JP2020040362A - 繊維強化複合材料の製造方法及び締結部材を具備した繊維強化複合材料 - Google Patents

繊維強化複合材料の製造方法及び締結部材を具備した繊維強化複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の繊維強化複合材料の製造方法では、樹脂の流動圧や成形型の型面からの外圧により、繊維が撚れた状態にて硬化し、成形後の繊維強化複合材料の外観不良を招いてしまう課題があった。【解決手段】本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、強化繊維シート41の積層体18の両端部近傍を挟持板11、12にて固定し、挟持板11、12を下金型33の凹部36、37に嵌め込み、積層体18を伸長させた状態にて樹脂52を含浸させる。この製造方法により、樹脂52の流動圧により強化繊維シート41の繊維束が撚れ難くなり、成形後の繊維強化複合材料10の外観不良を大幅に低減することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、繊維強化複合材料の製造方法及び締結部材を具備した繊維強化複合材料に関し、特に、金型内にて強化繊維シートの積層体を伸長させた状態にて樹脂の含浸工程を行うことで、強化繊維シートの繊維のヨレを防止し、外観品質を向上させる繊維強化複合材料の製造方法及び締結部材を具備した繊維強化複合材料に関する。
近年、繊維強化複合材料の製造方法として、レジントランスファモールディング(RTM)法や、反応射出成形(RIM)法等が用いられている。これらの方法では、複数の強化繊維シートを積層した積層体を金型内にセットし、型締めした後、未硬化の樹脂を注入し、積層体に含浸させて硬化させている。この方法によれば、樹脂が含浸されていないドライ基材からなる積層体を賦形するため、比較的複雑な形状の成形品を製造することが可能である。
しかしながら、樹脂を含浸させる前の強化繊維シートは、搬送中に積層された強化繊維シートがバラバラになるなど、取扱性が悪い。そのため、通常、樹脂を含浸させる本賦形工程の前に、予備賦形工程を設定している。
予備賦形工程では、予備賦形用の金型に一枚の強化繊維シートをセットし、その表面にパウダー状の固着材を散布し、その上に次の強化繊維シートを積層する。これらを順次繰り返して強化繊維シートの積層体を形成し、その後、予備賦形型によって型締めを行う。これにより、強化繊維シート同士を固着するとともに、その後の本賦形に適した形状に予備賦形されたプリフォーム体を形成している。本賦形工程では、このプリフォーム体を本賦形用の金型にセットすることにより、位置決めを容易にし、本賦形時の位置ずれを防止している(例えば、特許文献1参照。)。
また、上記予備賦形工程を省略する繊維強化複合材料の製造方法として、以下の製造方法が知られている。ドライ基材である複数枚の強化繊維シートの積層体に対して複数の接合部と、その接合部の中央部に積層体を貫通する貫通孔とを形成する。
ここで、接合部とは、積層体の最上面の強化繊維シートから最下面の強化繊維シートまで接着剤を浸透させ、積層体の全ての強化繊維シートを部分的に接合した部位である。そして、本賦形を行う成形型に積層体を配設する際に、接合部に形成された貫通孔に成形型のピン状部材を挿入させることで、簡易に積層体の位置決めを行うことができる(例えば、特許文献2参照。)。
特開2008−179130号公報 特開2017−213819号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載した繊維強化複合材料の製造方法では、本賦形工程の前に予備賦形工程を行うため、製造工程が複雑化すると共に、製造に用いる金型が増加するため、製造コストが増加してしまう課題があった。
一方、上記特許文献2に記載した繊維強化複合材料の製造方法では、予備賦形工程を省略することはできるが、本賦形工程の際に、樹脂の流動圧や成形型の型面からの外圧により、繊維が撚れた状態にて硬化し、成形後の繊維強化複合材料の外観不良を招いてしまう恐れがある。そして、上記外観不良は成形後に補修することが出来ないため、外観不良が発生した繊維強化複合材料は破棄せざるを得ず、歩留りの悪化に繋がるという課題があった。
上記外観不良は、繊維の位置がずれることが原因のため、外観面の問題だけでなく、強度面のばらつきにも繋がるため、上記外観不良の程度が低い場合でも、安全面から破棄した方が良い場合もあり、歩留りの悪化に繋がるという課題があった。
また、上記積層体では、適宜、接合部と貫通孔を設けることで、簡易に積層体の位置決めを行うと共に、位置決めの際の強化繊維シート同士のズレも防止している。しかしながら、貫通孔は成形後の繊維強化複合材料の意匠面にも残るため、少なくとも貫通孔の形成領域は、成形後の繊維強化複合材料を製品形状に加工する際に切断する必要があり、材料の歩留りの悪化や加工費用の増大に繋がるという課題があった。
