JP2020125511A - 水素生成システム - Google Patents

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Norihisa Yoshimoto
規寿 吉本
尾関 正高
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正高 尾関
安本 栄一
Eiichi Yasumoto
栄一 安本
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Abstract

【課題】高耐久性で、水素純化効率の高い水素生成システムを提供すること。【解決手段】水素生成システム50は、1つの第1電気化学デバイス1と2つの第2電気化学デバイス13が、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続されており、最上流の第1電気化学デバイス1の電解質膜−電極接合体10に、耐熱性の高いフッ素系電解質膜5を用い、第1電気化学デバイス1の下流側の2つの第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に、水素の逆透過が少ない炭化水素系電解質膜17に用いることで、電解質膜の熱劣化を抑え、水素の逆透過を抑えることができ、高耐久で水素純化効率の高い。【選択図】図3

Description

本発明は、電気化学デバイスを用いて、ガス供給装置から供給される水素含有ガスから純度の高い水素を生成する水素生成システムに関するものである。
この種の水素生成システムは、水素含有ガスから電気化学反応を利用して、純度の高い水素を生成(精製)するシステムである。
この水素生成システムは、例えば、水素イオン(プロトン)を選択的に輸送(透過)する電解質膜がアノードとカソードとの間に配置された電解質膜−電極接合体を、一対のセパレータによって挟持した電気化学デバイスを備えている。
そして、アノードに加湿された水素含有ガスを供給するとともに、アノードから電解質膜を介してカソードへ電流を流すことで、アノードでは、(化1)に示す水素がプロトン(H)と電子に解離する酸化反応が起こり、カソードでは、(化2)に示すプロトン(H)と電子が結びついて水素が生成する還元反応が起こる。
Figure 2020125511
Figure 2020125511
以上の反応により、電気化学デバイスを備えた水素生成システムは、アノードに供給された水素含有ガスから、電気化学的に水素を分離し、カソードにおいて高純度の水素を生成することができる。
この水素生成システムにより生成された水素は、貯蔵等して利用する。貯蔵の手段としては、高圧で圧縮して貯蔵、低温で液化して貯蔵、金属などに吸蔵・吸着させて貯蔵、または他の物質に変換して貯蔵、気体のまま高圧で貯蔵等がある。
この水素生成システムに供給される水素含有ガスは、例えば、燃料処理器によって、都市ガスやプロパンガスなどの炭化水素系の原料を水蒸気改質や部分酸化改質、またはオートサーマル改質して生成され、水素の他に窒素や二酸化炭素、水分などの不純物を含んでいる。
このような、不純物を含んでいる水素含有ガスから電気化学デバイスを用いて純度の高い水素を得るために、上流側の電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側の電気化学デバイスのアノードに供給されるように、2つの電気化学デバイスを直列に接続することで、水素生成システムから生成される水素の純度を高める構成が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
図4は、非特許文献1に開示された従来の水素生成システムの概略構成図である。
図4に示すように、従来の水素生成システム100は、2つの電気化学デバイス101と、電気化学デバイス101に供給する水素含有ガスを加湿する加湿器109と、2つの電気化学デバイス101に電流を流す電源108と、を備えている。
電気化学デバイス101は、電解質膜105と電解質膜105の一方の主面に配置されたアノード106と電解質膜105の他方の主面に配置されたカソード107とを備え、電解質膜105の両主面をアノード106とカソード107とで挟んだ構成の電解質膜−電極接合体110を、アノード側セパレータ111とカソード側セパレータ112とによって挟持している。
電解質膜105には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜が用いられている。また、アノード106とカソード107とには、白金を担持したカーボン粒子とスルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系のアイオノマーを混合し、電解質膜105に塗布形成したものが用いられている。ここでアイオノマーは、プロトンを輸送する機能を有する。
アノード側セパレータ111は、不純物を含む加湿された水素含有ガスを、アノード106に供給するためのアノード側入口102と、電解質膜105を介してカソード107に透過せずにアノード106に残った水素含有ガスをアノード106から排出するためのアノード側出口103と、アノード側セパレータ111におけるアノード106と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口102に連通し下流端がアノード側出口103に連通するアノード流路と、を備えている。
