JP2020040242A - インサート成形方法及びフィルム - Google Patents

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【課題】効率的にフィルムと樹脂との一体成形を行う。【解決手段】印刷された所定形状のフィルム3を樹脂成形用の金型47内に配置し、金型47内に射出される樹脂とフィルム3とを一体成形するインサート成形方法であって、フィルム3に表示される第1位置決め指標20と、金型47に表示されるとともに第1位置決め指標20に対応する第2位置決め指標70に基づいて、フィルム3を金型47内の所定位置に配置する位置決め工程S7と、フィルム3が配置された状態で金型47を閉める型締め工程S9と、閉めた状態の金型47内に樹脂を射出するとともに、フィルム3と樹脂とを一体成形する成形工程S11とを備える。【選択図】図10

Description

本発明は、フィルムを金型内に配置し、金型内に射出される樹脂とフィルムとの成形方法の技術に関する。
従来、所定形状のフィルムを金型内に配置し、金型内に樹脂を射出してフィルムと樹脂とを一体的に成形する技術が適用されている。
金型内にフィルムを配置する際に、フィルムを適切な位置に配置する技術が提案されている。例えば特許文献1には、加飾部と、加飾部を切断分離した余白部分である抜き捨て部とを備える加飾フィルムが提案されている。特許文献1に開示される先行技術によると、抜き捨て部には位置決めのための位置決めピン孔部が設けられ、該位置決めピン孔部に金型の位置決めピンを挿入し、金型を締めた後に射出成形により樹脂を注入して加飾フィルムと樹脂とを一体成形する。
特開平11−7247号公報
上記従来技術によると、フィルムをキャビティ内に固定することにより、フィルムを適切な位置に配置することが可能となる。
しかしながら、上記従来技術は、フィルムと樹脂とを一体成形した後に、抜き捨て部を加飾部から切断分離するため、成形品に付着するピン孔部を成形品から除去する作業が必要となり、作業効率が低下するという問題がある。
そこで本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、効率的にフィルムと樹脂との一体成形を行うことができるインサート成形方法及びフィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、印刷された所定形状のフィルムを樹脂成形用の金型内に配置し、前記金型内に射出される樹脂と前記フィルムとを一体成形するインサート成形方法であって、前記フィルムの所定位置に表示される第1位置決め指標と、前記金型に表示されるとともに前記第1位置決め指標に対応する第2位置決め指標に基づいて、前記フィルムを前記金型内の所定位置に配置する位置決め工程と、前記フィルムが配置された状態で前記金型を閉める型締め工程と、閉めた状態の前記金型内に樹脂を射出すると共に、前記フィルムと前記樹脂とを一体成形する成形工程とを備えるインサート成形方法である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のインサート成形方法において、前記第1位置決め指標と前記第2位置決め指標とは、互いに符合することを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のインサート成形方法において、前記位置決め工程は、前記フィルムに表示される前記第1位置決め指標と前記金型に表示される前記第2位置決め指標とが符合する位置に前記フィルムを配置することを特徴とする構成である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記フィルムは、複数の前記第1位置決め指標を備え、前記金型は、複数の前記第2位置決め指標を備えることを特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記フィルムに複数の互いに異なる色のインキを印刷する印刷工程をさらに備え、前記印刷工程は、インキごとに前記フィルムに順に印刷し、前記フィルムの背面側に前記第1位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートに、前記インキを印刷して前記フィルムに操作パネルに対応する操作パネル表示を形成し、前記操作パネル表示内に操作部表示を形成すると共に、前記操作部表示の色と同じ色の前記インキを用いて、前記抜き捨て部内に前記第1位置決め指標と符合する第3位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートに、前記インキを印刷して前記フィルムに操作パネルに対応する操作パネル表示を形成し、前記操作パネル表示内に透視窓を形成すると共に、前記透視窓周縁の枠部の色と同じ色の前記インキを用いて、前記抜き捨て部内に前記第1位置決め指標と符合する第3位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、前記第3位置決め指標を形成した後に、前記第1位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項9に係る発明は、請求項6乃至8のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、前記インキの印刷位置を特定する印刷位置指標を、前記抜き捨て部内に形成し、前記第3位置決め指標を、前記印刷位置指標とは異なる位置に形成することを特徴とする構成である。
請求項10に係る発明は、請求項6乃至9のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記フィルムシートを、前記金型内に形成される前記フィルムの当接面に対応する形状に加工する形状加工工程をさらに備え、前記位置決め工程は、前記形状に加工された前記フィルムを、前記金型内に配置することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項6乃至10のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記フィルムシートから前記抜き捨て部を除去すると共に前記フィルムを抽出する抽出工程をさらに備え、前記位置決め工程は、抽出された前記フィルムを金型内に配置することを特徴とする構成である。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記位置決め工程は、前記第1位置決め指標と前記第2位置決め指標に基づいて前記フィルムを配置すると共に、前記フィルムを配置された位置に固定することを特徴する構成である。