また、成形後の繊維強化複合材料を他部品と締結させるためには、成形後の繊維強化複合材料に対して後加工により穴あけ等を行い、リベット、ボルトやナット等を配設し、機械的締結点を形成する必要があり、加工費用の増大に繋がるという課題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、金型内にて強化繊維シートの積層体を伸長させた状態にて樹脂の含浸工程を行うことで、強化繊維シートの繊維のヨレを防止し、外観品質を向上させる繊維強化複合材料の製造方法及び締結部材を具備した繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、強化繊維シートの積層体を成形金型内に配設し、前記積層体に樹脂を含浸して硬化させることで繊維強化複合材料を成形する繊維強化複合材料の製造方法において、前記積層体をその間に挟み込む挟持板にて、少なくとも前記積層体の対向する両端部近傍をそれぞれ固定する工程と、前記挟持板の上下位置が反転するように前記積層体の前記両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、前記成形金型の下金型の型面の凹部に少なくとも前記挟持板の一部を嵌め込むように、前記積層体を前記成形金型のキャビティ内に配置する工程と、前記積層体を伸長させた状態にて前記キャビティ内に前記樹脂を注入し、前記積層体に前記樹脂を含浸して硬化させることで前記繊維強化複合材料を成形する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、前記挟持板は、その一主面側に前記積層体を拘束する複数の係止部が形成される一方の板状体と、前記係止部が挿入される複数の係止孔が形成される他方の板状体と、を有し、前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記他方の板状体の一主面側にて前記係止孔から突出する前記係止部を加工することで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態にすることを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、前記挟持板は、その一主面側へと向けて突起する突起係止部が形成される一方の板状体と、その一主面側へと向けて突起し、前記突起係止部が挿入される突起係合部が形成される他方の板状体と、を有し、前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記突起係止部及び少なくとも前記積層体の一部が、前記突起係合部内に挿入されることで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態とすることを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、前記他方の板状体の前記一主面には金属部材が固定され、前記積層体を前記成形金型の前記キャビティ内に配置する工程では、前記一方の板状体を前記積層体の内側に包み込むように、前記積層体の前記両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、前記金属部材を前記下金型の前記凹部へ嵌め込むことを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、前記一方の板状体の前記一主面には金属部材が固定され、前記他方の板状体には前記金属部材が挿通する挿通孔が形成され、前記積層体を前記成形金型の前記キャビティ内に配置する工程では、前記金属部材を前記他方の板状体の前記一主面側へと突出させた後、前記一方の板状体を前記積層体の内側に包み込むように、前記積層体の前記両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、前記金属部材を前記下金型の前記凹部へ嵌め込むことを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、前記金属部材は、締結部材または溶接部材であることを特徴とする。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、前記積層体に前記樹脂を含浸して硬化させる工程では、前記下金型の前記凹部に前記金属部材及び少なくとも前記挟持板の一部を嵌め込んだ状態にて前記下金型の前記凹部を可動させ、前記積層体を伸長した状態とすることを特徴とする。
本発明の締結部材を具備した繊維強化複合材料では、積層された強化繊維シートに対して樹脂が含浸されて硬化している積層体と、前記積層体をその間に挟み込むと共に、少なくとも前記積層体の対向する端部近傍にそれぞれ配設される挟持板と、前記挟持板の上面に固定される締結部材と、を備え、前記挟持板は、その一主面側に前記積層体を拘束する複数の係止部が形成される一方の板状体と、前記係止部が挿入される複数の係止孔が形成される他方の板状体と、を有し、前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記他方の板状体の一主面側にて前記係止孔から突出する前記係止部を加工することで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態となることを特徴とする。
