JP2020027209A - 表示装置 - Google Patents

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Akihiro Nakamura
彰宏 中村
瑛士 関口
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瑛士 関口
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Abstract

【課題】簡素な構成でありながら複数の距離に虚像を同時に表示させ、虚像の色滲みを防ぐこと。【解決手段】画像表示装置100は、表示素子11と、表示素子11に形成された像を拡大する投影光学系15と、拡散機能を有し、投影光学系15の光射出側に配置される中間スクリーン19と、拡大投射光学系17と、中間スクリーン19に周期運動を行わせるとともに表示素子11の動作を制御する表示制御部18とを備え、表示素子11は、可動範囲内の制限範囲でR、G、及びBの3つの個色画像を中間スクリーン19の周期運動の一定期間に離散的に形成しつつ、3つの個色画像を時間順列的に形成することで1つのカラー画像を描画し、表示制御部18は、表示素子11にカラー画像を構成する3つの個色画像を描画させ、複数の制限範囲を設定することにより、各制限範囲に対応する虚像距離が異なる複数のカラー画像を形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、視線の先に虚像を表示し、かつ虚像の投影位置を可変とした表示装置に関するものである。
従来のヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)装置は、虚像を運転者からある一定の距離だけ離れた位置に生成するのが一般的であり、運転者から虚像までの距離が一定だと眼の位置がずれた場合に対象物と危険信号(虚像)との位置がずれてしまい、運転者が対象物の位置を誤認してしまうという問題がある。
このような問題を解決する手段として、対象物と虚像とを高フレームレートで重畳させて表示することができるシステムを持ち、中間スクリーンの像の倍率を変更できる光学素子を光軸方向に高速移動させる手法が考えられる。これにより、その対象物に対して虚像を奥行き方向も含めて重畳させることができる。このように、虚像に奥行きを持たせる手法として、特許文献1に記載の方法がある。この特許文献1では、MEMSミラーのような走査型の像形成手段と、中間スクリーンと、投影手段と、中間スクリーン位置を変える可動手段とを備え、中間スクリーン位置を変化させることで虚像の位置を変化させている。特許文献1の主たる目的としては、車の速度に伴って人間が注視する距離が変わることを鑑み、虚像位置を近づけたり遠ざけたりして、運転者の視線移動を少なくすることであるが、運転時の危険というのは視線の遠近に関係なく存在するものであるため、遠距離にも近距離にも同時に危険信号を表示できることが好ましい。そのためには、中間スクリーンを高速駆動し、それと同期させた映像を像形成手段によって生成することで、人間の目には同時に表示されているかのように見せることが考えられる。しかしながら、走査型の像形成手段では、高フレームレートでの表示切り替えに対応することが難しいため、複数距離に虚像を同時に表示させる構成には向いていない。また、上述のような構成のHUD装置では、描画デバイスはRGBのカラー画像データを時間順列的に投影し、中間スクリーンが所望の距離に存在する際にこれらの投影をパルス的に投影することで、目的の画像(運転者からみれば虚像)を目的の虚像距離に投影する。この際、中間スクリーンの光軸方向への周期運動の1周期中に連続して同一画像のRGBデータを投影する場合、RGB投影間に短時間ではあるが時間差が存在していることになる。これにより、同一距離へ投影するべき画像データであるにも関わらず、RGBの投影距離に誤差が生じてしまう。これが、運転者が視点をずらした際の色滲みにつながる。
特開2009−150947号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、簡素な構成でありながら複数の距離に虚像を実質的に同時に表示させ、かつ虚像の色滲みを防ぐことができる表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る表示装置は、表示素子と、表示素子に形成された像を拡大する投影光学系と、拡散機能を有し、投影光学系の光射出側に配置される中間スクリーンと、中間スクリーン上の像を拡大する拡大投射光学系と、中間スクリーンに光軸方向に沿った可動範囲内において周期運動を行わせるとともに表示素子の動作を制御する表示制御部とを備え、表示素子は、可動範囲内の一部に設定された少なくとも1つの制限範囲でR、G、及びBの3つの個色画像を中間スクリーンの周期運動の一定期間に離散的に形成しつつ、3つの個色画像を時間順列的に投影することで1つのカラー画像を描画し、表示制御部は、中間スクリーンが制限範囲内に配置されたときに、表示素子にカラー画像を構成する3つの個色画像を描画させ、互いに重複しない複数の制限範囲を設定することにより、各制限範囲に対応する虚像距離が異なる複数のカラー画像を形成する。
上記表示装置によれば、可動範囲内の一部に設定された制限範囲において、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を中間スクリーンの周期運動の一定期間に離散的に形成しつつ、3つの個色画像を時間順列的に投影することにより、カラー画像内の個色画像の虚像距離のずれが緩和され、虚像距離を変化させつつ、虚像の色滲みを抑制することができる。
