JP2021021118A - 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法 - Google Patents

水素生成システム及び水素生成システムの運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021021118A
JP2021021118A JP2019138924A JP2019138924A JP2021021118A JP 2021021118 A JP2021021118 A JP 2021021118A JP 2019138924 A JP2019138924 A JP 2019138924A JP 2019138924 A JP2019138924 A JP 2019138924A JP 2021021118 A JP2021021118 A JP 2021021118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
cathode
hydrogen
electrolyte membrane
electrochemical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019138924A
Other languages
English (en)
Inventor
杉本 和彦
Kazuhiko Sugimoto
和彦 杉本
安本 栄一
Eiichi Yasumoto
栄一 安本
柾峻 西崎
Masatoshi Nishizaki
柾峻 西崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2019138924A priority Critical patent/JP2021021118A/ja
Publication of JP2021021118A publication Critical patent/JP2021021118A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】電気化学デバイスのカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制する。【解決手段】電解質膜104をアノード105とカソード106とで挟んだ電解質膜−電極接合体107を有する電気化学デバイス100と、アノード105に水素含有ガスを供給するガス供給手段160と、カソード106で水素ガスが生成されるようにアノード105とカソード106との間に電流を流す電源161と、アノード105に供給される水素含有ガスを除湿もしくは加湿してアノード105の相対湿度を調節するアノード相対湿度調節器165と、電気化学デバイス100の運転時間が長くなるとともに、アノード相対湿度調節器165によりアノード105の相対湿度を減少させることで電解質膜104の含水量を減少させる制御器162と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学デバイスを用いて、ガス供給装置から供給される水素含有ガスから純度の高い水素を生成する水素生成システムとその運転方法に関するものである。
水素生成システムは、水素含有ガスから電気化学反応を利用して、純度の高い水素を生成するシステムである。この水素生成システムは、例えば、水素イオンを輸送する電解質膜をアノードとカソードとで挟んだ電解質膜−電極接合体を、セパレータによって挟持した電気化学デバイスを備えている。
アノードに水素含有ガスを供給して、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、アノードでは、(化1)に示す水素が水素イオンと電子に解離する酸化反応が起こり、カソードでは、(化2)に示す水素イオンと電子から水素が生成する還元反応が起こる。
Figure 2021021118
Figure 2021021118
以上の反応により、電気化学デバイスは、アノードに供給された水素含有ガスから、カソードにおいて純度の高い水素を生成することができる。
水素生成システムに供給される水素含有ガスは、例えば、燃料処理器によって、都市ガスやプロパンガスなどの炭化水素系の原料を水蒸気改質や部分酸化改質して生成され、水素の他に窒素や二酸化炭素などの不純物を含んでいる。
ここで、含フッ素高分子からなる電解質膜をアノードとカソードとで挟んだ電気化学デバイスのアノードに、水素と水蒸気を含む水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の直流電流を流すことで、アノードで水素をイオン化すると同時にカソードで水素を発生させることにより、水素含有ガスから水素を分離する方法については、例えば、特許文献1に開示されている。
特開昭60−36302号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電気化学デバイスを使用するにつれて電解質膜の劣化が進行し、アノードからカソードへ移動する水素以外の不純物ガスの量が増加する。そして、カソードから取り出す精製水素ガス中の不純物濃度が増加し、カソードから取り出す精製水素ガスの水素純度が経時的に低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、電気化学デバイスのカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる水素生成システム及び水素生成システムの運転方法を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の水素生成システムは、高分子材料を含む電解質膜と電解質膜を挟んで電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、電解質膜の含水量を調節する含水量調節手段と、制御器と、を備えた水素生成システムであって、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに含水量調節手段により電解質膜の含水量を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに電解質膜の高分子鎖間に存在する水分が減少し、電解質膜の高分子鎖同士の距離が近づく。
電解質膜の高分子鎖同士の距離が近づくと、高分子鎖同士の結合力が強くなって高分子鎖は動きにくくなる。
高分子鎖が動きにくくなると、不純物ガスが電解質膜を通してアノードからカソードへ移動する電解質膜中の空間が広がりにくくなるため、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
本発明は、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができ、高純度の水素を長期間安定して取り出すことができる信頼性の高い水素生成システムを提供できる。
本発明の実施の形態1に係る水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態2に係る水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態3に係る水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態4に係る水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態5に係る水素生成システムの概略構成図
第1の発明は、高分子材料を含む電解質膜と電解質膜を挟んで電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、電解質膜の含水量を調節する含水量調節手段と、制御器と、を備えた水素生成システムであって、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなると
ともに、含水量調節手段により電解質膜の含水量を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに電解質膜の高分子鎖間に存在する水分が減少し、電解質膜の高分子鎖同士の距離が近づく。
電解質膜の高分子鎖同士の距離が近づくと、高分子鎖同士の結合力が強くなって高分子鎖は動きにくくなる。
高分子鎖が動きにくくなると、不純物ガスが電解質膜を通してアノードからカソードへ移動する電解質膜中の空間が広がりにくくなるため、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる。
第2の発明は、第1の発明において、含水量調節手段が、除湿もしくは加湿によりアノードの相対湿度を調節するアノード相対湿度調節器を含み、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、アノード相対湿度調節器によりアノードの相対湿度を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにアノードの水素含有ガスに含むことができる水分量が増加して、アノードと隣接する電解質膜の水分がアノードの水素含有ガスに移動し、電解質膜の含水量が減少する。
電解質膜の含水量が減少することで、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
以上のことから、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにアノードの相対湿度を減少させるだけで、カソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、含水量調節手段が、除湿もしくは加湿によりカソードの相対湿度を調節するカソード相対湿度調節器を含み、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、カソード相対湿度調節器によりカソードの相対湿度を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードの精製水素ガスに含むことができる水分量が増加して、カソードと隣接する電解質膜の水分がカソードの精製水素ガスに移動し、電解質膜の含水量が減少する。
電解質膜の含水量が減少することで、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
以上のことから、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードの相対湿度を減少させるだけで、カソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、含水量調節手段が、アノードの圧力を調節するアノード圧力調節器を含み、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、アノード圧力調節器によりアノードの圧力を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにアノードの水素含有ガスの水蒸気分圧が減少し、アノードと隣接する電解質膜の水分が脱離して、脱離したアノードと隣接する電解質膜の水分がアノードの水素含有ガスに移動し、電解質膜の含水量が減少する。
電解質膜の含水量が減少することで、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
以上のことから、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにアノードの圧力を減少させるだけで、カソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明において、含水量調節手段が、カソードの圧力を調節するカソード圧力調節器を含み、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、カソード圧力調節器によりカソードの圧力を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードの精製水素ガスの水蒸気分圧が減少し、カソードと隣接する電解質膜の水分が脱離して、脱離したカソードと隣接する電解質膜の水分がカソードの精製水素ガスに移動し、電解質膜の含水量が減少する。
電解質膜の含水量が減少することで、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
以上のことから、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードの圧力を減少させるだけで、カソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明において、含水量調節手段が、電気化学デバイスの温度を調節する温度調節器を含み、制御器が、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、温度調節器により電気化学デバイスの温度を増加させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに電解質膜の温度が増加
して、電解質膜に保持される水分の運動エネルギーが増加して、電解質膜の水分が脱離する。
そして、脱離したアノードと隣接する電解質膜の水分がアノードの水素含有ガスに移動し、脱離したカソードと隣接する電解質膜の水分がカソードの精製水素ガスに移動して、電解質膜の含水量が減少する。
電解質膜の含水量が減少することで、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
以上のことから、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに電気化学デバイスの温度を増加させるだけで、カソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる。
