JP2020040515A - 車両走行制御装置 - Google Patents

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Tomoyuki Noguchi
智之 野口
雅行 貞清
Masayuki Sadakiyo
雅行 貞清
崇 足立
Takashi Adachi
崇 足立
石川 尚
Takashi Ishikawa
尚 石川
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Abstract

【課題】段差の乗り越し走行時に、後方車両の走行に悪影響を与えることを防止する。【解決手段】車両走行制御装置50は、進行方向前方の路面の段差を検出する段差検出器51と、段差検出器51により検出された段差の形状に応じて段差到達時の目標車速を設定する目標車速設定部401と、段差到達時に車速が目標車速以下まで減少するように変速機用アクチュエータ61およびスロットル用アクチュエータ62を制御する変速機制御部403およびスロットル制御部404と、後方車両を検出する後方車両検出器53と、を備える。変速機制御部403およびスロットル制御部404は、後方車両検出器53により後方車両が検出されると、減速度の大きさが所定値以下となる減速度で、車速を目標車速以下まで減少させる。【選択図】図4

Description

本発明は、段差の乗り越し走行時の動作を制御する車両走行制御装置に関する。
この種の装置として、従来、車両の前方路面に存在する凸部の形状をカメラ等により検出し、検出された凸部の形状に基づいて車両の駆動を制御するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、凸部から第1の距離だけ手前の第1地点および第1地点から第2の距離だけ手前の第2地点をそれぞれ設定し、車両が第2地点から第1地点を走行する間に、凸部の形状に応じて車両を減速させ、車両が第1地点に到達すると、減速を解除して凸部を乗り越えさせる。
特許文献1:特開2008−1302号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の装置のように凸部の手前で車両を減速させると、後方車両のドライバに車両の急減速を強いる等、後方車両の走行に悪影響を与えるおそれがある。
本発明の一態様は、走行駆動力を発生する走行駆動部を有する車両を制御する車両走行制御装置であって、進行方向前方の路面の段差を検出する段差検出部と、段差検出部により検出された段差の形状に応じて段差到達時の目標車速を設定する目標車速設定部と、段差到達時に車速が目標車速以下まで減少するように走行駆動部を制御する制御部と、後方車両を検出する後方車両検出部と、を備える。制御部は、後方車両検出部により後方車両が検出されると、減速度の大きさが所定値以下となる減速度で、車速を目標車速以下まで減少させる。
本発明によれば、段差乗り越し時に後方車両の走行に悪影響を与えることを防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る車両走行制御装置が適用される自動運転車両の走行駆動系の概略構成を示す図。 図1の自動運転車両を制御する車両制御システムの全体構成を概略的に示すブロック図。 本発明の実施形態に係る車両走行制御装置が適用される動作の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る車両走行制御装置の要部構成を示すブロック図。 図4の車両走行制御装置による段差の形状を特定するための一手法を説明する図。 アクセルペダルの操作量と乗り上げ駆動力の補正係数の関係を示す図。 図4のコントローラで実行される処理の一例を示すフローチャート。 図4のコントローラで実行される他の処理の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る車両走行制御装置による動作の一例を示すタイムチャート。 本発明の実施形態に係る車両走行制御装置による動作の他の例を示すタイムチャート。
以下、図1〜図9Bを参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る車両走行制御装置は、自動運転機能を有する車両(自動運転車両)に適用される。まず、自動運転車両の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車両走行制御装置が適用される自動運転車両100(単に車両と呼ぶ場合もある)の走行駆動系の概略構成を示す図である。車両100は、ドライバによる運転操作が不要な自動運転モードでの走行だけでなく、ドライバの運転操作による手動運転モードでの走行も可能である。
図1に示すように、車両100は、車体前部のエンジンルームに配置されたエンジン1と変速機2とを有し、例えば前輪を駆動輪および後輪を従動輪とするFF方式の車両として構成される。なお、車両100の駆動方式はこれに限らず、例えば後輪を駆動輪および前輪を従動輪とし、あるいは4輪を駆動輪としてもよい。
エンジン1は、スロットルバル11ブを介して供給される吸入空気とインジェクタ12から噴射される燃料とを適宜な割合で混合し、点火プラグ等により点火して燃焼させ、これにより回転動力を発生する内燃機関(例えばガソリンエンジン)である。なお、ガソリンエンジンに代えてディーゼルエンジン等、各種エンジンを用いることもできる。吸入空気量はスロットルバルブ11により調節され、スロットルバルブ11の開度は、電気信号により作動するスロットル用アクチュエータの駆動によって変更される。
