JP2020029090A - 検尿カップ用原紙、及び検尿カップ - Google Patents

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【課題】水分散性を有する検尿カップ用原紙と、この検尿カップ用原紙からなり、水洗トイレ等に廃棄可能な検尿カップを提供する。【解決手段】水分散性紙、前記水分散性紙上に形成された熱可塑性樹脂層、前記熱可塑性樹脂層上に形成された耐水層とを有し、前記耐水層が、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上含む検尿カップ用原紙と、この検尿カップ用原紙からなる検尿カップ。【選択図】なし

Description

本発明は、検尿カップ用原紙と、この検尿カップ用原紙からなる検尿カップに関する。
尿検査は、痛みを伴うことなく、腎臓、肝臓、脾臓等の様々な器官の状態を知ることができるため、人間ドック、健康診断等において、広く実施されている。採尿には、紙コップが用いられる場合が多く、使用後の紙コップを衛生的に廃棄することが求められており、例えば、特許文献1、2には、水洗トイレ等に廃棄可能な水分散性を有する容器が提案されている。
特開平06−058925号公報 特開2015−071226号公報
本発明は、水分散性を有する検尿カップ用原紙と、この検尿カップ用原紙からなり、水洗トイレ等に廃棄可能な検尿カップを提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.水分散性紙、前記水分散性紙上に形成された熱可塑性樹脂層、前記熱可塑性樹脂層上に形成された耐水層とを有し、
前記耐水層が、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上含むことを特徴とする検尿カップ用原紙。
2.前記耐水層が、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上90質量部以下、パラフィンワックスを10質量部以上40質量部以下含むことを特徴とする1.に記載の検尿カップ用原紙。
3.1.または2.に記載の検尿カップ用原紙からなる検尿カップ。
本発明の検尿カップ用原紙は、水分散性を有している。本発明の検尿カップ用原紙からなる検尿カップは、使用後に水洗トイレ等に廃棄することができるため衛生的であり、また、排水管の目詰まりを起こすことがない。
本発明の検尿カップ用原紙は、折り加工性とヒートシール性とを備えているため、この原紙のみから検尿カップを成形することができ、また、折曲部、ヒートシール部からの水漏れが起こりにくい。本発明の検尿カップは、耐水層同士が付着するブロッキングが起こりにくいため、コンパクトに折り畳んだ状態で保管、輸送等をすることができる。
「検尿カップ用原紙」
本発明の検尿カップ用原紙は、水分散性紙と、この水分散性紙上に形成された熱可塑性樹脂層と、この熱可塑性樹脂層上に形成された耐水層とを有し、この耐水層が、マイクロクリスタリンワックスとパラフィンワックスとを含むことを特徴とする。
「水分散性紙」
本発明において、水分散性紙とは、フロック状水分散時間が30秒以内である紙を意味する。フロック状水分散時間とは、脱イオン水300mlを500mlビーカーに入れ、スターラーで650rpmに攪拌しながら、3cm角の試験片を投入し、試験片が2つ以上に千切れる時間である。水分散性紙の水分散性は、フロック状水分散時間が25秒以内であることが好ましく、20秒以内であることがより好ましく、15秒以内であることがさらに好ましい。
水分散性紙としては、上記したフロック状水分散時間を満足するものを特に制限することなく使用することができ、例えば、特許第6010461号に記載の精製パルプを全パルプの15重量%以上95重量%以下含有する水分散紙、これに水溶性重合体を含浸または塗工した水分散紙、特許第4917274号に記載の水分散性繊維と水溶性繊維であるカルボキシアルキルセルロース塩とを含む水剥離性塗工紙用基紙等を使用することができる。
水分散性紙の坪量は、20g/m以上180g/m以下の範囲であることが好ましく、30g/m以上160g/m以下であることがより好ましい。坪量が20g/m未満では、耐水性が不足する場合がある。坪量が180g/mより大きいと、水分散性が低下する場合がある。
さらに、坪量が80g/m以上180g/m以下であると、強度に優れた検尿カップを得ることができる。また、坪量が20g/m以上80g/m未満であると、折り加工、ヒートシール加工の加工性に優れ、また、軽量で保管時に嵩張らない検尿カップを得ることができる。
本発明の検尿カップは、検尿カップ用原紙の耐水層側を内面とし、紙中の酸、アルカリが検査結果に悪影響を及ぼすことがないため、耐水層を設ける面の水分散性紙の紙面pHは、制限を受けない。一方で、耐水層と反対側の面は手に触れるため、紙面pHが3以上12以下であることが好ましく、pH5以上10以下であることがより好ましい。紙面pHをこの範囲に調整することで、紙中の酸、アルカリが人体に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
