JP2020044994A - アシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップ - Google Patents

アシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップ Download PDF

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昌之 永田
Masayuki Nagata
昌之 永田
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【課題】取付時の挿入荷重の低減を図ることができるアシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップ、を提供する。【解決手段】アシストグリップ用取付クリップ5は、アシストグリップのヒンジ部2,3内に取り付けられ、車体側に設けた方形穴Hに、先端部側を挿入して取り付けられる。取付クリップ5の両側の弾性脚部51は、反先端部側の基部を連結部52として、金属板を略U字状に曲折して、両側に略相互平行状態で形成される。両側の弾性脚部51の中間位置に、平坦部51bが設けられ、平坦部51bの幅方向両側縁部を内側に曲折して形成された内側曲縁部55が設けられ、平坦部51b及び両側の内側曲縁部55にかけて凹状に開口凹部57が形成される。開口凹部57の先端部側から基部側に向けて係止爪54が突設される。【選択図】図5

Description

本発明は、自動車室内の天井面、壁面等に取り付けられるアシストグリップに関し、取付時の挿入荷重の低減を図ることができる、アシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップ、に関する。
自動車室内の天井面には、搭乗者が車室内で身体を支持するために、アシストグリップが取り付けられる。アシストグリップは、グリップ本体の両側にヒンジ用凹部が形成され、そのヒンジ用凹部内に、ヒンジ部が回動可能に取り付けられ、グリップ本体が両側のヒンジ部を介して回動可能に自動車室内側の車体に装着される。
アシストグリップは、下記特許文献1に記載されるように、その両側のヒンジ部に金属製の取付クリップを設け、取付クリップにより車体パネルに固定されるように取り付けられる。特許文献1に記載の従来の取付クリップ80は、図20,21に示すように、ばね弾性を持った金属板が両側に弾性脚部81を有した略U字状に形成される。取付クリップ80は、アシストグリップの両側に設けたヒンジ部のヒンジ本体90の開口部91に挿入され、取付クリップ80の両側の弾性脚部81には、弾性膨出部82が外側にハの字状に開くように膨出して形成される。このため、図20(b)に示すように、取付クリップ80の弾性膨出部82の長さSは、比較的短く、内側への弾性変形荷重に対しては、かなり大きい弾性応力が外側に掛かるよう、弾性脚部81と弾性膨出部82は、形成される。取付クリップ80を内側に挿入したヒンジ本体90には、その前面側からカバー93が、ヒンジ部の内側の取付クリップ80の内に、クリップ支持部94を差し込むように、仮組付けされる。
車体への装着時、図21に示すように、先ず、車体パネルBに設けた矩形状の方形穴Hに、ヒンジ部に取付けた取付クリップ80をヒンジ本体90の突部92とともに差し込む。この時、方形穴Hの縦方向の幅L1が、取付クリップ80の両側にハの字状に開く弾性膨出部82の幅L2より狭く設定されているため、弾性膨出部82は、内側にかなり大きい変形荷重を受け弾性変形しながら方形穴H内に進入し、弾性膨出部82の係止部87を車体パネルBの方形穴Hの縁部に係止させる。次に、仮組付けされたカバー93をヒンジ本体90内に前面から背面側に押し込むことにより、カバー93のクリップ支持部94が取付クリップ80の内側に押し込まれ、取付クリップ80の弾性膨出部82がさらに外側に膨出し、アシストグリップは車体パネルBに固定される。
特開2012−076734号公報
しかし、特許文献1に記載の従来のアシストグリップは、所定の耐引抜力をもって取付けることができるものの、図21に示すように、取付時、幅L1の方形穴Hに幅L2の上下の弾性膨出部82を通過させるために、短い長さS(図20(b))の弾性膨出部82を大きく内側に撓ませる必要がある。このため、従来のアシストグリップは、アシストグリップの取付時、取付クリップ付きのヒンジ部を、方形穴に差し込む際の挿入荷重が大きく、作業者の負担が大きいという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、取付時の挿入荷重の低減を図ることができる、アシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップ、を提供することを目的とする。
本発明に係るアシストグリップ用取付クリップは、
アシストグリップのヒンジ部内に取り付けられ、車体側に設けた方形穴に、先端部側を挿入して取り付けられるアシストグリップ用取付クリップであって、
反該先端部側の基部を連結部として、金属板を略U字状に曲折して、両側に略相互平行状態で形成された弾性脚部と、
両側の該弾性脚部の中間位置に設けられた平坦部と、
該平坦部の幅方向両側縁部を内側に曲折して形成された内側曲縁部と、
該平坦部及び両側の該内側曲縁部にかけて凹状に形成された開口凹部と、
該平坦部の該先端部側の縁から該開口凹部に向けて突設された係止爪と、
を備えたことを特徴とする。
本発明のアシストグリップ用取付クリップによれば、弾性脚部の平坦部と内側曲縁部とに形成された開口凹部に、車体パネルの方形穴が嵌合されるため、基部の連結部から略U字状に曲折された取付クリップの先端部側を、僅かに内側に撓ませるだけで、開口凹部を車体パネルの方形穴に嵌合させることができる。このため、本発明の取付クリップは、ハの字状に膨出した弾性膨出部を内側に弾性変形させて嵌合させる従来の取付クリップに比して、車体パネルへの取付時の方形穴への挿入荷重を、遥かに小さく低減させ、取付作業の負担を軽減することができる。なお、上記車体パネルには、車体に固定された取付用ブラケットも含まれる。
