JP2020045557A - 摺動部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼付きを防止しつつ、表面における摩擦を低減することが可能な摺動部材を提供する。【解決手段】鋼からなる摺動部材であって、鋼の化学組成が、質量%で、In:0.3〜5.0%、を含み、鋼中に、Inを主体とする酸化物が30個/mm2以上含まれる、摺動部材。鋼の化学組成は、質量%で、C:0.30〜1.80%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.10%以下、S:0.10%以下、Al:0.005〜0.060%、N:0.001〜0.020%、In:0.3〜5.0%、Cr:0〜15.0%、Ni:0〜0.50%、Cu:0〜0.50%、Ti:0〜0.050%、Nb:0〜0.050%、V:0〜2.5%、Mo:0〜3.0%、W:0〜6.0%、B:0〜0.005%、残部:Feおよび不純物であることが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、摺動部材に関する。
自動車のクランクシャフト等で使用される摺動部材には、耐摩耗性に加えて、低燃費化の観点から優れた摺動特性が要求されており、特に部材表面における摩擦の低減が求められている。
通常の鉄鋼材料において、無潤滑油環境(ドライ環境)または潤滑油環境下で摺動させる場合に焼付きが問題になる場合が多い。そのため、様々な手法で焼付きを防ぐための対策が採られる。例えば、ドライ環境ではDLC成膜またはPTFE系のフッ素樹脂によるコーティングによる対策が採られる。
焼付きは、クランクシャフトと軸受(ベアリング)との間の摺動部位、すなわち接触箇所で発生する。クランクシャフトと軸受との高圧かつ高速条件下の摺動に伴い、接触界面の温度が上昇することで、主に高分子系化合物から成る潤滑油が化学的に変質し、潤滑油として機能しなくなる。また、クランクシャフトと軸受との接触界面での潤滑油の濡れ性が損なわれる。その結果、クランクシャフトと軸受とが潤滑油を介することなく、直接接触する事態に陥り、クランクシャフトまたは軸受の片方、もしくは双方を構成する鋼材組織が塑性変形、または最悪の場合、破損を引き起こすことにより、焼付きが発生すると考えられる。
したがって、焼付きを抑制する方法として、クランクシャフトおよび軸受を構成する鋼材の機械的強度を向上させ、両鋼材の磨耗量および塑性変形を抑制するほか、潤滑油の濡れ性を担保させるべく、両鋼材の表面性状を適切に制御する等の改善策が必要となる。
例えば、特許文献1には、必要な化合物層の厚さが確保でき、耐焼付性、疲労強度の共に優れた機械構造用鋼が開示されている。また、特許文献2には、安価な処理方法である高周波焼入れ法を適用したクランクシャフトであって、熱伝導率が大きく、耐焼付き性にすぐれたクランクシャフトが開示されている。さらに、特許文献3には、耐焼付性に優れた鉄系金属、銅系金属等を母材とする摺動部材が開示されている。
特開平7−18379号公報 特開2007−238965号公報 特開昭60−1424号公報
一般に、鋼材部品または鋼材表面への焼付き現象は、摺動時に発生する磨耗粉に由来する等の物理的要因の他、高温かつ高圧環境下で摺動界面にて発生する化学的要因(例えば、摺動相手材の移着または凝着など化学反応に起因すると思われる異種材の発生)に支配される。すなわち、物理的または化学的要因が複雑に入り組んだ結果、焼付き現象が発生する。
上述のDLC成膜を鋼材部品表面へ施した場合、良好な表面性状は得られる。しかし、摺動時の高温高圧環境では、不測の熱衝撃および応力集中が懸念される。DLC成膜は、かかる環境に十分抗すると言えないのが現状である。また、上述のフッ素樹脂コーティングは利便性が高く、低コストの表面処理方法であるものの、フッ素樹脂の内部に形成されるピンホールが原因と思われる早期腐食劣化の他、高温環境下では毒性のある危険ガスが発生し易い等の環境的懸念がある。このように、上述の方法では、鋼材表面の焼付き現象を十分に抑制し、良好な摺動性能を維持するのには限界がある。
