづらくなることが回避されている。
固定手段314については、表側構成体400と裏側構成体500との組み付けを封止する封止手段としての機能が付与されている。つまり、基板ケース312を開封して表側構成体400と裏側構成体500との組み付けを解除するには、固定手段314の破壊等を伴う構成となっている。これにより、主制御基板311に対する不正アクセス等が抑制されており、仮にそのような行為が行われた場合でも、固定手段314の破壊等の痕跡が残存することで、その事実を把握することができる。
固定手段314は、別個独立して設けられた第1固定手段314A及び第2固定手段314Bを有してなり、それら各固定手段314A,314Bによる封印をそれぞれ解除することにより基板ケース312が開封され、両構成体400,500の分離が許容される構成となっている。
各固定手段314A,314Bは、主制御装置301と可動ベース部321とが組み合わされることで、可動ベース部321に形成された固定手段用収容部323a,323b(図13参照)に収容される。これにより、各固定手段314A,314Bに対する主制御装置ユニット300の外部からのアクセスが制限され、主制御装置301を台座ユニット302から取り外すことなく各固定手段314A,314Bにアクセスすることが困難となっている。
<設定キー挿入部601へのアクセスに関する構成について>
ところで、前面扉12と筐体11との隙間から針金等の異物を挿入し、前面扉12を開放することなく設定キー挿入部601にアクセスし、当選確率に関する設定を変更しようとする不正行為が想定される。また、設定キーを複製するなどして入手し、当該入手したキーによって設定キー挿入部601に不正アクセスすることも考えられる。このような不正行為が行われた場合、遊技ホールに被害が生じるため、不正行為を行いにくい構成であることが求められる。一方で、ホール管理者等(以下、「ホール作業者」という)が正規に設定変更する場合は、設定キー挿入部601への設定キーの挿入作業を円滑に行えるなど作業性の良いことが望ましく、使い勝手の良さが求められる。
そこで、本実施の形態では、設定キー挿入部601への不正アクセスの抑止と、正規に設定変更する場合の作業性との両立を図るべく、構成が工夫されている。以下、そのための構成について図17~図19も加えて参照しながら説明する。図17の(a)は主制御基板装置310の側面図、(b)は(a)のA-A線断面図であり、図18の(a)は設置位置にある場合の主制御装置ユニット300の側面図、(b)は(a)のB-B線断面図であり、図19は回動位置にある場合の主制御装置ユニット300の側面図である。
既に説明したように、設定キー挿入部601は、主制御基板311の素子搭載面311aに搭載されている。設定キー挿入部601は、図15に示すように、設定キーの挿入及び引抜きが可能であるとともに、設定キーを挿入した状態で回動操作を行うことが可能な略円柱状のキーシリンダ601aを備えている。キーシリンダ601aは、設定キーの挿入方向が主制御基板311の長手方向と一致するように主制御基板311と平行で、且つ、キー挿入孔601b(図16参照)を基板ケース312における表側構成体400の第4表側周壁部428側に開口させるように配置されている。主制御基板311の長手方向におけるキーシリンダ601aの配置位置は、第4表側周壁部428側の端部となっており、短手方向における配置位置は、固定ベース部331における係合片335の高さ位置に対応している。具体的には、主制御基板装置310が設置位置に配置された場合に、係合片335と設定キーの挿入方向に並ぶ位置となっている。
図17(b)に示すように、表側構成体400の第4表側周壁部428には、キーシリンダ601aのキー挿入孔601bを外部に露出させるケース側設定キー用開口部611が形成されている。さらに、第4表側周壁部428と重複する可動ベース部321の側壁部325には、上記ケース側設定キー用開口部611と連通するようにしてホルダ側設定キー用開口部621が形成されている。これら両開口部611,621は、キーシリンダ601aの外径と略同寸の内径を有する略円柱状の貫通孔によって形成されている。
主制御基板装置310の組み付け状態では、ケース側設定キー用開口部611の内側にキーシリンダ601aの先端部が挿入され、両開口部611,621を通じてキー挿入孔601bが基板ケース312の外側に露出した状態となっている。これにより、キー挿入孔601bに対し、主制御基板装置310の右側側面部631(主制御基板装置310の周囲を構成する各側面のうち第4表側周壁部428及び側壁部325側の側面部)側から設定キーを挿入することが可能となっている。
その際、キーシリンダ601aはケース側設定キー用開口部611の軸方向における途中位置まで挿入されるに留まり、キーシリンダ601aの開口側端面601cは、第4表側周壁部428の表面428aよりも表側構成体400の内側に入り込んでいる。このため、両開口部611,621において、キーシリンダ601aの開口側端面601cに向けて凹む凹部625が形成された状態となっている。
図17(a)に示すように、設定キー挿入部601及び各開口部611,621は、主制御基板装置310の右側側面部631において、主制御基板装置310の厚み方向における中央位置ではなく、前面部632側にオフセットされた状態で配置されている。但し、各開口部611,621は、主制御基板装置310の前面部632には至っておらず、前面部632よりも主制御基板装置310の後面部633(背面)側となる位置に配置された状態となっている。
また、図15に示すように、主制御基板311の素子搭載面311aには、設定キー挿入部601と隣接してリセットスイッチ602が配置されている。リセットスイッチ602は、主制御基板装置310の回動半径方向に設定キー挿入部601と並んで配置され、設定キー挿入部601よりも主制御基板装置310の回動先端側に位置している。リセットスイッチ602は、主制御基板311と平行で、且つ、操作部602aを第4表側周壁部428側に向けた状態で配置されている。第4表側周壁部428及び側壁部325には、ケース側リセットスイッチ用開口部626及びホルダ側リセットスイッチ用開口部627がそれぞれ形成され、各開口部626,627により、リセットスイッチ602の操作部602aが基板ケース312の外側に露出している。
以上のような構成により、主制御基板装置310が設置位置に配置されている場合は、図18(a)に示すように、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602に対して主制御基板装置310の外方から係合片335の延出部335aが対向し、延出部335aにより設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602が覆われる。これにより、前面扉12と筐体11との隙間から針金等の異物を挿入しても設定キー挿入部601にアクセスすることが困難となり、設定キー挿入部601に対する不正アクセスを抑制することが可能になる。
加えて、本実施の形態では、図18(b)に示すように、可動ベース部321における側壁部325の前端部325aに、係合片335側に突出する鍔部361が形成されており、当該鍔部361により、設定キー挿入部601(凹部625)に対する前方からの不正アクセスが困難化されている。また、鍔部361は、凹部625を隠して前方から視認しにくくする遮蔽部としても機能している。
一方、図19に示すように、主制御基板装置310が設置位置から前方に回動し、回動位置に配置された場合は、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602が係合片335と対向しない状態となり、主制御基板装置310の側方に露出する。これにより、主制御基板装置310の右側側面部631側から設定キーを挿し入れたり、リセットスイッチ602を操作したりすることが可能になる。すなわち、ホール作業者が当選確率の設定を変更する場合に、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602にアクセスすることが可能になる。
但し、ホール作業者が正規に設定変更する場合、前面扉12を開放し、筐体11の前面開口部11hから設定キーの挿入操作を行うところ、設定キー挿入部601が主制御基板装置310の側方に露出しているため、ホール作業者から見て設定キー挿入部601が死角となりやすい。この場合、設定キー挿入部601の位置把握が困難化し、作業性が低下するおそれがある。この点、本実施の形態では、主制御基板装置310の右側側面部631に凹部625を設けたため、ホール作業者が設定キー挿入部601の位置を把握しやすくなる。すなわち、設定キー挿入部601の視認性が低下している状況であっても、設定キーを主制御基板装置310の右側側面部631上で移動させるなどすれば、設定キーが凹部625に引っ掛かり、これを通じて設定キー挿入部601の位置を把握することができる。
しかも、図17(b)に示すように、設定キー挿入部601によって凹部625の底部が構成されるため、設定キーが凹部625の内側に入り込むことで自然と設定キー挿入部601に案内される。これにより、設定キー挿入部601が視認不可又は視認困難であっても、キー挿入孔601bに対して設定キーを容易に挿し入れることが可能になる。加えて、凹部625の開口端周縁部には、凹部625の内方に向けて下る傾斜案内面625aが形成されるため、設定キーを右側側面部631上で移動させた場合に、設定キーが凹部625の内側にスムーズに案内される。
また、本実施の形態では、図19に示すように、主制御基板装置310が回動位置にある場合にキー挿入孔601bが縦向きとなる。すなわち、主制御基板装置310が回動することに伴いキー挿入孔601bの向きが縦向きに変化するように、設置位置におけるキー挿入孔601bの向きと、ストッパ336によって規定される主制御基板装置310の回動範囲とが設定されている。ここで、キー挿入孔601bが縦向きであるとは、必ずしもキー挿入孔601bの向きが鉛直であることを意味するものではなく、キー挿入孔601bを設定キーの挿入方向に見た場合に、キー挿入孔601bの縦方向(遊技機上下方向)の寸法が横方向の寸法よりも大きいことを意味する。このような構成であることにより、キー挿入孔601bが横向きである場合に比べてホール作業者が挿入操作を行いやすく、また、設定キーを手に持って回動操作を行う場合も、操作利便性が良いものとなる。
さらに、本実施の形態では、設定キー挿入部601が主制御基板装置310の回動半径方向において回動基端部側に配置されている。この場合、回動先端側に配置されている場合に比べ、設定キー挿入部601の位置が主制御基板装置310の支持箇所に近くなる。このため、設定キーの挿入操作や回動操作を行う場合の主制御基板装置310のがたつきが少なく抑えられ、作業しやすいものとなる。
但し、設定キー挿入部601を主制御基板装置310の回動基端部側に配置した場合は、主制御基板装置310を回動位置に回動させたときの設定キー挿入部601の前方移動量が少なくなり、設定キー挿入部601が筐体11の前面開口部11hから遠くなるおそれがある。この点、本実施の形態では、図17(a)に示すように、設定キー挿入部601が主制御基板装置310の前面部632側にオフセットされていることで、主制御基板装置310を回動位置に回動させた場合に、設定キー挿入部601を少しでも前面開口部11hに近付けることができる。
ちなみに、設定キー挿入部601に不正アクセスしようとする場合も、主制御基板装置310を回動位置に回動させれば、設定キー挿入部601へのアクセスが可能となる。但し、不正行為者にとっては主制御基板装置310を回動させる手間が増えるため、不正を行いにくくなる。しかも、主制御基板装置310は係合片335によって設置位置に保持されるため、主制御基板装置310を回動させるのに先立ち、係合片335の係合を解除する必要が生じる。とくに主制御基板装置310の左側側面部634(主制御基板装置310の周囲を構成する各側面のうち第3表側周壁部427側の側面部)側に位置する係合片335は、前面扉12の回動先端側から見て奥側に位置するため(図5参照)、係合を解除するには前面扉12を大きく開放せざるを得なくなる。これにより、遊技ホールの係員や他の遊技者から見て不正行為が目立ちやすくなり、不正を行いにくくなる。
以上詳述した構成によれば、以下の優れた効果を奏する。
主制御基板装置310の右側側面部631に設定キー挿入部601を設けるとともに、筐体11内において設定キー挿入部601と対向可能となる係合片335を設け、設定キー挿入部601と係合片335とが対向する設置位置と、それらが対向しない回動位置とで主制御基板装置310が回動可能となる構成とした。これにより、正規の変更操作を許容しながらも、設定キー挿入部601への不正アクセスを抑制することが可能になる。
主制御基板装置310を素子搭載面311aが前方を向く状態で設置し、その右側側面部631に設定キー挿入部601を配置する構成とした。この場合、遊技機前後方向に延びる面(遊技機前後方向に長さを有する面)に設定キー挿入部601が配置される形態となり、設置位置及び回動位置の各位置において正面からの設定キー挿入部601の視認性を低下させることができる。これにより、目視による設定キー挿入部601の位置確認を困難化することができ、不正行為の抑止効果が高められる。
主制御基板装置310の後面部633が筐体11の背板11cに当接又は近接対向する位置を設置位置とし、当該設置位置から主制御基板装置310を手前側に回動させて回動位置に至る構成とした。この場合、設定キー挿入部601へのアクセスが規制される設置位置が筐体11内における遊技機前後方向の最奥の位置となるため、設定キー挿入部601への不正アクセスがさらに行いにくくなり、不正行為の抑止効果を高めることができる。その上で、主制御基板装置310を手前側に回動可能とし、設定キー挿入部601を前面開口部11h側に移動させてアクセスを許容する構成とした。このため、筐体11の前面開口部11hからの挿入操作が行いやすくなり、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性が向上する。つまり、本構成によれば、不正行為の抑止を図りつつも、ホール作業者が操作する場合の作業性に配慮した構成とできる。
主制御基板装置310の右側側面部631に、設定キーを設定キー挿入部601に案内する凹部625を設けた。これにより、正面からの設定キー挿入部601の視認性を低下させて不正行為の抑止を図りつつも、ホール作業者が変更操作を行う場合に作業しやすくできる。その際、凹部625を主制御基板装置310の前面部632よりも後面部633側となる位置に設けたため、凹部625が正面から視認されにくい構成とできる。これにより、凹部625が目印となって不正行為者により設定キー挿入部601の位置が容易に察知されることを抑制できる。つまり、本構成によれば、凹部625の存在により正規の変更操作をサポートしつつも、それによって不正行為の抑止効果が相殺されることを抑制できる。
主制御基板装置310を設置位置に保持する係合片335を設けた。この場合、主制御基板装置310を回動位置に回動させるのに先立ち、係合片335の係合を解除する必要が生じるため、不正行為を行う場合の手間が増大し、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
さらに、本実施の形態では、係合片335を設定キー挿入部601と対向させ、係合片335により設定キー挿入部601が覆われる構成とした。これにより、例えば、不正行為者が前面扉12を開けたり、前面扉12と筐体11との隙間を拡張させたりするなどして筐体11内を視認した場合に、設定キー挿入部601を見つけにくくすることができる。すなわち、不正行為者が覆い部(係合片335)を発見しても、主制御基板装置310を設置位置に保持することを目的とした係合部材があるに過ぎないと認識しやすく、設定キー挿入部601を連想しにくくなる。つまり、本来の役割として主制御基板装置310の位置保持機能を有する係合片335を、設定キー挿入部601を覆う覆い部としても兼用することで、係合片335によって設定キー挿入部601をカモフラージュすることができる。
ここで、係合片335は不透明な材料で形成したり、着色したりすることで不透明とすることが好ましい。この場合、必ずしも係合片335の全体を不透明化する必要はなく、少なくとも設定キー挿入部601を覆う部分を不透明とすればよい。この場合、係合片335によって設定キー挿入部601を隠すことができ、不正行為者による設定キー挿入部601の目視を困難化することができる。
また、係合片335により設定キー挿入部601を覆う構成とすることで、主制御基板装置310の保持と設定キー挿入部601の防御とを一の部材で賄うことができ、部品点数の低減や構成の簡単化に寄与することもできる。
主制御基板装置310を回動可能に支持する固定ベース部331を備え、係合片335を固定ベース部331に一体形成した。主制御基板装置310が回動する場合の主制御基板装置310の位置は固定ベース部331により規定されるところ、固定ベース部331に係合片335を設けることで、係合片335と主制御基板装置310(設定キー挿入部601)との位置関係を安定させることができる。これにより、設置位置及び回動位置の各位置における係合片335及び設定キー挿入部601間の位置ずれが抑制され、不正行為の抑止効果が低下したり、正規の変更操作時に挿入操作が行いにくくなったりすることが抑制される。
主制御基板装置310の周囲を構成する各側面のうち、回動位置において前面扉12の開放先端側となる面(右側側面部631)に、設定キー挿入部601を設けた。これにより、前面扉12を開けて前面開口部11hから挿入操作等を行う場合に作業しやすくなり、ホール作業者の作業性が改善される。
主制御基板装置310の右側側面部631において、リセットスイッチ602を設定キー挿入部601よりも主制御基板装置310の回動先端側に設けた。この場合、回動位置においてリセットスイッチ602を設定キー挿入部601よりも前面開口部11h側に位置させることができる。これにより、設定キー挿入部601に挿入された設定キーによってリセットスイッチ602の操作が阻害されることが抑制され、ホール作業者が変更操作を行う場合に作業しやすくなる。
主制御基板装置310が設置位置にある場合に、リセットスイッチ602も係合片335と対向する構成とした。これにより、リセットスイッチ602への不正アクセスも抑制でき、不正行為の抑止効果を更に高めることが可能になる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図20及び図21のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置301には、演算処理手段であるCPU315を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU315には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置301は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置301の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ602の操作を検出するリセット検出センサ602b、設定キー挿入部601に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ601d等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU315へ出力されるようになっている。
また、主制御装置301の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置301を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU315と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU315ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置301などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置301による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置301の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、押し順報知部68、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU315には、このCPU315によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図22参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU315のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図21に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置301が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置301から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置301との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60~62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置301のCPU315により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU315の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうちタイマ割込み処理とメイン処理とを図22~図51を参照しながら説明する。
図22は、主制御装置301で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置301のCPU315により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU315内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置301に入力される。主制御装置301は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU315のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU315自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図20参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU315内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、メイン処理について図23のフローチャートに基づいて説明する。
メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ71のオン操作によって電源が投入された際に実行される。
先ずステップS121では、初期化処理として、スタックポインタの値をCPU315内に設定すると共に、割込み処理を許可する割込みモードを設定し、その後CPU315内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。
これらの初期化処理が終了すると、ステップS122では設定キーが設定キー挿入部601に挿入されてON操作されているか否か、より詳しくは設定キー検出センサ601dからON信号を受信しているか否かを判定する。設定キーのON操作がなされている場合にはステップS123に進み、強制的RAMクリア処理としてRAM106に記憶されたデータを全てクリアする。続くステップS124では設定変更処理を行う。
ここで、設定変更処理について図24のフローチャートを参照して説明する。スロットマシン10には、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定変更処理とは、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定するための処理である。
ステップS141では設定キーが挿入されてON操作されているか否かを判定し、ON操作されていない場合にはそのまま本処理を終了する。ON操作されている場合には、ステップS142にて次回のタイマ割込みを許可する。その後、ステップS143にて現在の設定値を読み込み、ステップS144では現在の設定値をクレジット表示部60に表示する。但し、設定キーが挿入されてON操作された直後の処理では、先の強制的RAMクリア処理によりRAM106のデータがクリアされているため、クレジット表示部60に表示される設定値は「1」である。
ステップS145ではスタートレバー41が操作されたか否かを判定し、操作されていない場合にはステップS146~ステップS147に示す設定更新処理を行う。ステップS146では、リセットスイッチ602が操作されたか否かを判定する。リセットスイッチ602が操作されていない場合にはそのままステップS144に戻り、操作された場合にはステップS147にて設定値を1更新した後にステップS144に戻る。つまり、設定更新処理では、リセットスイッチ602が操作される毎に設定値が1更新され、更新された設定値がクレジット表示部60に表示される。なお、設定値が「6」のときにリセットスイッチ602が操作された場合、設定値は「1」に更新される。
ステップS145にてスタートレバー41が操作された場合には、ステップS148にて設定キーのON操作が継続してなされているか否かを判定する。設定キーのON操作が継続してなされている場合にはそのまま待機し、ON操作が終了された場合にはステップS149にて次回のタイマ割込みを禁止する。その後、ステップS150にて設定値を保存し、ステップS151にてRAM106に記憶された設定値以外のデータをクリアして本処理を終了する。
図23のメイン処理の説明に戻り、ステップS124にて設定変更処理を行った後には、ステップS125にて遊技に関わる主要な制御を行う通常処理を実行する。なお、通常処理の詳細については後述する。
一方、ステップS122にて設定キーが挿入されていない場合には、ステップS126以降に示す復電処理を行う。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させる処理である。従って、復電処理では先ずRAM106のデータが正常かどうかを確認する必要がある。
そこで、ステップS126では設定値が正常か否かを判定する。具体的には、設定値が1~6のいずれかである場合に正常であると判定し、0又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、ステップS127にて停電フラグがセットされているか否かを確認する。停電フラグがセットされている場合には、さらにステップS128にてRAM判定値が正常であるか否かを確認する。具体的には、RAM106のチェックサムの値を調べ、その値が正常、つまりRAM判定値を加味したチェックサムの値が0か否かを確認する。RAM判定値を加味したチェックサムの値が0である場合、RAM153のデータは正常であると判定する。
ステップS128においてRAM判定値が正常であると判定した場合にはステップS129に進み、バックアップエリアに保存されたスタックポインタの値をCPU315のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる。次に、ステップS130において、復電処理の実行を伝える復電コマンドを表示制御装置81に送信する。その後、ステップS131にて遊技状態として打ち止め及び自動精算設定保存処理を行い、ステップS132にてスタート検出センサ41a等の各種センサの初期化を行う。以上の処理が終了した後、ステップS133にて停電フラグをリセットし、電源遮断前の番地に戻る。具体的には、先に説明したタイマ割込み処理に復帰し、ウォッチドッグタイマクリア処理(ステップS104)が実行されることとなる。
一方、ステップS126~ステップS128のいずれかがNO、すなわち、設定値が異常である、電源遮断時にセットされる筈の停電フラグがセットされていない、又はRAM判定値が異常である場合には、RAM106のデータが破壊された可能性が高い。このような場合には、ステップS134~ステップS136に示す動作禁止処理を行う。動作禁止処理として、先ずステップS134にて次回のタイマ割込み処理を禁止し、ステップS135では入出力ポート104内の全ての出力ポートをクリアすることにより、入出力ポート104に接続された全てのアクチュエータをオフ状態に制御する。その後、ステップS136にてホール管理者等にエラーの発生を報知するエラー報知処理を行う。
次に、ステップS125の通常処理について図25のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。ちなみに、本実施形態では2ベットゲームにて再遊技入賞が成立しないようになっているが、2ベットゲームでも再遊技入賞が成立するように変形するのであれば、本自動投入処理にて2枚の仮想メダルを自動投入可能に設定するとよい。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ602が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56~58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図26のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU315は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有している。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」までのいずれかの設定値を設定できるところ、ステップS302では、設定された設定値に応じた抽選テーブルを選択する。具体的には、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図27は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=20のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、第1小役~第5小役,第14小役~第17小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図27に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約263分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約154分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=20~23の際に当選となる確率)はそれぞれ約164分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=24~27の際に当選となる確率)はそれぞれ約16.4分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約6550分の1である。スイカ重複1に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約3280分の1、スイカ重複2に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約6550分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=37~40の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=41,42の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=43,44の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=45の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2~12,28~30,46~49のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42~44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301~ステップS309の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。停止情報設定処理では、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位で停止情報を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するように、停止情報を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するように停止情報を設定する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図28のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。
ステップS403では、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始からの無効期間が経過したか否かを判定する。無効期間が経過していない場合には、ステップS403にて待機する。各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となり、無効期間が経過した場合には、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知するとともに、ステップS404に進み、有効フラグ設定処理を行う。有効フラグ設定処理は、各リール32L,32M,32Rの停止操作を行う場合に有効とするストップスイッチ42~44の操作態様を設定するための処理である。かかる設定処理については、後に詳細に説明する。
有効フラグ設定処理を行った後は、ステップS405にて、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42~44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS406に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS405に戻り、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。
停止指令が発生した場合には、ステップS407にて停止指令対応処理を実行する。停止指令対応処理では、停止指令が発生したリールに対応するリールの回転を停止させるための処理を行う。かかる対応処理については後に詳細に説明するが、当該対応処理にて、ストップスイッチが操作されたタイミングで基準位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄と、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報とに基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出し、当該算出されたスベリ数に応じた図柄が基準位置に到達した場合にリールの回転を停止させる。この場合、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されており、これらのうちのいずれかの停止態様にてリールの停止制御が行われる。
その後、ステップS408では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS409にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS405に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=20~27の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図27参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図29は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42~44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞又は第5小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第5小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第5小役図柄同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの8番の「スイカ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図30(a)に示すように、12番の「白ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞又は第5小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第5小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番,14の位置に配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄又は第5小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄と第5小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、6番の「白ベル」図柄~13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第5小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞の成立する余地が残る。14番の「チェリー」図柄~17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図30(b)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄及び第5小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「BAR」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「赤7」図柄である。右リール32Rには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄~18番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図30(c)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。例えば、13番の「チェリー」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図30(d)に示すように、14番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第5小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第5小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第5小役図柄は「第2リプレイ」図柄である。右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄が0番,3番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第5小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、17番の「BAR」図柄~3番の「第2リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第5小役図柄たる「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄及び第5小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「BAR」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、左から「白ベル」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、は、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第5小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第29小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS408にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS410にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ602が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS411にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS412にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞~第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図31のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図32は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図27参照)と比較した場合、IV=1~5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6~49の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2~5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図32に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1~5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図33(a)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2~4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技~第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技~第8再遊技は、第1昇格リプレイ2~4に当選していても、ストップスイッチ42~44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1~4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1~4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1~4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図34は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図32参照)と比較した場合、IV=1~10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11~49の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2~5の際に当選とならず、IV=6~8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1~転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図33(b)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1~転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、異色7図柄中段停止となる図柄組合せと対応し、「3」は、赤7・赤7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応し、「4」は、白7・白7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、異色7図柄中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図35は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図34参照)と比較した場合、IV=9~12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1~8,13~49の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図33(c)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図36のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602~ステップS614に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604~S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置301は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS207)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1~45のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=46~49のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図27等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図37(a)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1~CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第18小役入賞,第19小役入賞,第25小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞~第17小役入賞,第20小役入賞~第24小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
なお、当選役としてのCB、及び遊技状態としてのCB状態に代え又は加えて、当選役として1ゲームの遊技(JACゲーム)を実行可能となるシングルボーナス(SB)、及びそのシングルボーナス当選(入賞)に基づいて移行するSB状態を設けてもよい。また、CB及びCB状態をMB及びMB状態と称してもよい。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS612にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。ステップS612でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS610~S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図38は、第1BBや第2BBで移行するBB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1~27,31~49のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=28~30のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=28の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中赤7揃い役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中BAR揃い役に当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
図37(b)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態は3ベットゲームであるため、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS613にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602~ステップS613に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15-2)枚又は25(=14-2+15-2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約144(=9×24-3×24)枚のメダル増加を期待できる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立していない場合(ステップS609がNOの場合)と、ステップS605、ステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS613にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、遊技状態の移行について図39を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が216に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1~4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない(図27参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図33(a)参照)。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
また、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各1BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図33(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1~転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図33(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図33(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1~転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図33(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
ちなみに、各BB当選フラグが持越された場合には、抽選処理(図26)における抽選テーブルは、図示しない持越し用の抽選テーブルが用いられる。当該持越し用の抽選テーブルは、IV1~22のPV値は通常遊技状態用抽選テーブル(図27)におけるIV1~22のPV値と同じ値となっており、IV23以降のPV値は0に設定されている。つまり、持越し用の抽選テーブルでは、ボーナスやボーナスとの重複小役は当選しないようになっている。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置301が管理するとともに、大別して通常モード,チャレンジモード,アタックモード,VBモード(上乗せ特化ゾーン含む),BBモードの5種類の表示モードを主制御装置301が管理するようになっている。
図40は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約144枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はチャレンジモードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1~転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからチャレンジモードに移行し、アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからアタックモードに移行する。通常モードからは、VBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
チャレンジモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない表示モードである。チャレンジモードでは、アタックモードへの移行抽選が行われる。但し、当該チャレンジモードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率は、通常モードにおけるアタックモードへの移行抽選の当選確率よりも高く設定されている。つまり、チャレンジモードは通常モードと同じように操作順序の報知が行われないものの、アタックモードへ移行し易いモードとして設定されている。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモードからアタックモードに移行する。上記移行抽選に当選することなく所定回数(例えば10回等)のゲームが行われた場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。チャレンジモードからは、VBモードに移行しない。
チャレンジモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、チャレンジモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。チャレンジモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
アタックモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される表示モードである。アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード~第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されており、いずれのアタックモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、アタックモードから通常モードに移行する。
第1アタックモード~第4アタックモードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、第4アタックモードが最も高く、第1アタックモードが最も低くなるように設定されており、第1アタックモード、第2アタックモード、第3アタックモード、第4アタックモードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
アタックモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、アタックモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。アタックモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。アタックモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、アタックモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、アタックモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとアタックモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、アタックモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図33(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからチャレンジモードに移行し、チャレンジモードからアタックモードに移行し、アタックモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、アタックモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、アタックモードからVBモードに移行し、VBモードからアタックモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
上記のように、通常モードとチャレンジモードとで比較すると、アタックモードへの移行抽選に当選する確率が通常モードよりもチャレンジモードの方が高くなるように設定されている。したがって、チャレンジモードはアタックモードへの移行を期待させる所謂チャンスゾーンとも称される。
