JP2020045808A - ベーンポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベーンポンプの吐出圧を安定させる。【解決手段】ベーンポンプ100は、ロータ2と、ロータ2に放射状に形成された複数のスリット2aに摺動自在に挿入される複数のベーン3と、ロータ2の回転に伴いベーン3の先端部3aが摺接する内周カム面4aを有するカムリング4と、隣り合うベーン3とロータ2とカムリング4との間に画成されるポンプ室6と、ポンプ室6に吸い込まれる作動油を導く吸込ポート33,41と、ポンプ室6から吐出される作動油を導く第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32と、を備える。吸込ポート33,41、第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32は、ロータ2の回転方向に沿って、この順番で配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、ベーンポンプに関するものである。
特許文献1には、複数のスリットが放射方向に形成されたロータと、各スリットに摺動可能に収納され先端面がカムリングのカム面に摺接する複数のベーンと、隣り合うベーン間に画成されるポンプ室と、ポンプ室に吸い込まれる作動流体を導く2つの吸込ポートと、ポンプ室から吐出される作動流体を導く2つの吐出ポートと、を備えたベーンポンプが記載されている。
特開2013−050067号公報
特許文献1に記載のベーンポンプでは、吸込ポートと吐出ポートとがロータの回転方向に沿って交互に配置されている。このため、作動流体の吸入と吐出とは比較的短い期間で行われることになる。一般的に、吸入期間が短いと作動流体を十分に吸込むことができず、また、昇圧期間が短いと作動流体を十分に昇圧することができなくなる。したがって、特許文献1に記載のベーンポンプのように2つの吸込ポートと2つの吐出ポートを有するベーンポンプでは、吸入から吐出までの期間が短くなることで、作動流体の吸込み不足や昇圧不足により各吐出ポートを通じて吐出される作動油の吐出圧が不安定となるおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ベーンポンプの吐出圧を安定させることを目的とする。
本発明は、ベーンポンプが、回転駆動されるロータと、ロータに放射状に形成された複数のスリットに摺動自在に挿入される複数のベーンと、ロータの回転に伴いベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、隣り合うベーンとロータとカムリングとの間に画成されるポンプ室と、ポンプ室に吸い込まれる作動流体を導く吸込ポートと、ポンプ室から吐出される作動流体を導く第1吐出ポート及び第2吐出ポートと、を備え、吸込ポート、第1吐出ポート及び第2吐出ポートは、ロータの回転方向に沿って、この順番で配置されることを特徴とする。
この発明では、吸込ポート、第1吐出ポート及び第2吐出ポートが、ロータの回転方向に沿って、この順番で配置される。つまり、1つの吸込ポートで吸込まれた作動流体は、まず第1吐出ポートを通じて吐出され、続いて第2吐出ポートを通じて吐出される。このように、2つの吐出ポートに対して吸込ポートを1つにすることによって、作動流体を吸入する吸入期間が長くなるため、作動流体を十分に吸込むことが可能となり、また、作動流体の吸入から吐出までの期間が長くなるため、十分に昇圧された作動流体を各吐出ポートを通じて吐出することが可能となる。
また、本発明は、ポンプ室の容積が、吸込ポートとポンプ室とが連通する吸入区間においてロータの回転に伴って拡大し、吸入区間に続く第1吐出ポートとポンプ室とが連通する第1吐出区間においてロータの回転に伴って縮小し、第1吐出区間に続く第2吐出ポートとポンプ室とが連通する第2吐出区間においてロータの回転に伴ってさらに縮小し、第2吐出区間に続く吸入区間において再び拡大することを特徴とする。
この発明では、1つの吸入区間で吸込まれた作動流体は、まず第1吐出区間において吐出され、続いて第2吐出区間において吐出される。このように、2つの吐出区間に対して吸入区間を1つにすることによって、作動流体を吸入する吸入期間が長くなるため、作動流体を十分に吸込むことが可能となり、また、作動流体の吸入から吐出までの期間が長くなるため、十分に昇圧された作動流体を各吐出区間において吐出することが可能となる。
また、本発明は、吸入区間と第1吐出区間との間に、ポンプ室が閉塞される第1遷移区間が設けられ、第1吐出区間と第2吐出区間との間に、ポンプ室が閉塞される第2遷移区間が設けられ、第2遷移区間におけるポンプ室の容積変化率は、第1遷移区間におけるポンプ室の容積変化率よりも小さいことを特徴とする。
この発明では、第2遷移区間におけるポンプ室の容積変化率が、第1遷移区間におけるポンプ室の容積変化率よりも小さく設定される。このように第2遷移区間におけるポンプ室の容積変化率を小さくすることで、第2遷移区間を移動するポンプ室内の圧力が変動することを抑制することができるとともに、続く第2吐出区間において吐出される作動流体の圧力を安定させることができる。
また、本発明は、ベーンポンプが、スリット内においてベーンの基端部によって区画される背圧室をさらに備え、吸入区間内にある背圧室のうち第1吐出区間側にある背圧室には、第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体が導かれ、吸入区間内にある背圧室のうち第2吐出区間側にある背圧室には、第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体が導かれることを特徴とする。
この発明では、吸入区間内にある背圧室のうち第1吐出区間側にある背圧室には、第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体が導かれ、吸入区間内にある背圧室のうち第2吐出区間側にある背圧室には、第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体が導かれる。このため、第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力が低圧となった場合には、吸入区間内にある背圧室のうち第1吐出区間側にある背圧室の圧力も低くなることから、背圧室の圧力によってベーンがカムリングの内周カム面に押し付けられる力が低減される。これによりベーンと内周カム面との間に生じる摩擦力が低減され、結果として、ベーンポンプを駆動するためのトルクを低減することができる。
また、本発明は、ベーンポンプが、第1吐出ポートの開口縁部からロータの回転方向とは反対の方向に延びる第1ノッチと、第2吐出ポートの開口縁部からロータの回転方向とは反対の方向に延びる第2ノッチと、をさらに備え、第1ノッチの周方向における長さは、第2ノッチの周方向における長さよりも長いことを特徴とする。
