JP2020037863A - 小便器装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボウル部後方収納室にボウル部に洗浄水を供給する機能部材が収納される小便器装置において、給水管部内に空気が溜まる量を低減することができ、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を開始した場合の吐水音の発生を抑制することができ、さらに、吐水部から液垂れを生じることを防止することができる小便器装置を提供する。【解決手段】使用者の尿を受けるボウル部の上部且つ後方側において、ボウル部に洗浄水を供給する機能部材を収納するボウル部後方収納室をボウル部と一体に形成している小便器装置であって、ボウル部後方収納室内からボウル部の表側まで前向きに延びる吐水部28と、給水バルブ部26と、吐水部の入口部と、給水バルブ部とを接続する第1給水管部32と、を有し、第1給水管部32は、吐水部の入口部との接続部分40が、上流側に向かって下り傾斜を形成している。【選択図】図4

Description

本発明は、小便器装置に係り、特に、使用者の尿を受けるボウル部の上部且つ後方側において、ボウル部に洗浄水を供給する機能部材を収納するボウル部後方収納室をボウル部と一体に形成している小便器装置に関する。
従来から、特許文献1に示されているように、ボウル部の天井部において、壁面から使用者側の前面まで突出するように設けられ、給水バルブ、止水栓、コントローラ、スプレッダ等の機能部を収納する収納室が形成されている小便器装置が知られている。このような小便器装置は、収納室の底面の奥側とボウル部の上部が接続され、スプレッダが収納室の底面の奥側から下向きに配置され、洗浄水をボウル部に吐水するようになっている。
このような小便器装置においては、ボウル部の天井部に収納室が設けられ、スプレッダが収納室の底面に設けられているため、収納室の前面に付着した汚れ等は、スプレッダから吐水された洗浄水で洗浄することができないという欠点がある。このような欠点を解決するために、特許文献2に示されているように、ボウル部を、収納室の下部にもうけられたサブタンクの前面まで形成して、スプレッダを収納室の下部のサブタンクの前面側のボウル部に配置することにより、スプレッダから吐水する水で、収納室の下部の前面側を洗浄しようとするものが知られている。
特開2003−20710号公報 特開2014−70376号公報
しかしながら、小便器装置の上部に給水バルブ、止水栓、コントローラ、スプレッダ等の機能部を収納する収納室を形成できるスペースは限られており、特に、ボウル部の後方側に機能部全体を収納する収納室を形成しようとする場合には、上述の特許文献1及び2よりもさらに限定されたスペースに各機能部材を配置する必要がある。よって、ボウル部の後方側に形成される収納室内にスプレッダ、給水バルブ等を収納しようとする場合に、機能部全体を小型化し、これらの部材の高さの位置関係を近く配置する必要がある。
このとき、スプレッダと、給水バルブ等を比較的近い位置に配置する場合、小便器洗浄を終了するために、給水バルブを閉止した後、給水バルブより下流側の給水管に残っている残水がスプレッダから流出され、この残水の流出と共に、空気がスプレッダから給水バルブまでの給水管内に流入するという現象が生じやすくなる。
空気がスプレッダと給水バルブとの間の給水管内に比較的多く溜まってしまう場合、各回の小便器の洗浄のため給水バルブを開いて吐水を開始する際に、給水管内に溜まっていた空気が新たに給水バルブから供給される洗浄水と混合され、水と空気が混じりあった状態で吐水部から吐水される際の吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)が発生するという問題が生じていた。
また、給水バルブが閉弁されるとき、空気の流入とともに、残水が給水管内からスプレッダを通ってボウル部に徐々に流出し、スプレッダからの洗浄水の液垂れを生じさせるという問題も生じていた。
また、小便器の洗浄のため給水バルブが開弁される際に、スプレッダの吐水口の開口断面が小さいために空気がすぐに抜けにくく、新たに供給される洗浄水により給水管内に溜まっていた空気が圧縮される。従って、圧縮された空気と混ざり合っている洗浄水がスプレッダの吐水口から一緒に排出されることとなる。この際に、これらの空気混じりの洗浄水が急激に大気開放されるため、圧縮された空気がスプレッダの吐水口から出た瞬間に爆発的に広がる。その爆発的な広がりによって洗浄水も飛び散ってしまい水跳ねが生じるという問題が生じていた。
そこで、本発明は、従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、ボウル部後方収納室にボウル部に洗浄水を供給する機能部材が収納される小便器装置において、給水管部内に空気が溜まる量を低減することができ、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を開始した場合に、給水管部内の洗浄水及び溜まっていた空気が吐水部から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができ、さらにまた、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、給水管部内の洗浄水が吐水部に徐々に流れて、吐水部から液垂れを生じることを防止することができる小便器装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、使用者の尿を受けるボウル部の上部且つ後方側において、ボウル部に洗浄水を供給する機能部材を収納するボウル部後方収納室をボウル部と一体に形成している小便器装置であって、ボウル部の上部において、ボウル部後方収納室内からボウル部の表側まで前向きに延び、洗浄水を吐水するための吐水部と、給水源からの給水路が接続され、吐水部への洗浄水の供給及び停止を行う給水バルブ部と、吐水部の入口部と、給水バルブ部とを接続する第1給水管部と、を有し、給水バルブ部と、第1給水管部と、吐水部の入口部とが、ボウル部後方収納室内に収納され、第1給水管部は、吐水部の入口部との接続部分が、上流側に向かって下り傾斜を形成し、さらに、第1給水管部の最下端部分が、吐水部の入口部よりも低い位置に配置されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボウル部後方収納室にボウル部に洗浄水を供給する機能部材が収納される小便器装置において、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部の、吐水部の入口部から上流側に向かって下り傾斜を形成している接続部分において、洗浄水を溜めて、空気の流入を防ぐ残水面を形成でき、第1給水管部内に空気が溜まる量を低減することができる。
従って、第1給水管部内に空気が溜まることを抑制できるので、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部内の洗浄水及び溜まっていた空気が吐水部から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部内の洗浄水が吐水部に徐々に流れて、吐水部から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明において、好ましくは、第1給水管部は、その全部が吐水部の入口部よりも低い位置に配置されている。
このように構成された本発明においては、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部が、吐水部の入口部よりも低い位置に配置されている第1給水管部の全部において洗浄水を溜めて、第1給水管部内に空気が溜まる量をさらに低減することができる。
従って、第1給水管部内に空気が溜まる量をさらに抑制できるので、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部内の洗浄水及び溜まっていた空気が吐水部から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部内の洗浄水が吐水部に徐々に流れて、吐水部から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、ボウル部後方収納室内に配置され、給水バルブ部の下流側部分から分岐した第1給水管部側の流路とは別の流路に接続される発電機ユニットと、吐水部の入口部と、発電機ユニットとを接続する第2給水管部と、を有し、第2給水管部は、吐水部の入口部との第2給水管接続部分が、上流側に向かって下り傾斜を形成し、第2給水管部の最下端部分が、吐水部の入口部よりも低い位置に配置されている。
このように構成された本発明においては、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第2給水管部が、吐水部の入口部から上流側に向かって下り傾斜を形成している第2給水管接続部分において、洗浄水を溜めて、空気の流入を防ぐ残水面を形成でき、第2給水管部内に空気が溜まる量を低減することができる。
従って、第2給水管部内に空気が溜まることを抑制できるので、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を開始した場合に、第2給水管部内の洗浄水及び溜まっていた空気が吐水部から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第2給水管部内の洗浄水が吐水部に徐々に流れて、吐水部から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明において、好ましくは、第2給水管部は可撓性を有するように形成されている。
このように構成された本発明においては、施工の際等に、第2給水管部を、吐水部の入口部及び給水バルブ部と接続することを容易に行うことができる。
本発明において、好ましくは、第1給水管部は可撓性を有するように形成されている。
このように構成された本発明においては、施工の際等に、第1給水管部を、吐水部の入口部及び給水バルブ部と接続することを容易に行うことができる。
本発明の小便器装置によれば、ボウル部後方収納室にボウル部に洗浄水を供給する機能部材が収納される小便器装置において、給水管部内に空気が溜まる量を低減することができ、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を開始した場合に、給水管部内の洗浄水及び溜まっていた空気が吐水部から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができ、さらにまた、給水バルブ部が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、給水管部内の洗浄水が吐水部に徐々に流れて、吐水部から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第1実施形態による小便器装置を示す正面図である。 図1のII−II線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体の側面断面図である。 本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図である。 図4のV−V線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。 本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図である。 本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットを斜め後方から見た斜視図である。 図7のIX−IX線に沿って見た本発明の第2実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。
