JP2020048391A - 走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサの故障時に、二次電池が過放電とならない走行可能時間を算出すること。【解決手段】電池ECUは、二次電池の電流を検出する電流検出部の故障判定を行う。電池ECUは、電流検出部が故障したと判定すると、走行可能時間を算出する。電池ECUは、二次電池の充電率と満充電容量を乗算することで故障時容量を算出する。電池ECUは、出力制限値を二次電池の放電が禁止される閉回路電圧である出力下限電圧で除算することで得られた最大電流で故障時容量を除算することで走行可能時間を算出する。【選択図】図3
Description
本発明は、走行制御装置に関する。
複数の二次電池と、二次電池の電力によって駆動する走行用モータと、を備えた車両には、走行制御装置が搭載される。走行制御装置は、走行可能時間を算出し、この走行可能時間内で車両の走行を許容する。特許文献1に記載の車両では、二次電池が現在出力している出力電力から走行可能時間を算出している。出力電力は、センサによって測定されている。
センサが故障した場合、二次電池の出力電力を検出できなくなる。従って、特許文献1のように出力電力から走行可能時間を算出している場合、センサの故障時には二次電池の出力し得る最大電力から出力可能時間を算出すると想定される。この場合、二次電池が最大電力で放電を維持した場合の走行可能時間が算出されるが、二次電池の充電率の低下に伴い二次電池の出力電流は大きくなる。従って、最大電力から走行可能時間を算出した場合、二次電池の充電率の低下に伴う出力電流の増加が考慮されているとは言えず、この走行可能時間内で車両の走行を許容すると、二次電池の過放電を招くおそれがある。
本発明の目的は、センサの故障時に、二次電池が過放電とならない走行可能時間を算出することができる走行制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する走行制御装置は、複数の二次電池と、前記二次電池の電力によって駆動する走行用モータと、を備えた車両に搭載される走行制御装置であって、前記二次電池に設けられたセンサから測定値を取得する取得部と、前記センサの測定値から前記二次電池の充電率を推定する推定部と、前記センサの故障判定を行う故障判定部と、前記故障判定部により前記センサが故障したと判定された場合に走行可能時間を算出する算出部と、前記算出部により算出された前記走行可能時間内で前記車両の走行を許容する制御部と、を備え、前記算出部は、前記センサの故障時の前記二次電池の充電率と満充電容量を乗算することで故障時容量を算出し、前記二次電池に許容される出力電力の最大値である出力制限値を前記二次電池の放電が禁止される閉回路電圧である出力下限電圧で除算することで得られた最大電流で前記故障時容量を除算することで前記走行可能時間を算出する。
センサが故障した場合に算出される走行可能時間は、最大電流で故障時容量を除算した値である。最大電流は、出力制限値を出力下限電圧で除算することで算出されている。二次電池の出力電圧が出力下限電圧のときに二次電池の出力電流は最大となる。出力制限値を出力下限電圧で除算することで算出された走行可能時間とは、二次電池が常時最大電流を放電した場合の時間であり、二次電池の閉回路電圧が出力下限電圧に到達するまでの最短時間といえる。この最短時間を走行可能時間とすることで、走行可能時間内で車両の走行を許容しても二次電池が過放電になることが抑制される。
上記走行制御装置について、前記二次電池の充電率が低くなるにつれて低下する前記出力制限値を通常走行出力制限値とし、前記充電率に関わらず一定である前記出力制限値を退避走行出力制限値とすると、前記センサの故障時に前記出力制限値を前記退避走行出力制限値とすることで、前記車両に退避走行を行わせる退避走行部と、を備え、前記算出部は、前記退避走行出力制限値を用いて前記走行可能時間を算出してもよい。
センサが故障すると、出力制限値が退避走行出力制限値とされることで車両の退避走行が行われる。走行可能時間は、退避走行出力制限値を用いて算出されるため、車両の走行態様に合わせた走行可能時間を算出することができる。
