JP2020032316A - 排水処理装置及び排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、排水処理に使用される膜自体を簡単にメンテナンスすることができる排水処理装置及び排水処理方法を提供する。【解決手段】夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ排水以外の駆動溶液の間に配設される第1のFO膜1と、第1のFO膜1に駆動溶液を供給する第1の供給管4と、供給された駆動溶液及び排水から駆動溶液に移動した水分を集水する第1の集水管5と、を有する第1の膜エレメントE1と、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され第2のFO膜1と、第2のFO膜1に駆動溶液を供給する第2の供給管4と、供給された駆動溶液及び排水から駆動溶液に移動した水分を集水する第2の集水管5と、を有する第2の膜エレメントE2と、を備え、第1のFO膜1及び第2のFO膜1は分離可能な複数の領域から構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理装置及び排水処理方法に関する。
従来より、精密ろ過膜(MF(Microfiltration)膜)や限外ろ過膜(UF(Ultrafiltration)膜)を用いて排水を処理する膜分離活性汚泥法が排水処理方法として知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。膜分離活性汚泥法では、通常、排水に含まれる比較的大きな夾雑物を分離除去する分離除去工程、分離除去工程において除去されなかった夾雑物のうち比較的重い夾雑物を沈殿させる沈澱工程、分離除去工程及び沈澱工程で除去されなかった夾雑物を微生物によって除去する生物処理工程、並びに、生物処理工程後に夾雑物の大半が除去された排水をMF膜やUF膜で濾過する膜濾過工程が実行され、各工程が実行された後の排水処理水は河川等に放流される。
ところで、膜濾過工程では、排水を濾過するためのMF膜やUF膜の表面に夾雑物が付着するファウリングが発生する虞がある。これに対応して、MF膜やUF膜の近傍に散気管が配置され、散気管から大量の気泡がMF膜やUF膜に曝気されることにより、MF膜やUF膜へのファウリングが防止されている。
特開昭62−180704号公報 特開平7−185269号公報 特開平10−015573号公報
しかしながら、膜濾過工程において、大量の気泡をMF膜やUF膜に曝気する際の消費電力量は大きく、消費電力量の削減が要請されている。消費電力量は膜濾過工程が実行されなければ削減されるところ、簡単且つ迅速な排水処理が損なわれるため、膜濾過工程が実行されないことは妥当でない。また、近年、MF膜やUF膜以外の膜を用い、生物処理工程を実行しないことによって排水処理の更なる迅速化を図ることが要請されている。そうすると、微生物が除去していた夾雑物も膜濾過工程において除去しなければならず、排水処理で使用される膜へのファウリングは一層深刻化する。その結果、排水処理に使用される膜のファウリングが阻止できない場合がある。この場合、排水処理に使用される膜自体をメンテナンスする必要があるが、簡単にメンテナンスすることができないという問題があった。
本発明の目的は、排水処理に使用される膜自体を簡単にメンテナンスすることができる排水処理装置及び排水処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の排水処理装置は、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、前記第1の除去手段に前記駆動溶液を供給する第1の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第1の集水手段と、を有する第1の膜エレメントと、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、前記第2の除去手段に前記駆動溶液を供給する第2の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第2の集水手段と、を有する第2の膜エレメントと、を備え、前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段は分離可能な複数の領域から構成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の排水処理方法は、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、前記第1の除去手段に前記駆動溶液を供給する第1の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第1の集水手段と、を有する第1の膜エレメントと、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、前記第2の除去手段に前記駆動溶液を供給する第2の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第2の集水手段と、を有する第2の膜エレメントと、を備え、前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段は分離可能な複数の領域から構成されている排水処理装置によって実行される排水処理方法において、前記駆動溶液を第1の供給手段及び第2の供給手段から前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段に供給する供給ステップと、前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段が前記排水から前記夾雑物を取り除くとともに、前記排水に含まれる水分が前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段を透過して前記駆動溶液に移動する濾過ステップと、前記駆動溶液及び前記駆動溶液に移動した水分を前記第1の集水手段及び前記第2の集水手段から集水する集水ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、排水処理に使用される膜自体を簡単にメンテナンスすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置が備える膜エレメントを概略的に示す図である。 