JP2020036824A - 生体組織接着剤塗布用具 - Google Patents

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Zenetsu Suzuki
善悦 鈴木
尚 金澤
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Abstract

【課題】薬液吐出部の吐出が阻害されることを抑制することが可能な生体組織接着剤塗布用具を提供する。【解決手段】生体組織接着剤塗布用具は、薬液が流通する複数の薬液流通路(薬液流通管3、薬液流通管4、吐出パイプ40)と、複数の薬液流通路から吐出された薬液を混合するためのガスが流通するガス流通路(2ac)と、を備える。複数の薬液流通路のそれぞれは、薬液を吐出する薬液吐出部(40)を先端部に有し、ガス流通路(2ac)は、薬液吐出部(40)から吐出される薬液に対してガスを噴射して薬液を霧状に噴霧混合するガス噴出部(2h)を先端部に有する。薬液吐出部(40)は、薬液の吐出方向を画定する周壁(40a)を有する。周壁(40a)の先端に達するまで、切欠き(40b)が形成されており、切欠き(40b)は、ガス噴出部(2h)のガスの噴出先に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、生体組織用の接着剤として機能する複数の薬液を混合させながら生体組織に噴霧して塗布する生体組織接着剤塗布用具に関する。
従来から、2つの薬液を混合させながら噴霧する生体組織接着剤塗布用具が流通している。生体組織接着剤塗布用具の薬液として、フィブリノゲン等を含み、粘度が高く凝固しやすいものを用いた場合等には、薬液が吐出されるノズルの先端近傍で乾燥により凝固することがある。また、他の薬液流通管を通る他の薬液と接触・混合して凝固することで、薬液の吐出の妨げとなることがあった。
特許文献1には、薬液が通る薬液流通管に切れ込みである連通口があり、薬液の吐出停止時に、連通口から高圧ガスが入るように構成された生体組織接着剤塗布用具が開示されている。この生体組織接着剤塗布用具は、薬液流通管内からその先端側にある残留薬液を高圧ガスにより排出させる構成を有する。
具体的には、薬液を薬液流通管に送り込むプランジャをシリンジに押し込むのを止めれば、連通口よりも先端側の薬液が、薬液流通管に入り込む高圧ガスにより薬液流通管から排出される。このため、薬液流通管に残留した薬液が他の薬液流通管の薬液と混じり合うことが抑制できるというものである。
そして、この生体組織接着剤塗布用具は、薬液流通管内の溶液に混入されたガスによる気泡が上流側に逆流するのを防止可能な逆止弁を備えている。この逆止弁によれば、薬液流通管の上流側に気泡が逆流するのを防止できる。この逆止弁により、薬液流通管の上流側において薬液に混入したガスの気泡が膨張することによって薬液流通管の先端側に押し出された薬液が他の薬液との接触・混合することによって凝固することを、好適に防止できるように構成されている。
特開2012−100851号公報
しかしながら、特許文献1の生体組織接着剤塗布用具により、薬液の排出のために、連通口から薬液流通管内にガスを入り込ませたとしても、薬液流通管の先端部に溜まった薬液を完全に除去することは難しかった。このため、図11に示すノズル本体102が有する吐出パイプ140の先端に、薬液110が溜まり、凝固して詰まることにより、薬液110の吐出が阻害されることがあった。なお、図11は、従来からあるノズル本体102の一部を示す図であり、吐出パイプ140の先端に半硬化した薬液110の塊が生じている状態を模式的に示す図である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、薬液吐出部の吐出が阻害されることを抑制することが可能な生体組織接着剤塗布用具を提供することを課題とする。
本発明の生体組織接着剤塗布用具は、薬液が流通する複数の薬液流通路と、該複数の薬液流通路から吐出された前記薬液を混合するためのガスが流通するガス流通路と、を備え、前記複数の薬液流通路のそれぞれは、薬液を吐出する薬液吐出部を先端部に有し、前記ガス流通路は、前記薬液吐出部から吐出される前記薬液に対してガスを噴射して前記薬液を霧状に噴霧混合するガス噴出部を先端部に有し、前記薬液吐出部は、前記薬液の吐出方向を画定する周壁を有し、該周壁の先端に達するまで、切欠きが形成されており、該切欠きは、前記ガス噴出部の前記ガスの噴出先に配置されていることを特徴とする。
本発明の生体組織接着剤塗布用具は、薬液吐出部の吐出が阻害されることを抑制することが可能な生体組織接着剤塗布用具を提供することができる。
本実施形態に係る生体組織接着剤塗布用具を示す斜視図である。 吐出パイプ及びガス流通路部分の模式的な断面図であり、図1のII-II断面図である。 吐出パイプ及びガス流通路部分の模式的な断面図であり、図2のIII-III断面図である。 吐出パイプ及びガス流通路部分の模式的な断面図であり、図3のIV-IV断面図である。 バルーンを示す拡大図である。 図5のVI-VI断面を示す図であり、(a)は、収縮状態のバルーンの断面図であり、(b)は、拡張状態のバルーンの断面図である。 第1変形例に係る吐出パイプ及びガス流通路部分の模式的な断面図であり、図3に対応する図である。 第2変形例に係る吐出パイプ及びガス流通路部分の模式的な断面図であり、図3に対応する図である。 第3変形例に係る先端側部材を示す斜視図である。 先端側部材を外套部材に取り付けた状態の断面図であり、図9のX-X断面における先端側部材及び外套部材を示す断面図である。 従来のノズル本体の一部を示す図であり、吐出パイプの先端に半硬化した薬液の塊が生じている状態を模式的に示す図である。
