JP2020041250A - ウエットスーツ用生地及び該生地を用いたウエットスーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】 保温性、伸縮性、乾きの速いウエットスーツ用生地を提供すること。【解決手段】 ウエットスーツに用いられるウエットスーツ用の生地が、クロロプレン発泡ゴム製スポンジシートのいずれか一方の面あるいは双方の面に、ポリプロピレンマルチフィラメント糸と弾性糸とを該弾性糸が1.5〜2.0倍未満に伸長された状態でプレーティング編したベア天竺編物からなる緯編地の布地を貼り合わせたウエットスーツ用生地であること、を特徴とするウエットスーツである。【選択図】図1

Description

この発明は、サーフィンやダイビング、ウォータースポーツ、その他水上・水中活動の際に着用するウエットスーツに関する。
ウエットスーツには、用途や時期に応じて、セパレート型、上下が一体となったつなぎ状のフルスーツ型などがあるが、いずれも水上活動あるはい水上活動において着用される保温スーツであって、スーツの内部の身体との隙間に水が侵入しうる構造となっている。適切なサイズのスーツを着用すると、隙間に侵入した少量の水が体温で温められた薄い層となるので、保温効果が発揮される。
こうしたウエットスーツとしては、独立気泡のスポンジ状に発泡されたクロロプレン合成ゴムを用いたものが知られている。たとえば、外表面及び内表面にクロロプレン合成ゴムのスキン面が露出した両面スキンのウエットスーツでは、ゴム内部の独立気泡と3〜7mm程度の厚みによる断熱性によって保温性を確保しやすく、乾きが早く、伸縮性も備わっているといった利点があるとされている。もっとも滑りが悪く摩擦が高いことから着脱は容易とはいえず、また爪等によるひっかき傷が付くことで裂け易くなるなど、先鋭な物による応力の集中に弱く、耐久性にも問題があった。
そこで、クロロプレンゴム製発泡スポンジシート材の外表面または内表面の一方もしくは双方の面にナイロン製素材を貼り合わせたウエットスーツが1960年代に登場している。こうしたナイロン製素材が貼り合わされたウエットスーツは、発泡ゴムシートが露出している場合に比べて耐久性があり、破れにくいものとなっている。ナイロン繊維は耐久性が高いことから、ナイロン製素材が表層に貼り合わされたウエットスーツが現在も主流となっており、広汎に用いられている。
また、外層としてゴム層、中間層としてポリエステル、ナイロンなどの化学繊維層、内層としてフッ素樹脂繊維層、からなるウェットスーツが提案されている(たとえば特許文献1参照。)。
これは、着脱時に体に密着する内層の滑りを良くして着用の際の改善を志向する内層の提案であるが、表層の下には吸水性のあるナイロン層が基層として存在しており、内部のナイロン層まで一旦水分が浸透してしまえば、依然として乾燥しにくいものとなっており、濡れること自体を回避しきっておらず、ナイロン層同様にフッ素樹脂繊維層の伸縮性等が得られるのかも明らかではないため十分ではなく、依然として実用上の課題を抱えている。
その他、ポリエステル中空糸を隙間をあけて織り込んだポリエステル織物の片側の面にナイロン系で織り込んだナイロン織物を設け、このナイロン織物の裏側にネオプレーンなどの耐水性及び断熱性の高い発泡ゴムを接続素材、たとえば接着剤や繰り返し貼り合わせ可能な素材等をもちいた織物・ゴム接続層により互いに接続し設ける構成のシーツ及びウエットスーツ素材が提案されている(たとえば特許文献2参照。)。
この提案は、肌に接触する面の肌あたりの改善のために内層表面にポリエステル中空糸を設けているが、病院のシーツ等への転用が主であって、ウエットスーツとしての具体的特性は明らかではない。そして、ポリエステルの表層は、肌あたりのためであり、隙間が多くナイロン層へ伝わらせることを前提としているので、ナイロン織物が濡れるものである。また、この提案はナイロン織物との組合せであることから伸縮性に乏しいものであり、ウエットスーツとしての実用性は十分とはいえない。