この発明では、第1ノッチの周方向における長さが、第2ノッチの周方向における長さよりも長く設定される。このように、第1ノッチを長くすることによって、ポンプ室の圧力が比較的不安定となる第1遷移区間においてポンプ室の圧力を安定させることが可能となり、結果として第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力を安定させることができる。また、第2ノッチの長さを短くすることによって、第2ノッチを通じて第2吐出ポートからポンプ室へ作動流体が流入することを抑制し、第2吐出ポートの圧力が低下することを防止することが可能となり、結果として第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力を安定させることができる。
また、本発明は、ベーンポンプが、第1吐出ポートの開口縁部からロータの回転方向とは反対の方向に延びる第1ノッチと、第2吐出ポートの開口縁部からロータの回転方向とは反対の方向に延びる第2ノッチと、をさらに備え、第1吐出ポートの開口縁部から周方向に所定の距離だけ離れた位置における第1ノッチの断面積は、第2吐出ポートの開口縁部から周方向に所定の距離だけ離れた位置における第2ノッチの断面積よりも大きいことを特徴とする。
この発明では、第1吐出ポートの開口縁部から周方向に所定の距離だけ離れた位置における第1ノッチの断面積が、第2吐出ポートの開口縁部から周方向に所定の距離だけ離れた位置における第2ノッチの断面積よりも大きく設定される。このように、第1ノッチの断面積を大きくすることによって、ポンプ室の圧力が比較的不安定となる第1遷移区間においてポンプ室の圧力を安定させることが可能となり、結果として第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力を安定させることができる。また、第2ノッチの断面積を小さくすることによって、第2ノッチを通じて第2吐出ポートからポンプ室へ作動流体が流入することを抑制し、第2吐出ポートの圧力が低下することを防止することが可能となり、結果として第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力を安定させることができる。
また、本発明は、第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力が、第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力よりも高いことを特徴とする。
この発明では、第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力の方が、第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力よりも高い。このように、吸込ポートが1つであっても、第1吐出ポートから比較的低圧の作動流体を供給し、第2吐出ポートから比較的高圧の作動流体を供給することで、異なる圧力の作動流体を必要とする流体圧機器に対して変動の少ない安定した2つの圧力を供給することができる。
本発明によれば、ベーンポンプの吐出圧を安定させることができる。
本発明の実施形態に係るベーンポンプの断面図である。 図1のII−II線に沿うポンプ室周辺の断面図である。 カムリング側から見たボディ側サイドプレートの平面図である。 図3のA−A線に沿う断面と図3のB−B線に沿う断面とを重ね合わせて示した概略図である。 カムリング側から見たカバー側サイドプレートの平面図である。 カムリングの内周カム面のプロファイルを示した図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係るベーンポンプ100について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るベーンポンプ100の断面図であり、図2は、図1のII−II線に沿う断面を部分的に拡大して示した図である。
ベーンポンプ100は、車両に搭載される流体圧機器、例えば、パワーステアリング装置や無段変速機等へ加圧された作動流体を供給する流体圧供給源として用いられる。作動流体は、オイルやその他の水溶性代替液等である。
図1及び図2に示すように、ベーンポンプ100は、収容凹部10aが形成されたポンプボディ10と、収容凹部10aを覆いポンプボディ10に固定されるポンプカバー20と、ポンプボディ10及びポンプカバー20に軸受11、12を介して回転自在に支持される駆動軸1と、駆動軸1に連結され収容凹部10a内に収容されるロータ2と、ロータ2に放射状に形成された複数のスリット2aに摺動自在に収装される複数のベーン3と、ロータ2及びベーン3を収容しベーン3の先端部3aが摺接する内周カム面4aを有するカムリング4と、を備える。
ベーンポンプ100は、図示しないエンジン等によって駆動され、駆動軸1に連結されたロータ2が、回転駆動されることで流体圧を発生させる。
ベーン3は、図2に示すように、各スリット2aに摺動自在に挿入され、スリット2aから突出する端部である先端部3aと、先端部3aとは反対側の端部である基端部3bと、を有する。スリット2aの底部側には、ベーン3の基端部3bによって区画される背圧室5が形成される。背圧室5には、作動流体としての作動油が導かれ、ベーン3は、背圧室5の圧力によってスリット2aから突出する方向に押圧される。
カムリング4は、内周面に形成された内周カム面4aを有する環状の部材である。ベーン3が背圧室5の圧力によってスリット2aから突出する方向に押圧されると、ベーン3の先端部3aはカムリング4の内周カム面4aに摺接する。これにより、カムリング4の内部には、ロータ2の外周面と、カムリング4の内周カム面4aと、隣り合うベーン3と、によってポンプ室6が画成される。
内周カム面4aは所定のプロファイルで形成されているため、内周カム面4aを摺接する各ベーン3間のポンプ室6の容積は、ロータ2の回転に伴って拡張と収縮とを繰り返す。ポンプ室6の容積が徐々に拡大する区間では作動油がポンプ室6に吸入され、ポンプ室6の容積が徐々に縮小する区間では作動油がポンプ室6から吐出される。
ベーンポンプ100は、ロータ2の軸方向一端側に設けられ、ロータ2及びカムリング4の一方の側面に当接するボディ側サイドプレート30と、ロータ2の軸方向他端側に設けられ、ロータ2及びカムリング4の他方の側面に当接するカバー側サイドプレート40と、をさらに備える。
ボディ側サイドプレート30は、収容凹部10aの底面とロータ2との間に設けられる平板部材であり、ボディ側サイドプレート30には、ロータ2が摺接するとともにカムリング4が当接する。
一方、カバー側サイドプレート40は、ロータ2とポンプカバー20との間に設けられる平板状部材であり、カバー側サイドプレート40には、ロータ2が摺接するとともにカムリング4が当接する。このように、ボディ側サイドプレート30とカバー側サイドプレート40とは、ロータ2及びカムリング4を挟んで対向した状態で配置される。
