JP2020041172A - 水素生成システムとその運転方法 - Google Patents

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光生 吉村
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尾関 正高
Masataka Ozeki
正高 尾関
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Abstract

【課題】高い水素純化効率を維持したままで、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分を少なくする。【解決手段】水素生成システム10aは、電解質膜16a〜16cがアノード17a〜17cとカソード18a〜18cとで挟まれ水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された3台の電気化学デバイス1a〜1cと、最上流の電気化学デバイス1aのアノード17aに水素含有ガスを供給するガス供給手段30aと、電気化学デバイス1a〜1cに電流を流す電源40a〜40cと、電気化学デバイス1a,1bの温度を調節する温度調節器50aと、電気化学デバイス1cの温度を調節する温度調節器50cと、最下流の電気化学デバイス1cの温度が、電気化学デバイス1a,1bの温度よりも低くなるように、温度調節器50a,50cを制御する制御器60aと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電気化学デバイスを用いて、水素含有ガスから、より純度の高い水素を生成する水素生成システムとその運転方法に関するものである。
水素生成システムは、水素含有ガスから電気化学反応を利用して、高純度の水素を生成するシステムである。この水素生成システムは、例えば、水素イオン(プロトン)を選択的に伝導する電解質膜を、アノードとカソードとで挟んだ構成の電解質膜−電極接合体(MEA)を、一対のセパレータによって挟持した電気化学デバイスを備えている。
アノードに加湿された水素含有ガス(水素の他に不純物を含む水素含有ガス)を供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、アノードでは、(化1)に示す水素含有ガス中の水素がプロトン(H)と電子に解離する酸化反応が起こり、カソードでは、(化2)に示すプロトン(H)と電子から水素が生成する還元反応が起こる。
Figure 2020041172
Figure 2020041172
以上の反応により、電気化学デバイスを備えた水素生成システムは、アノードに供給された水素含有ガスから、カソードにおいて高純度の水素を生成することができる。
このような水素生成システムにより生成された水素は、貯蔵して利用することが多く、水素を貯蔵する方法としては、高圧で圧縮して貯蔵、低温で液化させて貯蔵、金属等に吸蔵・吸着させて貯蔵、または他の物質に変換して貯蔵、気体のまま高圧で貯蔵する等の方法がある。
ところで、水分を多く含んだ水素を、高圧で圧縮して貯蔵しようとすると、高圧のため水分の融点が高くなって固体化し、凍結して配管詰まり等が発生するおそれがあるので、水素を圧縮する前に、水素中に含まれる水分を除去器により除去する必要がある。
この除去器には、水分吸着剤を用いた方式や、冷却器を用いた方式等があり、水分吸着剤には、ゼオライトや活性炭等が一般的に使われる。
この水素生成システムに供給される水素含有ガスは、例えば、燃料処理器によって、炭化水素系の燃料、例えば、13Aガスや、プロパンガス等を水蒸気改質や部分酸化改質、またはオートサーマル改質して生成される。
電気化学デバイスを用いて、このような水素含有ガスから、より純度の高い水素を生成する水素生成システムにおいて、電気化学デバイスの温度が高い方が、水素純化効率が高くなることが知られている。
さらに、2台の電気化学デバイスを、上流側の電気化学デバイスのカソードにおいて生
成される水素含有ガスが、下流側の電気化学デバイスのアノードに供給されるように、直列に2段接続して、水素生成動作させると、下流側の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスは、上流側(1段だけ)の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスよりも水素の純度が高くなることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
図3は、非特許文献1に開示された従来の水素生成システムの概略構成図である。
図3に示す従来の水素生成システム100は、2台の電気化学デバイス101と、電気化学デバイス101に供給する水素含有ガス(窒素や二酸化炭素などの不純物を含む水素含有ガス)を加湿する加湿器114と、2台の電気化学デバイス101に電流を流す電源109と、2台の電気化学デバイス101の温度を調節するための温度調節器112と、を備えている。
電気化学デバイス101は、電解質膜106と電解質膜106の一方の主面に配置されたアノード107と電解質膜106の他方の主面に配置されたカソード108とを備え、電解質膜106の両側(両主面)をアノード107とカソード108とで挟んだ構成の電解質膜−電極接合体115(MEA)を、アノード側セパレータ116とカソード側セパレータ117とによって挟持している。
電解質膜106は、電解質膜106の含水率が高いほど、プロトン(H)伝導性が良いため、電解質膜106の含水率を高くして電解質膜106のプロトン(H)伝導性を良好にするために、アノード107に供給される、窒素や二酸化炭素などの不純物を含む水素含有ガスは、加湿器114によって水蒸気飽和状態まで加湿されている。
アノード側セパレータ116は、窒素や二酸化炭素等の不純物を含む加湿された水素含有ガスを、アノード107に供給するためのアノード側入口103と、カソード108に透過せずにアノード107に残った水素含有ガスをアノード107から排出するためのアノード側出口104と、アノード側セパレータ116におけるアノード107と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口103に連通し下流端がアノード側出口104に連通する水素含有ガス流路溝と、を備えている。