第7の発明は、高分子材料を含む電解質膜と電解質膜を挟んで電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、電解質膜の含水量を調節する含水量調節手段と、を備えた水素生成システムの運転方法であって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、含水量調節手段により電解質膜の含水量を減少させることを特徴とする。
これによって、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに電解質膜の高分子鎖間に存在する水分が減少し、電解質膜の高分子鎖同士の距離が近づく。
電解質膜の高分子鎖同士の距離が近づくと、高分子鎖同士の結合力が強くなって高分子鎖は動きにくくなる。
高分子鎖が動きにくくなると、不純物ガスが電解質膜を通してアノードからカソードへ移動する電解質膜中の空間が広がりにくくなるため、アノードの水素含有ガス中の不純物ガスが電解質膜を透過してカソードに移動する量が減少する。
その結果、電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともにカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の精製水素ガスを取り出すことができる水素生成システムの運転が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る水素生成システム150について、その構成要素の材料、構造を、図1を参照しながら具体的に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の水素生成システム150は、電気化学デバイス10
0と、電気化学デバイス100に水素含有ガスを供給するガス供給手段160と、電気化学デバイス100に所定方向の電流を流す電源161と、アノード相対湿度調節器165と、制御器162と、を備えている。
電気化学デバイス100は、電解質膜104の一方の主面にアノード105を設けるとともに、電解質膜104の他方の主面にカソード106を設けた電解質膜−電極接合体107を、アノード側セパレータ108とカソード側セパレータ109とによって挟持したものである。
ここで、電解質膜104には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード105とカソード106とには、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。アノード側セパレータ108とカソード側セパレータ109とは、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ108には、水素含有ガスをアノード105に供給するためのアノード側入口101と、水素含有ガスをアノード105から排出するためのアノード側出口102とが設けられている。一方、カソード側セパレータ109には、カソード106において生成する水素を取り出すためのカソード側出口103が設けられている。
ガス供給手段160は、都市ガスから水蒸気改質反応を利用して水素含有ガスを生成する燃料処理器である。ガス供給手段160の出口は、アノード側入口流路180によってアノード相対湿度調節器165の入口と接続されている。アノード相対湿度調節器165の出口は、アノード側入口流路181によって電気化学デバイス100のアノード側入口101と接続されている。
アノード相対湿度調節器165は、除湿器と加湿器とから構成される。ガス供給手段160から供給する水素含有ガスの相対湿度は、アノード相対湿度調節器165により除湿もしくは加湿されることで調節される。アノード105に供給される水素含有ガスの相対湿度が調節されることにより、アノード105と隣接する電解質膜104の水分が変化して、電解質膜104の含水量は調節される。
電気化学デバイス100のアノード側出口102は、アノード側出口流路183に接続され、アノード105で利用されなかった水素含有ガスを排出する。
電気化学デバイス100のカソード側出口103は、カソード側出口流路186に接続され、電気化学デバイス100から精製水素ガスを取り出す。
電源161は、プラス側端子がアノード側セパレータ108(アノード105)に電気的に接続されるとともに、マイナス側端子がカソード側セパレータ109(カソード106)に電気的に接続された直流電源を用いる。電源161は、アノード105から電解質膜104を介してカソード106へ向かう方向に電流を流す。
また、電源161は、電気化学デバイス100に電流を流した際の、電解質膜104の電気抵抗を測定するインピーダンス測定機能も備えている。
制御器162は、アノード相対湿度調節器165と接続されている。そして、制御器162は、アノード相対湿度調節器165によりアノード105の相対湿度を調節することで、電解質膜104の含水量を調節する。
次に、以上のように構成された水素生成システム150について、以下、その動作を、図1を参照しながら具体的に説明する。動作は、起動時の動作、起動後の動作の2つのステップに分けて説明する。
まず、水素生成システム150の起動時の動作について説明する。
ガス供給手段160は、二酸化炭素の含有比率が20%で水素の含有比率が80%の水素含有ガスを、アノード側入口流路180、アノード相対湿度調節器165、アノード側入口流路181、アノード側入口101を介してアノード105に供給する。
ここで、水素含有ガスの二酸化炭素と水素の含有比率の数値は、水素含有ガスに含まれる水蒸気を考慮していない数値であり、実際の水素含有ガスは水蒸気を含んでいるので、二酸化炭素の含有比率は20%未満であり、水素の含有比率は80%未満である。
次に、電源161が、アノード105から電解質膜104を介してカソード106へ向かう方向に電流を100アンペア流すと、電気化学デバイス100において電気化学反応が進行し、カソード106において水素を生成する。カソード106で生成した水素は、カソード側出口103を介してカソード側出口流路186から取り出される。
また、アノード105に供給した水素含有ガスのうち、電気化学デバイス100の電気化学反応に使われない水素と、アノード105から電解質膜104を介してカソード106に移動しない二酸化炭素は、排出ガスとして排出される。排出ガスは、アノード側出口102を介して、アノード側出口流路183から排出される。
また、制御器162は、アノード相対湿度調節器165によりアノード105の相対湿度を90%に調節する。この時の電解質膜104の電気抵抗値は0.025ミリオームである。
そして、この時の電解質膜104の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜104の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができる。なお、アノード105の相対湿度が90%の時の電解質膜104の含水量は0.64gである。電解質膜104の含水量については、作用の記載の部分で後述する。
ここで、わずかではあるが二酸化炭素が、アノード105から電解質膜104を介してカソード106に移動する。その結果、カソード側出口流路186からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度99.97%と純度の高い精製水素ガスが取り出される。
この時のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量は、カソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度と、電気化学デバイス100に流す電流から計算することができる。
アノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量をCミリリットル/時間、電気化学デバイス100に流す電流をAアンペア、その時の精製水素ガスの水素純度をB%とすると、二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は(数1)で示される。
Figure 2021021118
(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.97%を代入すると、アノード105の相対湿度が90%の時の、アノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は、12.5ミリリットル/時間となる。
次に、水素生成システム150の起動後の動作について説明する。
水素生成システム150の起動後にその運転を継続する。この時に、制御器162は、アノード相対湿度調節器165によりアノード105の相対湿度を調節する。
そして、アノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0015%/時間とする。
ここで、アノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0015%/時間とした理由について、以下詳細に説明する。
電解質膜104を介してアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜104の劣化により電気化学デバイス100の運転時間が長くなるとともに増加する。
そして、アノード105の相対湿度を電気化学デバイス100の運転時間によらず90%と一定にした時の、二酸化炭素が移動する流量の運転時間1時間当たりの増加量は、予め実験により取得したもので、0.0002(ミリリットル/時間)/時間である。
そして、起動してからHA時間後の、アノード105の相対湿度を90%と一定にした時の、アノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量をDAミリリットル/時間とすると、DAは(数2)で示される。
Figure 2021021118
また、アノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量をPA%/時間、HA時間後のアノード105の相対湿度をLA%とすると、LAは(数3)で示される。
Figure 2021021118
次に、予め実験により、起動時の状態でアノード105の相対湿度のみを変えた時の水素純度を測定することにより、アノード105の相対湿度のみを変えた時のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量を算出する。
まず、アノード105の相対湿度が50%の時の二酸化炭素移動量を求める。アノード105の相対湿度が50%の時の電解質膜104の電気抵抗値は0.063ミリオームである。
そして、この時の電解質膜104の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜104の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができ、アノード105の相対湿度が50%の時の電解質膜104の含水量は0.31gであり、カソード側出口流路186から取り
出す精製水素ガスの水素純度は99.981%である。
そして、(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.981%を代入すると、アノード105の相対湿度が50%の時のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量は、7.9ミリリットル/時間となる。
すると、アノード105の相対湿度がLA%の時の、起動時のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量をMAミリリットル/時間とすると、LAは(数4)で示される。
Figure 2021021118
そして、起動してからHA時間後のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるためには、以下が必要となる。
すなわち、アノード105の相対湿度を90%と一定にした時のDAミリリットル/時間に対して、アノード105の相対湿度がLA%の時のMAミリリットル/時間と起動時の12.5ミリリットル/時間との比を乗じたものが12.5ミリリットル/時間になるため、(数5)の関係式が成り立つ。
Figure 2021021118
すると、起動してからHA時間後のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなアノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量PA%/時間は、(数2)、(数3)、(数4)、(数5)を組み合わせることにより、(数6)となる。
Figure 2021021118
本実施の形態では、起動してから10,000時間後のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようにする。
(数6)の起動してからのHA時間に10,000時間を代入すると、起動してから10,000時間後のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなアノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量PA%/時間は、0.0015%/時間となる。
次に、以上のように構成された水素生成システム150について、以下、その作用を、
図1を参照しながら説明する。
上述したように、予め実験的に取得したアノード105の相対湿度が90%の時のカソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.97%、電解質膜104の含水量は0.64gである。
また、アノード105の相対湿度が50%の時のカソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.981%、電解質膜104の含水量は0.31gである。
以上のことから、アノード相対湿度調節器165によりアノード105の相対湿度を減少させることで、アノード105の水素含有ガスに含むことができる水分量が増加して、アノード105と隣接する電解質膜104の水分がアノード105の水素含有ガスに移動し、電解質膜104の含水量が減少する。