添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による小便器装置を説明する。先ず、図1及び図2により小便器の基本構造を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による小便器装置を示す正面図であり、図2は、図1のII−II線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体の側面断面図である。
図1及び図2に示すように、符号1は、本発明の第1実施形態による小便器装置を示し、この小便器装置1は、背後の壁面Wに取付けられる壁掛け式の小便器装置であり、陶器製の便器本体2を備えており、この便器本体2は、その背後の壁面Wに取付けられた状態で便器本体2の最下部が床面Fよりも上方に位置している。また、小便器装置1は、便器本体2を洗浄するための洗浄水を吐水する吐水機能を備えた機能部である自動洗浄ユニット4を備えている。
なお、本実施形態の小便器装置1については、便器本体2の最下部が床面Fよりも上方に位置するように背後の壁面Wに取付けられる壁掛け式の小便器装置の例について説明するが、便器本体2の最下部が床面上に直接配置される床置き式の小便器装置であってもよい。以下、小便器装置1の正面側を前方側、その背面側を後方側(奥側)、小便器装置1の正面から見て左側を左側、小便器装置1の正面から見て右側を右側として説明する。
つぎに、図2に示すように、便器本体2は、正面側に形成されるボウル部6と、このボウル部6の底部に形成された排水口部8を備えている。この排水口部8の下方には、排水口8aが形成されている。
また、図2に示すように、ボウル部6は、その上端から下部に亘って下方ほど内側且つ奥行側(後方側)に位置するボウル面6aを形成している。そして、このボウル面6aの上下方向の中央付近から下方に形成されるボウル面下部6bは、後方側に向かって緩やかに湾曲状に張り出すような湾曲面を形成し、その下方且つ前方側の排水口部8まで延びた後、この排水口部8から排水口8aに向かって緩やかな下り傾斜するように形成している。このようなボウル面下部6bにより、ボウル部6内の奥行空間が後方側に奥まっており、前後方向に広くなっている。そして、ボウル部6は、正面側壁部7の上端面7bからボウル面下部6bの上方のボウル面6aを経てボウル面下部6bに亘って連続した曲面形状となっている。すなわち、正面側壁部7の上端面7bが便器本体2の頂部まで形成されている。
さらに、便器本体2のボウル部6のボウル面6aを正面側に形成する正面側壁部7の背面側(裏側)且つ上方には、自動洗浄ユニット4が概ね収納されるボウル部後方収納室20が形成されている。このボウル部後方収納室20の上方には、上蓋10が便器本体2に対して上方から着脱可能に取り付けられている。ボウル部後方収納室20は、ボウル面6aと壁面Wとの間に形成される収納室である。
つぎに、便器本体2は、排水口8aの下方に設けられた排水トラップ部12と、排水口8aに上方から取り付けられてボウル部6内と排水トラップ部12内とを連通させる目皿13を備えており、この排水トラップ部12は、排水口8aよりも下方(下流側)に溜水w0を貯留して封水を形成するようになっている。
また、図2に示すように、排水トラップ部12は、上端に位置する排水口8aから下方に延びる下降管路12aと、この下降管路12aの下端から後方側に湾曲するように形成された後、その後上方に向かって湾曲するように形成される横引き管路12bと、この横引き管路12bの上端から後方側の斜め上方に延びるように形成された上昇管路12cを備えている。
さらに、図2に示すように、便器本体2は、排水トラップ部12の上昇管路12cの後方側(下流側)に設けられ且つその後端(下流側端部)が排水ソケット14を介して便器本体2の外部の排水配管16に接続される接続部18を備えている。
なお、本実施形態では、排水ソケット14については省略し、接続部18の後端と排水配管16とを直接的に接続するようにしてもよい。
次に、図1乃至図5を参照して、本発明の第1実施形態による小便器装置1の便器本体2においてボウル部6と一体に形成されているボウル部後方収納室20と、ボウル部後方収納室20内の比較的小さな空間に内蔵される自動洗浄ユニット4とについて説明する。
図3は、本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図であり、図4は本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図であり、図5は図4のV−V線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。
ボウル部後方収納室20は、使用者の尿を受けるボウル部6のさらに上方側に配置されるのではなく、使用者の尿を受けるボウル部6の正面側壁部7の後方側(裏側)において、ボウル部6に洗浄水を供給する機能部材を正面側壁部7の裏側に隠れるように収納するように形成されている。このように、ボウル部後方収納室20は、ボウル部6と、背後の壁面Wとの間の隙間に形成された比較的狭い領域において、小便器装置1の洗浄動作に必要な自動洗浄ユニット4(機能部材)を収納できるようにコンパクトに形成されている。このようなボウル部後方収納室20の前面は、正面側壁部7によって形成されている。正面側壁部7は、自身の上部に対して自身の下部が後方側に位置しており、やや下方向きの傾きを有している。
ボウル部後方収納室20に収納される自動洗浄ユニット4は、水道等の給水源から洗浄水を供給する一次側給水管22と、一次側給水管22を止水する止水栓24と、止水栓24の下流側に設けられて一次側給水管22を開閉する給水バルブユニット26と、ボウル部6の上部の正面側壁部7に配置され給水バルブユニット26から供給される洗浄水をボウル部6に吐水する吐水部であるスプレッダ(給水手段)28と、スプレッダ28の入口部30と給水バルブユニット26とを接続する第1給水管部32とを備えている。
給水バルブユニット26は、一次側給水管22と二次側の給水管との間の流路を電気的に開閉できる電磁弁29と、電磁弁から下方に延びる二次側流路31とを有している。二次側流路31は、後述する大気開放側の第1給水管部32及びスプレッダ28と連通している。
給水バルブユニット26は、ボウル部後方収納室20の比較的小さく限られた空間の中で、スプレッダ28の後方側且つ右側にずれた位置に配置されている。電磁弁29は、スプレッダ28の高さとほぼ同様の高さに配置されている。二次側流路31は、電磁弁29から下方に延び、給水バルブユニット26の二次側流路31と第1給水管部32との接続部が入口部30の高さより低い位置に配置されている。電磁弁29は、スプレッダ28と比較的近い位置に配置されているが、二次側流路31は電磁弁29と、スプレッダ28とを結ぶ最短距離の方向に延びておらず、下方に向かって延びている。
なお、本実施形態においては、給水バルブユニット26の電磁弁29は、スプレッダ28の高さとほぼ同様の高さに配置されているが、スプレッダ28の高さより低い高さに配置されていてもよく、また、スプレッダ28の高さより高い高さに配置されていてもよい。
スプレッダ28は、ボウル部後方収納室20内に配置される洗浄水の入口部30と、ボウル部6の正面側壁部7の裏側から表側まで直線的に延びている供給通路33と、供給通路33から供給される洗浄水をボウル部6の表面に沿わせ且つ拡散するように吐水する吐水口部34と、を備えている。
また、スプレッダ28には、ボウル部6の前面に向けられ、使用者の有無を検知する人体検知センサ36が取付けられている。
自動洗浄ユニット4は、さらに、人体検知センサ36からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて給水バルブユニット26等を電気的に制御することができる制御ユニット38を備えている。
制御ユニット38は、人体検知センサ36からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて、給水バルブユニット26を開閉制御し、洗浄水をスプレッダ28からボウル部6に吐水させるようになっている。制御ユニット38も、ボウル部後方収納室20の比較的小さく限られた空間内に収納されている。
第1給水管部32は、スプレッダ28の入口部30と給水バルブユニット26との間で、スプレッダ28の入口部30の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。より具体的には、入口部30と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部30の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。なお、給水バルブユニット26の電磁弁29は、入口部30より高い位置に配置されていてもよく、その場合には、第1給水管部32は、入口部30より高い位置に配置された給水バルブユニット26まで接続され、このとき、第1給水管部32は、入口部30と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部30の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有するように形成される。
第1給水管部32は、スプレッダ28の入口部30と接続され、スプレッダ28の入口部30から上流側(給水バルブユニット26側)に向かって下り傾斜の流路を形成している第1給水管接続部分40と、第1給水管部32の最下端部分の流路を形成している最下端部分42と、を有している。第1給水管部32の最下端部分42は、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に配置されている。さらに、第1給水管部32の最下端部分42は、給水バルブユニット26よりも低い位置に配置されている。
第1給水管部32は、接続される入口部30のすぐ上流側近傍から下降する流路を形成しているので、電磁弁29からの洗浄水の供給が停止されるとき、スプレッダ28の入口部30より上流側に存在する洗浄水は、そのまま第1給水管部32内に貯水された状態となる。すなわち、便器本体2への吐水が停止された状態で、洗浄水が、第1給水管部32内において、スプレッダ28の入口部30の高さの水平な面より下方に溜まっている状態となる。このように、第1給水管部32は、給水バルブユニット26と、スプレッダ28の入口部30との間において、給水バルブユニット26の閉止後に、入口部30の直前の上流側に、空気の流入を防ぐ残水w1の貯水面を形成できる貯水部44を形成している。すなわち、入口部30の直前において、入口部30の底の高さの水面が形成される。よって、空気がスプレッダ28の外部から第1給水管部32内に流入し、空気が第1給水管部32内に溜まることを抑制することができる。他の言い方によれば、第1給水管部32の残水w1の貯水面より上流側を水で満たすことができる。
