JP2020028435A - ハーネス型安全帯 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを低減すると共に、胸ベルトの樹脂製連結具の破断を抑制して作業者の脱落を防止したハーネス型安全帯を提供する。【解決手段】右肩ベルト部14と、左肩ベルト部15と、右腿ベルト部19と、左腿ベルト部23と、前記右肩ベルト部14に一端が固定された右胸ベルト26と、前記左肩ベルト部15に一端が固定された左胸ベルト27と、前記右胸ベルト26と前記左胸ベルト27とのそれぞれに設けられて、互いに着脱可能に設けられた樹脂製連結具28、29と、を具備し、前記右胸ベルト26及び前記左胸ベルト27の少なくとも一方の胸ベルトに設けられて当該胸ベルトを短く折り曲げた状態で維持すると共に前記胸ベルトを引っ張る荷重によって前記胸ベルトの折り曲げた状態を解除する衝撃吸収部32を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、高所における作業者の落下防止のために使用されるハーネス型安全帯に関する。
高所作業において、作業者の落下防止のためにハーネス型安全帯が用いられている。ハーネス型安全帯は、左右の肩ベルト部と左右の腿ベルト部と左右の肩ベルト同士を接続する胸ベルトとを具備する。
胸ベルトには、当該胸ベルトを二分する樹脂製連結具が設けられており、胸ベルトを樹脂製連結具で分離することで、ハーネス型安全帯の装着性を向上することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−168606号公報
しかしながら、作業者の落下によって荷重が加わる衝撃によって、胸ベルト同士を接続する樹脂製連結具が破断し、胸ベルトが分離することで左右の肩ベルト部の隙間が広がり、左右の肩ベルト部の間から作業者が脱落し易くなってしまうという問題がある。
また、胸ベルトの連結金具として金属製連結具を用いることで、連結金具の耐荷重を向上する方法も考えられるものの、連結金具を金属製にすることによって重量が増大して作業性が低下すると共にコストが増大してしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑み、コストを低減すると共に、胸ベルトの樹脂製連結具の破断を抑制して作業者の脱落を防止したハーネス型安全帯を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、右肩ベルト部と、左肩ベルト部と、右腿ベルト部と、左腿ベルト部と、前記右肩ベルト部に一端が固定された右胸ベルトと、前記左肩ベルト部に一端が固定された左胸ベルトと、前記右胸ベルトと前記左胸ベルトとのそれぞれに設けられて、互いに着脱可能に設けられた樹脂製連結具と、を具備し、前記右胸ベルト及び前記左胸ベルトの少なくとも一方の胸ベルトに設けられて当該胸ベルトを短く折り曲げた状態で維持すると共に前記胸ベルトを引っ張る荷重によって前記胸ベルトの折り曲げた状態を解除する衝撃吸収部を有することを特徴とするハーネス型安全帯にある。
ここで、前記衝撃吸収部は、前記胸ベルトを折り返して重ね縫いしたものであることが好ましい。
また、前記衝撃吸収部は、前記胸ベルトよりも短い長さで当該胸ベルトに両端が固定されたゴムバンドであることが好ましい。
また、前記衝撃吸収部は、前記樹脂製連結具の破断強度よりも小さい荷重で前記胸ベルトを折り曲げた状態を解除して前記胸ベルトを伸長することが好ましい。
本発明は、落下により荷重が加わる衝撃を衝撃吸収部によって吸収することができるため、落下による荷重が加わる衝撃によって胸ベルトを接続する樹脂製連結具が破断するのを防止して、樹脂製連結具の破断によって左右の肩ベルト部の間から作業者が脱落するのを防止することができる。また、胸ベルトを連結する連結具として高価で且つサイズ及び重量の大きな金属製連結金具を用いる必要がなく、コストを低減することができると共に連結金具の小型化及び軽量化によってハーネス型安全帯を装着した作業者の作業性を向上することができる。
