JP2020030277A - 地図データ、コンピュータ読取可能な記録媒体および地図データ生成装置 - Google Patents

地図データ、コンピュータ読取可能な記録媒体および地図データ生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自動走行支援システムにおいて、他車両または路側機から提供される他車両の準動的情報を用いる際に参照する基盤的地図データを提供する。【解決手段】地図データ905は、自動走行支援システムで用いられる地図データである。地図データ905は、仮想の第1の交差点領域1011と、第1の交差点領域1011の内部に設定された起点CRP1051と、仮想の第2の交差点領域1012と、第2の交差点領域1012の内部に設定された終点CRP1052と、第1の交差点領域1011と第2の交差点領域1012とに接続する仮想の車線リンク1101〜1104と、準動的情報である提供情報1061とを備える。準動的情報である提供情報1061は、起点CRP1051と終点CRP1052と、各車線リンク1101〜1104とに、それぞれ対応付けられている。【選択図】図22

Description

本発明は、静的な情報である高精度3次元地図と渋滞情報や事故による通行規制等の時間経過とともに可変する動的な位置情報とを組み合わせた基盤的な地図データ、および地図データ生成装置に関する。
この種の基盤的地図データとしてダイナミックマップが知られている。ダイナミックマップは、高精度な3次元地図データからなる静的情報と、交通規制情報を含む準静的情報と、車線別渋滞情報を含む準動的情報と、信号情報や横断歩行者情報等を含む動的情報から構成される。静的データは車線の区画線を表現する3次元位置情報を備えている。静的データに、前記準静的情報、準動的情報、および動的情報を紐付けることで、自動走行システム用のディジタル地図として利用することができる(非特許文献1参照)。また、ノードとリンクからなる道路ネットワークに対して、地物の空間的配置を関連付けた地図データベース生成システムが知られている(特許文献1参照)。
国際公開WO2007/037389号パンフレット
「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)・自動走行システム」自動走行システムの実現に向けた諸課題とその解決の方向性に関する調査・検討におけるダイナミックマップ構築に向けた試作・評価に係る調査検討委託業務成果報告書 http://www.sip−adus.jp/wp/wp−content/uploads/cao_2016_cao1−01_01.pdf
非特許文献1に示す従来の地図データは、車線が交差、合流または分岐する交差点領域に仮想的な基準点を設定して、基準点に向かって進行する車両についてのダイナミックマップの動的情報を対応付けることができる。しかしながら、車線毎の規制情報および車線毎の渋滞を示す交通流情報等のダイナミックマップの準動的情報を、道路地物に対して正確に対応付けた地図データを生成し、当該地図データを車両の搭乗者に提供するための具体的方法は確立されていない。
本発明は、道路地物の静的情報に対し、車線別規制情報および車線別交通流情報を含む準動的情報が対応付いた地図データの提供を目的とする。
本発明に係る地図データは自動走行支援システムで用いられる。
本発明に係る地図データは、
第1の交差点を表す仮想の第1の交差点領域と、
前記第1の交差点領域の内部に設定され、3次元座標の位置情報を有した仮想の第1の基準点と、
第2の交差点を表す仮想の第2の交差点領域と、
前記第2の交差点領域の内部に設定され、3次元座標の位置情報を有した仮想の第2の基準点と、
前記第1の交差点領域と前記第2の交差点領域とを接続する仮想の複数の車線リンクと、
前記第1の基準点と前記第2の基準点とを用いて、前記複数の車線リンクの少なくとも何れかの車線リンクに対応付けられる交通情報と
を備える。
本発明によれば、地図データ上の道路地物の静的情報に対して仮想的に設けた基準点を用いて、車線毎の規制情報および交通流情報を地図データに対応付けることにより、規制情報および交通流情報の高精度な3次元位置情報を提供することができる。
実施の形態1における自動走行支援システム100のブロック図。 実施の形態1における車両位置情報の送受信について説明するための図。 実施の形態1における基盤的地図データベース200のデータ構造図。 実施の形態1におけるCRPデータ205のデータ構造図。 実施の形態1におけるCRP313について説明するための図。 実施の形態1における自車両位置処理のフローチャート。 実施の形態1における他車両位置処理のフローチャート。 実施の形態1における自動走行支援について説明するための図。 実施の形態1におけるCRPの位置情報が誤差を有する場合について説明するための図。 実施の形態1におけるCRPの位置情報が誤差を有する場合について説明するための図。 実施の形態1における地物の一覧表。 実施の形態1における地物の用途と地物に紐づけられる動的情報とを示す表。 実施の形態1における地物の用途と地物に紐づけられる動的情報とを示す表。 実施の形態1における地物の用途と地物に紐づけられる動的情報とを示す表。 実施の形態1における地物の用途と地物に紐づけられる動的情報とを示す表。 実施の形態1における区画線321と車道リンク322と車線リンク323との関係図。 実施の形態1における交差点領域326と交差点内車線リンク327との関係図。 実施の形態1における自動走行支援装置110のハードウェア構成図。 実施の形態2を示す図で、ダイナミックマップデータ500を示す図。 実施の形態2を示す図で、CRPの属性情報を説明する図。 (a)実施の形態2を示す図で、自動走行支援システム100のブロック図、(b)実施の形態2を示す図で、地図データ生成装置700のハードウェア構成を示す図。 実施の形態2を示す図で、ダイナミックマップデータ500を形成する地図データ905の位置表現方法を模式的に示す図。 実施の形態2を示す図で、分割車線リンクを用いた車線リンクの表現方法を示す図。 実施の形態2を示す図で、規制情報の始点情報の位置情報表現タイプ2を示す図。 実施の形態2を示す図で、交通情報提供システム550から提供される準動的情報である交通流情報の位置表現データを示す図。 実施の形態2を示す図で、交通情報提供システム550から提供される準動的情報である交通流情報の位置表現データを示す図。 実施の形態2を示す図で、交通情報提供システム550から提供される準動的情報である交通流情報の位置表現データを示す図。 実施の形態2を示す図で、交通情報提供システム550から提供される準動的情報である交通流情報の位置表現データを示す図。 実施の形態2を示す図で、交通情報提供システム550から提供される準動的情報である交通規制情報の位置表現データを示す図。 実施の形態2を示す図で、複数の交差点領域を跨って交通流渋滞情報の始点と終点が設定される場合を示す図。
実施の形態1.
実施の形態1は、自動走行支援システム100の構成の一形態を例示するものであって、本発明による地図データおよび地図データ生成装置の適用例を示すものである。実施の形態1に示す自動走行支援システム100について、図1から図18に基いて説明する。
***システム構成の説明***
図1の(a)に基いて、自動走行支援システム100の構成を説明する。
自動走行支援システム100は、車両の自動走行を支援するためのシステムであり、後述する車両311に搭載される。
自動走行支援システム100は、自動走行支援装置110と車両制御システム120とを備える。
自動走行支援装置110は、車載器に相当する装置である。
車両制御システム120は、車両311を制御するシステムである。
図1の(b)は、交通情報提供システム550の構成を示す図である。交通情報提供システム550は、通信ネットワーク回線600を通じて、路側機312に接続される。
交通情報提供システム550は、後述する提供情報1061を格納した交通情報データベース510を備えている。提供情報1061は交通情報である。
提供情報1061は、後述するダイナミックマップデータ500の準動的情報が格納されている。また、提供情報1061は、後述するダイナミックマップデータ500の静的情報、準静的情報、動的情報が格納されていても良い。
ダイナミックマップデータ500の準動的情報である提供情報1061は、通信ネットワーク回線600および路側機312を介して、自動走行支援システム100の通信システム111に提供される。
自動走行支援装置110は、通信システム111と、ポジショニングシステム112と、基盤的地図データベース200と、車両位置情報処理部113と、表示装置114を備える。
通信システム111は、路側機312および他車両と通信する。具体的には、通信システム111は、他車両の位置情報を受信するとともに、自車両(車両311)の位置情報を送信する。
ポジショニングシステム112は、衛星測位装置と慣性航法装置との組み合わせにより構成され、自車両(車両311)の位置を計測する。ポジショニングシステム112は、例えば1m以下もしくは50cm以下の高精度な測位精度で位置計測を行っても良い。
基盤的地図データベース200は、基盤的地図データ290を備える。基盤的地図データ290は、自動走行支援に必要なデータで構成される。つまり、基盤的地図データ290は、道路形状および道路地物等に関するデータで構成される。道路地物は、道路または道路の周辺にある地物である。
車両位置情報処理部113は、通信システム111を介して、周辺車両情報として取得される他車両の位置情報と、基盤的地図データベース200から取得されるデータとに基づき、他車両の位置や道路上の地物または道路の周辺に存在する地物の位置を特定する。また、車両位置情報処理部113は、ポジショニングシステム112により計測される自車両(車両311)の位置と、基盤的地図データベース200から取得されるデータとに基づき、自車両(車両311)の位置情報を生成する。
車両位置情報処理部113は、基盤的地図データベース200に格納された基盤的地図データ290に基いて、表示装置114に地図情報を表示する。
車両位置情報処理部113は、生成した自車両(車両311)の位置情報と取得された他車両の位置情報と道路の周辺に存在する地物の位置情報に基いて、表示装置114に表示した地図情報上に各位置情報の位置マークを重畳表示し、車両311の搭乗者に対してその表示情報を提供する。
また、車両位置情報処理部113は、車両311の搭乗者に対して、表示装置114に表示した地図情報上に、当該搭乗者がユーザ操作部(図示しないポインティングデバイス)を介して入力した地図データ上の指定点を重畳表示する。
車両制御システム120は、車両位置情報処理部113により特定される他車両の位置と、ポジショニングシステム112により計測される自車両(車両311)の位置と、道路上の地物または道路の周辺に存在する地物の位置とに基いて、自車両(車両311)を制御する。具体的には、車両制御システム120は、加速、操舵および制動等の制御を行う。車両制御システム120は、自動運転制御を行っても良い。
図2に基いて、通信システム111を用いて行われる車両位置情報301の送受信について説明する。
車両311は、自車両(車両311)の車両位置情報301を送信し、他車両の車両位置情報301を受信する。
車両位置情報301は、路車間通信または車車間通信で通信される。
路車間通信は、路側機312と車両311との間で行われる通信である。
車車間通信は、車両311間で直接行われる通信である。
ここで、路車間通信で路側機312から車両311に伝達する情報は、例えば、車両311に搭載されているカメラ、レーダ等のセンサで検出できない「先の道路形状、道路の規制情報、道路の渋滞情報、気象情報」等の情報であって、ダイナミックマップデータ500の準動的情報も含まれる。
路側機312としては、道路上に配置されて専用狭域通信を行うETC2.0の通信スポットが用いられても良いし、ARIB STD‐T109またはIEEE802.11pに則り、広域通信または狭域通信を行う路車間通信システムが用いられても良いし、LTE(Long Term Evolution)または5G(第5世代移動通信システム)による移動体通信システムが用いられて良い。
また、車車間通信で複数の車両311間で伝達される情報は、例えば、自車両(車両311)の位置、速度、加速度、ワイパー稼働の有無、ウインカ稼働の有無、目的値、通信システム111の電波法で規定されている無線機としての識別ID(WCN:wireless call number)等の情報である。
図3に基いて、基盤的地図データベース200のデータ構造を説明する。
自動走行を支援するためには、道路の形状および道路の周辺に存在する地物を特定することを可能とする基盤的地図データ290が必要になる。
基盤的地図データベース200には、基盤的地図データ290として、区画線データ201、交差点データ202、停止線データ203、信号機データ204、CRPデータ205、車線リンクデータ206および車道リンクデータ207等が記憶されている。
ここで、共通基準点(Common Reference Point;以下、CRPと記す)とは、基盤的地図データ290において共通的に用いられる位置表現方法に使用可能な点である。
CRPは、停止線および交差点領域等の重要な位置に設定され、自車両(車両311)の相対位置および他車両の相対位置の原点となる。つまり、CRPは、相対位置を表現するための基準となる位置基準点である。