特開2000−273707号 特開2015−188745号
現在、クロロプレンゴム製発泡スポンジシートの一方面あるいは両面にナイロン製素材を貼り合わせた生地を裁断縫製したウエットスーツが主流である。しかしながら、ナイロン製素材を外層あるいは内層に貼り合わせたウエットスーツは、ナイロン糸は繊維自体に吸水性があるので、水分を含んでしまうため、表面が濡れて重く乾きにくいものとなっている。
たとえばサーフィンなどのウォータースポーツでは、一日のうちに数回脱ぎ着することとなる。すると、そのたびに濡れたウエットスーツを干して乾すなどしているが、ナイロン糸には吸水性があるため、乾きが遅くなりがちである。すると、密着性の高いウエットスーツがさらに濡れて密着性が増した状態で、引き伸ばしながら四苦八苦しつつ再着用することとなる。そこで伸長性がよいことと合わせて濡れにくい、あるいは濡れても乾きやすいことが求められている。
さらに、濡れた状態で生乾きのまま繰り返し使用される結果、長く湿った環境下で雑菌が繁殖しやすくなるので、着用の際に不快な臭気を伴う原因ともなっているほか、衛生的ともいえなくなる。また脱いだウエットスーツを外干しする際には、スーツを裏返して先に内側を乾かそうとするので、外層のナイロン層は後回しとなり、より乾きが遅くなりやすい。
また、ウエットスーツは、淡水のみならず海水での使用が想定されることから、塩水に4〜5時間も浸かることとなり、生地に加わる使用負荷は大きい。そこで、ナイロン製の素材が貼り合わされる場合に、ナイロン層の表面にコーティングを施して撥水性能を付与していることがある。しかし海水に長時間曝されること、使用により摩耗してしまうこと等から、ナイロン層へのコーティングを付与していても、撥水性は低下しやすいものとなっている。たとえば、サーフィンにおけるウエットスーツは使用頻度が多い場合でも3カ月程度は繰り返し着用されるものである。しかし、ナイロン表層の撥水性はその間にどんどん低下してしまい、ナイロン層が撥水せず、すぐに濡れる状態となってしまっている。
また、コーティングが保持できないように、耐久性が弱い繊維を外層の最表面に用いても、摩耗したり破れたりするので、外層の内側にさらにナイロンを用いざるを得ないものとなっているが、それでは濡れる状態は回避できない。また、肌当たりのために起毛している素材などは、あくまで内層向けにすぎず、外層には適さないものであり、内層向けのものが外層の適用にはなじまないことも多い。
さて、濡れたまま着つづけることとなると、生地表面からの気化熱によってウエットスーツが冷やされていくので、着用者の体温も奪われて体が低え易くなる。とりわけ、上体を水上に出して波待ちをするサーフィン等では、ウエットスーツの外層表面ナイロンの乾きが遅く濡れたままの状態が続くと、海風も吹いているので、体が冷えやすいものとなる。こうした寒さはパフォーマンスに少なからず影響を与える恐れがある。本来的にウエットスーツの着用は保温のためであるから、濡れた状態により体が冷えてしまうことは望ましいものではない。
さらに、ウエットスーツの外層表面が濡れているままだと、サーフィン中に手や上体を振り動かした際に、ウエットスーツの濡れた外表面の海水が飛び散り、しぶきとなって顔に当たるなどすることから、競技等においては差し障ることがある。このように、サーフィン等のウォータースポーツでは、ウエットスーツの外層表面も乾きやすいことが望ましい。
また、ナイロン繊維は自重の8〜9%程度の吸水性があるため、ウエットスーツが海水を含んだ際、スーツ自体が重くなるなど、沈み易いものとなる。水を含んで重くなるので、サーフィン等の腕等を大きく振り動かし姿勢を変化させる競技においては、重量増につながる余計な負荷は望ましくない。
