JP2020029670A - シート張りパネル及びその枠体 - Google Patents

シート張りパネル及びその枠体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020029670A
JP2020029670A JP2018154737A JP2018154737A JP2020029670A JP 2020029670 A JP2020029670 A JP 2020029670A JP 2018154737 A JP2018154737 A JP 2018154737A JP 2018154737 A JP2018154737 A JP 2018154737A JP 2020029670 A JP2020029670 A JP 2020029670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
panel
sheet
bottom plate
panels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018154737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7111441B2 (ja
Inventor
義久 平井
Yoshihisa Hirai
義久 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawashima Selkon Textiles Co Ltd
Original Assignee
Kawashima Selkon Textiles Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawashima Selkon Textiles Co Ltd filed Critical Kawashima Selkon Textiles Co Ltd
Priority to JP2018154737A priority Critical patent/JP7111441B2/ja
Publication of JP2020029670A publication Critical patent/JP2020029670A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7111441B2 publication Critical patent/JP7111441B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)

Abstract

【課題】シート張りパネルが多角形、特に凹角と凸角を有する形状であっても、パネル同士を組み合わせた時に隙間が生じず、パネル同士が直線的に当接して美しい外観が得られるとともに、量産及び施工が容易であるシート張りパネルを提供することを課題とする。【解決手段】表面にシートが張設された多角形のシート張りパネルであって、前記シート張りパネルは、表面シートと、前記表面シートの下に配設される充填用下地材と、前記シート張りパネルの外形を規定する枠体と、底面プレートと、を備え、前記シート張りパネルの側面が、前記シート張りパネルの底面に対して外傾していることを特徴とする、シート張りパネルである。【選択図】図1

Description

本発明は、壁面、天井面等に取り付けられる壁装用パネルであって、表面にシート材が張設されたシート張りパネル及びその枠体に関する。
装飾や防音等の目的で、壁面や天井等に取り付けられるシート張りパネルが公知である。シート張りパネルとしては、樹脂や金属から構成される枠体の中に、下地材や緩衝材を配して厚みを出し、表面をシートで被覆したものが公知である(特許文献1)。このようなシート張りパネルには、シートの表面にしわが生じないように確実に表面シートを保持し、また、壁面に容易かつ確実に固定できることが望まれる。
例えば特許文献1は、パネル本体の側縁部に、外側面に長手方向に沿って開口した円形溝が形成された把持部材を取り付け、パネル本体の表面を被覆する表面シート材の端部を、円形溝の内壁面と円形溝内に押し込まれた丸棒体との間に狭着することによって、パネル表面から把持部材が見えず、しわが生じにくく、美しい外観のパネルが得られることを開示している。
特許文献2は、表面にシート材を張設する壁装材であって、突条部を有する固定部材本体と、屈曲部を有する縁取り材とを、接続部において一体化したものを開示している。特許文献2のパネルは、シート材の周縁端部を固定部材の突条部と縁取り材の屈曲部との間に狭持させることによって、接着剤を使用することなく、また、壁面に傷をつけることなく壁装材を貼設しうるものとしている。