ここで、上記アシストグリップ用取付クリップにおいて、両側の前記弾性脚部の前記先端部側に、各々、内側に傾斜した傾斜部が設けられた構成とすることができる。
これによれば、アシストグリップを車体パネルに取付ける際に、車体パネルの方形穴が取付クリップの先端部側の内側に傾斜した傾斜部にガイドされ、相互平行状態で形成された弾性脚部が内側に撓み、車体パネルへの取付時の方形穴への取付けを容易にすることができる。
また、上記アシストグリップ用取付クリップにおいて、前記開口凹部の前記先端部側から前記基部側に向けて、付勢嵌合爪が略くの字状に曲折して突設された構成とすることができる。
これによれば、アシストグリップを車体パネルに取付ける際に、開口凹部と車体パネルの方形穴の相対位置が、略くの字状に曲折して突設された付勢嵌合爪によって、中央位置に、容易に位置決めされるものとすることができる。
また、上記アシストグリップ用取付クリップにおいて、前記係止爪は、前記付勢嵌合爪の両側に、且つ、前記平坦部の平面と平行に、前記基部に向けて突設された構成とすることができる。
これによれば、アシストグリップを車体パネルに取付ける際に、開口凹部に嵌入した車体パネルの方形穴の縁部が、付勢嵌合爪の両側の係止爪によって両側均等に係止され、車体パネルに対し、アシストグリップ用取付クリップを確実に固定することができる。
また、上記アシストグリップ用取付クリップにおいて、前記連結部は、両側の前記弾性脚部の前記基部間を湾曲して連結する形態で、且つ、間隔をおいて両側に形成され、該連結部間に基部開口部が形成され、該両側の連結部間の幅は、該弾性脚部の前記平坦部の幅より広く形成された構成とすることができる。
これによれば、取付クリップをヒンジ部のクリップ挿入穴に挿入したとき、連結部をクリップ挿入穴のクリップ左右係止部に係止させ、簡単に定位置に取付けることができる。さらに、アシストグリップ用取付クリップの基部開口部から先端部側にクリップ支持部を挿入し、取付クリップの弾性脚部を内側から支持させることができ、クリップ支持部により取付クリップの先端部側の内側への変形を防止して、アシストグリップを車体パネルに強固に固定することができる。
また、上記アシストグリップ用取付クリップにおいて、両側の前記弾性脚部における前記内側曲縁部の前記連結部側の縁部に、傾斜部を設けることができる。
これによれば、アシストグリップ用取付クリップの基部開口部から先端部側にクリップ支持部を挿入する際に、クリップ支持部が内側曲縁部の連結部側の縁部の傾斜部に当接して定位置に誘導され、クリップ支持部の挿入を容易にし、且つ、取付クリップを弾性脚部の内側から強固に保持することができる。
一方、本発明に係るアシストグリップは、
左右両端の基部にヒンジ用凹部が設けられたグリップ本体と、
両側の該ヒンジ用凹部に枢軸を介して回動可能に取り付けられる1対のヒンジ本体を有したヒンジ部と、
ばね弾性を有する金属板を略U字状に曲折し両側に弾性脚部を設けて形成され、該1対のヒンジ本体内に設けたクリップ挿入穴に各々挿入される取付クリップと、
該取付クリップの両側の該弾性脚部の内側に挿入されるクリップ支持部を有し、該ヒンジ部の前面を覆うように該ヒンジ本体に嵌着されるカバーと、
を備え、車体側に設けた方形穴に、該取付クリップと該カバーの該クリップ支持部を差し込んで、該ヒンジ部を車体側に固定して取り付けるアシストグリップであって、
該取付クリップは、
両側の該弾性脚部が相互に略平行状態で形成され先端部側を開放し、反該先端部側の基部を連結部として略U字状に曲折され、
両側の該弾性脚部には、中間位置に設けられた平坦部と、該平坦部の幅方向両側縁部を内側に曲折して形成された内側曲縁部と、該平坦部及び両側の該内側曲縁部にかけて凹状に形成された開口凹部と、該平坦部の該先端部側の縁から該開口凹部に向けて突設された係止爪と、を具備し、
車体側の該方形穴に、該取付クリップと該カバーの該クリップ支持部を差し込んで、該ヒンジ部を固定したとき、該方形穴の縁部が該弾性脚部の該平坦部の該開口凹部に嵌合し、且つ、該係止爪が該方形穴の縁部に略垂直状態で係止されることを特徴とする。
本発明のアシストグリップによれば、取付クリップが、弾性脚部の平坦部と内側曲縁部とに形成された開口凹部に、車体パネルの方形穴が嵌合されるため、基部の連結部から略U字状に曲折された取付クリップの先端部側を、僅かに内側に撓ませるだけで、開口凹部を車体パネルの方形穴に嵌合させることができる。このため、本発明のアシストグリップは、取付クリップが、ハの字状に膨出した弾性膨出部を内側に弾性変形させて嵌合させる従来の取付クリップに比して、車体パネルへの取付時の方形穴への挿入荷重を、遥かに低減させるため、取付作業の負担を軽減することができる。
ここで、上記アシストグリップにおいて、前記取付クリップの前記開口凹部の前記先端部側から前記基部側に向けて、付勢嵌合爪が略くの字状に曲折して突設され、前記カバーの前記クリップ支持部に、該付勢嵌合爪の内側に当接する爪受面が設けられた構成とすることができる。
これによれば、取付クリップの両側の弾性脚部の内側に挿入されるクリップ支持部が略くの字状に曲折された付勢嵌合爪を外側に付勢するため、付勢嵌合爪が車体パネルの方形穴に確実に係止される。
また、上記アシストグリップにおいて、前記取付クリップの前記係止爪は、前記付勢嵌合爪の両側に、且つ、前記平坦部の平面と平行に、前記基部に向けて突設された構成とすることができる。
これによれば、アシストグリップを車体パネルに取付ける際に、開口凹部に嵌入した車体パネルの方形穴の縁部が付勢嵌合爪の両側の係止爪によって両側均等に係止され、且つ、係止爪が方形穴の縁部平面に対し垂直に係止する状態となり、係止力を強固にし、車体パネルに対するアシストグリップの耐引抜力を増大させることができる。
また、上記アシストグリップにおいて、前記取付クリップの前記連結部は、両側の前記弾性脚部の前記基部間を湾曲して連結する形態で、且つ、間隔をおいて両側に形成され、
該連結部間に、基部開口部が形成され、
該基部開口部の幅は、該弾性脚部の前記平坦部の幅より広く形成され、
前記ヒンジ部の前記クリップ挿入穴内の両側に、該連結部が係止されるクリップ左右係止部が設けられた構成とすることができる。
