JP2020029759A - 軽量自立壁、及び軽量自立壁の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素材自体が曲がること、素材がカッター等で切削できる程度に容易に加工できるため、自由発想のデザイン設計を可能にするとともに、素材自体が軽量であるため、地震時における崩壊による被害の心配も殆ど無く、さらに、製造コスト的にも優れた軽量自立壁、及び軽量自立壁の施工方法を提供すること。【解決手段】コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を土台として設置した複数の軽量パネル20と、軽量パネル20と軽量パネル20の間に垂設した異形鉄筋30と、軽量パネル20と軽量パネル20の隙間であって、異形鉄筋30を埋没させるようにモルタルを充填し硬化させたモルタルブロック体40と、軽量パネル20の全面、及び基礎の全面に仕上げ層70を備えることを特徴とする軽量自立壁10とした。【選択図】図1

Description

本発明は、軽量発泡素材を採用した軽量自立壁、及び軽量自立壁の施工方法に関する。さらに言えば、施工に手間が掛かる等の理由により、従来難しかった曲線状の自立壁であっても容易に施工することができ、しかも災害時等における安全面や製造コスト面においても優れた軽量自立壁、及び軽量自立壁の施工方法に関する。
コンクリート塀(コンクリートブロック塀含む自立壁)が一般的に知られているが、地震発生時に倒壊する等して人身に対する被害が報告されている。このような被害を無くすための一つの方向性として、発泡スチロール等の軽量発泡素材により形成される自立壁が、コンクリート塀に代わって採用される動きがみられる。軽量発泡素材は加工が容易である事に加え、極めて軽量であるという特徴を備えているため、地震発生等による倒壊時における人的被害を極力抑え、また自動車が衝突した際における人や自動車への被害を最小限にすることができる等の安全性を備えている。
特許文献1には、「発泡スチロール製のパネルによって構成される塀の表面の強度、発泡スチロール製のパネルと基礎との連結強度が十分な塀、塀の構築方法を提供する。」ことを課題として(特許文献1:要約)、多数の網目を有するメッシュ材からなるシートをパネルと基礎まで覆い、パネルと基礎の間に接着剤を塗布し、この状態でシートをパネルと基礎に接着して固定しており、更に、接着剤をシートと基礎の外面側から塗布して、接着剤をシートの網目に入り込ませ、この状態でシートがパネルと基礎に固定されている。そうすることで、パネルと基礎、及びシートは互いに固定されて一体化する(特許文献1:要約:解決手段から抜粋)塀、塀の構築方法(特許文献1:発明の名称)」が開示されている。
特開2012−021328号公報
特許文献1に係る発明は、発泡スチロール製のパネル自体に貫通穴が穿設されている。この貫通穴に基礎に立設されたアンカーボルトを挿入しつつパネルを設置することにより、要するに、発泡スチロール製のパネルを、コンクリート製の基礎にアンカーボルトを利用して固定することにより、パネルと基礎との連結強度を確保することができる構造になっている(先行文献:図1、及び図2参照)。従って、本発明に係る軽量自立壁との比較において、発泡スチロール製のパネルに貫通穴を穿設するという余分な工程があることにより、余分な手間が掛かり製造コスト的にも好ましくなく、発泡スチロール製パネルに貫通穴(アンカーボルトの長さ分であって貫通していないとしても)が穿設されることで、パネル自体の強度が低下する方向に作用するため、品質的にも好ましくないとも言える。
本発明の目的は、素材自体が簡単に曲げられること、及び素材自体がカッター等で切削できる程度に容易に加工できるため自由発想のデザイン設計を可能にするとともに、素材自体が軽量であるため、地震時における倒壊等による人的被害の心配も殆ど無く、さらに、製造コスト的にも優れた軽量自立壁、及び軽量自立壁の施工方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を形成した後、該基礎を土台として軽量発泡素材からなる複数の軽量パネルを並べて設置することにより形成される軽量自立壁において、コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を土台として設置した複数の軽量パネルと、前記軽量パネルと前記軽量パネルの間に垂設した異形鉄筋と、前記軽量パネルと前記軽量パネルの隙間であって、前記異形鉄筋が内在する位置に設置されたモルタルブロック体と、前記軽量パネルの全面、及び前記基礎に塗布したベースコート層と、前記軽量パネルの上面を除いた全面、及び前記基礎に貼り付けたメッシュシート層と、前記軽量パネルの全面、及び前記基礎に仕上げ層を備えることを特徴とする軽量自立壁であることを特徴とするものである。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記軽量パネルは小窓部を備える軽量自立壁であることを特徴とするものである。