図1の膜エレメントが分割可能な状態を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置が備える膜モジュールの構造を概略的に示す断面図である。 図3の膜モジュールの変形例を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す側面図である。 図5の排水処理装置を左方向から見た正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る排水処理装置が備える膜エレメントを概略的に示す図である。 図7のFO膜を備える排水処理装置を概略的に示す側面図である。 図8の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。 図9の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す縦方向断面図である。 図11の排水処理装置の上面図である。 図11の排水処理装置のA−A線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置が備える膜エレメントを概略的に示す図である。
図1の膜エレメントは、正浸透膜1(以下、「FO(Forward Osmosis)膜1」という。)を備える。FO膜1には溶質濃度の異なる2種類の溶液が接触し、低濃度側の溶媒が高濃度側の溶液に移動する正浸透作用に基づいてFO膜1は排水中の夾雑物及び溶解性物質を除去する。このとき、半透膜としてFO膜1ではなく、MF膜、UF膜又はRO(Reverse Osmosis)膜を用いると、排水から夾雑物及び溶解性物質を除去するためにMF膜、UF膜又はRO膜に対して強い圧力を加える必要があるが、FO膜1を用いると、そのような圧力を加える必要はない。したがって、FO膜1はMF膜、UF膜及びRO膜に比べてエネルギー効率に関し優位な膜である。
本実施の形態では、FO膜1は排水(供給溶液)に浸漬されるとともに、FO膜1の内部に形成された流路に海水等の駆動溶液(DS(Draw Solution))を流通させる。駆動溶液は排水よりも溶質濃度が高いため、FO膜1が排水から受ける圧力は駆動溶液から受ける圧力よりも高く、正浸透作用によって排水に含まれる水分のみがFO膜1を浸透してFO膜1内部の駆動溶液に移動し、夾雑物及び溶解性物質はFO膜1の排水側の表面に残存する。その後、FO膜1を浸透した水分は、駆動溶液とともにFO膜1の内部に形成された流路から流出して排水処理装置から排出される。
図1の膜エレメントは、円板状のFO膜1(除去手段)、固定ボス3、供給管4(供給手段)及び集水管5(集水手段)から構成されており、固定ボス3、供給管4及び集水管5は一体となって、FO膜1を取り付けるための保持器を構成している。
図1において、供給管4は固定ボス3が有する駆動溶液通過部32からFO膜1の外周部方向に延在し、供給管4の両側にはFO膜1に駆動溶液を供給する多数の穴(供給孔)が設けられている。また、集水管5は固定ボス3が有する混合液通過部33からFO膜1の外周部方向に延在し、集水管5の両側にはFO膜1を浸透した水分及び駆動溶液の混合液(以下、単に「混合液」という。)を集水する多数の穴(集水孔)が設けられている。
図1において、駆動溶液は、固定ボス3の駆動溶液通過部32から供給管4に流入し、次いで、供給管4の両側に設けられた多数の穴からFO膜1の内部に形成させた流路に流入する。このとき、FO膜1は排水に浸漬しているため、FO膜1が排水から受ける圧力は等駆動溶液から受ける圧力よりも高く、排水中の水分がFO膜1内に浸透する。浸透した水分は駆動溶液に混合され、FO膜1内部の流路を集水管5に向かって流通する。続いて、混合液は、集水管5の両側の多数の穴から集水管5に流入し、その後、集水管5から固定ボス3の混合液通過部33に集水される。このように、FO膜1が複数の供給孔を有する供給管4及び複数の集水孔を有する集水管5を備えることにより、FO膜1に効率的に駆動溶液を供給し効果的な膜分離を行うことができる。
なお、本発明で使用するFO膜1は内部に駆動溶液が流通する流路を有するが、例えば、駆動溶液が流通する流路材層の両面にFO膜1を積層した構造のものを使用することができる。
図2は、図1の膜エレメントが分割可能な状態を概略的に示す図である。
膜エレメントは、固定ボス3、供給管4及び集水管5から構成される保持器がFO膜を保持する複雑な構造を有するが、図2のように、FO膜1は、供給管4及び集水管5に囲まれた領域を構成する複数のFO膜部材に分割可能であって保持器に着脱可能な構造とすることができる。このような構造により、FO膜エレメントのメンテナンス性を向上させることができる。分割されたFO膜部材の形状としては扇状、二等辺三角形状等が挙げられ、同一形状の複数のFO膜部材を用いることにより円板状や正多角形状のFO膜を形成することができる。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置が備える膜モジュールの構造を概略的に示す断面図である。