一方、カソード側セパレータ112は、カソード107において生成した水素(水素含有ガス)を排出するためのカソード側出口104と、カソード側セパレータ112におけるカソード107と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口104に連通するカソード流路と、を備えている。
電源108は、アノード106で、(化1)に示す水素含有ガス中の水素がプロトンと電子に解離する酸化反応が起こり、そのプロトンが電解質膜105をカソード107側に透過し、カソード107で、(化2)に示すプロトンと電子から水素が生成する還元反応が起こるように、アノード106から電解質膜105を経由してカソード107に電流が流れるように、アノード106とカソード107との間に直流電流を流す。
加湿器109の出口と、上流側となる電気化学デバイス101のアノード側入口102とは配管で接続されている。また、上流側となる電気化学デバイス101のカソード側出口104と、下流側となる電気化学デバイス101のアノード側入口102とは配管で接続されている。
電源108の正極と上流側の電気化学デバイス101のアノード106とが電気的に接続され、電源108の負極と下流側の電気化学デバイス101のカソード107とが電気的に接続され、上流側の電気化学デバイス101のカソード107と下流側の電気化学デバイス101のアノード106とが電気的に接続されている。
以上の構成により、従来の水素生成システム100は、上流側の電気化学デバイス101のカソード側出口104から排出される水素含有ガスの水素の純度を、上流側の電気化学デバイス101のアノード側入口101に供給される水素含有ガスAの水素の純度よりも高めた後に、下流側の電気化学デバイス101のカソード側出口104から排出される水素含有ガスの水素の純度を、下流側の電気化学デバイス101のアノード側入口102に供給される水素含有ガスの水素の純度よりも高めている。
H.K.Lee,H.Y.Choi,K.H.Choi,J.H.Park,T.H.Lee,Journal of Power Sources 132(2004)92-98.
しかしながら、従来の構成では、2つの電気化学デバイス101の電解質膜105は両方ともフッ素系電解質膜を用いているため、耐熱性は高いが、電気化学デバイス101のカソード107で生成した水素が、フッ素系電解質膜の空間を介してアノード106へ逆透過する。このためカソード側出口104から排出される水素量が減り、水素純化効率が低くなるという課題を有していた。
ここで逆透過とは、電気化学デバイスのカソードで生成した水素が、電解質膜を介してアノードへ透過する現象である。水素純化効率とは、電気化学デバイスに投入する電気エネルギーに対する、カソード側出口から排出される水素量のエネルギーの割合である。
逆透過が小さいと、電気化学デバイスのカソードで生成した水素の一部が、電解質膜を介してアノードへ透過する量が少なくなり、電気化学デバイスのカソード側出口から排出される水素量が多くなるため、水素純化効率が高くなる。
一方、逆透過が大きいと、カソードで生成した水素の一部がアノードへ透過する量が多くなり、電気化学デバイスのカソード側出口から排出される水素量が減るため、水素純化効率が低下する。
また、両方の電解質膜をフッ素系電解質膜よりも水素が透過し難い炭化水素系電解質膜を用いた場合は、水素のカソードからアノードへの逆透過は少なくなるが、上流の電気化学デバイスの電解質膜に、燃料処理器由来の高温の水素含有ガスが炭化水素系電解質膜に供給されると、炭化水素系電解質膜の耐熱性が低いため、高温で熱劣化されやすいという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、上流の電気化学デバイスの電解質膜の熱劣化を抑制しつつ、下流の電気化学デバイスの水素の逆透過を低減し、水素純化効率の高い水素生成システムを提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の水素生成システムは、水素含有ガスが流れる方向の最上流となる電気化学デバイスの電解質膜にフッ素系電解質膜を用いるとともに、水素含有ガスが流れる方向の最下流となる電気化学デバイスの電解質膜に炭化水素系電解質膜を用いたのである。
これによって、水素含有ガスが流れる方向の最上流となる電気化学デバイスの電解質膜が耐熱性の高いフッ素系電解質膜であるため、最上流となる電気化学デバイスに水素含有ガスを供給するガス供給手段が燃料処理器であっても、燃料処理器由来の高温の水素含有ガスによる電解質膜の熱劣化を抑制できる。また、水素含有ガスが流れる方向の最下流となる電気化学デバイスの電解質膜が、水素の逆透過が少ない炭化水素系電解質膜であるため、最下流の電気化学デバイスの水素純化効率を高くすることができる。
本発明の水素生成システムは、水素含有ガスが流れる方向の最上流となる電気化学デバイスの電解質膜にフッ素系電解質膜を用いるとともに、水素含有ガスが流れる方向の最下流となる電気化学デバイスの電解質膜に炭化水素系電解質膜を用いているため、熱劣化を抑え、耐久性と水素純化効率が高い水素生成システムを提供することができる。また耐久性が高いため、メンテナンス等の必要がない水素生成システムを提供できる。
本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第1電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第2電気化学デバイスの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図 従来の水素生成システムの概略構成図