これによれば、取付クリップをヒンジ部のクリップ挿入穴に挿入したとき、連結部をクリップ挿入穴のクリップ左右係止部に係止させ、簡単に定位置に取付けることができる。さらに、アシストグリップ用取付クリップの基部開口部から先端部側にクリップ支持部を挿入し、取付クリップの弾性脚部を内側から支持させることができ、クリップ支持部により取付クリップの先端部側の内側への変形を防止して、アシストグリップを車体パネルに強固に固定することができる。
また、上記アシストグリップにおいて、前記取付クリップの両側の前記弾性脚部における前記内側曲縁部の前記連結部側の縁部に、傾斜部が設けられ、
前記カバーの前記クリップ支持部の先端部近傍の両側面に、支持傾斜部を有するクリップ支持側部が設けられ、
該カバーの該クリップ支持部が該ヒンジ部の前記クリップ挿入穴内に嵌入された状態で、該クリップ支持側部の該支持傾斜部が両側の該弾性脚部の該内側曲縁部の該傾斜部に当接し支持する構成とすることができる。
これによれば、アシストグリップ用取付クリップの基部開口部から先端部側にクリップ支持部を挿入する際に、クリップ支持部が内側曲縁部の連結部側の縁部の傾斜部によって誘導され、クリップ支持部が挿入された際には、内側曲縁部の連結部側の縁部の傾斜部がクリップ支持部の支持傾斜部に当接し支持されるため、取付クリップとクリップ支持部の組み付け性が向上される。
また、上記アシストグリップにおいて、前記カバーの前記クリップ支持部の両側面に、係止爪と仮止爪が挿入方向にずらして設けられ、前記ヒンジ部の前記クリップ挿入穴内の両側面に、該係止爪と該仮止爪が係止可能なカバー係止爪受が設けられた構成とすることができる。
これによれば、カバーをヒンジ部に仮止めした状態で、アシストグリップを車体への組付工程に搬入し、アシストグリップの組立時、ヒンジ部の取付クリップを方形穴に挿入した状態で仮止めされたカバーを押し込むのみで、アシストグリップを車体パネルに簡単に固定することができる。
本発明のアシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップによれば、ハの字状に膨出した弾性膨出部を内側に弾性変形させて嵌合させる従来の取付クリップに比して、車体パネルへの取付時の方形穴への挿入荷重を低減させ、取付作業の負担を軽減することができる。
本発明の一実施形態を示すアシストグリップの背面図である。 同アシストグリップの背面からの斜視図である。 同アシストグリップの背面からの分解斜視図である。 (a)はグリップ本体の背面図、(b)はその斜視図である。 (a)は取付クリップの平面図、(b)はその背面からの斜視図、(c)はその正面からの斜視図、(d)はその背面図、(e)はその右側面図である。 (a)はカバーの平面図、(b)はその右側面図、(c)はその背面図、(d)はその背面からの斜視図、(e)はその正面からの斜視図である。 (a)は右側ヒンジ部の背面からの斜視図、(b)はその右側面図、(c)はその正面からの斜視図、(d)はその正面図である。 はオイルダンパーの斜視図である。 は付勢ばねの分解斜視図である。 (a)は左側ヒンジ部の背面からの斜視図、(b)はその右側面図、(c)はその正面からの斜視図、(d)はその正面図である。 (a)は取付クリップを取り付けた状態の右側ヒンジ部の背面からの斜視図、(b)はその右側面図、(c)はその正面からの斜視図、(d)はその正面図である。 は取付クリップとカバーの挿入状態を示す斜視図である。 (a)は取付クリップとカバーとを取り付けた状態の右側ヒンジ部の背面からの斜視図、(b)はその右側面図、(c)はその正面からの斜視図である。 (a)は取付クリップとカバーとを取り付けた状態の左側ヒンジ部の背面からの斜視図、(b)はその右側面図、(c)はその正面からの斜視図である。 取付クリップをヒンジ部内に挿入する際の説明断面図である。 はアシストグリップを車体パネルの矩形穴に取り付ける際の動作を示す図1のXVI−XVI線位置の断面図である。 はアシストグリップを車体パネルの矩形穴に取り付ける際の動作を示す図1のXVII−XVII線位置の断面図である。 はアシストグリップを車体パネルの矩形穴に取り付けた状態の横断面図である。 はアシストグリップを車体パネルの矩形穴に取り付けた状態の縦断面図である。 (a)は従来の取付クリップの右側面図、(b)はその平面図である。 は従来のアシストグリップを車体パネルの方形穴に取り付ける際の動作を示す説明断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るアシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップを図面に基づいて説明する。図1〜3に示すように、アシストグリップは、グリップ本体1の両側に回動可能に設けられるヒンジ部2とヒンジ部3を備え、取付クリップ5がヒンジ部2とヒンジ部3内に挿入されて取付けられる。グリップ本体1は、ヒンジ部2及びヒンジ部3に対し、回動可能に軸支され、右側のヒンジ部2には、グリップ本体1をヒンジ部2に対し収容状態に付勢する付勢ばね6が設けられ、左側のヒンジ部3には、グリップ本体1に回動負荷を付与するオイルダンパー7が設けられる。なお、本明細書において、アシストグリップ用取付クリップ及びアシストグリップの前後、上下、左右の向きは、装着姿勢のアシストグリップを正面から見たときを基準とし、図2,3に示すように、FRは前、REは後、UPは上、DOは下、LEは左、RIは右である。
グリップ本体1は、合成樹脂によりグリップ状に一体成形され、図1,4に示すように、グリップ本体1の左右両端に設けられた基部の背面(後方)に、略長方形のヒンジ用凹部11(右側)とヒンジ用凹部12(左側)が形成されている。ヒンジ用凹部11内における内周壁の互いに対向する両側壁(左右壁)に、ヒンジ本体21の軸部23aが回動可能に軸支される軸受15と、ヒンジ本体21の軸孔22aと共に枢軸17が挿入される軸孔13と、が同軸上で対向して設けられている。同様に、ヒンジ用凹部12内における内周壁の互いに対向する両側壁に、ヒンジ本体31の軸部33aが回動可能に軸支される軸受16と、ヒンジ本体21の軸孔32aと共に枢軸18が挿入される軸孔14と、が同軸上で対向して設けられている。
