JP2020029360A - 荷重検出装置 - Google Patents

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【課題】クレーンの組立作業及び分解作業において、オペレータが多くの情報を入力するという煩雑な作業を行わなくても、起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させるための荷重検出装置を提供する。【解決手段】荷重検出装置70は、移動式クレーン10を組み立てる組立作業及び当該移動式クレーン10を分解する分解作業が行われるときに使用されるものであり、一対のクローラ走行装置3の少なくとも一方のクローラ走行装置3における前記前後方向の一方の先端部3Aと地面GRとの間に配置されて前記先端部3Aから荷重を受ける荷重受け部81と、荷重受け部81が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する検出部90と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、移動式クレーンの組立作業及び分解作業を安全に行うための技術に関するものである。
従来、自走可能な下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体と、この上部旋回体に起伏可能に取り付けられたブームを含む起伏部材と、を備える移動式クレーンが知られている。当該移動式クレーンの吊り作業は、ブームが上部旋回体から起立した状態(起立状態)で行われる。また、当該クレーンを組み立てる組立作業においては、ブームは、地面に略平行な姿勢で倒伏された状態(倒伏状態)で上部旋回体に対して取り付けられる。そして、前記吊り作業を行う際には、地面に対するブームの傾斜角度が次第に大きくなる起立動作によってブームの姿勢が前記倒伏状態から前記起立状態に変えられる。一方、当該クレーンを分解する分解作業においては、地面に対するブームの傾斜角度が次第に小さくなる倒伏動作によってブームの姿勢が前記起立状態から前記倒伏状態に変えられる。
上記のようなクレーンにおいて、地面に対するブームの傾斜角度が変わると、ブームを含む起伏部材の重心位置が変わり、これにより、起伏部材の重量及び重心位置に起因するモーメントも変化する。このようなモーメントの変化に起因する当該クレーンの転倒を防止するために、移動式クレーンはモーメントリミッタを備えている。そして、前記吊り作業においては、ブームの傾斜角度の変化に伴ってクレーンの転倒モーメントの大きさが予め設定された閾値に達した場合、モーメントリミッタにより警報が発せられたり、クレーンの動作が停止されたりすることによって安全が確保される。
一方、モーメントリミッタでは、倒伏状態に近いようなブームの角度、すなわち、吊り作業における作業範囲を超えるような小さなブーム角度に対応する閾値データ(安全性を判断するための設定データ)が設定されていないため、前記組立作業及び分解作業は、前記モーメントリミッタが作動していない状態で行われる。このため、前記組立作業及び分解作業においては、クレーンのオペレータは、ブームの傾斜角度が安全な角度であるか否かについて判断するための経験と知識が要求される。このような組立作業及び分解作業における安全性を高めるために、種々の技術が提案されている。
例えば特許文献1は、クレーンの操作支援装置を開示している。当該操作支援装置を備えたクレーンでは、フロントアタッチメント(起伏部材)のブーム長さとジブ長さの組み合わせが、ブームとジブの相対角度を第一目標角度とした状態でのフロントアタッチメントの倒し操作時に安定性を得られる組み合わせである場合は、ブームに対するジブの相対角度を上記第一目標角度に保持した状態で、上記ジブの先端部が接地するようになるまでのフロントアタッチメントの倒し操作が実施される。この特許文献1に開示された技術では、オペレータは、ブームやジブに関する情報、ブームとジブの相対角度の目標値などの種々の情報を前記操作支援装置に対して予め入力する。
特開2014−162607号公報
ところで、クレーンには様々な仕様が存在する。例えば、特許文献1のようにブームとジブとを備えたクレーンの他、ブームを備える一方でジブを備えていないクレーン、ストラットやラチスマストを備えたクレーンなどの種々の仕様が存在する。このようにクレーンにおいては、必要とされる能力や作業の種類に応じて、起伏部材の種類が選択され、ブームの長さやジブの長さが調節される。
上述の特許文献1に開示された技術では、これらの全ての仕様についてのブームやジブに関する情報の入力と、各仕様に対応する前記目標値の入力とが必要となるが、オペレータが全ての仕様についての前記情報と前記目標値を把握し、これらの多くの情報を前記装置に入力する作業は繁雑であり、オペレータによる入力ミスが生じる可能性もある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、起伏部材が上部旋回体から前後方向の一方に延びた姿勢で行われるクレーンの組立作業及び分解作業において、オペレータが多くの情報を入力するという煩雑な作業を行わなくても、当該起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させるための荷重検出装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の荷重検出装置は、移動式クレーンを組み立てる組立作業及び当該移動式クレーンを分解する分解作業が行われるときに使用される。前記移動式クレーンは、前後方向にそれぞれ延びるとともに左右方向に間隔をおいて配置された一対のクローラ走行装置を有する下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に支持された上部旋回体と、前記上部旋回体に起伏可能に支持されたブームを含む起伏部材と、を備える。前記荷重検出装置は、荷重受け部と、検出部と、を備える。前記荷重受け部は、前記一対のクローラ走行装置の少なくとも一方のクローラ走行装置における前記前後方向の一方の先端部と地面との間に配置されて前記先端部から荷重を受ける。前記検出部は、前記荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する。
本発明は、起伏部材が上部旋回体から前後方向の一方(以下、第1方向という。)に延びた姿勢で行われるクレーンの組立作業及び分解作業において、クレーンが前記第1方向に倒れようとする方向のモーメントに起因して一対のクローラ走行装置の先端部が地面に対して与える荷重(当該先端部が地面から受ける反力)に着目してなされたものであり、当該荷重(反力)に相関する力を感度よく検出することによってクレーンの組立作業及び分解作業において起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させるためのものである。具体的には以下の通りである。
移動式クレーンの起伏部材が上部旋回体から前記第1方向に延びた姿勢で配置されているときには、移動式クレーンが前記第1方向に倒れようとする方向のモーメントが発生する。そして、当該モーメントに起因して、地面は前記一対のクローラ走行装置から下向きの荷重を受け、一対のクローラ走行装置は地面から上向きの反力を受ける。ここで、各クローラ走行装置が地面から受ける前記反力(各クローラ走行装置が地面に与える前記荷重)は、各クローラ走行装置において前後方向に均等に分布しているのではなく、各クローラ走行装置の前記先端部に偏って分布している。したがって、前記クローラ走行装置の先端部と地面との間に配置された荷重受け部は、当該先端部から大きな荷重を受けることができる。