また、上記の特許文献1〜3に記載される技術にも、下記の問題点がある。
上述の軟窒化または浸炭等は、鋼材部品表面を化学的に、より硬質な組成・組織へと改質する手法であり、通常の熱処理プロセスとは別個に高温でガス処理を行うため、処理時間を余計に要し、装置コストが嵩むことになる。また、被処理鋼材部品は、当該ガス処理装置炉内容積の制約を受ける点も無視できない。
さらに、上述の摺動面に凹凸を物理的に形成する具体的方法として、硬質金属粒子を高速高圧で摺動面に噴射するショットピーニング法、またはアルゴンイオンをスパッタするイオンボンバードメント法など挙げられるが、これらの方法も処理時間、装置コスト、処理容積の点で同様の問題がある。
本発明は上記の問題を解決し、焼付きを防止しつつ、表面における摩擦を低減することが可能な摺動部材を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記の摺動部材を要旨とする。
(1)鋼からなる摺動部材であって、
前記鋼の化学組成が、質量%で、
In:0.3〜5.0%、
を含み、
前記鋼中に、Inを主体とする酸化物が30個/mm以上含まれる、
摺動部材。
(2)前記鋼中に含まれる前記Inを主体とする酸化物の個数密度が、下記(i)式を満足する、
上記(1)に記載の摺動部材。
M>80×In ・・・(i)
但し、上記式中のMは鋼中に含まれるInを主体とする酸化物の個数密度(個/mm)であり、Inは鋼中に含まれるInの含有量(質量%)である。
(3)前記鋼の化学組成が、質量%で、
C:0.30〜1.80%、
Si:1.0%以下、
Mn:2.0%以下、
P:0.10%以下、
S:0.10%以下、
Al:0.005〜0.060%、
N:0.001〜0.020%、
In:0.3〜5.0%、
Cr:0〜15.0%、
Ni:0〜0.50%、
Cu:0〜0.50%、
Ti:0〜0.050%、
Nb:0〜0.050%、
V:0〜2.5%、
Mo:0〜3.0%、
W:0〜6.0%、
B:0〜0.005%、
残部:Feおよび不純物である、
上記(1)または(2)に記載の摺動部材。
本発明によれば、耐焼付き性および摺動特性に優れる摺動部材を得ることが可能である。
本発明者らは、耐焼付き性および摺動特性に優れる摺動部材を得る方法について検討を行った結果、以下の知見を得るに至った。
Inは、鋼組織の結晶粒界に偏析しやすい傾向があり、Inが鋼中に多量に含有されると、脆性破壊および粒界腐食などを招くおそれがある。そのため、通常、その含有量は制限される。
しかしながら、本発明者らは、Inが結晶粒界だけでなく鋼表面にも偏析することを見出した。Inは非常に軟質な金属であり、それを含む合金も軟質である。そのため、鋼表面に偏析したInが軟質な層を形成することにより、潤滑被膜としての役割を果たすようになる。その結果、摺動相手となる部材(「相手部材」ともいう。)との摩擦が低減し、部材の摺動特性を向上させることが可能となる。
潤滑被膜は、相手部材との摺動により消耗する。しかしながら、Inを鋼中に所定量以上含有させ、析出物として存在させることにより、常温の環境下にあっても、速やかに鋼表面に偏析させ、被膜を自己修復することが可能となる。その結果、優れた摺動特性が長時間にわたって維持されることとなる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.化学組成
本発明に係る摺動部材は、鋼からなる。そして、当該鋼に含まれるInの含有量は、質量%で、0.3〜5.0%である必要がある。
In:0.3〜5.0%
インジウム(In)は、鋼の表面に偏析することによって潤滑被膜としての役割を果たし、部材の摺動特性を向上させる効果を有する。一方、In含有量が過剰となると、粒界への偏析が顕著となり、脆性破壊および粒界腐食などを招くおそれがある。したがって、In含有量は0.3〜5.0%である。In含有量の下限は、好ましくは0.6%であり、より好ましくは0.8%であり、さらに好ましくは1.0%である。In含有量の上限は、好ましくは4.0%であり、より好ましくは3.0%である。