本発明の具体的な側面では、上記表示装置において、表示制御部は、中間スクリーンの周期運動の速度を表示素子の投影タイミングに合わせて調整する。この場合、例えばリアルタイムで調整すれば虚像の色滲みをより低減することができる。
本発明の別の側面では、表示制御部は、表示素子の投影タイミングを中間スクリーンの周期運動の速度に合わせて調整する。この場合、例えばリアルタイムで調整すれば虚像の色滲みをより低減することができる。
本発明のさらに別の側面では、表示制御部は、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を中間スクリーンの周期運動の1周期内に投影する画像パターン切替部を備える。この場合、中間スクリーンの1周期分の運動で1つのカラー画像の個色画像を所定のタイミングで対応する同一又は略同一の虚像距離に投影することができる。
本発明のさらに別の側面では、表示制御部は、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を中間スクリーンの周期運動の2周期に分けて投影する画像パターン切替部を備える。この場合、中間スクリーンが1周期目のある位置に配置されるときに、その位置に対応する虚像距離のR、G、及びBのいずれか1つ又は2つの個色画像を投影し、2周期目の同じ位置のタイミングにおいて、残りの2つ又は1つの個色画像を投影する。ここで、同じ位置とは、略同じ位置であることを含み、中間スクリーンが同一の制限範囲内に配置されていることを意味する。
本発明のさらに別の側面では、表示制御部は、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を中間スクリーンの周期運動の3周期に分けて投影する画像パターン切替部を備える。この場合、中間スクリーンが1周期目のある位置に配置されるときに、その位置に対応する虚像距離のR、G、及びBのいずれか1つの個色画像を投影し、2周期目の同じ位置のタイミングにおいて、残りの2つのうち1つの個色画像を投影し、3周期目の同じ位置のタイミングにおいて、残りの1つの個色画像を投影する。
本発明のさらに別の側面では、画像パターン切替部は、異なる虚像距離に表示されるカラー画像に対して、虚像距離に応じた個色画像の投影順序及び個色画像の投影タイミングを変更する。この場合、虚像距離に応じたカラー画像(3つの個色画像を重ねた画像)を色滲みを低減して表示することができる。
本発明のさらに別の側面では、中間スクリーンは、拡大投射光学系側において、光軸に対して傾斜する面を有する。この場合、中間スクリーンを少なくとも1周させることで、一連の虚像距離の個色画像を投影することができ、虚像距離に応じたカラー画像を表示することができる。
本発明のさらに別の側面では、中間スクリーンは、複数の制限範囲に対応する複数の区分に分けられ、少なくとも1つの制限範囲において、個色画像の描画位置に対応する同一の区分内の領域は少なくとも2つに分割して配置される。この場合、同一区分において中間スクリーンの位置が略同一となり、区分内の領域に形成された個色画像を同じ又は略同じ虚像距離に投影することができる。
本発明のさらに別の側面では、中間スクリーンは、光軸に垂直な方向の面において、螺旋形状を有する。この場合、中間スクリーンを少なくとも2周させることで、一連の虚像距離の個色画像を投影することができ、虚像距離に応じたカラー画像を表示することができる。
本発明のさらに別の側面では、中間スクリーンは、複数の制限範囲に対応する複数の区分に分けられ、個色画像の描画位置に対応する同一の区分内の領域はひとまとまりに配置される。この場合、同一区分において中間スクリーンの位置が略同一となり、区分内の領域に形成された個色画像を同じ又は略同じ虚像距離に投影することができる。
(A)は、第1実施形態の虚像表示光学系を組み込んだ画像表示装置を車体に搭載した状態を示す側方断面図であり、(B)は、画像表示装置を説明する車内側からの正面図である。 虚像表示光学系等の具体的な構成例を説明する拡大側方断面図である。 (A)及び(B)は、中間スクリーンを組み込んだ拡散部の構造を説明する平面図及び側断面図であり、(C)は、拡散部中の回転体を説明する斜視図である。 中間スクリーンの回転に伴う機能領域等を説明する図である。 中間像の位置の変化及び個色画像の表示タイミングを具体的に例示する図である。 (A)は、中間スクリーンの機能領域に対応する個色画像の割り当てを説明する概念図であり、(B)は、中間スクリーンの区分毎の個色画像の表示タイミングを説明する図である。 画像表示装置を含む移動体用表示システムを説明するブロック図である。 具体的な表示状態を説明する斜視図である。 (A)は、図5に対応する図であり、(B)〜(E)は、図8中の表示像又はフレーム枠に対応する図である。 画像表示装置の動作例を説明する図である。 第2実施形態の画像表示装置に組み込まれる虚像表示光学系等を説明する拡大側方断面図である。 (A)及び(B)は、図11に示す中間スクリーンを組み込んだ拡散部の構造を説明する平面図及び側断面図であり、(C)は、拡散部中の回転体を説明する斜視図である。 (A)は、図11に示す中間スクリーンの機能領域に対応する個色画像の割り当てを説明する概念図であり、(B)は、中間像の位置の変化等を例示する図であり、(C)は、図11に示す中間スクリーンの区分毎の個色画像の表示タイミングを説明する図である。 (A)は、第3実施形態の画像表示装置に組み込まれる中間スクリーンの機能領域に対応する個色画像の割り当てを説明する概念図であり、(B)は、中間像の位置の変化等を例示する図であり、(C)は、第3実施形態の中間スクリーンの区分毎の個色画像の表示タイミングを説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置(又は表示装置)について説明する。
