JP2020046398A - タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ剛性試験機に適用された状態でセンサの検定を行うことができるセンサの検定方法及び装置を提供する。【解決手段】タイヤを取付可能な支持軸13と、支持軸13の軸心Oに平行な疑似路面16aを有するテーブル16と、支持軸13とテーブル16との疑似路面16aに沿う方向の相対移動による変位を測定する変位センサ21と、前記相対移動によりテーブル16に付与される荷重を測定する荷重センサ22とを備えるタイヤ剛性試験機10において、変位センサ21と荷重センサ22の検定を行う検定装置であって、支持軸13とテーブル16との間に介在し、支持軸13とテーブル16との前記相対移動により荷重を受けて弾性変形する荷重受け部材33を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置及び方法に関する。
自動車等の車両に装着されるタイヤは、例えば特許文献1に記載されるような剛性試験機を用いて試験が行われる。この剛性試験機は、リム組みされたタイヤが取り付けられる支持軸と、支持軸の軸心に平行な上面を有するテーブルとを備え、支持軸に取り付けられたタイヤをテーブルの上面に押し付けた状態でテーブルを水平にスライドさせ、そのときにテーブルに作用する荷重と、テーブル(タイヤ)の変位量とを測定し、これらを用いてタイヤの剛性値を演算により求めている。
一般に、上記のようなタイヤ剛性試験機に用いられるセンサは、所定の測定精度が満たされているか否かを確認するために定期的に検定が行われる。しかしながら、従来はセンサ単体での検定しか行うことができないので、タイヤ剛性試験機に組み込まれた状態でセンサが適正な測定精度を有しているかを確認することができなかった。
本発明は、タイヤ剛性試験機に組み込まれた状態でセンサの検定を行うことができるセンサの検定装置及び方法を提供することを目的とする。
(1)本発明は、タイヤを取付可能な支持軸と、当該支持軸の軸心に平行な疑似路面を有するテーブルと、前記支持軸と前記テーブルとの前記疑似路面に沿う方向の相対移動による変位を測定する変位センサと、前記相対移動により前記テーブルに付与される荷重を測定する荷重センサとを備えるタイヤ剛性試験機において、前記変位センサと前記荷重センサの検定を行う検定装置であって、
前記支持軸と前記テーブルとの間に介在し、かつ前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により荷重が付与されて弾性変形し、かつ前記荷重とその荷重による弾性変形量とが所定の関係を有する荷重受け部材を備えている。
前記支持軸と前記テーブルとの間に介在し、かつ前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により荷重が付与されて弾性変形し、かつ前記荷重とその荷重による弾性変形量とが所定の関係を有する荷重受け部材を備えている。
以上の構成を有する検定装置は、支持軸とテーブルとの相対移動により、タイヤの代わりに荷重を受けて弾性変形する荷重受け部材を備えており、この荷重受け部材に付与される荷重と荷重受け部材の弾性変形による変位とをそれぞれタイヤ剛性試験機に組み込まれた荷重センサ及び変位センサによって測定し、これらの測定値が、荷重受け部材が有する所定の関係を示しているかを確認することによって各センサの検定を行うことができる。したがって、タイヤ剛性試験機に組み込まれた状態で各センサの検定を行うことが可能となる。
(2)好ましくは、前記荷重受け部材が前記テーブル上で支持されており、
前記検定装置は、前記支持軸に取り付けられかつ前記荷重受け部材に荷重を付与する荷重付与部材をさらに備えている。
このような構成によって、支持軸とテーブルとの相対移動により、荷重付与部材から荷重受け部材に荷重を付与し、荷重受け部材を弾性変形させることができる。
前記検定装置は、前記支持軸に取り付けられかつ前記荷重受け部材に荷重を付与する荷重付与部材をさらに備えている。
このような構成によって、支持軸とテーブルとの相対移動により、荷重付与部材から荷重受け部材に荷重を付与し、荷重受け部材を弾性変形させることができる。
(3)好ましくは、前記荷重受け部材が、前記相対移動の方向に直交した姿勢で前記疑似路面に沿って配置される長尺部材からなり、
前記荷重受け部材の長さ方向の両端部が前記テーブル上で支持され、
前記荷重受け部材の長さ方向の中央部が、前記荷重付与部材から荷重を受ける。
この構成によれば、曲げ試験における3点曲げの要領で荷重受け部材に荷重を付与して弾性変形させ、当該荷重と弾性変形量とを各センサで測定することができる。
前記荷重受け部材の長さ方向の両端部が前記テーブル上で支持され、
前記荷重受け部材の長さ方向の中央部が、前記荷重付与部材から荷重を受ける。
