JP2020034081A - フローティングシール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて高い圧力が弾性リングにかかった場合でも、シールリングの摺動面圧の増加量を小さくし、シールリングの摺動面の焼き付き等を防止できるフローティングシール装置を提供する。【解決手段】環状の弾性リング6と、弾性リング6が外嵌されるテーパ面51を有する環状のシールリング5と、弾性リング6が密接するシール面20,30及び弾性リング6の軸方向移動を規制する壁21,31を有する内周部2A,3Aを備えるハウジング2,3と、を備えるフローティングシール装置1であって、ハウジング2,3の内周部2A,3Aにおける壁21,31には、外径側寄りに窪部22,32が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、軸封するフローティングシール装置に関する。
従来、走行モータ、ローラー、アイドラ、アクスル等のように、固定側構造に対して相対的に回転可能に回転側構造を連結するにあたって、固定側構造と回転側構造との間を軸封するフローティングシール装置が知られている。このようなフローティングシール装置は、一対のシールリングを相対摺動させて被密封流体をシールするものであり、一般に二次シールとして弾性リングを用いることで、軸の傾動を許容するフローティングの機能が備わっている。
フローティングシール装置の一例を示すと、特許文献1に示されるように、固定側構造または回転側構造の一部として機能する固定側、回転側各ハウジングの内周部と固定側、回転側各シールリングの外周部との間には、それぞれに1つ弾性リングが介在されている。各ハウジングの内周部は、ハウジングの開口側から軸方向に離間するほどに縮径するシール面と、弾性リングが軸方向へ過剰に移動することを規制する壁とを備えている。また、前記したシールリングの外周部には、シールリングの摺動面から軸方向に離間するほどに縮径するテーパ面が形成されている。
弾性リングは、ハウジングのシール面とシールリングのテーパ面間に押し込まれ弾性変形された状態で配置されており、その弾性変形によって発生した力が、シールリングのテーパ面を介してシールリングの摺動面を対向するシールリングの摺動面に押し付ける摺動面圧として作用する。これにより、一対のシールリングの摺動面同士は一次シールとして機能することとなる。また、シール面とテーパ面間に押し込まれた弾性リングが二次シールとして機能することとなる。これらにより、各シールリング及び各弾性リングよりも機内側に土砂や泥といった異物の侵入を確実に防止することができるようになっている。
特許第5938465号公報(第3〜5頁、第1図)
このように、特許文献1に示されるようなフローティングシール装置にあっては、例えば各ハウジングの内周部に侵入した土砂等の圧力が高い場合に、弾性リングがハウジングのシール面及びシールリングのテーパ面に沿ってハウジングの壁側へと移動することで好適な摺動面圧が維持されている。しかしながら、土砂圧等が極めて高圧であったり、侵入した水が凍結したりする等、極めて高い圧力が弾性リングにかかった場合には、弾性リングが壁まで移動し、壁から受ける反力がテーパ面に作用することとなる。テーパ面に作用する力はシールリングを対向するシールリング側へ押し付ける摺動面圧となることから、摺動面に焼き付きが起こるといった虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、極めて高い圧力が弾性リングにかかった場合でも、シールリングの摺動面圧の増加量を小さくし、シールリングの摺動面の焼き付き等を防止できるフローティングシール装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のフローティングシール装置は、
環状の弾性リングと、当該弾性リングが外嵌されるテーパ面を有する環状のシールリングと、前記弾性リングが密接するシール面及び前記弾性リングの軸方向移動を規制する壁を有する内周部を備えるハウジングと、を備えるフローティングシール装置であって、
前記ハウジングの内周部における壁には、外径側寄りに窪部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、土砂圧や凍結による体積膨張によって極めて高い圧力が弾性リングにかかった場合、弾性リングは壁に当接するとともに弾性変形して外径側寄りに設けられた窪部の内へと一部が侵入することになる。この窪部に侵入した弾性リングの一部に対しては内径方向への移動が規制されることになり、弾性リングがテーパ面に及ぼす力は軽減される。このように、シールリングの摺動面圧の増加量は小さいから、シールリングの摺動面の焼き付き、発生する摩擦熱による弾性リングの熱変性等が防止されることになる。