また、本発明の締結部材を具備した繊維強化複合材料では、積層された強化繊維シートに対して樹脂が含浸されて硬化している積層体と、前記積層体をその間に挟み込むと共に、少なくとも前記積層体の対向する端部近傍にそれぞれ配設される挟持板と、前記挟持板の上面に固定される締結部材と、を備え、前記挟持板は、その一主面側へと向けて突起する突起係止部が形成される一方の板状体と、その一主面側へと向けて突起し、前記突起係止部が挿入される突起係合部が形成される他方の板状体と、を有し、前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記突起係止部及び少なくとも前記積層体の一部が、前記突起係合部内に挿入されることで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態となることを特徴とする。
また、本発明の締結部材を具備した繊維強化複合材料では、前記締結部材は、車両の車体フレームに機械的に締結する部材であることを特徴とする。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、強化繊維シートの積層体の両端部近傍をそれぞれ挟持板にて固定する工程と、挟持板の上下位置が反転するように積層体の両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、成形金型の下金型の型面の凹部に少なくとも挟持板の一部を嵌め込むように、積層体を成形金型のキャビティ内に配置する工程と、積層体を伸長させた状態にてキャビティ内に樹脂を注入し、積層体に樹脂を含浸して硬化させることで繊維強化複合材料を成形する工程と、を有する。この製造方法により、挟持板を利用して積層体を伸長した状態とし、キャビティ内に樹脂を充填することで、樹脂の流動圧により強化繊維シートの繊維束が撚れ難くなり、成形後の繊維強化複合材料の外観不良を大幅に低減することができる。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、挟持板は、その一主面側に積層体を拘束する複数の係止部が形成される一方の板状体と、係止部が挿入される複数の係止孔が形成される他方の板状体と、を有している。そして、一方の板状体と他方の板状体との間に積層体を挟持した状態にて、他方の板状体の一主面側にて係止孔から突出する係止部を加工することで、一方の板状体と他方の板状体とを連結状態にする。この製造方法により、複数の強化繊維シートが正確に位置合わせされた状態の積層体を形成し、予備賦形工程を行うことなく、積層体を成形金型のキャビティ内に位置精度良く配置することができる。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、挟持板は、その一主面側へと向けて突起する突起係止部が形成される一方の板状体と、その一主面側へと向けて突起し、突起係止部が挿入される突起係合部が形成される他方の板状体と、を有している。そして、一方の板状体と他方の板状体との間に積層体を挟持した状態にて、突起係止部及び少なくとも積層体の一部が、突起係合部内に挿入されることで、一方の板状体と他方の板状体とを連結状態とする。この製造方法により、複数の強化繊維シートが正確に位置合わせされた状態の積層体を形成し、予備賦形工程を行うことなく、積層体を成形金型のキャビティ内に位置精度良く配置することができる。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、積層体を成形金型のキャビティ内に配置する工程では、一方の板状体を積層体の内側に包み込むように、積層体の両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、金属部材を下金型の凹部へ嵌め込む。この製造方法により、板状体及び金属部材をキャビティ内に配置する際の位置合わせ部材として用いると共に、板状体を用いてキャビティ内にて積層体を均一に伸長させることができる。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、積層体を成形金型のキャビティ内に配置する工程では、金属部材を他方の板状体の一主面側へと突出させた後、一方の板状体を積層体の内側に包み込むように、積層体の両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、金属部材を下金型の凹部へ嵌め込む。この製造方法により、板状体及び金属部材をキャビティ内に配置する際の位置合わせ部材として用いると共に、板状体に沿って積層体を折り返した状態にて積層体を引っ張ることで、キャビティ内にて積層体を均一に伸長させることができる。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、挟持板に配設される金属部材は、締結部材または溶接部材であり、金属部材も成形金型のキャビティ内に配設する。この製造方法により、成形金型から繊維強化複合材料を離形した後に、締結部材等を後加工にて取り付けることなく、繊維強化複合材料を車体フレームに組み付けることができる。そして、加工費用の増大を抑えると共に、材料の歩留りも向上させることができる。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法では、積層体に樹脂を含浸して硬化させる工程では、下金型の凹部に金属部材及び少なくとも挟持板の一部を嵌め込んだ状態にて下金型の凹部を可動させる。この製造方法により、キャビティ内にて積層体を均一に伸長させた状態にて、積層体に樹脂を含浸させることができ、樹脂の流動圧により強化繊維シートの繊維束が撚れ難くなり、成形後の繊維強化複合材料の外観不良を大幅に低減することができる。
