JP2017020923A - バッテリの劣化状態推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリの劣化状態を精度よく推定することができるバッテリの劣化状態推定装置を提供すること。【解決手段】BMSは、バッテリの使用が開始されてから現在までのバッテリの総放電容量Qdmax(n−1)に基づいてバッテリの第1の劣化率を算出し、バッテリの保存時平均バッテリ温度Tb_avとバッテリの使用が開始されてから現在までの保存時間tとに基づいてバッテリの第2の劣化率を算出し、第1の劣化率と第2の劣化率とに基づいてバッテリのSOHを推定する。【選択図】図3
Description
本発明は、バッテリの劣化状態を推定する劣化状態推定装置に関する。
従来のバッテリの劣化状態推定装置として、特許文献1には、任意の時刻間でのバッテリ電圧から求めた残存容量の変化量とバッテリ電流の積算値から求めた残存容量の変化量とに基づいて、バッテリの電流容量を算出し、算出した電流容量の初期値に対する変化割合をバッテリの劣化状態として推定するものが開示されている。
また、特許文献2には、バッテリの電圧及び電流に基づき算出したバッテリの抵抗値と、バッテリの電圧及び電流を測定したときのバッテリ温度及びSOC(State Of Charge)に応じて選択された抵抗値とを比較することによってバッテリの寿命を判定するバッテリの劣化状態推定装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のバッテリの劣化状態推定装置は、バッテリに接続された電圧センサや電流センサの精度が低いと、正確なバッテリ電圧やバッテリ電流を得ることができない。このような場合、特許文献1に記載の劣化状態推定装置では、バッテリの劣化状態を精度よく推定することができない。
特許文献2に記載のバッテリの劣化状態推定装置にあっては、バッテリの温度センサの精度が低かったり、バッテリ冷却用の冷却風が直接温度センサにあたる等すると、正確なバッテリ温度を検出することができない。このような場合、特許文献2に記載の劣化状態推定装置では、バッテリの劣化状態を精度よく推定することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、バッテリの劣化状態を精度よく推定することができるバッテリの劣化状態推定装置を提供することを目的とする。
本発明は、車両に搭載されたバッテリの劣化状態を推定する制御部を有する劣化状態推定装置であって、前記制御部は、前記バッテリの使用が開始されてから現在までの前記バッテリの総放電容量に基づいて前記バッテリの第1の劣化率を算出し、前記バッテリの温度と前記バッテリの使用が開始されてから現在までの時間とに基づいて前記バッテリの第2の劣化率を算出し、前記第1の劣化率と前記第2の劣化率とに基づいて前記バッテリの劣化状態を推定することを特徴とする。
本発明によれば、バッテリの劣化状態を精度よく推定することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るバッテリの劣化状態推定装置を搭載した車両1は、電池パック2と、DC−DCコンバータ3と、インバータ4と、モータ5と、モータ制御装置(以下、単に「MG−ECU」という)6と、を含んで構成される。なお、車両1は、少なくとも車両の駆動力源としてモータを備えた電動車両またはハイブリッド車両である。
電池パック2内には、バッテリ10と、バッテリ管理システム(Battery Management System、以下、単に「BMS」という)11とが収容されている。バッテリ10は、高電圧バッテリであり、リチウムイオン電池などの二次電池によって構成され、直流の電源を構成する。
DC−DCコンバータ3は、バッテリ10から供給された直流電力を低電圧に変換する。DC−DCコンバータ3は、低電圧に変換した電力を、例えば、12Vの補機等に電力を供給するための低電圧バッテリ(図示しない)に供給する。
本実施の形態において、インバータ4は、MG−ECU6の制御により、バッテリ10から供給された直流電力を三相交流電力に変換してモータ5に供給するようになっている。モータ5は、インバータ4から供給された三相交流電力によって回転駆動するようになっている。このように、モータ5は、原動機として機能し、モータ5が回転駆動することにより、その駆動力が車両1の駆動輪に伝達され、車両1が走行可能となる。