この構成によれば、曲げ試験における3点曲げの要領で荷重受け部材に荷重を付与して弾性変形させ、当該荷重と弾性変形量とを各センサで測定することができる。
(4)好ましくは、前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動による変位を測定する検定用変位センサをさらに備えている。
このような構成によって、変位センサの測定値と検定用変位センサの測定値とを比較することにより、変位センサの測定精度を確認することができる。
このような構成によって、変位センサの測定値と検定用変位センサの測定値とを比較することにより、変位センサの測定精度を確認することができる。
(5)好ましくは、前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により前記荷重受け部材に付与される荷重を測定する検定用荷重センサをさらに備えている。
このような構成によって、荷重センサの測定値と検定用荷重センサの測定値とを比較することにより、荷重センサの測定精度を確認することができる。
このような構成によって、荷重センサの測定値と検定用荷重センサの測定値とを比較することにより、荷重センサの測定精度を確認することができる。
(6)本発明は、タイヤを取付可能な支持軸と、当該支持軸の軸心に平行な疑似路面を有するテーブルと、前記支持軸と前記テーブルとの前記疑似路面に沿う方向の相対移動による変位を測定する変位センサと、前記相対移動により前記テーブルに付与される荷重を測定する荷重センサとを備えるタイヤ剛性試験機において、前記変位センサと前記荷重センサの検定を行う方法であって、
前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により、前記支持軸と前記テーブルとの間に介在する荷重受け部材に荷重を付与し、当該荷重受け部材を弾性変形させる工程と、
前記変位センサにより前記相対移動による変位を測定する工程と、
前記荷重センサにより前記相対移動による荷重を測定する工程と、を含む。
前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により、前記支持軸と前記テーブルとの間に介在する荷重受け部材に荷重を付与し、当該荷重受け部材を弾性変形させる工程と、
前記変位センサにより前記相対移動による変位を測定する工程と、
前記荷重センサにより前記相対移動による荷重を測定する工程と、を含む。
以上の構成を有する検定方法は、支持軸とテーブルとの相対移動により、タイヤの代わりに荷重を受けて弾性変形する荷重受け部材を備えており、この荷重受け部材に付与される荷重と荷重受け部材の弾性変形による変位とをそれぞれタイヤ剛性試験機に組み込まれた荷重センサ及び変位センサによって測定し、これらの測定値が適正であるか否かを確認することができる。したがって、タイヤ剛性試験機に組み込まれた状態の各センサの検定を行うことが可能となる。
(7)好ましくは、前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動による変位を検定用変位センサにより測定する工程をさらに含む。
このような構成によって、変位センサの測定値と検定用変位センサの測定値とを比較することが可能となり、変位センサの測定精度を確認することができる。
このような構成によって、変位センサの測定値と検定用変位センサの測定値とを比較することが可能となり、変位センサの測定精度を確認することができる。
(8)好ましくは、前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により前記荷重受け部材に付与される荷重を検定用荷重センサで測定する工程をさらに含む。
このような構成によって、荷重センサの測定値と検定用荷重センサの測定値とを比較することが可能となり、荷重センサの測定精度を確認することができる。
このような構成によって、荷重センサの測定値と検定用荷重センサの測定値とを比較することが可能となり、荷重センサの測定精度を確認することができる。
本発明によれば、タイヤ剛性試験機に組み込まれた状態でセンサの検定を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ剛性試験機の側面図、図2は、タイヤ剛性試験機の正面図である。
本実施形態のタイヤ剛性試験機10は、リム組された空気入りタイヤの剛性を測定するものである。タイヤ剛性試験機10は、試験機本体11と、測定台12とを備えている。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ剛性試験機の側面図、図2は、タイヤ剛性試験機の正面図である。
本実施形態のタイヤ剛性試験機10は、リム組された空気入りタイヤの剛性を測定するものである。タイヤ剛性試験機10は、試験機本体11と、測定台12とを備えている。