また、アタックモードにおいて第1アタックモード~第4アタックモードが設定されており、各アタックモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モード又はチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合、基本的には第1アタックモードに移行する。第1アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第2アタックモードへの移行抽選が行われる。第2アタックモードへの移行抽選に当選すると、第2アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。第2アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第3アタックモードへの移行抽選が行われる。第3アタックモードへの移行抽選に当選すると、第3アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、第3アタックモードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、第4アタックモードへの移行抽選が行われる。第4アタックモードへの移行抽選に当選すると、第4アタックモードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、アタックモードに移行した場合、第1アタックモード→第2アタックモード→第3アタックモード→第4アタックモードとアタックモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、アタックモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、アタックモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42~43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、アタックモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置301による抽選処理(図26)の抽選結果対応処理(ステップS310)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、今回の抽選結果として、強チェリー、弱チェリー、スイカ、チャンスA,B及び中段ベル、強チェリー重複1,2、弱チェリー重複1,2、スイカ重複1,2、チャンスA重複1,2、チャンスB重複1,2、中段ベル重複1,2(例えば、図27参照、IV=13~18,31~42、以下、これらの役をまとめて「特定役」という)であるか否かを判定する。抽選結果が特定役である場合には、ステップS702~ステップS708の特定役に基づく表示モードの移行用の処理を実行する。一方、ステップS701にて特定役当選ではないと判定した場合には、ステップS709~ステップS712にて、表示モード移行用の処理等を行う。
具体的には、ステップS701にて特定役当選であると判定した場合には、ステップS702にて、現状の遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態であるか否かを判定する。ステップS702にて肯定判定した場合、ステップS703にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグは、アタックモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、アタックモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS703にて否定判定した場合には、ステップS704にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第1特定役処理が行われる場合とは、通常遊技状態又は第1RT状態であって、且つアタックモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、通常モード又はチャレンジモードが対応する。第1特定役処理では、表示モードをチャレンジモードに移行するか否かの移行抽選が行われるとともに、アタックモードに移行するか否かの移行抽選が行われる。また、第1特定役処理では、現状の表示モードがチャレンジモードであれば、チャレンジモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS801にて、現状の表示モードがチャレンジモード中か否かの判定を行う。チャレンジモード中ではない場合とは、現状の表示モードが通常モードであることを意味する。ステップS801にて否定判定した場合には、ステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとして通常時用テーブルを取得する。一方、ステップS801にて肯定判定した場合には、ステップS803にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード抽選用のテーブルとしてチャンスモード用テーブルを取得する。通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、特定役の種類に応じてアタックモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもアタックモードへの移行確率が高く設定されている。また、通常時用テーブルとチャンスモード用テーブルとでは、全体的にアタックモードへの移行確率が異なっており、通常時用テーブルよりもチャンスモード用テーブルの方がアタックモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS802又はステップS803にてアタックモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS804にてアタックモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタをRAM106の各種カウンタエリア106eから取得し、ステップS802又はステップS803にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、アタックモードへの移行抽選を行う。
ステップS805では、ステップS804の処理結果に基づいて、アタックモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS806にて、アタックモード当選フラグをセットする処理を行う。
続くステップS807では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS807にて否定判定した場合、ステップS808にて、前兆ゲーム数の抽選処理を行う。ここで、本実施形態では、表示モードの移行抽選として、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆モードを経てから、その移行抽選に当選したことの報知が行われる。そのため、これらの移行抽選に当選したゲームと、移行抽選に当選したことの報知が行われるゲームとが異なる場合があり、移行抽選に当選したゲームから、移行抽選の当選報知が行われるゲームまでが、前兆モードとして設定される。
前兆ゲーム数としては、1ゲーム~32ゲームが設定され、ステップS808では、これら1~32のうちの1を抽選によりランダムに決定する。なお、アタックモードの当選契機となった特定役や、遊技状態に応じて、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定してもよい。これは、他の前兆ゲーム数の抽選処理でも同様である。
ステップS809では、ステップS808の処理結果に基づいて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了して移行抽選に当選したことの報知が行われる。
ステップS810では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果(前兆モード後に移行する表示モード、上記ステップS810の場合にはアタックモード)及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS810の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
また、ステップS807にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、前兆ゲーム数の設定等を行うことなく、そのまま第1特定役処理を終了する。ボーナス当選フラグがセットされている場合とは、第1BBや第2BBの持越し状態において特定役に当選し、且つアタックモードの移行抽選に当選した場合か、ボーナスとの重複役(強チェリー重複1,2等)でアタックモードの移行抽選に当選した場合である。この場合、表示モードの移行先として、アタックモードではなく、BBモードが優先される。
ステップS805にてアタックモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS811に進む。ステップS811では、チャレンジモード抽選処理を実行する。チャレンジモード抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じてチャレンジモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもチャレンジモードへの移行確率が高く設定されている。
ステップS811が実施される場合として、表示モードがチャレンジモードである場合も含まれるが、この場合もステップS811ではチャレンジモード抽選処理を実行し、その抽選用のテーブルは通常モードとチャレンジモードとで共通のテーブルとしている。なお、ステップS801~803のように、チャレンジモード中か否かによって、抽選テーブルを異ならせてもよい。
ステップS812では、ステップS811の処理結果に基づいて、チャレンジモードに当選したか否かの判定を行う。チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS813にて、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードではなく通常モードである場合、ステップS814にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード当選フラグをセットする処理を実行する。
続くステップS815では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第1特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS816にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS817にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS818にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第1特定役処理を終了する。ステップS815~ステップS818の処理は、ステップS807~ステップS810に対応するものである。
ステップS813にてチャレンジモード中に再度チャレンジモードに当選したと判定した場合には、ステップS819~ステップS823にて、チャレンジモードの継続ゲームの上乗せ用の処理を行う。すなわち、ステップS819では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS820に進み、チャレンジモードの上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。
ここで、上乗せとは、チャレンジモードやアタックモードの継続ゲーム数を加算することをいい、上乗せゲーム数とは、当該継続ゲーム数に加算する値に対応する。ステップS820では、チャレンジモードの継続ゲーム数に加算する値を抽選により決定する。
具体的には、上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからチャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。チャレンジモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で30ゲームのチャレンジモードの上乗せを行い、20%の確率で50ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは80%の確率で5ゲームの上乗せを行い、20%の確率で20ゲームの上乗せを行う。
ステップS821では、チャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、チャレンジモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタ)に、ステップS820により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS822にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第1特定役処理を終了する。上乗せコマンドには、上乗せが発生したこと、上乗せゲーム数及び上乗せを行う対象(チャレンジモード又はアタックモード)の情報が含まれている。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明するが、表示制御装置81では、上乗せコマンドを受信したことに基づいて、これら上乗せコマンドに含まれる情報の報知としての上乗せ報知(上乗せ演出)を行う。
ステップS819にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS823に進む。ステップS823では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモード上乗せフラグをセットしてから、本第1特定役処理を終了する。チャレンジモード上乗せフラグは、チャレンジモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU315が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、チャレンジモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にチャレンジモードの上乗せが行われる。
抽選結果対応処理の説明(図41)に戻り、ステップS702にて否定判定した場合、又はステップS703にて肯定判定した場合、ステップS705に進む。ステップS705では、現状の遊技状態が、第2RT状態か否かを判定する。第2RT状態である場合には、ステップS706にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ステップS706にて否定判定した場合には、ステップS707にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706にて肯定判定した場合には、ステップS708にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第2特定役処理が行われる場合とは、第2RT状態であって、且つVBモードに当選していない状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモードが対応する。第2特定役処理では、表示モードをVBモードに移行するか否かの移行抽選を行う。また、第2特定役処理では、アタックモードのランクの昇格抽選を行うとともに、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS901では、アタックモードのランクを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、第1アタックモード~第4アタックモードの4つのアタックモードのランクが設けられており、各ランクでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS901は、現状のアタックモードのランクが第1アタックモード~第4アタックモードのいずれであるかを判定する。
ステップS902では、ステップS901で把握したアタックモードのランクに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、特定役の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各ランクのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、第1アタックモードのものよりも第2アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第2アタックモードのものよりも第3アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、第3アタックモードのものよりも第4アタックモードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS903では、ステップS902にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS904にて、ステップS903の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。
ステップS904にて肯定判定した場合、ステップS905にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS906~ステップS909にて、ステップS807~ステップS810と同様に、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS906では、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま本第2特定役処理を終了する。セットされていなければ、ステップS907にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行し、ステップS908にて前兆ゲーム数を前兆カウンタにセットする処理を実行し、ステップS909にて前兆コマンドをセットする処理を実行してから、第2特定役処理を終了する。
ステップS904にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS910に進む。ステップS910~ステップS913は、アタックモードのランクの昇格用の処理である。
ステップS910では、アタックモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用のカウンタを取得する。昇格抽選用のテーブルは、アタックモードのランクに応じて複数設けられており、具体的には第1アタックモード用のテーブル、第2アタックモード用のテーブル、第3アタックモード用のテーブルと、計3つ(第4アタックモードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、特定役の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各アタックモード用のテーブルでは、第1アタックモード用のテーブルよりも、第2アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、第2アタックモード用のテーブルよりも、第3アタックモード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、アタックモードのランクが昇格するにつれて、次のランクに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS911では、ステップS910の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS912にて、アタックモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたランクフラグを、現状のアタックモードのランクに対応するランクフラグから1つ上位のランクフラグに書き換える処理を行う。その後、ステップS913にて、昇格コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のアタックモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信した表示制御装置81では、昇格先のランクのアタックモード用の演出を行うように、補助表示部65等を制御する。補助表示部65におけるアタックモード用の演出として、例えば、アタックモードのランクに応じて異なる背景色の演出が設定されており、表示制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、アタックモードのランクが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のランクに応じた背景色でアタックモード用の演出を行うように制御する。
ステップS911にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS913の処理を実行した後は、ステップS915~ステップS920にてアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS914では、アタックモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せ抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは80%の確率で上乗せ抽選に当選し、弱チェリーでは20%の確率で上乗せ抽選に当選する。なお、アタックモードのランクに応じて当選確率を異ならせてもよい。そして、ステップS915にて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していないと判定した場合は、そのまま本第2特定役処理を終了する。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS916にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS917に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからアタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。アタックモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは90%の確率で20ゲームのアタックモードの上乗せを行い、10%の確率で80ゲームの上乗せを行う。また、弱チェリーでは95%の確率で5ゲームの上乗せを行い、5%の確率で100ゲームの上乗せを行う。
ステップS918では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、アタックモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタ)に、ステップS917により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。そして、ステップS919にて、上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。
ステップS916にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS920に進む。ステップS920では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタックモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグは、アタックモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU315が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、アタックモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にアタックモードの上乗せが行われる。
<第3特定役処理>
次に、ステップS708にて実行される第3特定役処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理が行われる場合とは、第3RT状態である場合、又は第2RT状態であって、且つVBモードに当選している状態である。この場合の表示モードとしては、アタックモード又はVBモードが対応する。第3特定役処理では、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1001では、アタックモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS914の処理と同様である。なお、ステップS914の抽選処理とステップS1001の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1002では、ステップS1001の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1003にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1004に進み、アタックモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1005にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1006にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1003~ステップS1006の処理は、ステップS916~ステップS919の処理と同様である。なお、ステップS916の抽選処理とステップS1004の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1002にて否定判定した場合には、そのまま第3特定役処理を終了する。また、ステップS1003にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1007にてアタックモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。アタックモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。
抽選結果対応処理(図41)の説明に戻り、ステップS701にて今回の抽選処理の結果が、特定役当選ではないと判定した場合には、ステップS709にて、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベル(以下、これらをまとめて「押し順役」ともいう)当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS710にて押し順役処理を実行する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS704、ステップS707、ステップS708及びステップS710のいずれかの処理を実行した後、又はステップS709にて否定判定した後は、ステップS711に進む。ステップS711では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、第7再遊技入賞が成立したことに基づいてセットされるフラグであり、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、アタックゾーンの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。ステップS711にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS712にて特化ゾーン用処理を実行する。かかる特化ゾーンフラグ及び特化ゾーン、特化ゾーン用処理については、後に詳細に説明する。ステップS711にて否定判定した場合、又はステップS712の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
以上のように、抽選結果対応処理において、特定役当選と判定された場合には、チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選や、チャレンジモード又はアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。チャレンジモード、アタックモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図25)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、チャレンジモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1103にて、チャレンジモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1104にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにチャレンジモードフラグをセットする。チャレンジモードフラグは、現状の表示モードがチャレンジモードであることをCPU315が把握するためのフラグである。ステップS1105では、チャレンジモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、チャレンジモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1106にて、チャレンジモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたチャレンジモード継続カウンタにチャレンジモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。ステップS1106の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1102にてチャレンジモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、アタックモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1108にて、アタックモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1109にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグをセットする。アタック用報知フラグは、アタックモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1110にてアタックモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、アタックモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1110の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1107にてアタックモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1112にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1113にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1114にてVBモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1114の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。また、ステップS1111にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
すなわち、前兆モードを経て移行するチャレンジモード、アタックモード及びVBモードのうち、チャレンジモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該チャレンジモードが開始される。一方、アタックモード及びVBモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、アタックモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもアタックモードやVBモードは開始されない。これは、表示モードとしてのチャレンジモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、アタックモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはアタックモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1~4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1~4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42~44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、アタックモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、アタックモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、アタックモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図41)における、押し順役処理(ステップS710)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知される場合の概要について図46を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知演出)は、主に補助表示部65及び押し順報知部68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として説明する。
図46(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42~44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
押し順報知部68では、ストップスイッチ42~44に対応させて左右に3つ並べて設けられたLEDランプ68a,68b,68cのうち、真ん中のLEDランプ68bが点灯するとともに、左右のLED68a,68cランプは消灯する。これにより、遊技者は、今回のゲームにて最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。なお、押し順報知部68においても、点灯させるLEDランプの色を異ならせる等して、押し順とともに当選役を報知する構成としてもよい。また、2番目以降に操作すべきストップスイッチについても認識可能となるように、2番目以降の操作に対応するLEDランプの点灯色を異ならせたり点滅表示させたりする等してもよい。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図46(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
押し順報知部68では、真ん中のLEDランプ68bが消灯するとともに、右のLEDランプ68cが点灯する(左のLEDランプ68aは消灯したまま)。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを認識することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図46(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知部68では、右のLEDランプ68cが消灯するとともに、左のLEDランプ68aが点灯する(真ん中のLEDランプ68bは消灯したまま)。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを認識することができる。
押し順報知演出の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42~44の無効期間中に、押し順報知演出が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42~44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知演出を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42~44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42~44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図41)におけるステップS710にて実行される押し順役処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1~4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1202に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにアタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、アタック用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、アタックモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1203にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図33(a)参照)。その後、ステップS1204にて、押し順報知コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
なお、ステップS1203にて第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知を行う場合とは、基本的には、アタックモードへの移行抽選に当選し、前兆モードを経てアタックモードの当選報知が行われた後であって、アタックモードへの移行前が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1~4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1~4に当選する。但し、アタックモードへの移行後であっても、遊技状態が第2RT状態から第1RT状態へ転落してしまう場合もあり、このような場合であっても、第1昇格リプレイ1~4に当選することで、早期に第2RT状態へ復帰させることが可能となっている。
ステップS1201にて否定判定した場合、ステップS1205にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1~3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1205にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1206にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1207にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図33(b)参照)。その後、ステップS1208にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、アタックモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1~4に当選すると、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1202にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1~4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
また、アタック用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1~3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1206にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、アタックモードが終了してアタック用報知フラグがクリアされ、表示モードが通常モードに移行すると、転落リプレイ1~3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第2RT状態から第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、アタックモードに当選することなく第1昇格リプレイ1~4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1~3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、アタックモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1205にて否定判定した場合、ステップS1209にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1209にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1210にて、上記アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1211にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1212にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図33(b)参照)。その後、ステップS1213にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1210にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1211にて否定判定した場合には、ステップS1207にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1208にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1209にて否定判定した場合、ステップS1214にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1214にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技~第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1215にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1216にてVB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされており、且つVB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1217にて、第6再遊技~第8再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技~第8再遊技のうち、第6再遊技入賞~第8再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図33(c)参照)。その後、ステップS1218にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1215にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1216にて否定判定した場合には、ステップS1207にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1208にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードに当選することなく、BARリプレイ1,2に当選した場合において、アタックモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、アタックモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1214にて否定判定した場合、ステップS1219にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1220にて、現状の表示モードが通常モード又はチャレンジモード中であるか否かを判定する。通常モード又はチャレンジモードではない場合には、ステップS1221にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図29参照)。その後、ステップS1222にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。ステップS1219にて否定判定した場合又はステップS1220にて肯定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する(3)。この処理は、リール制御処理(図28)における入賞結果対応処理(ステップS411)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行う。
続くステップS1302では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図31)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1303にて、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。アタック用報知フラグがセットされている場合、ステップS1304にて、現状の表示モードがアタックモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにアタックモードフラグがセットされているか否かを判定する。アタックモードフラグは、表示モードがアタックモードであることをCPU315が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、アタックモードフラグの他、チャレンジモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがアタックモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、アタックモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、例えば、ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされていると判定する場合とは、アタックモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1304にて、アタックモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがアタックモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、アタックモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1305~ステップS1307にてアタックモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1305では、アタックモードフラグをセットする。続くステップS1306では、アタックモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからアタックモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1307にて、アタックモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたアタックモード継続カウンタにアタックモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。ステップS1307の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1302にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1308に進む。ステップS1308では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図31)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1309にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1311~ステップS1313にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1311では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがアタックモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずアタックモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1312にて、VBモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1313にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば60)をセットする。ステップS1313の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1308にて、第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1314に進む。ステップS1314では、今回の停止結果として、第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段にBAR図柄、中リール32Mの中段にBAR図柄、右リール32Rの中段にBAR図柄が停止して、中段の組合せラインにBAR図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。上乗せ特化ゾーンでは、特定役だけでなく、当選し得る全ての役(押し順役、特定役及びボーナス)にて、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せを行う。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作され(図33(c))、更に、第1,第6,第7再遊技のうちの第7再遊技が入賞することの抽選に当選した場合であり、例えば、BARリプレイ1に当選した場合における20分の1の確率で第7再遊技が入賞することの抽選に当選する。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1315にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1316にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU315が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、VBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、アタックモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存することになる。これは、特化ゾーンがVBモード中に移行するものであるとともに、特化ゾーン終了後は、必ずVBモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1317にて、特化ゾーン開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1318にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1318の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。また、ステップS1314又はステップS1315にて否定判定した場合、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
以上のように、遊技状態を移行させることに対応する役(第3~第5再遊技)の入賞に基づいて、RT状態処理(図31)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてアタックモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードやチャレンジモードからアタックモードへ移行する場合や、アタックモードからVBモードへ移行する場合、又はVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードの移行と遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合には、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する際に、表示モードの移行は行われない。下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1301にて実行される、ゲーム数管理処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1401にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、各遊技を1~3のベット数にて実施可能となっており、ステップS1401では、このうち特定数として、3ベットであるか否かを判定する。3ベットではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、1ベットや2ベットのゲームでは、前兆モードのゲーム数や、チャレンジモード等の継続ゲーム数のカウントは行われない。
今回終了するゲームが、3ベットゲームであった場合、ステップS1402に進む。ステップS1402では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1402にて肯定判定した場合、ステップS1403にてチャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各表示モードフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はアタックモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1403にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1403では、アタックモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、アタック用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、アタックモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。
ステップS1402にて否定判定した場合、ステップS1404にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1405にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1404にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1405の処理を実行した後は、ステップS1406~ステップS1427にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1406では、現状の表示モードがチャレンジモードであるか否かを判定する。チャレンジモードである場合には、ステップS1407に進み、チャレンジモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、チャレンジモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1408にて、チャレンジモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1409にてチャレンジモードフラグをクリアし、ステップS1410にてチャレンジモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。チャレンジモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてチャレンジモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。ステップS1410の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1406にてチャレンジモードではないと判定した場合、ステップS1411に進む。ステップS1411では、現状の表示モードがアタックモードであるか否かを判定する。アタックモードである場合には、ステップS1412に進み、アタックモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、アタックモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1413にて、アタックモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1414にてアタックモードフラグをクリアし、ステップS1415にてアタック用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1416にてアタックモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。アタックモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてアタックモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1416の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1411にてアタックモードではないと判定した場合、ステップS1417に進む。ステップS1417では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1418に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1419にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1420にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1421にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1422にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1423にてVBモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1423の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1418にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1424に進む。ステップS1424では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1425にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS1426にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1427にて特化ゾーン終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1427の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1417又はステップS1425にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図36)におけるステップS615にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナスと重複当選等したアタックモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ボーナスと重複当選等したアタックモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1501では、小役入賞が成立したか否かを判定する。既に説明したとおり、ボーナス中は第1小役(BB中小役1)が高確率で成立する(図38)。また、BB中赤7揃い役(IV=29)にて当選した場合には、第30小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作され(図37(b))、更に、第1小役及び第30小役のうちの第30小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第30小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中赤7揃い役に当選した場合における100分の1の確率で第30小役が入賞することの抽選に当選する。BB中BAR揃い役(IV=30)にて当選した場合には、第31小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作され(図37(b))、更に、第1小役及び第31小役のうちの第31小役が入賞することの抽選に当選した場合に、第31小役入賞が成立する。本実施形態では、例えば、BB中BAR揃い役に当選した場合における200分の1の確率で第31小役が入賞することの抽選に当選する。
