JP2020041039A - 鮮度保持フィルム、鮮度保持シート及び包装体 - Google Patents

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【課題】揮発性の抗菌成分を担持体に担持させて抗菌性を有するフィルムであって、より効率的に抗菌成分を樹脂外へ放出させることができ、且つ少ない抗菌成分量であっても充分な抗菌作用を得ることができる鮮度保持フィルムを提供すること。【解決手段】樹脂層に揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子が配合されてなる鮮度保持フィルムであって、前記鮮度保持フィルムの表面に凹凸構造を有する。また、前記表面凹凸構造が、突起部の集合からなり、隣接する突起部間の距離d1の算術平均が1μm以上50μm以下であり、突起部の高さh1の算術平均が1μm以上30μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、抗菌性を有する樹脂成形品に関し、特に、青果物の鮮度保持期間の延長を目的とした包装材料に用いる鮮度保持フィルム、鮮度保持シート及び包装体に関する。
従前から、食品に使用される抗菌性フィルムとして、プラスチック樹脂に各種抗菌成分を練り混んでフィルムに成形したものや、フィルムの表面に抗菌成分を塗布したものがある。しかし、使用する抗菌成分が不揮発性である場合、フィルムと食品が接触する部分にしか抗菌作用が発揮されず、特に内容物が固形分の場合は内容物全体に抗菌作用が及ばないという欠点があった。
これに対し、例えば揮発性の抗菌成分であるイソチオシアン酸エステル類を使用した抗菌フィルムが提案されており、フィルムと食品が接触していない部分に対しても抗菌作用を期待できる(特許文献1)。
しかしながらこの手段では、揮発性であるがゆえ、樹脂の成形工程でかかる熱などの影響により、抗菌成分が揮散、または、変質してしまい、抗菌作用が低下するという欠点があった。更に、成形後も抗菌成分の揮散は起こりやすく、放出コントロールが難しいという欠点もあった。
こうした課題を解決するための手段として、揮発性の抗菌成分を担持体に担持させたり(特許文献2)、シクロデキストリンなどに包接、または、マイクロカプセルを用いたり(特許文献3)することで、成形工程でかかる温度の影響を軽減するとともに、抗菌成分の徐放性を得る方法が提案されている。
特開平3−151972号公報 特開平3−178902号公報 特開2007−230023号公報
しかし、抗菌成分を担持体に担持させて樹脂内に含有させると、抗菌成分を樹脂内に担持体等を使用せずに直接含有させる方法に比べ、樹脂成形品に含有させられる量は少なくなってしまう。そのため抗菌成分の揮散量が少なく、充分な抗菌作用が得られないおそれがある。
そこで上記問題を鑑み、本発明は、より効率的に抗菌成分を樹脂外へ放出させることができ、且つ少ない抗菌成分量であっても充分な抗菌作用を得ることができる鮮度保持フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたもので、第1の発明は、
樹脂層に揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子が配合されてなる鮮度保持フィルムであって、前記鮮度保持フィルムの表面に凹凸構造を有することを特徴とする鮮度保持フィルムである。
このような構成により、抗菌成分を担持体に担持させることで徐放性を付与することが可能となり、これをフィルム中に配合することによって、抗菌効果を有する鮮度保持フィルムを得ることができる。さらに鮮度保持フィルムの表面に凹凸構造を設けることにより、鮮度保持フィルム内の抗菌成分を効率的に樹脂外に放出することが可能となる。
また、本発明の第2の発明は、
前記鮮度保持フィルムの表面凹凸構造が、突起部の集合からなり、隣接する突起部間の距離d1の算術平均が1μm以上50μm以下であり、突起部の高さh1の算術平均が1μm以上30μm以下である鮮度保持フィルムである。
さらに本発明の第3の発明は、
前記鮮度保持フィルムの表面凹凸構造が、畝部の集合からなり、隣接する畝部間の距離d2の算術平均が1μm以上50μm以下であり、畝部の幅wの算術平均が10μm以上50μm以下であり、畝部の高さh2の算術平均が1μm以上30μm以下である鮮度保持フィルムである。
本発明の第4の発明は、
前記揮発性の抗菌成分が、植物、きのこ、微生物のいずれかに由来する天然成分である、鮮度保持フィルムである。
本発明の第5の発明は、
前記担持体が、シリカ、活性炭、ゼオライト、鉱物、金属、金属酸化物のいずれかである、鮮度保持フィルムである。
本発明の第6の発明は、