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記軽量パネルは真上から見た形状が曲線になっている軽量自立壁であることを特徴とするものである。
請求項4に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記軽量パネルは小窓部を備えており、真上から見た形状が曲線になっている軽量自立壁であることを特徴とするものである。
請求項5に記載した発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載した発明において、前記仕上げ層は、塗り壁、石、レンガ、タイルの中のいずれかを前記ベースコート層の表面に施工することにより形成される層である軽量自立壁であることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を形成した後、該基礎を土台として軽量発泡素材からなる複数の軽量パネルを並べて設置することにより形成される軽量自立壁において、前記基礎に所定の間隔を置いて異形鉄筋を垂設する工程と、前記異形鉄筋の間に前記基礎を土台として複数の前記軽量パネルを接着材にて接合することにより設置する工程と、前記軽量パネルと前記軽量パネルの隙間に前記異形鉄筋を埋没させるようにモルタルを充填し硬化させる工程と、前記軽量パネルの全面、及び前記基礎にベースコートを塗布する工程と、その上から前記軽量パネルの上面を除いた全面、及び前記基礎にメッシュシートを設置する工程と、さらにその上から前記軽量パネルの全面、及び前記基礎にベースコートを塗布する工程と、仕上げ工程を備えていることを特徴とする軽量自立壁の施工方法であることを特徴とするものである。
本発明に係る軽量自立壁、及び軽量自立壁の施工方法によれば、軽量パネルに採用される軽量発泡素材は、素材自体を容易に曲げることができることを利用して、手間を掛けずに自立壁を曲線状に施工することができるし、カッター等で容易に切削できるため、境界との高さ調整や小窓部を設置する等、施工時において柔軟に対応することができるため、自由な発想による自立壁のデザイン設計ができるようになった。
そして、軽量パネルに採用された軽量発泡素材は、素材が弾性に優れており、地震等による仕上げ層(塗り壁層等)のひび割れ(クラック)や剥離を防止することができるし、軽い素材であることより、地震発生の際、倒壊による危険性も少なくすることができる。従来のコンクリート製の自立壁であれば、(安全性を考慮して法律的に)高さ1.2m程度の自立壁しか施工できないところ、本発明に係る軽量自立壁であれば、高さ3.5m程度までの自立壁を施工することができるようになった。
さらに、コンクリートやコンクリートブロックを使った自立壁は施工する際、鉄筋や型枠等の加工組み立てが必要になり、また重量があるため施工費が掛かってしまうのであるが、本発明に係る軽量自立壁であれば、鉄筋や型枠等の加工組み立てが不要であり、安価に施工することができる。さらに、従来では不可能であったコンクリート塀の上に、コンクリート塀を解体すること無く、そのまま施工することができるので、無駄なコストを掛けずに自立壁を施工することができるようになった。
本発明に係る軽量自立壁の全体正面図である。 軽量自立壁の全体上面図である。 軽量自立壁の上部断面図、及び部分拡大図である。 極端に曲線状に施工した軽量自立壁の性能を説明するための図である。
<軽量自立壁の構造>
以下、本発明に係る軽量自立壁10について、図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明に係る軽量自立壁10の全体正面図である。図2は、軽量自立壁10の全体上面図である。図3は、軽量自立壁の上部断面図、及び部分拡大図である。図4は、極端に曲線状に施工した軽量自立壁の性能を説明するための図である。
本発明に係る軽量自立壁10は、コンクリートまたはコンクリートブロック等による基礎を形成した後、該基礎を土台として発泡スチロール等を素材とした、複数の軽量パネル20を並べて設置することにより形成される軽量自立壁10である。図1に記載したように、コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎(既存のコンクリート塀であっても良い)を土台として設置した複数の軽量パネル20と、軽量パネル20と軽量パネル20の間に垂設した異形鉄筋30と、軽量パネル20と軽量パネル20の隙間であって、異形鉄筋30を埋没させるようにモルタルを充填した後(異形鉄筋30はモルタルブロック体40に内在する)、硬化させたモルタルブロック体40を備えている。
軽量自立壁10の主要部材である軽量パネル20は、発泡スチロール等を素材としており、容易に加工することができ、素材自体が曲がることを利用することができるので、軽量パネル20の任意の位置に任意の大きさの小窓部80を、カッター等で切削するだけで容易に配置させることができるし(図1参照)、図2に記載したように曲線状に施工することが、従来の施工法との比較において極めて容易である。