ステップS1501にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1502にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1501にて否定判定した場合、又はステップS1502の処理を実行した後は、ステップS1503にて上乗せ用処理を実行する。上乗せ用処理は、今回のボーナス中のゲームの結果に基づいて、遊技媒体の払い出し以外の特典を付与するための処理である。例えば、今回の遊技結果が、第30小役入賞(下段赤7揃い)が成立した場合には、ボーナス移行前の表示モードが通常モード又はチャレンジモードであればアタックモードに当選させ、通常モード又はチャレンジモード以外であればアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ(例えば100ゲーム)を行う。また、第31小役入賞(下段BAR揃い)が成立した場合には、ボーナス移行前の表示モードが通常モード又はチャレンジモードであればアタックモード及びVBモードに当選させ、アタックモードであればVBモード及び特化ゾーンに当選させ、VBモードであれば複数回(例えば2回)の特化ゾーンに当選させ、特化ゾーン中であればアタックモードの継続ゲーム数の上乗せ(例えば300ゲーム)を行う。ステップS1503では、表示モードの移行に対応するフラグ(アタックモード当選フラグ等)のセットを行うとともに、上乗せゲーム数に応じたカウンタの加算処理(アタックモード継続カウンタ等の加算処理)を行う。
続くステップS1504では、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1505にてボーナス終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1506~ステップS1519にて、アタックモード等の当選報知用の処理や、アタックモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1506では、アタックモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。アタックモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1508にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1509にて前兆コマンドのセットを行う。これらステップS1507~ステップS1509の処理は、ステップS808~ステップS810の処理と同様である。ステップS1509の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
すなわち、アタックモードに当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、アタックモードの当選報知が行われる。そのため、ボーナス終了後に、再び有利な状態に移行するのでは、と期待させながら遊技を行わせることができる。
ここで、いずれかの当選報知前の前兆モード中にボーナスに当選した場合、ステップS1507にて前兆ゲーム数の抽選処理を行う際には、既に前兆ゲーム数がセットされている。本実施形態では、このような場合であっても前兆ゲーム数を再設定する構成としている。つまり、ボーナス当選時の前兆ゲーム数が残りゲーム数に関わらず、ボーナス終了後、再度1~32ゲームのうちの1の前兆ゲーム数が設定される。このようにしたことで、ボーナス終了後のドキドキを長く感じさせることが可能となる。
ステップS1506にてアタックモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1510にて、チャレンジモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507~ステップS1509の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。ステップS1510にてチャレンジモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1511にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1507~ステップS1509の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。すなわち、チャレンジモードやVBモードについても当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、チャレンジモードやVBモードの当選報知が行われる。
ステップS1511にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1512に進む。ステップS1512では、アタックモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。アタックモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1513にてアタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1514にてアタックモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1515にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1513~ステップS1515の処理は、ステップS917~ステップS919の処理と同様である。ステップS1515の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1512にてアタックモード上乗せフラグがセットされていない場合、ステップS1516にて、チャレンジモード上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1517にてチャレンジモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1518にてチャレンジモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1519にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1517~ステップS1519の処理は、ステップS820~ステップS822の処理と同様である。ステップS1516にて否定判定した場合、又はステップS1519の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
次に、特化ゾーン用処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。特化ゾーン用処理は、抽選結果対応処理(図41)におけるステップS712にて実行される処理である。既に説明したとおり、特化ゾーンへはVBモード中に移行し、特化ゾーン中は、毎ゲーム、アタックモードの継続ゲーム数の上乗せが行われる。
すなわち、特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1601にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1602では、アタックモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1603では、アタックモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1604にて、上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1602~ステップS1604の処理は、ステップS917~ステップS919の処理と同様である。但し、ステップS1602の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS917の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS1701にて、主制御装置301から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1702にて、RAM183に受信したコマンドを格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1701にて否定判定した場合、又はステップS1702の処理を実行した後は、ステップS1703にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置301から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図45)におけるチャレンジモード開始コマンドや、アタックモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS1704にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1703にて否定判定した場合、又はステップS1704の処理を実行した後は、ステップS1705にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置301から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1~第3特定役処理(図42~図44)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図47)にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1706にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1705にて否定判定した場合、又はステップS1706の処理を実行した後は、ステップS1707にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置301から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図28)のステップS407における停止指令対応処理にてセットされるコマンドである。かかる各停止操作時コマンドである場合には、ステップS1708にて各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS1707にて否定判定した場合、又はステップS1708の処理を実行した後は、ステップS1709にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置301から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図28)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図48)にてセットされるアタックモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド、チャレンジモード終了コマンド、アタックモード終了コマンド、VBモード終了コマンド、特化ゾーン終了コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS1710にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1709にて否定判定した場合、又はステップS1710の処理を実行した後は、ステップS1711にてその他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS1711では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置301からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置301を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、各停止操作時演出設定処理、全停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図64~図69の表示演出の概要図を参照しながら説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1801では、今回受信したベット時コマンドとしてチャレンジモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS1802にて、チャレンジモード開始演出を設定する処理を行う。チャレンジモード開始演出では、例えば、図64(a)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモードスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがアタックモード移行抽選に当選し易いチャンスモードであることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、チャレンジモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「アタックモードをつかみとれ!」)が発せられるように制御する。
ステップS1801にてチャレンジモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS1803にて、今回受信したベット時コマンドとしてアタックモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1804にて、アタックモード当選報知演出を設定する処理を行う。アタックモード当選報知演出では、例えば、図65(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード確定」という文字表示を行う。その他、アタックモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックナンバーワン!」)が発せられるように制御する。
ステップS1803にてアタックモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS1805にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1806にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図65(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORYBONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリー!」)が発せられるように制御する。
ステップS1802、ステップS1804及びステップS1806の何れかの処理を実行した後、又はステップS1805にて否定判定した場合には、ステップS1807にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS1807の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56~58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図54のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1901では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置301側で設定されている表示モードが、通常モード、チャレンジモード、アタックモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、表示制御装置81側のRAM183の各種フラグ格納エリア183aにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、チャレンジモードフラグ、アタックモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。例えば、上記ステップS1802のチャレンジモード開始演出の設定処理に際しては、チャレンジモードフラグをセットする。ステップS1901では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS1902では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS1903にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2001では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1~4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1~4である場合には、ステップS2003にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2002にて第1昇格リプレイ1~4当選ではないと判定した場合、ステップS2004にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1~3であるか否かを判定する。転落リプレイ1~3である場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2004にて転落リプレイ1~3ではないと判定した場合、ステップS2006にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2007にて、既にVBモード当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS1806のVBモード当選報知演出の設定に際して、RAM183の各種フラグ格納エリア183aにVB当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモードへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2007にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。VBモードの当選報知済みである場合には、ステップS2008にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモードの当選報知済みではない場合には、ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2006にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2009にて、今回の抽選結果がBARリプレイ1,2であるか否かを判定する。BARリプレイ1,2である場合には、ステップS2010にて、上記モード対応フラグを確認して、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモード中である場合には、ステップS2011にて第6~第8再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード中ではない場合には、上記ステップS2005に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2009にてBARリプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2012にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2013にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2012にて否定判定した場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図54)に戻り、ステップS1902にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS1904にて、特定役当選か否かを判定する。特定役当選である場合には、ステップS1905にて特定役報知用処理を行う。特定役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1904にて否定判定した場合、又はステップS1903若しくはステップS1905の処理を実行した後は、ステップS1906に進む。ステップS1906では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS1907にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する処理を行う。上乗せ演出としては、例えば、図68(b)に示すように、補助表示部65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を「+10」として表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。
ここで、ステップS1907の上乗せ演出の設定処理について、図56のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2101では、今回受信した上乗せコマンドに基づいて、上乗せゲーム数を把握する処理を行う。続くステップS2102では、報知タイミング抽選処理を実行する。報知タイミング抽選処理では、今回のゲームにて上乗せ演出を行うことを前提とし、当該ゲームにおけるどのタイミングで上乗せ演出が行われるかを抽選する処理である。
上乗せ演出は、上乗せゲーム数に応じて実行タイミングが異なるように設定されている。具体的には、図57の抽選テーブルに示すように、今回のゲームにおける上乗せ演出の実行タイミングとして、各リール32L,32M,32Rの停止操作順に、第1リール、第2リール、第3リールとすると、第1リールの停止操作時、第2リールの停止操作時、第3リールの停止操作時が設定されている。そして、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたタイミングと、当該押圧操作を終了したとする停止OFF操作が行われたタイミングと、が設定されている。
ここで、ストップスイッチ42~44の操作態様について、補足説明する。ストップスイッチ42~44は手前側に配置される初期位置から、奥側に配置される操作位置まで変位可能となっている。初期位置に配置される状況では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号はLOW状態となっており、初期位置から操作位置まで操作されることによって、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号がHI信号に切り換わる。そして、主制御装置301では、検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42~44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたと把握する。
また、ストップスイッチ42~44は、バネ等(図85)によって初期位置に向けて付勢されている。そのため、ストップスイッチ42~44から手を離して、操作位置に向けて押し込んだ操作力(押圧力)を付与しないようにすると、ストップスイッチ42~44は、上記バネ等の付勢力によって、初期位置に復帰する。この場合、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号は、HI信号からLOW信号に切り換わる。そして、主制御装置301では、検知信号がHI信号からLOW信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42~44の押圧操作が終了されたとする停止OFF操作が行われたと把握する。
上乗せ演出は、各ストップスイッチ42~44の停止操作として、停止ON操作時と停止OFF操作時とのいずれでも発生し得るように設定されている。つまり、上乗せ演出が発生するゲームでは、ストップスイッチ42~44を押圧操作したタイミングだけでなく、押圧操作を終了したタイミングでも当該上乗せ演出が発生し得る。
上乗せ演出の実行タイミングテーブルでは、上乗せゲーム数が比較的少ないゲーム数として、例えば5ゲーム~10ゲームの上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが50%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは5%、第2リールの停止ON操作は20%、第2リールの停止OFF操作は5%、第3リールの停止ON操作は10%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は10%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止ON操作時の方が、停止OFF操作時よりも選択され易くなっている。
一方、上乗せゲーム数が比較的多いゲーム数として、例えば100ゲーム以上の上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは20%、第2リールの停止ON操作は10%、第2リールの停止OFF操作は35%、第3リールの停止ON操作は10%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は20%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止OFF操作時の方が、停止ON操作時よりも選択され易くなっている。
つまり、本実施形態では、各リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生する場合よりも、停止OFF操作時に上乗せ演出が発生する場合の方が、多いゲーム数の上乗せ演出が発生し易くなるように設定されている。また、第1~第3リールを比較すると、第2リールの停止操作時(ON操作、OFF操作)が最も多いゲーム数が選択され易く、第3リールの停止操作時が次いで多いゲームが選択され易く、第1リールの停止操作時が最も少ないゲーム数が選択され易くなるように設定されている。
このように、停止順序によって、報知される上乗せゲーム数が異なるため、各停止操作毎に上乗せ演出への期待感を異ならせることができる。例えば、多い数の上乗せ演出が発生し易い停止操作時には、その演出が発生するのではと期待させることができ、具体的には、第2リールの停止操作時、特に第2リールの停止OFF操作時に期待させることができる。この場合、例えば、当該第2リールの停止OFF操作時の上乗せ演出に期待する遊技者としては、第2リールの停止OFF操作前に、一旦、心を落ち着かせ、上乗せ演出が発生することを願いつつ、当該第2リールの停止OFF操作を行うものと考えられる。
つまり、所定の操作を行った場合に遊技者にとって有利となることの報知が発生する可能性があると、遊技者としては、その報知に対する期待感から、所定の操作前に、一旦遊技を中断し、貯めの時間を作ったうえで、その貯めの時間を心ゆくまで楽しんでから、当該所定の操作を行う場合がある。このようにすることで、心の準備なく当該有利となる報知が行われるよりも、当該報知を存分に楽しむことができるからである。その点、上記のように、第2リールの停止OFF操作時の期待感を高めることで、当該第2リールの停止OFF操作前、すなわち、第2リールの停止ON操作時に貯めの時間が作られ易くなる。このように、得られる特典の報知タイミングとの関係で、停止操作の途中で貯めの時間が作られ易くなる。
上乗せ演出の設定処理の説明に戻り、ステップS2102にて、報知タイミング抽選処理を行った後は、ステップS2103にて、ステップS2102の抽選結果が、いずれかのリールの停止ON時であったか否かを判定する。停止ON時であった場合、ステップS2104にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止ON操作時フラグ~第3リール停止ON操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグは、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2104では、かかる停止ON操作時に発生させる上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。CPU181は、上記停止ON操作時フラグに対応するタイミングで上乗せ演出が発生することを把握した場合、上記演出データ設定エリアに一時記憶された演出データを読み出し、上乗せ演出が行われるようにする。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて、第1リール又は第2リールの停止OFF操作時であったか否かを判定する。これらのリールの停止OFF操作時であった場合、ステップS2106にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止OFF操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止OFF操作時フラグ、第2リール停止OFF操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグも、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2106でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。
ステップS2105にて否定判定した場合、ステップS2107にて、今回の上乗せ演出を全リール停止時(第3リールの停止OFF操作時)に発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第3リール停止OFF操作時フラグをセットする処理を行う。また、ステップS2107でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データの一時記憶処理を行う。ステップS2104、ステップS2106又はステップS2107の処理を実行した後は、上乗せ演出の設定処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明に戻り、ステップS1906にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS1907の処理を実行した後は、ステップS1908にてボーナス報知用処理を実行し、ステップS1909にて連続演出設定処理を実行し、その後、ステップS1910にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ボーナス報知用処理及び連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。ステップS1910の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<各停止操作時演出設定処理>
次に、ステップS1708にて実施される各停止操作時演出設定処理について、図58のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止ON操作コマンドであるか否かを判定する。停止ON操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作が行われた場合に主制御装置301から出力されるコマンドである。
ステップS2201にて肯定判定した場合、ステップS2202に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止ON操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2203にて、今回受信した停止ON操作コマンドが、設定されている停止ON操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止ON操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止ON操作である場合、ステップS2204にて、停止ON操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止ON操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図59(a)に示すように、ストップスイッチ42~44を押圧操作(ON操作)したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
また、例えば今回のゲームが押し順役当選であって、押し順報知演出が設定されている場合、各停止ON操作に基づき対応するリールが停止することによって、押し順報知演出が次の操作対象となるリールを示す演出に変化する。具体的には、当該停止ON操作時演出前に全リール32L,32M,32Rが回転している状況であれば、図46(a)に示す第1リールを操作対象とする表示がなされている。そして、第1リールに対応する停止ON操作によって対応するリール(図では中リール32M)が停止すると、図46(b)に示す、次の操作対象となるリール(図では右リール32R)を示す演出に変化する。また、当該停止ON操作時演出前に2つのリールが回転している状況であれば、図46(b)に示す第2リールを停止対象とする表示がなされており、停止ON操作によって第2リールが停止することに基づき、第3リールを停止対象とする表示(図46(c))に変化する。
ステップS2201にて否定判定した場合、ステップS2205に進み、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止OFF操作コマンドであるか否かを判定する。停止OFF操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作を終了した場合に主制御装置301から出力されるコマンドである。
ステップS2205にて肯定判定した場合、ステップS2206に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止OFF操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2207にて、今回受信した停止OFF操作コマンドが、設定されている停止OFF操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止OFF操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止OFF操作である場合、ステップS2208にて、停止OFF操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止OFF操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図59(b)に示すように、ストップスイッチ42~44を押圧操作を終了して、当該ストップスイッチ42~44から手を離したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
ステップS2205にて否定判定した場合、ステップS2209に進む。ステップS2209~ステップS2211は、特別報知に関する処理であり、かかる処理の説明は後に詳細に行う。
<全停止時演出設定処理>
次に、全停止時演出設定処理について、図60のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2301では、今回受信している停止時コマンドとしてチャレンジモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。チャレンジモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2302にて、チャレンジモード終了演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。チャレンジモード終了演出では、例えば、図64(b)に示すように、補助表示部65にて、「チャレンジモード 終了」という文字表示を行う。その他、チャレンジモード終了演出では、チャレンジモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ64から発せられるように制御する。
ステップS2301にてチャレンジモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2303にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2304にて、アタックモード開始演出を設定する処理を行う。アタックモード開始演出では、例えば、図66(a)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.1」という文字表示を行う。その他、アタックモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「アタックモードスタート!」)が発せられるように制御する。
ちなみに、アタックモード開始演出における「Ver.1」の表示は、アタックモードのランクに対応している。つまり、今回開始されるアタックモードが第1アタックモードであることを示す表示である。そして、アタックモードのランクが第2アタックモードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、補助表示部65にて、「アタックモード!!Ver.2」という文字表示が行われる。また、アタックモードのランクが第3アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.3」という文字表示が行われ、第4アタックモードに昇格すると、「アタックモード!!Ver.4」という文字表示が行われる。
ステップS2303にてアタックモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2305にて、今回受信している停止時コマンドとしてアタックモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。アタックモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2306にて、アタックモード終了演出を設定する処理を行う。アタックモード終了演出では、例えば、図66(b)に示すように、補助表示部65にて、「アタックモード END」という文字表示を行うとともに、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、アタックモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられるように制御する。
ステップS2305にてアタックモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2307にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2308にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図67(a)に示すように、補助表示部65にて、「777 VICTORY!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ヴィクトリーボーナス開始」)が発せられるように制御する。
ステップS2307にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2311にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2312にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図67(b)に示すように、補助表示部65にて、「VICTORY BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のアタックモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のアタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2311にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2313にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2314にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図68(a)に示すように、補助表示部65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、アタックモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2313にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2315にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2316にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、総上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2315にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2317にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2318にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、アタックモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、アタックモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、アタックモードの当否、チャレンジモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。
ステップS2302、ステップS2304、ステップS2306、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2314、ステップS2316及びステップS2318のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2315にて否定判定した後は、ステップS2309、ステップS2319に進む。ステップS2309、ステップS2319では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS1907にて行われる。具体的には、上乗せ演出の設定処理(図56)にて、今回の上乗せ演出の発生タイミングが全停止時に設定された場合、図59(c)に示すように、全ての各リール32L,32M,32Rが停止したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
その後、ステップS2310、ステップS2320にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2310、ステップS2320では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、主制御装置301からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理が表示制御装置81側で行われ、その報知が補助表示部65等により行われる。その他、表示制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、連続演出及びボーナス中演出が設けられている。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやアタックモード、チャレンジモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では4回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの報知が行われる演出である。ボーナス中演出は、第1BBや第2BB入賞に基づいて移行するボーナス状態中の各ゲームにて行われる演出である。
連続演出について、その概要を、図69を参照しながら説明する。
例えば、図69(a)に示すように、連続演出が設定された1ゲーム目の開始時に連続演出の継続回数を示唆する表示を行う(図では、4ゲームの連続演出に対応させて4段のだるま落とし演出を示している)。そして、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、1段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。連続演出が途切れる場合、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出が途中で終了することを報知する演出が行われる(例えば、1段目のだるま落としが失敗する演出等)。連続演出の継続の有無に関する演出は、連続演出における各ゲームにおいて同様である。
図69(b)に示すように、連続演出が設定された2ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り3段のだるま落とし演出)。そして、当該2ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、2段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図69(c)に示すように、連続演出が設定された3ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り2段のだるま落とし演出)。そして、当該3ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、3段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図69(d)に示すように、連続演出の最終ゲーム(4ゲーム目)の開始時には、連続演出の最終ゲームであることを示唆する表示を行う(図では、1段のだるま落とし演出)。そして、当該最終ゲームの終了時において、遊技者にとって有利な結果であったか否かの演出を行う(図では、最終段のだるま落としが成功したことの演出を示している)。
以上のように、連続演出では、前ゲームの演出を引き継いで次のゲームの演出が設定され、各ゲームの演出が連続性を有している。また、現状のゲームが連続演出開始から何ゲーム目であるか(連続演出終了まで何ゲームあるか)が明確に認識可能となっている。
ここで、連続演出の各ゲームにおいて、次ゲームまで連続演出が継続するか否かは、連続演出のゲームが進行するほど継続率が高くなるように設定されている。すなわち、連続演出の1ゲーム目終了時に、連続演出の非継続が報知される可能性が最も高く、ゲームが進行するほど、非継続が報知される可能性は低くなる。そのため、連続演出においては、現状のゲームが連続演出における何ゲーム目であるかで、遊技者の関心の高さが大きく異なり、開始ゲームから終了ゲームに進行するにつれて高い関心が寄せられるようになる。
上記連続演出の設定は、開始時演出設定処理(図54)における特定役報知用処理(ステップS1905)、ボーナス報知用処理(ステップS1908)や連続演出設定処理(ステップS1909)にて行われる。そこで、以下、それぞれの処理について順に説明する。
<ボーナス報知用処理>
先ず、ボーナス報知用処理について、図61のフローチャートを参照しながら説明する。
ボーナス報知用処理では、先ず、ステップS2401にて、今回受信した抽選結果コマンドに基づいて、開始されるゲームがボーナス当選ゲームであるか否かを判定する。ボーナス当選ゲームである場合には、ステップS2402にて、ボーナス当選を報知する報知ゲーム抽選処理を実行する。かかる報知ゲーム抽選処理では、何ゲーム後にボーナス当選を報知するかを抽選により決定する。具体的には、0ゲーム(今回のゲームで報知する)~10ゲームから1の報知ゲームが決定される。なお、報知ゲームの抽選に際して、当選契機となった当選役(重複当選か否か、重複当選であれば重複している小役の種類等)によって報知ゲームが異なるようにしてもよい。例えば、強チェリー重複でボーナスに当選した場合には、少ないゲーム数が選択され易く、弱チェリー重複でボーナスに当選した場合には、多いゲーム数が選択され易くする等してもよい。
続くステップS2403では、ステップS2402の処理により決定された報知ゲームに基づいて、連続演出ゲーム数を設定する処理を行う。具体的には、ステップS2403では、各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに連続演出ゲームの設定を行う。連続演出カウンタは、結果報知までのゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。例えば、4ゲームの連続演出を行う構成においては、連続演出カウンタが4となるゲームにおいて連続演出が開始され、連続演出カウンタが0となるゲームにて結果報知が行われる。より具体的には、例えば、ステップS2402にて10ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに10を入力する。この場合、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。ステップS2402にて5ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに5を入力する。この場合であっても、連続演出は、連続演出カウンタが4であるゲームから開始される。
なお、ステップS2402にて4ゲーム未満の報知ゲームが設定された場合には、連続演出が途中から開始される。例えば、ステップS2402にて2ゲーム後にボーナス当選の報知を行うことの決定がなされた場合には、ステップS2403では、連続演出カウンタに2を入力する。この場合、連続演出は今回のゲームから開始され、図69(c)の連続演出3ゲーム目の演出から行われる。
ステップS2403の処理を実行した後は、ステップS2404にて、各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグをセットする。連続演出フラグは、連続演出を実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS2401にて否定判定した場合、又はステップS2404の処理を実行した後は、ステップS2405に進む。ステップS2405では、今回のゲームからボーナスゲームが開始されるか否かを判定する。ボーナスゲームとは、第1BB又は第2BB入賞した次のゲームから、ボーナス終了までのゲームが該当する。ステップS2405にて肯定判定する場合とは、前ゲームにて第1BB又は第2BB入賞が成立した場合である。この場合、ステップS2406にて、RAM183における各種カウンタエリア183bのボーナス中演出カウンタにボーナス演出ゲーム数をセットする。ボーナス中演出カウンタとは、ボーナスゲームの進行に合わせて毎ゲーム設定された演出を実行するためのカウンタであり、当該カウンタに応じた演出が補助表示部65等により行われる。
既に説明したとおり、本実施形態では、第1BBや第2BBのボーナスゲームでは毎ゲーム9枚のメダル払出が行われる役に当選し、216枚のメダル払出でボーナスが終了する。つまり、第1BBや第2BBのボーナスゲームは、24ゲームで終了する。そして、ボーナスゲームにおける演出は24ゲームに亘って実行されるように設定されており、上記のボーナス中演出カウンタは、24ゲームのうちの何ゲーム目の演出を行うべきかを把握するためのカウンタである。そして、ステップS2406では、ボーナス演出ゲーム数として、ボーナス演出カウンタに24をセットし、ボーナスゲームの各ゲームにて当該ボーナス演出カウンタの減算処理が行われる。ステップS2406の処理を行った後は、ステップS2407にて、各種フラグ格納エリア183aにボーナス中演出フラグをセットする。ボーナス中演出フラグは、ボーナス中演出を実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。ステップS2405にて否定判定した場合、又はステップS2407の処理を実行した後は、本ボーナス報知用処理を終了する。
<特定役報知用処理>
次に、ステップS1905にて実行される特定役報知用処理について、図62のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2501では、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS2502にて、今回の開始時コマンドとして上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれていない場合には、ステップS2503にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として特定役当選であった場合であって、チャレンジモードやアタックモード、VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS2504にて、擬似前兆モードの抽選処理を実行する。擬似前兆モードとは、前兆モードと見た目上は識別困難であるものの、前兆モードでは前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者に有利な結果(チャレンジモードの当選等)が報知される一方、擬似前兆モードでは、擬似前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードである。
ステップS2504では、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得して、擬似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。擬似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選している特定役の種類に応じて擬似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリーの方が弱チェリーよりも擬似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS2505では、ステップS2504の処理結果に基づいて、擬似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2506にて、擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、主制御装置301側のステップS808等に対応するものであり、1~32のうちの1の擬似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。続くステップS2507では、ステップS2506にて決定した擬似前兆ゲーム数を、連続演出カウンタにセットする処理を行う。本実施形態では、前兆モードや擬似前兆モードに設定されると、連続演出を経てから当該前兆モードや擬似前兆モードが終了する構成としている。そして、上記ステップS2507にて連続演出カウンタに擬似前兆ゲーム数を入力することで、擬似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