前記担持体10重量部に対し、前記揮発性の抗菌成分の添加量が、5重量部〜10重量部である、請求項1〜5のいずれかに記載の鮮度保持フィルムである。
本発明の第7の発明は、
前記揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子の安息角が、20°以上40°以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の鮮度保持フィルムである。
本発明の第8の発明は、
前記樹脂層100重量部に対し、前記担持体粒子の配合量が0.5重量部以上5重量部以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の鮮度保持フィルムである。
本発明の第9の発明は、
前記鮮度保持フィルムからなることを特徴とする鮮度保持シートである。
本発明の第10の発明は、
請求項1〜5のいずれかに記載の鮮度保持フィルムからなることを特徴とする包装体である。
本発明の鮮度保持フィルムは、揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子を配合した樹脂層の表面に、凹凸構造を有する。この凹凸構造によって表面積が増えることで、鮮度保持フィルムとしての使用時において、樹脂層からの抗菌成分の揮散速度が上がり、瞬間的に空間中の抗菌成分濃度を高めることができる。したがって、少ない薬剤添加量であっても、好適な抗菌作用を発揮する鮮度保持フィルムを得ることができる。
本発明に係る鮮度保持フィルムの一実施例であって、表面の凹凸構造が突起の集合である鮮度保持フィルムを模式的に示す説明図である。 本発明に係る鮮度保持フィルムの他の実施例であって、表面の凹凸構造が畝の配列である鮮度保持フィルムを模式的に示す説明図である。
本発明に係る鮮度保持フィルムの実施形態について、図面をもとに説明する。
図1は、本発明に係る鮮度保持フィルムの一実施例であって、表面の凹凸構造が突起の集合である鮮度保持フィルム10の基本的な構成を示す図である。
鮮度保持フィルム10は、樹脂層1に、揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子2を含み、樹脂層1の表面に凹凸構造として突起部3を備えている。
図2は、本発明に係る鮮度保持フィルムの他の実施例であって、表面の凹凸構造が畝の配列である鮮度保持フィルム20の基本的な構成を示す図である。
鮮度保持フィルム20は、樹脂層1に、揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子2を含み、樹脂層1の表面に凹凸構造として畝部4を備えている。
(樹脂層)
樹脂層1として使用する樹脂は、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂の中から選択される1種類もしくは複数種類の樹脂を含んでもよい。また樹脂層1は、10μm以上100μm以下の膜厚を有していることが好ましい。前述の範囲内の膜厚を有することにより、良好な加工性および取り扱い性を得ることができる。
(抗菌成分)
揮発性の抗菌成分は、植物、きのこ類、微生物といった生物が産生する化合物のうち、揮発性と抗菌性の両方を持つ成分を少なくとも1種含めば良い。より具体的には、ラベンダー抽出物、ローズ抽出物、レモン抽出物、グレープフルーツ抽出物、オレンジ抽出物、ベルガモット抽出物、ハッカ抽出物などに代表されるような精油・香料などの利用がある植物抽出物や、桂皮、ヒノキ、マツ、スギ、クスノキ、ヒバなどの樹木から得られるフィトンチッド類、アレロケミカルズ、ファイトアレキシン、微生物が産生している揮発性成分MVOCなどの中から適宜選べばよい。
本発明に用いる揮発性の抗菌成分は、前記に記載した抗菌性の成分を複数含んでも良い。複数の成分を用いることで、抗菌スペクトルの幅を広げるとともに、耐性菌の出現を防ぐ効果も期待できる。
(担持体)
揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子2に用いる担持体は、活性炭、シリカ、ゼオライト、鉱物、金属、金属酸化物からなる群の中から選択される少なくとも1種の微粒子であればよい。粒子のサイズは、平均粒径が30μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下であるものを用いる。粒子が30μmより大きくなると、樹脂を成形する際の成形不良の原因となったり、フィルムまたはシートの膜厚を厚くしなければならず、望ましくない。なお、上記平均粒径は、レーザー回折・散乱法による算術平均の測定値である。