ポンプボディ10の収容凹部10aに、ボディ側サイドプレート30、ロータ2、カムリング4、及びカバー側サイドプレート40が収容された状態で、ポンプボディ10にポンプカバー20が取付けられることで、収容凹部10aは封止される。
ポンプボディ10の収容凹部10aの底面側には、ポンプボディ10とボディ側サイドプレート30によって区画された第1高圧室14と第2高圧室15との2つの高圧室が形成される。第1高圧室14及び第2高圧室15は、図示しない通路を通じてベーンポンプ100の外部に設けられる流体圧機器に連通する。
一方、ポンプカバー20には、ポンプボディ10側において開口する吸込圧室21が形成される。吸込圧室21は、図示しない通路を通じてベーンポンプ100の外部に設けられるタンクに連通する。
また、収容凹部10aの内周面には、ボディ側サイドプレート30に向かって形成される溝状の迂回通路13が設けられる。迂回通路13は、ポンプカバー20に形成された吸込圧室21と連通している。
次に、図3〜5を参照して、ボディ側サイドプレート30及びカバー側サイドプレート40の具体的な形状について説明する。図3は、図1においてカムリング4側から見たボディ側サイドプレート30の平面図であり、図4は、図3のA−A線に沿う後述の第1ノッチ31aの断面と図3のB−B線に沿う後述の第2ノッチ32aの断面とを重ね合わせて示した概略図であり、図5は、図1においてカムリング4側から見たカバー側サイドプレート40の平面図である。
ボディ側サイドプレート30は、図3に示すように、ロータ2及びベーン3の側面が摺接する摺接面30aと、駆動軸1が挿通する貫通孔30bと、摺接面30aを径方向外側に向かって切り欠くことで形成された吸込ポートとしての吸込用凹部33と、軸方向に貫通して形成され摺接面30aに開口する第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32と、を有する。ボディ側サイドプレート30に対してロータ2及びベーン3は、図3中に示す矢印に沿って摺接する。
第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32は、周方向に沿って円弧状に形成された長孔であり、第1吐出ポート31は、ポンプ室6と第1高圧室14とを連通しポンプ室6から吐出される作動油を第1高圧室14へと導き、第2吐出ポート32は、ポンプ室6と第2高圧室15とを連通しポンプ室6から吐出される作動油を第2高圧室15へと導く。
吸込用凹部33は、摺接面30aにおける開口部を通じてポンプ室6と連通し、ボディ側サイドプレート30の外周面における開口部を通じて収容凹部10aの内周面に形成された迂回通路13と連通している。つまり、ポンプ室6と吸込圧室21とは、吸込用凹部33と迂回通路13とにより連通されており、吸込用凹部33は、ポンプ室6に吸い込まれる作動油をポンプ室6へと導いている。
吸込用凹部33と第1吐出ポート31と第2吐出ポート32とは、周方向に所定の間隔をあけて配置されており、ロータ2の回転方向である図3中に示す矢印の方向に沿って、吸込用凹部33、第1吐出ポート31、第2吐出ポート32の順番で配置される。
吸込用凹部33が形成される範囲は、吸込用凹部33を通じてポンプ室6と吸込圧室21とが連通することから、ポンプ室6に作動油が吸入される区間である吸入区間SS1となる。一方、第1吐出ポート31が形成される範囲は、第1吐出ポート31を通じてポンプ室6と第1高圧室14とが連通することから、ポンプ室6から作動油が第1高圧室14へと吐出される区間である第1吐出区間DS1となり、第2吐出ポート32が形成される範囲は、第2吐出ポート32を通じてポンプ室6と第2高圧室15とが連通することから、ポンプ室6から作動油が第2高圧室15へと吐出される区間である第2吐出区間DS2となる。
また、吸入区間SS1と第1吐出区間DS1との間は、ポンプ室6に対する作動油の流出入が遮断される第1遷移区間TS1となり、第1吐出区間DS1と第2吐出区間DS2との間は、ポンプ室6に対する作動油の流出入が遮断される第2遷移区間TS2となり、第2吐出区間DS2と吸入区間SS1との間は、ポンプ室6に対する作動油の流出入が遮断される第3遷移区間TS3となる。
また、ボディ側サイドプレート30の摺接面30aには、第1吐出ポート31の開口縁部からロータ2の回転方向とは反対の方向へ向けて延びる断面形状が略V字状の溝である第1ノッチ31aと、第2吐出ポート32の開口縁部からロータ2の回転方向とは反対の方向へ向けて延びる断面形状が略V字状の溝である第2ノッチ32aと、が設けられる。第1ノッチ31a及び第2ノッチ32aは、ロータ2の外周面より外周側であってカムリング4の内周カム面4aより内周側に形成される。
第1ノッチ31a及び第2ノッチ32aは、いずれもロータ2の回転方向とは反対の方向へ行くほど径方向の幅が小さくなる先細り状に形成される。第1吐出ポート31の開口縁部における第1ノッチ31aの深さは、第2吐出ポート32の開口縁部における第2ノッチ32aの深さとほぼ同じ深さであり、第1吐出ポート31の開口縁部における第1ノッチ31aの径方向における幅は、第2吐出ポート32の開口縁部における第2ノッチ32aの径方向における幅とほぼ同じ大きさである。一方、第1ノッチ31aの周方向における長さである第1長さL1は、第2ノッチ32aの周方向における長さである第2長さL2よりも長く設定される。
このため、第1吐出ポート31の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第1ノッチ31aの断面積S1は、図4に示すように、第2吐出ポート32の開口縁部から周方向に同じ所定の距離L0だけ離れた位置における第2ノッチ32aの断面積S2よりも大きくなる。図4には、図3のA−A線に沿う第1吐出ポート31の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第1ノッチ31aの断面と、図3のB−B線に沿う第2吐出ポート32の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第2ノッチ32aの断面と、が重ね合わせて示されている。なお、第1ノッチ31a及び第2ノッチ32aの断面形状は、略V字状に限定されず、矩形状や半円状、略U字状であってもよい。
一方、カバー側サイドプレート40は、図5に示すように、ロータ2及びベーン3の側面が摺接する摺接面40aと、駆動軸1が挿通する貫通孔40bと、外縁部の一部を切り欠くことで形成された吸込ポートとしての吸込用切欠部41と、ポンプ室6を挟んで第1吐出ポート31に対向する位置に形成される第1対向溝43と、ポンプ室6を挟んで第2吐出ポート32に対向する位置に形成される第2対向溝44と、を有する。カバー側サイドプレート40に対してロータ2及びベーン3は、図5中に示す矢印に沿って摺接する。
吸込用切欠部41は、吸込用凹部33と同じ範囲にわたって周方向に沿って形成されており、ポンプ室6と吸込圧室21とは、吸込用切欠部41を通じて連通される。このように、ポンプ室6と吸込圧室21とは、吸込用凹部33と吸込用切欠部41とを通じて連通されるため、ポンプ室6内への作動油の吸入は効率よく行われる。