ステップS2508では、各種フラグ格納エリア183aに擬似前兆モードであることを示す擬似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS2509では、連続演出フラグをセットする。その後、特定役報知用処理を終了する。また、ステップS2501~ステップS2503のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS2505にて否定判定した場合は、そのまま特定役報知用処理を終了する。
<連続演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理(図54)のステップS1909にて行われる連続演出設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2601では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS2602にて、当該前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。続くステップS2603では、連続演出フラグをセットする。
ステップS2601にて否定判定した場合、又はステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604に進む。ステップS2604では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS2605にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS2606にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0~3)であるか否かを判定する。連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS2607にて、擬似フラグがセットされているか否かを判定する。擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS2608に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2609にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1~3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS2607にて擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2610に進む。ステップS2610では、各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2611にて、擬似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。擬似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1~3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
なお、連続演出カウンタが1~3である場合に擬似前兆用演出テーブルから特定される演出データとしては、連続演出が設定されないものも含まれる。例えば、連続演出カウンタが3及び2の場合には連続演出の演出データが設定されず、連続演出カウンタが1の場合に、図69(a)の次ゲームまで連続演出が継続することを示す連続演出1ゲーム目の演出データが設定され、連続演出カウンタが0の場合に、図69(b)において次ゲームまで連続演出が継続しないことを示す連続演出2ゲーム目の演出データが設定される。このようにすることで、擬似前兆モードの擬似前兆ゲーム数が0となるゲームにて連続演出が途中で途切れる演出を設定することが可能となる。
ステップS2609又はステップS2611の処理を行った後は、ステップS2612にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS2613にて連続演出フラグ及び擬似フラグをクリアする処理を行う。なお、擬似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS2606若しくはステップS2612にて否定判定した場合、又はステップS2613の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
ステップS2604にて連続演出フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2614に進む。ステップS2614では、ボーナス中演出フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS2615にて、ボーナス中演出カウンタの減算処理を行う。具体的には、ボーナス中演出カウンタを1減算する処理を行う。続くステップS2616では、各種テーブル記憶エリア182aからボーナス用演出テーブルを取得する。そして、ステップS2617にて、ボーナス用演出テーブルとボーナス中演出カウンタとから、対応するボーナス中演出の演出データを特定し、演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回のボーナス中演出として設定する処理を行う。ステップS2618では、ボーナス中演出カウンタが0であるか否かを判定する。ボーナス中演出カウンタが0である場合には、ステップS2619にてボーナス中演出フラグをクリアする処理を行う。その後、本連続演出設定処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、遊技媒体としてのメダルの投入、及びスタートレバー41の始動操作に基づいて主制御装置301側の抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rが回転開始され、ストップスイッチ42~44の停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rは停止し、有効ラインに停止した図柄の組合せが、抽選処理の結果に対応するものである場合、対応する特典が付与される構成において、抽選処理の結果としてリプレイとなる確率が異なる複数のRT状態が設けられており、対応する昇格リプレイや転落リプレイの入賞が成立することでRT状態が移行する。対応するリプレイの入賞の可否は、当否抽選の結果の他、ストップスイッチ42~44の操作順序によって定められており、当該操作順序の報知は、抽選処理の結果に応じて行われる表示モードの移行抽選に当選することで行われる。抽選処理の結果としては押し順ベルが設けられており、当該ストップスイッチ42~44の操作順序によっては、当該押し順ベル入賞を成立させてメダルを獲得することが可能となる。そして、リプレイ確率が向上する遊技状態として第2RT状態や第3RT状態に移行させ、且つ操作順序の報知が行われる表示モードに移行させることで、そのRT状態において、リプレイ確率が向上した状態で押し順ベル入賞を成立させることができ、多量のメダルを獲得することが可能となる。
上記のように、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知される場合は遊技者にとって有利な状況となるが、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知されている場合であっても、遊技者にとって不利な状況が発生し得る。具体的には、報知された操作順序と異なる順序でストップスイッチ42~44を操作すると、押し順ベルに当選したゲームの場合、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングによっては9枚の払出が発生する第1小役ではなく、3枚の払出が発生する第2小役等や移行出目が有効ラインに停止する。転落リプレイ1~3に当選したゲームの場合、ストップスイッチ42~44の操作順序によっては第1再遊技入賞ではなく第2転落再遊技入賞が成立する。既に説明したとおり、移行出目が停止すると遊技状態が第1RT状態に移行し、第2再遊技入賞が成立すると遊技状態が通常遊技状態に移行する。すなわち滞在していた遊技状態がそれよりも不利な遊技状態に移行してしまい、遊技者にとって不利な状況となる。
例えば、遊技状態が第2RT状態へ移行し、表示モードもアタックモードへ移行している状況で、IV=6~8の転落リプレイ1~3に当選した場合であって、第1再遊技入賞ではなく第2再遊技入賞の操作順序によりストップスイッチ42~44を操作してしまうと、表示モードがアタックモードであるのにも関わらず、遊技状態は第1RT状態へ移行してしまう。そうすると、リプレイ当選確率の低い第1RT状態用の抽選テーブル(図32)にて抽選が行われることとなり、アタックモードであるのにも関わらず、持ちメダルが減ってしまう現象が生じ得る。この場合、その後のゲームで第1昇格リプレイ1~4に当選すれば再度第2RT状態へ移行させることは可能であるものの、第1昇格リプレイ1~4になかなか当選しないことも考えられる。そして、遊技状態に関わらずアタックモードの継続ゲーム数の減算は行われるのであるから、本来であれば獲得できた分のメダルも加味すると、第2RT状態へ復帰させるまでに多大な損失が発生し得る。
特に、補助表示部65にてストップスイッチ42~44の操作順序が報知され、それに従って遊技者が操作した場合であっても、各リール32L,32M,32Rがそれぞれ停止しない場合がある。これは、各リール32L,32M,32Rの回転中にストップスイッチ42~44が操作された場合であっても、その操作が有効となる期間と無効となる期間とが設定されていることによるものである。ここで、これら各期間の関係について図70を参照して説明する。図70は、各リール32L,32M,32Rの回転速度とストップスイッチ42~44の有効及び無効期間との関係を説明するための図である。
図70に示すとおり、t0のタイミングで各リール32L,32M,32Rが回転が開始されると、加速期間中に回転速度が上昇する。t1のタイミングで回転速度が所定の速度に至った後は、各リール32L,32M,32Rはその後もその速度を保って回転する。ここで、t1のタイミングよりも後に設定されたt2のタイミングでストップスイッチ42~44の操作が有効となる。すなわち、t2のタイミングまではストップスイッチ42~44の操作は無効であり、t0からt2のタイミングまではストップスイッチ42~44の操作無効期間として設定されている。なお、本スロットマシン10において各リール32L,32M,32Rの回転を開始してからストップスイッチ42~44の操作が有効となるまでの期間は基本的に1secに設定されている。また、ストップスイッチ42~44の操作順序の報知を行う場合には、t0のタイミングで各リール32L,32M,32Rの回転を開始するのと同時又はウェイト期間中であればそれ以前に補助表示部65にて押順報知演出が実行されている。
t2のタイミング以前はストップスイッチ42~44の操作が無効であるため、t2のタイミング以前にストップスイッチ42~44を操作しても対応するリールは停止せず、t2のタイミングよりも後にストップスイッチ42~44を操作すると対応するリールは停止する。
これらストップスイッチ42~44の無効期間と有効期間とが存在することにより、報知された操作順序に従って遊技者がストップスイッチ42~44を操作したにも関わらず、これらの無効期間と有効期間に亘って複数のストップスイッチ42~44を操作してしまうと、一方のリールは停止せずに他方のリールは停止するという事象が発生する。したがって、意図しない停止順序でリールが停止してしまうという、所謂誤操作となる。これにより、上述の如く遊技者にとって不利な状況が発生してしまう。
その一方で、本実施形態では、ストップスイッチ42~44の重複操作を許容しており、一のストップスイッチ42~44が操作されている状況で他のストップスイッチ42~44の操作が可能となっている。より具体的には、一のストップスイッチ42~44のON操作を行っている状況で他のストップスイッチ42~44のON操作を行うと、当該他のストップスイッチ42~44に対応するリールを停止させることが可能となっている。例えば、t3のタイミングで一のストップスイッチ42~44の操作がなされ、対応するリールの停止駆動制御が行われているt3~t4のタイミングであっても、他のストップスイッチ42~44の操作がなされれば、当該操作に対応するリールの停止駆動制御が行われる。その点、一のストップスイッチ42~44の操作中に他のストップスイッチ42~44の操作が制限される構成と比較して、ON操作の終了を待たず(OFF操作を待たず)に、他のスイッチのON操作が許容されるため、複数のスイッチの操作が重複することによって停止が制限されてしまう事象の発生が回避されており、遊技者の迅速な操作による誤操作は発生しにくい構成といえる。
しかし、遊技者の迅速な操作が許容されているからこそ、遊技者の誤操作が発生し易くもなり得る。例えばストップスイッチ42~44の操作を焦るあまり、図70で示す、t0からt2のタイミングで最初に操作すべきストップスイッチを操作し、続けてt2のタイミングよりも後に2番目以降に操作すべきストップスイッチを操作してしまうと、最初に操作したリールは停止しないまま、次に操作したリールは停止してしまう。つまり、3つのストップスイッチ42~44の重複操作を許容することによって、重複操作に基づいて未停止のまま次の停止操作が行われる事象は回避できるものの、無効期間中に行われた操作に基づいて未停止のまま次の停止操作が行われる事象は回避できない。しかも、迅速操作に慣れることによって未停止のまま次の停止操作を行う事象が助長される可能性もあり、上記無効期間の経過を跨いだ誤操作も発生し易くなる。
そこで本実施形態では、これらの誤操作の発生を回避すべく特徴ある構成を有している。以下、その構成について説明する。
<有効フラグ設定処理>
先ず、リール制御処理(図28)のステップS404にて実施される有効フラグ設定処理について、図71のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2701では、アタック用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、アタック用報知フラグは、アタックモードの当選報知が行われたことに基づいてセットされるフラグであり、かかるフラグがセットされている状況で押し順役に当選すると、押し順報知が行われる。アタック用報知フラグがセットされていると判定した場合、ステップS2702に進み、今回の抽選結果が押し順役(押し順リプレイ、押し順ベル)であるか否かを判定する。
押し順役である場合には、ステップS2703にて、今回の抽選結果である押し順役が3択の押し順役であるか否かを判定する。例えば、押し順ベルのうち、中押しベル1,2の場合、各リール32L,32M,32Rのうちの中リール32Mを最初に停止すれば、その後、左リール32Lと右リール32Rとの停止順序に関わらず第1小役入賞が成立する(図29)。また、押し順ベルのうち、右押しベル1,2の場合、各リール32L,32M,32Rのうちの右リール32Rを最初に停止すれば、その後、左リール32Lと右リール32Rとの停止順序に関わらず第1小役入賞が成立する。つまり、これら、中押しベル1,2や右押しベル1,2は、最初に停止すべきリールさえ正解すれば良い3択の押し順役といえる。また、例えば、転落リプレイ1~3に当選した場合、図33(b)に示すように、転落リプレイ1であれば最初に左リール32Lを停止させれば第1再遊技入賞が成立して第2再遊技入賞を回避でき、転落リプレイ2であれば最初に中リール32Mを停止させれば第1再遊技入賞が成立して第2再遊技入賞を回避でき、転落リプレイ3であれば最初に右リール32Rを停止させれば第1再遊技入賞が成立して第2再遊技入賞を回避できる。つまり、これら転落リプレイ1~3も、最初に停止すべきリールさえ正解すれば良い3択の押し順役といえる。
ステップS2703にて3択の押し順役であると判定した場合、ステップS2704にて、左リール32Lが最初に停止させるべきリールであるか否かを判定する。より詳しくは、最初に左リール32Lを停止させた場合の方が、他のリール32M,32Rを最初に停止させた場合よりも遊技者にとって有利となるか否かを判定する。最初に左リール32Lを停止させた方が有利であると判定した場合、ステップS2705に進み、各種フラグ格納エリア106dに中停止OFF有効フラグと右停止OFF有効フラグとをセットする処理を実行する。
中停止OFF有効フラグは、中リール32Mに対応する中ストップスイッチ43の停止OFF操作によっても中リール32Mを停止可能とするフラグであり、右停止OFF有効フラグは、右リール32Rに対応する右ストップスイッチ44の停止OFF操作によっても右リール32Rを停止可能とするフラグである。なお、この他、左停止OFF有効フラグも設けられており、かかる左停止OFF有効フラグは、左リール32Lに対応する中ストップスイッチ43の停止OFF操作によっても左リール32Lを停止可能とするフラグである。
すなわち、本実施形態では、各ストップスイッチ42~44の停止ON操作時に対応するリールの停止駆動制御が行われる場合と、停止OFF操作時に対応するリールの停止駆動制御が行われる場合とがある。上記各停止OFF有効フラグは、停止OFF操作時に対応するリールの停止駆動制御が行われることを許容するためのフラグである。そして、ステップS2705にて両フラグがセットされることにより、左リール32Lを最初に停止すべきゲームでは、中リール32Mや右リール32Rを、ストップスイッチ43,44の停止OFF操作によっても停止させることが許容される。言い換えると、3択の押し順役として、最初に停止すべき左リール32L以外のリールを停止OFF操作によっても停止させることが可能となる。
ステップS2704にて否定判定した場合、ステップS2706にて、中リール32Mが最初に停止させるべきリールであるか否かを判定する。より詳しくは、最初に中リール32Mを停止させた場合の方が、他のリール32L,32Rを最初に停止させた場合よりも遊技者にとって有利となるか否かを判定する。最初に中リール32Mを停止させた方が有利であると判定した場合、ステップS2707に進み、各種フラグ格納エリア106dに左停止OFF有効フラグと右停止OFF有効フラグとをセットする処理を実行する。すなわち、ステップS2707にて両フラグがセットされることにより、中リール32Mを最初に停止すべきゲームでは、左リール32Lや右リール32Rを、ストップスイッチ42,44の停止OFF操作によっても停止させることが許容される。言い換えると、3択の押し順役として、最初に停止すべき中リール32M以外のリールを停止OFF操作によっても停止させることが可能となる。
ステップS2706にて否定判定した場合は、右リール32Rが最初に停止させるべきリールであることを意味する。より詳しくは、最初に右リール32Rを停止させた場合の方が、他のリール32L,32Mを最初に停止させた場合よりも遊技者にとって有利となる場合である。この場合、ステップS2708に進み、各種フラグ格納エリア106dに左停止OFF有効フラグと中停止OFF有効フラグとをセットする処理を実行する。すなわち、ステップS2708にて両フラグがセットされることにより、右リール32Rを最初に停止すべきゲームでは、左リール32Lや中リール32Mを、ストップスイッチ42,43の停止OFF操作によっても停止させることが許容される。言い換えると、3択の押し順役として、最初に停止すべき右リール32R以外のリールを停止OFF操作によっても停止させることが可能となる。
ステップS2705、ステップS2707又はステップS2708の処理を実行した後は、本有効フラグ設定処理を終了する。
ステップS2703にて今回の抽選結果である押し順役が3択の押し順役ではないと判定する場合とは、今回の抽選結果である押し順役が3択はなく6択の押し順役であることを意味する。6択の押し順役である場合には、ステップS2709にて、2番目に停止させるべきリールが中リール32Mであるか否かを判定する。より詳しくは、最初に停止させるリールが正解していたとして、2番目に中リール32Mを停止させた場合の方が、他のリール32L,32Rを2番目に停止させた場合よりも遊技者にとって有利となるか否かを判定する。ステップS2709にて肯定判定した場合、ステップS2710にて、中停止OFF有効フラグをセットする処理を行ってから、本フラグ設定処理を終了する。ステップS2710の処理により、中リール32Mを2番目に停止すべきゲームでは、中リール32Mをストップスイッチ43の停止OFF操作によっても停止させることが許容される。
ステップS2709にて否定判定した場合、ステップS2711にて、2番目に停止させるべきリールが右リール32Rであるか否かを判定する。より詳しくは、最初に停止させるリールが正解していたとして、2番目に右リール32Rを停止させた場合の方が、他のリール32L,32Mを2番目に停止させた場合よりも遊技者にとって有利となるか否かを判定する。ステップS2711にて肯定判定した場合、ステップS2712にて、右停止OFF有効フラグをセットする処理を行ってから、本フラグ設定処理を終了する。ステップS2712の処理により、右リール32Rを2番目に停止すべきゲームでは、右リール32Rをストップスイッチ44の停止OFF操作によっても停止させることが許容される。
ステップS2711にて否定判定した場合とは、2番目に停止させるべきリールが左リール32Lであることを意味する。より詳しくは、最初に停止させるリールが正解していたとして、2番目に左リール32Lを停止させた場合の方が、他のリール32M,32Rを2番目に停止させた場合よりも遊技者にとって有利となる場合である。この場合、ステップS2713にて、左停止OFF有効フラグをセットする処理を行ってから、本フラグ設定処理を終了する。ステップS2713の処理により、左リール32Lを2番目に停止すべきゲームでは、左リール32Lをストップスイッチ42の停止OFF操作によっても停止させることが許容される。
<停止指令対応処理>
次に、リール制御処理(図28)におけるステップS407の停止指令対応処理について、図72のフローチャートを参照しながら説明する。停止指令対応処理は、ステップS405にてストップスイッチ42~44の操作が行われたと判定した場合であって、ステップS406にて当該操作が未停止のリールに対応する停止指令であった場合に実施される処理である。
既に説明したとおり、ストップスイッチ42~44にそれぞれ個別にストップ検出センサ42a~44aが設けられており、かかるストップスイッチ42~44の押圧操作が行われることに基づいて(初期位置から操作位置に変位したことに基づいて)、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号がLOW状態からHI状態に切り換わる。また、押圧操作が解除された場合には(操作位置から初期位置に変位した場合には)、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号はHI状態からLOW状態に切り換わる。主制御装置301では、当該検知信号の状態の切り換わりを把握しており、LOW状態からHI状態に切り換わった場合に、ストップスイッチ42~44の停止ON操作が行われたとして停止ON指令の入力がなされたと判断する。また、HI状態からLOW状態に切り換わった場合に、ストップスイッチ42~44の停止OFF操作が行われたとして停止OFF指令の入力がなされたと判断する。ステップS406では、停止ON指令及び停止OFF指令のいずれかの入力によって肯定判定し、ステップS407に進む。つまり、停止指令対応処理が実施される場合とは、停止ON指令又は停止OFF指令のいずれかが入力された場合である。
ここで、ストップスイッチ42~44を手の指等で押圧操作し、その後、指を離すとストップスイッチ42~44が内部のバネ等の付勢手段の付勢力によって自動復帰する、という一連のストップスイッチ42~44の停止操作において、上記停止ON操作はストップスイッチ42~44の押圧操作として第1操作と称することができ、また、上記停止OFF操作はバネ等の付勢力に抗する力を付与しなくなる操作として第2操作と称することができる。そして、本実施形態では、かかる第1操作(停止ON操作)に基づいてリール停止処理が行われる場合と、第2操作(停止OFF操作)に基づいてリール停止処理が行われる場合とがある。このようにすることで、停止操作に基づくリール停止処理が行われる態様を多様化することができるとともに、誤操作の発生を好適に解消することができる。
また、上記のように停止操作が第1操作及び第2操作からなることからして、第2操作にてリール停止処理が行われる場合の第1操作は、リール停止処理を行わせるための前操作(事前操作、予備操作)ともいえる。つまり、本実施形態における主制御装置301は、第1操作が行われることによって、その後、リール停止処理の契機となる第2操作が行われることを事前に把握することが可能であり、第1操作の停止ON指令を把握することによりリール停止処理が行われるよりも前のタイミングで当該リール停止処理が行われることを事前に把握可能な構成となっている。
さて、停止指令対応処理では、先ずステップS2801にて、今回受信した停止指令が停止ON操作に対応する停止ON指令であるか否かを判定する。停止ON指令である場合には、ステップS2802に進み、停止操作ON処理を実行し、ステップS2803にて停止ONコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本停止指令対応処理を終了する。停止ONコマンドは、停止ON操作が行われたことの情報のほか、当該停止ON操作が行われたリール(ストップスイッチ)の情報や、当該リールに対応する停止OFF有効フラグの有無の情報が含まれている。
停止ONコマンドを受信した表示制御装置81は、図58の各停止操作時演出設定処理において、ステップS2201にて肯定判定することになり、当該停止ON指令に対応するON時演出が設定されていること等を条件として、ON時演出が行われることになる。
ステップS2801にて否定判定した場合、今回受信した停止指令は停止OFF操作に対応する停止OFF指令であることを意味する。この場合、ステップS2804にて、停止操作OFF処理を実行し、ステップS2805にて、停止OFFコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本停止指令対応処理を終了する。停止OFFコマンドは、停止OFF操作が行われたことの情報の他、当該停止OFF操作が行われたリール(ストップスイッチ)の情報や、当該リールに対応する停止OFF有効フラグの有無の情報が含まれている。
停止OFFコマンドを受信した表示制御装置81は、図58の各停止操作時演出設定処理において、ステップS2205にて肯定判定することになり、当該停止OFF指令に対応するOFF時演出が設定されていること等を条件として、OFF時演出が行われることになる。
以下、ステップS2802の停止操作ON処理と、ステップS2804の停止操作OFF処理について、それぞれ説明する。
<停止操作ON処理>
停止操作ON処理では、図73のフローチャートに示すように、先ず、ステップS2901にて、今回受信した停止ON指令に対応するリールは、停止OFF有効フラグがセットされたリールであるか否かを判定する。具体的には、今回受信した停止ON指令が左リール32Lに対応するものであって且つ左停止OFF有効フラグがセットされている場合、今回受信した停止ON指令が中リール32Mに対応するものであって且つ中停止OFF有効フラグがセットされている場合、及び、今回受信した停止ON指令が右リール32Rに対応するものであって且つ右停止OFF有効フラグがセットされている場合の何れかであれば、ステップS2901にて肯定判定する。それ以外の場合、例えば、今回受信した停止ON指令が左リール32Lに対応するものであるが、左停止OFF有効フラグがセットされていない場合等であれば、ステップS2902にて、リール停止処理を実行してから、本停止操作ON処理を終了する。
ちなみに、いずれのリールにも停止OFF有効フラグがセットされていない場合には、いずれのリールの停止指令であってもステップS2901では否定判定することになる。つまり、押し順役以外の遊技結果(外れ結果含む)である場合には、ステップS2901にて否定判定してステップS2902へ進み、リール停止処理が行われる。
リール停止処理では、図74のフローチャートに示すように、ステップS3001にて、停止指令コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。停止指令コマンドは、停止指令に基づいてリールの回転を停止させることを、表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。
ステップS3002では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS3003では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。既に説明したとおり、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、スベリ制御を伴う停止態様が設けられている。具体的には、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様(スベリ数=0)と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様(スベリ数=1)と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様(スベリ数=2)と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様(スベリ数=3)と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様(スベリ数=4)との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS3003では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS3004では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS3005では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS3006にてリールの回転を停止させる処理を行う。ステップS3006の処理を行った後は、リール停止処理を終了する。
停止操作ON処理の説明に戻り、ステップS2901にて肯定判定した場合、すなわち、今回受信した停止ON指令が停止OFF有効フラグがセットされたリールに対応する指令であった場合、ステップS2903に進む。ステップS2903では、今回の停止指令が第1リールに対応する停止指令であったか否か、すなわち、今回の遊技結果が押し順役であって、最初に停止すべきリールに対応する停止指令であったか否かを判定する。ステップS2903にて肯定判定する場合とは、最初に停止すべきリールに対応する停止ON指令であり、且つ当該リールに対応する停止OFF有効フラグがセットされている場合である。すなわち、2番目以降に停止操作すべきリールを、最初に停止操作してしまった場合である。この場合、ステップS2903にて、特別報知が行われるようにする特別報知処理を実行し、ステップS2904にて特別報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本停止操作ON処理を終了する。特別報知の説明については、表示制御装置81側の処理の説明にて詳細に行うこととするが、ステップS2903にて肯定判定した場合には、特別報知が行われるものの、リール停止処理が行われないため、停止ON指令を受信した場合であっても対応するリールが停止しないことになる。
一方、ステップS2903にて否定判定した場合、すなわち、停止OFF有効フラグがセットされているリールに対応する停止ON指令であったとしても、最初に停止操作が行われたものではなければ、ステップS2902にて、リール停止処理を行ってから、停止操作ON処理を終了する。すなわち、この場合、停止ON指令に基づいて、対応するリールは停止することになる。
<停止操作OFF処理>
停止操作OFF処理では、図75に示すように、ステップS3101にて、今回受信した停止OFF指令に対応するリールは、停止OFF有効フラグがセットされたリールであるか否かを判定する。具体的には、今回受信した停止OFF指令が左リール32Lに対応するものであって且つ左停止OFF有効フラグがセットされている場合、今回受信した停止OFF指令が中リール32Mに対応するものであって且つ中停止OFF有効フラグがセットされている場合、及び、今回受信した停止OFF指令が右リール32Rに対応するものであって且つ右停止OFF有効フラグがセットされている場合の何れかであれば、ステップS3101にて肯定判定する。それ以外の場合、例えば、今回受信した停止OFF指令が左リール32Lに対応するものであるが、左停止OFF有効フラグがセットされていない場合等であれば、そのまま、停止操作OFF処理を終了する。
ちなみに、いずれのリールにも停止OFF有効フラグがセットされていない場合には、いずれのリールの停止指令であってもステップS3101では否定判定することになる。つまり、押し順役以外の遊技結果(外れ結果含む)である場合には、ステップS3101にて否定判定することになる。そして、停止OFF有効フラグがセットされているリールに対応する停止OFF指令を受信した場合にのみ、ステップS3102以降の処理が行われる。
ステップS3101にて肯定判定した場合、ステップS3102にて対応するリールについてのリール停止処理が未だ実施されておらず回転中であるか否かを判定する。回転中である場合には、ステップS3103にてリール停止処理を実行する。リール停止処理は、上記図74にて説明したとおりであり、かかる処理によって、対応するリールが停止する。つまり、停止OFF操作によって、リールが停止することになる。ステップS3102にて否定判定した後、又はステップS3102の処理を実行した後は、ステップS3103にて、停止OFF有効フラグをクリアしてから、本停止操作OFF処理を終了する。
<特別報知について>
表示制御装置81において、特別報知に関する処理は、図58の各停止操作時演出設定処理にて行われる。
すなわち、ステップS2205にて否定判定して、ステップS2209にて特別報知コマンドであると判定した場合、ステップS2210にて、既に今回のゲームにて特別報知を実行済みであるか否かを判定する。実行済みであれば、そのまま各停止操作時演出設定処理を終了し、実行済みではなければ、ステップS2211にて特別報知実行用処理を行ってから、各停止操作時演出設定処理を終了する。
特別報知実行用処理では、図76に示すように、ステップS3201にて、警告報知を実行する。警告報知としては、例えば、図77(a)に示すように、補助表示部65にて男性のキャラクターを表示するとともに、「ちょっと待った!!」という文字表示が行われるようにするとともに、スピーカ64から男性の野太い声で「ちょっとまった」と発せられるようにして、遊技者の操作をそのまま停止させるように指示する。この場合、主制御装置301側の特別報知処理(ステップS2904)では、例えば、主制御装置301に接続された各種報知用装置(リールのバックライトや、押し順報知部68等)にて、今回の停止ON操作によって対応するリールが停止しなかったことの報知を行う。
また、補助表示部65における警告報知では、それまで行っていた押し順報知演出(図46)を上記の各演出と重複しない位置である押し順報知領域OPにて表示(縮小表示)する。これにより、警告報知によって操作順序がわからなくなってしまう不都合が回避される。
特別報知実行用処理においてステップS3202では、今回の特別報知コマンドに基づいて、今回停止ON操作が行われたストップスイッチ42~44を把握する処理を行う。そして、ステップS3203にて、本来なら操作すべきであったストップスイッチ42~44を把握する処理を実行する。そして、ステップS3204にて、これらステップS3202及びステップS3203の処理結果に対応する操作修正用データを、演出データ記憶エリア182bから取得し、ステップS3205にて、修正報知を行う処理を実行してから、本特別報知実行用処理を終了する。
修正報知としては、図77(b)に示すように、補助表示部65にて「押しているボタンから手を離さずに正しいボタンを押して下さい」という文字表示を行うとともに、今回操作されたストップスイッチと、正しいストップスイッチとを識別可能なように、操作情報を表示する。操作情報としては、例えば、本来であれば、左ストップスイッチ42が操作されるべきところ、今回、中ストップスイッチ43が操作された場合には、中ストップスイッチ43の画像に遊技者の手を模した画像を重ねて表示するとともに、左ストップスイッチ42を矢印等によって指し示したうえで、「こっちだよ」という文字表示を行う。また、修正報知では、警告報知と同様に、押し順報知演出を押し順報知領域OPにて表示する。
なお、修正報知を行うための操作修正用データとしては、演出データ記憶エリア182bに、停止操作されたストップスイッチと、正しいストップスイッチとの組合せ別に、図78に示すように、それぞれ記憶されており、上記ステップS3204では、対応する操作修正用データを取得する。
修正報知が行われた場合の修正操作について、補足説明する。上記のとおり、修正操作は、一のストップスイッチを押圧操作したまま、他のストップスイッチを新たに押圧操作する必要がある。この場合、一の手の複数の指で操作される場合もあるが、多くは、両手で異なるストップスイッチがそれぞれ操作されることが想定される。
例えば、図77(b)のように、右手で中ストップスイッチ43を押圧操作したまま、当該中ストップスイッチ43よりも左方に配置された左ストップスイッチ42を押圧操作する場合、左手で操作すれば容易に当該操作を行えるものと考えられる。一方で、図78(a)のおゆに、右手で中ストップスイッチ43を押圧操作したまま、当該中ストップスイッチ43よりも右方に配置された右ストップスイッチ44を押圧操作する場合、左手で操作しようとすると、中ストップスイッチ43を操作している右手と、その操作しようとする左手とが交差することになり、当該操作は前者の場合よりも難易度が高くなる。
つまり、警告報知の対象となった操作を行っているストップスイッチよりも、修正報知にて修正指示がなされるストップスイッチ42~44が、当該警告報知の対象となった操作を行った手(操作主体)側に配置されている場合、当該警告報知の対象となった操作を行った手と逆側に配置されている場合よりも操作難易度が高くなる。このように、修正操作自体を遊技の一環とすれば、困難な遊技(操作)にチャレンジさせることによる遊技性の向上効果をも期待できる。
ストップスイッチ42~44の操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの停止駆動制御が行われる様子を、図79及び図80を参照しながら説明する。図79は、正しい操作順序(有利な利益を享受できる操作順序)にて停止操作が行われた場合を示しており、図80は、正しくない操作順序(有利な利益を享受できない操作順序)にて停止操作が行われた場合を示している。なお、図79及び図80では、6択の押し順役に当選した場合を例として示している。
図79に示すように、今回のゲームが開始された後のタイミングであるt1のタイミングで、有効フラグ設定処理により第2停止対象リールに対応する停止OFF操作有効フラグがセットされる。t2のタイミングで操作無効期間が経過した後、t3のタイミングで第1停止対象リールに対応するストップスイッチが押圧操作(停止ON操作)され、停止ON信号(停止ON指令)が出力されると、対応する第1停止対象リールの停止駆動制御が行われ、当該第1停止対象リールが停止する。t4のタイミングで当該第1停止対象リールに対応するストップスイッチの押圧操作が終了されると(停止OFF操作が行われると)、停止OFF信号(停止OFF指令)が出力される。
t5のタイミングで第2停止対象リールに対応するストップスイッチが押圧操作(停止ON操作)され、停止ON信号が出力されると、対応する第2停止対象リールの停止駆動制御が行われ、当該第2停止対象リールが停止する。t6のタイミングで当該第2停止対象リールに対応するストップスイッチの押圧操作が終了されると(停止OFF操作が行われると)、停止OFF信号が出力される。そして、当該t6のタイミングで第2停止対象リールに対応する停止OFF有効フラグがクリアされる。
t7のタイミングで第3停止対象リールに対応するストップスイッチが押圧操作(停止ON操作)され、停止ON信号が出力されると、対応する第3停止対象リールの停止駆動制御が行われ、当該第3停止対象リールが停止する。t8のタイミングで当該第2停止対象リールに対応するストップスイッチの押圧操作が終了されると(停止OFF操作が行われると)、停止OFF信号が出力される。この場合、例えば全停止時演出が設定されている場合には、t8のタイミングで当該全停止時演出が行われる(図59)。
一方、図80に示すように、操作無効期間中であるt9のタイミングで第1停止対象リールに対応するストップスイッチが停止ON操作がなされ、t11のタイミングで当該停止ON操作が終了して停止OFF操作がなされた場合、これらの操作によっては第1停止対象リールの停止駆動制御は行われない。例えば、遊技者が、当該リールが停止していないことに気付かなかった場合、t12の操作無効期間の経過後のタイミングであるt13のタイミングにて、第2停止対象リールに対応するストップスイッチが停止ON操作される可能性がある。但し、上記図79の場合と同様に、操作無効期間中であるt10のタイミングにて第2停止対象リールに対応させて停止OFF有効フラグがセットされており、t13にて第2停止対象リールが最初の停止リールとして停止ON操作がなされると、当該停止ON操作によっては、停止駆動制御が行われない(ステップS2903:YES)。この場合、補助表示部65等にて警告報知が行われ、その後、修正報知が行われて、正しい停止リール(第1停止対象リール)の教示が行われる。
そして、第2停止対象リールの停止ON操作を行った状態のまま(停止OFF操作を行わずに)、t14のタイミングにて第1停止対象リールの停止ON操作を再度行うと、当該停止ON操作により第1停止対象リールの停止駆動制御が行われる。これにより、第1停止対象リールを第2停止対象リールよりも先に停止させることができる。言い換えると、先に停止ON操作が行われた第2停止対象リールよりも、後から停止ON操作が行われた第1停止対象リールを停止させることが可能となる。
t15のタイミングにて第1停止対象リールの停止OFF操作が行われると、当該第1停止対象リールは既に停止しているため、当該停止OFF操作によっては停止しない。そして、t16のタイミングにて第2停止対象リールの停止ON操作を解除して、停止OFF操作を行うと、当該停止OFF操作によって停止駆動制御が行われる。t16のタイミングでは、停止OFF有効フラグの消去も行われる。
そして、t17のタイミングにて第3停止対象リールの停止ON操作及び停止駆動制御が行われ、t18のタイミングにて第3停止対象リールの停止OFF操作が行われる。上記のように、既に停止OFF有効フラグは消去されていることから、当該t18のタイミングの停止ON操作に基づく停止駆動制御は制限されない。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ストップスイッチ42~44を停止操作して対応するリールを停止させる、というスロットマシン10において、ストップスイッチ42~44を初期位置から操作位置に向けて操作する停止ON操作に基づいてリール停止処理が行われる場合に加えて、操作位置に配置されたストップスイッチ42~44から手を離して初期位置に復帰させる停止OFF操作に基づいてリール停止処理が行われる場合とがあるようにしたため、停止ON操作が無効とされた場合であっても、停止OFF操作時に対応するリールを停止させることができる。これにより、リールを停止させることが可能なタイミングが増え、例えば停止ON操作時には誤操作となるような場合には、後の停止OFF操作時に停止させるようにして、誤操作の発生を回避する構成を実現可能となる。
押し順役において2番目に停止させるべき第2停止対象リールについて停止OFF有効フラグを設定し、かかる第2停止対象リールが最初に停止操作されてしまった場合には、停止ON操作時のリール停止処理を制限し、停止OFF操作時にリール停止処理を実行する構成とした。第2停止対象リールが最初に停止操作される場合とは、最初に停止させるべき第1停止対象リールの停止操作が無効とされる等して停止していないことに気付かずに、そのまま2番目の停止操作を行ってしまった場合が想定される。そこで、停止ON操作時には当該第2停止対象リールを停止させず、第1停止対象リールを停止させてから、当該2番目の停止OFF操作によってリール停止処理を行わせれば、上記のような誤操作を行ってしまった場合であっても、第2停止対象リールよりも先に第1停止対象リールのリール停止処理を行わせることが可能となる。
停止OFF有効フラグを設定したリールであっても、正しい操作順序で操作された場合には、停止ON操作に基づいてリール停止処理を実行する構成とした。これにより、通常遊技の操作性を低下させることなく、誤操作の救済を好適に行うことができる。
ストップスイッチ42~44の重複操作を有効とした。つまり、一のストップスイッチを停止ON操作している状況で、他のストップスイッチの停止ON操作に基づくリール停止処理を実行可能とした。これにより、上記のように、誤操作の救済を行うことも可能であるし、そもそも、正しい順序で停止操作を行っている場合であっても生じ得る誤操作の発生を抑制することも可能となる。すなわち、例えば上記の重複操作を無効とする構成においては、第1停止対象リールについて停止ON操作を行った後、第2停止対象リールについて停止ON操作を行った場合であっても、第2停止対象リールについての停止ON操作が行われたタイミングで当該第1停止対象リールから手が離されていなくて停止OFF操作が行われていなければ、当該第2停止対象リールの停止ON操作は無効とされ得る。つまり、この場合、第2停止対象リールは停止しない。そうすると、勢い余って第3停止対象リールについての停止ON操作を行ってしまう可能性があり、そのまま第3停止対象リールが停止してしまうと、第2停止対象リールよりも第3停止対象リールが先に停止してしまって誤操作となる。そこで、上記のように重複操作を有効としておけば、誤操作の発生を全体的に抑制しつつ、且つ、一のストップスイッチを押圧操作したまま他のストップスイッチを操作させる、といった構成が実現可能となる。
停止OFF有効フラグは、押し順役に当選した場合であって、且つ押し順報知が行われる場合にセットする構成とした。このようにしたことにより、押し順役とは異なる抽選結果である場合にまで特殊な制御を行う必要がなくなるため処理負荷の低減につながるし、停止ON操作時にリール停止処理が行われないことを通じて、有利な利益を享受できる押し順が押し順報知なしで把握されてしまうことを回避することができる。
第2停止対象リールについてだけ停止OFF有効フラグをセットし、最初に停止ON操作されたリールについて、上記のようにリール停止処理が制限される場合がある一方、2番目以降に停止ON操作されたリールについてはリール停止処理を制限しないようにしたため、リール停止処理が制限される可能性のあるゲームの処理負荷を低減することができる。
停止ON操作に基づくリール停止処理を制限する場合、特別報知を行うようにしたため、遊技者に、リールが停止しない事象が上記制限されたことによるものであることを明確に理解させることが可能となる。すなわち、単にリール停止処理を制限しただけであると、リールが停止しない事象を、停止ON操作が受け付けられなかった、又はストップスイッチ42~44を操作位置まで押し込めていなかった等によるものと勘違いされる恐れがある。そこで、上記のように特別報知を行う構成としたため、自らの操作順序が誤っていたことを明確に理解させることができる。
上記のように、停止ON操作が誤操作となった場合に、その誤操作を解消するためには、停止OFF操作を行わずに、他のリールの停止ON操作を行う必要がある。ストップスイッチ42~44は、操作位置まで押し込んで停止ON操作した後、その押し込んだ手をストップスイッチ42~44から離すと、初期位置に自動復帰する構成としている。つまり、誤操作となった場合には、ストップスイッチ42~44から手を離さないように(押し込み続けるように)する必要があり、例えば停止ON操作しないようにしたり、スタートレバー41を操作しないようにしたりするように、単に何らかの動作を行わないようにさせるものと比較して、遊技者は現状行っている動作を継続する必要がある。そのため、勢い余って次の動作に移行してしまう可能性が高い。そこで、停止OFF操作が行われるよりも前のタイミングである停止ON操作に基づいて、特別報知として停止OFF操作を行わせないように指示する警告報知を行う構成としたため、遊技者に誤操作が発生したことを好適に把握させることが可能となり、かかる状況において停止OFF操作を行わせないようにすることができる。しかも、このような遊技動作の流れを中断するような指示がなされる可能性があることを前提に遊技を行わせることによって、そもそも、各ストップスイッチ42~44の停止操作をより確実に行わせることが可能となり、誤操作の発生を未然に防ぐ効果も期待できる。
警告報知を行った後、正しい操作順序を指示する修正報知を行う構成としたため、一のストップスイッチを押し込みつつも、他のストップスイッチの停止ON操作を行うという慣れない操作であっても、正確に操作させることが可能となる。また、単に誤操作を報知して不利益が発生することを知らしめるだけではなく、どのようにすればその誤操作に基づく不利益の発生を回避することができるかを明確に指示することで、遊技者の救済を好適に実現することができる。
修正報知として、誤操作の要因となったストップスイッチと、正しい順序のストップスイッチとの組み合わせとなる修正用の画像データを予め記憶しておくことで、その都度、データ作成するよりも当該修正時の処理負荷の増大化を回避することができる。特に、修正報知が行われる状況では、ストップスイッチの停止ON操作に基づくリール停止処理の実行を制限し、且つ、他のストップスイッチの停止ON操作に基づくリール停止処理を実行する、といった通常よりも処理が集中し得る。その点、上記のように画像データの作成処理を省略可能としておけば、処理の集中を少しでも解消することができるし、処理の集中によるエラーの発生を抑止することができる。
上乗せ演出として、各停止操作時演出設定処理において、停止ON操作時に発生するON時演出と、停止OFF操作時に発生するOFF時演出と、を設けたうえで、上乗せゲーム数が多いほど、ON時演出よりもOFF時演出のほうが選択され易い構成とした。このように、OFF時演出への期待感を高めることで、停止OFF操作前に貯めの時間が生じ易くなる。また、毎ゲーム貯めの時間を作らなくても、少なくとも上乗せ演出が発生し得るゲームにて停止ON操作を行った状態で貯めの時間を生じさせ、ストップスイッチ42~44を操作位置に押し込んだ状態を一時的に保持する、という動作に慣れさせる(経験させる)ことによって、警告報知を行った場合に、その慣れや経験によって、停止OFF操作に至らないように思い留まらせる効果を大いに期待できる。よって、警告報知が発生した場合に、勢い余って停止OFF操作を行ってしまう事象の発生を抑制することができる。
OFF時演出のうち、特に第2停止対象リールの停止OFF操作時を、上乗せゲーム数の期待度が高くなるようにした。これにより、警告報知が行われるタイミングと、期待度の高い演出が発生するタイミングとが合致し、停止OFF操作前に思いとどまらせる効果を高めることができる。
各ストップスイッチ42~44を初期位置から操作位置に操作することで停止ON操作が行われ、操作位置まで押し込んだ手を離すと、初期位置に戻って停止OFF操作とされる構成においては、停止OFF操作に基づいてリール停止処理を行う場合、その停止OFF操作が行われるよりも前に停止ON操作が行われていることになる。つまり、リール停止処理の契機となる停止OFF操作が行われることを、停止ON操作に基づいて事前に把握する構成である。このようにすることで、停止OFF操作が行われることによって誤操作となることの報知(特別報知)を、当該停止OFF操作が行われるよりも前のタイミングで実施することが可能となる。
特に、例えばストップスイッチ42~44の表面にタッチセンサを設けるなどして、ストップスイッチ42~44の操作を事前に察知しようとする構成と比較して、実際に遊技者の動作(操作)を把握するため、検知結果の正確性が圧倒的に高くなる。すなわち、ストップスイッチ42~44の表面に手を添えたといっても、単に停止操作の準備をしただけであって、停止操作を行わないことも考えられるところ、タッチセンサであると、ストップスイッチ42~44に触れただけでそれを把握してしまうため、上記のように結局は停止操作を行わなかった場合も含めて事前に察知してしまう。その点、停止ON操作が行われた場合には、その後、必ず停止OFF操作が行われるため上記構成では事前の察知の正確性が高いといえる。
また、停止ON操作と停止OFF操作とは、ストップスイッチ42~44の変位方向が異なり、逆方向である。そのため、例えば、ストップスイッチ42~44の初期位置から操作位置までの変位過程において、途中位置までの変位を停止操作の事前動作とし、途中位置からの変位を停止操作とする構成としたうえで、上記事前動作を把握する構成と比較して、動作の切り分けを明確に行うことができる。そして、動作の切り分けを明確に行えるため、その事前動作を把握したことに基づいて停止操作を行わせないようにする特別報知を行った場合に、停止操作を思い留まらせる効果を良好に期待できるようになる。
<第1変形例>
上記第1の実施形態では、押し順役当選時に第2停止対象リールの停止操作を監視する構成としたが、第2停止対象リールだけでなく第3停止対象リールまで停止操作を監視する構成としてもよい。図81は、有効フラグ設定処理の変形例を示すフローチャートである。
本変形例では、上記ステップS2701~ステップS2703の処理と同様に、ステップS3301~ステップS3304にて、アタック用報知フラグの有無、押し順役であるか否か、3択の押し順役であるか否か、の各判定を行う。3択の押し順役である場合、ステップS3304にて左リール32Lが最初に停止させるべきリールであるか否かを判定する。ステップS3304にて肯定判定した場合、ステップS3305にて、各種カウンタエリア106eに設けられた右停止OFF有効カウンタ、中停止OFF有効カウンタ、右停止OFF有効カウンタのうち、中停止OFF有効カウンタ及び右停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を実行する。これら各停止OFF有効カウンタは、正しい停止順序(遊技者にとって有利な停止順序)を特定するためのカウンタである。そして、ステップS3305にて中,右停止OFF有効カウンタに「2」が入力される場合とは、中リール32Mと右リール32Rのいずれのリールについても、2番目が正しい停止順序であることを示している。言い換えると、中リール32M及び右リール32Rのうちのいずれが2番目となって他方が3番目となっても、正しい停止順序であることを示している。
ステップS3304にて否定判定した場合、ステップS3306にて、中リール32Mが最初に停止させるべきリールであるか否かを判定する。ステップS3306にて肯定判定した場合、ステップS3307にて、上記各停止OFF有効カウンタのうち、左停止OFF有効カウンタ及び右停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を実行する。この場合、左リール32Lと右リール32Rのいずれのリールについても、2番目が正しい停止順序であることを示している。
ステップS3306にて否定判定した場合とは、右リール32Rが最初に停止させるべきリールであることを意味する。この場合、ステップS3308にて、上記各停止OFF有効カウンタのうち、左停止OFF有効カウンタ及び中停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を実行する。この場合、左リール32Lと中リール32Mのいずれのリールについても、2番目が正しい停止順序であることを示している。
ステップS3305、ステップS3307、ステップS3308のいずれかの処理を実行した後は、有効フラグ設定処理を終了する。なお、ステップS3305、ステップS3307、ステップS3308にて数値が入力されなかった停止OFF有効カウンタには、初期値である「0」が入力されている。
ステップS3303にて3択の押し順役ではなく6択の押し順役であると判定した場合、ステップS3309~ステップS3325にて、6択の押し順に応じて各停止OFF有効カウンタに対応する数値を入力する処理を行う。すなわち、ステップS3309にて左リール32Lが最初に停止させるべきリールであるか否かを判定する。ステップS3309にて肯定判定した場合、ステップS3310にて、中リール32Mが2番目に停止させるべきリールであるか否かを判定する。ステップS3310にて肯定判定した場合、今回の6択の停止順序としては、左→中→右の順序となる。この場合、ステップS3311にて中停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を行い、ステップS3312にて右停止OFF有効カウンタに「3」を入力する処理を行う。一方、ステップS3310にて否定判定した場合、今回の6択の停止順序としては、左→右→中の順序となる。この場合、ステップS3313にて右停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を行い、ステップS3314にて中停止OFF有効カウンタに「3」を入力する処理を行う。ステップS3312又はステップS3314の処理を実行した後は、有効フラグ設定処理を終了する。この場合、左停止OFF有効カウンタには、初期値である「0」が入力されている。なお、2番目と3番目の停止順序に対応させて停止OFF有効カウンタに数値が入力された場合において、1番目の停止OFF有効カウンタに数値が入力されない(初期値のままである)ことは、以下の説明でも同様である。
ステップS3309にて否定判定して、左リール32Lが最初に停止させるべきリールではない場合、ステップS3315にて、中リール32Mが最初に停止させるべきリールか否かを判定する。ステップS3315にて肯定判定した場合、ステップS3316にて、左リール32Lが2番目に停止させるべきリールであるか否かを判定する。ステップS3316にて肯定判定した場合、今回の6択の停止順序としては、中→左→右の順序となる。この場合、ステップS3317にて左停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を行い、ステップS3318にて右停止OFF有効カウンタに「3」を入力する処理を行う。一方、ステップS3316にて否定判定した場合、今回の6択の停止順序としては、中→右→左の順序となる。この場合、ステップS3319にて右停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を行い、ステップS3320にて左停止OFF有効カウンタに「3」を入力する処理を行う。ステップS3318又はステップS3320の処理を実行した後は、有効フラグ設定処理を終了する。
ステップS3315にて否定判定する場合とは、右リール32Rが最初に停止させるべきリールであることを意味する。この場合、ステップS3321にて、左リール32Lが2番目に停止させるべきリールであるか否かを判定する。ステップS3321にて肯定判定した場合、今回の6択の停止順序としては、右→左→中の順序となる。この場合、ステップS3322にて左停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を行い、ステップS3323にて中停止OFF有効カウンタに「3」を入力する処理を行う。一方、ステップS3321にて否定判定した場合、今回の6択の停止順序としては、右→中→左の順序となる。この場合、ステップS3324にて中停止OFF有効カウンタに「2」を入力する処理を行い、ステップS3325にて左停止OFF有効カウンタに「3」を入力する処理を行う。ステップS3323又はステップS3325の処理を実行した後は、有効フラグ設定処理を終了する。