さらに、電解質膜104を介してアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜104の劣化により電気化学デバイス100の運転時間が長くなるとともに増加するが、本実施の形態では、アノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0015%/時間としている。
このため、起動してから10,000時間後のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量は、起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となる。
その結果、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度は起動時と同じ99.97%となる。
一方、アノード105の相対湿度を90%と一定にした時の、起動してから10,000時間後のアノード105からカソード106に移動する二酸化炭素の流量は、(数2)より14.5ミリリットル/時間となり、(数1)よりカソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.965%となる。
以上の結果から、電気化学デバイス100の運転時間が長くなるとともにアノード105の相対湿度を減少させることで、カソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制できる。
以上のように本実施の形態の水素生成システム150は、高分子材料を含む電解質膜104と電解質膜104を挟んで電解質膜104の一方の主面に配置されるアノード105と他方の主面に配置されるカソード106とで構成される電解質膜−電極接合体107をアノード側セパレータ108とカソード側セパレータ109との間に有し、アノード105に水素含有ガスを供給するとともに、アノード105とカソード106との間に所定方向の電流を流すことで、カソード106において水素を生成する電気化学デバイス100と、アノード側入口流路180,181とアノード側セパレータ108のアノード側入口101を介してアノード105に水素含有ガスを供給するためのガス供給手段160と、アノード側セパレータ108のアノード側出口102に接続されアノード105で利用されなかった水素含有ガスを排出するアノード側出口流路183と、カソード側セパレータ109のカソード側出口103に接続されカソード106で生成された精製水素ガスを取り出すカソード側出口流路186と、電気化学デバイス100のアノード105とカソード106との間に所定方向の電流を流すための電源161と、アノード側入口流路180とアノード側入口流路181との間に介在されアノード105に供給される水素含有ガスを除湿もしくは加湿してアノード105の相対湿度を調節することによって電解質膜10
4の含水量を調節するアノード相対湿度調節器165と、アノード相対湿度調節器165によりアノード105の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0015%/時間とする制御器162と、を備える。
これによって、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度は、アノード105の相対湿度を減少させない場合のカソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度よりも高くなる。
以上の結果から、電気化学デバイス100の運転時間が長くなるとともにアノード105の相対湿度を減少させることで、カソード側出口流路186から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る水素生成システム250について、その構成要素の材料、構造を、図2を参照しながら具体的に説明する。
図2に示すように、本実施の形態の水素生成システム250は、電気化学デバイス200と、電気化学デバイス200に水素含有ガスを供給するガス供給手段260と、電気化学デバイス200に所定方向の電流を流す電源261と、カソード相対湿度調節器266と、制御器262と、を備えている。
電気化学デバイス200は、電解質膜204の一方の主面にアノード205を設けるとともに、電解質膜204の他方の主面にカソード206を設けた電解質膜−電極接合体207を、アノード側セパレータ208とカソード側セパレータ209とによって挟持したものである。
ここで、電解質膜204には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード205とカソード206とには、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。アノード側セパレータ208とカソード側セパレータ209とは、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ208には、水素含有ガスをアノード205に供給するためのアノード側入口201と、水素含有ガスをアノード205から排出するためのアノード側出口202とが設けられている。一方、カソード側セパレータ209には、カソード206において生成する水素を取り出すためのカソード側出口203と、カソード206の相対湿度を調節するために必要なカソード側入口213が設けられている。
ガス供給手段260は、都市ガスから水蒸気改質反応を利用して水素含有ガスを供給する燃料処理器である。ガス供給手段260の出口は、アノード側入口流路280によって電気化学デバイス200のアノード側入口201と接続されている。そして、ガス供給手段260から排出される水素含有ガスが、アノード側入口流路280とアノード側入口201を介してアノード205に供給される。
電気化学デバイス200のアノード側出口202は、アノード側出口流路283に接続され、アノード205で利用されなかった水素含有ガスを排出する。
電気化学デバイス200のカソード側入口213は、カソード側相対湿度調節流路28
4によってカソード相対湿度調節器266と接続されている。電気化学デバイス200のカソード側出口203は、カソード側出口流路286に接続され、電気化学デバイス200から精製水素ガスを取り出す。
カソード相対湿度調節器266は、除湿器と加湿器とから構成される。電気化学デバイス200から取り出す精製水素ガスの相対湿度は、カソード相対湿度調節器266により除湿もしくは加湿されることで調節される。カソード206の相対湿度が調節されることにより、カソード206と隣接する電解質膜204の水分が変化して、電解質膜204の含水量は調節される。
電源261は、プラス側端子がアノード側セパレータ208(アノード205)に電気的に接続されるとともに、マイナス側端子がカソード側セパレータ209(カソード206)に電気的に接続された直流電源を用いる。電源261は、アノード205から電解質膜204を介してカソード206へ向かう方向に電流を流す。
また、電源261は、電気化学デバイス200に電流を流した際の、電解質膜204の電気抵抗を測定するインピーダンス測定機能も備えている。
制御器262は、カソード相対湿度調節器266と接続されている。そして、制御器262は、カソード相対湿度調節器266によりカソード206の相対湿度を調節することで、電解質膜204の含水量を調節する。
次に、以上のように構成された水素生成システム250について、以下、その動作を、図2を参照しながら具体的に説明する。動作は、起動時の動作、起動後の動作の2つのステップに分けて説明する。
まず、水素生成システム250の起動時の動作について説明する。
ガス供給手段260は、二酸化炭素の含有比率が20%で水素の含有比率が80%の水素含有ガスを、アノード側入口流路280、アノード側入口201を介してアノード205に供給する。
ここで、水素含有ガスの二酸化炭素と水素の含有比率の数値は、水素含有ガスに含まれる水蒸気を考慮していない数値であり、実際の水素含有ガスは水蒸気を含んでいるので、二酸化炭素の含有比率は20%未満であり、水素の含有比率は80%未満である。
次に、電源261が、アノード205から電解質膜204を介してカソード206へ向かう方向に電流を100アンペア流すと、電気化学デバイス200において電気化学反応が進行し、カソード206において水素を生成する。カソード206で生成した水素は、カソード側出口203を介して、カソード側出口流路286から取り出される。
また、アノード205に供給した水素含有ガスのうち、電気化学デバイス200の電気化学反応に使われない水素と、アノード205から電解質膜204を介してカソード206に移動しない二酸化炭素は、排出ガスとして排出される。排出ガスは、アノード側出口202を介して、アノード側出口流路283から排出される。
また、制御器262は、カソード相対湿度調節器266によりカソード206の相対湿度を90%に調節する。この時の電解質膜204の電気抵抗値は0.025ミリオームである。
そして、この時の電解質膜204の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜204の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができる。なお、カソード206の相対湿度が90%の時の電解質膜204の含水量は0.64gである。電解質膜204の含水量については、作用の記載の部分で後述する。
ここで、わずかではあるが二酸化炭素が、アノード205から電解質膜204を介してカソード206に移動する。その結果、カソード側出口流路286からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度99.97%と純度の高い精製水素ガスが取り出される。
この時のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量は、カソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度と、電気化学デバイス200に流す電流から計算することができる。
アノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量をCミリリットル/時間、電気化学デバイス200に流す電流をAアンペア、その時の精製水素ガスの水素純度をB%とすると、二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は、(数1)で示される。
(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.97%を代入すると、カソード206の相対湿度が90%の時の、アノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は、12.5ミリリットル/時間となる。
次に、水素生成システム250の起動後の動作について説明する。
水素生成システム250の起動後にその運転を継続する。この時に、制御器262は、カソード相対湿度調節器266によりカソード206の相対湿度を調節する。
そして、カソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0014%/時間とする。
ここで、カソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0014%/時間とした理由について、以下詳細に説明する。
電解質膜204を介してアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜204の劣化により電気化学デバイス200の運転時間が長くなるとともに増加する。
そして、カソード206の相対湿度を電気化学デバイス200の運転時間によらず90%と一定にした時の、二酸化炭素が移動する流量の運転時間1時間当たりの増加量は、予め実験により取得したもので、0.0002(ミリリットル/時間)/時間である。
そして、起動してからHB時間後の、アノード205の相対湿度を90%と一定にした時の、アノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量をDBミリリットル/時間とすると、DBは(数7)で示される。
Figure 2021021118
また、カソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量をPB%/時間、H
B時間後のカソード206の相対湿度をLB%とすると、LBは(数8)で示される。
Figure 2021021118
次に、予め実験により、起動時の状態でカソード206の相対湿度のみを変えた時の水素純度を測定することにより、カソード206の相対湿度のみを変えた時のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量を算出する。
まず、カソード206の相対湿度が60%の時の二酸化炭素移動量を求める。カソード206の相対湿度が60%の時の電解質膜204の電気抵抗値は0.052ミリオームである。
そして、この時の電解質膜204の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜204の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができ、カソード206の相対湿度が60%の時の電解質膜204の含水量は0.38gであり、カソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.979%である。
そして、(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.979%を代入すると、カソード206の相対湿度が60%の時のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量は、8.8ミリリットル/時間となる。