第1対向溝43及び第2対向溝44は、周方向に沿って円弧状に形成された溝である。第1対向溝43はポンプ室6を通じて第1吐出ポート31と連通するので、第1対向溝43の圧力は、第1吐出ポート31と同じ圧力となる。このため、第1吐出ポート31の圧力がベーン3に及ぼす力は、第1対向溝43の圧力によって相殺される。
同様に、第2対向溝44はポンプ室6を通じて第2吐出ポート32と連通するので、第2吐出ポート32の圧力がベーン3に及ぼす力は、第2対向溝44の圧力によって相殺される。このように第1対向溝43及び第2対向溝44をカバー側サイドプレート40に設けることによって、ベーン3がカバー側サイドプレート40に押し付けられることを防止することができる。
また、ボディ側サイドプレート30とカバー側サイドプレート40とには、背圧室5に作動油を供給するとともに隣り合う背圧室5を連通する溝が設けられる。
具体的には、ボディ側サイドプレート30は、図3に示すように、摺接面30aに形成され背圧室5と連通する吸入区間用第1背圧溝34と、吸入区間用第1背圧溝34に開口する第1背圧ポート34aと、摺接面30aに形成され背圧室5と連通する吸入区間用第2背圧溝35と、吸入区間用第2背圧溝35に開口する第2背圧ポート35aと、摺接面30aに形成され背圧室5と連通する第1吐出区間用背圧溝36と、摺接面30aに形成され背圧室5と連通する第2吐出区間用背圧溝37と、を有する。
吸入区間用第1背圧溝34は、貫通孔30bと吸込用凹部33との間であって、第1吐出区間DS1寄りの部分に周方向に沿って円弧状に形成された溝であり、吸入区間用第2背圧溝35は、貫通孔30bと吸込用凹部33との間であって、第2吐出区間DS2寄りの部分に周方向に沿って円弧状に形成された溝である。
第1背圧ポート34aは、一端が吸入区間用第1背圧溝34に開口しており、他端が第1高圧室14に開口している。したがって、吸入区間用第1背圧溝34の圧力は、第1吐出区間DS1で吐出された作動油の圧力と同じ大きさとなる。
第2背圧ポート35aは、一端が吸入区間用第2背圧溝35に開口しており、他端が第2高圧室15に開口している。したがって、吸入区間用第2背圧溝35の圧力は、第2吐出区間DS2で吐出された作動油の圧力と同じ大きさとなる。
第1吐出区間用背圧溝36は、貫通孔30bと第1吐出ポート31との間に周方向に沿って円弧状に形成された溝であり、第2吐出区間用背圧溝37は、貫通孔30bと第2吐出ポート32との間に周方向に沿って円弧状に形成された溝である。
これに対して、カバー側サイドプレート40は、図5に示すように、背圧室5を挟んで吸入区間用第1背圧溝34に対向する位置に形成される第1対向背圧溝45と、背圧室5を挟んで吸入区間用第2背圧溝35に対向する位置に形成される第2対向背圧溝46と、背圧室5を挟んで第1吐出区間用背圧溝36に対向する位置に形成される第3対向背圧溝47と、背圧室5を挟んで第2吐出区間用背圧溝37に対向する位置に形成される第4対向背圧溝48と、第1対向背圧溝45と第3対向背圧溝47とを連通する第1連通溝45aと、第2対向背圧溝46と第4対向背圧溝48とを連通する第2連通溝46aと、を有する。
第1対向背圧溝45は、貫通孔40bと吸込用切欠部41との間であって、第1対向溝43寄りの部分に周方向に沿って円弧状に形成された溝であり、第2対向背圧溝46は、貫通孔40bと吸込用切欠部41との間であって、第2対向溝44寄りの部分に周方向に沿って円弧状に形成された溝である。
第3対向背圧溝47は、貫通孔40bと第1対向溝43との間に周方向に沿って円弧状に形成された溝であり、第4対向背圧溝48は、貫通孔40bと第2対向溝44との間に周方向に沿って円弧状に形成された溝である。
第1対向背圧溝45は、背圧室5を通じて吸入区間用第1背圧溝34と連通しているため、第1対向背圧溝45の圧力は、第1吐出区間DS1で吐出された作動油の圧力と同じ大きさとなる。また、第1対向背圧溝45には、第1連通溝45aを通じて第3対向背圧溝47が連通しており、さらに、第3対向背圧溝47には、背圧室5を通じて第1吐出区間用背圧溝36が連通している。したがって、第3対向背圧溝47及び第1吐出区間用背圧溝36の圧力も、第1吐出区間DS1で吐出された作動油の圧力とほぼ同じ大きさとなる。なお、厳密には、第1連通溝45aは絞りとして機能するため、背圧室5の容積の拡縮に伴う作動油の移動に応じて、吸入区間用第1背圧溝34及び第1対向背圧溝45の圧力と第1吐出区間用背圧溝36及び第3対向背圧溝47の圧力との間には圧力差が生じる。
同様に、第2対向背圧溝46は、背圧室5を通じて吸入区間用第2背圧溝35と連通しているため、第2対向背圧溝46の圧力は、第2吐出区間DS2で吐出された作動油の圧力と同じ大きさとなる。また、第2対向背圧溝46には、第2連通溝46aを通じて第4対向背圧溝48が連通しており、さらに、第4対向背圧溝48には、背圧室5を通じて第2吐出区間用背圧溝37が連通している。したがって、第4対向背圧溝48及び第2吐出区間用背圧溝37の圧力も、第2吐出区間DS2で吐出された作動油の圧力とほぼ同じ大きさとなる。なお、厳密には、第2連通溝46aは絞りとして機能するため、背圧室5の容積の拡縮に伴う作動油の移動に応じて、吸入区間用第2背圧溝35及び第2対向背圧溝46の圧力と第2吐出区間用背圧溝37及び第4対向背圧溝48の圧力との間には圧力差が生じる。
次に、図6を参照して、カムリング4の内周カム面4aのプロファイルについて説明する。図6は、吸入区間SS1の始点R0を零度としたときの内周カム面4aのプロファイルであり、ロータ2が始点R0から1回転する間にスリット2aから突出するベーン3の突出量がどのように変化するかを示している。
図6に示すように、内周カム面4aは、吸入区間SS1にわたって、スリット2aからベーン3が徐々に突出するように、すなわち、ポンプ室6の容積が徐々に拡大するように変化する。このようにポンプ室6の容積が拡大されることでポンプ室6内が負圧となりポンプ室6に作動油が吸入されることになる。
吸入区間SS1に続く第1遷移区間TS1では、内周カム面4aは、スリット2a内にベーン3がわずかに進入するように、すなわち、ポンプ室6の容積がわずかに縮小するように変化する。このようにポンプ室6の容積がわずかに縮小されることでポンプ室6の圧力は負圧から正圧へと変化する。
なお、第1遷移区間TS1においてポンプ室6の容積を縮小しすぎるとポンプ室6の圧力が過度に上昇し、続く第1吐出区間DS1となったときに、サージ圧となるおそれがある。また、ポンプ室6に負圧の部分があり気泡が残ったままであると、続く第1吐出区間DS1でキャビテーションが発生するおそれがある。このため、第1遷移区間TS1における内周カム面4aの変化度合は、気泡が消失するとともにサージ圧が発生しない適度な大きさに設定される。
第1吐出区間DS1では、内周カム面4aは、スリット2a内にベーン3が進入するように、すなわち、ポンプ室6の容積が縮小するように変化する。このようにポンプ室6の容積が縮小されることでポンプ室6内が正圧となりポンプ室6から作動油が吐出されることになる。