図1(A)及び1(B)は、本実施形態の表示装置としての画像表示装置100及びその使用状態を説明する概念的な側方断面図及び正面図である。この画像表示装置100は、例えばヘッドアップディスプレイ(HUD)装置として車体2内に搭載されるものであり、描画ユニット10と表示スクリーン20とを備える。画像表示装置100は、描画ユニット10中の後述する表示素子11に表示されている画像情報を、表示スクリーン20を介して運転者UN向けに虚像表示するものである。
画像表示装置100のうち描画ユニット10は、車体2のダッシュボード4内であってディスプレイ50の背後に埋め込むように設置されており、運転関連情報等を含む画像に対応する表示光HKを表示スクリーン20に向けて射出する。表示スクリーン20は、コンバイナーとも呼ばれ、半透過性を有する凹面鏡又は平面鏡である。表示スクリーン20は、下端の支持によってダッシュボード4上に立設され、描画ユニット10からの表示光HKを車体2の後方に向けて反射する。つまり、図示の場合、表示スクリーン20は、フロントウインドウ8とは別体で設置される独立型のものとなっている。表示スクリーン20で反射された表示光HKは、運転席6に座った運転者UNの瞳HT及びその周辺位置に対応するアイボックス(不図示)に導かれる。運転者UNは、表示スクリーン20で反射された表示光HK、つまり車体2の前方にある虚像としての表示像IMを観察することができる。一方、運転者UNは、表示スクリーン20を透過した外界光、つまり前方景色、自動車等の実像を観察することができる。結果的に、運転者UNは、表示スクリーン20の背後の外界像又はシースルー像に重ねて、表示スクリーン20での表示光HKの反射によって形成される運転関連情報等を含む表示像(虚像)IMを観察することができる。
ここで、表示スクリーン20をフロントウインドウ8と別体で構成しているが、フロントウインドウ8を表示スクリーンとして用い、フロントウインドウ8内に設定した表示範囲に投影を行って、運転者UNが表示像IMを観察できる構成としてもよい。この際、フロントウインドウ8のガラスの一部領域の反射率をコート等によって変更することで、反射領域を確保することができる。また、フロントウインドウ8での反射角度が例えば60度程度であれば、反射率が15%程度確保され、特にコートを設けなくても透過性を有する反射面として用いることができる。これら以外に、表示スクリーン20をフロントウインドウ8のガラス中に挟む構成とすることもできる。
図2に示すように、描画ユニット10は、表示素子11を含む虚像型の拡大結像系である本体光学系13と、本体光学系13を動作させる表示制御部18と、本体光学系13等を収納するハウジング14とを備える。これらのうち本体光学系13と表示スクリーン20とを組み合わせたものは、虚像表示光学系30を構成する。
本体光学系13は、表示素子11のほかに、表示素子11に形成された画像を拡大した中間像TIを形成可能な投影光学系15と、中間像TIの結像予定位置又はその近傍(以下では結像位置とも呼ぶ)に配置される拡散部16と、拡散部16上の像(中間像TIそのものの他、中間像TIから位置ズレして僅かにピントがボケたものも含み、強制中間像TI’とも呼ぶ)を拡大する拡大投射光学系17とを備える。
表示素子11は、2次元的な表示面11aを有する。表示素子11の表示面11aに形成された像は、本体光学系13のうち投影光学系15で拡大されて拡散部16へ投影される。この際、2次元表示が可能な表示素子11を用いることで、投影光学系15が表示素子11の表示面11aに形成された像を拡大するので、拡散部16への表示像IM又は投影像の切り替え、つまり表示スクリーン20越しに虚像として表示される表示像IMの切り替えを比較的高速とできる。表示素子11の動作は、後述する表示制御部18によって拡散部16に付随する回転駆動部64の動作と同期するように制御されている。表示素子11は、DMD(Digital Mirror Device)やLCOS(Liquid crystal on silicon)等の反射型の素子であっても、液晶等の透過型の素子であってもよい。なお、液晶等を照明する発光体としては、バックライト、LED(light emitting diode)、半導体レーザーを用いてもよい。特に、表示素子11としてDMDを用いると、明るさを維持しつつ画像を高速で切り替えること(高速の間欠表示を含む)が容易になり、虚像距離又は投影距離を変化させる表示に有利である。なお、表示素子11は、虚像距離を変化させる場合には、それぞれの虚像距離に対して30fps以上、さらに望ましくは60fps以上のフレームレートで動作する。これにより、異なる虚像距離に複数の表示像(虚像)IMを運転者UNに対して同時に表示されているように見せることが容易になる。特に、90fps以上で表示の切り替えを行う場合、DMDやLCOSが表示素子11の候補となる。