以下、本発明の生体組織接着剤塗布用具の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。また、以下において、生体組織接着剤塗布用具における薬液が吐出される側を先端側、その逆側を基端側ともいう。
<概要>
まず、本実施形態に係る生体組織接着剤塗布用具1の概要について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る生体組織接着剤塗布用具1を示す斜視図である。図2は、吐出パイプ40及びガス流通路2ac部分の模式的な断面図であり、図1のII-II断面図、図3は、吐出パイプ40及びガス流通路2ac部分の模式的な断面図であり、図2のIII-III断面図である。
本実施形態に係る生体組織接着剤塗布用具1は、薬液10、11(図3参照)が流通する複数の薬液流通路(薬液流通管3、4及び吐出パイプ40)と、複数の薬液流通路から吐出された薬液10、11を混合するためのガスが流通するガス流通路2acと、を備える。
複数の薬液流通路のそれぞれは、薬液10、11を吐出する薬液吐出部(吐出パイプ40)を先端部に有する。
ガス流通路2acは、薬液吐出部(吐出パイプ40)から吐出される薬液10、11に対してガスを噴射して薬液10、11を霧状に噴霧混合するガス噴出部2hを先端部に有する。
薬液吐出部(吐出パイプ40)は、薬液10、11の吐出方向を画定する周壁40aを有し、周壁40aの先端に達するまで、切欠き40bが形成されている。切欠き40bは、ガス噴出部2hのガスの噴出先に配置されている。
上記構成によれば、切欠き40bから薬液吐出部(吐出パイプ40)の内部に入り込むガスによって、薬液吐出部(吐出パイプ40)の先端に溜まった薬液10、11(及び半硬化した薬液10、11)を吹き飛ばすことができる。このため、薬液10、11の噴霧を間欠的に複数回繰り返しても、薬液10、11の塊が薬液吐出部においてつらら状に成長することがなく、薬液吐出部が詰まることを抑制することができる。
具体的には、薬液吐出部(吐出パイプ40)の周壁40aに、その先端まで切り欠かれていない不図示の側孔が形成されているものは、ガスが入り込む側孔側の先端壁側の近傍においてガスの流れが生じにくいことがある。この場合に、薬液吐出部に薬液10、11が溜まりやすくなる。
一方で、薬液吐出部(吐出パイプ40)において、周壁40aの先端まで切り欠かれた切欠き40bが形成されているものと、ガスの流れが生じにくいデッドスペースが形成されることを抑制できる。このため、薬液吐出部(吐出パイプ40)の先端部に、薬液10、11が溜まることを防ぐことができる。
<全体構成について>
本実施形態に係る生体組織接着剤塗布用具1の全体構成について、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態に係る生体組織接着剤塗布用具1は、後述する複数(本実施形態においては2種類)の薬液10、11を吐出した先で噴霧・混合して接着剤として生体内の臓器等に塗布する機能を有する。生体組織接着剤塗布用具1は、薬液10、11を吐出する薬液吐出部(吐出パイプ40)を有するノズル本体2と、ノズル本体2の内部の空間2sを通り、薬液10、11を流通させる複数の薬液流通路(薬液流通管3及び薬液流通管4)と、を備える。薬液流通管3及び薬液流通管4のそれぞれは、ノズル本体2に設けられた薬液注入部としてのシリンジ装着口2dとノズル本体2の先端に設けられた薬液吐出部(吐出パイプ40)とを連通するものである。
また、ノズル本体2には、異なる薬液10、11をノズル本体2に導入するための2個ずつ設けられたプランジャ7及びシリンジ17が取り付けられている。生体組織接着剤塗布用具1は、また2個のプランジャ7をシリンジ17に同時に押し出すためのプランジャホルダ8を備える。
そして、生体組織接着剤塗布用具1には、薬液10、11を噴霧するための送気ガスを、ノズル本体2に導入する送気チューブ31が接続されている。送気チューブ31は、送気ガスの量を調整するレギュレータ30に接続されており、ノズル本体2にエアフィルタ9を介して接続されている。具体的には、送気チューブ31は、基端側に設けられたコネクタ31aによってレギュレータ30に接続されており、先端側に設けられたコネクタ31bによってエアフィルタ9の接続口9aに接続されている。
<ノズル本体周りの構成について>
次に、ノズル本体2周りの構成について、図2及び図3を主に参照して説明する。
生体組織接着剤塗布用具1は、内部に空間を有するノズル本体2を備え、ノズル本体2は、空間2s内にガスを充填するためのガス注入部2g(図1参照)を有する。複数の薬液流通路(薬液流通管3、4)は、ノズル本体2の内部の空間2sを通り、空間2sは、ガス流通路2acにつながっている。
ノズル本体2は、先細り状に形成された外套部材2aと、外套部材2aの基端部に取り付けられた板状の基端側部材2bと、外套部材2aの先端部に内部側から取り付けられた先端側部材2cと、から主に構成されている。