第1給水管部32は、例えばホース、可撓性のゴム管等の部材により可撓性を有するように形成され、入口部30から給水バルブユニット26まで湾曲しながら延びている。第1給水管部32は、直線部を有していてもよいし、全て曲線部により形成されていてもよい。第1給水管部32の流路形状は自在に変更することができる。本実施形態においては、第1給水管部32は、その全部がスプレッダ28の入口部30よりも低い位置に配置されている。
なお、従来においては、特許文献2に示すように、スプレッダを下方向きに形成されているボウル面に配置しようとする場合、スプレッダに接続される給水管を、ボウル面に対して垂直に後方上方に向かって形成し、洗浄水が給水管において滑らかに加速しながらスプレッダに対して流下し、スプレッダから広げられるように吐水されるようになっていた。
これに対し、本発明においては、下方向きに傾斜されている正面側壁部7に沿って吐水できるように配置されているスプレッダ28に対し、第1給水管部32を、下方から上昇させながら接続し、スプレッダ28の入口部30から上流側に向かって下降する流路を形成している。従って、本発明においては、スプレッダ28の入口部30の近傍まで、上述するように残水を溜めることができるようになっている。
次に、図1乃至図5により、本発明の第1実施形態による動作(作用)について説明する。
待機状態において、通常、使用者が放尿するために便器本体2の前に立つとき、人体検知センサ36が使用者の存在を検出して検出情報を制御ユニット38に送り、制御ユニット38は使用者の存在を認識する。図4に示すように、使用者が放尿する前の待機状態においては第1給水管部32内には洗浄水がスプレッダ28の入口部30の高さまで残水w1として存在している状態になっている。
使用者が便器本体2のボウル部6に放尿を行うとき、尿がボウル部6から排水トラップ部12内に流れ込む。
使用者が便器本体2のボウル部6に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が便器本体2の前から立ち去るときに、人体検知センサ36が使用者の存在を検出しなくなる状態に変化する。人体検知センサ36が一定時間以上の間検出状態を継続した後に非検出状態に変わると、制御ユニット38は使用者が便器本体2から立ち去ったと認識して、小便洗浄動作を開始する。
制御ユニット38は、給水バルブユニット26に制御信号を送って給水バルブユニット26を開き、先に決定した量の洗浄水をスプレッダ28からボウル部6に吐水させる。このとき、給水バルブユニット26が開かれる前の状態において、すでに、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40に、スプレッダ28の入口部30の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となっている。従って、給水バルブユニット26が開かれたときに、入口部30につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている空気量が低減された状態となっている。よって、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、スプレッダ28から洗浄水及び第1給水管部32内に溜まっていた空気が混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
洗浄水は、スプレッダ28からボウル部6に吐水され、ボウル部6を洗浄し且つ排水トラップ部12内の尿を排出する。制御ユニット38は、予め決められた所定時間にわたって給水バルブユニット26を開弁し、予め決められた所定量の洗浄水をスプレッダ28から吐水させる。制御ユニット38は、所定時間経過後、給水バルブユニット26を閉弁し、小便洗浄動作を終了させる。給水バルブユニット26が閉弁されると、洗浄水の吐水が終了されて待機状態に戻る。
給水バルブユニット26が閉弁されると、第1給水管部32内における洗浄水は、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に溜まった状態(残水w1に示すような、残水の存在している状態)となる。すなわち、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40に、スプレッダ28の入口部30の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となる。従って、第1給水管部32内が大気開放されて第1給水管部32内に空気が多く溜まった状態となることを防ぐことができる。第1給水管部32内においては、入口部30につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっており、第1給水管部32内に溜まる空気の量が低減されている。
従って、各回の小便器洗浄動作のために、給水バルブユニット26が閉止状態から開かれるときには、入口部30につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となる。よって、各回(毎回)に、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内において空気が圧縮されて洗浄水と混合され、スプレッダ28から洗浄水及び空気とが混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
また、第1給水管接続部分40が入口部30から上流側に向かって下降する流路を形成しているので、給水バルブユニット26が閉弁されたとき、第1給水管部32内に存在する洗浄水が、入口部30から上流側において貯水された状態となる。従って、洗浄水が、スプレッダ28の入口部30から徐々に流出して吐水口部34からの液垂れを生じさせることを防ぐことができる。
また、小便器洗浄動作を開始するために、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内に溜まっていた空気が圧縮されて、圧縮された空気と洗浄水とが混じりあった状態でスプレッダ28から吐水されることを防ぐことができ、圧縮された空気がスプレッダ28から出た瞬間に爆発的に広がり、その爆発的な広がりよって洗浄水が飛び散って水跳ねが生じることを防ぐことができる。
なお、使用者が小便器装置1を使用した後に小便器装置を洗浄する小便器洗浄動作のみならず、制御ユニット38が、自らの判断に基づいて行うような排水管等の設備を保護するための設備保護洗浄動作においても、給水バルブユニット26が閉弁されたとき、同様に、第1給水管部32内に存在する洗浄水が、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に溜まった状態とされる。
次に、上述した本発明の第1実施形態による小便器装置1の作用効果を説明する。
上述した本発明の第1実施形態による小便器装置1によれば、ボウル部後方収納室20にボウル部6に洗浄水を供給する自動洗浄ユニット4が収納される小便器装置1において、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32の、スプレッダ28の入口部30から上流側に向かって下り傾斜を形成している第1給水管接続部分40において、洗浄水を溜めて、空気の流入を防ぐ残水w1の残水面を形成でき、第1給水管部32内に空気が溜まる量を低減することができる。
従って、第1給水管部32内に空気が溜まることを抑制できるので、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内の洗浄水及び溜まっていた空気がスプレッダ28から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32内の洗浄水がスプレッダ28に徐々に流れて、スプレッダ28から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第1実施形態による小便器装置1によれば、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32が、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に配置されている第1給水管部32の全部において洗浄水を溜めて、第1給水管部32内に空気が溜まる量をさらに低減することができる。
従って、第1給水管部32内に空気が溜まる量をさらに抑制できるので、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内の洗浄水及び溜まっていた空気がスプレッダ28から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32内の洗浄水がスプレッダ28に徐々に流れて、スプレッダ28から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第1実施形態による小便器装置1によれば、施工の際等に、第1給水管部32を、スプレッダ28の入口部30及び給水バルブユニット26と接続することを容易に行うことができる。
次に、図6乃至図9を参照して、本発明の第2実施形態による小便器装置について説明する。本実施形態の小便器装置は、発電機ユニット及び発電機ユニットのための流路が上述した第1実施形態とは異なる。ここでは、本発明の第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
図6は、本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図であり、図7は本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図であり、図8は本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットを斜め後方から見た斜視図であり、図9は図7のIX−IX線に沿って見た本発明の第2実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。
本発明の第2実施形態による小便器装置101において、ボウル部後方収納室20に収納される自動洗浄ユニット104は、水道等の給水源から洗浄水を供給する一次側給水管22と、一次側給水管22を止水する止水栓24と、止水栓24の下流側に設けられて一次側給水管22を開閉する給水バルブユニット126と、ボウル部6の上部の正面側壁部7に配置され給水バルブユニット126から供給される洗浄水をボウル部6に吐水する吐水部であるスプレッダ(給水手段)28と、スプレッダ28の入口部30と給水バルブユニット126とを接続する第1給水管部32と、ボウル部後方収納室20内に配置され、給水バルブユニット126の二次側流路131から第1給水管部32側の流路とは分岐した別の流路に接続される発電機ユニット146と、スプレッダ28の入口部130と、発電機ユニット146とを接続する第2給水管部148と、を有している。