本変形例における、停止操作ON処理について、図82のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、停止操作ON処理は、停止指令対応処理(図72)にて停止ON指令を受信(把握)した場合に実施される処理である。
ステップS3401では、今回の停止ON指令が、最初の停止操作に対応するものか否かを判定する。具体的には、いずれのリールについてもリール停止処理を行っておらず、いずれも停止していない状況であるか否かを把握する。ステップS3401にて肯定判定した場合、ステップS3402にて、今回の停止ON指令が、停止OFF有効カウンタに「2」又は「3」が入力されたリールに対応する停止ON指令か否かを判定する。すなわち、上記有効フラグ設定処理にて、2番目又は3番目の停止順序に対応する処理が行われたリールについて、最初に停止操作が行われた場合か否かを判定する。ステップS3402にて否定判定した場合、ステップS3403にてリール停止処理を実行してから、本停止操作ON処理を終了する。ステップS3402にて否定判定する場合とは、今回の停止ON指令が最初に停止させるべきリールに対応する指令であり、この場合、ステップS3403の処理により、今回の停止ON指令によって対応するリールが停止することになる。
ステップS3402にて肯定判定した場合は、ステップS3404にて特別報知処理を実行し、ステップS3405にて特別報知コマンドを設定する処理を実行してから、本停止操作ON処理を終了する。すなわち、ステップS3402にて肯定判定する場合とは、今回の停止ON指令が最初に停止させるべきリールに対応しない指令であり、この場合、ステップS3403のリール停止処理が行われないので対応するリールは停止せず、特別報知として警告報知及び修正報知が行われることになる(図77)。
ステップS3401にて否定判定し、いずれかのリールについてのリール停止処理が既に実行されている状況であれば、ステップS3406に進む。ステップS3406では、今回の停止ON指令が、2番目の停止操作に対応するものか否かを判定する。具体的には、各リール32L,32M,32Rのうちの1つのリールについてのリール停止処理が既に実行されている状況か否かを判定する。ステップS3406にて肯定判定した場合、ステップS3407に進み、今回の停止ON指令が、停止OFF有効カウンタに「3」が入力されたリールに対応する停止ON指令か否かを判定する。すなわち、上記有効フラグ設定処理にて、3番目の停止順序に対応する処理が行われたリールについて、2番目に停止操作が行われた場合か否かを判定する。ステップS3407にて否定判定した場合、ステップS3408にてリール停止処理を実行してから、本停止操作ON処理を終了する。ステップS3407にて否定判定する場合とは、今回の停止ON指令が2番目に停止させるべきリールに対応する指令であり、この場合、ステップS3408の処理により、今回の停止ON指令によって対応するリールが停止することになる。
ステップS3407にて肯定判定した場合は、ステップS3409にて特別報知処理を実行し、ステップS3410にて特別報知コマンドを設定する処理を実行してから、本停止操作ON処理を終了する。すなわち、ステップS3407にて肯定判定する場合とは、今回の停止ON指令が2番目に停止させるべきリールに対応しない指令であり、この場合、ステップS3408のリール停止処理が行われないので対応するリールは停止せず、特別報知として警告報知及び修正報知が行われることになる(図77)。
ステップS3406にて否定判定する場合とは、3つのリールのうち2つのリールについてのリール停止処理が既に実行されており、回転中のリールは1つのみの状況で停止ON指令を受信(把握)した場合である。この場合、ステップS3411にてリール停止処理を実行してから、本停止操作ON処理を終了する。
次に、本変形例の停止操作OFF処理について、図83のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、停止操作OFF処理は、停止指令対応処理(図72)にて停止OFF指令を受信(把握)した場合に実施される処理である。
ステップS3501では、今回受信した停止OFF指令が、各停止OFF有効カウンタに「2」又は「3」が入力されたリールに対応するものであるか否かを判定する。例えば、左停止OFF有効カウンタに「2」や「3」が入力されている状況で、左ストップスイッチ42の停止OFF指令を受信した場合にステップS3501にて肯定判定する。一方、左ストップスイッチ42の停止OFF指令であっても、左停止OFF有効カウンタが初期値「0」である場合には、ステップS3501にて否定判定する。
ステップS3501にて肯定判定した場合、ステップS3502にて、対応するリールのリール停止処理が実施されておらず、リールが回転中であるか否かを判定する。すなわち、ステップS3502にて肯定判定する場合とは、今回受信した停止OFF指令が2番目と3番目に停止操作されるべきリールに対応する停止OFF指令であって、今回の停止OFF指令に対応するリールのリール停止処理が未だ実施されていない場合である。より具体的には、直前の停止ON指令によってはリール停止処理が実施されておらず、例えば、全リールが回転中である状況で2番目又は3番目に停止させるべきリールに対応した停止ON指令を受信した場合(ステップS3401:YES、ステップS3402:YES)であり、リール停止処理(ステップS3403)を行わず、特別報知が実施されている場合である。
この場合、ステップS3503にてリール停止処理を実行する。ステップS3502にて否定判定した場合、又はステップS3503の処理を実行した後は、ステップS3504にて、今回の停止OFF指令に対応する停止OFFカウンタを「0」にクリアしてから、本停止操作OFF処理を終了する。ステップS3501にて否定判定した場合、そのまま本停止操作OFF処理を終了する。
以下、本変形例において、今回のゲームの正しい(遊技者にとって有利な)停止順序として、左→中→右が設定された場合を想定して、停止操作ON処理と停止操作OFF処理の流れとともに、各リール32L,32M,32Rの停止処理が行われる場合とそうではない場合(特別報知が行われる場合)とを説明する。上記停止順序の場合、左停止OFF有効カウンタは「0」、中停止OFF有効カウンタは「2」、右停止OFF有効カウンタは「3」が入力される。
無効期間の経過後に、左ストップスイッチ42が最初に停止操作されると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理のステップS3401、ステップS3402にて肯定判定し、ステップS3403の処理により左リール32Lが停止する。この場合、左ストップスイッチ42の停止OFF指令を受信しても、停止操作OFF処理では、ステップS3501にて否定判定するだけである。そして、中ストップスイッチ43が2番目に停止操作されると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3406、ステップS3407にて肯定判定し、ステップS3408の処理により中リール32Mが停止する。中ストップスイッチ43の停止OFF指令を受信すると、ステップS3501では肯定判定し、ステップS3502では否定判定した後、ステップS3504にて中停止OFF有効カウンタが「0」にクリアされる。右ストップスイッチ44が3番目に停止操作されると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3406にて否定判定し、ステップS3411の処理により右リール32Rは停止する。右ストップスイッチ44の停止OFF指令を受信すると、ステップS3501では肯定判定し、ステップS3502では否定判定した後、ステップS3504にて右停止OFF有効カウンタが「0」にクリアされる。
一方、無効期間の経過後に、左ストップスイッチ42ではなく中ストップスイッチ43が最初に停止操作されると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理のステップS3401では肯定判定するものの、ステップS3402にて否定判定して、ステップS3403、ステップS3404の処理により特別報知が実行される。この場合において、中ストップスイッチ43を操作したまま、正しい停止順序である左ストップスイッチ42を停止操作すると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、未だ全リールが回転中であることから、ステップS3401にて肯定判定し、ステップS3403のリール停止処理によって左リール32Lが停止する。その後、遊技者が中ストップスイッチ43から手を離すと、停止OFF指令を受信することになり、当該停止OFF指令に基づく停止操作OFF処理では、ステップS3501、ステップS3502にて肯定判定して、ステップS3503の処理により中リール32Mが停止する。
上記のように、中ストップスイッチ43を最初に操作してしまって特別報知が実行された場合において、中ストップスイッチ43を停止ON操作したまま、更に右ストップスイッチ44を停止操作してしまった場合、この右ストップスイッチ44の停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3401では肯定判定する。そして、ステップS3402にて否定判定して、再度特別報知が実行される。なおこの場合、補助表示部65での特別報知は既に実行済みであるため再度の特別報知は実行されない(図58)。そして、中ストップスイッチ43、及び右ストップスイッチ44を操作したまま、左ストップスイッチ42を停止操作すると、上記と同様に、当該左ストップスイッチ42の停止ON指令に基づいて左リール32Lが停止する。その後、中ストップスイッチ43から手が離されて停止OFF指令を受信すると、中リール32Mのリール停止処理が行われ、右ストップスイッチ44から手が離されて停止OFF指令を受信すると、右リール32Rのリール停止処理が行われる。
また、中ストップスイッチ43を最初に操作してしまって特別報知が実行された場合であっても、そのまま中ストップスイッチ43から手が離されてしまって、停止OFF指令を受信する場合もある。この場合、停止操作OFF処理では、ステップS3501、ステップS3502にて肯定判定して、ステップS3503の処理によって中リール32Mが停止する。その後、例えば、左ストップスイッチ42が停止操作されると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3401にて否定判定するものの、ステップS3406にて肯定判定して、ステップS3407にて否定判定するため、ステップS3408の処理により左リール32Lが停止する。一方、上記中リール32Mの停止後、右ストップスイッチ44が停止操作されると、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3401にて否定判定し、ステップS3406にて肯定判定するもののステップS3407でも肯定判定するため、ステップS3408のリール停止処理は行われず、ステップS3409、ステップS3410により特別報知が実行される。そうすると、当該右ストップスイッチ44の操作を行ったまま、左ストップスイッチ42を操作可能となり、右リール32Rよりも先に左リール32Lを停止させることができる。
さらに、左→中→右の停止順序が設定された場合において、左リール32Lについては、最初に停止させたものの、2番目の停止操作として右ストップスイッチ44を操作してしまった場合、この停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3401にて否定判定し、ステップS3406にて肯定判定するものの、ステップS3407にて肯定判定するため、右リール32Rのリール停止処理は行われず、特別報知が行われる。この場合、右ストップスイッチ44を操作したまま、中ストップスイッチ43を操作すれば、かかる停止ON指令に基づく停止操作ON処理では、ステップS3407にて否定判定するため、中リール32Mのリール停止処理が行われる。その後、右ストップスイッチ44から手が離されて、停止OFF指令を受信すると、ステップS3501、ステップS3502にて肯定判定するため、右リール32Rのリール停止処理が行われる。
以上のように、本変形例では、6択の停止順序が指定される押し順役において、2番目と3番目に停止されるべきリールに対応するストップスイッチ42~44が、正しい順序で操作されなかった場合に、停止ON操作ではリール停止処理を行わずに特別報知を行う構成とし、停止OFF操作にてリール停止処理を行う構成とした。これにより、3つのストップスイッチ42~44の操作順序を1つでも間違えた場合に、停止ON操作に基づくリール停止処理の制限及び特別報知を行うことが可能となり、正しい操作順序に修正させることが可能となる。よって、誤操作を救済できる場面が多くなる。
<第2変形例>
有効フラグ設定処理の起動タイミングを変更してもよい。図84は、本変形例におけるリール制御処理を示すフローチャートである。
本変形例では、ステップS402にて回転開始処理を実行した後、ステップS420にて無効期間が経過したか否かを判定する。かかる判定はステップS403と同様である。但し、ステップS420にて無効期間が経過していないと判定した場合には、ステップS421にてストップスイッチ42~44の操作が行われたか否かを判定する。ステップS421の処理はステップS405の処理と同様であり、ストップスイッチ42~44に設けられたストップ検出センサ42a~44aの検知結果に基づいて操作判定を行う。なお、本変形例のステップS421では、停止ON指令及び停止OFF指令のいずれについても停止操作ありと判定する構成としているが、停止ON指令のみを停止操作ありと判定する構成としてもよい。
ステップS421にて肯定判定した場合、ステップS422にて有効フラグ設定処理を実行する。ステップS421にて否定判定した場合、又はステップS422の処理を実行した後は、ステップS420に戻り、無効期間が経過したことに基づいてステップS405に進む。ステップS405以降の処理は、上記実施形態にて説明した通りである。
すなわち、本変形例では、毎ゲーム有効フラグ設定処理が行われるのではなく、無効期間中の停止操作が把握されたことに基づいて有効フラグ設定処理が行われる構成としている。上記のとおり、第2停止対象リールを最初に停止操作してしまう誤操作の発生は、無効期間中に第1停止対象リールを停止操作し、その停止操作が無効とされてリールが停止していないことに気付かずに、第2停止対象リールを停止してしまうことに起因することが多い。そのため、上記のように、無効期間中に停止操作が行われたことに基づいて、誤操作が発生した場合の救済用の前処理としての有効フラグ設定処理を行う構成とすることで、より的確な誤操作の対処を行うことができる。
言い換えると、無効期間中に第1停止対象リールの停止操作を行わずに、無効期間の経過後に、いきなり第2停止対象リールを最初に停止操作してしまう事象とは、そもそも、第2停止対象リールを最初に停止させようと意図したものと考えられる。このような場合まで救済用の処理を行う構成とすると、自らの操作によって遊技を進行させるというスロットマシン10の醍醐味を抹殺してしまう可能性がある。そこで上記のように、あえて第2停止対象リールを最初に停止させようとした可能性が高い場合には、救済用の前処理(有効フラグ設定処理)を行わないようにすることで、このような場合には通常と同じように停止ON操作にてリールを停止可能とし、遊技者の意思を尊重して遊技を行わせることができる。
有効フラグ設定処理において、第1停止対象リールについても停止OFF有効フラグを設定する構成としてもよい。このようにすることで、無効期間中に第1停止対象リールの停止ON操作が行われた場合において、当該第1停止対象リールの停止OFF操作を無効期間の経過後に行えば、当該第1停止対象リールを停止させることができる。よって、無効期間の経過前後に亘って第1停止対象リールの停止操作を行った場合であっても、当該第1停止対象リールを停止させることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、停止OFF操作に基づいてリール停止処理が行われる場合に、特別報知を実行するだけでなく、停止OFF操作が行われる場合の前処理を実行する。
当該前処理の説明に先だって、ストップスイッチ42~44の操作がストップ検出センサ42a~44aにより検知される様子の概要を、図85を参照しながら説明する。
図85(a1)、図85(a2)に示すように、前面扉12には、ストップスイッチ42~44の形状に対応させて後方に向けた凹み部42b~44bが形成されており、凹み部42b~44bにストップスイッチ42~44がそれぞれはめ込まれている。凹み部42b~44bにおいてストップスイッチ42~44の後方には、ストップスイッチ42~44の付勢手段としてのバネ42c~44cが設けられており、当該バネ42c~44cの付勢力によりストップスイッチ42~44は後方から前方に向けて付勢されている。なお、図示は省略するが、ストップスイッチ42~44は、突起等によって凹み部42b~44bからの抜けが防止されている。
凹み部42b~44bには、ストップスイッチ42~44の側面を検知対象(検知領域42d~44d)とするストップ検出センサ42a~44aが設けられている。ストップ検出センサ42a~44aの検知領域42d~44dは、ストップスイッチ42~44の操作方向(前後方向)に延在しており、ストップスイッチ42~44が前後方向に移動した場合に、当該検知領域42d~44dのうちの所定の判定位置にて停止ON指令を出力したり停止OFF指令を出力したりする。つまり、所定の判定位置にてLOW信号とHI信号との切り換わりが発生する。
例えば、図85(a1)に示すように、ストップスイッチ42~44が初期位置に配置される状況では、ストップスイッチ42~44の検知領域42d~44dがストップ検出センサ42a~44aに達しておらず、ストップ検出センサ42a~44aではストップスイッチ42~44が検知されない。この場合、図85(b1)に示すように、検知信号としてはOFF信号が主制御装置301へ出力されている。
図85(a2)に示すように、ストップスイッチ42~44が初期位置から操作位置に向けて操作されると、ストップスイッチ42~44の検知領域42d~44dがストップ検出センサ42a~44aに達し、ストップ検出センサ42a~44aにてストップスイッチ42~44が検知される。この場合、図85(b1)に示すように、ストップスイッチ42~44を後方の操作位置へ押し込む過程において、ストップ検出センサ42a~44aの検知位置が上記検知領域42d~44dの判定位置に達するt20のタイミングで、検知信号はOFF信号からON信号に切り換わる。既に説明した通り、主制御装置301では、このOFF信号からON信号の切り換わりを停止ON指令として把握可能であり、かかるt20のタイミングで、停止ON操作が実施されたことが把握される。
ストップスイッチ42~44を操作する手(指)等を当該ストップスイッチ42~44から離すと、バネ42c~44cの付勢力によってストップスイッチ42~44は操作位置から初期位置に自動復帰する。この場合、図85(b1)に示すように、ストップスイッチ42~44が前方の操作位置へ自動復帰する過程において、ストップ検出センサ42a~44aの検知位置が上記検知領域42d~44dの判定位置に達するt21のタイミングで、検知信号はON信号からOFF信号に切り換わる。既に説明した通り、主制御装置301では、このON信号からOFF信号の切り換わりを停止OFF指令として把握可能であり、かかるt21のタイミングで、停止OFF操作が実施されたことが把握される。
本変形例では、停止OFF操作が行われる場合の前処理として、停止OFF指令に基づくリール停止処理を実施する場合の、ON信号からOFF信号の切り換わりが生じる判定位置を変更する。
図86(a)のフローチャートに示すように、停止操作ON処理において、ステップS3601にて停止ON指令に対応する停止OFF有効フラグがセットされていると判定し、且つステップS3603にて第1停止ON指令であると判定した場合、ステップS3604にてOFF時停止用特別処理を実行する。本実施形態におけるOFF時停止用特別処理では、停止OFF操作に基づいてリール停止処理が行われる状況で、停止OFF指令が出力される条件を変更可能とする処理が行われる。なお、ステップS3601~ステップS3603の処理は、ステップS2901~ステップS2903の処理と同様であり、ステップS3605~ステップS3606の処理は、ステップS2904~ステップS2905の処理と同様である。
OFF時停止用特別処理では、停止OFF指令用の判定位置を変更する処理を実行する。より具体的には、通常時の停止OFF指令用の判定位置よりも初期位置側の前方の位置に変更する処理を行う。
この場合、図85(b2)に示すように、ストップスイッチ42~44が前方の操作位置へ自動復帰する過程において、検知信号がON信号からOFF信号に切り換わる判定位置が、t21のタイミングとなる位置からt22のタイミングとなる位置に変更される。そして、t22のタイミングにおいて、停止OFF指令が把握され、停止操作OFF処理におけるリール停止処理が実行される。
つまり、通常であれば、操作位置まで押し込んだストップスイッチ42~44に添えた手(指)を離した直後(操作位置からの移動量が第1移動量に達した場合)に停止OFF指令を受信するところ、停止OFF指令に基づくリール停止処理が行われる場合には、ストップスイッチ42~44に添えた手(指)を離してからバネ42c~44cの付勢力によって自動的に初期位置に復帰する過程で若干の猶予をもって(操作位置からの移動量が第1移動量よりも大きな移動量である第2移動量に達した場合)、停止OFF指令を受信することになる。
図86(b)は、変更された判定位置を元の位置に戻すための基準復帰処理を示している。基準復帰処理は、判定位置の変更が行われた場合において、所定周期(例えば2msec周期)で起動される。
ステップS3607では、判定位置の変更が行われてから所定時間(例えば1sec)が経過したか否かを判定する。経過していない場合には、ステップS3608にて、変更が行われたリールのリール停止処理が実行されたか否かを判定する。ステップS3607、ステップS3608のいずれかで肯定判定した場合には、ステップS3609にて、判定位置を元の位置に戻すための処理を行ってから、本基準復帰処理を終了する。また、ステップS3607、ステップS3608のいずれでも否定判定した場合には、そのまま基準復帰処理を終了する。
既に説明した通り、停止ON操作が誤操作であって、対応するリールが停止せず特別報知が行われた場合、正しい停止順序の報知が修正報知として実行される。そして、その修正報知に従って、当該誤操作となったストップスイッチとは異なる正しい操作順序のストップスイッチを操作してリールを停止させる。上記ステップS3607の所定時間は、当該正しい操作順序のストップスイッチの操作に要する時間よりも短くなるように設定されており、当該正しい操作順序のストップスイッチを操作している間に、停止OFF指令の判定基準となる位置が元の位置に戻ることになる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
停止OFF指令に基づくリール停止処理を行ううえで、その前動作として停止ON操作が行われた場合に、ストップスイッチ42~44が操作位置から初期位置に向けて変位する過程で停止OFF操作が行われたとする判定基準を変更する構成とした。より詳しくは、停止OFF指令に基づくリール停止処理を行わない通常時においては、操作位置からの移動量(変位量)が第1移動量(第1変位量)に達した場合に停止OFF操作が行われたと判定し、停止OFF指令に基づくリール停止処理を行う場合には、操作位置からの移動量が第1移動量よりも大きな移動量となる第2移動量(第2変位量)に達した場合に停止OFF操作が行われたと判定する構成とした。このようにしたことによって、ストップスイッチ42~44が操作位置から初期位置に移動する過程で、その移動量が第2移動量に達する前に、ストップスイッチ42~44の移動を停止させる又はストップスイッチ42~44を操作位置側に移動させることで、リール停止処理を行わせないようにすることができる。つまり、誤った停止順序で停止操作を行ってしまった場合において、停止ON操作に続けて、勢い余って、ストップスイッチ42~44から手を離してしまった場合であっても、若干の猶予が生じることになり、当該手を離した直後に再度ストップスイッチ42~44を操作位置に押し込めば、リール停止処理を行わせないようにすることが可能となる。よって、誤操作の発生を抑制することができる。
ストップスイッチ42~44の停止OFF操作が行われたとする判定基準を、通常時は操作位置からの移動量が第1移動量となる位置に達したこととする構成とし、停止OFF操作に基づいてリール停止処理を行う場合にはその位置を初期位置側に変更する構成とした。このようにしたことによって、停止OFF操作に基づいてリール停止処理を行わない場合には、操作位置から少しでも移動したら停止OFF指令を把握してOFF時演出を実行することが可能となる。すなわち、停止OFF操作が行われたとする判定基準となる移動量を通常時から第2移動量とすると、OFF時演出が第1移動量とする場合よりも遊技者の手を離す操作から遅れて発生することになる。つまり、遊技者の操作タイミングと演出の発生タイミングとのズレが大きくなる。そうすると、遊技者の操作に合わせて演出を行うことによる演出効果が低下する可能性がある。そこで、上記構成のように通常時と別々の判定基準とすることによって、OFF時演出の演出効果を損なうことなく、誤操作の発生を抑制することができる。
上記のように停止OFF操作が行われたとする判定基準を変更する構成としつつも、所定期間の経過によって判定基準をもとの基準に戻す構成とした。つまり、判定基準を第1移動量から第2移動量に変更した後、所定期間経過後は、第1移動量となる位置に達した場合に停止OFF操作が行われたと判定することになる。そのため、停止OFF操作によってリールを停止させようとする際には、少ない移動量にて停止OFF操作が行われたと判定させることができ、遊技者の操作タイミングとリール停止処理が実行されるタイミングとのズレが小さくなる。これにより、停止OFF操作によってリールを停止させるうえで、意図するタイミングでリールを停止させることが可能となる。特に、停止ON操作によってリールを停止させることに慣れた遊技者にとっては、停止OFF操作によってリールを停止させる行為は不慣れでありタイミングがとりにくい等から、そもそも意図するタイミングでリールを停止させることの難易度が高いものと想定される。このような前提に立つと、誤操作の発生を抑制すべく判定基準となる移動量を大きくすると、操作とリール停止処理の実行タイミングのズレが大きくなり、難易度がさらに高くなると考えられる。そこで、上記構成のように、正しいリールの停止操作を行っている間に判定基準を戻す構成とすることで、誤操作の発生を抑制する効果を奏しつつも、意図するタイミングでリールを停止させ易くすることが可能となる。
<第1変形例>
上記第2の実施形態では、判定基準として停止OFF操作が行われたとする判定位置を変更する構成としたが、判定位置自体は変更することなく、停止OFF指令を受信してから停止OFF操作が行われたと判定するまでに要する時間(期間、基準)を、通常時よりも長くする構成としてもよい。より詳しくは、停止OFF指令を受信してから所定時間が経過した場合に停止OFF指令に対応する停止OFF操作が行われたとする構成とし、当該所定期間を、変更前と比較して長くなるように設定するようにしてもよい。この場合の変更後の所定時間としては、例えば0.5sec等の比較的短い時間であるとよく、変更前は0sec等のより短い時間であるとよい。この場合であっても、当該変更後の長い所定時間によって、勢い余って手を離してしまった場合の救済とすることが可能となる。
<第2変形例>
本変形例では、OFF時停止用特別処理として、上記第2の実施形態の判定基準の変更に代え又は加えて、回転中のリールの回転速度を変更する構成とする。
図87(a)は、停止ON指令に基づいてリール停止処理が行われる、通常時のリールの回転速度と停止指令との関係を示している。
リールが速度V1にて回転中であるt30のタイミングで停止ON指令が把握されると、リール停止処理が実行されることにより回転速度が低下し、その後、当該リールが停止する。
一方、OFF時停止用特別処理として、リールの回転速度を変更する場合、図87(b)に示すように、リールが速度V1にて回転中であるt31のタイミングで停止ON指令が把握されると、OFF時停止用特別処理としてリールの回転速度を変更する処理が行われる。その結果、リールの回転速度は速度V1よりも遅い速度V2となる。速度V2にて回転中であるt32のタイミングで停止OFF指令が把握されると、リール停止処理が行われて当該リールは停止する。
このようにすることで、停止OFF操作によってリールを停止させる場合には、リールの回転速度が通常時(V1)よりも遅い回転速度(V2)となり、意図する位置でリールを停止させる行為の難易度を低下させることができる。よって、停止OFF操作によってリールを停止させるという不慣れな行為を行わせるうえで、遊技者の操作補助とすることができる。
<第3変形例>
本変形例では、OFF時停止用特別処理として、上記第2の実施形態の判定基準の変更等に代え又は加えて、リールの減速度を変更する構成とする。
図88(a)に示すように、リールの回転中であるt40のタイミングで停止ON指令が把握された場合、通常時であれば、リール停止処理としてリールが減速されてt41のタイミングでリールが完全停止する。この前提において、OFF時停止用処理としてリール減速度の変更が行われると、t40のタイミングから通常時よりも小さい減速度によりリールが減速される。この場合、t41のタイミングよりも遅いタイミングであるt44のタイミングでリールが完全停止する。
t44のタイミングよりも前のタイミングであるt42のタイミングにて、停止OFF操作を実行すると、当該リールのリール停止処理が実行され、通常時と同じ減速度にてリールが減速されてt43のタイミングでリールが完全停止する。
このようにすることで、停止ON操作に基づいて直ぐにリール停止処理を行わない構成としつつ、停止OFF操作によってリールを停止させることが可能な猶予時間を、リールの回転が徐々に減速される様子を通じて遊技者に把握させることができる。つまり、停止ON操作によって特別報知が行われた後、そのまま正しいリールの停止ON操作や特別報知の契機となったリールの停止OFF操作を行わないと、特別報知の契機となったリールの速度が0となるまで減速されて、リールは完全停止する(速度が0となるまでの所定時間の経過後、リールは完全停止する、所定時間としては例えば10sec)。よって、いつまでも停止OFF操作を行わず、遊技を遅延させる行為を抑止することができる。
<第4変形例>
本変形例では、特別報知後、正しい操作順序のリールの停止操作によって、特別報知の対象となったリールの回転制御を行う。
例えば、図88(b)に示すように、リールの回転中であるt50のタイミングで停止ON指令が把握された場合、停止OFF時停止用処理として、リールが減速されてt51のタイミングで停止するように制御する。但し、t51のタイミングでの停止は完全停止ではなく仮停止とし、例えば、リールを微動(正回転と逆回転とを交互に実行)させるための制御を行う。
このような仮停止状態中において、t52のタイミングで正しい操作順序のリールの停止操作が行われた場合、停止操作ON処理では、当該正しい操作順序のリール停止処理を実行するとともに、上記仮停止状態中のリールを再度回転させるための処理を行う。そして、t50のタイミングで停止ON操作されたストップスイッチが、t53のタイミングにて停止OFF操作されたことに基づいて、上記t52のタイミングで再回転させたリールの停止処理を行う。その結果、t54のタイミングで当該リールが完全停止する。
上記のように、正しい操作順序の操作(t52の操作)が行われたことに基づいて仮停止しているリールを再回転させるようにしたため、それよりも以前に行ってしまった誤った操作(t50の操作)を修正するチャンスが付与された印象を強く与えることが可能となる。
また、誤った操作(t50の操作)に基づいて、リールを仮停止させる構成としたため、当該誤った操作自体を遊技機が把握していることを明確に認識させることができる。つまり、単に停止ON操作に基づいて対応するリール停止処理を実行しないだけであると、遊技機がその停止ON操作を把握していないからリール停止処理が行われていない、と勘違いされる可能性もある。その点、上記変形例のようにすることで、自らの誤操作を明確に認識させることができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、各リール32L,32M,32Rの停止駆動制御が重複して実施される場合には、ストップスイッチ42~44の重複操作を無効とする。すなわち、図70において、回転中のリールに対する停止指令が発生られたt3のタイミングから、スベリ制御を含む停止駆動制御が完了するt4のタイミングまでは、他のリールに対応するストップスイッチの操作は無効とされる。また、t4のタイミング以降であっても、重複操作が有効とされるゲーム以外では、停止後のリールについてのストップスイッチを操作位置に押し込んだまま、他のリールについてのストップスイッチを操作位置に押し込んでも(停止ON操作しても)、当該他のリールを停止させることができない。そして、重複操作が有効とされるゲームでは、t4のタイミング以降において、停止後のリールについてのストップスイッチを操作位置に押し込んだまま、他のリールについてのストップスイッチを操作位置に押し込めば、当該他のリールを停止させることができる。すなわち、各ストップスイッチ42~44の操作及び各リール32L,32M,32Rの停止駆動制御の重複を、基本的には無効としつつ、条件が成立した場合にだけ、重複操作を有効とする構成である。そして、重複操作を有効とする場合であっても、各リール32L,32M,32Rの停止駆動制御自体は重複させない。しかも、本実施形態では、重複操作を所定のリールに対してだけ有効とする。
図89は、本実施形態における停止操作ON処理を示すフローチャートである。既に説明した通り、停止操作ON処理は、停止指令対応処理(図72)において、停止ON指令を把握した場合に実行される処理である。
ステップS3701では、今回把握した停止ON指令の他に、他のストップスイッチ42~44の停止ON指令を受信中であるか否かを判定する。他の停止ON指令を受信中である場合とは、今回停止ON操作されたストップスイッチ42~44とは異なるストップスイッチ42~44の停止ON操作が行われ、且つ当該異なるストップスイッチ42~44について未だ停止OFF操作が行われていない場合である。
なお、例えば、各種フラグ格納エリア106dに、ストップスイッチ42~44のそれぞれに対して、停止ON操作されたことを把握可能なフラグエリアを設け、ストップスイッチ42~44のうちの1が停止ON操作されたことに基づいて対応するフラグエリアにフラグをセットする構成とする。そして、当該フラグに対応するストップスイッチ42~44の停止OFF操作がされたことに基づいて、当該フラグをクリアする構成とする。上記ステップS3701では、かかるフラグの有無を判定することで、今回把握した停止ON操作とは異なるストップスイッチ42~44の停止ON操作が行われ、且つ停止OFF操作前であること、すなわち、いずれかのストップスイッチ42~44が操作位置に保持されている状況であることを把握することができる。
ステップS3701にて肯定判定した場合、ステップS3702にて各種フラグ格納エリア106dに重複有効フラグがセットされているか否かを判定する。重複有効フラグは、停止ON操作に基づいてリール停止処理を行わずに特別報知を実行する場合にセットされるフラグである。すなわち、停止OFF有効フラグがセットされているリールの停止操作が、最初に実施された場合にセットされる。
重複有効フラグがセットされていなければ、そのまま停止操作ON処理を終了する。ステップS3702にて否定判定する場合とは、重複有効フラグがセットされておらず、例えば、押し順役に当選していない状況や、押し順役に当選しているものの押し順報知が行われる状況ではない場合などにおいて、他のストップスイッチ42~44を操作位置に保持したまま(押しっぱなしで)今回の停止ON操作を行ってしまった場合である。この場合、今回の停止ON操作に基づいて、リール停止処理は行わないし、特別報知も行わない。つまり、重複有効フラグがセットされていなければ、ストップスイッチ42~44の停止ON操作を行っても、他のストップスイッチ42~44が押しっぱなしであると当該停止ON操作は無効とされる。
ステップS3701にて否定判定した場合、又はステップS3702にて重複有効フラグがセットされていると判定した場合は、ステップS3703に進む。ステップS3703では、ステップS2901と同様に、今回の停止ON指令に対応するリールの操作OFF有効フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS3703にて否定判定した場合、ステップS3704にて、他のリールの停止駆動制御中であるか否かを判定する。他のリールの停止駆動制御中であれば、そのまま本停止操作ON処理を終了する。
ステップS3704にて否定判定した場合、ステップS3705にて重複有効フラグの有無を確認し、セットされている場合にはステップS3706にて当該重複有効フラグをクリアする処理を行う。ステップS3705にて重複有効フラグがセットされていない場合、又はステップS3706の処理を実行した後は、ステップS3707にてリール停止処理を行ってから、本停止操作ON処理を終了する。
ステップS3703にて対応する停止OFF有効フラグがセットされている場合、ステップS3708に進み、今回の停止ON操作が第1停止操作であるか否かを判定する。ステップS3708にて否定判定し、今回の停止ON操作が誤操作ではない場合は、ステップS3704に進む。一方、ステップS3708にて肯定判定し、今回の停止ON操作が誤操作である場合、ステップS3709にて、本来であれば第1停止操作がされるべきリールに対応する重複有効フラグをセットする処理を行う。すなわち、左→中→右の停止順序が有利となるように設定されている状況(左リール32Lを第1停止操作すべきであり、中リール32Mを第2停止操作すべきである状況)で、中リール32Mを第1停止操作することによってステップS3708にて肯定判定した場合、ステップS3709では、本来であれば第1停止操作すべき(遊技者にとって有利な操作順序に対応する)左リール32Lの重複有効フラグ(左重複有効フラグ)をセットする処理を実行する。また、中→左→右の停止順序が有利となるように設定されている状況(中リール32Mを第1停止操作すべきであり、左リール32Lを第2停止操作すべきである状況)で、左リール32Lを第1停止操作した場合には、中リール32Mの重複有効フラグ(中重複有効フラグ)をセットする処理を実行する。そして、右→左→中の停止順序が有利となるように設定されている状況(右リール32Rを第1停止操作すべきであり、左リール32Lを第2停止操作すべきである状況)で、左リール32Lを第1停止操作した場合には、右リール32Rの重複有効フラグ(右重複有効フラグ)をセットする処理を実行する。
その後、ステップS3710、ステップS3711にて特別報知用の処理を行い、停止操作ON処理を終了する。ステップS3710、ステップS3711の処理はステップS2904、ステップS2905の処理と同様である。
本実施形態における停止操作の流れを、図90のタイミングチャートを参照しながら説明する。
各リール32L,32M,32Rの回転開始後であってストップスイッチ42~44の操作無効期間中であるt60のタイミングで、停止OFF有効フラグ設定処理が実行されて、第2停止対象リールの停止OFF有効フラグがセットされる。その後、t61のタイミングで操作無効期間が経過して、ストップスイッチ42~44の操作が有効となる。t62のタイミングで、第1停止対象リールではなく第2停止対象リールを停止操作(停止ON操作)してしまった場合、上記のように停止OFF有効フラグがセットされているため、かかる停止ON操作によっては対応するリールは停止しない。そして、この第2停止対象リールの停止ON操作により、第1停止対象リールについての重複操作有効フラグがセットされる。なお、第3停止対象リールについては重複操作有効フラグがセットされない。
そのため、例えば、第2停止対象リールについての停止OFF操作が行われる前であるt63のタイミングで第1停止対象リールではなく第3停止対象リールの停止操作を行ってしまっても、当該第3停止対象リールは停止しない。一方、第2停止対象リールについての停止OFF操作が行われる前である第t64のタイミングで第1停止対象リールの停止操作が行われれば、重複操作有効フラグがセットされているため、第1停止対象リールは停止する。この場合、重複操作有効フラグがクリアされる。
その後、t65のタイミングで、第2停止対象リールについての停止OFF操作を行えば、当該第2停止対象リールは停止する。また、t66のタイミングで、第3停止対象リールについての停止ON操作を行えば、当該第3停止対象リールは停止する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ストップスイッチ42~44の重複操作を有効とする場合をより限定的なものとすることができる。重複操作を有効なものとすると、一のストップスイッチを操作位置に押し込んだ状態で、他のストップスイッチを停止ON操作させて誤操作を救済することが可能となるというメリットがある。また、重複操作を有効なものとすると、一のストップスイッチの停止ON操作に続けて、他のストップスイッチの停止ON操作を行った場合であっても、それぞれのリールを停止させることができるので、当該一のストップスイッチについての停止OFF操作前に他のストップスイッチの停止ON操作を行ってしまうことに起因して、当該他のストップスイッチのリールが停止しない事象を回避することができる。その一方で、重複操作を有効なものとすると以下のようなデメリットも生じ得る。
すなわち、遊技者は各ストップスイッチ42~44の操作を繰り返し行うことで、無効期間の経過タイミングに慣れるものと考えられる。そして、重複操作を有効なものとする構成においては、当該重複操作を前提とするタイミングで慣れることになる。しかし、停止駆動制御の長さは、リール停止時のスベリ量(0~4図柄)によって異なるものである。そうすると、重複操作は有効ではあるものの停止駆動制御は重複させない構成においては、仮にスベリ量が0のタイミングで慣れてしまうと、スベリ量が1以上のゲームでは、スベリ量が0のタイミングで次のリールの停止操作を行っても停止駆動制御を行わせることができない。この場合、当該次のリールが停止しないまま、その次のリールの停止操作を行ってしまうと、誤操作となってしまう。つまり、重複操作を有効としても、停止駆動制御の重複を有効としなければ、むしろ誤操作を誘発させてしまう可能性もある。かといって、停止駆動制御の重複を有効とすると、処理負荷の増大化を招きかねず、重複させないようにするほうが好ましいことは言うまでもない。
そうであるならば、あくまで遊技者の操作タイミングの習得という面では、重複操作を有効としないことを前提として習得させ、一つ一つのストップスイッチ42~44の操作をより確実に行わせ、それでも誤操作が発生した場合に限って重複操作を有効とするほうが、誤操作の発生を抑制できるし、仮に発生してしまった場合であってもその救済を好適に実現することが可能となる。
しかも、上記構成においては、重複操作を有効とする場合を、押し順役当選ゲームであって、押し順報知が行われる場合において、停止OFF有効フラグに対応する停止ON操作が最初に行われた場合(ステップS3703:YES、ステップS3707:YES)に限定したため、より重複操作が有効となる場面を限定的なものとすることが可能となる。
また、重複操作を有効とする場合、その有効とするストップスイッチも、限定的なものとした。より詳しくは、2番目に停止操作すべきリールを最初に停止操作してしまった場合において、当該2番目のリールと最初のリールとの重複操作は有効としつつも、他のリール(3番目のリール)は重複操作を有効としない構成とした。このようにしたことによって、仮に上記2番目のリールを操作位置に押し込んだまま、3番目のリールについて停止ON操作が行われても、それを有効とせず、誤ったリールを停止させてしまう事象を回避することができる。
この場合であっても、上記2番目のリールを操作位置に押し込んだ状態から停止OFF操作を行えば、当該2番目のリールについては1番目や3番目のリールよりも先に停止させる余地は残されている。つまり、重複操作を有効とするか否かを各リールに対して設定するうえで、操作順序が遊技機側で一義的に定められてしまう構成ではなく、遊技者の意図する操作順序で停止させることも許容されている。このようにすることで、遊技者の救済措置を手厚くするあまり、遊技者が自らの操作によって遊技を進める、といったスロットマシンの醍醐味を抹殺してしまうことを回避することができる。
<第4の実施形態>
本実施の形態では、設定キー挿入部601と対向する対向部に関する構成が上記各実施の形態と異なっている。以下、本実施の形態について図91~図93を参照して説明する。図91は本実施形態に係る主制御装置ユニット300を正面側から見た斜視図であり、図92の(a)は図91のA部の拡大図、(b)は主制御装置ユニット300の部分平面図である。また、図93の(a)は設置位置にある場合の主制御装置ユニット300の側面図、(b)は回動位置にある場合の主制御装置ユニット300の側面図である。これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態において固定ベース部331には、図91に示すように、主制御基板装置310が回動位置(ストッパ336により回動が規制される位置)まで回動した場合にのみ、設定キー挿入部601への設定キーの挿入操作を可能とする規制部701が設けられている。
規制部701は、図92に示すように、固定ベース部331の側壁部333前面から前方に突出する平板状の突出板702を備えている。突出板702は、上記各実施の形態に係る係合片335よりも前方及び下方に長く、図93に示すように、主制御基板装置310が設置位置と回動位置との間で回動する場合の設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602の移動範囲を、主制御基板装置310の外側側方から覆うことが可能な大きさとなっている。
図93(b)に示すように、突出板702において、主制御基板装置310が回動位置にある場合に設定キー挿入部601と対向する部分には、第1窓部703が設けられている。第1窓部703は、突出板702を厚み方向に貫通しており、設定キーの挿入方向に見て円状をなしている。第1窓部703の内径は、開口部611,621の内径に対応しており、具体的には、上記内径と同寸又はそれよりも若干大きくなっている。
さらに、突出板702において、主制御基板装置310が回動位置にある場合にリセットスイッチ602と対向する部分には、第2窓部704が設けられている。第2窓部704は、突出板702を厚み方向に貫通しており、リセットスイッチ602の操作方向に見て円状をなしている。第2窓部704の内径は、開口部626,627の内径と同寸又はそれよりも若干大きくなっている。
このような構成により、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602は、主制御基板装置310が回動位置にある場合にのみ、第1窓部703及び第2窓部704を通じて突出板702の外側側方(主制御基板装置310と反対側)に露出し、それ以外の位置では突出板702により覆われてアクセスが規制される。
また、図92(b)及び図93(a)に示すように、突出板702における主制御基板装置310側の面702aには、主制御基板装置310の前面部632と係合可能な爪部705が設けられている。爪部705は上記各実施の形態に係る爪部335bと同様のものであり、爪部705を前面部632と係合させることで、主制御基板装置310を設置位置に保持することが可能となっている。
以上の構成によれば、主制御基板装置310を少量回動させても設定キー挿入部601が露出せず、設定キー挿入部601にアクセスするには、ストッパ336に当たるまで主制御基板装置310を回動させる必要が生じる。これにより、設定キー挿入部601に不正アクセスしようとした場合に、不正行為者の手間が増加し、不正行為の抑止効果が高められる。
その際、主制御基板装置310をストッパ336に当接するまで回動させれば、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602の位置が第1窓部703及び第2窓部704の位置に合致し、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602が自然と露出する構成とした。このため、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602や第1窓部703及び第2窓部704を視認しながら作業せずとも、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602を適切に露出させることができる。とくに本実施の形態では、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602や第1窓部703及び第2窓部704が遊技機側方を向いており、前面開口部11h(遊技機正面)からのそれらの視認性が低下していることを踏まえると、上記構成とすることで、ホール作業者が正規に設定変更する場合の作業性を格段に高めることができる。
また、主制御基板装置310がストッパ336に当接する位置で設定キー挿入部601等を露出させる構成としたことで、露出状態を安定して維持することが可能になる。すなわち、自重により主制御基板装置310がストッパ336にもたれ掛かった状態となり、ストッパ336が、設定キー挿入部601等が露出する位置に主制御基板装置310を保持する保持部(保持手段)として機能する。これにより、主制御基板装置310が動く(設置位置側に戻る)ことが抑制され、ホール作業者が正規に設定変更する場合の作業性を向上させることが可能になる。
さらに、本実施の形態では、図93(b)に示すように、主制御基板装置310が回動位置にある場合に、ケース側設定キー用開口部611、ホルダ側設定キー用開口部621(図17(b)参照)及び第1窓部703によって、設定キーを設定キー挿入部601に案内する案内部としての凹部706が形成される。すなわち、突出板702の厚みを凹部706の深さに利用することができ、これにより、凹部706をより深くして設定キーの案内機能を強化することが可能になる。
なお、突出板702において主制御基板装置310と反対側の面702b(図62(b)参照)は、補強リブ等が形成されておらず、第1窓部703及び第2窓部704を除いて段差のない平坦面状となっている。これにより、ホール作業者が正規に変更操作を行う場合に、設定キーを面702b上で滑らせやすくなる。その結果、設定キー挿入部601の位置を探しやすくなり、ホール作業者の作業性が改善される。
<第5の実施形態>
本実施の形態では、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602の配置が上記各実施の形態と異なっている。以下、本実施の形態について図94~図98を参照して説明する。図94は本実施の形態に係る主制御装置ユニット300を正面側から見た斜視図であり、図95は主制御装置301を正面側から見た分解斜視図である。また、図96は主制御基板装置310が設置位置にある場合の筐体11内の様子を示す図であり、図97及び図98は主制御基板装置310が回動位置にある場合の筐体11内の様子を示す図である。これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、図96及び図97では、筐体11内の様子を分かりやすくするため、筐体11を縦断面化して図示している。
図95に示すように、設定キー挿入部601は、主制御基板311の素子搭載面311aに搭載されている。設定キー挿入部601は、設定キーの挿入及び引抜きが可能であるとともに、設定キーを挿入した状態で回動操作を行うことが可能な略円柱状のキーシリンダ601aを備えている。キーシリンダ601aは、設定キーの挿入方向が主制御基板311の短手方向と一致するように主制御基板311と平行で、且つ、キー挿入孔601bを基板ケース312における表側構成体400の第1表側周壁部425側に開口させるように配置されている。主制御基板311の短手方向におけるキーシリンダ601aの配置位置は、第1表側周壁部425側の端部となっており、長手方向における配置位置は、第4表側周壁部428(前面扉12の回動先端側)寄りとなっている。
表側構成体400の第1表側周壁部425には、設定キー挿入部601と設定キーの挿入方向に並ぶようにして設定キー用開口部802が形成されている。設定キー用開口部802は、第1表側周壁部425を貫通し且つキーシリンダ601aの外径と略同寸の内径を有する略円柱状の貫通孔によって形成されている。
主制御基板装置310の組み付け状態では、キーシリンダ601aの先端部が設定キー用開口部802の軸方向における途中位置まで挿入され、キーシリンダ601aの開口側端面601cが第1表側周壁部425の表面よりも表側構成体400の内側に入り込んでいる。これにより、図94に示すように、設定キー用開口部802を通じてキーシリンダ601aのキー挿入孔601bが基板ケース312の外側に露出するとともに、開口部802によって開口側端面601cに向けて凹む凹部803が形成される。すなわち、本実施の形態では、設定キー挿入部601が主制御基板装置310の上側側面部635に設けられている。
また、図95に示すように、主制御基板311の素子搭載面311aには、設定キー挿入部601と隣接してリセットスイッチ602が配置されている。リセットスイッチ602は、主制御基板311の長手方向に設定キー挿入部601と並んで配置されており、主制御基板311と平行で、且つ、操作部602aを第4表側周壁部428側に向けた状態となっている。表側構成体400の第1表側周壁部425には、リセットスイッチ用開口部804が形成され、当該開口部804を通じてリセットスイッチ602の操作部602aが基板ケース312の外側に露出している。
図96に示すように、主制御装置ユニット300は、設置位置において上側側面部635(具体的には表側構成体400の第1表側周壁部425)が、筐体11の天井面11fと近接対向するように、その高さ位置が設定されている。詳しくは、天井面11fと上側側面部635との隙間寸法Laが、設定キー806の長さ方向(設定キー挿入部601への挿入方向)における全長Lbよりも小さくなるようになっている。
このため、主制御基板装置310が設置位置にある場合は、設定キー挿入部601が筐体11の天井面11fに近接し、それによって設定キー挿入部601へのアクセスが規制される。これにより、設定キー挿入部601への不正アクセスが困難化され、不正行為が抑制される。同様に、リセットスイッチ602へのアクセスも規制される。
その際、隙間寸法Laが設定キー806の全長Lbよりも小さくなっていることから、例えば、不正行為者が設定キー806を盗んだり複製したりして設定キー挿入部601にアクセスしようとしても、それらの不正キーが第1表側周壁部425と天井面11fとの間に入りにくくなる。その結果、不正キーが設定キー挿入部601に届かず、設定キー挿入部601への差し込みが困難化する。
なお、隙間寸法Laを、設定キー挿入部601(キー挿入孔601b)に対する設定キー806の挿入長Lc(設定キー806の板状先端部806aのうちキー溝が形成された部分の長さ)よりも小さくしてもよい。この場合、針金等の異物を用いた不正の場合や、正規キー806よりも全長を短くして複製キーが作成された場合等にも、設定キー挿入部601へのアクセスを困難化することができる。
一方、主制御基板装置310が回動位置(ストッパ336により回動が規制される位置)に回動した場合は、図97及び図98に示すように、上側側面部635が天井面11fから離れる。これにより、設定キー挿入部601へのアクセスが許容され、ホール作業者が挿入操作を行うことが可能になる。同様に、リセットスイッチ602へのアクセスも許容され、設定変更の操作を行うことが可能になる。不正の場合も主制御基板装置310を回動位置とすれば設定キー挿入部601へのアクセスが可能となるが、不正行為者にとっては主制御基板装置310を回動させる手間が増えるため、不正を行いにくくなる。つまり、本構成によれば、正規の変更操作を許容しながらも、設定キー挿入部601への不正アクセスを抑制することが可能になる。
但し、設定値の変更に主制御基板装置310の回動操作を不可欠とする都合上、そのような操作が不要な場合と比べると、ホール作業者が変更操作を行う際の作業性を低下させるおそれがある。この点、本実施の形態では、主制御基板装置310が前後方向に回動可能とされ、設置位置から手前側に回動して回動位置となるため、主制御基板装置310の回動に伴い設定キー挿入部601が筐体11の前面開口部11hに向けて移動するとともに、設定キー挿入部601のキー挿入孔601bが筐体11の前面開口部11h側を向く。これにより、前面開口部11hからの操作が行いやすくなり、ホール作業者の作業性が改善される。
とくに本実施形態では、主制御基板装置310が回動する場合の回動先端部となる上側側面部635(主制御基板装置310の回動半径方向において回動軸と反対側となる面)に、設定キー挿入部601を配置したため、主制御基板装置310を設置位置から回動位置に回動させた場合に設定キー挿入部601の前方移動量が大きくなり、設定キー挿入部601が筐体11の前面開口部11hに近付きやすくなる。これにより、ホール作業者が正規に設定変更する際の作業を一層簡単化することができる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。また、上記各実施形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施形態では、押し順役当選時であって押し順報知が行われるゲームにて停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行可能としたが、停止OFF操作に基づくリール停止処理を行うゲームはこれに限定されない。例えば、特定役当選に対応するゲームにて停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行可能としても良いし、アタックモード等の上乗せ演出が行われるゲームにて停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行可能としてもよい。但し、停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う場合、通常とは異なる操作によってリールを停止させる必要があるため、停止タイミングによって取りこぼしが発生しない結果やリールについて、当該停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成とすることが好ましい。
例えば、OFF時演出として上乗せ演出を行うゲームにおいて、上乗せゲーム数が所定数以上である場合には、停止ON操作に基づくリール停止処理を制限したうえで、停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成とすると、上乗せ演出の発生タイミングとリールの停止タイミングとが合致する。そして、遊技者は、停止ON操作に基づいてリールが停止していないことを通じて、停止OFF操作時に上乗せ演出が発生することを把握することができ、期待感を持って停止OFF操作を行わせることができる。
また、特定役や所定のボーナスに当選している状況で、停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成としてもよい。これにより、特定役や所定のボーナスの当選報知に停止OFF操作に基づくリール停止処理(停止ON操作に基づいてリール停止処理が制限されること)を利用することができる。