特許文献3は、表面シート材と、表面シート材を挟み込んで固定する固定部材組立体と、下地プレートとを含むシート張りパネルであって、固定部材組立体の外周縁をシート材によって包み込めるように、固定部材組立体の外周縁側部に外方に向けて開口する挟み込み手段のための間隙を設けてなるものを開示している。特許文献3のシート張りパネルは、現場で壁面に固定部材等を打設するものではなく、あらかじめ工場等で、下地プレート、固定部材組立体及び表面シート材を一体化したシート張りパネルを製造しておくことによって、複数の四角形のパネルを縦横に格子状に組み合わせた壁装を容易に施工できることを開示している。
特許文献1〜3のシート張りパネルはいずれも、単一のパネルを設置して壁装を行うだけでなく、複数のパネルを壁面に列設し、全体として一つの意匠を表す壁装を実現することも可能である。しかしながら、パネルとパネルの間の継ぎ目部分については、特に検討されていなかった。
一方、複数のパネルを列設する場合のパネルの継ぎ目について、特許文献4は、断熱性能の向上した断熱パネル構造を提供することを目的として、パネルの周縁部、つまりパネルとパネルの継ぎ目となる位置に、パネル周縁から一部が突出する、弾性変形可能な曲面部材であるシール材を配置することを開示している。特許文献4の断熱パネルは、パネルの継ぎ目でシール材同士が当接し、変形しながら密着するため、パネルの間の隙間が解消され、断熱性能を向上させうるものである。
また、特許文献5は、パネル間の断熱欠損を解消することを目的としており、パネル材の裏面に取り付けられる断熱材を、パネル材の小口面(周縁側部)から突出する寸法とすることを開示している。特許文献5のパネル材は、パネル材を複数並べて施工する際に、パネルとパネルの継ぎ目で断熱材同士が当接して圧潰又は弾性変形し、密着することによって、パネル間の断熱材の隙間を解消し、断熱性能を向上させるものである。
特許文献4,5のパネルはいずれも、パネル間の継ぎ目における隙間を解消することを目的としているが、いずれの場合もパネル裏面における構造であり、パネルの表面に現れるものではない。また、これらのパネルはもっぱら壁の内部に配置され、通常は目に触れないものであり、パネル継ぎ目の外観等については特に検討がされていない。
特開2006−336199号公報 特開2002−242404号公報 特開2008−127829号公報 特開平10−205242号公報 特開2011−236662号公報
上記のとおり様々な構成を有する壁装パネルが提案されているところ、発明者は、シート張りパネルの新規な意匠を実現するべく、四角形以外の外形を有するシート張りパネルを作製し、それを組み合わせて用いることに取り組んだ。その取り組みの中で、四角形以外の外形、とりわけ、凹角部と凸角部とを有し、それらを突き合わせて組み合わせる多角形パネルでは、特に凹角と凸角の突き合せ部分やその周辺でパネルの個体差に起因する隙間が発生しがちであるという問題を見出した。また、シート張りパネルを組み合わせた時に、パネルの継ぎ目から枠や下地が見えにくく、パネル表面同士が当接する態様にすることで、高級感のある美しい壁装が実現できることを見出した。
上記の状況の下、本発明は、多角形のシート張りパネル、特に凹角と凸角を有する形状のシート張りパネルであっても、パネル同士を組み合わせた時に隙間が生じず、パネルの表面同士が直線的に当接して美しい外観が得られるとともに、量産及び施工が容易であるシート張りパネルを提供することを課題とする。
発明者は前記課題を解決するために、パネル間で若干の個体差があったとしても、施工時にそれを解消可能であるパネルを作製することを検討した。そして、パネルの枠体の一部に変形可能な部位を予め設けておくことによって、他のパネルと組み合わせた際にその部位が変形してパネル同士が互いに密着し、隙間のないパネル組み壁装を実現することに着想した。発明者はさらに検討を重ね、パネルの枠体の角及び/又は辺に少なくとも1箇所の弾性変形可能部位を設けること、また、パネルの側縁部を傾斜させることによって、パネルとパネルを組み合わせた時に、パネル同士が弾性変形して隙間なく組み合わさり、また、パネルの継ぎ目がより近接し、隣り合うパネルの表面同士が直線的に当接する外観を得られることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は次の構成を有する。
[1]表面にシートが張設された多角形のシート張りパネルであって、
前記シート張りパネルは、表面シートと、前記表面シートの下に配設される充填用下地材と、前記シート張りパネルの外形を規定する枠体と、底面プレートと、を備え、
前記シート張りパネルの側面が、前記シート張りパネルの底面に対して外傾していることを特徴とする、シート張りパネル。
[2]前記枠体は、前記枠体の角の少なくとも一部に弾性変形可能な部位を有し、前記枠体の弾性変形可能な角では、前記枠体と前記底面プレートとが固定されていないことによって、弾性変形が可能となっている、[1]に記載のシート張りパネル。