スプレッダ28は、ボウル部後方収納室20内に配置される洗浄水の入口部130を備えている。入口部130には、第1給水管部32が側方下方から接続され、第2給水管部148が後方下方から接続されるようになっている。
給水バルブユニット126は、一次側給水管22と二次側の給水管との間の流路を電気的に開閉できる電磁弁29と、電磁弁29から下方に延びる二次側流路131とを有している。給水バルブユニット126は、給水バルブユニット126の二次側流路131において流路が分岐する分岐部133を有し、分岐した流路がそれぞれ、第1給水管部32と、発電機ユニット146とに接続されている。すなわち、二次側流路131は、一方が、後述する大気開放側の第1給水管部32及びスプレッダ28と連通し、他方が、大気開放側の発電機ユニット146と接続されている。二次側流路131は、電磁弁29から下方に延び、給水バルブユニット126の二次側流路131と第1給水管部32との接続部、及び、二次側流路131と発電機ユニット146との接続部が入口部130の高さより低い位置に配置されている。
発電機ユニット146は、内部に発電用の羽根車(図示せず)を有し、流路内を通過する水流により羽根車を回転させて電気を発電するようになっている。発電機ユニット146は、発電した電気を電磁弁29、制御ユニット38、人体検知センサ36等に供給する。電磁弁29、制御ユニット38、人体検知センサ36等は、この供給された電気により動作することができる。
第2給水管部148は、スプレッダ28の入口部130と給水バルブユニット126との間で、スプレッダ28の入口部130の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。より具体的には、入口部130と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部130の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。なお、給水バルブユニット126の電磁弁29は、入口部130より高い位置に配置されていてもよく、その場合には、第2給水管部148は、入口部130より高い位置に配置された給水バルブユニット126まで接続され、このとき、第2給水管部148は、入口部130と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部130の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有するように形成される。
第2給水管部148は、スプレッダ28の入口部130と発電機ユニット146とを接続し、スプレッダ28の入口部130から上流側(発電機ユニット146側)に向かって下り傾斜の流路を形成している第2給水管接続部分150と、第2給水管部148の最下端部分の流路を形成している最下端部分152と、を有している。第2給水管部148の最下端部分152は、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に配置されている。さらに、第2給水管部148の最下端部分152は、給水バルブユニット126よりも低い位置に配置されている。
第2給水管部148は、接続される入口部130のすぐ上流側近傍から下降する流路を形成しているので、電磁弁29からの洗浄水の供給が停止されるとき、スプレッダ28の入口部130より上流側に存在する洗浄水は、そのまま第2給水管部148内に貯水された状態となる。すなわち、小便器装置101の吐水が停止された状態で、洗浄水が、第2給水管部148内において、スプレッダ28の入口部130の高さの水平な面より下方に溜まっている状態となる。このように、第2給水管部148は、発電機ユニット146と、スプレッダ28の入口部130との間において、給水バルブユニット126の閉止後に、入口部130の直前の上流側に、空気の流入を防ぐ残水w2の貯水面を形成できる貯水部154を形成している。よって、入口部130の近傍において、第2給水管部148内に、空気が流入する又は溜まることを抑制することができる。
第2給水管部148は、可撓性を有するように形成され、入口部130から発電機ユニット146まで湾曲しながら延びている。第2給水管部148の流路形状は自在に変更することができる。本実施形態においては、第2給水管部148は、その全部がスプレッダ28の入口部130よりも低い位置に配置されている。
次に、図6乃至図9により、本発明の第2実施形態による小便器装置の動作(作用)について説明する。ここでは、本発明の第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
図6乃至図9に示すように、使用者が放尿する前の待機状態においては第1給水管部32内には洗浄水がスプレッダ28の入口部130の高さまで残水w1として存在している状態になっており、第2給水管部148内には洗浄水がスプレッダ28の入口部130の高さまで残水w2として存在している状態になっている。
使用者が便器本体2のボウル部6に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が便器本体2の前から立ち去った一定の場合に、制御ユニット38は使用者が便器本体2から立ち去ったと認識して、小便洗浄動作を開始する。
制御ユニット38は、給水バルブユニット126に制御信号を送って給水バルブユニット126の電磁弁29を開き、先に決定した量の洗浄水をスプレッダ28からボウル部6に吐水させる。
このとき、電磁弁29が開かれる前の状態において、すでに、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40において、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となっている。また、洗浄水が、第2給水管部148内の第2給水管接続部分150において、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となっている。従って、入口部130につながる第1給水管部32及び第2給水管部148のいずれにも空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっている。
よって、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、スプレッダ28から洗浄水及び第1給水管部32内及び第2給水管部148内に溜まっていた空気が混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
制御ユニット38は、予め決められた所定時間にわたって給水バルブユニット126を開弁し、予め決められた所定量の洗浄水をスプレッダ28から吐水させる。制御ユニット38は、所定時間経過後、給水バルブユニット126を閉弁し、小便洗浄動作を終了させる。給水バルブユニット126が閉弁されると、洗浄水の吐水が終了されて待機状態に戻る。
給水バルブユニット126が閉弁されると、第1給水管部32内における洗浄水は、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に溜まった状態(残水w1に示すような、残水の存在している状態)となる。すなわち、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40に、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となる。従って、第1給水管部32内が大気開放されて第1給水管部32内に空気が多く溜まった状態となることを防ぐことができる。第1給水管部32内においては、入口部130につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっており、第1給水管部32内に溜まる空気の量が低減されている。
また、第2給水管部148内における洗浄水は、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に溜まった状態(残水w2に示すような、残水の存在している状態)となる。すなわち、洗浄水が、第2給水管部148内の第2給水管接続部分150に、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部154を形成している状態となる。従って、第2給水管部148内が大気開放されて第2給水管部148内に空気が多く溜まった状態となることを防ぐことができる。第2給水管部148内においては、入口部130につながる第2給水管部148に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっており、第2給水管部148内に溜まる空気の量が低減されている。
従って、各回の小便器洗浄動作のために、給水バルブユニット126が閉止状態から開かれるときには、入口部130につながる第1給水管部32及び第2給水管部148に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となる。よって、各回(毎回)に、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32及び/又は第2給水管部148内において空気が圧縮されて洗浄水と混合され、スプレッダ28から洗浄水及び第1給水管部32及び/又は第2給水管部148内に溜まっていた空気が混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
また、第1給水管接続部分40が入口部130から上流側に向かって下降する流路を形成しているので、給水バルブユニット126が閉弁されたとき、第1給水管部32内に存在する洗浄水が、入口部130から上流側において貯水された状態となる。従って、洗浄水が、スプレッダ28の入口部130から徐々に流出して吐水口部34からの液垂れを生じさせることを防ぐことができる。
また、第2給水管接続部分150が入口部130から上流側に向かって下降する流路を形成しているので、給水バルブユニット126が閉弁されたとき、第2給水管部148内に存在する洗浄水が、入口部130から上流側において貯水された状態となる。従って、洗浄水が、スプレッダ28の入口部130から徐々に流出して吐水口部34からの液垂れを生じさせることを防ぐことができる。
また、小便器洗浄動作を開始するために、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32及び/又は第2給水管部148内に溜まっていた空気が圧縮されて、圧縮された空気と洗浄水とが混じりあった状態でスプレッダ28から吐水されることを防ぐことができ、圧縮された空気がスプレッダ28から出た瞬間に破裂するように広がり、その破裂に合わせて洗浄水が飛び散って水跳ねが生じることを防ぐことができる。
なお、使用者が小便器装置101を使用した後に小便器装置101を洗浄する小便器洗浄動作のみならず、制御ユニット38が、自らの判断に基づいて行うような排水管等の設備を保護するための設備保護洗浄動作においても、給水バルブユニット126が閉弁されたとき、同様に、第1給水管部32及び第2給水管部148内に存在する洗浄水が、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に溜まった状態とされる。