表示素子11は、R、G、及びBの3つの個色画像を後述する拡散部16の中間スクリーン19の周期運動の一定期間に離散的に形成しつつ、3つの個色画像を時間順列的に形成することで1つのカラー画像を描画する。ここで、一定期間とは、1つのカラー画像を形成するための期間であり、中間スクリーン19の周期運動の1周期以内、又は2周期以上を意味する。離散的とは、少なくとも1つの制限範囲内において、中間スクリーン19上に個色画像を連続的に形成するタイミングを少なくとも2回に分けることを意味する。また、詳細は後述するが、上述の個色画像は、中間スクリーン19の光軸AXに沿った可動範囲内の一部に設定された制限範囲(ある虚像距離に表示像IMを表示可能な範囲)に形成される。本実施形態において、制限範囲は、可動範囲内に互いに重複しない状態で4つ設定されており(不図示)、各制限範囲に対応する異なる虚像距離に、対応する表示像IMがそれぞれ表示される。また、制限範囲は、中間スクリーン19を光軸AXに沿った配置位置によって区分けする区分AR1〜AR4に対応している。
投影光学系15は、固定焦点のレンズ系であり、図示を省略するが、複数のレンズを有する。投影光学系15は、表示素子11の表示面11aに形成された画像を中間像TI又は強制中間像TI’として拡散部16上に適当な倍率で拡大投影する。
拡散部16は、投影光学系15による投影位置又は結像位置(つまり、中間像TIの結像予定位置又はその近傍)に配置され、回転体16aと中空枠体16bとを有し、回転駆動部64に駆動されて例えば一定速度で基準軸SXの周りに回転する。つまり、回転駆動部64は、後述する表示制御部18を介して、後述する回転体16aの中間スクリーン19に光軸AX方向に沿った可動範囲内において周期運動を行わせる。また、回転駆動部64は、表示制御部18を介して、中間スクリーン19の周期運動の速度を表示素子11の投影タイミングに合わせて調整している。回転駆動部64は、リアルタイムでフィードバックをかけて調整してもよいし、予め設定されたタイミングで調整してもよい。なお、表示制御部18によって、表示素子11の投影タイミングを中間スクリーン19の周期運動の速度に合わせて調整してもよい。
図3(A)は、拡散部16を説明する正面図であり、図3(B)は、拡散部16を説明する側方断面図であり、図3(C)は、拡散部16中の回転体16aを説明する斜視図である。拡散部16において、回転体16aは全体として円柱を基準軸SXに対して斜めに切断したような形状を有する部材であり、中空枠体16bは回転体16aを収納する円筒状の形状を有する部材である。
回転体16aは、中央部16cと外周光学部16pとを有する。回転体16aの外周光学部16pに形成された一方の表面16f(本実施形態では、拡大投射光学系17側の面)は、斜面状の平滑面又は光学面に形成されており、表面16f上には、全域に亘って中間スクリーン19が形成されている。つまり、中間スクリーン19は、拡大投射光学系17側において、基準軸SX又は光軸AXに対して傾斜する面を有している。この場合、中間スクリーン19を少なくとも1周させることで、一連の虚像距離の個色画像を投影することができ、虚像距離に応じたカラー画像を表示することができる。回転体16aの表面16fは、立体形状部116として機能する。
中間スクリーン19は、配光角を所望の角度に制御した拡散板である。中間スクリーン19は、回転体16aに貼り付けられるシートとできるが、回転体16aの表面に形成された微細な凹凸パターンであってもよい。さらに、中間スクリーン19は、回転体16aの内部に埋め込むように形成されたものであってもよい。中間スクリーン19は、入射した表示光HKを拡散させることによって中間像TIを形成する(図2参照)。回転体16aの外周光学部16pに形成された他方の表面16s(本実施形態では、投影光学系15側の面)は、平面状の平滑面又は光学面に形成されている。結果的に、回転体16aは、光透過性を有する片側を斜めに切り出した円筒状又は円板状の部材であり、回転体16aの一方の表面16fに形成された中間スクリーン19は、基準軸SXを中心に連続的な傾斜面に沿って形成されたものとなっている。中間スクリーン19は、虚像距離の1周期に対応する範囲に形成されている。
図3(A)及び図4に示すように、回転体16aにおいて、周方向に沿った1箇所は、本体光学系13の光軸AXが通る機能領域FAとなっており、機能領域FAにおける中間スクリーン19の部分によって中間像TIが形成される。機能領域FAは、中間スクリーン19において、複数の位置に設定されている。言い換えれば、回転体16a又は立体形状部116において、実質的に複数の分離した中間スクリーン19が設けられている。中間スクリーン19の機能領域FAにおける分割数は、適宜変更することができる。既述のように、本実施形態において、画像表示装置100は、4つの虚像距離に表示像IMを表示可能となっており、回転体16aの機能領域FAは、表示像IMに対応する各カラー画像を構成するR、G、及びBの個色画像(本実施形態では、合計12個の個色画像)に応じて中間スクリーン19を12分割した分割領域F1〜F12に対応している。分割領域F1〜F12は、中間スクリーン19の位置が略同じ領域について、4つの区分AR1〜AR4に振り分けられている。各区分AR1〜AR4は、中間スクリーン19の可動範囲に設定される4つの制限範囲に対応する(不図示)。つまり、各機能領域FAは、1つのカラー画像を構成するR、G、及びBの個色画像を1つのまとまりとした場合、4つのカラー画像を異なる虚像距離に形成するように4つの区分AR1〜AR4に分けられている。