[3]前記枠体は、前記枠体の辺の少なくとも一部に弾性変形可能な部位を有し、前記枠体の辺の一部の弾性変形可能な部位では、前記枠体と前記底面プレートとが固定されていないこと、及び/又は、前記枠体の辺の一部が周囲よりも細幅となり或いは分断されていることによって弾性変形可能となっている、[1]又は[2]に記載のシート張りパネル。
[4]前記枠体が、
前記底面プレートに当接し、当該底面プレートに少なくとも一部が固定される枠体底部と、
当該枠体底部から略垂直方向に延在し、前記シート張りパネルの側面を規定する枠体側部と、
前記枠体底部又は前記枠体側部との間に、前記表面シートを挟み込んで固定するための爪部とを備えることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のシート張りパネル。
[5]表面にシートが張設されるシート張りパネルのための枠体であって、
前記枠体は、枠体底部と、前記シート張りパネルの側面を規定する枠体側部と、前記枠体底部又は前記枠体側部との間に、前記シートを挟み込んで固定するための爪部とを備え、
前記枠体側部が、前記枠体底面に対して外傾していることを特徴とする、枠体。
[6][5]に記載の枠体を備えるシート張りパネル。
[7][1]〜[4]及び[6]のいずれか1項に記載のシート張りパネルを、互いに当接するように複数並べて配置した室内装飾。
本発明のシート張りパネルは、パネルの底面に対してパネルの側面が外方に傾斜しているため、組み合わせた時にパネルの継ぎ目からパネル下地や枠が見えにくく、隣り合うパネル同士が直線的に当接して美しい外観が得られる。また、本発明のシート張りパネルは、シート張りパネルの枠体の一部を変形可能にすることによって、パネルの寸法に個体差があっても、パネル同士を組み合わせた時にパネルが変形して密着する。本願発明によれば、予め工場等で量産したパネルを用いて施工することができ、かつ、パネルの隙間が生じにくいため、施工が簡単であり、パネルの量産も容易である。本願発明によれば、多角形のシート張りパネル、特に凹角及び凸角を有する複雑な形状のパネルであっても、複数のパネルを組み合わせて設置した時に隙間なく整然とパネルが配置され、高級感のある室内装飾が実現できる。
本発明のシート張りパネルの外観を示す斜視図である。 図1のシート張りパネルの断面を示す模式図である。 本発明のシート張りパネルの枠体の一例を示す模式図である。 本発明のシート張りパネルの枠体の一例を示す模式図である。 本発明のシート張りパネルの枠体の一例を示す模式図である。 本発明のシート張りパネルを並べた際のパネル継ぎ目部分の断面を拡大した模式図である。 本発明のシート張りパネルの断面を示す模式図である。 図7のシート張りパネルを並べた際のパネル継ぎ目部分の断面を拡大した模式図である。 本発明の枠体を壁面に固定する態様を示す模式図である。 本発明の枠体の一例を示す模式図である。 本発明のシート張りパネルの枠体の一例を複数配置した状態を示す模式図である。 本発明のシート張りパネルを壁面に複数並べて施工した状態を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明のシート張りパネルを説明する。但し、複数の図面に記載された同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略することがある。なお、本明細書において、「表面」「上面」とは、パネルを壁に取り付けた時の室内側に位置する面を意味し、「底面」「下面」とは、パネルを壁に取り付けた時に壁側に位置する面を意味する。
図1は、本発明のシート張りパネルの基本的な外観を示す。シート張りパネル1は、凹角と凸角とを有する六角形で、表面になだらかな膨らみが現わされたパネルであり、パネルの表面には表面シート2が張設されている。シート張りパネル1の側面3a、3b、3cは枠体3で囲まれており、表面シート2はその端部が枠体3によって固定されている。また、シート張りパネル1の下面には、底面プレート4が備えられている。図示されていないが、底面プレート4には、パネル同士を接続するための係合部等が突設されていてもよい。また、底面プレート4は、板状の構造体でもよいし、軽量化等の目的で、枠組構造体としてもよく、部分的に空隙が設けられた形状であってもよい。
底面プレート4の材質は特に限定されるものではないが、例えばABS樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエステル等の熱可塑性樹脂材料やアルミニウムなど金属や無機物で作製することができる。枠体3の材質は、少なくとも一部が弾性変形するものであれば特に限定されるものではないが、好ましい材料としては、ABS樹脂、ポリスチレンなどのスチレン樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートあるいはポリエステルなどの熱可塑性樹脂材料などが好適に用いられる。底面プレート4は施工壁面に当接する部材であり、また、パネルを組み合わせる時の骨格構造体としても機能するため、枠体3よりも硬質の材料からなることが好ましい。また、防火性の面からは、難燃ABS樹脂やポリ塩化ビニル等、難燃性を有する材質やアルミニウムなど金属や無機物であることが好ましい。