試験機本体11は、支持軸13と、本体フレーム14とを有している。支持軸13は、軸心Oが水平方向(Y方向)に沿って配置されている。支持軸13の軸方向の一端は、本体フレーム14に支持され、支持軸13の軸方向の他端には、タイヤTが取り付けられる。
本体フレーム14は、支持軸13を上下方向(Z方向)に移動自在に支持している。また、本体フレーム14は、支持軸13を上下方向に昇降させる昇降機構15を備えている。この昇降機構15としては、周知の直動アクチュエータが採用される。
測定台12は、上面16aが疑似路面とされるテーブル16と、テーブル16を支持する支持機構17を有している。テーブル16の上面16aは、支持軸13の軸心Oと平行に、つまり水平に配置されている。また、テーブル16は、支持軸13に取り付けられたタイヤTの下方に配置されている。支持軸13に取り付けられたタイヤTは、支持軸13が昇降機構15により下降することによって、テーブル16の上面16aに接触し、押し付けられる。
支持機構17は、テーブル16を水平方向に移動可能に支持している。本実施形態の支持機構17は、支持軸13の軸心Oに沿った方向(Y方向)と、支持軸13の軸心Oに直交する方向(X方向)とのそれぞれにテーブル16を移動可能に支持している。また、支持機構17は、テーブル16をY方向とX方向とにそれぞれ移動させる移動機構18を備えている。この移動機構18としては、例えば周知の直動アクチュエータが採用される。
支持機構17は、変位センサ21と、荷重センサ22とをさらに備えている。
変位センサ21は、テーブル16を水平に移動させたときの変位を検出する。変位センサ21は、例えばエンコーダからなる。本実施形態の支持機構17は、テーブル16のY方向の変位を検出する第1変位センサ21aと、X方向の変位を検出する第2変位センサ21bとを個別に備えている。
変位センサ21は、テーブル16を水平に移動させたときの変位を検出する。変位センサ21は、例えばエンコーダからなる。本実施形態の支持機構17は、テーブル16のY方向の変位を検出する第1変位センサ21aと、X方向の変位を検出する第2変位センサ21bとを個別に備えている。
荷重センサ22は、テーブル16を水平に移動させたときの荷重を検出する。荷重センサ22は、例えばロードセルからなる。テーブル16の上面16aにはタイヤTのトレッドが押し付けられるので、テーブル16を水平に移動させると、テーブル16に接触しているタイヤTの一部がテーブル16とともに移動し、タイヤTがテーブル16の移動方向に弾性変形する。そして、テーブル16には、タイヤTが弾性復帰する方向の荷重が付与される。したがって、荷重センサ22は、タイヤTの変形に伴う荷重を測定する。本実施形態の支持機構17は、Y方向の荷重を検出する第1荷重センサ22aと、X方向の荷重を検出する第2荷重センサ22bとを個別に備えている。
図3は、テーブルの変位と荷重の関係を示すグラフである。
図3に示すように、テーブル16に付与されるY方向及びX方向の荷重は、いずれもテーブル16の変位が所定量αに至るまでは略一定の割合で線形的に増加し、変位が所定量αを超えるとタイヤTにすべりが生じ、荷重の増加が緩やかとなり、やがて略一定となる。タイヤ剛性試験機10は、変位と荷重とが線形の関係にある領域において、そのグラフの傾きを剛性値として求める。そして、その剛性値によってタイヤTの剛性が評価される。
図3に示すように、テーブル16に付与されるY方向及びX方向の荷重は、いずれもテーブル16の変位が所定量αに至るまでは略一定の割合で線形的に増加し、変位が所定量αを超えるとタイヤTにすべりが生じ、荷重の増加が緩やかとなり、やがて略一定となる。タイヤ剛性試験機10は、変位と荷重とが線形の関係にある領域において、そのグラフの傾きを剛性値として求める。そして、その剛性値によってタイヤTの剛性が評価される。
本実施形態のタイヤ剛性試験機10は、変位センサ21及び荷重センサ22の測定精度を維持するために、定期的に所定の検定が行われる。本実施形態では、図4及び図5に示される検定装置31,41を用いて、タイヤ剛性試験機10に組み込まれた状態の各センサ21,22の検定が行われる。
[タイヤの検定装置の構成]
図4は、第1検定装置31を装着したタイヤ剛性試験機10を示す側面図である。図5は、第2検定装置41を装着したタイヤ剛性試験機10を示す正面図である。
図4に示すように、第1検定装置31は、テーブル16をY方向に移動させたときの変位と荷重とを測定する各センサ21a,22aの検定を行うものである。第1検定装置31は、荷重付与部材32と、荷重受け部材33と、検定用荷重センサ34と、検定用変位センサ35と、検定用変形量センサ36とを備えている。
図4は、第1検定装置31を装着したタイヤ剛性試験機10を示す側面図である。図5は、第2検定装置41を装着したタイヤ剛性試験機10を示す正面図である。
図4に示すように、第1検定装置31は、テーブル16をY方向に移動させたときの変位と荷重とを測定する各センサ21a,22aの検定を行うものである。第1検定装置31は、荷重付与部材32と、荷重受け部材33と、検定用荷重センサ34と、検定用変位センサ35と、検定用変形量センサ36とを備えている。