図1,3に示すように、右側のヒンジ部2は、ヒンジ用凹部11内の軸受15に、ヒンジ本体21の軸部23aが回動可能に挿入され、ヒンジ用凹部11内の軸孔13の軸上内側に、ヒンジ本体21の軸孔22aが配置され、ヒンジ本体21の内側支持部22の内側から、枢軸17が軸孔22aを通して軸孔13に挿入される。軸受15が軸部23aを回動可能に軸支し、枢軸17が軸孔22aを回動可能に軸支するため、ヒンジ用凹部11(グリップ本体1)は、ヒンジ本体21(ヒンジ部2)に対して回動可能となる。
図3,11,13に示すように、右側のヒンジ部2は、ヒンジ本体21と、ヒンジ本体21に嵌め込まれ車体パネルBの方形穴Hに嵌入されて係止される金属板製の取付クリップ5と、取付クリップ5の内側に前方から支持するクリップ支持部42を備えヒンジ本体21を嵌着するカバー4と、グリップ本体1をヒンジ部2に対し収容状態に付勢する付勢ばね6と、から構成される。
図7,11に示すように、右側のヒンジ部2のヒンジ本体21は、正面を略正方形とする略立方体形状に成形され、ヒンジ本体21の外壁部右下側となる外側支持部23に、グリップ本体1の軸受15に回動可能に軸支される軸部23aが設けられている。また、ヒンジ本体21の外壁部左下側となる内側支持部22に、グリップ本体1の軸孔13に挿入される枢軸17に回動可能に軸支される軸孔22aが設けられている。軸部23aがグリップ本体1の軸受15に回動可能に軸支され、軸孔22aが枢軸17を介してグリップ本体1の軸孔13に回動可能に軸支されることによって、ヒンジ本体21がグリップ本体1をグリップ本体1のヒンジ用凹部11内で回動可能に支持する構造となっている。左右の内側支持部22と外側支持部23の間の軸孔22aと軸部23aの軸線上には、付勢ばね6を収容するばねケース収容部21cが設けられている。
付勢ばね6は、グリップ本体1をヒンジ部2に対し収容状態(図19)に付勢し、ダブルトーションばね61がばねケース65に収容されて、ヒンジ本体21のばねケース収容部21cに装着される(図13)。ダブルトーションばね61は、図9に示すように、両端部となる足部62,63と中間足部64とを有し、足部62,63がばねケース65の係止部65aに係止され、中間足部64がばねケース65の前後方向に開口した開口部66からばねケース65の外側に突出している。足部62,63がばねケース65が収容されるヒンジ部2に対して係止され、中間足部64がグリップ本体1のヒンジ用凹部11の下方に設けたばね係止部11aに係止され(図1,2)、これにより、付勢ばね6は、グリップ本体1をヒンジ本体21に対し収容状態に付勢するように、ヒンジ本体21の左側の軸孔22aと軸部23aの間のばねケース収容部21cに配設される。
図7に示すように、ヒンジ本体21の上方には前後方向にクリップ挿入穴27が設けられている。クリップ挿入穴27は、取付クリップ5を正面側(前側)から挿入可能な形状に形成され、取付クリップ5の連結部52が係止されるクリップ左右係止部26が左右にそれぞれ設けられる。図5に示す如く、取付クリップ5の連結部52には、上下方向に基部開口部56が設けられ、図7,11に示す如く、取付クリップ5が設置されたクリップ挿入穴27は、カバー4を嵌める際、カバー4の背面側に突設されたクリップ支持部42を挿入可能な形状に形成される。図11は、ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27に取付クリップ5を挿入した状態を示す図である。
ヒンジ本体21は、図7に示すように、クリップ挿入穴27の背面側(後側)の外側の上下側に、座面凸部21aが突設され、座面凸部21aの周囲の一段下がった前側の部分に、座部21bが形成される。ヒンジ本体21を車体パネルBの方形穴Hに嵌め込んだ際、図16に示す如く、座面凸部21aが方形穴H外周の車体パネルBに当接し、座部21bが車体パネルBの前側の内装パネルPの表面に押し当てるように形成される。また、図7に示す如く、クリップ挿入穴27の背面側の外側の左右側には、ガイド凸部28が突設されている。ガイド凸部28は、ヒンジ本体21を車体パネルBの方形穴Hに嵌め込む際、方形穴Hに対して左右方向の位置を定める役割を有し、先端(後側)の左右側には、方形穴Hへの嵌め込みが容易になるように、テーパー面28aが設けられている。
図7に示すように、ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27の左右の内側面には、内側ガイド面27bが前後方向につまりカバー4の挿入方向に形成され、且つ、クリップ左右ガイド部26aが設けられ、取付クリップ5をクリップ挿入穴27内に挿入する際、内側ガイド面27b及びクリップ左右ガイド部26aが取付クリップ5の挿入を円滑にすると共に左右方向のガタツキを防止する。さらに、クリップ挿入穴27の上下の内側面には、ガイドリブ27aが前後方向につまりカバー4の挿入方向に形成され、ガイドリブ27aが取付クリップ5の挿入を円滑に行うと共に弾性脚部51の上下方向のガタツキを防止する。
図1,図3に示すように、左側のヒンジ部3は、ヒンジ用凹部12内の軸受16に、ヒンジ本体31の軸部33aが回動可能に挿入され、ヒンジ用凹部12内の軸孔14の軸上内側に、ヒンジ本体31の軸孔32aが配置され、ヒンジ本体31の内側支持部32の内側から、枢軸18が軸孔32aを通して軸孔14に挿入される。軸受16が軸部33aを回動可能に軸支し、枢軸18が軸孔32aを回動可能に軸支するため、ヒンジ用凹部12(グリップ本体1)が、ヒンジ本体31(ヒンジ部3)に対して回動可能となり、グリップ本体1は、ヒンジ部2,3(車体パネル)に対して回動可能となる。
図10,14に示すように、左側のヒンジ部3は、ヒンジ本体31と、ヒンジ本体31に嵌め込まれ車体パネルBの方形穴Hに嵌入されて係止される金属板製の取付クリップ5と、取付クリップ5の内側に前方から支持するクリップ支持部42を備えヒンジ本体31を嵌着するカバー4と、グリップ本体1に回動負荷を付与するオイルダンパー7と、から構成される。