すると、カソード206の相対湿度がLB%の時の、起動時のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量をMBミリリットル/時間とすると、LBは(数9)で示される。
Figure 2021021118
そして、起動してからHB時間後のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるためには、以下が必要となる。
すなわち、カソード206の相対湿度を90%と一定にした時のDBミリリットル/時間に対して、カソード206の相対湿度がLB%の時のMBミリリットル/時間と起動時の12.5ミリリットル/時間との比を乗じたものが12.5ミリリットル/時間になるため、(数10)の関係式が成り立つ。
Figure 2021021118
すると、起動してからHB時間後のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなカソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量PB%/時間は、(数7)、(数8)、(数9
)、(数10)を組み合わせることにより、(数11)となる。
Figure 2021021118
本実施の形態では、起動してから10,000時間後のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようにする。
(数11)の起動してからのHB時間に10,000時間を代入すると、起動してから10,000時間後のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなカソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量PB%/時間は、0.0014%/時間となる。
次に、以上のように構成された水素生成システム250について、以下、その作用を、図2を参照しながら説明する。
上述したように、予め実験的に取得したカソード206の相対湿度が90%の時のカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.97%、電解質膜204の含水量は0.64gである。
また、カソード206の相対湿度が60%の時のカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.979%、電解質膜204の含水量は0.38gである。
以上のことから、カソード相対湿度調節器266によりカソード206の相対湿度を減少させることで、カソード206の精製水素ガスに含むことができる水分量が増加して、カソード206と隣接する電解質膜204の水分がカソード206の精製水素ガスに移動し、電解質膜204の含水量が減少する。
さらに、電解質膜204を介してアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜204の劣化により電気化学デバイス200の運転時間が長くなるとともに増加するが、本実施の形態では、カソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0014%/時間としている。
このため、起動してから10,000時間後のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量は、起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となる。
その結果、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度は起動時と同じ99.97%となる。
一方、カソード206の相対湿度を90%と一定にした時の、起動してから10,000時間後のアノード205からカソード206に移動する二酸化炭素の流量は、(数7)より14.5ミリリットル/時間となり、(数1)よりカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.965%となる。
以上の結果から、電気化学デバイス200の運転時間が長くなるとともにカソード206の相対湿度を減少させることでカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの
水素純度の経時的な低下を抑制できる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム250は、高分子材料を含む電解質膜204と電解質膜204を挟んで電解質膜204の一方の主面に配置されるアノード205と他方の主面に配置されるカソード206とで構成される電解質膜−電極接合体207をアノード側セパレータ208とカソード側セパレータ209との間に有し、アノード205に水素含有ガスを供給するとともに、アノード205とカソード206との間に所定方向の電流を流すことで、カソード206において水素を生成する電気化学デバイス200と、アノード側入口流路280とアノード側セパレータ208のアノード側入口201を介してアノード205に水素含有ガスを供給するためのガス供給手段260と、アノード側セパレータ208のアノード側出口202に接続されアノード205で利用されなかった水素含有ガスを排出するアノード側出口流路283と、カソード側セパレータ209のカソード側出口203に接続されカソード206で生成された精製水素ガスを取り出すカソード側出口流路286と、電気化学デバイス200のアノード205とカソード206との間に所定方向の電流を流すための電源261と、カソード側セパレータ209のカソード側入口213にカソード側相対湿度調節流路284を介して接続され電気化学デバイス200のカソード206から取り出す精製水素ガスを除湿もしくは加湿してカソード206の相対湿度を調節することによって電解質膜204の含水量を調節するカソード相対湿度調節器266と、カソード相対湿度調節器266によりカソード206の相対湿度の運転時間1時間当たりの減少量を0.0014%/時間とする制御器262と、を備える。
これによって、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度は、カソード206の相対湿度を減少させない場合のカソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度よりも高くなる。
以上の結果から、電気化学デバイス200の運転時間が長くなるとともにカソード206の相対湿度を減少させることで、カソード側出口流路286から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3に係る水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る水素生成システム350について、その構成要素の材料、構造を、図3を参照しながら具体的に説明する。
図3に示すように、本実施の形態の水素生成システム350は、電気化学デバイス300と、電気化学デバイス300に水素含有ガスを供給するガス供給手段360と、電気化学デバイス300に所定方向の電流を流す電源361と、アノード圧力調節器367と、制御器362と、を備えている。
電気化学デバイス300は、電解質膜304の一方の主面にアノード305を設けるとともに、電解質膜304の他方の主面にカソード306を設けた電解質膜−電極接合体307を、アノード側セパレータ308とカソード側セパレータ309とによって挟持したものである。
ここで、電解質膜304には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード305とカソード306とには、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。アノード側セパレータ308とカソード側セパレータ309とは、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カ
ーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ308には、水素含有ガスをアノード305に供給するためのアノード側入口301と、水素含有ガスをアノード305から排出するためのアノード側出口302とが設けられている。一方、カソード側セパレータ309には、カソード306において生成する水素を取り出すためのカソード側出口303が設けられている。
ガス供給手段360は、都市ガスから水蒸気改質反応を利用して水素含有ガスを供給する燃料処理器である。ガス供給手段360の出口は、アノード側入口流路380によって電気化学デバイス300のアノード側入口301と接続されている。そして、ガス供給手段360から排出される水素含有ガスが、アノード側入口流路380とアノード側入口301を介してアノード305に供給される。
電気化学デバイス300のアノード側出口302は、アノード側出口流路382に接続され、アノード305で利用されなかった水素含有ガスを排出する。アノード側出口流路382の出口は、アノード圧力調節器367を介して、アノード側出口流路383の入口と接続されている。
アノード圧力調節器367は、背圧弁である。電気化学デバイス300のアノード305から排出する水素含有ガスの圧力は、アノード圧力調節器367によりガス流路の断面積を変えることで調節される。そして、アノード305の水素含有ガスの圧力が調節されることで、アノード305の水素含有ガスの水蒸気分圧が調節され、アノード305と隣接する電解質膜304の水分が変化して、電解質膜304の含水量が調節される。
電気化学デバイス300のカソード側出口303は、カソード側出口流路386に接続され、電気化学デバイス300から精製水素ガスを取り出す。
電源361は、プラス側端子がアノード側セパレータ308(アノード305)に電気的に接続されるとともに、マイナス側端子がカソード側セパレータ309(カソード306)に電気的に接続された直流電源を用いる。電源361は、アノード305から電解質膜304を介してカソード306へ向かう方向に電流を流す。
また、電源361は、電気化学デバイス300に電流を流した際の、電解質膜304の電気抵抗を測定するインピーダンス測定機能も備えている。
制御器362は、アノード圧力調節器367と接続されている。そして、制御器362は、アノード圧力調節器367によりアノード305の圧力を調節することで、電解質膜304の含水量を調節する。
次に、以上のように構成された水素生成システム350について、以下、その動作を、図3を参照しながら具体的に説明する。動作は、起動時の動作、起動後の動作の2つのステップに分けて説明する。
まず、水素生成システム350の起動時の動作について説明する。
ガス供給手段360は、二酸化炭素の含有比率が20%で水素の含有比率が80%の水素含有ガスを、アノード側入口流路380、アノード側入口301を介してアノード305に供給する。
ここで、水素含有ガスの二酸化炭素と水素の含有比率の数値は、水素含有ガスに含まれ
る水蒸気を考慮していない数値であり、実際の水素含有ガスは水蒸気を含んでいるので、二酸化炭素の含有比率は20%未満であり、水素の含有比率は80%未満である。
次に、電源361が、アノード305から電解質膜304を介してカソード306へ向かう方向に電流を100アンペア流すと、電気化学デバイス300において電気化学反応が進行し、カソード306において水素を生成する。カソード306で生成した水素は、カソード側出口303を介してカソード側出口流路386から取り出される。
また、アノード305に供給した水素含有ガスのうち、電気化学デバイス300の電気化学反応に使われない水素と、アノード305から電解質膜304を介してカソード306に移動しない二酸化炭素は、排出ガスとして排出される。排出ガスは、アノード側出口302、アノード側出口流路382、アノード圧力調節器367を介して、アノード側出口流路383から排出される。
また、制御器362は、アノード圧力調節器367によりアノード305の圧力を200kPaに調節する。この時の電解質膜304の電気抵抗値は0.025ミリオームである。
そして、この時の電解質膜304の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜304の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができる。なお、アノード305の圧力が200kPaの時の電解質膜304の含水量は0.64gである。電解質膜304の含水量については、作用の記載の部分で後述する。
ここで、わずかではあるが二酸化炭素が、アノード305から電解質膜304を介してカソード306に移動する。その結果、カソード側出口流路386からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度99.97%と純度の高い精製水素ガスが取り出される。
この時のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量は、カソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度と、電気化学デバイス300に流す電流から計算することができる。
アノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量をCミリリットル/時間、電気化学デバイス300に流す電流をAアンペア、その時の精製水素ガスの水素純度をB%とすると、二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は(数1)で示される。
(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.97%を代入すると、アノード305の圧力が200kPaの時の、アノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は、12.5ミリリットル/時間となる。
次に、水素生成システム350の起動後の動作について説明する。
水素生成システム350の起動後にその運転を継続する。この時に、制御器362は、アノード圧力調節器367によりアノード305の圧力を調節する。