区画線データ201は、区画線の位置等、区画線に関するデータである。区画線は、道路に標示された線であり、車線および車道を区画する。車道は、車両311が走行する道路であり、1以上の車線等から構成される。
交差点データ202は、交差点の位置等、交差点領域に関するデータである。交差点は、2以上の道路が交差する所である。交差点領域は、車線が交差、合流または分岐する領域である。具体的な交差点領域は、十字路、T字路またはその他の交差点である。
停止線データ203は、停止線に関するデータである。
信号機データ204は、信号機に関するデータである。
CRPデータ205は位置座標を含むCRPに関するデータである。
車線リンクデータ206は、車線リンクに関するデータである。車線リンクは、車線の中心線を規定する。
車道リンクデータ207は、車道リンクに関するデータである。車道リンクは、1以上の車線を有する車道を規定する。
図4に基いて、CRPデータ205のデータ構造を説明する。
CRPデータ205には、複数のCRPが含まれる。
それぞれのCRPは、CRPを識別するためのID(IDentification、以下CRPIDと記す)と、位置情報と、属性情報とが互いに対応付けられている。
図4ではCRPIDがMr10、Mr100およびMr1000のCRPを示している。
以下では、例えばCRPIDとしてMr10を持つCRPをCRP[Mr10]表記し、符号がつけられたCRP313のような表記と区別する。
なお、CRPの位置情報の値がCRPIDとして利用されてもよい。
CRPの位置情報は、CRPの絶対位置を示す。絶対位置とは、地球のある位置を原点として決まる位置であり、緯度、経度および標高の座標系で表現可能な座標値である。各車両311でナビゲーションシステムに利用される地図が異なる場合であっても、CRPの位置情報は、各車両311で共通である。
属性情報は、CRPが有する属性を示す。例えば、属性情報は、車道リンクIDを示す。この車道リンクIDは、CRPの付近に存在する交差点領域と接続する車道リンクを識別する。
図5に基いて、CRP313について説明する。
CRP313は、図5の(a)、(b)また(c)に示すような位置に設けられる。
図5の(a)は、交差点の手前にある停止線の右端にCRP313が設けられた例を示している。車両311は交差点が位置する方向に走行している。
図5の(b)は、CRP313が車線の分岐点に設けられた例を示している。車両311は分岐点が位置する方向に走行している。
図5の(c)は、CRP313が車線の合流点に設けられた例を示している。車両311は合流点が位置する方向に走行している。
なお、CRP313の位置は、図5の(a)〜(c)に示す位置に限られるものではない。
図5の(a)において、CRP313は、交差点の中心に設けられてもよい。
図5の(b)において、CRP313は、車両311の進行方向に対して分岐点の手前に設けられてもよい。
図5の(c)において、CRP313は、車両311の進行方向に対して合流点の手前に設けられてもよい。
図5の(a)〜(c)に示すように、車両311の位置は、CRP313に対する相対位置で表すことができる。
具体的には、車両311の位置は、道のりdとオフセットLとで表すことができる。道のりdは、道路の長さ方向におけるCRP313から車両311までの距離である。オフセットLは、道路の幅方向におけるCRP313から車両311までの距離である。オフセットLは、CRP313が位置する車線から車両311が位置する車線までの車線の数でもよい。
図5の(a)〜(c)において、車両311の自動走行支援システム100は、自車両(車両311)の絶対位置と基点となるCRP313の絶対位置とに基づき、基点となるCRP313に対する自車両(車両311)の相対位置の位置情報を求める。そして、車両311の自動走行支援システム100は、自車両(車両311)の相対位置と基点となるCRP313のCRPIDとを含んだ情報を、前述した車両位置情報301として送信する。車両位置情報301は、路車間通信または車車間通信により、他車両に送信される。
基点となるCRP313は、車両311の進行方向に位置する直近のCRP313である。
***動作の説明***
図6に基いて、自動走行支援システム100の車両位置情報処理部113による自車両(車両311)位置処理を説明する。
自車両位置処理は、自車両(車両311)の車両位置情報301を生成し、生成された車両位置情報301を通信システム111に出力する処理である。
ステップS110において、車両位置情報処理部113は、ポジショニングシステム112から自車両(車両311)の絶対位置の位置情報および進行方向の情報を取得する。
ステップS120において、車両位置情報処理部113は、自車両(車両311)の絶対位置と自車両(車両311)の進行方向とに基いて、基点となるCRP313の位置情報(絶対位置)とCRPID(識別情報)とを、基盤的地図データベース200のCRPデータ205から取得する。
ステップS130において、車両位置情報処理部113は、ステップS110で取得した自車両(車両311)の絶対位置とステップS120で取得したCRP313の位置情報とに基づき、CRP313に対する自車両(車両311)の相対位置を算出する。
ステップS140において、車両位置情報処理部113は、ステップS120で取得したCRP313のCRPIDとステップS130で算出した自車両(車両311)の相対位置とを含む車両位置情報301を生成する。
ステップS150において、車両位置情報処理部113は、ステップS140で生成した車両位置情報301を通信システム111に出力する。
図7に基いて、自動走行支援システム100の車両位置情報処理部113による他車両位置処理を説明する。
他車両位置処理は、他車両の位置を特定して、特定した他車両の位置を車両制御システム120に出力する処理である。
ステップS210において、車両位置情報処理部113は、他車両の車両位置情報301を、通信システム111から取得する。他車両の車両位置情報301には、他車両の相対位置と、その相対位置の基点となるCRP313のCRPIDとが含まれる。
そして、車両位置情報処理部113は、他車両の車両位置情報301から、他車両の相対位置と、CRP313のCRPIDとを取得する。
ステップS220において、車両位置情報処理部113は、ステップS210で取得したCRP313のCRPIDと同じ識別情報(CRPID)に対応付けられた位置情報(絶対位置)を、基盤的地図データベース200のCRPデータ205から取得する。
ステップS230において、車両位置情報処理部113は、ステップS210で取得した他車両の相対位置とステップS220で取得したCRPの絶対位置とに基いて、他車両の位置を特定する。
他車両の位置とは、他車両の絶対位置、または、自車両(車両311)に対する他車両の相対位置である。
ステップS240において、車両位置情報処理部113は、ステップS230で特定した他車両の位置を、車両制御システム120に出力する。
車両位置情報処理部113の動作の具体例を説明する。
ステップS130において、自車両(車両311)の進行方向の直近にCRP[Mr10]が存在する場合、車両位置情報処理部113は、CRP[Mr10]に対する自車両(車両311)の相対位置を算出する。
ステップS210において、車両位置情報処理部113は、CRP[Mr10]のCRPIDであるMr10と、CRP[Mr10]に対する他車両の相対位置とを取得する。
ステップS220において、車両位置情報処理部113は、図4のCRPデータ205から、Mr10に対応付けられた絶対位置(例えば、北緯35°29′13″、東経137°24′8″、標高312.9m)を取得する。
ステップS230において、車両位置情報処理部113は、CRP[Mr10]に対する自車両(車両311)の相対位置とCRP[Mr10]に対する他車両の相対位置とに基いて、自車両(車両311)に対する他車両の相対位置を特定する。
図8に基いて、車線の合流点における自動走行支援について説明する。
図8の(a)〜(c)は、車両Aと車両Bと車両Cとのそれぞれの位置の変化を示している。
車両Aは、本線に合流しようとする車両311である。
車両Bおよび車両Cは、本線を走行している車両311である。
車両Aと車両Bと車両Cとのそれぞれに、自動走行支援システム100が搭載されている。
車両Aの自動走行支援システム100は、CRP313に対する車両Bの相対位置の情報と、CRP313に対する車両Cの相対位置の情報とを所定時間の間隔で受信する。
すると、車両Aの自動走行支援システム100は、図7に基いて説明した他車両位置処理により、車両Bの位置と、車両Cの位置とを所定時間の間隔で特定する。
そして、車両Aの自動走行支援システム100は、車両Bと車両Cとのそれぞれの位置と、車両Bと車両Cとのそれぞれの速度とに基いて、車両Aが適切なタイミングで本線に合流するように、車両Aの走行を制御する。なお、速度は、所定時間の間隔で特定された位置を用いることによって、求めることができる。
このように、車両A〜車両Cに共通の絶対位置を有するCRP313が車線の合流点に設定されることにより、車両Aの自動走行支援システム100は、CRP313に対する車両Bの相対位置とCRP313に対する車両Cの相対位置とを利用することができる。そして、車両Aの自動走行支援システム100は、それらの相対位置を利用することにより、車両Bとの衝突および車両Cとの衝突を回避することができる。
図9および図10に基いて、各車両が有するCRPの位置情報が誤差を有する場合に生じる問題点について説明する。
図9、図10にはCRP[Mr]のCRPIDであるMrを用いてCRP[Mr]の位置を示している。
図9において、実線は現実の道路を表している。一点鎖線は地図Aにおける道路を表している。破線は地図Bにおける道路を表している。
また、Mrは、現実の道路におけるCRPを表している。Maは、地図AにおけるCRPを表している。Mbは、地図BにおけるCRPを表している。Mr,Ma、Mbで表される各CRPは、道路の合流点に設けられている。
地図Aおよび地図Bには、測定誤差等が含まれる。
そのため、地図Aおよび地図Bにおける道路の位置に、現実の道路に対する誤差が生じる。
それに伴い、地図Aおよび地図BにおけるCRP(Ma、Mb)の位置にも、Mrに対する誤差が生じる。
図10において、車両Aは地図Aを利用している車両311であり、車両Bは地図Bを利用している車両311である。
車両Aは、本線に合流しようとしているため、本線を走行している車両Bの位置情報を必要としている。
車両Bは、地図BにおけるMbに対する自車両(車両311)の相対位置(道のりdおよびオフセットL)を送信する。
車両Aは、車両Bの相対位置を取得する。
車両Aは、取得した車両Bの相対位置と、地図AにおけるMaの位置とに基いて、車両Bの位置を算出する。
地図AにおけるMaの位置は、地図BにおけるMbの位置と異なるため、車両Aによって算出される車両Bの位置には、現実の道路における車両Bの位置に対して、誤差が生じる。
つまり、車両Aは、車両Bの位置を正確に特定することができない。その結果、車両Aは、適切な自動走行を実現することができない。
***基盤的地図データの説明***
図11に基いて、基盤的地図データベース200に格納される基盤的地図データ290について説明する。
基盤的地図データベース200には、仮想の地物と実在の地物とに関するデータが基盤的地図データ290として格納される。
具体的には、35種類の地物に関するデータが基盤的地図データ290として基盤的地図データベース200に格納される。
No.1〜No.26の地物は、実在の地物である。
No.27〜No.35の地物は、仮想の地物である。
仮想の地物に関する基盤的地図データは、実在の地物に関する基盤的地図データに含まれる情報のうちの形状および位置を表す情報に基いて生成される。
基盤的地図データ290は、No.1〜No.35の地物のうちの一部の地物に関するデータであってもよい。また、基盤的地図データ290は、No.1〜No.35の地物以外の地物に関するデータを含んでもよい。
図12、図13、図14および図15に、自動走行支援システム100における地物の用途と、地物に紐づけられる情報とを示す。
「紐づけられる情報」とは、地物の静的情報に対応付けられて車両311に提供される情報を指す。
ここで、地物の静的情報に対応付けられて車両311に提供される情報は、後述の図19に示しているダイナミックマップデータ500の「準静的情報」、「準動的情報」、「動的情報」である。
静的情報は時間が経過しても動的に変化しづらい情報であり、動的情報は時間経過に伴い動的に変化する情報である。
ここで、時間経過の目安としては、
静的情報は1か月程度もしくは1か月以上は変化しづらい情報、
準静的情報は1日程度もしくは1時間以内で変化する情報、
準動的情報は1時間以内もしくは1分程度で変化する情報、
動的情報は1分以下で変化する情報、
のように分類することができる。
各情報における主な内容は、
「準静的情報」としては交通規制情報、道路工事情報、広域の気象情報等であり、
「準動的情報」としては事故情報、渋滞情報、狭域気象情報等であり、
「動的情報」としては周辺車両情報、歩行者情報、信号機の現示情報等である。
なお、「準静的情報」は、上記のように、「準動的情報」および「動的情報」と同様に、時間経過に伴って変化する情報である。
情報の種別によっては、「準静的情報」と「準動的情報」とのいずれかへの分類が困難な情報も有る。
言い換えれば、「準静的情報」、「準動的情報」および「動的情報」は、「静的情報」と比べて、「静的情報」よりも時間経過に対して変化しやすい情報であり、この意味で、「準静的情報」、「準動的情報」および「動的情報」は、「静的情報」に対して広い意味での動的情報である。