外套部材2aには、図1に示すように、上方かつ後方に斜めに突出した部位が形成されており、その先に、ノズル本体2の内部の空間2s内に送気ガスを充填するためのガス注入部2gが形成されている。送気ガスは、レギュレータ30から送気チューブ31、エアフィルタ9、ガス注入部2gを介してノズル本体2の内部の空間2sに導入・充填されることとなる。図2に示すように、外套部材2aの先端部には、後述する吐出パイプ40を支持するための後述する支持部2aaが設けられている。
基端側部材2bには、2つの部位が後方に突出しており、これらの部位の後端に、薬液注入部としてのシリンジ装着口2dが形成されている。この2つのシリンジ装着口2dのそれぞれにシリンジ17が接続されている。基端側部材2bにおける2つのシリンジ装着口2dを通る薬液の流通路の前端側には、後述する薬液流通管3、4の基端部3a、4aが接続されている。つまり、2本のシリンジ17内にそれぞれ充填された薬液10、11は、プランジャ7がシリンジ17内に押し込まれることによって、シリンジ装着口2dを介してノズル本体2内の薬液流通管3、4を通ることとなる。
<薬液流通管について>
薬液流通管3、4は、ノズル本体2の内部の空間2s内を通るように配設されており、混合対象である2種類の薬液を流通させるものである。本実施形態においては、薬液流通管3は、フィブリノゲン等を含み、粘度が高く凝固しやすい薬液10(図3参照)を流通させるものである。薬液流通管4は、トロンビン等を含み、フィブリノゲン等に作用して、接着剤として機能させるための薬液11を流通させるものである。
具体的な構成としては、薬液流通管3、4は、薬液10、11が導入されるノズル本体2の基端側部材2bに設けられた2個のシリンジ装着口2dと、ノズル本体2の先端に設けられた後述する2本の吐出パイプ40の薬液吐出部と、をそれぞれ連通している。そして、薬液流通管3には、送気ガスがガス注入部2gから空間2s内に導入・充填されることによる外圧で収縮し、外圧が所定の値まで小さくなると復元する後述するバルーン3cが設けられている。
なお、下記において、薬液流通管3の一部に拡縮部としてのバルーン3cが設けられている構成を説明するが、本発明は、薬液流通管3の一部にのみ拡縮部が設けられる構成に限定されず、薬液流通管3が全体として拡縮するものを含むものである。例えば、薬液流通管3が全体としてエラストマー等の弾性素材からなる部材であってもよい。
また、図2に示すように、本実施形態に係るバルーン3cを有する薬液流通管3の内径は、薬液流通管4の内径よりも大きい。このように、薬液流通管3、4が形成されていることで、後述するようにバルーン3cが収縮した状態で、薬液流通管3内を流通する薬液10(図3参照)の吐出量と、薬液流通管4内を流通する薬液11の吐出量との差を縮めることができる。
なお、このように薬液流通管3、4の内径比を調整するのではなく、これらの内径を同じものとして、薬液流通管3、4を通る薬液10、11の濃度を調整してもよい。また、言うまでもなく、接着剤として機能するために定まる混合比率によって薬液流通管3、4の内径比を変更してもよい。
先端側部材2cは、薬液流通管3、4からの薬液10、11を吐出するための2本の吐出パイプ40と、2本の吐出パイプ40を保持する保持部材2caとから構成されている。
2本の吐出パイプ40は、外套部材2aの先端に形成された挿通孔2abを挿通して配設されている。
吐出パイプ40の基端部には、薬液流通管3、4の先端部3b、4bが接続されている。つまり、2本の薬液流通管3、4を通った薬液10、11のそれぞれは、2本の吐出パイプ40内にそれぞれ導入されることとなる。
吐出パイプ40の先端部は、薬液10、11を外部に吐出する薬液吐出部である。つまり、挿通孔2abにおける吐出パイプ40の周囲にあるガス噴出部2hが、2個の薬液吐出部の近傍にあることとなる。このため、ガス注入部2gから空間2s内に充填された送気ガスがガス噴出部2hから外部に噴射されると、薬液流通管3、4の薬液吐出部(吐出パイプ40)から吐出される薬液10、11を霧状に噴霧混合することとなる。
そして、薬液流通管3、4がノズル本体2の空間2s内に配設されているため、空間2s内からガス噴出部2hを通って噴出する送気ガスによって、薬液流通管3、4からそれぞれ吐出される薬液10、11を略均等に噴霧混合できることとなる。
<薬液吐出部周りの構成について>
次に、本実施形態に係る薬液吐出部(吐出パイプ40)周りの構成について、図1〜図3に加えて、図4を参照して説明する。図4は、吐出パイプ40及びガス流通路2ac部分の模式的な断面図であり、図3のIV-IV断面図である。
吐出パイプ40は、上記の支持部2aaによって支持されている。支持部2aaには、前後方向に貫通して外部と内部の空間2sとを連通する挿通孔2abが形成されている。挿通孔2abは、後述する吐出パイプ40を挿通・保持するための貫通孔である。また、挿通孔2abの一部は、図3に示すように、挿通孔2abを形成する壁面と吐出パイプ40との間に、送気ガスが通るガス流通路2acとなっている。
具体的には、本実施形態に係る外套部材2aは、図3に示す軸線方向視において、挿通孔2abの円周方向に均等に配設されて挿通孔2abの中央に向かって突出する4本の突出リブ2adを有する。4本の突出リブ2adは、吐出パイプ40の周面に当接・保持しつつ、突出リブ2adに隣接する凹部と吐出パイプ40との間にガス流通路2acを形成するものである。
そして、挿通孔2abの先端は、空間2sに充填された送気ガスを、吐出パイプ40の周囲から外部に噴出させるガス噴出部2hとして機能している。
