JP2020036186A - 記録制御装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録媒体の性能を引き出すと共に、コマンド発行回数を最小限に抑制し、また、記録媒体における無駄な領域の発生を抑制するための記録技術を提供することを目的とする。【解決手段】 撮像手段により連続して撮影した複数の画像を複数のファイルとして記録媒体に記録する場合に、複数の画像の記録を開始する前に、所定のスピードクラスを継続した状態で前記複数のファイルを前記記録媒体の連続した領域に記録可能とするための所定のコマンドを使用せずに、複数のファイルを記録媒体の連続した領域に記録可能とするための所定の処理を実行することを特徴とする。【選択図】 図4

Description

本発明は、記録制御装置およびその制御方法に関し、特に記録媒体へのデータ記録技術に関する。
動画、静止画、音声データなどを記録媒体に記録するデジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの記録装置が知られている。また、データは、FAT16、FAT32、exFATなどのシステムのようなファイルシステムにより、ファイルとして管理されるのが一般的である。
また、記録媒体によっては書き込み速度の異なる複数の書き込み方法をサポートするものがある。記録装置は、記録するデータの種類やリアルタイム記録の必要性などに応じて書き込み方法を使い分けることができる。例えば、記録媒体の記録領域は複数の領域であるAU(Allocation Unit)で管理される。そして、高速な書き込みでは空のAUの先頭から連続してデータを記録し、高速書き込みが要求されない場合にはAU内の空き領域にデータを記録する方法がある(非特許文献1)。これは、一部にデータが記録されているAUの空き領域に記録する場合、空きのAU(データが全く記録されていないAU)に記録する場合よりも時間がかかるという記録媒体の特性を考慮したものである。
つまり記録装置が、AUを記録単位として記録媒体に対して書き込み命令を行うことで、その記録媒体の最高スピードを引き出すことができる。この特性を応用してスピードクラスという概念が提案された。これはAUの特性を利用して、空きAUを探してその場所に新たにAUを分割したRU(Recording unit)という記録単位で書き込むことを記録装置側の制約とすることで記録媒体が記録装置に対して最低スピード保証を実現するという概念である。これにより例えば動画記録のようなリアルタイム記録を行うデータ記録制御が可能になる。
またこのスピードクラスの上位概念としてビデオスピードクラスが提案された。このビデオスピードクラスは記録装置に更なる制約を持たせることで、さらに高速な性能保証を実現するという概念である。具体的にはAUサイズの最大サイズが従来の8倍の512MBになる。そして、Set Free AUと呼ばれる新たなコマンドが定義され、使用予定AUをあらかじめ記録装置が記録媒体に宣言することやSuspend AU、Resume AUと呼ばれるAU中RUを保持する場合に使用しなければならないことが追加になった。しかしながらこれらの制約を記録装置が遵守した場合、従来のスピードクラスの3倍のデータ量に対してスピード保証が可能になる。
さらにビデオスピードクラスでは、マルチストリーム書き込みという概念も合わせて導入された。従来のスピードクラスではシングルストリームデータ記録でしかスピード保証対象にできなかった。しかし今回のビデオスピードクラスでは1つの記録媒体に複数のファイルを同時に記録した場合でもタイムシェアリング形式ではあるが、記録保証対象とするという概念である。
"SD Specifications Part 1,Physical Layer, Simplified Specification, Version 5.00", Technical Committee, SD Card Association (URL:https://www.sdcard.org/downloads/pls/click.php&p=part1_500.jpg&f=part1_500.pdf&e=EN_SS1)
しかしながら、非特許文献1には、書き込み速度性能向上に関する技術は記載されているが、それを実現するための制約を実行するための処理時間を考慮した全体の処理速度向上についての記述がされていない。
またAU単位で記録するということは本来なら使用できる空き容量が無駄になってしまう可能性があり、この無駄になってしまう空き容量を最小限にすることに対しても記述がない。
本発明はかかる点に鑑みなされたものであり、コマンド発行回数を最小限に抑制し、また、記録媒体における無駄な領域の発生を抑制することが可能な記録技術を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、例えば本発明の記録制御装置は、
撮像手段により撮影した画像を記録媒体に記録するための記録制御手段を有し、記録制御手段は、撮像手段により連続して撮影した複数の画像を複数のファイルとして記録媒体に記録する場合に、複数の画像の記録を開始する前に、所定のコマンドを使用せずに複数のファイルを記録媒体の連続した領域に記録可能とするための所定の処理を実行することを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の性能を引き出しながら、コマンド発行回数を最小限に抑制し、また、記録媒体における無駄な領域の発生を抑制することが可能になる。
実施形態に係る記録制御装置の一例として撮像装置のブロック図。 記録媒体200の論理アドレスマップ。 複数の画像ファイルを記録する際の記録処理を示す図。 撮像装置における連写撮影での記録処理のフローチャート。
以下添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
実施形態では、記録制御装置の一例として、レンズ交換可能な一眼レフタイプのデジタルスチルカメラに代表される撮像装置に適用する例を説明する。ただし、記録媒体への記録を行う装置、例えばデジタルビデオカメラや、撮像機能を有するスマートホン等のデバイスにも適用可能である。デジタルスチルカメラに適用するのは、あくまで例示であると理解されたい。また、撮像機能を有する撮像デバイスと通信可能な処理装置において、撮像デバイスで撮影した画像を記録する際に、本発明を適応してもよい。
<撮像装置の構成>
図1は、実施形態が適用する撮像装置のブロック構成図である。図示の如く、本装置は、カメラ本体100と、交換レンズタイプのレンズユニット300とで構成される。
レンズユニット300は、複数のレンズから成る撮像レンズ310、絞り312、レンズユニット300をカメラ本体100と機械的に結合するレンズマウント306を有する。レンズマウント306内には、レンズユニット300をカメラ本体100と電気的に接続する各種機能が含まれている。レンズマウント306は、レンズユニット300をカメラ本体100と接続するためのインターフェース(I/F)320、レンズユニット300をカメラ本体100と電気的に接続するコネクタ322を有する。