また、起伏部材が前記起立動作及び前記倒伏動作をするときには、起伏部材の重心位置が前後方向において変動するので、前記モーメント(移動式クレーンが前記第1方向に倒れようとする方向のモーメント)が増減し、これにより、前記荷重受け部が前記クローラ走行装置の先端部から受ける荷重も増減する。したがって、荷重受け部が受ける荷重に応じて前記検出部が出力する検出信号は、前記モーメントの増減に相関したものとなる。すなわち、当該検出信号は、クレーンの前後のバランスがとれて安定した安定状態、前記第1方向への転倒に近づいている不安定状態などのクレーンの状態を判定する(推測する)ための指標になる。よって、上述した特許文献1の前記操作支援装置のように多くの情報(すなわち、ブーム長さとジブ長さの組み合わせに関する情報やブームとジブの相対角度の目標値に関する情報)をオペレータが入力するといった煩雑な作業が行われなくても、本発明の荷重検出装置は、クレーンの組立作業及び分解作業において起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させるために必要なクレーンの状態に関する情報を検出することができる。これにより、起伏部材が上部旋回体から前記第1方向に延びた姿勢で行われるクレーンの組立作業及び分解作業において、本発明の荷重検出装置により得られる前記検出信号に基づいて、起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させることができる。
(2)前記荷重検出装置において、前記検出部は、筒状のシリンダ本体と前記シリンダ本体に対して前記荷重に応じて軸方向に移動可能なピストンとを有する油圧シリンダと、前記油圧シリンダにおける油圧を検出することにより前記荷重に応じた前記検出信号を出力する圧力センサと、を含んでいてもよい。
前記荷重検出装置においては、クローラ走行装置の先端部と地面との間に配置される荷重受け部に対して、当該移動式クレーンの総重量に近い大きな重量が作用する場合がある。かかる場合であっても、前記検出部が前記油圧シリンダと前記圧力センサとにより構成される本態様では、油圧シリンダと圧力センサという簡易な構成で、大きな荷重にも対応できる。しかも、油圧シリンダは軸方向の長さを小さくすることも可能であるため、検出部の薄型化を実現することもできる。
(3)具体的には、前記荷重検出装置において、前記荷重受け部は、前記ピストンを下方に押圧する押圧面を有し、前記ピストンは、前記荷重受け部が前記先端部から荷重を受けたときに前記押圧面によって下方に押されることにより、前記シリンダ本体に対して下方に移動するように構成されていてもよい。
この態様では、荷重受け部がクローラ走行装置の先端部から下向きの荷重を受け、当該荷重受け部の押圧面がピストンを下方に押すというシンプルな構造で荷重検出装置を構成することができる。
(4)前記荷重検出装置において、前記検出部は、前記荷重に応じた前記検出信号を出力するロードセルを含んでいてもよい。
この態様では、上述した油圧シリンダのように油を使用しなくてもよいというメリットがある。
(5)前記荷重検出装置において、前記荷重受け部は、前記ロードセルを下方に押圧する押圧面を有し、前記ロードセルは、前記荷重受け部が前記先端部から荷重を受けたときに前記荷重受け部によって下方に押されることにより、前記荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力するように構成されていてもよい。
この態様では、荷重受け部がクローラ走行装置の先端部から下向きの荷重を受け、当該荷重受け部の押圧面がロードセルを下方に押すというシンプルな構造で荷重検出装置を構成することができる。
(6)前記荷重検出装置は、前記検出信号に基づいた前記移動式クレーンにおける前後のバランスに関する情報を前記オペレータに対して報知するための報知装置をさらに備えているのが好ましい。
この態様では、オペレータは、クレーンにおける前後のバランスに関する情報を、報知装置を通じて得ることができるので、当該情報を指標としてクレーンを操縦することが可能となり、これにより、クレーンを安全に起立動作及び倒伏動作させることができる。
(7)前記荷重検出装置において、前記荷重受け部は、前記一対のクローラ走行装置のうちの第1クローラ走行装置における前記前後方向の一方の先端部である第1の先端部と地面との間に配置されて前記第1の先端部から荷重を受ける第1の荷重受け部であり、前記検出部は、前記第1の荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する第1の検出部であり、前記荷重検出装置は、前記一対のクローラ走行装置のうちの第2クローラ走行装置における前記前後方向の一方の先端部である第2の先端部と地面との間に配置されて前記第2の先端部から荷重を受ける第2の荷重受け部と、前記第2の荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する第2の検出部と、をさらに備えているのが好ましい。
この態様では、一対のクローラ走行装置のそれぞれの先端部が地面に与える荷重に応じた検出信号が第1の検出部及び第2の検出部から出力される。したがって、例えば、起伏部材の前記起立動作及び前記倒伏動作においてクレーンの左右のバランスがとれていない場合であっても、左右のバランスに応じた検出信号が得られる。したがって、単一の検出部による検出信号のみが得られる場合に比べて、クレーンの組立作業及び分解作業において起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させるために必要なクレーンの状態に関する情報をより正確に検出することができる。
本発明によれば、起伏部材が上部旋回体から前後方向の一方に延びた姿勢で行われるクレーンの組立作業及び分解作業において、オペレータが多くの情報を入力するという煩雑な作業を行わなくても、当該起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させることができる。
移動式クレーンの一例を示す側面図であり、吊り作業時の姿勢を示しており、起伏部材が起立状態にあるときの図である。 前記移動式クレーンの下部走行体と、本発明の実施形態に係る荷重検出装置とを示す平面図である。 前記移動式クレーンの下部走行体と、前記実施形態に係る荷重検出装置とを示す側面図である。 前記実施形態に係る荷重検出装置の機能的構成を示すブロック図である。 前記移動式クレーンの下部走行体と、前記実施形態に係る荷重検出装置とを示す斜視図である。 前記実施形態に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す側面図である。 前記実施形態に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す平面図である。 図1の移動式クレーンの組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図であり、起伏部材が倒伏状態にあるときの図である。 図1の移動式クレーンの組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図であり、起伏部材が起立動作又は倒伏動作をするときの図である。 図1の移動式クレーンの組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図であり、起伏部材が起立動作又は倒伏動作をするときの図である。 図1の移動式クレーンの組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図であり、モーメントのつり合い位置が転倒支点に近づいた状態を示す図である。 図1の移動式クレーンの組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図であり、起伏部材が起立動作又は倒伏動作をするときの図である。 