図5に示すように、第2検定装置41は、テーブル16をX方向に移動させたときの変位と荷重とを測定する各センサ21b,22bの検定を行うものである。第2検定装置41は、荷重付与部材42と、荷重受け部材43と、検定用荷重センサ44と、検定用変位センサ45と、検定用変形量センサ46とを備えている。
そして、第1及び第2検定装置31,41は、テーブル16をY方向又はX方向に移動させることで、荷重付与部材32,42から荷重受け部材33,43に荷重を付与し、荷重受け部材33,43が受ける荷重と、荷重受け部材33,43の曲げ変形量とを測定する。
荷重付与部材32,42は、例えば上下方向に沿って配置された金属製の棒材(長尺部材)により構成される。荷重付与部材32は、上端が支持軸13の先端部に取り付けられ、下端がテーブル16の上面16a近傍に配置される。
図6は、検定装置31,41に設けられた荷重受け部材33,43を示す平面図である。
荷重受け部材33,43は、例えばテーブル16上に支持されたばね鋼等の金属製の棒材(長尺部材)からなる。荷重受け部材33,43は、テーブル16の上面16aに沿って配置される。第1検定装置31の荷重受け部材33は、テーブル16の移動方向(Y方向)に直交するX方向に沿って配置されている。第2検定装置41の荷重受け部材43は、テーブル16の移動方向(X方向)に直交するY方向に沿って配置されている。
荷重受け部材33,43は、例えばテーブル16上に支持されたばね鋼等の金属製の棒材(長尺部材)からなる。荷重受け部材33,43は、テーブル16の上面16aに沿って配置される。第1検定装置31の荷重受け部材33は、テーブル16の移動方向(Y方向)に直交するX方向に沿って配置されている。第2検定装置41の荷重受け部材43は、テーブル16の移動方向(X方向)に直交するY方向に沿って配置されている。
荷重受け部材33,43は、その長さ方向の両端部が支持具37,47によって支持されている。また、荷重受け部材33,43の長さ方向の中間部が、荷重付与部材32,42から荷重を受ける。荷重受け部材33,43は、荷重付与部材32,42から荷重を受けることによって弾性変形する。つまり、荷重受け部材33,43は、曲げ試験における3点曲げの要領で荷重を受け、弾性変形する。
荷重受け部材33,43は、例えば、断面が長方形状の角柱材である。また、荷重受け部材33,43は、付与される荷重とその荷重による弾性変形量との関係が既知の部材であり、さらに当該関係が、所定の荷重の範囲内、又は、所定の弾性変形量の範囲内で、線形となる部材である。本実施形態では、タイヤ剛性試験機10にてタイヤT(テーブル16)に付与される荷重の範囲内、又は、タイヤTの弾性変形による変位の範囲内で、荷重とその荷重による荷重受け部材33,43の弾性変形量とが線形の関係となるように、荷重受け部材33,43の材質(素材、ヤング率等)、形状(断面寸法、断面二次モーメント等)等が定められている。
検定用荷重センサ34,44は、荷重付与部材32,42の下端部に設けられ、荷重受け部材33,43に直接的に接触することによって、荷重付与部材32,42から荷重受け部材33,43に付与される荷重を測定する。この検定用荷重センサ34,44は、例えばロードセルからなる。
検定用変位センサ35,45は、テーブル16の側方に配置され、テーブル16の変位を直接的に測定する。検定用変位センサ35,45は、例えばレーザー変位計からなる。
検定用変形量センサ36,46は、荷重受け部材33,43に長さ方向の中央部に直接的に接触し、荷重受け部材33,43の弾性変形量を測定する。検定用変形量センサ36,46は、例えばダイヤルゲージからなる。
検定用変形量センサ36,46は、荷重受け部材33,43に長さ方向の中央部に直接的に接触し、荷重受け部材33,43の弾性変形量を測定する。検定用変形量センサ36,46は、例えばダイヤルゲージからなる。
以上の検定用荷重センサ34,44、検定用変位センサ35,45、及び検定用変形量センサ36,46はトレーサビリティがとれたものが使用される。検定用荷重センサ34,44は、例えば、要求荷重が50kN以上、要求繰り返し精度が0.5%RO以下とされる。検定用変位センサ35,45は、例えば、要求測定距離が0〜50mm、要求繰り返し精度が0.1μm以下とされる。検定用変形量センサ36,46は、例えば、要求測定距離が20mm、要求繰り返し精度が4μmとされる。
以上のような検定装置31,41を用いて、タイヤ剛性試験機10に備わった変位センサ21及び荷重センサ22の検定を行うには、テーブル16をY方向又はX方向に移動させることによって、荷重付与部材32,42に取り付けられた検定用荷重センサ34,44を介して荷重受け部材33,43に荷重を付与し、荷重受け部材33,43を弾性変形させる。