図3(C)及び図4等に示すように、本実施形態では、区分AR1は、中間スクリーン19が最も近い側(拡大投射光学系17側)の位置に配置されており、区分AR4は、中間スクリーン19が最も遠い側(投影光学系15側)の位置に配置されている。区分AR1は、隣接した3つの分割領域F1,F12,F11を有しており、区分AR4は、隣接した3つの分割領域F5,F6,F7を有している。ここで、2つの制限範囲に対応する区分AR2,AR3では、個色画像の描画位置に対応する同一の区分内の分割領域が少なくとも2つに分割して配置されている。具体的には、区分AR2,AR3は、区分AR1と区分AR4との間に領域を分割して配置されている。区分AR2は、区分AR1に隣接して2つの分割領域F2,F3と1つの分割領域F10に分けられている。区分AR3は、区分AR4に隣接して1つの分割領域F4と2つの分割領域F8,F9とに分けられている。各区分AR1〜AR4内に設定された複数の機能領域FAを介して表示される各区分AR1〜AR4に対応する表示像IMは略同一の虚像距離での画像表示となる。
この機能領域FAは、回転体16aの回転に伴って回転体16a上において一定速度で移動する。つまり、回転体16aを回転させつつその一部である機能領域FAに表示光HKを入射させることで、機能領域FA又は中間像TIの位置が光軸AXに沿って移動する。ここで、表示素子11の表示が動作していなければ、必ずしも表示としての中間像TIは形成されないが、中間像TIが形成されるであろう位置も中間像TIの位置と呼ぶ。図示の例では、中間スクリーン19が斜面の1周期に対応する範囲に形成されているため、回転体16aの1回転で中間スクリーン19の機能領域FA又は中間像TIは、光軸AX方向に斜面の傾斜に相当する距離Dだけ往復移動することになる(図3(B)参照)。同じ区分内の機能領域FAは制限範囲内にあり、結果的にR、G、及びBの個色画像を複合させたカラー画像に対応する仮想的な複合機能領域が離散的に設けられていることとなり、離散的な虚像距離で虚像が表示される。なお、投影光学系15は、中間スクリーン19の位置によってピントぼけが生じないように、機能領域FAの移動範囲以上の所定の焦点深度を有している。または、投影光学系15にフォーカシングする機能を持たせることで、ぼけのない像を得ることもできる。
中空枠体16bは、円柱状の外形輪郭を有し、側面部16eと一対の端面部16g,16hとで構成される。側面部16eと一対の端面部16g,16hとは、光透過性を有する同一の材料で形成されている。ただし、側面部16eは、光透過性を有していなくてもよい。一方の端面部16gの主面63a,63bは、互いに平行な平滑面又は光学面となっており、他方の端面部16hの主面64a,64bも、互いに平行な平滑面又は光学面となっている。ここで、主面63a,63b又は主面64a,64bは必ずしも平行な平面でなくてもよく、少なくとも機能領域FAに相当する範囲を自由曲面形状や非球面形状とすれば、例えば性能確保が難しい高倍率の光学系においても、光学系に要求される歪みや像面性等の像性能を確保することができるため、必要に応じて望ましい面形状を選択すればよい。中空枠体16b中の回転体16aは、一対の中心軸部65を介して中空枠体16bに固定されており、中空枠体16bと回転体16aとは基準軸SXの周りに一体的に回転する。このように、中間スクリーン19を設けた回転体16aを中空枠体16b中に配置することで、回転体16aに塵等が付着することを抑制でき、回転体16aの回転に伴う音の発生を抑制することができ、回転体16aは、その外周部分において中空枠体16bに固定してもよい。
図2に戻って、回転駆動部64によって拡散部16を一定速度で基準軸SXの周りに回転させることで、回転体16aの中間スクリーン19(又は立体形状部116)が光軸AXと交差する位置(つまり、機能領域FA)も光軸AX方向に移動する。つまり、図4に示すように、回転体16aの回転に伴って、中間スクリーン19上の機能領域FAは、隣接する機能領域FA’に順次シフトし、結果的に1つのカラー画像に対応する複合機能領域については、光軸AX方向に時間的に離散した状態で移動する。このような機能領域FAの光軸AX方向への移動により、1つのカラー画像に対応する中間像TIの位置も光軸AX方向に移動させることができる。詳細は後述するが、例えば中間像TIの位置を拡大投射光学系17側に移動させることにより、表示像IMまでの虚像距離を減少させることができる。また、中間像TIの位置を表示素子11側に移動させることにより、表示像IMまでの虚像距離を増加させることができる。
拡大投射光学系17は、拡散部16に形成された中間像TIを表示スクリーン20と協働して拡大し、運転者UNの前方の表示スクリーン20越しに虚像としての表示像IMを形成する。拡大投射光学系17は、少なくとも1枚のミラーで構成されるが、図示の例では2枚のミラー17a,17bを含む。拡大投射光学系17は、回転体16aの機能領域FAにおける中間スクリーン19の湾曲(つまり、中間像TIの像面湾曲)を補正するような光学特性を有するものとできる。
以上の本体光学系13において、拡散部16を設けることにより、光軸AX方向に移動可能な中間像TIを形成できるだけでなく、視野角とアイボックスサイズとを確保しつつ、光学系の光利用効率を高くすることができる。なお、拡散部16による拡散の配光角が狭すぎると、アイボックスサイズが小さくなってしまう。逆に、拡散部16による拡散の配光角を大きくしすぎると、光利用効率を高くするために拡大投射光学系17のF値を小さくする必要があるため、焦点深度が浅くなり表示可能な距離範囲が狭まってしまう。