請求項13に係る発明は、樹脂成形用の金型内に配置されると共に、前記金型が閉じられた状態で射出される樹脂と一体成形される所定形状を有するフィルムであって、前記金型内における配置位置に対応する第1位置決め指標を備えるフィルムである。
請求項14に係る発明は、請求項13に記載のフィルムにおいて、前記第1位置決め指標は、前記金型に表示される第2位置決め指標と符合することを特徴とする構成である。
請求項15に係る発明は、請求項13又は14に記載のフィルムにおいて、複数の互いに異なる色のインキを順に印刷することにより形成されるインキ層をさらに備え、前記第1位置決め指標は、前記インキ層の背面側に形成されることを特徴とする構成である。
本発明によれば、効率的にフィルムと樹脂との一体成形を行うことができる。
本実施形態における成形品の一例を示す構成図である。 本実施形態におけるフィルムの一例を示す正面図である。 本実施形態におけるフィルムの一例を示す背面図である。 第1位置決め指標の一構成例を示す拡大図である。 フィルムシートの一構成例を示す正面図である。 フィルムシートの一構成例を示す正面図である。 フィルムシートの一構成例を示す背面図である。 フィルムシートの一構成例を示す背面図である。 フィルムシートの一構成例を示す背面図である。 本実施形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における印刷工程の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における印刷工程の他の一例を示すフローチャートである。 フィルムを金型内に配置する一例を示す断面図である。 金型内に形成される第2位置決め指標の一例を示す図である。 金型内に形成される第2位置決め指標の一例を示す図である。 フィルムを金型内に配置した状態で型締めを行う場合の一例を示す図である。 金型内に樹脂を射出する場合の一例を示す図である。 金型内においてフィルムと樹脂とを一体成形する場合の一例を示す図である。 フィルムを金型内に配置した状態で型締めを行う場合の一例を示す図である。 金型内に樹脂を射出する場合の一例を示す図である。 成形品の一例を示す背面図である。
以下、本発明に関する好ましい実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらに関して重複する説明は省略する。
(成形品の構成)
図1は、本実施形態における成形品1の一構成例を示す図である。成形品1は、フィルム3と樹脂部5とを一体成形することにより生成される。成形品1の表面側にフィルム3が配設される。成形品1の背面側に樹脂部5が配設される。図例の成形品1は、電気製品などの操作パネルの一部又は全部を被覆する操作パネルカバーである。
フィルム3は、表面側に操作パネルに対応する操作パネル表示4を備える。操作パネル表示4は、操作部表示7と、透視窓部10と、窓枠部12とを有する。操作部表示7は、操作パネルに備えられる操作ボタンなど操作部に対応する位置に表示される。透視窓部10は、操作パネルに備えられるディスプレイなど、ユーザーにより視認される部位に対応する位置に配設される。窓枠部12は、透視窓部10の端部に表示される。
樹脂部5は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、アクリル、或いはポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂を溶融して成形したものである。樹脂部5は、フィルム3の背面側に当接しており、フィルム3は、背面を樹脂部5により被覆される。ただし、樹脂部5は、操作部表示7に対応するフィルム3の背面に当接していない。そのため、操作部表示7に対応するフィルム3の背面は、樹脂部5により被覆されていない。ユーザーが成形品1における操作部表示7を押圧すると、フィルム3における操作部表示7が押圧方向に変形し、押圧力がフィルム3を介して操作パネルに備えられる操作部に伝達される。これにより、操作パネルに備えられる操作部がユーザーによる操作を確実に検知できるのである。
(フィルムの構成)
図2は、フィルム3の一構成例を示す正面図である。フィルム3は、操作パネルカバーに対応する形状を有する。フィルム3の表面には操作パネル表示4が形成される。操作パネル表示4は、互いに色が異なる複数のインキをフィルム3の背面に印刷することにより形成される。フィルム3は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、或いはアクリルなどにより構成され、可撓性を有する。
各インキは、フィルム3の背面に前面側から順に印刷される。操作パネル表示4内における同じインキからなる構成要素は、同じ順番に形成される。一例として、操作部表示7を形成するインキを最初にフィルム3の背面に印刷する。これにより、操作部表示7は、フィルム3の表面側から良好に視認可能となる。図例では複数の操作部表示7を備える。そして、これら複数の操作部表示7がいずれも同じインキにより形成される場合、これらの操作部表示7は、最初に当該インキをフィルム3に印刷する際に形成されるのである。
操作部表示7が形成されると、次に窓枠部12を形成するインキをフィルム3に印刷する。窓枠部12が形成されると、さらに操作パネル表示4の背景を形成するインキを、操作部表示7および窓枠部12の背面側に印刷する。すなわち、互いに異なる色の複数のインキは、フィルム3の背面に、前面側から順に印刷される。そのため、フィルム3の背面には、各インキのインキ層が積層される。
なお、上記とは異なり、互いに色が異なる複数のインキは、フィルム3の前面に印刷されてもよい。この場合、各インキは、フィルム3の前面に背面側から順に印刷される。
図3は、フィルム3の一構成例を示す背面図である。フィルム3は、上述したとおり複数の互いに異なる色のインキからなるインキ層を背面に備える。フィルム3は、これらインキ層のうち最も背面側に第1位置決め指標20を有する。すなわち、第1位置決め指標20は、フィルム3の背面側から視認可能であると共に、フィルム3の前面側から見た場合に、他のインキ層により隠蔽されるため、フィルム3の前面側から視認できない。第1位置決め指標20は、後述するように、フィルム3を金型47内に配置する際に、フィルム3の金型47内における配置位置を示す指標である。金型47は、第1位置決め指標20に対応する第2位置決め指標70を備える。