そして、アノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.00345kPa/時間とする。
ここで、アノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.00345kPa/時間とした理由について、以下詳細に説明する。
電解質膜304を介してアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜304の劣化により電気化学デバイス300の運転時間が長くなるとともに増加する。
そして、アノード305の圧力を電気化学デバイス300の運転時間によらず200kPaと一定にした時の、二酸化炭素が移動する流量の運転時間1時間当たりの増加量は、予め実験により取得したもので、0.0002(ミリリットル/時間)/時間である。
そして、起動してからHC時間後の、アノード305の圧力を200kPaと一定にした時の、アノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量をDCミリリットル/時間とすると、DCは(数12)で示される。
Figure 2021021118
また、アノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量をPCkPa/時間、HC時間後のアノード305の圧力をLCkPaとすると、LCは(数13)で示される。
Figure 2021021118
次に、予め実験により、起動時の状態でアノード305の圧力のみを変えた時の水素純度を測定することにより、アノード305の圧力のみを変えた時のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量を算出する。
まず、アノード305の圧力が150kPaの時の二酸化炭素移動量を求める。アノード305の圧力が150kPaの時の電解質膜304の電気抵抗値は0.038ミリオームである。
そして、この時の電解質膜304の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜304の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができ、アノード305の圧力が150kPaの時の電解質膜304の含水量は0.46gであり、カソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.976%である。
そして、(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.976%を代入すると、アノード305の圧力が150kPaの時の、アノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量は、10.0ミリリットル/時間となる。
すると、アノード305の圧力がLCkPaの時の、起動時のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量をMCミリリットル/時間とすると、LCは(数14)で示される。
Figure 2021021118
そして、起動してからHC時間後のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるためには、以下が必要となる。
すなわち、アノード305の圧力を200kPaと一定にした時のDCミリリットル/時間に対して、アノード305の圧力がLCkPaの時のMCミリリットル/時間と起動時の12.5ミリリットル/時間との比を乗じたものが12.5ミリリットル/時間になるため、(数15)の関係式が成り立つ。
Figure 2021021118
すると、起動してからHC時間後のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなアノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量であるPCkPa/時間は、(数12)、(数13)、(数14)、(数15)を組み合わせることにより、(数16)となる。
Figure 2021021118
本実施の形態では、起動してから10,000時間後のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようにする。
(数16)の起動してからのHC時間に10,000時間を代入すると、起動してから10,000時間後のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなアノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量PCkPa/時間は、0.00345kPa/時間となる。
次に、以上のように構成された水素生成システム350について、以下、その作用を、図3を参照しながら説明する。
上述したように、予め実験的に取得したアノード305の圧力が200kPaの時のカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.97%、電解質膜304の含水量は0.64gである。
また、アノード305の圧力が150kPaの時のカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.976%、電解質膜304の含水量は0.46gである。
以上のことから、アノード圧力調節器367によりアノード305の圧力を減少させる
ことで、アノード305の水素含有ガスの水蒸気分圧が減少し、アノード305と隣接する電解質膜304の水分が脱離して、脱離したアノード305と隣接する電解質膜304の水分がアノード305の水素含有ガスに移動し、電解質膜304の含水量が減少する。
さらに、電解質膜304を介してアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜304の劣化により電気化学デバイス300の運転時間が長くなるとともに増加するが、本実施の形態では、アノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.00345kPa/時間としている。
このため、起動してから10,000時間後のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量は、起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となる。
その結果、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度は起動時と同じ99.97%となる。
一方、アノード305の圧力を200kPaと一定にした時の、起動してから10,000時間後のアノード305からカソード306に移動する二酸化炭素の流量は、(数12)より14.5ミリリットル/時間となり、(数1)よりカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.965%となる。
以上の結果から、電気化学デバイス300の運転時間が長くなるとともにアノード305の圧力を減少させることでカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制できる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム350は、高分子材料を含む電解質膜304と電解質膜304を挟んで電解質膜304の一方の主面に配置されるアノード305と他方の主面に配置されるカソード306とで構成される電解質膜−電極接合体307をアノード側セパレータ308とカソード側セパレータ309との間に有し、アノード305に水素含有ガスを供給するとともに、アノード305とカソード306との間に所定方向の電流を流すことで、カソード306において水素を生成する電気化学デバイス300と、アノード側入口流路380とアノード側セパレータ308のアノード側入口301を介してアノード305に水素含有ガスを供給するためのガス供給手段360と、アノード側セパレータ308のアノード側出口302に接続されアノード305で利用されなかった水素含有ガスを排出するアノード側出口流路382,383と、アノード側出口流路382とアノード側出口流路383との間に介在されアノード305の水素含有ガスの圧力を調節することでアノード305の水素含有ガスの水蒸気分圧を調節することによって電解質膜304の含水量を調節するアノード圧力調節器367と、カソード側セパレータ309のカソード側出口303に接続されカソード306で生成された精製水素ガスを取り出すカソード側出口流路386と、電気化学デバイス300のアノード305とカソード306との間に所定方向の電流を流すための電源361と、アノード圧力調節器367によりアノード305の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.00345kPa/時間とする制御器362と、を備える。
これによって、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度は、アノード305の圧力を減少させない場合のカソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度よりも高くなる。
以上の結果から、電気化学デバイス300の運転時間が長くなるとともにアノード305の圧力を減少させることで、カソード側出口流路386から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
(実施の形態4)
図4は、本発明の実施の形態4に係る水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る水素生成システム450について、その構成要素の材料、構造を、図4を参照しながら具体的に説明する。
図4に示すように、本実施の形態の水素生成システム450は、電気化学デバイス400と、電気化学デバイス400に水素含有ガスを供給するガス供給手段460と、電気化学デバイス400に所定方向の電流を流す電源461と、カソード圧力調節器468と、制御器462と、を備えている。
電気化学デバイス400は、電解質膜404の一方の主面にアノード405を設けるとともに、電解質膜404の他方の主面にカソード406を設けた電解質膜−電極接合体407を、アノード側セパレータ408とカソード側セパレータ409とによって挟持したものである。
ここで、電解質膜404には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード405とカソード406とには、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。アノード側セパレータ408とカソード側セパレータ409とは、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ408には、水素含有ガスをアノード405に供給するためのアノード側入口401と、水素含有ガスをアノード405から排出するためのアノード側出口402とが設けられている。一方、カソード側セパレータ409には、カソード406において生成する水素を取り出すためのカソード側出口403が設けられている。
ガス供給手段460は、都市ガスから水蒸気改質反応を利用して水素含有ガスを供給する燃料処理器である。ガス供給手段460の出口は、アノード側入口流路480によって電気化学デバイス400のアノード側入口401と接続されている。そして、ガス供給手段460から排出される水素含有ガスが、アノード側入口流路480とアノード側入口401を介してアノード405に供給される。
電気化学デバイス400のアノード側出口402は、アノード側出口流路483に接続され、アノード405で利用されなかった水素含有ガスを排出する。
電気化学デバイス400のカソード側出口403は、カソード側出口流路484に接続され、電気化学デバイス400から精製水素ガスを取り出す。カソード側出口流路484の出口は、カソード圧力調節器468を介して、カソード側出口流路486の入口と接続されている。
カソード圧力調節器468は、背圧弁である。電気化学デバイス400から取り出す精製水素ガスの圧力は、カソード圧力調節器468によりガス流路の断面積を変えることで調節される。そして、カソード406の精製水素ガスの圧力が調節されることで、カソード406の精製水素ガスの水蒸気分圧が調節され、カソード406と隣接する電解質膜404の水分が変化して、電解質膜404の含水量が調節される。
電源461は、プラス側端子がアノード側セパレータ408(アノード405)に電気的に接続されるとともに、マイナス側端子がカソード側セパレータ409(カソード40
6)に電気的に接続された直流電源を用いる。電源461は、アノード405から電解質膜404を介してカソード406へ向かう方向に電流を流す。
また、電源461は、電気化学デバイス400に電流を流した際の、電解質膜404の電気抵抗を測定するインピーダンス測定機能も備えている。
制御器462は、カソード圧力調節器468と接続されている。そして、制御器462は、カソード圧力調節器468によりカソード406の圧力を調節することで、電解質膜404の含水量を調節する。
次に、以上のように構成された水素生成システム450について、以下、その動作を、図4を参照しながら具体的に説明する。動作は、起動時の動作、起動後の動作の2つのステップに分けて説明する。
まず、水素生成システム450の起動時の動作について説明する。
ガス供給手段460は、二酸化炭素の含有比率が20%で水素の含有比率が80%の水素含有ガスを、アノード側入口流路480、アノード側入口401を介してアノード405に供給する。
ここで、水素含有ガスの二酸化炭素と水素の含有比率の数値は、水素含有ガスに含まれる水蒸気を考慮していない数値であり、実際の水素含有ガスは水蒸気を含んでいるので、二酸化炭素の含有比率は20%未満であり、水素の含有比率は80%未満である。