左側のヒンジ部3のヒンジ本体31は、本体が正面を略正方形とする略立方体形状に成形され、ヒンジ本体31の外壁部左下側となる外側支持部33に、グリップ本体1の軸受16に回動可能に軸支される軸部33aが設けられている。また、ヒンジ本体31の外壁部右下側となる内側支持部32に、グリップ本体1の軸孔14に挿入される枢軸18に回動可能に軸支される軸孔32aが設けられている。軸部33aがグリップ本体1の軸受16に回動可能に軸支され、軸孔32aが枢軸18を介してグリップ本体1の軸孔14に回動可能に軸支されることによって、ヒンジ本体31がグリップ本体1をグリップ本体1のヒンジ用凹部12内で回動可能に支持する構造となっている。左右の外側支持部33と内側支持部32の間の軸部33aと軸孔32aの軸線上には、オイルダンパー7を収容するオイルダンパー収容部31cが設けられている。
オイルダンパー収容部31cには、グリップ本体1が回動する際に制動力を生じさせるオイルダンパー7が収容されて装着され、オイルダンパー7は、図8に示すように、円筒体の内筒72と、その内筒72を内包するように回転可能に取り付けられる外筒71とから構成され、内筒72と外筒71の間に形成された空隙にオイルが充填され、内筒72と外筒71が相対的に回動する際、オイルの粘性抵抗により制動力を生じさせるようになっている。
オイルダンパー7は、内筒72の両端軸支位置に、凸状の係止爪73が設けられる。これにより、オイルダンパー7をヒンジ本体31のオイルダンパー収容部31cに挿入したとき、オイルダンパー収容部31cの側壁に設けられた係止爪受(図示せず。)に、係止爪73が係止される。
図1,2に示すように、外筒71の外周部には突条部75が突設され、オイルダンパー7をヒンジ本体31のオイルダンパー収容部31cに挿入し、グリップ本体1をヒンジ本体31に取り付けたとき、その突条部75が、ヒンジ用凹部12内に設けた突条用係止部12aに係止され、グリップ本体1が回動操作されたとき、オイルダンパー7の外筒71がグリップ本体1と共に回動するようになっている。ヒンジ部3は車体パネルBの方形穴Hに固定され、オイルダンパー7の内筒72はその端部の係止爪73をヒンジ部3の係止爪受(図示せず。)に係止させているため、ヒンジ部3に対しグリップ本体1を回動させたとき、オイルダンパー7の外筒71が内筒72に対し回動し、適度な回動抵抗を付与するように動作する。
図10に示すように、ヒンジ本体31の上方には前後方向にクリップ挿入穴37が設けられている。クリップ挿入穴37は、取付クリップ5を正面側(前側)から挿入可能な形状に形成され、取付クリップ5の連結部52が係止されるクリップ左右係止部36が左右にそれぞれ設けられる。取付クリップ5の連結部52には、上下方向に基部開口部56が設けられ、取付クリップ5が設置されたクリップ挿入穴37は、カバー4を嵌める際、カバー4の背面側に突設されたクリップ支持部42を挿入可能な形状に形成される。図12は、取付クリップ5の基部開口部56に、カバー4のクリップ支持部42を挿入したイメージ図である。
ヒンジ本体31は、図10に示すように、クリップ挿入穴37の背面側の外側に、座面凸部31aが突設され、座面凸部31aの周囲の一段下がった前側の部分に、座部31bが形成されている。ヒンジ本体31を車体パネルBの方形穴Hに嵌め込んだ際、座面凸部31aが方形穴H外周の車体パネルBに当接し、座部31bが車体パネルBの前側の内装パネルPの表面に押し当てるように形成される。
図10に示すように、ヒンジ本体31のクリップ挿入穴37の左右の内側面には、内側ガイド面37bが前後方向につまりカバー4の挿入方向に形成され、且つ、クリップ左右ガイド部36aが設けられ、取付クリップ5をクリップ挿入穴37内に挿入する際、内側ガイド面37b及びクリップ左右ガイド部36aが取付クリップ5の挿入を円滑にすると共に左右方向のガタツキを防止する。クリップ挿入穴37の上下の内側面には、ガイドリブ37aが前後方向につまりカバー4の挿入方向に形成され、ガイドリブ37aが取付クリップ5の弾性脚部51の上下方向のガタツキを防止する。
ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27とヒンジ本体31のクリップ挿入穴37には、組立時、図15に示すように、各々、取付クリップ5が正面側(前側)から挿入され嵌め込まれる。
取付クリップ5は、図5に示すように、挿入方向の反該先端部側の基部を連結部52として、金属板を略U字状に曲折られ、両側に略相互平行状態で形成された弾性脚部51を備える。連結部52は、弾性脚部51より左右方向に拡張され、上下方向に基部開口部56が設けられ、基部開口部56は、弾性脚部51を支持するカバー4のクリップ支持部42が挿通可能な大きさに形成されている。連結部52には、カバー4のクリップ支持部42をガイドするガイド部56aが設けられている。また、取付クリップ5をクリップ挿入穴27,37に挿入したときに、連結部52がクリップ挿入穴27,37の左右外側のクリップ左右係止部26,36に係止するように、図5(a)に示す如く、連結部52の幅W1は、弾性脚部51の幅W2より広く形成されている。
該弾性脚部51の中間位置には、平坦部51bが設けられ、平坦部51bの幅方向両側縁部に、内側に曲折されて形成された内側曲縁部55が形成され、平坦部51bと両側の内側曲縁部55にかけて、凹状の開口凹部57が形成されている。内側曲縁部55の連結部52側の縁部には、カバー4のクリップ支持部42の挿入を容易にする傾斜部55aが設けられている。
取付クリップ5の開口凹部57の先端部側から基部側(前側)に向けて、付勢嵌合爪53が上下両側に設けられている。上下の付勢嵌合爪53は、カバー4のクリップ支持部42を取付クリップ5内に挿入したとき、クリップ支持部42の爪受面45に対し、ばね弾性力をもって接触する。これにより、カバー4の挿入時、取付クリップ5がヒンジ部2,3内の定位置に保持されるようになっている。弾性脚部51の先端部側には、内側に傾斜した傾斜部51aが設けられ、取付クリップ5を車体パネルBに取付ける際に、車体パネルBの方形穴Hが取付クリップ5の傾斜部51aにガイドされるため、容易に取付クリップ5を車体パネルBの方形穴Hに取付けることができる。また、開口凹部57の先端部側から基部側(前側)に向けて、付勢嵌合爪53の左右両側に、且つ、平坦部51bの平面と平行に、取付クリップ5(アシストグリップ)が車体パネルBに取り付けられた際に車体パネルBを係止する係止爪54が、基部側(前側)に向けて突設されている。これにより、係止爪54は、ヒンジ部2,3が車体パネルBに取付けられたとき、図19に示す如く、車体パネルBの表面に対し垂直に係止され、ヒンジ部2,3の耐引抜力を増強させている。