静的情報は基盤的地図データベース200に予め格納され、動的情報は動的に静的情報に対応付けられる。
No.35の地物はCRPである。CRPの静的情報はCRPのCRPIDであり、CRPに紐づけられる動的情報はCRPに対する車両311の相対位置の情報である。
車両311の相対位置は、CRPのCRPIDに対応付けられて、路車間通信または車車間通信で車両311に提供される。
No.29の地物は車線リンクである。車線リンクの静的情報は車線リンクの識別情報等であり、車線リンクの「準静的情報」および「準動的情報」は、車両311の進行方向における「規制情報」および「渋滞情報」等である。
渋滞情報および規制情報等の動的情報は、車線リンクの識別情報等に対応付けられて、路車間通信または車車間通信で車両311に提供される。
渋滞情報は、渋滞の有無等、渋滞に関する情報である。
規制情報は、交通規制の有無、車線規制の有無および通行止めの有無等、規制に関する情報である。
No.27の地物は車道リンクである。車道リンクの静的情報は車道リンクの識別情報等であり、車道リンクの「準静的情報」および「準動的情報」は「車両311の進行方向における広域および狭域の気象情報」および「規制情報」等である。
「広域および狭域の気象情報」および「規制情報」等の「準静的情報」および「準動的情報」は、車道リンクの識別情報等に対応付けられて路車間通信または車車間通信で車両311に提供される。
「広域および狭域の気象情報」は、天気および温度等、気象に関する情報である。
No.32の地物は交差点領域である。交差点領域の静的情報は交差点領域の識別情報等であり、交差点領域の「動的情報」は交差点領域における車両情報、歩行者情報および信号機の現示情報等である。
車両情報および歩行者情報および信号機の現示情報等の動的情報は、交差点領域の識別情報等に対応付けられて路車間通信または車車間通信で車両311に提供される。
車両情報は、交差点領域に存在する車両に関する情報である。
歩行者情報は、交差点領域に存在する歩行者に関する情報である。
No.24の地物は信号機である。信号機の静的情報は信号機の識別情報であり、信号機の動的情報は車両311の進行方向に存在する信号機の現示情報のカウント情報である。信号機の現示情報のカウント情報は、信号機の表示が変化するまでの残り時間を示す情報である。
信号機の現示情報のカウント情報は、信号機の識別情報に対応付けられて、路車間通信または車車間通信で車両311に提供される。
車線リンクに紐づけられた渋滞情報または規制情報を利用することの効果について説明する。
車線リンクは車線の中心線を表す。そのため、自動走行支援システム100は、車線リンクに紐づけられた渋滞情報または規制情報を用いることで、車線ごとに、渋滞または規制の有無を判断することができる。
例えば、3車線の高速道路においては、ある出口の付近で左車線(出口に接続する車線)のみ渋滞が発生する場合がある。この場合、車線リンクに対応づけられた渋滞情報を利用することで、この出口の付近で左車線のみ渋滞が発生していることを判断することができる。よって、この出口を避けて次の出口、または1つ手前の出口を利用する等の判断が可能である。
***地物の説明***
図16に基いて、区画線321と車道リンク322と車線リンク323との関係を説明する。
区画線321は実在の地物であり、車道リンク322および車線リンク323は仮想の地物である。
具体的な区画線321は、車道境界線324および車線区画線325である。
基盤的地図データベース200において、区画線321は、所定間隔毎に設定されるノードと、ノードを接続するリンクとにより表される。図16において、実線の端にある黒丸が区画線321のノードであり、実線が区画線321のリンクである。
区画線321のノードは、例えば、以下のように設定される。
区画線321のノードは、一般道では2.5m間隔で設定される。
区画線321のノードは、高速道において、直線の部分およびカーブが緩やかな部分では5m間隔で設定され、カーブが急な部分では2.5m間隔で設定される。
基盤的地図データベース200には、ノード情報およびリンク情報等が区画線データ201として格納される。ノード情報はノードの位置を示し、リンク情報はリンクを示す。
車道リンク322は道路を表す。
基盤的地図データベース200において、車道リンク322は、区画線321と同様に、ノードとリンクとにより表される仮想の地物である。図16において、一点鎖線の端にある黒丸が車道リンク322のノードであり、一点鎖線が車道リンク322である。
車道リンク322のノードは、道路の左側端に設定された区画線321のノードと道路の右側端に設定された区画線321のノードとの中間に作成される。車道リンク322のノードは、道路の長さ方向に所定間隔で設定される。
車道リンクデータ207は、区画線データ201に基いて生成される。
車線リンク323は車線の中心線を表す。
基盤的地図データベース200において、車線リンク323は、区画線321と同様に、ノードとリンクとにより表される仮想の地物である。図16において、点線の端にある黒丸が車線リンク323のノードであり、点線が車線リンク323である。
車線リンク323のノードは、車線の左側端に設定された区画線321のノードと車線の右側端に設定された区画線321のノードとの中間に作成される。車線リンク323のノードは、車線の長さ方向に所定間隔で設定される。
車線リンクデータ206は、区画線データ201に基いて生成される。
基盤的地図データベース200には、車道リンク322のノード情報およびリンク情報等が車道リンクデータ207として格納され、車線リンク323のノード情報およびリンク情報が車線リンクデータ206として格納される。
図17に基いて、交差点領域326と交差点内車線リンク327との関係を説明する。
図17において、交差点領域326の中の実線が交差点内車線リンク327である。また、交差点領域326と交差点の絵との間に記された点線は車線リンク323である。
交差点領域326および交差点内車線リンク327は、仮想の地物である。
また、交差点内車線リンク327に接続される車線リンク323の端点となる白丸は、車線リンク323のリンク始点210である。このリンク始点210は、交差点領域326の境界と車線リンク323との接続点である。
また、交差点領域326内の重心に位置する仮想的な地物は、星印で示すCRP220である。
交差点領域326は、十字路およびT字路等、2つもしくは2つ以上の車道が交差する領域を表す。
交差点領域326は、停止線と車道境界線とにより囲まれた領域に設定される。停止線は車線が交差する部分に存在する。
交差点データ202は、停止線データ203に基いて生成される。
ここで、停止線データ203は、図17で示しているが、先の図5においては、「(a)交差点」に適用され、図5の「(b)分岐点」および「(c)合流点」を表わす部分も交差点の一種であり、「(b)分岐点」および「(c)合流点」も交差点領域と呼ばれる。なお、(b)と(c)には停止線データ203は存在しない。
交差点内車線リンク327は、交差点領域326において走行可能な経路を表す車線リンクである。
***ハードウェア構成の説明***
図18に基いて、自動走行支援装置110のハードウェア構成について説明する。
自動走行支援装置110は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置904と表示装置906といったハードウェアを備えるコンピュータである。プロセッサ901は、信号線を介して他のハードウェアと接続されている。
表示装置906は表示装置114である。
プロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)であり、他のハードウェアを制御する。具体的には、プロセッサ901は、CPU(Central Processing Unit)である。
メモリ902は揮発性の記憶装置である。メモリ902は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。具体的には、メモリ902はRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶装置903は不揮発性の記憶装置である。具体的には、補助記憶装置903は、ROM、HDDまたはフラッシュメモリである。ROMはRead Only Memoryの略称であり、HDDはHard Disk Driveの略称である。
通信装置904は、通信を行う装置であり、レシーバとトランスミッタとを備える。具体的には、通信装置904は通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
表示装置906は、表示ディスプレイ上に、プロセッサ901により画像表示処理された画像データの画面表示を行う表示装置であり、表示ディスプレイは、液晶ディスプレイまたは有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ等である。
自動走行支援装置110は、車両位置情報処理部113およびポジショニングシステム112を機能構成の要素として備える。これら要素の機能はソフトウェアで実現される。以下、これら要素を「部」と記す。
補助記憶装置903には、「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
さらに、補助記憶装置903にはOS(Operating System)が記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
つまり、プロセッサ901は、OSを実行しながら、「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
「部」の機能を実現するプログラムを実行して得られるデータは、メモリ902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタまたはプロセッサ901内のキャッシュメモリといった記憶装置に記憶される。これらの記憶装置は、データを記憶する記憶部として機能する。
なお、自動走行支援装置110が複数のプロセッサ901を備えて、複数のプロセッサ901が「部」の機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
プロセッサ901は、車両位置情報処理部113およびポジショニングシステム112として機能する。
補助記憶装置903は、基盤的地図データ290として、地図データ905を格納する基盤的地図データベース200として機能する。地図データ905は後述のダイナミックマップデータ500を構成する。
通信装置904は、通信システム111として機能する。また、通信装置904のレシーバはデータを受信する受信部として機能し、通信装置904のトランスミッタはデータを送信する送信部として機能する。
プロセッサ901は、基盤的地図データ290を構成する静的情報の地物に紐付けて、準動的情報、準動的情報、動的情報を、表示装置906の表示ディスプレイ上に画面表示する。また、プロセッサ901は、自車両(車両311)の周辺道路に存在する地物の位置情報に紐付けて、自車両(車両311)の位置情報と他車両の位置情報を、表示装置906の表示ディスプレイ上に画面表示する。
プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903とをまとめたハードウェアを「プロセッシングサーキットリ」という。
「部」は「処理」または「工程」に読み替えてもよい。「部」の機能はファームウェアで実現してもよい。
「部」の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体に記憶することができる。
***実施の形態1の効果***
車線が交差、合流または分岐する交差点領域にCRPが設けられる。CRPは、各車両で共通に用いられる絶対位置を有する。CRPに関するデータは、基盤的地図データに設けられる。当該基盤的地図データを利用する自動走行支援システムにおいて、CRPに対する他車両の相対位置を用いて、他車両の位置をより正確に特定することが可能となる。
これにより、CRPが設けられる領域において、合流点、交差点または分岐点等に向かって進行する他車両との衝突を回避することが可能となる。
基盤的地図データにおいて、車線ごとに生成される車線リンクに、渋滞情報または規制情報が対応づけられる。そのため、基盤的地図データを利用する自動走行支援装置において、車線ごとに渋滞または規制の有無を判断することができる。その結果、状況に応じた運転が可能となる。
基盤的地図データにおいて、車道ごとに生成される車道リンクに、気象情報または規制情報が対応づけられる。そのため、基盤的地図データを利用する自動走行支援装置において、車道に属する各車線の天候または規制を判断することができる。その結果、状況に応じた運転が可能となる。
基盤的地図データにおいて、交差点領域に、車両または歩行者の情報が対応づけられる。そのため、基盤的地図データを利用する自動走行支援装置において、交差点領域内の車両または歩行者の有無を判断することができる。その結果、他車両または歩行者との衝突を防止することが可能となる。
実施の形態1は、好ましい形態の例示であり、本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。実施の形態1は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
実施の形態2.