このとき、タイヤ剛性試験機10に備わった変位センサ21によってテーブル16の変位を測定し、荷重センサ22によってテーブル16を移動させる際の荷重を測定する。同時に、検定用変位センサ35,45によってテーブル16の変位を測定し、検定用荷重センサ34,44によって荷重受け部材33,43に付与される荷重を測定し、検定用変形量センサ36,46によって荷重受け部材33,43の変形量を測定する。
荷重受け部材33,43には、検定用変形量センサ36,46の測定値が所定値以上(例えば、10mm以上)となるまで荷重が付与される。この所定値は、タイヤ剛性試験機10によりタイヤTの剛性値を求めるために必要なテーブル16の変位量以上に設定される。また、検定用変形量センサ36,46の測定値と検定用変位センサ35,45の測定値とが所定の誤差範囲内(例えば、検定用変位センサ35,45のフルスケールの±1%内(±0.5mm内))に収まることも確認される。これにより、各センサの測定値が適正であることを確認することができる。
[センサの検定方法]
本実施形態の検定装置31,41では、各センサによって測定された値により、次に説明する1次検定と2次検定とが行われる。
1次検定は、タイヤ剛性試験機10の変位センサ21の測定値と荷重センサ22の測定値とが所定の線形関係となるか否かを確認するものである。タイヤ剛性試験機10は、荷重受け部材33,43に荷重を付与したときのタイヤ剛性試験機10の変位センサ21の測定値と、荷重センサ22の測定値とから、変位と荷重との関係を求める。そして、この変位と荷重とが線形の関係にあり、かつ所定の傾き(荷重受け部材33の変位と荷重との関係を示す既知の傾き)のグラフを描くか否かが確認される。なお、変位と荷重とが線形の関係にあることは、例えば一次回帰直線の相関係数がr>0.99であることを条件とすることができる。
本実施形態の検定装置31,41では、各センサによって測定された値により、次に説明する1次検定と2次検定とが行われる。
1次検定は、タイヤ剛性試験機10の変位センサ21の測定値と荷重センサ22の測定値とが所定の線形関係となるか否かを確認するものである。タイヤ剛性試験機10は、荷重受け部材33,43に荷重を付与したときのタイヤ剛性試験機10の変位センサ21の測定値と、荷重センサ22の測定値とから、変位と荷重との関係を求める。そして、この変位と荷重とが線形の関係にあり、かつ所定の傾き(荷重受け部材33の変位と荷重との関係を示す既知の傾き)のグラフを描くか否かが確認される。なお、変位と荷重とが線形の関係にあることは、例えば一次回帰直線の相関係数がr>0.99であることを条件とすることができる。
2次検定は、タイヤ剛性試験機10の変位センサ21の測定値と荷重センサ22の測定値とが、それぞれ適正な値を示すか否かを確認するものである。具体的には、変位センサ21の測定値と検定用変位センサ35,45の測定値とが比較され、荷重センサ22の測定値と検定用荷重センサ34,44の測定値とが比較される。そして、それぞれの測定値が一致又は所定の誤差範囲内にあるとき、変位センサ21及び荷重センサ22の測定精度が適正であると判断される。
1次検定及び2次検定にて各センサ21,22の測定値が所定の条件を満たさなかった場合、各センサ21,22の校正が行われ、測定精度の維持が図られる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の検定装置31,41は、タイヤ剛性試験機10の支持軸13とテーブル16との間に介在し、かつ支持軸13とテーブル16との相対移動により荷重が付与され、かつ前記荷重とその荷重による弾性変形量とが所定の関係を有する荷重受け部材33,43を備えている。そのため、タイヤTの代わりに荷重受け部材33,43に荷重を付与して弾性変形させ、そのときのテーブル16の変位と荷重とをそれぞれ変位センサ21及び荷重センサ22で測定し、これらの測定値が、荷重受け部材33,43が有する所定の関係を示しているかを確認することによって、各センサ21,22の検定を行うことができる。したがって、タイヤ剛性試験機10にセンサ21,22が組み込まれた状態で、実際の使用状態に即した適切な検定を行うことが可能となる。
本実施形態の検定装置31,41は、タイヤ剛性試験機10の支持軸13とテーブル16との間に介在し、かつ支持軸13とテーブル16との相対移動により荷重が付与され、かつ前記荷重とその荷重による弾性変形量とが所定の関係を有する荷重受け部材33,43を備えている。そのため、タイヤTの代わりに荷重受け部材33,43に荷重を付与して弾性変形させ、そのときのテーブル16の変位と荷重とをそれぞれ変位センサ21及び荷重センサ22で測定し、これらの測定値が、荷重受け部材33,43が有する所定の関係を示しているかを確認することによって、各センサ21,22の検定を行うことができる。したがって、タイヤ剛性試験機10にセンサ21,22が組み込まれた状態で、実際の使用状態に即した適切な検定を行うことが可能となる。