好適には、前記窪部は、周方向に連続する環状溝である。
これによれば、弾性リングの一部が周方向に連続する環状溝に嵌まり、均等にかつ確実にテーパ面に作用する力が低減される。
好適には、前記壁に形成された窪部は、その内径側寄りの壁と曲面によって連続して構成されている。
これによれば、弾性リングが曲面に沿って窪部内へ侵入し易くなるばかりか、弾性リングに掛かる圧力が低圧となった際に窪部から瞬時に離脱できシール機能を維持できる。
好適には、前記窪部は、前記ハウジング側のシール面から延設されるように連続して構成されている。
これによれば、弾性リングが窪部の外周側に延びるシール面に沿って移動することで当該窪部に誘導され易いばかりか、弾性リングに掛かる圧力が低圧となった際に窪部から瞬時に離脱できシール機能を維持できる。
好適には、前記壁に形成された窪部は、前記シール面と曲面によって連続して構成されている。
これによれば、弾性リングが曲面に沿って窪部内へ侵入し易くなるばかりか、弾性リングに掛かる圧力が低圧となった際に窪部から瞬時に離脱できシール機能を維持できる。
好適には、前記窪部の開口幅は、前記壁と前記シールリングとの隙間幅よりも広く形成されている。
これによれば、弾性リングが壁とシールリングとの隙間に誘導されることなく、より確実に窪部内へ誘導されることとなる。
本発明の実施例1におけるフローティングシール装置を示す断面図である。 弾性リングが壁に押圧された状態を示す断面図である。 本発明の実施例2の窪部を示す断面図である。 本発明の実施例3の窪部を示す断面図である。
本発明に係るフローティングシール装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係るフローティングシール装置につき、図1と図2を参照して説明する。
本実施例1に係るフローティングシール装置1は、無限軌道を支持するサイドフレーム(固定側構造)に固定された固定軸9(図1参照)(固定側構造)に対して相対的に回転可能にトラックローラ3(回転側構造,ハウジング)を連結する際に、固定側ハウジング2とトラックローラ3との隙間から固定軸9側に土砂や泥等の異物が侵入することを防止するために用いられるものである。
図1に示されるように、フローティングシール装置1は、固定軸9に外嵌した状態で固定された固定側ハウジング2と、固定軸9を遊嵌した状態で当該固定軸9に連結されたトラックローラ3と、固定側ハウジング2の内周部2Aまたはトラックローラ3の内周部3Aに挿嵌された対向する一対のシールリング5,5と、内周部2Aまたは内周部3Aと各シールリング5,5との間にそれぞれ1つ介在されるOリング6,6とから主に構成されている。
トラックローラ3は、回転側、固定側の各シールリング5,5及び回転側、固定側の各Oリング6,6により固定側ハウジング2と軸方向に離間した状態で当該固定側ハウジング2に連結されており、固定側ハウジング2に対して相対的に回転可能である。また、各シールリング5,5及び各Oリング6,6により、固定側ハウジング2とトラックローラ3との隙間を含む機外側空間S1及び固定軸9側の機内側空間S2は区画されているとともに、それらの境界がシールされている。以降、固定側ハウジング2、トラックローラ3、シールリング5及びOリング6について説明する。
先ず、固定側ハウジング2について説明する。図1を参照して、固定側ハウジング2は、固定軸9に外嵌可能な段付き円筒状に形成されており、その周壁の内径側には、対向するトラックローラ3側の開口から軸方向に凹む内周部2Aが形成されている。
内周部2Aには、対向配置されるトラックローラ3側から軸方向に離間するほどに内径側に縮径するシール面20が形成されている。また、内周部2Aのトラックローラ3側の開口とは反対側には、径方向に延び周方向に連続する環状の壁21が形成されている。壁21の外径側寄りには、軸方向に凹み周方向に連続する環状溝である窪部22が凹設され、壁21の内径側には、窪部22に対して相対的に軸方向トラックローラ3側の開口側へ突出した環状の突部23(内径側寄りの壁)が設けられている。尚、突部23は、窪部22の凹設により残された壁21の残存部とも言える。
窪部22は、シール面20の端部と連続し内径側へ四半円弧状に湾曲する外径側曲面22a、外径側曲面22aの端部と連続し径方向に直線状に延びる鉛直平坦面、鉛直平坦面の端部と連続し軸方向に直線状に延びる水平平坦面22b、水平平坦面22bの端部と連続し内径側へ四半円弧状に湾曲するとともに、突部23の壁面23aに連続する内径側曲面22cを有している。突部23の壁面23aは、周方向に連続する環状の平坦面であり、固定側ハウジング2の開口と略平行に形成されている。
次に、トラックローラ3について説明する。図1を参照して、トラックローラ3は、固定軸9を遊嵌可能な段付き円筒状に形成されており、その周壁の内径側には、対向する固定側ハウジング2側の開口から軸方向に凹む内周部3Aが形成されている。