なお、本実施形態に係る吐出パイプ40は、薬液流通管3、4と別体のものであるが、このような構成に本発明は限定されず、一体的に形成されたものであってもよい。また、薬液流通管3、4と吐出パイプ40とをまとめて本発明に係る薬液流通路ともいう。
薬液吐出部(吐出パイプ40)の先端は、ガス噴出部2hと同じ位置から、吐出パイプ40の内径の3倍の距離(本実施形態においては、1.5mm)、より好ましくは、吐出パイプ40の内径と等しい距離(本実施形態においては、0.5mm)だけガス噴出部2hから遠位側に離れた位置までの範囲内に配設されている。なお、「吐出パイプ40の内径と等しい距離」には、0.3mm程度の違いである略等しい距離も含まれるものとする。
このように、吐出パイプ40の先端が、ガス噴出部2hと同じ位置から、吐出パイプ40の内径の3倍の距離だけガス噴出部2hから遠位側に離れた位置までの範囲内に配設されていれば、吐出パイプ40の先端に付着して凝固した薬液10を、ガス噴出部2hから噴出するガスによって、外部に好適に吹き飛ばすことが可能となる。
例えばフィブリノゲンを含む薬液10、トロンビンを含む薬液11が混合され、フィブリンを含むものに変化して、吐出パイプ40の先端に塊となって残留し、蓄積して拡大することを抑制できる。
特に、吐出パイプ40の先端が、ガス噴出部2hと同じ位置から、吐出パイプ40の内径と等しい距離だけガス噴出部2hから遠位側に離れた位置までの範囲内に配設されていれば、繰り返し薬液10、11を噴霧させた場合にも、凝固した薬液10を外部に好適に吹き飛ばすことが可能となる。
薬液吐出部(吐出パイプ40)は、上記のように、薬液10、11の吐出方向を画定する周壁40aを有し、周壁40aの先端に達するまで、切欠き40bが形成されている。
切欠き40bは、図4に示すように、薬液吐出部の軸線方向に対して斜めに形成された形状であり、周壁40aの先端からガス流通路2ac内に至るまで延在している。
このように、切欠き40bは、周壁40aの先端からガス流通路2ac内に至るまで延在していることで、ガス噴出部2hから噴出する前のガス流通路2ac内にある高圧状態のガスが、切欠き40bから薬液流通路の内部(吐出パイプ40の周壁40aの内部)に入り込むことになる。つまり、切欠き40bから入り込むガスによって、吐出パイプ40の先端部に溜まった薬液10、11及び半硬化した薬液10、11を吹き飛ばす効果を高めることができる。
また、切欠き40bが薬液吐出部(吐出パイプ40)の軸線方向に対して斜めに形成されていることで、薬液10、11が溜まる薬液吐出部の先端を基端側よりも小さく集約させることができる。さらに、ガスが、薬液流通路の内部(吐出パイプ40の周壁40aの内部)に、切欠き40bに沿って斜めに入り込むため、薬液吐出部の先端部に溜まった薬液10、11は、薬液吐出部の先端部からガスによって効果的に吹き飛ばされることになる。
より具体的には、切欠き40bを画定する切欠き面が、薬液吐出部(吐出パイプ40)の軸線方向に垂直な方向から見て、薬液吐出部の軸線方向に対して斜めに形成されている。
「切欠き40bが薬液吐出部の軸線方向に対して斜めに形成されている」とは、具体的には、切欠き面が斜めに形成されていることを意味する。さらに詳細には、切欠き面の法線方向が、薬液吐出部(吐出パイプ40)の軸線方向成分及び半径方向成分のいずれも有していることを意味する。
一対の薬液吐出部(吐出パイプ40)のそれぞれに形成された切欠き40bは、薬液吐出部の軸線方向から見て、一対の薬液吐出部の他方に向かう方向とは異なる方向に形成されている。
具体的には、本実施形態に係る切欠き40bは、図3に示す、薬液吐出部の軸線方向から見て、一対の薬液吐出部の他方から離間する側に設けられており、一対の薬液吐出部の中心同士を結んだ直線に対して斜めに傾斜した切欠き面を有して形成されている。
このように、切欠き40bは、薬液吐出部の軸線方向から見て、「一対の薬液吐出部の他方に向かう方向とは異なる方向」、つまり、一対の薬液吐出部の中心同士を結んだ線分上にある周壁40aの部位とは異なる部位に形成されている。
上記構成によれば、薬液10、11が、一対の薬液吐出部の一方から他方に向かってまっすぐに切欠き40bから飛散することを避けて、薬液吐出部自体に対して2液が混合して硬化することを抑制することができる。
<バルーンについて>
次に、本実施形態に係る薬液流通管3に設けられた拡縮部としてのバルーン3cの構成及び機能について、図1〜図4に加えて、図5及び図6を参照して説明する。図5は、バルーン3cを示す拡大図、図6は、図5のVI-VI断面を示す図であり、図6(a)は、収縮状態のバルーン3cの断面図であり、図6(b)は、拡張状態のバルーン3cの断面図である。
複数(本実施形態においては2つ)の薬液流通路(薬液流通管3、4)の少なくとも1つには、ガスがガス注入部2gから空間2s内に導入されることによる外圧で収縮し、外圧が小さくなると復元する拡縮部(バルーン3c)が設けられている。
上記構成によれば、拡縮部(バルーン3c)により、詳細については後述するが、薬液10をサクションバックすることができ、薬液吐出部(吐出パイプ40)の先端に薬液10が溜まることを更に抑制することができる。
バルーン3cは、図6(a)に示す収縮状態においても薬液10を通すことを可能としつつ、収縮状態から図6(b)に示す拡張状態となることで、薬液吐出部(吐出パイプ40)からバルーン3c側に薬液10を引き戻す(サクションバック)機能を有する。
