JP2020039231A - 締結構造 - Google Patents

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将司 川口
Shoji Kawaguchi
将司 川口
陽郎 谷口
Haruo Taniguchi
陽郎 谷口
翔 内山
Sho Uchiyama
翔 内山
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】回転電機における固定子とフレームとの締結時の接触面積を増やしながら、磁束の通りにくい箇所に圧縮応力を集中させつつ、主磁路の圧縮応力を緩和し、鉄損劣化の抑制を可能とする締結構造を提供する。【解決手段】回転電機において、固定子1と該固定子1の外周に配置されるフレーム2とを締結する締結構造であって、固定子1の外周面1aのうち、周方向におけるティース部1b中心位置から、径方向外側に向けて突起し、軸方向に延伸する突起部11と、フレーム2の内周面2aにおいて、突起部11に対応する位置で、突起部11に対応する凹形状に形成される凹部12とを備え、突起部11は、凹部12に対して周方向に締め代を有し、固定子1とフレーム2とを焼き嵌めする際に、凹部12に対して嵌合する。【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機において固定子の鉄損劣化抑制を行う締結構造に関する。
一般的な回転電機は、固定子とその外周に配置されるフレームとが、焼き嵌めによって締結されている。
焼き嵌めによって固定子とフレームとを締結すると、固定子に圧縮応力が加わる。すると、固定子を構成する電磁鋼板の磁化ベクトルが無応力下と異なる方向を向き、磁化した際のベクトル変化量が大きくなるため、無応力下と比較して鉄損が増大(劣化)する。
そこで、特許文献1では、固定子とフレームとの締結時の接触面積を少なくし、磁束が通りにくい箇所に圧縮応力を集中することで、鉄損劣化を抑制する技術が開示されている。
特開2014‐39393号公報
しかしながら、上述のように固定子とフレームとの接触面積を少なくしつつ、一般的な形状のフレームと同等レベルの回り止めを実現するためには、締め代を大きくする必要がある。しかしながら、締め代を大きくすることで、固定子とフレームとの接触部分に圧縮応力が強くかかってしまい、結果的に、より広範囲に圧縮応力が付与されることになってしまう。
本発明は、上記技術的課題に鑑み、固定子とフレームとの締結時の接触面積を増やしながら、磁束の通りにくい箇所に圧縮応力を集中させつつ、主磁路の圧縮応力を緩和し、鉄損劣化の抑制を可能とする、締結構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第1の発明に係る締結構造は、
回転電機において、固定子と該固定子の外周に配置されるフレームとを締結する締結構造であって、
前記固定子の外周面のうち、周方向におけるティース部中心位置から、径方向外側に向けて突起する突起部と、
前記フレームの内周面において、前記突起部に対応する位置で、前記突起部の形状に対応する凹形状に形成される凹部とを備え、
前記突起部は、前記凹部に対して周方向に締め代を有し、前記固定子と前記フレームとを焼き嵌めする際に、前記凹部に対して嵌合する形状である
ことを特徴とする。
上記課題を解決するための第2の発明に係る締結構造は、
上記第1の発明に係る締結構造において、
前記突起部の周方向における中心位置には溝が形成される
ことを特徴とする。
上記課題を解決するための第3の発明に係る締結構造は、
上記第2の発明に係る締結構造において、
前記溝の底面は、径方向断面形状が円弧状である
ことを特徴とする。
本発明に係る締結構造によれば、固定子とフレームとの締結時の接触面積を増やしながら、磁束の通りにくい箇所に圧縮応力を集中させつつ、主磁路の圧縮応力を緩和することができ、鉄損劣化の抑制が可能となる。
軸方向から見た本発明の実施例における固定子の部分拡大図である。 軸方向から見た本発明の実施例におけるフレームの部分拡大図である。 軸方向から見た本発明の実施例における焼き嵌めされた固定子及びフレームの部分拡大図である。 従来形状の固定子とフレームとを焼き嵌めした場合の、固定子に加わる圧縮応力の解析結果を示す分布図である。 本実施例に係る締結構造を用いた固定子とフレームとを焼き嵌めした場合の、固定子に加わる圧縮応力の解析結果を示す分布図である。
本発明に係る締結構造は、回転電機において、固定子と該固定子の外周に配置されるフレームとを締結するものである。以下、本発明に係る締結構造について、実施例にて図面を用いて説明する。なお、下記実施例中における「周方向」「軸方向」「径方向」は、固定子(あるいはその内側に配置される回転子でも同じ)の「周方向」「軸方向」「径方向」を指す。
まず、本実施例に係る締結構造の構成について、図1〜3を用いて説明する。図1は、軸方向から見た本実施例における固定子の部分拡大図、図2は、軸方向から見た本実施例におけるフレームの部分拡大図、図3は、軸方向から見た本実施例における焼き嵌めされた固定子及びフレームの部分拡大図である。