変速機2は、エンジン1と駆動輪3との間の動力伝達径路に設けられ、エンジン1からの回転を変速し、かつエンジン1からのトルクを変換して出力する。変速機2で変速された回転は差動機構を介して左右の駆動輪3に伝達され、これにより車両100が走行する。なお、エンジン1の代わりに、あるいはエンジン1に加えて、駆動源としての走行用モータを設け、電気自動車やハイブリッド自動車として車両100を構成することもできる。
変速機2は、例えば複数の変速段に応じて変速比を段階的に変更可能な有段変速機である。なお、変速比を無段階に変更可能な無段変速機を、変速機2として用いることもできる。図示は省略するが、トルクコンバータを介してエンジン1からの動力を変速機2に入力してもよい。変速機2は、例えばドグクラッチや摩擦クラッチなどの係合要素21を備え、油圧制御装置22が係合要素21への油の流れを制御することにより、変速機2の変速段を変更することができる。
ブレーキ装置4は、例えば油圧力による作動するディスクブレーキにより構成され、ブレーキ装置4の作動により、駆動輪3の回転を強制的に停止させることができる。
図2は、図1の自動運転車両100を制御する車両制御システム101の全体構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、車両制御システム101は、コントローラ40と、コントローラ40にそれぞれ電気的に接続された外部センサ群31と、内部センサ群32と、入出力装置33と、GPS受信機34と、地図データベース35と、ナビゲーション装置36と、通信ユニット37と、走行用のアクチュエータACとを主に有する。
外部センサ群31は、車両100の周辺情報である外部状況を検出する複数のセンサの総称である。例えば外部センサ群31には、車両100の全方位の照射光に対する散乱光を測定して車両100から周辺の障害物までの距離を測定するライダ、電磁波を照射し反射波を検出することで車両100の周辺の他車両や障害物等を検出するレーダ、車両100に搭載され、CCDやCMOS等の撮像素子を有して車両100の周辺(前方、後方および側方)を撮像するカメラなどが含まれる。
内部センサ群32は、車両100の走行状態を検出する複数のセンサの総称である。例えば内部センサ群32には、車両100の車速を検出する車速センサ、車両100の前後方向の加速度および左右方向の加速度をそれぞれ検出する加速度センサ、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ、車両100の重心の鉛直軸回りの回転角速度を検出するヨーレートセンサ、スロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサなどが含まれる。手動運転モードでのドライバの運転操作、例えばアクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリングホイール等の操作部材の操作等を検出するセンサも内部センサ群32に含まれる。
入出力装置33は、ドライバから指令が入力されたり、ドライバに対し情報が出力されたりする装置の総称である。例えば入出力装置33には、操作部材の操作によりドライバが各種指令を入力する各種スイッチ、ドライバが音声で指令を入力するマイク、ドライバに表示画像を介して情報を提供する表示部、ドライバに音声で情報を提供するスピーカなどが含まれる。各種スイッチには、自動運転モードおよび手動運転モードのいずれかを指令する手動自動切換スイッチが含まれる。
手動自動切換スイッチは、例えばドライバが手動操作可能なスイッチとして構成され、スイッチ操作に応じて、自動運転機能を有効化した自動運転モードまたは自動運転機能を無効化した手動運転モードへの切換指令を出力する。手動自動切換スイッチの操作によらず、所定の走行条件が成立したときに、手動運転モードから自動運転モードへの切換、あるいは自動運転モードから手動運転モードへの切換が指令されるようにしてもよい。すなわち、手動自動切換スイッチが自動的に切り換わることで、モード切換が手動ではなく自動で行われるようにしてもよい。
GPS受信機(GPSセンサ)34は、複数のGPS衛星からの測位信号を受信し、これにより車両100の絶対位置(緯度、経度など)を測定する。
地図データベース35は、ナビゲーション装置36に用いられる一般的な地図情報を記憶する装置であり、例えばハードディスクにより構成される。地図情報には、道路の位置情報、道路形状(曲率など)の情報、交差点や分岐点の位置情報が含まれる。なお、地図データベース35に記憶される地図情報は、コントローラ40の記憶部42に記憶される高精度な地図情報とは異なる。
ナビゲーション装置36は、ドライバにより入力された目的地までの道路上の目標経路を探索するとともに、目標経路に沿った案内を行う装置である。目的地の入力および目標経路に沿った案内は、入出力装置33を介して行われる。目標経路は、GPS受信機34により測定された自車両の現在位置と、地図データベース35に記憶された地図情報とに基づいて演算される。
通信ユニット37は、インターネット回線などの無線通信網を含むネットワークを介して図示しない各種サーバと通信し、地図情報および交通情報などを定期的に、あるいは任意のタイミングでサーバから取得する。取得した地図情報は、地図データベース35や記憶部42に出力され、地図情報が更新される。取得した交通情報には、渋滞情報や、信号が赤から青に変わるまでの残り時間等の信号情報が含まれる。