図1の移動式クレーンの組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図であり、起伏部材が起立動作又は倒伏動作をするときの図である。 前記実施形態の変形例1に係る荷重検出装置を示す斜視図である。 前記実施形態の変形例2に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す斜視図である。 前記実施形態の変形例2に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す平面図である。 前記実施形態の変形例2に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す側面図である。 前記実施形態の変形例2に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す正面図である。 前記実施形態の変形例3に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す斜視図である。 前記実施形態の変形例3に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す平面図である。 前記実施形態の変形例3に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す側面図である。 前記実施形態の変形例3に係る荷重検出装置の荷重受け部及び検出部を示す正面図である。
以下、図面を参照して、移動式クレーンの組立作業及び分解作業が行われるときに使用される本発明の実施形態に係る荷重検出装置について説明する。本実施形態に係る荷重検出装置について説明する前に、まずは移動式クレーンの一例について説明する。
[移動式クレーン]
図1は、移動式クレーン10の一例を示す側面図であり、吊り作業時の姿勢を示しており、起伏部材が起立状態にあるときの図である。
なお、図面に示される「上」、「下」、「前」、「後」、「右」、「左」などの方向は、移動式クレーン10の構造及び起伏方法を説明するために便宜上示すものであり、移動式クレーン10の移動方向や使用態様などを限定するものではない。
本実施形態では、一対のクローラフレーム1のそれぞれが延びる方向を前後方向とし、これらのクローラフレーム1の延びる方向に直交する方向で、且つ、水平な方向を左右方向とする。
図1に示すように、クレーン10は、自走可能な下部走行体11と、この下部走行体11上に軸回りに旋回可能に搭載された上部旋回体12と、起伏部材と、マスト20と、上部旋回体12の後部に積載されたカウンタウエイト13と、を備えている。本実施形態では、前記起伏部材は、ブーム14と、ジブ17と、上部ストラット22と、下部ストラット21と、を含む。
ブーム14は、上部旋回体12に回動可能でかつ着脱可能に取り付けられている。図1に示されるブーム14は、いわゆるラチス型のブーム本体15と、基端部14Aと、先端部14Bとを有する。
ブーム本体15は、基端側部材15Aと、一又は複数(図例では2個)の中間部材15B,15Cと、先端側部材15Dとで構成される。前記基端側部材15Aは、上部旋回体12の前部に起伏方向に回動可能となるように連結される。前記中間部材15B,15Cは、その順に前記基端側部材15Aの先端に着脱可能に連結される。前記先端側部材15Dは前記中間部材15Cの先端に着脱可能に連結される。なお、中間部材15B,15Cは省略することが可能である。
ジブ17は、ブーム14の先端部に回動可能でかつ着脱可能に取り付けられている。ジブ17は、図例ではラチス型の構造を有する。ジブ17の基端部17Aは、ブーム14の先端部14Bに回動可能に連結されている。ジブ17の回動中心軸は、上部旋回体12に対するブーム本体15の回動中心軸と平行である。図1に示すように、ジブ17の先端部17Bは、当該先端部17Bが地面に接するときにジブ17を支えるとともに地面上で回転可能なローラ17Rを備えている。
上部ストラット22及び下部ストラット21は、ジブ17を回動させるために設けられている。上部ストラット22は、ブーム14の先端部14Bに回動可能に取り付けられている。下部ストラット21は、上部ストラット22の後方又は下方の位置でブーム14の先端部14Bに回動可能に取り付けられている。上部ストラット22及び下部ストラット21は、ブーム14の先端部14Bから着脱可能に構成されている。なお、上部ストラット22及び下部ストラット21の取り付け位置は、図1に示す実施形態に限られない。
上部旋回体12上には左右一対のバックストップ23が設けられる。これらのバックストップ23は、ブーム14が図1に示される起立姿勢まで到達した時点で当該ブーム14の基端側部材15Aの左右両側部に当接し、この当接によって、前記ブーム14が強風等で後方に煽られるのを規制する。
下部ストラット21は、ブーム14の先端部14Bからブーム起立側(図1では左側)に張り出す姿勢で保持される。この姿勢を保持する手段として、当該下部ストラット21とブーム14との間に左右一対のバックストップ25及び左右一対のストラットガイライン26が介在する。バックストップ25は、先端側部材15Dと下部ストラット21の中間部位との間に介在し、下部ストラット21を下から支える。ガイライン26は下部ストラット21の先端部21Bと基端側部材15Aとを結ぶように張設され、その張力によって下部ストラット21の位置を規制する。
上部ストラット22は、ジブ17と連動して回動するようにこのジブ17と連結される。具体的に、上部ストラット22の先端部22Bとジブ17の先端部17Bとを結ぶように左右一対のジブガイライン28が張設される。従って、この上部ストラット22の回動駆動によってジブ17も回動駆動される。
マスト20は、基端部20A及び回動端部20Bを有する。マスト20の基端部20Aが上部旋回体12に回動可能に連結される。マスト20の回動軸は、ブーム14の回動軸と平行でかつ当該ブーム14の回動軸のすぐ後方に位置している。すなわち、このマスト20はブーム14の起伏方向と同方向に回動可能である。一方、このマスト20の回動端部20Bは左右一対のブーム用ガイライン24を介してブーム14の先端部14Bに連結される。この連結は、マスト20の回動とブーム14の回動とを連携させる。
クレーン10には、各種ウインチが搭載される。具体的には、ブーム14を起伏させるためのブーム起伏用ウインチ30と、ジブ17を起伏方向に回動させるためのジブ起伏用ウインチ32と、吊り荷の巻上げ及び巻下げを行うための主巻用ウインチ34及び補巻用ウインチ36とが搭載される。
ブーム起伏用ウインチ30は、ブーム起伏用ロープ38の巻取り及び繰出しを行う。そして、この巻取り及び繰出しによりマスト20が回動するようにブーム起伏用ロープ38が配索される。具体的に、マスト20の回動端部20B及び上部旋回体12の後端部にはそれぞれ複数のシーブが幅方向に配列されたシーブブロック40,42が設けられ、ブーム起伏用ウインチ30から引き出されたブーム起伏用ロープ38がシーブブロック40,42間に掛け渡される。従って、ブーム起伏用ウインチ30がブーム起伏用ロープ38の巻取りや繰出しを行うことにより、両シーブブロック40,42間の距離が変化し、これによってマスト20さらにはこれと連動するブーム14が起伏方向に回動する。
ジブ起伏用ウインチ32は、ジブ起伏用ロープ44の巻取り及び繰出しを行う。そして、この巻取りや繰出しによって上部ストラット22が回動するようにジブ起伏用ロープ44が配索される。具体的には、下部ストラット21の長手方向中間部にはガイドシーブ46が設けられるとともに、この下部ストラット21の先端部21B及び上部ストラット22の先端部22Bにそれぞれ複数のシーブが幅方向に配列されたスプレッダ47,48(シーブブロック)が設けられる。ジブ起伏用ウインチ32から引き出されたジブ起伏用ロープ44はガイドシーブ46に掛けられ、かつ、スプレッダ47,48間に掛け渡される。従って、ジブ起伏用ウインチ32によるジブ起伏用ロープ44の巻取りや繰出しは、両スプレッダ47,48間の距離を変え、上部ストラット22さらにはこれと連動するジブ17を起伏方向に回動させる。
