JP2020036534A - フィルター付シガレット - Google Patents
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Abstract
【課題】蔵置後においても、たばこ煙中に含まれる成分の一部を選択的に除去するためにフィルターに添加される有効成分の低減が抑制されている、フィルター付シガレットを提供する。【解決手段】たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、前記フィルター部が、2つ以上のフィルターセクションから構成され、前記たばこロッド部に接しない少なくとも一つのフィルターセクションが、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、前記ポリオールが刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されている、フィルター付シガレット。【選択図】図1
Description
本発明は、フィルター付シガレットに関する。
フィルター付シガレットの使用に際して、たばこ煙中に含まれる成分のうち、喫煙中に不要な成分のみが取り除かれる機能をフィルターに付与するための研究開発が活発に行われている。それを達成する手段として、たばこ煙に含まれる成分を調整するための材料が溶解された溶液等をフィルターに添加する方法が知られている(例えば、特許文献1〜5)。
特許文献1には、プロピレングリコールとグリセリンを含有する溶液を、フィルター付シガレットを構成するフィルターセクションに添加することで、喫煙時にたばこ煙中の特定成分を選択的に除去できることが記載されている。
特許文献2には、たばこ煙に含まれるニコチンを低減させるニコチン低減剤として、多糖類を含有し、特定範囲の粘度を有する水性液状組成物が記載されている。また、特許文献2には、そのニコチン低減剤を保持したフィルター部を有するニコチン低減用喫煙具に関する記載がある。
特許文献3には、特定粘度の液状脂肪酸エステルまたは液状脂肪酸を添加したフィルターセクションと、特定粘度のグリコール(例えばプロピレングリコール)を添加したフィルターセクションと、それらのフィルターセクションの下流側に、活性炭を添加したフィルターセクションを有するシガレットフィルターが記載されている。このような構成により、それぞれの成分を単独でフィルターに添加するよりも効率よく、対象とする煙中成分を濾過する旨が記載されている。
特許文献4には、トリアセチンのようなポリオールエステルと、プロピレングリコールのようなポリオールの均質混合物を、フィルター内部に有するシガレットが記載されている。特許文献4には、たばこ煙に含まれるいくつかの気相成分を除去するために炭素質材料を含有させ、このような炭素質材料の気相濾過性能を改良するために上記の均質混合物を含有させることが記載されている。
特許文献5には、シガレットの喫煙時に含まれる煙中の粒子状物質の組成を変えるために、プロピレングリコールやグリセリンが含浸されたシリカゲルのような多孔質体をフィルターに添加する技術が記載されている。
特許文献2には、たばこ煙に含まれるニコチンを低減させるニコチン低減剤として、多糖類を含有し、特定範囲の粘度を有する水性液状組成物が記載されている。また、特許文献2には、そのニコチン低減剤を保持したフィルター部を有するニコチン低減用喫煙具に関する記載がある。
特許文献3には、特定粘度の液状脂肪酸エステルまたは液状脂肪酸を添加したフィルターセクションと、特定粘度のグリコール(例えばプロピレングリコール)を添加したフィルターセクションと、それらのフィルターセクションの下流側に、活性炭を添加したフィルターセクションを有するシガレットフィルターが記載されている。このような構成により、それぞれの成分を単独でフィルターに添加するよりも効率よく、対象とする煙中成分を濾過する旨が記載されている。
特許文献4には、トリアセチンのようなポリオールエステルと、プロピレングリコールのようなポリオールの均質混合物を、フィルター内部に有するシガレットが記載されている。特許文献4には、たばこ煙に含まれるいくつかの気相成分を除去するために炭素質材料を含有させ、このような炭素質材料の気相濾過性能を改良するために上記の均質混合物を含有させることが記載されている。
特許文献5には、シガレットの喫煙時に含まれる煙中の粒子状物質の組成を変えるために、プロピレングリコールやグリセリンが含浸されたシリカゲルのような多孔質体をフィルターに添加する技術が記載されている。
特許文献1に記載された、シガレット用フィルタに添加される溶液にはグリセリンが含まれており、このグリセリンはプロピレングリコールの揮散を防止する役割をもたらすと考えられていた。
ところが、プロピレングリコールとグリセリンを含む溶液をフィルターに添加し、そのフィルターを用いてシガレットを作製し、略密閉状態のパッケージ内で蔵置したところ、
蔵置中にプロピレングリコールがフィルターから消失することが分かった。これにより、フィルター付シガレットの作製後、蔵置の後において、煙中成分の選択的な濾過の性能が低下し、望ましい香喫味が得られなくなることがあるということが明らかになってきた。
特許文献2に記載のニコチン低減剤については、フィルターに添加された後の安定性に関しては記載されていない。
特許文献3に記載の技術は、特定の溶液が添加されたフィルターの蔵置安定性については記載されておらず、フィルターの蔵置中に揮発しやすい濾過成分が失われてしまう。
特許文献4に記載の技術では、たばこ煙中の気相成分の調整を行う目的で含有させるのはあくまで炭素質材料(例えば活性炭)であり、ポリオールエステルやポリオールを添加するのは、あくまでその炭素質材料の通気特性を改良するためである。
特許文献5に記載の技術では、多孔質体にグリセリンのような希釈剤を含浸させており、これによると、たばこ煙への接触面積が減ることになる。
ところが、プロピレングリコールとグリセリンを含む溶液をフィルターに添加し、そのフィルターを用いてシガレットを作製し、略密閉状態のパッケージ内で蔵置したところ、
蔵置中にプロピレングリコールがフィルターから消失することが分かった。これにより、フィルター付シガレットの作製後、蔵置の後において、煙中成分の選択的な濾過の性能が低下し、望ましい香喫味が得られなくなることがあるということが明らかになってきた。
特許文献2に記載のニコチン低減剤については、フィルターに添加された後の安定性に関しては記載されていない。
特許文献3に記載の技術は、特定の溶液が添加されたフィルターの蔵置安定性については記載されておらず、フィルターの蔵置中に揮発しやすい濾過成分が失われてしまう。
特許文献4に記載の技術では、たばこ煙中の気相成分の調整を行う目的で含有させるのはあくまで炭素質材料(例えば活性炭)であり、ポリオールエステルやポリオールを添加するのは、あくまでその炭素質材料の通気特性を改良するためである。
特許文献5に記載の技術では、多孔質体にグリセリンのような希釈剤を含浸させており、これによると、たばこ煙への接触面積が減ることになる。
以上のように、各特許文献に記載の技術では、フィルターに添加した、たばこ煙中の成分を選択的に調整するための成分を、フィルター中に安定的に留めておくことはできなかった。
これにより、フィルターに添加した有効成分が失われてしまい、その有効成分により求められていた機能が発揮されなくなるという問題がある。
これにより、フィルターに添加した有効成分が失われてしまい、その有効成分により求められていた機能が発揮されなくなるという問題がある。
これらのことから、本発明では、蔵置後においても、たばこ煙中に含まれる成分の一部を選択的に除去するためにフィルターに添加される有効成分の低減が抑制されている、フィルター付シガレットを提供する。
本発明者が鋭意検討した結果、たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、前記フィルター部が、2つ以上のフィルターセクションから構成され、前記たばこロッド部に接しない少なくとも一つのフィルターセクションが、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、前記ポリオールは、刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されるものである、フィルター付シガレットが、上記課題を解決できることがわかり本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィ
ルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、前記フィルター部が、2つ以上のフィルターセクションから構成され、前記たばこロッド部に接しない少なくとも一つのフィルターセクションが、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、前記ポリオールは、刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されるものである、フィルター付シガレット。
[2] 刻親和度が22.0以下の液状のポリオールが、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400およびポリエチレングリコール600から選ばれるものである、[1]に記載のフィルター付シガレット。
[3]前記ポリオールが、刻親和度が9.0以下の液状のポリオールのみから構成されるものである、[1]または[2]に記載のフィルター付シガレット。
[4] 刻親和度が22.0以下の液状のポリオールが、1,3−ブタンジオール及びグリセリンを含むものである、[1]〜[3]のいずれかに記載のフィルター付シガレット。
[5] 前記フィルター用巻紙として、巻取紙、成形紙及びチップペーパーとを含み、前記溶液が添加されたフィルターセクションを巻装する巻取紙が、液体不透過性層を含む材料から作製されている、[1]〜[4]のいずれかに記載のフィルター付シガレット。