アクチュエータACは、車両100の走行を制御するための走行用アクチュエータである。アクチュエータACには、コントローラ40からの電気信号により作動する各種アクチュエータが含まれる。例えばエンジン1のスロットルバルブ11の開度を調整するスロットル用アクチュエータと、変速機2の係合要素21への油の流れを制御して変速機2の変速段を変更する変速機用アクチュエータと、ブレーキ装置4を作動するブレーキ用アクチュエータと、ステアリング装置を駆動するステアリング用アクチュエータとが含まれる。
コントローラ40は、電子制御ユニット(ECU)により構成される。なお、エンジン制御用ECU、変速機制御用ECU等、機能の異なる複数のECUを別々に設けることができるが、図2では、便宜上、これらECUの集合としてコントローラ40が示される。コントローラ40は、CPU等の演算部41と、ROM,RAM,ハードディスク等の記憶部42と、図示しないその他の周辺回路とを有するコンピュータを含んで構成される。
記憶部42には、車線の中央位置の情報や車線位置の境界の情報等を含む高精度の詳細な地図情報が記憶される。より具体的には、地図情報として、道路情報、交通規制情報、住所情報、施設情報、電話番号情報、駐車場情報等が記憶される。道路情報には、高速道路、有料道路、国道などの道路の種別を表す情報、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の3次元座標位置、車線のカーブの曲率、車線の合流ポイントおよび分岐ポイントの位置、道路標識等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事等により車線の走行が制限または通行止めとされている情報などが含まれる。記憶部42には、変速動作の基準となるシフトマップ(変速線図)、各種制御のプログラム、プログラムで用いられる閾値等の情報も記憶される。
演算部41は、機能的構成として、自車位置認識部43と、外界認識部44と、行動計画生成部45と、走行制御部46とを有する。
自車位置認識部43は、GPS受信機34で受信した車両100の位置情報および地図データベース35の地図情報に基づいて、地図上の車両100の位置(自車位置)を認識する。記憶部42に記憶された地図情報(建物の形状などの情報)と、外部センサ群31が検出した車両100の周辺情報とを用いて自車位置を認識してもよく、これにより自車位置を高精度に認識することができる。なお、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサで自車位置を測定可能であるとき、そのセンサと通信ユニット37を介して通信することにより、自車位置を高精度に認識することもできる。
外界認識部44は、ライダ、レーダ、カメラ等の外部センサ群31からの信号に基づいて車両100の周囲の外部状況を認識する。例えば車両100の周辺を走行する周辺車両(前方車両や後方車両)の位置や速度や加速度、車両100の周囲に停車または駐車している周辺車両の位置、および他の物体の位置や状態などを認識する。他の物体には、標識、信号機、道路の境界線や停止線、建物、ガードレール、電柱、看板、歩行者、自転車、路面上の凸状または凹状の段差等が含まれる。他の物体の状態には、信号機の色(赤、青、黄)、歩行者や自転車の移動速度や向き、路面上の段差の形状などが含まれる。
行動計画生成部45は、例えばナビゲーション装置36で演算された目標経路と、自車位置認識部43で認識された自車位置と、外界認識部44で認識された外部状況とに基づいて、現時点から所定時間先までの車両100の走行軌道(目標軌道)を生成する。目標経路上に目標軌道の候補となる複数の軌道が存在するときには、行動計画生成部45は、その中から法令を順守し、かつ効率よく安全に走行する等の基準を満たす最適な軌道を選択し、選択した軌道を目標軌道とする。そして、行動計画生成部45は、生成した目標軌道に応じた行動計画を生成する。
行動計画には、現時点から所定時間(例えば5秒)先までの間に単位時間(例えば0.1秒)毎に設定される走行計画データ、すなわち単位時間毎の時刻に対応付けて設定される走行計画データが含まれる。走行計画データは、単位時間毎の車両100の位置データと車両状態のデータとを含む。位置データは、例えば道路上の2次元座標位置を示す目標点のデータであり、車両状態のデータは、車速を表す車速データと車両100の向きを表す方向データなどである。走行計画は単位時間毎に更新される。
行動計画生成部45は、現時点から所定時間(例えば5秒)先までの単位時間毎の位置データを時刻順に接続することにより、目標軌道を生成する。このとき、目標軌道上の単位時間毎の各目標点の車速(目標車速)に基づいて、単位時間毎の加速度(目標加速度)を算出する。すなわち、行動計画生成部45は、目標車速と目標加速度とを算出する。なお、目標加速度を走行制御部46で算出するようにしてもよい。
走行制御部46は、自動運転モードにおいて、行動計画生成部45で生成された目標軌道に沿って車両100が目標車速および目標加速度で走行するようにアクチュエータACを制御する。すなわち、単位時間毎の目標点を車両100が通過するように、スロットル用アクチュエータ、変速機用アクチュエータ、ブレーキ用アクチュエータ、ステアリング用アクチュエータ等をそれぞれ制御する。手動運転時には、走行制御部46は、内部センサ群32で検出されたドライバの運転操作に応じてアクチュエータACを制御する。自動運転時にアクセルペダルやブレーキペダル等の操作部材が操作されたとき、走行制御部46は、操作部材の操作に応じてアクチュエータACを制御する。