コネクタ322は、カメラ本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号などを伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給される機能も備えている。また、コネクタ322は電気通信のみならず、光通信、音声通信などを用いて通信を行う構成としてもよい。
また、レンズユニット300は、絞り制御部340、フォーカス制御部342、ズーム制御部344、レンズシステム制御回路350を含む。絞り制御部340は、カメラ本体100の測光制御部46からの測光情報に基づいて、後述するカメラ本体100のシッター12を制御する露光制御部40と連携しながら、絞り312を制御する。フォーカス制御部342は、撮像レンズ310のフォーカシングを制御する。ズーム制御部344は、撮像レンズ310のズーミングを制御する。そして、レンズシステム制御回路350は、レンズユニット300全体を制御する。このレンズシステム制御回路350は、動作用の定数、変数、プログラムなどを一時的に記憶するメモリ52を備えている。更に、レンズユニット300固有の番号などの識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離などの機能情報、現在や過去の各設定値、動作用のプログラムなどを保持する不揮発性メモリ56も備えている。
次に、カメラ本体100の構成について説明する。カメラ本体100とレンズユニット300を機械的に結合するレンズマウント106を有する。そして、レンズユニット300を介して入射した光線はミラー130,132で反射して光学ファインダー104に導かれる。なお、ミラー130はクイックリターンミラーの構成としても、ハーフミラーの構成としても、どちらでも構わない。また、カメラ本体100には、フォーカルプレーン式のシャッター12、撮像素子14が設けられ、撮像素子14の前方には、光学ローパスフィルター等の光学素子14aが配置されている。なお、撮像素子14は、CCDやCMOSセンサであり、被写体像を光電変換する。
撮像レンズ310に入射した光線は、一眼レフ方式によって光量制限手段として機能する絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130、シャッター12を介して導かれ、光学像として撮像素子14上に結像される。
A/D変換器16は、撮像素子14から出力されるアナログ信号(出力信号)をデジタル信号に変換する。タイミング発生回路18は、撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にそれぞれクロック信号や制御信号を供給するものであり、メモリ制御回路22及びシステム制御部50により制御される。
画像処理回路20は、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20は、必要に応じて、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行う。得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御部40、測距制御部42を制御するための、コントラスト方式のオートフォーカス(AF)処理、自動露出(AE)処理、フラッシュプリ発光(EF)処理を行うことができる。さらに、画像処理回路20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(AWB)処理も行っている。
メモリ制御回路22は、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16から出力される画像データは、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはメモリ制御回路22のみを介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
画像表示メモリ24に格納された表示用の画像データはD/A変換器26によりアナログ信号に変換され、画像表示部28に供給され、表示される。画像表示部28は、例えばTFT方式のLCDである。この画像表示部28に撮像した画像データを逐次表示することで、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することができる。また、画像表示部28は、システム制御部50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはカメラ本体100の電力消費を大幅に低減することができる。
メモリ30は、撮影した静止画像あるいは動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像あるいは所定量の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、動画撮影時には、所定レートで連続的に書き込まれる画像のフレームバッファとして使用される。さらに、メモリ30はシステム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。
画像合成回路31は複数の画像を合成して1枚の合成写真を生成する。そのため、この画像合成回路31は、メモリ30に書き込まれている画像データを複数同時に読み込み、回路内で合成処理を実施し、生成した合成画像データをメモリ30に書き込む。合成対象は、A/D変換器16によって変換されてメモリ制御回路22によって書き込まれた画像データや、画像処理回路20によって画像処理された画像データとなる。
圧縮・伸長回路32は、公知の圧縮手法を用いて画像データの圧縮(符号化)と伸長(復号)を行う。圧縮・伸長回路32は、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理、或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータを再びメモリ30に書き込む。また、圧縮・伸長回路32は、動画像データを所定のフォーマットに圧縮符号化し、又は所定の圧縮符号化データから動画像信号を伸張する機能も有する。
露光制御部40は、測光制御部46からの測光情報に基づいて絞り312を制御する絞り制御部340と連携しながらシャッター12を制御する。測光制御部42はAF(オートフォーカス)処理を行う。このため、測光制御部42は、レンズユニット300内の撮像レンズ310に入射した光線を絞り312、レンズマウント306,106、ミラー130及び焦点調節用サブミラー(不図示)を介して一眼レフ方式で入射させることにより、光学像として結像された画像の合焦状態を測定する。