表面シート2は、デザインに応じて任意の材質を選択することが可能であって、特に限定されるものではないが、典型的には織物、編物、不織布、合成紙、人工皮革、合成皮革、天然皮革、プラスチックフィルムなどの可撓性のシート材料であればいずれのものも使用することができる。本発明は、従来の四角形のシート張りパネルのみならず、凹角や凸角を有する複雑な多角形のパネルをも実現するものであるところ、特に、編物布帛を使用することによって、凹角部にもシワが発生しにくく、かつ、表面のなだらかな曲線を現わすことができるため、好ましい。表面シートとしては、特に防火性の面からは難燃性が付与されたものが好ましく、繊維製品であれば繊維自体の寸法安定性に優れたポリエステル繊維等が好ましい。また、表面シート2は2種類以上が積層されてもかまわない。例えば織物シートの上に目粗なレース編物を積層することで、よりバリエーションに富んだ意匠の表現が可能となる。
シート張りパネル1の表面シート2の下には充填用下地材が配置されている。充填用下地材は、所望の膨らみや曲線、表面の張り具合を表現できるものであれば特に制限されないが、例えば厚手の繊維ウェブ、不織布、発泡シート、グラスウールなどであればいずれのものも使用することができる。下地用充填材は1層でもよく、2層以上が積層されていてもよい。2層以上積層されている場合、同種の材料が積層されていてもよいし、2種類以上の材料が積層されていてもよい。パネルの防火性を考慮すると、グラスウールを好ましく用いることができる。
なお、図1の例ではシート張りパネル1は1箇所の凹角と5箇所の凸角を有する矢羽根型の六角形であるが、かかる外形以外にも、例えば三角形、四角形、五角形、六角形、八角形、星型等、任意の外形とすることができる。中でも、1箇所の凹角と3箇所の凸角を有するブーメラン型の四角形、1箇所の凹角と4箇所の凸角を有する五角形、2箇所の凹角と4箇所の凸角を有する鼓型の六角形など、凹角と凸角とを有する多角形のシート張りパネルであることが好ましい。
図2は、図1のシート張りパネル1のY−Y線に沿って矢視方向に見た断面を示す模式図である。シート張りパネル1の最下面には底面プレート4が備えられており、その上に、2層からなる充填用下地材5が載置されている。充填用下地材5は底面プレート4に接着等の手段で固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。底面プレート4の外縁部6は、強度を確保するために中央部よりも厚みのある寸法とされている。また、外縁部の上面6aは、パネル中心側よりも外縁側が低くなるよう傾斜している。傾斜角は、5〜20°程度とすることができる。外縁部の上面6aの上に、枠体3が取り付けられている。外縁部の上面6aが傾斜しているため、枠体3の側面3aはパネルの底面に対して外方に傾斜している。シート張りパネル1の側面3aの、パネルの底面に対する角度αは、90°<α<110°とすることができ、95°<α<105°であればより好ましい。
枠体3は、底面プレート4の外縁部6の上面6aに当接し、底面プレート4に固定される枠体底部7と、枠体底部7から略垂直方向に延在する枠体側部8と、爪部9とを備える。枠体側部8は、シート張りパネル1の側面3aとなる。表面シート2の端部は、枠体側部8と爪部9との間に挟み込まれて固定されている。枠体底部7と枠体側部8は一体として成形されている。爪部9の基端から爪支持部10が延在しており、枠体底部7と爪支持部10とは、その基端部において接続部11を介して接続されている。部品点数の観点からは、枠体底部7と爪支持部10とは、その基端部において接続部11を介して接続されていることが好ましいが、接続部11を有さず枠体底部7と爪支持部10とが独立していてもかまわない。
爪部9は、その先端に、先端が分岐した突条部13と保持部14とを備え、表面シート2を確実に保持している。突条部13は、枠体側部8との間で表面シート2を挟持するための部材である。先端を分岐した形状とすることで、滑り止めの効果が発揮され、表面シートを確実に挟み込むことができる。突条部13は、表面シート2の端部を突条部13と枠体側部8との間に差し込みやすくするために、軟質樹脂から形成されていることが好ましい。なお、図示された実施例では、爪部9は枠体側部8と当接し、それらの間に表面シート2を挟み込む態様であるが、別の実施形態として、爪部9が枠体底部7と当接し、爪部9と枠体底部7との間に表面シートを挟み込む態様とすることもできる。