第1吐出区間DS1に続く第2遷移区間TS2では、内周カム面4aは、第1遷移区間TS1よりもポンプ室6の容積変化率が小さくなるようにベーン3を緩やかに変位させる。第2遷移区間TS2では、ポンプ室6の圧力がすでに正圧になっており、気泡はほとんどなくなっているため、第1遷移区間TS1ほどポンプ室6の容積を縮小する必要がない。また、ポンプ室6の容積を縮小しすぎるとポンプ室6の圧力が過度に上昇し、続く第2吐出区間DS2となったときに、サージ圧となるおそれがある。このため、第2遷移区間TS2における内周カム面4aの変化度合は、第1遷移区間TS1における変化度合と比較し、小さめに設定される。
第2吐出区間DS2では、内周カム面4aは、スリット2a内にベーン3がさらに進入するように、すなわち、ポンプ室6の容積がさらに小さくなるように変化する。このようにポンプ室6の容積がさらに縮小されることでポンプ室6から作動油が吐出されることになる。
第2吐出区間DS2に続く第3遷移区間TS3では、内周カム面4aは、ポンプ室6の容積が最小となるようにベーン3を緩やかに変位させる。このようにポンプ室6の容積を最小とすることで、続く吸入区間SS1において、ポンプ室6内への作動油の吸入を円滑に行うことが可能となる。
なお、ポンプ室6内への作動油の吸入を円滑に行うために、吸入区間SS1の長さは、第1吐出区間DS1と第2吐出区間DS2とを合せた長さ以上とすることが好ましい。
続いて、上記構成のベーンポンプ100の動作について説明する。
図示しないエンジンなどの駆動装置の動力によって駆動軸1が回転駆動されることで、ロータ2は所定の方向に回転する。ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6は、吸入区間SS1、第1吐出区間DS1、第2吐出区間DS2を順に移動し、再び吸入区間SS1へと戻る。
この一連の工程において、吸入区間SS1ではポンプ室6に作動油が吸入され、第1吐出区間DS1では吸入された作動油の一部がポンプ室6から吐出され、第2吐出区間DS2では吸入された残りの作動油がポンプ室6から吐出される。つまり、ベーンポンプ100では、ロータ2が1回転する間に、各ポンプ室6には1度だけ作動油が吸い込まれ、各ポンプ室6から2度にわたって作動油が吐出される。
具体的には、ポンプ室6が吸入区間SS1にあるとき、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6の容積は徐々に拡大する。ポンプ室6の容積が拡大することでポンプ室6が負圧となるため、ポンプ室6を満たすように吸込用凹部33及び吸込用切欠部41を通じてポンプ室6に作動油が吸入される。
ここで、吸入ポートが設けられる吸入区間SS1は、第1吐出ポート31が設けられる第1吐出区間DS1と第2吐出ポート32が設けられる第2吐出区間DS2との2つの吐出区間に対して1つだけ設けられる。このため、2つの吐出区間に対して2つの吸入区間が設けられる従来の平衡型ベーンポンプのように吐出区間に対してそれぞれ吸入区間が設けられる場合と比較し、吸入区間SS1を長くすることができる。
このように吸入区間SS1を長くすることによって、駆動軸1の回転数が高い場合であっても、十分に作動油をポンプ室6に吸入することが可能である。
ポンプ室6が吸入区間SS1に続く第1遷移区間TS1に移動すると、ポンプ室6の圧力が正圧となるように、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6の容積はわずかに縮小する。また、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6が第1遷移区間TS1を所定の距離だけ移動すると、やがてポンプ室6は、第1ノッチ31aを通じて第1吐出ポート31及び先行するポンプ室6と連通する。
ポンプ室6が第1ノッチ31aを通じて第1吐出ポート31及び先行するポンプ室6と連通すると、第1吐出ポート31及び先行するポンプ室6から加圧された作動油が第1ノッチ31aを通じてポンプ室6へ流入するため、ポンプ室6の圧力が正圧となる。この際、ポンプ室6内の作動油に気泡が含まれている場合は、ポンプ室6の圧力が高まることによって気泡が微小となって消失することになる。このため、ポンプ室6と第1吐出ポート31とが直接的に連通し、ポンプ室6内の作動油が加圧されるときにキャビテーションが生じることが抑制される。
また、第1ノッチ31aは、先細り形状であるため、第1吐出ポート31及び先行するポンプ室6からポンプ室6へ急激に作動油が流入することが抑制されることで、ポンプ室6の圧力が変動することが防止される。なお、ポンプ室6にサージ圧が生じている場合は、第1ノッチ31aを通じて第1吐出ポート31に徐々に作動油が流出することでポンプ室6の圧力が安定する。
第1遷移区間TS1を通過したポンプ室6が第1吐出区間DS1に移動すると、ポンプ室6から作動油が吐出されるように、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6の容積が所定の割合で縮小する。ポンプ室6から吐出された作動油は第1吐出ポート31を通じて第1高圧室14に導かれる。第1高圧室14に導かれた作動油は、図示しない通路を通じてベーンポンプ100の外部に設けられる流体圧機器へと供給される。
第1吐出区間DS1を通過し第2遷移区間TS2に移動したポンプ室6の圧力は、第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油の圧力と同等であり、負圧ではないためポンプ室6内にはほとんど気泡が存在していない。つまり、第2遷移区間TS2ではポンプ室6の圧力を保持する程度にポンプ室6の容積がわずかに縮小されればよいため、第2遷移区間TS2におけるポンプ室6の容積変化率は、第1遷移区間TS1におけるポンプ室6の容積変化率よりも小さくすることが可能となる。
特にポンプ室6に対して作動油の流出入が遮断された状態でポンプ室6の容積を大きく変化させるとポンプ室6内の圧力が変動してしまう。これに対して、第2遷移区間TS2におけるポンプ室6の容積変化率を小さくすることが可能となることで、第2遷移区間TS2を移動するポンプ室6内の圧力の変動を抑制することができるとともに、続く第2吐出区間DS2において吐出される作動油の圧力を安定させることができる。
また、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6が第2遷移区間TS2を所定の距離だけ移動すると、やがてポンプ室6は、第2ノッチ32aを通じて第2吐出ポート32に連通する。
先細り形状である第2ノッチ32aを通じてポンプ室6と第2吐出ポート32とが連通すると、第2吐出ポート32からポンプ室6へ作動油が徐々に流入することでポンプ室6の圧力が安定する。なお、ポンプ室6にサージ圧が生じている場合は、第2ノッチ32aを通じて第2吐出ポート32に徐々に作動油が流出することでポンプ室6の圧力が安定する。