図3は、本発明の実施形態に係る車両走行制御装置が適用される動作の一例を示す図である。図3に示すように、車両走行制御装置は、自動運転により矢印A1方向に走行中の車両100が、車両前方に位置する路面103上の段差102を乗り越えるときに適用される。なお、車両100の後方には、矢印A2に示すように、車両100に向かって後方車両200が走行している。段差102は、車両100の減速を促すために路面103上に設けられた突起部であり、例えばスピードブレーカやスピードバンプなどと呼ばれる。段差102の乗り越し時の衝撃が大きいと、乗員に不快感を与える。したがって、車両100は、段差乗越時の衝撃を和らげるように、段差102の手前で十分に減速される。
しかしながら、後方車両200が存在する場合において、車両100の減速度が大きいと、後方車両200のドライバに急減速の操作を強いる等、後方車両200の走行に悪影響を与えるおそれがある。この点を考慮し、本実施形態は、以下のように車両走行制御装置を構成する。
図4は、本実施形態に係る車両走行制御装置50の要部構成を示すブロック図である。車両走行制御装置50は、自動運転により段差102を乗り越えさせるように車両100の走行動作を制御する装置であり、図2の車両制御システム101の一部を構成する。
図4に示すように、車両走行制御装置50は、コントローラ40を中心として構成され、コントローラ40にそれぞれ信号を入力する段差検出器51と、距離検出器部52と、後方車両検出器53と、車速検出器54と、加減速操作検出器55と、コントローラ40からそれぞれ制御信号が出力される変速機用アクチュエータ61と、スロットル用アクチュエータ62と、ブレーキ用アクチュエータ63とを有する。
段差検出器51は、車両100の前方の路面103上の段差102を検出する検出器である。距離検出器52は、車両100から段差102までの距離、例えば図3に示すように、タイヤが段差102に当接する地点P0(段差当接地点)までの距離ΔX1、および車両100から段差102の各地点P1〜P4(図5)までの距離を検出する検出器である。後方車両検出器53は、後方車両200を検出するとともに、車両100から後方車両200までの距離(図3のΔX2)を検出する検出器である。段差検出器51と距離検出器52と後方車両検出器53とは、図2の外部センサ群31の一部であり、カメラ、ライダ、レーダ等により構成される。
車速検出器54は、車両100の車速を検出する検出器である。加減速操作検出器55は、アクセルペダルの操作量(加速操作)およびブレーキペダルの操作量(減速操作)を検出する検出器である。車速検出器54と加減速操作検出器55とは、図2の内部センサ群32の一部を構成する。変速機用アクチュエータ61と、スロットル用アクチュエータ62と、ブレーキ用アクチュエータ63と、ステアリグ用アクチュエータ64とは、図2のアクチュエータACの一部を構成する。
コントローラ40は、機能的構成として、目標車速設定部401と、駆動力設定部402と、変速機制御部403と、スロットル制御部404と、ブレーキ制御部405とを有する。目標車速設定部401と駆動力設定部402とは、例えば図2の行動計画生成部45の一部を構成する。変速機制御部403とスロットル制御部404とブレーキ制御部405とは、例えば図2の走行制御部46の一部を構成する。以下、図4のコントローラ40の各部の構成について詳細に説明する。
目標車速設定部401は、まず、段差検出器51により検出された段差102の形状を特定する。図5は、段差102の形状を特定するための一手法を説明する図である。図5に示すように、路面103に沿った車両100の進行方向をX方向、路面103に対し垂直な方向をY方向とそれぞれ定義する。このとき、段差102は、X方向に沿って、段差102が開始する段差開始部102a(地点P1〜P2)と、路面103に平行な直線部102b(地点P2〜P3)と、段差102が終了する段差終了部102c(地点P3〜P4)とに分けられる。
段差開始部102aは、段差102の路面103からの高さhの2倍を長径、路面103上の段差開始地点P1から段差102の頂点である地点P2に至るまでのX方向の長さの2倍を短径とした楕円Q1として、段差102(点線)に近似される。段差終了部102cは、段差開始部102aに対しX方向に対称な形状として定義される。なお、段差102の高さhを半径とした1/4円Q2として、段差開始部102aと段差終了部102cとを、段差102(点線)に近似させてもよい。以上より、目標車速設定部401は、段差検出器51により地点P1〜P3を検出することで、段差102の形状を特定できる。
次に、目標車速設定部401は、この特定した段差形状に基づいて、段差102を乗り越す際の目標車速を算出する。具体的には、まず、車両100(タイヤ)が段差102に衝突したときに車両100が段差102から受ける衝撃力の上限値(上限衝撃力)F1を設定する。なお、衝撃力が大きいほど乗員の不快感の程度は大きくなるが、上限衝撃力F1は、乗員が許容できる不快感の程度に相当する値に設定される。そして、目標車速設定部401は、タイヤが段差102に当接する時点(段差当接時点と呼ぶ)における衝撃力が上限衝撃力F1以下となる目標車速、すなわち段差当接時点の目標車速(最終目標車速と呼ぶ)Vaの上限値(上限車速)Va1を算出する。
すなわち、衝撃力は、段差102の形状および段差102に衝突する直前の車両100の運動量と相関関係を有し、段差102の長径が長く短径が短いほど、かつ、車重が重いほど、かつ、車速が速いほど、衝撃力は大きくなる。したがって、この点を考慮して、車重を一定としたときの、上限衝撃力F1に対応する段差102の形状と上限車速Va1との関係(特性図や関係式)を予め記憶しておき、目標車速設定部401は、この記憶された関係を用いて段差102の形状に対応する上限車速Va1を算出する。そして、上限車速Va1を超えない範囲で、段差到達時点の最終目標車速Vaを設定する。