フィルム3を金型47のキャビティ74内に配置する際に、第1位置決め指標20と金型47に備えられる第2位置決め指標70に基づいて、フィルム3の配置位置を決定する。一例として、第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とは互いに符合する。そして、金型47内において、第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する位置にフィルム3を配置する。第1位置決め指標20は単数でも複数でもよい。
フィルム3が複数の第1位置決め指標20を備える場合、より高い精度でフィルム3の配置位置を決定することができる。さらに、複数の第1位置決め指標20がフィルム3の一辺の中間部及び両端部近傍にそれぞれ備えられる場合には、これら複数の第1位置決め指標20と、これに対応して金型47に備えられる第2位置決め指標70とを、一辺の中間部と両端部近傍のそれぞれにおいて符合させることにより、より高い精度でフィルム3の配置位置を決定できるのである。
図4は、第1位置決め指標20の一構成例を示す拡大図である。第1位置決め指標20は、フィルム3の端部に近接して形成される。図例では、第1位置決め指標20は複数の線分により構成される。これにより、フィルム3の配置位置をより正確に決定できる。第1位置決め指標20は、フィルム3の背面側から良好に視認可能に形成される。好ましくは、第1位置決め指標20を構成する複数の線分の間隔は、2ミリメートル以下である。
なお、後述する印刷工程S1において、第1位置決め指標20がフィルム3内における適切な位置から僅かに外れた位置に形成されることが起こり得る。そのような場合に、第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する金型47内の位置にフィルム3を配置すると、フィルム3を適切な配置位置に配置することができない。そこで、図4に示す例のように、第1位置決め指標20が複数の線分により構成される場合には、第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが完全に符合する位置ではなく、第1位置決め指標20を構成する複数の線分のうち一部の線分が、第2位置決め指標70と互いに符合する位置をフィルム3の配置位置とすることにより、金型47内における適切な配置位置にフィルム3を配置可能である。
(フィルムシートの構成)
図5は、フィルムシート25の一構成例を示す正面図である。本実施形態におけるフィルムシート25は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、或いはアクリルなどにより形成される略平面状のシートである。フィルムシート25は、フィルム3と抜き捨て部29とを備える。フィルム3と抜き捨て部29とは一体形成されてもよいし、互いに分離可能に形成されてもよい。また、フィルムシート25は、図示しない位置合わせ孔を抜き捨て部29内に備えてもよい。
抜き捨て部29内には、第3位置決め指標30と、印刷位置指標33とを備える。第3位置決め指標30は、フィルム3と抜き捨て部29の境界近傍の抜き捨て部29内に形成される。第3位置決め指標30は、フィルム3の背面に形成される第1位置決め指標20と符合する。
印刷位置指標33は、抜き捨て部29内において第3位置決め指標30とは異なる位置に形成される。印刷位置指標33は、フィルムシート25におけるインキの印刷位置を特定する指標である。印刷位置指標33は、フィルムシート25を図示しない印刷装置内に配置する際に、該印刷装置に形成される所定の指標と印刷位置指標33とを符合させることにより、該印刷装置内におけるフィルムシート25の配置位置を特定する。印刷位置指標33を抜き捨て部29内における第3位置決め指標30とは異なる位置に形成することにより、印刷位置指標33を良好に視認できる。そのため、印刷装置内におけるフィルムシート25の配置位置の特定を円滑に行えるのである。
後述する印刷工程S1において、まずフィルムシート25にインキを印刷することにより印刷位置指標33を形成する。次に、印刷位置指標33に基づいて印刷装置内にフィルムシート25を配置し、フィルム3にインキを印刷して操作パネル表示4を形成する。
本実施形態において印刷工程S1は、複数のフィルムシート25を印刷装置におけるインキの印刷位置に一枚ずつ順に配置するとともに、一のインキを印刷してゆく。すなわち、印刷工程S1は、フィルムシート25を印刷位置に配置すると、一のインキをフィルムシート25の所定位置に印刷する。一のインキが印刷されると、フィルムシート25を印刷位置から移動させ、次のフィルムシート25が印刷位置に配置されて、一のインキをフィルムシート25の所定位置に印刷する。そして、インキが印刷されたフィルムシート25を印刷位置から移動させると、さらに次のフィルムシート25が印刷位置に配置され、一のインキが印刷された後に、当該フィルムシート25は印刷位置から移動される。すべてのフィルムシート25への一のインキの印刷が行われると、再びこれらフィルムシート25を一枚ずつ印刷位置に配置し、一のインキとは異なるインキを印刷する。このように、印刷工程S1は、インキごとに複数のフィルムシート25に対する印刷作業を行い、全てのインキの印刷が完了するまでの間、フィルムシート25を印刷位置に配置し、インキを印刷し、インキが印刷されたフィルムシート25を印刷位置から移動させるという一連の印刷作業を繰り返し行う。
印刷工程S1は、操作部表示7を構成する色のインキと同じインキを用いて第3位置決め指標30を形成する。すなわち、操作部表示7と第3位置決め指標30とは、同じ一連の印刷作業により形成される。そのため、インキが印刷される際に、フィルムシート25における操作部表示7の表示位置に対して相対的に的確な位置に第3位置決め指標30が確実に形成されることとなる。
第3位置決め指標30は、第1位置決め指標20と符合する。印刷工程S1は、第1位置決め指標20をフィルム3の最も背面側に形成する。つまり、第1位置決め指標20を構成するインキの印刷作業は、全てのインキの印刷作業のうち最後に行われる。第1位置決め指標20は、第3位置決め指標30と符合する位置に形成される。これにより、第1位置決め指標20は、操作部表示7に対して相対的に的確な位置に形成されることとなる。