内周部3Aには、対向配置される固定側ハウジング2側から軸方向に離間するほどに内径側に縮径するシール面30が形成されている。また、内周部3Aの固定側ハウジング2側の開口とは反対側には、径方向に延び周方向に連続する環状の壁31が形成されている。壁31の外径側寄りには、軸方向に凹み周方向に連続する環状溝である窪部32が凹設され、壁31の内径側には、窪部32に対して相対的に軸方向トラックローラ3側の開口側へ突出し周方向に連続する環状の突部33(内径側寄りの壁)が設けられている。尚、突部33は、窪部32の凹設により残された壁31の残存部とも言える。
窪部32は、シール面30の端部と連続し内径側へ四半円弧状に湾曲する外径側曲面32a、外径側曲面32aの端部と連続し径方向に直線状に延びる鉛直平坦面、鉛直平坦面の端部と連続し軸方向に直線状に延びる水平平坦面32b、水平平坦面32bの端部と連続し内径側へ四半円弧状に湾曲するとともに、突部33の壁面33aに連続する内径側曲面32cを有している。突部33の壁面33aは、周方向に連続する環状の平坦面であり、トラックローラ3の開口と略平行に形成されている。
尚、本実施例において、固定側ハウジング2及びトラックローラ3は、それぞれのシール面20,30、壁21,31、及び窪部22,32の構成(各開口から各壁21,31までの周壁の内径側の構成)が線対称関係にある。このことから、以降重複する説明において、特に断らない限り、トラックローラ3を例に説明する。
次に、シールリング5について説明する。シールリング5は、鋳鉄製であり、固定軸9を遊嵌可能な段付き円筒状に形成され、他方のシールリング5と対向する端部に、環状の摺動面50を備えている。尚、シールリング5を製造するにあたり、Cr−Mo鋳鉄、Ni−Cr鋳鉄が好ましい材料であり、この他、銅合金、炭素鋼、SiC、超硬合金、セラミックス等で製造してもよい。
また、シールリング5は、外径側軸方向中央部に、内径側へ凹む環状の傾斜溝を備えており、傾斜溝の底面は、摺動面50から離間するほどに縮径するテーパ面51となっている。
次に、Oリング6について説明する。Oリング6は、ゴム材製であり、シールリング5の傾斜溝に外嵌可能な環状に形成されている。尚、Oリング6は、例えば、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、パーフロロエラストマー、ニトリルゴム(NBR)の硬度DuroA60から70、ウレタンゴム(U)、フッ素ゴム(FKM)、ブチルゴム(IIR)、弾性力を有する樹脂等が好ましい材料である。
次に、図1,図2を用いて、フローティングシール装置1によるシールについて説明する。尚、図2では、説明の都合上、固定側ハウジング2側の図示を省略している。装着前のOリング6は断面円形であり、その外径がトラックローラ3のシール面30の内径よりも大きくその内径がシールリング5の外径よりも小さく形成され、その断面径はトラックローラ3のシール面30とシールリング5のテーパ面51との法線方向の寸法よりも大きく形成されている。
そのため、Oリング6を外嵌したシールリング5を内周部3Aに挿嵌する際に、トラックローラ3のシール面30とシールリング5のテーパ面51との間に押し込まれるOリング6は、シール面30とテーパ面51間に弾性変形しながら密着し、その弾性変形によって発生する内部応力によって、シールリング5のテーパ面51にシールリング5を対向するシールリング5側へ移動させる力を作用させている。
これにより、Oリング6が外嵌されたシールリング5が挿嵌された固定側ハウジング2とOリング6が外嵌されたシールリング5が挿嵌されたトラックローラ3とを連結することによって、各シールリング5,5の摺動面50,50間には軸方向に所定の摺動面圧が付与され、摺動面50,50同士は一次シールとして機能することとなる。また、シール面30とテーパ面51間に密着したOリング6は二次シールとして機能することになる。このようにして、機外側空間S1から機内側空間S2に土砂や泥といった異物の侵入を確実に防止することができるようになっている。
例えば機外側空間S1に侵入する土砂等の圧力が高い場合、該圧力に応じてシールリング5を対向するシールリング5側へ移動させるように作用する力が増加する一方で、シール面30の内径及びテーパ面51の外径の離間距離は徐々に長くなっているため、Oリング6がトラックローラ3のシール面30及びシールリング5のテーパ面51に沿ってトラックローラ3の壁21側へと移動することで、Oリング6から作用する摺動面圧は減じられるようになっており、好適な摺動面圧が維持されている。