図19から図30を用いて、実施の形態2による地図データおよび地図データ生成装置を説明する。実施の形態2では、実施の形態1の図3で説明した基盤的地図データ290として、ダイナミックマップデータ500を形成する地図データ905を用いる。
図19は、ダイナミックマップデータ500を概念的に示す図である。ダイナミックマップデータ500は、図1、図2で説明した車両311に搭載される自動走行支援システム100で用いられる3次元の高精度地図データである。ダイナミックマップデータ500は、図3に示す基盤的地図データ290で説明した通り、静的情報、準静的情報、準動的情報および動的情報の4階層からなる。地図データ905は、実施の形態1で説明した共通基準点(CRP)を用いて、静的情報、準静的情報、準動的情報および動的情報の紐付けを行い、ダイナミックマップデータ500を構成する。実施の形態2では、このCRPを用いた地図データ905における準動的情報の位置表現方法に関して説明する。
実施の形態2のCRPは、図11、図15のNo.35の地物名称に示したCRPと同様に、地図データ上の地物に対する共通基準点として用いている。更に、実施の形態2のCRPは、ダイナミックマップデータ500の静的情報において、交差点を仮想的に表現する交差点領域を代表する共通基準点として用いる。また、実施の形態2では、CRPを準動的情報の位置情報を示す共通基準点として用いる。
CRPは、実施の形態1の図4で説明した通り、CRPIDと、位置情報と、属性情報が互いに対応付けられている。
CRPは、位置座標によって3次元位置が特定され、好ましくは50cm以下、より好ましくは25cm以下の絶対位置精度を有する。各車両311でナビゲーションシステムに利用される地図が異なる場合であっても、CRPの位置情報は、異なる車両311においてもそれぞれ共通に用いられる。
図20は、CRPの属性情報の属性情報を説明する図である。CRPの属性情報は、CRPを含む交差点領域に仮想的に接続する車道リンクについて、進行方向の車道リンクを識別する車道リンクIDを含んでいる。また、当該車道リンクに対応した複数の車線リンクの中で、特定の車線リンクを識別する車線リンクIDを含んでいる。また、属性情報は、CRPと車線リンクIDに対応した車線リンクのリンク始点情報を含んでいる。
ダイナミックマップデータ500の静的情報は、3次元の高精度な地物データからなり、図11で説明したように、路面情報、車線情報、3次元構造物等の地物の3次元位置座標や線形ベクトルデータから構成される。
静的情報は、必須地物と拡張地物から構成される。
必須地物は、
車道端(図11のNo11 路肩縁に対応)、
車道中央線(図11のNo12 区画線に対応)、
車線境界線(図11のNo12 区画線に対応)、
車道外側線(図11のNo12 区画線に対応)、
停止線(図11のNo13に対応)、
横断歩道(図11のNo9に対応)、
道路標示(図11のNo10に対応)、
信号機(図11のNo24に対応)、
道路標識(図11のNo25に対応)、
車道リンク(図11のNo27に対応)、
車線リンク(図11のNo29に対応)、
交差点内車線リンク(図11のNo28に対応)、
交差点領域(図11のNo32に対応)、
CRP(図11のNo35に対応)を含む。
拡張地物は、ダイナミックマップデータ500を利用する地図会社、自動車関連会社等が、地図データの差異化を図るために整備する地物である。
ダイナミックマップデータ500の準静的情報、準動的情報および動的情報は、時々刻々と変化する動的データであって、CRPに対応付いた位置情報を基に静的情報に重畳されるデータである。
準静的情報は、交通規制情報、道路工事情報、広域気象情報等を含む。道路工事情報は道路工事の予定情報が含まれる。広域気象情報は気象予報情報が含まれる。
準動的情報は、車線別の交通流情報、車線別の規制情報等を含む。
動的情報は、ITS情報(周辺車両、歩行者、信号情報など)を含む。歩行者情報は横断歩行者情報が含まれる。
準静的情報、準動的情報および動的情報は、動的か準動的、準静的かを表す大項目と、具体的な情報を識別する中項目から識別される。例えば大項目は2ビット、中項目は8ビットの範囲とし、表現するデータタイプに応じたビットがONとして計算される。ここでデータタイプの例を示す。
<大項目>0b01=準静的、0b10=準動的、0b11=動的
<準動的の中項目>
・0b0000 0001=交通渋滞情報(交通流情報)
・0b0000 0010=交通規制情報
・0b0000 0011=自動車専用道の出入り口の閉鎖情報
・0b0000 0100=トンネルの閉鎖情報
・0b0000 0101=停車車両情報・落下物情報
・0b0000 0110=冬季閉鎖情報
<動的の中項目>
・0b0000 0001=信号情報
・0b0000 0010=車両検知情報
・0b0000 0011=横断歩行者検知情報
・0b0000 0010=路線信号情報
実施の形態2では、この準動的情報である車線別の規制情報および車線別の交通流情報を、静的情報であるCRPを用いて静的情報に紐付けする地図データ905の位置表現方法について説明する。CRPは、この共通位置参照ノードとして用いる。
図21の(a)は、実施の形態2による自動走行支援システム100の構成を示す図である。
図21の(b)は、実施の形態2による地図データ生成装置700のハードウェア構成図である。図21の(a)において、自動走行支援システム100は、自動走行支援装置110と車両制御システム120とを備え、図2で説明した車両311に搭載される。自動走行支援装置110は車載器に相当する装置であり、車両制御システム120は車両311を制御するシステムであって、実施の形態1の図1で説明したものと同じものである。
自動走行支援装置110は、通信システム111と、ポジショニングシステム112と、基盤的地図データベース200と、車両位置情報処理部113と、表示装置114とを備える。この通信システム111と、ポジショニングシステム112と、基盤的地図データベース200と、車両位置情報処理部113と、表示装置114とは、実施の形態1の図1で説明したものと同じものである。また、実施の形態2による車両位置情報処理部113は、図1に対し、更に地図データ生成装置700を備えたことを特徴とする。基盤的地図データベース200には、実施の形態1の図3で説明した通り、仮想の地物と実在の地物とに関するデータが基盤的地図データ290として格納される。基盤的地図データ290はダイナミックマップデータ500を形成し、ダイナミックマップデータ500の「準静的情報」、「準動的情報」、「動的情報」は、地図データ生成装置700によって、ダイナミックマップデータ500における地物の静的情報に対応付けられて、地図データ905が形成される。
図21の(b)において、自動走行支援装置110および地図データ生成装置700は、実施の形態1の図18と同じ構成のコンピュータによって構成され、プロセッサ901と、メモリ902と、補助記憶装置903と、通信装置904と、表示装置906を備えている。このプロセッサ901と、メモリ902と、補助記憶装置903と、通信装置904と、表示装置906は、図18で説明したものと同じものである。
また、実施の形態2によるプロセッサ901は、図18に対し、更に基準点設定部710、規制情報取得部720、交通流情報取得部730、対応付け部740、および位置表示情報生成部750を備えたことを特徴とする。規制情報取得部720と交通流情報取得部730は取得部770を構成する。
ここで、補助記憶装置903は、基盤的地図データ290を格納する基盤的地図データベース200を構成する。基盤的地図データ290は、ダイナミックマップデータ500を形成する地図データ905を構成している。補助記憶装置903は、基準点設定部710、規制情報取得部720、交通流情報取得部730、対応付け部740、および位置表示情報生成部750との機能を実現するプログラムを記憶している。このプログラムはメモリ902にロードされてプロセッサ901によって実行される。プロセッサ901はサーキットリーと呼ばれる場合もある。
通信装置904は、路側機312との路車間通信によって、ダイナミックマップデータ500の動的情報、準動的情報、準静的情報、静的情報を受信する。この路車間通信は、複数の通信媒体を媒介して行われる。通信装置904は、例えば高度化光ビーコンや760MHz電波ビーコンを用いて、動的情報の信号情報、周辺車両情報、歩行者情報を受信する。通信装置904は、例えばLTEや5Gの通信装置を用いて、準動的情報の車線別交通流情報を、後述する交通情報である提供情報1061として受信する。また、通信装置904は、例えばETC2.0の路車間通信装置を用いて、準動的情報の車線別規制情報を、後述する交通情報である提供情報1061として受信する。
実施の形態2では交通情報は、車線別規制情報と、車線別交通流情報とのいずれかの情報を想定している。ただし車線別規制情報と、車線別交通流情報とに限定はされない。なお、通信装置904は、例えばLTEや5Gの通信装置を用いて準動的情報の車線別交通流情報を受信しても良く、例えばETC2.0の路車間通信装置を用いて、準動的情報の車線別規制情報を受信しても良い。
通信装置904は、準静的情報の交通規制情報、道路工事予定情報、気象予報情報を受信する。通信装置904は、例えばLTEや5Gを用いて、静的情報の地図更新情報を受信する。また、通信装置904は、例えばDVDやフラッシュメモリ等の記憶媒体を用いて、静的情報の地図更新情報を受信しても良い。
プロセッサ901は、通信装置904の受信したダイナミックマップデータ500の動的情報、準動的情報を、メモリ902に格納する。プロセッサ901は、通信装置904が受信し、メモリ902に格納したダイナミックマップデータ500の動的情報、準動的情報、準静的情報、静的情報を、補助記憶装置903の基盤的地図データベース200に格納する。
また、プロセッサ901の基準点設定部710、規制情報取得部720、交通流情報取得部730、対応付け部740および位置表示情報生成部750は、通信装置904の受信情報に基づき、CRPを用いて地図データ905の準動的情報や動的情報の位置情報を表現する処理を行う。プロセッサ901は、基準点設定部710、規制情報取得部720、交通流情報取得部730、対応付け部740、および位置表示情報生成部750の処理情報をメモリ902や補助記憶装置903に格納する。
車両位置情報処理部113は、プロセッサ901の表示制御処理によって、表示装置906を用いた表示処理を行う。
表示装置906は、プロセッサ901の対応付け部740が生成した地図データ905の準動的情報や動的情報の位置情報を画面表示し、車両311の搭乗者に情報提供する。表示装置906は、基盤的地図データベース200に格納されたダイナミックマップデータ500における静的情報の地物を地図情報として画面表示する。また、表示装置906は、当該地図情報に対して、地図データ905の準動的情報および動的情報の位置情報を重畳表示し、車両311の搭乗者に対してその表示情報を提供する。
車両制御システム120は、車両位置情報処理部113により特定される他車両の位置と、ポジショニングシステム112により計測される自車両(車両311)の位置と、道路上の地物または道路の周辺に存在する地物の位置と、対応付け部740から提供される地図データ905の準動的情報および動的情報の位置情報に基いて、自車両(車両311)の走行を制御する。この制御は自動走行制御であっても良い。
次に、実施の形態2によるCRPを用いた準動的情報の位置情報の表現処理方法について説明する。
プロセッサ901の対応付け部740は、CRPを用いて、単路部で生じる準動的情報について、車線毎の位置表現を行う。この単路部は、交差点と他の交差点とを接続する単路部であって、接続される交差点同士の間に他の交差点を持たない単路部である接続単路部であっても良い。また、接続される交差点同士の間に1つもしくは複数の他の交差点(分岐線や合流線に接続する交差点)を有した単路部であっても良い。