なお、上記とは異なり、印刷工程S1は、窓枠部12を構成する色のインキと同じインキを用いて第3位置決め指標30を形成してもよい。この場合、窓枠部12と第3位置決め指標30とは、同じ一連の印刷作業により形成される。これにより、フィルムシート25における窓枠部12の表示位置に対して相対的に的確な位置に第3位置決め指標30が形成される。そして、印刷工程S1は、第3位置決め指標30と符合する位置に第1位置決め指標20を形成することにより、第1位置決め指標20を窓枠部12に対して相対的に的確な位置に形成することができる。
図6は、フィルムシート25の一構成例を示す正面図である。図5に示した場合と異なり、図6の例において印刷位置指標33は、フィルムシート25の端部近傍の抜き捨て部29内に形成される。これにより、フィルムシート25の視認性を良好に保持可能となる。
図6の例では、抜き捨て部29内に複数の印刷位置指標33が備えられる。これにより、フィルムシート25を印刷装置におけるインキの印刷位置に確実に配置可能となる。
図7は、フィルムシート25の一構成例を示す背面図である。フィルムシート25の背面側において、フィルム3は第1位置決め指標20を備える。第1位置決め指標20は、フィルム3と抜き捨て部29との境界近傍のフィルム3内に形成される。第1位置決め指標20は、フィルム3の背面側に視認可能に形成される。一例として、第1位置決め指標20は、フィルム3の背面に印刷されるインキ層のうち、最も背面側に形成される。或いは第1位置決め指標20は、フィルム3の背面に印刷されるインキ層により構成され、第1位置決め指標20の背面側には、第1位置決め指標20を透視可能なインキやコーティング剤などが印刷されてもよい。
第3位置決め指標30は、抜き捨て部29内におけるフィルム3との境界近傍に備えられる。第3位置決め指標30は、第1位置決め指標20と符合する。ところで、図例において、フィルム3の背面側から操作部表示7を視認できない。前述のように、第3位置決め指標30は、操作部表示7を構成するインキと同じインキで構成されるため、操作部表示7と同じ一連の印刷作業により形成される。したがって、第3位置決め指標30は操作部表示7の位置に対して相対的に的確な位置に形成される。
第1位置決め指標20を形成する際に、第3位置決め指標30に基づいて、第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とが符合する位置に第1位置決め指標20が形成される。したがって、第1位置決め指標20は、フィルム3の背面から視認できない操作部表示7の位置に対して相対的に的確な位置に形成される。
図8および図9は、図7に示す第1位置決め指標20と異なる態様の第1位置決め指標20が形成される場合の一例を示す図である。図8の例において、第1位置決め指標20は複数の線分を有する。また、第3位置決め指標30は、第1位置決め指標20と符合する複数の線分を有する。
第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とは、互いに符合することにより、所定の一体的な図形を形成してもよい。図9の例において、第1位置決め指標20は、半円状に形成される。また、第3位置決め指標30は、第1位置決め指標20と符合する半円状に形成される。第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とは、互いに符合することにより、円形状の図形を形成する。印刷工程S1において、作業者は第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とが符合しているかを容易に確認できる。
なお、第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とは、互いに異なる色のインキにより構成される。これにより、印刷工程S1において、作業者は第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とを容易に識別できる。
(本実施形態における成形方法)
図10は、本実施形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態におけるインサート成形方法は、フィルムシート25に複数の互いに異なる色のインキを印刷する印刷工程S1と、フィルムシート25を、金型内に形成されるフィルム3の当接面に対応する形状に加工する形状加工工程S3と、フィルムシート25から抜き捨て部29を除去すると共にフィルム3を抽出する抽出工程S5と、フィルム3に形成される第1位置決め指標20と、金型47に形成され、第1位置決め指標20に対応する第2位置決め指標70に基づいて、フィルム3を金型47内に配置する位置決め工程S7と、フィルム3が配置された状態で金型47を閉める型締め工程S9と、閉めた状態の金型47内に樹脂を射出すると共に、フィルム3と樹脂とを一体成形する成形工程S11と、を備える。
上記各工程のうち、印刷工程S1と、形状加工工程S3と、抽出工程S5とは、いかなる順序で実施してもよいし、これらの全部又は一部を実施しなくともよい。
(印刷工程)
図11は、本実施形態における印刷工程S1の一例を示すフローチャートである。図11(a)に示すように、まず、フィルムシート25の背面に一のインキを印刷して印刷位置指標33を形成する(ステップS103)。フィルムシート25における印刷位置指標33を形成すると、次に、印刷位置指標33を構成する一のインキとは異なるインキにより、操作部表示7と第3位置決め指標30とを形成する(ステップS105)。操作部表示7と第3位置決め指標30とは、同じインキにより形成されるため、操作部表示7と第3位置決め指標30とは、同じ一連の印刷作業により形成される。
操作部表示7と第3位置決め指標30とが形成された後に、印刷工程S1は、操作部表示7とは異なる背景などの加飾部をフィルム3内に形成する(ステップS107)。すなわち、操作部表示7は、フィルム3内において加飾部より前面側に印刷されたインキにより形成されており、加飾部は、操作部表示7より背面側に印刷されたインキにより形成される。