一方、カソード側セパレータ117は、カソード108において生成した水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口105と、カソード側セパレータ117におけるカソード108と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口105に連通する水素含有ガス流路溝と、を備えている。
電源109は、アノード107で、(化1)に示す水素含有ガス中の水素がプロトン(H)と電子に解離する酸化反応が起こり、そのプロトン(H)が電解質膜106をカソード108側に透過し、カソード108で、(化2)に示すプロトン(H)と電子から水素が生成する還元反応が起こるように、アノード107から電解質膜106を経由してカソード108に電流が流れるように、アノード107とカソード108との間に直流電流を流す。
加湿器114の出口と、上流側となる電気化学デバイス101のアノード側入口103とは配管で接続されている。また、上流側となる電気化学デバイス101のカソード側出口105と、下流側となる電気化学デバイス101のアノード側入口103とは配管で接続されている。
温度調節器112は、2台の電気化学デバイス101のセル温度を70℃にするように
2台の電気化学デバイス101のそれぞれに個別に設けられている。
電源109の正極と上流側の電気化学デバイス101のアノード107とが電気的に接続され、電源109の負極と下流側の電気化学デバイス101のカソード108とが電気的に接続され、上流側の電気化学デバイス101のカソード108と下流側の電気化学デバイス101のアノード107とが電気的に接続されている。
以上の構成により、従来の水素生成システム100は、上流側の電気化学デバイス101のカソード側出口105から排出される水素含有ガスBの水素の純度を、上流側の電気化学デバイス101のアノード側入口103に供給される水素含有ガスAの水素の純度よりも高めた後に、下流側の電気化学デバイス101のカソード側出口105から排出される水素含有ガスCの水素の純度を、下流側の電気化学デバイス101のアノード側入口103に供給される水素含有ガスBの水素の純度よりも高めている。
Journal of Power Sources 132 (2004) 92-98 Lee at al.
しかしながら、従来の構成では、2台の電気化学デバイス101の温度がともに高い状態で運転すると、水素純化効率を高くすることができるが、下流側の電気化学デバイス101のカソード側出口105から排出される水素は、露点が高いので水分を多く含んでいる。
この水素を高圧で圧縮して貯蔵しようとすると、水素圧縮時に凍結して配管つまり等が発生するおそれがある。そのため、水素圧縮前にカソード側出口105から排出される水素中に含まれる多くの水分を除去器により除去しなければならず、高い水素純化効率を維持したまま除去器に用いる水分吸着剤の量を少なくできず、除去器を小型化することができないという課題があった。
ここで、水素純化効率とは、電気化学デバイスに投入する電気エネルギーに対する生成する水素の熱エネルギーの割合であり、水素純化効率が低下するとは、同じ水素を生成するために必要な電気エネルギーが多くなることである。
本発明は、従来の課題を解決するもので、複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムにおいて、高い水素純化効率を維持したままで、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分を少なくすることを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の水素生成システムは、電解質膜と電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとを備え、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて、アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、複数の電気化学デバイスのうちの最上流となる電気化学デバイスのアノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、複数の電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、複数の電気化学デバイスの温度を調節するための温度調節器と、制御器と、を備え、ガス供給手段と電源が動作しているときに、最上流となる電気化学デバイス
のカソードにおいて生成される水素含有ガスが、最上流となる電気化学デバイスに隣接する電気化学デバイスのアノードに供給されるように、且つ互いに隣接する電気化学デバイス同士において、上流側となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる電気化学デバイスのアノードに供給されるように、複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムであって、制御器が、ガス供給手段と電源が動作しているときに、最下流の電気化学デバイスの温度が最下流以外の電気化学デバイスの温度よりも低くなるように、温度調節器を制御するものである。
これによって、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素の露点が低くなるので、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分が少なくなる。そのため、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分を除去する除去器を小型化することができる。また、最下流以外の電気化学デバイスは最下流の電気化学デバイスよりも温度が高いので、高い水素純化効率を維持できる。