本発明の実施形態1に係るハーネス型安全帯の正面図である。 本発明の実施形態1に係るハーネス型安全帯を作業者が装着した正面図及び背面図である。 本発明の実施形態1に係るハーネス型安全帯の要部を拡大した図である。 本発明の実施形態1に係るハーネス型安全帯の動作状態を示す図である。 本発明の実施形態1に係るハーネス型安全帯の衝撃吸収部の動作を示す図である。 本発明の実施形態2に係るハーネス型安全帯の衝撃吸収部の動作を示す図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るハーネス型安全帯の正面図であり、図2は、ハーネス型安全帯を作業者が装着した正面図及び背面図であり、図3は、図1のハーネス型安全帯の胸ベルトを拡大した図である。
図1及び図2に示すように、ハーネス型安全帯10を構成する2本のベルト11、12は、ハーネス型安全帯10を装着する装着者である作業者1の背面上部においてバックル13によって交差された状態で保持されている。
このようなバックル13によって保持された2本のベルト11、12は、バックル13から上方に延設された一方のベルト11と、バックル13から下方に延設された他方のベルト12とが環状となるように縫い合わされている。このバックル13とバックル13よりも上方のベルト11とバックル13よりも下方のベルト12とによって環状に形成された部分が作業者1の右肩に掛けられる右肩ベルト部14となっている。
同様に、バックル13から上方に延設された他方のベルト12と、バックル13から下方に延設された一方のベルト11とが環状になるように縫い合わされている。このバックル13とバックル13よりも上方のベルト12とバックル13よりも下方のベルト11とによって環状に形成された部分が作業者1の左肩に掛けられる左肩ベルト部15となっている。
また、右肩ベルト部14を形成した一方のベルト11の端部と他方のベルト12とは、互いに縫い付けられた部分よりも下側の端部のそれぞれに連結具16、17が設けられている。ベルト11には、端部を連結具16に通して折り返し、ベルト11を重ねた状態で維持するリング18が設けられている。ベルト11には、本実施形態では、2つのリング18が設けられているが、リング18の数は限定されるものではなく、1つであってもよく、また3つ以上であってもよい。このようにベルト11にリング18を設けることによってベルト11の長さが調整可能となっている。
また、連結具16、17は、互いに着脱可能なものであり、ベルト11、12が互いに縫い付けられた部分よりも下側において右肩ベルト部14を形成した一方のベルト11の他端部と他方のベルト12の他端部とを連結具16、17によって接続することで環状に形成される。このようにベルト11、12によって環状に形成された部分が右腿ベルト部19となっている。すなわち、ベルト11、12が互いに縫い付けられた部分よりも下側の一方のベルト11の連結具16を作業者の後方から股下を通して前方に移動させ、移動させた連結具16を縫い付けられた部分よりも下側の他方のベルト12の連結具17と作業者1の前面で装着することで右腿ベルト部19が作業者1の右腿に装着される。
同様に、左肩ベルト部15を形成した他方のベルト12と一方のベルト11とは、互いに縫い付けられた部分よりも下側の端部のそれぞれに連結具20、21が設けられている。ベルト12には、端部を連結具20に通して折り返し、ベルト12を重ねた状態で維持するリング22が設けられている。ベルト12には、本実施形態では、2つのリング22が設けられているが、リング22の数は限定されるものではなく、1つであってもよく、また3つ以上であってもよい。このようにベルト12にリング22を設けることによってベルト12の長さが調整可能となっている。
また、連結具20、21は、互いに着脱可能なものであり、互いに縫い付けられた部分よりも下側において左肩ベルト部15を形成した一方のベルト11の端部と他方のベルト12の端部との先端同士を連結具20、21によって接続することで環状に形成される。この環状に形成された部分が左腿ベルト部23となっている。すなわち、互いに縫い付けられた部分よりも下側の他方のベルト12の連結具20を作業者の後方から股下を通して前方に移動させ、移動させた連結具20を縫い付けられた部分よりも下側の一方のベルト11の連結具21と作業者の前面で装着することで左腿ベルト部23が作業者1の左腿に装着される。