また、上記鋼は、Inに加えて、下記に示す元素を含有することが好ましい。各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.30〜1.80%
炭素(C)は、鋼の焼入れ性を高め、硬さの向上に寄与する。C含有量が0.30%未満では、鋼の焼入れ性が不足する場合がある。一方、C含有量が1.80%を超えると、鋼の圧延性および加工性が低下するおそれがある。したがって、C含有量は0.30〜1.80%であることが好ましい。なお、鋼の強度を重視したい場合には、C含有量の下限は、より好ましくは0.35%であり、さらに好ましくは0.40%である。一方、C含有量は、鋼の圧延性および加工性を重視したい場合には、1.50%以下であるのが好ましく、さらに被削性を重視したい場合には、1.00%以下であるのが好ましい。
Si:1.0%以下
シリコン(Si)は、鋼の脱酸剤として用いられる元素である。しかしながら、Si含有量が1.0%を超えると、鋼の熱伝導率が低下して十分な耐焼付き性が得られなくなるおそれがある。したがって、Si含有量は1.0%以下であるのが好ましい。Si含有量の上限は、より好ましくは0.70%であり、さらに好ましくは0.50%である。一方、Siを積極的に含有させると、粗大なセメンタイトの生成を抑制する効果がある。上記の効果を顕著に得るためには、Si含有量は、0.05%以上とすることが好ましく、0.10%以上とすることがより好ましい。
Mn:2.0%以下
マンガン(Mn)は、鋼の焼入れ性を高める効果を有する元素である。しかしながら、Mn含有量が2.0%を超えると、鋼の熱伝導率が低下して十分な耐焼付き性が得られなくなるおそれがある。したがって、Mn含有量は2.0%以下であるのが好ましい。Mn含有量の上限は、好ましくは1.5%であり、さらに好ましくは1.0%であり、さらに好ましくは0.5%である。一方、Mnを積極的に含有させると、焼入れ性の向上効果に加えて、転位の回復を抑制する効果がある。上記の効果を顕著に得るためには、Mn含有量は、0.05%以上とすることが好ましく、0.10%以上とすることがより好ましい。
P:0.10%以下
リン(P)は、不純物として鋼に含有される。P含有量が0.10%を超えると、過剰なPが粒界に偏析して、鋼の疲労強度が低下するおそれがある。したがって、P含有量は0.10%以下であるのが好ましい。P含有量の上限は、より好ましくは0.08%であり、さらに好ましくは0.06%である。
S:0.10%以下
硫黄(S)は、不純物として鋼に含有される。S含有量が0.10%を超えると、熱間加工性が低下するおそれがある。したがって、S含有量は0.10%以下であるのが好ましい。S含有量の上限は、より好ましくは0.070%であり、さらに好ましくは0.050%である。一方、Sを積極的に含有させると、硫化物系介在物を形成し、鋼の被削性を向上させる。上記の効果を顕著に得るためには、S含有量は、0.010%以上とすることが好ましい。
Al:0.005〜0.060%
アルミニウム(Al)は、窒化物を形成し、窒化物のピンニング効果によってオーステナイト粒の微細化に寄与する。Al含有量が0.005%未満では、この効果が十分に得られない場合がある。一方、Al含有量が0.060%を超えると、鋼の被削性が低下するおそれがある。したがって、Al含有量は0.005〜0.060%であるのが好ましい。Al含有量の下限は、より好ましくは0.010%であり、さらに好ましくは0.020%である。Al含有量の上限は、より好ましくは0.055%であり、さらに好ましくは0.050%である。
N:0.001〜0.020%
窒素(N)は、窒化物および炭窒化物を形成し、ピンニング効果によってオーステナイト粒の微細化に寄与する。N含有量が0.001%未満では、この効果が十分に得られない場合がある。一方、N含有量が0.020%を超えると、鋼の靱性が低下するおそれがある。したがって、N含有量は0.001〜0.020%であるのが好ましい。N含有量の下限は、より好ましくは0.0015%であり、さらに好ましくは0.002%である。N含有量の上限は、より好ましくは0.015%である。