モータ5は、車両1の駆動輪から伝達された駆動力によって回転させられることにより、発電機としても機能し、インバータ4に三相交流電力を供給するようになっている。インバータ4は、MG−ECU6の制御により、モータ5から供給された三相交流電力を直流電力に変換してバッテリ10に供給するようになっている。
図2に示すように、電池パック2は、車両1のリアフロア12上に設けられている。電池パック2には、車両前方側が開口したインレットダクト20と、車両後方側に冷却ファン22が設けられたアウトレットダクト21が接続されている。すなわち、インレットダクト20、電池パック2、アウトレットダクト21及び冷却ファン22によってバッテリ10を冷却する冷却風を通す通路23が形成されている。
図1において、MG−ECU6は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートと、ネットワークモジュールとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
MG−ECU6のネットワークモジュールは、BMS11等の他のECU(Electronic Control Unit)とCAN(Controller Area Network)を介して通信を行うことができるようになっている。
本実施の形態において、MG−ECU6及びBMS11は、CANを介して通信を行うものとして説明するが、フレックスレイ等の他の規格に準拠したネットワークを介して通信を行うようにしてもよい。
MG−ECU6のROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをMG−ECU6として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、MG−ECU6において、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、MG−ECU6として機能する。
例えば、MG−ECU6は、インバータ4を制御し、バッテリ10を充放電させるようになっている。詳細には、MG−ECU6は、バッテリ10の残容量(State Of Charge、以下、単に「SOC」という)及びバッテリ10の劣化状態(State Of Health、以下、単に「SOH」という)をBMS11からCANを介して受信するようになっている。SOHは、バッテリ10の「現在の満充電容量/初期の満充電容量×100」で表される値[%]である。
MG−ECU6は、BMS11から受信したSOC及びSOHに基づいて、バッテリ10が充電可能な状態にあるか否か、及び、バッテリ10が放電可能な状態にあるか否かを判断し、これら判断結果と、他のECUから受信した車両1の運転状態とに応じてインバータ4を制御するようになっている。
BMS11は、CPUと、RAMと、ROMと、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートと、ネットワークモジュールとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。BMS11のネットワークモジュールは、MG−ECU6等の他のECUとCANを介して通信を行うことができるようになっている。
BMS11のROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをBMS11として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、BMS11において、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、BMS11として機能する。
BMS11の入力ポートには、後述するイグニッションスイッチ(以下、単に「IG」という)33がオンされてからオフされるまでの間におけるバッテリ10の充放電電流を検出する電流検出部としての電流センサ30と、インレットダクト20内の温度である吸気温を検出する吸気温度センサ31と、バッテリ10の温度を検出するバッテリ温度検出部としてのバッテリ温度センサ34とが接続されている。
電流センサ30は、IG33がオンされてからオフされるまでの間、所定の時間間隔で充放電電流を検出する。吸気温度センサ31は、例えばインレットダクト20と電池パック2との接続部分近辺に配置され(図2参照)、吸気温をバッテリ10の環境温度として検出するものである。
バッテリ温度センサ34は、バッテリ10の上部に配置され(図2参照)、BMS11の起動中、所定の時間間隔でバッテリ10の温度を検出する。