なお、右腿ベルト部19を形成する連結具16、17、及び、左腿ベルト部23を形成する連結具20、21の材料は特に限定されず、例えば、樹脂製や金属製のものを用いることができる。
また、図1及び図2(b)に示すように、右腿ベルト部19となる縫い付けられた部分よりも下方のベルト11と、左腿ベルト部23となる縫い付けられた部分よりも下方のベルト12とには、尻当てベルト24の両端部が縫い付けられている。
さらに、バックル13よりも下のベルト11、12と尻当てベルト24とには、これらベルト11、12と尻当てベルト24とで囲まれた開口を塞ぐように設けられた背当て布25が縫い付けられている。背当て布25は、本実施形態では、メッシュ生地で形成されている。もちろん、背当て布25は、メッシュ生地に限定されるものではない。
また、図3に示すように、右肩ベルト部14には、右胸ベルト26の一端が固定されており、左肩ベルト部15には、左胸ベルト27の一端が固定されている。右胸ベルト26及び左胸ベルト27のそれぞれの右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15への固定は、本実施形態では、右胸ベルト26の端部を折り返して環状になるように縫い付け、右胸ベルト26の端部に設けられた環に右肩ベルト部14を挿通することで行われている。また、左胸ベルト27も同様に、左胸ベルト27の端部を折り返して環状になるように縫い付け、左胸ベルト27の端部に設けられた環に左肩ベルト部15を挿通することで固定されている。すなわち、右胸ベルト26及び左胸ベルト27は、それぞれ右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15に沿って上下方向に移動可能になっている。このように右胸ベルト26及び左胸ベルト27を右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15に沿って上下方向に移動可能となるように固定することで、右胸ベルト26及び左胸ベルト27の位置を作業者1に合わせて調整することができる。もちろん、右胸ベルト26及び左胸ベルト27のそれぞれの右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15への固定方法は、上述したものに限定されるものではなく、例えば、右胸ベルト26及び左胸ベルト27の端部のそれぞれを右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15に直接縫い付けるようにしてもよい。
また、右胸ベルト26の他端及び左胸ベルト27の他端のそれぞれには、互いに着脱可能な樹脂製連結具28、29が設けられている。すなわち、右胸ベルト26と左胸ベルト27とは、樹脂製連結具28、29によって接続及び分離することができる。本実施形態では、樹脂製連結具28、29によって接続された右胸ベルト26及び左胸ベルト27を胸ベルトと称する。
右胸ベルト26には、端部を樹脂製連結具28に通して折り返し、右胸ベルト26を重ねた状態で維持するリング30が設けられている。このように右胸ベルト26にリング30を設けることによって右胸ベルト26の長さが調整可能となっている。同様に、左胸ベルト27には、端部を樹脂製連結具29に通して折り返し、左胸ベルト27を重ねた状態で維持するリング31が設けられている。このように左胸ベルト27にリング31を設けることによって左胸ベルト27の長さが調整可能となっている。
右胸ベルト26と左胸ベルト27との少なくとも一方、本実施形態では、右胸ベルト26には、衝撃吸収部32が設けられている。
衝撃吸収部32は、右胸ベルト26を短く折り曲げた状態で維持すると共に、右胸ベルト26を引っ張る力によって右胸ベルト26を折り曲げた状態を解除して、右胸ベルト26を伸長するものである。本実施形態の衝撃吸収部32は、右胸ベルト26を折り返して重ね縫いしたものである。