第1の発明は、電解質膜と電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給するとともに、アノードから電解質膜を介してカソードに電流を流すことで、アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを、カソードにおいて生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、複数の電気化学デバイスのうちの最上流となる電気化学デバイスのアノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、複数の電気化学デバイスのそれぞれに対してアノードから電解質膜を介してカソードに電流を流すための電源と、を備え、ガス供給手段と電源が動作しているときに、最上流となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、最上流となる電気化学デバイスに隣接する電気化学デバイスのアノードに供給されるように、且つ、互いに隣接する電気化学デバイス同士において、上流側となる電気化学デバイスのカソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる電気化学デバイスのアノードに供給されるように、複数の電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムであって、水素含有ガスが流れる方向の最上流となる電気化学デバイスの電解質膜にフッ素系電解質膜を用いるとともに、水素含有ガスが流れる方向の最下流となる電気化学デバイスの電解質膜に炭化水素系電解質膜を用いたことを特徴とする水素生成システムである。
これによって、水素含有ガスが流れる方向の最上流の電気化学デバイスの電解質膜が、耐熱性の高いフッ素系電解質膜であるため、最上流となる電気化学デバイスに水素含有ガスを供給するガス供給手段が燃料処理器であっても、燃料処理器由来の高温の水素含有ガスによる電解質膜の熱劣化を抑制できる。
また、水素含有ガスが流れる方向の最下流の電気化学デバイスの電解質膜が、水素の逆透過が少ない炭化水素系電解質膜であるため、水素純化効率が高くなる。これらの構成により、高耐久で、高い水素純化効率の水素生成システムを構成することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、水素含有ガスが流れる方向の最上流にならない電気化学デバイスの電解質膜に炭化水素系電解質膜を用いたものである。
これによって、最上流以外の電気化学デバイスの電解質膜が全て水素の逆透過の少ない炭化水素系電解質膜であるため、より水素純化効率の高い水素生成システムを構成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の
形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第1電気化学デバイスの概略構成図である。図2は、本発明の実施の形態1における水素生成システムに用いる第2電気化学デバイスの概略構成図である。図3は、本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態の水素生成システムにおいて、水素含有ガスが流れる方向の最上流に配置される第1電気化学デバイス1は、フッ素系電解質膜5をアノード7とカソード9とで挟んだ構成の電解質膜−電極接合体10を、アノード側セパレータ11とカソード側セパレータ12によって挟持して構成されている。
フッ素系電解質膜5には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。
アノード7とカソード9には、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。
アノード側セパレータ11とカソード側セパレータ12は、ガス透過性のない導電性のカーボン材料によって構成されている。
アノード側セパレータ11には、水素含有ガスをアノード流路6からアノード7に供給するためのアノード側入口2と、アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に透過せずにアノード7(アノード流路6)に残った水素含有ガスをアノード7(アノード流路6)から排出するためのアノード側出口3と、アノード側セパレータ11におけるアノード7と対向する面に溝状に形成され上流端がアノード側入口2に連通し下流端がアノード側出口3に連通するアノード流路6が設けられている。
一方、カソード側セパレータ12には、カソード9において生成する水素をカソード流路8から排出するためのカソード側出口4と、カソード側セパレータ12におけるカソード9と対向する面に溝状に形成され下流端がカソード側出口4に連通するカソード流路8が設けられている。
また、図2に示すように、本実施の形態の水素生成システムにおいて、第1電気化学デバイス1よりも下流側(水素含有ガスが流れる方向の最上流にならない箇所)に配置される第2電気化学デバイス13は、炭化水素系電解質膜17をアノード19とカソード21とで挟んだ構成の電解質膜−電極接合体22を、アノード側セパレータ23とカソード側セパレータ24によって挟持して構成されている。
炭化水素系電解質膜17には、スルホン酸基を有するスルホン化ポリエーテルケトン系の高分子電解質膜を用いる。
アノード19とカソード21には、白金を担持したカーボン粒子をカーボン製フェルト上に塗布形成したものを用いる。
アノード側セパレータ23とカソード側セパレータ24は、ガス透過性のない導電性のカーボン材料によって構成されている。
アノード側セパレータ23には、水素含有ガスをアノード流路18からアノード19に