表示制御部18は、拡散部16の中間スクリーン19が制限範囲内に配置されたときに、表示素子11にカラー画像を構成する3つの個色画像を描画させる。3つの個色画像の合成による1つのカラー画像の表示は、最長で中間スクリーン19の周期運動の1周期の期間をかけて行われている。
表示制御部18は、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を中間スクリーン19の周期運動の1周期内に投影する画像パターン切替部11bを有している。画像パターン切替部11bにより、中間スクリーン19の1周期分の回転で1つのカラー画像の個色画像を所定のタイミングで対応する同一又は略同一の虚像距離に投影することができる。画像パターン切替部11bは、異なる虚像距離に表示されるカラー画像に対して、虚像距離に応じた個色画像の投影順序及び個色画像の投影タイミングを変更する。この場合、虚像距離に応じたカラー画像(3つの個色画像を重ねた画像)を色滲みを低減して表示することができる。
図2等に示す画像表示装置100において、表示制御部18の制御下で回転駆動部64を動作させることで、拡散部16が基準軸SXの周りに回転して中間像TIの位置が光軸AX方向に繰り返し周期的に移動し、拡大投射光学系17によって表示スクリーン20の背後に形成される虚像としての表示像IMと運転者UNとの距離を大きく、又は小さくすることができる。このように、投影される表示像IMの位置を前後に変化させるとともに、表示制御部18の制御下で表示素子11による表示内容をその位置に応じたものとすることで、表示像IMまでの虚像距離を変化させつつ表示像IMの表示内容を変化させることになり、一連の投影像としての表示像IMを3次元的なものとすることができる。なお、機能領域FAが光軸AX方向に移動しても、機能領域FAにおける中間スクリーン19の湾曲状態は維持されるため、表示像IMの位置に関わらず拡大投射光学系17による補正の効果は維持される。
拡散部16又は回転体16aの回転速度又は機能領域FAの移動速度は、虚像としての表示像IMが複数箇所又は複数虚像距離に同時に表示されているかのように見せることができる速度であることが望ましい。ここで、各表示ゾーンの表示像IMを30fps以上、望ましくは60fps以上で切り替えれば、表示される複数の画像が連続的な画像として認識される。例えば、拡散部16の動作に伴って表示像IMが近距離から遠距離までに4段階で順次投影されるものとして、表示素子11に120fpsで表示を行わせると、各距離の表示像IMは、30fpsで表示の切り替えが行われることになり、各距離の表示像IMが並列的に行われ、かつ切り替えが略連続的なものとして認識される。なお、拡散部16の移動速度は、以上から明らかなように、表示素子11の表示動作と同期するように設定される。これにより、複数の距離において、その距離毎の状況に応じた複数の虚像を表示することができる。
図5は、拡散部16の回転に伴う中間像TIの位置の変化と個色画像の表示タイミングとの関係を具体的に例示する図である。拡散部16の機能領域FAは、光軸AX方向に沿ってサインカーブ状の経時パターンPAで繰り返し周期的に移動しており、中間像TIの位置も、表示素子11が連続表示を行っている場合、図示のように光軸AX方向に沿ってサインカーブ状の経時パターンPAで繰り返し周期的に移動する。つまり、中間像TIの位置は、拡散部16の回転に伴って連続的かつ周期的に変化する。この結果、図示を省略するが、表示像IMの位置も、スケールは異なるが、中間像TIの位置と同様に光軸AX方向に沿って繰り返し周期的に移動し、虚像距離を連続的に変化させることができる。ここで、表示素子11は、連続表示を行うものでなく、表示内容を切り替えつつ間欠的な表示を行うものであるから、3つの個色画像を合成したカラー画像に対応する中間像TIの表示位置もサインカーブ状の経時パターンPA上における離散的な表示位置P1〜P4となる。ここで、図5に示す例では、中間像TIの位置を傾き一定の斜面を利用してサインカーブ状になるように時間に対して変化させているが、表示させる距離の仕様に対して拡散部16の回転位置も加味して、表示タイミングをコントロールできるように位置を変化させることが望ましく、表示距離の仕様によっては一定の傾きとならない変化としてもよい。
表示素子11は、後述する画像パターン切替部11bを用いて、各区分AR1〜AR4の分割領域F1〜F12に対応する個色画像を所定の画像表示パターンで時間順列的に投影する。1周期内に投影する画像パターンは、虚像距離に応じて予め割り当てられており、R、G、及びBの順に各区分の個色画像が投影される。中間スクリーン19の1周期のうち略同じ虚像距離の範囲となる制限範囲に対応する区分では、一方の表示タイミングにおいて、R、G、及びBの個色画像のうち少なくとも1つの個色画像を対応する区分の分割領域に表示させ、他方の表示タイミングで残りの個色画像を1周期目の同じ区分の別の分割領域に表示させる。これにより、所定の虚像距離又は制限範囲において、カラー画像が表示される。
なお、ある虚像距離に対応するカラー画像を表示する場合、図5に示すように表示している時間内で中間像TIの位置が変化することで、表示している距離が変化する。この際にそのように距離が変化する表示ゾーンで運転者UNに見える虚像距離は、その表示時間内で変化する距離の略平均位置となる。