ここで、CRPに接続する進行方向の車道リンクについて、当該車道リンクの有する複数の車線リンクから、特定の車線リンクを選択し、特定の車線リンクにおける「リンク始点からの距離」と、特定の車線リンクからの「オフセット距離」および「オフセット方向」によって、車線毎に位置を表現することができる。特定の車線リンクとしては、例えば進行方向の最左側の車線を選択すると良い。
車道リンクは図14のNo27に示した通り、道路の設計段階で用いられる中心線であり、道路を代表する線である。車線リンクは、図14のNo29に示した通り、車線の中心となる線をつないだ線である。車線数が複数の場合は、1つの車道リンクに対して複数の車線リンクが対応する。
後述する「道のり距離」とは、起点と終点の2つの地点の座標と座標との間の特定の車線の直線距離ではなく、一方の地点から他方の地点までの、道路の曲りおよび凹凸も考慮した特定の車線リンクの始点(後述する起点CRP)から終点(後述する終点CRP)までの距離である。なお、車道リンクを用いて「道のり距離」を表現しても良い。
ここで、車線リンクの始点とは、図17に示す交差点領域の境界に位置するリンク始点210ではなく、起点CRPを示すものとする。
「リンク始点からの距離」とは、後述する起点CRPから終点CRPの間で、起点CRPから準動的情報を表現したい対象位置までの間の、「道のり距離」に対する比率を示す、0〜1の間の数字である。準動的情報を表現したい対象位置とは、後述する車線別規制情報の始点または終点の位置、あるいは、後述する車線別交通流情報の始点または終点の位置を示す。小数点以下桁数Nについて、数十kmのリンクにおいて数mの誤差で表現できるようにするため、データ容量が少なく50cm以下の精度を保てるN=4桁の値を用いると良い。また、道のり距離の小数点以下桁数をNとした場合、リンク始点からの距離の小数点以下桁数をN+1として、例えば5桁以上の値を用いると、桁落ちがより少なくなり、精度が更に良くなる。
「オフセット距離」とは、基準となる特定の車線リンクに対して、道路の進行方向に向かって道路の幅方向もしくは特定の車線リンクの垂直方向に順次隣接する各車線のそれぞれの車線リンクとの間の距離を示す。ここでの特定の車線リンクは、道路の進行方向に向かって最左側の車線(第1車線)における車線リンク(車線中心線)とするのが良い。
「オフセット方向」とは、リンクからの角度を表す数字であり、道路を通行する車両311の進行方向に対して右側は90、左側は−90とする。
図22は、ダイナミックマップデータ500を形成する地図データ905の位置表現方法を模式的に示したものであって、片側車線の車道リンク1001における、規制情報および交通流情報からなる準動的情報の交通情報に関する位置表現方法を示している。
図22において、交差点領域1011は第1の交差点を表す仮想の第1の交差点領域を示し、交差点領域1012は第2の交差点を表す仮想の第2の交差点領域を示す。交差点領域1011は車道リンク1001の始点に接続され、第2の交差点である交差点領域1012は車道リンク1001の終点に接続される。交差点領域1011に第1の基準点である起点CRP1051で示すCRPが配置される。交差点領域1012に第2の基準点である終点CRP1052で示すCRPが配置される。第1の基準点である起点CRP1051および第2の基準点である終点CRP1052は、図4に示すように、(北緯,東経,標高)のような3次元座標の位置情報を有する。
例えば交差点領域1012の重心位置に終点CRP1052が設定され、交差点領域1011の重心位置に起点CRP1051が設定される。起点CRP1051および終点CRP1052は、図20で述べたように、それぞれCRPIDと、絶対位置を示す3次元の位置情報と、属性情報を有している。属性情報は、起点CRP1051および終点CRP1052がそれぞれ接続する進行方向の車道リンクの車道リンクIDを含む。
また、車道リンク1001は、交差点領域1011と交差点領域1012の間で複数の車線が配置され、接続されており、車線中心線を示す複数の車線リンク1101、1102、1103、1104が配置された例を示している。車道リンク1001で表現される車道を走行する車両311は、終点CRP1052と起点CRP1051の間で、交差点領域1012から交差点領域1011に向かって、車線リンク1101、1102、1103、1104の何れか一つもしくは複数の車線を進行する。
ここで、交差点領域1012に対し、車線リンク1101、1102、1103、1104の一方の端点が接続される。また、交差点領域1011に対し、車線リンク1101、1103、1104の他方の端点が接続される。このように仮想の複数の車線リンクは、第1の交差点領域を表す交差点領域1011と、第2の交差点領域を表す交差点領域1012とを接続する。
車線リンク1102の他方の端点は、接続点JC1において車線リンク1101に合流するように接続がなされる。すなわち、車線リンク1102で表現される車線は、接続点JC1にて車線リンク1101で表現される車線に合流する。後述する図22では、車線リンク1101を破線でも補足的に示している。
起点CRP1051と接続点JC1の間は片側3車線道路であり、接続点JC1と終点CRP1052の間は片側4車線道路となっている。片側3車線道路は、進行方向に対し最も左側の車線(第1の車線)、中央の車線(第2の車線)、最も右側の車線(第3の車線)のそれぞれに車両311が走行する。片側4車線道路は、進行方向に対し最も左側の車線(第1の車線)、中央左寄りの車線(第2の車線)、中央右寄りの車線(第3の車線)、最も右側の車線(第4の車線)のそれぞれに車両311が走行する。
なお、図22は、2つの車線リンク(1101、1102)が1つの車線リンクに合流する接続点JC1を例示しているが、1つの車線リンクから複数の車線リンクに分岐する接続点を設けても良い。
また、起点CRP1051と終点CRP1052の間を接続する単路の車線リンク1101、1102、1103、1104は、複数の分割車線リンクがそれぞれノード(連結点)で連結して群をなす1本の車線リンクを形成しても良い。例えば車線リンク1101は、P本(Pは少なくとも2以上の整数)の分割車線リンク1101s(P)(sは分割車線リンクを示し、(P)はP番目の分割車線リンクを示す)のそれぞれが、隣接する他の分割車線リンク1101(P−1)と、(P−1)本の各ノード1101n(P−1)(nはノードを示し、(P−1)は(P−1)番目のノードを示す)でそれぞれ連結して、1本の車線リンク1101を形成しても良い。
図23は、分割車線リンクを用いた車線リンクの表現方法を説明する図である。図23に示すように、1本の車線リンク1101は、3本の分割車線リンク1101s(1)、分割車線リンク1101s(2)、分割車線リンク1101s(3)で構成される。分割車線リンク1101s(1)と隣接の分割車線リンク1101s(2)はノード1101n(1)により結合している。分割車線リンク1101s(2)と隣接の分割車線リンク1101s(3)はノード1101n(2)により結合している。
他の車線リンク1102〜1104についても同様して、複数の分割車線リンクで表現することができる。図23の例は3本の分割車線リンクからなる1本の車線リンクについて説明したが、3本に限ることはなく、例えば100m間隔や1km間隔等の所定の等分間隔で分割車線リンクを設けても良い。
実施の形態2では、複数の車線リンク1101、1102、1103、1104から形成される車道リンク1001に対応して、提供情報1061の提供がなされる。提供情報1061は、「規制情報または交通流情報」からなる準静的情報の交通情報が含まれる。提供情報1061の規制情報および交通流情報は、それぞれCRPを用いてダイナミックマップデータ500の静的情報の道路地物に対応付けられ、位置表現がなされる。つまり、交通情報である提供情報1061は、第1の基準点である起点CRP1051と第2の基準点である終点CRP1052とを用いて、複数の車線リンクの少なくとも何れかの車線リンクに対応付けられている。
ここで、図21の(b)について、プロセッサ901の各部の処理を説明する。
(基準点設定部710)
基準点設定部710は、地図データを対象として、第1の交差点領域の内部に3次元座標の位置情報を有した仮想の第1の基準点を設定し、第2の交差点領域の内部に3次元座標の位置情報を有した仮想の第2の基準点を設定する。ここで地図データとは、第1の交差点を表す仮想の第1の交差点領域と、第2の交差点を表す仮想の第2の交差点領域と、第1の交差点領域と第2の交差点領域とを接続する仮想の複数の車線リンクとを有する。
基準点設定部710の具体的な動作は以下のようである。基準点設定部710は、補助記憶装置903に予め格納されたダイナミックマップデータ500の地物データから、対象エリア内の全ての交差点領域内のCRPを取り出し、各CRPのCRPIDと位置情報を交差点領域の内部に設定する。
対象エリアとは、格子状(グリッド)の枠で二次メッシュ状に分割した地図における、メッシュ境界内の特定の矩形エリア(以下、グリッドセル)である。対象エリアは、例えば車両位置情報処理部113およびポジショニングシステム112によって設定される自己位置を囲むグリッドセルが選択される。
この対象エリアは、車両位置情報処理部113のユーザ操作部(図示せず)により設定される地図上の指定点を囲むグリッドセルが選択されても良い。
また、この対象エリアは、ポジショニングシステム112により計測される自車両(車両311)の位置情報に基いて、ダイナミックマップデータ500の地物データから、自車両(車両311)の位置を中心とする円の内部領域(もしくは所定距離範囲内の領域)としても良い。
更に、基準点設定部710は、ポジショニングシステム112により計測される自車両(車両311)の位置情報と進行方向との情報に基いて、補助記憶装置903に予め格納されたダイナミックマップデータ500の地物データから、自車両(車両311)が存在する車線リンクを選択し、当該車線リンクに接続する進行方向の車線リンクであって、その道のり距離が所定距離範囲内に存在する全ての交差点領域のCRPを取り出し、もしくは当該車線リンクの延長上に存在する所定数以下の交差点領域のCRPを取り出して、各CRPのCRPIDと位置情報を交差点領域に設定しても良い。
なお、基準点設定部710は、補助記憶装置903に予め格納されたダイナミックマップデータ500の全ての地物データから、全ての交差点領域内のCRPを取り出し、各CRPのCRPIDと位置情報を設定しても良い。
取得部770は規制情報取得部720と交通流情報取得部730を備える。取得部770は、いずれかの車線リンクに対応する車線別の交通情報を取得する。車線別の交通情報は車線別規制情報と車線別交通流情報である。規制情報取得部720と交通流情報取得部730の具体的な動作は以下のようである。
(規制情報取得部720)
規制情報取得部720は、通信装置904の受信した準動的情報から、提供情報1061として車線別規制情報を取得する。通信装置904の受信した準動的情報は、メモリ902に格納される。
車線別規制情報は、
1.始点情報、
2.終点情報、
3.規制の期間(開始時刻、終了時刻)を示す規制期間情報、
4.規制原因を区分けする整数値を示す原因事象、
5.規制内容を区分けする整数値を示す規制内容
から構成される。
(1.始点情報)
始点情報は、
位置情報ヘッダ、位置情報表現タイプから構成される。
位置情報ヘッダは、利用情報位置表現タイプを示す整数2進数で、
1ビット目がタイプ1、2ビット目がタイプ2、3ビット目がタイプ3、4ビット目がタイプ4と、利用する位置情報タイプのビットがONとして計算した、10進数の整数で表す。位置情報ヘッダは、例えば交差点領域内部の位置は位置情報表現タイプ1、車道リンクを示す単路部は位置情報表現タイプ2で表現する。
位置情報表現タイプ1の場合は、基準点識別子、x距離、y距離、h距離からなる。基準点識別子は、CRPIDである。
x距離は直交座標系でCRPからのx方向の距離(m)を表す数字であって、CRPにおいて子午線に一致する軸とし、真北に向かう値を正とする。
y距離は直交座標系でCRPからのy方向の距離(m)を表す数字であって、x軸を直交する軸とし、真東に向かう値を正とする。