図3の膜モジュールは、第1の膜エレメントE1と、第2の膜エレメントE2と、回転軸2と、固定ボス3とを備えている。第1の膜エレメントE1と第2の膜エレメントE2は固定ボス3により回転軸2に固定されている。回転軸2は、両端に設けた軸受け6により、排水で満たされた排水処理槽に当該モジュールが水没する状態で取り付けられる。回転軸2内部の右端部には駆動溶液を供給管4に供給するための供給部30が設けられ、供給部30はスイベルジョイント9に接続されている。また、回転軸2内部の左端部には、集水管5から集水された混合液を集水する集水部31が設けられ、集水部31はスイベルジョイント9に接続されている。固定ボス3の内部は、供給部30から供給された駆動溶液が通過する駆動溶液通過部32と、FO膜を浸透した水分及び駆動溶液の混合液が通過する混合液通過部33とに区分されている。
図3において、駆動溶液は回転軸2の右側にあるスイベルジョイント9を経由し、次いで、供給部30及び駆動溶液通過部32を順次通過して供給管4に供給される。また、集水管5に集水された混合液は、混合液通過部33及び集水部31を順次通過してスイベルジョイント9を経由し、膜モジュールの外部に排出される。このような構成の膜モジュールは、駆動装置7に接続され、駆動装置7を駆動させることによって回転軸2を中心に回転する。なお、隣接する膜エレメントの設置間隔は、FO膜1による膜分離効率とFO膜表面のファウリング物質の除去効率を考慮して適宜設定することができる。
図4は、図3の膜モジュールの変形例を概略的に示す図である。
図4の膜モジュールは、その構成、作用が図3の膜モジュールと基本的に同じであり、FO膜1を回転軸2に固定する固定ボス3が、隣接する固定ボス3と互いに当接した状態で固定されている点で図3の膜モジュールと異なる。図4の構成とすることにより、複数の膜エレメントを強固に固定した膜モジュールを作製することができ、排水処理装置自体の耐久性を高めることができる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す側面図である。
図5の排水処理装置は第1の膜モジュール10a,第2の膜モジュール10b,第3の膜モジュール10cを備え、各膜モジュール10は、複数の円板状膜エレメントと、これを一定間隔で固定する回転軸2とから構成されている。1つの膜モジュールを構成する複数のFO膜1は、隣接する膜モジュールを構成するFO膜1と交互に重なり合うように設置されている。
具体的に、第1の膜モジュール10aは、FO膜1a(第1の除去手段)と、FO膜1aを固定する第1の回転軸2aと、FO膜1aから離間して第1の回転軸2aに固定されたFO膜1aa(第2の除去手段)及びその他のFO膜とを備え、第1の回転軸2aを中心に回転する。また、第2の膜モジュール10bは、FO膜1b(第3の除去手段)と、FO膜1bを固定する第2の回転軸2bと、FO膜1bから離間して第2の回転軸2bに固定されたその他のFO膜とを備え、第2の回転軸2bを中心に回転する。第2の膜モジュール10bを構成するFO膜1bは、第1の膜モジュール10aを構成するFO膜1a及びFO膜1aaの間に介在するように設置される。
図5の排水処理装置を排水に浸漬させて膜モジュール10a〜10cをゆっくりと回転させることにより、FO膜表面の近傍にせん断流が発生し、FO膜の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができる。
図6は、図5の排水処理装置を左方向から見た正面図である。
膜モジュールの回転方向は特に限定されることはなく、隣接する膜モジュールの回転方向は同方向であっても逆方向であってもよいが、第1の膜モジュール10a及び第3の膜モジュール10cが回転する方向は、隣接する第2の膜モジュール10bが回転する方向と同一方向とするのがよい。このような構成にすることにより、FO膜表面の近傍にせん断流をより効率的に発生させ、FO膜の表面に蓄積したファウリング物質をより効果的に除去することができる。
膜エレメントが備える供給管4及び集水管5の表面には、ブラシ、スポンジ及びゴム板等のワイパー機構(清掃手段)を設けることができる(図1及び図3)。このワイパー機構を設けることにより、膜エレメントが回転した際に、ワイパー機構を備えた膜エレメントに対向するFO膜の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができる。例えば、図5の排水処理装置において、FO膜1a又はFO膜1aaに設けた供給管4及び/又は集水管5の表面にワイパー機構を設けて膜エレメントを回転させることにより、隣接するFO膜1bの表面に蓄積したファウリング物質を効率的に除去することができる。また、FO膜1bに設けた供給管4及び/又は集水管5の表面にワイパー機構を設けて膜エレメントを回転させることにより、隣接するFO膜1a又はFO膜1aaの表面に蓄積したファウリング物質を効率的に除去することができる。また、前記ワイパー機構(清掃手段)を清掃する他の清掃手段を対向する膜エレメントに設けることもできる。さらに、FO膜1の近傍に邪魔板を設けてもよい。これにより、FO膜周辺にせん断流をさらに効率的に発生させることができる。