図5、図6(A)、及び6(B)に示すように、表示素子11は、表示素子11と中間スクリーン19との距離が所定の距離になったとき、つまり中間スクリーン19が所定の制限範囲内に配置されたときに所定の個色画像を表示する。具体的には、本実施形態において、まず、虚像距離が最も近い位置に対応する中間スクリーン19の区分AR1上の分割領域F1にRの個色画像R1を表示する。次に、分割領域F1に隣接する区分AR2上の分割領域F2にGの個色画像G2を表示する。同様に、分割領域F3〜F12についても、所定の表示タイミングに従って対応するR、G、及びBの個色画像を表示する。結果的に、中間スクリーン19の1周期分で虚像距離が異なる4つのカラー画像が得られ、対応する虚像距離に各表示像IMが投影される。表示素子11は、2周目以降も1周目と同様の画像表示パターンで個色画像を表示させる。このように、中間スクリーン19の1周期分の回転のみで所望の表示像IMを得ることできる。区分AR2,AR3のように分割領域を中間スクリーン19上に分けて配置しても、中間スクリーン19が1回転するうちに表示素子11と中間スクリーン19とが同じ所定の距離に到達するタイミングが2回あるため、同じ区分内でカラー画像を構成するR、G、及びBの個色画像を表示させることができる。
図7は、移動体用表示システム200を説明するブロック図であり、移動体用表示システム200は、その一部として画像表示装置100を含む。この画像表示装置100は、図2に示す構造を有するものであり、ここでは説明を省略する。移動体用表示システム200は、移動体である自動車等に組み込まれるものである。
移動体用表示システム200は、画像表示装置100のほかに、運転者検出部71と、環境監視部72と、主制御装置90とを備える。
運転者検出部71は、運転者UNの存在や視点位置を検出する部分であり、運転席用カメラ71aと、運転席用画像処理部71bと、判断部71cとを備える。運転席用カメラ71aは、車体2内のダッシュボード4の運転席6正面に設置されており(図1(B)参照)、運転者UNの頭部及びその周辺の画像を撮影する。運転席用画像処理部71bは、運転席用カメラ71aで撮影した画像に対して明るさ補正等の各種画像処理を行って判断部71cでの処理を容易にする。判断部71cは、運転席用画像処理部71bを経た運転席画像からオブジェクトの抽出又は切り出しを行うことによって運転者UNの頭部や目を検出するとともに、運転席画像に付随する奥行情報から車体2内における運転者UNの頭部の存否とともに運転者UNの目の空間的な位置(結果的に視線の方向)を算出する。
環境監視部72は、前方に近接する自動車、自転車、歩行者等を識別する部分であり、外部用カメラ72aと、外部用画像処理部72bと、判断部72cとを備える。外部用カメラ72aは、車体2内外の適所に設置されており、運転者UN又はフロントウインドウ8の前方、側方等の外部画像を撮影する。外部用画像処理部72bは、外部用カメラ72aで撮影した画像に対して明るさ補正等の各種画像処理を行って判断部72cでの処理を容易にする。判断部72cは、外部用画像処理部72bを経た外部画像からオブジェクトの抽出又は切り出しを行うことによって自動車、自転車、歩行者等の対象物の存否を検出するとともに、外部画像に付随する奥行情報から車体2前方における対象物の空間的な位置を算出する。
なお、運転席用カメラ71aや外部用カメラ72aは、図示を省略しているが、例えば複眼型の3次元カメラである。つまり、両カメラ71a,72aは、結像用のレンズと、CMOSその他の撮像素子とを一組とするカメラ素子をマトリックス状に配列したものであり、撮像素子用の駆動回路をそれぞれ有する。各カメラ71a,72aを構成する複数のカメラ素子は、例えば奥行方向の異なる位置にピントを合わせるようになっており、或いは相対的な視差を検出できるようになっており、各カメラ素子から得た画像の状態(フォーカス状態、オブジェクトの位置等)を解析することで、画像内の各領域又はオブジェクトまでの距離を判定できる。
なお、上記のような複眼型のカメラ71a,72aに代えて、2次元カメラと赤外距離センサーとを組み合わせたものを用いても、撮影した画面内の各部に関して奥行方向の距離情報を得ることができる。また、複眼型のカメラ71a,72aに代えて、2つの2次元カメラを分離配置したステレオカメラによって、撮影した画面内の各部(領域又はオブジェクト)に関して奥行方向の距離情報を得ることができる。その他、単一の2次元カメラにおいて、焦点距離を高速で変化させながら撮像を行うことによっても、撮影した画面内の各部に関して奥行方向の距離情報を得ることができる。
表示制御部18は、主制御装置90の制御下で虚像表示光学系30を動作させて、表示スクリーン20の背後に虚像距離が変化する3次元的な表示像IMを表示させる。表示制御部18は、主制御装置90を介して環境監視部72から受信した表示形状や表示距離を含む表示情報から、虚像表示光学系30に表示させる表示像IMを生成する。また、表示制御部18は、表示像IMを構成するR、G、及びBの個色画像を生成し、中間スクリーン19に表示する順序やタイミング等を割り振り、画像パターン切替部11bを介して各個色画像を中間スクリーン19に表示する。表示像IMは、例えば表示スクリーン20の背後に存在する自動車、自転車、歩行者その他の対象物に対してその奥行き位置方向に関して周辺に位置するフレーム枠HW(図8参照)のような標識とすることができる。
