JP7113312B2 - 水素生成システム - Google Patents

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Description

本発明は、電気化学デバイスを用いて、ガス供給装置から供給される水素含有ガスから純度の高い水素を生成する水素生成システムに関するものである。
この種の水素生成システムは、水素含有ガスから電気化学反応を利用して、純度の高い水素を生成するシステムである。
この水素生成システムは、例えば、水素イオンを輸送(透過)する電解質膜がアノードとカソードの間に配置された電解質膜-電極接合体を、一対のセパレータによって挟持した電気化学デバイスを備えている。
そして、アノードに加湿された水素含有ガスを供給して、アノードから電解質膜を介してカソードに電流を流すことで、アノードでは、(化1)に示す水素が水素イオンと電子に解離する酸化反応が起こり、カソードでは、(化2)に示す水素イオンと電子が結合して水素が生成する還元反応が起こる。
Figure 0007113312000001
Figure 0007113312000002
以上の反応により、電気化学デバイスを備えた水素生成システムは、アノードに供給された水素含有ガスから、カソードにおいて、水素含有ガスよりも純度が高い水素を生成することができる。
この水素生成システムに供給される水素含有ガスは、例えば、燃料改質器によって、都市ガスやプロパンガスなどの炭化水素系の原料を水蒸気改質や部分酸化改質、またはオートサーマル改質して生成され、水素の他に窒素や二酸化炭素、水分などの不純物を含んでいる。
この水素生成システムにおいて、上流側の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側の電気化学デバイスのアノードに供給されるように、2台の電気化学デバイスを直列に接続することで、水素生成システムから生成される水素の純度を高める構成が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
図9は、非特許文献1に開示された従来の水素生成システムの概略構成図である。
図9に示すように、従来の水素生成システム900は、2台の電気化学デバイス901と、2台の電気化学デバイス901に供給する水素含有ガスを加湿する加湿器914と、2台の電気化学デバイス901に電流を流す電源909と、2台の電気化学デバイス901の温度を調節するための温度調節器912と、を備えている。
電気化学デバイス901は、電解質膜906と電解質膜906の一方の主面に配置されたアノード907と電解質膜906の他方の主面に配置されたカソード908とを備え、電解質膜906の両主面をアノード907とカソード908とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体915を、アノード側セパレータ916とカソード側セパレータ917とによって挟持している。
電解質膜906には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜が用いられている。また、アノード907とカソード908には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜906に塗布形成したものが用いられている。
アノード907とカソード908は、液水を多く保持するほど、水素イオン輸送経路が多くなり、水素イオン輸送抵抗が小さくなるため、アノード907に供給する水素含有ガスは、加湿器914を用いて露点が高い状態になるように加湿されている。
アノード側セパレータ916は、不純物を含む加湿された水素含有ガスを、アノード907に供給するためのアノード側入口903と、電解質膜906を介してアノード907側からカソード908側に透過せずにアノード907に残った水素含有ガスをアノード907から排出するためのアノード側出口904と、アノード側セパレータ916におけるアノード907と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口903に連通し下流端がアノード側出口904に連通する水素含有ガス流路溝と、を備えている。
一方、カソード側セパレータ917は、カソード908において生成した水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口905と、カソード側セパレータ917におけるカソード908と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口905に連通する水素含有ガス流路溝と、を備えている。
電源909は、アノード907で、(化1)に示す水素含有ガス中の水素が水素イオンと電子に解離する酸化反応が起こり、その水素イオンが電解質膜906をカソード908側に透過し、カソード908で、(化2)に示す水素イオンと電子が結合して水素が生成する還元反応が起こるように、アノード907から電解質膜906を経由してカソード908に電流が流れるように、アノード907とカソード908との間に直流電流を流す。
加湿器914の出口と、上流側となる電気化学デバイス901のアノード側入口903とは配管で接続されている。また、上流側となる電気化学デバイス901のカソード側出口905と、下流側となる電気化学デバイス901のアノード側入口903とは配管で接続されている。
温度調節器912は、2台の電気化学デバイス901のセル温度を70℃にするように2台の電気化学デバイス901のそれぞれに個別に設けられている。
電源909の正極と上流側の電気化学デバイス901のアノード907とが電気的に接続され、電源909の負極と下流側の電気化学デバイス901のカソード908とが電気的に接続され、上流側の電気化学デバイス901のカソード908と下流側の電気化学デバイス901のアノード907とが電気的に接続されている。
水素生成システム900は、上流側の電気化学デバイス901のカソード側出口905から排出された水素含有ガスが、下流側の電気化学デバイス901のアノード側入口903に供給されるように直列に接続されている。
以上の構成により、従来の水素生成システム900は、上流側の電気化学デバイス901のカソード側出口905から排出される水素含有ガスの水素の純度を、上流側の電気化学デバイス901のアノード側入口903に供給される水素含有ガスの水素の純度よりも高めた後に、下流側の電気化学デバイス901のカソード側出口905から排出される水素含有ガスの水素の純度を、下流側の電気化学デバイス901のアノード側入口903に供給される水素含有ガスの水素の純度よりも高めている。
H.K.Lee, H.Y.CHoi, J.H.Park ,T.H.Lee,Journal of Power Sources 132(2004)92-98.