供給するためのアノード側入口14と、炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に透過せずにアノード19(アノード流路18)に残った水素含有ガスをアノード19(アノード流路18)から排出するためのアノード側出口15と、アノード側セパレータ23におけるアノード19と対向する面に溝状に形成され、上流端がアノード側入口14に連通し下流端がアノード側出口15に連通するアノード流路18が設けられている。
一方、カソード側セパレータ24には、カソード21において生成する水素をカソード流路20から排出するためのカソード側出口16と、カソード側セパレータ24におけるカソード21と対向する面に溝状に形成され、下流端がカソード側出口16に連通するカソード流路20が設けられている。
図3に示すように、本実施の形態の水素生成システム50は、1つの第1電気化学デバイス1と、2つの第2電気化学デバイス13と、第1電気化学デバイス1のアノード側入口2に加湿された水素含有ガスを供給するガス供給手段30と、第1電気化学デバイス1のアノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に電流を流す電源40と、第2電気化学デバイス13のアノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に電流を流す電源41,42と、を備えた構成となっている。
ガス供給手段30は、都市ガスから改質反応を利用して加湿された水素と二酸化炭素とからなる水素含有ガスを生成し供給する燃料改質器で構成される。また、ガス供給手段30は第1電気化学デバイス1のアノード側入口2に接続されている。
第1電気化学デバイス1には、アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に透過せずにアノード7(アノード流路6)に残った水素含有ガスをアノード流路6から排出するためのアノード側出口3が設けられている。
第1電気化学デバイス1のカソード側出口4は、接続流路31によって第1電気化学デバイス1の下流側に隣接する第2電気化学デバイス13のアノード側入口14と接続されている。
2つの第2電気化学デバイス13には、それぞれ、アノード側入口14に供給され、アノード19で酸化反応に利用されなかった(アノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に透過せずにアノード19またはアノード流路18に残った)水素含有ガスを排出するためのアノード側出口15が設けられている。
さらに、接続流路31によって第1電気化学デバイス1と接続された、上流側の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16は、接続流路32によって、下流側の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14と接続されている。
第1電気化学デバイス1には、アノード7とカソード9との間に所定方向の電流を流すための電源40が備えられている。上流側の第2電気化学デバイス13には、アノード19とカソード21との間に所定方向の電流を流すための電源41が備えられている。下流側の第2電気化学デバイス13には、アノード19とカソード21との間に所定方向の電流を流すための電源42が備えられている。
電源40,41,42には、直流電源を用いる。電源40のプラス側の出力端子はアノード7に電気的に接続され、電源40のマイナス側の出力端子はカソード9に電気的に接続されている。また、電源41,42のそれぞれのプラス側の出力端子はアノード19に電気的に接続され、電源41,42のそれぞれのマイナス側の出力端子はカソード21に電気的に接続されている。
ここで、所定方向の電流とは、第1電気化学デバイス1のアノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9へ流れる電流、第2電気化学デバイス13のアノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21へ流れる電流である。
第1電気化学デバイス1と2つの第2電気化学デバイス13に所定方向の電流が流れるとともに、アノード7,19に水素含有ガスが供給された場合に、水素含有ガスに含まれる水素が、アノード7,19において、プロトンと電子に解離し、その電子が、アノード7,19から電源40,41,42を介してカソード9,21に流れ、プロトンが、フッ素系電解質膜5または炭化水素系電解質膜17を透過し、フッ素系電解質膜5または炭化水素系電解質膜17を透過したプロトンが、カソード9,21において、電子と結びついて水素になる。
最上流の第1電気化学デバイス1は、フッ素系電解質膜5の一方の主面にアノード7を設けるとともに、フッ素系電解質膜5の他方の主面にカソード9を設けた電解質膜−電極接合体10を、アノード流路6を有するアノード側セパレータ11と、カソード流路8を有するカソード側セパレータ12とによって挟持した構成である。
ガス供給手段30は、都市ガスから改質反応を利用して加湿された二酸化炭素と水素とを含む水素含有ガスを、最上流の第1電気化学デバイス1のアノード側入口2からアノード流路6を介して、アノード7に供給する燃料処理器である。
第1電気化学デバイス1のアノード側セパレータ11には、アノード側入口2からアノード流路6に供給され、アノード7で酸化反応に利用されなかった(アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に透過せずにアノード7またはアノード流路6に残った)水素含有ガスを、アノード流路6から排出して再利用するためのアノード側出口3が設けられている。