BMS11は、CANを介してコントローラ32に接続されている。コントローラ32には、IG33が接続されている。そして、コントローラ32は、IG33がオンまたはオフされたときにイグニッション信号を取得し、この取得したイグニッション信号に基づいてBMS11を起動するための指令信号を出力する。BMS11は、電流センサ30によって検出された充放電電流に基づいて、SOCを算出するようになっている。BMS11は、コントローラ32から取得した指令信号に基づいて起動する。また、BMS11は、IG33がオフされている状態においても、予め定められた時間間隔で起動する。
BMS11は、IG33がオンされたとき、バッテリ10の使用が開始されてから現在まで、すなわちバッテリ10の使用が開始されてから前回IG33がオフされたときまでのバッテリ10の総放電容量Qdmax(n−1)に基づいてバッテリ10の第1の劣化率[%]を算出するようになっている。
BMS11は、IG33がオンされたとき、バッテリ10の温度とバッテリ10の使用が開始されてから現在までの時間(以下、「保存時間」という)tとに基づいてバッテリ10の第2の劣化率[%]を算出するようになっている。具体的には、保存時間tは、バッテリ10の使用が開始されてから現在までに、IG33がオフされていた時間である。
BMS11は、カウンタ42を備えており、IG33がオフされている状態において予め定められた時間間隔で起動した際に、カウンタ42の値を更新する。BMS11は、前述の予め定められた時間間隔とカウンタ42の値とに基づき、保存時間tを算出する。なお、BMS11は、タイマを備えて当該タイマによって保存時間tを計測してもよい。
BMS11は、IG33がオンされたとき、バッテリ10の使用が開始されてから今回IG33がオンされたときまでの保存時間tと、当該保存時間t中のバッテリ10の温度の平均値(以下、「保存時平均バッテリ温度」という)Tb_avとに基づいてバッテリ10の第2の劣化率[%]を算出する。
BMS11は、バッテリ10の第1の劣化率[%]と第2の劣化率[%]とに基づいて、バッテリ10のSOHを推定するようになっている。このように、BMS11は、制御部40としての機能を有する。
具体的には、BMS11は、バッテリ10の総放電容量Qdmaxを記憶する記憶部41を備えている。記憶部41は、例えば不揮発性のフラッシュメモリによって構成されている。記憶部41には、バッテリ10の総放電容量Qdmaxの他、保存時平均バッテリ温度Tb_av、及び保存時間tが記憶されるようになっている。
BMS11は、IG33がオンされてからオフされるまでの間に電流センサ30によって検出された放電電流に基づき車両1の今回の走行におけるバッテリ10の放電容量Qdを算出するようになっている。
詳細には、BMS11は、IG33がオンされてからオフされるまでの間に電流センサ30によって検出された放電電流を積算し、この積算された総放電電流に基づき車両1の今回の走行におけるバッテリ10の放電容量Qdを算出する。
電流センサ30によって検出される充放電電流は、放電側がプラス、充電側がマイナスの値である。このため、BMS11は、充放電電流値>0の条件を満たしたときに放電電流を積算する。
BMS11は、上述のように算出した放電容量Qdと、バッテリ10の使用が開始されてから前回IG33がオフされたときまでのバッテリ10の総放電容量Qdmax(n−1)とを加算した値を、バッテリ10の使用が開始されてから今回IG33がオフされたときまでのバッテリ10の総放電容量Qdmax(n)として記憶部41に記憶する。このとき記憶された総放電容量Qdmax(n)は、次回IG33がオンされたときに総放電容量Qdmax(n−1)として、バッテリ10の第1の劣化率[%]の算出に用いられる。
また、BMS11は、IG33がオフされている間、すなわち保存時間t中、予め定められた時間間隔で起動した際にバッテリ温度センサ34によって検出されたバッテリ10の温度に基づいて、バッテリ10の使用が開始されてからの保存時間t中におけるバッテリ10の温度の平均値として保存時平均バッテリ温度Tb_avを算出するようになっている。
BMS11は、保存時間t中に上述のように算出した保存時平均バッテリ温度Tb_avを記憶部41に記憶する。このとき記憶された保存時平均バッテリ温度Tb_avは、次回IG33がオンされたときに、バッテリ10の第2の劣化率[%]の算出に用いられる。
また、BMS11は、IG33がオフされてからIG33がオンされるまでの時間と、バッテリ10の使用が開始されてから前回IG33がオンされたときまでの保存時間tとを加算した時間を、今回の保存時間tとして算出するようになっている。