[6] 前記液体不透過性層が、高分子化合物、金属、無機酸化物から選ばれる1以上の素材から形成されている、[5]に記載のフィルター付シガレット。
[7] 前記液体不透過性層を形成する素材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セルロース、アセチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシジメチルシリレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、天然ゴム、ポリブタジエン、及びこれらの共重合体、アルミニウム、アルミナ及びシリカから選ばれる1以上である、[5]に記載のフィルター付シガレット。
[8] 前記フィルターセクションを巻装する巻取紙が、前記フィルターセクションの軸方向に沿って延びる一対の第1端部領域と第2端部領域とを有し、前記第1端部領域および第2端部領域が接合されることで円筒状に成形されており、
前記第1端部領域および第2端部領域における内面同士を互いに対向させて重ね合わせた合掌部が形成され、
前記合掌部は、この合掌部に隣接すると共に前記フィルターセクションを巻装する巻装部がわに折り返され、且つ、前記巻装部に覆い被せられた状態で固着されている、[5]に記載のフィルター付シガレット。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載されたフィルター付シガレットが、略密閉状態で充填されている、シガレットパッケージ。
[1] たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィ
ルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、前記フィルター部が、2つ以上のフィルターセクションから構成され、前記たばこロッド部に接しない少なくとも一つのフィルターセクションが、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、前記ポリオールは、刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されるものである、フィルター付シガレット。
[2] 刻親和度が22.0以下の液状のポリオールが、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400およびポリエチレングリコール600から選ばれるものである、[1]に記載のフィルター付シガレット。
[3]前記ポリオールが、刻親和度が9.0以下の液状のポリオールのみから構成されるものである、[1]または[2]に記載のフィルター付シガレット。
[4] 刻親和度が22.0以下の液状のポリオールが、1,3−ブタンジオール及びグリセリンを含むものである、[1]〜[3]のいずれかに記載のフィルター付シガレット。
[5] 前記フィルター用巻紙として、巻取紙、成形紙及びチップペーパーとを含み、前記溶液が添加されたフィルターセクションを巻装する巻取紙が、液体不透過性層を含む材料から作製されている、[1]〜[4]のいずれかに記載のフィルター付シガレット。
[6] 前記液体不透過性層が、高分子化合物、金属、無機酸化物から選ばれる1以上の素材から形成されている、[5]に記載のフィルター付シガレット。
[7] 前記液体不透過性層を形成する素材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セルロース、アセチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシジメチルシリレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、天然ゴム、ポリブタジエン、及びこれらの共重合体、アルミニウム、アルミナ及びシリカから選ばれる1以上である、[5]に記載のフィルター付シガレット。
[8] 前記フィルターセクションを巻装する巻取紙が、前記フィルターセクションの軸方向に沿って延びる一対の第1端部領域と第2端部領域とを有し、前記第1端部領域および第2端部領域が接合されることで円筒状に成形されており、
前記第1端部領域および第2端部領域における内面同士を互いに対向させて重ね合わせた合掌部が形成され、
前記合掌部は、この合掌部に隣接すると共に前記フィルターセクションを巻装する巻装部がわに折り返され、且つ、前記巻装部に覆い被せられた状態で固着されている、[5]に記載のフィルター付シガレット。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載されたフィルター付シガレットが、略密閉状態で充填されている、シガレットパッケージ。
本発明によれば、たばこ煙中に含まれる成分の一部を選択的に除去するためにフィルターに添加される刻親和度が22.0以下の液状のポリオールの低減が抑制されている、フィルター付シガレットを提供することができる。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
<フィルター付シガレット>
本発明のフィルター付シガレットは、フィルター部分の一部の変更を除いて公知の構成を採用することができる。例えば、たばこ刻等の通常のたばこ充填剤をたばこ巻紙で巻装してなるたばこロッド部と、このたばこロッド部の一端に取り付けられたフィルターを備える態様を挙げることができる。
たばこロッド部が有するたばこ刻み等の通常のたばこ充填剤の水分含有量については、
10〜15重量%を挙げることができ、11〜13重量%であることが好ましい。このような水分含有量であると、後述する巻染みの発生を抑制し、フィルタ付シガレット製造時の巻上適性を良好にする。
フィルターの外面は、フィルター用巻紙としての巻取紙及び成形紙を介してチップペーパーで巻装される態様を挙げることができる。巻取紙による巻装については下記で詳述する。
本発明のフィルター付シガレットは、下記の態様において、フィルター部を構成する少なくとも一つのフィルターセクションに特定の溶液が添加されている。
フィルター部については、いずれのセクションにおいても公知の素材のものを適宜用いることがでる。例えばアセテートトウを材料として用いたものを挙げることができる。アセテートトウの単糸繊度、総繊度、断面形状は特に限定されない。
また、いずれの素材においても通気抵抗の調整や添加物(公知の吸着剤や香料、香料保持材等)の添加を適宜設計できる。
本発明のフィルター付シガレットは、フィルター部分の一部の変更を除いて公知の構成を採用することができる。例えば、たばこ刻等の通常のたばこ充填剤をたばこ巻紙で巻装してなるたばこロッド部と、このたばこロッド部の一端に取り付けられたフィルターを備える態様を挙げることができる。
たばこロッド部が有するたばこ刻み等の通常のたばこ充填剤の水分含有量については、
10〜15重量%を挙げることができ、11〜13重量%であることが好ましい。このような水分含有量であると、後述する巻染みの発生を抑制し、フィルタ付シガレット製造時の巻上適性を良好にする。
フィルターの外面は、フィルター用巻紙としての巻取紙及び成形紙を介してチップペーパーで巻装される態様を挙げることができる。巻取紙による巻装については下記で詳述する。
本発明のフィルター付シガレットは、下記の態様において、フィルター部を構成する少なくとも一つのフィルターセクションに特定の溶液が添加されている。
フィルター部については、いずれのセクションにおいても公知の素材のものを適宜用いることがでる。例えばアセテートトウを材料として用いたものを挙げることができる。アセテートトウの単糸繊度、総繊度、断面形状は特に限定されない。
また、いずれの素材においても通気抵抗の調整や添加物(公知の吸着剤や香料、香料保持材等)の添加を適宜設計できる。
本発明でいうフィルター用巻紙とは、公知のフィルター付シガレットに用いられるフィルターの外面を巻装するためのものであり、チップペーパー、成形紙、巻取紙の総称である。ここで、巻取紙は、フィルタートウと直接接触して円柱状に巻装するためのものである。成形紙は、巻取紙で巻装されたフィルターセクションが複数存在し、複数のフィルターセクションを固定させるために用いられるものである。チップペーパーは、たばこロッドと、フィルター部を連結するために用いられるものである。
これらのフィルター用巻紙として、後述する液体不透過性層を含む材料からなるものを用いない場合は、公知の材質のものを使用することができる。
これらのフィルター用巻紙として、後述する液体不透過性層を含む材料からなるものを用いない場合は、公知の材質のものを使用することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1は、たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、前記フィルター部が、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、前記ポリオールは、刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されているものである。
刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されるポリオールが当該溶液に含まれていることで、喫煙時の煙に含まれる所定の成分、例えばフェノール類やピリジン、ピラジン類を喫煙時に選択的に除去することができる。
本発明の実施形態1は、たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、前記フィルター部が、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、前記ポリオールは、刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されているものである。
刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されるポリオールが当該溶液に含まれていることで、喫煙時の煙に含まれる所定の成分、例えばフェノール類やピリジン、ピラジン類を喫煙時に選択的に除去することができる。