この場合、目標車速設定部401は、段差衝突前に、後方車両検出器53からの信号に基づいて、図3に示すように車両100から所定距離ΔX3内に後方車両200が存在するか否か、すなわち後方車両検出器53により検出された距離ΔX2が所定距離ΔX3以下であるか否かを判定する。所定距離ΔX3は、段差乗り越し時の車両100の減速走行により、後方車両200のドライバの運転に急減速等の悪影響を与えるおそれのある車間距離の閾値である。所定距離ΔX3は、例えば車速検出器54により検出された車速が速いほど大きい値に設定される。
目標車速設定部401は、所定距離ΔX3内に後方車両200が存在すると判定すると、車速検出器54により検出された現車速と、最終目標車速(例えば上限車速Va1)とに基づいて、減速度の大きさが所定値α1となる減速時間、すなわち最小減速時間Δt1を算出する。所定値α1は、後方車両200のドライバの運転に対し、急減速等の悪影響を与えない減速度である。車両100の減速度の大きさが所定値α1以下であれば、後方車両200の減速度の大きさを所定値α1以下に抑えることができ、これにより後方車両200の走行に悪影響を与えることを抑制できる。
さらに、目標車速設定部401は、所定距離ΔX3内に後方車両200が存在するとき、所定の減速時間Δtにわたり、一定の割合で最終目標車速Vaまで減速するように、行動計画に含まれる単位時間毎の目標車速を設定する。例えば、減速開始地点から所定の減速時間Δtにわたって一定の割合で減速し、段差到達時点で減速が終了して目標車速が最終目標車速Vaとなるように、減速開始地点から減速終了地点まで走行する間の単位時間毎の目標車速を設定する。この場合、目標車速設定部401は、減速時間Δtを最小減速時間Δt1以上(例えば最小減速時間Δt1)に設定する。このように減速時間Δtを最小減速時間Δt1以上に設定して単位時間毎の目標車速を設定することで、減速度の大きさを所定値α1以下に抑えることができる。なお、減速開始地点から減速が終了する段差当接地点までを、減速区間と呼ぶ場合がある。
駆動力設定部402は、段差検出器51により検出された段差102の形状と、タイヤの段差当接時点の車速とに応じて、段差到達後にタイヤが段差102を乗り上げるための乗り上げ駆動力Faを設定する。乗り上げ駆動力Faは、例えば段差当接時点の車速(最終目標車速Va)が低くて段差乗り上げ時の運動量が小さいほど、かつ、段差102の高さhが高いほど、大きくなる。さらに駆動力設定部402は、予め乗り上げ駆動力Faに関する補正係数βが設定されているとき、その補正係数βを用いて乗り上げ駆動力Faの補正値ΔFaを算出し、乗り上げ駆動力Faを補正値ΔFaで補正する。
この場合、まず、加減速操作検出器55からの信号に基づいて、段差乗り越し時(例えば図5の地点P1〜P2の間)のアクセルペダルの操作およびブレーキペダルの操作の有無を判定する。この判定は、段差乗り越し時の車両100の挙動に乗員が満足したか否かの判定である。すなわち、ドライバは段差乗り越し時の駆動力の不足を感じるとき、段差乗り越し時にアクセルペダルを操作し、反対に駆動力が過剰と感じるとき、段差乗り越し時にブレーキペダルを操作して、自動運転に介入する。そこで、アクセルペダルまたはブレーキペダルが操作されたとき、その操作量に応じて補正係数βを算出する。
図6は、アクセルペダルの操作量Sと補正係数βとの関係を示す図である。図6に示すように、補正係数βは0以上かつ1以下の範囲で設定され、アクセルペダルの操作量Sの増加に伴い補正係数βは0から1に向けて徐々に増加する。なお、図示は省略するが、ブレーキペダルの操作量と補正係数βとの関係は、図6と異なり、補正係数βは−1以上0以下の範囲で設定されるとともに、ブレーキペダルの操作量の増加に伴い補正係数βは徐々に減少する。
そして、駆動力設定部402は、車両100が再び同様の段差102を乗り越えるとき、乗り上げ駆動力Faにこの補正係数βを乗算して補正値ΔFaを算出するとともに、乗り上げ駆動力Faに補正値ΔFaを加算して乗り上げ駆動力Faを補正する。アクセルペダルが操作されたとき、補正値ΔFaはプラスであるため、補正後の乗り上げ駆動力Faは増加する。一方、ブレーキペダルが操作されたとき、補正値ΔFaはマイナスであるため、補正後の乗り上げ駆動力Faは減少する。これにより、アクセルペダルまたはブレーキペダルの操作による駆動力変更の要求が、次回以降の乗り上げ駆動力Faの設定に反映される。
変速機制御部403は、目標車速設定部401により設定された単位時間毎の目標車速に基づいて、減速時間Δt内の目標車速の変化の程度、すなわち減速度を算出する。さらに、減速度に対応した目標減速力を算出するとともに、目標減速力をエンジンブレーキによって得るように変速機用アクチュエータ61に制御信号を出力し、変速機2の変速段を設定する。この場合、変速機2の変速段がロー側であるほど、大きなエンジンブレーキ力が得られる点を考慮し、目標減速力が大きいほど変速機2をロー側に制御する。例えば、目標減速力が4速段で得られる減速力と5速段で得られる減速力との間の値であるとき、変速段を4速段に制御する。したがって、減速時間Δtに対応する減速区間において、ブレーキ装置4を作動させずに最終目標車速Vaまで減速できる。
スロットル制御部404は、目標車速設定部401により設定された目標車速に応じて車速が変化するようにスロットル用アクチュエータ62に制御信号を出力し、スロットルバルブ11の開度を制御する。タイヤが段差102を乗り上げる際には、駆動力設定部402により設定された乗り上げ駆動力Faを発生するように、スロットルバルブ11の開度を制御する。