もちろん、ナイロン製ジャージが現在も主流となっているのは、ナイロン繊維の耐久性、強度と同時に、縦横への伸縮性が高く、クロロプレン合成ゴム単体よりも着用しやすいといった点があるからである。そこで、ナイロンに代えて吸水しない、あるいはより吸水しにくい繊維を選択することが考えられるが、こうした代替素材は、ウエットスーツの生地として、少なくとも同等かそれ以上の伸縮性を確保しなければ実用性において十分とはいえない。ウエットスーツは着脱しなければならないのみならず、サーフィン等では大きな動作や姿勢変化を伴うので、運動しやすい伸縮性が求められるからである。
しかし、単にナイロン素材を吸水性のないポリプロピレン糸で代替するとなると、ナイロンに比して一般的に伸びが悪いものとなるので、単純に材質を置き換えるのみでは伸長性が十分に得られず実用性を確保できないこととなる。また、ポリプロピレン糸はナイロン糸に比べて耐熱性が劣るので、熱を加えた加工が難しい側面もある。たとえば、ヒートセット加工によって形態安定性や寸法安定性を確保したり、さらには伸縮性を確保すること自体にも工夫が必要となる。そこで、耐熱性が低い点を考慮したうえで伸縮性を確保するための構造等を見出さなければ実用性が得られない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、現在主流の外表面にナイロン素材を貼り合わせたクロロプレン発泡ゴム製スポンジシート材を生地に用いたウエットスーツにおけるナイロン素材に代替する素材を貼り合わせたウエットスーツを提供することであって、ナイロン素材を貼り合わせた場合と同程度の伸縮性を備えつつ、保温性に優れ、撥水性や速乾性が高く、菌が増殖しにくい、ウエットスーツの生地及びこの生地を用いたウエットスーツを提供することである。
また、耐久性も備える必要のある外層にも好適な伸縮性があり乾きのよい素材を外層面に貼り合わせたウエットスーツ生地を提供することである。
さらにクロロプレン発泡ゴム製スポンジシートに貼り合わせる前の段階で、ナイロン代替素材が貼り合わせに好適な素材となっていることである。すなわち、貼り合わせ前の生地が皺になったり縮んだりして仕上がりの生地巾が狭くなってしまうと、適切な貼り合わせができないので、貼り合わせに適した代替素材を用いて発泡ゴム製スポンジシートと貼り合わされたウエットスーツの生地及びウエットスーツを提供することである。
さて、発明者は、ポリプロピレン繊維はほぼ吸水性がないことから、これをナイロン素材の代替材料として検討した。たしかにポリプロピレン繊維であれば、吸水しないので濡れても強度に変化は生じない。しかし、ポリプロピレン繊維のみでは伸縮性が十分には得られず、またナイロンであれば融点が210℃以上で軟化点も180℃以上あるところ、ポリプロピレンは軟化点が140〜160℃、融点も165〜175℃程度と耐熱性が低いのでヒートセット等が難しく、伸縮性をもたせた素材に仕上げたときには皺になりがちで、ナイロンよりも貼り合わせに適さないという欠点があることがわかった。
そこで、発明者らはさらに鋭意研究の結果、ポリプロピレンマルチフィラメント糸と伸縮性のあるスパンデックス等の弾性糸をプレーティング編した緯編地(丸編みを含む。)の編物(以下、「ベア天竺編物」ともいう。)をナイロン代替素材としてクロロプレン発泡ゴム製スポンジシートに貼り合わせてウエットスーツ生地とし、この生地を用いたウエットスーツを発明した。
すなわち、上記の課題を解決するための本発明の第1の手段は、クロロプレン発泡ゴム製スポンジシートのいずれか一方の面あるいは双方の面に、ポリプロピレンマルチフィラメント糸と弾性糸とをプレーティング編したベア天竺編物からなる緯編地の布地を貼り合わせたウエットスーツ用生地を、ウエットスーツ用生地として用いたウエットスーツである。
さらに、上記ウエットスーツ用生地に貼り合わせたベア天竺編物からなる緯編地の布地は、弾性糸は1.5〜2.0倍に伸長された状態でプレーティング編されている。