このような衝撃吸収部32は、右胸ベルト26及び左胸ベルト27を引っ張る方向に衝撃が加わった際に、樹脂製連結具28、29が破断するよりも前に、右胸ベルト26の折り曲げた状態を解除して、右胸ベルト26を伸長することで、右胸ベルト26及び左胸ベルト27に加わった衝撃を吸収する。
ここで、ハーネス型安全帯10のバックル13には、D環33が設けられており、図4に示すように、作業者1が落下した際に、D環33に接続されたランヤード100によって吊り下げられる。このとき、ランヤード100にショックアブソーバーが設けられていれば、ランヤード100が延びきった際の衝撃による荷重がランヤード100のショックアブソーバーで低減されるため、右肩ベルト部14と左肩ベルト部15とを接続する胸ベルト、すなわち、樹脂製連結具28、29によって接続された右胸ベルト26及び左胸ベルト27を分離する方向に加わる荷重が少なくなり、樹脂製連結具28、29が破断され難い。例えば、重量85kgの落下体に全長1.7mのショックアブソーバー付きランヤードを用いて自由落下試験を行うと、落下体にかかる荷重は4.1kN程度となる。
これに対して、ランヤード100に設けられたショックアブソーバーが落下による衝撃を十分に吸収できない場合や、ランヤード100のショックアブソーバーが伸びきった状態のまま維持されてうまく機能しない場合など、落下による衝撃が、右肩ベルト部14と左肩ベルト部15とを接続する右胸ベルト26及び左胸ベルト27を接続する樹脂製連結具28、29を分離する方向に荷重として加わった際に樹脂製連結具28、29が破断してしまう虞がある。例えば、重量85kgの落下体にショックアブソーバーの付いてないランヤード100として1mのワイヤーを用いた場合、落下体にかかる荷重は12kN〜16kNとなり、ショックアブソーバー付きランヤードを用いた場合の3〜4倍程度の衝撃荷重がかかってしまう。このため、ランヤード100に設けられたショックアブソーバーが落下による衝撃を十分に吸収できない場合や、ランヤード100のショックアブソーバーが伸びきった状態のまま維持されて、実質的にランヤード100にショックアブソーバーが設けられていないのと同様の状態となった場合に、胸ベルトを広げる方向にかかる荷重も大きくなり、樹脂製連結具28、29が荷重に耐えられずに破断する虞がある。
そして、樹脂製連結具28、29が破断して、右胸ベルト26と左胸ベルト27との接続状態が解除されてしまうと、右肩ベルト部14と左肩ベルト部15とが広がる方向に荷重がかかっているため、右肩ベルト部14と左肩ベルト部15との隙間が広がり、この広がった右肩ベルト部14と左肩ベルト部15との隙間から作業者1の上半身がすり抜け、作業者1には右腿ベルト部19及び左腿ベルト部23のみが装着されて逆さまに吊り下げられた状態となる。このように作業者1が逆さまに吊り下げられた状態では、右腿ベルト部19及び左腿ベルト部23から作業者1がすり抜けて、結果としてハーネス型安全帯10から作業者1が脱落してしまう虞がある。
本実施形態では、図5(a)に示すように、胸ベルトの右胸ベルト26に衝撃吸収部32を設けることで、樹脂製連結具28、29によって接続された右胸ベルト26及び左胸ベルト27が分離する方向に荷重が衝撃として加わった際に、図5(b)に示すように、衝撃吸収部32が右胸ベルト26を折り曲げた状態を解除して、右胸ベルト26を伸長することで、右胸ベルト26及び左胸ベルト27に加わった衝撃を吸収する。
このようにハーネス型安全帯10に作業者1の落下による荷重が加わった際に、胸ベルトに加わる衝撃を衝撃吸収部32が吸収することで、右胸ベルト26及び左胸ベルト27を接続する樹脂製連結具28、29が落下による衝撃によって破断するのを防止することができる。そして、本実施形態では、衝撃吸収部32が落下による衝撃を吸収する際に、右胸ベルト26を若干伸長させるだけであるので、右肩ベルト部14と左肩ベルト部15との隙間が著しく大きく広がることがなく、右肩ベルト部14と左肩ベルト部15との間から作業者1が脱落するのを防止することができる。