上記走行制御装置について、前記二次電池の充電率が低くなるにつれて低下する前記出力制限値を通常走行出力制限値とし、前記充電率に関わらず一定である前記出力制限値を退避走行出力制限値とすると、前記センサの故障時に前記通常走行出力制限値が前記退避走行出力制限値よりも低いか否かを判定する出力判定部を備え、前記出力判定部によって前記通常走行出力制限値が前記退避走行出力制限値よりも低いと判定された場合には、前記出力制限値を前記通常走行出力制限値に設定してもよい。
これによれば、センサが故障した際に、故障時の出力制限値が退避走行出力制限値を下回るか否かを判定し、故障時の出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いと判定された場合には、故障時の出力制限値で車両の走行が行われる。このため、二次電池が過放電となることを抑制できる。
上記走行制御装置について、前記センサの故障時に、前記最大電流に前記二次電池の内部抵抗を乗算した値を前記二次電池の開回路電圧から減算することで閉回路電圧を算出する閉回路電圧算出部と、前記閉回路電圧が前記出力下限電圧を上回るか否かを判定する判定部と、を備え、前記判定部によって前記閉回路電圧が前記出力下限電圧を下回ると判定された場合には、前記出力制限値を低下させてもよい。
これによれば、センサが故障した直後の閉回路電圧が、出力下限電圧を上回るか否かの判定を行い、閉回路電圧が出力下限電圧を下回ると判定した場合には出力制限値を低下させる。このため、最大電流が流れることで閉回路電圧が出力下限電圧を下回ることを抑制できる。
本発明によれば、センサの故障時に、二次電池が過放電とならない走行可能時間を算出することができる。
以下、走行制御装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両10は、バッテリ11と、2つの電流検出部13,14と、電圧検出部15と、温度センサ16と、パワーコントロールユニット17と、走行用モータ18と、車速センサ19と、アクセルセンサ20と、表示部21と、を備える。以下の説明において、パワーコントロールユニット17をPCU17と称する。
図1に示すように、車両10は、バッテリ11と、2つの電流検出部13,14と、電圧検出部15と、温度センサ16と、パワーコントロールユニット17と、走行用モータ18と、車速センサ19と、アクセルセンサ20と、表示部21と、を備える。以下の説明において、パワーコントロールユニット17をPCU17と称する。
バッテリ11は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池12を複数備える。バッテリ11は、複数の二次電池12を直列接続したものである。なお、バッテリ11としては、複数の二次電池12を並列接続したものや、複数の二次電池12を接続してモジュール化したものを直列接続、あるいは、並列接続したものでもよい。
電流検出部13,14は、バッテリ11に直列接続されている。電流検出部13,14は、二次電池12の電流を検出する。
電圧検出部15は、電圧検出用の集積回路である。電圧検出部15は、二次電池12毎の電圧を検出する。
電圧検出部15は、電圧検出用の集積回路である。電圧検出部15は、二次電池12毎の電圧を検出する。
温度センサ16は、二次電池12の温度を検出する。温度センサ16は、二次電池12毎に個別に設けられていてもよいし、全ての二次電池12のうち代表的な複数の二次電池12に設けられていてもよい。また、温度センサ16は、単数であってもよい。
PCU17は、バッテリ11の電圧を昇圧させる昇圧コンバータ、及び、直流電力を交流電力に変換するインバータを含む。走行用モータ18は、PCU17を介してバッテリ11に接続されている。走行用モータ18の動力は、図示しない動力伝達機構を介して車軸に伝達される。これにより、車両10は走行する。車両10は、バッテリ11の電力によって駆動する走行用モータ18による走行が可能な電気自動車である。
車速センサ19は、車両10の速度を検出する。アクセルセンサ20は、運転者に操作されるアクセルペダルの操作量、すなわち、アクセル開度を検出する。
表示部21は、搭乗者の視認可能な位置に設けられている。表示部21には、車速、走行可能距離など車両10の状態に関する情報が数値やシンボルとして表示される。
表示部21は、搭乗者の視認可能な位置に設けられている。表示部21には、車速、走行可能距離など車両10の状態に関する情報が数値やシンボルとして表示される。