また、ウエットスーツ用生地には、クロロプレン発泡ゴム製スポンジシートの少なくとも外層の面に、ポリプロピレンマルチフィラメント糸と弾性糸とをプレーティング編した緯編地の布地を貼り合わせたウエットスーツ用生地を用いることができる。
第2の手段は、弾性糸が熱融着ポリウレタン弾性繊維であって、かつ緯編地の弾性糸が相互に熱融着されていること、を特徴とする第1の手段に記載のウエットスーツ用生地である。
第3の手段は、100〜140℃のヒートセットによって弾性糸が相互に熱融着された状態であることを特徴とする、第1又は第2のいずれかの手段に記載のウエットスーツ用生地である。ヒートセットの温度は、好ましくは、100〜130℃であり、より好ましくは105〜125℃である。
第4の手段は、ポリプロピレンマルチフィラメント糸が20〜56デシテックスの太さで30本以内のフィラメント数であること、を特徴とする第1から第3のいずれか1の手段に記載のウエットスーツ用生地である。
第5の手段は、ポリプロピレンマルチフィラメント糸が20〜56デシテックスの太さであり、フィラメント1本あたりの太さが1デシテックス以上であること、を特徴とする第1から第4のいずれか1の手段に記載のウエットスーツ用生地である。
第6の手段は、第2から第5のいずれか1の手段のウエットスーツ用生地を用いたウエットスーツである。
本発明のウエットスーツ用生地は、ポリプロピレンマルチフィラメント糸を用いたことで、吸水性のない外層部を得ることができているので、撥水性が高く水切れがよいので乾きが速い。そこで、雑菌の増殖が抑制されており、衛生的である。また、弾性糸とのプレーティング編としたことで伸縮性が確保されているので、ナイロン素材を貼り合わせた場合と同程度に伸縮性が確保されている。
また、フィラメントの本数を少なく押さえることで、フィラメント間の毛管現象を抑制しているので、吸水以外にも保水していしまう水量を抑制することができ、素早く乾かすことができる。
また、外層に配されたポリプロピレンマルチフィラメント糸は耐久性が高いので、発泡ゴム製スポンジシートのように破れやすいものではなく、十分に耐久性を備えている。
また、熱融着ポリウレタン弾性繊維が相互に熱融着されることから、伸ばされた状態でプレーティング編された弾性糸が縮みすぎることもなく、貼り合わせ前の編地の寸法安定性がよく皺になりにくいので、好適に貼り合わせることができる。また、熱融着によって、ほつれにくいものとなっているので、破れにくいものとなっている。
ヒートセット温度を低くすることで、ポリプロピレンマルチフィラメント糸が熱により変化することが抑制されるので、生地の風合いが損なわれることがなく、皺になることがなく、寸法安定性がよく、発泡ゴム製スポンジシートと良好に貼り合わせることができる。
(a)は両面にベア天竺編物を配した本発明の実施例の断面図であり、(b)は外層面にベア天竺編物を配した本発明の実施例の断面図である。 プレーティング編されたベア天竺編み物の組織の様子の模式図である。
本発明の実施の形態について、表及び図面を適宜参照して以下に説明する。
クロロプレン合成ゴムの独立気泡のスポンジ状の発泡シート体は、ウェットシーツ用の生地に用いる場合には、伸び、引っ張り強さ、引き裂き強さが大きく、吸水しないものであることが望ましい。たとえばその代表的な配合は、質量%でクロロプレン(CR)45%、カーボンブラック10%、充填材10%、発泡剤10%、可塑剤15%、加硫促進剤、架橋剤等を少量配合したものである。こうした材料を混練りし、押出し成型し、一次加硫、二次加硫を経て、必要に応じてスライスするといった工程を順次経て、発泡ゴム製スポンジシート体を得る。
そして、さらに一方あるいは両面に接着剤を塗布してからその面上にジャージ素材を載せ置き、上ローラーあるいは上下のローラーで圧着して貼り合わせることでスーツの素材を得て、これを所望の形状に裁断、縫製してウェットスーツ用生地を得ることができる。