測光制御部46は、AE(自動露出)処理を行う。このため、測光制御部46は、レンズユニット300内の撮像レンズ310に入射した光線を、絞り312、レンズマウント306,106、ミラー130及び測光用サブミラー(図示せず)を介して一眼レフ方式で入射させることにより、光学像として結像された画像の露出状態を測定する。
また、測光制御部46は、測光制御部42による測定結果と、A/D変換器16からの画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果とを用いて、AF制御を行うようにしてもよい。さらに、測光制御部46による測定結果と、A/D変換器16からの画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果とを用いて露出制御を行うようにしてもよい。
システム制御部50はカメラ本体100全体を制御するものであり、周知のCPU等で構成される。不揮発性メモリ56はシステム制御部50のCPUが実行するプログラム等を記憶する。システム制御部50は、不揮発性メモリ56から読み出したプログラムに基づいて、撮像装置内の各部の制御や演算処理、記録媒体200へのデータの記録のための記録制御処理等を実行する。
表示部54はシステム制御部50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声などを用いて動作状態やメッセージなどを外部に通知するための通知部として機能する。表示部54としては、例えばLCDやLEDなどによる視覚的な表示だけでなく、音声による通知を行う発音素子などを有しても良い。また、表示部54は、カメラ本体100の操作部70近辺の、視認しやすい、単数あるいは複数領域に設置される。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
表示部54の表示内容の内、LCDなどの画像表示部に表示するものとしては以下のものがある。まず、単写/連写撮影表示、セルフタイマー表示等、撮影モードに関する表示がある。また、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示等の記録に関する表示がある。また、シャッター速度表示、絞り値表示、露出補正表示、調光補正表示、外部フラッシュ発光量表示、赤目緩和表示等の撮影条件に関する表示がある。その他に、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200の着脱状態表示がある。更に、レンズユニット300の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示等も行われる。
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、例えば、以下のものがある。合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、シャッター速度表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示等である。
不揮発性メモリ56は後述するプログラムなどが格納された電気的に消去・記録可能な記憶媒体であり、例えばEEPROM等が用いられる。
参照符号60,62,64,70は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
モードダイアルスイッチ60は、自動撮影モード、プログラム撮影モード、シャッター速度優先撮影モード、絞り優先撮影モード、マニュアル撮影モード、焦点深度優先(デプス)撮影モード等の各機能撮影モードを切り替え設定することができる。他に、ポートレート撮影モード、風景撮影モード、接写撮影モード、スポーツ撮影モード、夜景撮影モード、パノラマ撮影モードなどの各機能撮影モードを切り替え設定することもできる。
シャッタースイッチ62(SW1)は、不図示のシャッターボタンの操作途中(例えば半押し)でONとなり、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作開始を指示するスイッチとして機能する。
シャッタースイッチ64(SW2)は、不図示のシャッターボタンの操作完了(例えば全押し)でONとなり、露光処理、現像処理、及び記録処理からなる一連の処理の動作開始を指示するスイッチとして機能する。まず、露光処理では、撮像素子14から読み出した信号が、A/D変換器16、メモリ制御回路22を介して画像データとしてメモリ30に書き込まれる。更に、この画像データは、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理が行われる。更に、記録処理では、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸張回路32で圧縮を行い、記録媒体200に書き込む。
操作部70は各種ボタンやタッチパネルなどから構成される。一例として、ライブビュー開始/停止ボタン、動画記録開始/停止ボタン、メニューボタン、セットボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+/−ボタンを含む。更に、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像移動−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、調光補正ボタン、外部フラッシュ発光量設定ボタン、日付/時間設定ボタンなども含む。なお、上記プラスボタン及びマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。
また、操作部70には、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチがある。また、JPEG圧縮の圧縮率を選択するため、あるいは撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するRAWモードを選択するためのスイッチである圧縮モードスイッチがある。また、ワンショットAFモードとサーボAFモードとを設定可能なAFモード設定スイッチなどがある。ワンショットAFモードでは、シャッタースイッチ62(SW1)を押した際にオートフォーカス動作を開始し、一旦合焦した場合、その合焦状態を保ち続ける。サーボAFモードでは、シャッタースイッチ62(SW1)を押している間、連続してオートフォーカス動作を続ける。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
参照符号82,84はコネクタ、参照符号86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池、NiCd電池やNiMH電池、Li‐ion電池、Liポリマー電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。