印刷工程S1は、背景などの加飾部をフィルム3内に形成すると、フィルム3の背面側に積層されるインキ層のうち、もっとも背面側に第1位置決め指標20を形成する(ステップS109)。これにより、フィルム3の背面側において第1位置決め指標20が視認可能に形成される。最後に、第1位置決め指標20の背面側に接着インキ等の接着剤を印刷する(ステップS111)。なお、フィルム3の前面側からは、他のインキ層により隠蔽されるため、第1位置決め指標20を視認できない。第1位置決め指標20と第3位置決め指標30とは互いに符合する。よって、第1位置決め指標20は、操作部表示7が形成される位置に対して相対的に的確な位置に形成される。印刷工程S1において、フィルム3の背面にインキが印刷されることにより、ユーザーが操作部表示7などに触れることで操作パネルに対する操作を行う際に、インキに触れることなく操作を行うことができる。
なお、上記とは異なり、印刷工程S1は、フィルム3の前面にインキを印刷してもよい。この場合、印刷工程S1は、印刷位置指標33を形成した後に、第1位置決め指標20をフィルム3の前面に形成し、形成された第1位置決め指標20のインキ層に重ねて加飾部や操作部表示7などを構成するインキを印刷してもよい。
図11(b)は、図11(a)に示す印刷工程S1の各ステップにおいて、インキを印刷する場合の印刷作業の一例を示すフローチャートである。まず、一枚のフィルムシート25を印刷装置の印刷位置にセットして(ステップS113)、一のインキを印刷してから(ステップS115)、当該フィルムシート25を印刷位置から移動させる(ステップS117)。すべてのフィルムシート25に一のインキの印刷が終了するまでの間、この印刷作業を繰り返し実行する。印刷方法は、例えばスクリーン印刷やオフセット印刷であり、或いはグラビア印刷であってもよい。
図12は、図11に示す処理手順とは異なる処理手順による印刷工程S1の一例を示すフローチャートである。印刷工程S1は、まず、透視窓部10の端部に配設される窓枠部12と第3位置決め指標30とを形成する(ステップS123)。窓枠部12と第3位置決め指標30とは同じインキにより形成される。つまり、窓枠部12と第3位置決め指標30とは、図11(b)に示す同じ一連の印刷作業により形成されるのである。
窓枠部12と第3位置決め指標30とが形成された後に、印刷工程S1は、窓枠部12とは異なる背景などの加飾部をフィルム3内に形成する(ステップS125)。最後に、フィルム3の最も背面側に、第1位置決め指標20を形成する(ステップS127)。第1位置決め指標20は、第3位置決め指標30と符合する位置に形成される。これにより、第1位置決め指標20は、窓枠部12が形成される位置に対して相対的に的確な位置に形成される。図12に示す印刷工程S1の各ステップにおけるインキの印刷作業は、図11(b)に示すフローチャートのとおり実行される。
(形状加工工程)
形状加工工程S3は、フィルムシート25を金型内に形成されるフィルム3の当接面に対応する形状に加工する工程である。形状加工工程S3は、例えばフィルムシート25を熱曲げさせることにより、フィルム3の形状を立体曲面に加工する。後述するように、金型47は、フィルム3を配置する配置部57を備え、フィルム3は配置部57に当接するように配置される。形状加工工程S3は、金型47の配置部57にフィルム3が当接するようにフィルムシート25を配置し、金型47を閉じた状態でフィルムシート25を成形させることにより、フィルム3を配置部57に対応する形状に変形させる。
(抽出工程)
抽出工程S5は、フィルムシート25から抜き捨て部29を除去し、フィルム3を抽出する工程である。フィルムシート25から抜き捨て部29を除去し、フィルム3のみを抽出することにより、フィルム3のみを金型47に配置して樹脂と一体成形する。これにより、抜き捨て部29の切断片などがフィルム3に付着することを回避できる。また、これら切断片が金型47内に残留することを回避でき、作業効率が向上する。
(位置決め工程)
位置決め工程S7は、フィルム3に形成される第1位置決め指標20と、金型47に形成される第2位置決め指標70とに基づいて、フィルム3を金型47内の配置部57に配置する工程である。図13は、フィルム3を金型47内に配置する場合の一例を示す図である。金型47は、固定金型50(47)と移動金型52(47)とを備える。固定金型50(47)は、フィルム3を配置する配置部57を備える。移動金型52(47)は、固定金型50(47)に対向する面において、配置部57の形状に対応する形状を備える。フィルム3が配置部57に配置された状態で、移動金型52を矢印F1方向に移動させることにより、型締めを行う。移動金型52(47)は、樹脂の流路となるランナー60を備える。型締められた状態で、樹脂はランナー60を経由して射出される。
図14は、第2位置決め指標70の一例を示す図である。固定金型50(47)は、移動金型52(47)に対向する面において、配置部57と、第2位置決め指標70とを備える。配置部57は、フィルム3の形状に対応する形状であってもよいし、フィルム3より大きいサイズに形成されてもよい。第2位置決め指標70は、配置部57とは異なる位置であって、配置部57に近接する位置に形成される。
本実施形態において、第2位置決め指標70は、フィルム3の第1位置決め指標20と互いに符合する指標であり、金型47内にフィルム3を配置する位置を特定する指標である。位置決め工程S7は、フィルム3に形成される第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する配置部57内の位置に、フィルム3を配置する。これにより、フィルム3が金型47内の的確な位置に配置されるため、フィルム3が適切に配置された状態で成形品1が形成されるのである。
位置決め工程S7は、抽出工程S5においてフィルムシート25から抜き捨て部29が除去されてフィルム3が抽出されている場合に、この抽出されたフィルム3を配置部57に配置する。位置決め工程S7は、フィルム3が配置部57に対応する形状に形成されている場合に、当該形状のフィルム3を配置部57に配置する。
位置決め工程S7は、金型47内にフィルム3が配置されると、フィルム3を当該配置位置に固定してもよい。第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する配置部57内の位置にフィルム3が配置された状態で、固定金型50(47)は、フィルム3を例えば真空吸着や静電気などにより当該配置位置から移動困難にする。これにより、フィルム3が配置部57に配置されてから樹脂と一体成形されるまでの間、フィルム3が当該配置位置から移動する可能性が低減できる。そのため、フィルム3が適切な位置に配置された状態で成形品1が形成される可能性がより高まる。