さらに、図3に記載したように、軽量パネル20の表面にベースコート層50(厚さ2mm〜3mm)と、メッシュシート層60(厚さ1.5mm〜2mm)と、仕上げ層70(厚さ3mm〜4mm)を備えている(図3参照)。図3においては、軽量自立壁10(施工された軽量パネル20)の軽量パネル20断面における上部のみが記載されており、軽量パネル20断面の下部、及び基礎についての図示は無いものの、ベースコート層50(厚さ2mm〜3mm)は、軽量パネル20の全面、及び基礎(既存のコンクリートブロック塀であっても良い)に塗布されており、メッシュシート層60(厚さ1.5mm〜2mm)は、軽量パネル20の上面を除いた全面、及び基礎に貼り付けられており(図3拡大図参照)、仕上げ層70(厚さ3mm〜4mm)は、軽量パネル20の全面、及び基礎に設置されている。
尚、ベースコート層50とは、軽量パネル20面に仕上げ層70を施工する前に、仕上げ層70の施工性を向上させる(要するに、軽量パネル20面との密着性を向上させる)ための下地材からなる層のことであり、メッシュシート層60とは、ベースコート層50における不陸(平らでなく凸凹があること)を無くすために、ベースコート層50の内部に設置する網目状素材(網目の大きさは施工時の状況に合わせて選択することができる)からなるシートのことである。故に、メッシュシート層60は、ベースコート層50内部に埋め込まれた状態で設置されている。
軽量パネル20の素材は、発泡スチロール(EPS)が主に採用されているが、ここで発泡スチロールの製造方法について簡単に記載する。発泡スチロールの原料は、中に発泡剤が入った直径1mm程度のポリスチレンの粒(ビーズ)であり、この原料ビーズを蒸気で加熱し予備発泡(通常の発泡スチロールの発泡倍率50倍)させる。予備発泡を行ったものを発泡ビーズといい、それぞれが独立した小さな空気の部屋(独立気泡)で仕切られている。さらに、発泡ビーズを製品(本発明においては軽量パネル20)の形状になるように金型等(本発明においては軽量パネル20と同じ形状の空間部を備えていることが必要)に入れ、もう一度蒸気をかけることで、さらに膨らんだ発泡ビーズ同士が熱で固着し成形されることで発泡スチロール製の製品(本発明においては軽量パネル20)となる。本発明に係る軽量パネル20の素材は、発泡スチロール中でも特に曲げやすい素材である特殊発泡スチロール(発泡倍率約30倍)を採用することができる。
軽量パネル20の素材は、発泡スチロール以外であっても、発泡ウレタン、発泡スチロール(正式名は発泡ポリスチレン)よりも耐過重性のある(要するに、柔軟で曲げやすい特徴を有する)発泡ポリエチレン、或いは発泡スチロールよりも耐衝撃性のある発泡ポリプロピレン等であっても良い。尚、軽量パネル20の厚さは120mm〜150mmであり、高さは1000mm〜3500mmであり、幅は1200mm〜1600mmである。
図4は、極端に曲線状に施工した軽量自立壁10の性能を説明するための図である。本発明に係る軽量パネル20に採用された素材は、特に曲げやすい素材である特殊発泡スチロール(発泡倍率約30倍)であり、図4に記載したような極端な曲げ方であっても曲げることができる。通常の発泡スチロール(発泡倍率50倍程度)で、図4に記載した程度まで軽量パネル20を曲げようとすると、軽量パネル20自体が折れて破断してしまう。
軽量パネル20の最大のポイントは、軽量パネル20に採用される素材自体を曲線状に大きく曲げることができること(図4参照)、軽量パネル20に採用される素材自体が、特別な工具等を必要とせず、カッター等で切削できる程度に容易に加工できることである。この特徴により、従来の自立壁からは考えられないような自由発想のデザイン設計が可能になった。即ち、従来からの技術であれば、曲線状に自立壁を施工しようとすれば、幅30cm程度のコンクリート製のブロックを全体として曲線状になるように配置するしかなく、施工時において非常に手間が掛かっていたが、本発明に係る軽量自立壁10であれば、施工に手間が掛かる等の理由により困難であった曲線状の自立壁を容易に施工することができるようになった。
<軽量自立壁の施工方法>
本発明に係る軽量自立壁10の施工方法を説明する。本発明に係る軽量自立壁10の施工する際は、既存のコンクリートブロック基礎(コンクリートブロックは地下に設置されていても良いし、コンクリートブロック塀であっても良い)若しくは既存の基礎コンクリート(地中の基礎コンクリートを含む)に1200mm〜1600mmの間隔で、振動ドリル等を使用してφ30mm程度の穴(深さは200mm程度)を穿設する。穿設した穴に異形鉄筋30(φ16mm〜19mm)を一本ずつ差し込んだ状態にし、穿設した穴と異形鉄筋30の隙間にレベラーを注入することにより充填して異形鉄筋30をコンクリートブロック基礎に固定する。この作業の際、予め異形鉄筋30(φ16mm〜19mm)を所定の長さ(設置する軽量パネル20の高さに合わせて)に切断して置く必要がある。尚、レベラーとは、無収縮モルタルのことを言う。異形鉄筋とは、建物の構造用材料のひとつで、鋼を圧延して表面に「リブ」や「節」と呼ばれる凹凸の突起を設けた棒状の鋼材である。