FO膜1は内部に流路が形成されているため、駆動溶液の圧力及び浸透圧により膨張又は収縮する場合がある。これを防止するため、FO膜1の内部又は外部に支持材(補強手段)を設けることができる。FO膜1の内部に支持材を設ける場合には、例えば、ポリエステル等の樹脂製の多孔体や不織布等を支持材として用い、支持材の表面上にFO膜1を積層した積層構造とすることができる。また、FO膜1の外部に支持材を設ける場合には、ナイロンやポリエチレン等の樹脂製の網をFO膜1の表面上に設置することができる。このような支持体(補強手段)を設けることにより、FO膜1の膨張又は収縮を防止しFO膜1に十分な強度を付与し、もって、安定した排水処理を実行することができる。
FO膜の外部に網等の補強手段を設ける場合には、補強手段の表面にさらに細毛等の清掃手段を設けることができる。このような構成により、膜エレメントが回転する際に補強手段に設けた細毛等の清掃手段が清掃機能を示すため、対向するFO膜1の表面に蓄積したファウリング物質をさらに効率的に除去することができる。
次いで、本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置によって実行される排水処理方法について説明する。
上述したように、本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置は、複数の膜エレメントを備える。各膜エレメントはFO膜1、固定ボス3、供給管4及び集水管5から構成され(図1)、複数の膜エレメントは固定ボス3により一定間隔で回転軸2に固定されている(図5)。回転軸2内部の右端部には駆動溶液を供給管4に供給するための供給部30が設けられ、左端部には、集水管5から集水された混合液を集水する集水部31が設けられている(図3)。固定ボス3の内部は、供給部30から供給された駆動溶液が通過する駆動溶液通過部32と、FO膜を浸透した水分及び駆動溶液の混合液が通過する混合液通過部33とに区分されている(図3)。
駆動溶液は供給部30を経由して駆動溶液通過部32に流入し、次いで、供給管4に供給される(図3)。その後、駆動溶液は供給管4の両側に設けられた多数の穴からFO膜1の内部に形成された流路に供給される(供給ステップ)(図1)。このとき、FO膜1は排水に浸漬しているため、FO膜1が排水から受ける圧力は駆動溶液から受ける圧力よりも高い。そのため、排水に含まれる水分がFO膜1を透過して駆動溶液に移動するとともに、排水中の夾雑物及び溶解性物質がFO膜1に取り除かれる(濾過ステップ)。次いで、FO膜1を透過した水分は駆動溶液と混合され、FO膜1内部の流路を集水管5に向かって流通する。FO膜1を浸透した水分と駆動溶液の混合液は集水管5の両側の多数の穴から集水管5に流入し(図1)、集水管5、混合液通過部33、及び集水部31を順次通過して排水処理装置から排出される(集水ステップ)(図3)。
すなわち、本実施の形態によれば、FO膜1に隣接する供給管4(供給手段)に駆動溶液(DS)を供給すれば、強い圧力をかけることなく上記供給ステップ、濾過ステップ及び集水ステップが進行し、排水から夾雑物及び溶解性物質を取り除くとともに、排水中の水分を駆動溶液側に容易に移動させることができるため、エネルギー効率の高い膜分離を行うことができる。また、FO膜1は供給管4及び集水管5に囲まれた領域を構成する複数のFO膜部材に分割可能であるため、排水処理に使用されるFO膜1自体を簡単にメンテナンスすることができる。なお、膜エレメントを分割して定期的にメンテナンスすることにより、本実施の形態に係る下水処理方法は長期的且つ継続的に実行される。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、第1の実施の形態で上述したFO膜1と基本的に同じ機能を有するFO膜11a,11bを用いた排水処理装置について説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る排水処理装置が備える膜エレメントを概略的に示す図である。
図7の膜エレメントは、FO膜11aを有する膜エレメントE1(第1の膜エレメント)及びFO膜11bを有する膜エレメントE2(第2の膜エレメント)であり、FO膜11a,11bはいずれも3つに分割可能な構成である。FO膜11a,11bの横方向の一端には、駆動溶液が流入する供給管14(供給手段)が設けられ、供給管14にはFO膜11a,11bと接する部分に多数の穴(供給孔)が設けられている。また、FO膜11a,11bの横方向の他端には、FO膜11a,11bを浸透した水分と駆動溶液が混合した混合液を集水する集水管15(集水手段)が設けられ、集水管15にはFO膜11a,11bと接する部分に多数の穴(集水孔)が設けられている。
図7において、駆動溶液は供給管14に供給され、次いで、供給管14の多数の供給孔からFO膜11a,11bの内部に形成させた流路に流入する。このとき、FO膜11a,11bは排水に浸漬しているため、FO膜が排水から受ける圧力は駆動溶液から受ける圧力よりも高く、排水中の水分のみがFO膜11a,11b内に浸透し、夾雑物及び溶解性物質はFO膜11a,11bの排水側の表面に残存する。FO膜11a,11bを浸透した水分と駆動溶液は混合され、FO膜11a,11bの内部の流路を集水管15に向かって流通する。その後、集水管15の多数の集水孔から集水された混合液は集水管15内を移動し、排水処理槽から排出される。このように、FO膜11a,11bが複数の供給孔を有する供給管14及び複数の集水孔を有する集水管15を備えることにより、FO膜11a,11bに効率的に駆動溶液を供給し効果的な膜分離を行うことができる。
図8は、図7のFO膜11a,11bを備える排水処理装置を概略的に示す側面図である。