図15は、図14に示す例とは異なる態様の第2位置決め指標70の一例を示す図である。図例では、複数の線分を有する第2位置決め指標70の構成を示す。好ましくは、第2位置決め指標70を構成する複数の線分の間隔が2ミリメートル以下である。第2位置決め指標70が複数の線分を有することにより、位置決め工程S7において、第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する位置を容易に特定できる。
なお、印刷工程S1において、フィルム3内における第1位置決め指標20が適切な位置からわずかに外れた位置に形成されることが起こり得る。かかる場合においても、第2位置決め指標70を構成する複数の線分のうち一部の線分と、第1位置決め指標20とが符合する位置にフィルム3を配置することにより、フィルム3を適切な位置に配置することが可能となる。
さらに、第1位置決め指標20も複数の線分を有する場合には、第1位置決め指標20を構成する複数の線分のうち一部の線分と、第2位置決め指標70を構成する複数の線分のうち一部の線分とが符合する位置にフィルム3を配置することにより、フィルム3を適切な位置に配置することが可能となる。
固定金型50(47)は、複数の第2位置決め指標70を備えてもよいし、一の第2位置決め指標70を備えてもよい。複数の第2位置決め指標70が備えられる場合、位置決め工程S7において、より高い精度で第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する位置を特定可能である。
さらに、複数の第2位置決め指標70が、配置部57に接する近接する位置で、且つ、同一の辺における中間部と、両端部近傍にそれぞれ備えられる場合には、位置決め工程S7において、フィルム3の一辺の中間部及び両端部近傍にそれぞれ備えられる複数の第1位置決め指標20と、複数の第2位置決め指標70とを、一辺の中間部と両端部近傍のそれぞれで符合させることにより、より高い精度でフィルム3の配置位置を決定できるのである。
(型締め工程)
図16は、フィルム3を金型47内に配置した状態で型締めを行う場合の一例を示す図である。型締め工程S9は、フィルム3が金型47内に配置された状態で金型47を閉める工程である。移動金型52(47)を移動させて固定金型50(47)に近接させ、互いに対向する面を密着させる。型締められると、固定金型50(47)と移動金型52(47)によって金型47内にキャビティ74が形成される。フィルム3はキャビティ74内において配置部57に当接した状態で配置される。
フィルム3は、成形品1に対応する形状にてキャビティ74内に配置され、樹脂と一体成形される。そうすると、成形品1が生成された後に、フィルム3のうち不要な部分を切断する作業が生じないため、作業効率が向上する。また、切断作業が生じないことから、フィルム3の切断片がフィルム3に付着することを回避できる。また、このような切断片が金型47内に残留するのを回避できる。
(成形工程)
図17は、金型47内に樹脂が射出される場合の一例を示す図である。成形工程S11は、閉めた状態の金型47内に樹脂を射出すると共にフィルム3と樹脂とを一体成形する工程である。固定金型50(47)と移動金型52(47)とが密着して型締められることにより形成されるキャビティ74内に、ランナー60を経由して樹脂が射出される。成形工程S11は、キャビティ74内を充填する程度の樹脂を射出する。キャビティ74内に樹脂が充填されると、フィルム3と樹脂とが互いに融着して一体成形される。
図18は、フィルム3と樹脂とを一体成形する場合の一例を示す図である。キャビティ74内においてフィルム3と樹脂とが一体成形されると、成形品1が生成される。図18(a)は、成形品1の端部を拡大した図である。図例では、キャビティ74の形状に応じて、フィルム3の端部の位置と樹脂部5の端部の位置とが揃っている。第1位置決め指標20と第2位置決め指標70に基づいて、フィルム3が固定金型50(47)の配置部57に的確に配置されるため、フィルム3の端部の位置と樹脂部5の端部の位置とが揃い、成形品1の美観を向上させる。
図18(b)は、図18(a)に示した例とは異なる成形品1の端部を拡大した図である。図例では、フィルム3が配置部57より小さく形成されており、フィルム3の端部と配置部57の端部とが一致しない。キャビティ74内に樹脂が射出されてフィルム3と樹脂とが一体成形されると、成形品1の表面側において、フィルム3が及んでおらず樹脂部5が表出する部分ができる。このように、あえて樹脂部5が成形品1の表面側に表出するよう成形することが可能である。
仮に、フィルム3と樹脂とを一体成形した後にフィルム3の不要な部分を切断するのであれば、図18(b)に示すように表面側にフィルム3が及ばない樹脂部5が表出する部分を備える成形品1を形成することはできない。本実施形態において、位置決め工程S7が実行されるより前の工程でフィルムシート25から抜き捨て部29が除去されている。したがって位置決め工程S7は、フィルムシート25から抽出されたフィルム3を配置部57に配置する。これにより、本実施形態におけるインサート成形方法によると、あえて樹脂部5が成形品1の表面側に表出するよう成形することが可能となるのである。
図19は、型締めを行う場合の一例を示す図である。移動金型52(47)は、固定金型50(47)と対向する側に押圧部80を備える。押圧部80は、型締められた状態においてフィルム3の背面側を押圧する。一例として、押圧部80は、フィルム3の操作部表示7に対応する背面側の領域を押圧する。
そして、図20に示すように、押圧部80がフィルム3の背面側を押圧した状態で、樹脂が射出されてキャビティ74内に充填されると、樹脂は、押圧部80により押圧される背面側の領域に及ばない。一例として、押圧部80がフィルム3の操作部表示7に対応する背面側領域を押圧する場合、かかる領域には樹脂が充填されない。よって、成形品1における操作部表示7の背面側には樹脂部5が及んでいないことになる。そうすると、成形品1が操作パネルを被覆する場合に、ユーザーは操作部表示7を押圧することにより、フィルム3を介して操作部を押圧でき、操作性を良好に保持できる。