鋼の化学組成においては、上記の元素に加えて、さらに以下に示す元素から選択される1種以上を含有させてもよい。各元素の限定理由について、以下に説明する。
Cr:0〜15.0%
クロム(Cr)は、強度および耐摩耗性を向上させる効果を有する元素である。加えて、Crはオーステナイト組織の粗大化を抑制するのに有効な元素である。そのため、必要に応じてCrを含有してもよい。しかしながら、Cr含有量が15.0%を超えると、強度と靱性とのアンバランスが生じるおそれがある。したがって、Cr含有量は15.0%以下であるのが好ましい。Cr含有量の上限は、より好ましくは10.0%であり、さらに好ましくは5.0%である。なお、Cr含有量の下限は、好ましくは0.01%であり、より好ましくは0.02%である。
Ni:0〜0.50%
ニッケル(Ni)は、鋼の強度および靱性を向上させる効果を有する元素である。そのため、必要に応じてNiを含有してもよい。しかしながら、Ni含有量が0.50%を超えてもその効果は飽和する上に、合金コストの上昇を招く結果となる。したがって、Ni含有量は0.50%以下であるのが好ましい。Ni含有量の上限は、より好ましくは0.40%であり、さらに好ましくは0.35%である。なお、Ni含有量の下限は、好ましくは0.03%であり、より好ましくは0.08%である。
Cu:0〜0.50%
銅(Cu)は、鋼の強度および靱性を向上させる効果を有する元素である。そのため、必要に応じてCuを含有してもよい。しかしながら、Cu含有量が0.50%を超えてもその効果は飽和する上に、合金コストの上昇を招く結果となる。したがって、Cu含有量は0.50%以下であるのが好ましい。Cu含有量の上限は、より好ましくは0.40%であり、さらに好ましくは0.35%である。なお、Cu含有量の下限は、好ましくは0.03%であり、より好ましくは0.05%である。
Ti:0〜0.050%
チタン(Ti)は、窒化物および炭窒化物を形成し、ピンニング効果によってオーステナイト粒の微細化に寄与する。そのため、必要に応じてTiを含有してもよい。しかしながら、Ti含有量が0.050%を超えると、鋼の靱性が低下するおそれがある。したがって、Ti含有量は0.050%以下であるのが好ましい。Ti含有量の上限は、より好ましくは0.040%であり、さらに好ましくは0.030%である。なお、Ti含有量の下限は、好ましくは0.005%であり、より好ましくは0.010%である。
Nb:0〜0.050%
ニオブ(Nb)は、窒化物および炭窒化物を形成し、ピンニング効果によってオーステナイト粒の微細化に寄与する。そのため、必要に応じてNbを含有してもよい。しかしながら、Nb含有量が0.050%を超えると、鋼の靱性が低下するおそれがある。したがって、Nb含有量は0.050%以下であるのが好ましい。Nb含有量の上限は、より好ましくは0.040%であり、さらに好ましくは0.030%である。なお、Nb含有量の下限は、好ましくは0.005%であり、より好ましくは0.010%である。
V:0〜2.5%
バナジウム(V)は、窒化物および炭窒化物を形成し、ピンニング効果によってオーステナイト粒の微細化に寄与する。また、炭化物を形成することにより鋼の強度を向上させる。そのため、必要に応じてVを含有してもよい。しかしながら、V含有量が2.5%を超えると、鋼の靱性が低下するおそれがある。したがって、V含有量は2.5%以下であるのが好ましい。V含有量の上限は、より好ましくは2.0%であり、さらに好ましくは1.5%であり、特に好ましくは1.0%である。なお、V含有量の下限は、好ましくは0.005%であり、より好ましくは0.010%である。
Mo:0〜3.0%
モリブデン(Mo)は、鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上させる効果を有する元素である。そのため、必要に応じてMoを含有してもよい。しかしながら、Mo含有量が3.0%を超えると、鋼の被削性が低下するおそれがある。したがって、Mo含有量は3.0%以下であるのが好ましい。Mo含有量の上限は、より好ましくは2.5%であり、さらに好ましくは2.0%であり、特に好ましくは1.5%である。なお、Mo含有量の下限は、好ましくは0.01%であり、より好ましくは0.1%であり、さらに好ましくは0.5%である。