車両10は、二次電池12の充電率[%]の推定など二次電池12に関する制御を行う電池ECU31と、PCU17の制御などの車両10の走行に関する制御を行う駆動ECU41と、表示部21の表示を更新する表示ECU51と、を備える。
電池ECU31は、CPU32と、RAM及びROM等からなる記憶部33と、を備える電子制御ユニット:Electronic Control Unitである。電池ECU31は、電流検出部13,14の測定値、電圧検出部15の測定値及び温度センサ16の測定値を取得可能である。
駆動ECU41は、CPU42と、RAM及びROM等からなる記憶部43と、を備える電子制御ユニット:Electronic Control Unitである。駆動ECU41は、車速センサ19の測定値を取得可能である。駆動ECU41は、アクセルセンサ20の測定値を取得可能である。
表示ECU51は、CPU52と、RAM及びROM等からなる記憶部53と、を備える電子制御ユニット:Electronic Control Unitである。
電池ECU31、駆動ECU41及び表示ECU51は、CAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)などの通信プロトコルで互いに通信を行うことが可能である。これにより、各ECU31,41,51は、互いの情報を取得可能である。
電池ECU31、駆動ECU41及び表示ECU51は、CAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)などの通信プロトコルで互いに通信を行うことが可能である。これにより、各ECU31,41,51は、互いの情報を取得可能である。
各ECU31,41,51は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。各ECU31,41,51は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びに、RAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。
電池ECU31は、二次電池12の充放電中、即ち、車両10の走行中に二次電池12の充電率の推定を行う。本実施形態において、二次電池12の充電率:SOC(State Of Charge)は、電流積算法により推定される。電流積算法は、二次電池12の充放電電流を積算することにより充電率を推定する方法である。電池ECU31は、二次電池12の充放電が開始されると、二次電池12の充放電電流と所定周期との積を所定周期毎に積算することで二次電池12の充電容量の変化量[Ah]を算出する。電池ECU31は、二次電池12の充電容量の変化量を二次電池12の満充電容量[Ah]で除算することで二次電池12の充電率の変化量を算出する。電池ECU31は、二次電池12の充放電前の充電率に算出した充電率の変化量を加算、あるいは、減算することで二次電池12の充電率を推定する。満充電容量は、二次電池12の充電を行う際に推定することができる。詳細にいえば、電池ECU31は、二次電池12の充電前の充電率と、充電後の充電率との間における充電電流の電流積算値に基づき満充電容量を推定することができる。推定された満充電容量は、電池ECU31の記憶部33に記憶されている。電池ECU31は、推定部として機能している。
本実施形態では、電流検出部13,14の測定値を用いて車両10の走行中に二次電池12の充電率の推定を行っている。このため、電流検出部13,14がセンサとなる。電池ECU31は、電流検出部13,14から測定値を取得する取得部として機能する。
電池ECU31は、電流検出部13,14が故障していない場合、二次電池12の充電率から走行可能距離を算出する。電池ECU31により算出された走行可能距離は、表示ECU51により表示部21に表示される。
電池ECU31は、電流検出部13,14の故障判定を行う。電流検出部13,14の故障判定は、2つの電流検出部13,14の測定値を比較し、測定値同士の差が閾値以上か否かを判断することで行われる。2つの電流検出部13,14同士の測定値を比較する際に用いられる閾値としては、直線性誤差やゲイン誤差などの測定誤差などが生じることを加味した上で、測定誤差により生じると予想される測定値の差よりも大きな値に設定される。