本発明の締結部材を具備した繊維強化複合材料では、積層された強化繊維シートに対して樹脂が含浸されて硬化している積層体には、少なくともその両端部に挟持板が固定され、その挟持板上面には締結部材が固定されている。そして、挟持板は、その一主面側に積層体を拘束する複数の係止部が形成される一方の板状体と、係止部が挿入される複数の係止孔が形成される他方の板状体と、を有している。この構造により、一方の板状体と他方の板状体との間に積層体を挟持した状態にて、他方の板状体の一主面側にて係止孔から突出する係止部を加工することで、一方の板状体と他方の板状体とを連結状態とすることができる。
また、本発明の締結部材を具備した繊維強化複合材料では、積層された強化繊維シートに対して樹脂が含浸されて硬化している積層体には、少なくともその両端部に挟持板が固定され、その挟持板上面には締結部材が固定されている。そして、挟持板は、その一主面側へと向けて突起する突起係止部が形成される一方の板状体と、その一主面側へと向けて突起し、突起係止部が挿入される突起係合部が形成される他方の板状体と、を有している。この構造により、一方の板状体と他方の板状体との間に積層体を挟持した状態にて、突起係止部及び少なくとも積層体の一部が、突起係合部内に挿入されることで、一方の板状体と他方の板状体とを連結状態とすることができる。
また、本発明の締結部材を具備した繊維強化複合材料では、前記締結部材は、車両の車体フレームに機械的に締結する部材である。この構造により、繊維強化複合材料に対して締結部材を後加工にて取り付けることなく、繊維強化複合材料を車体フレームに組み付けることができる。そして、加工費用の増大を抑えると共に、材料の歩留りも向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る繊維強化複合材料の製造方法で製造される繊維強化複合材料を説明する(A)斜視図、(B)斜視図、(C)斜視図である。 本発明の一実施形態に係る繊維強化複合材料の製造方法で製造される繊維強化複合材料を説明する(A)斜視図、(B)斜視図である。 本発明の一実施形態に係る繊維強化複合材料の製造方法で用いられる成形金型を説明する(A)断面図、(B)上面図である。 本発明の一実施形態に係る繊維強化複合材料の製造方法を説明する(A)断面図、(B)断面図である。 本発明の一実施形態に係る繊維強化複合材料の製造方法を説明する(A)断面図、(B)断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る繊維強化複合材料10及びその製造方法を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明では、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。
最初に、図1から図2を参照して、本実施形態の繊維強化複合材料10の製造方法で製造される繊維強化複合材料10を説明する。
図1(A)は、本実施形態の繊維強化複合材料10を説明する斜視図である。図1(B)及び図1(C)は、本実施形態の繊維強化複合材料10に固定される挟持板11、12を説明する斜視図である。図2(A)及び図2(B)は、図1に示す挟持板11、12の変形例であり、本実施形態の繊維強化複合材料10に固定される挟持板21を説明する斜視図である。
図1(A)に示す如く、繊維強化複合材料10は、例えばCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)である。繊維強化複合材料10は、ドライ基材である複数枚の強化繊維シート41(図4(A)参照)が積層した積層体18(図1(C)参照)に樹脂を含浸させ、硬化させることで形成される。そして、繊維強化複合材料10は、航空機や自動車等に使用可能であり、軽量効果の高い材料として用いられる。
強化繊維シート41を構成する強化繊維としては、例えば、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維等を用いることができる。強化繊維シート41の形態として、織物や編物等のファブリック材、UD材(単一方向材)を採用することができる。
樹脂52(図5(B)参照)としては、エポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂、または、ポリアミド(PA)やポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂を採用することができる。樹脂52は、強化繊維シート41の積層体18に含浸された状態、即ち強化繊維シート41の積層体18に入り込んだ状態で硬化されている。
繊維強化複合材料10は、例えば、車両(図示せず)のルーフパネルとして成形され、図1(A)では、ルーフパネルを裏面側から見た状態を示している。繊維強化複合材料10は、緩やかな曲面形状に成形され、その表面10Aは、ルーフパネルの意匠面として用いられる。そして、繊維強化複合材料10の両端部近傍には、その裏面10B側へと折り返すように挟持板11、12が配設されている。挟持板11、12には、車両の車体フレームに機械的に締結するための複数の締結部材13が固定されている。