次に、上述した本発明の第2実施形態による小便器装置101の作用効果を説明する。
上述した本発明の第2実施形態による小便器装置101によれば、ボウル部後方収納室20にボウル部6に洗浄水を供給する自動洗浄ユニット104が収納される小便器装置101において、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第2給水管部148が、スプレッダ28の入口部130から上流側に向かって下り傾斜を形成している第2給水管接続部分150において、洗浄水を溜めて、空気の流入を防ぐ残水面を形成でき、第2給水管部148内に空気が溜まる量を低減することができる。
従って、第2給水管部148内に空気が溜まることを抑制できるので、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第2給水管部148内の洗浄水及び溜まっていた空気がスプレッダ28から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブユニット126が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第2給水管部148内の洗浄水がスプレッダ28に徐々に流れて、スプレッダ28から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第2実施形態による小便器装置101によれば、施工の際等に、第2給水管部148を、スプレッダ28の入口部130及び給水バルブユニット126と接続することを容易に行うことができる。
1 小便器装置
2 便器本体
4 自動洗浄ユニット
6 ボウル部
6a ボウル面
6b ボウル面下部
7 正面側壁部
7b 上端面
8 排水口部
8a 排水口
10 上蓋
12 排水トラップ部
12a 下降管路
12b 管路
12c 上昇管路
13 目皿
14 排水ソケット
16 排水配管
18 接続部
20 ボウル部後方収納室
22 一次側給水管
24 止水栓
26 給水バルブユニット
28 スプレッダ
29 電磁弁
30 入口部
31 二次側流路
32 第1給水管部
33 供給通路
34 吐水口部
36 人体検知センサ
38 制御ユニット
40 給水管接続部分
42 最下端部分
44 貯水部
101 小便器装置
104 自動洗浄ユニット
126 給水バルブユニット
130 入口部
131 二次側流路
133 分岐部
146 発電機ユニット
148 給水管部
150 給水管接続部分
152 最下端部分
154 貯水部
F 床面
W 壁面
w0 溜水
w1 残水
w2 残水
本発明は、小便器装置に係り、特に、使用者の尿を受けるボウル部の上部且つ後方側において、ボウル部に洗浄水を供給する機能部材を収納するボウル部後方収納室をボウル部と一体に形成している小便器装置に関する。
従来から、特許文献1に示されているように、ボウル部の天井部において、壁面から使用者側の前面まで突出するように設けられ、給水バルブ、止水栓、コントローラ、スプレッダ等の機能部を収納する収納室が形成されている小便器装置が知られている。このような小便器装置は、収納室の底面の奥側とボウル部の上部が接続され、スプレッダが収納室の底面の奥側から下向きに配置され、洗浄水をボウル部に吐水するようになっている。
このような小便器装置においては、ボウル部の天井部に収納室が設けられ、スプレッダが収納室の底面に設けられているため、収納室の前面に付着した汚れ等は、スプレッダから吐水された洗浄水で洗浄することができないという欠点がある。このような欠点を解決するために、特許文献2に示されているように、ボウル部を、収納室の下部にもうけられたサブタンクの前面まで形成して、スプレッダを収納室の下部のサブタンクの前面側のボウル部に配置することにより、スプレッダから吐水する水で、収納室の下部の前面側を洗浄しようとするものが知られている。
特開2003−20710号公報 特開2014−70376号公報
しかしながら、小便器装置の上部に給水バルブ、止水栓、コントローラ、スプレッダ等の機能部を収納する収納室を形成できるスペースは限られており、特に、ボウル部の後方側に機能部全体を収納する収納室を形成しようとする場合には、上述の特許文献1及び2よりもさらに限定されたスペースに各機能部材を配置する必要がある。
そこで、本発明は、従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、ボウル部後方収納室にボウル部に洗浄水を供給する機能部材が収納される小便器装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、使用者の尿を受けるボウル部の上部且つ後方側において、前記ボウル部に洗浄水を供給する機能部材を収納するボウル部後方収納室をボウル部と一体に形成している小便器装置であって、前記ボウル部の上部において、前記ボウル部後方収納室内から前記ボウル部の表側まで前向きに延び、洗浄水を吐水するための吐水部と、前記吐水部の入口部に接続され、前記吐水部への洗浄水の流路を形成する第1給水管部と、洗浄水の吐水を制御する制御ユニットと、を有し、前記第1給水管部と、前記吐水部の入口部と、前記制御ユニットとが、前記ボウル部後方収納室内に収納され、前記第1給水管部は、正面視で前記ボウル部後方収納室内における前記吐水部を中心とする左右方向の一方側の空間内に配置され、前記制御ユニットは、正面視で前記ボウル部後方収納室内における前記吐水部を中心とする左右方向の他方側の空間内に配置されることを特徴としている。
本発明において、好ましくは、前記第1給水管部は、前記ボウル部後方収納室内において前記吐水部の入口部から上流側に向けて前記制御ユニットから離れるように延びている
本発明において、好ましくは、さらに、前記吐水部への洗浄水の供給及び停止を行う給水バルブ部であって、前記第1給水管部の上流側に接続される前記給水バルブ部を有し、前記給水バルブ部が、正面視で前記ボウル部後方収納室内における前記一方側の空間内に配置される
本発明において、好ましくは、さらに、給水源から洗浄水を供給する一次側給水管と、前記一次側給水管を止水する止水栓とを有し、前記一次側給水管と、前記止水栓とが、正面視で前記ボウル部後方収納室内における前記一方側の空間内に配置される
本発明の小便器装置によれば、ボウル部後方収納室にボウル部に洗浄水を供給する機能部材が収納されることができる。
本発明の第1実施形態による小便器装置を示す正面図である。 図1のII−II線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体の側面断面図である。 本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図である。 図4のV−V線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。 本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図である。 本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットを斜め後方から見た斜視図である。 図7のIX−IX線に沿って見た本発明の第2実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。
添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による小便器装置を説明する。先ず、図1及び図2により小便器の基本構造を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による小便器装置を示す正面図であり、図2は、図1のII−II線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体の側面断面図である。
図1及び図2に示すように、符号1は、本発明の第1実施形態による小便器装置を示し、この小便器装置1は、背後の壁面Wに取付けられる壁掛け式の小便器装置であり、陶器製の便器本体2を備えており、この便器本体2は、その背後の壁面Wに取付けられた状態で便器本体2の最下部が床面Fよりも上方に位置している。また、小便器装置1は、便器本体2を洗浄するための洗浄水を吐水する吐水機能を備えた機能部である自動洗浄ユニット4を備えている。
なお、本実施形態の小便器装置1については、便器本体2の最下部が床面Fよりも上方に位置するように背後の壁面Wに取付けられる壁掛け式の小便器装置の例について説明するが、便器本体2の最下部が床面上に直接配置される床置き式の小便器装置であってもよい。以下、小便器装置1の正面側を前方側、その背面側を後方側(奥側)、小便器装置1の正面から見て左側を左側、小便器装置1の正面から見て右側を右側として説明する。
つぎに、図2に示すように、便器本体2は、正面側に形成されるボウル部6と、このボウル部6の底部に形成された排水口部8を備えている。この排水口部8の下方には、排水口8aが形成されている。
また、図2に示すように、ボウル部6は、その上端から下部に亘って下方ほど内側且つ奥行側(後方側)に位置するボウル面6aを形成している。そして、このボウル面6aの上下方向の中央付近から下方に形成されるボウル面下部6bは、後方側に向かって緩やかに湾曲状に張り出すような湾曲面を形成し、その下方且つ前方側の排水口部8まで延びた後、この排水口部8から排水口8aに向かって緩やかな下り傾斜するように形成している。このようなボウル面下部6bにより、ボウル部6内の奥行空間が後方側に奥まっており、前後方向に広くなっている。そして、ボウル部6は、正面側壁部7の上端面7bからボウル面下部6bの上方のボウル面6aを経てボウル面下部6bに亘って連続した曲面形状となっている。すなわち、正面側壁部7の上端面7bが便器本体2の頂部まで形成されている。
さらに、便器本体2のボウル部6のボウル面6aを正面側に形成する正面側壁部7の背面側(裏側)且つ上方には、自動洗浄ユニット4が概ね収納されるボウル部後方収納室20が形成されている。このボウル部後方収納室20の上方には、上蓋10が便器本体2に対して上方から着脱可能に取り付けられている。ボウル部後方収納室20は、ボウル面6aと壁面Wとの間に形成される収納室である。
つぎに、便器本体2は、排水口8aの下方に設けられた排水トラップ部12と、排水口8aに上方から取り付けられてボウル部6内と排水トラップ部12内とを連通させる目皿13を備えており、この排水トラップ部12は、排水口8aよりも下方(下流側)に溜水w0を貯留して封水を形成するようになっている。
また、図2に示すように、排水トラップ部12は、上端に位置する排水口8aから下方に延びる下降管路12aと、この下降管路12aの下端から後方側に湾曲するように形成された後、その後上方に向かって湾曲するように形成される横引き管路12bと、この横引き管路12bの上端から後方側の斜め上方に延びるように形成された上昇管路12cを備えている。