特許文献1に記載された、フィルターに添加する溶液中のプロピレングリコールは、このフィルターを備えるシガレットがパッケージに梱包された状態で蔵置した後に、揮散することが分かっている。本発明者の検討によれば、略密閉状態のパッケージ内において、フィルターに添加した溶液中のプロピレングリコールが、蔵置中にたばこ刻みに移行(吸着)していくことが分かった。そして、パッケージ内においてプロピレングリコールが飽和蒸気圧に達しようとする働きによって、プロピレングリコールがパッケージ内にさらに揮散するとともに、たばこ刻みに移行するというメカニズムが繰り返されることで、プロピレングリコールがフィルター内から消失してしまうという現象が起こっていると推測した。
これに対し、本発明で用いる上記の液状のポリオールは、その刻親和度が22.0以下であるもののみから構成されていることで、該ポリオールを含む溶液が添加されたフィルターを備えるフィルター付シガレットを、パッケージに略密閉状態で梱包した状態で蔵置しても、たばこ刻みに該ポリオールが移行(吸着)しにくいので、パッケージ内では該ポリオールがほぼ飽和蒸気圧に達した後は平衡状態が保たれ、フィルター中の該ポリオールがフィルター外へ揮散しにくくなる。
これにより、フィルター付シガレットのフィルターから該ポリオールが消失することを防止できると考えられる。
これに対し、本発明で用いる上記の液状のポリオールは、その刻親和度が22.0以下であるもののみから構成されていることで、該ポリオールを含む溶液が添加されたフィルターを備えるフィルター付シガレットを、パッケージに略密閉状態で梱包した状態で蔵置しても、たばこ刻みに該ポリオールが移行(吸着)しにくいので、パッケージ内では該ポリオールがほぼ飽和蒸気圧に達した後は平衡状態が保たれ、フィルター中の該ポリオールがフィルター外へ揮散しにくくなる。
これにより、フィルター付シガレットのフィルターから該ポリオールが消失することを防止できると考えられる。
なお、本発明でいう刻親和度ついては、フィルターに添加する該ポリオールの蒸気圧のみに依存する単純なものではない。下記の実施例で示すように、該ポリオールの蒸気圧と刻親和度は必ずしも相関しない。
なお、本発明でいう刻親和度とは、以下の試験によって求められるものであり、本発明ではこの刻親和度は22.0以下である。この刻親和度が22.0以下であることで、該ポリオールが添加されたフィルターを備えるフィルター付シガレットをパッケージ内に略密封状態で梱包して蔵置しても、該ポリールがたばこ刻みに移行しにくいので、フィルター中から該ポリオールが揮散することを防ぐことができる。
また、刻親和度が9.0以下であるポリオールは、上記で説明したフィルター中からの揮散が少ないことに加え、そのポリオールが添加されたフィルター付シガレットを蔵置した場合に、たばこ刻へのポリオールの移行がより少ないため、たばこ刻からポリオールを介してたばこロッド部の巻紙へたばこ刻中の色素成分が移行し、巻紙への染みが発生するという巻染みを誘発しない点で優れている。
なお、本発明でいう刻親和度とは、以下の試験によって求められるものであり、本発明ではこの刻親和度は22.0以下である。この刻親和度が22.0以下であることで、該ポリオールが添加されたフィルターを備えるフィルター付シガレットをパッケージ内に略密封状態で梱包して蔵置しても、該ポリールがたばこ刻みに移行しにくいので、フィルター中から該ポリオールが揮散することを防ぐことができる。
また、刻親和度が9.0以下であるポリオールは、上記で説明したフィルター中からの揮散が少ないことに加え、そのポリオールが添加されたフィルター付シガレットを蔵置した場合に、たばこ刻へのポリオールの移行がより少ないため、たばこ刻からポリオールを介してたばこロッド部の巻紙へたばこ刻中の色素成分が移行し、巻紙への染みが発生するという巻染みを誘発しない点で優れている。
刻親和度が22.0以下の液状のポリオールとしては、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600を挙げることができる。なお、ポリエチレングリコールについて、本発明では固体の物は使用しない。本発明でいう「液状」は22℃におけるときのものである。
また、上記の液状のポリオールは刻親和度が22.0以下のものであれば二種以上を混合して用いてもよい。
上記の液状のポリオールの中では、煙中成分の選択的な吸収能力が優れているものとして、1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、1,4−ブタンジオールを挙げることができ、この中でも1,3−ブタンジオール及びグリセリンを用いることが好ましい。1,3−ブタンジオールを用いる場合は、これを単独で用いても、他の刻親和度が22.0以下の液状のポリオールと組み合わせて用いてもよい。例えば、1,3−ブタンジオールと、グリセリンを組み合わせて用いる態様を好ましく挙げることができる。
グリセリンを用いる場合、1,3−ブタンジオール以外の上記で例示されたもの、より具体的には刻親和度が22.0以下のもの、より好ましくは9.0以下のものと組み合わせて用いる態様を挙げることもできる。
また、刻親和度が十分に低く、かつ、煙中成分の選択的な吸着能力が優れているものとして、1,3−ブタンジオール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600を特に好ましく例示できる。
また、刻親和度が十分に低く、かつ、経時的に化学的な分解が生じにくいものとして、1,3−ブタンジオール、トリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコールを特に好ましく例示できる。
これらの液状のポリオールの22℃における蒸気圧は、概ね0.0001〜10Paである。また、上記の液状のポリオールの分子量は1000以下を挙げることができる。
また、上記の液状のポリオールは刻親和度が22.0以下のものであれば二種以上を混合して用いてもよい。
上記の液状のポリオールの中では、煙中成分の選択的な吸収能力が優れているものとして、1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、1,4−ブタンジオールを挙げることができ、この中でも1,3−ブタンジオール及びグリセリンを用いることが好ましい。1,3−ブタンジオールを用いる場合は、これを単独で用いても、他の刻親和度が22.0以下の液状のポリオールと組み合わせて用いてもよい。例えば、1,3−ブタンジオールと、グリセリンを組み合わせて用いる態様を好ましく挙げることができる。
グリセリンを用いる場合、1,3−ブタンジオール以外の上記で例示されたもの、より具体的には刻親和度が22.0以下のもの、より好ましくは9.0以下のものと組み合わせて用いる態様を挙げることもできる。
また、刻親和度が十分に低く、かつ、煙中成分の選択的な吸着能力が優れているものとして、1,3−ブタンジオール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600を特に好ましく例示できる。
また、刻親和度が十分に低く、かつ、経時的に化学的な分解が生じにくいものとして、1,3−ブタンジオール、トリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコールを特に好ましく例示できる。
これらの液状のポリオールの22℃における蒸気圧は、概ね0.0001〜10Paである。また、上記の液状のポリオールの分子量は1000以下を挙げることができる。
<ポリオールの刻親和度の求め方>
操作法
500mgのたばこ刻(調和条件22℃60%RHの環境下で調和させたもの)と、各ポリオール溶液を4mL分注したスクリュー管サンプルを広口スクリュー管(規格容量40mL)に入れ、広口スクリュー管の蓋を密閉した状態にて35℃の乾燥機内で2週間蔵置
し、各ポリオールのたばこ刻への移行度合を調査した。
蔵置前後でのたばこ刻の重量変化量からガスクロマトグラフィーにて定量した、たばこ刻水分量による重量変化を除いたものを、たばこ刻へのポリオールの移行量とし、乾燥重量基準の550mgのたばこ刻に対しての溶液添加率(重量%)を刻親和度と定義した。なお、水分量はCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 57に準ずる方法によって測定する。
操作法
500mgのたばこ刻(調和条件22℃60%RHの環境下で調和させたもの)と、各ポリオール溶液を4mL分注したスクリュー管サンプルを広口スクリュー管(規格容量40mL)に入れ、広口スクリュー管の蓋を密閉した状態にて35℃の乾燥機内で2週間蔵置
し、各ポリオールのたばこ刻への移行度合を調査した。
蔵置前後でのたばこ刻の重量変化量からガスクロマトグラフィーにて定量した、たばこ刻水分量による重量変化を除いたものを、たばこ刻へのポリオールの移行量とし、乾燥重量基準の550mgのたばこ刻に対しての溶液添加率(重量%)を刻親和度と定義した。なお、水分量はCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 57に準ずる方法によって測定する。
本発明のフィルター付シガレットが備えるフィルターに添加する溶液に増粘剤が含まれていることで、当該溶液がフィルターから移動して漏出することを防止でき、それによってフィルター付シガレットの外観を良好に保つことができる。
増粘剤の種類としては、上記の特定のポリオールや水に溶解するものであれば、特に制限されることなく用いることができ、例えばキサンタンガム、ゲランガム、サイリウムシードガム、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、アガロース、プルラン、アルギン酸、ポリアクリル酸、およびこれらのアルカリ金属塩ないしアルカリ土類金属塩を挙げることができる。
この中でも、カルボキシメチルセルロースを好ましく例示することができる。