尚、挟持板11、12は、一方向(車両の車幅方向)の両端部近傍に配設される場合に限定されるものではない。例えば、ルーフパネルが、ルーフの剛性を高めるため、ルーフクロスメンバー(図示せず)に機械的に締結される場合には、上記一方向との直交方向(車両の前後方向)の両端部にも新たな挟持板が配設され、その挟持板に複数の締結部材13が固定される場合でも良い。
図1(B)に示す如く、挟持板11は、主に、長尺の板状体14、15と、板状体14の一主面14A側に形成される複数の係止部16と、板状体15を貫通して形成される複数の係止孔17と、板状体15の一主面15A側に固定される締結部材13と、を有している。
板状体14、15は、例えば、板金や樹脂により形成され、薄膜であるがプレス成形にも耐え得る厚みを有している。板状体14、15は、同形状であり、複数枚の強化繊維シート41が積層した積層体18(図1(C)参照)をその上下面から挟み込むように配設される。図示したように、板状体14の一主面14Aには、板状体14の長手方向に沿って一定間隔にて複数の係止部16が配設されている。係止部16としては、例えば、針やピン等が用いられ、板状体14の一主面14Aの上面に接着固定されている。
一方、板状体15の一主面15Aには、板状体15の長手方向に沿って一定間隔にて複数の係止孔17が形成されている。係止孔17は、板状体14、15を重ね合わせた際に、係止部16を挿通するための孔であり、係止部16と同等の間隔にて形成されている。また、板状体15の一主面15Aには、その長手方向の両端部近傍に締結部材13としてのリベット、ボルトやナットが、適宜接着固定されている。
図1(C)に示す如く、積層体18は、板状体14の一主面14Aの上面に配設される。そして、係止部16が、積層体18を構成する、例えば、各強化繊維シート41(図4(A)参照)の経糸の繊維束(図示せず)を刺すことで、積層体18は、板状体14の一主面14A上に固定される。その後、係止部16が、板状体15の係止孔17内に挿入されるように、積層体18の上面に板状体15を配設する。そして、板状体15の各係止孔17から突出する係止部16を折り曲げ加工することで、板状体14、15同士が連結し、積層体18が、挟持板11により挟持された状態が実現される。尚、係止部16は、係止孔17から突出した領域がカシメ加工されることで、板状体14、15同士が連結する場合でも良い。
尚、締結部材13が、板状体15の一主面15Aに固定される場合に限定するものではなく、例えば、締結部材13が、板状体14の一主面14Aに固定され、板状体15には、締結部材13が挿通される挿通孔が形成されることで、積層体18を挟持した際に、締結部材13が、板状体15の一主面15Aよりも突出する場合でも良い。また、挟持板12も挟持板11と同形状であり、同一の部材には同一の符番を用い、上述した説明を参照し、ここではその説明を割愛する。
図2(A)に示す如く、挟持板21は、主に、長尺の板状体22、23と、板状体22の一主面22A側へ突起する突起係止部24と、板状体23の一主面23A側へ突起し、突起係止部24と係合する突起係合部25と、板状体23の一主面23A側に固定される締結部材13と、を有している。
板状体22、23は、例えば、板金や樹脂により形成される。板状体22、23は、複数枚の強化繊維シート41(図4(A)参照)が積層した積層体18(図2(B)参照)をその上下面から挟み込むように配設される。図示したように、板状体22の一主面22A側には、板状体22の長手方向に沿って、板状体22の一部が突起する突起係止部24が形成されている。突起係止部24は、例えば、板状体22をプレス成形することで形成される。
一方、板状体23の一主面23Aには、板状体23の長手方向に沿って、板状体23の一部が突起する突起係合部25が形成されている。突起係合部25は、例えば、板状体23をプレス成形することで形成される。そして、突起係合部25には、突起係止部24及び積層体18の一部が挿入されるため、突起係合部25の係合空間26は、突起係止部24より広い空間となると共に、突起係止部24及び積層体18が抜け難くなるように、入口よりもその奥側の空間が広くなっている。
尚、突起係止部24及び突起係合部25は、上記一直線形状に1つ形成される場合に限定するものではない。例えば、突起係止部24と突起係合部25とが係合し、その間に積層体18を支持すれば良く、エンボス形状のように複数の突起係止部24と、それに対応する複数の突起係合部25が形成される場合でも良い。
図2(B)に示す如く、積層体18は、板状体22の一主面22Aの上面に配設し、その積層体18の上面に板状体23を位置合わせして配設した後、板状体22の突起係止部24と積層体18とを突起係合部25の係合空間26へと押し込むことで、板状体22、23同士が連結し、積層体18が、挟持板21により挟持された状態が実現される。
次に、図3を参照して、本実施形態の繊維強化複合材料10の製造方法に用いられる成形金型31を説明する。
図3(A)は、本実施形態の繊維強化複合材料10の製造方法に用いられる成形金型31を説明する断面図である。図3(B)は、図3(A)に示す成形金型31の下金型33の型面33Aを説明する上面図である。