したがって、ランヤード100のショックアブソーバーが伸長しきってしまい、ショックアブソーバーが落下による衝撃を十分に吸収できない場合や、ショックアブソーバーが伸びきった状態のまま維持されて実質的にショックアブソーバーが設けられていないのと同様の状態となった場合であっても、衝撃吸収部32によって樹脂製連結具28、29の破断を抑制することができる。もちろん、本実施形態のように、胸ベルトに衝撃吸収部32を設けた場合であっても、正常に動作するショックアブソーバー付きのランヤード100を用いることで、さらにランヤード100においても落下による衝撃荷重を吸収することができ、樹脂製連結具28、29の破断をさらに抑制することができることは言うまでもない。また、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15等に本実施形態の衝撃吸収部32と同様のものを設けることも考えられるものの、落下による衝撃で衝撃吸収部が延びると、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15の環が大きくなり、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15が肩から抜けてしまい、作業者1が脱落してしまう虞がある。本実施形態では、衝撃吸収部32を胸ベルトに設けたため、衝撃吸収部32が衝撃を吸収した際に右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15の環が大きくなることがなく、作業者1の肩から右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15から抜け難く、作業者1が脱落し難い。また、本実施形態では、落下の衝撃を吸収する衝撃吸収部32を設けることで、樹脂製連結具28、29として落下の衝撃による荷重に耐えられるもの、すなわち、12kN〜16kNの荷重に耐えられる金属製連結具等の連結具を用いる必要がなく、低荷重に耐えられる低コストで小型の樹脂製連結具28、29を用いることができる。
なお、樹脂製連結具28、29が破断するよりも前に、衝撃吸収部32が胸ベルトを折り曲げた状態を解除して胸ベルトを伸長するためには、衝撃吸収部32は、樹脂製連結具28、29の破断強度よりも小さい力で動作、すなわち、衝撃吸収部32が胸ベルトの折り曲げた状態を解除するのが好ましい。つまり、衝撃吸収部32が動作する荷重(胸ベルトの折り曲げた状態を解除する荷重)<樹脂製連結具28、29の破断強度、となっているのが好ましい。本実施形態の衝撃吸収部32は、右胸ベルト26を折り返して重ね縫いしたものであるため、衝撃吸収部32が動作する荷重とは、右胸ベルト26を折り返して重ね縫いした糸が切断されて折り返した右胸ベルト26が伸長する荷重のことである。
ここで、例えば、樹脂製連結具28、29として使用可能な30mm幅ベルト用樹脂製連結具と、25mm幅ベルト用樹脂製連結具との引張試験器による強度を測定した。なお、25mm幅ベルト用樹脂製連結具については、3つの製品の試験を行った。この結果を下記表1に示す。
表1に示すように、例えば、樹脂製連結具28、29として30mm幅ベルト用樹脂製連結具を用いた場合には、この樹脂製連結具28、29の破断強度76.5kgfよりも小さい荷重で衝撃吸収部32が動作するように設定するのが好ましい。また、樹脂製連結具28、29として、25mm幅ベルト用樹脂製連結具を用いた場合には、最も低い荷重である110.2kgfより小さい荷重で衝撃吸収部32が動作するように設定するのが好ましい。つまり、何れの樹脂製連結具28、29を用いた場合でも、76.5kgfよりも小さい荷重で衝撃吸収部32が動作するのが好適である。
このように、衝撃吸収部32の動作荷重を樹脂製連結具28、29の破断強度よりも小さくすることで、落下によって荷重が加わる衝撃によって樹脂製連結具28、29が破断するのを確実に防止することができる。
以上説明したように、本実施形態のハーネス型安全帯10では、右肩ベルト部14と、左肩ベルト部15と、右腿ベルト部19と、左腿ベルト部23と、右肩ベルト部14に一端が固定された右胸ベルト26と、左肩ベルト部15に一端が固定された左胸ベルト27と、右胸ベルト26と左胸ベルト27とのそれぞれに設けられて、互いに着脱可能に設けられた樹脂製連結具28、29と、を具備し、右胸ベルト26及び左胸ベルト27の少なくとも一方の胸ベルトに設けられて当該胸ベルトを短く折り曲げた状態で維持すると共に胸ベルトを引っ張る荷重によって胸ベルトの折り曲げた状態を解除する衝撃吸収部32を有する。