増粘剤の種類としては、上記の特定のポリオールや水に溶解するものであれば、特に制限されることなく用いることができ、例えばキサンタンガム、ゲランガム、サイリウムシードガム、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、アガロース、プルラン、アルギン酸、ポリアクリル酸、およびこれらのアルカリ金属塩ないしアルカリ土類金属塩を挙げることができる。
この中でも、カルボキシメチルセルロースを好ましく例示することができる。
フィルターに添加された後の、刻親和度が22.0以下の液状のポリオールの量は、フィルター付シガレット1本あたりの量として、10〜100mg/filterである態様を挙げることができる。刻親和度が22.0以下の液状のポリオールがこの範囲の量であることで、喫煙時のたばこ煙中の特定成分の選択的な除去が確保される。
また、液状のポリオールとしてグリセリンを含有させる場合については、フィルター付シガレット1本あたりに添加された後の量として、1〜150mg/filterである態様を挙げることができる。1mg/filter以上であることで、刻親和性より低くすることができる。一方で、グリセリンの上限の量は、喫味やフィルター中の水分量の保持の観点から適宜決定されるものである。
さらに増粘剤については、その種類によっても異なるが、フィルター付シガレット1本あたりの量として、0.5〜200mg/filterである態様を挙げることができる。また、例えばカルボキシメチルセルロースを用いた場合には、フィルター付シガレット1本あたりの量として、10〜150mg/filterである態様を挙げることができる。
また、液状のポリオールとしてグリセリンを含有させる場合については、フィルター付シガレット1本あたりに添加された後の量として、1〜150mg/filterである態様を挙げることができる。1mg/filter以上であることで、刻親和性より低くすることができる。一方で、グリセリンの上限の量は、喫味やフィルター中の水分量の保持の観点から適宜決定されるものである。
さらに増粘剤については、その種類によっても異なるが、フィルター付シガレット1本あたりの量として、0.5〜200mg/filterである態様を挙げることができる。また、例えばカルボキシメチルセルロースを用いた場合には、フィルター付シガレット1本あたりの量として、10〜150mg/filterである態様を挙げることができる。
フィルターへの添加時の前記溶液に含まれる、刻親和度が22.0以下の液状のポリオールの含有量は、10〜95重量%を挙げることができる。一方、増粘剤に関しては、その種類によっても異なるが、前記溶液において1〜80重量%である態様を挙げることができる。前記溶液には水も含まれる。前記溶液における水の含有量としては4〜30重量%を挙げることができる。
本発明の実施形態によれば、たばこ煙中の不要な成分を十分に除去するために、蔵置後のフィルター付シガレットにおける刻親和度が22.0以下の液状のポリオールの含有量が10〜100mg/filterになるように、フィルターに添加する前記溶液の各成分の濃度を調整する態様を挙げることができる。
本発明の実施形態によれば、たばこ煙中の不要な成分を十分に除去するために、蔵置後のフィルター付シガレットにおける刻親和度が22.0以下の液状のポリオールの含有量が10〜100mg/filterになるように、フィルターに添加する前記溶液の各成分の濃度を調整する態様を挙げることができる。
本発明で用いる上記の溶液の粘度については、フィルター内に添加が可能であって、フィルター内に留まる程度であれば特に制限はされない。
例えば、25℃における粘度が3500〜9000mPa・sである態様を挙げることができ、6000〜8500mPa・sであることが好ましい。
例えば、25℃における粘度が3500〜9000mPa・sである態様を挙げることができ、6000〜8500mPa・sであることが好ましい。
フィルターへの前記溶液の添加法は特に制限されず、公知の方法を用いることができる。フィルター中に含まれる前記溶液は、50〜250mg/10mmである態様を挙げることができる。フィルターへの溶液の添加量が250mg/10mmを超えると、フィルターに外力がかかり変形した際に、フィルター外部への溶液の滲出や漏出が起こる可能性
がある。
なお、溶液の含有量の単位で用いる「10mm」とはフィルタの長手方向の10mmを意味しており、mg/10mmとはフィルタ長手方向の10mmあたりの溶液の重量(m
g)である。
フィルター部は、図1〜3に記載のように、2つ以上のフィルターセクションから構成されている。その中の少なくとも一つのフィルターセクションに前記溶液を添加するようにする。前記溶液を添加するフィルターセクションは、たばこロッド部に接していないものとする。
がある。
なお、溶液の含有量の単位で用いる「10mm」とはフィルタの長手方向の10mmを意味しており、mg/10mmとはフィルタ長手方向の10mmあたりの溶液の重量(m
g)である。
フィルター部は、図1〜3に記載のように、2つ以上のフィルターセクションから構成されている。その中の少なくとも一つのフィルターセクションに前記溶液を添加するようにする。前記溶液を添加するフィルターセクションは、たばこロッド部に接していないものとする。
上記のように、本発明の実施形態のフィルター付シガレットでは、たばこロッド部に接しない少なくとも1つのフィルターセクションに前記の特定の組成の溶液を添加し、該溶液に含まれる液状のポリオールの刻親和度が22.0以下であるので、蔵置中に該液状のポリオールの揮発が防止される。これにより、本発明のフィルター付シガレットの使用時に、該液状のポリオールによる作用が損なわれることがない。
図1〜3において、フィルター部を巻装するフィルター用巻紙は、巻取紙4、成形紙5、チップペーパー6から構成されている。前述の通り、巻取紙4は個々のフィルター濾材2からなるフィルターセクションを巻装する。成形紙5は連続しているフィルターセクションの全てを巻装するものであり、チップペーパー6はフィルター部7とたばこロッド部1とが連結するようにこれらを巻装するものである。
前記溶液が添加されるフィルターセクションとして、2つ以上のフィルターセクションのうち、たばこロッド部に接しないフィルターセクションであれば前記溶液を添加することができる。
例えば、一つののフィルターセクションに前記溶液を添加してもよい(図1)。また、吸口側の端部を構成するフィルターセクションに前記溶液を添加する態様(図2)や、フィルターセクションが3つ以上ある場合は、たばこロッド部に接するものではなく、吸口側の端部を構成するものでもないフィルターセクション、つまり軸方向の中程を構成するフィルターセクションのみに前記溶液を添加する態様(図3)も挙げられる。
たばこロッド部に接するフィルターセクションに前記溶液を添加しない理由は、前記溶液がたばこロッド部を構成するたばこ刻みやたばこ巻紙に滲出あるいは漏出することを防ぐためである。
前記溶液が添加されるフィルターセクションとして、2つ以上のフィルターセクションのうち、たばこロッド部に接しないフィルターセクションであれば前記溶液を添加することができる。
例えば、一つののフィルターセクションに前記溶液を添加してもよい(図1)。また、吸口側の端部を構成するフィルターセクションに前記溶液を添加する態様(図2)や、フィルターセクションが3つ以上ある場合は、たばこロッド部に接するものではなく、吸口側の端部を構成するものでもないフィルターセクション、つまり軸方向の中程を構成するフィルターセクションのみに前記溶液を添加する態様(図3)も挙げられる。
たばこロッド部に接するフィルターセクションに前記溶液を添加しない理由は、前記溶液がたばこロッド部を構成するたばこ刻みやたばこ巻紙に滲出あるいは漏出することを防ぐためである。
本発明の実施形態において、フィルターを巻装する巻取紙の素材として、液体不透過性層を含む材料から形成されているものを用いることができる。これにより、前記溶液のフィルター外への漏出を好適に防止できる。
本発明でいう液体不透過性層とは、当該層を含む材料から形成されているフィルター用巻紙を用いて、前記溶液が添加されているフィルターを巻き取った後、フィルター付シガレットの製造後にパッケージ内で蔵置しても、前記溶液が染み出さないものである。
本発明の実施形態において、フィルターを巻装する巻取紙の素材として、液体不透過性層を含む材料から形成されているものを用いる場合、フィルターに添加された溶液が蔵置中にフィルター外に移動することにより漏出することが防止されるので、ある程度の蔵置期間を経ても外観が良好に保たれる。上記の態様によれば、前記の特定の組成を有する溶液を、シリカゲルのような担体に保持させたり、カプセルのようなものに封入したりしなくても、フィルター内に留めておくことができる。
本発明でいう液体不透過性層とは、当該層を含む材料から形成されているフィルター用巻紙を用いて、前記溶液が添加されているフィルターを巻き取った後、フィルター付シガレットの製造後にパッケージ内で蔵置しても、前記溶液が染み出さないものである。
本発明の実施形態において、フィルターを巻装する巻取紙の素材として、液体不透過性層を含む材料から形成されているものを用いる場合、フィルターに添加された溶液が蔵置中にフィルター外に移動することにより漏出することが防止されるので、ある程度の蔵置期間を経ても外観が良好に保たれる。上記の態様によれば、前記の特定の組成を有する溶液を、シリカゲルのような担体に保持させたり、カプセルのようなものに封入したりしなくても、フィルター内に留めておくことができる。
本発明で用いることができる液体不透過性層を含む材料としては、このような層のみからなるものであっても、液体不透過性層を基材表面にコーティング、あるいは蒸着等の手段で積層させることによって、基材に液体不透過性の機能を持たせたものであってもよい。基材としては、フィルター用巻紙に用いられている公知の紙や、ポリマー等の高分子であってもよい。
前記液体不透過性層を構成する材料としては、高分子化合物、金属、無機酸化物から選ばれる1以上の素材を挙げることができる。