図1(a)は、中央にクロロプレン発泡ゴム製スポンジシート(2)を配し、ウエットスーツの外層面(4)及びウエットスーツの内層面(5)のそれぞれの面に、弾性糸とポリプロピレンマルチフィラメント糸からなるベア天竺編物(3)を貼り合わせた様子を示す断面図である。図1(b)は、クロロプレン発泡ゴム製スポンジシート(2)の一方面である外層面(4)に弾性糸とポリプロピレンマルチフィラメント糸からなるベア天竺編物(3)を貼り合わせた様子を示す断面図である。
ポリプロピレンは、密度が0.91g/cm3と合成繊維の中では、最も軽く、水に浮く繊維であり、耐摩耗性も高い。吸水性もないことから、ウエットスーツの外層に用いると乾きが速いことが期待しうる。
もっとも、ポリプロピレンのマルチフィラメント繊維のみで布地を得て発泡ゴムシートと貼り合わせても、伸縮性が十分ではないので、そのまま布地にしてもナイロン素材のように伸長させながら着用するには十分な伸びとが確保できない。
そこで、本発明では、ポリプロピレンを用いつつもさらに伸長性を確保するため、ポリプロピレンマルチフィラメント糸と弾性糸をプレーティング編している。すなわち、ポリプロピレンをスパンデックスのような弾性糸と組み合わせることで速乾性と伸縮性を持ち合わせた、ナイロンと同様に伸びのある生地としている。
プレーティング編とは、図2に示すように2本の編み糸を同時に表裏に編み分ける編み方であり、添え糸編ともいう。図2に示すように、熱融着ポリウレタン弾性繊維からなる弾性糸(7)と、ポリプロピレンマルチフィラメント繊維(6)は、2本が重なって平編のように編み込まれている。以下、弾性糸とプレーティング編された編物をベア天竺編物ともいう。
なお、弾性糸の編糸は、裏側に、ポリプロピレンマルチフィラメント繊維が表側(表目)に配することとすると、耐久性のよいポリプロピレン繊維が外表面に露出することとなり、弾性糸がより断線しにくいこととなる。
ポリプロピレンマルチフィラメント糸は、たとえば33デシテックスの24本フィラメントを縒った糸などが好適である。20〜56デシテックス程度であれば、マルチフィラメント糸が太すぎないので、熱融着ポリウレタン弾性繊維の弾性糸も同程度の33デシテックスなどを適宜選択すれば、プレーティング編をしてベア天竺編物とした場合にヒートセットによって弾性糸同士が熱融着することもできるので、好適である。ポリプロピレンマルチフィラメント糸は、弾性糸との組み合わせのさせ方によって所望の伸縮性を確保することができる。そして、フィラメント数が30本以下であれば、フィラメント数が少ないので、フィラメント間における毛管現象がより発生しにくいものとなる。フィラメント同士の間に水が保水される量を抑えることができるので、フィラメント糸の本数を増やしすぎないことが望ましい。
このように、20〜56デシテックス、すなわち18〜50デニールのマルチフィラメント糸は、ポリプロピレン繊維であることから、フィラメント繊維自体が吸水することはない。もっとも、マルチフィラメントであることから、フィラメント間の隙間に毛管現象等で水が保水される。そこでフィラメント数を減らすことも有効である。また、フィラメントの太さが太くなれば微細な隙間が大きくなり毛管力が低下し、表面積も減るので、吸着する水分量を少なくすることができる。
そこで、さらにフィラメント1本あたりの太さを1デシテックス以上とし、さらに好ましくは1.2デシテックス以上の太さとするとよい。たとえば、30デシテックスで24本のフィラメント数の場合、1本あたり1.25デシテックスであり、50デシテックスで40本のフィラメントの場合も、1フィラメントあたり1.25デシテックスである。また、56デシテックス30本のフィラメントの場合、1本あたり1.87デシテックスとなる。このようにフィラメントの太さや本数を調整することで、保水量を低減させ、濡れた際にも重くなりにくく、乾燥がより早くなる。