主巻用ウインチ34は、主巻ロープ50による吊り荷の巻上げ及び巻下げを行う。この主巻について、下部ストラット21の基端部21Aの近傍部位、上部ストラット22の基端部22Aの近傍部位及びジブ17の先端部17Bには、それぞれ主巻用ガイドシーブ52,53,54が回転可能に設けられている。さらに、主巻用ガイドシーブ54に隣接する位置(ジブ17の先端部17B)には、ジブポイントシーブ56が設けられている。主巻用ウインチ34から引き出された主巻ロープ50は、主巻用ガイドシーブ52,53,54に順に掛けられ、かつ、ジブポイントシーブ56と、吊荷用の主フック57に設けられたフックシーブ58と、の間に掛け渡される。従って、主巻用ウインチ34が主巻ロープ50の巻取りや繰出しを行うと、両シーブ56,58間の距離が変わって主フック57の巻上げ及び巻下げが行われる。
同様にして、補巻用ウインチ36は、補巻ロープ60による吊り荷の巻上げ及び巻下げを行う。この補巻については、主巻用ガイドシーブ52,53,54とそれぞれ同軸に補巻用ガイドシーブ62,63,64が回転可能に設けられている。補巻用ガイドシーブ64に隣接する位置(ジブ17の先端部17B)には、ローラ17R(補助シーブ)が回転可能に設けられている。当該補助シーブには、補巻ロープ60をかけ回される。すなわち、補巻用ウインチ36から引き出された補巻ロープ60は、補巻用ガイドシーブ62,63,64に順に掛けられ、かつ、当該補助シーブから垂下される。従って、補巻用ウインチ36が補巻ロープ60の巻取りや繰出しを行うと、補巻ロープ60の末端に連結された図略の吊荷用の補フックが巻上げられ、又は巻下げられる。
[下部走行体]
図2は、移動式クレーン10の下部走行体11と、本発明の実施形態に係る荷重検出装置70とを示す平面図である。図3は、移動式クレーン10の下部走行体11と、本実施形態に係る荷重検出装置70とを示す側面図である。
図2及び図3に示すように、下部走行体11は、クローラ式であり、一対のクローラ走行装置3と、上部旋回体12が取り付けられる旋回ベアリング2aと、一対のクローラ走行装置3を連結するとともに旋回ベアリング2aを支持するフレーム2と、を備える。前記一対のクローラ走行装置3は、左右方向に間隔をおいて配置された第1のクローラ走行装置3と、第2のクローラ走行装置3とにより構成される。
フレーム2は、当該旋回ベアリング2aの下方において当該旋回ベアリング2aを支持するカーボディ2dと、カーボディ2dの前方において左右方向に延びる前部アクスル2bと、カーボディ2dの後方において左右方向に延びる後部アクスル2cと、を有する。前部アクスル2bの一端(右端)と後部アクスル2cの一端(右端)には第1のクローラ走行装置3が取付けられており、前部アクスル2bの他端(左端)と後部アクスル2cの他端(左端)には第2のクローラ走行装置3が取付けられている。
第1のクローラ走行装置3と第2のクローラ走行装置3は、複数の構成部材の配置が左右逆向きである以外は同様の構造を有する。各クローラ走行装置3は、前後方向にそれぞれ延びる形状を有する。各クローラ走行装置3は、クローラフレーム1と、一対のホイール4a,4c(第1ホイール4a及び第2ホイール4c)と、駆動機構4bと、クローラ7と、複数の上部ローラ5と、複数の下部ローラ6とを有する。
駆動機構4bは、不図示の油圧式モータ(走行モータ)と、走行減速機とを含む。クローラ7は、多数のシューが連結されて構成されている。クローラ7は、前記一対のホイール4a,4cの間に架け渡されることにより一対のホイール4a,4cに無端状(輪状)に支持されて周回移動可能に構成された部材である。本実施形態では、第1ホイール4aは、ドライブタンブラ4aによって構成され、第2ホイール4cは、アイドラ4cによって構成されている。
図2に示すように、クローラフレーム1は、前後方向に延びる形状を有する。クローラフレーム1は、フレーム本体1Aと、タンブラブラケット1Bとを含む。タンブラブラケット1Bは、フレーム本体1Aの先端部に対して例えば溶接などの接合手段を用いて接続されている。タンブラブラケット1Bは、ドライブタンブラ4a及び駆動機構4bを支持している。本実施形態では、タンブラブラケット1B、ドライブタンブラ4a及び駆動機構4bは、クローラ走行装置3の前後方向の一対の先端部3A,3Bのうち、第1方向D1に位置する先端部3Aに設けられている。
ドライブタンブラ4aは、回転軸回りに回転可能にタンブラブラケット1Bに支持されている。ドライブタンブラ4aは、前記走行モータから前記走行減速機に伝わった回転力によって回転してクローラ7を駆動するホイールである。
アイドラ4cは、クローラ走行装置3の前後方向の一対の先端部3A,3Bのうち、第2方向D2に位置する先端部3Bに設けられている。アイドラ4cは、クローラフレーム1の端部(クローラ走行装置3の先端部3Bに対応するクローラフレーム1の端部)において回転可能に支持されている。アイドラ4cは、ドライブタンブラ4aに対して前後方向の反対側においてクローラ7を案内するホイールである。
複数の上部ローラ5は、クローラフレーム1の上部においてそれぞれ回転可能に支持されている。複数の上部ローラ5は、ドライブタンブラ4aとアイドラ4cとの間において前後方向に間隔をおいて配置されてクローラ7を案内する。
複数の下部ローラ6は、クローラフレーム1の下部においてそれぞれ回転可能に支持されている。複数の下部ローラ6は、ドライブタンブラ4aとアイドラ4cとの間において前後方向に間隔をおいて配置されてクローラ7を案内する。
[荷重検出装置]
次に、本実施形態に係る荷重検出装置70について説明する。
ブーム14などの起伏部材が上部旋回体12から前後方向の一方の方向である第1方向D1に延びた姿勢でクレーン10の組立作業及び分解作業が行われる場合には、クレーン10が第1方向D1に倒れようとする方向のモーメントが発生する。当該モーメントに起因して、地面GRは、一対のクローラ走行装置3のそれぞれの先端部3Aから下向きの大きな荷重を受け、一対のクローラ走行装置3の先端部3Aは地面GRから反力を受ける。本実施形態に係る荷重検出装置70は、上記のような荷重(反力)に相関する力を検出することによってクレーン10の組立作業及び分解作業において起伏部材を安全に起立動作及び倒伏動作させるためのものである。
図4は、本実施形態に係る荷重検出装置70の機能的構成を示すブロック図である。図5は、クレーン10の下部走行体11と、荷重検出装置70とを示す斜視図である。図6は、荷重検出装置70の荷重受け部81及び検出部90を示す側面図であり、図7は、その平面図である。
図4〜図7に示すように、荷重検出装置70は、第1の検出装置71と、第2の検出装置71と、入力部96と、コントローラ100と、報知装置110と、を備える。本実施形態では、荷重検出装置70は、クレーン10とは別体として構成されている。
第1の検出装置71は、第1のクローラ走行装置3の先端部3Aが地面GRに与える荷重に相関する力を検出するためのものであり、第2の検出装置71は、第2のクローラ走行装置3の先端部3Aが地面GRに与える荷重に相関する力を検出するためのものである。本実施形態では、一対のクローラ走行装置3のそれぞれの先端部3Aが地面GRに与える荷重に相関する力を検出し、これらを足し合わせることにより、クレーン10の全体が地面GRに与える荷重に関する情報を取得できる。
第1の検出装置71は、第1の荷重受け部81と、台座部83と、第1の検出部90とを含み、第2の検出装置71は、第2の荷重受け部81と、台座部83と、第2の検出部90とを含む。これらの検出装置71において、台座部83は省略可能である。