さらに、図2に示すように、便器本体2は、排水トラップ部12の上昇管路12cの後方側(下流側)に設けられ且つその後端(下流側端部)が排水ソケット14を介して便器本体2の外部の排水配管16に接続される接続部18を備えている。
なお、本実施形態では、排水ソケット14については省略し、接続部18の後端と排水配管16とを直接的に接続するようにしてもよい。
次に、図1乃至図5を参照して、本発明の第1実施形態による小便器装置1の便器本体2においてボウル部6と一体に形成されているボウル部後方収納室20と、ボウル部後方収納室20内の比較的小さな空間に内蔵される自動洗浄ユニット4とについて説明する。
図3は、本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図であり、図4は本発明の第1実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図であり、図5は図4のV−V線に沿って見た本発明の第1実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。
ボウル部後方収納室20は、使用者の尿を受けるボウル部6のさらに上方側に配置されるのではなく、使用者の尿を受けるボウル部6の正面側壁部7の後方側(裏側)において、ボウル部6に洗浄水を供給する機能部材を正面側壁部7の裏側に隠れるように収納するように形成されている。このように、ボウル部後方収納室20は、ボウル部6と、背後の壁面Wとの間の隙間に形成された比較的狭い領域において、小便器装置1の洗浄動作に必要な自動洗浄ユニット4(機能部材)を収納できるようにコンパクトに形成されている。このようなボウル部後方収納室20の前面は、正面側壁部7によって形成されている。正面側壁部7は、自身の上部に対して自身の下部が後方側に位置しており、やや下方向きの傾きを有している。
ボウル部後方収納室20に収納される自動洗浄ユニット4は、水道等の給水源から洗浄水を供給する一次側給水管22と、一次側給水管22を止水する止水栓24と、止水栓24の下流側に設けられて一次側給水管22を開閉する給水バルブユニット26と、ボウル部6の上部の正面側壁部7に配置され給水バルブユニット26から供給される洗浄水をボウル部6に吐水する吐水部であるスプレッダ(給水手段)28と、スプレッダ28の入口部30と給水バルブユニット26とを接続する第1給水管部32とを備えている。
給水バルブユニット26は、一次側給水管22と二次側の給水管との間の流路を電気的に開閉できる電磁弁29と、電磁弁から下方に延びる二次側流路31とを有している。二次側流路31は、後述する大気開放側の第1給水管部32及びスプレッダ28と連通している。
給水バルブユニット26は、ボウル部後方収納室20の比較的小さく限られた空間の中で、スプレッダ28の後方側且つ右側にずれた位置に配置されている。電磁弁29は、スプレッダ28の高さとほぼ同様の高さに配置されている。二次側流路31は、電磁弁29から下方に延び、給水バルブユニット26の二次側流路31と第1給水管部32との接続部が入口部30の高さより低い位置に配置されている。電磁弁29は、スプレッダ28と比較的近い位置に配置されているが、二次側流路31は電磁弁29と、スプレッダ28とを結ぶ最短距離の方向に延びておらず、下方に向かって延びている。
なお、本実施形態においては、給水バルブユニット26の電磁弁29は、スプレッダ28の高さとほぼ同様の高さに配置されているが、スプレッダ28の高さより低い高さに配置されていてもよく、また、スプレッダ28の高さより高い高さに配置されていてもよい。
スプレッダ28は、ボウル部後方収納室20内に配置される洗浄水の入口部30と、ボウル部6の正面側壁部7の裏側から表側まで直線的に延びている供給通路33と、供給通路33から供給される洗浄水をボウル部6の表面に沿わせ且つ拡散するように吐水する吐水口部34と、を備えている。
また、スプレッダ28には、ボウル部6の前面に向けられ、使用者の有無を検知する人体検知センサ36が取付けられている。
自動洗浄ユニット4は、さらに、人体検知センサ36からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて給水バルブユニット26等を電気的に制御することができる制御ユニット38を備えている。
制御ユニット38は、人体検知センサ36からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて、給水バルブユニット26を開閉制御し、洗浄水をスプレッダ28からボウル部6に吐水させるようになっている。制御ユニット38も、ボウル部後方収納室20の比較的小さく限られた空間内に収納されている。
第1給水管部32は、スプレッダ28の入口部30と給水バルブユニット26との間で、スプレッダ28の入口部30の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。より具体的には、入口部30と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部30の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。なお、給水バルブユニット26の電磁弁29は、入口部30より高い位置に配置されていてもよく、その場合には、第1給水管部32は、入口部30より高い位置に配置された給水バルブユニット26まで接続され、このとき、第1給水管部32は、入口部30と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部30の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有するように形成される。
第1給水管部32は、スプレッダ28の入口部30と接続され、スプレッダ28の入口部30から上流側(給水バルブユニット26側)に向かって下り傾斜の流路を形成している第1給水管接続部分40と、第1給水管部32の最下端部分の流路を形成している最下端部分42と、を有している。第1給水管部32の最下端部分42は、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に配置されている。さらに、第1給水管部32の最下端部分42は、給水バルブユニット26よりも低い位置に配置されている。
第1給水管部32は、接続される入口部30のすぐ上流側近傍から下降する流路を形成しているので、電磁弁29からの洗浄水の供給が停止されるとき、スプレッダ28の入口部30より上流側に存在する洗浄水は、そのまま第1給水管部32内に貯水された状態となる。すなわち、便器本体2への吐水が停止された状態で、洗浄水が、第1給水管部32内において、スプレッダ28の入口部30の高さの水平な面より下方に溜まっている状態となる。このように、第1給水管部32は、給水バルブユニット26と、スプレッダ28の入口部30との間において、給水バルブユニット26の閉止後に、入口部30の直前の上流側に、空気の流入を防ぐ残水w1の貯水面を形成できる貯水部44を形成している。すなわち、入口部30の直前において、入口部30の底の高さの水面が形成される。よっ、空気がスプレッダ28の外部から第1給水管部32内に流入し、空気が第1給水管部32内に溜まることを抑制することができる。他の言い方によれば、第1給水管部32の残水w1の貯水面より上流側を水で満たすことができる。
第1給水管部32は、例えばホース、可撓性のゴム管等の部材により可撓性を有するように形成され、入口部30から給水バルブユニット26まで湾曲しながら延びている。第1給水管部32は、直線部を有していてもよいし、全て曲線部により形成されていてもよい。第1給水管部32の流路形状は自在に変更することができる。本実施形態においては、第1給水管部32は、その全部がスプレッダ28の入口部30よりも低い位置に配置されている。
なお、従来においては、特許文献2に示すように、スプレッダを下方向きに形成されているボウル面に配置しようとする場合、スプレッダに接続される給水管を、ボウル面に対して垂直に後方上方に向かって形成し、洗浄水が給水管において滑らかに加速しながらスプレッダに対して流下し、スプレッダから広げられるように吐水されるようになっていた。
これに対し、本発明においては、下方向きに傾斜されている正面側壁部7に沿って吐水できるように配置されているスプレッダ28に対し、第1給水管部32を、下方から上昇させながら接続し、スプレッダ28の入口部30から上流側に向かって下降する流路を形成している。従って、本発明においては、スプレッダ28の入口部30の近傍まで、上述するように残水を溜めることができるようになっている。
次に、図1乃至図5により、本発明の第1実施形態による動作(作用)について説明する。
待機状態において、通常、使用者が放尿するために便器本体2の前に立つとき、人体検知センサ36が使用者の存在を検出して検出情報を制御ユニット38に送り、制御ユニット38は使用者の存在を認識する。図4に示すように、使用者が放尿する前の待機状態においては第1給水管部32内には洗浄水がスプレッダ28の入口部30の高さまで残水w1として存在している状態になっている。
使用者が便器本体2のボウル部6に放尿を行うとき、尿がボウル部6から排水トラップ部12内に流れ込む。
使用者が便器本体2のボウル部6に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が便器本体2の前から立ち去るときに、人体検知センサ36が使用者の存在を検出しなくなる状態に変化する。人体検知センサ36が一定時間以上の間検出状態を継続した後に非検出状態に変わると、制御ユニット38は使用者が便器本体2から立ち去ったと認識して、小便洗浄動作を開始する。
制御ユニット38は、給水バルブユニット26に制御信号を送って給水バルブユニット26を開き、先に決定した量の洗浄水をスプレッダ28からボウル部6に吐水させる。このとき、給水バルブユニット26が開かれる前の状態において、すでに、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40に、スプレッダ28の入口部30の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となっている。従って、給水バルブユニット26が開かれたときに、入口部30につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている空気量が低減された状態となっている。よって、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、スプレッダ28から洗浄水及び第1給水管部32内に溜まっていた空気が混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
洗浄水は、スプレッダ28からボウル部6に吐水され、ボウル部6を洗浄し且つ排水トラップ部12内の尿を排出する。制御ユニット38は、予め決められた所定時間にわたって給水バルブユニット26を開弁し、予め決められた所定量の洗浄水をスプレッダ28から吐水させる。制御ユニット38は、所定時間経過後、給水バルブユニット26を閉弁し、小便洗浄動作を終了させる。給水バルブユニット26が閉弁されると、洗浄水の吐水が終了されて待機状態に戻る。