しかしながら、従来の構成では、各電気化学デバイス901において、水素含有ガスから水素を電気化学的に分離してカソード908に生成するときに、水素含有ガス中の水素は水素イオンに解離し容易にカソード908に移動するが、水素含有ガス中の水分は電解質膜906を通ってカソード908に移動し難くい。
よって、直列に接続した複数の電気化学デバイス901のカソード908に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、アノード907に供給される水素含有ガスの水分の含有率よりも小さくなる。
そのために、直列に接続した複数の電気化学デバイス901のカソード908に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、水素含有ガスの供給方向の上流側から下流側に向かうにしたがって漸次小さくなる。
このことから、上流側の電気化学デバイス901では、下流側の電気化学デバイス901に比べて、カソード908に移動した水素含有ガスの水分の含有率が大きく、カソード908の水素イオン輸送経路が十分確保され、カソード908の水素イオン輸送抵抗が小さい。
一方、下流側の電気化学デバイス901では、カソード908に移動した水素含有ガスの水分の含有率が小さく、カソード908の水素イオン輸送経路が少ないため、カソード908の水素イオン輸送抵抗が大きい。
これにより、下流側の電気化学デバイス901の水素純化効率が、下流側の電気化学デバイス901のカソード908の水素イオン輸送抵抗が小さい場合と比べて、低くなり、水素生成システム900の水素純化効率が低くなるという課題を有していた。
ここで、水素純化効率とは、電気化学デバイス901に投入する電気エネルギーに対する生成する水素のエネルギーの割合である。
本発明は、従来の課題を解決するもので、複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向(水素含有ガスの水素の純度が高まる方向)に直列に接続された水素生成システムにおいて、下流側の電気化学デバイスの水素純化効率を高くすることで、水素純化効率の高い水素生成システムを提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、発明者らは鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見い出
した。
つまり、電気化学デバイスのカソード触媒層とカソード側セパレータとの間に位置するカソードガス拡散層の撥水性が高いと、カソード触媒層の液水が、カソードガス拡散層へ移動し難くなり、カソード触媒層の液水保持量が多くなる。カソード触媒層の液水保持量が多くなると、カソード触媒層の水素イオン輸送経路が多くなり、カソード触媒層の水素イオン輸送抵抗が小さくなる。
この原理に基づくと、下流側の電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性を、上流側の電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性よりも高くすることで、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が小さくなる。
このことから、下流側の電気化学デバイスのカソードが水分の含水率の小さい水素含有ガスに曝されても、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が大きくならない。よって、下流側の電気化学デバイスの水素純化効率が低くなることが抑制されて、水素生成システムの水素純化効率が低くなることが改善される。
ここで、撥水性とは、水をはじく性質であり、固体表面が液体と気体と接触しているときに、液体面と固体面との接触角が大きい性質をいう。
本発明の水素生成システムは、電解質膜と該電解質膜を挟んで一方の面に配置されるアノードと他方の面に配置されるカソードとで構成される電解質膜-電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給し、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すこと
で、カソードにおいて水素を生成する複数の電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、複数の電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、を備えた水素生成システムにおいて、アノードは電解質膜側に配置されるアノード触媒層と該アノード触媒層の電解質膜側とは反対側に配置されるアノードガス拡散層とで構成され、カソードは電解質膜側に配置されるカソード触媒層と該カソード触媒層の電解質膜側とは反対側に配置されるカソードガス拡散層とで構成され、複数の電気化学デバイスは、水素含有ガスの供給方向の上流側の電気化学デバイスのカソードから排出された水素含有ガスが、水素含有ガスの供給方向の下流側の電気化学デバイスのアノードに供給されるように、直列に接続されており、ガス供給手段は、複数の電気化学デバイスの内の水素含有ガスの供給方向の最上流の電気化学デバイスのアノードに水素含有ガスを供給する、水素生成システムであって、電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性を、水素含有ガスの供給方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、漸次高くした水素生成システムである。
これにより、上流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗に比べて、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が小さくなることから、下流側の電気化学デバイスのカソードが水分の含水率の小さい水素含有ガスに曝されても、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が大きくならない。
よって、下流側の電気化学デバイスの水素純化効率が低いことが改善され、水素生成システムの水素純化効率が低いことが改善される。
本発明の水素生成システムは、直列に接続した複数の電気化学デバイスにおいて、下流側の電気化学デバイスのカソード触媒層が、水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、水素純化効率の高い水素生成システムにできる。また、これにより、水素生成システムに用いる電気エネルギーが小さいため、省エネ性の高い水素生成システムを提供でき
る。
本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第1電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第2電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第3電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態2における水素生成システムに用いる第1電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態2における水素生成システムに用いる第2電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態2における水素生成システムに用いる第3電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態2における水素生成システムの概略構成図 従来の水素生成システムの概略構成図
第1の発明は、電解質膜と電解質膜を挟んで一方の面に配置されるアノードと他方の面に配置されるカソードとで構成される電解質膜-電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給し、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する複数の電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、複数の電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、を備えた水素生成システムにおいて、アノードは電解質膜側に配置されるアノード触媒層とアノード触媒層の電解質膜側とは反対側に配置されるアノードガス拡散層とで構成され、カソードは電解質膜側に配置されるカソード触媒層とカソード触媒層の電解質膜側とは反対側に配置されるカソードガス拡散層とで構成され、複数の電気化学デバイスは、水素含有ガスの供給方向の上流側の電気化学デバイスのカソードから排出された水素含有ガスが、水素含有ガスの供給方向の下流側の電気化学デバイスのアノードに供給されるように、直列に接続されており、ガス供給手段は、複数の電気化学デバイスの内の水素含有ガスの供給方向の最上流の電気化学デバイスのアノードに水素含有ガスを供給する、水素生成システムであって、電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性は、水素含有ガスの供給方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、漸次高くなることを特徴とする水素生成システムである。
これにより、上流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗に比べて、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が小さくなる。
このことから、下流側の電気化学デバイスのカソードが水分の含水率の小さい水素含有ガスに曝されても、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が大きくならない。よって、下流側の電気化学デバイスの水素純化効率が低いことが改善されるため、水素純化効率の高い水素生成システムを提供することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、カソードガス拡散層に撥水材を備え、電気化学デバイスのカソードガス拡散層の単位体積あたりの撥水材含有量は、水素含有ガスの供給方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、漸次多くなくなることを特徴とする記載の水素生成システムである。
これにより、上流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗に比べて、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が小さくなる。
このことから、下流側の電気化学デバイスのカソードが水分の含水率の小さい水素含有ガスに曝されても、下流側の電気化学デバイスのカソードの水素イオン輸送抵抗が大きくならない。よって、下流側の電気化学デバイスの水素純化効率が低いことが改善されるため、水素純化効率の高い水素生成システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、電気化学デバイスのカソード触媒層の水素イオン輸送抵抗は、水素生成システムの使用環境下における電気化学デバイスのカソード触媒層の水素イオン輸送抵抗を電気化学的に測定して求める。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第1電気化学デバイスの概略構成図である。図2は、本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第2電気化学デバイスの概略構成図である。図3は、本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第3電気化学デバイスの概略構成図である。図4は、本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る第1電気化学デバイス、第2電気化学デバイス、第3電気化学デバイスおよび水素生成システムについて、その構成要素の材料、構造を、図1~図4を参照しながら具体的に説明する。