具体的には、バルーン3cは、生体組織接着剤塗布用具1から薬液10を噴霧するときには、空間2s内の送気ガスの外圧によって収縮した状態においても薬液10を通すことが可能なように、流路断面積A1の内部空間を確保する構造を有する。換言すると、バルーン3cは、収縮した状態において、内面の一部が当接しつつ、完全な閉塞状態とならないように構成されている。その詳細な構成については後述する。なお、「流路断面積」とは、薬液10の流れ方向に垂直な断面における薬液10が流通可能な部分の断面積をいうものとする。
また、バルーン3cは、送気ガスの空間2sへの注入が止められて外圧が低くなることにより、弾性力による復元によって内部空間が大きくなるように拡張して自然状態である円筒状に戻り、流路断面積A2を有するようになる。バルーン3cは、拡張して内部空間の体積が増加することによる圧力変動により、薬液流通管3に接続された吐出パイプ40の先端部からバルーン3c側に薬液10を引き戻す機能を有する。
また、バルーン3cは、拡張状態において、薬液流通管3における他の部位と比較して、流路断面積が大きくなるように形成されている。このようにバルーン3cが形成されていることで、吐出パイプ40の先端部から薬液10を効果的にバルーン3c側に引き込むことができる。そして、隣接する薬液流通管4を通って薬液吐出部(吐出パイプ40)に残留する薬液11と混合することを抑制することが可能となる。
また、本発明に係る拡縮部としては、本実施形態に係るバルーン3cのように、周囲よりも膨張するものが好適である。しかしながらこのような構成に限定されず、本発明に係る拡縮部は、全体として平坦に形成されているが、送気ガスから外圧が加わることによって収縮し、当該外圧が弱まることによって復元するものであってもよい。
バルーン3cは、収縮促進部としての波形凹部3caを外面に有して、一部薄肉に形成されている。波形凹部3caは、図5に示すように、薬液流通管3の軸方向に並列して、全部で8箇所、後述するように表裏面において対を成して形成されている。このように、波形凹部3caが形成されてバルーン3cの一部が薄肉であることによって、当該部位が他の部位よりも送気ガスから加わる外圧によって潰れやすい。
また、波形凹部3caが、バルーン3cの内面に形成されているのではなく、外面に形成されているので、バルーン3cの内側を通る薬液10の円滑な流れの阻害となることを抑制できる。
この点で、バルーン3cの外面に波形凹部3caが形成されていると好適であるが、本発明はこのような構成に限定されない。つまり、バルーン3cの収縮を他の部位よりも促進できればよく、その内面に凹部が形成されていてもよく、また、薄肉であれば凹部に限定されず、周囲よりも突出して形成されたものであってもよい。さらには、バルーン3cの一部のみが剛性の低い素材から形成されていてもよい。
また、本発明に係る収縮促進部は、送気ガスからの外圧によってバルーン3cを潰れやすくする機能を有すればよく、波形凹部3caのように凹状の窪みからなるものに限定されない。例えば、バルーン3cの表面の一部に形成された切込みであってもよい。この切込みによれば、送気ガスからバルーン3cに加わる曲げ応力に対する反力を低減させることができるため、バルーン3cの収縮を促進できることとなる。
また、波形凹部3caは、図5に示すように、非周回状に形成されて、周方向に延在しており、シリンジ装着口2dと薬液吐出部(吐出パイプ40)とに近接と離間とを繰り返すようにうねって形成されている。
具体的には、波形凹部3caは、バルーン3cの外面のうち、図6に示すように、バルーン3cの軸線を含む面を中心として面対称の位置に対を成して形成されている。
そして、波形凹部3caは、シリンジ装着口2dと薬液吐出部とに近接と離間とを繰り返すように、換言すると、バルーン3cの軸方向に交互に湾曲してずれるようにして、バルーン3cの周方向に延在している。
一方で、バルーン3cのうち、波形凹部3caが形成されていない他の部位には、バルーン3cの収縮時に薬液10の流通を完全には阻害しないように、軸方向に連続して形成されている部位がある。
バルーン3cが波形凹部3caを備えることで、送気ガスからの外圧がバルーン3cに加わったときに、図6(a)に示すように、対を成す波形凹部3caが、バルーン3cの周方向における波形凹部3caの両端部分を中心として曲げ変形する。そして、波形凹部3caの位置に対応するバルーン3cの内面同士が当接する。
一方で、波形凹部3caの他の部位が波形凹部3caよりも比較的高い剛性を有することにより、これらの他の部位における内面同士は当接しないことで、内部に薬液10の流路が確保することが可能となる。
このように波形凹部3caが非周回状に形成されていることで、バルーン3cにおける潰れやすい部位と潰れにくい部位とが周回方向において局所的に設けられていることとなる。このため、図6(a)に示す、送気ガスが空間2sに充填されて薬液10を噴霧している状態において、バルーン3cの内部を完全には閉塞しないことで、バルーン3cの内部を通る薬液10の流れを阻害することを抑制できる。
また、波形凹部3caがうねって形成されていることで、波形凹部3caの周囲において、シリンジ装着口2dと薬液吐出部(吐出パイプ40)とを結ぶ方向に沿って、ガス注入部2gからガス噴出部2hに向かって流れる送気ガスの流れを阻害することを抑制できる。ここで、波形凹部3caにおける、ガス噴出部2h及び薬液吐出部に近接する側にある部位を頂部3cbとする。本実施形態において頂部3cbは、4つ設けられている。