参照符号90はメモリカードやハードディスク等の記録媒体やPCとのインターフェース、参照符号92はメモリカードやハードディスク等の記録媒体やPCと接続を行うコネクタである。参照符号98はコネクタ92に記録媒体200が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知回路である。インターフェース及びコネクタとしては、種々の記憶媒体の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。例えば、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード、SDカード等である。インターフェース90、そしてコネクタ92をPCMCIAカードやCFカード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、各種通信カードを接続することができる。通信カードとしては、LANカードやモデムカード、USB(Universal Serial Bus)カード、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394カードがある。他にも、P1284カード、SCSI(Small Computer System Interface)カード、PHS等がある。これら各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
光学ファインダー104は、撮像レンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306,106、ミラー130,132を介して導き、ユーザに光学像として視覚させる。これにより、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦状態、手振れ警告、フラッシュ充電、シャッター速度、絞り値、露出補正などが表示される。
インターフェース120は、レンズマウント106内でカメラ本体100をレンズユニット300との電気的な接続を行うためのインターフェースである。コネクタ122は、カメラ本体100とレンズユニット300との電気的接続を行う。また、レンズマウント106及びコネクタ122にレンズユニット300が装着されているか否かは、不図示のレンズ着脱検知部により検知される。コネクタ122はカメラ本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号などを伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給する機能も備えている。また、コネクタ122は電気通信だけでなく、光通信、音声通信により通信を行う構成としてもよい。
記録媒体200は、本実施形態ではメモリカードであり、半導体メモリから構成される記録部202、カメラ本体100とのインターフェース部204、カメラ本体100と接続を行うコネクタ206を備えている。
以上、実施形態におけるカメラ本体100とレンズユニット300からなる撮像装置の構成を説明した。
<記録媒体200について>
本実施形態では、記録媒体200として、SD Card AssociationによるSD規格に準拠したメモリカード(SDカード)を用いるものとする。そして、SD規格におけるスピードクラス仕様に従った書き込み方法(スピードクラス書き込み)で記録される。スピードクラス仕様は、記録媒体に連続してデータを記録する際の最低速度を保証する仕様である。
スピードクラス書き込みでは、記録領域(User Area)をAU(Allocation Unit)単位で管理する。1つのAUは、RU(Recording Unit)を複数含む。RUのサイズは、カードの種類(SDSC、SDHC、SDXC)やスピードクラスの種類によって異なるが、現在の規格では16KBの倍数で、最大512KBである。RUは記録媒体のクラスタ(最小管理単位)の整数倍の大きさを有する。スピードクラス書き込みは、データが記録されていない空のAU(データが記録されたRUを有しないAU)だけに行われる。一方、データが記録されたRUを有するAUは、断片化AU(fragmented AU)と呼ばれる。
なお、本実施形態は、記録領域の管理単位が異なる書き込み方法をサポートする他の規格の記録媒体を用いる記録装置にも適用可能である。このような記録媒体の一例を挙げれば、CFカードがある。CFカードでは、最低記録速度を保証する書き込み方法として、VPG (Video Performance Guarantee)が定められている。
以下、図2〜図4を参照して、本実施形態の撮像装置の動作を説明する。
<記録媒体200のスピードクラス書き込みについて>
まず、図2について説明する。図2(a)、(b)はそれぞれ記録媒体200内の記録部202のAUとRUの概念を含めた論理アドレスマップを模式的に示している。RUの数やAUの数については記録媒体ごとに異なるが、本実施形態の記録媒体200内の記録部202には、0番(RU_0)〜131071(RU_131071)番までの131072個のRUが含まれているものとする。そして、1つのAU内に8つのRUが含まれており、0番(AU_0)〜16383番(AU_16383)までの16384個のAUが含まれているものとする。
AU_0(RU_0〜RU_7)は、管理領域として使用され、システム情報が記録される。ここではシステム情報の例としてMBR(Master Boot Record)、BPB(BIOS Parameter Block)、FAT(File Allocation Table)、DE(Directory Entry)を示している。しかし、これらに限定されない。なお、ここで例示したシステム情報は公知であるため、その詳細についての説明は省略する。そして、AU_1〜AU_16383(RU_8〜RU_131071)には、データを記録するためのデータ記録領域として使用される。
図2(a)、(b)を参照し、従来のスピードクラス書き込み時のAU中RUの使用方法と、一般的なビデオスピードクラス(以下、VSCと言う)の使用方法であるシングルストリーム書き込みの違いを説明する。
まず図2(a)の従来のスピードクラス時のRU使用シーケンスについて説明する。まず、すべてのRUに論理的にデータが入っていない空のAUが探索される。これは前述の通り記録媒体のAUの特性上、フルで空いているAUにデータを書き込むことで記録媒体の性能を最大限に引き出し、高速に書き込むためである。次に探索した空のAUに対して、RU単位でライト命令を発行し、RUのサイズ単位でデータを書き込んでいく。そしてデータ書き込み中のAUにおいて、全てのRUがデータ書き込み済みになったら、次のフルで空いているAUを探索し、また同じようにRU単位でデータを書き込んでいく。これを繰り返しながら記録を順次行っていき、1番目のファイル(DATA1)の書き込みを終了する。データ書き込みの終了時には、特別なコマンドの発行等はせずに終了する。次に2つ目のファイル(DATA2)を書き込むときには、再度1つ目のファイルを書き込んだ際の制御と同じように、フルで空いているAUを探索し、探索した空のAUに対してRU単位でデータを書き込んでいく。この時、1つ目のファイルのデータ(DATA1)の終了位置がAU単位(AU内の最後のRU)で終了する場合は問題ない。それに対し、AU単位で終了しない、つまりAU内の最後のRUでなく途中のRUでデータの書き込みが終了した場合、そのAUの中のデータが書き込まれていない残りのRU(残RU)が発生する。このAU中の残RUは従来のスピードクラス領域としては利用できない領域となり。2つ目のファイルの書き込み時には利用できない。