なお、前述のように、第2遷移区間TS2におけるポンプ室6の容積変化率は小さいため、第2遷移区間TS2に移動したポンプ室6の圧力は、第1遷移区間TS1に移動したポンプ室6の圧力ほど不安定ではない。したがって、第2ノッチ32aの周方向における長さである第2長さL2は、第1ノッチ31aの周方向における長さである第1長さL1ほど長くする必要はない。換言すれば、第2吐出ポート32の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第2ノッチ32aの断面積S2の大きさは、第1吐出ポート31の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第1ノッチ31aの断面積S1ほど大きくする必要はない。なお、第2遷移区間TS2に移動したポンプ室6の圧力が安定している場合は、第2ノッチ32aを設けなくともよい。
第2遷移区間TS2を通過したポンプ室6が第2吐出区間DS2に移動すると、ポンプ室6から作動油が吐出されるように、ロータ2の回転に伴って、ポンプ室6の容積が所定の割合で縮小する。ポンプ室6から吐出された作動油は第2吐出ポート32を通じて第2高圧室15に導かれる。第2高圧室15に導かれた作動油は、図示しない通路を通じてベーンポンプ100の外部に設けられる流体圧機器へと第1高圧室14に導かれた作動油とは別に供給される。
第2吐出区間DS2を通過したポンプ室6が第3遷移区間TS3に移動すると、ポンプ室6の容積が最小となるように、ポンプ室6の容積が所定の割合で縮小する。このように、吸入区間SS1に至るまでにポンプ室6の容積を最小とすることで、吸入区間SS1において作動油を効率的に吸入することが可能となる。
このように、ベーンポンプ100は、1つの吸入区間SS1においてポンプ室6に作動油を吸入し、2つの吐出区間DS1,DS2においてポンプ室6から作動油を吐出する。このため、外部に設けられる流体圧機器へ低圧の作動油と高圧の作動油とを同時に供給することが可能である。
流体圧機器へ低圧の作動油と高圧の作動油とを同時に供給する場合は、第1吐出区間DS1で加圧された作動油をさらに加圧可能な第2吐出区間DS2において第2吐出ポート32を通じて吐出された作動油が高圧の作動油として、第1吐出区間DS1において第1吐出ポート31を通じて吐出された作動油が低圧の作動油として、流体圧機器へそれぞれ供給される。
なお、第2吐出ポート32を通じて吐出された作動油を低圧の作動油として、第1吐出ポート31を通じて吐出された作動油を高圧の作動油として流体圧機器へ供給してもよい。また、流体圧機器へ単一の圧力の作動油を供給する場合は、第2吐出ポート32を通じて吐出された作動油と第1吐出ポート31を通じて吐出された作動油とが合流されて流体圧機器へ供給される。
また、上述のようにベーンポンプ100が駆動している間、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第1吐出区間DS1側にある背圧室5と、第1遷移区間TS1から第1吐出区間DS1にある背圧室5と、には、第1吐出区間DS1でポンプ室6から吐出された作動油が第1背圧ポート34aを通じて供給され、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第2吐出区間DS2側にある背圧室5と、第2遷移区間TS2から第2吐出区間DS2にある背圧室5と、には、第2吐出区間DS2でポンプ室6から吐出された作動油が第2背圧ポート35aを通じて供給される。
このように、背圧室5に供給される作動油の圧力を異ならせることによって、例えば、第1吐出区間DS1でポンプ室6から吐出される作動油の圧力が低圧となった場合には、第1背圧ポート34aを通じて作動油が供給される背圧室5の圧力も低くなることから、第2吐出区間DS2でポンプ室6から吐出された比較的高圧の作動油がすべての背圧室5に供給される場合と比較し、背圧室5の圧力によってベーン3がカムリング4の内周カム面4aに押し付けられる力が低減される。これによりベーン3と内周カム面4aとの間に生じる摩擦力が低減され、結果として、ベーンポンプ100を駆動するためのトルクを低減することができる。
また、上記構成のベーンポンプ100では、ポンプ室6に作動油が吸入される吸入区間SS1が1つであり、ポンプ室6から作動油が吐出される吐出区間DS1,DS2が2つであり、遷移区間TS1,TS2,TS3が3つである。したがって、2つの吸入区間と2つの吐出区間とを有する平衡型のベーンポンプと比較すると、吸入区間の数と遷移区間の数が1つずつ減少することから、吸入区間SS1や吐出区間DS1,DS2を長くすることが可能となる。
このため、例えば、吸入区間SS1を長くすることで、ポンプ室6に作動油を十分吸入することが可能となり、結果としてポンプ効率を向上させることができる。また、吐出区間DS1,DS2を長くすることで、ポンプ室6から吐出される作動油の圧力を安定させることができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
上記実施形態に係るベーンポンプ100では、吸込ポート(吸込用凹部33、吸込用切欠部41)、第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32の3つのポートが、ロータ2の回転方向に沿って、この順番で配置される。つまり、1つの吸込ポートで吸込まれた作動油は、まず第1吐出ポート31を通じて吐出され、続いて第2吐出ポート32を通じて吐出される。このように、2つの吐出ポート31,32に対して吸込ポートを1つにすることによって、作動油を吸入する吸入期間が長くなるため、作動油を十分に吸込むことが可能となり、また、作動油の吸入から吐出までの期間が長くなるため、十分に昇圧された作動油を各吐出ポート31,32を通じて吐出することが可能となる。このように、上記実施形態に係るベーンポンプ100では、作動油の吸込み不足や昇圧不足が解消され、結果として、ベーンポンプ100の吐出圧の変動を抑制することができる。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ベーンポンプ100は、回転駆動されるロータ2と、ロータ2に放射状に形成された複数のスリット2aに摺動自在に挿入される複数のベーン3と、ロータ2の回転に伴いベーン3の先端部3aが摺接する内周カム面4aを有するカムリング4と、隣り合うベーン3と、ロータ2と、カムリング4と、の間に画成されるポンプ室6と、ポンプ室6に吸い込まれる作動油を導く吸込ポート(吸込用凹部33、吸込用切欠部41)と、ポンプ室6から吐出される作動油を導く第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32と、を備え、吸込ポート33,41、第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32は、ロータ2の回転方向に沿って、この順番で配置される。