W:0〜6.0%
タングステン(W)は、鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上させる効果を有する元素である。そのため、必要に応じてWを含有してもよい。しかしながら、W含有量が6.0%を超えると、鋼の被削性が低下するおそれがある。したがって、W含有量は6.0%以下であるのが好ましい。W含有量の上限は、より好ましくは4.0%であり、さらに好ましくは2.0%である。なお、W含有量の下限は、好ましくは0.01%であり、より好ましくは0.1%であり、さらに好ましくは0.5%である。
B:0〜0.005%
ホウ素(B)は、粒界強化元素として靱性向上に寄与する。そのため、必要に応じてBを含有してもよい。しかし、Bの含有量が0.005%を超えると、かえって靱性が低下するおそれがある。したがって、B含有量は0.005%以下であるのが好ましい。B含有量の上限は、より好ましくは0.004%であり、さらに好ましくは0.002%である。なお、B含有量の下限は、好ましくは0.0003%であり、より好ましくは0.0005%である。なお、Bの効果を有効に活用するためには、鋼中のNがTiにより固定されていることが好ましい。
鋼の化学組成において、残部はFeおよび不純物である。ここで「不純物」とは、鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
なお、不純物として鋼中に混入し得る元素として、例えば、Pb、Ca、Mg、Sb、TaおよびREMが挙げられる。これらの元素を含む場合であっても、その含有量が、それぞれ、Pb:0.10%以下、Ca:0.001%以下、Mg:0.001%以下、Sb:0.005%以下、Ta:0.10%以下、およびREM:0.001%以下であれば、問題なく本発明を実施することができる。
上記鋼の組成として代表的なものは、以下の4種類である。
(a)C:0.35〜0.60%、Si:0.50%以下、Mn:0.80%以下、P:0.10%以下、S:0.050%以下、Al:0.005〜0.060%、N:0.001〜0.020%、In:0.3〜5.0%、Cr:0〜0.30%、Ni:0〜0.20%、Cu:0〜0.10%、Nb:0〜0.050%、Mo:0〜3.0%、残部:Feおよび不純物である鋼。
(b)C:0.35〜0.40%、Si:0.80%以下、Mn:1.00〜1.80%、P:0.10%以下、S:0.070%以下、Al:0.005〜0.060%、N:0.001〜0.020%、In:0.3〜5.0%、Cr:0〜0.25%、Ni:0〜0.15%、Cu:0〜0.25%、Ti:0〜0.050%、Nb:0〜0.050%、Mo:0〜0.10%、残部:Feおよび不純物である鋼。
(c)C:0.95〜1.10%、Si:0.15〜0.30%、Mn:0.40%未満、P:0.020%以下、S:0.020%未満、Al:0.005〜0.060%、N:0.001〜0.020%、In:0.3〜5.0%、Cr:1.30%〜1.60%、Ni:0〜0.15%、Cu:0.20%未満、Ti:0〜0.050%、Nb:0〜0.050%、V:0〜2.5%、Mo:0〜3.0%、B:0〜0.005%、残部:Feおよび不純物である鋼。
(d)C:1.40〜1.60%、Si:0.40%未満、Mn:0.60%未満、P:0.020%以下、S:0.020%未満、Al:0.005〜0.060%、N:0.001〜0.030%、In:0.3〜5.0%、Cr:11.0〜13.0%、Ni:0〜0.50%、Cu:0.40%未満、Ti:0〜0.050%、Nb:0〜0.050%、V:0.20〜0.50%、Mo:0.80〜1.20%、B:0〜0.005%、残部:Feおよび不純物である鋼。
2.析出物