次に、図2(b)を参照して、VSCシングルストリームでの書き込み時のRU使用方法について説明する。まず1つ目のファイル(DATA1)については、従来のスピードクラスと同様に、フルに空いているAUを探索し、空のAUにRU単位でデータを書き込んでいく。但し、RU単位でデータを書き込む前に、Set Free AUコマンドを発行して、使用予定の空のAUをあらかじめ記録媒体に宣言をする。このSet Free AUでは、予め複数のAUを指定しておく。Set Free AUでは、予め8つまでAUを指定することが可能である。VSCでは、このSet Free AUで指定したAU以外の場所にデータを書き込むと、VSCとしての制約に対して違反をしたことになり、スピード保証がされなくなってしまう。
Set Free AUで使用予定の空のAUを予め宣言することで、記録媒体にとって、たとえその場所に前のデータが存在したとしてもそれを無効にして連続書きを行うモードにスイッチングできる。記録媒体のフラグメンテーションによるガーベッジコレクションを防ぐという意味でメリットを享受できる。ただし、Set Free AUコマンドでは予め8つのAUしか指定できないため、これ以上のAUを使用する場合には、再びSet Free AUコマンドを発行しなければならなくなる。Set Free AUは、最大250msのコマンドオーバーヘッドが発生し、その間記録装置が記録媒体へのアクセスができないというデメリットも存在する。
VSCのシングルストリームではSet Free AUと、RU単位のライト命令とを組み合わせながら、記録媒体へアクセス、データを書き込んでいく。従来のスピードクラスとは、1つ目以降のファイル(DATA1)の書き込みの終了時と、次の2つ目以降のファイル(DATA2)の書き込み開始時の制御が大きく異なる。具体的には、1つ目以降のファイルの記録終了時にSuspend AUコマンドを発行し、2つ目以降のファイルの記録開始時にResume AUコマンドを発行する。Suspend AUコマンドは、直前にライト命令によりデータを書き込んだデータ記録済みのRUの次の空のRUの位置の情報を記録媒体に保存するコマンドである。つまり、次にデータを書き込むべき、次の空のRUの位置を記録媒体に保存することになる。Resume AUは、ビデオスピードクラスにおいて、AUの開始位置ではなく、Suspend AUコマンドにより記録媒体に保存したRUの位置、つまり、AUの途中のRU位置から記録を開始するためのコマンドである。RU位置の情報は記録媒体に保存をするので、記録媒体の電源をOFF、ONしても保持される情報である。また、ACMD13というコマンドを使用することにより、撮像装置は、記録媒体に保持されているRU位置の情報を記録媒体から取得することができる。
例えば、図2(b)において、DATA1の書き込みの終了後にSuspend AUコマンドを発行することにより、記録媒体200には、RU_19の位置情報が保持される。そして、DATA2の書き込み開始前にResume AUコマンドを発行することにより、RU_19から書き込むことが可能となる。
このように、Suspend AUコマンド、Resume AUコマンドを使用することにより、AUの途中の残RUからデータの書き込みを行ことができるようになる。そのため、残RUを生成することなく、複数のファイルを1つのAU中の連続したRUに記録することができるようになる。
次にVSCのマルチストリーム書き込みの概念について説明する(詳細については、非特許文献1のSDAから提供された簡易版規格書を参照されたい)。ここでは、VSCのマルチストリーム書き込みに関するコマンドつまりUpdate Dir, Release Dir,コマンドについて詳細な説明を行う。
まず従来のスピードクラスの制御方法だが、生成したファイルのファイルシステム上のDirectory Entryに対応するセクターをUpdate Dirというコマンドを通して記録媒体に発行し登録をする。あらかじめこれを登録することで、記録媒体にランダムアクセスが走った場合、そのランダムアクセス先が登録していたセクターの場合は特別な制御をすることで速度の低下を最小限に抑えることが目的である。その後Set Free AUコマンドなどを実施後、記録開始コマンドであるStart Recをコールし、記録媒体へのデータの記録を開始する。そしてデータ(ファイル)の記録終了時には特別なコマンドは発行しない。
次にビデオスピードクラスのマルチストリーム書きの制御方法について説明を行う。まず従来と同じように生成したファイルのDirectory Entryに対応するセクターをUpdate Dirにより登録する。そしてSet Free AUコマンドなどを実施後、Start Recコマンドを実施してビデオスピードクラス制御を開始する。その後新たなファイルを生成してそのファイルに対しても以前に生成したファイルと並行してビデオスピードクラスを適用したデータの記録が可能になる。但し、Update Dirにより登録したセクターの残容量が少なくなると、新たな画像ファイルのDirectory Entry情報を登録済みのセクターに追記不可能となる。追記不可能となった場合には、新たにUpdate Dirを発行して、Directory Entry情報を記録するセクターを記録媒体に登録する必要がある。このUpdate Dirにより、ビデオスピードクラスでは同時に最大8個までセクターを登録することが可能であると規格上定められている。そして登録したセクターへのファイルのDirectory Entryの記録が完了した後に、Update Dirの対のコマンドであるRelease Dirを発行して登録したセクターの設定を解除する。Release Dirの発行回数がUpdate Dirを発行した回数と同等になった場合、ビデオスピードクラスは自動的に終了する。
またビデオスピードクラスのマルチストリーム書き込みにはコマンド発行の制約だけでなく、書き込む場所についての制約も存在する(非特許文献1を参照されたい)。マルチストリーム書き込みはファイル毎にスピードクラス保障するのではなく、複数のファイルが最低スピード保証に対してタイムシェアリングを行うため、書き込む先は連続領域である必要がある。例えば、512MBのAUに対して、ファイル1が64MBのデータを書き込んだ場合、ファイル2は次のAUに書き込むのではなくファイル1が書き込んだ512MB中の64MB以降の場所に連続的に書き込みを行わなければならないということである。この制約を満たさない場合ビデオスピードクラス保障がされなく、ビデオスピードクラスが解除され、再度Start Recコマンドを発行する必要がある。