押圧部80がフィルム3の操作部表示7に対応する背面側の領域を押圧している状態で、当該領域を前面側に膨張させてもよい。これにより、操作部表示7に対するエンボス加工が施される。
図21は、成形品1の背面側の構成例を示す図である。押圧部80により押圧されたフィルム3の背面側の領域は、樹脂部5が及んでいない。フィルム3は、第1位置決め指標20と第2位置決め指標70とが符合する配置部57内の位置に配置される。
上述したとおり、第1位置決め指標20は、操作部表示7の位置に対して相対的に的確な位置に形成される。そのため、フィルム3が第1位置決め指標20と第2位置決め指標70に基づいて配置される場合に、押圧部80は的確に操作部表示7に対応するフィルム3の背面部領域を押圧する。これにより、操作部表示7の位置とフィルム3の背面側で樹脂部5が及んでいない領域の位置とが一致しない事態を回避できるのである。
(変形例)
以上、本発明に関する一実施形態を説明した。しかし、本発明は上述した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。例えば、上記実施形態において、印刷工程S1はインキをフィルム3の背面側に印刷する場合を例示したが、インキをフィルム3の表面側に印刷してもよい。
フィルムシート25を印刷装置の印刷位置にセットし、また、インキが印刷されたフィルムシート25を印刷位置から移動させるのは、オートフィーダ等により実行してもよいし、作業者により実行してもよい。
上記実施形態において、印刷位置指標33と第3位置決め指標30とは、互いに異なる位置に形成される場合を示したが、印刷位置指標33と第3位置決め指標30が抜き捨て部29内において重なり合う位置に形成されてもよい。
上記実施形態における印刷工程S1の一例として、第1位置決め指標20を形成した後に、第1位置決め指標20の背面側に接着剤を印刷する方法を示した。しかしながら、本発明はこの方法に限定されるものではなく、接着剤を印刷した後に、接着剤の背面側にインキを印刷することにより、第1位置決め指標20を形成してもよい。
1 成形品
3 フィルム
5 樹脂部
7 操作部表示
10 透視窓部
12 窓枠部
20 第1位置決め指標
25 フィルムシート
29 抜き捨て部
30 第3位置決め指標
33 印刷位置指標
47 金型
50 固定金型
52 移動金型
57 配置部
60 ランナー
70 第2位置決め指標
74 キャビティ
80 押圧部
S1 印刷工程
S3 形状加工工程
S5 抽出工程
S7 位置決め工程
S9 型締め工程
S11 成形工程
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、所定の表示を印刷された所定形状のフィルムを樹脂成形用の金型内に配置し、前記金型内に射出される樹脂と前記フィルムとを一体成形するインサート成形方法であって、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートのうち、前記フィルム内に前記表示と第1位置決め指標とを印刷する印刷工程と、前記フィルムシートから前記抜き捨て部を除去し、前記表示と前記第1位置決め指標とが印刷された前記フィルムを抽出する抽出工程と、前記第1位置決め指標と、前記金型に表示されるとともに前記第1位置決め指標に対応する第2位置決め指標に基づいて、前記フィルムを前記金型内の所定位置に配置する位置決め工程と、前記フィルムが配置された状態で前記金型を閉める型締め工程と、閉めた状態の前記金型内に樹脂を射出し、前記フィルムと樹脂とを一体成形する成形工程とを備えるインサート成形方法である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、インキごとに前記フィルムに順に印刷し、前記フィルムの背面側に前記第1位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートに、前記インキを印刷して前記フィルムに操作パネルに対応する操作パネル表示を形成し、前記操作パネル表示内に操作部表示を形成、前記操作部表示の色と同じ色の前記インキを用いて、前記抜き捨て部内に前記第1位置決め指標と符合する第3位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載のインサート成形方法において、前記印刷工程は、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートに、前記インキを印刷して前記フィルムに操作パネルに対応する操作パネル表示を形成し、前記操作パネル表示内に透視窓を形成、前記透視窓周縁の枠部の色と同じ色の前記インキを用いて、前記抜き捨て部内に前記第1位置決め指標と符合する第3位置決め指標を形成することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載のインサート成形方法において、前記位置決め工程は、前記第1位置決め指標と前記第2位置決め指標に基づいて前記フィルムを配置、前記フィルムを配置された位置に固定することを特徴する構成である。
請求項12にかかる発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載のインサート成形方法により、前記フィルムと樹脂とを用いて生成された一体成形品である。
請求項13に係る発明は、所定の表示を印刷された所定形状のフィルムを樹脂成形用の金型内に配置し、前記金型内に射出される樹脂と前記フィルムとを一体成形するインサート成形方法であって、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートのうち、前記フィルム内に前記表示と第1位置決め指標とを印刷する印刷工程と、前記フィルムシートから前記抜き捨て部を除去し、前記表示と前記第1位置決め指標とが印刷された前記フィルムを抽出する抽出工程と、前記第1位置決め指標と、前記金型に表示されるとともに前記第1位置決め指標に対応する第2位置決め指標に基づいて、前記フィルムを前記金型内の所定位置に配置する位置決め工程と、前記フィルムが配置された状態で前記金型を閉める型締め工程と、閉めた状態の前記金型内に樹脂を射出し、前記フィルムと樹脂とを一体成形する成形工程とを備え、前記印刷工程は、前記表示の背面側に前記第1位置決め指標を印刷するインサート成形方法である。