なお、図4に示す本実施の形態水素生成システムの構成要素において、図1~図3に示す第1電気化学デバイス、第2電気化学デバイス、第3電気化学デバイスと同一の構成要素については、同一の符号を付して、重複する説明は省略する場合もある。
図1に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる第1電気化学デバイス100は、電解質膜104と電解質膜104の一方の主面に配置されたアノード105と電解質膜104の他方の主面に配置されたカソード106とを備え、電解質膜104をアノード105とカソード106とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体107を、アノード側セパレータ108とカソード側セパレータ109によって挟持して構成されている。
ここで、電解質膜104には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード105は、電解質膜104側に(電解質膜104の一方の主面に)配置されるアノード触媒層111と、アノード触媒層111の電解質膜104側とは反対側に(アノード触媒層111における電解質膜104と対向する面とは反対側の面に)配置されるアノードガス拡散層110とで構成されている。
また、カソード106は、電解質膜104側に(電解質膜104の他方の主面に)配置されるカソード触媒層112と、カソード触媒層112の電解質膜104側とは反対側に(カソード触媒層112における電解質膜104と対向する面とは反対側の面に)配置されるカソードガス拡散層113とで構成されている。
アノード触媒層111とカソード触媒層112には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜104の主面に塗布形成したものを用いる。
アノードガス拡散層110とカソードガス拡散層113には、炭素繊維からなる多孔質なフェルトを用いる。ここで、カソードガス拡散層113は、撥水材を含侵させて撥水処理し、カソードガス拡散層113と液水面との接触角が95°の撥水性を有するものを用いる。
アノード側セパレータ108とカソード側セパレータ109は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ108には、水素含有ガスをアノード105に供給するためのアノード側入口101と、電解質膜104をカソード106側に透過せずにアノード105に残った水素含有ガスをアノード105から排出するためのアノード側出口102と、アノード側セパレータ108におけるアノード105(アノードガス拡散層110)と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口101に連通し下流端がアノード側出口102に連通するアノード流路108aとが、設けられている。
一方、カソード側セパレータ109には、カソード106において生成する水素を排出するためのカソード側出口103と、カソード側セパレータ109におけるカソード106(カソードガス拡散層113)と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口103に連通するカソード流路109aとが、設けられている。
また、図2に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる第2電気化学デバイス200は、電解質膜204と電解質膜204の一方の主面に配置されたアノード205と電解質膜204の他方の主面に配置されたカソード206とを備え、電解質膜204をアノード205とカソード206とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体207を、アノード側セパレータ208とカソード側セパレータ209によって挟持して構成されている。
ここで、電解質膜204には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード205は、電解質膜204側に(電解質膜204の一方の主面に)配置されるアノード触媒層211と、アノード触媒層211の電解質膜204側とは反対側に(アノード触媒層211における電解質膜204と対向する面とは反対側の面に)配置されるアノードガス拡散層210とで構成されている。
また、カソード206は、電解質膜204側に(電解質膜204の他方の主面に)配置されるカソード触媒層212と、カソード触媒層212の電解質膜204側とは反対側に(カソード触媒層212における電解質膜204と対向する面とは反対側の面に)配置されるカソードガス拡散層213とで構成されている。
アノード触媒層211とカソード触媒層212には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜204の主面に塗布形成したものを用いる。
アノードガス拡散層210とカソードガス拡散層213には、炭素繊維からなる多孔質なフェルトを用いる。ここで、カソードガス拡散層213は、撥水材を含侵させて撥水処理し、カソードガス拡散層213と液水面との接触角が110°の撥水性を有するものを用いる。
アノード側セパレータ208とカソード側セパレータ209は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ208には、水素含有ガスをアノード205に供給するためのアノード側入口201と、電解質膜204をカソード206側に透過せずにアノード205に残った水素含有ガスをアノード205から排出するためのアノード側出口202と、アノード側セパレータ208におけるアノード205(アノードガス拡散層210)と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口201に連通し下流端がアノード側出口202に連通するアノード流路208aとが、設けられている。
一方、カソード側セパレータ209には、カソード206において生成する水素を排出するためのカソード側出口203と、カソード側セパレータ209におけるカソード206(カソードガス拡散層213)と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口203に連通するカソード流路209aとが、設けられている。
また、図3に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる第3電気化学デバイス300は、電解質膜304と電解質膜304の一方の主面に配置されたアノード305と電解質膜304の他方の主面に配置されたカソード306とを備え、電解質膜304をアノード305とカソード306とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体307を、アノード側セパレータ308とカソード側セパレータ309によって挟持して構成されている。
ここで、電解質膜304には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード305は、電解質膜304側に(電解質膜304の一方の主面に)配置されるアノード触媒層311と、アノード触媒層311の電解質膜304側とは反対側に(アノード触媒層311における電解質膜304と対向する面とは反対側の面に)配置されるアノードガス拡散層310とで構成されている。
また、カソード306は、電解質膜304側に(電解質膜304の他方の主面に)配置されるカソード触媒層312と、カソード触媒層312の電解質膜304側とは反対側に(カソード触媒層312における電解質膜304と対向する面とは反対側の面に)配置されるカソードガス拡散層313とで構成されている。
アノード触媒層311とカソード触媒層312には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜304の主面に塗布形成したものを用いる。
アノードガス拡散層310とカソードガス拡散層313には、炭素繊維からなる多孔質なフェルトを用いる。ここで、カソードガス拡散層313は、撥水材を含侵させて撥水処理し、カソードガス拡散層313と液水面との接触角が125°の撥水性を有するものを用いる。
アノード側セパレータ308とカソード側セパレータ309は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ308には、水素含有ガスをアノード305に供給するためのアノード側入口301と、電解質膜304をカソード306側に透過せずにアノード305に残った水素含有ガスをアノード305から排出するためのアノード側出口302と、ア
ノード側セパレータ308におけるアノード305(アノードガス拡散層310)と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口301に連通し下流端がアノード側出口302に連通するアノード流路308aとが、設けられている。
一方、カソード側セパレータ309には、カソード306において生成する水素を排出するためのカソード側出口303と、カソード側セパレータ309におけるカソード306(カソードガス拡散層313)と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口303に連通するカソード流路309aとが、設けられている。
また、図4に示すように、本実施の形態の水素生成システム400は、第1電気化学デバイス100と、第2電気化学デバイス200と、第3電気化学デバイス300と、第1電気化学デバイス100のアノード側入口101に加湿された水素含有ガスを供給するガス供給手段402と、第1電気化学デバイス100に電流を流す電源115と、第2電気化学デバイス200に電流を流す電源215と、第3電気化学デバイス300に電流を流す電源315と、第1電気化学デバイス100の温度を調節するための温度調節器114と、第2電気化学デバイス200の温度を調節するための温度調節器214と、第3電気化学デバイス300の温度を調節するための温度調節器314と、制御器403と、を備えた構成となっている。
ガス供給手段402は、制御器403に制御されて、都市ガスから改質反応を利用して加湿された水素と二酸化炭素とからなる水素含有ガスを生成し供給する燃料改質器で構成される。また、ガス供給手段402は第1電気化学デバイス100のアノード側セパレータ108のアノード側入口101に接続されている。
第1電気化学デバイス100のアノード側セパレータ108には、ガス供給手段402からアノード側入口101に供給された水素含有ガスのうちで、電解質膜104をカソード106側に透過せずにアノード105に残った(カソード106での水素の生成に利用されなかった)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口102が設けられている。
また、第1電気化学デバイス100のカソード側セパレータ109のカソード側出口103は、接続流路401aによって下流側の第2電気化学デバイス200のアノード側セパレータ208のアノード側入口201と接続されている。
第2電気化学デバイス200のアノード側セパレータ208には、第1電気化学デバイス100のカソード側出口103から接続流路401aを介してアノード側入口201に供給された水素含有ガスのうちで、電解質膜204をカソード206側に透過せずにアノード205に残った(カソード206での水素の生成に利用されなかった)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口202が設けられている。