バルーン3cの周囲を流れる送気ガスの一部は、波形凹部3caの壁面に当接することで、頂部3cbに集約しつつ、4つの頂部3cbに分散して流れることとなる。このため、波形凹部3caは、バルーン3cの周方向に直線的に凹部が形成されているものと比較して、送気ガスの流れを大きく分断することを抑制できる。このため、波形凹部3caによれば、送気ガスの整流性を確保でき、ガス噴出部2hからの送気ガスの噴出方向に影響を与えることを抑制することができる。
一方で、本発明に係る収縮促進部としては、送気ガスの整流性を阻害しなければ、波形凹部3caのように波形に形成された凹部を有するものに限定されない。例えば、バルーン3cに形成された収縮促進部は、薬液流通管3の軸方向に沿うように延在する凹部であってもよい。
生体組織接着剤塗布用具1から薬液を断続的に吐出させる際に、送気ガスの送気を止めて薬液10、11の吐出を止めたときには、バルーン3cに加わる外圧が小さくなる。このため、バルーン3cの流路断面積A1が流路断面積A2となるまでバルーン3cが自然状態に戻るように復元して拡張し、その内部が負圧になる。このため、吐出パイプ40及び薬液流通管3の先端側の残留薬液10がバルーン3c側に戻り、吐出パイプ40の先端部における薬液10の詰まり防止を、逆止弁を用いずに簡易な構造により低コストで実現可能となる。
さらに、薬液10、11の吐出を再開する際に、レギュレータ30によって送気ガスを空間2s内に注入(供給)すれば、バルーン3cに加わる外圧が大きくなることで、所定の大きさまでバルーン3cが収縮する。バルーン3cの収縮により薬液10に加わる圧力によって、薬液10は、バルーン3cの拡張前における吐出パイプ40の先端部の位置までバルーン3cから押し出され、吐出パイプ40の先端部と薬液10との間のギャップが減ることとなる。このため、プランジャ7によって薬液10の注入を再開すると、薬液10がスムーズに薬液吐出部(吐出パイプ40)から吐出され、低圧噴霧によるリスタートが可能となり、操作性が良好となる。
また、薬液流通管3、4の双方にバルーン3cが設けられていてもよいが、薬液流通管3にのみバルーン3cを設けることによっても、他の薬液流通管4を通って薬液吐出部(吐出パイプ40)に残留する薬液11と混合することを十分に抑制でき、コストを低減できる。
特に、粘度の高いフィブリノゲン等を含む薬液10を流通させる薬液流通管3にバルーン3cが設けられていると好適である。このように構成されていれば、バルーン3cが拡張して薬液10をバルーン3c側に引き込んだ後に、薬液10がその自重によって薬液吐出部(吐出パイプ40)側に不意に戻ることを、薬液10の粘性によって抑制することができる。また、薬液吐出部から外部に曝されることによる、フィブリノゲン等を含む薬液10単体における凝固も抑制することができる。
また、バルーン3cは、薬液流通管3に一体的に形成されたものに限定されず、別体のものであってもよい。この場合、バルーン3cの材料よりも薬液流通管3の材料が硬質の材料からなるものであると好ましい。このような構成によれば、薬液流通管3内の薬液10の流通を確保しつつ、バルーン3cの拡縮変形が好適に行われるようにできる。
<変形例について>
次に、変形例に係る吐出パイプ50、60について、図1〜図6に加えて、図7及び図8を参照して説明する。図7は、第1変形例に係る吐出パイプ50及びガス流通路2ac部分の模式的な断面図であり、図3に対応する図、図8は、第2変形例に係る吐出パイプ60及びガス流通路2ac部分の模式的な断面図であり、図3に対応する図である。
第1、第2変形例に係る切欠きは、周壁50a、60aを厚さ方向に貫通して、薬液吐出部(吐出パイプ50、60)の軸線方向に先端まで延在するスリット50b、60bである。
具体的には、第1変形例に係る吐出パイプ50には、図7に示すように、一対の吐出パイプ50のそれぞれにスリット50bが1つ、他方の吐出パイプ50に対して離間する側に形成されている。スリット50bは、両吐出パイプ50の中心間を結ぶ方向(左右方向)に対して外れた方向に形成されている。
一方、第2変形例に係る吐出パイプ60には、図8に示すように、一対の吐出パイプ60のそれぞれにスリット60bが2つ形成されている。各吐出パイプ60における2つのスリット60b同士の並び方向は、吐出パイプ60同士の中心間を結ぶ方向(左右方向)に対して交差して形成されている。特に、各吐出パイプ60における2つのスリット60bは、吐出パイプ60の軸線方向に見て、吐出パイプ60の軸心を通る同一直線上(換言すると、吐出パイプ60の軸心を挟んで対称な位置)に配設されている。このような構成によれば、吐出パイプ60の周壁60aの対向側に設けられたスリット60bから吐出パイプ60内にガスがそれぞれ入り込むこととなり、効果的に周壁60aの内面に付着する薬液10、11を効果的に吹き飛ばすことが可能となる。
このように、切欠きがスリット50b、60bであることで、挿通孔2abの内壁面と吐出パイプ50、60と間以外のガス流通路2acを限定的とすることができ、軸線方向に吐出する薬液10、11の吐出方向に対する干渉することを抑制することができる。
「薬液吐出部の軸線方向」とは、軸線方向成分を有していればよく、軸線方向に平行な方向に交差する方向を含む。