本実施形態では、例えば図3及び図5に示すように、第1の検出装置71を構成する第1の荷重受け部81、台座部83及び第1の検出部90の一部(後述する油圧シリンダ91)は、第1のクローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置される。同様に、第2の検出装置71を構成する第2の荷重受け部81、台座部83及び第2の検出部90の一部(後述する油圧シリンダ91)は、第2のクローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置される。
なお、図3では、検出装置71を構成する部材がクローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置されたときにクローラ走行装置3の下面のうちの比較的多くの部分が地面GRから浮いているように描かれているが、クローラ走行装置3の配置は図3に示す一例に限られない。検出装置71を構成する部材がクローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置されたときには、クローラ走行装置3の先端部3A以外の大半の部分の下面が地面GRに接した状態にあることが好ましい。
各荷重受け部81は、対応するクローラ走行装置3の先端部3Aから直接的に荷重を受ける部分である。本実施形態では、各荷重受け部81は板状の部材であり、例えば矩形状を有する。本実施形態では、各荷重受け部81の幅(左右方向の寸法)は、例えば、クローラ走行装置3のクローラ7の幅よりも大きく、各荷重受け部81の前後方向の寸法は、例えば、クローラ走行装置3のドライブタンブラ4aの直径よりも大きい。ただし、各荷重受け部81は、上述のような形状やサイズを有するものに限られない。
各台座部83は、板状の部材であり、例えば矩形状を有する。各台座部83の前後方向の両端部のうち第2方向D2に位置する基端部と、荷重受け部81の前後方向の両端部のうち第2方向に位置する基端部とは、左右方向に延びる軸84を有するヒンジ部を介して互いに連結されている。したがって、台座部83が地面GR上に配置された状態で、荷重受け部81は、ヒンジ部の軸84を中心に回動可能に構成されている。本実施形態では、図3に示すように、ヒンジ部の軸84は、ドライブタンブラ4aの回転軸CBに対して第2方向D2にはずれた位置にある。
各検出部90は、対応する荷重受け部81が受ける荷重(クローラ走行装置3の先端部3Aから受ける荷重)に応じた検出信号を出力する。本実施形態では、図6及び図7に示すように、各検出部90は、油圧シリンダ91と、圧力センサ92とによって構成されている。
油圧シリンダ91は、筒状のシリンダ本体93と、シリンダ本体93に対して前記荷重に応じて軸方向(本実施形態では上下方向)に移動可能なピストン94とを有する。油圧シリンダ91は、荷重受け部81と台座部83との間に配置されている。荷重受け部81の下面は、油圧シリンダ91のピストン94の上部95を下方に押圧する押圧面として機能する。
ピストン94の上部95は、例えば図6及び図7に示すように、左右方向に円柱状に延びる形状を有する。これにより、台座部83に対する荷重受け部81の角度にかかわらず、荷重受け部81の下面とピストン94の上部95の表面(円柱面)との接触面積がほぼ一定となる。
荷重受け部81がクローラ走行装置3の先端部3Aからの荷重を受けると、荷重受け部81の下面がピストン94の上部95を下方に押し、これにより、シリンダ本体93に対してピストン94が下方に移動する。圧力センサ92は、シリンダ本体93に接続された油路92aに設けられているので、シリンダ本体93に対するピストン94の移動に伴って変化する油圧を検出することができる。圧力センサ92によって検出される油圧は、荷重受け部81が受ける荷重の増減に伴って増減する。したがって、圧力センサ92が出力する検出信号は、クレーン10が第1方向D1に倒れようとする方向のモーメントに相関するものとなる。圧力センサ92から出力される前記検出信号は、コントローラ100に入力される。なお、圧力センサ92は、例えばシリンダ本体93の側面などに直接接続されていてもよい。
図4に示す報知装置110は、検出部90(本実施形態では、圧力センサ92)により出力される検出信号に基づいたクレーン10における前後のバランスに関する情報をオペレータに対して報知するための装置である。報知装置110は、例えば、音を発するための発音部、光を発するための発光部及び文字、図形などを表示するための表示部の少なくとも1つを有している。報知装置110は、オペレータが認識しやすい場所に配置される。
前記発音部は、聴覚を通じてオペレータが認識できる音を発する機能を有する。例えば、前記発音部は、図略の警報ブザー、スピーカーなどを有する。前記発光部は、視覚を通じてオペレータが認識できる光を発する機能を有する。例えば、前記発光部は、図略の表示灯、回転灯、信号灯などを有する。前記表示部は、視覚を通じてオペレータが認識できる文字、図形などを表示する機能を有する。例えば、前記表示部は、ディスプレイを有する。
本実施形態では、図5に示すように、報知装置110は表示部110cを有する。表示部110cは、オペレータが視認可能なディスプレイを有する。表示部110cは、例えば上部旋回体12のキャブ12Aにおいてクレーン10の操縦をするオペレータが視認しやすい場所(図例では、一対のクローラ走行装置3の近傍)に配置されている。表示部110cは、第1の検出部90及び第2の検出部90と配線110aを介して接続されており、支柱110bに支持されている。なお、後述するコントローラ100は、表示部110cの筐体内に収容されていてもよい。かかる場合、表示部110cは、パーソナルコンピュータなどのコンピュータの一部によって構成されていてもよい。
入力部96は、オペレータが荷重検出装置70に対して、クレーン10に関する情報を入力するためのものである。入力部96は、例えば、オペレータが数値などの文字を入力するためのキーボードや、オペレータが画面上の表示を押すことにより数値などの文字を入力するためのタッチパネルなどの入力装置によって構成されている。入力された当該情報は、後述するコントローラ100の記憶部101に記憶される。
コントローラ100は、中央処理装置(CPU)、種々の制御プログラムを記憶するROM、CPUの作業領域として使用されるRAMなどから構成される。図4に示すように、コントローラ100は、記憶部101と、演算部102と、報知制御部103とを機能として備える。
本実施形態では、コントローラ100の記憶部101と、演算部102と、報知制御部103と、報知装置110とは動作部を構成しており、当該動作部は、検出部90が出力する検出信号の入力を受けて上述した動作、具体的には、検出部90により出力される検出信号に基づいたクレーン10における前後のバランスに関する情報を音、光、文字、図形などによりオペレータに報知するという動作を行う。
記憶部101は、上述したクレーン10に関する情報を記憶するためのものである。記憶部101は、クレーン10に関する情報として、例えばクレーン10の総重量、又は当該総重量に相関する情報を記憶する。例えば吊り作業の開始前に、オペレータが入力部96を介してクレーン10に関する情報(例えばクレーン10の総重量)を入力すると、入力されたクレーン10に関する情報は、コントローラ100の記憶部101に記憶される。本実施形態に係る荷重検出装置70では、オペレータは、上記のように僅かな情報だけを入力すればよいので、オペレータによる入力ミスが生じる可能性を低減できる。なお、記憶部101が記憶するクレーン10に関する情報は、上述したクレーン10の総重量に限られない。
演算部102は、記憶部101に記憶されたクレーン10に関する情報と、検出部90から出力される検出信号とに基づいて、クレーン10の状態を演算する(クレーン10の状態を判定する)ためのものである。具体的には、クレーン10の状態としては、クレーン10の前後のバランスがとれて安定した安定状態、前記第1方向への転倒に近づいている不安定状態などの種々の状態を例示できる。