取付クリップ5は、弾性脚部51の平坦部51bと内側曲縁部55とに形成された開口凹部57に、車体パネルBの方形穴Hの縁部が嵌合されるため、略U字状に曲折された取付クリップ5の先端部側を内側に僅かに撓ませることにより、開口凹部57を車体パネルBに嵌合させることができる。このため、取付クリップ5は、ハの字状に膨出した弾性膨出部を内側に弾性変形させて嵌合させる従来の取付クリップに比して、車体パネルBへの取付時の方形穴Hへの挿入荷重を低減させ、取付作業の負担を軽減することができる。
また、取付クリップ5は、略U字状に曲折された取付クリップ5の先端部側を内側に撓ませることにより、開口凹部57から車体パネルBを簡単に外すことができる。このため、取付クリップ5は、ハの字状に膨出した弾性膨出部を内側に弾性変形させて嵌合させる従来の取付クリップに比して、アシストグリップの取り外しを簡単に行うことができる。
カバー4は、図6に示すように、取付クリップ5の内側に前方から支持するクリップ支持部42を有し、組み付けの最終段階でヒンジ部2,3内に挿入され、ヒンジ部2,3を固定する。クリップ支持部42は、取付クリップ5の基部開口部56から取付クリップ5の先端方向に進入し、図12に示すように、クリップ支持部42が略U字状の取付クリップ5の先端部側を内側から支持する。これにより、車体パネルBの方形穴Hの縁部に係止される取付クリップ5の係止爪54が係止状態を保持し、クリップ支持部42は、取付クリップ5の弾性脚部51を内側からサポートする。クリップ支持部42の先端には、ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27又はヒンジ本体31のクリップ挿入穴37への挿入が容易となるように、縦方向に面取りされたクリップ支持前部42aと横方向に面取りされたクリップ支持側部42bとが形成されている。クリップ支持部42の先端側の上下には、取付クリップ5の付勢嵌合爪53の内側に接触する爪受面45が、各々設けられている。図6に示すように、クリップ支持部42の先端には、爪受面45の変形(うち反り)を防ぐためのリブ形状が上下方向に設けられている。先端部両側のクリップ支持側部42bは、図12に示す如く、段差を付けて形成され、クリップ支持部42を取付クリップ5の内側に挿入したとき、内側曲縁部55の端面に当接する。つまり、クリップ支持部42の先端部近傍の両側面には、取付クリップ5の内側曲縁部55の縁部に形成された傾斜部55aに当接し支持する支持傾斜部42cが形成されている。また、クリップ支持部42の左右壁部には、ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27又はヒンジ本体31のクリップ挿入穴37に対して、仮止めと係止をなす、仮止爪44と係止爪43とが設けられている。
カバー4は、ヒンジ本体21,31に、仮止めを経て係止された際、カバー4のカバー本体41がヒンジ本体21,31のカバー受面25,35に密着するように係止する。カバー4のカバー本体41は、平板状に形成され、上側後方に、カバー4がヒンジ本体21,31に嵌着された際に嵌着位置を定めるために、ヒンジ本体21の2つのガイドリブ27aの間又はヒンジ本体31の2つのガイドリブ37aの間に嵌入するガイド爪46が設けられている。
次に、アシストグリップの組み付けについて述べる。右側のヒンジ部2は、図3に示すように、ヒンジ本体21に、取付クリップ5とカバー4を取り付け、その後、グリップ本体1のヒンジ用凹部11に、ヒンジ部2と枢軸17と付勢ばね6を取り付ける。なお、ヒンジ用凹部11にヒンジ部2と枢軸17と付勢ばね6を取り付けた後に、取付クリップ5とカバー4を取り付けることもできる。
ヒンジ部2には、先ず、図15に示すように、取付クリップ5をヒンジ部2のヒンジ本体21に組み付ける。取付クリップ5は、ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27に正面側(前面側)から、取付クリップ5の前面側の弾性脚部51の先端部の傾斜部51a側から挿入する。このとき、弾性脚部51には、膨出部がなく、外側が平坦部となっているので、ヒンジ本体21のクリップ挿入穴27内にそのまま簡単に挿入することができ、定位置まで取付クリップ5を挿入したとき、クリップ挿入穴27内のクリップ上下係止部24が、弾性脚部51の開口凹部57の基端部側に係止され(図15)、且つ、クリップ挿入穴27の左右両側のクリップ左右係止部26に、取付クリップ5の左右両側の連結部52が係止され、定位置に取付けられる。
続いて、ヒンジ本体21の正面(前面)側に、カバー4のクリップ支持部42を前面から挿入する。カバー4は、そのクリップ支持部42を先端側から、ヒンジ本体21に組み付けられた取付クリップ5の基部開口部56に進入させ、仮止爪44が左右のカバー係止爪受29に係合するまで挿入する。つまり、クリップ支持部42の左右壁部には、ヒンジ本体21のカバー係止爪受29に仮止めされる、仮止爪44が設けられているので、カバー4のクリップ支持部42を、ヒンジ本体21に組み付けられた取付クリップ5の基部開口部56から弾性脚部51の内側の中間位置まで挿入すると、図17の上図のように、クリップ支持部42の仮止爪44がヒンジ本体21のカバー係止爪受29に仮止めされ、その状態が保持される。
次に、グリップ本体1の右側のヒンジ用凹部11に、ヒンジ部2と枢軸17と付勢ばね6を取り付ける。図1,図3に示すように、右側のヒンジ用凹部11の軸受15に、ヒンジ本体21の軸部23aを嵌入し、軸孔13の内側に、ヒンジ本体21の軸孔22aが同軸上となるように配置する。この状態で、ヒンジ本体21の内側支持部22の内側から、枢軸17を軸孔22aと軸孔13に挿入する。これにより、グリップ本体1は、ヒンジ部2に対して回動可能に軸支される。