第1電気化学デバイス1のカソード側セパレータ12には、カソード9で生成される水素と、アノード7側からカソード9側にフッ素系電解質膜5を透過する不純物と、からなる水素含有ガスを、カソード流路8から排出するためのカソード側出口4が設けられている。
最上流の第1電気化学デバイス1のカソード側出口4は、接続流路31によって、第1電気化学デバイス1の下流側に隣接する一つ目の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14と接続されている。
第2電気化学デバイス13は、炭化水素系電解質膜17の一方の主面にアノード19を設けるとともに、炭化水素系電解質膜17の他方の主面にカソード21を設けた電解質膜−電極接合体22を、アノード流路18を有するアノード側セパレータ23と、カソード流路20を有するカソード側セパレータ24とによって挟持した構成である。
第2電気化学デバイス13のアノード側セパレータ23には、アノード側入口14からアノード流路18に供給され、アノード19で酸化反応に利用されなかった(アノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に透過せずにアノード19またはアノード流路18に残った)水素含有ガスを、アノード流路18から排出して再利用するためのアノード側出口15が設けられている。
第2電気化学デバイス13のカソード側セパレータ24には、カソード21で生成される水素と、アノード19側からカソード21側に炭化水素系電解質膜17を透過する不純
物と、からなる水素含有ガスを、カソード流路20から排出するためのカソード側出口16が設けられている。
一つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16は、接続流路32によって最下流の二つ目の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14と接続されている。
第1電気化学デバイス1には、アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9へ電流を流すための電源40が備えられている。また、第2電気化学デバイス13には、アノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21へ電流を流すための電源41,42が備えられている。電源40、電源41および電源42には、直流電源を用いる。
最下流の二つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16から排出された水素含有ガスは、水分を除去する除去器を介して水素圧縮機(図示せず)へ送られる。
以上のように構成された本実施の形態の水素生成システム50について、本実施の形態1における動作、作用について図3を参照しながら説明する。
まず、ガス供給手段30から、ガス温度が90℃で、ガス露点が90℃で、二酸化炭素の含有比率が7.7%で、水素の含有比率が28.9%で、水蒸気の含有比率が63.4%の水素含有ガスを、最上流の第1電気化学デバイス1のアノード側入口2を介してアノード流路6に36.3NL/minの流量で供給する。
アノード7の絶対圧は111.3kPaである。水素分圧は、32.2kPa、二酸化炭素分圧は、8.6kPa、水蒸気分圧は、70.5kPaである。
次に、電源40を用いて、第1電気化学デバイス1のアノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9へ85Aの電流を流す。この時の85Aの電流を流すために電源40がアノード7とカソード9との間にかけた電圧は、0.03Vである。
電源40を用いて、第1電気化学デバイス1のアノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9へ電流を流すことによる電気化学反応を利用して、アノード7に供給された水素含有ガスから、電気化学的に水素を分離して、カソード9で水素が生成される。カソード9で生成される水素の流量は、8.88NL/minである。
アノード7で酸化反応に利用されなかった(アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に透過せずにアノード7またはアノード流路6に残った)水素含有ガスは、アノード側出口3から排出されて再利用される。
また、水素含有ガス中の二酸化炭素の一部は、第1電気化学デバイス1のフッ素系電解質膜5を、アノード7側からカソード9側に透過する。アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に透過する二酸化炭素の透過量は、0.05NL/minである。またカソード9のガス露点は40℃で、絶対圧は121.3kPaである。ここで、水素分圧は、113.3kPa、二酸化炭素分圧は、0.6kPa、水蒸気分圧は、7.4kPaで、水蒸気量は、0.543NL/minである。
カソード9で生成した水素の一部は、カソード9とアノード7との分圧差によって、逆透過する。ここで、カソード9からアノード7への水素の逆透過量は、0.0034NL/minである。この結果、第1電気化学デバイス1のカソード側出口4からは、水素純度が93.7%の水素含有ガスが、排出される。
第1電気化学デバイス1の水素純化効率は、電源40に投入する電気エネルギーに対して、第1電気化学デバイス1から得られる水素量のエネルギーの割合で表される。ここで得られる水素量のエネルギーは、第1電気化学デバイス1のカソード側出口4から得られる水素量のエネルギーである。