h距離は直交座標系でCRPからのh方向の距離(m)を表す数字であって、x軸とy軸を含む平面に対し垂直上に向かう値を正とする。
図24は、規制情報の始点情報の位置情報表現タイプ2を示している。
図24に示すように、
位置情報表現タイプ2は、
(1)起点CRPID1051、
(2)終点CRPID1052、
(3)リンク始点からの距離、
(4)オフセット方向、
(5)オフセット距離、
(6)道路上の位置、
(7)道路上の位置向き、
(8)車線を識別する車線番号からなり、車線番号毎に構成される。
車線番号は、車線リンク1101、1102、1103、1104にそれぞれ一意に対応し、各車線リンクを識別する。
(2.終点情報)
終点情報は、位置情報ヘッダ、位置情報表現タイプから構成される。
位置情報表現タイプ1の場合は、基準点識別子、x距離、y距離、h距離からなる。規制情報の終点情報の位置情報表現タイプ2は、図24と同様である。
つまり、位置情報表現タイプ2は、
(1)起点CRPID1051、
(2)終点CRPID1052、
(3)リンク始点からの距離、
(4)オフセット方向、
(5)オフセット距離、
(6)道路上の位置、
(7)道路上の位置向き、
(8)車線を識別する車線番号からなり、
車線番号毎に構成される。
車線番号は、車線リンク1101、1102、1103、1104にそれぞれ一意に対応し、各車線リンクを識別する。
以下の説明では、位置情報表現タイプ2を示す単路部の例について説明を続ける。
(交通流情報取得部730)
交通流情報取得部730は、通信装置904の受信した準動的情報から、提供情報1061として車線別交通流情報を取得する。通信装置904の受信した準動的情報は、メモリ902に格納される。
車線別交通流情報は、
1.始点情報、
2.終点情報、
3.発生時刻および発生時刻の確度を示す発生・消滅時刻情報、
4.渋滞原因を区分けする整数値を示す原因事象、
5.渋滞の度合いを区分けする整数値を示す渋滞度、
6.当該渋滞区間の通関に要する時間を示す通過時間から構成される。
例えば「5.渋滞度」は、不明、渋滞なし、混雑、渋滞の4段階で表現される。
(1.車線別交通流情報の始点情報) 始点情報は、位置情報ヘッダ、位置情報表現タイプから構成される。位置情報表現タイプ1の場合は、基準点識別子、x距離、y距離、h距離からなる。車線別交通流情報の始点情報の位置情報表現タイプ2は、図24と同様である。
つまり、位置情報表現タイプ2は、
(1)起点CRPID1051、
(2)終点CRPID1052、
(3)リンク始点からの距離、
(4)オフセット方向、
(5)オフセット距離、
(6)道路上の位置、
(7)道路上の位置向き、
(8)車線を識別する車線番号からなり、
車線番号毎に構成される。
車線番号は、車線リンク1101、1102、1103、1104にそれぞれ一意に対応し、各車線リンクを識別する。
(2.車線別交通流情報の終点情報)
終点情報は、位置情報ヘッダ、位置情報表現タイプから構成される。
位置情報表現タイプ1の場合は、基準点識別子、x距離、y距離、h距離からなる。
車線別交通流情報の終点情報の位置情報表現タイプ2は、図24と同様である。
つまり、位置情報表現タイプ2は、
(1)起点CRPID1051、
(2)終点CRPID1052、
(3)リンク始点からの距離、
(4)オフセット方向、
(5)オフセット距離、
(6)道路上の位置、
(7)道路上の位置向き、
(8)車線を識別する車線番号からなり、車線番号毎に構成される。
車線番号は、車線リンク1101、1102、1103、1104にそれぞれ一意に対応し、各車線リンクを識別する。
以下の説明では、位置情報表現タイプ2を示す単路部の例について説明を続ける。
図25、図26、図27、図28は、交通情報提供システム550から提供される準動的情報の交通流情報に関する位置表現データを示す図であって、車線別交通流情報のデータ構成の一例を示している。この交通流情報は高速道路を対象とする。図25から図28は、左列の項番1から101の一つの表を4つの図に分割したものである。交通流情報は、情報の提供時刻、生成時刻、データタイプ、形状タイプ、データ数等を示す共通ヘッダと、複数の交通渋滞情報からなる。
形状タイプは、含まれる位置情報の形状を示す整数であり、例えば点は1、線は2、面は3となる。データ数は含まれる情報の個数を表す整数である。
交通渋滞情報は、それぞれ上記の車線別交通流情報を構成し、始点情報、終点情報、発生・消滅時刻情報、原因事象、渋滞度、通過時間からなる。
図25から図28の例では、交通渋滞情報1、2、3、4は、それぞれ車線リンク1101、1102、1103、1104に対応している。
また、交通情報提供システム550から提供される準動的情報の交通規制情報に関する位置表現データについても、交通流情報と同様にして車線別規制情報を表現する。
図29は、交通規制情報を示す。図29に示すように、交通規制情報は、情報の提供時刻、生成時刻、データタイプ、形状タイプ、データ数等を示す共通ヘッダと、少なくとも1つの交通規制情報からなる。交通規制情報は、上記の車線別規制情報を構成し、始点情報、終点情報、規制期間情報、原因事象、規制内容からなる。
(対応付け部740)
対応付け部740は、交通情報を、第1の基準点と第2の基準点とを用いて、対応する車線リンクに対応付ける。
対応付け部740は、規制情報取得部720の取得した車線別規制情報の有する始点情報および終点情報に基いて、起点CRPのCRPIDと終点CRPのCRPIDを取り出す。
また、基準点設定部710の設定した複数のCRPの中から、取り出した起点CRPIDと終点CRPIDにそれぞれ一致するCRPを取得し、取得したCRPの位置情報を得る。
また、対応付け部740は、交通流情報取得部730の取得した車線別交通流情報の有する始点情報および終点情報に基いて、起点CRPのCRPIDと終点CRPのCRPIDを取り出す。
また、基準点設定部710の設定した複数のCRPの中から、取り出した起点CRPIDと終点CRPIDにそれぞれ一致するCRPを取得し、取得したCRPの位置情報を得る。
(車線別規制情報)
また、対応付け部740は、取得した車線別規制情報から、起点CRP1051を含む交差点領域1011と終点CRP1052を含む交差点領域1012とを仮想的に接続する各車線リンク1101〜1104にそれぞれ対応した車線番号と、基準となる車線リンク1101のリンク始点からの距離と、基準となる車線リンク1101に対する各車線番号に対応した車線リンク1101〜1104のそれぞれのオフセット距離とオフセット方向を得る。
対応付け部740は、起点CRPの位置情報と、終点CRPの位置情報と、基準となる車線リンク1101のリンク始点からの距離と、オフセット距離と、オフセット方向に基いて、車線別規制の始点と終点の正確な位置情報を得る。得られる位置情報は、例えば50cm以下、好適には25cm以下の高精度な3次元位置座標となる。
(車線別交通流情報)
また、対応付け部740は、取得した車線別交通流情報から、起点CRPと終点CRPを接続する各車線リンクに対応した各車線番号と、基準となる車線リンク1101のリンク始点からの距離と、基準となる車線リンク1101に対する各車線番号に対応した車線リンク1101〜1104のそれぞれのオフセット距離とオフセット方向を得る。
対応付け部740は、起点CRPの位置情報と、終点CRPの位置情報と、基準となる車線リンク1101のリンク始点からの距離と、オフセット距離と、オフセット方向に基いて、車線別交通流情報の始点と終点の正確な位置情報を得る。得られる位置情報は、例えば50cm以下、好適には25cm以下の高精度な3次元位置座標となる。
図22の例において、提供情報1061は、規制情報1501と交通流情報1601〜1604からなる。規制情報1501は、例えば交通事故や道路工事によって交通規制が発生している車線領域を示している。ここでは、車線リンク1101に対応する交通規制始点L1と交通規制終点L2の区間が規制情報1501に示す交通規制区間となっている。交通規制始点L1と交通規制終点L2は、規制情報1501の始点情報と終点情報によってそれぞれの位置が特定される。
また、交通流情報1601〜1604は、例えば複数の車両311が渋滞している車線領域を示している。ここでは、交通規制終点L2と渋滞終点L3の区間において車線リンク1101、1102、1103、1104に対応する車線が、交通流情報1601〜1604に示す交通渋滞区間となっている。ここでの交通規制終点L2は渋滞始点となっている。渋滞始点となる交通規制終点L2と渋滞終点L3は、交通流情報1601〜1604の各始点情報と終点情報によってそれぞれの位置が特定される。なお、交通規制終点L2を渋滞始点とする必要はないが、通常の渋滞では交通規制終点L2が渋滞始点となる。
次に、図22を参照して、対応付け部740が行う、交通渋滞および交通規制の位置表現を説明する。図の右方向が車両311の進行方向となる。また、リンク始点からの距離の基準となる車道リンクを代表する特定の車線は、進行方向の最左側車線となる車線リンク1101であるものとし、オフセット距離は車線リンク1101からのオフセット距離を用いる。
(1)図22では、規制情報1501の示す交通規制は、交差点領域1012と交差点領域1011の間の車線リンク1101に示す車線上で起きている。規制情報1501は交通規制始点L1、交通規制終点L2を含む。交通規制始点L1と交通規制終点L2は、交差点領域1011と交差点領域1012との間にある。
また、交通流情報1601〜1604の示す交通渋滞は、交差点領域1012と交差点領域1011との間で起きている。交通流情報1601〜1604は、渋滞始点となる交通規制終点L2、渋滞終点L3を含む。渋滞始点となる交通規制終点L2と渋滞終点L3は、交差点領域1011と交差点領域1012との間にある。
(2)交差点領域1011には起点CRP1051が設定されており、交差点領域1012には終点CRP1052が設定されている。
(3)車線別の規制情報1501は、車線リンク1101上の交通規制始点L1と交通規制終点L2の区間において、リンク始点からの距離とオフセット距離とオフセット方向を用いて交通規制領域の位置が表現される。
なお、図22の例では、交差点領域1012と交差点領域1011の間で、起点CRP1051と終点CRP1052の間の道のり距離は、基準となる車線リンク1101の道のり距離に相当する4389.5m(後述の、基準経路の道のり距離)を用いて表現する。
交通規制始点L1は、起点CRP1051と対応付けられて、例えば交通事故や道路工事等の車線毎の交通規制区間の始点となる。交通規制終点L2は、起点CRP1051と対応付けられて、例えば交通事故や道路工事等の車線毎の交通規制区間の終点となる。
図22において、例えば交通規制始点L1は、起点CRP1051から終点CRP1052へ、0.8291となるリンク始点である起点CRP1051からの距離1201である、と対応付けられている。
0.8291の意味は、起点CRP1051から終点CRP1052へのリンク始点からの距離のうち、交通規制始点L1の位置が起点CRP1051から0.8291、つまり82.91%のリンク始点からの距離であることを示す。この0.8291を用いてリンク始点からの距離を道のり距離に換算した値は、3639.3m(=4389.5m×0.8291)となる。
なお、このリンク始点からの距離を小数点以下桁数5桁で表現する場合は、0.82914となる。この場合のリンク始点からの距離を道のり距離に換算した値は、3639.5m(=4389.5m×0.82914)となる。
次に、例えば交通規制終点L2は、起点CRP1051から終点CRP1052へ、0.8388となるリンク始点からの距離1202である、と対応付けられている。0.8388の意味は、起点CRP1051から終点CRP1052へのリンク始点からの距離のうち、交通規制終点L2の位置が起点CRP1051から0.8388、つまり83.88%のリンク始点からの距離であることを示す。なお、この0.8388を用いてリンク始点からの距離を道のり距離に換算した値は、3682.0m(=4389.5m×0.8388)となる。