担持体に対する揮発性の抗菌成分の添加量については、使用する担持体の種類に合わせて適宜調節する必要がある。抗菌成分の添加量が多いほど高い抗菌作用を得ることができ
る。しかし、担持体の吸液量を超えて抗菌成分を添加してしまうと、担持体の外に抗菌成分が染み出し、べたつきの原因となるだけでなく、担持体同士の凝集を引き起こし、担持体粒子2の流動性、および、分散性を著しく低下させるため、好ましくない。
添加量の目安は、担持体10重量部に対し、揮発性の抗菌成分の添加量が5重量部〜40重量部の範囲、より好ましくは15重量部以上30重量部以下の範囲である。
ただし、担持体の種類によって担持可能な吸液量の上限が異なるため、得られた担持体粒子2の流動性を確認する必要がある。そこで、抗菌成分の添加量については、抗菌成分を担持した担持体粒子2の安息角が20°以上40°以下の範囲に収まる量とする。安息角の測定は、安息角測定法に基づき、動的安息角を測定する。安息角が20°未満では抗菌成分の添加量が不足して充分な抗菌効果を発揮できないおそれがあり、40°を超えると抗菌成分が過剰になり染み出してしまうおそれがある。
揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子2の配合量については、樹脂層1の100重量部に対し、揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子2が0.5重量部以上5重量部以下となる範囲とする。5重量部を超えてしまうと、樹脂成形が著しく困難になる。また、0.5重量部未満では、樹脂成形品に含まれる抗菌成分の量が少なく、充分な抗菌作用が発揮されなくなる。
(フィルム製造方法)
本発明の鮮度保持フィルムは、例えばTダイ成形法など各種製膜方法により製造することができる。樹脂に揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子2を加え、200℃以下で成形することが好ましい。200℃より高温で成形すると、揮発性の抗菌成分が変質したり、揮散量が極めて大きくなってしまい、抗菌性低下の原因となる。
(表面凹凸構造)
樹脂層表面の凹凸構造の形状としては、突起形状や畝形状でもよい。突起形状としては、半球状、半楕円球状、三角錐状、四角錐状、円柱状、多角柱状の1種類もしくは複数種類の組み合わせでもよい。
また、畝形状とは断面が板付き蒲鉾の切り口のように、半月形に盛り上がった形状のことである。例えば、畝形状は、逆U字形状、凸形状、アーチ形状等に対応する。逆U字形状とは、「U」の文字を上下反転させた形状「∩」のことである。あるいは、半円形状、半楕円形状、正方形または長方形と半円形状の組み合わせ、正方形または長方形と半楕円形状の組み合わせのいずれかでもよい。
本発明の凹凸構造としては、図1や図2に示すように、前記突起形状の突起部3もしくは前記畝形状の畝部4の集合であることが好ましい。突起部3は、隣接する突起間の距離d1の平均が1μm〜50μmであれば好ましく、突起の高さh1の平均が1μm〜30μmの範囲となるよう成形することが好ましい。
畝部4については、隣接する畝間の距離d2の算術平均が1μm〜50μmであり、かつ畝の幅wの平均が10μm〜50μmであれば好ましく、畝の高さh2の平均が1μm〜30μmとなるよう成形することが好ましい。
なお上記平均値は、算術平均である。
突起部3および畝部4は、製膜工程のロールにおける凹凸パターンを選定したり、サンドブラスト加工を施したりして、エンボス加工を実施することで成形する。
凹凸構造が細かいほど表面積の増大効果は大きくなるが、前述の範囲より細かい凹凸構造を形成しようとすると、樹脂層に添加した担持体粒子2が成形時の障害物となり、成形不良を引き起こすため、好ましくない。また、凹凸構造が粗いと表面積の増加が少ないため、抗菌成分を効率的に放出させることができず、好ましくない。
本発明の鮮度保持フィルムには、抗菌作用を損なわない範囲で各種の添加剤を必要に応じて添加することができる。より具体的には、硬化剤、硬化促進剤、酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、充填剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などを添加することができる。
本発明の鮮度保持フィルムを用いて製袋することで、種々の包装形態の包装体とすることができる。例えば、横ピロー、縦ピロー、ガゼット、三方シール、四方シール、スタンディングパウチなどの製袋方法の中から適宜選択して包装体とすれば良い。更にこれらの包装体の取り出し口に、プラスチックチャックを設けることもできる。