液体不透過性層を形成するより具体的な素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セルロース、アセチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシジメチルシリレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、天然ゴム、ポリブタジエン、及びこれらの共重合体、アルミニウム、アルミナ及びシリカから選ばれる1以上を挙げることができる。
液体不透過性層を形成する材料として、ポリエチレンやポリプロピレンのような高分子化合物を単独で用いる態様を挙げることができ、ポリエチレンやポリプロピレンのような高分子化合物のみをフィルター用巻紙の材料として用いる態様も挙げることができる。
基材上に液体不透過性層を積層させる場合、その層厚は特に制限されず、基材の材質や液体不透過性層との組み合わせによって適宜設定することができる。
液体不透過性層の厚さとしては、5〜30μmを挙げることができる。また、基材上に液体不透過性層を設ける場合は、基材と液体不透過性層の厚さの比が基材を1とした場合に液体不透過性層が0.01〜1.0程度であるものを用いることができる。
前記液体不透過性層を構成する材料としては、高分子化合物、金属、無機酸化物から選ばれる1以上の素材を挙げることができる。
液体不透過性層を形成するより具体的な素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セルロース、アセチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシジメチルシリレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、天然ゴム、ポリブタジエン、及びこれらの共重合体、アルミニウム、アルミナ及びシリカから選ばれる1以上を挙げることができる。
液体不透過性層を形成する材料として、ポリエチレンやポリプロピレンのような高分子化合物を単独で用いる態様を挙げることができ、ポリエチレンやポリプロピレンのような高分子化合物のみをフィルター用巻紙の材料として用いる態様も挙げることができる。
基材上に液体不透過性層を積層させる場合、その層厚は特に制限されず、基材の材質や液体不透過性層との組み合わせによって適宜設定することができる。
液体不透過性層の厚さとしては、5〜30μmを挙げることができる。また、基材上に液体不透過性層を設ける場合は、基材と液体不透過性層の厚さの比が基材を1とした場合に液体不透過性層が0.01〜1.0程度であるものを用いることができる。
上記の液体不透過性層を含む材料からなるフィルター用巻紙としては、前記溶液が添加されたフィルターセクションに接する巻取紙に適用することが、フィルター付シガレットの外観を損ねないという観点から好ましい。チップペーパーや成形紙、前記溶液が添加されていないフィルターセクションを巻装する巻取紙が、上記の液体不透過性層を含む材料からなるものであってもよい。
図4は、巻取紙として液体不透過性層を有する巻取紙を用いてフィルター濾材を巻き取る一態様を示す実施形態に係るフィルター部7の横断面図である。
フィルター部7は、円柱状に成形されたフィルター濾材2の周方向に沿って巻取紙4が巻装されている。より詳しくは、巻取紙4は、フィルター濾材2の外周面に液体不透過性層42が対向するように、液体不透過性層42を内側に向けてフィルター濾材2を巻き取っている。また、巻取紙4は、フィルター部7の軸方向に沿って延びる一対の第1端部領域43と第2端部領域44とを含み、第1端部領域43および第2端部領域44同士を重ね合わせ、重ね合せた領域同士が接合されることで円筒状に成形されている。
フィルター部7は、円柱状に成形されたフィルター濾材2の周方向に沿って巻取紙4が巻装されている。より詳しくは、巻取紙4は、フィルター濾材2の外周面に液体不透過性層42が対向するように、液体不透過性層42を内側に向けてフィルター濾材2を巻き取っている。また、巻取紙4は、フィルター部7の軸方向に沿って延びる一対の第1端部領域43と第2端部領域44とを含み、第1端部領域43および第2端部領域44同士を重ね合わせ、重ね合せた領域同士が接合されることで円筒状に成形されている。
図4に示すように、フィルター部7における巻取紙4は、第1端部領域43および第2端部領域44における内面同士を互いに対向配置させて重ね合せた合掌部45を備えている。また、図4における符号46は、巻取紙4における合掌部45に隣接すると共にフィルター部7を巻装する隣接巻装部を示している。
本発明では、図4に示すような第1端部領域43と第2端部領域44における内面同士を互いに対向配置させる態様を例示できるが、従来からの構成である、一方の端部領域の内面と他方の端部領域の外面を対向配置して重ね合わせ、接合する態様であってもよい。
本発明では、図4に示すような第1端部領域43と第2端部領域44における内面同士を互いに対向配置させる態様を例示できるが、従来からの構成である、一方の端部領域の内面と他方の端部領域の外面を対向配置して重ね合わせ、接合する態様であってもよい。
巻取紙4の合掌部45において、第1端部領域43および第2端部領域44における内面同士、即ち第1端部領域43側の液体不透過層42と第2端部領域44側の液体不透過層42とが互いに貼り合わされている。本実施形態においては、合掌部45における第1端部領域43側の液体不透過層42と、第2端部領域44側の液体不透過層42同士を熱融着させることで一体に貼り合わせている。なお、本実施形態における液体不透過層42を、比較的融点が低いポリエチレンによって形成すると、熱融着させる際に取扱い易いという利点がある。
また、巻取紙4の合掌部45は、図4に示すように、隣接巻装部46の外面に対して第1端部領域43の外面が対向するように折り返されている。そして、合掌部45は、隣接巻装部46の外面に覆い被せられた状態で接着剤9を介して隣接巻装部46に固着されて
いる。
いる。
図4に示した本実施形態に係る巻取紙4の端部接合構造によれば、第1端部領域43および第2端部領域44における内面同士、即ち液体不透過性層62同士が互いに重ね合された状態で合掌部45が形成されているため、巻取紙4の基材41がフィルター濾材2に添加された溶液10と接触することがない。これにより、フィルター濾材2に添加された溶液10が巻取紙4の基材41に染み込むことを抑制できる。よって、第1端部領域43および第2端部領域44の貼り合わせが剥離する等の不具合が生じることがない。また、フィルター濾材2に添加されている溶液10の外部への染み出しを抑制することが可能となる。その結果、フィルター付シガレットの外観を良好に保つことができる。更に、巻取紙4の合掌部45は、隣接巻装部46の外面に沿って折り返されて、接着剤9によって接着されているため、フィルター部7の形状がいびつになることが抑制され、良好な円形状を維持することができる。
なお、本実施形態において、巻取紙4における液体不透過性層42の厚さは特に制限されず、基材41の材質や液体不透過性層42を形成する材料との組み合わせなどに応じて適宜設定することができるが、例えば液体不透過性層42の厚さを5〜30μmとする態様を挙げることができる。また、巻取紙4における基材41は、片面に液体不透過層42を形成するためにポリエチレンをコーティングする際、そのコーティング液が基材41を透過しない程度に、坪量、厚さ、通気度などを選定しておくとよい。
また、巻取紙4の合掌部45を隣接巻装部46に接着する接着剤9の種類は特に限定されないが、例えば耐水性の比較的高いホットメルト糊を好適に用いることができる。ホットメルト糊としては、例えばエチレン酢酸ビニル共重合(EVA)系のホットメルトを好適に用いることができる。
また、本実施形態に係る巻取紙4は、フィルター部7のフィルター濾材2に対向する内面側だけに液体不透過性層42を形成しており、外面側には液体不透過性層42が形成されていない。つまり、接着剤9が塗布される合掌部45における外面と隣接巻装部46における外面の双方が基材41の露出面として構成されているため、接着剤9の接着力が低下することを抑制できる。また、巻取紙4における合掌部45において、第1端部領域43を折り返す際の折り返し長さは特に限定されないが、数mm程度(例えば、2mm)とする態様を挙げることができ、これによって製造適性を向上できるという利点がある。
本発明のフィルター付シガレットを構成するフィルターに添加される溶液には、上記で説明した成分以外の成分が含まれてもよい。
そのような成分としては、フィルターを構成するトウの可塑剤としてのトリアセチンを挙げることができる。
トリアセチンのような可塑剤については、シガレット1本あたりの量として0〜60m
g/filterを含有させる態様を挙げることができる。
それ以外の成分としては、吸着性能を高めるための吸着剤、香料リリース機能を付与するための香料、あるいは品質検査に使用するための着色料を添加することもできる。
前記フィルターには、活性炭、カプセル、ひもなどを組み入れてもよい。
そのような成分としては、フィルターを構成するトウの可塑剤としてのトリアセチンを挙げることができる。
トリアセチンのような可塑剤については、シガレット1本あたりの量として0〜60m
g/filterを含有させる態様を挙げることができる。
それ以外の成分としては、吸着性能を高めるための吸着剤、香料リリース機能を付与するための香料、あるいは品質検査に使用するための着色料を添加することもできる。
前記フィルターには、活性炭、カプセル、ひもなどを組み入れてもよい。
本発明では、図1〜3で示されるように、フィルターセクションは軸方向に連続して存在しているものだけではなく、フィルターの吸口端に接するセクション以外のフィルターセクションが存在しない態様、つまりフィルターセクション間に間隙が存在する態様も挙げることができる。たばこロッド部とフィルターセクションの間、あるいは複数のフィルターセクションの間に間隙を有する場合には、フィルター用巻紙のうち、少なくとも前記溶液が添加されたフィルターセクションを巻装する巻取紙として溶液不透過性層を含む材