本発明における熱融着ポリウレタン弾性繊維の例としては、日清紡績社製モビロン(登録商標)R、R−L、K−L、R−LLなどが挙げられる。この熱融着ポリウレタン弾性繊維は一般にスパンデックスと称される繊維の1種であり、これらの繊維をプレーティング編した後、たとえば、120℃の飽和蒸気を付与してヒートセット加工をすることによって弾性繊維同士を熱融着させるようにして用いる。
なお、ポリプロピレンとポリウレタン弾性糸がプレーティング編によってベア天竺編物となっているところ、ポリプロピレンは耐熱性が高いとはいえない一方で、皺になりやすいことから寸法安定性のためにヒートセット加工することが好ましい。一般にヒートセット加工をする際には、150℃〜200℃といった高い温度を用いることができるならば、そのほうが作業性も良く、ヒートセットの効果もしっかり得られる。しかし、本発明のポリプロピレンでは、140〜160℃程度でも風合いが損なわれるなど耐熱性が良好とはいえない。
そこで、本発明において、ポリプロフィレンマルチフィラメントと組み合わせる弾性糸としては、特に熱融着ポリウレタン弾性繊維のなかでも低温で熱融着しうる糸が好ましく、130℃以下の飽和蒸気で熱融着する低温対応の熱融着ポリウレタン弾性繊維が好ましい。120℃以下で軟化して熱融着しうる繊維として好適なのは、たとえば、モビロンR−L,K−L、R−LLなどを挙げることができる。
ヒートセットの方法は、ヒートセット加工機を用いるものであり、編地を型板に入れた状態で飽和蒸気に曝すことによって、熱融着を伴わせて熱固定することにより行なう。この場合の飽和蒸気の温度は、供給する蒸気の圧力に依存する関係性が知られているので、所望の温度の飽和蒸気は、たとえばボイラーの圧力を調整することで得ることができる。ヒートセットに際しては、たとえば100〜130℃の飽和蒸気、とりわけ好ましくは105〜125℃の飽和蒸気を用いると、風合いを損なわず、また皺にならずに所望の編幅を確保して所定の形状の編地を得ることができる。そのヒートセットのセット時間は2〜120秒であり、好ましくは5〜60秒である。実施例では20秒で行った。
もちろん、飽和蒸気を用いる以外に、風合いを犠牲にしない範囲で、乾熱として130℃や140℃といった熱を付与してヒートセット加工させることもできる。
ヒートセットの温度が150℃と高くなると、しわが目立ったり、風合いが損なわれることとなった。他方、130℃以下のヒートセットでは、皺が目立ちにくく、寸法安定性や形状安定性が許容しうるものとなり、風合いも損なわれにくいものとなった。ポリプロピレンマルチフィラメント糸が56デシテックスを上回る場合は、皺が目立ちやすいので、とりわけヒートセット温度や、弾性糸の温度特性を工夫する必要がある。
弾性糸は、1.5〜2.3倍に伸長された状態でプレーティング編されているが、これは、通常の2.5〜3.3倍に伸ばして編み込む手法に比べると伸長度合いが小さいものである。さらに好ましくは1.5〜2.1倍、より好ましくは1.5〜2.0倍に伸長されるものとする。実施例のDRは1.75とする。
このようにドラフト(DR)の度合いを低く押さえると、貼り合わせ前の生地が皺になりにくく、寸法安定性を得やすくなる。ポリプロピレンは耐熱性が低くヒートセット温度を高くすることができないので、よりヒートセット加工によって寸法安定性を確保することが難しいので、あらかじめドラフトの値を小さくすることで、弾性糸を強く張りすぎないようにしている。すると、生地が伸ばされた際にもゆっくりと戻るので、着心地としてもつっぱった感じを与えにくいものとなるので、着用時に自然な感じで違和感なく着ることができる。
(乾燥性について)