本発明の水素生成システムは、最下流の電気化学デバイスの温度を最下流以外よりも低くすることで、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分が少なくなる。そのため、水素中の水分を除去する除去器を小型化することができる。また、最下流以外の電気化学デバイスは最下流の電気化学デバイスよりも温度が高いので、水素純化効率の高い水素生成システムが提供できる。
さらに、水素生成システムと除去器等で構成される水素製造装置を小型化できるので、設置性に優れた水素製造装置を構成することができる。
本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図 従来の水素生成システムの概略構成図
第1の発明は、電解質膜と電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとを備え、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて、アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、複数の電気化学デバイスのうちの最上流となる電気化学デバイスのアノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、複数の電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、複数の電気化学デバイスの温度を調節するための温度調節器と、制御器と、を備え、ガス供給手段と電源が動作しているときに、最上流となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、最上流となる電気化学デバイスに隣接する電気化学デバイスのアノードに供給されるように、且つ互いに隣接する電気化学デバイス同士において、上流側となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる電気化学デバイスのアノードに供給されるように、複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムであって、制御器が、ガス供給手段と電源が動作しているときに、最下流の電気化学デバイスの温度が最下流以外の電気化学デバイスの温度よりも低くなるように、温度調節器を制御することを特徴としたものである。
これによって、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素の露点が
低くなるので、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分が少なくなる。そのため、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分を除去する除去器を小型化することができる。また、最下流以外の電気化学デバイスは最下流の電気化学デバイスよりも温度が高いので、高い水素純化効率を維持できる。
以上により高い水素純化効率を維持したままで、除去器を小型化することができる。
第2の発明は、電解質膜と電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとを備え、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて、アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、複数の電気化学デバイスのうちの最上流となる電気化学デバイスのアノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、複数の電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、複数の電気化学デバイスの温度を調節するための温度調節器と、を備え、ガス供給手段と電源が動作しているときに、最上流となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、最上流となる電気化学デバイスに隣接する電気化学デバイスのアノードに供給されるように、且つ互いに隣接する電気化学デバイス同士において、上流側となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる電気化学デバイスのアノードに供給されるように複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムの運転方法であって、ガス供給手段と電源が動作しているときに、温度調節器の温度調節によって、最下流の電気化学デバイスの温度を最下流以外の電気化学デバイスの温度よりも低くすることを特徴としたものである。
これによって、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素の露点が低くなるので、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分が少なくなる。そのため、最下流の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素中の水分を除去する除去器を小型化することができる。また、最下流以外の電気化学デバイスは最下流の電気化学デバイスよりも温度が高いので、高い水素純化効率を維持できる。
以上により高い水素純化効率を維持したままで、除去器を小型化することが可能な運転方法とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる電気化学デバイスの概略構成図である。図2は本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる電気化学デバイス1は、電解質膜16と電解質膜16の一方の主面に配置されたアノード17と電解質膜16の他方の主面に配置されたカソード18とを備え、電解質膜16をアノード17とカソード18とで挟んだ電解質膜−電極接合体19を、一対のアノード側セパレータ20とカソード側セパレータ21とによって挟持した構成となっている。