検定装置31,41の荷重受け部材33,43は、テーブル16上で支持され、検定装置31,41は、支持軸13に取り付けられかつ荷重受け部材33,43に荷重を付与する荷重付与部材32,42をさらに備えている。そのため、支持軸13とテーブル16との相対移動により、荷重付与部材32,42から荷重受け部材33,43に荷重を付与し、荷重受け部材33,43を弾性変形させることができる。
荷重受け部材33,43は、支持軸13とテーブル16との相対移動の方向に直交した姿勢でテーブル16の上面(疑似路面)16aに沿って配置される長尺部材からなり、荷重受け部材33,43の長さ方向の両端部がテーブル16上で支持され、荷重受け部材33,43の長さ方向の中央部が、荷重付与部材32,42から荷重を受ける。したがって、曲げ試験における3点曲げの要領で荷重受け部材33,43に荷重を付与し、当該荷重とその荷重による弾性変形量とを測定することができる。
検定装置31,41は、支持軸13とテーブル16との相対移動による変位を測定する検定用変位センサ35,45を備えているので、変位センサ21の測定値と検定用変位センサ35,45の測定値とを比較することにより、変位センサ21の測定精度を確認することができる。
検定装置31,41は、支持軸13とテーブル16との相対移動により荷重受け部材33,43に付与される荷重を測定する検定用荷重センサ34,44を備えているので、荷重センサ22の測定値と検定用荷重センサ34,44の測定値とを比較することにより、荷重センサ22の測定精度を確認することができる。
以上、本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
例えば、検定装置31,41の荷重受け部材33,43が支持軸13に取り付けられ、荷重付与部材32,42がテーブル16に取り付けられてもよい。
荷重受け部材33は、例えばテーブル16上で支持具によって片持ち状に支持されていてもよい。また、荷重受け部材33は、金属製に限らず合成樹脂製であってもよい。
また、上記実施形態の検定装置31,41は、検定用変形量センサ36,46を備えていたが、これを省略し、検定用変位センサ35,45によって兼ねてもよい。
例えば、検定装置31,41の荷重受け部材33,43が支持軸13に取り付けられ、荷重付与部材32,42がテーブル16に取り付けられてもよい。
荷重受け部材33は、例えばテーブル16上で支持具によって片持ち状に支持されていてもよい。また、荷重受け部材33は、金属製に限らず合成樹脂製であってもよい。
また、上記実施形態の検定装置31,41は、検定用変形量センサ36,46を備えていたが、これを省略し、検定用変位センサ35,45によって兼ねてもよい。
10 :タイヤ剛性試験機
13 :支持軸
16 :テーブル
16a :上面(疑似路面)
21a :第1変位センサ
21b :第2変位センサ
22a :第1荷重センサ
22b :第2荷重センサ
31 :第1検定装置
32 :荷重付与部材
33 :荷重受け部材
34 :検定用荷重センサ
35 :検定用変位センサ
41 :第2検定装置
42 :荷重付与部材
43 :荷重受け部材
44 :検定用荷重センサ
45 :検定用変位センサ
O :軸心
T :タイヤ
13 :支持軸
16 :テーブル
16a :上面(疑似路面)
21a :第1変位センサ
21b :第2変位センサ
22a :第1荷重センサ
22b :第2荷重センサ
31 :第1検定装置
32 :荷重付与部材
33 :荷重受け部材
34 :検定用荷重センサ
35 :検定用変位センサ
41 :第2検定装置
42 :荷重付与部材
43 :荷重受け部材
44 :検定用荷重センサ
45 :検定用変位センサ
O :軸心
T :タイヤ
Claims (8)
- タイヤを取付可能な支持軸と、当該支持軸の軸心に平行な疑似路面を有するテーブルと、前記支持軸と前記テーブルとの前記疑似路面に沿う方向の相対移動による変位を測定する変位センサと、前記相対移動により前記テーブルに付与される荷重を測定する荷重センサとを備えるタイヤ剛性試験機において、前記変位センサと前記荷重センサの検定を行う検定装置であって、
前記支持軸と前記テーブルとの間に介在し、かつ前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により荷重が付与されて弾性変形し、かつ前記荷重とその荷重による弾性変形量とが所定の関係を有する荷重受け部材を備えている、タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置。 - 前記荷重受け部材が前記テーブル上で支持されており、
前記支持軸に取り付けられかつ前記荷重受け部材に荷重を付与する荷重付与部材をさらに備えている、請求項1に記載のタイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置。 - 前記荷重受け部材が、前記相対移動の方向に直交した姿勢で前記疑似路面に沿って配置される長尺部材からなり、