複数のファイルを同じAUに対して記録をしてしまうと、片方を消去した場合、非スピードクラスの空き容量としては消去した分増量するが、フルで空いているAUを欲するスピードクラスの空き容量としては増量しないという弊害も生じてしまう。
このように、従来のスピードクラスとビデオスピードクラスではRU使用方法、ファイル制御方法について異なる制御をすることにより、ビデオスピードクラスでは最低スピード保証が3倍になる。そして、さらに空き容量をより有効に使うこと、マルチストリーム書き込みが新たに可能になる。但しこれらを実現するための制約として従来に比べてコマンドを多く発行しなければならない。コマンドを発行することでオーバーヘッドがかかり全体に対して負荷がかかってしまう。従ってコマンドの発行回数を最小限にすることが重要となる。
本実施形態では、かかる点を実現するものである。
<複数ファイルの連続記録>
図3(a)は、複数の画像ファイルを記録する際に、マルチストリーム書きを応用した本実施形態での記録処理を示している。図3(b)は、ビデオスピードクラスでSuspend AUとResume AUのコマンドを用いた記録処理を適用した形態を示している。図3(c)は、従来のスピードクラスでの記録処理を適用した形態である。
図3(a)の最大の目的は、マルチストリーム書き込み時は連続領域に書き込まなければならないという制約を逆手に取り、各ファイル終了時のSuspend AUとResume AUさらにはStart Recの発行回数を最小限にすることである。最初の画像ファイル(JPG1)を記録する前に、ダミーファイルを生成することにより、マルチストリーム書き込みを実現している。
動画と違い静止画の記録は1枚1枚の画像が単発で終了する特性を持っている。この特性をそのままビデオスピードクラス、従来のスピードクラスに適用すると、それぞれ図3(b)、図3(c)のような制御になってしまう。
図3(b)では、各ファイル間にコマンドSuspend AU, Resume AU, Start Recを挟まなければならず最大合計2秒の遅延を招いてしまう。これが画像間で行われてしまいバースト性能が大幅に低下してしまう。
図3(c)では、同じようにStart Recは発行する必要があるが、Suspend AU, Resume AUについてはコマンド自体発行する必要がない。その代わりに、各ファイル間に空き領域が発生し、無駄な領域が発生してしまう。図3(a)、(b)のように、本来ならJPGファイルが4枚記録できる領域を確保しているのにも関わらず、3枚しか記録できていないということを示している。
このように図3(b)、(c)の方法では、それぞれコマンドオーバーヘッド、空き容量という問題を伴ってしまう。そこで、これらの問題を解決する、本実施形態における記録法を図3(a)を参照して説明する。
まず、1枚目の画像を記録する前の現像段階で、マルチストリーム書きの下地として、画像を記録するフォルタと同じフォルダに、特に何もデータを記録しないダミーファイル(Dummy File)を生成する。次にビデオスピードクラスに入るためのコマンドであるSet Free AU、Start Recを記録媒体に通知する。このようにすることで現像処理や圧縮処理等の記録データの準備と、記録媒体自体の準備つまりコマンドオーバーヘッドとを並列で行うことができるようになる。
次に現像完了し、圧縮伸長回路32により生成されたJPGデータの書き込みを行う。この時、処理開始時にUpdate DirとRelease Dirの発行する必要があるが、Suspend AUやResume AUの発行は実施しなくてよい。なぜならば最初に登録したダミーファイルが存在していることによりJPGデータ書き込みが終了してもビデオスピードクラスは終了しないで継続されるためである。
連続撮影における次のJPGデータを記録媒体に書き込むときには、ビデオスピードクラスのマルチストリーム状態が継続しているので、前のJPGデータに連続する領域に次のJPGデータを記録することができ、空き容量を無駄にすることがない。
つまり、複数のファイルを書き込む前に、あらかじめダミーファイルを生成し、ビデオスピードクラス用として登録するだけで、空き容量の節約と処理スピード高速化の両立が可能になる。
<撮像装置の連写撮影の記録処理のフロー>
次に、撮像装置における、連写撮影における記録処理のシーケンスを、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、このフローチャートに対応するプログラムは不揮発性メモリ56に格納されており、システム制御部50は、不揮発性メモリ56からこのプログラムを読み出し、読み出したプログラムに基づく処理を行うことにより、フローチャートの処理が実行される。このフローチャートは、連写撮影モードにおいて、シャッターボタンへの操作により連写撮影開始の指示が入力されたことを、システム制御部50が検出したことにより開始される。また、連写撮影の処理が開始されると、撮像素子14による画像の撮像、画像処理回路20による撮像で得られた画像データの画像処理、圧縮伸長回路32による画像データの圧縮処理が行われる。これらの処理により、連写撮影により撮影して得られた複数の画像について、画像毎に画像ファイルが生成されて、メモリ30に一時記憶される。これらの処理は、図4のフローと並行して実行される。図4のフローは、メモリ30に一時記録された連写撮影により得られた複数の画像ファイルを、記録媒体200に記録するための処理である。
まず、S401において、システム制御部50は、ダミーファイルを生成し、メモリ52に一時記憶する。このダミーファイルの生成については、実際にファイルを生成するのではなく、ダミーファイルのディレクトリエントリ情報をのみを生成する。次に、S402において、システム制御部50は、インターフェース90を介して、Update Dirコマンドを記録媒体200に発行し、ダミーファイルのディレクトリエントリ情報を記録するセクターを、記録媒体200に登録する。そして、S403において、システム制御部50は、CMD25を用いて、S402でUpdate Dirにより登録したセクターに、S401で生成したダミーファイルのディレクトリエントリ情報を記録するための記録命令を記録媒体200に発行する。これにより、記録媒体200にダミーファイル(実際には、ディレクトリエントリの情報のみ)が生成される。このように、本実施形態では、連写撮影により得られる複数の画像ファイルを記録媒体200に記録開始する前に、ダミーファイル(実際には、ダミーファイルのディレクトリエントリ情報)を記録媒体200に記録する処理を実行する。