ここで、電解質膜16には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード17とカソード18には、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。アノード側セパレータ20と
カソード側セパレータ21は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ20には、水素含有ガスをアノード17に供給するためのアノード側入口13と、カソード18に透過せずにアノード17に残った水素含有ガスを、アノード17から排出するためのアノード側出口14と、アノード側セパレータ20におけるアノード17と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口13に連通し下流端がアノード側出口14に連通する水素含有ガス流路溝と、が設けられている。
一方、カソード側セパレータ21には、カソード側セパレータ21におけるカソード18と対向する面に溝状に形成され、カソード18において生成する水素(水素含有ガス)が流れる水素含有ガス流路溝と、この水素含有ガス流路溝の下流端からカソード18において生成する水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口15と、電解質膜16を透過するプロトンに同伴してカソード18に透過した水分子から生じた結露水をカソード18と対向する水素含有ガス流路溝の下部から排出し再利用するための結露水排水口22と、が設けられている。
図2に示すように、本実施の形態の水素生成システム10aは、接続流路12a,12bを介して直列に接続された3台の電気化学デバイス1a,1b,1cと、最上流の電気化学デバイス1aのアノード側入口13aに加湿された水素含有ガスを供給するガス供給手段30aと、最下流の電気化学デバイス1cのカソード側出口15cと除去器70aとを接続する配管と、3台の電気化学デバイス1a,1b,1cに対して個別に電流を流す3台の電源40a,40b,40cと、電気化学デバイス1a,1bの温度を調節するための温度調節器50aと、電気化学デバイス1cの温度を調節するための温度調節器50cと、制御器60aと、を備えている。
ガス供給手段30aは、二酸化炭素と水素とを含む加湿された水素含有ガスを供給可能なポンプで構成されている。
最上流の電気化学デバイス1aは、配管を介してガス供給手段30aと接続され、ガス供給手段30aから水素含有ガスが供給され、接続流路12aを介して中流の電気化学デバイス1bに水素含有ガスを供給する。
中流の電気化学デバイス1bは、接続流路12aを介して最上流の電気化学デバイス1aから水素含有ガスが供給され、接続流路12bを介して最下流の電気化学デバイス1cに水素含有ガスを供給する。
最下流の電気化学デバイス1cは、接続流路12bを介して中流の電気化学デバイス1aから水素含有ガスが供給され、除去器70aに水素含有ガスを供給する。
最上流の電気化学デバイス1aは、電解質膜16aと電解質膜16aの一方の主面に配置されたアノード17aと電解質膜16aの他方の主面に配置されたカソード18aとを備え、電解質膜16aをアノード17aとカソード18aとで挟んだ電解質膜−電極接合体19aを、一対のアノード側セパレータ20aとカソード側セパレータ21aとによって挟持した構成となっている。
中流の電気化学デバイス1bは、電解質膜16bと電解質膜16bの一方の主面に配置されたアノード17bと電解質膜16bの他方の主面に配置されたカソード18bとを備え、電解質膜16bをアノード17bとカソード18bとで挟んだ電解質膜−電極接合体19bを、一対のアノード側セパレータ20bとカソード側セパレータ21bとによって
挟持した構成となっている。
最下流の電気化学デバイス1cは、電解質膜16cと電解質膜16cの一方の主面に配置されたアノード17cと電解質膜16cの他方の主面に配置されたカソード18cとを備え、電解質膜16cをアノード17cとカソード18cとで挟んだ電解質膜−電極接合体19cを、一対のアノード側セパレータ20cとカソード側セパレータ21cとによって挟持した構成となっている。
最上流の電気化学デバイス1aのアノード側セパレータ20aには、ガス供給手段30aからの水素含有ガスをアノード17aに供給するためのアノード側入口13aと、カソード18aに透過せずにアノード17aに残った水素含有ガスを、アノード17aから排出するためのアノード側出口14aと、アノード側セパレータ20aにおけるアノード17aと対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口13aに連通し下流端がアノード側出口14aに連通する水素含有ガス流路溝と、が設けられている。
一方、最上流の電気化学デバイス1aのカソード側セパレータ21aには、カソード側セパレータ21aにおけるカソード18aと対向する面に溝状に形成され、カソード18aにおいて生成する水素(水素含有ガス)が流れる水素含有ガス流路溝と、この水素含有ガス流路溝の下流端からカソード18aにおいて生成する水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口15aと、電解質膜16aを透過するプロトンに同伴してカソード18aに透過した水分子から生じた結露水をカソード18aと対向する水素含有ガス流路溝の下部から排出し再利用するための結露水排水口22aと、が設けられている。
最上流の電気化学デバイス1aのカソード側出口15aは、接続流路12aによって中流の電気化学デバイス1bのアノード側入口13bと接続されている。結露水排水口22aには、結露水のみを排水する排水弁を備えた排水管(図示せず)が接続されている。
アノード側出口14aから排出される水素含有ガスは、水素含有ガスの原料に混合したり、加熱が必要な機器を加熱するための燃料に用いたり、不純物を除去して再利用したりすることができる。