給水バルブユニット26が閉弁されると、第1給水管部32内における洗浄水は、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に溜まった状態(残水w1に示すような、残水の存在している状態)となる。すなわち、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40に、スプレッダ28の入口部30の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となる。従って、第1給水管部32内が大気開放されて第1給水管部32内に空気が多く溜まった状態となることを防ぐことができる。第1給水管部32内においては、入口部30につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっており、第1給水管部32内に溜まる空気の量が低減されている。
従って、各回の小便器洗浄動作のために、給水バルブユニット26が閉止状態から開かれるときには、入口部30につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となる。よって、各回(毎回)に、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内において空気が圧縮されて洗浄水と混合され、スプレッダ28から洗浄水及び空気とが混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
また、第1給水管接続部分40が入口部30から上流側に向かって下降する流路を形成しているので、給水バルブユニット26が閉弁されたとき、第1給水管部32内に存在する洗浄水が、入口部30から上流側において貯水された状態となる。従って、洗浄水が、スプレッダ28の入口部30から徐々に流出して吐水口部34からの液垂れを生じさせることを防ぐことができる。
また、小便器洗浄動作を開始するために、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内に溜まっていた空気が圧縮されて、圧縮された空気と洗浄水とが混じりあった状態でスプレッダ28から吐水されることを防ぐことができ、圧縮された空気がスプレッダ28から出た瞬間に爆発的に広がり、その爆発的な広がりよって洗浄水が飛び散って水跳ねが生じることを防ぐことができる。
なお、使用者が小便器装置1を使用した後に小便器装置を洗浄する小便器洗浄動作のみならず、制御ユニット38が、自らの判断に基づいて行うような排水管等の設備を保護するための設備保護洗浄動作においても、給水バルブユニット26が閉弁されたとき、同様に、第1給水管部32内に存在する洗浄水が、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に溜まった状態とされる。
次に、上述した本発明の第1実施形態による小便器装置1の作用効果を説明する。
上述した本発明の第1実施形態による小便器装置1によれば、ボウル部後方収納室20にボウル部6に洗浄水を供給する自動洗浄ユニット4が収納される小便器装置1において、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32の、スプレッダ28の入口部30から上流側に向かって下り傾斜を形成している第1給水管接続部分40において、洗浄水を溜めて、空気の流入を防ぐ残水w1の残水面を形成でき、第1給水管部32内に空気が溜まる量を低減することができる。
従って、第1給水管部32内に空気が溜まることを抑制できるので、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内の洗浄水及び溜まっていた空気がスプレッダ28から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32内の洗浄水がスプレッダ28に徐々に流れて、スプレッダ28から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第1実施形態による小便器装置1によれば、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32が、スプレッダ28の入口部30よりも低い位置に配置されている第1給水管部32の全部において洗浄水を溜めて、第1給水管部32内に空気が溜まる量をさらに低減することができる。
従って、第1給水管部32内に空気が溜まる量をさらに抑制できるので、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32内の洗浄水及び溜まっていた空気がスプレッダ28から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブユニット26がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第1給水管部32内の洗浄水がスプレッダ28に徐々に流れて、スプレッダ28から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第1実施形態による小便器装置1によれば、施工の際等に、第1給水管部32を、スプレッダ28の入口部30及び給水バルブユニット26と接続することを容易に行うことができる。
次に、図6乃至図9を参照して、本発明の第2実施形態による小便器装置について説明する。本実施形態の小便器装置は、発電機ユニット及び発電機ユニットのための流路が上述した第1実施形態とは異なる。ここでは、本発明の第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
図6は、本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットについて上蓋を取り外した状態で斜め前方から見た斜視図であり、図7は本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットの正面図であり、図8は本発明の第2実施形態による小便器装置の便器本体に内蔵されている自動洗浄ユニットを斜め後方から見た斜視図であり、図9は図7のIX−IX線に沿って見た本発明の第2実施形態による小便器装置の自動洗浄ユニットのスプレッダの側面断面図である。
本発明の第2実施形態による小便器装置101において、ボウル部後方収納室20に収納される自動洗浄ユニット104は、水道等の給水源から洗浄水を供給する一次側給水管22と、一次側給水管22を止水する止水栓24と、止水栓24の下流側に設けられて一次側給水管22を開閉する給水バルブユニット126と、ボウル部6の上部の正面側壁部7に配置され給水バルブユニット126から供給される洗浄水をボウル部6に吐水する吐水部であるスプレッダ(給水手段)28と、スプレッダ28の入口部30と給水バルブユニット126とを接続する第1給水管部32と、ボウル部後方収納室20内に配置され、給水バルブユニット126の二次側流路131から第1給水管部32側の流路とは分岐した別の流路に接続される発電機ユニット146と、スプレッダ28の入口部130と、発電機ユニット146とを接続する第2給水管部148と、を有している。
スプレッダ28は、ボウル部後方収納室20内に配置される洗浄水の入口部130を備えている。入口部130には、第1給水管部32が側方下方から接続され、第2給水管部148が後方下方から接続されるようになっている。
給水バルブユニット126は、一次側給水管22と二次側の給水管との間の流路を電気的に開閉できる電磁弁29と、電磁弁29から下方に延びる二次側流路131とを有している。給水バルブユニット126は、給水バルブユニット126の二次側流路131において流路が分岐する分岐部133を有し、分岐した流路がそれぞれ、第1給水管部32と、発電機ユニット146とに接続されている。すなわち、二次側流路131は、一方が、後述する大気開放側の第1給水管部32及びスプレッダ28と連通し、他方が、大気開放側の発電機ユニット146と接続されている。二次側流路131は、電磁弁29から下方に延び、給水バルブユニット126の二次側流路131と第1給水管部32との接続部、及び、二次側流路131と発電機ユニット146との接続部が入口部130の高さより低い位置に配置されている。
発電機ユニット146は、内部に発電用の羽根車(図示せず)を有し、流路内を通過する水流により羽根車を回転させて電気を発電するようになっている。発電機ユニット146は、発電した電気を電磁弁29、制御ユニット38、人体検知センサ36等に供給する。電磁弁29、制御ユニット38、人体検知センサ36等は、この供給された電気により動作することができる。
第2給水管部148は、スプレッダ28の入口部130と給水バルブユニット126との間で、スプレッダ28の入口部130の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。より具体的には、入口部130と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部130の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有している。なお、給水バルブユニット126の電磁弁29は、入口部130より高い位置に配置されていてもよく、その場合には、第2給水管部148は、入口部130より高い位置に配置された給水バルブユニット126まで接続され、このとき、第2給水管部148は、入口部130と電磁弁29との間で、スプレッダ28の入口部130の高さより低い高さの流路を少なくとも一部有するように形成される。
第2給水管部148は、スプレッダ28の入口部130と発電機ユニット146とを接続し、スプレッダ28の入口部130から上流側(発電機ユニット146側)に向かって下り傾斜の流路を形成している第2給水管接続部分150と、第2給水管部148の最下端部分の流路を形成している最下端部分152と、を有している。第2給水管部148の最下端部分152は、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に配置されている。さらに、第2給水管部148の最下端部分152は、給水バルブユニット126よりも低い位置に配置されている。
第2給水管部148は、接続される入口部130のすぐ上流側近傍から下降する流路を形成しているので、電磁弁29からの洗浄水の供給が停止されるとき、スプレッダ28の入口部130より上流側に存在する洗浄水は、そのまま第2給水管部148内に貯水された状態となる。すなわち、小便器装置101の吐水が停止された状態で、洗浄水が、第2給水管部148内において、スプレッダ28の入口部130の高さの水平な面より下方に溜まっている状態となる。このように、第2給水管部148は、発電機ユニット146と、スプレッダ28の入口部130との間において、給水バルブユニット126の閉止後に、入口部130の直前の上流側に、空気の流入を防ぐ残水w2の貯水面を形成できる貯水部154を形成している。よって、入口部130の近傍において、第2給水管部148内に、空気が流入する又は溜まることを抑制することができる。
第2給水管部148は、可撓性を有するように形成され、入口部130から発電機ユニット146まで湾曲しながら延びている。第2給水管部148の流路形状は自在に変更することができる。本実施形態においては、第2給水管部148は、その全部がスプレッダ28の入口部130よりも低い位置に配置されている。