上述したように本実施形態では各検出部90は油圧シリンダ91と圧力センサ92とによって構成されるので、圧力センサ92からコントローラ100に入力される検出信号は圧力値に関するものである。したがって、演算部102は、圧力センサ92からコントローラ100に入力される検出信号に基づいて荷重(例えば、荷重受け部81が受ける荷重)を算出する機能をさらに有していてもよい。
報知制御部103は、報知装置110を制御して、検出部90からコントローラ100に入力される前記検出信号に基づいた情報をオペレータに報知するためのものである。具体例を挙げると次の通りである。
例えば、報知制御部103は、検出された値が所定の値に到達した場合には、オペレータに対してクレーン10の前後のバランスに関する警報が報知されるように報知装置110を制御する。なお、通知のタイミングは予め設定しておき、検出された値の大きさによって複数回の通知が為されても良い。
[組立作業及び分解作業]
次に、本実施形態に係るクレーン10の組立作業及び分解作業について説明する。図8〜図13は、図1のクレーン10の組立作業時又は分解作業時の姿勢を概略的に示す側面図である。図8は、起伏部材が倒伏状態にあるときの図であり、図9及び図10は、ブーム14に対するジブ17の相対角度が大きい状態で起伏部材が起立動作又は倒伏動作をするときの図である。図11は、モーメントのつり合い位置が転倒支点に近づいた状態を示す図である。図12及び図13は、ブーム14に対するジブ17の相対角度が小さい状態で起伏部材が起立動作又は倒伏動作をするときの図である。
なお、図8〜図13においては、クレーン10が受けるモーメントの説明をする上で必要な構成要素のみを図示し、下部ストラット21、上部ストラット22、マスト20及びガイラインを含む一部の構成要素の図示を省略している。
図10及び図13に示すように、クレーン10では、旋回中心Cを基準としたときに、ブーム14及びジブ17を含む起伏部材が前後方向の一方の方向である第1方向D1(図10及び図13では前方)に延びており、第1方向D1とは反対の第2方向D2(図10及び図13では後方)にカウンタウエイト13が配置されている。以下では、クレーン10に作用するモーメントについては、主として、上部旋回体12の旋回中心Cを基準として説明する。
当該クレーン10が第1方向D1に倒れようとするモーメント(以下、モーメントMtという。)は、主として起伏部材の重量と姿勢に起因して発生するモーメント(以下、第1モーメントMfという。)と、主としてカウンタウエイト13の重量と上部旋回体12の一部の重量に起因して発生するモーメント(以下、第2モーメントMbという。)と、により決まると考えることができる。すなわち、モーメントMtは、第1モーメントMfから第2モーメントMbを引くことにより得られる(Mt=Mf−Mb)。
図10及び図13に示すように、カウンタウエイト13の積載量及び旋回中心Cからの距離を変更しない場合には第2モーメントMbに係る重心位置Gbがほぼ変わらないため、第2モーメントMbはほぼ一定である。すなわち、主としてカウンタウエイト13の重量が多くの割合を占める重量(旋回中心Cより第2方向D2に位置する部分の重量)をWbとするとき、第2モーメントMbは、重量Wbと旋回中心Cから重心位置Gbまでの距離Lbとの積により表される(Mb=Wb×Lb)。
一方、ブーム14及びジブ17を含む起伏部材の姿勢によって旋回中心Cから起伏部材の重心位置Gfまでの距離L(例えば図10に示す距離L1、図13に示す距離L2など)が変わるため、第1モーメントMfは起伏部材の姿勢に応じて変動する。当該重心位置Gfは、主に、地面に対するブーム14の傾斜角度と、ブーム14に対するジブ17の相対角度と、により決まる。すなわち、起伏部材の重量をWatとするとき、第1モーメントMfは、重量Watと旋回中心Cから重心位置Gfまでの距離L(例えば距離L1、距離L2など)との積により表される(Mf=Wat×L)。
例えば図13に示すように、地面に対するブーム14の傾斜角度が比較的大きくなるまで上部旋回体12に対してブーム14がある程度起立した状態で、かつ、ブーム14に対するジブ17の相対角度が比較的小さい状態(相対角度θ2)においては、旋回中心C周りの第1モーメントMfと第2モーメントMbがほぼ等しくなる場合がある。この略均等状態では、前記モーメントMtはほぼゼロになる。そして、クレーン10の重量は、クローラ7の左右方向の全体にわたって概ね均等に受け持たれることになる。
上記の略均等状態と比較して、例えば図10に示すように、地面に対するブーム14の傾斜角度が比較的小さくなるまで上部旋回体12に対してブーム14がある程度倒伏した状態で、かつ、ブーム14に対するジブ17の相対角度が比較的大きい状態(相対角度θ1)においては、起伏部材の重心位置Gfが第1方向D1に移動するので、旋回中心C周りの第1モーメントMfが大きくなる。このようにモーメントが第1方向D1に偏った偏り状態では、モーメントMtは、前記略均等状態よりも大きい正の値となる(Mt=Mf−Mb>0)。
ここで、モーメントを計算するためのモーメントの中心を旋回中心Cから左右方向に移動させ、その移動後の中心位置を基準として左右のモーメントを計算したときに、左右のモーメントが同じ大きさとなる位置を「モーメントのつり合い位置」と定義する。また、図10、図11及び図13に示すように、前後方向の位置がドライブタンブラ4aの回転軸CBに対応する部位Sを転倒支点Sと称する。
上述の略均等状態(例えば図13に示す状態)では、モーメントのつり合い位置P1は旋回中心Cの位置にほぼ一致する。一方、前記偏り状態(例えば図10に示す状態)では、モーメントのつり合い位置P2は旋回中心Cから第1方向D1に移動する。図10に示すようにモーメントMtが正の値となり、モーメントのつり合い位置が旋回中心Cから第1方向D1にある位置P2に移動したとしても、直ちにクレーン10が転倒するわけではない。すなわち、前記偏り状態は、モーメントMtによりクレーン10が第1方向D1に倒れようとするのを下部走行体11(特に、下部走行体11のクローラフレーム1)が抵抗している状態である。
図10に示すような偏り状態では、モーメントのつり合い位置P2においてモーメントMtがゼロ(Mt=0)になっている。この偏り状態では、一対のクローラ走行装置3のうち、主に、つり合い位置P2から転倒支点Sまでの部分が、モーメントMtの多くの割合を受けることになる。
例えば図11に示すように、起伏部材の重心位置Gfが図13に示す位置よりもさらに第1方向D1に移動してクレーン10が転倒する直前の状態では、モーメントのつり合い位置P3が転倒支点Sとほぼ一致する。この転倒直前状態では、一対のクローラ走行装置3の先端部3AがモーメントMtのほぼ全てを受けることになる。なお、図11中の円形の矢印Mrは、一対のクローラ走行装置3の先端部3Aが前記モーメントMtに抗している状態を示している。かかる転倒直前状態では、クレーン10の総重量のほぼ全量がクレーン10の一対のクローラ走行装置3の先端部3Aにかかることになる。
したがって、図10に示す略均等状態、図13に示す偏り状態、図11に示す転倒直前状態などのクレーン10の種々の状態に応じて、地面GRは一対のクローラ走行装置3から荷重を受け、一対のクローラ走行装置3は地面GRから上向きの反力を受ける。
本実施形態では、第1の検出装置71の荷重受け部81及び第2の検出装置71の荷重受け部81のそれぞれは、図10に示す略均等状態、図13に示す偏り状態、図11に示す転倒直前状態などの種々の状態に応じた荷重を受けることができ、第1の検出部90及び第2の検出部90のそれぞれは、荷重受け部81が受けた荷重に応じた検出信号を出力することができる。第1の検出部90及び第2の検出部90から出力される検出信号は、クレーン10が第1方向に倒れようとする方向のモーメントに相関するものであるので、クレーン10の前後のバランスがとれて安定した安定状態、第1方向D1への転倒に近づいている不安定状態などのクレーン10の状態を判定する(推測する)ための指標になる。