図8の排水処理装置は、複数の膜エレメントの上端部及び下端部がクランク12(変位手段)に固定され、膜エレメントE1及び膜エレメントE2が一定間隔で交互に配置されている。クランク12は基軸部分及び凹凸部分を有し、基軸部分に膜エレメントE2が固定され、凹凸部分に膜エレメントE1が固定されている。クランク12は駆動装置7に接続されており、駆動装置7を駆動させてクランク軸を回転させることにより、膜エレメントE2は固定されたまま、膜エレメントE1が一定周期で上下動する。これにより、FO膜11a(第1の除去手段)がFO膜11b(第2の除去手段)に対して変位する。なお、クランク機構12の代わりにカム機構を用いてFO膜11aを移動させてもよい。さらに、図8では、膜エレメントE1のみを上下動させているが、クランクの形状を変えることにより、膜エレメントE2を同時に上下動させてもよい。
FO膜11aをFO膜11bに対して相対的に変位させることにより、FO膜11a,11bの表面の近傍にせん断流を発生させることができ、FO膜の表面に蓄積されたファウリング物質を効果的に除去することができる。
次いで、本実施の形態に係る排水処理装置によって実行される排水処理方法について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る排水処理装置(図8)には、複数の膜エレメントE1,E2が一定間隔で交互に配置されている。各膜エレメントE1,E2は、分割可能な3つのFO膜から構成され、各FO膜11a,11bの両端部には供給管14及び集水管15が設けられている(図7)。各膜エレメントE1,E2の上端部及び下端部はクランク12(変位手段)に固定され、クランク12は駆動装置7に接続されている。
駆動装置7が駆動してクランク12が回転すると、膜エレメントE2は固定されたまま、膜エレメントE1が上下動する。一方、駆動溶液が各膜エレメントE1,E2に設けられた供給管14に供給され、次いで、駆動溶液は供給管14の多数の穴(供給孔)からFO膜11a,11bの内部に形成させた流路に供給される(供給ステップ)。このとき、FO膜11a,11bは排水に浸漬しているため、FO膜が排水から受ける圧力はDSから受ける圧力よりも高く、排水に含まれる水分がFO膜11a,11bを透過して駆動溶液に移動するとともに、排水から夾雑物及び溶解性物質が取り除かれる(濾過ステップ)。続いて、FO膜11a,11bを透過した水分は駆動溶液と混合され、FO膜1内部の流路を集水管15(集水手段)に向かって流通する。その後、集水管15の多数の穴(集水孔)から集水された混合液は各膜エレメントE1,E2に設けられた集水管15内を移動し、排水処理装置から排出される(集水ステップ)。
すなわち、本実施の形態によれば、各膜エレメントE1,E2のFO膜FO膜11a,11bに設けられた供給管14に駆動溶液を供給すれば、強い圧力をかけることなく上記供給ステップ、濾過ステップ及び集水ステップが進行し、排水から夾雑物及び溶解性物質を取り除くとともに、排水中の水分を駆動溶液側に容易に移動させることができるため、エネルギー効率の高い膜分離を行うことができる。また、膜エレメントE1,E2はそれぞれ複数のFO膜11a,11bに分割可能であるため、排水処理に使用されるFO膜1自体を簡単にメンテナンスすることができる。なお、膜エレメントE1,E2を分割して定期的にメンテナンスすることにより、本実施の形態に係る排水処理方法は長期的且つ継続的に実行される。
図9は、図8の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。
図9の排水処理装置は、その構成、作用が図8の排水処理装置と基本的に同じであり、膜エレメントE1の下端部を排水処理槽の底面に固定されたゴムやバネ等の伸縮材13(振動手段)に固定している点で図8の排水処理装置と異なる。
図9において、膜エレメントE1の下端部を伸縮材13(振動手段)に固定することにより、クランプ軸を回転させて膜エレメントE1を上下動させた際に、膜エレメントE1の下端部が排水処理槽の底部に適度に固定されるため、FO膜11aのFO膜11bに対する変位の自由度を高めることができる。伸縮材13の材質は排水に対して耐食性のある樹脂や金属等が用いられ、伸縮材13の強度と長さはFO膜11aがFO膜11bに対して変位する範囲を考慮して適宜設定される。
図10は、図9の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。
図10の排水処理装置は、その構成、作用が図9の排水処理装置と基本的に同じであり、膜エレメントE1の上端部が直線状の固定部材に固定され、該固定部材がバイブレーター8に接続されている点で図9の排水処理装置と異なる。
具体的に、図10の排水処理装置は、膜エレメントE2を固定しつつ、膜エレメントE1の上端部を直線状の固定部材に固定し、下端部を排水処理槽の底面に固定されたゴムやバネ等の伸縮材(振動手段)に固定するよう構成される。バイブレーター8用いて該固定部材を所定の周波数で振動させることにより、FO膜11aをFO膜11bに対して一定周期で振動させ変位させることができる。図10の排水処理装置は、図8や図9の排水処理装置に比べFO膜11aの振動の振幅は小さいが、振動周波数を任意に設定することができ、FO膜11aの振動の振幅を変更することができる。
図10において、膜エレメントE1の振動方向は上下方向のみならず、FO膜同士の対向状態を維持するような横方向や円弧方向であってもよく、いずれの方向でもFO膜表面のファウリング物質を除去する効果がある。膜エレメントE1の振動方向は、膜エレメントE1の上端部を固定する固定部材を振動させる方向を調節することにより設定することができ、振動発生機構はバイブレーターに限らず振動性能やコスト面で優位な機構を選定することができる。