異形鉄筋30をコンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートに固定した後、異形鉄筋30の間隔(高さは異形鉄筋30の高さ)に合わせて形状加工した軽量パネル20を、異形鉄筋30と異形鉄筋30の間に嵌め込むようにして仮設置する。この際、軽量パネル20のコンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートと接する面側に(軽量パネル20を固定するために)接着剤を塗布しても良い。尚、この工程に使用する接着材は、発泡スチロールを細かく粉砕して骨材とし、該粉砕骨材に強力な接着剤を混ぜたものであっても良い。
軽量パネル20を仮設置した後、軽量パネル20と軽量パネル20の隙間(異形鉄骨30を立設した箇所)を、軽量パネル20の端と軽量パネル20の端を、ガムテープ等で貼り合わせることにより、軽量パネル20の継ぎ目となる空間(後にモルタルブロック体40となる)を形成することで、モルタルを流し込んで充填できるようにする。該空間にモルタルを流し込むことにより充填し硬化(モルタルブロック体40となる)するまで待つ。モルタル硬化後、軽量パネル20に対し穴開け加工による小窓部80形成(図1参照)やアール加工(天端加工:図示しない)をカッター等にて行う。尚、軽量パネル20を固定する前に予め、穴開け加工による小窓部80形成(図1参照)やアール加工(天端加工:図示しない)をしておいても良い。
仕上げ作業は、軽量パネルの全面、及びコンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートの全面にベースコートを塗在することでベースコート層50を形成し、軽量パネルの上面を除いた全面、及びコンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートにメッシュシート層60を貼り付け、再び、軽量パネルの全面、及びコンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートの全面にベースコート層50を塗布し、最後に、軽量パネルの全面、及び基礎の全面に仕上げ作業により仕上げ層70を形成する(図3参照)。仕上げ層70形成作業としては、塗り壁仕上げ、石張り、レンガ張り、タイル張り等を採用することができる。
塗り壁仕上げは、現場ごとに自由に仕上げ方を選べる点がメリットである。例えば、無骨な荒壁、ザラザラ感を残したサンド、細かい骨材を使ってザラザラ感を抑えたスムース等、何れも素材感が感じ取れる自立壁とすることができる。さらに、自立壁にわざとコテ跡を残した模様にすることもできるし、櫛等で横に直線を引く掻き落とし、扇形のコテ跡を連続させるウェーブ、扇形のコテ跡を無作為に残すランダム、四角のコテ跡を残すスクエア等、個性的でお洒落な自立壁にすることできるし、同じ形のコテ跡を残しても、大きさや位置等が微妙に違うので、世界に一つだけの自立壁を作ることもできる。
<軽量自立壁の効果>
本発明に係る軽量自立壁10の軽量パネル20に採用された素材である特殊発泡スチロールは、発泡倍率50倍程度の発泡スチロールとは異なり、素材自体が大きく曲がる(図4参照:この状態まで曲げようとすると発泡倍率50倍程度の通常の発泡スチロールであれば折れてしまう。但し、この状態まで曲げることができる特殊発泡スチロールの厚みは50mm以下)ので、曲線状に自立壁を施工しようとすれば、従来技術であれば、長さ30cm程度のコンクリート製のブロックを全体として曲線状になるように1個ずつ曲線状に並べて配置するしかなく、施工時において非常に手間が掛かるものであった。
軽量自立壁10は、素材自体が大きく曲がる(図4参照)ことを利用して軽量パネル20自体を曲線状に施工することができる。しかも、軽量パネル20に採用された素材である特殊発泡スチロール(発泡倍率約30倍)は、カッター等で容易に切削できるため、従来の自立壁ではデザイン的に満足できなかった人であっても、自由な発想に基づき自立壁のデザイン設計ができるようになったので、満足することができる自立壁を施工することができる。即ち、本発明に係る軽量パネル20は、素材自体を思いのままに曲げることができるため、軽量パネル20の壁の上から見た形状が(細かいブロックを曲線状に並べなくても軽量パネル20ごと)曲線状に設置することができ(図2参照)、しかも、軽量パネル20の任意の位置に任意の大きさの小窓部80をカッター等で切削するだけで容易に配置(図1参照)させることができる。
軽量パネル20に採用された特殊発泡スチロール(発泡倍率約30倍)は、素材が弾性に優れており、地震等による仕上げ層70等のクラック発生や剥離を防止することができる。コンクリートブロック製の自立壁を施工すると、コンクリートのような重量物であれば、地震による倒壊の際に危険なため、建築基準法による規制もあり、背の高い自立壁を施工することができなかったが、軽量パネル20が軽量素材であることより、地震発生の際、崩壊する危険性も殆ど無いし、背の高い自立壁を施工することができるようになった。