軟質樹脂としては、例えば、熱可塑性エラストマー、合成ゴム、天然ゴムなどの高分子材料が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(SDC)、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー(TPVC)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPEA)、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー(TPVB)、トランスポリイソプレン系熱可塑性エラストマー(TPI)、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー(TCM)、動的架橋系熱可塑性エラストマー(DVTPE)などが挙げられる。
保持部14は、収納空間15に収納された表面シート2の端部を、収納空間15内に保持するための部材であり、突条部13と一体とされている。保持部14もまた、表面シート2の端部を収納空間15に挿入しやすくするために、上述の軟質樹脂から形成されていることが好ましい。
枠体底部7と爪支持部10は、タッカー16によって底面プレート4に固定されており、これによって枠体3と底面プレート4とが連結されている。タッカー16が打設された部分では、枠体3は底面プレート4に対して固定されており、動くことができない。
図3は枠体3の上面を示す模式図である。枠体3は、シート張りパネル1の外形を規定する6つの辺が組み合わされてなる。外縁は枠体側部8であり、爪部9との間に表面シートが挟み込まれる。各辺の両端以外の位置では、爪支持部10及び枠体底部7を貫通するタッカー16が複数打設されることによって、枠体3が底面プレート4(不図示)に固定されている。一方、各辺の両端、すなわち角17の近傍にはタッカーが打設されず、角17は底面プレート4に固定されていないため、角17に外方から力が加わった場合には弾性変形が可能である。角17から約3〜10cmの範囲には、タッカー16が打設されていない。また、角17にはプッシュナット21が打設されており、角17がシート表面方向への反りによって変形しないように留め具として機能するとともに、角17を補強している。
図3の例では、六角形の6つの角がいずれも底面プレート4に固定されず、外力に対して弾性変形可能な態様となっているが、変形例として、一部の角のみを変形可能(可動)とし、それ以外の角は底面プレート4に固定することもできる。特に、凹角のみを可動とし凸角は固定することも好ましい。また、特に、凹角のみを可動とし、さらに、凹角部分の寸法を、公定寸法よりも0.5〜2.0mm程度外方に出すようにパネルを作製すると、パネル同士を組み合わせた時には凹角が押し込まれて変形するとともに、パネル同士が密着するため好ましい。角を変形可動とする場合、可動範囲は、パネルの材質や目的によって適宜設定すればよいが、例えば、0.5〜2.0mm程度動くようにすれば、パネルの個体差を解消し、パネルを隙間なく組み合わせることができるため好ましい。
図4は、本発明の別の実施例であるシート張りパネルの枠体43を示す。枠体43の外形は枠体3と同一であり、枠体側部48、爪部49を有し、爪支持部410はタッカー416によって底面プレートに固定されている。凹角417の近傍にはタッカーが打設されず、凹角417は外力によって弾性変形可能である。一方、凸角418,419は端部までタッカーで固定されており、不動である。角を固定する場合、例えば角の突端から約0.5〜2.0cmの範囲にタッカーを打設することが好ましいが、枠体の材質等によって固定位置は適宜変更することができる。
また、枠体43は、長辺の中途に可動部420が設けられている。可動部420は、タッカーが打設されていないため底面プレートに対して固定されておらず、また、可動部420における爪支持部410の幅は、それ以外の爪支持部410よりも狭幅となっており、さらに可動部420の中央で切り込み411が形成されている。これらの構造によって、可動部420はそれ以外の部分よりも強度が低く、外力を受けた場合には可動部420が押し込まれるように弾性変形し、パネルの継ぎ目に隙間ができることなく密着する。可動部420にはプッシュナット421が打設されており、可動部420がシート表面方向への反りによって変形することを抑止している。
図5は、本発明の別の実施例であるシート張りパネルの枠体53を示す。枠体53は、弾性変形可能な凹角517、弾性変形可能な凸角518を有する。さらに、長辺の中途に設けられた可動部520では、タッカーが打設されていないことに加えて、枠体53の全体が分断されている。枠体53の全体を分断することによって、可動範囲がより大きくなり、パネルの個体差から生じるパネル同士の当たりや隙間をより解消しやすくなる。枠体を分断することによって、枠体の辺の長さ方向にも若干の可動性を得られるため好ましい。可動部520にはプッシュナット521が打設されており、可動部520のシート表面方向への反りによる変形が抑止される。