紙面pHを調整する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、中性領域の材料を主成分として水分散性紙を抄紙する。あるいは、アルカリ性、酸性の水分散性紙を、酸性物質、アルカリ性物質で中和して製造することができる。
<抄紙>
水分散性紙を製造する抄紙機としては、長網式抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機等のいずれかを用いることができる。また、抄紙は中性抄紙、アルカリ性抄紙のいずれかの方式で行われる。また、必要に応じて、硫酸バンドや、各種のアニオン性、カチオン性、ノ二オン性或いは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助剤を添加することができる。さらに、必要に応じて、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤を添加することができる。
<水分散性紙の付加加工>
本発明で使用する水分散性紙は、平滑性を向上させて印刷用途等に供するため、マシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトニップカレンダー等の一般的な製紙用カレンダーを用いてカレンダー加工を施すことができる。
「熱可塑性樹脂層」
本発明の検尿カップ用原紙は、水分散性紙の少なくとも一面上に熱可塑性樹脂層が形成されている。本発明の検尿カップ用原紙は、この熱可塑性樹脂層によりヒートシール性を備えており、ヒートシール加工により水漏れしない検尿カップを成形することができる。また、本発明の検尿カップ用原紙は、耐水層を有するが、耐水層を熱可塑性樹脂層の上に設けることにより、耐水層のピンホール等の塗工欠陥を防ぐことができる。
熱可塑性樹脂層の厚さは、20μm以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂層の厚さが20μm未満では、ヒートシール強度が弱く、また、耐水層に塗工欠陥が生じる場合がある。なお、熱可塑性樹脂層の厚さの上限は、特に制限されないが、熱可塑性樹脂層の厚さが50μmより厚いと、折り加工性が低下する場合がある。
熱可塑性樹脂層は、JIS P8155に準拠して測定した王研式平滑度が、100秒以上であることが好ましく、500秒以上であることがより好ましく、1000秒以上であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂層の平滑度が高いほど、付与する耐水層が低塗工量でもピンホール欠陥が発生しにくく、水の滲み込みを防ぐことができる。
本発明の検尿カップ用原紙において、熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂は、20℃の水に対する水溶性を有することが好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアルキレンオキサイド系樹脂、ヒドロキシアルキルセルロース系樹脂等が挙げられ、これらの中で、ヒートシール強度の点から、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニルのけん化物及びその誘導体や、他の単量体との共重合体等が挙げられ、二種以上を配合して用いることができる。また、熱可塑性樹脂層は、必要に応じ、保水剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、加工安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、香料、滑剤、帯電防止剤、フィラー等公知の添加剤を含むことができる。
<熱可塑性樹脂層の形成>
熱可塑性樹脂層の形成方法は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂層を形成する組成物の組成、粘度、溶媒の有無等に応じて、押出しラミネート、ウェットラミネート、ドライラミネート等の公知のラミネート方法等により、形成することができる。
「耐水層」
耐水層は、本発明の検尿カップ用原紙に、耐水性を付与するものである。本発明の検尿カップ用原紙は、耐水層が、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上含むことを特徴とする。
耐水層の塗工量は、4g/m以上35g/m以下であることが好ましい。耐水層の塗工量が4g/m未満では耐水性が不足する場合があり、35g/mより多いと耐水層が厚くなりヒートシール性が低下する場合がある。耐水層の塗工量は、5g/m以上30g/m以下であることがより好ましい。