この構成では、吸込ポート33,41、第1吐出ポート31及び第2吐出ポート32の3つのポートが、ロータ2の回転方向に沿って、この順番で配置される。つまり、1つの吸込ポート33,41で吸込まれた作動油は、まず第1吐出ポート31を通じて吐出され、続いて第2吐出ポート32を通じて吐出される。このように、2つの吐出ポート31,32に対して吸込ポート33,41を1つにすることによって、作動油を吸入する吸入期間が長くなるため、作動油を十分に吸込むことが可能となり、また、作動油の吸入から吐出までの期間が長くなるため、十分に昇圧された作動油を各吐出ポート31,32を通じて吐出することが可能となる。このように、上記構成のベーンポンプ100では、作動油の吸込み不足や昇圧不足が解消され、結果として、ベーンポンプ100の吐出圧の変動を抑制することができる。
また、この構成では、作動油は、第1吐出ポート31と第2吐出ポート32との2つの吐出ポートから吐出される。このため、異なる圧力の作動油を必要とする流体圧機器に対して変動の少ない安定した2つの圧力を供給することができる。
また、ポンプ室6の容積は、吸込ポート33,41とポンプ室6とが連通する吸入区間SS1においてロータ2の回転に伴って拡大し、吸入区間SS1に続く第1吐出ポート31とポンプ室6とが連通する第1吐出区間DS1においてロータ2の回転に伴って縮小し、第1吐出区間DS1に続く第2吐出ポート32とポンプ室6とが連通する第2吐出区間DS2においてロータ2の回転に伴ってさらに縮小し、第2吐出区間DSに続く吸入区間SS1において再び拡大する。
この構成では、1つの吸入区間SS1で吸込まれた作動油は、まず第1吐出区間DS1において吐出され、続いて第2吐出区間DS2において吐出される。このように、2つの吐出区間DS1,DS2に対して吸入区間SS1を1つにすることによって、作動油を吸入する吸入期間が長くなるため、作動油を十分に吸込むことが可能となり、また、作動油の吸入から吐出までの期間が長くなるため、十分に昇圧された作動油を各吐出区間DS1,DS2において吐出することが可能となる。このように、上記構成のベーンポンプ100では、作動油の吸込み不足や昇圧不足が解消され、結果として、ベーンポンプ100の吐出圧の変動を抑制することができる。
また、吸入区間SS1と第1吐出区間DS1との間に、ポンプ室6が閉塞される第1遷移区間TS1が設けられ、第1吐出区間DS1と第2吐出区間DS2との間に、ポンプ室6が閉塞される第2遷移区間TS2が設けられ、第2遷移区間TS2におけるポンプ室6の容積変化率は、第1遷移区間TS1におけるポンプ室6の容積変化率よりも小さい。
この構成では、第2遷移区間TS2におけるポンプ室6の容積変化率が、第1遷移区間TS1におけるポンプ室6の容積変化率よりも小さく設定される。このように第2遷移区間TS2におけるポンプ室6の容積変化率を小さくすることで、第2遷移区間TS2を移動するポンプ室6内の圧力が変動すること、特にサージ圧が発生することを抑制することができるとともに、続く第2吐出区間DS2において吐出される作動油の圧力を安定させることができる。この結果、圧力変動が小さい安定した圧力の作動油を流体圧機器に供給することができる。
また、ベーンポンプ100は、スリット2a内においてベーン3の基端部3bによって区画される背圧室5をさらに備え、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第1吐出区間DS1側にある背圧室5には、第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油が導かれ、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第2吐出区間DS2側にある背圧室5には、第2吐出ポート32を通じて吐出される作動油が導かれる。
この構成では、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第1吐出区間DS1側にある背圧室5には、第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油が導かれ、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第2吐出区間DS2側にある背圧室5には、第2吐出ポート32を通じて吐出される作動油が導かれる。このため、第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油の圧力が低圧となった場合には、吸入区間SS1内にある背圧室5のうち第1吐出区間DS1側にある背圧室5の圧力も低くなることから、背圧室5の圧力によってベーン3がカムリング4の内周カム面4aに押し付けられる力が低減される。これによりベーン3と内周カム面4aとの間に生じる摩擦力が低減され、結果として、ベーンポンプ100を駆動するためのトルクを低減することができる。
また、ベーンポンプ100は、第1吐出ポート31の開口縁部からロータ2の回転方向とは反対の方向に延びる第1ノッチ31aと、第2吐出ポート32の開口縁部からロータ2の回転方向とは反対の方向に延びる第2ノッチ32aと、をさらに備え、第1ノッチ31aの周方向における長さである第1長さL1は、第2ノッチ32aの周方向における長さである第2長さL2よりも長い。
この構成では、第1ノッチ31aの周方向における長さである第1長さL1が、第2ノッチ32aの周方向における長さである第2長さL2よりも長く設定される。このように、第1ノッチ31aを長くすることによって、ポンプ室6の圧力が比較的不安定となる第1遷移区間TS1においてポンプ室6の圧力を、ポンプ室6が第1吐出区間DS1に至る前に安定させることが可能となり、結果として第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油の圧力を安定させることができる。
また、この構成では、ポンプ室6の圧力が比較的安定する第2遷移区間TS2に設けられる第2ノッチ32aの長さを短くすることによって、第2ノッチ32aを通じて第2吐出ポート32からポンプ室6へ作動油が流入することを抑制し、第2吐出ポート32の圧力が低下することを防止することが可能となり、結果として第2吐出ポート32を通じて吐出される作動油の圧力を安定させることができる。
また、ベーンポンプ100は、第1吐出ポート31の開口縁部からロータ2の回転方向とは反対の方向に延びる第1ノッチ31aと、第2吐出ポート32の開口縁部からロータ2の回転方向とは反対の方向に延びる第2ノッチ32aと、をさらに備え、第1吐出ポート31の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第1ノッチ31aの断面積S1は、第2吐出ポート32の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第2ノッチ32aの断面積S2よりも大きい。