ブレーキ制御部405は、車速が目標車速を超えないようにブレーキ用アクチュエータ63に制御信号を出力し、ブレーキ装置4の作動を制御する。例えばタイヤが段差102から降りるとき(図5の地点P3〜P4)、車両100は重力により加速されるが、このような場合に実車速が目標車速を超えないようにブレーキ装置4を作動する。
図7は、図4のコントローラ40で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、車両100が自動運転で走行中に、段差検出器51により路面103上に段差102が検出されると開始される。
まず、ステップS1で、段差検出器51からの信号に基づいて段差102の形状を特定する。次いで、ステップS2で、段差102の形状に応じて、乗員に不快感を与えないような段差到達時点の最終目標車速Vaを設定する。例えば上限車速Va1を最終目標車速Vaとして設定する。次いで、ステップS3で、後方車両検出器53からの信号に基づいて、所定距離ΔX3内に後方車両200が存在するか否かを判定する。ステップS3で肯定されるとステップS4に進み、否定されるとステップS4をパスしてステップS5に進む。
ステップS4では、減速度の大きさが所定値α1となる最小減速時間Δt1を算出する。ステップS5では、段差到達時点の目標車速がステップS2で設定された最終目標車速Vaとなるような単位時間毎の目標車速を設定する。この場合、ステップS4で最小減速時間Δt1が算出されたときは、最小減速時間Δt1以上の減速時間Δtを設定するとともに、減速時間Δt内における単位時間毎の目標車速を設定する。減速時間Δt内の目標車速の設定は、減速開始地点から減速終了地点までの減速区間の設定に相当する。
次いで、ステップS6で、距離検出器52からの信号に基づいて、車両100(タイヤ)が減速開始地点に到達したか否か、すなわちステップS5で設定された目標車速が減少する地点に到達したか否かを判定する。ステップS6で肯定されるとステップS7に進み、否定されるとステップS7をパスしてステップS8に進む。ステップS7では、ステップS5で設定された目標車速に基づいて、減速時間Δt内における減速度(目標加速度)を算出する。上述したように減速時間Δtは最小減速時間Δt1以上に設定されるため、ステップS7で算出される減速度の大きさは、所定値α1以下となる。
次いで、ステップS8で、ステップS7で算出した減速度に対応した減速力を算出するとともに、エンジンブレーキによりこの減速力を得ることが可能な目標変速段を算出する。なお、減速開始地点に到達する前(ステップS6で否定されるとき)は、ステップS8で、予め定めた変速マップに従い車速と要求駆動力とに応じて目標変速段を算出する。次いで、ステップS9で、変速機用アクチュエータ61に制御信号を出力し、変速機2の変速段を目標変速段に制御する。例えば、段差到達時点よりも減速時間Δtだけ前の減速開始時点において、変速段を目標変速段に制御する。
次いで、ステップS10で、ステップS5の目標車速に対応する目標加速度に従い、スロットル用アクチュエータ62に制御信号を出力し、走行駆動力を制御する。次いで、ステップS11で、距離検出器52からの信号に基づいてタイヤが段差当接地点P0(図3)に到達したか否かを判定する。ステップS11で否定されるとステップS1に戻り、肯定されると処理を終了する。
図8は、図4のコントローラ40で実行される他の処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、図7に続く処理であり、タイヤが段差当接地点P0に到達したと判定されると(図9AのタイヤTR2)、開始される。
ステップS21では、距離検出器52からの信号に基づいてタイヤが段差102に乗り上げたか否か(乗り上げが完了したか否か)、すなわちタイヤが図5の地点P2に到達したか否か、より詳しくはタイヤの中心が地点P2の鉛直上方に位置する状態(図9AのタイヤTR3)か否かを判定する。ステップS21で肯定されるとステップS22に進み、否定されるとステップS22〜ステップS25をパスしてステップS26に進む。
ステップS22では、段差検出器51により検出された段差102の形状と、車速検出器54により検出された段差到達時点の車速(最終目標車速Va)とに基づいて、段差102を乗り上げるための乗り上げ駆動力Faを設定する。この場合、予め補正係数βが設定されているときは、乗り上げ駆動力Faに補正係数βを乗算して補正値ΔFaを算出し、補正値ΔFaで補正した乗り上げ駆動力Faを設定する。次いで、ステップS23で、スロットル用アクチュエータ62に制御信号を出力し、ステップS22で設定された乗り上げ駆動力Faを発生させる。
次いで、ステップS24で、加減速操作検出器55からの信号に基づいて、ドライバによりアクセルペダルまたはブレーキペダルが操作されたか否かを判定する。ステップS24で肯定されるとステップS25に進み、否定されるとステップS25をパスしてステップS26に進む。ステップS25では、検出されたアクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量に応じて、図6等の特性を用いて補正係数βを設定する。この補正係数βは記憶部42に記憶される。次回の段差乗り越し時には、この補正係数βを用いて補正値ΔFが算出され、乗り上げ駆動力Faが設定される(ステップS22)。