図6は、本発明のシート張りパネルを並べた際のパネル継ぎ目部分の断面を拡大した模式図である。シート張りパネル1は、パネルの底面に対して枠体側部8が外向きに傾斜しているため、パネル同士を組み合わせた場合、枠体側部8の上端(表面側の端)同士が当接し、隣合う表面シート2の距離dは枠体側部8の厚み分のみとなる。このため、パネルの継ぎ目において枠体側部間の乱れた隙間が見えず、整然と当接しているように視認される。
なお、図6の例では、底面プレート4の外縁部6の上面6aに傾斜をもたせることによって、シート張りパネル1の枠体の側面を外方に傾斜したものとしているが、別の実施態様によれば、底面プレート4の外縁部6は水平に成形した上で、枠体底部7に対して枠体側部8が外傾するように形成してもよい。
図7は、本発明の実施例である枠体73を備えるシート張りパネル71の断面を示す模式図である。シート張りパネル71の最下面には底面プレート74が備えられており、その上に、2層の充填用下地材75が載置されている。底面プレート74は、中央部から外縁まで均一な厚みである。
枠体73は、底面プレート74の上面74aに当接し、底面プレート74に固定される枠体底部77と、枠体底部77から垂直方向よりも外方に外傾して延在する枠体側部78と、爪部79とを備える。枠体底部77と枠体側部78との角度は、95〜110°程度とすることができる。枠体側部78は、シート張りパネル71の側面73aとなる。表面シート72の端部は、枠体側部78と爪部79との間に挟み込まれて固定されている。枠体底部77と枠体側部78は一体として成形されている。爪部79の基端から爪支持部710が延在しており、枠体底部77と爪支持部710とは、その基端部において接続部711を介して接続されている。枠体底部77と爪支持部710は、タッカー716によって底面プレート74に固定されており、これによって枠体73と底面プレート74とが連結されている。部品点数の観点からは、枠体底部77と爪支持部710とは、その基端部において接続部711を介して接続されていることが好ましいが、接続部711を有さず枠体底部77と爪支持部710とが独立していてもかまわない。
図8は、図7のシート張りパネルを並べた際のパネル継ぎ目部分の断面を拡大した模式図である。シート張りパネル71は枠体側部78が外向きに傾斜しており、パネル同士を組み合わせた場合、枠体側部78の上端(表面側の端)同士が当接するため、パネルの継ぎ目において枠体側部間の乱れた隙間が見えず、整然と当接しているように視認される。シート張りパネル71は、底面プレート74を介して壁に固定されている。
図9は、枠体73を利用した壁装の別の実施例であり、底面プレートは無く、タッカー816によって、枠体73が直に壁面に固定されている。枠体73は、枠体底面77に対して枠体側部78が外傾しているため、底面プレートが無い場合であっても、組み合わせた時にパネルの継ぎ目からパネル下地や枠が見えにくく、隣り合うパネルの表面同士が直線的に当接して美しい外観が得られるという本発明の効果を得ることができる。
図10は本発明の枠体の別の実施形態を示す。枠体83は、タッカー916を介して壁面に固定されている。枠体83は、壁面に当接する枠体底部87、枠体底部87に対して外傾している枠体側部88、表面シート82を枠体底部87との間に挟み込んで固定するための爪部89を備える。爪支持部810と枠体底部87とは、接続部811を介して一体化されている。部品点数の観点からは、枠体底部87と爪支持部810とは、その基端部において接続部811を介して接続されていることが好ましいが、接続部811を有さず枠体底部87と爪支持部810とが独立していてもかまわない。枠体83を備えるシート張りパネル81は、表面シート82が側面を覆うようにして固定されており、シート張りパネル81を組み合わせた際には、隣り合うパネルの表面シート82同士が直接当接するため、枠体が見えず、かつパネル同士の隙間のない、高級感のある壁装が得られる。
図11は、図4に示された枠体43を複数組み合わせた状態を示す模式図である。特に、凹角と凸角とが付き合わされる部分101において、それぞれのパネルの凹角部及び凸角部が弾性変形可能であることによって、パネルの寸法の個体差があったとしても、枠体が弾性変形し合って密着し、隙間が生じることがない。また、凸角同士の突き合せ部102においても、一部の角を弾性変形可能にすることによって、突き合せ部で隙間が生じ難くなる。さらに、長辺の中途にも弾性変形可能な部位を備えることによって、辺と辺との突き合せにおいても隙間が生じ難くなる。また、可動部位の各々にプッシュナット121を備えることによって、可動部位で枠がパネル表面方向に反ることを抑止し、シート張りパネルの表面に不要な凹凸が生じることがない。