次に、電源461が、アノード405から電解質膜404を介してカソード406へ向かう方向に電流を100アンペア流すと、電気化学デバイス400において電気化学反応が進行し、カソード406において水素を生成する。カソード406で生成した水素は、カソード側出口403、カソード側出口流路484、カソード圧力調節器468を介してカソード側出口流路486から取り出される。
また、アノード405に供給した水素含有ガスのうち、電気化学デバイス400の電気化学反応に使われない水素と、アノード405から電解質膜404を介してカソード406に移動しない二酸化炭素は、排出ガスとして排出される。排出ガスは、アノード側出口402を介して、アノード側出口流路483から排出される。
また、制御器462は、カソード圧力調節器468によりカソード406の圧力を1000kPaに調節する。この時の電解質膜404の電気抵抗値は0.025ミリオームである。
そして、この時の電解質膜404の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜404の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができる。なお、カソード406の圧力が1000kPaの時の電解質膜404の含水量は0.64gである。電解質膜404の含水量については、作用の記載の部分で後述する。
ここで、わずかではあるが二酸化炭素が、アノード405から電解質膜404を介してカソード406に移動する。その結果、カソード側出口流路486からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度99.97%と純度の高い精製水素ガスが取り出される。
この時のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量は、カソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度と、電気化学デバイス400に流
す電流から計算することができる。
アノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量をCミリリットル/時間、電気化学デバイス400に流す電流をAアンペア、その時の精製水素ガスの水素純度をB%とすると、二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は(数1)で示される。
(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.97%を代入すると、カソード406の圧力が1000kPaの時の、アノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は、12.5ミリリットル/時間となる。
次に、水素生成システム450の起動後の動作について説明する。
水素生成システム450の起動後にその運転を継続する。この時に、制御器462は、カソード圧力調節器468によりカソード406の圧力を調節する。
そして、カソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.0233kPa/時間とする。
ここで、カソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.0233kPa/時間とした理由について、以下詳細に説明する。
電解質膜404を介してアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜404の劣化により電気化学デバイス400の運転時間が長くなるとともに増加する。
そして、カソード406の圧力を、電気化学デバイス400の運転時間によらず1000kPaと、一定にした時の、二酸化炭素が移動する流量の運転時間1時間当たりの増加量は、予め実験により取得したもので、0.0002(ミリリットル/時間)/時間である。
そして、起動してからHD時間後の、カソード406の圧力を1000kPaと一定にした時の、アノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量をDDミリリットル/時間とすると、DDは(数17)で示される。
Figure 2021021118
また、カソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量をPDkPa/時間、HD時間後のカソード406の圧力をLDkPaとすると、LDは(数18)で示される。
Figure 2021021118
次に、予め実験により、起動時の状態でカソード406の圧力のみを変えた時の水素純度を測定することにより、カソード406の圧力のみを変えた時のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量を算出する。
まず、カソード406の圧力が500kPaの時の二酸化炭素移動量を求める。カソード406の圧力が500kPaの時の電解質膜404の電気抵抗値は0.052ミリオームである。
そして、この時の電解質膜404の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜404の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができ、カソード406の圧力が500kPaの時の電解質膜404の含水量は0.38gであり、カソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.979%である。
そして、(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.979%を代入すると、カソード406の圧力が500kPaの時のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量は、8.8ミリリットル/時間となる。
すると、カソード406の圧力がLDkPaの時の、起動時のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量をMDミリリットル/時間とすると、LDは(数19)で示される。
Figure 2021021118
そして、起動してからHD時間後のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるためには、以下が必要となる。
すなわち、カソード406の圧力を1000kPaと一定にした時のDDミリリットル/時間に対して、カソード406の圧力がLDkPaの時のMDミリリットル/時間と起動時の12.5ミリリットル/時間との比を乗じたものが12.5ミリリットル/時間になるため、(数20)の関係式が成り立つ。
Figure 2021021118
すると、起動してからHD時間後のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなカソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量であるPDkPa/時間は、(数17)、(数18)、(数19)、(数20)を組み合わせることにより、(数21)となる。
Figure 2021021118
本実施の形態では、起動してから10,000時間後のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようにする。
(数21)の起動してからのHD時間に10,000時間を代入すると、起動してから10,000時間後のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようなカソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量PDkPa/時間は、0.0233kPa/時間となる。
次に、以上のように構成された水素生成システム450について、以下、その作用を、図4を参照しながら説明する。
上述したように、予め実験的に取得したカソード406の圧力が1000kPaの時のカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.97%、電解質膜404の含水量は0.64gである。
また、カソード406の圧力が500kPaの時のカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.979%、電解質膜404の含水量は0.38gである。
以上のことから、カソード圧力調節器468によりカソード406の圧力を減少させることで、カソード406の精製水素ガスの水蒸気分圧が減少し、カソード406と隣接する電解質膜404の水分が脱離して、脱離したカソード406と隣接する電解質膜404の水分がカソード406の精製水素ガスに移動し、電解質膜404の含水量が減少する。
さらに、電解質膜404を介してアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜404の劣化により電気化学デバイス400の運転時間が長くなるとともに増加するが、本実施の形態では、カソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.0233kPa/時間としている。
このため、起動してから10,000時間後のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量は、起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となる。
その結果、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度は起動時と同じ99.97%となる。
一方、カソード406の圧力を1000kPaと一定にした時の、起動してから10,000時間後のアノード405からカソード406に移動する二酸化炭素の流量は、(数17)より14.5ミリリットル/時間となり、(数1)よりカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.965%となる。
以上の結果から、電気化学デバイス400の運転時間が長くなるとともにカソード406の圧力を減少させることでカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制できる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム450は、高分子材料を含む電解質膜404と電解質膜404を挟んで電解質膜404の一方の主面に配置されるアノード405と他方の主面に配置されるカソード406とで構成される電解質膜−電極接合体407をアノード側セパレータ408とカソード側セパレータ409との間に有し、アノード405に水素含有ガスを供給するとともに、アノード405とカソード406との間に所定方向の電流を流すことで、カソード406において水素を生成する電気化学デバイス400と、アノード側入口流路480とアノード側セパレータ408のアノード側入口401を介してアノード405に水素含有ガスを供給するためのガス供給手段460と、アノー
ド側セパレータ408のアノード側出口402に接続されアノード405で利用されなかった水素含有ガスを排出するアノード側出口流路483と、カソード側セパレータ409のカソード側出口403に接続されカソード406で生成された精製水素ガスを取り出すカソード側出口流路484,486と、カソード側出口流路484とカソード側出口流路486との間に介在されカソード406の精製水素ガスの圧力を調節することでカソード406の精製水素ガスの水蒸気分圧を調節することによって電解質膜404の含水量を調節するカソード圧力調節器468と、電気化学デバイス400のアノード405とカソード406との間に所定方向の電流を流すための電源461と、カソード圧力調節器468によりカソード406の圧力の運転時間1時間当たりの減少量を0.0233kPa/時間とする制御器462と、を備える。
これによって、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度は、カソード406の圧力を減少させない場合のカソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度よりも高くなる。
以上の結果から、電気化学デバイス400の運転時間が長くなるとともにカソード406の圧力を減少させることで、カソード側出口流路486から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
(実施の形態5)
図5は、本発明の実施の形態5に係る水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る水素生成システム550について、その構成要素の材料、構造を、図5を参照しながら具体的に説明する。
図5に示すように、本実施の形態の水素生成システム550は、電気化学デバイス500と、電気化学デバイス500に水素含有ガスを供給するガス供給手段560と、電気化学デバイス500に所定方向の電流を流す電源561と、温度調節器569と、制御器562と、を備えている。
電気化学デバイス500は、電解質膜504の一方の主面にアノード505を設けるとともに、電解質膜504の他方の主面にカソード506を設けた電解質膜−電極接合体507を、アノード側セパレータ508とカソード側セパレータ509とによって挟持したものである。
ここで、電解質膜504には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード505とカソード506とには、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。アノード側セパレータ508とカソード側セパレータ509とは、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ508には、水素含有ガスをアノード505に供給するためのアノード側入口501と、水素含有ガスをアノード505から排出するためのアノード側出口502とが設けられている。一方、カソード側セパレータ509には、カソード506において生成する水素を取り出すためのカソード側出口503が設けられている。