次いで、ステップS26で、段差乗り越しが終了するまでの単位時間毎の目標車速を設定する。この場合、目標車速は一定の値、例えばステップS2で設定した段差到達時点の最終目標車速Vaと同一の値に設定する。なお、段差102の各地点P2〜P4で目標車速を変化させてもよい。次いで、ステップS27で、距離検出器52からの信号に基づいて、タイヤが段差終了部102cの開始地点P3(図5)に到達したか否か、すなわちタイヤが段差102の降り動作を開始するか否かを判定する。より詳しくはタイヤの中心が図5の地点P3の鉛直上方に位置する状態(図9AのタイヤTR4)か否かを判定する。ステップS27で肯定されるとステップS28に進み、否定されるとステップS28をパスしてステップS29に進む。
ステップS28では、重力による車速の増加を抑えるように、ブレーキ用アクチュエータ63に制御信号を出力し、ブレーキ装置4を作動する。ステップS29では、ステップS26の目標車速に応じて目標加速度を設定し、この目標加速度に従い、スロットル用アクチュエータ62に制御信号を出力して、走行駆動力を制御する。次いで、ステップS30で、距離検出器52からの信号に基づいてタイヤが段差終了地点に到達したか否か、より詳しくはタイヤが路面103に当接した状態(図9AのタイヤTR5)か否かを判定する。ステップS30で否定されるとステップS21に戻り、肯定されると処理を終了する。その後は、目標車速が増加し、車両100は加速走行する。
図9Aは、本実施形態に係る車両走行制御装置50による動作の一例を示すタイムチャートである。図9Aには、駆動力と車速と変速段のそれぞれの時間経過に伴う変化を示す。さらに図9Aには、減速開始地点に位置するタイヤTR1と、段差当接地点P0に位置するタイヤTR2と、段差乗り上げが完了した直後のタイヤTR3と、段差降り動作を開始するタイヤTR4と、段差終了地点に到達したタイヤTR5をそれぞれ示す。
図9Aに示すように、例えば自動運転にて5速段で走行中に段差102を検出すると、コントローラ40は目標車速とともに減速時間Δtを設定する(ステップS5)。そして、段差到達時点t2よりも減速時間Δtだけ前の減速開始時点t1で、変速機2を例えば3速段に切り換えるとともに、アクセルペダルが非操作のときと同様に、スロットルバルブ11の開度を閉じ側に制御する(ステップS9,ステップS10)。これにより、エンジンブレーキが作動して駆動力が減少する。したがって、ブレーキ装置4を作動させなくても車速が徐々に低下し、時点t2で車速を最終目標車速Vaに制御できる。
段差102の検出時に、後方車両200が存在すれば、コントローラ40は、減速度の大きさが所定値α1以下となるように、つまり減速時間Δtが最小減速時間Δt1以上となるように減速開始時点t1を設定する(ステップS5)。これにより、後方車両200が存在するときには、存在しないときよりも減速開始時点t1が早まり、緩やかな減速度で早期に減速が開始される。その結果、後方車両200の走行に急減速等の悪影響を与えることを防止できる。
時点t2で、車速が最終目標車速Vaまで低下した状態で、タイヤが段差当接地点P0に到達すると、駆動力が乗り上げ駆動力Faまで増加する(ステップS23)。これによりタイヤは、段差102を容易に乗り上げることができる。時点t3で、タイヤ全体が段差102を乗り上がると、駆動力が低下し、車速が最終目標車速Vaに制御される(ステップS29)。時点t4で、タイヤが降り動作開始地点P3に到達すると、駆動力がさらに減少するとともに、ブレーキ装置4が作動する(ステップS28)。これにより、タイヤが段差から降りるときの車速の上昇を抑え、乗員が受けるショックを軽減できる。時点t5で、タイヤが段差終了地点に到達すると、駆動力が増加し、車速が上昇する。
図9Bは、タイヤの段差当接後にアクセルペダルが操作された例を示すタイムチャートである。図9Bに示すように、時点t2でアクセルペダルが操作されると、コントローラは補正係数βを設定し、次回の段差乗り越し時の乗り上げ駆動力Faを増大させる(ステップS25)。これにより、ドライバの要求を満足させる自動運転による段差乗り越し走行が可能である。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態に係る車両走行制御装置50は、走行駆動力を発生するエンジン1、変速機2等を有する車両100を制御するものであり、進行方向前方の路面103の段差102を検出する段差検出器51と、段差検出器51により検出された段差102の形状に応じて段差到達時の最終目標車速Vaを設定する目標車速設定部401と、段差到達時に車速が最終目標車速Vaまで減少するようにエンジン1および変速機2を制御するコントローラ40(スロットル制御部404および変速機制御部403)と、後方車両200を検出する後方車両検出器53と、を備える(図1,4)。スロットル制御部404および変速機制御部403は、後方車両検出器53により後方車両200が検出されると、減速度の大きさが所定値α1以下となる減速度で、換言すると、最小減速時間Δt1以上の減速時間Δtで、車速を最終目標車速Va以下まで減少させる。
車両100が段差102を乗り越えるとき、車両100および乗員に与えるショックを低減するために車両100を十分に減速させる必要があるが、本実施形態では、後方車両200が存在するときに、その減速度の大きさを制限する。これにより、後方車両200のドライバに急減速を強いる等、後方車両200の走行に悪影響を与えることを防止できる。
(2)変速機制御部403は、段差乗り越え時に車両100を減速する際に、エンジン1の制動作用(エンジンブレーキ)により車速が最終目標車速Vaまで減少するように変速機2の変速段を制御する。これにより、ブレーキ装置4を作動させることなく、エンジンブレーキの作動によって車速を容易に最終目標車速Vaまで低下させることができる。また、変速機2がロー側に切り換えられるため、段差乗り越え後に車両100をスムーズに加速させることができる。