前記荷重受け部材の長さ方向の両端部が前記テーブル上で支持され、
前記荷重受け部材の長さ方向の中央部が、前記荷重付与部材から荷重を受ける、請求項2に記載のタイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置。 - 前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動による変位を測定する検定用変位センサをさらに備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置。
- 前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により前記荷重受け部材に付与される荷重を測定する検定用荷重センサをさらに備えている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置。
- タイヤを取付可能な支持軸と、当該支持軸の軸心に平行な疑似路面を有するテーブルと、前記支持軸と前記テーブルとの前記疑似路面に沿う方向の相対移動による変位を測定する変位センサと、前記相対移動により前記テーブルに付与される荷重を測定する荷重センサとを備えるタイヤ剛性試験機において、前記変位センサと前記荷重センサの検定を行う方法であって、
前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により、前記支持軸と前記テーブルとの間に介在する荷重受け部材に荷重を付与し、当該荷重受け部材を弾性変形させる工程と、
前記変位センサにより前記相対移動による変位を測定する工程と、
前記荷重センサにより前記相対移動による荷重を測定する工程と、を含む、タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定方法。 - 前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動による変位を検定用変位センサにより測定する工程をさらに含む、請求項6に記載のタイヤ剛性試験機におけるセンサの検定方法。
- 前記支持軸と前記テーブルとの前記相対移動により前記荷重受け部材に付与される荷重を検定用荷重センサで測定する工程をさらに含む、請求項6又は7に記載のタイヤ剛性試験機におけるセンサの検定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018177317A JP2020046398A (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置及び方法 |
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JP2018177317A JP2020046398A (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置及び方法 |
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JP2020046398A true JP2020046398A (ja) | 2020-03-26 |
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ID=69899594
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JP2018177317A Pending JP2020046398A (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | タイヤ剛性試験機におけるセンサの検定装置及び方法 |
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JP (1) | JP2020046398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112345273A (zh) * | 2020-09-29 | 2021-02-09 | 中策橡胶集团有限公司 | 一种轮胎高速均匀性设备控制胎监测方法 |
-
2018
- 2018-09-21 JP JP2018177317A patent/JP2020046398A/ja active Pending
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CN112345273A (zh) * | 2020-09-29 | 2021-02-09 | 中策橡胶集团有限公司 | 一种轮胎高速均匀性设备控制胎监测方法 |
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