鋼中におけるInの固溶限は0.57%程度である。すなわち、鋼中において0.57%を超える量のInを含む場合には、Inの一部は析出物として存在することになる。また、In含有量が0.57%以下の場合であっても、後述する特殊熱処理を施すことによって、鋼中のInが析出物となる。
具体的には、鋼中には、Inを主体とする酸化物が含まれる。上述のように、鋼中に上記酸化物が含まれることによって、Inは常温環境下においても、速やかに鋼表面に拡散し、潤滑被膜が再生される。ここで、「Inを主体とする」とは、酸化物中に含まれるカチオンに占めるIn含有量が、原子%で、50%以上であることを意味する。
また、潤滑被膜がより迅速に再生され、長時間にわたって優れた摺動特性を確保するためには、Inを主体とする酸化物が所定量以上の個数密度において微細分散している必要がある。具体的には、上記酸化物の個数密度が30個/mm以上である必要がある。個数密度は50個/mm以上であることが好ましく、100個/mm以上であることがより好ましい。
さらに、前述のように、Inが鋼中に多量に含有されると、脆性破壊および粒界腐食などを招くおそれがある。そのため、鋼中のIn含有量を低く抑えつつ、上記酸化物の個数密度を増加させることが望ましい。具体的には、上記酸化物の個数密度が、In含有量との関係において、下記(i)式を満足するような量であることが好ましい。後述する特殊熱処理を施すことによって、上記酸化物の析出が促進され、下記(i)式を満足させることが可能になる。
M>80×In ・・・(i)
但し、上記式中のMは鋼中に含まれるInを主体とする酸化物の個数密度(個/mm)であり、Inは鋼中に含まれるInの含有量(質量%)である。
なお、本発明において、鋼中に含まれるInを主体とする酸化物の個数密度は、下記の方法により測定する。鏡面研磨した試料をオージェ電子分光装置(AES)内に設置した後、試料表面に対してArイオンスパッタを施す。そして、スパッタ直後の表面をSEM−EDS装置にて分析する。In−kα線およびO−kα線を各々検出し、Inと酸素との双方が存在する粒子をマッピング画像処理で抽出し、Inを主体とする酸化物と定義する。上述のSEM−EDS分析は、観察倍率100倍で行い、Inを主体とする酸化物の円相当径が1μm以上の粒子を数え上げ、それらの合計数量を以て、個数と定義する。
3.製造方法
上記の構造を有する摺動部材を製造する方法について、特に制限はないが、例えば、以下に示す方法により製造することができる。
まず、上記の化学組成を有する溶鋼を溶製した後、熱間鍛造により素材を製造する。上記素材に対して、必要に応じて熱間加工および/または冷間加工を施してもよい。その後、上記素材に対して、溶体化処理を施す。溶体化処理条件については特に制限はないが、例えば、950〜1150℃の温度範囲で5〜30分加熱し、その後水冷を行うことができる。溶体化処理後にさらに時効処理を施す。例えば、150〜650℃の温度範囲で5〜60分加熱した後、炉冷することができる。
また、上記の析出物の個数密度を増加させるためには、さらに特殊熱処理を行うことが好ましい。特殊熱処理では、例えば、1100℃で10分加熱した後、100℃/hの平均冷却速度で緩冷却する熱処理を行うことができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
JIS G 4051:2016規格の機械構造用炭素鋼鋼材のS45C鋼にInを添加することによって、表1に示す化学組成を有する溶鋼を溶製した(試験No.1−1〜1−7)。
Figure 2020045557
その後、熱間鍛造を行い、続いて、900℃で15分加熱した後、水冷を行う条件で溶体化熱処理を施した。さらに、600℃で30分加熱した後、炉冷を行う条件で時効処理を行い、試験材を得た(試験No.1−1、1−3、1−5〜1−7)。試験No.1−2および1−4については、さらに1100℃で10分加熱した後、100℃/hの平均冷却速度で緩冷却する特殊熱処理を施し、試験材とした。なお、光学顕微鏡観察によると、特殊熱処理しない試験材はマルテンサイト組織を有しており、特殊熱処理した試験材はフェライト−パーライト組織を有していた。