なお、電流検出部13,14の故障判定は、どのような判定方法で行われてもよく、二次電池12の電圧と、二次電池12の内部抵抗とを用いて電流を推定し、この電流と電流検出部13,14の測定値との差が閾値以上か否かを判定することで故障判定を行ってもよい。2つの電流検出部13,14の測定値を比較することなく電流検出部の故障判定を行う場合、電流検出部は単数であってもよい。電池ECU31は、故障判定部として機能している。
電池ECU31は、二次電池12に許容される出力電力の最大値である出力制限値Woutを設定する。出力制限値Woutは、車両10に通常走行を行わせる場合と、車両10に退避走行を行わせる場合とで異なる値が採用される。車両10に通常走行を行わせる場合の出力制限値Woutを通常走行出力制限値とし、車両10に退避走行を行わせる場合の出力制限値Woutを退避走行出力制限値とする。退避走行とは、走行に関する部材や電流検出部13,14などのセンサ類の故障時に、車両10を退避させるために行われる走行態様である。通常走行とは、走行に関する部材やセンサ類などが故障していないときの走行態様であり、退避走行よりも到達し得る最高速度が高い走行態様である。
図2に線L1で示すように、通常走行出力制限値は、二次電池12の充電率が低くなるにつれて低下する出力制限値Woutである。本実施形態の通常走行出力制限値は、二次電池12の充電率が所定値になるまでは一定値であり、二次電池12の充電率が所定値以下になると充電率が低くなるにつれて低下する。所定値としては、二次電池12の内部抵抗による電圧降下により、二次電池12の閉回路電圧が出力下限電圧VCCVminに到達しないように設定されている。出力下限電圧VCCVminとは、二次電池12が過放電とならないように設定された電圧であり、二次電池12の閉回路電圧が出力下限電圧VCCVminに到達すると二次電池12の放電が禁止される。通常走行出力制限値は、充電率0%〜100%の少なくとも一部の範囲について、充電率が低くなるにつれて出力制限値Woutが低くなっていればよい。
図2に線L2で示すように、退避走行出力制限値は、二次電池12の充電率に関わらず一定の出力制限値Woutである。本実施形態の退避走行出力制限値は、通常走行出力制限値の一定値よりも低く、かつ、通常走行出力制限値の下限値より大きい値である。退避走行出力制限値は、通常走行出力制限値の最大値に比べて低い。退避走行出力制限値の平均値は、通常走行出力制限値の平均値よりも低い。
駆動ECU41は、PCU17を制御することで、二次電池12の直流電力を交流電力に変換しつつ、電圧の変換を行う。駆動ECU41は、アクセルセンサ20から取得したアクセル開度と、車速センサ19から取得した車速から二次電池12の出力制限値Woutの範囲内で走行用モータ18のトルク指令を演算する。駆動ECU41は、走行用モータ18のトルクがトルク指令を満たすようにPCU17を制御する。従って、出力制限値Woutが低いと、車両10の最高速度も低くなる。なお、二次電池12の出力制限値Woutは、電池ECU31から取得可能である。
次に、電流検出部13,14が故障したと判定された場合に各ECU31,41,51により行われる制御について説明する。
図3に示すように、電池ECU31は、電流検出部13,14が故障したと判定すると、ステップS1において、閉回路電圧VCCV[V]が出力下限電圧VCCVmin[V]を上回るか否かの判定を行う。ここでいう閉回路電圧VCCVとは、通常走行出力制限値から退避走行出力制限値に出力制限値Woutが変更された場合の閉回路電圧である。言い換えれば、閉回路電圧VCCVは、電流検出部13,14が故障した直後の閉回路電圧である。閉回路電圧VCCVは、以下の(1)式から算出することができる。
図3に示すように、電池ECU31は、電流検出部13,14が故障したと判定すると、ステップS1において、閉回路電圧VCCV[V]が出力下限電圧VCCVmin[V]を上回るか否かの判定を行う。ここでいう閉回路電圧VCCVとは、通常走行出力制限値から退避走行出力制限値に出力制限値Woutが変更された場合の閉回路電圧である。言い換えれば、閉回路電圧VCCVは、電流検出部13,14が故障した直後の閉回路電圧である。閉回路電圧VCCVは、以下の(1)式から算出することができる。
Iは、以下の(2)式から算出した最大電流[A]である。
ここで、出力電力=退避走行出力制限値とし、出力電圧=出力下限電圧VCCVminとすると、出力制限値Woutとして退避走行出力制限値が設定されている状態で、二次電池12の電圧が出力下限電圧VCCVminであるときの出力電流が得られる。退避走行出力制限値は、退避走行時の最大電力であるため、(2)式から算出される最大電流Iは、退避走行出力制限値が設定されている場合に二次電池12から出力される電流の最大値となる。