次に、付勢ばね6を、ヒンジ本体21のばねケース収容部21c内に挿入し、付勢ばね6のダブルトーションばね61の中間足部64を、ヒンジ用凹部11の下方に設けたばね係止部11aに係止させる。これにより、付勢ばね6が、グリップ本体1をヒンジ本体21対し、収容状態に付勢するように(図19)取り付けられる。
同様に、左側のヒンジ部3のヒンジ本体31に、取付クリップ5とカバー4を取り付け、その後、グリップ本体1のヒンジ用凹部12に、ヒンジ部3と枢軸18とオイルダンパー7を取り付ける。なお、ヒンジ用凹部12に、ヒンジ部3と枢軸18とオイルダンパー7を取り付けた後、取付クリップ5とカバー4を取り付けることもできる。
取付クリップ5は、ヒンジ本体31のクリップ挿入穴37に正面側(前面側)から、取付クリップ5の前面側の弾性脚部51の先端部の傾斜部51a側から挿入する。続いて、ヒンジ本体31の前面側に、カバー4のクリップ支持部42を前面から挿入し、ヒンジ本体31のカバー係止爪受39に、カバー4のクリップ支持部42の左右壁部の仮止爪44を係止させる。
次に、グリップ本体1の左側のヒンジ用凹部12に、ヒンジ部3と枢軸18とオイルダンパー7を取り付ける。図1,図3に示すように、左側のヒンジ用凹部12の軸受16に、ヒンジ本体31の軸部33aを嵌入し、軸孔14の内側に、ヒンジ本体31の軸孔32aが同軸上となるように配置する。この状態で、ヒンジ本体31の内側支持部32の内側から、枢軸18を軸孔32aと軸孔14に挿入する。これにより、グリップ本体1は、ヒンジ部3に対して回動可能に軸支される。次に、オイルダンパー7を、ヒンジ本体31のオイルダンパー収容部31c内に挿入し、オイルダンパー7の突条部75を、ヒンジ用凹部12の下方に設けた突条用係止部12aに係止させる。これにより、オイルダンパー7は、グリップ本体1をヒンジ本体31対して回動させたとき、グリップ本体1に対して適度な回動負荷を付与するように組み付けられ、アシストグリップの組み立てが完了する。
上記のように組み立てられ、両側のヒンジ部2,3のカバー4を仮止めした状態のアシストグリップは、以下のように、車体パネルBの方形穴Hに取付クリップ5の先端側を挿入して取り付けられる。先ず、アシストグリップのグリップ本体1を持ち、両側のヒンジ部2,3の取付クリップ5を方形穴Hに合わせ、そのまま押し込むように操作する。この時、先ず、図16の上段から中段に示すように、弾性脚部51の先端の傾斜部51aが、車体パネルBの方形穴Hの上下の縁部に当接し、これにより、内側に弾性変形し、両側の弾性脚部51が内側に撓み、方形穴Hの内部に進入していく。このとき、取付クリップ5は、従来のようにハの字状の膨出部が内側に弾性変形するのではなく、基部開口部56の両側の細い連結部52が弾性変形するのみであるため、両側の弾性脚部51が方形穴Hの縁部を押圧する押圧力は小さく、非常に小さい摩擦抵抗(挿入抵抗)で方形穴H内に進入する。そして、弾性脚部51の開口凹部57が車体パネルB面まで進入したとき、図16の中段に示すように、弾性脚部51は、形状を外側に回復し、方形穴Hの上下の縁部が弾性脚部51の開口凹部57に嵌合する。その後、さらに、グリップ本体1と共に、カバー4を車体パネルBの方向に押し込むと、クリップ支持部42が弾性脚部51の先端方向に進入し、取付クリップ5の付勢嵌合爪53がクリップ支持部42の上下の爪受面45によって外側に付勢され、付勢嵌合爪53が車体パネルBの方形穴Hの上下の縁部に完全に係止する。同時に、左右側のヒンジ部2,3では、図16,17の下段に示すように、カバー4の係止爪43がヒンジ本体21,31のカバー係止爪受29,39に係止され、カバー4がヒンジ部2,3のヒンジ本体21,31に完全に嵌着される。このように、アシストグリップの車体パネルBへの取り付けは、過大な力を加えることなく、1アクションで行うことができる。さらに、取り付けられたアシストグリップの両側ヒンジ部2,3の取付クリップ5は、図18,19に示す如く、2対の係止爪54が、方形穴Hの内側縁部に垂直に係止されるので、非常に大きい耐引抜力を発揮することができる。
アシストグリップの使用時、使用者は、ヒンジ部2及びヒンジ部3に対してグリップ本体1を下側に回動させて使用する。このとき、付勢ばね6は、グリップ本体1の回動により付勢ばね6のばね力に抗して捻られる。これにより、グリップ本体1はばね力に抗して下側に回動し、使用者がグリップ本体1を把持することによりグリップ本体1の使用状態が保持される。
使用者がアシストグリップの使用状態のグリップ本体1から手を離すと、グリップ本体1は付勢ばね6から上向きの付勢力を受けて同方向に回動し、非使用状態(図19)に戻るが、このとき、オイルダンパー7の作用により、グリップ本体1の回動に制動がかけられ、グリップ本体1は、付勢力が弱められて、非使用状態の位置に戻ることとなる。
1…グリップ本体、2…ヒンジ部、3…ヒンジ部、4…カバー、5…取付クリップ、6…付勢ばね、7…オイルダンパー、11…ヒンジ用凹部、11a…ばね係止部、12…ヒンジ用凹部、12a…突条用係止部、13…軸孔、14…軸孔、15…軸受、16…軸受、17…枢軸、18…枢軸、21…ヒンジ本体、21a…座面凸部、21b…座部、21c…ばねケース収容部、22…内側支持部、22a…軸孔、23…外側支持部、23a…軸部、24…クリップ上下係止部、25…カバー受面、25a…凹部、26…クリップ左右係止部、26a…クリップ左右ガイド部、27…クリップ挿入穴、27a…ガイドリブ、27b…内側ガイド面、28…ガイド凸部、28a…テーパー面、29…カバー係止爪受、31…ヒンジ本体、31a…座面凸部、31b…座部、31c…オイルダンパー収容部、32…内側支持部、32a…軸孔、33…外側支持部、33a…軸部、35…カバー受面、35a…凹部、36…クリップ左右係止部、36a…クリップ左右ガイド部、37…クリップ挿入穴、37a…ガイドリブ、37b…内側ガイド面、38…突部、38a…テーパー面、39…カバー係止爪受、41…カバー本体、42…クリップ支持部、42a…クリップ支持前部、42b…クリップ支持側部、42c…支持傾斜部、43…係止爪、44…仮止爪、45…爪受面、46…ガイド爪、50…クリップ本体、51…弾性脚部、51a…傾斜部、51b…平坦部、52…連結部、53…付勢嵌合爪、54…係止爪、55…内側曲縁部、55a…傾斜部、56…基部開口部、56a…ガイド部、57…開口凹部、61…ダブルトーションばね、62…足部、63…足部、64…中間足部、65…ばねケース、65a…係止部、66…開口部、71…外筒、72…内筒、73…係止爪、75…突条部、80…取付クリップ、81…弾性脚部、82…弾性膨出部、87…係止部、90…ヒンジ本体、91…開口部、92…突部、93…カバー、94…クリップ支持部、B…車体パネル、H…方形穴、L1…幅、L2…幅、P…内装パネル、S…長さ、W1…幅、W2…幅。