本発明の実施品であるポリプロピレンベア天竺編物(P.P.ジャージ)を貼り合わせた2mm厚の発泡ゴム製スポンジシートのウエットスーツ生地と、ナイロンジャージを2mm厚の発泡ゴム製スポンジシートと貼り合わせたウエットスーツ生地を用いたフルスーツのウエットスーツを水洗後の重量変化を観察した。結果を表1に示す。
Figure 2020041250
ほぼ同等の乾燥重量でありながら、水洗後30分経過後の増加重量は、P.P.ジャージが462g増であるのに対して、比較例のナイロンジャージは792g増であり、ナイロンの吸水による重量増の差は顕著であった。この値は使用中の濡れた状態の重量といえる。この状態で、ウエットスーツの軽さが大きく異っているので、着用者にとって、300gの重量の違いは、運動のしやすさの観点からすると、大きな相違となる。
5時間の乾燥させた状態で、ナイロンジャージの重量は、やっとP.P.ジャージの濡れた直後の重量程度となった。一方で、P.P.ジャージは1200gまで乾燥が進んでおり、含水量はナイロンジャージの半分以下であるから、P.P.ジャージのウエットスーツのほうが乾燥しやすいことは明白である。
なお、完全な乾燥状態までには、実施例のP.P.ジャージでは、1185分(約20時間)を要した。他方、ナイロンジャージの場合は、24時間経過しても乾燥に至らなかったので、毎日連続使用するとなれば、濡れたままにならざるを得ず、使用に支障があることが確認された。
(吸水性について)
実施例の吸水率は15%、比較例のナイロンジャージの吸水率は28%であり、P.P.ジャージのほうが吸水しないことが確認された。
(抗菌性について)
表2に示すように、本発明の実施品であるP.P.ジャージと、比較例のW/Nジャージ(ウーリーナイロン)について、抗菌性を確認した。P.P.ジャージのほうがナイロンジャージよりも抗菌性に優れている。
なお、表1は対数表示であるので、実施例における1.30はほぼ最小値に到達していることを意味している。なお、ナイロンジャージは、新品での対比では2.67とやや抗菌性を示したが、100回洗濯後のものでは、使用により表面の撥水コーティングが失われてしまっていることから、ナイロンジャージの抗菌性は劣化し、4.11となった。このように、ナイロンジャージは使用により抗菌性が劣化する。ウエットスーツは着用したまま小用を足すこともあるなど、必ずしも清浄な環境で使用されるものではないので、抗菌性の違いは、長期的には臭気等の違いを伴って、着用感の違いとなる。
Figure 2020041250
(撥水性について)
実施例のP.P.ジャージと比較例のW/Nジャージ(ウーリーナイロン製ジャージ、表面に撥水コーティングがされている。)に対して、JIS L1092に基づき、摩耗試験後の撥水性能の変化の様子を確認した。
摩耗処理10回、50回、100回、500回後、生地に水滴を噴霧するスプレー試験によって、撥水度を1〜3級の等級で評価した(試験は3回実施した)。3級はより撥水性が高いことを示し、1級は撥水性を伴っていないことを意味する。
1級:表面全体に湿潤を示すもの。
2級:表面の半分が湿潤し、小さな個々の湿潤は布を浸透する状態を呈しているもの。
3級:表面に小さな個々の水滴状の湿潤を示すもの
摩耗処理は、ユニホーム型摩耗処理機を使用し、摩耗される面上に水0.1mlを噴霧した後、4.45Nの押圧荷重をかけ共布で所定回摩耗処理をした。表3に500回の結果を、表4に、摩耗処理10回、50回、100回の結果を示す。
ナイロンジャージでは、摩耗処理10回でも撥水性がやや劣っており、摩耗処理100回では、ほぼ撥水性が失われた。500回も同様の結果であった。このナイロンジャージは、表面が撥水加工でコーティングされているが、ナイロンジャージは、摩耗や劣化により、急激に撥水性が失われることから、より吸水しやすく、乾きにくくなることが確認された。
他方、本発明のP.P.ジャージでは、500回試験後も撥水性は3級のまま変化がなく、撥水性が当初のままに維持されていた。