請求項14に係る発明は、所定の表示を印刷された所定形状のフィルムを樹脂成形用の固定金型内に配置し、前記固定金型に対応する移動金型を前記固定金型に当接させて形成されるキャビティ内に射出される樹脂と前記フィルムとを一体成形するインサート成形方法であって、前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートのうち、前記フィルム内に前記表示と第1位置決め指標とを印刷する印刷工程と、前記フィルムシートから前記抜き捨て部を除去し、前記表示と前記第1位置決め指標とが印刷された前記フィルムを抽出する抽出工程と、前記第1位置決め指標と、前記固定金型に表示されるとともに前記第1位置決め指標に対応する第2位置決め指標に基づいて、前記フィルムを、前記固定金型内に備えられる配置部に配置する位置決め工程と、前記フィルムが前記配置部に配置された状態で、前記固定金型と前記移動金型とを当接させて閉める型締め工程と、閉めた状態の前記キャビティ内に樹脂を射出し、前記フィルムと樹脂とを一体成形する成形工程とを備え、前記フィルムは、前記配置部より小さく構成されるインサート成形方法である。
請求項12にかかる発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載のインサート成形方法により、前記フィルムと樹脂とを用いた一体成形品の製造方法である。

Claims (15)

  1. 印刷された所定形状のフィルムを樹脂成形用の金型内に配置し、前記金型内に射出される樹脂と前記フィルムとを一体成形するインサート成形方法であって、
    前記フィルムの所定位置に表示される第1位置決め指標と、前記金型に表示されるとともに前記第1位置決め指標に対応する第2位置決め指標に基づいて、前記フィルムを前記金型内の所定位置に配置する位置決め工程と、
    前記フィルムが配置された状態で前記金型を閉める型締め工程と、
    閉めた状態の前記金型内に樹脂を射出すると共に、前記フィルムと樹脂とを一体成形する成形工程と、
    を備えるインサート成形方法。
  2. 前記第1位置決め指標と前記第2位置決め指標とは、互いに符合することを特徴とする請求項1に記載のインサート成形方法。
  3. 前記位置決め工程は、前記フィルムに表示される前記第1位置決め指標と前記金型に表示される前記第2位置決め指標とが符合する位置に前記フィルムを配置することを特徴とする請求項2に記載のインサート成形方法。
  4. 前記フィルムは、複数の前記第1位置決め指標を備え、
    前記金型は、複数の前記第2位置決め指標を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインサート成形方法。
  5. 前記フィルムに複数の互いに異なる色のインキを印刷する印刷工程、
    をさらに備え、
    前記印刷工程は、
    インキごとに前記フィルムに順に印刷し、
    前記フィルムの背面側に前記第1位置決め指標を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインサート成形方法。
  6. 前記印刷工程は、
    前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートに、前記インキを印刷して前記フィルムに操作パネルに対応する操作パネル表示を形成し、
    前記操作パネル表示内に操作部表示を形成すると共に、前記操作部表示の色と同じ色の前記インキを用いて、前記抜き捨て部内に前記第1位置決め指標と符合する第3位置決め指標を形成することを特徴とする請求項5に記載のインサート成形方法。
  7. 前記印刷工程は、
    前記フィルムと抜き捨て部とを備えるフィルムシートに、前記インキを印刷して前記フィルムに操作パネルに対応する操作パネル表示を形成し、
    前記操作パネル表示内に透視窓を形成すると共に、前記透視窓周縁の枠部の色と同じ色の前記インキを用いて、前記抜き捨て部内に前記第1位置決め指標と符合する第3位置決め指標を形成することを特徴とする請求項5に記載のインサート成形方法。
  8. 前記印刷工程は、前記第3位置決め指標を形成した後に、前記第1位置決め指標を形成することを特徴とする請求項6又は7に記載のインサート成形方法。
  9. 前記印刷工程は、
    前記インキの印刷位置を特定する印刷位置指標を、前記抜き捨て部内に形成し、
    前記第3位置決め指標を、前記印刷位置指標とは異なる位置に形成することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載のインサート成形方法。
  10. 前記フィルムシートを、前記金型内に形成される前記フィルムの当接面に対応する形状に加工する形状加工工程、
    をさらに備え、
    前記位置決め工程は、前記形状に加工された前記フィルムを、前記金型内に配置することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載のインサート成形方法。
  11. 前記フィルムシートから前記抜き捨て部を除去すると共に前記フィルムを抽出する抽出工程、
    をさらに備え、
    前記位置決め工程は、抽出された前記フィルムを前記金型内に配置することを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載のインサート成形方法。
  12. 前記位置決め工程は、前記第1位置決め指標と前記第2位置決め指標に基づいて前記フィルムを配置すると共に、前記フィルムを配置された位置に固定することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のインサート成形方法。
  13. 樹脂成形用の金型内に配置されると共に、前記金型が閉じられた状態で射出される樹脂と一体成形される所定形状を有するフィルムであって、
    前記金型内における配置位置に対応する第1位置決め指標、
    を備えるフィルム。
  14. 前記第1位置決め指標は、前記金型に表示される第2位置決め指標と符合することを特徴とする請求項13に記載のフィルム。
  15. 複数の互いに異なる色のインキを順に印刷することにより形成されるインキ層、
    をさらに備え、
    前記第1位置決め指標は、前記インキ層の背面側に形成されることを特徴とする請求項13又は14に記載のフィルム。
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