BMS11は、上述のように算出した今回の保存時間tを記憶部41に記憶する。このとき記憶された保存時間tは、次回IG33がオンされたときに、バッテリ10の第2の劣化率[%]の算出に用いられる。
BMS11は、次回IG33がオンされたとき、上述のように記憶部41に記憶された総放電容量Qdmax(n−1)、保存時平均バッテリ温度Tb_av、及び保存時間tに基づき、図3に示す推定手法に従ってバッテリ10のSOHを推定する。
図3に示すように、IG33がオンされると、BMS11は、記憶部41に記憶された総放電容量Qdmax(n−1)から充放電劣化テーブルを参照して、バッテリ10の第1の劣化率[%]を算出する。
充放電劣化テーブルは、総放電容量Qdmax(n−1)に応じたバッテリ10の平均的な使用状況を考慮したバッテリ10の劣化率を示したのもで、予め実験的に求めてBMS11のROMに記憶されている。
充放電劣化テーブルは、総放電容量Qdmax(n−1)が大きくなるほど第1の劣化率が増加する特性を有する。本実施の形態の充放電劣化テーブルは、一例であって、これに限定されるものではなく、総放電容量Qdmax(n−1)を、例えば「1kAh」ごとに細分化し、その細分化した総放電容量Qdmax(n−1)に対応するように第1の劣化率が規定されていてもよい。また、総放電容量Qdmax(n−1)に対して線形となるよう第1の劣化率が規定されていれば、より詳細に第1の劣化率を算出することができる。
また、BMS11は、IG33がオンされると、記憶部41に記憶された保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tから保存劣化テーブルを参照して、バッテリ10の第2の劣化率[%]を算出する。
保存劣化テーブルは、保存時平均バッテリ温度Tb_avと保存時間tとに応じたバッテリ10の第2の劣化率を規定したもので、予め実験的に求めてBMS11のROMに記憶されている。
保存劣化テーブルは、保存時平均バッテリ温度Tb_avが上昇するほど、又は保存時間tが長くなるほど、第2の劣化率が増加する特性を有する。本実施の形態の保存劣化テーブルは、一例であって、これに限定されるものではなく、保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tをそれぞれ、例えば「1℃」及び「1000時間」ごとに細分化し、その細分化した保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tに対応するように第2の劣化率が規定されていてもよい。また、保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tに対して線形となるよう第2の劣化率が規定されていれば、より詳細に第2の劣化率を算出することができる。
BMS11は、充放電劣化テーブル及び保存劣化テーブルを参照して得られた第1の劣化率[%]と第2の劣化率[%]とを加算し、その加算した値を用いて、算出式「100−(第1の劣化率+第2の劣化率)」に基づきSOH[%]を算出する。
以上のように構成された本実施の形態に係るバッテリの劣化状態推定装置による保存時処理及び劣化状態推定動作について説明する。まず、図4を参照して、保存時処理について説明する。この保存時処理は、IG33がオフされている状態において予め定められた時間間隔でBMS11が起動した際に実行される。
図4に示すように、BMS11は、予め定められた時間間隔で起動すると、バッテリ温度センサ34を介してバッテリ10の温度を検出する(ステップS1)。その後、BMS11は、バッテリ10の使用が開始されてからの保存時間t中におけるバッテリ10の温度の平均値として保存時平均バッテリ温度Tb_avを算出する(ステップS2)。
具体的には、BMS11は、ステップS1で測定したバッテリ10の温度と、前回の保存時処理で記憶部41に記憶された保存時平均バッテリ温度Tb_avとに基づいて、今回の保存時平均バッテリ温度Tb_avを算出する。例えば、BMS11は、バッテリ温度センサ34によって検出されたバッテリ10の温度を記憶部41に記憶し、バッテリ10の使用が開始されてから現在まで記憶部41に記憶したバッテリ10の温度と今回測定したバッテリ10の温度とに対して、加重平均化処理等の公知の平均化処理を施すことによって、今回の保存時平均バッテリ温度Tb_avを算出する。