Rは、二次電池12の内部抵抗である。二次電池12の内部抵抗Rは、温度に依存するため温度と内部抵抗Rとの対応関係を示すマップを記憶部33に記憶しておき、マップから内部抵抗Rを求めてもよい。また、二次電池12の充放電電流と二次電池12の電圧との関係から内部抵抗Rを推定してもよい。ステップS1の判定結果が肯定の場合、電池ECU31は、ステップS2の処理を行う。電池ECU31は、閉回路電圧算出部及び判定部として機能している。
ステップS2において、電池ECU31は、出力制限値Woutとして退避走行出力制限値を設定する。退避走行出力制限値が設定されると、駆動ECU41は退避走行出力制限値の範囲内でトルク指令を演算する。このため、出力制限値Woutとして通常走行出力制限値が設定されている場合に比べ、車両10の最高速度が規制されることになる。これにより、車両10の退避走行が行われることになる。電池ECU31は、退避走行部として機能している。
次に、ステップS3において、電池ECU31は、車両10の走行可能時間を算出する。走行可能時間[h]は、以下の(3)式から算出することができる。
ステップS1の判定結果が否定の場合、電池ECU31は、ステップS4の処理を行う。ステップS4において、電池ECU31は、出力制限値Woutを低下させる。なお、出力制限値Woutを低下させるとは、退避走行出力制限値よりも低い出力制限値Woutを設定することを示す。退避走行出力制限値よりも低い出力制限値Woutとは、二次電池12の出力を禁止させる態様も含む。
より詳細には、退避走行出力制限値よりも低い出力制限値Woutは、以下の(4)式及び(5)式で算出できる出力時に出力下限電圧VCCVminとなる出力電力W未満に設定される。
駆動ECU41は、算出された走行可能時間内での車両10の走行を許容する。駆動ECU41は、走行可能時間が経過するまでは車両10を走行させ、走行可能時間が経過すると車両10を停止させる。なお、退避走行が行われた時間は、電流検出部13,14が故障したと判断された時刻から継続して計時した時間であってもよいし、電流検出部13,14が故障したと判断された時刻から実際に退避走行が行われた時間としてもよい。実際に退避走行が行われた時間とは、電流検出部13,14が故障したと判断された時刻から継続して計時した時間から車両10の停止時間を減算した時間である。停止時間は、アクセルセンサ20の検出結果や、車速センサ19の検出結果から把握することができる。即ち、退避走行が行われた時間とは、停止時間を含むものであってもよいし、停止時間を含まないものであってもよい。
上記したように、電池ECU31は、所定のプログラムを実行することで電流検出部13,14の故障時に走行可能時間を算出する。駆動ECU41は、所定のプログラムを実行することで走行可能時間内での車両10の走行を許容する制御部として機能する。従って、電池ECU31及び駆動ECU41により走行制御装置30は構成されているといえる。
表示ECU51は、電流検出部13,14が故障すると、電流検出部13,14が故障した旨を表示部21に表示する。また、ステップS3で算出された走行可能時間を表示部21に表示する。これにより、車両10の搭乗者に退避を促す。
本実施形態の作用について説明する。
電流検出部13,14が故障した場合、最大電流Iで故障時容量を除算した値が走行可能時間として算出される。駆動ECU41は、電流検出部13,14が故障してから走行可能時間が経過すると、車両10の走行を禁止し、二次電池12の放電を停止させる。
電流検出部13,14が故障した場合、最大電流Iで故障時容量を除算した値が走行可能時間として算出される。駆動ECU41は、電流検出部13,14が故障してから走行可能時間が経過すると、車両10の走行を禁止し、二次電池12の放電を停止させる。
最大電流Iは、出力制限値Woutを出力下限電圧VCCVminで除算することで算出されている。二次電池12の電圧が出力下限電圧VCCVminのときに二次電池12の出力電流は最大となる。