ダミーファイルの処理が完了したら、S404において、システム制御部50は、記録媒体200に、Set Free AUコマンドを発行する。Set Free AUコマンドの発行により、記録媒体のどこのAUに書き込むのかをあらかじめ宣言することができ、記録媒体200はその受け入れ準備をすることができる。前にSuspend AUコマンドを発行しており、次に記録が再開されるRUの位置が、記録媒体200に登録されている場合、Set Free AUの代わりに Resume AUコマンドを発行することも可能である。前にSuspend AUコマンドを発行しており、記録媒体に記録されているRU位置があった場合、記録媒体200に登録されているRUの位置から記録が再開される。次にS405にて、システム制御部50は、Start Recコマンドを記録媒体200に発行する。Start Recコマンドにより記録媒体200はビデオスピードクラスモードに移行できる。ここまでの処理は、連写撮影で得た画像ファイルを記録媒体200に記録する前に実行される処理である。連写撮影開始の指示から、1枚目の画像の画像ファイルの生成が完了までには、画像処理や圧縮処理等により時間がかかるため、連写撮影開始の指示が行われてから実行しても、画像ファイルの記録の遅延にはほとんど影響しない。また、本実施形態では、ダミーファイルの生成処理(S401〜S403)を行ってから、ビデオスピードクラスでの制御を開始するためのコマンドの発行(S404、S405)を行った。しかし、ビデオスピードクラスでの制御を開始するためのコマンドの発行を行ってから、ダミーファイルの生成処理(S401〜S403)を行ってもよい。
次に、S406において、システム制御部50は、処理対象の画像ファイルを1枚目の画像ファイルとするため、変数Nに1を設定して初期化する。その後、S407において、システム制御部50は、記録媒体200にUpdate Dirコマンドを発行する。ここでは、Update Dirコマンドにより、連写撮影で得られた画像を格納する画像ファイルのディレクトリエントリ情報を記録するセクターを記録媒体200に登録する。
S408において、システム制御部50は、メモリ30に一時記憶されている第N番目の画像ファイルについて、ディレクトリエントリ情報を生成し、生成したディレクトリエントリ情報を、メモリ30に一時保持する。ディレクトリエントリ情報の記録は、CMD25を使用した、Update Dirで登録したセクターへの記録となり、頻繁に行うと処理速度が遅くなってしまう。そのため、画像ファイル毎に記録せずに、Update Dirで登録した1つのセクターに記録可能なサイズ分に達するまで、メモリ30に一時保持しておく。
次に、S409では、システム制御部50は、メモリ30に記憶されている第N番目の画像ファイルを、RUサイズ毎に読み出し、順次、記録媒体200の連続するRUに記録していく。第N番目の画像ファイルの記録が完了すると、S410では、システム制御部50は、連写撮影により得られた複数の画像ファイル全てについて、記録媒体200への記録が完了したかを判断する。完了したと判定された場合はS415に進み、完了していないと判定された場合はS411に進む。S411において、システム制御部50は、次の画像ファイルに対する処理を開始するため、変数Nに1を追加し、処理対象の画像を次の画像とする。次に、S412において、システム制御部50は、Update Dirで登録したセクターへ記録可能なデータのサイズと、メモリ30に一時保持しているディレクトリエントリの情報のサイズとを比較する。そして、次の第N番目の画像ファイルの画像ファイルのディレクトリエントリの情報をさらに追記するだけのサイズが残っているかを判定する。追記可能なサイズが残っていないと判定された場合、S413に進み、メモリ30に一時記憶されている複数の画像ファイルのディレクトリエントリの情報の一括記録処理を行う。追記可能なサイズが残っていると判定された場合、ディレクトリエントリの情報の記録は行わずにS408に戻り、次のN番目の画像ファイルのための処理を開始し、S408以降の処理を繰り返す。
S413において、システム制御部50は、CMD25を用いて、メモリ30に保持されている複数の画像ファイルのディレクトリエントリの情報を記録媒体200のS407で登録したセクターに記録する。次に、S414において、システム制御部50は、S407で登録し、ディレクトリエントリ情報を記録済みのセクターの登録を削除するためのRelease Dirを記憶媒体200に発行する。その後、システム制御部50は、S407の処理に戻り、S407において次にディレクトリエントリ情報を記録するセクターの登録を行い、S408からの次のN番目の画像ファイルのための処理を開始する。
このように、システム制御部50は、連写撮影で得られた全ての画像ファイルの記録が終わるまでS407〜S414の処理を繰り返し実行する。
S410で連写撮影で得られた全ての画像ファイルの記録が完了したと判定されると、S415の処理が実行される。S415において、システム制御部50は、S413と同様に、CMD25を用いて、メモリ30に保持されているディレクトリエントリの情報を、記録媒体200の登録セクターに記録する。その後、S416において、システム制御部50は、S414と同様に、S407で登録したセクターの登録を解除するためのRelease Dirコマンドを記録媒体200に発行する。
その後、S417において、システム制御部50は、S403で記録媒体200に記録したダミーファイルのディレクトリエントリ情報を、記録媒体200から削除する。そして、S418において、システム制御部50は、S402でダミーファイル用として登録したセクターの登録を解除するためのRelease Dirコマンドを発行する。そして最後に、S419において、システム制御部50は、Suspend AUコマンドを記録媒体200に発行し、次に記録開始すべきRUの位置を記録媒体200に登録し、このコマンドの発行により、ビデオスピードモードを終了する。
以上により、記録媒体の性能を最大限に引き出すような制御方法をとることができる。つまり、ビデオスピードクラスにおいて複数の画像ファイルを連続した領域に記録可能とするためのコマンド発行回数を最小限に抑制し、さらに記録媒体の無駄になる領域を最小限にする、というバランスのとれた記録方法を提供することが可能になる。
なお、図4のフローチャートでは、連写した得た複数の静止画像ファイルを連続的に記録する例について説明したが、複数の動画像ファイルを連続的に記録する場合であっても同じである。
また、上述の実施形態では、画像ファイルの記録開始前に、ダミーファイルの生成処理として、ダミーファイルのディレクトリエントリ情報を記録媒体200に記録するものとした。しかし、ダミーファイルのディレクトリエントリ情報を記録せずに、ダミー用のUpdate Dirコマンドを発行し、使用しないセクターを予め登録するようにしてもよい。或いは、ダミーファイルの生成処理や、ダミー用のセクターのUpdate Dirコマンドによる登録を行わずに、画像ファイル用としてUpdate Dirコマンドにより登録したセクターの登録の解除を行わないようにすることもできる。このような処理により、ビデオスピードクラスが継続されるようにしてもよい。Update Dirコマンドにより登録したセクターについて、少なくとも1つのセクターの登録を解除しないようにすることにより、Suspend AU、Resume AUコマンドを使用せずに、ビデオスピードクラスでの連続した記録領域(RU)への記録処理を継続することができる。