図3(A)に示す如く、成形金型31は、上金型32と下金型33とから構成されている。上金型32と下金型33とを閉じた際に形成される両者の間隙としてキャビティ34が構成される。キャビティ34は、本形態で製造される繊維強化複合材料10(図1(A)参照)の形状と同一である。
上金型32を貫通して注入孔35が形成されている。注入孔35には外部から成形金型31に液状または粘度が低い樹脂が供給される。ここでは、上金型32の中央部に一つの注入孔35が形成されているが、注入孔35は上金型32の周辺部に形成されても良いし、複数の注入孔35が形成されても良い。更に、注入孔35は下金型33に形成されても良い。
図3(B)に示す如く、下金型33の型面33Aには、キャビティ34の両端部近傍に紙面上下方向に延在する2つの凹部36、37が形成されている。凹部36、37は、積層体18(図1(C)参照)の両端部近傍に配設された挟持板11、12(図1(A)参照)が嵌め込まれることで、積層体18がキャビティ34内に位置精度良く配置されるための領域でもある。上述したように、挟持板11、12の長手方向の両端部近傍には、締結部材13が、板状体15の一主面15A上面に固定されている。そのため、凹部36、37内には、紙面上下方向の両端部近傍に、更に、締結部材13が嵌め込まれる凹部38が連通して形成されている。
下金型33は、公知の分割金型にて構成され、下金型33の凹部36、37、38の形成領域は、積層体18をキャビティ34内に配置した後、矢印39にて示すように、紙面左右方向にスライド移動することができる。詳細は後述するが、下金型33の凹部36、37、38の形成領域がスライド移動することで、積層体18に樹脂52(図5(B)参照)を含浸させる工程にて、キャビティ34内の積層体18を伸長した状態に維持することができる。
次に、図4から図5を参照して、本実施形態の繊維強化複合材料10の製造方法について説明する。尚、上記製造方法の説明に際し、適宜、図1から図3及びその説明箇所を参照し、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。
図4(A)及び図4(B)は、上述した積層体18に挟持板11、12を取り付ける工程を説明する断面図である。図5(A)及び図5(B)は、上述した積層体18に樹脂を含浸させ繊維強化複合材料10を成形する工程を説明する断面図である。
図4(A)に示す如く、同一形状の複数枚の強化繊維シート41を準備し、それぞれを位置合わせしながら積層させ、積層体18を形成する。本実施形態では、強化繊維シート41は、例えば、3000本の炭素繊維が纏められた繊維束を経糸、緯糸として用いて織り込んだ織物である。
図示したように、強化繊維シート41はドライ基材であり、積層体18の両端部近傍を挟持板11、12にて挟み込むことで、各強化繊維シート41同士を位置合わせすると共に、積層体18として固定することができる。
本実施形態では、図1(B)に示す如く、板状体14の一主面14Aに一定間隔にて配設された針やピンから成る係止部16に対して、各強化繊維シート41の経糸の繊維束(図示せず)を刺すことで、積層体18は、板状体14の一主面14A上に固定される。尚、強化繊維シート41を1枚毎に係止部16に刺していく場合でも良く、積層体18にした状態から係止部16に刺していく場合でも良い。
その後、図1(C)に示す如く、最上面の強化繊維シート41から突出する係止部16を板状体15の係止孔17に対して挿通させ、積層体18の上面に板状体15を配設する。そして、板状体15の各係止孔17から突出する係止部16を折り曲げ加工し、板状体14、15同士を連結し、積層体18が、挟持板11、12により挟持された状態とする。
図4(B)に示す如く、積層体18の両端部を挟持板11、12に沿って内側へと折り返す。具体的には、板状体14、15の上下方向位置が逆転すると共に、板状体14が、積層体18の内側へと隠れるように、積層体18の両端部を略180度回転させる。
図5(A)に示す如く、図4(B)に示す状態の積層体18を成形金型31のキャビティ34内へと配設する。ここで、図3(B)に示す如く、下金型33の型面33Aには、2つの凹部36、37、38が形成されており、その凹部36、37、38内に挟持板11、12(図1(A)参照)の少なくとも一部及び締結部材13を嵌め込むことで、積層体18はキャビティ34に対して位置合わせをした状態にて配設される。尚、積層体18は、予め予備賦形されたプリフォーム体ではない。
その後、下金型33の凹部36、37、38の形成領域を矢印51にて示す方向、つまり、キャビティ34の外側へ向けてスライド移動させることで、積層体18は、キャビティ34内にて伸長した状態となる。尚、凹部36、37の離間距離を広めに設定し、積層体18を下金型33に設置する際に、積層体18を伸長した状態とする場合でも良く、この場合には、下金型の33の上記スライドさせる機構は省略される。
このとき、下金型33の凹部36、37、38には、挟持板11、12の少なくとも一部及び締結部材13が嵌め込まれていることで、積層体18は、挟持板11、12と面接触し、積層体18全体を均一に伸長させることができる。特に、積層体18の両端部を挟持板11、12に沿って折り返した状態にて、積層体18を引っ張ることで、ただ単に係止部16にて繊維束を刺した状態を引っ張る場合と比較して、明らかに積層体18が挟持板11、12から抜け難くなる。