次いで、BMS11は、バッテリ10の保存時間tを算出する(ステップS3)。具体的には、BMS11は、カウンタ42の値に基づき、今回IG33がオフされてからの経過時間を算出する。BMS11は、前述のように算出した経過時間と、バッテリ10の使用が開始されてから前回IG33がオンされたときまでの保存時間tとを加算した時間を、今回の保存時間tとして算出する。
次いで、BMS11は、ステップS2で算出した保存時平均バッテリ温度Tb_av、及びステップS3で算出した保存時間tを記憶部41に記憶して(ステップS4)、保存時処理を終了する。
次に、図5を参照して、劣化状態推定動作について説明する。なお、以下に説明する劣化状態推定動作は、IG33がオンされて、BMS11が起動したときにスタートする。
図5に示すように、BMS11は、前回IG33がオフされたときの総放電容量Qdmax(n−1)、保存時処理で記憶部41に記憶された保存時平均バッテリ温度Tb_av、及び保存時間tを記憶部41から読み出す(ステップS11)。
次いで、BMS11は、ステップS11で読み出した総放電容量Qdmax(n−1)に基づき、充放電劣化テーブルを参照して第1の劣化率を算出する(ステップS12)。また、BMS11は、ステップS11で読み出した保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tに基づき、保存劣化テーブルを参照して第2の劣化率を算出する(ステップS13)。
次いで、BMS11は、ステップS12及びステップS13で算出した第1の劣化率及び第2の劣化率を用いて、算出式「100−(第1の劣化率+第2の劣化率)」に基づいて、SOHを算出する(ステップS14)。
次いで、BMS11は、電流センサ30を介して放電電流を測定し(ステップS15)、測定された放電電流の値を積算する(ステップS16)。次に、BMS11は、ステップS16で積算した放電電流の値である総放電電流に基づき車両1の今回の走行におけるバッテリ10の放電容量Qdを算出し、算出した放電容量Qdと、バッテリ10の使用が開始されてから前回IG33がオフされたときまでのバッテリ10の総放電容量Qdmax(n−1)とを加算することによって、現在の総放電容量Qdmax(n)を算出する(ステップS17)。
次いで、BMS11は、IG33がオフされたか否かを判定する(ステップS18)。BMS11は、IG33がオフされていないと判定した場合には、ステップS15以降の処理を繰り返し実行する。
BMS11は、ステップS18においてIG33がオフされたと判定した場合には、ステップS17で算出した総放電容量Qdmax(n)を記憶部41に記憶して(ステップS19)、劣化状態推定動作を終了する。
以上のように、本実施の形態に係るバッテリの劣化状態推定装置は、バッテリ10の総放電容量Qdmax(n−1)に基づき算出した第1の劣化率と、保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tに基づき算出したバッテリ10の第2の劣化率とに基づいて、バッテリ10のSOHを推定する。
リチウムイオン電池などの二次電池は、同一環境、同一使用状況下において使用される場合には概ね同じような劣化速度で劣化する。したがって、BMS11は、上述のような総放電容量Qdmax、保存時平均バッテリ温度Tb_av及び保存時間tを把握することができれば、現在のSOHを推定することができる。このようなSOHの推定方法に従えば、例えば電圧センサの誤差を全く考慮する必要がなく、またバッテリ10の温度の平均値を用いるのでバッテリ10の使用中にバッテリ10の内部と表面とで温度分布が発生することによる誤差の影響を少なくすることができる。
また、リチウムイオン電池などの二次電池の劣化量は、時間の平方根に比例することが知られている。したがって、その劣化速度は、二次電池の使用期間が長くなるにつれて収束する。このため、バッテリ10を長期間使用し総放電容量Qdmaxが増大するほど、電流センサ30の検出値の誤差による影響は小さくなる。
よって、本実施の形態に係るバッテリの劣化状態推定装置では、電流センサ、電圧センサやバッテリ温度センサなどの各種センサの検出結果の誤差を少なくすることができ、バッテリ10のSOHを精度よく推定することができる。
本実施の形態では、第1の劣化率を算出するにあたって総放電容量Qdmaxを用いたが、これに限らず、例えば総放電容量Qdmaxにバッテリ10の使用時平均バッテリ温度を加えて、充放電劣化テーブルから第1の劣化率を算出してもよい。この場合、バッテリ10を冷却する冷却ファン22を備えていない車両において、バッテリ10のSOHを精度よく推定することができる。