青果物向けの包装体とする場合には、青果物の呼吸を確保する必要がある。そこで、本発明の鮮度保持フィルムに微細孔を設ける、クラックを形成する、薄膜化するなどの手法によってフィルムのガス透過性を調整し、MA包装として加工しても良い。また、製袋の段階で、片面に本発明の鮮度保持フィルムを用い、もう片面に既存のMA包装用フィルムを用いて三方シールすることで、MA包装袋を作製しても良い。最もシンプルな加工として、包装袋にパンチ穴を設けることで青果物の呼吸を確保しても良い。その他、内容物を入れた後、密封せずにカラータイやテープで封をすることで、袋に通気性を持たせることもできる。
本発明の鮮度保持フィルムは、他の樹脂フィルム、紙、不織布、天然物由来の各種素材と貼り合せて用いることもできる。例えば、バリア性を持たせたい場合には、本鮮度保持フィルム表面に無機酸化物からなる蒸着薄膜層を設ければ良い。これらの例に限らず、あらゆる用途に合わせて積層体を形成することができる。
本発明の鮮度保持フィルムは、青果物などのように微生物付着が多い内容物に対して用いることで、その効果を最大限に発揮することができるが、内容物を青果物に限定するものではない。青果物のほか、鮮魚、精肉、乳製品、生菓子、焼き菓子、切りもちなどのあらゆる生鮮食品・加工食品はもちろんのこと、木材、紙類、衣類、文化財といった微生物に汚染される可能性のあるあらゆるものを内容物として保存することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に述べるが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<実施例1>
まず、担持体としてシリカ(商品名:アエロジル200FDA、日本アエロジル株式会社製)10重量部に、揮発性の抗菌成分としてベルガモット抽出物30重量部を担持させ、安息角35°の担持体粒子を得た。
続いて、樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン:SP2040(プライムポリマー社製)95重量部、前述の担持体粒子5重量部を二軸押出機に投入し、200℃に加熱、溶融し、Tダイにてフィルム厚100μmのフィルムを製膜した。凹凸構造を形成する突起部の距離d1の平均が50μm、突起部の高さh1の平均が30μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
得られたフィルムを15cm角に裁断し、フィルム2枚を重ねて3包シールすることで、包装袋とした。ここに、ミニトマト4粒を入れ、袋の口をカラータイでとめたものを25℃で保存し、7日後の鮮度保持性能と、カビの発生を肉眼で観察した。ここでいう鮮度保持性能とは、ミニトマトのしおれや溶出液の染み出しの有無を指標として、初期の鮮度をどの程度維持できているかを指す。
○:良好(鮮度が維持されている)
△:一部劣化(一部にしおれや溶出液の染み出しがある)
×:著しく劣化(しおれや溶出液の染み出しが半分以上で起きている)
<実施例2>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する突起部の距離d1の平均が1μm、突起部の高さh1の平均が1μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<実施例3>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する畝部の距離d2の平均が50μm、畝部の幅wの平均が50μm、畝部の高さh2の平均が30μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<実施例4>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する畝部の距離d2の平均が1μm、畝部の幅wの平均が10μm、畝部の高さh2の平均が1μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<比較例1>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施したが、最後の凹凸構造の形成を実施せず、平坦な鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<比較例2>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する突起部の距離d1の平均が70μm、突起部の高さh1の平均が30μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<比較例3>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する突起部の距離d1の平均が0.5μm、突起部の高さh1の平均が0.5μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<比較例4>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する畝部の距離d2の平均が70μm、畝部の幅wの平均が70μm、畝部の高さh2の平均が30μm
になるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
<比較例5>
担持体粒子は、実施例1と同様のものを用いた。
続いて、樹脂および製膜方法も実施例1と同様に実施し、凹凸構造を形成する畝部の距離d2の平均が0.5μm、畝部の幅wの平均が5μm、畝部の高さh2の平均が0.5μmになるようエンボス加工を施し、鮮度保持フィルムを得た。
他は実施例1と同様に実施した。
以上の実施例1〜4、および比較例1〜5の結果は、表1に示した。
実施例1〜4、比較例1より、表面に凹凸構造が無い平坦なフィルムでは、抗菌成分の充分な放出が得られず、鮮度保持性能および抗菌作用を得られないことが分かった。
実施例1と比較例2より、表面に突起の集合としての凹凸構造を有していても、比較例2のようにその突起間の距離が開きすぎると、充分な鮮度保持性能および抗菌作用を得られないことが分かった。比較例1の平坦なフィルムと比べると、比較例2のフィルムの方が僅かに鮮度保持性能が高いことから、凹凸構造の存在によって表面積が増え、抗菌成分の放出量も増えたと考えられる。しかし、充分な効果を発揮するには至っていない。これはフィルム表面の突起の数が少なく、表面積の増大効果が僅かしか得られなかったためと考えられる。
また、比較例3では、突起の距離と高さを小さくすることで、より高い表面積の増大効果を期待したが、エンボス加工過程で膜割れやシワが発生してしまい、製膜不良となった。膜割れやシワは、担持体粒子を基点として発生した。
さらに、実施例3、実施例4、比較例4、比較例5より、凹凸構造を畝とした場合の比較も行ったが、突起の場合と同様の結果となった。
これらの結果から、本発明により、青果物の鮮度保持が可能なフィルムを得ることができることがわかった。
1…樹脂層
2…担持体粒子
3…突起部
4…畝部
10…鮮度保持フィルム
20…鮮度保持フィルム

Claims (10)

  1. 樹脂層に揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子が配合されてなる鮮度保持フィルムであって、前記鮮度保持フィルムの表面に凹凸構造を有することを特徴とする鮮度保持フィルム。
  2. 前記鮮度保持フィルムの表面凹凸構造が、突起部の集合からなり、隣接する突起部間の距離d1の算術平均が1μm以上50μm以下であり、突起部の高さh1の算術平均が1μm以上30μm以下である、請求項1に記載の鮮度保持フィルム。
  3. 前記鮮度保持フィルムの表面凹凸構造が、畝部の集合からなり、隣接する畝部間の距離d2の算術平均が1μm以上50μm以下であり、畝部の幅wの算術平均が10μm以上50μm以下であり、畝部の高さh2の算術平均が1μm以上30μm以下である、請求項1に記載の鮮度保持フィルム。
  4. 前記揮発性の抗菌成分が、植物、きのこ、微生物のいずれかに由来する天然成分である、請求項1〜3のいずれかに記載の鮮度保持フィルム。
  5. 前記担持体が、シリカ、活性炭、ゼオライトのいずれかである、請求項1〜4のいずれかに記載の鮮度保持フィルム。
  6. 前記担持体10重量部に対し、前記揮発性の抗菌成分の添加量が、5重量部〜10重量部である、請求項1〜5のいずれかに記載の鮮度保持フィルム。
  7. 前記揮発性の抗菌成分を担持した担持体粒子の安息角が、20°以上40°以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の鮮度保持フィルム。
  8. 前記樹脂層100重量部に対し、前記担持体粒子の配合量が0.5重量部以上5重量部以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の鮮度保持フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の鮮度保持フィルムからなることを特徴とする鮮度保持シート。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の鮮度保持フィルムからなることを特徴とする包装体。
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