料からなるものを用いる態様を挙げることができるが、それ以外のフィルター用巻紙(成形紙、チップペーパー、前記溶液が添加されていないフィルターセクションを巻装する巻取紙)についても、溶液不透過性層を含む材料からなるものを用いてもよい。
料からなるものを用いる態様を挙げることができるが、それ以外のフィルター用巻紙(成形紙、チップペーパー、前記溶液が添加されていないフィルターセクションを巻装する巻取紙)についても、溶液不透過性層を含む材料からなるものを用いてもよい。
本発明に用いられるチップペーパーには、喫煙時に吸入するたばこ主流煙と空気の存在割合を調整するためのベンチレーション孔を設けることができる(図1〜3の6で示されるチップペーパーに点線で図示したもの)。ベンチレーション孔の配置については特に制限はなく、シガレットの周方向に一列あるいは2列になるように配置された態様を挙げることができる。また、ベンチレーション孔のピッチや孔の大きさ、開孔方法についても特に制限はない。
ベンチレーション孔の位置については、特定の溶液が添加されたフィルターのたばこロッド側の端から、たばこロッド側に向かって少なくとも2mm離れた場所に配置されることが好ましい。そうすることによって、喫味の向上が見込める。また、前記溶液が添加されたフィルター上の位置にベンチレーション孔が存在したり、フィルターセクション間の位置にベンチレーション孔が存在することを防ぐことができる。
ベンチレーション孔の位置については、特定の溶液が添加されたフィルターのたばこロッド側の端から、たばこロッド側に向かって少なくとも2mm離れた場所に配置されることが好ましい。そうすることによって、喫味の向上が見込める。また、前記溶液が添加されたフィルター上の位置にベンチレーション孔が存在したり、フィルターセクション間の位置にベンチレーション孔が存在することを防ぐことができる。
本発明のフィルター付シガレットは、公知のシガレット用のパッケージに充填し、そのパッケージの外側を、ポリプロピレンのような材料からなる透明フィルムで略密閉状態で包装することで、シガレットパッケージ(シガレット製品)とすることができる。
本発明のフィルター付シガレットが備えるフィルターには、上記のような特定の溶液が添加されており、その溶液に含まれる液状のポリオールの刻親和度は22.0以下であるので、上記のような、略密閉状態でパッケージ内に充填された場合に、その機能が十分に発揮される。つまり、パッケージ内でフィルター付シガレットのたばこロッド部のたばこ刻みに該ポリオールが移行(吸着)しにくいので、たばこ刻みへの該ポリオールへの移行、パッケージ内での該ポリオールの蒸気圧の低下、該ポリオールのフィルターからの揮散、たばこ刻みへの該ポリオールの移行、というプロセスが起こらないということが期待できる。
本発明のフィルター付シガレットを充填するためのパッケージについては、その形状、体積ともに限定されることはなく、従来から存在するものを利用することができる。
パッケージの好ましい体積の範囲については、例えば30〜150cm3を挙げることができる。
パッケージに充填されるフィルター付シガレットの本数については、通常20本であるが、パッケージの形状や大きさにより、適宜変更してもよい。
本発明のフィルター付シガレットが備えるフィルターには、上記のような特定の溶液が添加されており、その溶液に含まれる液状のポリオールの刻親和度は22.0以下であるので、上記のような、略密閉状態でパッケージ内に充填された場合に、その機能が十分に発揮される。つまり、パッケージ内でフィルター付シガレットのたばこロッド部のたばこ刻みに該ポリオールが移行(吸着)しにくいので、たばこ刻みへの該ポリオールへの移行、パッケージ内での該ポリオールの蒸気圧の低下、該ポリオールのフィルターからの揮散、たばこ刻みへの該ポリオールの移行、というプロセスが起こらないということが期待できる。
本発明のフィルター付シガレットを充填するためのパッケージについては、その形状、体積ともに限定されることはなく、従来から存在するものを利用することができる。
パッケージの好ましい体積の範囲については、例えば30〜150cm3を挙げることができる。
パッケージに充填されるフィルター付シガレットの本数については、通常20本であるが、パッケージの形状や大きさにより、適宜変更してもよい。
本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<各ポリオールの刻親和度の測定>
500mgのたばこ刻(調和条件22℃60%RHの環境下で調和させたもの)と、各ポリオール溶液を4mL分注したスクリュー管(マルエム、スクリュー管No.1、規格容量4mL)サンプルを広口スクリュー管(関谷理化、JSV−40、規格容量40mL)に入れ、広口スクリュー管の蓋を密閉した状態にて35℃の乾燥機内で2週間蔵置し、各ポリオールのたばこ刻への移行度合を調査した。
蔵置前後でのたばこ刻の重量変化量からガスクロマトグラフィーにて定量した、たばこ刻水分量による重量変化を除いたものを、たばこ刻へのポリオールの移行量とし、乾燥重量基準の550mgのたばこ刻に対しての溶液添加率(重量%)を刻親和度と定義した。なお、水分量はCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 57に準ずる方法によって測定した。
結果を以下の表1に示す。
500mgのたばこ刻(調和条件22℃60%RHの環境下で調和させたもの)と、各ポリオール溶液を4mL分注したスクリュー管(マルエム、スクリュー管No.1、規格容量4mL)サンプルを広口スクリュー管(関谷理化、JSV−40、規格容量40mL)に入れ、広口スクリュー管の蓋を密閉した状態にて35℃の乾燥機内で2週間蔵置し、各ポリオールのたばこ刻への移行度合を調査した。
蔵置前後でのたばこ刻の重量変化量からガスクロマトグラフィーにて定量した、たばこ刻水分量による重量変化を除いたものを、たばこ刻へのポリオールの移行量とし、乾燥重量基準の550mgのたばこ刻に対しての溶液添加率(重量%)を刻親和度と定義した。なお、水分量はCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 57に準ずる方法によって測定した。
結果を以下の表1に示す。
上記の結果から、蒸気圧が高いものであっても、必ずしもたばこ刻みに対する親和度が高いという結果ではなかった。蒸気圧が高いものが蒸発しやすく、その結果、密閉空間ではたばこ刻みに移行しやすいという結果ではなかった。
この結果から、フィルタ付シガレットに添加する液体について、蔵置中の損失を考慮する際には、蒸気圧ではなく刻親和度が有効な指標になることが分かった。
この結果から、フィルタ付シガレットに添加する液体について、蔵置中の損失を考慮する際には、蒸気圧ではなく刻親和度が有効な指標になることが分かった。
<試験例1:蔵置後のフィルター付シガレットに残存したポリオール量の測定>
(1)サンプル調製
市販のフィルター付シガレット(タール6mg、ニコチン0.5mg)のたばこロッド部とフィルター部を使用した。フィルター部は、アセテートフィルターおよび、片面にポリエチレンをラミネート加工した巻取紙で包まれた溶液添加フィルターを用いて図1の構成を作製した。調製したフィルター付シガレットサンプルは、PP袋(生産日本社製、MG−H)に入れチャックを閉じた。
なお、本願の試験例で用いた各溶液の組成については、以下の通りである。
1,3−ブタンジオール(またはプロピレングリコール)39.4重量部、グリセリン1
6.9重量部、水18.8重量部、カルボキシメチルセルロース0.75重量部(溶液の総重量部:75重量部)
(2)蔵置
上記サンプルを22℃60%RHに調温調湿された部屋、および、35℃60%RHに調温調湿された恒温恒湿器(エスペック株式会社製、LHU−113)内で蔵置した。蔵置期間は1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月・6ヶ月とした。
(3)シガレット各パーツ中の溶液残存量の評価
蔵置後のシガレットをPP袋より取り出し、フィルター付シガレットを各パーツに分解した。具体的には、たばこロッド部、チップペーパー、溶液が添加されていないプレーンフィルターからなるフィルターセクション、溶液を添加したフィルターセクションの4セクションに分解した。パーツ毎にポリオール・水の定量を実施した。
なお、PG量およびG量についてはCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 60、水量はCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 57に従って定量した。
結果を図5の(a)と(b)に示す。各図の横軸は蔵置期間、縦軸はフィルター中に残存した物質量を示す。それぞれの図から分かるように、刻親和度が高いのプロピレングリコール(図ではPG:刻親和度:22.5、蒸気圧:10.6Pa)は、刻親和度が低い1,3−ブタンジオール(1,3−BD:刻親和度:8.3、蒸気圧:8Pa)やジグリセリン(DG:刻親和度:0)と比べて、蔵置後のフィルター残存量が少ないことが分かる。
(1)サンプル調製
市販のフィルター付シガレット(タール6mg、ニコチン0.5mg)のたばこロッド部とフィルター部を使用した。フィルター部は、アセテートフィルターおよび、片面にポリエチレンをラミネート加工した巻取紙で包まれた溶液添加フィルターを用いて図1の構成を作製した。調製したフィルター付シガレットサンプルは、PP袋(生産日本社製、MG−H)に入れチャックを閉じた。
なお、本願の試験例で用いた各溶液の組成については、以下の通りである。
1,3−ブタンジオール(またはプロピレングリコール)39.4重量部、グリセリン1
6.9重量部、水18.8重量部、カルボキシメチルセルロース0.75重量部(溶液の総重量部:75重量部)
(2)蔵置
上記サンプルを22℃60%RHに調温調湿された部屋、および、35℃60%RHに調温調湿された恒温恒湿器(エスペック株式会社製、LHU−113)内で蔵置した。蔵置期間は1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月・6ヶ月とした。