耐水層は、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上90質量部以下、かつ、パラフィンワックスを10質量部以上40質量部以下含むことが好ましい。マイクロクリスタリンワックスとパラフィンワックスとを上記質量部の範囲内で含むことにより、耐水層が割れにくく、また、耐水層同士が接触してもブロッキングが生じにくくなる。耐水層は、マイクロクリスタリンワックスを70質量部以上85質量部以下、かつ、パラフィンワックスを15質量部以上30質量部以下含むことがより好ましい。なお、本発明の耐水層は、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上含めばよく、ペトロラタム等の他の石油系ワックス、蜜蝋等の動物系ワックス、カルナバワックス等の植物系ワックス、オイルシェルより抽出されたワックス等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、また、必要に応じ、保水剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、加工安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、香料、滑剤、帯電防止剤、フィラー等公知の添加剤を含むことができる。
<耐水層の形成>
耐水層の形成方法は、特に限定されるものではなく、耐水層を形成する組成物の組成、粘度、溶媒の有無等に応じて、ロールコーター、ロッドメタリングコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、グラビアコーター等による公知の塗工方法等により、形成することができる。
「検尿カップ」
本発明の検尿カップは、上記した検尿カップ用原紙からなる。本発明で使用する検尿カップ用原紙は、排水管の目詰まりを防止する点から、フロック状水分散時間が240秒以内であることが好ましく、180秒以下であることがより好ましく、150秒以下であることがさらに好ましい。
本発明の検尿カップは、尿を一定時間保持できる形状であれば特に制限されず、例えば、底部材と胴部材とからなる紙コップ型、一枚の検尿カップ用原紙からなるいわゆる封筒型等の形状にすることができる。本発明の検尿カップにおいて、検尿カップ用原紙の接合方法は特に制限されないが、本発明の検尿カップ用原紙は、ヒートシール性を備えているため、ヒートシールにより接合することが好ましい。本発明の検尿カップ用原紙は、ヒートシール性を備え、折り曲げても耐水性を維持することができるため、ヒートシール加工のみ、または折り曲げ加工と組み合わせて、検尿カップ用原紙のみから検尿カップを成形することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
「実施例1」
水分散性紙(日本製紙パピリア社製、坪量:120g/m、フロック状水分散時間:2秒)の一面に、水溶性ポリビニルアルコール(クラレ社製、Mowiflex C500T)を膜厚30μmとなるように押出しラミネートして、熱可塑性樹脂層を形成した。この熱可塑性樹脂層の上に、120℃で溶解したマイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物を、冷えて固まる前にマイヤーバーで23g/mとなるように塗工して耐水層を形成し、検尿カップ用原紙を得た。
「実施例2」
耐水層の塗工量を28g/mとした以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「実施例3」
熱可塑性樹脂層の膜厚を45μmとした以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「実施例4」
耐水層を、マイクロクリスタリンワックス100質量部で形成した以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「実施例5」
熱可塑性樹脂層の膜厚を60μmとした以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「比較例1」
耐水層を、パラフィンワックス100質量部で形成した以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「比較例2」
耐水層の塗工量を13g/mとした以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「比較例3」
熱可塑性樹脂層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「比較例4」
熱可塑性樹脂層の膜厚を15μmとした以外は、実施例1と同様にして検尿カップ用原紙を得た。
「実施例6」
水分散性紙(日本製紙パピリア社製、坪量:30g/m、フロック状水分散時間:2秒)の一面に、水溶性ポリビニルアルコール(クラレ社製、Mowiflex C500T)を膜厚30μmとなるように押出しラミネートして、熱可塑性樹脂層を形成した(平滑度1000秒)。この熱可塑性樹脂層の上に、120℃で溶解したマイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物を、冷えて固まる前にマイヤーバーで9g/mとなるように塗工して耐水層を形成し、検尿カップ用原紙を得た。
「実施例7」
マイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物の塗工量を11g/mとした以外は実施例6と同様にして、検尿カップ用原紙を得た。
「実施例8」