図12は、本発明のシート張りパネルを用いた壁面装飾の例を示す模式図である。図12は、施工壁面に対してシート張りパネルを縦横に組み合わせて列設する例であり、隙間なく整然とした連続模様の意匠が表現される。なお、図12の例では同型のシート張りパネルを組み合わせて施工しているが、複数の異なる形状のパネルを組み合わせることも可能であり、本発明の構造を有することによって、四角形のみならず複雑な形状のパネルであっても容易に隙間なく施工し、美しい外観を得られる。
なお、本発明のシート張りパネルの壁面への固定方法は特に制限されず、例えば、パネル底面に係合部を設けて、パネル同士ないしパネルと壁面とを係合する方法、壁面に設置したレールにパネルを固定する方法、マグネット等の磁性体を用いて固定する方法等、所望の強度と耐久性が得られる限りにおいて任意に選択することができる。本発明のシート張りパネルは、パネルの枠体の一部が弾性変形することによって隙間を無くすものであるため、施工壁面の一部に穴がある等、壁面とパネルとの不陸がある場合でも隙間が生じ難く、整然とした外観の壁装を実現できる。
1、71、81 シート張りパネル
2、72、82 表面シート
3、43、53、63、73、83 枠体
4、74 底面プレート
5 充填用下地材
6 外縁部
7、77、87 枠体底部
8、48、78、88 枠体側部
9、49、89 爪部
10、410、810 爪支持部
11、811 接続部
13 突条部
14 保持部
15 収納部
16、416、716、816、916 タッカー
17、417、517、518 角(可動)
419 角(固定)
420、520 可動部
21、121、421、521 プッシュナット

Claims (7)

  1. 表面にシートが張設された多角形のシート張りパネルであって、
    前記シート張りパネルは、表面シートと、前記表面シートの下に配設される充填用下地材と、前記シート張りパネルの外形を規定する枠体と、底面プレートと、を備え、
    前記シート張りパネルの側面が、前記シート張りパネルの底面に対して外傾していることを特徴とする、シート張りパネル。
  2. 前記枠体は、前記枠体の角の少なくとも一部に弾性変形可能な部位を有し、前記枠体の弾性変形可能な角では、前記枠体と前記底面プレートとが固定されていないことによって、弾性変形が可能となっている、請求項1に記載のシート張りパネル。
  3. 前記枠体は、前記枠体の辺の少なくとも一部に弾性変形可能な部位を有し、前記枠体の辺の一部の弾性変形可能な部位では、前記枠体と前記底面プレートとが固定されていないこと、及び/又は、前記枠体の辺の一部が周囲よりも細幅となり或いは分断されていることによって弾性変形可能となっている、請求項1又は2に記載のシート張りパネル。
  4. 前記枠体が、
    前記底面プレートに当接し、当該底面プレートに少なくとも一部が固定される枠体底部と、
    当該枠体底部から略垂直方向に延在し、前記シート張りパネルの側面を規定する枠体側部と、
    前記枠体底部又は前記枠体側部との間に、前記表面シートを挟み込んで固定するための爪部とを備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート張りパネル。
  5. 表面にシートが張設されるシート張りパネルのための枠体であって、
    前記枠体は、枠体底部と、前記シート張りパネルの側面を規定する枠体側部と、前記枠体底部又は前記枠体側部との間に、前記シートを挟み込んで固定するための爪部とを備え、
    前記枠体側部が、前記枠体底面に対して外傾していることを特徴とする、枠体。
  6. 請求項5に記載の枠体を備えるシート張りパネル。
  7. 請求項1〜4及び請求項6のいずれか1項に記載のシート張りパネルを、互いに当接するように複数並べて配置した室内装飾。
JP2018154737A 2018-08-21 2018-08-21 シート張りパネル、そのパネルを用いた室内装飾および壁面パネル構造 Active JP7111441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018154737A JP7111441B2 (ja) 2018-08-21 2018-08-21 シート張りパネル、そのパネルを用いた室内装飾および壁面パネル構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018154737A JP7111441B2 (ja) 2018-08-21 2018-08-21 シート張りパネル、そのパネルを用いた室内装飾および壁面パネル構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020029670A true JP2020029670A (ja) 2020-02-27