薬液流通路(薬液流通管3、4)は一対設けられており、切欠き(スリット50b、60b)は、一対の薬液流通路にそれぞれ設けられた薬液吐出部(吐出パイプ50、60)のそれぞれに形成されている。
一対の薬液吐出部に形成された切欠き(スリット50b、60b)は、一対の薬液吐出部の中間面に対して対称に形成されている。
このように、切欠き(スリット50b、60b)が一対の薬液吐出部の中間面に対して対称に形成されていることで、一対の薬液吐出部から吐出される薬液10、11を対称に噴霧して、薬液10、11を効果的に混合することができる。
なお、上記における「一対」とは、同じ形状のものが2つあるものに限定されず、形状の異なるものが2つあるものであってもよい。
また、スリットの本数は、吐出パイプごとに1本又は2本のものに限定されず、さらに複数本であってもよく、軸線方向に見て軸心を通る同一直線上にあるものに限られない。
最後に、変形例に係る吐出パイプ70、71を備える先端側部材12cについて、図9及び図10を主に参照して説明する。図9は、第3変形例に係る先端側部材12cを示す斜視図、図10は、先端側部材12cを外套部材2aに取り付けた状態の断面図であり、図9のX-X断面における先端側部材12c及び外套部材2aを示す断面図である。
本変形例に係る先端側部材12cは、スリット70bを有する吐出パイプ70と、スリットを有さず、円筒状に形成された吐出パイプ71と、これらを連結・保持する保持部材12caと、から構成されている。
本変形例に係る切欠き(スリット70b)は、吐出パイプ70の周壁70aの先端からガス流通路2acを通って、ノズル本体2の内部の空間2sに至るまで直線的に延在している。
空間2sは、より詳細には、吐出パイプ70の側面に対向する位置に設けられて、図3に示す突出リブ2adによって吐出パイプ70を支持する支持部2aaよりも基端側にある空間である。そして、空間2sは、挿通孔2abの内壁面と吐出パイプ70の側面との間にあるガス流通路2acよりも広い流路断面積を有する空間である。
このような構成によれば、ガス流通路2acよりも広い流路断面積を有する空間2sからスリット70b内に送気ガスが流入しやすくなるため、吐出パイプ70の先端に残留した薬液10を送気ガスにより好適に吹き飛ばすことが可能となる。
特に、空間2sを画定するノズル本体2(外套部材2a)の内壁面の遠位端部2aeが、先端側に向かうにつれてスリット70bに近づくように傾斜(又は湾曲)した形状であれば、より好適である。このような構成によれば、空間2s内の送気ガスを、遠位端部2aeによりスリット70bを介して吐出パイプ70の内部に向かうように誘導させることができ、吐出パイプ70の先端に残留した薬液10を送気ガスにより好適に吹き飛ばすことが可能となる。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)薬液が流通する複数の薬液流通路と、
該複数の薬液流通路から吐出された前記薬液を混合するためのガスが流通するガス流通路と、を備え、
前記複数の薬液流通路のそれぞれは、薬液を吐出する薬液吐出部を先端部に有し、
前記ガス流通路は、前記薬液吐出部から吐出される前記薬液に対してガスを噴射して前記薬液を霧状に噴霧混合するガス噴出部を先端部に有し、
前記薬液吐出部は、前記薬液の吐出方向を画定する周壁を有し、
該周壁の先端に達するまで、切欠きが形成されており、
該切欠きは、前記ガス噴出部の前記ガスの噴出先に配置されていることを特徴とする生体組織接着剤塗布用具。
(2)前記切欠きは、前記周壁の先端から前記ガス流通路内に至るまで延在している(1)に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(3)前記切欠きは、前記薬液吐出部の軸線方向に対して斜めに形成された形状である(1)又は(2)に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(4)前記切欠きは、前記薬液吐出部の軸線方向に延在するスリットである(1)又は(2)に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(5)前記薬液流通路は一対設けられており、
前記切欠きは、一対の前記薬液流通路にそれぞれ設けられた前記薬液吐出部のそれぞれに形成されており、
一対の前記薬液吐出部に形成された前記切欠きは、一対の前記薬液吐出部の中間面に対して対称に形成されている(1)から(4)のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(6)一対の前記薬液吐出部のそれぞれに形成された前記切欠きは、前記薬液吐出部の軸線方向から見て、一対の前記薬液吐出部の他方に向かう方向とは異なる方向に形成されている(1)から(5)のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(7)内部に空間を有するノズル本体を更に備え、
該ノズル本体は、前記空間内に前記ガスを充填するためのガス注入部を有し、
前記複数の薬液流通路は、前記ノズル本体の内部の前記空間を通り、
前記空間は、前記ガス流通路につながっており、
前記薬液流通路の少なくとも1つには、前記ガスが前記ガス注入部から前記空間内に導入されることによる外圧で収縮し、前記外圧が小さくなると復元する拡縮部が設けられている(1)から(6)のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(8)内部に空間を有するノズル本体を更に備え、