中流の電気化学デバイス1bのアノード側セパレータ20bには、接続流路12aによってカソード側出口15aと接続され、カソード側出口15aから排出された水素含有ガスをアノード17bに供給するためのアノード側入口13bと、カソード18bに透過せずにアノード17bに残った水素含有ガスを、アノード17bから排出するためのアノード側出口14bと、アノード側セパレータ20bにおけるアノード17bと対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口13bに連通し下流端がアノード側出口14bに連通する水素含有ガス流路溝と、が設けられている。
一方、中流の電気化学デバイス1bのカソード側セパレータ21bには、カソード側セパレータ21bにおけるカソード18bと対向する面に溝状に形成され、カソード18bにおいて生成する水素(水素含有ガス)が流れる水素含有ガス流路溝と、この水素含有ガス流路溝の下流端からカソード18bにおいて生成する水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口15bと、電解質膜16bを透過するプロトンに同伴してカソード18bに透過した水分子から生じた結露水をカソード18bと対向する水素含有ガス流路溝の下部から排出し再利用するための結露水排水口22bと、が設けられている。
中流の電気化学デバイス1bのカソード側出口15bは、接続流路12bによって最下流の電気化学デバイス1cのアノード側入口13cと接続されている。結露水排水口22bには、結露水のみを排水する排水弁を備えた排水管(図示せず)が接続されている。
アノード側出口14bから排出される水素含有ガスは、水素含有ガスの原料に混合したり、加熱が必要な機器を加熱するための燃料に用いたり、不純物を除去して再利用したりすることができる。
また、アノード側出口14bから排出される水素含有ガスの不純物濃度(または水素の純度)が、最上流の電気化学デバイス1aに供給する水素含有ガスの不純物濃度(または水素の純度)に近い場合は、アノード側出口14bから排出される水素含有ガスを、最上流の電気化学デバイス1aに供給する水素含有ガスに混合するように構成しても良い。
最下流の電気化学デバイス1cのアノード側セパレータ20cには、接続流路12bによってカソード側出口15bと接続され、カソード側出口15bから排出された水素含有ガスをアノード17cに供給するためのアノード側入口13cと、カソード18cに透過せずにアノード17cに残った水素含有ガスを、アノード17cから排出するためのアノード側出口14cと、アノード側セパレータ20cにおけるアノード17cと対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口13cに連通し下流端がアノード側出口14cに連通する水素含有ガス流路溝と、が設けられている。
一方、最下流の電気化学デバイス1cのカソード側セパレータ21cには、カソード側セパレータ21cにおけるカソード18cと対向する面に溝状に形成され、カソード18cにおいて生成する水素(水素含有ガス)が流れる水素含有ガス流路溝と、この水素含有ガス流路溝の下流端からカソード18cにおいて生成する水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口15cと、電解質膜16cを透過するプロトンに同伴してカソード18cに透過した水分子から生じた結露水をカソード18cと対向する水素含有ガス流路溝の下部から排出し再利用するための結露水排水口22cと、が設けられている。
最下流の電気化学デバイス1cのカソード側出口15cは、配管によって除去器70aと接続されている。結露水排水口22cには、結露水のみを排水する排水弁を備えた排水管(図示せず)が接続されている。
アノード側出口14cから排出される水素含有ガスは、水素含有ガスの原料に混合したり、加熱が必要な機器を加熱するための燃料に用いたり、不純物を除去して再利用したりすることができる。
また、アノード側出口14cから排出される水素含有ガスの不純物濃度(または水素の純度)が、最上流の電気化学デバイス1aに供給する水素含有ガスの不純物濃度(または水素の純度)に近い場合は、アノード側出口14cから排出される水素含有ガスを、最上流の電気化学デバイス1aに供給する水素含有ガスに混合するように構成しても良い。
また、アノード側出口14cから排出される水素含有ガスの不純物濃度(または水素の純度)が、最上流の電気化学デバイス1aから中流の電気化学デバイス1bに供給する水素含有ガスの不純物濃度(または水素の純度)に近い場合は、アノード側出口14cから排出される水素含有ガスを、中流の電気化学デバイス1bに供給する水素含有ガスに混合するように構成しても良い。
電気化学デバイス1aには、アノード17aとカソード18aとの間に所定方向の電流を流すための電源40aが、電気化学デバイス1bには、アノード17bとカソード18bとの間に所定方向の電流を流すための電源40bが、電気化学デバイス1cには、アノード17cとカソード18cとの間に所定方向の電流を流すための電源40cが、それぞれ備えられている。
電源40a、電源40b、電源40cには、制御器60aによって制御される直流電源を用いている。
ここで、所定方向の電流とは、アノード17から電解質膜16を介してカソード18に流れる方向の電流である。
また、電気化学デバイス1aと電気化学デバイス1bには、それらの温度を調節するための温度調節器50aが、電気化学デバイス1cには、電気化学デバイス1cの温度を調節するための温度調節器50cが、それぞれ設置されている。
温度調節器50aと温度調節器50cは制御器60aによって制御される。温度調節器50aと温度調節器50cには、設定された温度を一定に保つための熱交換器を用いる。
除去器70aは、電気化学デバイス1cのカソード側出口15cから排出された水素含有ガスから水素中の水分をすべて除去するものであり、水分吸着剤を用いたものである。除去器70aにより水分を除去した水素は、図示していない水素圧縮機へ送られる。
以上のように構成された水素生成システム10aについて、本実施の形態1における動作、作用を図1、図2を参照しながら説明する。
まず、ガス供給手段30aから、ガス温度が85℃で、相対湿度が80%に加湿された露点が79.4℃の、二酸化炭素の含有比率が20%で水素の含有比率が80%の水素含有ガスを、最上流の電気化学デバイス1aのアノード側入口13aを介してアノード17aに供給する。