JP7111441B2 JP7111441B2 (ja) 2022-08-02

Family

ID=69623982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018154737A Active JP7111441B2 (ja) 2018-08-21 2018-08-21 シート張りパネル、そのパネルを用いた室内装飾および壁面パネル構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7111441B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4197686A (en) * 1977-06-28 1980-04-15 Baslow Floyd M Fabric wall covering system
JP2006090126A (ja) * 2005-11-21 2006-04-06 Kawashima Textile Manuf Ltd 壁装材貼設用の固定部材組立体及びこれを用いた壁装材貼設体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4789782B2 (ja) 2006-11-20 2011-10-12 株式会社川島織物セルコン 壁装材貼設用パネル

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4197686A (en) * 1977-06-28 1980-04-15 Baslow Floyd M Fabric wall covering system
JP2006090126A (ja) * 2005-11-21 2006-04-06 Kawashima Textile Manuf Ltd 壁装材貼設用の固定部材組立体及びこれを用いた壁装材貼設体

Also Published As

Publication number Publication date
JP7111441B2 (ja) 2022-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3120083A (en) Carpet or floor tiles
US7155871B1 (en) Floor plank
US7458191B2 (en) Floor tile
US5423151A (en) Tackable tile
US20160280533A1 (en) Cover structure, panel body, and panel body manufacturing method
TWI694793B (zh) 軟墊沙發、軟墊沙發扶手以及組裝軟墊沙發之方法
US20080028716A1 (en) Methods and Arrangements for Securing Fabric
US3998015A (en) Resilient-edged wallboard and wall assembled therewith
JP6265531B2 (ja) 家具システム
JP2020029670A (ja) シート張りパネル及びその枠体
JP5241170B2 (ja) 壁装材貼設パネルの取付構造
JP4789782B2 (ja) 壁装材貼設用パネル
JP6648378B2 (ja) パネル体
JP4442540B2 (ja) 木造軸組耐力壁構造及びその構築方法
WO2008030384A2 (en) Ceiling tile assembly
EP2307628B1 (en) A modular system for partition or cladding
JP7205398B2 (ja) 車両用内装部材
JP3152416U (ja) マット
JP6470547B2 (ja) パネル体
JPH10152977A (ja) 畳模様付き組立マット、中間用マット、縁用マット及び角用マット
JP5279555B2 (ja) 衝撃緩衝壁面構造体、及び衝撃緩衝壁面の施工方法
JP6985058B2 (ja) 間仕切り
JPS5844729Y2 (ja) パネル連結部構造
JP7000673B2 (ja) スクリーン及びブース
JP6275172B2 (ja) 防水部材及び外壁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220720

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7111441

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150