また、例えば、所定のボーナスとして持越しが可能な第1BBに当選している状況であって、当該ゲームにてボーナスを成立させることができない状況で、停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成としてもよい。すなわち、例えば、いずれかのリールに第1BB入賞に対応する「赤7」図柄が停止していない状況で、他のリールが回転中である状況では、今回のゲームでは第1BB入賞を成立させることができないことが確定する。この場合、当該回転中のリールについて、停止ON操作に基づくリール停止処理を制限し、当該リールについて停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成とする。このようにすれば、当該リールの「赤7」図柄を狙うことが難しくても、遊技者に当該ゲームにて第1BB入賞を成立させることができないといった不利益を新たに与えることなく、第1BBに当選していることを報知することができる。
また、例えば、操作タイミングによって取りこぼしが発生する役において、取りこぼしが発生し得るタイミングで停止ON操作が行われた場合には、当該停止ON操作に基づくリール停止処理を制限し、停止OFF操作時に再度停止させるチャンスを提供する構成としてもよい。また、例えば、押し順役として押し順ベルに当選しているゲームであって、第1小役入賞ではなく第2小役入賞等が成立し得る順序で操作されている場合において、当該第2小役入賞等ではなく移行出目が停止し得るようなタイミングで停止ON操作が行われた場合には、当該停止ON操作に基づくリール停止処理を制限し、停止OFF操作時に再度第2小役入賞等を入賞させるチャンスを提供する構成としてもよい。
(2)上記各実施形態では、押し順役当選時において、誤操作となる停止ON操作を行った場合に当該停止ON操作に基づくリール停止処理を制限するとともに、当該リールについて停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成としたが、誤操作が発生しなくても当該停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成としてもよい。この場合、例えば、第2停止対象リールについては停止ON操作に基づくリール停止処理を制限して停止OFF操作に基づくリール停止処理を行うようにしておけば、第1停止対象リールと第2停止対象リールとを同時に停止ON操作した場合には、第1停止対象リールについては当該停止ON操作に基づいて停止し、第2停止対象リールについては後から停止させることができる。
(3)上記各実施形態では、停止OFF有効フラグが設定されたリールについて停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行する構成としたが、停止OFF有効フラグの有無に関わらず、停止OFF操作時に対応するリールが回転中であればリール停止処理を行う構成としてもよい。
(4)上記各実施形態では、ストップ検出センサ42a~44aの検知信号のLOW信号とHI信号との切り換えを検知して、停止ON信号(停止ON指令)と停止OFF信号(停止OFF指令)とを把握する構成としたが、主制御装置301において、停止ON操作と停止OFF操作との把握が可能であれば、その把握のための構成は上記のものに限定されず、他の構成であってもよい。例えば、検知信号の状態のLOW信号とHI信号との切り換えが上記のものと逆であってもよく、押圧操作が行われている状況でLOW状態の検知信号が出力され、押圧操作が解除されるとHI状態の検知信号が出力される構成としてもよい。また、ストップスイッチ42~44の押圧操作による変位を検知して、その検知回数から、先の変位検知を停止ON指令の入力とし、後の変位検知を停止OFF指令の入力とする構成であってもよい。
(5)ストップスイッチ42~44を、手前側の初期位置から奥側の操作位置に変位させると停止ON操作とし、操作位置から初期位置に変位させると停止OFF操作とする構成としたが、ストップスイッチ42~44の位置変位の態様や操作に基づく位置変位の有無は上記のものに限定されない。例えば、ストップスイッチ42~44を前面扉12の前面と略平行なるように横方向や縦方向に変位可能とし、変位可能な方向の一方側を初期位置とし、他方側を操作位置として、他方側に変位させた場合に停止ON操作が行われたとし、一方側に変位させた場合に停止OFF操作が行われたとする構成でもよい。また、停止ON操作と停止OFF操作との操作方向が逆(異なる)方向ではなく、同じ方向としてもよい。例えば、手前側の初期位置から奥側の操作位置に向けた操作を停止ON操作とし、当該操作位置よりもさらに奥側に向けた操作を停止OFF操作としてもよい。
また、ストップスイッチ42~44の位置変位を伴わない構成としてもよく、例えば、タッチセンサにてストップスイッチ42~44の操作面に指等の操作主体が触れたことを検知可能とし、当該触れたことを検知した場合に停止ON操作が行われたとし、当該操作主体を操作面から離した場合に停止OFF操作が行われたとする構成でもよい。
(6)停止OFF操作に基づくリール停止処理を行ううえで、他のリールの停止ON操作を行えば当該他のリールを停止させることが可能としたが、このような重複操作を有効とせず、停止OFF操作に基づくリール停止処理だけが有効な構成としてもよい。この場合であっても、例えば、第1停止対象リールについて停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行可能としておけば、当該第1停止対象リールが回転開始後の無効期間の経過前に停止ON操作され、且つ無効期間の経過後に停止OFF操作された場合であっても、当該第1停止対象リールを停止させることができる。
(7)ON時演出とOFF時演出について、特に上乗せ演出を中心に説明したが、遊技者の得られる利益と演出発生タイミングとが上記関係となっていれば、発生させる演出は上乗せ演出に限定されない。例えば、所定のボーナス(第1BBや第2BB)の当選報知のタイミングが、ON時演出よりもOFF時演出のほうが選択され易く、また、第2停止OFF時が選択され易い構成としてもよい。
(8)ON時演出とOFF時演出とを、例えば、その演出の種類によって、特別報知が実行されるタイミングだけ発生する構成としてもよい。具体的には、所定の上乗せ演出を、第2停止OFF時にだけ発生し、他のタイミングでは発生しない構成としてもよい。
(9)上乗せ演出を特定役に当選したゲームにて発生させる構成としたが、他のゲームにて発生させる構成としてもよい。例えば、上乗せ演出に当選したゲームよりも後のゲームにてランダムに発生させる構成としてもよい。このようにすることで、上乗せ演出の発生ゲームを予測しにくくなり、各ゲームで停止OFF操作前の貯めの時間を生じさせ易くすることができる。よって、特別報知が行われる場合に思いとどまらせる効果を高めることができるし、各ゲームの停止操作がより確実に行われるようになるため、そもそも、誤操作の発生を抑制することも可能となる。
(10)特別報知の態様は上記のものに限定されない。例えば、警告報知として、リールのバックライトを消灯させたり、逆に、通常時よりも眩しく点灯させたり点滅させたりしても良いし、補助表示部65に表示されるキャラクタを上記のものと変更しても良いし、補助表示部65の表示をブラックアウトさせたりしてもよい。また、修正報知についても、補助表示部65ではなくストップスイッチ42~44の内蔵ランプ等によって、正しい操作順序に対応するスイッチを光らせる構成としてもよい。
(11)特別報知を行う場合、停止ON操作に基づいて実行する構成としたが、それよりも前から開始する構成としてもよい。例えば、上記構成では、第2停止対象リールについて最初に停止ON操作された場合を特別報知の実行タイミングとしていたが、それよりも前のタイミングであって操作無効期間中に第1停止対象リールについての停止ON操作又は停止OFF操作が行われていると考えられるため、かかる第1停止対象リールについての停止ON操作や停止OFF操作時に特別報知を開始する構成としてもよい。要は、特別報知の対象となっている停止OFF操作が実施されるよりも前のタイミングであればよい。また、各ストップスイッチ42~44の前方に操作主体としての手等が近接することを検知可能なモーションセンサ等を設け、第2停止対象リールについてのストップスイッチにて最初に停止操作されそうなことを当該モーションセンサ等により検知したことに基づいて特別報知を開始する構成としてもよい。但し、特別報知の実効性を高めるためには、誤操作が発生し得ることを把握したことに基づいて特別報知を開始(実行)する構成が好ましく、より好ましくは、遊技者の何らかの操作によって当該誤操作が発生し得ることを把握するとよい。
(12)特別報知によって停止OFF操作を行わないように指示する構成としたが、当該特別報知とともに、停止OFF操作が行えない又は行いにくくなるように、対応するストップスイッチ42~44を操作位置に保持する構成を設けてもよい。例えば、ストップスイッチ42~44をバネ42c~44cの付勢力によって操作位置から初期位置に向けて付勢する構成に代え又は加えてアクチュエータ等によりストップスイッチ42~44の位置変位を行わせる構成とする。そして、特別報知の実行時に、操作位置から初期位置に変位しないように当該アクチュエータ等を制御する。このようにすれば、遊技者がストップスイッチ42~44から手を離してしまった場合であっても、停止OFF操作が行われない又は行われにくくすることができる。
(13)特別報知を補助表示部65とは異なる表示部(報知部)にて実行する構成としてもよい。また、ON時演出やOFF時演出の上乗せ演出についても、補助表示部65とは異なる表示部(報知部)にて実行する構成としてもよい。そして、特別報知とON時演出やOFF時演出とをそれぞれ別々の表示部(報知部)にて実行する構成としてもよい。また、特別報知において、警告報知と修正報知とをそれぞれ別々の表示部(報知部)にて実行する構成としてもよい。
(14)特別報知を行う場合、押し順報知領域OPにて押し順報知を継続実施する構成としたが、例えば、別の表示部にて当該押し順報知を継続実施する構成としてもよい。
(15)回転中のリールを所定期間後に自動停止させる構成としてもよい。例えば、停止ON操作も停止OFF操作も行われない状況で所定期間として例えば30secが経過した場合には、当該リールについてのリール停止処理を行う構成としてもよい。また、停止ON操作及び停止OFF操作のいずれも実行されない場合には経過期間に関わらず自動停止を行わないものの、停止ON操作に基づくリール停止処理が制限された場合に所定期間として例えば30secが経過した場合には、停止OFF操作を待たずにリール停止処理を行う行為性としてもよい。さらに、停止ON操作に基づくリール停止処理が制限された場合と停止ON操作も行われていない場合とで、自動停止までの所定期間の長さが異なる構成としてもよく、例えば停止ON操作に基づくリール停止処理が制限された場合のほうが停止ON操作も行われていない場合よりも自動停止までの所定期間の長さが短くなる構成としてもよい。停止ON操作が行われたタイミングによって自動停止までの所定期間の長さが異なる構成としてもよい。また、上記所定期間の開始契機を、リール回転開始時(スタートレバー41の操作時)としてもよいし、ウェイト期間の経過時としてもよいし、無効期間の経過時としてもよい。
(16)押し順報知の態様を上記のものと変更してもよい。例えば、誤操作が発生した場合において、誤操作の契機となったストップスイッチを操作位置に保持しながら他のストップスイッチの押圧操作を行わせるという修正操作を前提として、左右いずれの手で操作するとその後の修正操作を行いやすいかを報知する構成としてもよい。具体的には、第1停止対象リールよりも第2停止対象リールのほうが左側に位置する場合、右手で操作して誤操作となると、第2停止対象リールを操作しつつそれよりも右側にある第1停止対象リールを左手で操作する必要が生じ、左右の手を交差させて操作する必要があり、操作の難易度が高くなる。つまり、この場合、左手で操作したほうが、その後の修正操作の難易度は低くなる。また、第1停止対象リールよりも第2停止対象リールのほうが右側に位置する場合、左手で操作して誤操作となると、第2停止対象リールを操作しつつそれよりも左側にある第1停止対象リールを右手で操作する必要が生じ、左右の手を交差させて操作する必要があり、操作の難易度が高くなる。つまり、この場合、右手で操作したほうが、その後の修正操作の難易度は低くなる。そこで、第1停止対象リールや第2停止対象リールの位置関係に応じて、左右いずれの手で操作すると難易度が高くなる/低くなることを報知する構成とすれば、その後の修正操作の難易度を調節することが可能となる。
また、例えば、停止ON操作に基づくリール停止処理を制限する場合を、誤操作の発生時ではなく、遊技者にとって有利な報知を実行するゲームにて行う構成とし、その報知する有利度と遊技操作の難易度とを関連付ける構成としてもよい。すなわち、上記のような難易度の高い遊技操作(手が交差する操作)を行う場合には有利度の高い報知を行い、難易度の低い遊技操作(手が交差しない操作)を行う場合には有利度の低い報知を行う構成としてもよい。また、有利な報知を前提とせず、難易度の高い遊技操作を行った場合には有利な特典を付与し、難易度の低い遊技操作を行った場合にはそれよりも不利となる特典を付与する構成としてもよい。
これらの場合の報知として、例えば、難易度の低い遊技操作として手が交差しない状態で複数のリールの停止操作が行われた場合には、補助表示部65にてキャラクタが両手でパンチを繰り出す様子を表示するとともにスピーカ64から男性の声にて「ダブルボンバー」という効果音が発せられるようにする。また、難易度の高い遊技操作として手が交差した状態で複数のリールの停止操作が行われた場合には、補助表示部65にてキャラクタが両手を交差してパンチを繰り出す様子を表示するとともにスピーカ64から男性の声にて「クロスボンバー」という効果音が発せられるようにする。また、これらの演出に対応させて、より難易度の低い遊技操作として単一のリールの停止操作が行われた場合には、補助表示部65にてキャラクタが片手でパンチを繰り出す様子を表示するとともにスピーカ64から男性の声にて「ボンバー」という効果音が発せられるようにする。そして、これら各遊技操作の難易度に対応させた報知とともに、難易度に対応させた特典が付与されることの報知が行われるようにするとよい。
(17)ON時演出とOFF時演出とをセットで行う構成としてもよい。例えば、上乗せ演出として、所定ゲーム数の上乗せを報知する場合に、ON時演出では所定ゲーム数のうちの一部のゲーム数を報知し、OFF時演出にて残りのゲーム数又は所定ゲーム数そのものを報知する構成としてもよい。このようにすれば、ON時演出の発生時に、当該演出のさらなる発展(報知された内容の有利度のさらなる上積み)を期待して、停止OFF操作前の貯めの時間がとられ易くなる。
(18)ON時演出の一種として、特別報知の警告報知を行う構成としてもよい。この場合、例えば、ON時演出後のOFF時演出にて報知される内容が、遊技者にとって有利なもの(有利度が所定以上、上乗せゲーム数が所定数以上)である場合に、警告報知を行う構成とすると、停止OFF操作前の貯めの時間がとられ易くなる。なお、この場合、停止ON操作時にリール停止処理を行う構成としてもよいし、リール停止処理を行わず、特別報知時と同様の制御としてもよい。
(19)リール停止処理を行う場合の停止OFF指令と、OFF時演出を行う場合の停止OFF指令とを別々の基準で判定する構成としてもよい。例えば、OFF時演出を行う場合の停止OFF指令は、操作位置から第1変位量だけ初期位置に向けて変位した場合に出力される構成とし、リール停止処理を行う場合の停止OFF指令は、操作位置から当該第1変位量とは異なる変位量である(当該第1変位量よりも大きな変位量である)第2変位量だけ初期位置に向けて変位した場合に出力される構成としてもよい。
上記構成を、OFF時停止用特別処理として、停止OFF指令の判定基準を変更する場合に適用してもよい。すなわち、OFF時停止用特別処理として、OFF時演出を行う場合の停止OFF指令の判定基準とは異なる判定基準で、リール停止処理の契機となる停止OFF指令の判定を行う処理を実行する構成としてもよい。
(20)OFF時停止用特別処理として、特別報知の契機となる停止ON操作がなされたリール(ストップスイッチ)について、停止OFF操作の前処理を行う構成としたが、他のリール(ストップスイッチ)について、又は他のリール(ストップスイッチ)も含めて、停止OFF操作の前処理を行う構成としてもよい。例えば、他のリールについての回転速度を低下させたり、他のストップスイッチについての停止OFF指令の判定基準を変更したりしてもよい。他のリールとしては、例えば、正しい停止順序となるリール(第1停止対象リール)が好ましい。
(21)OFF時停止用特別処理として、図88(a)のようにリールを徐々に減速させる構成において(20)のように他のリールについて前処理を行う場合、正しい停止順序のリール(第1停止対象リール)を又は正しい停止順序のリールも徐々に減速させる構成としてもよい。このようにすれば、修正操作が可能な期間を、正しい停止順序のリールが減速される様子からも把握させることができる。
(22)OFF時停止用特別処理として、停止OFF操作に基づいてリール停止処理を行わせる操作難易度を低くする構成としたが、操作難易度を高くする構成としてもよい。例えば、操作位置からの変位量を通常よりも小さい変位量で停止OFF操作が行われたと判定する、リールの回転を早くする等してもよい。
(23)OFF時停止用特別処理として、図88(b)のようにリールを仮停止させる構成において、リールを完全停止させる構成としてもよい。少なくとも、当該リールの停止後に、再度停止させる機会が確保されるよう、所定契機で再回転させる構成であればよい。
(24)OFF時停止用特別処理として、図88(b)のようにリールを仮停止させる構成において、リールを再回転させる契機は正しい停止順序のリール(第1停止対象リール)の停止ON操作に限定されず、当該リールの停止OFF操作を契機としても良いし、他のリールの停止ON操作や停止OFF操作を契機としてもよい。また、所定期間(例えば10sec)が経過したことを契機としてもよく、上記のように他のリールの停止操作が行われることを契機としたうえで、当該停止操作が行われなければ所定期間の経過を契機とする構成としてもよい。また、ストップスイッチ42~44とは異なる操作部として、クレジット投入スイッチ56~58や演出スイッチ66の操作を契機としてもよい。
(25)OFF時停止用特別処理として、図88(b)のようにリールを仮停止させる構成において、リールを再回転させた場合の回転速度や回転方向は、上記のものに限定されない。例えば、通常時の回転速度(速度V1)にて再回転させても良いし、それよりも速い速度で再回転させてもよい。また、逆回転させてもよい。さらに、逆回転させる場合、仮停止を介さずに、OFF時停止用特別処理の契機となった停止ON操作時に逆回転させる構成としてもよい。
(26)停止ON操作に基づくリール停止処理を制限し、停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行することを、抽選により決定する構成としてもよい。例えば、誤操作となる停止ON操作が行われた場合に救済抽選を行い、当該救済抽選に当選した場合に当該停止ON操作に基づくリール停止処理を制限して、停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行可能とする構成としてもよい。このようにすることで、誤操作を行ってしまっても一律に救済措置が行われるわけではない、としてより緊張感をもって正しい操作を行うよう努めさせることができる。
上記救済抽選の当選確率は任意であるが、例えば、5分の1で救済抽選に当選する構成としてもよい。また、当該当選確率を出玉率調整用の設定値によって異ならせてもよい。具体的には、出玉率が高くなる設定値(6)であるほど(設定値が所定以上であれば)救済抽選に当選し易くなる構成としても良いし、出玉率が低くなる設定値(1)であるほど(設定値が所定値未満であれば)救済抽選に当選し易くなる構成としてもよい。また、奇数設定と偶数設定とで、救済抽選の当選率に差が生じる構成としてもよい。このようにすることで、誤操作をあえて発生させて不利益を被りつつ、設定値を看破させる、といった新たな遊技性を創出することができる。
(27)出玉率調整用の設定値によって、停止OFF操作時のリール停止処理の態様が異なる構成としてもよい。例えば、出玉率が高くなる設定値(6)とそれよりも出玉率が低くなる設定値(1)とで、停止OFF操作時のスベリ可能な図柄数が異なる構成としてもよい。
また、出玉率調整用の設定値によって、停止OFF操作時のリール停止処理の態様だけでなく、OFF時停止用特別処理の態様が異なる構成としてもよい。例えば、出玉率が高くなる設定値(6)とそれよりも出玉率が低くなる設定値(1)とで、減速度合が異なる構成としてもよい。
(28)停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う場合、当該リールのスベリ可能な図柄数を変更する構成としてもよい。例えば、停止ON操作に基づくリール停止処理を行う場合には、スベリ可能な図柄数を1図柄として設定する場合、停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う場合には、それよりも多い図柄数となるように、例えばスベリ可能な図柄数を4図柄として設定する構成としても良いし、通常時の最大スベリ図柄数よりも多い5図柄以上としてもよい。このようにすれば、狙ったタイミングで操作できなくても、当選役の入賞率(入賞可能性)を高くすることができる。
(29)遊技状態によって、停止OFF操作に基づくリール停止処理の態様を異ならせてもよい。例えば、アタック用報知フラグの有無により停止OFF有効フラグの設定を行うか否かという構成に代え、又は加えて、通常遊技状態や第1RT状態では停止OFF有効フラグの設定を行わないものの、第2RT状態、第3RT状態では停止OFF有効フラグの設定を行う構成としてもよい。
(30)表示モードによって、停止OFF操作に基づくリール停止処理の態様を異ならせてもよい。例えば、アタック用報知フラグの有無により停止OFF有効フラグの設定を行うか否かという構成に代え、又は加えて、通常モード、チャレンジモードでは停止OFF有効フラグの設定を行わないものの、アタックモードやVBモードでは停止OFF有効フラグの設定を行う構成としてもよい。なお、アタック用報知フラグがセットされている場合とは、基本的にはアタックモードやVBモードである。つまり、アタック用報知フラグの有無によりアタックモードやVBモードであることを把握するのではなく、表示モード判定用のフラグによって把握する構成としてもよい。
また、アタックモードやVBモードでは停止OFF有効フラグの設定を行わないものの、特化ゾーン中は停止OFF有効フラグの設定を行う構成としてもよい。特に、特化ゾーン中は、再遊技役入賞でも上乗せが発生し得るため、誤操作に基づいて遊技状態が移行して再遊技役の当選確率が低くなってしまうと、遊技者が被る不利益がアタックモード中等よりも多くなる。そこで、上記のようにすることで、遊技者に対する救済を的確に行うことができる。
(31)ベット数によって、停止OFF操作に基づくリール停止処理の実行の有無を異ならせてもよい。例えば、ベット数が3である場合だけでなく、ベット数が1である場合にも停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行する構成としてもよい。
(32)一のストップスイッチの停止ON操作に基づいて、当該一のストップスイッチの停止ON操作に基づくリール停止処理を制限したうえで、当該一のストップスイッチの停止OFF操作を行う構成としたが、他のストップスイッチの停止ON操作や停止OFF操作に基づいて、当該一のストップスイッチの停止ON操作に基づくリール停止処理を制限する構成としてもよい。
(33)重複有効フラグをセットした場合に、重複操作が有効とされる構成において、重複有効フラグをセットする契機は上記のものに限定されない。例えば、停止OFF有効フラグをセットする際に、重複有効フラグをセットする構成としてもよい。
(34)遊技状態によって、重複操作の有効/無効を変更する構成としてもよい。この場合、例えば、通常遊技状態や第1RT状態では重複操作を無効とし、第2RT状態や第3RT状態では重複操作を有効とする構成とするとよい。また、表示モードによって、重複操作の有効/無効を変更する構成としてもよい。この場合、例えば、通常モードやチャレンジモードでは重複操作を無効とし、アタックモードやVBモードでは重複操作を有効とする構成とするとよい。
(35)重複操作の有効と無効とを切り換える構成において、停止駆動制御が重複して実施され得る構成としてもよい。また、重複操作の有効と無効とを切り換えない構成において、停止駆動制御が重複して実施されない(制限される)構成としてもよい。
(36)停止操作OFF処理では、停止OFF操作が行われたリールの停止駆動制御を実行可能とする構成としたが、停止OFF操作が行われたリールとは異なるリールの停止駆動制御を実行可能とする構成としてもよい。
(37)第1の実施形態のように2番目に停止させるべきリールについての誤操作が発生した場合には停止ON操作を制限する一方、3番目以降に停止させるべきリールについては誤操作を監視しない制御を行う構成と、第1の実施形態における第1変形例のように3番目以降についても誤操作を監視する制御を行う構成と、を併せ持つ構成としてもよい。この場合、6択の押し順役のうち、操作順序による有利度の差が小さいものについては前者による制御を行い、操作順序による有利度の差が大きいものについては後者による制御を行う構成としてもよい。例えば、6択の押し順役が押し順ベルであれば前者による制御を行い、6択の押し順役が押し順リプレイであれば後者による制御を行う構成としてもよい。
(38)停止ON指令と停止OFF指令とを把握するうえで、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる基準(位置)と、HI信号からLOW信号に切り換わる基準(位置)とが異なる構成であってもよい。また、OFF時停止用特別処理として、停止OFF指令を把握する基準を変更するうえで、操作位置からの変位量が通常よりも多くなるように変更したが、操作位置からの変位量が通常よりも小さくなるように変更してもよい。
(39)停止OFF操作時にリール停止処理を行う上で、その前操作としての停止ON操作時に発生する特別報知を、遊技者にとって不利な事象が生じる際に発生する構成としたが、遊技者にとって有利な事象が生じる際に発生する構成としてもよい。例えば、押し順役当選時であって、押し順報知を行っていないゲームにおいて、操作順序が正しい場合には、停止OFF操作時にリール停止処理を行う構成として、停止ON操作時に当該正しい操作順序であって有利な特典が付与されることの報知を行う構成としてもよい。
(40)所定のリールの停止ON操作に基づくリール停止処理の実行を制限したうえで、他のリールについての停止ON操作に基づくリール停止処理の実行を可能とする構成において、所定のリールの停止ON操作に基づくリール停止処理を開始したうえで、他のリールについての停止ON処理に基づくリール停止処理のほうが早く終了するように制御する構成としてもよい。すなわち、所定のリールの停止ON操作を行いつつ、他のリールについての停止ON操作を行った場合、後から停止操作した当該他のリールのほうが、先に停止操作した所定のリールよりも先に停止する構成となればよい。この場合、各リールの停止駆動制御が重複して実行される構成であるとよい。
上記構成としては、例えば、先に停止操作した所定のリールがスベリ制御を伴う停止駆動制御が行われている間に、後から停止操作した他のリールがスベリ制御を伴わない停止駆動制御が行われた場合などが考えられ、このような場合に、停止操作の順序と、リール停止の順序との逆転が生じ得る。
(41)停止ON操作に基づくリール停止処理が制限されている状況で、他のリールについての停止操作を行わせることによってリール停止処理を実行する構成において、当該他のリールについて停止OFF操作に基づいてリール停止処理を行う構成としてもよい。
(42)停止ON操作に基づくリール停止処理を前提とし、当該停止ON操作に基づくリール停止処理を制限したうえで停止OFF操作に基づくリール停止処理を行う構成としたが、停止OFF操作に基づいてのみリール停止処理を行う構成としてもよい。また、停止OFF操作に基づいてリール停止処理を行うことを前提とし、当該停止OFF操作に基づくリール停止処理を制限したうえで停止ON操作に基づくリール低処理を行う構成としてもよい。
(43)無効期間中に停止ON操作に基づくリール停止処理や、停止OFF操作に基づくリール停止処理を実行する構成としてもよい。この場合、無効期間の経過後のリール停止処理との区別を明確化すべく、無効期間中のリール停止処理に際しては、当該リールを仮停止とし、その後に再回転が行われるようにするとよい。
また、第2の実施形態のように停止OFF操作に基づくリール停止処理の前処理として、停止ON操作に基づくリールの駆動制御(速度変更、減速度変更、仮停止等)を無効期間中に行う構成としてもよい。
(44)停止OFF操作に基づくリール停止処理の前処理として、停止ON操作に基づいて、リールの駆動制御の態様が変更され得る構成としてが、停止OFF操作に基づくリール停止の難易度が変化すればよく、例えば、目押し補助を行う構成としてもよい。目押し補助としては、対象とする図柄(例えば、3枚ベル入賞となるベル図柄)の視認性を変化させる(向上させる)ように、当該図柄の回転に合わせてバックライト等による照射を行う構成などが考えられる。
(45)特別報知として、警告報知及び修正報知を行う構成としたが、修正報知に基づいて修正操作が行われた場合、すなわち、停止ON操作に基づくリール停止処理が制限されたストップスイッチから手を離さないまま、修正報知の対象となった正しい順序のストップスイッチについて停止ON操作を行った場合、その操作が有効に実施されたことの報知として修正成功報知を行う構成としてもよい。修正成功報知としては、例えば、スピーカ64から、男性の声で「よくやったぞ」という効果音が発せられるものや、補助表示部65にてキャラクタを登場させて操作の成功を祝福するような画像を表示させるものが考えられる。
(46)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(47)上記各実施の形態では、主制御基板装置310に設定キー挿入部601を設けたが、表示制御装置81等の他の制御装置に設定キー挿入部601を設け、これらの装置を回動可能とする構成としてもよい。
(48)上記第1の実施形態では、主制御基板装置310が設置位置にある場合に、リセットスイッチ602を係合片335と対向させる構成としたが、リセットスイッチ602が係合片335と対向しない構成としてもよい。このことは、上記第5の実施形態についても同様であり、主制御基板装置310が設置位置にある場合に、リセットスイッチ602が筐体11の天井面11fに近接対向しない構成としてもよい。これらの場合において、必ずしもリセットスイッチ602を設定キー挿入部601と同一側面部に設ける必要はない。例えば、第1の実施形態において、リセットスイッチ602を主制御基板装置310の上側側面部635(第1表側周壁部425側の側面部(図12参照))に設けてもよい。この場合、主制御基板装置310を回動位置に回動させることに伴ってリセットスイッチ602の操作面が前面開口部11h側を向くため、リセットスイッチ602を操作しやすくできる。
(49)上記各実施の形態では、主制御基板装置310が主制御装置301と可動ベース部321とを備え、可動ベース部321が固定ベース部331により回動可能に支持される構成としたが、可動ベース部321を備えず、主制御装置301が回動可能に支持される構成としてもよい。この場合、係合片335は主制御装置301と係合する構成とすることができる。
(50)上記各実施の形態において、主制御基板装置310が回動位置にあることを検出するセンサ等の検出手段を設け、当該検出手段により主制御基板装置310が回動位置にあることが検出された場合に、所定報知を行う構成としてもよい。所定報知としては、前面扉12の前面に設けた発光部(ランプ等)を発光させたり、補助表示部65に所定の報知画像を表示したりするなど、視覚的な報知であってもよいし、スピーカ64から所定音声を出力するなど、聴覚的な報知であってもよい。これにより、設定キー挿入部601へのアクセスが可能な状態にあることを周囲に知らしめることができる。故に不正行為を行いにくい状態となり、不正行為の抑止効果が高められる。
その場合において、さらに、主制御基板装置310が回動位置にあることを示す外部信号を、外部集中端子板121を介してスロットマシン10の外部に出力し、ホール管理装置などに送信する構成としてもよい。これにより、主制御基板装置310を不正に回動させる行為を遊技ホールが発見しやすくなる。また、回動位置にある場合に代えて又は加えて、主制御基板装置310が回動した場合や設置位置以外の位置にある場合に、所定報知を行う構成としてもよい。
(51)上記各実施の形態において、主制御基板装置310と係合片335との係合を解除した後、主制御基板装置310が自重で回動せず、所定以上の外力(トルク)が付与されることに基づいて主制御基板装置310が回動する構成としてもよい。この場合、係合を解除するのみでは、主制御基板装置310が回動せずに設置位置に維持される。その結果、設定キー挿入部601に不正アクセスする場合に、係合解除の操作とは別に主制御基板装置310を回動させる操作が強いられるものとなり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
(52)上記各実施の形態では、係合片335の数を2個としたが、1個でもよいし、3個以上としてもよい。なお、主制御基板装置310において設定キー挿入部601が設けられる側の側面部と係合する係合部の数を2個以上としてもよい。この場合、主制御基板装置310の不正回動をより困難化できるほか、係合部によるカモフラージュ効果が高められ、不正行為者が設定キー挿入部601をより見つけにくくすることができる。
(53)上記各実施の形態において、基板ケース312に設定値用表示部を設け、当該表示部に設定値を表示する構成としてもよい。この場合、設定値用表示部を主制御基板装置310の上側側面部635(回動先端側となる側面部)に設ける構成とするとよい。上側側面部635は、主制御基板装置310が回動位置にある場合に前方を向くため、正規の設定変更時に設定値を視認しやすくできる。
(54)上記各実施の形態において、図99(a)に示すように、前面扉12の裏面部に、前面扉12の前面側とは反対側に突出する規制用突出部821を設け、前面扉12が閉鎖状態である場合に規制用突出部821が筐体11内に入り込み、設置位置にある主制御基板装置310の前面部632と対向することで、主制御基板装置310が所定量以上回動することを規制する構成としてもよい。第1の実施形態にあっては、キー挿入孔601bの全体が係合片335と対向しなくなる(キー挿入孔601bの全体が露出する)位置まで主制御基板装置310が回動することを規制し、第4及び第5の実施形態にあっては、ストッパ336による回動規制位置まで主制御基板装置310が回動することを規制する構成とするとよい。これらの構成によれば、キー挿入孔601bへのアクセスが許容される位置まで主制御基板装置310を回動させるには、前面扉12を大きく開放することが不可欠となる。このため、主制御基板装置310を不正に回動しにくくなり、不正行為の抑止効果が高められる。
また、上記構成に代えて又は加えて、主制御基板装置310が回動位置にある場合に、主制御基板装置310の一部が、筐体11の前面開口部11hよりも筐体11の前方に配置される構成としてもよい。この場合も、前面扉12を閉じている状態では、前面扉12により主制御基板装置310の回動が妨げられる。よって、不正行為に際して前面扉12の開放が不可欠となり、不正行為の抑止効果が高められる。なお、主制御基板装置310の一部に限らず、主制御基板装置310の全体が前面開口部11hよりも筐体11の前方に配置される構成としてもよい。
(55)上記各実施の形態において、主制御基板装置310を設置位置側に付勢するバネ等の付勢手段を設けてもよい。例えば、主制御基板装置310を不正に回動させた場合に設定キー挿入部601へのアクセスが許容される状態を保つには、主制御基板装置310を回動位置に保持する外力を付与し続ける必要が生じる。これにより、不正アクセスを困難化することができ、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。この場合、付勢手段は主制御基板装置310(基板ケース312又は可動ベース部321)に設けてもよいし、固定ベース部331に設けてもよい。
(56)上記各実施の形態では、回動軸の軸方向を主制御基板装置310の長手方向としたが、短手方向としてもよい。但し、回動軸の軸方向を長手方向とすることで、短手方向とする場合に比べ、ホール作業者の作業しやすい位置まで主制御基板装置310を回動させるときの回動量を小さくできる。よって、ホール作業者の作業性を優先する場合は、上記実施形態のように回動軸の軸方向を主制御基板装置310の長手方向とすることが好ましい。なお、上記各実施の形態では、主制御基板装置310の長手方向が遊技機左右方向となる構成としたが、左右方向以外の方向(例えば上下方向など)になる構成としてもよい。
(57)上記第1の実施形態では、設置位置において主制御基板装置310の後面部633が筐体11の背板11cと対向する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、後面部633が筐体11の天井面11fや左側板11d、右側板11eと対向する構成としてもよい。
(58)上記第1の実施形態では、設置位置及び回動位置の両方で設定キー挿入部601の設置面(右側側面部631)が遊技機前後方向に延びるように、主制御基板装置310の設置向き及びその回動方向を設定したが、それらの位置の一方にて上記設置面が遊技機前後方向に延びる構成としてもよい。例えば、設置位置でのみ上記設置面が遊技機前後方向に延びる構成では、設置位置において正面からの設定キー挿入部601の視認性を低下させることができ、設置位置及び回動位置のいずれでも上記設置面が遊技機前後方向に延びる形態とならない構成に比べ、挿入部を見えにくくすることができる。
(59)上記第1の実施形態では、係合片335を設定キー挿入部601と対向させたが、例えば、係合機能を備えない板状部が対向するなど、係合片335以外の部材又は部位が設定キー挿入部601と対向する構成としてもよい。なお、係合片335以外の部材等の形状は板状に限られず、例えばブロック状とするなど任意である。
(60)上記第1の実施形態では、設定キー挿入部601を主制御基板装置310の右側側面部631に設けたが、これに限定されるものではなく、左側側面部634や上側側面部635に設けてもよい。また、例えば回動軸を上側側面部635側に配置するなど、回動軸を主制御基板装置310の下部以外の箇所に配置した場合は、下側側面部636(第2表側周壁部426側の側面部(図12参照))に設定キー挿入部601を設けてもよい。これらの場合、対向部についても主制御基板装置310の周辺において、上記いずれかの側面部に設けられた設定キー挿入部601と対向するように配置されればよい。
(61)上記第1の実施形態では、対向部としての係合片335を不透明としたが、透明又は半透明としてもよい。
(62)上記第1の実施形態では、対向部としての係合片335を固定ベース部331に設けたが(詳しくは固定ベース部331に一体形成したが)、例えば筐体11の背板11cに設けるなど、固定ベース部331以外の箇所に設けたり、固定ベース部331とは別体に設けたりしてもよい。
(63)上記第1の実施形態では、設定キーを設定キー挿入部601に案内する案内部として凹部625を備える構成としたが、例えば、主制御基板装置310が回動位置にある場合に設定キー挿入部601の奥側(遊技機前後方向における奥側)となる箇所に凸部を設けるなど、凹部以外の構成によって案内部を形成してもよい。
(64)上記第1の実施形態では、設定キー挿入部601及び両開口部611,621を主制御基板装置310の回動基端部側に配置したが、回動先端部側に配置してもよい。主制御基板装置310を回動位置に回動させた場合に、設定キー挿入部601を筐体11の前面開口部11hに近付けることができ、前面開口部11h側からの操作が行いやすくなる。なお、係合片335を設定キー挿入部601と対向させる場合は、設定キー挿入部601及び両開口部611,621の位置に合わせて係合片335の高さ位置を変更すればよい。
(65)上記第1の実施形態では、可動ベース部321の側壁部325の前端部325aに鍔部361を設けたが、鍔部361は設定キー挿入部601よりも前側(前面開口部11h側)に位置すれば足り、例えば前端部325aよりも後方に設けてもよい。また、主制御基板装置310が可動ベース部321を備えない構成にあっては、基板ケース312の第4表側周壁部428に鍔部361を設けてもよい。この場合の鍔部361の配置箇所も第4表側周壁部428の前端部に限定されるものではなく、設定キー挿入部601よりも前側であれば任意である。また、上記第5の実施形態において、上側側面部635(表側周縁部421)の設定キー挿入部601よりも前側の部分に、鍔部(表側周縁部421から天板11a側に突出する突出部)を設ける構成としてもよい。
(66)上記第1の実施形態では、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602の両方を単一の対向部(係合片335)に対向させる構成としたが、設定キー挿入部601に対向する第1対向部と、リセットスイッチ602に対向する第2対向部とを各別に設ける構成としてもよい。この場合、設置位置にある主制御基板装置310との係合機能は、第1及び第2対向部の両方に付与してもよいし、一方のみに付与してもよい。
(67)上記第4の実施形態では、主制御基板装置310をストッパ336に当接するまで回動させた場合に、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602が第1窓部703及び第2窓部704から露出する構成としたが、設置位置と、主制御基板装置310がストッパ336と当接する当接位置との途中位置でのみ、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602が第1窓部703及び第2窓部704から露出する構成としてもよい。この場合、不正アクセスの目的で主制御基板装置310を回動させた場合に、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602の位置と、第1窓部703及び第2窓部704の位置とを合わせにくくなり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。但し、ホール作業者が正規に設定変更する場合も作業しにくくなるため、正規作業時の利便性を優先する場合は上記実施の形態の構成とすることが好ましい。
(68)上記第4の実施形態において、設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602が第1窓部703及び第2窓部704から露出する位置まで主制御基板装置310を回動させた場合に、主制御基板装置310を当該位置にて保持する保持部(保持手段)を設けてもよい。主制御基板装置310の設置位置や回動方向によっては、主制御基板装置310を回動させた後に主制御基板装置310が動く(設置位置側に戻る)ことがあり得、この場合、設定キー挿入部601の一部又は全部が塞がり、ホール作業者が正規に設定変更する場合の作業性が低下するおそれがある。この点、上記構成によれば、回動させた後の主制御基板装置310の位置を安定させることができ、作業性の向上に寄与することが可能になる。保持部としては、例えば、主制御基板装置310をストッパ336側に付勢するばね等の付勢手段を設けたり、主制御基板装置310が回動位置まで回動された場合に、主制御基板装置310又は基板ケース312と係合する係合部(係合手段)を設け、当該係合部により主制御基板装置310の位置を固定したりする構成等が考えられる。なお、上記第4の実施の形態のように、ストッパ336が保持部を兼用可能な構成の場合は、別途保持部を設けなくてもよい。また、保持部を設ける構成は、上記(67)の構成にも適用することができる。
(69)上記第4の実施形態では、規制部701に第1窓部703及び第2窓部704を設け、これらの窓部703,704より設定キー挿入部601及びリセットスイッチ602を露出させる構成としたが、設定キー挿入部601等を露出させる構成はこれに限定されるものではない。例えば、各窓部703,704を省略しつつ、規制部701(突出板702)の前後寸法を上記第4の実施形態におけるそれよりも短くする構成としてもよい。この場合、主制御基板装置310がストッパ336に当接しない状況では、規制部701が設定キー挿入部601等に対向してこれらを覆い、ストッパ336に当接する位置まで主制御基板装置310を回動させると、規制部701と設定キー挿入部601等との対向状態が解消され、設定キー挿入部601等が露出する構成とするとよい。
(70)上記第5の実施形態では、設定キー挿入部601が筐体11の天井面11fと近接対向するが、右側板11e、左側板11d又は背板11cの各内壁面と近接対向する構成としてもよい。これらの具体例について図99(b),(c)を参照して説明する。図99(b)は筐体11内の様子を正面視で示したものであり、図99(c)は平面視で示したものである。
右側板11eの内壁面と近接対向する構成としては、例えば、図99(b)に示すように、右側板11eと右側板11e側の側面部831との間隔が狭くなるようにして主制御基板装置310を背板11cに設置するとともに、側面部831とは反対側の側面部832側に上下に延びる回動軸833を設定し、その上で、上記側面部831に設定キー挿入部601を設ける構成が考えられる。この場合、主制御基板装置310が設置位置にある状態(図99(b)の状態)にて、主制御基板311の素子搭載面311aが前方を向き、設定キー挿入部601のキー挿入孔601bが右側板11e側を向く態様とするとよい。なお、左側板11dの内壁面と近接対向する構成としては、図99(b)の左右を反転させた構成とすればよい。また、図99(b)において側面部831に代えて、主制御基板装置310の後面部633(図97参照)に設定キー挿入部601を設けてもよい。
背板11cの内壁面と近接対向する構成としては、例えば、図99(c)に示すように、背板11cと背板11c側の側面部841との間隔が狭くなるようにして主制御基板装置310を左側板11dに設置するとともに、側面部841とは反対側の側面部842側に上下に延びる回動軸843を設定し、その上で、上記側面部841に設定キー挿入部601を設ける構成が考えられる。この場合、主制御基板装置310が設置位置にある状態(図99(c)の実線で示した状態)にて、主制御基板311の素子搭載面311aが右側板11e側を向き、設定キー挿入部601のキー挿入孔601bが背板11c側を向く態様とするとよい。
さらに、筐体11の下部に主制御基板装置310を配置し、設定キー挿入部601が筐体11の底面部11g(図3参照)と近接対向する構成としてもよい。
(71)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008-295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては、遊技操作の好適化が求められており、例えば、ストップスイッチ等の停止操作手段の操作性について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行する開始駆動制御手段(主制御装置301による回転開始処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置301による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する停止駆動制御手段(主制御装置301によるリール停止処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置301による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記停止操作手段が操作されていない非操作状態から操作されている操作状態へ切り換えられる第1情報(停止ON信号)、及び前記操作状態から前記非操作状態へ切り換えられる第2情報(停止OFF信号)を把握可能な切換情報把握手段(主制御装置301による停止指令対応処理を実行する機能)を備え、
前記停止駆動制御手段は、
前記切換情報把握手段により前記第1情報が把握されたことに基づいて、対応する前記周回体について前記停止駆動制御を実行することが可能な第1停止手段(主制御装置301による停止操作ON処理を実行する機能)と、
前記切換情報把握手段により前記第2情報が把握されたことに基づいて、対応する前記周回体について前記停止駆動制御を実行することが可能な第2停止手段(主制御装置301による停止操作OFF処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、停止操作手段が非操作状態から操作状態に切り換えられて周回体の周回が停止する場合と、停止操作手段が操作状態から非操作状態に切り換えられて周回体の周回体が停止する場合とが生じ、周回体を停止させることが可能な操作態様が多様化する。例えば、仮に、非操作状態から操作状態に切り換えられたタイミングが停止操作手段の無効期間中であった場合であっても、その無効期間の経過後に非操作状態に切り換えられれば、当該停止操作手段に対応する周回体を停止させることが可能となる。また、例えば、無効期間中ではなくても、例えば、第1停止手段及び第2停止手段のいずれにより停止駆動制御を実行させるかを切換可能とするなどして、一方が選択されている場合には他方の停止駆動制御が行われないような構成とすれば、操作状態に切り換えられた場合には停止せず非操作状態に切り換えられた場合には停止する、といった、従来にはない操作性を実現することができる。この場合、例えば、誤った操作順序や操作タイミングで操作状態に切り換えられた場合に停止させず、非操作状態に切り換えられた際に停止させる、といったように遊技者の誤操作を救済する手段とすることも可能となる。このように、上記構成によれば停止操作手段の操作性を大幅に向上することが可能となる。
特徴A2.予め定められた第1特定条件(アタック用報知フラグがセットされている状況)が成立している状況で前記切換情報把握手段により前記第1情報が把握された前記停止操作手段に対応する前記周回体を対象とし、前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限する制限手段(主制御装置301による有効フラグ設定処理を実行する機能、停止操作ON処理におけるステップS2903等の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常であれば第1停止手段により停止駆動制御が実行されることを前提として、その停止駆動制御が行われない状況を限定的に生じさせることができる。具体的には、第1特定条件が成立している状況で非操作状態から操作状態に切り換えられた停止操作手段に対応する周回体について、第1停止手段による停止駆動制御が制限される。このようにしたことにより、例えば、第1特定条件が成立していない状況では第1停止手段による停止駆動制御が行われ得るし、第1特定条件が成立した状況で操作状態に切り換えられた停止操作手段とは異なる停止操作手段に対応する周回体については、操作状態に切り換えて停止させることが可能となる。よって、操作状態に切り換えた際に第1停止手段による停止駆動制御が行われない状況を、より限定的なものとすることができ、遊技者に対して特殊な操作(非操作状態に切り換えて停止させる操作)を常に強要する構成と比較して、良好な操作性とすることができる。
なお、「第1特定条件」の成否を把握する手段を設ける構成としてもよい。この場合、特徴A2は、例えば、「予め定められた第1特定条件が成立していることを把握する第1条件把握手段(主制御装置301によるステップS2701等の処理を実行する機能)を備え、前記第1条件把握手段により前記第1特定条件が成立していると把握される状況で前記切換情報把握手段により・・・」と表現するとよい。
特徴A3.前記第2停止手段は、前記制限手段により制限対象とされた前記周回体について、前記第2情報に基づいて前記停止駆動制御を行うことが可能であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1停止手段による停止駆動制御が制限された周回体を、確実に停止させることが可能となる。言い換えると、停止操作手段が非操作状態に切り換えられた場合であっても(第2情報が把握された場合であっても)、制限手段により制限された周回体に対応する停止操作手段の操作でなければ、第2停止手段による停止駆動制御は行われない。
特に、停止操作手段は、通常時は非操作状態にあり、その非操作状態から操作状態に切り換えられて、その後非操作状態に戻る点からすると、第2情報が把握されるよりも先に第1情報が必ず把握されている。そうすると、どのような第2情報であっても、把握されれば第2停止手段が停止駆動制御を行う構成としてしまうと、停止済みの周回体や停止駆動制御が行われている最中の周回体の停止駆動制御を行う必要が生じてしまい、無意味な処理が生じたり、停止駆動制御の重複が生じ、処理構成が複雑化してしまう可能性がある。その点、上記構成のようにすれば、処理構成の複雑化を招くことなく、第2停止手段による停止駆動制御が行われる斬新な構成を好適に実現することができる。
特徴A4.前記第1特定条件が成立した場合に、前記制限手段による制限対象となる前記周回体を特定周回体(例えば、第2停止リール,第3停止リール)に設定する設定手段(主制御装置301による有効フラグ設定処理を実行する機能)を備え、
前記制限手段は、前記特定周回体に対応する前記停止操作手段の前記第1情報が把握されたことに基づいて、当該特定周回体について前記第1停止手段により前記停止駆動制御が行われることを制限するものであり、
前記設定手段により設定された前記特定周回体に対応する前記停止操作手段の前記第1情報が把握された場合であっても、予め定められた第2特定条件(正しい押し順で操作されたこと)が成立していることに基づいて、当該特定周回体について前記第1停止手段による前記停止駆動制御の実行を許容する許容手段(主制御装置301による停止操作ON処理におけるステップS2903等にて否定判定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、制限手段による制限が行われる前段階として、設定手段により特定周回体の設定が行われる。そして、第1情報が把握された場合に、特定周回体についての第1情報であれば停止駆動制御が制限されることとしたうえで、このような状況であっても、第2特定条件が成立していれば、当該第1情報に基づく停止駆動制御の実行が許容されて、当該特定周回体が停止する。このようにすることで、制限手段による制限が行われる場合の処理負荷の増大を招くことなく、制限手段による制限が行われる場合をより限定的なものとすることができる。つまり、制限手段による制限を行うパターンをより限定的にするためには、制限時の条件設定をより詳細なものとすることが望まれる一方で、第1情報が把握された場合に、その詳細な条件が全て成立しているか否かの判定を行ったうえで制限の有無を決定する構成としてしまうと、制限/非制限時の処理負荷の増大が懸念される。そこで、上記構成のように、特定周回体の設定を事前に行っておき、第1情報が把握された場合に、当該特定周回体か否かの判定と、第2条件の成否とを判定するだけにしておけば、制限/非制限時の処理負荷の増大を回避しつつ、制限時の条件設定の詳細化が可能となる。
特徴A5.前記停止駆動制御手段は、前記制限手段により所定の前記周回体について前記第1停止手段の前記停止駆動制御が制限され、且つ当該制限された前記周回体について前記第2停止手段による前記停止駆動制御が実行されていない状況で、当該制限された前記周回体とは異なる周回体についての前記第1情報又は前記第2情報のいずれかに基づいて前記停止駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作状態に切り換えられたものの制限手段によって停止駆動制御が制限された周回体についての停止操作手段が非操作状態に切り換えられる前、すなわち当該停止駆動制御が行われなかった操作状態が保持されている状況で、他の周回体についての停止操作手段を操作状態に切り換えれば、又は当該他の周回体についての停止操作手段を非操作状態に切り換えれば、当該他の周回体を停止させることが可能となる。これにより、例えば、遊技者による操作順序の誤操作として停止駆動制御の実行を制限した状況で、正しい操作順序となる他の停止操作手段を操作させて当該誤操作を修正させることが可能となる。
特徴A6.前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体の前記停止駆動制御が第1の順序で行われた場合に第1特典が前記特典付与手段により付与され、各前記周回体の前記停止駆動制御が前記第1の順序とは異なる第2の順序で行われた場合に前記第1特典とは異なる第2特典が前記特典付与手段により付与されることとなる順序対応結果(押し順役)が設けられており、
前記制限手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果である場合には前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限可能である一方で、前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果とは異なる結果である場合には前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限しないことを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止駆動制御が行われる順序によって付与される特典が異なることとなる順序対応結果に当選したゲームにおいて、第1停止手段による停止駆動制御が制限される場合があり、他の結果であるゲームにおいては制限がなされない。言い換えると、停止駆動制御の順序を間違えると遊技者にとって不利となり得るゲームにおいて、第1停止手段による停止駆動制御が制限される場合があり、当該制限を順序の間違えを復旧させるために役立てることが可能となる。
特徴A7.前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果であるゲームにて、前記停止駆動制御の実行順序に関する順序報知(押し順報知)を、所定の報知手段にて実行可能な順序報知実行手段(表示制御装置81による押し順報知用処理を実行する機能)を備え、
前記制限手段は、前記順序報知実行手段による前記順序報知が実行されるゲームでは前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限可能である一方で、前記順序報知実行手段による前記順序報知が実行されないゲームでは前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限しないことを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止駆動制御の実行順序に関する順序報知が行われるゲームでは第1停止手段による停止駆動制御が制限され得る一方、順序報知が行われないゲームでは第1停止手段による停止駆動制御の制限がなされない。実行順序に関する順序報知とは、例えば、遊技者にとって有利な停止操作手段の操作順序を報知する所謂押し順ナビ(押し順報知)であり、上記構成のように制限手段による制限を限定的なものとすることにより、押し順ナビが発生していないゲームにおいて、停止駆動制御が制限されることを通じて有利な操作順序が判別されてしまう事象を回避することが可能となる。