また、第2電気化学デバイス200のカソード側セパレータ209のカソード側出口203は、接続流路401bによって下流側の第3電気化学デバイス300のアノード側セパレータ308のアノード側入口301と接続されている。
第3電気化学デバイス300のアノード側セパレータ308には、第2電気化学デバイス200のカソード側出口203から接続流路401bを介してアノード側入口301に供給された水素含有ガスのうちで、電解質膜304をカソード306側に透過せずにアノード305に残った(カソード306での水素の生成に利用されなかった)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口302が設けられている。
そして、第3電気化学デバイス300のカソード側セパレータ309に設けられたカソ
ード側出口303は、カソード306で生成された水素を排出する。
電源115は直流電源であり、電源115の正極が第1電気化学デバイス100のアノード105に電気的に接続され、電源115の負極が第1電気化学デバイス100のカソード106に電気的に接続されている。
そして、電源115は、アノード105とカソード106との間に、アノード105(アノード触媒層111)において、水素含有ガスに含まれる水素を水素イオンと電子とに解離させる酸化反応が起こるとともに、カソード106(カソード触媒層112)において、アノード105から電源115を経由してカソード106に移動した電子と電解質膜104を透過した水素イオンとが結合して水素を生成する還元反応が起こるように、第1電気化学デバイス100のアノード105から電解質膜104を介してカソード106へ流れる電流を流す。
電源215は直流電源であり、電源215の正極が第2電気化学デバイス200のアノード205に電気的に接続され、電源215の負極が第2電気化学デバイス200のカソード206に電気的に接続されている。
そして、電源215は、アノード205とカソード206との間に、アノード205(アノード触媒層211)において、水素含有ガスに含まれる水素を水素イオンと電子とに解離させる酸化反応が起こるとともに、カソード206(カソード触媒層212)において、アノード205から電源215を経由してカソード206に移動した電子と電解質膜204を透過した水素イオンとが結合して水素を生成する還元反応が起こるように、第2電気化学デバイス200のアノード205から電解質膜204を介してカソード206へ流れる電流を流す。
電源315は直流電源であり、電源315の正極が第3電気化学デバイス300のアノード305に電気的に接続され、電源315の負極が第3電気化学デバイス300のカソード306に電気的に接続されている。
そして、電源315は、アノード305とカソード306との間に、アノード305(アノード触媒層311)において、水素含有ガスに含まれる水素を水素イオンと電子とに解離させる酸化反応が起こるとともに、カソード306(カソード触媒層312)において、アノード305から電源315を経由してカソード306に移動した電子と電解質膜304を透過した水素イオンとが結合して水素を生成する還元反応が起こるように、第3電気化学デバイス300のアノード305から電解質膜304を介してカソード306へ流れる電流を流す。
電源115,215,315により、アノード105,205,305とカソード106,206,306との間に、所定方向の電流が流れ、アノード105,205,305に水素含有ガスが供給された場合に、水素含有ガスに含まれる水素が、アノード105,205,305において、水素イオンと電子に解離し、その電子が、アノード105,205,305から電源115,215,315を介してカソード106,206,306に流れ、水素イオンが電解質膜104,204,304を透過し、電解質膜104,204,304を透過した水素イオンが、カソード106,206,306において電子と結びついて水素になる。
また、第1電気化学デバイス100の温度を調節するための温度調節器114と、第2電気化学デバイス200の温度を調節するための温度調節器214と、第3電気化学デバイス300の温度を調節するための温度調節器314には、制御器403によって制御さ
れて、設定された温度を一定に保つための熱交換器を用いる。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る水素生成システム400について、以下、その動作、作用を、図4を参照しながら具体的に説明する。
まず、ガス供給手段402から、二酸化炭素の含有比率が30%で水素の含有比率が70%の加湿された水素含有ガスを、最上流の第1電気化学デバイス100のアノード側入口101を介してアノード105に供給する。
制御器403は、第1電気化学デバイス100の温度が70℃となるように温度調節器114を制御し、電源115により第1電気化学デバイス100のアノード105から電解質膜104を介してカソード106へ電流を流す。
これにより、第1電気化学デバイス100において電気化学反応が進行し、第1電気化学デバイス100のカソード106において水素含有ガスから水素を生成する。
ここで、第1電気化学デバイス100の電解質膜104は、わずかではあるが、二酸化炭素を透過するため、第1電気化学デバイス100のカソード側出口103からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度が98%の水素含有ガスが排出される。
また、第1電気化学デバイス100のアノード105に供給された水素含有ガスに含まれる水分は、電解質膜104によりカソード106への移動が妨げられる。
そのため、第1電気化学デバイス100のアノード105からカソード106に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、アノード105における水素含有ガスの水分の含有率より小さくなる。
本実施の形態に用いた第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム400の使用環境下において電気化学的に測定すると、40mΩ・cmであった。
次に、第1電気化学デバイス100のカソード側出口103から排出された水素含有ガスを、70℃に加温された接続流路401aを介して、さらに下流側の第2電気化学デバイス200のアノード側入口201に供給する。
制御器403は、第2電気化学デバイス200の温度が70℃となるように温度調節器214を制御し、電源215により第2電気化学デバイス200のアノード205から電解質膜204を介してカソード206へ電流を流す。
これにより、第2電気化学デバイス200において電気化学反応が進行し、第2電気化学デバイス200のカソード206において水素含有ガスから水素を生成する。
ここで、第2電気化学デバイス200の電解質膜204は、わずかではあるが、二酸化炭素を透過するため、第2電気化学デバイス200のカソード側出口203からは水素純度が99%の水素含有ガスが排出される。
また、第2電気化学デバイス200のアノード205に供給された水素含有ガスに含まれる水分は、電解質膜204によりカソード206への移動が妨げられる。
そのため、第2電気化学デバイス200のアノード205からカソード206に移動し
た水素含有ガスの水分の含有率は、アノード205における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
そのために、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
本実施の形態では、第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213の撥水性は、第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性に比べて高い。
このため、第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112の液水がカソードガス拡散層113に移動する場合と、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の液水がカソードガス拡散層213に移動する場合とを比較すると、第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112の液水は、比較的、カソードガス拡散層113に移動し易いのに対して、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の液水は、比較的、カソードガス拡散層213に移動し難い。
また、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の液水は、カソードガス拡散層213の撥水性がカソードガス拡散層113の撥水性と同じ場合に比べて、カソードガス拡散層213に移動し難くなる。
このことから、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212が、水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の液水保持量が、第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213の撥水性が第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性と同じ場合と比べて、多くなる。
このために、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の水素イオン輸送経路が、多くなる。よって、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212が水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の水素イオン輸送抵抗が大きくならない。
本実施の形態に用いた第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム400の使用環境下において電気化学的に測定すると、46mΩ・cmであった。
なお、第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213に、第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113を用いた場合の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム400の使用環境下において、電気化学的に測定すると、70mΩ・cmであった。
このことから、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の水素イオン輸送抵抗が、第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213の撥水性が第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性と同じ場合と比べて小さくなる。よって、第2電気化学デバイス200の水素純化効率が小さくなり、水素生成システム400の水素純化効率が改善される。
次に、第2電気化学デバイス200のカソード側出口203から排出された水素含有ガスを、70℃に加温された接続流路401bを介して、さらに下流側の第3電気化学デバイス300のアノード側入口301に供給する。
制御器403は、第3電気化学デバイス300の温度が70℃となるように温度調節器314を制御し、電源315により第3電気化学デバイス300のアノード305から電解質膜304を介してカソード306へ電流を流す。
これにより、第3電気化学デバイス300において電気化学反応が進行し、第3電気化学デバイス300のカソード306において水素含有ガスから水素を生成する。