また、吸気温度センサ31によって検出された吸気温の平均値をバッテリ10の使用時平均環境温度として加えて、第1の劣化率を算出してもよい。
さらに、本実施の形態の変形例としては、バッテリ10の使用が開始されてから現在までのSOCの平均値、車両1がEV走行する際に必要なSOC幅、及びバッテリ10の充放電電流の実効値の少なくとも1つを、本実施の形態で使用するパラメータに加えてSOHを推定してもよい。
以上、本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が特許請求の範囲に記載された請求項に含まれることが意図されている。
1 車両
2 電池パック
10 バッテリ
11 BMS
30 電流センサ(電流検出部)
31 吸気温度センサ
33 IG(イグニッションスイッチ)
34 バッテリ温度センサ(バッテリ温度検出部)
40 制御部
41 記憶部
2 電池パック
10 バッテリ
11 BMS
30 電流センサ(電流検出部)
31 吸気温度センサ
33 IG(イグニッションスイッチ)
34 バッテリ温度センサ(バッテリ温度検出部)
40 制御部
41 記憶部
Claims (6)
- 車両に搭載されたバッテリの劣化状態を推定する制御部を有する劣化状態推定装置であって、
前記制御部は、
前記バッテリの使用が開始されてから現在までの前記バッテリの総放電容量に基づいて前記バッテリの第1の劣化率を算出し、
前記バッテリの温度と前記バッテリの使用が開始されてから現在までの時間とに基づいて前記バッテリの第2の劣化率を算出し、
前記第1の劣化率と前記第2の劣化率とに基づいて前記バッテリの劣化状態を推定することを特徴とするバッテリの劣化状態推定装置。 - 前記制御部は、前記車両のイグニッションスイッチがオンされたとき、前記バッテリの使用が開始されてから前回イグニッションスイッチがオフされたときまでの前記バッテリの総放電容量に基づいて前記バッテリの前記第1の劣化率を算出することを特徴とする請求項1に記載のバッテリの劣化状態推定装置。
- 前記制御部は、前記車両のイグニッションスイッチがオンされたとき、前記バッテリの使用が開始されてから今回イグニッションスイッチがオンされるまでに前記イグニッションスイッチがオフされていた時間である保存時間と、前記保存時間中の前記バッテリの温度の平均値とに基づいて前記第2の劣化率を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバッテリの劣化状態推定装置。
- 前記イグニッションスイッチがオンされてからオフされるまでの間における前記バッテリの充放電電流を検出する電流検出部と、
前記バッテリの総放電容量を記憶する記憶部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記イグニッションスイッチがオンされてからオフされるまでの間に前記電流検出部によって検出された放電電流に基づき前記車両の今回の走行における前記バッテリの放電容量を算出し、算出した前記放電容量と前記バッテリの使用が開始されてから前回イグニッションスイッチがオフされたときまでの前記バッテリの総放電容量とを加算した値を、前記バッテリの使用が開始されてから今回イグニッションスイッチがオフされたときまでの前記バッテリの総放電容量として前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のバッテリの劣化状態推定装置。 - 前記バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記イグニッションスイッチがオフされている間に前記バッテリ温度検出部によって検出された前記バッテリの温度に基づいて、前記バッテリの温度の平均値を算出し、算出した前記バッテリの温度の平均値を前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項4に記載のバッテリの劣化状態推定装置。 - 前記制御部は、前記イグニッションスイッチがオフされてからオンされるまでの時間と、前記バッテリの使用が開始されてから前回イグニッションスイッチがオンされたときまでの保存時間とを加算した時間を、今回の保存時間として前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のバッテリの劣化状態推定装置。
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