本実施の形態で使用するFO膜11a,11bには、本発明の第1の実施の形態に係るFO膜1について説明した清掃手段や補強手段、さらには補強手段に設けた清掃手段と同様の手段を適用することができる。例えば、多段のFO膜11a,11bのそれぞれの上端部及び/又は下端部の横方向に、ブラシ、スポンジ及びゴム板等のワイパー機構(清掃手段)を設けることができる。このような清掃手段を用いることにより、FO膜11aがFO膜11bに対して変位した際に、対向するFO膜の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができる。また、前記ワイパー機構(清掃手段)を清掃する他の清掃手段を対向する膜エレメントに設けることもできる。さらに、FO膜11a,11bの近傍に邪魔板を設けてもよい。これにより、FO膜11a,11b周辺にせん断流をさらに効率的に発生させることができる。
また、本実施の形態においては、FO膜11a,11bの内部又は外部に支持材(補強手段)を設けることができる。FO膜11a,11bの内部に支持材を設ける場合には、例えば、ポリエステル等の樹脂製の多孔体や不織布等を支持材として用い、支持材の表面上にFO膜11a,11bを積層した積層構造とすることができる。また、FO膜11a,11bの外部に支持材を設ける場合には、ナイロンやポリエチレン等の樹脂製の網をFO膜11a,11bの表面上に設置することができる。このような支持材(補強手段)を設けることにより、FO膜11a,11bの膨張を防止しFO膜に十分な強度を付与することができる。
FO膜の外部に網等の補強手段を設ける場合には、補強手段の表面にさらに細毛等の清掃手段を設けることができる。このような構成により、FO膜が変位する際に補強手段に設けた細毛等の清掃手段が清掃機能を示すため、対向するFO膜の表面に蓄積したファウリング物質をさらに効率的に除去することができる。
また、FO膜11a,11bは、FO膜11aを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11aの内部に形成された流路を通過する方向と、FO膜11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11bの内部に形成された流路を通過する方向とが逆方向となるように設置されるのがよい。排水中の水分がFO膜11a,11bを浸透する際に、その浸透圧によってFO膜11a,11bの一部が膨張又は収縮する場合があるが、このような構成により、隣接するFO膜11a,11b全体としての変形を抑制することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態では、第2の実施の形態で説明したFO膜11a,11b(図7)を用いた排水処理装置であって第2の実施の形態で説明した排水処理装置とは異なる構成の排水処理装置について説明する。
図11は、本発明の第3の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す縦方向断面図である。
図11に示した排水処理装置は、上下方向に振動可能な振動フレーム16(第1の固定手段)と、排水処理槽に固定した固定フレーム17(第2の固定手段)とを備える。振動フレーム16には複数の膜エレメントE1が一定間隔で固定され、固定フレーム17には複数の膜エレメントE2が一定間隔で固定されている。振動フレーム16の上端はカム機構18(変位手段)に連結され、また、振動フレーム16はバネやゴム等の伸縮材により固定フレーム17に連結されている。振動フレーム16が固定フレーム17に連結されているとき、膜エレメントE1,E2が一定間隔で交互に配置され、振動フレーム16、固定フレーム17、及びFO膜11a,11bは排水処理槽内の排水に浸漬されている。各膜エレメントE1,E2は分割可能な3つのFO膜11a,11bから構成されている。
図12は、図11の排水処理装置の上面図である。
図12において、振動フレーム16は固定フレーム17の内側に嵌合するように設置されている。カム機構18は駆動装置7に連結し、駆動装置7が駆動すると、カム機構18は回転する。これにより、振動フレーム16が一定の周期で上下方向に移動し、振動フレーム16は固定フレーム17に対して一定の周期で変位する。その結果、隣接するFO膜11aはFO膜11bに対して相対的に振動する。このような構成により、FO膜11a,11b表面の近傍にせん断流が発生し、FO膜11a,11bの表面に蓄積するファウリング物質を効果的に除去することができる。なお、カム機構18の代わりにクランク機構や種々のバイブレーターを用いて振動フレーム16を振動させてもよい。
図13は、図11の排水処理装置のA−A線に沿う断面図である。
振動フレーム16及び固定フレーム17のそれぞれには、FO膜11a,11bの内部に形成された流路に駆動溶液を供給する供給口と、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する集水口が設けられている。また、図7と同様に、FO膜11a,11bの横方法の一端には、FO膜11a,11bに駆動溶液(DS)を供給する供給管14が設けられ、供給管14にはFO膜11a,11bに駆動溶液を供給する多数の穴(供給孔)が設けられている。さらに、FO膜11a,11bの横方法の他端には、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する集水管15(集水手段)が設けられ、集水管15にはFO膜から混合液体集める多数の穴(集水孔)が設けられている。
次いで、本実施の形態に係る排水処理装置によって実行される排水処理方法について説明する。
本実施の形態に係る排水処理装置(図11〜13)は、振動フレーム16、固定フレーム17及びカム機構18を備え、各フレームには複数の膜エレメントE1、E2が一定間隔で設置されている。各膜エレメントE1,E2は分割可能な3つのFO膜11a,11bから構成され、各FO膜11a,11bの両端部には供給管14及び集水管15が設けられている(図7)。また、膜エレメントE1,E2は排水に浸漬され、カム機構18には駆動装置7が連結している。