電気化学デバイス1aの温度が85℃となるように温度調節器50aを制御器60aで制御し、電気化学デバイス1aのアノード17aから電解質膜16aを介してカソード18aに電源40aから90(A)の電流を流す。
電気化学デバイス1aでは、ガス供給手段30aからアノード17aに供給された水素含有ガスからカソード18aにおいて水素を生成する。カソード18aに透過せずにアノード17aに残った水素含有ガスは、アノード側出口14aから排出し再利用される。
電気化学デバイス1aの電解質膜16aは、わずかではあるが二酸化炭素が透過するため、カソード側出口15aからは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度が98%の水素含有ガスが排出される。
また、電気化学デバイス1aの電解質膜16aは水蒸気交換機能を有しており、カソード側出口15aから排出される水素含有ガスは加湿されている。電気化学デバイス1aは温度が高い状態なので、カソード側出口15aから排出される水素含有ガスの相対湿度は75%で、露点が77.9℃となり、85℃に温度が設定された電気化学デバイス1a内では結露水は生じない。
次に、電気化学デバイス1aのカソード側出口15aから排出された水素含有ガスを、85℃に加温された接続流路12bを介して、さらに下流側の電気化学デバイス1bのアノード側入口13bに供給する。
電気化学デバイス1bの温度85℃となるように温度調節器50aを制御器60aで制御し、電気化学デバイス1bのアノード17bから電解質膜16bを介してカソード18
bに電源40bから90(A)の電流を流す。
電気化学デバイス1bでは、電気化学デバイス1aのカソード側出口15aから排出されアノード17b供給された水素含有ガスからカソード18bにおいて水素を生成する。カソード18bに透過せずにアノード17bに残った水素含有ガスは、アノード側出口14bから排出し再利用される。
電気化学デバイス1bの電解質膜16bは、わずかではあるが二酸化炭素が透過するため、カソード側出口15bからは純度が99%の水素含有ガスが排出される。
また、電気化学デバイス1bの電解質膜16bは水蒸気交換機能を有しており、カソード側出口15bから排出される水素含有ガスは加湿されている。電気化学デバイス1bは温度が高い状態なので、カソード側出口15bから排出される水素含有ガスの相対湿度は70%で、露点が76.1℃となり85℃に温度が設定された電気化学デバイス1b内では結露水は生じない。
次に、電気化学デバイス1bのカソード側出口15bから排出された水素含有ガスを、85℃に加温された接続流路12bを介して、さらに下流側の電気化学デバイス1cのアノード側入口13cに供給する。
電気化学デバイス1cの温度55℃となるように温度調節器50cを制御器60aで制御し、電気化学デバイス1cのアノード17cから電解質膜16cを介してカソード18cに電源40cから90(A)の電流を流す。
電気化学デバイス1cでは、電気化学デバイス1bのカソード側出口15bから排出されアノード17c供給された水素含有ガスからカソード18cにおいて水素を生成し、カソード側出口15cから純度の高い水素が排出される。
温度が85℃で相対湿度が65%の水素含有ガスが、55℃の温度の電気化学デバイス1cに供給され電気化学デバイス1c内で結露水が多く生じる。カソード18cに透過せずにアノード17cに残った水素含有ガスと結露水とは、アノード側出口14cから排出し再利用される。また、電気化学デバイス1cの電解質膜16cは水蒸気交換機能を有しており、カソード側出口15cから排出される水素含有ガスは加湿されている。
電気化学デバイス1cの温度を電気化学デバイス1aや電気化学デバイス1bに比べて低く設定しているため、カソード側出口15cから排出される水素の相対湿度は65%で露点46.3℃となり、飽和水蒸気量は69.6g/mとなる。また、電気化学デバイス1cの電解質膜16cは、わずかではあるが二酸化炭素が透過するが、カソード側出口15cからは純度が99.97%の水素含有ガスが排出される。
ところで、水素生成システム10aの水素純化効率は、すべての電気化学デバイスの電源に投入するエネルギーに対して、水素生成システム10aから得られる水素の熱エネルギーの割合で表される。ここで得られる水素の熱エネルギーは、電気化学デバイス1cのカソード側出口15cから得られる水素の熱エネルギーである。
電気化学デバイスの電源に投入する電気エネルギーは、電流値I(A)×電圧V(V)で算出される。従って、すべての電気化学デバイスの電源に投入する電気エネルギーの和Wは、電源40aに投入する電流値I(A)×電圧V(V)と電源40bに投入する電流値I(A)×電圧V(V)と電源40cに投入する電流値I(A)×電圧V(V)の和で計算できる。
また、電気化学デバイス1cのカソード側出口15cから得られる水素の熱エネルギーの割合は、水素ガス流量Q(NL/s)/22.4(NL/mol)×高位発熱量(j/mol)で計算できる。水素の高位発熱量は、285800(j/mol)であり、水素ガス流量Qは、電流値I(A)によって決まる値である。これにより、水素生成システム10aの水素純化効率Xは、下記の(数1)で表すことができる。
Figure 2020041172
本実施の形態では、85℃に設定した電気化学デバイス1aには、電流I=90(A)を流しており、カソード側出口15aから得られる水素ガス流量は、0.00945(NL/s)となり、電圧は、0.03(V)となる。また、85℃に設定した電気化学デバイス1bには、電流I=90(A)を流しており、カソード側出口15bから得られる水素ガス流量は、0.00945(NL/s)となり、電圧は、0.03(V)となる。
さらに、55℃に設定した電気化学デバイス1cには、電流I=90(A)を流すと、カソード側出口15cから得られる水素ガス流量Qは、0.00945(NL/s)となり、電圧は、0.07(V)となる。
よって、(数1)により水素生成システム10aの水素純化効率を求めると、10.3となる。