また、図2に示されるように、土砂圧や凍結による体積膨張によって極めて高い圧力がOリング6にかかった場合、Oリング6は更に軸方向壁31側に移動して、Oリング6の断面における径方向中央部がトラックローラ3の突部33の壁面33aに当接し、その後Oリング6は断面における径方向中央部が突部33に食い込むように弾性変形して壁31の外周側寄りに設けられた窪部32の内へと一部が侵入することになる。これにより、土砂等の圧力に応じてシールリング5に対向するシールリング5側へ移動させる力が作用する一方で、窪部32に侵入したOリング6の一部に対して内径方向への移動が突部33の水平平坦面32bや内径側曲面32c当接することで規制され、換言すればOリング6の一部から径方向に及ぼす力を突部33が受けることになるため、これに伴ってOリング6がシールリング5のテーパ面51に及ぼす力は軽減され、シールリング5の摺動面50の焼き付き、発生する摩擦熱によるOリング6の熱変性等が防止されることになる。
また、トラックローラ3の窪部32は、周方向に連続する環状溝であるため、極めて高い圧力がOリング6に作用した際に、Oリング6の一部が周方向に連続する環状溝(窪部32)に嵌まり、均等かつ確実にシールリング5のテーパ面51に作用する力が低減される。
また、トラックローラ3の窪部32は、突部33の壁面33aと内径側曲面32cによって連続して構成されていることから、Oリング6が内径側曲面32cに沿って窪部32内へ侵入し易くなるばかりか、Oリング6に掛かる圧力が低圧となった際に窪部32から瞬時に離脱できシール機能を維持できる。
また、トラックローラ3の窪部32は、トラックローラ3側のシール面30から延設されるとともに、シール面30と外径側曲面32aによって連続して構成されている。これにより、Oリング6が窪部32の外径側曲面32aに延びるシール面30に沿って移動することで当該窪部32に誘導され易いとともに、Oリング6が外径側曲面32aに沿って窪部32内へ侵入し易くなるばかりか、Oリング6に掛かる圧力が低圧となった際に窪部32から瞬時に離脱できシール機能を維持できる。
また、図2に示されるように、トラックローラ3の窪部32の開口幅W1は、トラックローラ3の壁31とシールリング5との隙間幅W2よりも広いことから、Oリング6が壁21とシールリング5との隙間に誘導されることなく、窪部32内へより確実に誘導されることとなる。
また、隙間幅W2について詳しくは、シールリング5の傾斜溝の一部を構成する壁31側のフランジ52(図2参照)によって、トラックローラ3の壁31との隙間幅W2が、好適に狭められている。
次に、実施例2に係るフローティングシール装置につき、図3を参照して説明する。尚、前記実施例1に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
図3を参照して、トラックローラ103の内周部103Aにおける壁131は、窪部132と突部133とを備え、窪部132は、シール面130の端部と連続し軸方向へ直線状に延びる平坦面132a、平坦面132aの端部と連続し内径側へ四半円弧状に湾曲する曲面132b、曲面132bの端部と連続し内径側へ向かうほどにトラックローラ103の開口側へと傾斜するとともに、突部133の壁面133aに連続するテーパ面132cを有している。
トラックローラ103の窪部132は、テーパ面132cと突部133の壁面133aとの間の角度が180度に近い鈍角(例えば、150度)であることから、テーパ面132cと突部133の壁面133aとの間の角131aに沿って弾性変形し易いため、Oリング6に掛かる負荷も軽減される。すなわち、窪部の端面との壁の壁面との間の角は、曲面に限らず、鈍角であってもよい。
また、トラックローラ103の窪部132は、シール面130と平坦面132aとの間の角度が180度に近い鈍角(例えば、150度)であることから、シール面130と平坦面132aとの間の角130aに沿って弾性変形し易いため、Oリング6に掛かる負荷も軽減される。すなわち、シール面と窪部の端面との間の角は、曲面に限らず、鈍角であってもよい。
また、トラックローラ103の窪部132の開口幅W11は、トラックローラ3の壁131とシールリング5との隙間幅W2よりも広いため、Oリング6が窪部132内へより誘導され易いとともに、上述したように角131aに沿って弾性変形し易いため、Oリング6の一部から内径方向に作用する力を受け易く、トラックローラ3の壁31に押圧する過剰な力がOリング6に作用した際に、Oリング6からシールリング5のテーパ面51に作用する内径方向の力を軽減する効率がよい。加えて、窪部132の開口幅W11は、前記実施例1の窪部32の開口幅W1と比較して広くなっていることから、より弾性変形し易い。
次に、実施例3に係るフローティングシール装置につき、図4を参照して説明する。尚、前記実施例1,2に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