(3)シガレット各パーツ中の溶液残存量の評価
蔵置後のシガレットをPP袋より取り出し、フィルター付シガレットを各パーツに分解した。具体的には、たばこロッド部、チップペーパー、溶液が添加されていないプレーンフィルターからなるフィルターセクション、溶液を添加したフィルターセクションの4セクションに分解した。パーツ毎にポリオール・水の定量を実施した。
なお、PG量およびG量についてはCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 60、水量はCORESTA RECOMMENDED METHOD N° 57に従って定量した。
結果を図5の(a)と(b)に示す。各図の横軸は蔵置期間、縦軸はフィルター中に残存した物質量を示す。それぞれの図から分かるように、刻親和度が高いのプロピレングリコール(図ではPG:刻親和度:22.5、蒸気圧:10.6Pa)は、刻親和度が低い1,3−ブタンジオール(1,3−BD:刻親和度:8.3、蒸気圧:8Pa)やジグリセリン(DG:刻親和度:0)と比べて、蔵置後のフィルター残存量が少ないことが分かる。
<試験例2:蔵置前後の溶液添加フィルターを用いたときの、煙中成分の濾過能力の確認試験>
(1)サンプルの調製
市販のフィルター付シガレット(タール6mg、ニコチン0.5mg)のたばこロッド部とフィルター部を使用した。フィルター部は、アセテートフィルターおよび、片面にポリエチレンをラミネート加工した巻取紙で包まれた溶液添加フィルターを用いて図1の構成を作製した。
なお、ベンチレーション孔は、接着テープ(住友スリーエム株式会社製、BH−12)により塞いだ。
また、各フィルタースペックは刻側AF10mm;2.2Y40000(GTA9%)、中央WGF;5.9Y35000(GTA16%)、吸い口AF7mm;5.5Y31000(GTA9%)である。
ここで、フィルタースペックの刻側AF10mmの最初の数値「2.2」はフィラメントデニール(fd)を示し、「Y」は断面形状を示し、最後の数値「40000」はトータルデニール(td)を示す。
(2)喫煙試験
自動喫煙器(CERULEAN、CERULEANSM450RH)を用いて、3本の同じフィルター付シガレットサンプルを吸煙容量17.5ml/秒、吸煙時間2秒/パフ、吸煙頻度1パフ/分、吸殻長18mmの条件で自動喫煙し、たばこ煙中粒状物質をケンブリッジフィルター(Borgwaldt KC Inc.製、CM−133)で捕集し、またケンブリッジフィルターを通過した煙を、ドライアイス‐イソプロパノールからなる冷媒で−70℃に冷却したメタノール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)10mLに捕集した。
喫煙試験後のケンブリッジフィルターを、ケンブリッジフィルターを通過した煙成分の捕集に利用したメタノール中で振盪して分析試料を得た。得られた分析試料1μLをマイクロシリンジに採取し、ガスクロマトグラフ質量分析(Agilent製GC−MSD、粒子相および蒸気相の分析に用いた型番はそれぞれ、GC:7890A、MS:5975CとGC:6890A、MS:5973)にて分析した。
(3)濾過性能の評価
プロピレングリコールを含む溶液を添加したフィルターと、1,3−ブタンジオールを含む溶液を添加したフィルターについて、蔵置前後での煙中の特定成分の濾過性能の比較を行った。以下に示す式から、蔵置前後のフィルターを用いて得られる、特定成分デリバリー量の変化比率を算出した。
(I)A’i,liq. before=Ai,liq. before/S、A’i,liq. after=Ai,liq. after/S (II)Ti=A’i,liq.after/A’i,cont.before
ここで、Ai,liq.beforeは溶液を添加したフィルターを有するシガレットの蔵置前のサンプルから得られた煙中成分iの定量値を表し、Ai,liq.after は溶液を添加したフィル
ターを有するシガレットの蔵置後のサンプルから得られた煙中成分iの定量値を表す。
Siは、異なる日程で喫煙試験を行った場合の作業による誤差を校正する為に用いる、
標準シガレットの煙中成分iの定量値を表す。標準シガレットについては、毎喫煙試験に
て煙中成分の定量を実施した。
結果を図6に示す。図6の横軸は煙中の特定成分の種類を示し、縦軸は、蔵置前後で喫煙試験を行って得られる、煙中の特定成分の変化率を示す。
刻親和度が高いプロピレングリコールを含む溶液をフィルターに添加した場合、その蔵置前後で煙中の成分、特にフェノール類について、変化率が高いことが分かる。これは、添加されたプロピレングリコールが蔵置中に揮散してしまい、特にフェノール類の濾過性能が低下したことによるものであると考えられる。
(1)サンプルの調製
市販のフィルター付シガレット(タール6mg、ニコチン0.5mg)のたばこロッド部とフィルター部を使用した。フィルター部は、アセテートフィルターおよび、片面にポリエチレンをラミネート加工した巻取紙で包まれた溶液添加フィルターを用いて図1の構成を作製した。
なお、ベンチレーション孔は、接着テープ(住友スリーエム株式会社製、BH−12)により塞いだ。
また、各フィルタースペックは刻側AF10mm;2.2Y40000(GTA9%)、中央WGF;5.9Y35000(GTA16%)、吸い口AF7mm;5.5Y31000(GTA9%)である。
ここで、フィルタースペックの刻側AF10mmの最初の数値「2.2」はフィラメントデニール(fd)を示し、「Y」は断面形状を示し、最後の数値「40000」はトータルデニール(td)を示す。
(2)喫煙試験
自動喫煙器(CERULEAN、CERULEANSM450RH)を用いて、3本の同じフィルター付シガレットサンプルを吸煙容量17.5ml/秒、吸煙時間2秒/パフ、吸煙頻度1パフ/分、吸殻長18mmの条件で自動喫煙し、たばこ煙中粒状物質をケンブリッジフィルター(Borgwaldt KC Inc.製、CM−133)で捕集し、またケンブリッジフィルターを通過した煙を、ドライアイス‐イソプロパノールからなる冷媒で−70℃に冷却したメタノール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)10mLに捕集した。
喫煙試験後のケンブリッジフィルターを、ケンブリッジフィルターを通過した煙成分の捕集に利用したメタノール中で振盪して分析試料を得た。得られた分析試料1μLをマイクロシリンジに採取し、ガスクロマトグラフ質量分析(Agilent製GC−MSD、粒子相および蒸気相の分析に用いた型番はそれぞれ、GC:7890A、MS:5975CとGC:6890A、MS:5973)にて分析した。
(3)濾過性能の評価
プロピレングリコールを含む溶液を添加したフィルターと、1,3−ブタンジオールを含む溶液を添加したフィルターについて、蔵置前後での煙中の特定成分の濾過性能の比較を行った。以下に示す式から、蔵置前後のフィルターを用いて得られる、特定成分デリバリー量の変化比率を算出した。
(I)A’i,liq. before=Ai,liq. before/S、A’i,liq. after=Ai,liq. after/S (II)Ti=A’i,liq.after/A’i,cont.before
ここで、Ai,liq.beforeは溶液を添加したフィルターを有するシガレットの蔵置前のサンプルから得られた煙中成分iの定量値を表し、Ai,liq.after は溶液を添加したフィル
ターを有するシガレットの蔵置後のサンプルから得られた煙中成分iの定量値を表す。
Siは、異なる日程で喫煙試験を行った場合の作業による誤差を校正する為に用いる、
標準シガレットの煙中成分iの定量値を表す。標準シガレットについては、毎喫煙試験に
て煙中成分の定量を実施した。
結果を図6に示す。図6の横軸は煙中の特定成分の種類を示し、縦軸は、蔵置前後で喫煙試験を行って得られる、煙中の特定成分の変化率を示す。
刻親和度が高いプロピレングリコールを含む溶液をフィルターに添加した場合、その蔵置前後で煙中の成分、特にフェノール類について、変化率が高いことが分かる。これは、添加されたプロピレングリコールが蔵置中に揮散してしまい、特にフェノール類の濾過性能が低下したことによるものであると考えられる。
<試験例3:刻親和度が22.0以下の液状のポリオールの煙中成分の濾過能力の確認>
溶液に含ませる、刻親和度が22.0以下のポリオールとして、1,3−ブタンジオールを選択し、試験例1と同様の手順でフィルター付シガレットを作製した。同じように、プロピレングリコールを含む溶液をフィルターに添加したフィルター付シガレットを作製した。
これらのフィルター付シガレットについて、試験例2と同様の手順により煙中成分の濾過性能を確認した。
各フィルター付シガレットに含まれる溶液のポリオールについて、煙中成分の濾過能力の結果を図7に示す。
図7の結果から、1,3−ブタンジオールとプロピレングリコールでは煙中成分の濾過性能は同等であることが分かる。
溶液に含ませる、刻親和度が22.0以下のポリオールとして、1,3−ブタンジオールを選択し、試験例1と同様の手順でフィルター付シガレットを作製した。同じように、プロピレングリコールを含む溶液をフィルターに添加したフィルター付シガレットを作製した。
これらのフィルター付シガレットについて、試験例2と同様の手順により煙中成分の濾過性能を確認した。
各フィルター付シガレットに含まれる溶液のポリオールについて、煙中成分の濾過能力の結果を図7に示す。
図7の結果から、1,3−ブタンジオールとプロピレングリコールでは煙中成分の濾過性能は同等であることが分かる。
<巻染みの確認試験>
刻親和度の異なる液状のポリオールを含む溶液を添加したフィルター付シガレットについて、蔵置後に以下の表2の基準に従って巻染みの個数をカウントする。
(ここでのラインは巻紙に入っている圧線のことである)
刻親和度の異なる液状のポリオールを含む溶液を添加したフィルター付シガレットについて、蔵置後に以下の表2の基準に従って巻染みの個数をカウントする。
<シガレット個装形態での蔵置試験(巻染み発生の確認)>
上記試験例1でたばこ刻が吸着するポリオール量は、シガレットの個装形態(パッケー