第1電気化学デバイス1の電源40に投入する電気エネルギーW(J/S)は、電流値I(A)と電圧V(V)から下記の(数1)で表すことができる。
Figure 2020125511
また、第1電気化学デバイス1のカソード側出口4から得られる水素エネルギーX(J/S)は、水素ガス流量をQ(NL/s)、水素の高位発熱量を285800(j/mol)とすると、下記(数2)で表すことができる。
Figure 2020125511
ここで、水素ガス流量Qは、電流値I(A)によって決まる値である。これにより、第1電気化学デバイス1の水素純化効率Y(J/S)は、下記の(数3)で表すことができる。
Figure 2020125511
第1電気化学デバイス1には、電源40から電流I=85(A)を流しており、カソード側出口4から得られる水素ガス流量は、0.00987(NL/s)となり、電圧は、0.03(V)となる。よって、(数3)より第1電気化学デバイス1の水素純化効率は49.4となる。
ここで、最上流の第1電気化学デバイス1は、電解質膜−電極接合体10に、炭化水素系電解質膜17よりも耐熱性の高いフッ素系電解質膜5を用いることで、ガス供給手段30より供給される高温の水素含有ガスによるフッ素系電解質膜5の熱劣化を抑制できる。
そして、第1電気化学デバイス1のカソード側出口4から排出された水素含有ガスは、70℃に加温された接続流路31を介して、第1電気化学デバイス1の下流側に隣接する一つ目の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14に、10.53NL/minの流量で供給される。
このとき、第1電気化学デバイス1の下流側に隣接する一つ目の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14からアノード流路18を介してアノード19に供給される水素含有ガスは、ガス温度が50℃で、ガス露点が50℃で、二酸化炭素の含有比率が0.9
%で、水素の含有比率が79.9%で、水蒸気の含有比率が19.2%である。
一つ目の第2電気化学デバイス13のアノード19に水素含有ガスが供給されている状態で、電源41を用いて、一つ目の第2電気化学デバイス13のアノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21へ75Aの電流を流す。
一つ目の第2電気化学デバイス13のアノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21へ電流を流すことによる電気化学反応を利用して、アノード19に供給された水素含有ガスから電気化学的に水素を分離して、カソード21に水素が生成される。
ここで、一つ目の第2電気化学デバイス13のカソード21に生成される水素の流量は7.83NL/minである。アノード19で酸化反応に利用されなかった(アノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に透過せずにアノード19またはアノード流路18に残った)水素含有ガスは、アノード側出口15から排出されて再利用される。
一つ目の第2電気化学デバイス13に供給される水素含有ガスの温度(50℃)は、第1電気化学デバイス1に供給される水素含有ガスの温度(90℃)よりも低いため、一つ目の第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22には、緻密な膜構造の炭化水素系電解質膜17を用いる。
炭化水素系電解質膜17は、フッ素系電解質膜5と比べて、二酸化炭素が透過し難く、また水素の逆透過もし難い。このため、一つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16からは水素純度が94.65%の水素含有ガスが排出される。
一つ目の第2電気化学デバイス13の水素純化効率は、電源41に投入する電気エネルギーに対して、第2電気化学デバイス13から得られる水素量のエネルギーの割合で表される。ここで得られる水素量のエネルギーは、一つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16から得られる水素量のエネルギーである。
一つ目の第2電気化学デバイス13には、電源41から電流I=75(A)を流しており、カソード側出口16から得られる水素ガス流量は、0.00870(NL/s)となり、電圧は、0.028(V)となる。よって、(数3)により一つ目の第2電気化学デバイス13の水素純化効率は、52.9となる。
そして、一つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16から排出された水素含有ガスは、70℃に加温された接続流路32を介して、一つ目の第2電気化学デバイス13の下流側に隣接する最下流の二つ目の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14に、9.09NL/minの流量で供給される。
このとき、二つ目の第2電気化学デバイス13のアノード側入口14からアノード流路18を介してアノード19に供給される水素含有ガスは、ガス温度が50℃で、ガス露点が50℃で、二酸化炭素の含有比率が0.04%で、水素の含有比率が86.2%で、水蒸気の含有比率が13.8%である。
ここで、電源42を用いて、二つ目の第2電気化学デバイス13のアノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21へ67Aの電流を流す。電流を流すことによる電気化学反応を利用して、アノード19に供給された水素含有ガスから、電気化学的に水素を分離して、カソード21に水素が生成される。ここで、カソード21に生成される水素は、7.0NL/minである。