この構成では、第1吐出ポート31の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第1ノッチ31aの断面積S1が、第2吐出ポート32の開口縁部から周方向に所定の距離L0だけ離れた位置における第2ノッチ32aの断面積S2よりも大きく設定される。このように、第1ノッチ31aの断面積S1を大きくすることによって、ポンプ室6の圧力が比較的不安定となる第1遷移区間TS1においてポンプ室6の圧力を、ポンプ室6が第1吐出区間DS1に至る前に安定させることが可能となり、結果として第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油の圧力を安定させることができる。
また、この構成では、ポンプ室6の圧力が比較的安定する第2遷移区間TS2に設けられる第2ノッチ32aの断面積S2を小さくすることによって、第2ノッチ32aを通じて第2吐出ポート32からポンプ室6へ作動油が流入することを抑制し、第2吐出ポート32の圧力が低下することを防止することが可能となり、結果として第2吐出ポート32を通じて吐出される作動油の圧力を安定させることができる。
また、第2吐出ポート32を通じて吐出される作動油の圧力は、第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油の圧力よりも高い。
この構成では、第2吐出ポート32を通じて吐出される作動油の圧力の方が、第1吐出ポート31を通じて吐出される作動油の圧力よりも高い。このように、吸込ポート33,41が1つであっても、第1吐出ポート31から比較的低圧の作動油を供給し、第2吐出ポート32から比較的高圧の作動油を供給することで、異なる圧力の作動油を必要とする流体圧機器に対して変動の少ない安定した2つの圧力を供給することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、ベーンポンプ100は、吐出容量(ポンプ押しのけ容積)が一定である形式のポンプに限定されず、カムリングを変位させることによって吐出容量を変更可能な可変容量型のポンプであってもよい。
100・・・ベーンポンプ、1・・・駆動軸、2・・・ロータ、2a・・・スリット、3・・・ベーン、3a・・・先端部、3b・・・基端部、4・・・カムリング、4a・・・内周カム面、5・・・背圧室、6・・・ポンプ室、10・・・ポンプボディ、14・・・第1高圧室、15・・・第2高圧室、20・・・ポンプカバー、21・・・吸込圧室、30・・・ボディ側サイドプレート、31・・・第1吐出ポート、31a・・・第1ノッチ、32・・・第2吐出ポート、32a・・・第2ノッチ、33・・・吸込用凹部(吸込ポート)、40・・・カバー側サイドプレート、41・・・吸込用切欠部(吸込ポート)、SS1・・・吸入区間、DS1・・・第1吐出区間、DS2・・・第2吐出区間、TS1・・・第1遷移区間、TS2・・・第2遷移区間、TS3・・・第3遷移区間

Claims (7)

  1. ベーンポンプであって、
    回転駆動されるロータと、
    前記ロータに放射状に形成された複数のスリットに摺動自在に挿入される複数のベーンと、
    前記ロータの回転に伴い前記ベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、
    隣り合う前記ベーンと、前記ロータと、前記カムリングと、の間に画成されるポンプ室と、
    前記ポンプ室に吸い込まれる作動流体を導く吸込ポートと、
    前記ポンプ室から吐出される作動流体を導く第1吐出ポート及び第2吐出ポートと、を備え、
    前記吸込ポート、前記第1吐出ポート及び前記第2吐出ポートは、前記ロータの回転方向に沿って、この順番で配置されることを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記ポンプ室の容積は、前記吸込ポートと前記ポンプ室とが連通する吸入区間において前記ロータの回転に伴って拡大し、前記吸入区間に続く前記第1吐出ポートと前記ポンプ室とが連通する第1吐出区間において前記ロータの回転に伴って縮小し、前記第1吐出区間に続く前記第2吐出ポートと前記ポンプ室とが連通する第2吐出区間において前記ロータの回転に伴ってさらに縮小し、前記第2吐出区間に続く前記吸入区間において再び拡大することを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記吸入区間と前記第1吐出区間との間に、前記ポンプ室が閉塞される第1遷移区間が設けられ、
    前記第1吐出区間と前記第2吐出区間との間に、前記ポンプ室が閉塞される第2遷移区間が設けられ、
    前記第2遷移区間における前記ポンプ室の容積変化率は、前記第1遷移区間における前記ポンプ室の容積変化率よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のベーンポンプ。
  4. 前記スリット内において前記ベーンの基端部によって区画される背圧室をさらに備え、
    前記吸入区間内にある前記背圧室のうち前記第1吐出区間側にある前記背圧室には、前記第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体が導かれ、
    前記吸入区間内にある前記背圧室のうち前記第2吐出区間側にある前記背圧室には、前記第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体が導かれることを特徴とする請求項2または3に記載のベーンポンプ。
  5. 前記第1吐出ポートの開口縁部から前記ロータの回転方向とは反対の方向に延びる第1ノッチと、
    前記第2吐出ポートの開口縁部から前記ロータの回転方向とは反対の方向に延びる第2ノッチと、をさらに備え、
    前記第1ノッチの周方向における長さは、前記第2ノッチの周方向における長さよりも長いことを特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載のベーンポンプ。
  6. 前記第1吐出ポートの開口縁部から前記ロータの回転方向とは反対の方向に延びる第1ノッチと、
    前記第2吐出ポートの開口縁部から前記ロータの回転方向とは反対の方向に延びる第2ノッチと、をさらに備え、
    第1吐出ポートの開口縁部から周方向に所定の距離だけ離れた位置における第1ノッチの断面積は、第2吐出ポートの開口縁部から周方向に前記所定の距離だけ離れた位置における第2ノッチの断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載のベーンポンプ。
  7. 前記第2吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力は、前記第1吐出ポートを通じて吐出される作動流体の圧力よりも高いことを特徴とする請求項1から6の何れか1つに記載のベーンポンプ。
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