図5に示すように、出力制限値Woutを出力下限電圧VCCVminで除算することで算出された走行可能時間とは、二次電池12が常時最大電流Iを放電した場合の時間であり、二次電池12の電圧が出力下限電圧VCCVminに到達するまでの最短時間といえる。実使用上は、車両10の走行時に、常に最大電流Iが出力されるとは考えにくく、回生による充電も行われる。このため、走行可能時間は、二次電池12が出力下限電圧VCCVminに到達するまでの時間に対して、十分なマージンを確保した時間であるといえる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)走行可能時間は、最大電流Iで故障時容量を除算することで算出されており、二次電池12の電圧が出力下限電圧VCCVminに到達するまでの最短時間である。従って、電流検出部13,14の故障時に、走行可能時間内で車両10の走行を許容しても二次電池12が過放電になることが抑制される。
(1)走行可能時間は、最大電流Iで故障時容量を除算することで算出されており、二次電池12の電圧が出力下限電圧VCCVminに到達するまでの最短時間である。従って、電流検出部13,14の故障時に、走行可能時間内で車両10の走行を許容しても二次電池12が過放電になることが抑制される。
(2)電池ECU31は、電流検出部13,14が故障すると、出力制限値Woutを退避走行出力制限値とする。これにより、車両10は退避走行を行う。電池ECU31は、退避走行出力制限値を用いて算出された最大電流Iから走行可能時間を算出する。従って、車両10の走行態様に合わせた走行可能時間を算出することができる。
(3)電池ECU31は、電流検出部13,14が故障した直後の閉回路電圧VCCVを算出している。このため、閉回路電圧VCCVが出力下限電圧VCCVminを上回るか否かを判定することができる。電池ECU31は、閉回路電圧VCCVが出力下限電圧VCCVminを下回ると判定した場合には出力制限値Woutを低下させる。このため、最大電流Iが流れることで閉回路電圧VCCVが出力下限電圧VCCVminを下回ることを抑制できる。
(4)退避走行時には、出力制限値Woutを退避走行出力制限値としている。退避走行出力制限値は一定であるため、二次電池12の最大電力が一定となる。仮に、二次電池12の出力電流を一定にした場合、二次電池12の充電率に応じて電圧が変化することで、走行中に出力電力が変化する。出力電力が変化することで、車両10の速度は上下動するため、ドライバビリティの低下を招く。これに対し、出力制限値Woutを退避走行出力制限値とし、最大電力を一定とすることで、車両10の速度が一定に維持されやすく、ドライバビリティの向上が図られる。
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○図6に示すように、電池ECU31は、ステップS11において、電流検出部13,14の故障時に、通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いか否かを判定してもよい。電池ECU31は、出力判定部として機能する。
○図6に示すように、電池ECU31は、ステップS11において、電流検出部13,14の故障時に、通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いか否かを判定してもよい。電池ECU31は、出力判定部として機能する。
図2から把握できるように、二次電池12の充電率が低下すると、通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低くなる場合がある。このような場合、電流検出部13,14の故障時に通常走行出力制限値を退避走行出力制限値に切り替えると、出力制限値Woutが高くなることになる。
電池ECU31は、電流検出部13,14の故障時に、故障時の出力制限値Woutよりも高い出力制限値Woutが設定されることを抑制するため、通常走行出力制限値と退避走行出力制限値とを比較する。電池ECU31は、電流検出部13,14の故障時の通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いか否かにより異なる制御を行う。
図6に示すように、ステップS11の判定結果が肯定の場合、電池ECU31はステップS12の処理を行う。一方で、ステップS11の判定結果が比定の場合、電池ECU31はステップS13の処理を行う。