特徴A8.前記制限手段は、当該ゲームの前記停止駆動制御が実行可能な期間において、前記切換情報把握手段により最初に把握された前記第1情報についての前記周回体の前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限可能であることを特徴とする特徴A6又は特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序対応結果に当選したゲームにおいて、最初に把握された第1情報についての停止駆動制御が制限され得る。順序対応結果当選時においては、例えば、最初の停止操作を停止操作手段の無効期間中に行ってしまい、次の停止操作を該無効期間の経過後に行ってしまって、2番目に停止させるべき周回体を最初に停止させてしまう誤操作が発生し得る。その点、上記構成のようにすれば、当該2番目に停止させるべき周回体についての停止操作手段が操作状態に切り換えられた場合であっても、当該周回体についての停止駆動制御が制限されて当該周回体は停止しない。よって、停止操作の誤操作が行われた場合であっても、その誤操作によって周回体が停止してしまうことを回避させることができる。
特徴A9.前記制限手段は、当該ゲームの前記停止駆動制御が実行可能な期間において、前記切換情報把握手段により2番目以降に把握された前記第1情報についての前記周回体の前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限しないことを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、2番目に停止させるべき周回体についての停止操作手段が最初に操作状態に切り換えられた場合には、特徴A8に記載した通り、停止駆動制御が制限される一方、3番目以降に停止させるべき周回体について、2番目以降に操作状態に切り換えられた停止操作手段についての停止駆動制御は制限しない。これは、最初の停止操作に基づいて周回体が停止していないことでは気づきにくいものの、少なくとも、次の停止操作に基づいて周回体が停止していないことによっては気付くであろう、という考えによるものである。つまり、各停止操作手段の一連の停止操作の癖で、ついうっかり次の停止操作を行ってしまうことは考えられるものの、次の次までも停止操作を行ってしまう事象は発生しにくいと考えられる。そこで、上記構成では、このような想定のもと、当該次の次以降の停止操作に基づく停止駆動制御は制限しないようにしている。これにより、停止駆動制御の制限対象となる周回体がより限定的なものとなり、処理負荷の増大化を抑制することができる。
特徴A10.前記制限手段は、当該ゲームの前記停止駆動制御が実行可能な期間において、前記切換情報把握手段により2番目以降に把握された前記第1情報についての前記周回体の前記第1停止手段による前記停止駆動制御も制限可能であることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、2番目に停止させるべき周回体についての停止操作手段が最初に操作状態に切り換えられた場合には、特徴A8に記載した通り、停止駆動制御が制限され、3番目以降に停止させるべき周回体について、2番目以降に操作状態に切り換えられた停止操作手段についての停止駆動制御も制限する。例えば、順序対応結果として、最初に停止させるべき周回体の順序だけが設定されており、2番目以降は任意の停止順序となっている結果と、2番目以降の停止順序も設定されている結果とが存在し得る。そこで、本構成では、このような2番目以降の停止順序も設定されている結果である場合であっても、誤った順序で停止操作してしまった遊技者を救済することが可能となる。
特徴A11.前記切換情報把握手段により前記第1情報又は前記第2情報が把握されたことに基づいて、所定の報知手段にて所定演出を実行することが可能な所定演出実行手段(表示制御装置81によるOFF時演出の設定処理を実行する機能)を備え、
前記所定演出実行手段により前記第1情報に基づく前記所定演出が実行された場合より、前記所定演出実行手段により前記第2情報に基づく前記所定演出が実行された場合の方が、遊技者にとって有利となり易いことを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1情報に基づいて所定演出が発生した場合よりも第2情報に基づいて所定演出が発生した場合の方が遊技者にとって有利となり易いため、遊技者としては、停止操作手段を非操作状態から操作状態に切り換えるタイミングよりも非操作状態に切り換えるタイミングで所定演出が発生することを期待する。つまり、停止操作手段を操作状態に切り換える場合よりも非操作状態に切り換える場合の方が所定演出発生への期待感が高まる。このようにすることで、停止操作手段の操作によって周回体の周回を停止させるうえで、操作状態へ切り換えた後、所定演出への期待感を込めて非操作状態へ切り換えるように促し、非操作状態への切り換え前に貯めの期間を設けさせることが可能となる。これにより、例えば特徴A2のように、停止操作手段が操作状態に切り換えられた場合に第1停止手段による停止駆動制御が制限されて、周回体が停止していなくても、それに気付かせ易くすることができ、停止順序の修正が行われないまま、非操作状態に切り換えられてしまって第2停止手段による停止駆動制御が行われてしまう事象を回避することができる。
特徴A12.前記所定演出実行手段は、
前記第1停止手段により前記停止駆動制御がなされるゲームにて、前記第1情報に基づく前記所定演出を実行可能であって、且つ前記第2情報に基づく前記所定演出を実行可能であり、
前記第2停止手段により前記停止駆動制御がなされるゲームにて、前記第1情報に基づく前記所定演出を実行可能であって、且つ前記第2情報に基づく前記所定演出を実行可能であることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定演出実行手段による所定演出は、第1停止手段及び第2停止手段のいずれにより停止駆動制御されるか、とは無関係に実施されることとなる。つまり、特徴A2のように、第1停止手段による停止駆動制御が制限されるか否かに関わらず、所定演出は発生し得る。このようにすることで、所定演出の発生ゲームの自由度が向上するし、所定演出の発生タイミングと有利度との関係が特徴A11のようになっていることから、普段から、操作状態への切換時よりも非操作状態への切換時に期待感を持たせつつ遊技を行わせることが可能となる。これにより、特徴A8のような順序対応結果当選時の誤操作の発生を抑制することができ、仮に誤操作が発生した場合であっても、非操作状態へ切り換える前に当該誤操作に気付かせ易くすることができる。
特徴A13.予め定められた第1特定条件(アタック用報知フラグがセットされている状況)が成立している状況で前記切換情報把握手段により前記第1情報が把握された前記停止操作手段に対応する前記周回体を対象とし、前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限する制限手段(主制御装置301による有効フラグ設定処理を実行する機能、停止操作ON処理におけるステップS2903等の処理を実行する機能)を備え、
前記制限手段は、当該ゲームの前記停止駆動制御が実行可能な期間において、前記切換情報把握手段により所定番目(1番目)に把握された前記第1情報についての前記周回体の前記第1停止手段による前記停止駆動制御を制限可能であり、
前記所定演出実行手段により前記所定番目の前記第2情報に基づく前記所定演出が実行された場合の方が、前記所定演出実行手段により前記所定番目とは異なる前記第2情報に基づく前記所定演出が実行された場合よりも、遊技者にとって有利となり易いことを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定番目の非操作状態への切り換え時に所定演出が発生すると遊技者にとって有利となるため、当該所定番目の非操作状態への切り換えが遊技操作の重要なポイントである印象を与え、当該所定番目の非操作状態への切り換えを、期待感を持って行わせたり、慎重に行わせたりすることが可能となる。これにより、特徴A8のような順序対応結果当選時の誤操作の発生を抑制することができ、仮に誤操作が発生した場合であっても、非操作状態へ切り換える前に当該誤操作に気付かせ易くすることができる。
特徴A14.前記停止操作手段は、初期位置から操作位置に向けて変位可能に構成され、前記非操作状態から前記操作状態に切り換えられる場合、前記初期位置から前記操作位置のうちの所定位置にて前記第1情報が前記切換情報把握手段により把握され、前記操作状態から前記非操作状態に切り換えられる場合、前記操作位置から前記初期位置のうちの所定位置にて前記第2情報が前記切換情報把握手段により把握される構成であり、
前記第2停止手段により前記停止駆動制御が行われ得る場合とそうではない場合とで、前記第2情報として把握される前記所定位置が異なっていることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2停止手段による停止駆動制御が行われる場合とそうではない場合とで、第2情報が把握される場合の停止操作手段の変位量に差が生じる。例えば、第2停止手段による停止駆動制御が行われる場合の所定位置を、そうではない場合の操作位置よりも、操作位置に遠い位置にすると、第2停止手段による停止駆動制御が行われる場合の方がそうではない場合よりも停止操作手段の変位量が多くなる。このようにすることで、第2停止手段による停止駆動制御が行われることを意図せずに、普段の操作の流れで、停止操作手段を操作位置から変位させてしまった場合であっても、ある程度の変位が許容されることになり、意図せずに停止駆動制御が行われることを回避させることができる。
また逆に、第2停止手段による停止駆動制御が行われる場合の所定位置を、そうではない場合の操作位置よりも、操作位置に近い位置にすると、第2停止手段による停止駆動制御が行われる場合の方がそうではない場合よりも停止操作手段の変位量が少なくなる。この場合、少ない変位量にて停止駆動制御が行われることとなり、停止操作手段の操作感度が向上する。このようにすることで、通常であれば第1情報に基づいて停止駆動制御が行われることを前提とすると、慣れていない態様の停止操作において、ゆっくりとした操作であっても、意図したタイミングで停止駆動制御を行わせることができ、停止操作の操作性を向上させることができる。
特徴A15.前記停止操作手段が前記操作位置にて保持されている保持期間を把握する期間把握手段(主制御装置301によるステップS3607の処理を実行する機能)と、
前記期間把握手段により把握される前記保持期間の長さに応じて、前記所定位置を変更可能な手段(主制御装置301によるステップS3609の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
第2停止手段による停止駆動制御が行われる場合として、誤って操作位置へ操作してしまった停止操作手段を、その誤りに気付かずについうっかり初期位置に戻してしまった場合と、当該誤りに気付いたうえで初期位置に戻す場合とが想定される。前者の場合、一連の遊技操作の流れでついうっかり操作されると考えられることから、初期位置にて保持されている保持期間は短いものと考えられる。この場合、第2情報として把握される所定位置は操作位置から遠いほうが、当該ついうっかりを瞬時に気付いた場合には、再度操作位置に戻すように修正可能となると考えられる。一方、後者の場合、誤りに気付いた際にその一連の遊技操作を停止するであろうし、操作タイミングを見計らって初期位置に戻すであろうから、保持時間は長くなるものと考えられる。この場合、所定位置が操作位置から近いほうが、操作タイミングに近いタイミングで停止駆動制御を行わせることが可能となると考えられる。そこで、上記構成のように、把握される保持期間の長さに応じて、所定位置を変更可能とすれば、第2停止手段による停止駆動制御が行われる場面に応じた制御とすることが可能となる。
特徴A16.前記停止駆動制御手段は、前記開始駆動制御手段による前記周回体の周回開始から、又は前記停止操作手段が前記操作状態に切り換わってから予め定められた所定期間が経過したことに基づいて、周回中の前記周回体についての前記停止駆動制御を実行可能な手段(第2の実施形態における第3変形例において、主制御装置301によるOFF時停止用特別処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば、第2停止手段による停止駆動制御待ちの状況が長く続いた場合であっても、所定期間の経過に基づいて周回体を停止させることができる。これにより、各ゲームがなかなか終了しない事象を解消することができる。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行する開始駆動制御手段(主制御装置301による回転開始処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置301による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する停止駆動制御手段(主制御装置301によるリール停止処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置301による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記停止操作手段は、初期位置から操作位置に向けて変位可能に構成されており、
前記停止操作手段を前記操作位置から前記初期位置に向けて付勢する付勢手段(バネ42c~44c)と、
前記停止操作手段における前記初期位置から前記操作位置に向けた変位である第1変位が生じたことを把握可能な第1把握手段(主制御装置301による停止指令対応処理にて停止ON指令を把握する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記停止駆動制御手段は、前記第1把握手段により前記第1変位が生じたことが把握されたことに基づいて対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行可能であり、
前記第1把握手段により前記第1変位が生じたことが把握されたことに基づいて、当該停止操作手段における前記操作位置から前記初期位置に向けた変位である第2変位を生じさせないように指示する特別報知を所定の報知手段(補助表示部65)にて実行可能な特別報知手段(主制御装置301による特別報知処理を実行する機能、表示制御装置81による特別報知実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、特別報知手段により、停止操作手段を操作位置から初期位置に向けて変位させないように指示する特別報知が行われる場合がある。すなわち、停止操作手段を初期位置から操作位置に向けて操作することで周回体が停止してその停止出目によって特典を得ることができる、といった一般的な遊技の流れを前提としたうえで、停止操作手段を初期位置から操作位置へ向けて操作するように指示するのではなく、操作位置から初期位置に向けて変位させないように指示する特別報知が行われ、上記遊技の流れと逆行する操作を指示することになる。
より詳しくは、停止操作手段には、操作位置から初期位置に向けて付勢する付勢手段が設けられているため、手などで停止操作手段を初期位置から操作位置へ向けて変位させる場合、その付勢手段による付勢力に逆行する操作力を付与する必要がある。そして操作位置に変位させた後は、その手を停止操作手段から離すと、付勢力によって停止操作手段は初期位置に向けて変位する。つまり、特別報知の指示について具体的には、操作位置まで変位させた停止操作手段がその位置で保持されるように、その手を離さないようにする指示である。
このような操作指示が遊技中に行われ得る構成とすることで、一連の遊技操作の流れに抑揚がつけられるだけでなく、以下のような効果も期待できる。すなわち、このような操作を途中で実施すべき場合があることを前提に遊技操作を行わせることで、停止操作手段を初期位置から操作位置に向けて変位させた後、特別報知が行われていないことを確認したうえで、その手を停止操作手段から離すようになり、各停止操作手段の停止操作をより慎重に行わせることができ、もって、停止操作手段の誤操作の発生を未然に回避することが可能となる。
特徴B2.前記特別報知手段による前記特別報知が行われている状況で、当該特別報知の対象となった前記停止操作手段とは異なる停止操作手段の前記第1変位を生じさせるように指示する操作指示報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行可能な操作指示報知手段(表示制御装置81による修正報知を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知によって当該特別報知の対象となった停止操作手段から手を離さないような指示が行われるとともに、操作指示報知手段によって他の停止操作手段の第1変位を生じさせるような指示が行われる。つまり、複数の停止操作手段を同時並行で操作する場面が生じることになる。このようにすることで、始動操作手段の操作、各停止操作手段の操作、といったそれぞれの操作が分断化された一連の遊技操作において、同時並行で実施する操作が加わり、例えば両方の手や複数の指を使って操作させるなど、新たな遊技態様を創出することができる。よって、遊技の多様化に寄与することができる。
特徴B3.各前記停止操作手段は、左右方向に並列させて設置されており、
前記操作指示報知手段は、遊技者の左右一方の手などの操作主体にて前記特別報知手段による前記特別報知の対象となった前記停止操作手段が操作されている状況で、当該特別報知の対象となった前記停止操作手段よりも前記操作主体側に設けられている前記停止操作手段に対する前記操作指示報知を実行可能であることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば右手を操作主体として特別報知の対象となった停止操作手段の操作を行っている状況で操作指示報知が実施される場合、特別報知の対象となった停止操作手段よりも右側に配置されている停止操作手段を対象として操作指示報知が行われる場合がある。特別報知は、停止操作手段から手を離さないで操作位置に保持するようにする指示であり、その指示に従いつつ操作指示報知の指示に従おうとすると、例えば、当該右手とクロスさせて左手で操作指示報知の対象となった停止操作手段を操作する必要が生じる。つまり、両停止操作手段を両手で操作する場合であっても、クロスさせる必要がある分、その操作の難易度が高くなる。このように、難易度の高い操作態様が含まれるようにしたことによって、操作に果敢に挑戦させることを通じて、遊技への関心を高め、遊技性を好適に向上させることができる。
なお、上記作用効果は、「各前記停止操作手段は、左右方向に並列させて配置されている」ことだけでも期待できるものである。
特徴B4.前記停止操作手段の前記第2変位が生じたことに基づいて、遊技者にとって有利となる有利報知を行うことが可能な第2有利報知手段(表示制御装置81による各停止操作時演出設定処理にてOFF時演出を設定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2変位が生じた場合に、有利報知が行われることを前提として遊技させることによって、遊技操作の一連の流れにおいて、第2変位の前に一旦、貯めの時間が生じ易くなる。つまり、遊技者としては、有利報知が行われることを期待しつつ第2変位を生じさせると考えられ、有利報知が行われた場合の心の準備であったり、有利報知を自らの操作によって行わせるという意気込みによって、上記の貯めの時間が生じるものと考えられる。そして、この貯めの時間が生じることにより、第2変位を行わせないようにする特別報知を行ったのにも関わらず、勢い余って第2変位まで生じさせてしまう(手を離してしまう)事象の発生を抑制することが可能となる。
特徴B5.前記停止操作手段の前記第1変位が生じたことに基づいて、遊技者にとって有利となる有利報知を行うことが可能な第1有利報知手段(表示制御装置81による各停止操作時演出設定処理にてON時演出を設定する処理を実行する機能)を備え、
前記第2有利報知手段による有利報知は、前記第1有利報知手段による有利報知よりも、遊技者にとって有利となり易いものであることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴B4の効果が向上する。より具体的には、停止操作手段の第1変位及び第2変位のどちらの変位でも有利報知が行われる構成において、第1変位よりも第2変位が生じた場合の有利報知のほうが遊技者にとって有利となり易いものとなっているため、第1変位前よりも第2変位前のほうが上記貯め時間が生じやすいものといえる。
なお、「前記第2有利報知手段による有利報知は、前記第1有利報知手段による有利報知よりも、遊技者にとって有利となり易いものである」について、「前記第2有利報知手段による有利報知のほうが、前記第1有利報知手段による有利報知よりも、遊技者にとって有利となる内容の報知が行われ易いものである」と表現してもよい。
特徴B6.各前記停止操作手段のうち、特定番目(2番目)に操作される停止操作手段を前記特別報知手段による前記特別報知の対象として設定する設定手段(主制御装置301による有効フラグ設定処理を実行する機能)を備え、
前記第2有利報知手段は、前記特定番目の前記停止操作手段の前記第2変位が生じた場合に有利報知を実行し易い構成である、又は前記特定番目の前記停止操作手段の前記第2変位が生じた場合の有利報知が他の番目の前記停止操作手段の前記第2変位が生じた場合の有利報知よりも遊技者にとって有利となり易くなるように有利報知を実行することを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数ある停止操作手段のうち、特別報知の対象となる停止操作手段についての操作を、最も貯めの時間が生じ易くなるようにすることができる。よって、特徴B4の効果をより好適に奏することができる。
なお、上記構成は、「前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体が第1の順序で停止した場合に前記特典付与手段により第1特典が付与され、各前記周回体が前記第1の順序とは異なる第2の順序で停止した場合に前記特典付与手段により前記第1特典とは異なる第2特典が付与される停止順序対応結果(例えば押し順ベルや押し順リプレイ)が設けられている」という遊技機に対して適用すると、より設定手段により設定される特定番目の意義が明確化される。
特徴B7.前記特別報知手段による前記特別報知が行われる場合、前記停止駆動制御手段による前記第1変位に基づく前記停止駆動制御の実行を制限する制限手段(主制御装置301によるステップS2903等にて肯定判定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知が行われる状況では停止駆動制御が制限されて対応する周回体は停止していない。例えば、特別報知を、誤ったタイミングや停止順序で停止操作手段を操作したという誤操作の発生に対する報知とする場合、上記構成のようにすることで、そのまま停止駆動制御が行われていれば誤操作となってしまったことを知らしめる内容の報知とすることができる。よって、誤操作の発生前に事前に報知することが可能となり、誤操作の発生を抑制することができる。
特徴B8.前記停止駆動制御手段は、前記制限手段による前記第1変位に基づく前記停止駆動制御の実行が制限が行われている状況で、当該制限対象となっている前記停止操作手段の前記第2変位が生じた場合、当該停止操作手段に対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知が行われている状況で、当該特別報知に従わずに第2変位を生じさせてしまうと、対応する周回体は停止する。そのため、特別報知が誤操作を事前に報知するものであれば、当該特別報知に従わなければ、そのまま誤操作が発生することとなり、特別報知に従う意義を担保することができる。言い換えるならば、特別報知に従えば、対応する周回体は停止しないのであるから、誤操作は発生しない。
特徴B9.前記特別報知手段による前記特別報知が行われている状況で、当該特別報知の対象となった前記停止操作手段とは異なる停止操作手段の前記第1変位を生じさせるように指示する操作指示報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行可能な操作指示報知手段を備え、
前記停止駆動制御手段は、前記特別報知に対応する前記停止操作手段が前記操作位置に保持されたまま、前記操作指示報知に対応する前記停止操作手段が操作された場合に、当該操作指示報知に対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴B7又は特徴B8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知に従うことで誤操作を発生させないようにすることが可能とし、更に、その状況で、操作指示報知に従うことで誤操作の発生を回避することができる。すなわち、誤操作となる周回体を停止させないようにしつつ、当該周回体とは異なる周回体を停止させることが可能となる。よって、特別報知の実効性を高めることができる。
<特徴C群>
特徴C1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行する開始駆動制御手段(主制御装置301による回転開始処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置301による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する停止駆動制御手段(主制御装置301によるリール停止処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置301による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記停止操作手段に対する特定操作(停止OFF操作)を把握する特定操作把握手段(主制御装置301による停止操作OFF処理を実行する機能)と、
前記停止駆動制御手段は、前記特定操作把握手段により前記特定操作が把握されたことに基づいて、対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行することが可能な構成であり、
前記停止操作手段に対して前記特定操作が行われるよりも前の操作である前操作(停止ON操作)が、前記停止操作手段に対して行われたことを把握可能な前操作把握手段(主制御装置301による停止操作ON処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、周回体を停止させるための特定操作が遊技者により行われるよりも前の操作である前操作を遊技機側で把握することができる。このようにすることで、遊技機側で周回体の停止駆動制御が行われる前準備を行うことが可能となる。
前準備としては、例えば、周回体の周回速度を遅くするなどすると、高速周回している周回体を急速に停止させる際の動作負荷を解消することが可能となるし、複数付された絵柄を狙って停止させる遊技の容易化を図ることも可能となる。また、例えば、周回体の停止順序や停止タイミングによっては遊技者にとっての有利度に差が生じるようなゲームにおいて、特定操作が行われて対応する周回体が停止すると遊技者にとって有利となる/不利となることを前操作の段階で把握できれば、その有利/不利を報知することも可能となる。
しかも、このような前操作は、停止操作手段に対して行われる操作であるところ、例えば、モーションセンサ等を利用して停止操作手段に遊技者が手を添える前に把握するような構成と比較すると、その把握結果の正確性等が圧倒的に向上する。すなわち、上記のようなモーションセンサ等を利用する場合には、停止操作手段を操作しようとする手だけでなく、どうしても他の物を検知してしまう可能性がある。より詳しくは、各停止操作手段が横並びで配置されるような構成において、一の停止操作手段を操作しようとすると、他の停止操作手段の前をその一の停止操作手段を操作しようとした手が横切る可能性がある。そうすると、当該他の停止操作手段を操作しようとしていないのにも関わらず、当該他の停止操作手段を操作しようとしたとする誤検知が生じることになる。一方、このような誤検知を解消するために上記モーションセンサ等の検知範囲を狭くしてしまうと、前操作の検知自体の感度が低下してしまう。そこで、上記構成のように、実際に停止操作手段に対して行われた前操作を把握する構成としたことで、前操作の把握結果の正確性等を担保しつつ、停止駆動制御の前準備や停止前の報知等といった斬新な制御を行うことが可能となる。
特徴C2.前記停止操作手段は、第1位置(奥側に配置される操作位置)から第2位置(手前側に配置される初期位置)に向けて変位可能な構成であり、
前記前操作把握手段は、前記停止操作手段の位置変位を前記前操作として把握する構成であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、前操作は停止操作手段の位置変位を伴う操作となり、単に停止操作手段に触れただけでは前操作とはならない。例えば、第1位置から第2位置に向けて変位させる停止操作手段を操作する操作態様として、変位させるための停止操作の前から停止操作手段に指を添えておき、操作タイミングに至った際にその添えた指で停止操作を行う操作態様も考えられる。その点、前操作把握手段を所謂タッチセンサ等のようにしてしまうと、上記のように停止操作手段に指を添えただけでそれが把握されてしまって、停止操作されるタイミングではなくても前操作として把握してしまうし、複数ある停止操作手段のうちの把握した停止操作手段が実際に操作されようとしたかどうかといった正確性も低下し得る。そこで、上記構成のようにすれば、前操作の把握をより正確に行うことが可能となる。
特徴C3.前記特定操作把握手段は、前記第1位置から前記第2位置に向けた変位を前記特定操作として把握し、
前記前操作把握手段は前記第2位置から前記第1位置に向けた変位を前記特定操作として把握する構成であることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定操作と前操作との変位方向が逆となる。このようにすることで、例えば、一方向への変位のうちの途中までを前操作、途中からを特定操作とするような構成と比較して、前操作と特別操作との判別を行いやすくなり、その判別のための処理構成を簡素化することができる。
特徴C4.前記前操作把握手段は、その後に前記特定操作把握手段により前記特定操作を把握されることとなる前記停止操作手段に対する前記前操作を把握することを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の停止操作手段を有する構成において、一の停止操作手段に対して行われた操作を、他の停止操作手段に行われる特定操作に対する前操作として把握するのではなく、当該他の停止操作手段に行われる特定操作に対する前操作は、当該他の停止操作手段に対して行われるものとなる。このようにすることで、複数の停止操作手段を有する構成において、一の停止操作手段に対する操作(前操作)が行われたのにも関わらず、予定/予測していた他の停止操作手段の特定操作が行われない、といった不都合が生じず、前操作と特定操作との関連性をより密なものとすることができる。
特徴C5.前記前操作把握手段により前記前操作の把握が行われたことに基づいて、所定の報知手段(補助表示部65)にて、前記前操作の把握に対応する特別報知を実行可能な特別報知実行手段(主制御装置301による特別報知用処理を実行する機能、表示制御装置81による特別報知実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定操作前、すなわち停止駆動制御が行われる前に、このまま操作を続ければ当該停止駆動制御が行われることを遊技者に把握させることができる。例えば、当該操作を続ければ有利となることを報知すれば、特定操作(停止操作)の完了前にその有利となることを認識できるため、悠々と当該停止操作を行うことが可能となる。また、例えば、当該操作を続ければ不利となることを報知すれば、特定操作(停止操作)を思い留まらせることができ、操作順序や操作タイミングの再考を促すことができる。
特徴C6.前記停止駆動制御手段による前記停止駆動制御が行われるタイミング又は順序によって、遊技者にとっての有利度が変化し得る構成であり、
前記特別報知実行手段は、前記前操作把握手段により把握された前記前操作に対応する前記周回体についての前記停止駆動制御が行われることにより、遊技者にとって不利となる事象が生じることに基づいて、前記特別報知を実行可能であることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者に不利な事象が生じることを事前に知らしめることができ、特定操作(停止操作)を思い留まらせることができる。このような不利な事象が生じることの報知は、従来であれば、操作時(操作後)に警告音等により行われることが一般的であり、遊技者は、その操作によって不利な事象が生じることは認識できるものの、当該操作を行ってしまった事実は覆しようがなく、実質的には、次の誤操作の発生を抑止する抑止効果しか見込めないものとなっていた。その点、上記構成では、前操作の時点で上記報知を行うため、操作順序や操作タイミングを変えて再度の操作を行うことが可能となり、今回の誤操作を解消させることが可能となる。
特徴C7.前記前操作把握手段により所定の前記停止操作手段に対する前記前操作が把握された場合、当該所定の前記停止操作手段とは異なる前記停止操作手段に対応する前記周回体の前記停止駆動制御を行わせることが可能であることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば、特徴C6のように、前操作に対応する特定操作によって周回体を停止してしまうと不利となる操作順序であったことを把握した場合、当該操作順序とは異なる操作順序にて他の周回体を停止させることが可能となる。このようにすることで、特別報知により再度の操作を促す実効性が担保される。
特徴C8.前記停止操作手段は、初期位置から操作位置に向けて変位可能な構成であり、
前記停止駆動制御手段は、
前記停止操作手段が前記初期位置から前記操作位置に向けて変位した場合に対応する前記周回体の停止駆動制御を行う第1停止手段(主制御装置301による停止ON処理を実行する機能)と、
前記停止操作手段が前記初期位置から前記操作位置に向けて変位した場合に対応する前記周回体の前記停止駆動制御を行わない一方、前記停止操作手段が前記操作位置から前記初期位置に向けて変位した場合には対応する前記周回体の前記停止駆動制御を行う第2停止手段(主制御装置301による停止OFF処理を実行する機能)と、
を備え、
前記前操作把握手段は、前記停止操作手段が前記初期位置から前記操作位置に向けて変位した第1情報(停止ON指令)に基づいて前記前操作が行われたとして把握するものであり、
前記特定操作把握手段は、前記停止操作手段が前記操作位置から前記初期位置に向けて変位した第2情報(停止OFF指令)に基づいて前記特定操作が行われたとして把握するものであることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段が初期位置から操作位置に向けて変位すると停止駆動制御が行われるという第1停止手段の構成を前提としたうえで、さらに第2停止手段を備えるため、初期位置から操作位置に向けて変位しても停止駆動制御が行われない一方で、操作位置から初期位置に向けて変位すると停止駆動制御が行われる場合がある。そして、特定操作把握手段は、この第2停止手段による停止駆動制御の契機となる特定操作を把握するものであり、前操作把握手段は、当該第2停止手段による停止駆動制御が行われる前操作を把握するものとなる。つまり、通常であれば停止操作に対応する変位を前操作が行われたもとし、その戻りの変位を停止操作に対応する変位とすることにより、従来からある停止操作手段の構成を利用して特徴B1の斬新な制御を行うことが可能となる。よって、遊技機の大きな設計変更を要さずに、特徴B1の優れた効果をそうすることができる。
なお、特徴C2との関係では、特徴C2における「第1位置」が「操作位置」に相当し、「第2位置」が「初期位置」に相当する。
特徴C9.前記第1情報に基づいて、前記停止操作手段の停止操作が行われたことを把握する停止操作把握手段(主制御装置301による通常時の停止ON処理を実行する機能)を備え、
前記第1停止手段は、前記停止操作把握手段により前記停止操作が行われたと把握されたことに基づいて対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行することを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段が初期位置から操作位置に変位する第1情報は、前操作が行われたとして把握される場合だけでなく、停止操作が行われたとして把握される場合もある。言い換えると、初期位置から操作位置に変位させるという停止操作が行われた場合に用いられる第1情報を利用して、前操作が行われたとして把握する。このようにすれば、停止操作手段の位置変位を把握する構成に関しても、従来からの停止操作手段の構成を利用することが可能となり、特徴C8の効果をより好適に奏することが可能となる。
特徴C10.前記第2停止手段は、前記初期位置から前記操作位置に向けて変位した場合に前記停止駆動制御を行わなかった前記停止操作手段が、前記操作位置から前記初期位置に変位した場合に、対応する前記周回体の前記停止駆動制御を行うことを特徴とする特徴C8又は特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、初期位置から操作位置に向けて変位させた停止操作手段が、当該操作位置から初期位置に戻るといった、一の停止操作手段における一連の変位を、前操作→特定操作とすることができる。このようにすることで、前操作が行われたのにも関わらずその後に特定操作が行われない、といった不都合を回避することができる。
特徴C11.前記停止操作手段を、前記操作位置から前記初期位置に向けて付勢する付勢手段(バネ42c~44c)を備えていることを特徴とする特徴C8乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段を初期位置から操作位置に向けて指等で操作した後は、その指を離すだけで、付勢手段による付勢力によって停止操作手段は操作位置から初期位置に自動復帰する。言い換えると、停止操作手段を初期位置から操作位置に向けて操作した後は、指等で押さえていなければ操作位置から初期位置に戻ることとなり、操作位置に保持されたまま放置される、といった事象が生じない。このようにすることで、特に特徴C10のような構成において、前操作が行われたのにも関わらず、その後、特定操作が行われないといった不都合を回避することができる。
特徴C12.前記前操作把握手段により前記前操作が把握されたことに基づいて、前記前操作に対応する前記周回体又は前記前操作に対応しない前記周回体の周回態様を、それまでの態様とは異なる態様にて周回させる特別制御を実行可能な特定制御手段(主制御装置301によるOFF時停止特別処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、前操作が把握されたことに基づいて、周回体の周回態様が変化する。これにより、特定操作を行ううえで、当該特定操作をそのまま行ってよいこと/悪いことを周回体の周回態様を通じて報知することが可能となるし、また、周回体の周回態様を変化させることで当該特定操作を行う操作の難易度も変化させることができる。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行する開始駆動制御手段(主制御装置301による回転開始処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置301による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する停止駆動制御手段(主制御装置301によるリール停止処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置301による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
各前記周回体の周回中であって、所定の前記停止操作手段が操作されている状況で、他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行を制限する第1制御を実行する第1手段(主制御装置301による重複操作有効フラグがセットされていない状況で停止指令対応処理を実行する機能)と、
各前記周回体の周回中であって、所定の前記停止操作手段が操作されている状況で、他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行を許容する第2制御を実行する第2手段(主制御装置301による重複操作有効フラグがセットされている状況で停止指令対応処理を実行する機能)と、
前記第1手段による前記第1制御及び前記第2手段による前記第2制御のいずれを実行するかを設定する設定手段(主制御装置301による重複操作有効フラグセット/クリアする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、一のゲーム中に複数の停止操作手段を操作して対応する周回体を停止させるうえで、一の停止操作手段を操作中に他の停止操作手段を操作しても当該他の停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が行われない場合と、当該他の停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が行われる場合とが生じるようになる。つまり、複数の停止操作手段の重複操作を無効とする場合と有効とする場合とがある。
複数の停止操作手段の重複操作を無効とする場合、処理構成の簡素化を図れるだけでなく、各停止操作手段の操作を一つずつ完了させて対応する周回体を停止させる、といったように停止操作を一つずつ丁寧に行わせ、誤操作を発生させないようにするメリットがある。一方、複数の停止操作手段の重複操作を有効とする場合、例えば、遊技時間が限られている場合等、急いでゲームを消化しようとするあまり、一の停止操作が完了しないまま他の停止操作を行った場合であっても、それが有効となるのであれば、重複操作を無効とする場合には誤操作となる操作が許容され、遊技者の被る不利益を解消することができる、といったメリットがある。
ここで、上記のように重複操作を有効とする場合、当該有効とする構成に慣れた遊技者としては、重複操作を無効とする構成よりも、より高速なゲーム消化を望むものと考えられる。この場合、例えば、押し込みボタン式の停止操作手段であれば、一の停止操作手段のボタンを初期位置から押し込んで停止操作した後、当該押し込んだボタンを初期位置に保持したままでも他の停止操作手段の操作が可能となるし、当該押し込んだボタンが初期位置に復帰するよりも早く他の停止操作手段の操作が可能となるため、復帰させるために手を離す操作が必要ない分だけ、当該他の停止操作手段の操作を早期に行うことができ、より高速なゲーム消化が可能となると考えられる。つまり、このボタンの復帰期間の分だけ、ゲームの高速消化が実現可能となる。
ところが、各周回体の停止駆動制御といった、停止させるタイミングが周回体の周回中の任意のタイミング(遊技者の操作タイミング)で発生する制御を、複数の周回体に対して重複して実行し得る構成とすると、処理負荷の増大化を回避するといった観点から好ましくない。そこで、通常であれば、一の停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御中は他の停止操作手段の操作を無効化する構成、すなわち、上記構成であれば、重複操作は有効としつつも停止駆動制御は重複して実施しない構成が好ましいと考えられる。しかし、このような構成とすると、以下のような弊害が生じ得る。例えば、各周回体の停止駆動制御としては、停止操作手段が操作された位置で周回体を停止させる場合のほか、所謂スベリ制御を伴って、停止操作手段が操作された位置とは異なる位置で周回体を停止させる場合があり、この停止操作と停止位置との差であるスベリ量は、各ゲームの抽選結果や、停止操作の位置やタイミングによって異なることが一般的である。そうすると、一の停止操作に基づく停止駆動制御が行われる期間の長さも、各ゲームの抽選結果や停止操作の位置・タイミングによって変化することになる。つまり、一の停止操作手段の停止操作に基づく停止駆動制御が開始されてから、他の停止操作手段の停止操作に基づく停止駆動制御に実行が有効となるまでの期間も各ゲームによって変化することになる。
そのため、上記のようなボタンの復帰期間の分だけ高速化が許容される、という極めて短い期間の高速化を許容する構成において、一のボタンを操作してから、当該復帰期間の開始タイミングまでの期間が各ゲームによって変化することなり、かえって誤操作を誘発させ兼ねないものとなり得る。かといって、停止駆動制御を重複して実施する構成は、処理負荷の面から好ましくないことは上述のとおりである。
そこで、上記のように、重複操作を無効とする構成と、重複操作を有効とする構成とを、あえて併せ持つようにしたことによって、例えば、重複操作を無効とする構成を前提としたうえでゲームの消化速度に慣れてもらい、その消化速度で操作した場合であっても、たまたま発生した重複操作を誤操作とせずに有効化する、といった構成とすることができ、誤操作の発生を未然に防止しつつも、発生した場合にはそれを救済することが可能となる。よって、停止操作手段の操作性を向上させることができる。
特徴D2.予め定められた所定条件が成立している否かを判定する条件判定手段(主制御装置301によるステップS3703の処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記条件判定手段により前記所定条件が成立していると判定されたゲームでは前記第2手段による前記第2制御の実行が許容されるように設定する一方、前記所定条件が成立していないと判定されたゲームでは前記第2手段による前記第2制御の実行が制限されるように設定することを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定条件が成立してないゲームでは、第2手段による重複操作を有効とする第2制御の実行が制限される。つまり、所定条件が成立していないゲームでは、重複操作が制限される第1制御が行われることとなり、当該重複操作が制限されるゲームにて操作性に慣れてもらい、重複操作が有効とされるゲームを限定的なものとして扱うことができる。
特徴D3.前記設定手段は、前記条件判定手段により前記所定条件が成立していると判定されたゲームにおいて、複数の前記停止操作手段のうちの第1の停止操作手段が操作されている状況(ステップS3707にて否定判定した場合)では、他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行を制限する前記第1制御を実行するようにし、複数の前記停止操作手段のうちの前記第1の停止操作手段とは異なる第2の停止操作手段が操作されている状況(ステップS3707にて肯定判定した場合)では、他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行を許容する前記第2制御を実行するように設定することを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、重複操作が有効となる場合とは、所定条件が成立したゲームであって、且つ、複数の停止操作手段のうちの第2の停止操作手段が操作されている状況としてより限定的なものとなる。詳しくは、所定条件が成立したゲームであっても、複数の停止操作手段のうちの第1の停止操作手段が操作されている状況では、重複操作は有効とはならない。このように、重複操作が有効となる状況をより限定的なものとすることにより、第2制御を例外的な救済措置という意味合いを強くし、遊技者に正確な操作を促すことが可能となる。
特徴D4.前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体の前記停止駆動制御が第1の順序で行われた場合に第1特典が前記特典付与手段により付与され、各前記周回体の前記停止駆動制御が前記第1の順序とは異なる第2の順序で行われた場合に前記第1特典よりも遊技者にとって有利となる第2特典が前記特典付与手段により付与されることとなる順序対応結果(押し順役)が設けられており、
前記設定手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果であることを前記所定条件のうちの一条件とし、前記停止駆動制御が行われた場合に前記第1の順序となる前記停止操作手段に対する操作を前記第1の停止操作手段に対する操作として、他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を制限する前記第1制御が行われるようにし、前記停止駆動制御が行われた場合に前記第2の順序となる前記停止操作手段に対する操作を前記第2の停止操作手段に対する操作として、他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を許容する前記第2制御が行われるように設定することを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選結果が周回体の停止順によって有利/不利が生じる順序対応結果であるゲームにおいて、有利側の停止順となる停止操作を行った場合には重複操作を制限する第1制御が行われるようにし、不利側の停止順となる停止操作を行った場合には重複操作を許容する第2制御が行われるようにする。これにより、遊技者にとって不利な状況が生じる場合に、例外的な救済措置として重複操作が許容されるようになる。また逆に、遊技者にとって有利な状況が生じる停止操作を行っている場合には重複操作が制限される。つまり、正しい順序で停止操作が行われている場合にまで、重複操作を許容するのではなく、誤った順序で停止操作が行われている場合にのみ重複操作を許容する構成とすることで、遊技者の得られる利益との関係で、救済を行うことが可能となる。
特徴D5.前記設定手段は、前記停止駆動制御が行われた場合に前記第2の順序となる前記停止操作手段に対する操作を前記第2の停止操作手段に対する操作とする場合、前記第1の順序となる前記停止操作手段に対する操作を前記他の停止操作手段の操作として、当該他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を許容する前記第2制御が行われるように設定することを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、本来であれば第1の順序で操作すべきであったところを、第2の順序で操作してしまった場合には、当該操作してしまった停止操作手段と、第1の順序で操作すべきであった停止操作手段との重複操作が許容される。このようにすることで、第1の順序で操作すべきであった停止操作手段に対応する周回体を、事後的に停止可能として第1の順序で停止させることが可能となる余地を残すことができる。
特徴D6.前記設定手段により前記停止駆動制御が行われた場合に前記第2の順序となる前記停止操作手段に対する操作を前記第2の停止操作手段に対する操作とされた場合、前記他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を先に実行し、前記第2の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を後から行うことが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
上記構成によれば、重複操作を有効としつつ、第2の順序ではなく第1の順序で周回体を停止させることができる。よって、遊技者に不利な状況が生じる場合に、例外的な救済措置とした意義を担保することができる。
特徴D7.前記設定手段は、記停止駆動制御が行われた場合に前記第2の順序となる前記停止操作手段に対する操作を前記第2の停止操作手段に対する操作とする場合、前記第1の順序となる前記停止操作手段とは異なる前記停止操作手段に対する操作に基づく前記停止駆動制御を制限する前記第1制御が行われるようにすることを特徴とする特徴D5又は特徴D6に記載の遊技機。
上記構成によれば、本来であれば第1の順序で操作すべきであったところを、第2の順序で操作してしまった場合には、当該操作してしまった停止操作手段と、第1の順序で操作すべきであった停止操作手段との重複操作を許容しつつ、第1の順序とは異なる順序となる停止操作手段との重複操作は制限する。このようにすることで、遊技者が不利な状況を生じにくくすることができる。
特徴D8.前記停止駆動制御手段は、前記設定手段により、前記第2手段による前記第2制御が実行されると設定された場合であっても、前記所定の停止操作手段が操作されたことに基づいて、前記他の停止操作手段の操作の有無に関わらず、前記所定の停止操作手段に対応する前記停止駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、重複操作を前提とせず、あくまで一の停止操作手段の操作に基づいて一の周回体の停止駆動制御を行うという構成に基づいて、遊技を進行させることができる。つまり、重複操作が有効となる場合に、重複操作を強要するものではなく、重複操作を行わない遊技も行うことを許容する。このようにすることで、遊技者が自らの操作によって遊技を進める、といった所謂スロットマシンの醍醐味を抹殺することなく、特徴D1の効果を奏することができる。
特徴D9.前記第2手段により前記第2制御が行われる場合であっても、前記所定の前記停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行中は、前記他の停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行は制限されることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、重複操作を有効としつつも、停止駆動制御は重複して行われることがないため、処理負荷の増大化を好適に回避することができる。
<特徴E群>
特徴E1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行する開始駆動制御手段(主制御装置301による回転開始処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置301による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する停止駆動制御手段(主制御装置301によるリール停止処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置301による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
各前記停止操作手段のうちの第1停止操作手段と当該第1停止操作手段とは異なる第2停止操作手段とのいずれもが操作されている特定状況が生じた場合、先に操作された側の前記第1停止操作手段に対応する前記周回体の停止駆動制御が実行されているか否かに関わらず、後から操作された側の前記第2停止操作手段に対応する前記周回体についての停止駆動制御を行うようにする特定制御を実行可能な特定手段(主制御装置301による停止OFF処理にてリール停止処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、複数の停止操作手段が同時に操作されている特定状況において、先に操作された側の第1停止操作手段に対応する周回体が停止しているか否かに関わらず、後に操作された側の第2停止操作手段に対応する周回体が停止する場合がある。このような構成としたことにより、例えば、先側の第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御の実行中であって対応する周回体の停止前に後側の第2停止操作手段が操作された場合に、対応する周回体の停止駆動制御を実行することが可能となる。よって、複数の停止操作手段の重複操作が有効な構成において、一の操作に基づく停止駆動制御中であっても他の停止駆動制御を行わせることが可能となる。
しかも、上記構成では、先側の第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が実行されていない場合であっても、後側の第2停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御を実行させることが可能となる。両停止操作手段が操作されている特定状況であるのにも関わらず、先側の第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が実行されていない場合とは、例えば、先側の第1停止操作手段の操作が誤操作であって、遊技機の仕様上かかる誤操作を無効操作として停止駆動制御を行わない構成等が考えられる。そして、上記構成では、このような第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が行われていない状況であって、後側の操作を有効操作として停止駆動制御を実行する構成とすれば、後側の操作を正しい操作として取り扱うことができ、無効操作と有効操作とが重複する場合であっても、それぞれの操作に基づく停止駆動制御を的確に行うことが可能となる。このようにすることで、停止操作手段の操作性を向上させることが可能となる。
特徴E2.前記特定手段は、前記特定制御として、前記第1停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の終了前に、前記第2停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御によって対応する前記周回体を停止させることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、例えば第1停止操作手段側の停止駆動制御として、所謂スベリ制御中であっても、第2停止操作手段側の停止駆動制御を行って、当該第1側のスベリ制御の完了前(第1側の停止前)に第2側の周回体を停止させることができる。つまり、特定状況として、第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が既に開始されている場合であっても、先に第2停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御を完了させることが可能となるし、特定状況として、第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御が開始されていない場合であれば、当該停止駆動制御の開始を待たずに、第2停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御を行うことが可能となる。このようにすることで、第2停止操作手段に対応する周回体を先に停止させることが可能となり、停止操作手段の操作性向上とともに、周回体の停止順序をも差し替えることが可能となる。
特徴E3.前記特定手段は、前記特定制御として、前記第1停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の開始前に、前記第2停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を開始することを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況において、第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御の開始を待たずに第2停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御を実行可能となる。つまり、第1停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御に対して後追いで第2停止操作手段の操作に基づく停止駆動制御を実行する構成と比較して、第2側の停止駆動制御が先に開始される構成となって、時間的なアドバンテージが生じるため、第2側の周回体を先に停止させることがより容易なものとなる。よって、特定制御として特殊な制御を要することなく、特徴E1や特徴E2の効果を奏することが可能となる。