二つ目の第2電気化学デバイス13のアノード19で酸化反応に利用されなかった(アノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に透過せずにアノード19またはアノード流路18に残った)水素含有ガスは、アノード側出口15から排出されて再利用される。
二つ目の第2電気化学デバイス13に供給される水素含有ガスの温度(50℃)は、第1電気化学デバイス1に供給される水素含有ガスの温度(90℃)よりも低いため、二つ目の第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22には、フッ素系電解質膜5よりも緻密な膜構造の炭化水素系電解質膜17を用いる。
炭化水素系電解質膜17は、フッ素系電解質膜5と比べて、二酸化炭素が透過し難く、また水素の逆透過もし難い。このため、二つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16からは水素純度が95.04%の水素含有ガスが排出される。
二つ目の第2電気化学デバイス13の水素純化効率は、電源42に投入する電気エネルギーに対して、二つ目の第2電気化学デバイス13から得られる水素量のエネルギーの割合で表される。ここで得られる水素量のエネルギーは、二つ目の第2電気化学デバイス13のカソード側出口16から得られる水素量のエネルギーである。
二つ目の第2電気化学デバイス13には、電源42から電流I=67(A)を流しており、カソード側出口16から得られる水素ガス流量は、0.00778(NL/s)となり、電圧は、0.027(V)となる。よって、(数3)により第2電気化学デバイス13の水素純化効率は、54.8となる。
ここで、一つ目の第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に炭化水素系電解質膜17の代わりにフッ素系電解質膜5を用いた場合の一つ目の第2電気化学デバイス13の水素純化効率は、本実施の形態での第2電気化学デバイス13の水素純化効率の52.9よりも低い51.1となった。
このことから、本実施の形態の水素生成システム50は、水素純化効率を高くすることができる。
すなわち、ガス供給手段30より供給される高温の水素含有ガスに対し、最上流の第1電気化学デバイス1の電解質膜−電極接合体10に、炭化水素系電解質膜17よりも耐熱性の高いフッ素系電解質膜5を用いることで、最上流の第1電気化学デバイス1の電解質膜−電極接合体10に炭化水素系電解質膜17を用いた場合よりも、熱劣化耐性を高めることができる。
また、第1電気化学デバイス1の下流に設置した2つの第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に、フッ素系電解質膜5よりも緻密な膜構造の炭化水素系電解質膜17を用いることで、第1電気化学デバイス1の下流に設置した2つの第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に、フッ素系電解質膜5を用いた場合よりも二酸化炭素の透過を抑制するとともに、水素の逆透過を抑制でき、水素生成システム50の水素純化効率の高くすることができる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム50は、フッ素系電解質膜5とフッ素系電解質膜5の一方の主面に配置されるアノード7とフッ素系電解質膜5の他方の主面に配置されるカソード9とで構成される電解質膜−電極接合体10を有し、アノード7に水素含有ガスを供給するとともに、アノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9
に電流を流すことで、アノード7に供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを、カソード9において生成する、1つの第1電気化学デバイス1と、炭化水素系電解質膜17と炭化水素系電解質膜17の一方の主面に配置されるアノード19と炭化水素系電解質膜17の他方の主面に配置されるカソード21とで構成される電解質膜−電極接合体22を有し、アノード19に水素含有ガスを供給するとともに、アノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に電流を流すことで、アノード19に供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを、カソード21において生成する、2つの第2電気化学デバイス13と、最上流となる第1電気化学デバイス1のアノード7に水素含有ガスを供給するガス供給手段30と、第1電気化学デバイス1に対して設けられアノード7からフッ素系電解質膜5を介してカソード9に電流を流すための電源40と、2つの第2電気化学デバイス13に対して設けられアノード19から炭化水素系電解質膜17を介してカソード21に電流を流すための電源41,42と、を備え、ガス供給手段30と電源40,41,42が動作しているときに、最上流となる第1電気化学デバイス1のカソード9において生成される水素含有ガスが、第1電気化学デバイス1に隣接する第2電気化学デバイス13のアノード19に供給されるように、且つ、互いに隣接する第2電気化学デバイス13同士において、上流側となる第2電気化学デバイス13のカソード21において生成される水素含有ガスが、下流側となる第2電気化学デバイス13のアノード19に供給されるように、1つの第1電気化学デバイス1と2つの第2電気化学デバイス13が、接続流路31,32を介して、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システム50であって、水素含有ガスが流れる方向の最上流となる第1電気化学デバイス1の電解質膜−電極接合体10にフッ素系電解質膜5を用いるとともに、2つの第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に炭化水素系電解質膜17を用いたのである。