該ノズル本体は、前記空間内に前記ガスを充填するためのガス注入部を有し、
前記空間は、前記ガス流通路につながっており、
前記切欠きは、前記周壁の先端から前記空間に至るまで延在している(1)から(7)のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(9)前記薬液吐出部の先端は、前記ガス噴出部と同じ位置から、前記薬液吐出部の内径と等しい距離だけ前記ガス噴出部から遠位側に離れた位置までの範囲内に配設されている(1)から(8)のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
(10)前記空間を画定するノズル本体の内壁面の遠位端部が、先端側に向かうにつれて前記切欠きに近づくように傾斜又は湾曲した形状である(8)に記載の生体組織接着剤塗布用具。
1 生体組織接着剤塗布用具
2 ノズル本体
2a 外套部材
2aa 支持部
2ab 挿通孔
2ac ガス流通路
2ad 突出リブ
2ae 遠位端部
2b 基端側部材
2c 先端側部材
2ca 保持部材
2d シリンジ装着口(薬液注入部)
2g ガス注入部
2h ガス噴出部
2s 空間
3、4 薬液流通管(薬液流通路)
3a、4a 基端部
3b、4b 先端部
3c バルーン(拡縮部)
3ca 波形凹部(収縮促進部)
3cb 頂部
7 プランジャ
8 プランジャホルダ
9 エアフィルタ
9a 接続口
10、11 薬液
12c 先端側部材
12ca 保持部材
17 シリンジ
30 レギュレータ
31 送気チューブ
31a、31b コネクタ
40、50、60、70、71 吐出パイプ(薬液吐出部、薬液流通路)
40a、50a、60a、70a 周壁
40b 切欠き(切欠き面)
50b、60b、70b スリット(切欠き)
102 ノズル本体
110 薬液
140 吐出パイプ

Claims (9)

  1. 薬液が流通する複数の薬液流通路と、
    該複数の薬液流通路から吐出された前記薬液を混合するためのガスが流通するガス流通路と、を備え、
    前記複数の薬液流通路のそれぞれは、薬液を吐出する薬液吐出部を先端部に有し、
    前記ガス流通路は、前記薬液吐出部から吐出される前記薬液に対してガスを噴射して前記薬液を霧状に噴霧混合するガス噴出部を先端部に有し、
    前記薬液吐出部は、前記薬液の吐出方向を画定する周壁を有し、
    該周壁の先端に達するまで、切欠きが形成されており、
    該切欠きは、前記ガス噴出部の前記ガスの噴出先に配置されていることを特徴とする生体組織接着剤塗布用具。
  2. 前記切欠きは、前記周壁の先端から前記ガス流通路内に至るまで延在している請求項1に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  3. 前記切欠きは、前記薬液吐出部の軸線方向に対して斜めに形成された形状である請求項1又は2に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  4. 前記切欠きは、前記薬液吐出部の軸線方向に延在するスリットである請求項1又は2に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  5. 前記薬液流通路は一対設けられており、
    前記切欠きは、一対の前記薬液流通路にそれぞれ設けられた前記薬液吐出部のそれぞれに形成されており、
    一対の前記薬液吐出部に形成された前記切欠きは、一対の前記薬液吐出部の中間面に対して対称に形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  6. 一対の前記薬液吐出部のそれぞれに形成された前記切欠きは、前記薬液吐出部の軸線方向から見て、一対の前記薬液吐出部の他方に向かう方向とは異なる方向に形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  7. 内部に空間を有するノズル本体を更に備え、
    該ノズル本体は、前記空間内に前記ガスを充填するためのガス注入部を有し、
    前記複数の薬液流通路は、前記ノズル本体の内部の前記空間を通り、
    前記空間は、前記ガス流通路につながっており、
    前記薬液流通路の少なくとも1つには、前記ガスが前記ガス注入部から前記空間内に導入されることによる外圧で収縮し、前記外圧が小さくなると復元する拡縮部が設けられている請求項1から6のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  8. 内部に空間を有するノズル本体を更に備え、
    該ノズル本体は、前記空間内に前記ガスを充填するためのガス注入部を有し、
    前記空間は、前記ガス流通路につながっており、
    前記切欠きは、前記周壁の先端から前記空間に至るまで延在している請求項1から7のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
  9. 前記薬液吐出部の先端は、前記ガス噴出部と同じ位置から、前記薬液吐出部の内径と等しい距離だけ前記ガス噴出部から遠位側に離れた位置までの範囲内に配設されている請求項1から8のいずれか一項に記載の生体組織接着剤塗布用具。
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