ジ包装)で35℃60%RHで1〜2か月蔵置した場合のたばこ刻が吸着する溶液量に相当する。
シガレット個装形態で35℃60%RHで2か月蔵置した場合、ポリオール溶液が添加されていないシガレットおよび1,3−ブタンジオールが添加されたフィルターを有するシガレットでは、重欠点が発生しないかったのに対して、プロピレングリコールが添加されたフィルターを有するシガレットでは、1個装中に20%の本数のシガレットに重欠点が発生していた。
したがって、刻親和度が1,3−ブタンジオールの数値(8.3)近辺以下の刻親和度
を有するポリオールは、フィルターに添加した場合に巻染み発生を誘発しない点でも優れている。
上記試験例1でたばこ刻が吸着するポリオール量は、シガレットの個装形態(パッケー
ジ包装)で35℃60%RHで1〜2か月蔵置した場合のたばこ刻が吸着する溶液量に相当する。
シガレット個装形態で35℃60%RHで2か月蔵置した場合、ポリオール溶液が添加されていないシガレットおよび1,3−ブタンジオールが添加されたフィルターを有するシガレットでは、重欠点が発生しないかったのに対して、プロピレングリコールが添加されたフィルターを有するシガレットでは、1個装中に20%の本数のシガレットに重欠点が発生していた。
したがって、刻親和度が1,3−ブタンジオールの数値(8.3)近辺以下の刻親和度
を有するポリオールは、フィルターに添加した場合に巻染み発生を誘発しない点でも優れている。
本発明のフィルター付シガレットでは、フィルター部を構成するフィルターセクションに添加された溶液に含まれるポリオールが、刻親和度が22.0以下の液状のポリールのみであることで、フィルター付シガレットの蔵置中に揮発しにくい。
このことから、本発明のフィルター付シガレットは、製造後の蔵置安定性が高く、喫煙者が使用するまでにある程度の蔵置期間を経ても、刻親和度が22.0以下の液状のポリオールによるたばこ煙中の特定成分の選択的な除去に与える影響が少ない。
このことから、本発明のフィルター付シガレットは、製造後の蔵置安定性が高く、喫煙者が使用するまでにある程度の蔵置期間を経ても、刻親和度が22.0以下の液状のポリオールによるたばこ煙中の特定成分の選択的な除去に与える影響が少ない。
1 たばこロッド部
2 フィルター濾材
4 巻取紙
5 成型紙
6 チップペーパー
7 フィルター部
2 フィルター濾材
4 巻取紙
5 成型紙
6 チップペーパー
7 フィルター部
Claims (9)
- たばこロッド部と、フィルター部と、フィルター部の外面を巻装するためのフィルター用巻紙とを有するフィルター付シガレットであって、
前記フィルター部が、2つ以上のフィルターセクションから構成され、前記たばこロッド部に接しない少なくとも一つのフィルターセクションが、ポリオールと、水と、増粘剤とを含む溶液が添加されているものであり、
前記ポリオールは、刻親和度が22.0以下の液状のもののみから構成されるものである、フィルター付シガレット。 - 刻親和度が22.0以下の液状のポリオールが、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400およびポリエチレングリコール600から選ばれるものである、請求項1に記載のフィルター付シガレット。
- 前記ポリオールが、刻親和度が9.0以下の液状のポリオールのみから構成されるものである、請求項1または2に記載のフィルター付シガレット。
- 前記ポリオールが、1,3−ブタンジオール及びグリセリンを含むものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルター付シガレット。
- 前記フィルター用巻紙として、巻取紙、成形紙及びチップペーパーとを含み、前記溶液が添加されたフィルターセクションを巻装する巻取紙が、液体不透過性層を含む材料から作製されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルター付シガレット。
- 前記液体不透過性層が、高分子化合物、金属、無機酸化物から選ばれる1以上の素材から形成されている、請求項5に記載のフィルター付シガレット。
- 前記液体不透過性層を形成する素材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セルロース、アセチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシジメチルシリレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、天然ゴム、ポリブタジエン、及びこれらの共重合体、アルミニウム、アルミナ及びシリカから選ばれる1以上である、請求項5に記載のフィルター付シガレット。
- 前記フィルターセクションを巻装する巻取紙が、前記フィルターセクションの軸方向に沿って延びる一対の第1端部領域と第2端部領域とを有し、前記第1端部領域および第2端部領域が接合されることで円筒状に成形されており、
前記第1端部領域および第2端部領域における内面同士を互いに対向させて重ね合わせた合掌部が形成され、
前記合掌部は、この合掌部に隣接すると共に前記フィルターセクションを巻装する巻装部がわに折り返され、且つ、前記巻装部に覆い被せられた状態で固着されている、請求項5に記載のフィルター付シガレット。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載されたフィルター付シガレットが、略密閉状態で充填されている、シガレットパッケージ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016233269A JP2020036534A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | フィルター付シガレット |
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TW106141871A TW201826950A (zh) | 2016-11-30 | 2017-11-30 | 附有濾嘴之香煙 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016233269A JP2020036534A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | フィルター付シガレット |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016233269A Pending JP2020036534A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | フィルター付シガレット |
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022250135A1 (ja) | 2021-05-28 | 2022-12-01 | 日本たばこ産業株式会社 | 液体を添加したフィルター、該フィルターを備える香味吸引物品、及び香味吸引物品パッケージ |
WO2023112885A1 (ja) * | 2021-12-13 | 2023-06-22 | 日本たばこ産業株式会社 | ゲル状添加剤を添加したフィルター、該フィルターを備える香味吸引物品、及び香味吸引物品パッケージ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH065497U (ja) * | 1991-12-12 | 1994-01-25 | 知子 信川 | タバコ |
JP4739875B2 (ja) * | 2005-09-13 | 2011-08-03 | ダイセル化学工業株式会社 | たばこフィルターの製造方法 |
JP2015013647A (ja) * | 2011-10-26 | 2015-01-22 | 日本たばこ産業株式会社 | シガレット類包装製品 |
JP2017077181A (ja) * | 2014-02-14 | 2017-04-27 | 日本たばこ産業株式会社 | フィルター付シガレット |
JP6198951B2 (ja) * | 2014-07-18 | 2017-09-20 | 日本たばこ産業株式会社 | シガレットフィルタの製造装置および製造方法 |
JP2018121526A (ja) * | 2015-06-10 | 2018-08-09 | 日本たばこ産業株式会社 | 喫煙物品用棒状物品の製造機およびその製造方法 |
-
2016
- 2016-11-30 JP JP2016233269A patent/JP2020036534A/ja active Pending
-
2017
- 2017-11-27 WO PCT/JP2017/042386 patent/WO2018101201A1/ja active Application Filing
- 2017-11-30 TW TW106141871A patent/TW201826950A/zh unknown
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022250135A1 (ja) | 2021-05-28 | 2022-12-01 | 日本たばこ産業株式会社 | 液体を添加したフィルター、該フィルターを備える香味吸引物品、及び香味吸引物品パッケージ |
KR20240007246A (ko) | 2021-05-28 | 2024-01-16 | 니뽄 다바코 산교 가부시키가이샤 | 액체를 첨가한 필터, 그 필터를 구비하는 향미 흡인 물품, 및 향미 흡인 물품 패키지 |
WO2023112885A1 (ja) * | 2021-12-13 | 2023-06-22 | 日本たばこ産業株式会社 | ゲル状添加剤を添加したフィルター、該フィルターを備える香味吸引物品、及び香味吸引物品パッケージ |
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