特徴E4.所定状況における前記停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御の実行を制限することが可能な制限手段(主制御装置301によるステップS2903等にて肯定判定する処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記第1停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御が前記制限手段により制限されている状況で、前記第2停止操作手段の操作に基づく前記停止駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1停止操作手段と第2停止操作手段の操作が重複して実施されている特定状況において、第1停止操作手段側の停止駆動制御の実行は制限されるため、停止駆動制御同士が重複するわけではなく、処理負荷の増大化を招くことがない。よって、重複操作されている場合に、後から操作された側を優先して停止させるといった特定制御を、簡素な処理構成によって実現することが可能となる。
特徴E5.前記停止操作手段に対する停止操作は、第1操作(ON操作)と、当該第1操作の後に実施される操作であって当該第1操作とは異なる第2操作(OFF操作)とにより構成されており、
前記第1操作に基づいて前記停止駆動制御を実行する第1停止手段(主制御装置301による停止操作ON処理を実行する機能)と、
前記第2操作に基づいて前記停止駆動制御を実行する第2停止手段(主制御装置301による停止操作OFF処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止駆動制御が行われる契機操作を分けることで、停止駆動制御の重複が発生することが抑制される。また、契機操作を分けただけで、先側の停止操作が第1操作及び第2操作が完了した際には先側の周回体を停止させることができ、先側の第1停止操作手段を操作したのにも関わらず、対応する周回体が停止していない、といった事象が発生しにくくなる。よって、停止操作そのものを無効化してしまう構成と比較して、停止操作に対する応答性を低下させることなく、特徴E1の効果を奏することができ、操作性向上が図られる。
特徴E6.前記特定手段は、前記第1停止操作手段についての前記停止駆動制御を前記第2停止手段により行わせることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1停止操作手段側を第1操作の後に実施される第2操作に基づいて停止駆動制御が行われる構成としたため、第1操作が行われていても、第2操作が行われていない限り、第1停止操作手段側の停止駆動制御を開始しないようにすることができる。よって、両停止操作手段の操作が重複する場合であっても、第1停止操作手段の操作状況(第1操作までなのか、それとも第2操作までなのか)によって、第2停止操作手段側を先に停止駆動制御する、といった特定制御を好適に実現することが可能となる。
特徴E7.前記特定手段は、前記第2停止操作手段についての前記停止駆動制御を前記第1停止手段により行わせることを特徴とする特徴E5又は特徴E6に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作が重複する特定状況において、第2停止操作手段側については第2操作よりも先に行われる第1操作によって停止駆動制御が実施される。このようにすることで、第1停止操作手段と第2停止操作手段との操作が競合する場合であっても、第2停止操作手段側の停止駆動制御が先に実施される状況が生じやすくなる。
特徴E8.前記第1操作は前記停止操作手段を第1方向(後方)に変位させるものであり、前記第2操作は前記停止操作手段を前記第1方向とは異なる第2方向(前方)に変位させるものであることを特徴とする特徴E5乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者は第1操作として停止操作手段を第1方向に変位させた後、当該第1方向とは異なる第2方向に変位させる第2操作を行う必要がある。つまり、第1操作と第2操作とで、遊技者が停止操作手段に対して操作力を付与する方向が異なることになる。このようにすることで、第1停止操作手段と第2停止操作手段とを同時に操作しようとしても(第1操作と第2操作とを同時に行おうとしても)、その操作が異なるタイミングとなる可能性を高めることが可能となる。よって、停止駆動制御の開始タイミングが重複する事象をより少なくすることができる。
なお、上記構成についてより詳しくは、「前記停止操作手段の操作部(ボタン)を第1方向に変位させる」、「前記停止操作手段の前記操作部を前記第1方向とは異なる第2方向に変位させる」と表現してもよい。
特徴E9.前記第2方向は、前記第1方向の逆方向であることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴E8の効果をより好適に奏することができる。
特徴E10.予め定められた特定条件が成立しているか否かを判定する判定手段(主制御装置301による操作OFF有効フラグを確認する処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記特定状況において前記判定手段にて前記特定条件が成立していると判定されたことに基づいて前記特定制御を実行することを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、先に操作された停止操作手段よりも後に操作された停止操作手段に対応する周回体の停止駆動制御を優先して行うといった特定制御が、特定条件が成立している場合に限定される。特定条件とは、演出上、特定制御を行うようにすることが決定された場合であったり、誤操作が発生した場合の救済措置を行うようにすることが決定された場合が考えられる。このように特定制御を限定的なものとすることにより、通常時の停止操作手段の操作態様についてまでも変更を強要するわけではないので、従来通りの慣れた操作にて通常時の遊技を行わせることができる。よって、かえって操作性が低下してしまう事象を回避することができる。
<特徴F群>
特徴F1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行する開始駆動制御手段(主制御装置301による回転開始処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置301による抽選処理を実行する機能)と、
各前記周回体に対してそれぞれ設けられ、操作された場合に対応する前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する停止駆動制御手段(主制御装置301によるリール停止処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与することが可能な特典付与手段(主制御装置301による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記停止操作手段は、遊技者による操作によって、初期位置から操作位置に向けて変位し、その後、当該操作位置から前記初期位置に変位する構成であり、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記周回体の前記停止駆動制御が第1の順序で行われた場合に第1特典が前記特典付与手段により付与され、各前記周回体の前記停止駆動制御が前記第1の順序とは異なる第2の順序で行われた場合に前記第1特典とは異なる第2特典が前記特典付与手段により付与されることとなる順序対応結果(押し順役)が設けられており、
前記停止駆動制御手段は、前記停止操作手段が前記操作位置から前記初期位置に変位したことに基づいて対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行する特別停止手段(主制御装置301による停止操作OFF処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、停止駆動制御が行われる順序によって付与される特典が異なることとなる順序対応結果が設けられているため、当該順序対応結果当選ゲームにおいては、停止駆動制御を行わせる順序が遊技者にとっての有利度に大きく関与することになる。このようにすれば、停止操作手段の操作順序が上記有利度に関与することになり、遊技操作と有利度とが関連付けられた趣向に富んだ遊技性が実現される。ところが、例えば、停止操作手段の操作態様によっては、遊技者の意図しない順序で停止駆動制御が行われる場合もある。つまり、遊技者が停止操作手段を操作したと思っていても、実はその操作が受け付けられておらず、停止駆動制御が行われないまま次の停止操作手段の操作に移ってしまった場合等である。そこで、上記構成においては、初期位置から操作位置に向けて変位し、その後、操作位置から初期位置に変位する停止操作手段において、当該操作位置から初期位置に変位したことに基づいて停止駆動制御が行われる構成とし、停止操作手段の変位の中盤以降の変位が停止駆動制御の契機となるようにした。このようにしたため、停止操作手段を操作しても直ぐには停止駆動制御が行われないことを前提として各停止操作手段の操作を行うようになり、一つ一つの停止操作手段の操作をより確実に行わせることが可能となる。よって、上記のように意図しない順序で停止駆動制御が行われてしまって遊技者に不利益が生じる事象を、好適に回避することが可能となる。
特徴F2.前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果であるゲームにて、前記停止駆動制御の実行順序に関する順序報知(押し順報知)を、所定の報知手段にて実行可能な順序報知実行手段(表示制御装置81による押し順報知用処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果であるゲームにて前記順序報知実行手段による前記順序報知の実行頻度が相対的に高低となるように高報知状態(アタックモード)と低報知状態(通常モード)とが設定されており、
前記特別停止手段は、前記高報知状態にて前記停止駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序対応結果であるゲームにて所謂押し順ナビとしての順序報知が行われる場合があり、このような順序報知の実行頻度が高い高報知状態が設定されている。つまり、押し順ナビが行われていないゲームであれば順序対応結果であっても、停止駆動制御の順序が有利なものか不利なものかがわからないため、仮に意図しない順序で停止駆動制御が行われてしまったとしても、その意図しない順序をはじめから意図していたとしても得られる期待値は同等であるといえる。一方、押し順ナビが行われているゲームでは、停止駆動制御の順序と有利/不利とが明確に関連付けられるため、意図しない順序で停止駆動制御が行われてしまうと、意図した順序との期待値の差は大きくなる。
このような期待値の差が生じているのにも関わらず、押し順ナビが高頻度で発生する高報知状態においては、ゲームの消化を急ぐあまり停止操作を疎かにされる等によって、誤操作が発生しやすいのも実情である。そこで、このような押し順ナビが発生しやすい高報知状態にて、特徴F1に記載した特別停止手段による停止駆動制御が行われる構成とすれば、意図しない順序で停止駆動制御が行われてしまうことによる不利益の発生を効率的に抑止することができる。
特徴F3.前記順序報知実行手段による前記順序報知が行われるゲームでは、前記特別停止手段による前記停止駆動制御の実行を許容する一方、前記順序報知実行手段による前記順序報知が行われないゲームでは、前記特別停止手段による前記停止駆動制御の実行を制限する手段(主制御装置301による有効フラグ設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、順序報知が行われていないゲームにまで、前記特別停止手段による停止駆動制御が行われることを通じて有利な停止順序が把握されてしまう事象を好適に回避することができる。
特徴F4.前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果であるゲームにて、各前記周回体の前記停止駆動制御が第1の順序で行われた場合に前記第1特典として遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態へ移行させ、各前記周回体の前記停止駆動制御が前記第2の順序で行われた場合に前記第2特典として前記有利状態に移行させないようにする移行手段(主制御装置301によるRT状態処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止駆動制御の順序によって遊技者にとって有利な有利状態への移行の有無が変化する。つまり、順序対応結果であるゲームにて停止操作手段の操作の重要性が高くなる。このような遊技機に対して特徴F1の構成を適用すれば、特徴F1の効果をより効果的に発揮させることが可能となる。
特徴F5.前記抽選手段による抽選結果が前記順序対応結果であるゲームにて、各前記周回体の前記停止駆動制御が第2の順序で行われた場合に前記第2特典として遊技状態を遊技者にとって不利な不利状態へ移行させ、各前記周回体の前記停止駆動制御が前記第1の順序で行われた場合に前記第1特典として前記不利状態に移行させないようにする移行手段(主制御装置301によるRT状態処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止駆動制御の順序によって遊技者にとって不利な不利状態への移行の有無が変化する。つまり、順序対応結果であるゲームにて停止操作手段の操作の重要性がより高くなる。このような遊技機に対して特徴F1の構成を適用すれば、特徴F1の効果をより効果的に発揮させることが可能となる。
特徴F6.前記停止操作手段が前記初期位置から前記操作位置に変位したことに基づいて、所定の報知手段にて特別報知を実行する特別報知手段(主制御装置301による特別報知処理を実行する機能、表示制御装置81による特別報知実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段を初期位置から操作位置に変位させると、特別報知が実行されるため、停止操作手段の変位において、初期位置から操作位置までの変位が停止駆動制御を実行させるまでの前変位ではなく意味ある変位となる。このようにすることで、停止操作手段を初期位置から操作位置に変位させても、その変位を遊技機が受け付けていないと勘違いされる事象を回避することができる。
特徴F7.前記特別報知手段は、前記特別停止手段による前記停止駆動制御が行われるゲームにて前記特別報知を実行することを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作位置から初期位置に変位する際に停止駆動制御が行われるゲームでは、それ以前の初期位置から操作位置への変位にて特別報知が行われることになる。このようにすることで、操作位置から初期位置に変位することで停止駆動制御が行われるといった特殊な制御が行われることを、事前に認識させることが可能となる。
特徴F8.前記停止駆動制御手段は、前記停止操作手段が前記初期位置から前記操作位置に変位したことに基づいて対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行する手段(主制御装置301による停止操作ON処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作位置から初期位置に変位させたことに基づいて周回体を停止させることができるという構成を前提としたうえで、初期位置から操作位置に変位させたことに基づいても周回体を停止させることが可能となり、停止態様が多様化する。そして、状況に応じていずれを実行すべきかを選択するようすれば、例えば、特徴F5であれば、順序報知が行われていないゲームでは操作位置への変位に基づいて周回体を停止可能とする等して、各発明との関係で、それぞれ効果を好適に奏しつつ、周回体を停止させることができないといった不都合も生じないようにすることができる。
特徴F9.前記特別停止手段は、前記停止操作手段が前記初期位置から前記操作位置に変位したことに基づく前記停止駆動制御の実行が制限された場合に、当該停止操作手段が前記操作位置から前記初期位置に変位したことに基づいて対応する前記周回体の前記停止駆動制御を実行することを特徴とする特徴F8に記載の遊技機。
上記構成によれば、停止操作手段が初期位置から操作位置に変位した際に停止駆動制御が実行されない場合に、操作位置から初期位置に変位した際の停止駆動制御が行われる。このようにすれば、停止操作手段の変位の過程において、いずれかの変位にて停止駆動制御が行われることになり、停止操作手段を操作したのにも関わらず対応する周回体が停止しないといった不都合を解消することができる。
以下の特徴G群~I群に示す特徴は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機には、遊技に関する内部状態を可変設定する設定変更機能を備えたものがある(例えば特開2008-180917号公報参照)。このような遊技機では、設定キー等の操作部材をキー挿入孔等の挿入部に挿入し、所定操作を行うことで、遊技機の内部状態を変更することが可能となっている。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては、挿入部に不正にアクセスしようとする不正行為への対策について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴G群>
特徴G1.所定の操作部材(設定キー)の挿入及び引抜きを可能とする挿入部(設定キー挿入部601)を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
前方に開放された筐体(筐体11)と、
前記筐体の前面開口部(前面開口部11h)を開閉する扉体(前面扉12)と、
前記筐体内に設けられ、遊技に関する制御を行う制御基板(主制御基板311)を基板ケース(基板ケース312)に収容してなる制御手段(主制御装置301、主制御基板装置310)と、
を備え、
前記制御手段の側面(右側側面部631、左側側面部634、上側側面部635、下側側面部636)のうち所定側面(右側側面部631)には前記挿入部が設けられており、
前記筐体内には、前記制御手段の前記所定側面に対向可能となる対向部(係合片335)が設けられており、
前記制御手段は、前記対向部が前記挿入部に対向する第1位置(設置位置)と、前記対向部が前記挿入部に対向しない第2位置(回動位置)とに回動可能となっていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第1位置にある場合、対向部が挿入部に対向する結果、対向部により挿入部が覆われて挿入部へのアクセスが規制される。これにより、挿入部への不正アクセスが困難化され、不正行為が抑制される。また、上記構成では、制御手段が第2位置にある場合、挿入部が対向部と非対向の状態となり、挿入部へのアクセスが許容される。これにより、ホール作業者が正規に内部状態を変更したい場合に、挿入部に操作部材を挿入することが可能になる。不正の場合も制御手段を第2位置とすれば挿入部へのアクセスが可能となるが、不正行為者にとっては制御手段を回動させる手間が増えるため、不正を行いにくくなる。つまり、本構成によれば、正規の変更操作を許容しながらも、挿入部への不正アクセスを抑制することが可能になる。
特徴G2.前記制御手段は、前記筐体内において前記筐体の奥面部(背板11cの内壁面部)に設けられており、
前記第1位置及び前記第2位置の少なくとも一方において前記所定側面が遊技機前後方向に延びていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段が筐体内の奥側に位置するとともに、制御手段が第1位置にある状況において所定側面が遊技機前後方向に延びるため、正面からの挿入部の視認性を低下させることができる。これにより、目視による挿入部の位置確認を困難化することができ、不正行為の抑止効果が高められる。なお、遊技機前後方向に延びるとは、遊技機前後方向に長さを有することを意味し、遊技機前後方向が長手であることまで求めるものではない。
特徴G3.前記制御手段は、前記第1位置で前記奥面部に当接又は近接対向し、前記第2位置で前記奥面部から離れるように前記前面開口部側に回動可能となっていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
上記構成では、挿入部へのアクセスが規制される第1位置が筐体内における遊技機前後方向の最奥の位置となるため、挿入部への不正アクセスがさらに行いにくくなり、不正行為の抑止効果を高めることができる。その上で、制御手段を前面開口部側(手前側)に回動可能とし、挿入部を前面開口部側に移動させてアクセスを許容する構成としたため、前面開口部からの挿入操作が行いやすくなり、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性が向上する。つまり、本構成によれば、正面からの挿入部の視認性を低下させて不正行為の抑止を図りつつも、ホール作業者が操作する場合の作業性に配慮した構成とできる。
特徴G4.前記所定側面に、前記操作部材を前記挿入部に案内する案内部(凹部625、凹部706)が設けられていることを特徴とする特徴G2又はG3に記載の遊技機。
正面からの挿入部の視認性を低下させた場合、不正行為を抑止できる反面、ホール作業者が変更操作を行う場合に操作部材の挿入操作が行いにくくなるおそれがある。この点、本構成によれば、制御手段における挿入部の設置面に案内部を設けたため、ホール作業者が変更操作を行う場合に操作部材を挿入部に案内することができる。これにより、ホール作業者の作業性を改善することができる。
特徴G5.前記所定側面において、前記制御手段の前面部(前面部632)よりも後面部(後面部633)側となる位置に、前記案内部としての凹部(凹部625、凹部706)が形成されていることを特徴とする特徴G4に記載の遊技機。
上記構成では、制御手段における挿入部の設置面に、操作部材を挿入部に案内する凹部が設けられている。この場合、挿入部の視認性が低下している状況であっても、操作部材を上記設置面上で移動させるなどすれば、操作部材が凹部に引っ掛かり挿入部へと案内される。これにより、挿入操作がアシストされ、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性が改善される。また、本構成では、凹部が制御手段の前面部よりも後面部側となる位置に形成され、正面から凹部が見えにくくなっている。これにより、凹部が目印となって不正行為者により挿入部の位置が容易に察知されることを抑制できる。つまり、本構成によれば、凹部の存在により正規の変更操作時の作業性を改善しつつも、それによって不正行為の抑止効果が相殺されることを抑制できる。
特徴G6.前記挿入部が前記凹部の底部に配置されていることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作部材が凹部内に入り込むことで自然と挿入部に案内され、ホール作業者が変更操作を行う場合の挿入操作を容易化することができる。
特徴G7.前記制御手段は、前記基板ケースが組み付けられることで前記基板ケースを保持する保持部(可動ベース部321)を備えており、
前記挿入部は、前記所定側面において前記基板ケースに設けられており、
前記基板ケースにおける前記挿入部の設置面には、前記保持部の少なくとも一部が前記基板ケースの外側から重複しており、
前記保持部において前記設置面と重複する領域には、前記挿入部と対向するようにして貫通部(ホルダ側設定キー用開口部621)が形成されており、前記貫通部により前記凹部の少なくとも一部が形成されることを特徴とする特徴G5又はG6に記載の遊技機。
上記構成では、基板ケースを保持部により保持する構成であるため、保持部との組み付けを解除することで基板ケースを筐体内から取り出すことができ、基板ケースの検査等を適切に行うことが可能になる。かかる構成において、基板ケースに挿入部を設けるとともに、挿入部と対向するように保持部に貫通部を形成し、貫通部により凹部の少なくとも一部が形成される構成としたため、保持部の厚みを利用して凹部を深くすることができ、凹部による操作部材の案内機能を強化することが可能になる。
特徴G8.前記操作部材は、板状先端部を有する操作キーであり、
前記挿入部は、前記操作キーが挿入される長尺状の挿入孔(キー挿入孔601b)を有しており、
前記制御手段が前記第2位置にある場合に、前記挿入孔が縦向きとなることを特徴とする特徴G2乃至G7のいずれかに記載の遊技機。
正面からの所定側面の視認性を低下させた場合、不正行為を抑止できる反面、ホール作業者が変更操作を行う場合に操作キーの挿入操作が行いにくくなるおそれがある。この点、本構成によれば、制御手段が第2位置にある場合に挿入孔が縦向きとなるため、ホール作業者が設定キーを手に持って挿入部に挿入させる場合において、挿入孔が横向きとなる場合に比べて挿入操作を容易化することができる。
なお、本特徴を特徴G2に適用した場合は、特徴G2の「前記第1位置及び前記第2位置の少なくとも一方において」を「少なくとも前記第2位置において」と読み替えることができる。
特徴G9.前記所定操作として、前記挿入部に前記操作部材が挿入された状態で、前記操作部材が所定方向に回動操作されることを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
上記構成によれば、操作キーの挿入孔が縦向きであることから、ホール作業者が操作キーを手に持って回動させる場合において、挿入孔が横向きである場合に比べて、その操作利便性が良いものとなる。つまり、正面からの挿入孔の視認性が低下している状況であっても操作キーの回動操作を容易に行うことができる。
特徴G10.前記所定側面において前記挿入部よりも前記前面開口部側となる所定部(側壁部325の前端部325a)には、前記所定側面と交差する方向に延び且つ前記制御手段の外方に突出する突出部(鍔部361)が設けられていることを特徴とする特徴G2乃至G9のいずれかに記載の遊技機。
挿入部が設けられる所定側面が遊技機前後方向に延びているところ、当該所定側面において挿入部よりも前側(前面開口部側)となる部分に、所定側面と交差する方向に延び且つ前記制御手段の外方に突出する突出部を設けた構成となっている。この場合、挿入部に対する前方(前面開口部側)からのアクセスを突出部により阻害することができ、挿入部への不正アクセスを抑制することが可能になる。
特徴G11.前記制御手段は、前記基板ケースが組み付けられることで前記基板ケースを保持する保持部(可動ベース部321)を備えており、
前記挿入部は、前記所定側面において前記基板ケースに設けられており、
前記保持部は、前記所定側面において前記基板ケースの前記挿入部を含む部分に重なる重なり部(側壁部325)を有し、
前記重なり部において前記挿入部よりも前記前面開口部側となる所定部(側壁部325の前端部325a)に、前記突出部(鍔部361)が設けられていることを特徴とする特徴G10に記載の遊技機。
基板ケースを保持部により保持する構成であるため、保持部との組み付けを解除することで基板ケースを筐体内から取り出すことができ、基板ケースの検査等を適切に行うことが可能になる。かかる構成において、保持部が基板ケースの挿入部を含む部分に重なる重なり部を有し、重なり部において挿入部よりも前側となる部分に突出部を設ける構成としたため、保持部を活用して突出部を設けることが可能になる。
特徴G12.前記筐体内には、前記第1位置にある前記制御手段と係合し、前記制御手段を前記第1位置に保持可能な係合部(係合片335)が設けられており、
前記制御手段が前記第1位置にある場合に前記係合部が前記挿入部に対向し、前記係合部により前記対向部が構成されることを特徴とする特徴G1乃至G11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段を第2位置に回動させるのに先立ち、係合部の係合を解除する必要が生じるため、不正行為を行う場合の手間が増大し、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。また、制御手段が第1位置にある場合に係合部が挿入部と対向する構成としたため、制御手段の保持と挿入部の防御とを一の部材で行うことができ、部品点数の低減や構成の簡単化を図ることができる。
特徴G13.前記制御手段を回動可能に支持する支持部(固定ベース部331)を備え、
前記支持部に前記対向部が設けられていることを特徴とする特徴G1乃至G12のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段が回動する場合の制御手段の位置が支持部により規定されるところ、その支持部に対向部が設けられることで、対向部と挿入部との位置関係を安定させることができる。これにより、第1位置及び第2位置の各位置における対向部及び挿入部間の位置ずれが抑制され、不正行為の抑止効果が低下したり、正規の変更操作時に挿入操作が行いにくくなったりすることが抑制される。
特徴G14.前記挿入部は、前記所定側面において前記制御手段の回動基端部と回動先端部とのうち前記回動基端部寄りに設けられていることを特徴とする特徴G1乃至G13のいずれかに記載の遊技機。
内部状態の変更に制御手段の回動操作を不可欠とすることで、不正行為を抑止できる反面、そのような操作が不要な場合と比べると、ホール作業者が変更操作を行う際の作業性を低下させるおそれがある。このような状況の下、上記構成では、挿入部を制御手段の回動基端部に寄せて配置し、挿入部と制御手段の軸支部との距離を短くする構成としたため、操作部材を挿入部に挿入して所定操作を行う場合の制御手段のがたつきが抑制される。これにより、制御手段を安定させて作業を進めることができ、ホール作業者の作業性を改善することができる。
特徴G15.前記制御手段は、前記第1位置で前記筐体の奥面部に当接又は近接対向し、前記第2位置で前記奥面部から離れるように遊技機左右方向に延びる回動軸を中心として前記前面開口部側に回動可能となっており、
前記所定側面は前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれで遊技機前後方向に延びており、
前記挿入部は、前記所定側面において前記制御手段の前面部と後面部とのうち前記前面部寄りに設けられていることを特徴とする特徴G1乃至G14のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、制御手段が前面開口部側への回動で第2位置となり、且つ、挿入部が所定側面において制御手段の前面部寄りに配置される。このため、制御手段を第2位置に回動させた場合において、挿入部が制御手段の後面部に寄せて配置される場合や制御手段の厚み方向における中央に配置される場合に比べ、挿入部の位置を前面開口部に近付けることができる。これにより、前面開口部からの挿入操作が行いやすくなり、ホール作業者の作業性を改善することができる。
なお、本特徴は上記特徴G14に適用することで特に有益となる。すなわち、挿入部を制御手段の回動基端部寄りに配置した場合は、制御手段を第2位置に回動させた場合の挿入部の前方移動量が少なく、挿入部の位置が筐体の前面開口部から遠くなるおそれがある。このような中でも、挿入部を制御手段の前面部寄りとすることで、挿入部が前面開口部に近付きやすくなり、挿入操作を行いやすくできる。
特徴G16.前記制御手段は、前記第1位置と前記第2位置との間の回動範囲内で回動可能となっており、
前記第2位置以外での前記挿入部への前記操作部材の挿入を規制する規制部(規制部701)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G15のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、挿入部にアクセスするには、制御手段を第2位置まで回動させることが強いられることになり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。なお、規制部は対向部と一体に設けられてもよいし、対向部とは別に設けられてもよい。
特徴G17.前記扉体の裏面部には、前記扉体が閉鎖状態である場合に前記筐体内に入り込み、前記第1位置の前記制御手段と対向することで、前記制御手段が前記第2位置まで回動することを規制する第2規制部(規制用突出部821)が設けられていることを特徴とする特徴G16に記載の遊技機。
上記構成では、筐体が扉体により閉鎖されている場合に、扉体の裏面部に設けられた第2規制部により制御手段が第2位置まで回動することが規制される。挿入部にアクセスするには制御手段を第2位置まで回動させる必要があるところ、本構成によれば、その事前操作として扉体を開放し、第2規制部による回動規制を取り除く必要が生じる。すなわち、不正行為に際して扉体の開放が不可欠となり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
特徴G18.前記制御手段が前記第2位置にある場合に、前記制御手段の少なくとも一部が前記前面開口部よりも前記筐体の前方に配置されることを特徴とする特徴G16又はG17に記載の遊技機。
挿入部にアクセスするには制御手段を第2位置まで回動させる必要があるところ、上記構成によれば、扉体を閉鎖した状態で制御手段を回動させようとした場合に、制御手段が扉体と干渉することで、第2位置まで回動させることができなくなる。その結果、回動の事前操作として扉体を開放する必要が生じ、制御手段を不正に回動することが困難化する。なお、本特徴を特徴G17に適用した場合には、扉体をより大きく開放させることが強いられるものとなり、不正行為の抑止効果を高める上で有利となる。
特徴G19.前記制御手段が回動した場合又は前記第2位置にある場合に、所定報知を行う報知手段を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G18のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、挿入部へのアクセスが可能な状態にあることを周囲に知らしめることができる。故に不正行為を行いにくい状態となり、不正行為の抑止効果が高められる。
特徴G20.前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で、所定の変更用操作部(リセットスイッチ602)を操作することにより、前記内部状態の変更が可能となる構成となっており、
前記所定側面は少なくとも前記第2位置において遊技機側方を向いており、
前記変更用操作部は、前記所定側面に設けられ、且つ、前記第2位置において前記挿入部よりも前記前面開口部側となる位置に配置されていることを特徴とする特徴G1乃至G19のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第2位置である場合に、変更用操作部を挿入部よりも前面開口部側に位置させることができる。これにより、変更用操作部に対する操作が、挿入部に挿入された操作部材により阻害されることが抑制され、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性を改善することが可能になる。
特徴G21.所定の操作部材(設定キー)の挿入及び引抜きを可能とする挿入部(設定キー挿入部601)を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
遊技に関する制御を行う制御基板(主制御基板311)を基板ケース(基板ケース312)に収容してなる制御手段(主制御装置301、主制御基板装置310)を備え、
前記制御手段の側面(右側側面部631、左側側面部634、上側側面部635、下側側面部636)のうち所定側面(右側側面部631)には前記挿入部が設けられており、
前記制御手段の前記所定側面に対向可能となる対向部(係合片335)が設けられており、
前記制御手段は、前記対向部が前記挿入部に対向する第1位置(設置位置)と、前記対向部が前記挿入部に対向しない第2位置(回動位置)とに回動可能となっていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第1位置にある場合、対向部が挿入部に対向する結果、対向部により挿入部が覆われて挿入部へのアクセスが規制される。これにより、挿入部への不正アクセスが困難化され、不正行為が抑制される。また、上記構成では、制御手段が第2位置にある場合、挿入部が対向部と非対向の状態となり、挿入部へのアクセスが許容される。これにより、ホール作業者が正規に内部状態を変更したい場合に、挿入部に操作部材を挿入することが可能になる。不正の場合も制御手段を第2位置とすれば挿入部へのアクセスが可能となるが、不正行為者にとっては制御手段を回動させる手間が増えるため、不正を行いにくくなる。つまり、本構成によれば、正規の変更操作を許容しながらも、挿入部への不正アクセスを抑制することが可能になる。
なお、特徴G21に対して上記特徴G1~G20のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴H群>
特徴H1.所定の操作部材(設定キー)の挿入及び引抜きを可能とする挿入部(設定キー挿入部601)を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
前方に開放された筐体(筐体11)と、
前記筐体の前面開口部(前面開口部11h)を開閉する扉体(前面扉12)と、
前記筐体内に設けられ、遊技に関する制御を行う制御基板(主制御基板311)を基板ケース(基板ケース312)に収容してなる制御手段(主制御装置301、主制御基板装置310)と、
を備え、
前記制御手段は、前記筐体内における第1位置(設置位置)と、前記第1位置とは異なる第2位置(回動位置)とに回動可能となっており、
前記筐体内には、前記第1位置にある前記制御手段と係合し、前記制御手段を前記第1位置に保持可能な係合部(係合片335)が設けられており、
前記制御手段と前記係合部とが係合した場合に前記制御手段において前記係合部により覆われる領域に、前記挿入部が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第1位置にある場合、挿入部が係合部により覆われて挿入部へのアクセスが規制される。しかも、制御手段は係合部により第1位置に保持されるため、挿入部にアクセスするには、係合を解除した後、制御手段を第2位置に回動させる必要が生じ、不正行為者にとっては手間が増える。このため、不正を行いにくくなる。一方、ホール作業者が正規に内部状態を変更する場合も、係合を解除し、制御手段を第2位置に回動させる必要があるが、これらの操作は人目を避ける必要がないため、簡単に行うことができる。つまり、本構成によれば、正規の変更操作を許容しながらも、挿入部への不正アクセスを抑制することが可能になる。
また、挿入部を係合部により覆う構成としたことで、例えば、不正行為者が筐体内を視認した場合に挿入部を見つけにくくすることができる。すなわち、不正行為者が覆い部(係合部)を発見しても、制御手段を第1位置に保持することを目的とした係合部材があるに過ぎないと認識しやすく、挿入部を連想しにくくなる。つまり、制御手段の位置保持機能を有する係合部を、挿入部を覆う覆い部としても兼用することで、係合部によって挿入部をカモフラージュすることができる。加えて、制御手段の保持と挿入部の防御とを一の部材で賄うことができ、部品点数の低減や構成の簡単化に寄与することもできる。
特徴H2.前記係合部において少なくとも前記挿入部を覆う部分が不透明であることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成によれば、挿入部が係合部によって覆われる場合に、挿入部の視認性を低下させることができる。これにより、挿入部をより見つけにくくすることができる。
特徴H3.前記制御手段を回動可能に支持する支持部(固定ベース部331)を備え、
前記支持部に前記係合部が設けられていることを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段が回動する場合の制御手段の位置が支持部により規定されるところ、その支持部に係合部を設けることで、係合部と挿入部との位置関係を安定させることができる。これにより、第1位置及び第2位置の各位置における係合部及び挿入部間の位置ずれが抑制され、不正行為の抑止効果が低下したり、正規の変更操作時に挿入操作が行いにくくなったりすることが抑制される。
特徴H4.前記制御手段は、前記筐体内において前記筐体の奥面部(背板11cの内壁面部)に設けられており、
前記挿入部は、前記制御手段の側面(右側側面部631、左側側面部634、上側側面部635、下側側面部636)のうち所定側面(右側側面部631)に設けられており、
前記第1位置及び前記第2位置の少なくとも一方において前記所定側面が遊技機前後方向に延びていることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段が筐体内の奥側に位置するとともに、挿入部が配置される制御手段の所定側面が遊技機前後方向に延びるため、正面からの挿入部の視認性を低下させることができる。これにより、目視による挿入部の位置確認を困難化することができ、不正行為の抑止効果が高められる。なお、遊技機前後方向に延びるとは、遊技機前後方向に長さを有することを意味し、遊技機前後方向が長手であることまで求めるものではない。
特徴H5.前記制御手段は、前記第1位置で前記奥面部に当接又は近接対向し、前記第2位置で前記奥面部から離れるように前記前面開口部側に回動可能となっていることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
上記構成では、挿入部へのアクセスが規制される第1位置が筐体内における遊技機前後方向の最奥の位置となるため、挿入部への不正アクセスがさらに行いにくくなり、不正行為の抑止効果を高めることができる。その上で、制御手段を前面開口部側(手前側)に回動可能とし、挿入部を前面開口部側に移動させてアクセスを許容する構成としたため、前面開口部からの挿入操作が行いやすくなり、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性が向上する。つまり、本構成によれば、正面からの挿入部の視認性を低下させて不正行為の抑止を図りつつも、ホール作業者が操作する場合の作業性に配慮した構成とできる。
特徴H6.前記所定側面に、前記操作部材を前記挿入部に案内する案内部(凹部625、凹部706)が設けられていることを特徴とする特徴H4又はH5に記載の遊技機。
正面からの挿入部の視認性を低下させた場合、不正行為を抑止できる反面、ホール作業者が変更操作を行う場合に操作部材の挿入操作が行いにくくなるおそれがある。この点、本構成によれば、制御手段における挿入部の設置面に案内部を設けたため、ホール作業者が変更操作を行う場合に操作部材を挿入部に案内することができる。これにより、ホール作業者の作業性を改善することができる。
特徴H7.前記所定側面において、前記制御手段の前面部よりも後面部側となる位置に、前記案内部としての凹部(凹部625、凹部706)が形成されていることを特徴とする特徴H6に記載の遊技機。
上記構成では、制御手段における挿入部の設置面に、操作部材を挿入部に案内する凹部が設けられている。この場合、挿入部の視認性が低下している状況であっても、操作部材を上記設置面上で移動させるなどすれば、操作部材が凹部に引っ掛かり挿入部へと案内される。これにより、挿入操作がアシストされ、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性が改善される。また、本構成では、凹部が制御手段の前面部よりも後面部側となる位置に形成され、正面から凹部が見えにくくなっている。これにより、凹部が目印となって不正行為者により挿入部の位置が容易に察知されることを抑制できる。つまり、本構成によれば、凹部の存在により正規の変更操作時の作業性を改善しつつも、それによって不正行為の抑止効果が相殺されることを抑制できる。
特徴H8.前記操作部材は、板状先端部を有する操作キーであり、
前記挿入部は、前記操作キーが挿入される長尺状の挿入孔(キー挿入孔601b)を有しており、
前記制御手段が前記第2位置にある場合に、前記挿入孔が縦向きとなることを特徴とする特徴H4乃至H7のいずれかに記載の遊技機。
正面からの所定側面の視認性を低下させた場合、不正行為を抑止できる反面、ホール作業者が変更操作を行う場合に操作キーの挿入操作が行いにくくなる。この点、本構成によれば、制御手段が第2位置にある場合に挿入孔が縦向きとなるため、キー挿入操作を容易化することができる。
なお、本特徴を特徴H4に適用した場合は、特徴H4の「前記第1位置及び前記第2位置の少なくとも一方において」を「少なくとも前記第2位置において」と読み替えることができる。
特徴H9.前記制御手段は、前記第1位置で前記筐体の奥面部に当接又は近接対向し、前記第2位置で前記奥面部から離れるように遊技機左右方向に延びる回動軸を中心として前記前面開口部側に回動可能となっており、
前記所定側面は前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれで遊技機前後方向に延びており、
前記挿入部は、前記所定側面において前記制御手段の前面部と後面部とのうち前記前面部寄りに設けられていることを特徴とする特徴H4乃至H8のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、制御手段が前面開口部側への回動で第2位置となり、且つ、挿入部が所定側面において制御手段の前面部寄りに配置される。このため、制御手段を第2位置に回動させた場合において、挿入部が制御手段の後面部に寄せて配置される場合や制御手段の厚み方向における中央に配置される場合に比べ、挿入部の位置を前面開口部に近付けることができる。これにより、前面開口部からの挿入操作が行いやすくなり、ホール作業者の作業性を改善することができる。
特徴H10.前記制御手段は、前記第1位置と前記第2位置との間の回動範囲内で回動可能となっており、
前記第2位置以外での前記挿入部への前記操作部材の挿入を規制する規制部(規制部701)を備えていることを特徴とする特徴H1乃至H9のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、挿入部にアクセスするには、制御手段を第2位置まで回動させることが強いられることになり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。なお、規制部は対向部と一体に設けられてもよいし、対向部とは別に設けられてもよい。
特徴H11.前記扉体の裏面部には、前記扉体が閉鎖状態である場合に前記筐体内に入り込み、前記第1位置の前記制御手段と対向することで、前記制御手段が前記第2位置まで回動することを規制する第2規制部(規制用突出部821)が設けられていることを特徴とする特徴H10に記載の遊技機。
上記構成では、筐体が扉体により閉鎖されている場合に、扉体の裏面部に設けられた第2規制部により制御手段が第2位置まで回動することが規制される。挿入部にアクセスするには制御手段を第2位置まで回動させる必要があるところ、本構成によれば、その事前操作として扉体を開放し、第2規制部による回動規制を取り除く必要が生じる。すなわち、不正行為に際して扉体の開放が不可欠となり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
特徴H12.所定の操作部材(設定キー)の挿入及び引抜きを可能とする挿入部(設定キー挿入部601)を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
遊技に関する制御を行う制御基板(主制御基板311)を基板ケース(基板ケース312)に収容してなる制御手段(主制御装置301、主制御基板装置310)を備え、
前記制御手段は、第1位置(設置位置)と、前記第1位置とは異なる第2位置(回動位置)とに回動可能となっており、
前記第1位置にある前記制御手段と係合し、前記制御手段を前記第1位置に保持可能な係合部(係合片335)が設けられており、
前記制御手段と前記係合部とが係合した場合に前記制御手段において前記係合部により覆われる領域に、前記挿入部が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第1位置にある場合、挿入部が係合部により覆われて挿入部へのアクセスが規制される。しかも、制御手段は係合部により第1位置に保持されるため、挿入部にアクセスするには、係合を解除した後、制御手段を第2位置に回動させる必要が生じ、不正行為者にとっては手間が増える。このため、不正を行いにくくなる。一方、ホール作業者が正規に内部状態を変更する場合も、係合を解除し、制御手段を第2位置に回動させる必要があるが、これらの操作は人目を避ける必要がないため、簡単に行うことができる。つまり、本構成によれば、正規の変更操作を許容しながらも、挿入部への不正アクセスを抑制することが可能になる。
また、挿入部を係合部により覆う構成としたことで、不正行為者が挿入部を見つけにくくすることができる。すなわち、不正行為者が覆い部(係合部)を発見しても、制御手段を第1位置に保持することを目的とした係合部材があるに過ぎないと認識しやすく、挿入部を連想しにくくなる。つまり、制御手段の位置保持機能を有する係合部を、挿入部を覆う覆い部としても兼用することで、係合部によって挿入部をカモフラージュすることができる。加えて、制御手段の保持と挿入部の防御とを一の部材で賄うことができ、部品点数の低減や構成の簡単化に寄与することもできる。
なお、特徴H12に対して上記特徴H1~H11のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴I群>
特徴I1.所定の操作部材(設定キー)の挿入及び引抜きを可能とする挿入部(設定キー挿入部601)を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
前方に開放された筐体(筐体11)と、
前記筐体の前面開口部(前面開口部11h)を開閉する扉体(前面扉12)と、
前記筐体内に設けられ、遊技に関する制御を行う制御基板(主制御基板311)を基板ケース(基板ケース312)に収容してなる制御手段(主制御装置301、主制御基板装置310)と、
を備え、
前記制御手段には前記挿入部が設けられ、
前記制御手段は、前記挿入部が前記筐体の天井面部(天井面11f)、内壁面部(背板11c、右側板11e、左側板11dの各内面)及び底面部(底面部11g)のいずれかである所定内面部(天井面11f)と近接対向する第1位置(設置位置)と、前記挿入部が前記所定内面部から離れる第2位置(回動位置)とに回動可能となっていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第1位置にある場合、挿入部が筐体の所定内面部に近接対向し、それによって挿入部へのアクセスが規制される。これにより、挿入部への不正アクセスが困難化され、不正行為が抑制される。また、上記構成では、制御手段が第2位置にある場合、挿入部が筐体の所定内面部から離間することで、挿入部へのアクセスが許容される。これにより、ホール作業者が正規に内部状態を変更したい場合に、挿入部に操作部材を挿入することが可能になる。不正の場合も制御手段を第2位置とすれば挿入部へのアクセスが可能となるが、不正行為者にとっては制御手段を回動させる手間が増えるため、不正を行いにくくなる。つまり、本構成によれば、正規の変更操作を許容しながらも、挿入部への不正アクセスを抑制することが可能になる。また、筐体の内面を活用するため、簡単な構成で不正対策を講じることが可能になる。
特徴I2.前記制御手段が前記第1位置にある場合に、前記挿入部が設けられる前記制御手段の所定部(上側側面部635)と前記所定内面部との距離(La)が前記操作部材の挿入方向の長さ(Lb)よりも短くなっていることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段の所定部と筐体の所定内面部との距離が操作部材の全長よりも短くなっているため、例えば、不正行為者が操作部材を複製して挿入部にアクセスしようとしても、操作部材が所定部と所定内面部との間に入りにくく、挿入部に操作部材を指し込むことが困難となる。これにより、不正行為の抑止効果が高められる。
特徴I3.前記制御手段が前記第1位置にある場合に、前記距離が前記挿入部に対する前記操作部材の挿入長(Lc)よりも短くなっていることを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段が第1位置にある状況下での挿入操作が一層困難化するため、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
特徴I4.前記制御手段は、遊技機前後方向に回動可能であり、前記第1位置から前記前面開口部側に回動することで前記第2位置となることを特徴とする特徴I1乃至I3のいずれかに記載の遊技機。
内部状態の変更に制御手段の回動操作を不可欠とすることで、不正行為を抑止できる反面、そのような操作が不要な場合と比べると、ホール作業者が変更操作を行う際の作業性を低下させるおそれがある。このような状況の下、上記構成では、制御手段を前面開口部側(手前側)に回動させることで第2位置となる構成としたため、制御手段の回動に伴い挿入部が前面開口部に向けて移動する。このため、前面開口部からの挿入操作が行いやすくなり、ホール作業者が変更操作を行う場合の作業性を改善することができる。
特徴I5.前記制御手段は、前記挿入部が設けられる前記制御手段の所定部(上側側面部635)を回動先端部として回動可能になっていることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
上記構成によれば、挿入部が設けられる所定部を回動先端部として制御手段が回動可能になっているため、制御手段を第2位置に回動させた場合に、挿入部を筐体の前面開口部により近付けることができる。これにより、制御手段を第2位置とした後の挿入操作が容易となり、ホール作業者が操作する場合の作業性を改善することができる。
特徴I6.前記第1位置にある前記制御手段と係合し、前記制御手段を前記第1位置に保持可能な係合部(係合片335)を備え、
前記係合部の係合を解除することで、前記第2位置への前記制御手段の回動が許容されることを特徴とする特徴I1乃至I5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、制御手段を第2位置に回動させるのに先立ち、係合部の係合を解除する必要が生じるため、不正行為を行う場合の手間が増大し、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
特徴I7.前記扉体の裏面部には、前記扉体が閉鎖状態である場合に前記筐体内に入り込み、前記第1位置の前記制御手段と対向することで、前記制御手段が前記第2位置まで回動することを規制する規制部(規制用突出部821)が設けられていることを特徴とする特徴I1乃至I6のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、筐体が扉体に閉鎖されている場合に、扉体の裏面部に設けられた突出部により制御手段が第2位置まで回動することが規制される。挿入部にアクセスするには制御手段を第2位置に回動させる必要があるところ、本構成によれば、その事前操作として扉体を開放し、規制部による回動規制を取り除く必要が生じる。すなわち、不正行為に際して扉体の開放が不可欠となり、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
特徴I8.前記制御手段が前記第2位置にある場合に、前記制御手段の少なくとも一部が前記前面開口部よりも前記筐体の前方に位置することを特徴とする特徴I1乃至I7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、扉体を閉鎖した状態で制御手段を回動させようとした場合に、制御手段が扉体と干渉することで、第2位置まで回動させることができなくなる。その結果、回動の事前操作として扉体を開放する必要が生じ、制御手段を不正に回動することが困難化する。なお、本特徴を特徴I7に適用した場合には、扉体をより大きく開放させることが強いられるものとなり、不正行為の抑止効果を高める上で有利となる。
特徴I9.所定の操作部材(設定キー)の挿入及び引抜きを可能とする挿入部(設定キー挿入部601)を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
前方に開放された筐体(筐体11)と、
前記筐体の前面開口部(前面開口部11h)を開閉する扉体(前面扉12)と、
前記筐体内に設けられ、遊技に関する制御を行う制御基板(主制御基板311)を基板ケース(基板ケース312)に収容してなる制御手段(主制御装置301、主制御基板装置310)と、
を備え、
前記制御手段の側面(右側側面部631、左側側面部634、上側側面部635、下側側面部636)のうち、前記筐体の天井面部(天井面11f)、内壁面部(背板11c、右側板11e、左側板11dの各内面)及び底面部(底面部11g)のいずれかである所定内面部(天井面11f)との距離(La)が前記操作部材の挿入方向の長さ(Lb)よりも短い所定側面(上側側面部635)に、前記挿入部が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、制御手段の側面のうち筐体の所定内面部と近接する所定側面に挿入部が設けられるため、所定内面部と挿入部との間隔が狭くなることで、挿入部へのアクセスが規制される。その際、所定側面は、所定内面部との距離が操作部材の挿入方向の長さよりも短い面であるため、例えば、不正行為者が操作部材を複製して挿入部にアクセスしようとしても、操作部材が所定部と所定内面部との間に入りにくく、挿入部に操作部材を指し込むことが困難となる。これにより、不正行為の抑止効果が高められる。
なお、特徴I9に対して上記特徴I1~I8のいずれかに記載の各構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴I群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴I群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機(球使用回胴式遊技機):複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、11…筐体、11h…前面開口部、301…制御手段としての主制御装置、310…制御手段としての主制御基板装置、311…制御基板としての主制御基板、312…基板ケース、331…支持部としての台座部、335…対向部としての係合部、601…挿入部としての設定キー挿入部、601b…挿入孔としてのキー挿入孔、625…案内部としての凹部、631…所定側面としての第4側面部、701…規制部、821…第2規制部としての突出部。

Claims (1)

  1. 所定の操作部材の挿入及び引抜きを可能とする挿入部を備え、前記操作部材を前記挿入部に挿入した状態で所定操作を行うことにより、遊技に関する内部状態の変更が可能とされた遊技機において、
    前方に開放された筐体と、
    前記筐体の前面開口部を開閉する扉体と、
    前記筐体内に設けられ、遊技に関する制御を行う制御基板を基板ケースに収容してなる制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段の側面のうち所定側面には前記挿入部が設けられており、
    前記筐体内には、前記制御手段の前記所定側面に対向可能となる対向部が設けられており、
    前記制御手段は、前記対向部が前記挿入部に対向する第1位置と、前記対向部が前記挿入部に対向しない第2位置とに回動可能となっていることを特徴とする遊技機。
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