本実施形態では、検出部90によって出力される検出信号は、クレーン10が安全に起立動作及び倒伏動作するために利用される。具体的には次の通りである。
起伏部材が上部旋回体12から前後方向の一方の方向である第1方向D1に延びた姿勢でクレーン10を組み立てる組立作業においては、図8に示すように、ブーム14及びジブ17は、地面GRに略平行な姿勢で倒伏された状態(倒伏状態)で上部旋回体12に対して取り付けられる。そして、前記吊り作業を行う際には、地面GRに対するブーム14の傾斜角度が次第に大きくなる起立動作によってブーム14の姿勢が前記倒伏状態から前記起立状態(図1に示す状態)に変えられる。
上記のように起伏部材が上部旋回体12から第1方向D1に延びた姿勢で倒伏状態から起立状態に起伏部材を変位させる場合、まず、ジブ17の先端部17Bに設けられたローラ17Rが地面GRに接した状態でブーム14の傾斜角度を次第に大きくする。この動作においてはブーム14に対するジブ17の相対角度が次第に小さくなる。
例えば図9に示すように前記相対角度が角度θ1となった時点で、図10に示すように相対角度を角度θ1に維持した状態でブーム14の傾斜角度をさらに大きくすると、ジブ17の先端部17Bのローラ17Rは地面GRから離れるので、クレーン10には、モーメントMfが作用する。
このとき、コントローラ100の報知制御部103が報知装置110を制御することにより、検出部90により出力される検出信号に基づいたクレーン10における前後のバランスに関する情報が報知装置110を介してオペレータに報知される。これにより、オペレータは、クレーン10における前後のバランスに関する情報を、報知装置110を通じて得ることができる。例えば図10に示すクレーン10の状態が不安定状態であることをオペレータが認識すると、オペレータは、ブーム14の傾斜角度を再び小さくして例えば図9に示すようにジブ17の先端部17Bのローラ17Rを接地させる。そして、オペレータは、ジブ17の先端部17Bに設けられたローラ17Rが地面GRに接した状態でブーム14の傾斜角度を次第に大きくする。この動作においてはブーム14に対するジブ17の相対角度が次第に小さくなる(例えば図12に示す状態)。
例えば図12に示すように前記相対角度が角度θ2となった時点で、図13に示すように相対角度を角度θ2に維持した状態でブーム14の傾斜角度をさらに大きくすると、ジブ17の先端部17Bのローラ17Rは地面GRから離れるので、クレーン10には、モーメントMfが作用する。このときのモーメントつり合い位置P1は、旋回中心Cに近い位置にあるので、クレーン10の起伏部材を安全に起立動作させることができる。
なお、クレーン10を分解する分解作業は、上述した組立作業の動作の逆の動作をさせることによって安全に行われる。
[変形例]
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されない。本発明は、例えば次のような態様を包含する。
A)荷重受け部及び検出部の個数及び位置について
本発明に係る荷重検出装置では、荷重受け部は、一対のクローラ走行装置の少なくとも一方のクローラ走行装置における前後方向の一方の先端部と地面との間に配置されて前記先端部から荷重を受けることができるものであればよく、検出部は、当該荷重受け部が受ける荷重に応じた検出信号を出力することができるものであればよい。したがって、荷重検出装置70は、図5に示す第1の荷重受け部81及び第2の荷重受け部81のうちの何れか一方の荷重受け部81のみを備え、これに対応する一方の検出部90のみを備えるものであってもよい。また、荷重受け部81及び検出部90は、クローラ走行装置3における前後方向の一対の先端部3A,3Bのうち、第2方向D2に位置する先端部3B(アイドラ4cが設けられた先端部3B)に設けられていてもよい。
B)コントローラについて
荷重検出装置70のコントローラ100は、クレーン10のコントローラの一部を構成していてもよい。図14は、前記実施形態の変形例1に係る荷重検出装置70を示す斜視図である。図14に示す変形例1に係る荷重検出装置70では、コントローラ100がクレーン10に設けられ、報知装置がクレーン10の上部旋回体12のキャブ12A内に設けられた図略の表示部を利用する。キャブ12A内に設けられた前記表示部としては、クレーン10のブーム14を安全に起伏動作させるためのモーメントリミッタ用のディスプレイ画面を有するものを例示できる。この変形例1では、クレーン10に関する情報として、モーメントリミッタ用に予め入力されている情報(クレーン10の総重量などの情報)を用いることもできる。この場合、変形例1に係る荷重検出装置70では、図4に示す入力部96を省略することもできる。図14に示す荷重検出装置70では、検出部90は、配線110aによってコントローラ100に接続されているが、無線通信によってコントローラ100に接続されていてもよい。
変形例1では、オペレータは、キャブ12A内の運転席で起伏部材の起伏動作を操作しながら、荷重検出装置70によって報知されるクレーン10における前後のバランスに関する情報について、キャブ12A内の前記表示部によって容易に確認することができる。また、クレーン10に関する情報としてモーメントリミッタ用に予め入力されている情報を利用する場合には、オペレータが荷重検出装置70にクレーン10の総重量などの情報を別途入力しなくてもよい。また、荷重検出装置70の一部の構成要素を上記のようにクレーン10の構成要素と共用することにより、荷重検出装置70の構成を簡素化することもできる。
C)荷重検出装置の検出部の構成について
本発明の荷重検出装置では、前記検出部は、前記荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力するものであればよいので、図6及び図7に示す前記実施形態のように油圧シリンダ91と圧力センサ92とにより構成されるものに限られず、例えば以下のような変形例2,3に係る構成を採用することもできる。
図15は、前記実施形態の変形例2に係る荷重検出装置70の荷重受け部及び検出部を示す斜視図であり、図16はその平面図であり、図17はその側面図であり、図18はその正面図である。図15〜図18に示す変形例2に係る荷重検出装置70では、検出部90はロードセル91Aによって構成されている。
当該ロードセル91Aは、荷重受け部81Aが受ける荷重(クローラ走行装置3の先端部3Aから受ける荷重)に応じた検出信号を出力するように構成されている。ロードセル91Aは、例えば薄型の圧縮型ロードセルによって構成されている。この変形例2では、ロードセル91Aが出力する検出信号は、荷重に関するものであるため、前記実施形態のように圧力センサ92からコントローラ100に入力される検出信号(圧力値に関する信号)に基づいて荷重を算出するという演算部102の機能を省略できる。また、ロードセル91Aは、油漏れの心配がなく、取り扱いが容易であるという利点を有する。
ロードセル91Aは、荷重受け部81Aと台座部83Aとの間に配置される。荷重受け部81Aと台座部83Aは、図6及び図7に示す荷重受け部81と台座部83の構造と同様に、ヒンジ部を介して互いに連結されている。荷重受け部81A、台座部83A及びロードセル91Aは、クローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置される。荷重受け部81Aの下面は、ロードセル91Aの上部を下方に押圧する押圧面として機能する。
図19は、前記実施形態の変形例3に係る荷重検出装置70の荷重受け部及び検出部を示す斜視図であり、図20はその平面図であり、図21はその側面図であり、図22はその正面図である。図19〜図22に示す変形例3に係る荷重検出装置70では、検出部90が一対のロードセル91Bによって構成されている。