Claims (12)

  1. アシストグリップのヒンジ部内に取り付けられ、車体側に設けた方形穴に、先端部側を挿入して取り付けられるアシストグリップ用取付クリップであって、
    反該先端部側の基部を連結部として、金属板を略U字状に曲折して、両側に略相互平行状態で形成された弾性脚部と、
    両側の該弾性脚部の中間位置に設けられた平坦部と、
    該平坦部の幅方向両側縁部を内側に曲折して形成された内側曲縁部と、
    該平坦部及び両側の該内側曲縁部にかけて凹状に形成された開口凹部と、
    該平坦部の該先端部側の縁から該開口凹部に向けて突設された係止爪と、
    を備えたことを特徴とするアシストグリップ用取付クリップ。
  2. 両側の前記弾性脚部の前記先端部側に、各々、内側に傾斜した傾斜部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のアシストグリップ用取付クリップ。
  3. 前記開口凹部の前記先端部側から前記基部側に向けて、付勢嵌合爪が略くの字状に曲折して突設されたことを特徴とする請求項1に記載のアシストグリップ用取付クリップ。
  4. 前記係止爪は、前記付勢嵌合爪の両側に、且つ、前記平坦部の平面と平行に、前記基部に向けて突設されたことを特徴とする請求項3に記載のアシストグリップ用取付クリップ。
  5. 前記連結部は、両側の前記弾性脚部の前記基部間を湾曲して連結する形態で、且つ、間隔をおいて両側に形成され、該連結部間に基部開口部が形成され、該両側の連結部間の幅は、該弾性脚部の前記平坦部の幅より広く形成されたことを特徴とする請求項1に記載のアシストグリップ用取付クリップ。
  6. 両側の前記弾性脚部における前記内側曲縁部の前記連結部側の縁部に、傾斜部が設けられたことを特徴とする請求項5に記載のアシストグリップ用取付クリップ。
  7. 左右両端の基部にヒンジ用凹部が設けられたグリップ本体と、
    両側の該ヒンジ用凹部に枢軸を介して回動可能に取り付けられる1対のヒンジ本体を有したヒンジ部と、
    ばね弾性を有する金属板を略U字状に曲折し両側に弾性脚部を設けて形成され、該1対のヒンジ本体内に設けたクリップ挿入穴に各々挿入される取付クリップと、
    該取付クリップの両側の該弾性脚部の内側に挿入されるクリップ支持部を有し、該ヒンジ部の前面を覆うように該ヒンジ本体に嵌着されるカバーと、
    を備え、車体側に設けた方形穴に、該取付クリップと該カバーの該クリップ支持部を差し込んで、該ヒンジ部を車体側に固定して取り付けるアシストグリップであって、
    該取付クリップは、
    両側の該弾性脚部が相互に略平行状態で形成され先端部側を開放し、反該先端部側の基部を連結部として略U字状に曲折され、
    両側の該弾性脚部には、中間位置に設けられた平坦部と、該平坦部の幅方向両側縁部を内側に曲折して形成された内側曲縁部と、該平坦部及び両側の該内側曲縁部にかけて凹状に形成された開口凹部と、該平坦部の該先端部側の縁から該開口凹部に向けて突設された係止爪と、を具備し、
    車体側の該方形穴に、該取付クリップと該カバーの該クリップ支持部を差し込んで、該ヒンジ部を固定したとき、該方形穴の縁部が該弾性脚部の該平坦部の該開口凹部に嵌合し、且つ、該係止爪が該方形穴の縁部に略垂直状態で係止されることを特徴とするアシストグリップ。
  8. 前記取付クリップの前記開口凹部の前記先端部側から前記基部側に向けて、付勢嵌合爪が略くの字状に曲折して突設され、前記カバーの前記クリップ支持部に、該付勢嵌合爪の内側に当接する爪受面が設けられたことを特徴とする請求項7に記載のアシストグリップ。
  9. 前記取付クリップの前記係止爪は、前記付勢嵌合爪の両側に、且つ、前記平坦部の平面と平行に、前記基部に向けて突設されたことを特徴とする請求項8に記載のアシストグリップ。
  10. 前記取付クリップの前記連結部は、両側の前記弾性脚部の前記基部間を湾曲して連結する形態で、且つ、間隔をおいて両側に形成され、
    該連結部間に、基部開口部が形成され、
    該基部開口部の幅は、該弾性脚部の前記平坦部の幅より広く形成され、
    前記ヒンジ部の前記クリップ挿入穴内の両側に、該連結部が係止されるクリップ左右係止部が設けられたことを特徴とする請求項7に記載のアシストグリップ。
  11. 前記取付クリップの両側の前記弾性脚部における前記内側曲縁部の前記連結部側の縁部に、傾斜部が設けられ、
    前記カバーの前記クリップ支持部の先端部近傍の両側面に、支持傾斜部を有するクリップ支持側部が設けられ、
    該カバーの該クリップ支持部が該ヒンジ部の前記クリップ挿入穴内に嵌入された状態で、該クリップ支持側部の該支持傾斜部が両側の該弾性脚部の該内側曲縁部の該傾斜部に当接し支持することを特徴とする請求項7に記載のアシストグリップ。
  12. 前記カバーの前記クリップ支持部の両側面に、係止爪と仮止爪が挿入方向にずらして設けられ、前記ヒンジ部の前記クリップ挿入穴内の両側面に、該係止爪と該仮止爪が係止可能なカバー係止爪受が設けられたことを特徴とする請求項7に記載のアシストグリップ。
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