その後、各試験材から析出物測定用の試験片を切り出し、表面を鏡面研磨した後、AES(アルバック・ファイ社製SAM670)内に設置した。その後、鏡面研磨した表面に対してArイオンスパッタを施した。そして、スパッタ直後に表面を分析することによって、Inを主体とする酸化物を特定し、その個数密度を求めた。
続いて、各試験材を用いて、耐焼付き性および耐摩耗性の評価試験を行った。具体的には、ボールオンディスク方式の摩擦試験(CSM Instruments社製Tribometer)により、摩擦特性の評価を行った。摩耗試験に用いた試験片は、直径15mm、厚さ4mmの円盤状であり、評価面は鏡面仕上げとした。
また、ボールは直径6mmのアルミナ製の球を用い、荷重10N、試験温度:室温、回転直径:7mm、摩擦速度10mm/秒、摩擦時間60分、潤滑剤なしの条件で摩擦試験を実施した。摩擦係数は、試験機のソフトウェアから提供される値を用いた。
なお、本発明においては、上記試験によって得られた「最大初期摩擦係数」により、耐焼付き性を評価する。本発明において、「最大初期摩擦係数」とは、摩擦開始から摺動距離が1.5mとなるまでの摩擦係数の最大値を意味する。
最大初期摩擦係数が0.5を超える場合には、試験後の摺動痕跡観察にて、焼付きが認められた。一方、最大初期摩擦係数が0.5以下の場合には、試験後の摺動痕跡観察にて、焼付きが認められなかった。したがって、本願明細書においては最大初期摩擦係数が0.5以下である場合に、耐焼付き性に優れると判断した。
また、試験後の摩耗痕跡の幅を計測し、400μm以下であった場合に、耐摩耗性に優れると判断した。
それらの結果を表2にまとめて示す。
Figure 2020045557
表2からIn含有量が本発明の規定を満足する試験No.1−1〜1−4では、耐焼付き性および耐摩耗性に優れる結果となった。それらに対して、本発明の規定を満足しない試験No.1−5〜1−7では、耐焼付き性および耐摩耗性のいずれも劣る結果となった。特に、特殊熱処理を施した試験No.1−2および1−4では、Inを主体とする酸化物の個数密度が高くなり、上記(i)式を満足した。そしてその結果、同じIn含有量を有する試験No.1−3および1−5と比較して、それぞれ摺動特性が極めて優れる結果となった。
JIS G 4053:2016規格の機械構造用合金鋼鋼材のSMn438鋼を参考とする鋼材にInを添加することによって、表3に示す化学組成を有する溶鋼を溶製した(試験No.2−1〜2−6)。
Figure 2020045557
その後、熱間鍛造を行い、続いて、900℃で15分加熱した後、水冷を行う条件で溶体化熱処理を施した。さらに、600℃で30分加熱した後、炉冷を行う条件で時効処理を行い、試験材を得た(試験No.2−1、2−3、2−5)。試験No.2−2、2−4および2−6については、さらに1100℃で10分加熱した後、100℃/hの平均冷却速度で緩冷却する特殊熱処理を施し、試験材とした。なお、光学顕微鏡観察によると、特殊熱処理しない試験材はマルテンサイト組織を有しており、特殊熱処理した試験材はフェライト−パーライト組織を有していた。
その後、実施例1と同様に、Inを主体とする酸化物の個数密度の測定ならびに耐焼付き性および耐摩耗性の評価試験を行った。
それらの結果を表4にまとめて示す。
Figure 2020045557
表4からIn含有量が本発明の規定を満足する試験No.2−1〜2−4では、耐焼付き性および耐摩耗性に優れる結果となった。それらに対して、本発明の規定を満足しない試験No.2−5および2−6では、耐焼付き性および耐摩耗性の少なくともいずれかが劣る結果となった。特に、特殊熱処理を施した試験No.2−2および2−4では、Inを主体とする酸化物の個数密度が高くなり、上記(i)式を満足した。そしてその結果、同じIn含有量を有する試験No.2−1および2−3と比較して、それぞれ摺動特性が優れる結果となった。