例えばクレーン10の総重量が非常に大きい場合、検出部90は変形例2のような薄型のロードセル91Aによって構成することができないことがある。かかる場合、厚みの大きなロードセルは、クローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置できない。図19〜図22に示す変形例3に係る荷重検出装置70は、クローラ走行装置3の先端部3Aの右方に配置されるロードセル91Bと、当該先端部3Aの左方に配置されるロードセル91Bと、荷重受け部と、を含む。前記荷重受け部は、受け部本体81Bと、当該受け部本体81Bにおける右縁に接続された右側押圧部85と、受け部本体81Bにおける左縁に接続された左側押圧部85と、を含む。
荷重受け部の受け部本体81Bは板状の部材であり、例えば矩形状を有する。受け部本体81Bは、クローラ走行装置3の先端部3Aと地面GRとの間に配置される。右側押圧部85は、右側のロードセル91Bの上面を覆うように配置される押圧部本体と、当該押圧部本体の左縁と受け部本体81Bの右縁とを上下方向につなぐ接続部とを有する。左側押圧部85は、左側のロードセル91Bの上面を覆うように配置される押圧部本体と、当該押圧部本体の右縁と受け部本体81Bの左縁とを上下方向につなぐ接続部とを有する。荷重受け部における各押圧部本体の下面は、対応するロードセル91Bの上部を下方に押圧する押圧面として機能する。
受け部本体81Bは、クローラ走行装置3の先端部3Aにおけるクローラ7の下面の傾斜角度に沿うように傾斜した姿勢で配置されている。すなわち、受け部本体81Bは、第1方向D1に向かうにつれて上方に位置するように傾斜している。
変形例3に係る荷重検出装置70では、受け部本体81Bがクローラ走行装置3の先端部3Aからの荷重を受けると、受け部本体81Bの下方への動きに連動して受け部本体81Bの両サイドに接続された右側押圧部85と左側押圧部85が下方に移動し、これらの押圧部85がそれぞれのロードセル91Bを下方に押す。これにより、一対のロードセル91Bは、荷重受け部の受け部本体81Bが受ける荷重(クローラ走行装置3の先端部3Aから受ける荷重)に応じた検出信号を出力する。
変形例3では、右側押圧部85及び左側押圧部85と受け部本体81Bとの高低差を大きくすることができるので、検出部90(図例ではロードセル91B)の大きさの制約や検出部90の設置位置の制約を受けにくくなり、また、受け部本体81Bと地面との高低差を小さくすることもできる。また、変形例3では、左右一対の検出部90(図例ではロードセル91B)がクローラ走行装置3の先端部3Aからの荷重を受けるので、一つの検出部90が前記荷重を受ける場合と比較して、荷重検出可能な上限値が小さい検出部90を使用することが可能になる。
なお、図19に示す変形例3に係る荷重検出装置70は、一対のロードセル91Bにより構成される検出器90に代えて、一対の油圧シリンダ91(図6参照)と圧力センサ92とを含む検出器90を備えていてもよい。
D)その他の構成について
前記実施形態では、起伏部材がジブ17を含んでいたが、本発明は、ジブを有していないクレーンにも適用できる。すなわち、本発明の荷重検出装置は、図1に示すクレーンだけでなく、他のタイプのクレーンにも適用可能である。前記他のタイプのクレーンとしては、例えば、ジブ及びストラットの一方又は両方が取り付けられていないクレーン、マストに代えてガントリが取り付けられているクレーンなどを挙げることができる。
また、前記圧力センサ92としては、例えば圧電素子を用いることも可能である。
前記実施形態では、荷重受け部81は、検出部90と別体であったが、これに限られず、検出部90と一体化されていてもよい。また、前記荷重受け部81は、板状の部材であったが、これに限られず、板状以外に種々の形状を採用できる。
また、移動式クレーン10が例えば構造物(建築物)によって構成される土台の上に配置されてクレーン10の組立作業及び分解作業が行われる場合には、本発明における「地面」には、前記土台の表面が含まれる。
3 クローラ走行装置
3A クローラ走行装置の先端部
10 移動式クレーン
11 下部走行体
12 上部旋回体
14 ブーム
70 荷重検出装置
71 第1の検出装置,第2の検出装置
81,81A,81B 荷重受け部
90 検出部
91 油圧シリンダ
91A,91B ロードセル
92 圧力センサ
93 シリンダ本体
94 ピストン
96 入力部
100 コントローラ
101 記憶部
102 演算部
103 報知制御部
110 報知装置
GR 地面

Claims (7)

  1. 前後方向にそれぞれ延びるとともに左右方向に間隔をおいて配置された一対のクローラ走行装置を有する下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に支持された上部旋回体と、前記上部旋回体に起伏可能に支持されたブームを含む起伏部材と、を備える移動式クレーンを組み立てる組立作業及び当該移動式クレーンを分解する分解作業が行われるときに使用される荷重検出装置であって、
    前記一対のクローラ走行装置の少なくとも一方のクローラ走行装置における前記前後方向の一方の先端部と地面との間に配置されて前記先端部から荷重を受ける荷重受け部と、
    前記荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する検出部と、を備える、荷重検出装置。
  2. 前記検出部は、筒状のシリンダ本体と前記シリンダ本体に対して前記荷重に応じて軸方向に移動可能なピストンとを有する油圧シリンダと、前記油圧シリンダにおける油圧を検出することにより前記荷重に応じた前記検出信号を出力する圧力センサと、を含む、請求項1に記載の荷重検出装置。
  3. 前記荷重受け部は、前記ピストンを下方に押圧する押圧面を有し、
    前記ピストンは、前記荷重受け部が前記先端部から荷重を受けたときに前記押圧面によって下方に押されることにより、前記シリンダ本体に対して下方に移動するように構成されている、請求項2に記載の荷重検出装置。
  4. 前記検出部は、前記荷重に応じた前記検出信号を出力するロードセルを含む、請求項1に記載の荷重検出装置。
  5. 前記荷重受け部は、前記ロードセルを下方に押圧する押圧面を有し、
    前記ロードセルは、前記荷重受け部が前記先端部から荷重を受けたときに前記荷重受け部によって下方に押されることにより、前記荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力するように構成されている、請求項4に記載の荷重検出装置。
  6. 前記検出信号に基づいた前記移動式クレーンにおける前後のバランスに関する情報を前記オペレータに対して報知するための報知装置をさらに備える、請求項1〜5の何れか1項に記載の荷重検出装置。
  7. 前記荷重受け部は、前記一対のクローラ走行装置のうちの第1クローラ走行装置における前記前後方向の一方の先端部である第1の先端部と地面との間に配置されて前記第1の先端部から荷重を受ける第1の荷重受け部であり、
    前記検出部は、前記第1の荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する第1の検出部であり、
    前記荷重検出装置は、
    前記一対のクローラ走行装置のうちの第2クローラ走行装置における前記前後方向の一方の先端部である第2の先端部と地面との間に配置されて前記第2の先端部から荷重を受ける第2の荷重受け部と、
    前記第2の荷重受け部が受ける前記荷重に応じた検出信号を出力する第2の検出部と、をさらに備える、請求項1〜6の何れか1項に記載の荷重検出装置。
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