ここで、電気化学デバイス1cの温度を電気化学デバイス1aや電気化学デバイス1bと同じ85℃に設定した場合、(数1)により水素生成システム10aの水素純化効率を求めると、14.9となる。この時、カソード側出口15cから排出される水素の相対湿度は65%で露点74.4℃となり、飽和水蒸気量は234.9g/mとなる。
カソード側出口15cから排出される水素中の水分を除去器70aによりすべて除去しようとすると、飽和水蒸気量が電気化学デバイス1cの温度が55℃の場合に比べて、電気化学デバイス1cの温度が85℃の場合が、165.3g/m多くなる。つまり除去器70aに用いる水分吸着剤の量が約3.3倍多く必要となり、水分吸着剤を充てんする容器が大きくなるので、除去器70aが大きくなる。
一方、電気化学デバイス1aと電気化学デバイス1bの温度を、本実施の形態の最下流の電気化学デバイス1cの温度と同じ55℃に設定した場合、カソード側出口15cから排出される水素の相対湿度は65%で露点46.3℃となり、飽和水蒸気量は69.6g/mとなる。この時、水素生成システム10aの水素純化効率を(数1)により求めると、6.4となる。
これは、本実施の形態の最下流の電気化学デバイス1cの温度が55℃で最下流以外の電気化学デバイス1aと電気化学デバイス1bの温度が85℃の場合の水素生成システム10aの水素純化効率(10.3)と比べて38%低く、高い水素純化効率を維持できない。
すなわち、電気化学デバイス1aと電気化学デバイス1bの温度を85℃にし、電気化学デバイス1cの温度を55℃にすることで、高い水素純化効率を維持したままで、電気
化学デバイス1cのカソード18cにおいて生成される水素中の水分を除去する除去器70aに用いる水分吸着剤の量が60%削減できる。これにより水分吸着剤を充てんする容器を小さくでき、除去器70aを小型化できる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム10aは、電解質膜16a,16b,16cと、電解質膜16a,16b,16cの一方の主面に配置されるアノード17a,17b,17cと、電解質膜16a,16b,16cの他方の主面に配置されるカソード18a,18b,18cと、を備えており、アノード17a,17b,17cに水素含有ガスを供給するとともに、アノード17a,17b,17cとカソード18a,18b,18cとの間に所定方向の電流を流すことで、カソード18a,18b,18cにおいて、アノード17a,17b,17cに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを生成する、一方向に3台並べられた電気化学デバイス1a,1b,1cと、3台の電気化学デバイス1a,1b,1cのうちの最上流となる電気化学デバイス1aのアノード17aに水素含有ガスを供給するガス供給手段30aと、3台の電気化学デバイス1a,1b,1cのアノード17a,17b,17cとカソード18a,18b,18cとの間に電流を流すための電源40a,40b,40cと、電気化学デバイス1a,1bの温度を調節するための温度調節器50aと、電気化学デバイス1cの温度を調節するための温度調節器50cと、制御器60aと、を備え、ガス供給手段30aと電源40a,40b,40cが動作しているときに、最上流となる電気化学デバイス1aのカソード18aにおいて生成される水素含有ガスが、最上流となる電気化学デバイス1aに隣接する電気化学デバイス1bのアノード17bに供給されるように、且つ、互いに隣接する電気化学デバイス1b,1c同士において、上流側となる電気化学デバイス1bのカソード18bにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる電気化学デバイス1cのアノード17cに供給されるように、3台の電気化学デバイス1a,1b,1cが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システム10aであって、制御器60aは、ガス供給手段30aと電源40a,40b,40cが動作しているときに、最下流の電気化学デバイス1cの温度が最下流以外の電気化学デバイス1a,1bの温度よりも低くなるように、温度調節器50a,50cを制御するものである。
これによって、最下流の電気化学デバイス1cのカソード18cにおいて生成される水素含有ガスの露点が低くなるので、最下流の電気化学デバイス1cのカソード18cにおいて生成される水素含有ガス中の水分が少なくなる。
そのため、最下流の電気化学デバイス1cのカソード18cにおいて生成される水素含有ガス中の水分を除去する除去器70aに用いる水分吸着剤の量を少なくできるので、水分吸着剤を充てんする容器を小さくでき、除去器70aを小型化することができる。また、最下流以外の電気化学デバイス1a,1bは最下流の電気化学デバイス1cよりも温度が高いので、高い水素純化効率を維持できる。
以上により高い水素純化効率を維持したままで、最下流の電気化学デバイス1cのカソード18cにおいて生成される水素含有ガス中の水分を除去する除去器70aを小型化できる水素生成システム10aを提供できる。
なお、本実施の形態では、水素含有ガスが、二酸化炭素と水素の2つの成分で構成されるが、水素含有ガスは、水素を含有していれば、これに限らない。
なお、本実施の形態では、電気化学デバイスの数を3台の直列構成としているが、これに限らない。また、各段の電気化学デバイスの並列台数についても複数にすることもできる。
なお、本実施の形態の水素生成システム10aでは、電気化学デバイス1a,1bの温度を、温度調節器50aにより同じ85℃の温度にしているが、電気化学デバイス1a,1bの温度は、最下流の電気化学デバイス1cの温度よりも高ければ、85℃以外の温度であっても構わず、温度調節器50aを電気化学デバイス1aの専用にして、電気化学デバイス1bに温度調節器50bを設けて、電気化学デバイス1aの温度と電気化学デバイス1bの温度が、異なる温度になるように制御器60aで、温度調節器50aと温度調節器50bを制御しても構わない。
なお、本実施の形態では、アノード側セパレータ20とカソード側セパレータ21の材料にカーボンを用いているが、アノード側セパレータ20とカソード側セパレータ21の材料に導電性の金属を用いることもできる。さらには、アノード側セパレータ20とカソード側セパレータ21とを介さずに電源からアノード17とカソード18に直接電流を流すように電気的接続できれば、アノード側セパレータ20とカソード側セパレータ21に導電性を有さない材質を用いることもできる。