図4を参照して、トラックローラ203の内周部203Aにおける壁231は、窪部232と突部233とを備え、窪部232は、シール面130の端部と連続し内径側へ半円弧状に延びる外径側曲面232a、外径側曲面232aの端部と連続し内径側へ四半円弧状に湾曲するとともに、突部233の壁面233aに連続する内径側曲面232cを有している。
トラックローラ203の窪部232は、半円弧状に凹み、かつシール面230及び突部233の壁面233aに連続しているとともに、その開口幅W21は、トラックローラ3の壁231とシールリング5との隙間幅W2よりも広いことから、窪部232の外径側及び内径側から弾性変形するOリング6が侵入し易くなっているため、Oリング6からシールリング5のテーパ面51に作用する内径方向の力を軽減する効率がよい。加えて、窪部232は、半円弧状に凹んでいることから、Oリング6の弾性変形が円滑である。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例において、フローティングシール装置1は、無限軌道を構成するサイドフレーム及びトラックローラに使用される態様として説明したが、これに限らず、走行モータ、アイドラ、アクスル等に使用されてもよく、限定されるものではない。
固定側のハウジングは、固定側構造に取付けられる固定側ハウジング2である態様として説明したが、これに限らず、固定側構造の一部、または固定側構造そのものであってもよく、限定されるものではない。同様に、回転側のハウジングは、回転側構造そのものであるトラックローラとして説明したが、これに限らず、回転側構造に取付けられるもの、または回転側構造の一部を構成するものであってもよく、限定されるものではない。
また、固定側ハウジング2及びトラックローラ3は、それぞれのシール面20,30、壁21,31、及び窪部22,32の構成が線対称関係にある態様として説明したが、これに限らず、非対称であってもよい。同様に、固定側ハウジング2及びトラックローラ3には、同じシールリング5及びOリング6が挿嵌される態様として説明したが、これに限らず、互いに異なるシールリング及びOリングが挿嵌される態様であってもよい。
トラックローラ3の窪部32は、周方向に亘って形成されている態様として説明したが、これに限らず、複数等配または複数非等配に形成されていてもよく、限定されるものではない。同様に、突部33及び壁面33aについても、複数等配または複数非等配に形成されていてもよく、限定されるものではない。
弾性リングは、断面円形のOリング6である態様として説明したが、これに限らず、その断面が円形に限らない。
1 フローティングシール装置
2 固定側ハウジング
2A 内周部
3,103,203 トラックローラ(ハウジング)
3A,103A,203A 内周部
5 シールリング
6 Oリング(弾性リング)
20 シール面
21 壁
22 窪部
22a 外径側曲面
22c 内径側曲面
23 突部(内径側寄りの壁)
30,130,230 シール面
31,131,231 壁
32,132,232 窪部
32a 外径側曲面
32c 内径側曲面
33,133,233 突部(内径側寄りの壁)
50 摺動面
51 テーパ面
232a 外径側曲面
232b 内径側曲面
S1 機外側空間
S2 機内側空間
W1,W11,W21 開口幅
W2 隙間幅

Claims (6)

  1. 環状の弾性リングと、当該弾性リングが外嵌されるテーパ面を有する環状のシールリングと、前記弾性リングが密接するシール面及び前記弾性リングの軸方向移動を規制する壁を有する内周部を備えるハウジングと、を備えるフローティングシール装置であって、
    前記ハウジングの内周部における壁には、外径側寄りに窪部が形成されていることを特徴とするフローティングシール装置。
  2. 前記窪部は、周方向に連続する環状溝である請求項1に記載のフローティングシール装置。
  3. 前記壁に形成された窪部は、その内径側寄りの壁と曲面によって連続して構成されている請求項1または2に記載のフローティングシール装置。
  4. 前記窪部は、前記ハウジング側のシール面から延設されるように連続して構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のフローティングシール装置。
  5. 前記壁に形成された窪部は、前記シール面と曲面によって連続して構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載のフローティングシール装置。
  6. 前記窪部の開口幅は、前記壁と前記シールリングとの隙間幅よりも広く形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のフローティングシール装置。
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