これにより、最上流の第1電気化学デバイス1の電解質膜−電極接合体10に、耐熱性の高いフッ素系電解質膜5を用い、第1電気化学デバイス1の下流側の2つの第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に、水素の逆透過が少ない炭化水素系電解質膜17に用いることで、電解質膜の熱劣化を抑え、水素の逆透過を抑えることができる。
以上により、高耐久で水素純化効率の高い水素生成システム50を提供することができる。
なお、本実施の形態の上流側の第1電気化学デバイス1の電解質膜−電極接合体10に用いるフッ素系電解質膜5は、80℃〜100℃の範囲で用いるので、この範囲での熱劣化や、化学劣化に強いフッ素系高分子電解質膜が好ましい。
このフッ素系高分子電解質膜には、デュポン社製Nafion(登録商標)、旭硝子(株)製Flemion(登録商標)、旭化成(株)製Aciplex(登録商標)、ゴア社製Gore Select(登録商標)等を用いることができる。
なお、本実施の形態の水素生成システム50において、フッ素系電解質膜5を用いた第1電気化学デバイス1は1つとしているが、水素純化効率を高められるのであれば、これに限らない。
また、下流側の2つの第2電気化学デバイス13の電解質膜−電極接合体22に用いる炭化水素系電解質膜17は、水素の逆透過し難い炭化水素系高分子電解質膜が好ましい。この炭化水素系高分子電解質膜としては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等の電解質膜を用いることができる。
以上のように、本発明にかかる水素生成システムは、上流の電気化学デバイスの電解質膜に耐熱性の高いフッ素系電解質膜を用い、下流の電気化学デバイスの電解質膜にガスが逆透過し難い炭化水素系電解質膜を用いることで、水素生成システムの高耐久性と水素純化効率を両立させることができるので、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された複数の電気化学デバイスを用いて、ガス供給装置から供給される水素含有ガスから純度の高い水素を生成する水素生成システムに適用できる。
1 第1電気化学デバイス
2,14 アノード側入口
3,15 アノード側出口
4,16 カソード側出口
5 フッ素系電解質膜
6,18 アノード流路
7,19 アノード
8,20 カソード流路
9,21 カソード
10,22 電解質膜−電極接合体
11,23 アノード側セパレータ
12,24 カソード側セパレータ
13 第2電気化学デバイス
17 炭化水素系電解質膜
30 ガス供給手段
31,32 接続流路
40,41,42 電源
50 水素生成システム

Claims (2)

  1. 電解質膜と前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと前記電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、前記アノードに水素含有ガスを供給するとともに、前記アノードから前記電解質膜を介して前記カソードに電流を流すことで、前記アノードに供給された水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素含有ガスを、前記カソードにおいて生成する、一方向に複数並べられた電気化学デバイスと、
    複数の前記電気化学デバイスのうちの最上流となる前記電気化学デバイスの前記アノードに水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    複数の前記電気化学デバイスのそれぞれに対して前記アノードから前記電解質膜を介して前記カソードに前記電流を流すための電源と、
    を備え、
    前記ガス供給手段と前記電源が動作しているときに、前記最上流となる前記電気化学デバイスの前記カソードにおいて生成される水素含有ガスが、前記最上流となる前記電気化学デバイスに隣接する前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、且つ、互いに隣接する前記電気化学デバイス同士において、上流側となる前記電気化学デバイスの前記カソードにおいて生成される水素含有ガスが、下流側となる前記電気化学デバイスの前記アノードに供給されるように、複数の前記電気化学デバイスが、水素含有ガスが流れる方向に直列に接続された水素生成システムであって、
    前記水素含有ガスが流れる方向の最上流となる前記電気化学デバイスの前記電解質膜にフッ素系電解質膜を用いるとともに、前記水素含有ガスが流れる方向の最下流となる前記電気化学デバイスの前記電解質膜に炭化水素系電解質膜を用いたことを特徴とする水素生成システム。
  2. 前記水素含有ガスが流れる方向の最上流にならない前記電気化学デバイスの前記電解質膜に炭化水素系電解質膜を用いたことを特徴とする請求項1に記載の水素生成システム。
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