また、上述の実施形態では、Update Dirコマンドにより登録したセクターの登録の解除を、そのセクターへのディレクトリエントリ情報の記録が完了した時点で行った。しかし、登録セクターへの情報の記録の完了時に行わずに、全画像ファイルの記録が完了したタイミングで、複数の登録セクターの登録を解除するようにしてもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

Claims (17)

  1. 撮像手段により撮影した画像を記録媒体に記録するための記録制御手段を有し、
    前記記録制御手段は、前記撮像手段により連続して撮影した複数の画像を複数のファイルとして前記記録媒体に記録する場合に、前記複数の画像の記録を開始する前に、所定のコマンドを使用せずに前記複数のファイルを前記記録媒体の連続した領域に記録可能とするための所定の処理を実行することを特徴とする記録制御装置。
  2. 前記記録制御手段は、所定のスピードクラスを継続した状態で前記複数のファイルを前記記録媒体の連続した領域に記録可能とするための前記所定のコマンドを使用せずに、前記所定のスピードクラスを継続した状態で前記複数のファイルを前記記録媒体の連続した領域に記録可能とするための前記所定の処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の記録制御装置。
  3. 前記記録媒体はSD規格に準拠したメモリカードであり、
    前記所定のスピードクラスは、ビデオスピードクラスであることを特徴とする請求項2に記載の記録制御装置。
  4. 前記所定のスピードクラスは、第1の記録単位を複数含む第2の記録単位でファイルを記録することにより記録速度を保証するスピードクラスであり、
    前記所定のスピードクラスにおいて前記所定のコマンドを用いることにより、前記第2の記録単位の途中の前記第1の記録単位から、次のファイルの記録の開始が可能となることを特徴とする請求項2に記載の記録制御装置。
  5. 前記所定のコマンドは、第1のコマンドおよび第2のコマンドであり、
    前記記録媒体は、ファイルの記録終了時に前記第1のコマンドを受け付け、次のファイルの記録開始時に前記第2のコマンドを受け付けることにより、複数のファイルを前記記録媒体の連続した領域に記録可能となる記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の記録制御装置。
  6. 前記第1のコマンドは、データ記録済みの次の第1の記録単位の位置を示す位置情報を前記記録媒体に記憶させるためのコマンドであり、前記第2のコマンドは、前記記録媒体内に記憶された前記位置情報を通知することにより当該位置情報で示す第1の記録単位の位置にデータを記録可能とするためのコマンドであることを特徴とする請求項4および5に記載の記録制御装置。
  7. 前記記録媒体は、SD規格に準拠したメモリカードであり、
    前記第1の記録単位はRU(Recording Unit)であり、前記第2の記録単位はAU(Allocation Unit)であることを特徴とする請求項4に記載の記録制御装置。
  8. 前記記録媒体は、SD規格に準拠したメモリカードであり、
    前記第1のコマンドはSuspend AUであり、前記第2のコマンドはResume AUであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  9. 前記所定の処理は、前記記録媒体にダミーファイルを生成するための処理であることを特徴とする請求項1に記載の記録制御装置。
  10. 前記記録制御手段は、前記記録媒体の管理領域に前記ダミーファイルのシステム情報を記録し、前記記録媒体のデータ記録領域には前記ダミーファイルのデータを記録しないことを特徴とする請求項9に記載の記録制御装置。
  11. 前記記録制御手段は、前記複数の画像を前記複数のファイルとして記録完了したことに応じて、前記所定の処理において前記記録媒体に記録した前記ダミーファイルのシステム情報を前記記録媒体から消去することを特徴とする請求項10に記載の記録制御装置。
  12. 前記記録制御手段は、
    前記所定のスピードクラスを継続した状態で前記記録媒体に記録されるファイルのシステム情報を前記記録媒体内の管理領域内に記録可能にするために、前記システム情報を記録する前記管理領域内の位置を前記記録媒体に登録するための第3のコマンドを前記記録媒体に発行し、
    前記所定の処理では、前記複数の画像を複数のファイルとして前記記録媒体に記録開始する前に、前記複数のファイルのシステム情報を記録する管理領域内の位置とは異なる、前記複数のファイルのシステム情報は記録しない位置を登録する前記第3のコマンドを前記記録媒体に発行することを特徴とする請求項2に記載の記録制御装置。
  13. 前記記録制御手段は、前記所定の処理を実行した後に、前記所定のスピードクラスでの制御を開始するためのコマンドを前記記録媒体に発行することを特徴とする請求項12に記載の記録制御装置。
  14. 前記記録制御手段は、前記所定のスピードクラスでの制御を開始するためのコマンドを発行した後に、前記複数のファイルのシステム情報を記録する管理領域内の位置を登録する前記第3のコマンドを前記記録媒体に発行することを特徴とする請求項13に記載の記録制御装置。
  15. 前記記録制御手段は、
    前記第3のコマンドにより登録された前記管理領域内の位置の登録を解除するための第4のコマンドを発行することが可能であり
    前記複数のファイルのシステム情報を記録する管理領域内の位置の登録を解除する前記第4のコマンドは、前記複数のファイルの記録が完了する前にも発行するが、前記複数のファイルのシステム情報を記録しない位置の登録を解除する前記第4のコマンドは、前記複数のファイルの記録が完了する前には発行しないことを特徴とする請求項12に記載の記録制御装置。
  16. 撮像手段により撮影した画像を記録媒体に記録するための記録制御装置の制御方法であって、
    前記撮像手段により連続して撮影した複数の画像を複数のファイルとして前記記録媒体に記録する場合に、前記複数の画像の記録を開始する前に、所定のコマンドを使用せずに前記複数のファイルを前記記録媒体の連続した領域に記録可能とするための所定の処理を実行することを特徴とする記録制御装置の制御方法。
  17. コンピュータを、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の記録装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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