なお、本実施の形態では、電源40a,40b,40cが、各電気化学デバイス1a,1b,1cに個別に設置されているが、一つの電源から各電気化学デバイス1a,1b,1cに分配する形態とすることもできる。
さらに、温度調節器50a,50cに、熱交換器を用いているが、面状ヒータを用いることもできる。
なお、本実施の形態では、除去器70aは、水分吸着剤を用いた方式としたが、最下流の電気化学デバイス1cのカソード18cにおいて生成される水素含有ガスを冷却して、凝縮水を回収する方式とすることもできる。
以上のように、本発明にかかる水素生成システムは、高い水素純化効率を維持したままで、生成する水素に含まれる水分量を少なくできるので、複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続され、最下流の電気化学デバイスから排出される純度の高い水素を高圧で圧縮する用途に最適である。
1,1a,1b,1c 電気化学デバイス
10a 水素生成システム
12a,12b 接続流路
13,13a,13b,13c アノード側入口
14,14a,14b,14c アノード側出口
15,15a,15b,15c カソード側出口
16,16a,16b,16c 電解質膜
17,17a,17b,17c アノード
18,18a,18b,18c カソード
19,19a,19b,19c 電解質膜−電極接合体
20,20a,20b,20c アノード側セパレータ
21,21a,21b,21c カソード側セパレータ
22,22a,22b,22c 結露水排水口
30a ガス供給手段
40a,40b,40c 電源
50a,50c 温度調節器
60a 制御器
70a 除去器

Claims (2)

  1. 電解質膜と、前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと、前記電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとを備えており、前記アノードに水素含有ガスを供給するとともに、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて、前記アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、
    複数の前記電気化学デバイスのうちの最上流となる前記電気化学デバイスの前記アノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    複数の前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に前記電流を流すための電源と、
    複数の前記電気化学デバイスの温度を調節するための温度調節器と、
    制御器と、
    を備え、
    前記ガス供給手段と前記電源が動作しているときに、前記最上流となる前記電気化学デバイスの前記カソードにおいて生成される水素含有ガスが、前記最上流となる前記電気化学デバイスに隣接する前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、且つ、互いに隣接する前記電気化学デバイス同士において、上流側となる前記電気化学デバイスの前記カソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、複数の前記電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムであって、
    前記制御器は、前記ガス供給手段と前記電源が動作しているときに、最下流の前記電気化学デバイスの温度が最下流以外の前記電気化学デバイスの温度よりも低くなるように、前記温度調節器を制御することを特徴とする水素生成システム。
  2. 電解質膜と、前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと、前記電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとを備えており、前記アノードに水素含有ガスを供給するとともに、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて、前記アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、
    複数の前記電気化学デバイスのうちの最上流となる前記電気化学デバイスの前記アノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    複数の前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に前記電流を流すための電源と、
    複数の前記電気化学デバイスの温度を調節するための温度調節器と、
    を備え、
    前記ガス供給手段と前記電源が動作しているときに、前記最上流となる前記電気化学デバイスの前記カソードにおいて生成される水素含有ガスが、前記最上流となる前記電気化学デバイスに隣接する前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、且つ、互いに隣接する前記電気化学デバイス同士において、上流側となる前記電気化学デバイスの前記カソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、複数の前記電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムの運転方法であって、
    前記ガス供給手段と前記電源が動作しているときに、前記温度調節器の温度調節によって、最下流の前記電気化学デバイスの温度を最下流以外の前記電気化学デバイスの温度よりも低くすることを特徴とする水素生成システムの運転方法。
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