ここで、第3電気化学デバイス300の電解質膜304は、わずかではあるが、二酸化炭素を透過するが、第2電気化学デバイス200から第3電気化学デバイス300のアノード305に供給される水素含有ガスの水素の純度は99%であるため、第3電気化学デバイス300のカソード側出口303からは水素純度が99.97%の高純度の水素含有ガスが得られる。
また、第3電気化学デバイス300のアノード305に供給された水素含有ガスに含まれる水分は、電解質膜304によりカソード306への移動が妨げられる。
そのため、第3電気化学デバイス300のアノード305からカソード306に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、アノード305における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
そのために、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112および第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
本実施の形態では、第3電気化学デバイス300のカソードガス拡散層213の撥水性は、第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性および第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213の撥水性に比べて高い。
このため、第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112の液水がカソードガス拡散層113に移動する場合と、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の液水がカソードガス拡散層313に移動する場合とを比較すると、第1電気化学デバイス100のカソード触媒層112の液水は、比較的、カソードガス拡散層113に移動し易いのに対して、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の液水は、比較的、カソードガス拡散層313に移動し難い。
同様に、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の液水がカソードガス拡散層213に移動する場合と、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の液水がカソードガス拡散層313に移動する場合とを比較すると、第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212の液水は、比較的、カソードガス拡散層213に移動し易いのに対して、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の液水は、比較的、カソードガス拡散層313に移動し難い。
また、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の液水は、カソードガス拡散層313の撥水性がカソードガス拡散層113の撥水性およびカソードガス拡散層213の撥水性と同じ場合に比べて、カソードガス拡散層313に移動し難くなる。
このことから、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312が、水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層31
2の液水保持量が、第3電気化学デバイス300のカソードガス拡散層313の撥水性が第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性および第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213の撥水性と同じ場合と比べて、多くなる。
このために、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の水素イオン輸送経路が、多くなる。よって、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312が水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の水素イオン輸送抵抗が大きくならない。
本実施の形態に用いた第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム400の使用環境下において電気化学的に測定すると、65mΩ・cmであった。
なお、第3電気化学デバイス300のカソードガス拡散層313に、第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113を用いた場合の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム400の使用環境下において、電気化学的に測定すると、100mΩ・cmであった。
また、第3電気化学デバイス300のカソードガス拡散層313に、第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213を用いた場合の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム400の使用環境下において、電気化学的に測定すると、83mΩ・cmであった。
このことから、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の水素イオン輸送抵抗が、第3電気化学デバイス300のカソードガス拡散層313の撥水性が第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性および第2電気化学デバイス200のカソードガス拡散層213の撥水性と同じ場合と比べて小さくなる。よって、第3電気化学デバイス300の水素純化効率が小さくなり、水素生成システム400の水素純化効率が改善される。
以上のように、本実施の形態においては、第1電気化学デバイス100と、第2電気化学デバイス200と、第3電気化学デバイス300とを直列に接続して水素生成システム400を構成し、最上流の第1電気化学デバイス100から順に、下流側の第2電気化学デバイス200、第3電気化学デバイス300に向うにしたがって、カソードガス拡散層113、カソードガス拡散層213、カソードガス拡散層313の撥水性を漸次高くし、カソード触媒層112、カソード触媒層212、カソード触媒層312の液水保持量を漸次多くして、水素イオン輸送抵抗を小さくすることで、下流側の第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312が水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、カソードガス拡散層213、カソードガス拡散層313の撥水性が上流側の第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の撥水性と同一の場合に比べて、下流側の第2電気化学デバイス200のカソード触媒層212、第3電気化学デバイス300のカソード触媒層312の水素イオン輸送抵抗が小さくなり、水素純化効率の高い水素生成システム400にできる。
なお、本実施の形態では、電解質膜104,204,304として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いたが、電解質膜104,204,304としては、フッ素を含む高分子を骨格とし、カルボキシル基、リン酸基などの官能基を有し水素イオンを含むフッ素系の樹脂を用いてもよい。
また、電解質膜104,204,304として、スルホン化ポリフェニレン、スルホン
化ポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリエーテルエーテルケトンなどを骨格とし、水素イオンを含む水素イオン伝導性の炭化水素系の樹脂を用いてもよい。
またさらには、電解質膜104,204,304は他の成分を含んでもよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレンやパーフルオロアルキルエーテル等の繊維、織布、不織布、多孔体等により補強されている電解質膜であってもよい。
なお、本実施の形態では、水素含有ガスが流れる方向(水素含有ガスの水素の純度が高まる方向)に直列に接続する電気化学デバイスの数を3台としたが、この台数はあくまで一例であって、2台以上の別の台数であってもよい。
なお、本実施の形態では、カソードガス拡散層の撥水性を制御する物性値は、カソードガス拡散層と液水面との接触角、または単位体積当たりの撥水材含有量としているが、カソードガス拡散層の撥水性を制御する物性値は、気孔径、表面粗さなどであってもよい。これら物性値に基づき、水素含有ガスが流れる方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性が順に高くなるように、各電気化学デバイスに用いるカソードガス拡散層の撥水性を選択してよい。
なお、本実施の形態では、水素含有ガスの組成を、二酸化炭素、水素としているが、水素を含有していれば、これに限らない。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における水素生成システムに用いる第1電気化学デバイスの概略構成図である。図6は、本発明の実施の形態2における水素生成システムに用いる第2電気化学デバイスの概略構成図である。図7は、本発明の実施の形態2における水素生成システムに用いる第3電気化学デバイスの概略構成図である。図8は、本発明の実施の形態2における水素生成システムの概略構成図である。
以下、本実施の形態に係る第1電気化学デバイス、第2電気化学デバイス、第3電気化学デバイスおよび水素生成システムについて、その構成要素の材料、構造を図5~図8を参照しながら具体的に説明する。
なお、図8において、図5~図7と同一の構成要素については同一の符号を付すこととして、詳細な説明は省略する場合もある。
図5に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる第1電気化学デバイス500は、電解質膜504と電解質膜504の一方の主面に配置されたアノード505と電解質膜504の他方の主面に配置されたカソード506とを備え、電解質膜504をアノード505とカソード506とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体507を、アノード側セパレータ508とカソード側セパレータ509によって挟持して構成されている。
ここで、電解質膜504には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード505は、電解質膜504側に(電解質膜504の一方の主面に)配置されるアノード触媒層511と、アノード触媒層511の電解質膜504側とは反対側に(アノード触媒層511における電解質膜504と対向する面とは反対側の面に)配置されるアノードガス拡散層510とで構成されている。
また、カソード506は、電解質膜504側に(電解質膜504の他方の主面に)配置
されるカソード触媒層512と、カソード触媒層512の電解質膜504側とは反対側に(カソード触媒層512における電解質膜504と対向する面とは反対側の面に)配置されるカソードガス拡散層513とで構成されている。
アノード触媒層511とカソード触媒層512には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜504の主面に塗布形成したものを用いる。