このように胸ベルトに衝撃吸収部32を設けることで、落下した際に胸ベルトに荷重が加わる衝撃を衝撃吸収部32によって吸収することができ、衝撃によって樹脂製連結具28、29が破断するのを防止することができる。したがって、落下の衝撃によって樹脂製連結具28、29が破断することで、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15の隙間が広がるのを防止して、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15の間から作業者が脱落するのを防止して、安全性を高めることができる。また、右胸ベルト26と左胸ベルト27とを連結する連結具として高価で且つサイズ及び重量の大きな金属製連結金具を用いる必要がなく、コストを低減することができると共に連結具の小型化及び軽量化によってハーネス型安全帯10を装着した作業者1の作業性を向上することができる。
また、本実施形態のハーネス型安全帯10では、衝撃吸収部32は、胸ベルトを折り返して重ね縫いしたものであることが好ましい。
これによれば、胸ベルトに容易に衝撃吸収部32を設けることができると共に、胸ベルトの重ね縫いの状態を確認することで衝撃吸収部32が動作したことを容易に視認することができる。ちなみに、一度でも大きな衝撃を受けたハーネス型安全帯10は、再使用しないことが好ましいため、衝撃吸収部32の動作状況を視認することで、ハーネス型安全帯10が一度でも大きな衝撃を受けたか確認することができ、ハーネス型安全帯10の再使用を防止して安全性を高めることができる。
また、本実施形態のハーネス型安全帯10では、衝撃吸収部32は、樹脂製連結具28、29の破断強度よりも小さい荷重で胸ベルトを折り曲げた状態を解除して胸ベルトを伸長することが好ましい。
これによれば、衝撃吸収部32の動作荷重を樹脂製連結具28、29の破断強度よりも小さくすることで、落下によって荷重が加わる衝撃によって樹脂製連結具28、29が破断するのを確実に防止することができる。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2に係るハーネス型安全帯の衝撃吸収部の動作を示す図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図6(a)に示すように、本実施形態のハーネス型安全帯10を構成する右胸ベルト26には、衝撃吸収部32Aが設けられている。本実施形態の衝撃吸収部32Aは、帯状のゴムバンドからなり、両端部が右胸ベルト26を短く折り曲げた状態で縫い付けられている。すなわち、折り曲げた右胸ベルト26よりも短い衝撃吸収部32Aの両端部を右胸ベルト26に縫い付けることで、衝撃吸収部32Aは、右胸ベルト26の短く折り曲げた状態を維持する。
このような衝撃吸収部32Aは、図6(b)に示すように、作業者1の落下によって胸ベルトに荷重が加わった際に、伸長することで胸ベルトに荷重が加わる衝撃を吸収することができる。すなわち、衝撃吸収部32Aは、荷重によって伸長することで、右胸ベルト26を伸長させて、右胸ベルト26の折り曲げた状態を解除する。
以上説明したように、本実施形態のハーネス型安全帯10では、右肩ベルト部14と、左肩ベルト部15と、右腿ベルト部19と、左腿ベルト部23と、右肩ベルト部14に一端が固定された右胸ベルト26と、左肩ベルト部15に一端が固定された左胸ベルト27と、右胸ベルト26と左胸ベルト27とのそれぞれに設けられて、互いに着脱可能に設けられた樹脂製連結具28、29と、を具備し、右胸ベルト26及び左胸ベルト27の少なくとも一方の胸ベルトに設けられて当該胸ベルトを短く折り曲げた状態で維持すると共に胸ベルトを引っ張る荷重によって胸ベルトの折り曲げた状態を解除する衝撃吸収部32Aを有する。