図5(B)に示す如く、矢印51にて示すように、下金型33の凹部36、37、38の形成領域をスライド移動させ、積層体18を伸長した状態にて、注入孔35を経由して樹脂52をキャビティ34に注入することで、キャビティ34の内部にて積層体18に樹脂52を含浸させる。尚、この樹脂52の含浸工程にて、成形金型31の型面により挟持板11、12がプレス成形される場合でも良い。この場合には、成形後の繊維強化複合材料10の製品形状の自由度を高めることができる。
上記した樹脂52の注入工程が終了した後は、キャビティ34の内部で樹脂52を硬化させる。樹脂52がエポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂である場合は、樹脂52を100℃程度以上に加熱することで、樹脂52を硬化反応させる。一方、樹脂52がポリプロピレン等の熱可塑性樹脂である場合は、樹脂52を20℃〜60℃以下(好ましくは、例えば40℃程度)に冷却することで硬化させる。
キャビティ34の内部で樹脂52が十分に硬化したら、上金型32と下金型33とを離型させた後に、図1(A)に示す繊維強化複合材料10を取り出す。そして、本実施形態では、繊維強化複合材料10の表面10Aは、例えば、ルーフパネルの意匠面として用いられる。そして、繊維強化複合材料10の両端部近傍に配設された挟持板11、12には、車両の車体フレームに機械的に締結するための複数の締結部材13が固定されている。
この構造により、成形金型31から繊維強化複合材料10を離形した後に、締結部材13等を後加工にて取り付けることなく、繊維強化複合材料10をルーフパネルとして、車体フレームに取り付けることができる。その結果、繊維強化複合材料10の成形後における加工費用の増大を抑えることができる。
更に、上記製造方法により、挟持板11、12及び締結部材13を利用して積層体18を伸長した状態とし、キャビティ34内に樹脂を充填することで、樹脂の流動圧により強化繊維シート41の繊維束が撚れ難くなり、成形後の繊維強化複合材料10の外観不良を大幅に低減することができる。また、挟持板11、12の配設領域を切り落とすことなく、車体フレームへの取り付け領域として活用することで、材料の歩留りも向上させることができる。
尚、本実施形態では、成形金型31のキャビティ34内に樹脂を充填するレジントランスファモールディング(RTM)法による繊維強化複合材料10の製造方法について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、強化繊維シートに樹脂を含浸させたプリプレグを成形金型のキャビティ内に配置し、プリプレグの強化繊維シートに高温・高圧を付与するPCM(Prepreg Compression Molding)法により繊維強化複合材料10を成形する場合でも良い。この場合においても、複数枚の強化繊維シートから成る積層体は、上述した製造方法と同様に、キャビティ内にて伸長された状態となることで、高温・高圧が付与されても強化繊維シートの繊維束が撚れ難くなり、成形後の繊維強化複合材料10の外観不良を大幅に低減することができる。
また、挟持板11、12に固定される金属部材として締結部材13が用いられる場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、挟持板11、12に固定される金属部材としては、溶接部材が用いられる場合でも良い。この場合においても、上記溶接部材を溶接点として用い、成形後の繊維強化複合材料10を後加工することなく、車体のフレーム等に組み付けることができ、上記同様の効果を得ることができる。
また、積層体18は、全て炭素繊維からなる強化繊維シート41を用いる場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、少なくとも積層体18の最上面及び最下面にガラス繊維からなる強化繊維シート41を配設し、積層体18を絶縁処理する場合でも良い。また、締結部材13等の挟持板11、12に固定される金属部材を塗装したり、樹脂52によりコーティングする等、上記金属部材を絶縁処理する場合でも良い。この場合には、より確実に積層体18の電食による腐食の恐れを防止することができる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
10 繊維強化複合材料
11、12、21 挟持板
13 締結部材
14、15、22、23 板状体
16 係止部
17 係止孔
18 積層体
24 突起係止部
25 突起係合部
26 係合空間
31 成形金型
32 上金型
33 下金型
34 キャビティ
36、37、38 凹部
41 強化繊維シート
52 樹脂

Claims (10)

  1. 強化繊維シートの積層体を成形金型内に配設し、前記積層体に樹脂を含浸して硬化させることで繊維強化複合材料を成形する繊維強化複合材料の製造方法において、
    前記積層体をその間に挟み込む挟持板にて、少なくとも前記積層体の対向する両端部近傍をそれぞれ固定する工程と、
    前記挟持板の上下位置が反転するように前記積層体の前記両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、前記成形金型の下金型の型面の凹部に少なくとも前記挟持板の一部を嵌め込むように、前記積層体を前記成形金型のキャビティ内に配置する工程と、