ステップS12において、電池ECU31は、出力制限値Woutを通常走行出力制限値とする。電池ECU31は、走行可能時間の算出をする際の最大電流を、故障時の通常走行出力制限値を出力下限電圧VCCVminで除算した値とする。
ステップS13において、電池ECU31は、出力制限値Woutを退避走行出力制限値とする。この場合、実施形態と同様の処理により走行可能時間が算出される。
電流検出部13,14が故障した際に、故障時の通常走行出力制限値が退避走行出力制限値を下回るか否かを判定し、電流検出部13,14の故障時の通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いと判定した場合には、故障時の出力制限値Woutで車両10の走行が行われる。このため、二次電池12が過放電となることを抑制できる。
電流検出部13,14が故障した際に、故障時の通常走行出力制限値が退避走行出力制限値を下回るか否かを判定し、電流検出部13,14の故障時の通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いと判定した場合には、故障時の出力制限値Woutで車両10の走行が行われる。このため、二次電池12が過放電となることを抑制できる。
なお、図6に示す処理と実施形態の図3の処理との両方を行う場合、ステップS11の判定で通常走行出力制限値が退避走行出力制限値よりも低いと判定され、かつ、ステップS1の判定で閉回路電圧VCCVが出力下限電圧VCCVminよりも低いと判定された場合はステップS4の処理を優先し、出力制限値Woutを低下させる。
○電池ECU31は、電流検出部13,14が故障した場合に、閉回路電圧VCCVが出力下限電圧VCCVminを上回るか否かの判定を行わなくてもよい。
○電池ECU31は、電流検出部13,14が故障した場合、出力制限値Woutを通常走行出力制限値に維持してもよい。この場合、通常走行出力制限値の最大値を出力下限電圧VCCVminで除算して得られた最大電流で故障時容量を除算することで走行可能時間を算出する。
○電池ECU31は、電流検出部13,14が故障した場合、出力制限値Woutを通常走行出力制限値に維持してもよい。この場合、通常走行出力制限値の最大値を出力下限電圧VCCVminで除算して得られた最大電流で故障時容量を除算することで走行可能時間を算出する。
○車両10の走行中に行われる二次電池12の充電率の推定は、電圧検出部15の測定値を用いて行われてもよい。電池ECU31は、電圧検出部15の測定値を取得することで二次電池12の閉回路電圧を認識する。電池ECU31は、閉回路電圧から開回路電圧を推定することで、OCV−SOC特性から二次電池12の充電率を推定してもよいし、閉回路電圧と充電率との対応関係を示すCCV−SOC特性から二次電池12の充電率を推定してもよい。
この場合、電圧検出部15がセンサとなる。電圧検出部15の故障判定は、例えば、電圧検出部15により検出される電圧が所定範囲内に収まるか否かにより行われる。電圧検出部15により検出される電圧が、電圧検出部15の測定し得る上限値又は下限値に固定されると、電圧検出部15に故障が生じていると判断することができる。電圧検出部15の故障判定を行う故障判定部は、電圧検出部15を構成する集積回路の機能として実現されてもよい。また、電池ECU31を故障診断部としてもよい。
○ステップS1の判定結果が否定の場合、走行可能時間を予め定められた一定時間にする処理や、車両10の搭乗者に対して警告を行う処理などを行ってもよい。一定時間とは、車両10を退避させるのに要すると想定される最低限の時間である。即ち、閉回路電圧VCCVが出力下限電圧VCCVminを下回る場合、走行可能時間を最低限とすることで、車両10の退避を可能としつつ、二次電池12の充電率が過度に下がることを抑制する。
○通常走行出力制限値は、充電率0%〜100%の全範囲に亘って、充電率が低くなるにつれて低下する出力制限値Woutであってもよい。即ち、二次電池12の充電率が低くなるに従い、徐々に車両10の最高速度を低下させるようにしてもよい。
○取得部、推定部、故障判定部、算出部、退避走行部、出力判定部、閉回路電圧算出部及び判定部は、それぞれ、個別のECUとしてもよい。
○車両10は、エンジン及び走行用モータ18による走行が可能なハイブリッド自動車であってもよい。この場合、エンジン及びセンサの両方が故障している場合に実施形態の制御が行われる。