駆動装置7が駆動してカム機構18が回転すると、固定フレーム17は固定されたまま、振動フレーム16が上下動する(図11)。一方、駆動溶液が振動フレーム16及び固定フレーム17に供給され(図13)、各膜エレメントE1,E2に設けられた供給管14に供給され、次いで、駆動溶液は供給管14の多数の穴(供給孔)からFO膜11a,11bの内部に形成させた流路に供給される(供給ステップ)。このとき、FO膜11a,11bは排水に浸漬しているため、FO膜11a,11bが排水から受ける圧力は駆動溶液から受ける圧力よりも高く、排水に含まれる水分がFO膜11a,11bを透過して駆動溶液に移動するとともに、排水から夾雑物及び溶解性物質が取り除かれる(濾過ステップ)。次いで、FO膜11a,11bを透過した水分は駆動溶液と混合され、FO膜11a,11b内部の流路を集水管15に集水される。その後、集水管15の多数の穴(集水孔)から集水された混合液は各膜エレメントE1,E2に設けられた集水管15内を移動し、排水処理装置から排出される(集水ステップ)。
すなわち、本実施の形態によれば、FO膜11a,11bに設けられた供給管14に駆動溶液を供給すれば、強い圧力をかけることなく上記供給ステップ、濾過ステップ及び集水ステップが進行し、排水から夾雑物及び溶解性物質を取り除くとともに、排水中の水分を駆動溶液側に容易に移動させることができるため、エネルギー効率の高い膜分離を行うことができる。また、膜エレメントE1及びE2は複数のFO膜11a,11bに分割可能であるため、排水処理に使用されるFO膜11a,11b自体を簡単に交換し、膜エレメントE1,E2をメンテナンスすることができる。なお、膜エレメントE1,E2を分割して定期的にメンテナンスすることにより、本実施の形態に係る排水処理方法は長期的且つ継続的に実行される。
駆動溶液は振動フレーム16及び固定フレーム17とは独立した供給手段によりFO膜11a,11bに設けた供給管14に供給されてもよい。また、混合液は、振動フレーム16及び固定フレーム17とは独立した流出手段によりFO膜に設けた集水管15から排出されてもよい。
また、FO膜11a,11bは、FO膜11aを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11aの内部に形成された流路を通過する方向と、FO膜11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11bの内部に形成された流路を通過する方向とが逆方向となるように設置されるのがよい。排水中の水分がFO膜11a,11bを浸透する際に、その浸透圧によってFO膜11a,11bの一部が膨張又は収縮する場合があるが、このような構成により、隣接するFO膜11a,11b全体としての変形を抑制することができる。
本実施の形態で使用するFO膜には、本発明の第1の実施の形態に係る円板状のFO膜について説明した清掃手段や補強手段、さらには補強手段に設けた清掃手段をあてはめることができる。例えば、多段のFO膜のそれぞれの上端部及び/又は下端部の横方向にブラシ等のワイパー機構(清掃手段)を設けることにより、振動フレーム16を上下動させてFO膜を相対的に変位させる際に対向するFO膜の表面のファウリング物質を効果的に取除することができる。また、前記ワイパー機構(清掃手段)を清掃する他の清掃手段を対向する膜エレメントに設けることもできる。さらに、FO膜11a,11bの近傍に邪魔板を設けてもよい。これにより、FO膜周辺にせん断流をさらに効率的に発生させることができる。
また、本実施の形態においては、FO膜11a,11bの膨張を防止しFO膜11a,11bに十分な強度を付与するため、FO膜11a,11bの内部又は外部に支持材(補強手段)を設けることができる。FO膜11a,11bの内部に支持材を設ける場合には、例えば、ポリエステル等の樹脂製の多孔体や不織布等を支持材として用い、支持材の表面上にFO膜11a,11bを積層した積層構造とすることができる。また、FO膜11a,11bの外部に支持材を設ける場合には、ナイロンやポリエチレン等の樹脂製の網をFO膜の表面上に設置することができる。FO膜11a,11bの外部に網等の補強手段を設ける場合には、補強手段の表面にさらに細毛等の清掃手段を設けると、FO膜11a,11bが変位する際に細毛が清掃機能を示すため、対向するFO膜11a,11bの表面に蓄積したファウリング物質をさらに効率的に除去することができる。
また、振動フレーム16を伸縮材により固定フレーム17に連結する場合には、伸縮材の強さやフレームの浮力を調整することにより、カム機構18の回転に要する動力を最小にすることができる。さらに、駆動装置7を排水の水面よりも上部に設け、振動フレーム16及び固定フレーム17を含むユニット全体を釣り上げて排水処理槽の外部に取り出せる構成とすることにより、メンテナンス性の良い排水処理装置とすることができる。
上述した本発明の第1の実施の形態〜第3の実施の形態に係る排水処理装置による排水処理が終了した後には、排水中の夾雑物及び溶解性物質はFO膜1,11a,11bの表面に付着するので、簡単に脱水ケーキを得ることができる。
また、本発明の第1の実施の形態〜第3の実施の形態に係る排水処理装置は既存の下水処理場の更新に適用できる。駆動溶液には、精製処理や濾過処理等が施された海水が使用できる場合がある。既存の下水処理場では、標準活性汚泥法(生物処理)が用いられる場合が多いが、本発明の排水処理装置では、生物処理を実行することなく有機物等を除去することができる。なお、本発明の排水処理装置は排出された夾雑物及び溶解性物質に基づいてエネルギーとして利用されるバイオガスを生成することができ、もって、資源の有効活用に寄与することができる。