温度調節器569は、電気化学デバイス500に取り付けられ、電気化学デバイス500の温度を調節する。そして、電気化学デバイス500の温度が調節されることで、電解質膜504の温度が調節される。
温度調節器569には設定された温度を一定に保つための熱交換器を用いる。電気化学デバイス500の温度が調節されると、電解質膜504の温度が変化し、電解質膜504に保持される水分の運動エネルギーが変化して、電解質膜504の含水量が変化する。以上により、電解質膜504の含水量は調節される。
ガス供給手段560は、都市ガスから水蒸気改質反応を利用して水素含有ガスを供給する燃料処理器である。ガス供給手段560の出口は、アノード側入口流路580によって電気化学デバイス500のアノード側入口501と接続されている。そして、ガス供給手段560から排出される水素含有ガスが、アノード側入口流路580とアノード側入口501を介してアノード505に供給される。
電気化学デバイス500のアノード側出口502は、アノード側出口流路583に接続され、アノード505で利用されなかった水素含有ガスを排出する。
電気化学デバイス500のカソード側出口503は、カソード側出口流路586に接続され、電気化学デバイス500から精製水素ガスを取り出す。
電源561は、プラス側端子がアノード側セパレータ508(アノード505)に電気的に接続されるとともに、マイナス側端子がカソード側セパレータ509(カソード506)に電気的に接続された直流電源を用いる。電源561は、アノード505から電解質膜504を介してカソード506へ向かう方向に電流を流す。
また、電源561は、電気化学デバイス500に電流を流した際の、電解質膜504の電気抵抗を測定するインピーダンス測定機能も備えている。
制御器562は、温度調節器569と接続されている。そして、制御器562は、温度調節器569により電気化学デバイス500の温度を調節することで、電解質膜504の含水量を調節する。
次に、以上のように構成された水素生成システム550について、以下、その動作を、図5を参照しながら具体的に説明する。動作は、起動時の動作、起動後の動作の2つのステップに分けて説明する。
まず、水素生成システム550の起動時の動作について説明する。
ガス供給手段560は、二酸化炭素の含有比率が20%で水素の含有比率が80%の水素含有ガスを、アノード側入口流路580、アノード側入口501を介してアノード505に供給する。
ここで、水素含有ガスの二酸化炭素と水素の含有比率の数値は、水素含有ガスに含まれる水蒸気を考慮していない数値であり、実際の水素含有ガスは水蒸気を含んでいるので、二酸化炭素の含有比率は20%未満であり、水素の含有比率は80%未満である。
次に、電源561が、アノード505から電解質膜504を介してカソード506へ向かう方向に電流を100アンペア流すと、電気化学デバイス500において電気化学反応が進行し、カソード506において水素を生成する。カソード506で生成した水素は、カソード側出口503を介してカソード側出口流路586から取り出される。
また、アノード505に供給した水素含有ガスのうち、電気化学デバイス500の電気化学反応に使われない水素と、アノード505から電解質膜504を介してカソード50
6に移動しない二酸化炭素は、排出ガスとして排出される。排出ガスは、アノード側出口502を介して、アノード側出口流路583から排出される。
また、制御器562は、温度調節器569により電気化学デバイス500の温度を60℃に調節する。この時の電解質膜504の電気抵抗値は0.025ミリオームである。
そして、この時の電解質膜504の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜504の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができる。なお、電気化学デバイス500の温度が60℃の時の電解質膜504の含水量は0.64gである。電解質膜504の含水量については、作用の記載の部分で後述する。
ここで、わずかではあるが二酸化炭素が、アノード505から電解質膜504を介してカソード506に移動する。その結果、カソード側出口流路586からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度99.97%と純度の高い精製水素ガスが取り出される。
この時のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量は、カソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度と、電気化学デバイス500に流す電流から計算することができる。
アノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量をCミリリットル/時間、電気化学デバイス500に流す電流をAアンペア、その時の精製水素ガスの水素純度をB%とすると、二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は(数1)で示される。
(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.97%を代入すると、電気化学デバイス500の温度が60℃の時の、アノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量Cミリリットル/時間は、12.5ミリリットル/時間となる。
次に、水素生成システム550の起動後の動作について説明する。
水素生成システム550の起動後にその運転を継続する。この時に、制御器562は、温度調節器569により電気化学デバイス500の温度を調節する。
そして、電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量を0.00075℃/時間とする。
ここで、電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量を0.00075℃/時間とした理由について、以下詳細に説明する。
電解質膜504を介してアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜504の劣化により電気化学デバイス500の運転時間が長くなるとともに増加する。
そして、電気化学デバイス500の温度を電気化学デバイス500の運転時間によらず60℃と一定にした時の二酸化炭素が移動する流量の運転時間1時間当たりの増加量は、予め実験により取得したもので、0.0002(ミリリットル/時間)/時間である。
そして、起動してからHE時間後の、電気化学デバイス500の温度を60℃と一定にした時の、アノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量をDEミリリットル/時間とすると、DEは(数22)で示される。
Figure 2021021118
また、電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量をPE℃/時間、HE時間後の電気化学デバイス500の温度をLE℃とすると、LEは(数23)で示される。
Figure 2021021118
次に、予め実験により、起動時の状態で電気化学デバイス500の温度のみを変えた時の水素純度を測定することにより、電気化学デバイス500の温度のみを変えた時のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量を算出する。
まず、電気化学デバイス500の温度が80℃の時の二酸化炭素移動量を求める。電気化学デバイス500の温度が80℃の時の電解質膜504の電気抵抗値は0.063ミリオームである。
そして、この時の電解質膜504の含水量は、予め実験的に取得した電解質膜504の電気抵抗値と含水量との関係から求めることができ、電気化学デバイス500の温度が80℃の時の電解質膜504の含水量は0.31gであり、カソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.981%である。
そして、(数1)の電流Aアンペアに上述した100アンペアを代入するとともに、精製水素ガスの水素純度B%に99.981%を代入すると、電気化学デバイス500の温度が80℃の時のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量は、7.9ミリリットル/時間となる。
すると、電気化学デバイス500の温度がLE℃の時の、起動時のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量をMEミリリットル/時間とすると、LEは(数24)で示される。
Figure 2021021118
そして、起動してからHE時間後のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるためには、以下が必要となる。
すなわち、電気化学デバイス500の温度を60℃と一定にした時のDEミリリットル/時間に対して、電気化学デバイス500の温度がLE℃の時のMEミリリットル/時間と起動時の12.5ミリリットル/時間との比を乗じたものが12.5ミリリットル/時間になるため、(数25)の関係式が成り立つ。
Figure 2021021118
すると、起動してからHE時間後のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるような電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量であるPE℃/時間は、(数22)、(数23)、(数24)、(数25)を組み合わせることにより、(数26)となる。
Figure 2021021118
本実施の形態では、起動してから10,000時間後のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるようにする。
(数26)の起動してからのHE時間に10,000時間を代入すると、起動してから10,000時間後のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量が起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となるような電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量PE℃/時間は、0.00075℃/時間となる。
次に、以上のように構成された水素生成システム550について、以下、その作用を、図5を参照しながら説明する。
上述したように、予め実験的に取得した電気化学デバイス500の温度が60℃の時のカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.97%、電解質膜504の含水量は0.64gである。
また、電気化学デバイス500の温度が80℃の時のカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.981%、電解質膜504の含水量は0.31gである。
以上のことから、温度調節器569により電気化学デバイス500の温度を増加させることで、電解質膜504の温度が増加し、電解質膜504に保持される水分の運動エネルギーが増加して、電解質膜504の水分が脱離する。
そして、脱離したアノード505と隣接する電解質膜504の水分がアノード505の水素含有ガスに移動し、脱離したカソード506と隣接する電解質膜504の水分がカソード506の精製水素ガスに移動して、電解質膜504の含水量が減少する。
さらに、電解質膜504を介してアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量は、電解質膜504の劣化により電気化学デバイス500の運転時間が長くなるとともに増加するが、本実施の形態では、電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量を0.00075℃/時間としている。
このため、起動してから10,000時間後のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量は、起動時と同じ12.5ミリリットル/時間となる。
その結果、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度は起動時と同じ99.97%となる。
一方、電気化学デバイス500の温度を60℃と一定にした時の、起動してから10,000時間後のアノード505からカソード506に移動する二酸化炭素の流量は、(数22)より14.5ミリリットル/時間となり、(数1)よりカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度は99.965%となる。
以上の結果から、電気化学デバイス500の運転時間が長くなるとともに電気化学デバイス500の温度を増加させることでカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制できる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム550は、高分子材料を含む電解質膜504と電解質膜504を挟んで電解質膜504の一方の主面に配置されるアノード505と他方の主面に配置されるカソード506とで構成される電解質膜−電極接合体507をアノード側セパレータ508とカソード側セパレータ509との間に有し、アノード505に水素含有ガスを供給するとともに、アノード505とカソード506との間に所定方向の電流を流すことで、カソード506において水素を生成する電気化学デバイス500と、アノード側入口流路580とアノード側セパレータ508のアノード側入口501を介してアノード505に水素含有ガスを供給するためのガス供給手段560と、アノード側セパレータ508のアノード側出口502に接続されアノード505で利用されなかった水素含有ガスを排出するアノード側出口流路583と、カソード側セパレータ509のカソード側出口503に接続されカソード506で生成された精製水素ガスを取り出すカソード側出口流路586と、電気化学デバイス500のアノード505とカソード506との間に所定方向の電流を流すための電源561と、電気化学デバイス500に取り付けられ電気化学デバイス500の温度を調節することで電解質膜504の温度を調節することによって電解質膜504の含水量を調節する温度調節器569と、温度調節器569により電気化学デバイス500の温度の運転時間1時間当たりの増加量を0.00075℃/時間とする制御器562と、を備える。