このように胸ベルトに衝撃吸収部32Aを設けることで、落下した際に胸ベルトに荷重が加わる衝撃を衝撃吸収部32Aによって吸収することができ、衝撃によって樹脂製連結具28、29が破断するのを防止することができる。したがって、落下の衝撃によって樹脂製連結具28、29が破断することで、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15の隙間が広がるのを防止して、右肩ベルト部14及び左肩ベルト部15の間から作業者が脱落するのを防止して、安全性を高めることができる。また、右胸ベルト26と左胸ベルト27とを連結する連結具として高価で且つサイズ及び重量の大きな金属製連結金具を用いる必要がなく、コストを低減することができると共に連結具の小型化及び軽量化によってハーネス型安全帯10を装着した作業者1の作業性を向上することができる。
また、本実施形態のハーネス型安全帯10では、衝撃吸収部32Aは、胸ベルトよりも短い長さで当該胸ベルトに両端が固定されたゴムベルトであることが好ましい。これによれば、胸ベルトに容易に衝撃吸収部32Aを設けることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、衝撃吸収部32、32Aを、右胸ベルト26に設けるようにしたが、特にこれに限定されず、衝撃吸収部32、32Aを左胸ベルト27に設けるようにしてもよく、また、右胸ベルト26及び左胸ベルト27のそれぞれに設けるようにしてもよい。なお、右胸ベルト26及び左胸ベルト27のそれぞれに衝撃吸収部32、32Aを設ける場合には、右胸ベルト26及び左胸ベルト27のそれぞれに同じ衝撃吸収部32、32Aを設けるようにしてもよく、異なる衝撃吸収部32、32Aを設けるようにしてもよい。すなわち、衝撃吸収部32、32Aは、右胸ベルト26及び左胸ベルト27の少なくとも一方に設けられていればよく、右胸ベルト26及び左胸ベルト27の両方に設けられていてもよい。
また、本発明のハーネス型安全帯10は、上述した各実施形態のハーネス型安全帯10に限定されるものではなく、少なくとも左右の肩ベルト部と左右の胸ベルト部とを有するハーネス型安全帯であれば、その他のベルト部、例えば、腰ベルト部などを有するものであってもよい。
本発明は、ハーネス型安全帯に関し、特に、作業者の落下を防止する安全具の分野で好適に利用できる。
1…作業者、10…ハーネス型安全帯、11、12…ベルト、13…バックル、14…右肩ベルト部、15…左肩ベルト部、16、17…連結具、18…リング、19…右腿ベルト部、20、21…連結具、22…リング、23…左腿ベルト部、24…尻当てベルト、25…背当て布、26…右胸ベルト、27…左胸ベルト、28、29…樹脂製連結具、30、31…リング、32、32A…衝撃吸収部、33…D環、100…ランヤード

Claims (4)

  1. 右肩ベルト部と、左肩ベルト部と、右腿ベルト部と、左腿ベルト部と、前記右肩ベルト部に一端が固定された右胸ベルトと、前記左肩ベルト部に一端が固定された左胸ベルトと、前記右胸ベルトと前記左胸ベルトとのそれぞれに設けられて、互いに着脱可能に設けられた樹脂製連結具と、を具備し、
    前記右胸ベルト及び前記左胸ベルトの少なくとも一方の胸ベルトに設けられて当該胸ベルトを短く折り曲げた状態で維持すると共に前記胸ベルトを引っ張る荷重によって前記胸ベルトの折り曲げた状態を解除する衝撃吸収部を有することを特徴とするハーネス型安全帯。
  2. 前記衝撃吸収部は、前記胸ベルトを折り返して重ね縫いしたものであることを特徴とする請求項1記載のハーネス型安全帯。
  3. 前記衝撃吸収部は、前記胸ベルトよりも短い長さで当該胸ベルトに両端が固定されたゴムバンドであることを特徴とする請求項1又は2記載のハーネス型安全帯。
  4. 前記衝撃吸収部は、前記樹脂製連結具の破断強度よりも小さい荷重で前記胸ベルトを折り曲げた状態を解除して前記胸ベルトを伸長することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のハーネス型安全帯。
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