    前記積層体を伸長させた状態にて前記キャビティ内に前記樹脂を注入し、前記積層体に前記樹脂を含浸して硬化させることで前記繊維強化複合材料を成形する工程と、を有することを特徴とする繊維強化複合材料の製造方法。
  2. 前記挟持板は、その一主面側に前記積層体を拘束する複数の係止部が形成される一方の板状体と、前記係止部が挿入される複数の係止孔が形成される他方の板状体と、を有し、
    前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記他方の板状体の一主面側にて前記係止孔から突出する前記係止部を加工することで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態にすることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  3. 前記挟持板は、その一主面側へと向けて突起する突起係止部が形成される一方の板状体と、その一主面側へと向けて突起し、前記突起係止部が挿入される突起係合部が形成される他方の板状体と、を有し、
    前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記突起係止部及び少なくとも前記積層体の一部が、前記突起係合部内に挿入されることで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態とすることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  4. 前記他方の板状体の前記一主面には金属部材が固定され、
    前記積層体を前記成形金型の前記キャビティ内に配置する工程では、前記一方の板状体を前記積層体の内側に包み込むように、前記積層体の前記両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、前記金属部材を前記下金型の前記凹部へ嵌め込むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  5. 前記一方の板状体の前記一主面には金属部材が固定され、前記他方の板状体には前記金属部材が挿通する挿通孔が形成され、
    前記積層体を前記成形金型の前記キャビティ内に配置する工程では、前記金属部材を前記他方の板状体の前記一主面側へと突出させた後、前記一方の板状体を前記積層体の内側に包み込むように、前記積層体の前記両端部をそれぞれ内側へと折り返すと共に、前記金属部材を前記下金型の前記凹部へ嵌め込むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  6. 前記金属部材は、締結部材または溶接部材であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  7. 前記積層体に前記樹脂を含浸して硬化させる工程では、前記下金型の前記凹部に前記金属部材及び少なくとも前記挟持板の一部を嵌め込んだ状態にて前記下金型の前記凹部を可動させ、前記積層体を伸長した状態とすることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
  8. 積層された強化繊維シートに対して樹脂が含浸されて硬化している積層体と、
    前記積層体をその間に挟み込むと共に、少なくとも前記積層体の対向する端部近傍にそれぞれ配設される挟持板と、
    前記挟持板の上面に固定される締結部材と、を備え、
    前記挟持板は、その一主面側に前記積層体を拘束する複数の係止部が形成される一方の板状体と、前記係止部が挿入される複数の係止孔が形成される他方の板状体と、を有し、
    前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記他方の板状体の一主面側にて前記係止孔から突出する前記係止部を加工することで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態となることを特徴とする締結部材を具備した繊維強化複合材料。
  9. 積層された強化繊維シートに対して樹脂が含浸されて硬化している積層体と、
    前記積層体をその間に挟み込むと共に、少なくとも前記積層体の対向する端部近傍にそれぞれ配設される挟持板と、
    前記挟持板の上面に固定される締結部材と、を備え、
    前記挟持板は、その一主面側へと向けて突起する突起係止部が形成される一方の板状体と、その一主面側へと向けて突起し、前記突起係止部が挿入される突起係合部が形成される他方の板状体と、を有し、
    前記一方の板状体と前記他方の板状体との間に前記積層体を挟持した状態にて、前記突起係止部及び少なくとも前記積層体の一部が、前記突起係合部内に挿入されることで、前記一方の板状体と前記他方の板状体とを連結状態となることを特徴とする締結部材を具備した繊維強化複合材料。
  10. 前記締結部材は、車両の車体フレームに機械的に締結する部材であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の締結部材を具備した繊維強化複合材料。
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