次に、図6乃至図9により、本発明の第2実施形態による小便器装置の動作(作用)について説明する。ここでは、本発明の第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
図6乃至図9に示すように、使用者が放尿する前の待機状態においては第1給水管部32内には洗浄水がスプレッダ28の入口部130の高さまで残水w1として存在している状態になっており、第2給水管部148内には洗浄水がスプレッダ28の入口部130の高さまで残水w2として存在している状態になっている。
使用者が便器本体2のボウル部6に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が便器本体2の前から立ち去った一定の場合に、制御ユニット38は使用者が便器本体2から立ち去ったと認識して、小便洗浄動作を開始する。
制御ユニット38は、給水バルブユニット126に制御信号を送って給水バルブユニット126の電磁弁29を開き、先に決定した量の洗浄水をスプレッダ28からボウル部6に吐水させる。
このとき、電磁弁29が開かれる前の状態において、すでに、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40において、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となっている。また、洗浄水が、第2給水管部148内の第2給水管接続部分150において、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となっている。従って、入口部130につながる第1給水管部32及び第2給水管部148のいずれにも空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっている。
よって、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、スプレッダ28から洗浄水及び第1給水管部32内及び第2給水管部148内に溜まっていた空気が混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
制御ユニット38は、予め決められた所定時間にわたって給水バルブユニット126を開弁し、予め決められた所定量の洗浄水をスプレッダ28から吐水させる。制御ユニット38は、所定時間経過後、給水バルブユニット126を閉弁し、小便洗浄動作を終了させる。給水バルブユニット126が閉弁されると、洗浄水の吐水が終了されて待機状態に戻る。
給水バルブユニット126が閉弁されると、第1給水管部32内における洗浄水は、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に溜まった状態(残水w1に示すような、残水の存在している状態)となる。すなわち、洗浄水が、第1給水管部32内の第1給水管接続部分40に、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部44を形成している状態となる。従って、第1給水管部32内が大気開放されて第1給水管部32内に空気が多く溜まった状態となることを防ぐことができる。第1給水管部32内においては、入口部130につながる第1給水管部32に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっており、第1給水管部32内に溜まる空気の量が低減されている。
また、第2給水管部148内における洗浄水は、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に溜まった状態(残水w2に示すような、残水の存在している状態)となる。すなわち、洗浄水が、第2給水管部148内の第2給水管接続部分150に、スプレッダ28の入口部130の高さまで溜まった状態となり貯水部154を形成している状態となる。従って、第2給水管部148内が大気開放されて第2給水管部148内に空気が多く溜まった状態となることを防ぐことができる。第2給水管部148内においては、入口部130につながる第2給水管部148に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となっており、第2給水管部148内に溜まる空気の量が低減されている。
従って、各回の小便器洗浄動作のために、給水バルブユニット126が閉止状態から開かれるときには、入口部130につながる第1給水管部32及び第2給水管部148に空気が溜まっていない又は溜まっている量が低減された状態となる。よって、各回(毎回)に、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32及び/又は第2給水管部148内において空気が圧縮されて洗浄水と混合され、スプレッダ28から洗浄水及び第1給水管部32及び/又は第2給水管部148内に溜まっていた空気が混じりあった状態で吐水されることによる吐水音(例えば、ゴボゴボ等の異音)の発生を抑制することができる。
また、第1給水管接続部分40が入口部130から上流側に向かって下降する流路を形成しているので、給水バルブユニット126が閉弁されたとき、第1給水管部32内に存在する洗浄水が、入口部130から上流側において貯水された状態となる。従って、洗浄水が、スプレッダ28の入口部130から徐々に流出して吐水口部34からの液垂れを生じさせることを防ぐことができる。
また、第2給水管接続部分150が入口部130から上流側に向かって下降する流路を形成しているので、給水バルブユニット126が閉弁されたとき、第2給水管部148内に存在する洗浄水が、入口部130から上流側において貯水された状態となる。従って、洗浄水が、スプレッダ28の入口部130から徐々に流出して吐水口部34からの液垂れを生じさせることを防ぐことができる。
また、小便器洗浄動作を開始するために、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第1給水管部32及び/又は第2給水管部148内に溜まっていた空気が圧縮されて、圧縮された空気と洗浄水とが混じりあった状態でスプレッダ28から吐水されることを防ぐことができ、圧縮された空気がスプレッダ28から出た瞬間に破裂するように広がり、その破裂に合わせて洗浄水が飛び散って水跳ねが生じることを防ぐことができる。
なお、使用者が小便器装置101を使用した後に小便器装置101を洗浄する小便器洗浄動作のみならず、制御ユニット38が、自らの判断に基づいて行うような排水管等の設備を保護するための設備保護洗浄動作においても、給水バルブユニット126が閉弁されたとき、同様に、第1給水管部32及び第2給水管部148内に存在する洗浄水が、スプレッダ28の入口部130よりも低い位置に溜まった状態とされる。
次に、上述した本発明の第2実施形態による小便器装置101の作用効果を説明する。
上述した本発明の第2実施形態による小便器装置101によれば、ボウル部後方収納室20にボウル部6に洗浄水を供給する自動洗浄ユニット104が収納される小便器装置101において、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を停止した後に、第2給水管部148が、スプレッダ28の入口部130から上流側に向かって下り傾斜を形成している第2給水管接続部分150において、洗浄水を溜めて、空気の流入を防ぐ残水面を形成でき、第2給水管部148内に空気が溜まる量を低減することができる。
従って、第2給水管部148内に空気が溜まることを抑制できるので、給水バルブユニット126がスプレッダ28への洗浄水の供給を開始した場合に、第2給水管部148内の洗浄水及び溜まっていた空気がスプレッダ28から混じりあった状態で吐水されることによる吐水音の発生を抑制することができる。
また、給水バルブユニット126が吐水部への洗浄水の供給を停止した後に、第2給水管部148内の洗浄水がスプレッダ28に徐々に流れて、スプレッダ28から液垂れを生じることを防止することができる。
本発明の第2実施形態による小便器装置101によれば、施工の際等に、第2給水管部148を、スプレッダ28の入口部130及び給水バルブユニット126と接続することを容易に行うことができる。
1 小便器装置
2 便器本体
4 自動洗浄ユニット
6 ボウル部
6a ボウル面
6b ボウル面下部
7 正面側壁部
7b 上端面
8 排水口部
8a 排水口
10 上蓋
12 排水トラップ部
12a 下降管路
12b 管路
12c 上昇管路
13 目皿
14 排水ソケット
16 排水配管
18 接続部
20 ボウル部後方収納室
22 一次側給水管
24 止水栓
26 給水バルブユニット
28 スプレッダ
29 電磁弁
30 入口部
31 二次側流路
32 第1給水管部
33 供給通路
34 吐水口部
36 人体検知センサ
38 制御ユニット
40 給水管接続部分
42 最下端部分
44 貯水部
101 小便器装置
104 自動洗浄ユニット
126 給水バルブユニット
130 入口部
131 二次側流路
133 分岐部
146 発電機ユニット
148 給水管部
150 給水管接続部分
152 最下端部分
154 貯水部
F 床面
W 壁面
w0 溜水
w1 残水
w2 残水

Claims (5)

  1. 使用者の尿を受けるボウル部の上部且つ後方側において、前記ボウル部に洗浄水を供給する機能部材を収納するボウル部後方収納室をボウル部と一体に形成している小便器装置であって、
    前記ボウル部の上部において、前記ボウル部後方収納室内から前記ボウル部の表側まで前向きに延び、洗浄水を吐水するための吐水部と、
    給水源からの給水路が接続され、前記吐水部への洗浄水の供給及び停止を行う給水バルブ部と、
    前記吐水部の入口部と、前記給水バルブ部とを接続する第1給水管部と、を有し、
    前記給水バルブ部と、前記第1給水管部と、前記吐水部の入口部とが、前記ボウル部後方収納室内に収納され、前記第1給水管部は、前記吐水部の入口部との接続部分が、上流側に向かって下り傾斜を形成し、さらに、前記第1給水管部の最下端部分が、前記吐水部の入口部よりも低い位置に配置されていることを特徴とする小便器装置。
  2. 前記第1給水管部は、その全部が前記吐水部の入口部よりも低い位置に配置されている、請求項1に記載の小便器装置。
  3. さらに、前記ボウル部後方収納室内に配置され、前記給水バルブ部の下流側部分から分岐した前記第1給水管部側の流路とは別の流路に接続される発電機ユニットと、
    前記吐水部の入口部と、前記発電機ユニットとを接続する第2給水管部と、を有し、
    前記第2給水管部は、前記吐水部の入口部との第2給水管接続部分が、上流側に向かって下り傾斜を形成し、前記第2給水管部の最下端部分が、前記吐水部の入口部よりも低い位置に配置されている、請求項1又は2に記載の小便器装置。
  4. 前記第2給水管部は可撓性を有するように形成されている、請求項3に記載の小便器装置。
  5. 前記第1給水管部は可撓性を有するように形成されている、請求項1乃至4の何れか1項に記載の小便器装置。
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