このように、ダイナミックマップデータ500の有する車線リンクもしくは車道リンクによって、曲りおよび凹凸のような道路の変化が反映できるため、リンク始点からの距離が簡便に計算可能である。起点CRP1051と交通規制始点L1とのリンク始点からの距離は、起点CRP1051と交通規制始点L1とを結ぶ特定の車線リンク1101の道のり距離から求められる。同様に、起点CRP1051と交通規制終点L2とのリンク始点からの距離は、起点CRP1051と交通規制終点L2とを結ぶ特定の車線リンク1101の道のり距離から求められる。
また、交通規制始点L1と交通規制終点L2は、車線リンク1101で示される同一の車線上に位置している。車線リンク1101は進行方向に向かって3車線道路の最左側の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって0.000となる。
なお、交通規制始点L1および交通規制終点L2のオフセット方向は、何れも90である。この場合、交通規制が代表する車線リンク1101上にあることから、オフセット角度が進行方向右側と左側のどちらであっても良いことを示している。
これによって、交通規制始点L1と交通規制終点L2の間の規制情報1501は、次のように示される。
・交通規制始点L1情報は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1201が0.8291(道のり距離が3639.3m、より好ましくは3639.5m)、オフセット距離が車線リンク1101から1104に向かって0.000となる。
・交通規制終点L2情報は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1202が0.8388(道のり距離が3682.0m)、オフセット距離が車線リンク1101から1104に向かって0.000となる。
なお、規制情報1501は、車線リンク1101の規制情報を例に説明したが、後述する車線別の交通流情報1601、1602、1603、1604のように、他の車線リンク1103、1104について、それぞれ規制情報を提供しても良い。
(4)交通規制終点L2と渋滞終点L3の間で複数車両の渋滞が発生する。交通規制終点L2は渋滞区間の始点となる。車線別の交通流情報1601、1602、1603、1604は、車線リンク1101、1102、1103、1104のそれぞれにおいて、交通規制終点(渋滞始点)L2と渋滞終点L3の区間領域で、リンク始点からの距離とオフセット距離とオフセット方向を用いて渋滞区間の位置が表現される。
交通規制終点L2は、起点CRP1051と対応付けられて、車線毎に渋滞の始まる開始点となる。渋滞終点L3は、起点CRP1051と対応付けられて、車線毎に渋滞が終わる終点となる。渋滞の開始は、例えば道路上に設置した車両感知器や監視カメラを用いて、車両間隔や平均車両速度を計測し、車両間隔や平均車両速度が閾値以下となる場所を検出することによって、渋滞の開始点、終点を特定する。
図22において、例えば交通規制終点(渋滞始点)L2は、上述の通り、起点CRP1051から終点CRP1052へ、0.8388となるリンク始点からの距離1202である、と対応付けられている。この0.8388を用いてリンク始点からの距離を道のり距離に換算した値は、3682.0m(=4389.5m×0.8388)となる。
次に、例えば渋滞終点L3は、起点CRP1051から終点CRP1052へ、0.8949となるリンク始点からの距離1203である、と対応付けられている。0.8949の意味は、起点CRP1051から終点CRP1052へのリンク始点からの距離のうち、渋滞終点L3の位置が起点CRP1051から0.8949、つまり89.49%のリンク始点からの距離であることを示す。この0.8949を用いてリンク始点からの距離を道のり距離に換算した値は、3928.2m(=4389.5m×0.8949)となる。
なお、このリンク始点からの距離を小数点以下桁数5桁で表現する場合は、0.89486となる。この場合のリンク始点からの距離を道のり距離に換算した値は、3928.0m(=4389.5m×0.89486)となり、誤差がより少ない。
このように、ダイナミックマップデータ500の有する車線リンクもしくは車道リンクによって、曲りおよび凹凸のような道路の変化が反映できるため、リンク始点からの距離が簡便に計算可能である。起点CRP1051と渋滞終点L3とのリンク始点からの距離は、起点CRP1051と車線リンク1101における渋滞終点L3とを結ぶ車線リンク1101の道のり距離から求められる。
次いで、車線リンク1101で示される車線上において、交通規制終点(渋滞始点)L2と渋滞終点L3にそれぞれ対応する点のオフセット距離を示す。車線リンク1101は進行方向に向かって3車線道路または4車線道路の最左側の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって0.000となる。
次に、車線リンク1102で示される車線上において、渋滞終点L3に対応する点のオフセット距離を示す。車線リンク1102は進行方向に向かって4車線道路の最左から2番目の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって3.729(m)となる。
続いて、車線リンク1103で示される車線上において、交通規制終点(渋滞始点)L2に対応する点のオフセット距離を示す。車線リンク1103は進行方向に向かって3車線道路の最左から2番目の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって3.699(m)となる。同様に、車線リンク1103で示される車線上において、渋滞終点L3に対応する点のオフセット距離を示す。車線リンク1103は進行方向に向かって4車線道路の最左から3番目の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって7.475(m)となる。
更に、車線リンク1104で示される車線上において、交通規制終点(渋滞始点)L2に対応する点のオフセット距離を示す。車線リンク1104は進行方向に向かって3車線道路の最左から3番目(最右側)の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって7.401(m)となる。同様に、車線リンク1104で示される車線上において、渋滞終点L3に対応する点のオフセット距離を示す。車線リンク1104は進行方向に向かって4車線道路の最左から4番目(最右側)の車線に該当し、そのオフセット距離は車線リンク1101から1104に向かって11.164(m)となる。
なお、オフセット方向は車線リンク1101から各車線リンクまでの角度が進行方向に対し右側であるので、何れも90である。
これによって、交通規制終点(渋滞始点)L2と渋滞終点L3の間の車線別の交通流情報1601、1602、1603、1604は、次のように示される。
・交通流情報1601:交通規制終点(渋滞始点)L2は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1202が0.8388(道のり距離が3682.0m)、オフセット距離が0.000となる。渋滞終点L3は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1203が0.8949(道のり距離が3928.2m、より好ましくは3928.0m)、オフセット距離が0.000となる。
・交通流情報1602:交通規制終点(渋滞始点)L2は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1202が0.8388(道のり距離が3682.0m)、オフセット距離が0.000となる。渋滞終点L3は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1203が0.8949(道のり距離が3928.2m、より好ましくは3928.0m)、オフセット距離が3.729mとなる。
・交通流情報1603:交通規制終点(渋滞始点)L2は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1202が0.8388(道のり距離が3682.0m)、オフセット距離が3.699mとなる。渋滞終点L3は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1203が0.8949(道のり距離が3928.2m、より好ましくは3928.0m)、オフセット距離が7.475mとなる。
・交通流情報1604:
交通規制終点(渋滞始点)L2は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1202が0.8388(道のり距離が3682.0m)、オフセット距離が7.401mとなる。
渋滞終点L3は、起点CRP1051からのリンク始点からの距離1203が0.8949(道のり距離が3928.2m、より好ましくは3928.0m)、オフセット距離が11.164mとなる。
交通情報である交通流情報1604を例にとれば、以下の様である。交通流情報1604は、第1の比と、第2の比と、交通流情報1604の始点と終点とのオフセット量とを含む。
第1の比とは、第1の基準点である起点CRP1051から基準となる車線リンク1101を経て第2の基準点である終点CRP1052までの経路を示す基準経路の道のり距離に対する、起点CRP1051から交通流情報1604の始点である交通規制終点L2までの基準経路に沿う道のり距離の比である。ここで「基準経路」は図22における、起点CRP1051から車線リンク1101を経て終点CRP1052に至る経路である。
基準経路の道のり距離は、前述のように4389.5mである。第1の比は、上記のように0.8388である。
第2の比とは、基準経路の道のり距離に対する、第1の基準点である起点CRP1051から交通流情報1604の終点である渋滞終点L3までの基準経路に沿う道のり距離の比である。第2の比は、上記のように0.8949である。
交通流情報1604の始点と終点とのオフセット距離とは、基準経路から、複数の車線リンクのうち交通流情報1604が対応付けられている車線リンクまでの、交通流情報1604の始点と終点とのオフセット距離である。交通流情報1604の始点と終点とのオフセット距離は、上記のように、それぞれ、オフセット距離7.401m、オフセット距離が11.164mである。
交通流情報1604に対する処理は対応付け部740が行うが、対応付け部740は、第1の比と、第2の比と、交通流情報1604の始点と終点とのオフセット量とを用いて、交通情報である交通流情報1604を対応する車線リンク1104に対応付ける。
以上説明した通り、地図データ生成装置700が、交通規制の始点または終点と、交通渋滞の始点または終点と、CRPとのリンク始点からの距離を用いて、単路において交通規制や交通渋滞の位置を表現する動作は、以下となる。
(1)基準点設定部710は、交差点領域1011と、交差点領域1012と、車道リンク1001とを有する地図データの第1の交差点領域である交差点領域1011の内部に、仮想の第1の基準点である起点CRP1051を設定し、第2の交差点領域である交差点領域1012の内部に、仮想の第2の基準点である終点CRP1052を設定する。
この設定は、ポジショニングシステム112の取得する自車両(車両311)の位置情報に基いて、自車両(車両311)を含む対象エリア内の基盤的地図データ290を用いて設定が行われる。
また、通信システム111による外部との路車間通信または移動体通信によって、基盤的地図データベース200の基盤的地図データ290の更新がなされるときに設定が行われても良い。
また、基盤的地図データ290が基盤的地図データベース200に実装されるときに予め設定がなされても良い。
この設定は、自動走行支援システム100のメモリ902もしくはプロセッサ901の内部メモリにおいて設定が行われる。