Figure 2020041250
Figure 2020041250
(保温性について)
ウエットスーツを着用して50分ほど海水に入ってサーフィンに用いた際の実施品のPPジャージのウェットスーツとナイロンジャージの比較品とでの体温の保持具合を調べた。
着水後海水により26℃まで下がったウエットスーツ直下の体表面温度は、4分ほどで32℃まで上昇する。その後、実施品では、31.5℃をキープしたが、ナイロンジャージでは、30.5℃となった。このように、着用状態での体表面温度に差が生じるのは、ナイロンジャージの外層が濡れていることから、気化熱によって冷やされ易いからである。
(伸縮性について)
本発明の実施品のポリプロピレンジャージにおいて、さらに熱融着ポリウレタン弾性繊維の弾性糸の伸長度を2倍以下で編みこんでヒートセットにより弾性糸同士を熱融着させたものは、伸長させる際に力を要せず引き伸ばすことができる。
たとえば、熱融着ポリウレタン弾性繊維が33デシテックス、ポリプロピレンマルチフィラメント糸が33デシテックス24本フィラメントのベア天竺編物を貼り合わしたウエットスーツ生地では、50%伸長させる際に必要な力が、編地のウェール方向(縦方向の伸び)では0.8N、コース方向(横方向の伸び)では0.2Nであった。(JIS 1096B法に基づき、幅5cmの試験片を自長さの50%伸長に要す力(低伸長時伸長力)を測定した。引張速度:20cm/min、つかみ間隔:20cm。)。非常によく伸長しており、ナイロンと同程度の伸びが十分に確保されることが確認された。
また、ポリプロピレンマルチフィラメント糸が56デシテックス、48本フィラメントのベア天竺編物を貼り合わしたウエットスーツ生地では、2.9倍に伸長した編地では、ウェール方向が1.8N、コース方向が0.8Nで伸長した。
1 ウエットスーツ用生地
2 クロロプレン発泡ゴム性スポンジシート
3 ベア天竺編物
4 外層面
5 内層面
6 ポリプロピレンマルチフィラメント糸
7 熱融着ポリウレタン弾性繊維

Claims (6)

  1. ウエットスーツであって、
    該ウエットスーツに用いられるウエットスーツ用の生地が、クロロプレン発泡ゴム製スポンジシートのいずれか一方の面あるいは双方の面に、ポリプロピレンマルチフィラメント糸と弾性糸とを該弾性糸が1.5〜2.0倍未満に伸長された状態でプレーティング編したベア天竺編物からなる緯編地の布地を貼り合わせたウエットスーツ用生地であること、を特徴とするウエットスーツ。
  2. 請求項1に記載のウエットスーツ用生地であって、さらに該弾性糸が熱融着ポリウレタン弾性繊維であって、かつ緯編地の弾性糸が相互に熱融着されていること、を特徴とするウエットスーツ用生地。
  3. 請求項1又は2に記載ウエットスーツ用生地であって、
    さらに100〜140℃のヒートセットによって該弾性糸が相互に熱融着された状態であることを特徴とする、ウエットスーツ用生地。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のウエットスーツ用生地であって、
    該ポリプロピレンマルチフィラメント糸が20〜56デシテックスの太さで30本以内のフィラメント数であること、を特徴とするウエットスーツ用生地。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のウエットスーツ用生地であって、
    さらに該ポリプロピレンマルチフィラメント糸が20〜56デシテックスの太さであり、フィラメント1本あたりの太さが1デシテックス以上であること、を特徴とするウエットスーツ用生地。
  6. 請求項2から5のいずれか1項に記載のウエットスーツ用生地を用いたウエットスーツ。
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