アノードガス拡散層510とカソードガス拡散層513には、炭素繊維からなる多孔質なフェルトを用いる。ここで、カソードガス拡散層513は、撥水材を含侵させて撥水処理し、単位体積当たりの撥水材含有率が10%であるものを用いる。
アノード側セパレータ508とカソード側セパレータ509は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ508には、水素含有ガスをアノード505に供給するためのアノード側入口501と、電解質膜504をカソード506側に透過せずにアノード505に残った水素含有ガスをアノード505から排出するためのアノード側出口502と、アノード側セパレータ508におけるアノード505(アノードガス拡散層510)と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口501に連通し下流端がアノード側出口502に連通するアノード流路508aとが、設けられている。
一方、カソード側セパレータ509には、カソード506において生成する水素を排出するためのカソード側出口503と、カソード側セパレータ509におけるカソード506(カソードガス拡散層513)と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口503に連通するカソード流路509aとが、設けられている。
また、図6に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる第2電気化学デバイス600は、電解質膜604と電解質膜604の一方の主面に配置されたアノード605と電解質膜604の他方の主面に配置されたカソード606とを備え、電解質膜604をアノード605とカソード606とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体607を、アノード側セパレータ608とカソード側セパレータ609によって挟持して構成されている。
ここで、電解質膜604には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード605は、電解質膜604側に(電解質膜604の一方の主面に)配置されるアノード触媒層611と、アノード触媒層611の電解質膜604側とは反対側に(アノード触媒層611における電解質膜604と対向する面とは反対側の面に)配置されるアノードガス拡散層610とで構成されている。
また、カソード606は、電解質膜604側に(電解質膜604の他方の主面に)配置されるカソード触媒層612と、カソード触媒層612の電解質膜604側とは反対側に(カソード触媒層612における電解質膜604と対向する面とは反対側の面に)配置されるカソードガス拡散層613とで構成されている。
アノード触媒層611とカソード触媒層612には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜604の主面に塗布形成したものを用いる。
アノードガス拡散層610とカソードガス拡散層613には、炭素繊維からなる多孔質なフェルトを用いる。ここで、カソードガス拡散層613は、撥水材を含侵させて撥水処理し、単位体積当たりの撥水材含有量が13%であるものを用いる。
アノード側セパレータ608とカソード側セパレータ609は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ608には、水素含有ガスをアノード605に供給するためのアノード側入口601と、電解質膜604をカソード606側に透過せずにアノード605に残った水素含有ガスをアノード605から排出するためのアノード側出口602と、アノード側セパレータ608におけるアノード605(アノードガス拡散層610)と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口601に連通し下流端がアノード側出口602に連通するアノード流路608aが設けられている。
一方、カソード側セパレータ609には、カソード606において生成する水素を排出するためのカソード側出口603と、カソード側セパレータ609におけるカソード606(カソードガス拡散層613)と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口603に連通するカソード流路609aが設けられている。
また、図7に示すように、本実施の形態の水素生成システムに用いる第3電気化学デバイス700は、電解質膜704と電解質膜704の一方の主面に配置されたアノード705と電解質膜704の他方の主面に配置されたカソード706とを備え、電解質膜704をアノード705とカソード706とで挟んだ構成の電解質膜-電極接合体707を、アノード側セパレータ708とカソード側セパレータ709によって挟持して構成されている。
ここで、電解質膜704には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード705は、電解質膜704側に(電解質膜704の一方の主面に)配置されるアノード触媒層711と、アノード触媒層711の電解質膜704側とは反対側に(アノード触媒層711における電解質膜704と対向する面とは反対側の面に)配置されるアノードガス拡散層710とで構成されている。
また、カソード706は、電解質膜704側に(電解質膜704の他方の主面に)配置されるカソード触媒層712と、カソード触媒層712の電解質膜704側とは反対側に(カソード触媒層712における電解質膜704と対向する面とは反対側の面に)配置されるカソードガス拡散層713とで構成されている。
アノード触媒層711とカソード触媒層712には、白金を担持したカーボン粒子を、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質水溶液に分散させて、電解質膜704の主面に塗布形成したものを用いる。
アノードガス拡散層710とカソードガス拡散層713には、炭素繊維からなる多孔質なフェルトを用いる。ここで、カソードガス拡散層713は、撥水材を含侵させて撥水処理し、単位体積当たりの撥水材含有量が17%であるものを用いる。
アノード側セパレータ708とカソード側セパレータ709は、ガス透過性のない導電性部材である圧縮カーボンによって構成されている。
アノード側セパレータ708には、水素含有ガスをアノード705に供給するためのアノード側入口701と、電解質膜704をカソード706側に透過せずにアノード705に残った水素含有ガスをアノード705から排出するためのアノード側出口702と、アノード側セパレータ708におけるアノード705(アノードガス拡散層710)と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口701に連通し下流端がアノード側出口702に連通するアノード流路708aが設けられている。
一方、カソード側セパレータ709には、カソード706において生成する水素を排出するためのカソード側出口703と、カソード側セパレータ709におけるカソード706(カソードガス拡散層713)と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口703に連通するカソード流路709aが設けられている。
また、図8に示すように、本実施の形態の水素生成システム800は、第1電気化学デバイス500と、第2電気化学デバイス600と、第3電気化学デバイス700と、第1電気化学デバイス500のアノード側入口501に加湿された水素含有ガスを供給するガス供給手段802と、第1電気化学デバイス500に電流を流す電源515と、第2電気化学デバイス600に電流を流す電源615と、第3電気化学デバイス700に電流を流す電源715と、第1電気化学デバイス500の温度を調節するための温度調節器514と、第2電気化学デバイス600の温度を調節するための温度調節器614と、第3電気化学デバイス700の温度を調節するための温度調節器714と、制御器803と、を備えた構成となっている。
ガス供給手段802は、制御器803に制御されて、都市ガスから改質反応を利用して加湿された水素と二酸化炭素とからなる水素含有ガスを生成し供給する燃料改質器で構成される。また、ガス供給手段802は第1電気化学デバイス500のアノード側セパレータ508のアノード側入口501に接続されている。
第1電気化学デバイス500のアノード側セパレータ508には、ガス供給手段802からアノード側入口501に供給された水素含有ガスのうちで、電解質膜504をカソード506側に透過せずにアノード505に残った(カソード506での水素の生成に利用されなかった)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口502が設けられている。
また、第1電気化学デバイス500のカソード側セパレータ509のカソード側出口503は、接続流路801aによって下流側の第2電気化学デバイス600のアノード側セパレータ608のアノード側入口601と接続されている。
第2電気化学デバイス600のアノード側セパレータ608には、第1電気化学デバイス500のカソード側出口503から接続流路801aを介してアノード側入口601に供給された水素含有ガスのうちで、電解質膜604をカソード606側に透過せずにアノード605に残った(カソード606での水素の生成に利用されなかった)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口602が設けられている。
また、第2電気化学デバイス600のカソード側セパレータ609のカソード側出口603は、接続流路801bによって下流側の第3電気化学デバイス700のアノード側セパレータ708のアノード側入口701と接続されている。
第3電気化学デバイス700のアノード側セパレータ708には、第2電気化学デバイス600のカソード側出口603から接続流路801bを介してアノード側入口701に供給された水素含有ガスのうちで、電解質膜704をカソード706側に透過せずにアノ
ード705に残った(カソード706での水素の生成に利用されなかった)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口702が設けられている。
そして、第3電気化学デバイス700のカソード側セパレータ709に設けられたカソード側出口703は、カソード706で生成された水素を排出する。
電源515は直流電源であり、電源515の正極が第1電気化学デバイス500のアノード505に電気的に接続され、電源515の負極が第1電気化学デバイス500のカソード506に電気的に接続されている。
そして、電源515は、アノード505とカソード506との間に、アノード505(アノード触媒層511)において、水素含有ガスに含まれる水素を水素イオンと電子とに解離させる酸化反応が起こるとともに、カソード506(カソード触媒層512)において、アノード505から電源515を経由してカソード506に移動した電子と電解質膜504を透過した水素イオンとが結合して水素を生成する還元反応が起こるように、第1電気化学デバイス500のアノード505から電解質膜504を介してカソード506へ流れる電流を流す。
電源615は直流電源であり、電源615の正極が第2電気化学デバイス600のアノード605に電気的に接続され、電源615の負極が第2電気化学デバイス600のカソード606に電気的に接続されている。
そして、電源615は、アノード605とカソード606との間に、アノード605(アノード触媒層611)において、水素含有ガスに含まれる水素を水素イオンと電子とに解離させる酸化反応が起こるとともに、カソード606(カソード触媒層612)において、アノード605から電源615を経由してカソード606に移動した電子と電解質膜604を透過した水素イオンとが結合して水素を生成する還元反応が起こるように、第2電気化学デバイス600のアノード605から電解質膜604を介してカソード606へ流れる電流を流す。