○車両10は、エンジン及び走行用モータ18による走行が可能なハイブリッド自動車であってもよい。この場合、エンジン及びセンサの両方が故障している場合に実施形態の制御が行われる。
○電池ECU31が走行可能時間内での車両10の走行を許容する制御部として機能しても良い。具体的には、電池ECU31が走行可能時間内において出力制限値Woutを設定して二次電池12の出力を可能として車両10の走行を許容し、走行可能時間外において出力制限値Woutをゼロとすることで二次電池12の出力を禁止して車両10の走行を許容しない構成としてもよい。この場合、走行制御装置30は電池ECU31によってのみ構成される。
10…車両、12…二次電池、13,14…電流検出部(センサ)、18…走行用モータ、30…走行制御装置、31…電池ECU(取得部、推定部、故障判定部、算出部、退避走行部、出力判定部、閉回路電圧算出部及び判定部)、41…駆動ECU(制御部)。
Claims (4)
- 複数の二次電池と、前記二次電池の電力によって駆動する走行用モータと、を備えた車両に搭載される走行制御装置であって、
前記二次電池に設けられたセンサから測定値を取得する取得部と、
前記センサの測定値から前記二次電池の充電率を推定する推定部と、
前記センサの故障判定を行う故障判定部と、
前記故障判定部により前記センサが故障したと判定された場合に走行可能時間を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記走行可能時間内で前記車両の走行を許容する制御部と、を備え、
前記算出部は、
前記センサの故障時の前記二次電池の充電率と満充電容量を乗算することで故障時容量を算出し、
前記二次電池に許容される出力電力の最大値である出力制限値を前記二次電池の放電が禁止される閉回路電圧である出力下限電圧で除算することで得られた最大電流で前記故障時容量を除算することで前記走行可能時間を算出する走行制御装置。 - 前記二次電池の充電率が低くなるにつれて低下する前記出力制限値を通常走行出力制限値とし、
前記充電率に関わらず一定である前記出力制限値を退避走行出力制限値とすると、
前記センサの故障時に前記出力制限値を前記退避走行出力制限値とすることで、前記車両に退避走行を行わせる退避走行部と、を備え、
前記算出部は、前記退避走行出力制限値を用いて前記走行可能時間を算出する請求項1に記載の走行制御装置。 - 前記二次電池の充電率が低くなるにつれて低下する前記出力制限値を通常走行出力制限値とし、
前記充電率に関わらず一定である前記出力制限値を退避走行出力制限値とすると、
前記センサの故障時に前記通常走行出力制限値が前記退避走行出力制限値よりも低いか否かを判定する出力判定部を備え、
前記出力判定部によって前記通常走行出力制限値が前記退避走行出力制限値よりも低いと判定された場合には、前記出力制限値を前記通常走行出力制限値に設定する請求項1に記載の走行制御装置。 - 前記センサの故障時に、前記最大電流に前記二次電池の内部抵抗を乗算した値を前記二次電池の開回路電圧から減算することで閉回路電圧を算出する閉回路電圧算出部と、
前記閉回路電圧が前記出力下限電圧を上回るか否かを判定する判定部と、を備え、
前記判定部によって前記閉回路電圧が前記出力下限電圧を下回ると判定された場合には、前記出力制限値を低下させる請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の走行制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018177641A JP2020048391A (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | 走行制御装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111497869A (zh) * | 2020-04-29 | 2020-08-07 | 江西凯马百路佳客车有限公司 | 一种新能源汽车动力电池故障的应急处理方法 |
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2018
- 2018-09-21 JP JP2018177641A patent/JP2020048391A/ja active Pending
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