(3)車両走行制御装置50は、ドライバにより入力される加速操作または減速操作を検出する加減速操作検出器55をさらに備える(図4)。コントローラ40、特にスロットル制御部404は、車両のタイヤが段差102に当接した後、走行駆動力を所定の乗り上げ駆動力Faまで増加させるようにスロットル用アクチュエータ62を制御するとともに、タイヤが段差102に当接した後に加減速操作検出器55により加速操作または減速操作が検出されると、検出された加速操作または減速操作に応じて、次回の段差乗り越し時に所定の乗り上げ駆動力Faを補正する。これにより、車両100は段差乗り越し時にドライバの要求する駆動力を発生するようになり、ドライバは自動運転に対し高い満足感を得る。
上記実施形態は種々の形態に変更することができる。以下、変形例について説明する。上記実施形態では、レーダ、ライダ、カメラ等により構成された段差検出器51により路面103上の段差102を検出するようにしたが、進行方向前方の段差を検出するのであれば、段差検出部の構成はいかなるものでもよい。例えば、通信ユニット37を介して段差の情報を取得して段差を検出するようにしてもよい。上記実施形態では、目標車速設定部401が、段差検出器51により検出された段差102の形状に応じて段差到達時の目標車速(最終目標車速Va)を設定するようにしたが、目標車速設定部の構成はこれに限らない。上記実施形態では、加減速操作検出器55によりアクセルペダルの操作およびブレーキペダルの操作を検出するようにしたが、加減速操作検出部の構成はこれに限らない。
上記実施形態では、レーダ、ライダ、カメラ等により構成された後方車両検出器53により後方車両200を検出するようにしたが、後方車両検出部の構成はこれに限らない。例えば、通信ユニット37を介して後方車両を検出してもよい。上記実施形態では、変速機制御部403とスロットル制御部404とがそれぞれ走行駆動部としての変速機2(変速機用アクチュエータ61)およびエンジン1(スロットル用アクチュエータ62)を制御するようにしたが、制御部が他の走行駆動部を制御するようにしてもよい。すなわち、後方車両が検出されると、減速度の大きさが所定値以下となる減速度で、段差到達時の車速を目標車速以下まで減少させるのであれば、制御部の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、車両100が凸状の段差102を乗り越える場合に車両走行制御装置50の適用するようにしたが、車両100が凹状の段差(窪み)を乗り越える場合にも、車両走行制御装置を同様に適用することができる。段差が連続する場合であっても、車両走行制御装置を同様に適用することができる。すなわち、本発明の車両走行制御装置は、種々の段差(窪みを含む)を乗り越える場合に効果的に適用することができる。
上記実施形態では、車両走行制御装置50を自動運転車両100に適用したが、本発明の車両走行制御装置は、段差乗り越え時の支援を行う車両等、一部の自動運転機能のみを有する車両に対しても同様に適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
1 エンジン、2 変速機、40 コントローラ、50 車両走行制御装置、51 段差検出器、53 後方車両検出器、55 加減速操作検出器、61 変速機用アクチュエータ、62 スロットル用アクチュエータ、100 自動運転車両、401 目標車速設定部、402 駆動力設定部、403 変速機制御部、404 スロットル制御部

Claims (3)

  1. 走行駆動力を発生する走行駆動部を有する車両を制御する車両走行制御装置であって、
    進行方向前方の路面の段差を検出する段差検出部と、
    前記段差検出部により検出された段差の形状に応じて段差到達時の目標車速を設定する目標車速設定部と、
    段差到達時に車速が前記目標車速以下まで減少するように前記走行駆動部を制御する制御部と、
    後方車両を検出する後方車両検出部と、を備え、
    前記制御部は、前記後方車両検出部により後方車両が検出されると、減速度の大きさが所定値以下となる減速度で、車速を前記目標車速以下まで減少させることを特徴とする車両走行制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両走行制御装置において、
    前記走行駆動部は、内燃機関と、前記内燃機関に接続された変速機と、を有し、
    前記制御部は、前記内燃機関の制動作用により車速が前記目標車速以下まで減少するように前記変速機の変速比を制御することを特徴とする車両走行制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両走行制御装置において、
    ドライバにより入力される加速操作または減速操作を検出する加減速操作検出部をさらに備え、
    前記制御部は、車両のタイヤが前記段差に当接した後、走行駆動力を所定の乗り上げ駆動力まで増加させるように前記走行駆動部を制御するとともに、前記タイヤが前記段差に当接した後に前記加減速操作検出部により加速操作または減速操作が検出されると、検出された加速操作または減速操作に応じて、次回の段差乗り越し時に前記所定の乗り上げ駆動力を補正することを特徴とする車両走行制御装置。
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