電源715は直流電源であり、電源715の正極が第3電気化学デバイス700のアノード705に電気的に接続され、電源715の負極が第3電気化学デバイス700のカソード706に電気的に接続されている。
そして、電源715は、アノード705とカソード706との間に、アノード705(アノード触媒層711)において、水素含有ガスに含まれる水素を水素イオンと電子とに解離させる酸化反応が起こるとともに、カソード706(カソード触媒層712)において、アノード705から電源715を経由してカソード706に移動した電子と電解質膜704を透過した水素イオンとが結合して水素を生成する還元反応が起こるように、第3電気化学デバイス700のアノード705から電解質膜704を介してカソード706へ流れる電流を流す。
電源515,615,715により、アノード505,605,705とカソード506,606,706との間に、所定方向の電流が流れ、アノード505,605,705に水素含有ガスが供給された場合に、水素含有ガスに含まれる水素が、アノード505,605,705において、水素イオンと電子に解離し、その電子が、アノード505,605,705から電源515,615,715を介してカソード506,606,706に流れ、水素イオンが電解質膜504,604,704を透過し、電解質膜504,604,704を透過した水素イオンが、カソード506,606,706において電子と結びついて水素になる。
また、第1電気化学デバイス500の温度を調節するための温度調節器514と、第2電気化学デバイス600の温度を調節するための温度調節器614と、第3電気化学デバイス700の温度を調節するための温度調節器714には、制御器803によって制御されて、設定された温度を一定に保つための熱交換器を用いる。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る水素生成システム800について、以下、その動作、作用を、図8を参照しながら具体的に説明する。
まず、ガス供給手段802から、二酸化炭素の含有比率が30%で水素の含有比率が70%の加湿された水素含有ガスを、最上流の第1電気化学デバイス500のアノード側入口501を介してアノード505に供給する。
制御器803は、第1電気化学デバイス500の温度が70℃となるように温度調節器514を制御し、電源515により第1電気化学デバイス500のアノード505から電解質膜504を介してカソード506へ電流を流す。
これにより、第1電気化学デバイス500において電気化学反応が進行し、第1電気化学デバイス500のカソード506において水素含有ガスから水素を生成する。
ここで、第1電気化学デバイス500の電解質膜504は、わずかではあるが、二酸化炭素を透過するため、第1電気化学デバイス500のカソード側出口503からは水素以外の二酸化炭素が微量含まれた水素純度が98%の水素含有ガスが排出される。
また、第1電気化学デバイス500のアノード505に供給された水素含有ガスに含まれる水分は、電解質膜504によりカソード506への移動が妨げられる。
そのため、第1電気化学デバイス500のアノード505からカソード506に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、アノード505における水素含有ガスの水分の含有率より小さくなる。
本実施の形態に用いた第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム800の使用環境下において電気化学的に測定すると、40mΩ・cmであった。
次に、第1電気化学デバイス500のカソード側出口503から排出された水素含有ガスを、70℃に加温された接続流路801aを介して、さらに下流側の第2電気化学デバイス600のアノード側入口601に供給する。
制御器803は、第2電気化学デバイス600の温度が70℃となるように温度調節器614を制御し、電源615により第2電気化学デバイス600のアノード605から電解質膜604を介してカソード606へ電流を流す。
これにより、第2電気化学デバイス600において電気化学反応が進行し、第2電気化学デバイス600のカソード606において水素含有ガスから水素を生成する。
ここで、第2電気化学デバイス600の電解質膜604は、わずかではあるが、二酸化炭素を透過するため、第2電気化学デバイス600のカソード側出口603からは水素純度が99%の水素含有ガスが排出される。
また、第2電気化学デバイス600のアノード605に供給された水素含有ガスに含まれる水分は、電解質膜604によりカソード606への移動が妨げられる。
そのため、第2電気化学デバイス600のアノード605からカソード606に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、アノード605における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
そのために、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
本実施の形態では、第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量は、第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量に比べて多い。
このため、第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512の液水がカソードガス拡散層513に移動する場合と、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の液水がカソードガス拡散層613に移動する場合とを比較すると、第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512の液水は、比較的、カソードガス拡散層513に移動し易いのに対して、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の液水は、比較的、カソードガス拡散層613に移動し難い。
また、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の液水は、カソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量がカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量と同じ場合に比べて、カソードガス拡散層613に移動し難くなる。
このことから、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612が、水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の液水保持量が、第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量が第1電気化学デバイス100のカソードガス拡散層113の単位体積当たりの撥水材含有量と同じ場合と比べて、多くなる。
このために、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の水素イオン輸送経路が、多くなる。よって、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612が水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の水素イオン輸送抵抗が大きくならない。
本実施の形態に用いた第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム800の使用環境下において電気化学的に測定すると、46mΩ・cmであった。
なお、第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613に、第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513を用いた場合の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム800の使用環境下において、電気化学的に測定すると、70mΩ・cmであった。
このことから、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の水素イオン輸送抵抗が、第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量が第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量と同じ場合と比べて小さくなる。
よって、第2電気化学デバイス200の水素純化効率が、第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量を第1電気化学デバイス500のをカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量と同一にした場合と比べて、小さくなり、水素生成システム800の水素純化効率が改善される。
次に、第2電気化学デバイス600のカソード側出口603から排出された水素含有ガスを、70℃に加温された接続流路801bを介して、さらに下流側の第3電気化学デバイス700のアノード側入口701に供給する。
制御器803は、第3電気化学デバイス700の温度が70℃となるように温度調節器714を制御し、電源715により第3電気化学デバイス700のアノード705から電解質膜704を介してカソード706へ電流を流す。
これにより、第3電気化学デバイス700において電気化学反応が進行し、第3電気化学デバイス700のカソード706において水素含有ガスから水素を生成する。
ここで、第3電気化学デバイス700の電解質膜704は、わずかではあるが、二酸化炭素を透過するが、第2電気化学デバイス600から第3電気化学デバイス700のアノード705に供給される水素含有ガスの水素の純度は99%であるため、第3電気化学デバイス700のカソード側出口703からは水素純度が99.97%の高純度の水素含有ガスが得られる。
また、第3電気化学デバイス700のアノード705に供給された水素含有ガスに含まれる水分は、電解質膜704によりカソード706への移動が妨げられる。
そのため、第3電気化学デバイス700のアノード705からカソード706に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、アノード705における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
そのために、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712に移動した水素含有ガスの水分の含有率は、第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512および第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612における水素含有ガスの水分の含有率に比べて小さくなる。
本実施の形態では、第3電気化学デバイス700のカソードガス拡散層713の単位体積当たりの撥水材含有量は、第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量および第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量に比べて、多い。