これによって、起動してから10,000時間後のカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度は、電気化学デバイス500の温度を増加させない場合のカソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度よりも高くなる。
以上の結果から、電気化学デバイス500の運転時間が長くなるとともに電気化学デバイス500の温度を増加させることで、カソード側出口流路586から取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施の形態1〜5について説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。
(変形例1)
上述の実施の形態1の水素生成システム150では、制御器162によりアノード相対湿度調節器165が調節するアノード105の相対湿度は、運転時間に応じて一定の割合で減少させているが、図1に示す構成で、アノード相対湿度調節器165によってアノード105の相対湿度を、運転時間に応じて段階的に減少させてもよい。
(変形例2)
上述の実施の形態2の水素生成システム250では、制御器262によりカソード相対湿度調節器266が調節するカソード206の相対湿度は、運転時間に応じて一定の割合で減少させているが、図2に示す構成で、カソード相対湿度調節器266によってカソード206の相対湿度を、運転時間に応じて段階的に減少させてもよい。
(変形例3)
上述の実施の形態3の水素生成システム350では、制御器362によりアノード圧力調節器367が調節するアノード305の圧力は、運転時間に応じて一定の割合で減少させているが、図3に示す構成で、アノード圧力調節器367によってアノード305の圧力を、運転時間に応じて段階的に減少させてもよい。
(変形例4)
上述の実施の形態4の水素生成システム450では、制御器462によりカソード圧力調節器468が調節するカソード406の圧力は、運転時間に応じて一定の割合で減少させているが、図4に示す構成で、カソード圧力調節器468によってカソード406の圧力を、運転時間に応じて段階的に減少させてもよい。
(変形例5)
上述の実施の形態5の水素生成システム550では、制御器562により温度調節器569が調節する電気化学デバイス500の温度は、運転時間に応じて一定の割合で増加させているが、図5に示す構成で、温度調節器569によって電気化学デバイス500の温度を、運転時間に応じて段階的に増加させてもよい。
(変形例6)
上述の各実施の形態では、電気化学デバイスは一つの電解質膜−電極接合体で構成されているが、複数の電解質膜−電極接合体で構成され、電解質膜−電極接合体とアノード側セパレータとカソード側セパレータとが積層されていてもよい。
(変形例7)
上述の各実施の形態では、電解質膜として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いたが、それに限らず、その他に、フッ素を含む高分子を骨格とし、カルボキシル基、リン酸基などの官能基を有し水素イオンを含むフッ素系の樹脂を用いることができる。
また、電解質膜として、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化ポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリエーテルエーテルケトンなどを骨格とし、水素イオンを含む水素イオン伝導性の炭化水素系の樹脂を用いてもよい。
(変形例8)
上述の各実施の形態では、水素含有ガスの組成を、二酸化炭素、水素としているが、水素を含有していれば、これに限らない。
以上のように、本発明にかかる水素生成システムは、電気化学デバイスを使用する際のカソードから取り出す精製水素ガスの水素純度の経時的な低下を抑制して、高純度の水素を長期間安定して取り出すことが可能となるので、水素純化器、水素圧縮器、水素製造装置等の用途に適用できる。
100,200,300,400,500 電気化学デバイス
101,201,301,401,501 アノード側入口
102,202,302,402,502 アノード側出口
103,203,303,403,503 カソード側出口
104,204,304,404,504 電解質膜
105,205,305,405,505 アノード
106,206,306,406,506 カソード
107,207,307,407,507 電解質膜−電極接合体
108,208,308,408,508 アノード側セパレータ
109,209,309,409,509 カソード側セパレータ
150,250,350,450,550 水素生成システム
160,260,360,460,560 ガス供給手段
161,261,361,461,561 電源
162,262,362,462,562 制御器
165 アノード相対湿度調節器
213 カソード側入口
266 カソード相対湿度調節器
284 カソード側相対湿度調節流路
367 アノード圧力調節器
468 カソード圧力調節器
569 温度調節器
180,181,280,380,480,580 アノード側入口流路
183,283,382,383,483,583 アノード側出口流路
186,286,386,484,486,586 カソード側出口流路

Claims (7)

  1. 高分子材料を含む電解質膜と前記電解質膜を挟んで前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、前記アノードに水素含有ガスを供給するとともに、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、
    前記水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に電流を流すための電源と、前記電解質膜の含水量を調節する含水量調節手段と、
    制御器と、を備えた水素生成システムであって、
    前記制御器は、前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記含水量調節手段により前記電解質膜の含水量を減少させる、ことを特徴とする水素生成システム。
  2. 前記含水量調節手段は、除湿もしくは加湿により前記アノードの相対湿度を調節するアノード相対湿度調節器を含み、
    前記制御器は、前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記アノード相対湿度調節器により前記アノードの相対湿度を減少させる、ことを特徴とする請求項1に記載の水素生成システム。
  3. 前記含水量調節手段は、除湿もしくは加湿により前記カソードの相対湿度を調節するカソード相対湿度調節器を含み、
    前記制御器は、前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記カソード相対湿度調節器により前記カソードの相対湿度を減少させる、ことを特徴とする請求項1または2に記載の水素生成システム。
  4. 前記含水量調節手段は、前記アノードの圧力を調節するアノード圧力調節器を含み、
    前記制御器は、前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記アノード圧力調節器により前記アノードの圧力を減少させる、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の水素生成システム。
  5. 前記含水量調節手段は、前記カソードの圧力を調節するカソード圧力調節器を含み、
    前記制御器は、前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記カソード圧力調節器により前記カソードの圧力を減少させる、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の水素生成システム。
  6. 前記含水量調節手段は、前記電気化学デバイスの温度を調節する温度調節器を含み、
    前記制御器は、前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記温度調節器により前記電気化学デバイスの温度を高くする、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の水素生成システム。
  7. 高分子材料を含む電解質膜と前記電解質膜を挟んで前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、前記アノードに水素含有ガスを供給するとともに、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、
    前記水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に電流を流すための電源と、前記電解質膜の含水量を調節する含水量調節手段と、を備えた水素生成システムの運転方法であって、
    前記電気化学デバイスの運転時間が長くなるとともに、前記含水量調節手段により前記電解質膜の含水量を減少させる、ことを特徴とする水素生成システムの運転方法。
JP2019138924A 2019-07-29 2019-07-29 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法 Pending JP2021021118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019138924A JP2021021118A (ja) 2019-07-29 2019-07-29 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019138924A JP2021021118A (ja) 2019-07-29 2019-07-29 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021021118A true JP2021021118A (ja) 2021-02-18

Family

ID=74573581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019138924A Pending JP2021021118A (ja) 2019-07-29 2019-07-29 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021021118A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10811712B2 (en) Hydrogen supply system for adjusting dew point of a hydrogen-containing gas supplied thereto
CN111051573B (zh) 在pem水电解器系统中生产氢的方法,pem水电解器单元、堆叠体和系统
US7045233B2 (en) Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
US7141323B2 (en) Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
JP7209221B2 (ja) 電気化学式水素ポンプ
US7687170B2 (en) Fuel cell system
TW200402165A (en) Solid polymer cell assembly
US7132182B2 (en) Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
WO2015002953A1 (en) Hydrogen system and method of operation
JP2020015930A (ja) 電気化学式水素ポンプ
US9472821B2 (en) Operation method of polymer electrolyte fuel cell system and polymer electrolyte fuel cell system
JP2009224264A (ja) 燃料電池システム
US20210197120A1 (en) Compression apparatus
JP2021021118A (ja) 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法
JP7113312B2 (ja) 水素生成システム
JP7033706B2 (ja) 水素製造装置
JP2020128311A (ja) 水素生成システムとその運転方法
JP2008027606A (ja) 燃料電池システム
WO2020054334A1 (ja) 水素生成システム及び水素生成システムの運転方法
JP2020015649A (ja) 水素生成システム
JP2021050375A (ja) 水素純化器
JP2021147647A (ja) 水素製造システム
JP2001176530A (ja) 固体高分子膜型燃料電池システム
JP2020125511A (ja) 水素生成システム
JP2019167280A (ja) 水素生成システムとその運転方法