本実施例に係る締結構造は、突起部11及び凹部12を備えている。図1に示すように、突起部11は固定子1に設けられ、図2に示すように、凹部12はフレーム2に設けられている。以下、突起部11及び凹部12について詳述する。
図1に示すように、突起部11は、固定子1の外周面1aのうち、周方向におけるティース部1b中心位置(図1の破線部分)から、径方向外側(図1の紙面上方)に向けて突起し、軸方向(図1の紙面手前から奥へ向かう方向)に延伸するものである。なお、固定子1の外周面1aとは、詳細には、固定子1のバックヨーク部1cの外周面1aを指す。
突起部11の周方向における中心位置には、軸方向に延伸する溝11aが形成される。溝11aの底面は、径方向断面形状が円弧状であるものとする。すなわち突起部11は、軸方向に延伸するU字型の形状である。
図2に示すように、凹部12は、フレーム2の内周面2aにおいて、上述の突起部11に対応する位置で、突起部11の形状に対応する凹形状に形成される。
また、突起部11は、凹部12に対し周方向に締め代を有する(幅広に形成されている)。そして、図3に示すように、固定子1とフレーム2とを焼き嵌めする際に、突起部11は凹部12に対し嵌合する形状である。
また、従来同様、固定子1の外径もフレーム2の内径に対し幅広に設計され、それが焼き嵌めにおける締め代となる。
なお、図3では、締め代を破線で表しており、幅aは、突起部11の凹部12に対する締め代を、幅bは、固定子1外径のフレーム2内径に対する締め代を、それぞれ示している。
図4は、従来形状の固定子とフレームとを焼き嵌めした場合の、固定子に加わる圧縮応力の解析結果を示す分布図であり、図5は、本実施例に係る締結構造を用いた固定子とフレームとを焼き嵌めした場合の、固定子に加わる圧縮応力の解析結果を示す分布図である。図4,5ともに、左端のグラフ(単位は省略)に表示されるように、色が濃いほど圧縮応力が大きい状態を表している。
図4に示すように、従来形状の固定子とフレームとを焼き嵌めした場合には、固定子のバックヨーク部(図4中のA2で示す箇所)に対し、径方向内側向きの圧縮応力が加わる。
一方、図5に示すように、本実施例に係る締結構造を用いた場合、固定子1は、突起部11の両側の側面11bに対し、それぞれ周方向の圧縮応力が加わり、それに反して、図5に示すように、突起部11の根元部分(図5中のBで示す箇所)に引っ張り応力が発生する。
この引っ張り応力が、焼き嵌めによりバックヨーク部1c(図5中のA1で示す箇所)に対し径方向内側向きに加わる圧縮応力を相殺することができ、バックヨーク部1cのうち、比較的磁束の通りやすい内径側においては、従来に比べ圧縮応力が緩和され、バックヨーク部1cのうち、磁束のあまり通らないティース部1bの位置における外径側(すなわち突起部11周辺)に、圧縮応力が集中している。
また、突起部11に圧縮応力を集中させることにより、従来の固定子では圧縮応力が集中しやすいスロット溝の付け根部分(図5中のCで示す箇所)においても、圧縮応力が緩和されている。
なお、上述では、固定子1に形成された複数のティース部のうち、1つのティース部1bの位置に対応する突起部11、及び、突起部11に対応する凹部12のみについて説明したが、言うまでもなく、固定子1には突起部11及び凹部12と同形状の構造が、各ティース部に対応する位置にそれぞれ形成されている。
このようにして、本実施例に係る締結構造は、固定子とフレームとの締結時の接触面積を少なくすることなく、磁束の通りにくい箇所である突起部周辺に圧縮応力を集中させることで、主磁路に加わる圧縮応力を緩和し、鉄損劣化を抑制することができる。
本発明は、回転電機における固定子とフレームとを締結する締結構造として好適である。
1 固定子
1a (固定子1の)外周面
1b ティース部
1c バックヨーク部
2 フレーム
2a (フレーム2)の内周面
11 突起部
11a 溝
11b 側面
12 凹部

Claims (3)

  1. 回転電機において、固定子と該固定子の外周に配置されるフレームとを締結する締結構造であって、
    前記固定子の外周面のうち、周方向におけるティース部中心位置から、径方向外側に向けて突起する突起部と、
    前記フレームの内周面において、前記突起部に対応する位置で、前記突起部の形状に対応する凹形状に形成される凹部とを備え、
    前記突起部は、前記凹部に対して周方向に締め代を有し、前記固定子と前記フレームとを焼き嵌めする際に、前記凹部に対して嵌合する形状である
    ことを特徴とする締結構造。
  2. 前記突起部の周方向における中心位置には溝が形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の締結構造。
  3. 前記溝の底面は、径方向断面形状が円弧状である
    ことを特徴とする請求項2に記載の締結構造。
JP2018166070A 2018-09-05 2018-09-05 締結構造 Pending JP2020039231A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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