水分散性紙(日本製紙パピリア社製、坪量:60g/m、フロック状水分散時間:2秒)の一面に、水溶性ポリビニルアルコール(クラレ社製、Mowiflex C500T)を膜厚30μmとなるように押出しラミネートして、熱可塑性樹脂層を形成した(平滑度1800秒)。この熱可塑性樹脂層の上に、120℃で溶解したマイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物を、冷えて固まる前にマイヤーバーで7g/mとなるように塗工して耐水層を形成し、検尿カップ用原紙を得た。
「実施例9」
マイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物の塗工量を16g/mとした以外は実施例8と同様にして、検尿カップ用原紙を得た。
「実施例10」
水分散性紙(日本製紙パピリア社製、坪量:60g/m、フロック状水分散時間:2秒)の一面に、水溶性ポリビニルアルコール(クラレ社製、Mowiflex C500T)を膜厚30μmとなるように押出しラミネートして、熱可塑性樹脂層を形成した(平滑度5000秒以上)。この熱可塑性樹脂層の上に、120℃で溶解したマイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物を、冷えて固まる前にマイヤーバーで8g/mとなるように塗工して耐水層を形成し、検尿カップ用原紙を得た。
「実施例11」
マイクロクリスタリンワックス(東洋アドレ社製、トプコS−968A)80質量部、パラフィンワックス(東洋アドレ社製、S−923)20質量部の混合物の塗工量を13g/mとした以外は実施例10と同様にして、検尿カップ用原紙を得た。
「評価方法」
上記で製造した各検尿カップ用原紙について、下記評価を行った。結果を表1に示す。・平滑度
王研式平滑度測定器を用いて、JIS P8155に準拠して、水分散性紙、熱可塑性樹脂層、耐水層それぞれの平滑度を測定した。
・水分散性
上記で製造した検尿カップ用原紙から、3cm角の試験片5枚を用意した。次に500mlビーカーに脱イオン水300mlを入れてスターラーで650rpmに攪拌しながら上記試験片1枚を投入した。試験片が2つ以上に千切れる時間をストップウォッチで測定し、5回の測定の平均値を求めた。
・ブロッキング
評価方法
上記で製造した検尿カップ用原紙の耐水層面同士を合わせて、23℃50%RHの雰囲気下で8kg、底面積467.74cmのおもりを乗せて24時間静置した。静置後に、おもりを乗せていた箇所から15mm幅の試験片を切り出し、T型剥離強度を測定し、下記基準で評価した。
○:2kg/15mm未満
×:2kg/15mm以上
・折り加工性、ヒートシール強度
上記で製造した検尿カップ用原紙から、128mm×182mmの紙片を切り出し、長手方向中央部で半分に折り、両サイドをヒートシールし、折り曲げ加工により、高さ67mm、開口60mm×48mmの検尿カップを製造した。
・折り加工性の評価方法
上記で製造した検尿カップ用原紙をカップ状に成形するために折り曲げ加工した時に、折り目が付けられるものを○、折り目が付け難いものを×とした。
・ヒートシール性の評価方法
上記で製造した検尿カップ用原紙の耐水層面同士を合わせて、ヒートシール試験機でシール温度120℃、シール圧力1kg/cm、シール時間1秒間で処理した。ヒートシール処理した箇所から15mm幅の試験片を切り出し、T型剥離強度を測定し、下記基準で評価した。
○:200g/15mm以上
×:200g/15mm未満
・水漏れ
上記で製造した検尿カップ用原紙に、30℃の水10mlを入れ、容器側面のヒートシール部、容器底面の折り目部分からの水漏れによる液滴が確認できるまでの時間を目視で確認し、下記基準で評価した。
◎:180秒以上
○:90秒以上180秒未満
×:90秒未満
Figure 2020029090
本発明である実施例1〜11で製造した検尿カップ用原紙は、水分散性に優れていた。特に、実施例1〜4、6〜11で製造した検尿カップ用原紙は、折り加工、ヒートシール加工が可能であり、製造された検尿カップも耐水性に優れていた。また、実施例1〜3、5〜11で製造した検尿カップ用原紙はブロッキングが起こりにくいため、コンパクトに折り畳むことのできる封筒型の検尿カップに使用することができる。実施例4で製造した検尿カップ用原紙はブロッキングしやすく、実施例5で製造した検尿カップ用原紙は折り加工性に劣っていたが、実施例4、5で製造した検尿カップ用原紙も、ヒートシール加工のみから製造可能であり、ブロッキングの起こらない形状である紙コップ型の検尿カップに使用することができる。また、高平滑な熱可塑性樹脂層を設けた水分散性紙を用いた実施例6〜11で製造した検尿カップ用原紙は、少ない塗工量で欠陥のない耐水層が得られた。

Claims (3)

  1. 水分散性紙、前記水分散性紙上に形成された熱可塑性樹脂層、前記熱可塑性樹脂層上に形成された耐水層とを有し、
    前記耐水層が、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上含むことを特徴とする検尿カップ用原紙。
  2. 前記耐水層が、マイクロクリスタリンワックスを60質量部以上90質量部以下、パラフィンワックスを10質量部以上40質量部以下含むことを特徴とする請求項1に記載の検尿カップ用原紙。
  3. 請求項1または2に記載の検尿カップ用原紙からなる検尿カップ。
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