そして、自立壁を施工しようと考えているが、既存のコンクリート塀があるので解体しないと新たに自立壁を施工することができなかった場合であっても、本発明に係る軽量自立壁10であれば、従来技術では不可能であったコンクリート塀の上に、コンクリート塀を解体すること無く、そのまま施工することができるので、無駄なコストを掛けずに自立壁を施工することができるようになった。
さらに、軽量自立壁10は、軽量パネル20の全面、及びコンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートの全面にベースコート層50を塗布し、網目状のメッシュシート層60を貼り付け、再び、ベースコート層50を塗布している。即ち、メッシュシート層60がベースコート層50により接着され硬化されているので、コンクリートブロック基礎若しくは基礎コンクリートと軽量パネル20が一体化されているので、軽量パネル20とコンクリートブロックの基礎の充分な固着強度を確保することができる。
<軽量自立壁の変更例>
本発明に係る軽量自立壁は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、軽量パネル、異形鉄筋、モルタルブロック体、ベースコート層、メッシュシート層、仕上げ層、小窓部等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更するこができる。形状加工した軽量パネルを、異形鉄筋を両側から挟み込むようにして建て込む際、コンクリートブロック基礎に軽量パネルを固定するために接着剤については、接着剤が混和された発泡スチロールとセメントと混ぜたものを使用することで、接続部分のひび割れ等を減少させることができる。
本発明に係る軽量自立壁は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、軽量発泡素材を採用した自立壁等の建築の分野で好適に用いることができる。
10・・軽量自立壁
20・・軽量パネル
30・・異形鉄筋
40・・モルタルブロック体
50・・ベースコート層
60・・メッシュシート層
70・・仕上げ層
80・・小窓部

Claims (6)

  1. コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を形成した後、該基礎を土台として軽量発泡素材からなる複数の軽量パネルを並べて設置することにより形成される軽量自立壁において、
    コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を土台として設置した複数の軽量パネルと、
    前記軽量パネルと前記軽量パネルの間に垂設した異形鉄筋と、
    前記軽量パネルと前記軽量パネルの隙間であって、前記異形鉄筋が内在する位置に設置されたモルタルブロック体と、
    前記軽量パネルの全面、及び前記基礎に塗布したベースコート層と、
    前記軽量パネルの上面を除いた全面、及び前記基礎に貼り付けたメッシュシート層と、
    前記軽量パネルの全面、及び前記基礎に仕上げ層を備えることを特徴とする軽量自立壁。
  2. 前記軽量パネルは小窓部を備えることを特徴とする請求項1に記載の軽量自立壁。
  3. 前記軽量パネルは真上から見た形状が曲線になっていることを特徴とする請求項1に記載の軽量自立壁。
  4. 前記軽量パネルは小窓部を備えており、真上から見た形状が曲線になっていることを特徴とする請求項1に記載の軽量自立壁。
  5. 前記仕上げ層は、塗り壁、石、レンガ、タイルの中のいずれかを前記ベースコート層の表面に施工することにより形成される層であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の軽量自立壁。
  6. コンクリートまたはコンクリートブロックによる基礎を形成した後、該基礎を土台として軽量発泡素材からなる複数の軽量パネルを並べて設置することにより形成される軽量自立壁において、
    前記基礎に所定の間隔を置いて異形鉄筋を垂設する工程と、
    前記異形鉄筋の間に前記基礎を土台として複数の前記軽量パネルを接着材にて接合することにより設置する工程と、
    前記軽量パネルと前記軽量パネルの隙間に前記異形鉄筋を埋没させるようにモルタルを充填し硬化させる工程と、
    前記軽量パネルの全面、及び前記基礎にベースコートを塗布する工程と、
    その上から前記軽量パネルの上面を除いた全面、及び前記基礎にメッシュシートを設置する工程と、さらにその上から前記軽量パネルの全面、及び前記基礎にベースコートを塗布する工程と、
    仕上げ工程を備えていることを特徴とする軽量自立壁の施工方法。
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