このため、第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512の液水がカソードガス拡散層513に移動する場合と、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の液水がカソードガス拡散層713に移動する場合とを比較すると、第1電気化学デバイス500のカソード触媒層512の液水は、比較的、カソードガス拡散層513に移動し易いのに対して、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の液水は、比較的、カソードガス拡散層713に移動し難い。
同様に、第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612の液水がカソードガス拡散層613に移動する場合と、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の液水がカソードガス拡散層713に移動する場合とを比較すると、第2電気化学デバイス6
00のカソード触媒層612の液水は、比較的、カソードガス拡散層613に移動し易いのに対して、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の液水は、比較的、カソードガス拡散層713に移動し難い。
また、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の液水は、カソードガス拡散層713の単位体積当たりの撥水材含有量がカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量およびカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量と同じ場合に比べて、カソードガス拡散層713に移動し難くなる。
このことから、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712が、水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の液水保持量が、第3電気化学デバイス700のカソードガス拡散層713の単位体積当たりの撥水材含有量が第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量および第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量と同じ場合と比べて、多くなる。
このために、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の水素イオン輸送経路が、多くなる。よって、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712が水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の水素イオン輸送抵抗が大きくならない。
本実施の形態に用いた第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム800の使用環境下において電気化学的に測定すると、65mΩ・cmであった。
なお、第3電気化学デバイス700のカソードガス拡散層713に、第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513を用いた場合の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム800の使用環境下において、電気化学的に測定すると、100mΩ・cmであった。
また、第3電気化学デバイス700のカソードガス拡散層713に、第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613を用いた場合の水素イオン輸送抵抗を、水素生成システム800の使用環境下において、電気化学的に測定すると、83mΩ・cmであった。
このことから、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の水素イオン輸送抵抗が、第3電気化学デバイス700のカソードガス拡散層713の単位体積当たりの撥水材含有量が第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513の単位体積当たりの撥水材含有量および第2電気化学デバイス600のカソードガス拡散層613の単位体積当たりの撥水材含有量と同じ場合と比べて小さくなる。よって、第3電気化学デバイス700の水素純化効率が小さくなり、水素生成システム800の水素純化効率が改善される。
以上のように、本実施の形態においては、第1電気化学デバイス500と、第2電気化学デバイス600と、第3電気化学デバイス700とを直列に接続して水素生成システム800を構成し、最上流の第1電気化学デバイス500から順に、下流側の第2電気化学デバイス600、第3電気化学デバイス700に向うにしたがって、カソードガス拡散層513、カソードガス拡散層613、カソードガス拡散層713の単位体積あたりの撥水材含有量を漸次多くし、カソード触媒層512、カソード触媒層612、カソード触媒層712の液水保持量を漸次多くして、水素イオン輸送抵抗を小さくすることで、下流側の
第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712が水分の含有率が小さい水素含有ガスに曝されても、カソードガス拡散層613、カソードガス拡散層713の単位体積あたりの撥水材含有量が上流側の第1電気化学デバイス500のカソードガス拡散層513の単位体積あたりの撥水材含有量と同一の場合に比べて、下流側の第2電気化学デバイス600のカソード触媒層612、第3電気化学デバイス700のカソード触媒層712の水素イオン輸送抵抗が小さくなり、水素純化効率の高い水素生成システム800にできる。
なお、本実施の形態では、電解質膜504,604,704として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いたが、電解質膜504,604,704としては、フッ素を含む高分子を骨格とし、カルボキシル基、リン酸基などの官能基を有し水素イオンを含むフッ素系の樹脂を用いてもよい。
また、電解質膜504,604,704として、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化ポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリエーテルエーテルケトンなどを骨格とし、水素イオンを含む水素イオン伝導性の炭化水素系の樹脂を用いてもよい。
またさらには、電解質膜504,604,704は他の成分を含んでもよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレンやパーフルオロアルキルエーテル等の繊維、織布、不織布、多孔体等により補強されている電解質膜であってもよい。
なお、本実施の形態では、水素含有ガスが流れる方向(水素含有ガスの水素の純度が高まる方向)に直列に接続する電気化学デバイスの数を3台としたが、この台数はあくまで一例であって、2台以上の別の台数であってもよい。
なお、本実施の形態では、カソードガス拡散層の撥水性を制御する物性値は、カソードガス拡散層と液水面との接触角、または単位体積当たりの撥水材含有量としているが、カソードガス拡散層の撥水性を制御する物性値は、気孔径、表面粗さなどであってもよい。これら物性値に基づき、水素含有ガスが流れる方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性が順に高くなるように、各電気化学デバイスに用いるカソードガス拡散層の撥水性を選択してよい。
なお、本実施の形態では、水素含有ガスの組成を、二酸化炭素、水素としているが、水素を含有していれば、これに限らない。
以上のように、本発明にかかる水素生成システムは、水素純化効率を改善できるため、複数の電気化学デバイスを、水素含有ガスが流れる方向(水素含有ガスの水素の純度が高まる方向)に直列に接続して、不純物を含む水素含有ガスから純度の高い水素を製造する水素生成システムに最適である。
100,500 第1電気化学デバイス
101,201,301,501,601,701 アノード側入口
102,202,302,502,602,702 アノード側出口
103,203,303,503,603,703 カソード側出口
104,204,304,504,604,704 電解質膜
105,205,305,505,605,705 アノード
106,206,306,506,606,706 カソード
107,207,307,507,607,707 電解質膜-電極接合体
108,208,308,508,608,708 アノード側セパレータ
108a,208a,308a,508a,608a,708a アノード流路
109,209,309,509,609,709 カソード側セパレータ
109a,209a,309a,509a,609a,709a カソード流路
110,210,310,510,610,710 アノードガス拡散層
111,211,311,511,611,711 アノード触媒層
112,212,312,512,612,712 カソード触媒層
113,213,313,513,613,713 カソードガス拡散層
114,214,314,514,614,714 温度調節器
115,215,315,515,615,715 電源
200,600 第2電気化学デバイス
300,700 第3電気化学デバイス
400,800 水素生成システム
401a,401b,801a,801b 接続流路
402,802 ガス供給手段
403,803 制御器

Claims (2)

  1. 電解質膜と前記電解質膜を挟んで一方の面に配置されるアノードと他方の面に配置されるカソードとで構成される電解質膜-電極接合体を有し、前記アノードに水素含有ガスを供給し、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて水素を生成する複数の電気化学デバイスと、
    前記水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    複数の前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に電流を流すための電源と、を備えた水素生成システムにおいて、
    前記アノードは前記電解質膜側に配置されるアノード触媒層と前記アノード触媒層の電解質膜側とは反対側に配置されるアノードガス拡散層とで構成され、
    前記カソードは前記電解質膜側に配置されるカソード触媒層と前記カソード触媒層の電解質膜側とは反対側に配置されるカソードガス拡散層とで構成され、
    複数の前記電気化学デバイスは、前記水素含有ガスの供給方向の上流側の前記電気化学デバイスの前記カソードから排出された水素含有ガスが、前記水素含有ガスの供給方向の下流側の前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、直列に接続されており、
    前記ガス供給手段は、複数の前記電気化学デバイスの内の前記水素含有ガスの供給方向の最上流の電気化学デバイスの前記アノードに前記水素含有ガスを供給する、水素生成システムであって、
    前記電気化学デバイスのカソードガス拡散層の撥水性は、前記水素含有ガスの供給方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、漸次高くなることを特徴とする水素生成システム。
  2. 前記カソードガス拡散層に撥水材を備え、
    前記電気化学デバイスのカソードガス拡散層の単位体積あたりの撥水材含有量は、前記水素含有ガスの供給方向の上流側から下流側に向かうにしたがって、漸次多くなることを特徴とする請求項1に記載の水素生成システム。
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