(2)規制情報取得部720は、車線リンク1101〜1104で示される単路部における、車線別の交通規制を示す車線別規制情報からなる提供情報1061を取得する。
提供情報1061は、提供情報1061を提供する提供元から取得する。例えば、規制情報取得部720は通信装置904によってネットワークから提供情報1061を取得する。取得した提供情報1061は、予め起点CRP1051および終点CRP1052を含む各CRPと交通規制始点および交通規制終点との対応関係が取られている。
(3)交通流情報取得部730は、車線リンク1101〜1104で示される各単路部における、それぞれの交通渋滞を表す車線別交通流情報からなる提供情報1061を取得する。
提供情報1061は、提供情報1061を提供する提供元から取得する。例えば、交通流情報取得部730は通信装置904によってネットワークから提供情報1061を取得する。取得した提供情報1061は、予め起点CRP1051および終点CRP1052を含む各CRPと渋滞始点および渋滞終点との対応関係が取られている。
(4)対応付け部740は、提供情報1061の車線別規制情報および車線別交通流情報を、地図データ生成装置700の基盤的地図データ290に格納された起点CRP1051および終点CRP1052と、起点CRP1051および終点CRP1052を含む交差点領域1011および交差点領域1012にそれぞれ対応する、車線リンク1101〜1104の何れかに、それぞれ対応付ける。
(5)位置表示情報生成部750は、プロセッサ901により、対応付け部740が対応付けた起点CRP1051および終点CRP1052の位置情報と、車線別規制情報の始点および終点にそれぞれ対応するリンク始点からの距離、オフセット距離、およびオフセット方向に基いて、車線別規制情報の始点および終点の位置を表示するための位置表示情報を生成する。
また、位置表示情報生成部750は、プロセッサ901により、対応付け部740が対応付けた起点CRP1051および終点CRP1052の位置情報と、車線別交通流情報の始点および終点にそれぞれ対応するリンク始点からの距離、オフセット距離、およびオフセット方向に基いて、車線別交通流情報の始点および終点の位置を表示するための位置表示情報を生成する。
位置表示情報生成部750は、生成された位置表示情報を表示装置906に送る。表示装置906は、位置表示情報に従い、プロセッサ901の対応付け部740が生成した、車線別規制情報または車線別交通流情報の位置情報を画面に表示する。
このとき、位置表示情報生成部750は、分割車線リンクや分割車線リンクのノードを用いて、車線別規制情報や車線別交通情報の始点や終点位置を認識しても良い。
また、位置表示情報生成部750は、プロセッサ901により、対応付け部740が対応付けた起点CRP1051および終点CRP1052の位置情報と、車線別規制情報の始点および終点にそれぞれ対応するリンク始点からの距離、オフセット距離、およびオフセット方向に基いて、車線別規制情報の始点および終点の位置情報を車両制御システム120に送る。
また、位置表示情報生成部750は、プロセッサ901により、対応付け部740が対応付けた起点CRP1051および終点CRP1052の位置情報と、車線別交通流情報の始点および終点にそれぞれ対応するリンク始点からの距離、オフセット距離、およびオフセット方向に基いて、車線別交通流情報の始点および終点の位置情報を車両制御システム120に送る。
車両制御システム120は、車線別規制情報の始点および終点の位置情報と、車線別交通流情報の始点および終点の位置情報に基いて、車両311の自動運転制御を行う。
例えば車両制御システム120は、規制車線や渋滞車線を避けるように、車線を移動するようにハンドルの自動操舵を行う。もしくは車両制御システム120は、規制車線や渋滞車線に近付く前に、車両311を減速するように自動ブレーキを掛け、アクセル開度を自動的に減らしスロットルバルブを閉じる操作を行う。もしくは車両制御システム120は、規制車線や渋滞車線を確実に抜けたことを認識して、車両311を加速するようにアクセル開度を自動的に増やし、スロットルバルブを開ける操作を行う。
地図データ生成装置700によって生成された地図データ905は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。また、地図データ905はプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
***実施の形態2の効果***
実施の形態2の地図データ905によれば、静的情報であるCRPと、準動的情報である提供情報1061とを、車線別に対応付けることができるので、高精度の3次元地図データに対して、車線別の交通規制情報および交通渋滞情報を容易に関連付けることができる。
かくして、地図データ上の道路地物の静的情報に対して仮想的に設けた基準点を用いて、車線毎の規制情報および交通流情報を地図データに対応付けることにより、規制情報および交通流情報の高精度な3次元位置情報を、車両に提供することができる。
なお、実施の形態2は、図30のように、複数の交差点領域41から44が接続する場合に、複数の交差点領域を跨って交通流渋滞情報の始点と終点が設定される場合にも、当て嵌めることができる。図30において、車線31〜車線33の3つに渋滞が発生しており、また交通流渋滞情報は始点と終点の間で、交通流渋滞情報1、2、3の3つの情報から構成される。
交通流渋滞情報1は、交差点領域1のCRPO1と交差点領域2のCRPO2の間で、交通流渋滞情報の始点が設定され、中間点1がCRPO2にある。
交通流渋滞情報2は、交通流渋滞情報の中間点1がCRPO2にあり、交通流渋滞情報の中間点2がCRPO3にある。
交通流渋滞情報3は、交通流渋滞情報の中間点2がCRPO3にあり、交通流渋滞情報の終端がCRPO3とCRPO4の間にある。
交通流渋滞情報1の始点は、CRPO1のリンク始点からの距離が0.3000で示される位置にある。
交通流渋滞情報1の終点は、CRPO2となり、CRPO1のリンク始点からの距離が1.0000で示される位置にある。
交通流渋滞情報2の始点は、CRPO2となり、CRPO1のリンク始点からの距離が1.0000で示される位置にある。
交通流渋滞情報2の終点は、CRPO3となり、CRPO2のリンク始点からの距離が1.0000で示される位置にある。
交通流渋滞情報3の始点は、CRPO3となり、CRPO2のリンク始点からの距離が1.0000で示される位置にある。
交通流渋滞情報3の終点は、CRPO3のリンク始点からの距離が0.6000で示される位置にある。
また、交通流渋滞情報1、2、3の始点、終点における各車線1、2、3へのオフセット距離は、それぞれ0.0000m、4.0000m、8.0000mとなる。
以上、実施の形態1および実施の形態2について説明したが、これらの実施の形態の2つを組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
L1 交通規制始点、L2 交通規制終点、L3 渋滞終点、JC1 接続点、31,32,33 車線、41,42,43,44 交差点領域、100 自動走行支援システム、110 自動走行支援装置、111 通信システム、112 ポジショニングシステム、113 車両位置情報処理部、114 表示装置、120 車両制御システム、200 基盤的地図データベース、201 区画線データ、202 交差点データ、203 停止線データ、204 信号機データ、205 CRPデータ、206 車線リンクデータ、207 車道リンクデータ、210 リンク始点、220 CRP、290 基盤的地図データ、301 車両位置情報、311 車両、312 路側機、313 CRP、321 区画線、322 車道リンク、323 車線リンク、324 車道境界線、325 車線区画線、326 交差点領域、327 交差点内車線リンク、500 ダイナミックマップデータ、550 交通情報提供システム、600 通信ネットワーク回線、700 地図データ生成装置、710 基準点設定部、720 規制情報取得部、730 交通流情報取得部、740 対応付け部、750 位置表示情報生成部、770 取得部、901 プロセッサ、902 メモリ、903 補助記憶装置、904 通信装置、905 地図データ、906 表示装置、1001 車道リンク、1011 交差点領域、1101s(1),1101s(2),1101s(3) 分割車線リンク、1101n(1),1101n(2) ノード、1012 交差点領域、1051 起点CRP、1052 終点CRP、1061 提供情報、1101,1102,1103,1104 車線リンク、1201,1202,1203 リンク始点からの距離、1501 規制情報、1601,1602,1603,1604 交通流情報。

Claims (6)

  1. 自動走行支援システムで用いられる地図データであって、
    第1の交差点を表す仮想の第1の交差点領域と、
    前記第1の交差点領域の内部に設定され、3次元座標の位置情報を有した仮想の第1の基準点と、
    第2の交差点を表す仮想の第2の交差点領域と、
    前記第2の交差点領域の内部に設定され、3次元座標の位置情報を有した仮想の第2の基準点と、
    前記第1の交差点領域と前記第2の交差点領域とを接続する仮想の複数の車線リンクと、
    前記第1の基準点と前記第2の基準点とを用いて、前記複数の車線リンクの少なくとも何れかの車線リンクに対応付けられる交通情報と
    を備える地図データ。
  2. 前記交通情報は、
    前記第1の基準点から基準となる前記車線リンクを経て前記第2の基準点までの経路を示す基準経路の道のり距離に対する、前記第1の基準点から前記交通情報の始点までの前記基準経路に沿う道のり距離の比と、
    前記基準経路の道のり距離に対する、前記第1の基準点から前記交通情報の終点までの前記基準経路に沿う道のり距離の比と、
    前記基準経路から、前記複数の車線リンクのうち前記交通情報が対応付けられる車線リンクまでの、前記交通情報の前記始点と前記終点とのオフセット距離と
    を含む請求項1に記載の地図データ。
  3. 前記交通情報は、
    車線別規制情報と、車線別交通流情報とのいずれかの情報である請求項1または請求項2に記載の地図データ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の地図データが記録されたコンピュータ読取可能な記録媒体。
  5. 第1の交差点を表す仮想の第1の交差点領域と、第2の交差点を表す仮想の第2の交差点領域と、
    前記第1の交差点領域と前記第2の交差点領域とを接続する仮想の複数の車線リンクとを有する地図データを対象として、
    前記第1の交差点領域の内部に3次元座標の位置情報を有した仮想の第1の基準点を設定し、前記第2の交差点領域の内部に3次元座標の位置情報を有した仮想の第2の基準点を設定する基準点設定部と、
    いずれかの前記車線リンクに対応する車線別の交通情報を取得する取得部と、
    前記交通情報を、前記第1の基準点と前記第2の基準点とを用いて、対応する前記車線リンクに対応付ける対応付け部と
    を備える地図データ生成装置。
  6. 前記対応付け部は、
    前記第1の基準点から基準となる前記車線リンクを経て前記第2の基準点までの経路を示す基準経路の道のり距離に対する、前記第1の基準点から前記交通情報の始点までの前記基準経路に沿う道のり距離の比と、
    前記基準経路の道のり距離に対する、前記第1の基準点から前記交通情報の終点までの前記基準経路に沿う道のり距離の比と、
    前記基準経路から、前記複数の車線リンクのうち前記交通情報が対応付けられる車線リンクまでの、前記交通情報の前記始点と前記終点とのオフセット距離と
    を用いて、
    前記交通情報を、対応する前記車線リンクに対応付ける請求項5に記載の地図データ生成装置。
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