JIS G 4805:2008規格の高炭素クロム軸受鋼鋼材のSUJ2鋼にInを添加することによって、表5に示す化学組成を有する溶鋼を溶製した(試験No.3−1〜3−5)。
Figure 2020045557
その後、熱間鍛造を行い、続いて、900℃で15分加熱した後、油冷を行う条件で溶体化熱処理を施した。さらに、150℃で30分加熱した後、空冷を行う条件で時効処理を行い、試験材を得た(試験No.3−1、3−3、3−5)。試験No.3−2および3−4については、さらに1100℃で10分加熱した後、100℃/hの平均冷却速度で緩冷却する特殊熱処理を施し、試験材とした。
その後、実施例1と同様に、Inを主体とする酸化物の個数密度の測定ならびに耐焼付き性および耐摩耗性の評価試験を行った。
それらの結果を表6にまとめて示す。
Figure 2020045557
表6からIn含有量が本発明の規定を満足する試験No.3−1〜3−4では、耐焼付き性および耐摩耗性に優れる結果となった。それらに対して、本発明の規定を満足しない試験No.3−5では、耐焼付き性および耐摩耗性のいずれも劣る結果となった。特に、特殊熱処理を施した試験No.3−2および3−4では、Inを主体とする酸化物の個数密度が高くなり、上記(i)式を満足した。そしてその結果、同じIn含有量を有する試験No.3−1および3−3と比較して、それぞれ摺動特性が優れる結果となった。
JIS G 4404:2006規格の合金工具鋼鋼材のSKD11鋼にInを添加することによって、表7に示す化学組成を有する溶鋼を溶製した(試験No.4−1および4−2)。
Figure 2020045557
その後、熱間鍛造を行い、続いて、1000℃で15分加熱した後、油冷を行う条件で溶体化熱処理を施した。さらに、150℃で30分加熱した後、空冷を行う条件で時効処理を行い、試験材を得た。
その後、実施例1と同様に、Inを主体とする酸化物の個数密度の測定ならびに耐焼付き性および耐摩耗性の評価試験を行った。
それらの結果を表8にまとめて示す。
Figure 2020045557
表8からIn含有量が本発明の規定を満足する試験No.4−1では、耐焼付き性および耐摩耗性に優れる結果となった。それに対して、本発明の規定を満足しない試験No.4−2では、耐焼付き性および耐摩耗性のいずれも劣る結果となった。
本発明によれば、耐焼付き性および摺動特性に優れる摺動部材を得ることが可能である。したがって、本発明に係る摺動部材は、自動車、船舶等の輸送機械、一般産業機械等に使用される摺動部材として好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 鋼からなる摺動部材であって、
    前記鋼の化学組成が、質量%で、
    In:0.3〜5.0%、
    を含み、
    前記鋼中に、Inを主体とする酸化物が30個/mm以上含まれる、
    摺動部材。
  2. 前記鋼中に含まれる前記Inを主体とする酸化物の個数密度が、下記(i)式を満足する、
    請求項1に記載の摺動部材。
    M>80×In ・・・(i)
    但し、上記式中のMは鋼中に含まれるInを主体とする酸化物の個数密度(個/mm)であり、Inは鋼中に含まれるInの含有量(質量%)である。
  3. 前記鋼の化学組成が、質量%で、
    C:0.30〜1.80%、
    Si:1.0%以下、
    Mn:2.0%以下、
    P:0.10%以下、
    S:0.10%以下、
    Al:0.005〜0.060%、
    N:0.001〜0.020%、
    In:0.3〜5.0%、
    Cr:0〜15.0%、
    Ni:0〜0.50%、
    Cu:0〜0.50%、
    Ti:0〜0.050%、
    Nb:0〜0.050%、
    V:0〜2.5%、
    Mo:0〜3.0%、
    W:0〜6.0%、
    B:0〜0.005%、
    残部:Feおよび不純物である、
    請求項1または請求項2に記載の摺動部材。

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