このように、本発明の排水処理装置は、既存の排水処理場の設備に容易に適用させることができ、複雑な生物処理設備を省いた迅速な処理が可能であるとともに、エネルギー効率の高いプロセス設計を可能とする。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明は、排水処理に使用される膜自体を簡単にメンテナンスすることができる。
1,1c FO膜
1a FO膜(第1の除去手段)
1aa FO膜(第2の除去手段)
1b FO膜(第3の除去手段)
2 回転軸
2a 第1の回転軸
2b 第2の回転軸
3 固定ボス
4 供給管
5 集水管
6 軸受け
7 駆動装置
8 バイブレーター
9 スイベルジョイント
E1 第1の膜エレメント
E2 第2の膜エレメント
10 膜モジュール
10a 第1の膜モジュール
10b 第2の膜モジュール
10c 第3の膜モジュール
11a,11b FO膜
12 クランク
13 伸縮材
14 供給管
15 集水管
16 振動フレーム
17 固定フレーム
18 カム機構
30 供給部
31 集水部
32 駆動溶液通過部
33 混合液通過部

Claims (7)

  1. 夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、前記第1の除去手段に前記駆動溶液を供給する第1の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第1の集水手段と、を有する第1の膜エレメントと、
    夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、前記第2の除去手段に前記駆動溶液を供給する第2の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第2の集水手段と、を有する第2の膜エレメントと、を備え、
    前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段は分離可能な複数の領域から構成されていることを特徴とする排水処理装置。
  2. 前記第1の供給手段及び前記第2の供給手段の各々は前記駆動溶液を供給するための複数の供給孔を有し、前記第1の集水手段及び前記第2の集水手段の各々は前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水するための複数の集水孔を有することを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
  3. 前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段を清掃する清掃手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の排水処理装置。
  4. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段は前記清掃手段を清掃する他の清掃手段を有することを特徴とする請求項3記載の排水処理装置。
  5. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段は補強手段を有することを特徴とする請求項1乃至4記載のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  6. 前記補強手段は清掃手段を有することを特徴とする請求項1乃至5記載のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  7. 夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、前記第1の除去手段に前記駆動溶液を供給する第1の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第1の集水手段と、を有する第1の膜エレメントと、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、前記第2の除去手段に前記駆動溶液を供給する第2の供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する第2の集水手段と、を有する第2の膜エレメントと、を備え、前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段は分離可能な複数の領域から構成されている排水処理装置によって実行される排水処理方法において、
    前記駆動溶液を第1の供給手段及び第2の供給手段から前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段に供給する供給ステップと、
    前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段が前記排水から前記夾雑物を取り除くとともに、前記排水に含まれる水分が前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段を透過して前記駆動溶液に移動する濾過ステップと、
    前記駆動溶液及び前記駆動溶液に移動した水分を前記第1の集水手段及び前記第2の集水手段から集水する集水ステップと、を有することを特徴とする排水処理方法。
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