表示制御部18は、主制御装置90を介して運転者検出部71から運転者UNの存在や目の位置に関する検出出力を受け取る。これにより、虚像表示光学系30による表示像IMの投影の自動的な開始や停止が可能になる。また、運転者UNの視線の方向のみに表示像IMの投影を行うこともできる。さらに、運転者UNの視線の方向の表示像IMのみを明るくする、点滅する等の強調を行った投影を行うこともできる。
主制御装置90は、画像表示装置100、環境監視部72等の動作を調和させる役割を有し、環境監視部72によって検出した対象物の空間的な位置に対応するように、虚像表示光学系30によって投影されるフレーム枠HWの空間的な配置を調整する。
図8は、具体的な表示状態を説明する斜視図である。観察者である運転者UNの前方は観察視野に相当する検出領域VFとなっている。検出領域VF内、つまり道路及びその周辺に、歩行者等である人のオブジェクトOB1,OB3,OB4や、自動車等である移動体のオブジェクトOB2が存在すると考える。この場合、主制御装置90は、画像表示装置100によって3次元的な表示像(虚像)IMを投影させ、各オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4に対して関連情報像としてのフレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4を付加する。この際、運転者UNから各オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4までの距離が異なるので、フレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4を表示させる表示像IM1,IM2,IM3,IM4までの虚像距離は、運転者UNから各オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4までの距離に相当するものとなっている。
なお、表示像IM1,IM2,IM3,IM4の虚像距離は、離散的であり、オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4までの現実の距離に対して常に正確に一致させるということはできない。ただし、表示像IM1,IM2,IM3,IM4の虚像距離と、オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4までの現実の距離との差が大きくなければ、運転者UNの視点が動いても視差が生じにくく、オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4とフレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4との配置関係を略維持することができる。
図9(A)は、図5に対応し、図9(B)は、図8中の表示像IM4又はフレーム枠HW4に対応し、図9(C)は、図8中の表示像IM3又はフレーム枠HW3に対応し、図9(D)は、図8中の表示像IM2又はフレーム枠HW2に対応し、図9(E)は、図8中の表示像IM1又はフレーム枠HW1に対応している。図9(A)〜9(E)より明らかなように、表示像IM1は、回転体16a(又は立体形状部116)の機能領域FA又は中間像TIが表示位置P1を中心とする制限範囲にあるとき、表示素子11の表示面11aに形成される一連の表示像に対応する。同様に、表示像IM2は、回転体16a(又は立体形状部116)の機能領域FAが表示位置P2を中心とする制限範囲にあるときに表示素子(描画デバイス)11の表示面11aに形成される一連の表示像に対応し、表示像IM3は、回転体16a(又は立体形状部116)の機能領域FAが表示位置P3を中心とする制限範囲にあるときに表示素子11の表示面11aに形成される一連の表示像に対応し、表示像IM4は、回転体16a(又は立体形状部116)の機能領域FAが表示位置P4を中心とする制限範囲にあるときに表示素子11の表示面11aに形成される一連の表示像に対応する。中間像TIの移動を基準とする1周期でみた場合、表示位置P1に対応する表示像IM1又はフレーム枠HW1が表示され、表示位置P2に対応する表示像IM2又はフレーム枠HW2が表示され、表示位置P3に対応する表示像IM3又はフレーム枠HW3が表示され、表示位置P4に対応する表示像IM4又はフレーム枠HW4が表示される。以上の1周期が視覚的に短ければ、表示像IM1,IM2,IM3,IM4の切替えが非常に速くなり、観察者である運転者UNは、フレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4を奥行きがある画像として同時に観察していると認識する。
図10は、主制御装置90の動作を説明する概念図である。まず、主制御装置90は、環境監視部72を利用してオブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4を検出した場合、オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4に対応するフレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4に対応するカラー画像の表示データを生成し、不図示の記憶部に保管する(ステップS11)。その後、主制御装置90は、ステップS11で得た表示データを、対応する表示ゾーン(中間スクリーン19の区分AR1〜AR4に対応)に振り分けるようなデータの変換を行う(ステップS12)。具体的には、オブジェクトOB1,OB2,OB3,OB4の位置に応じて、対応するフレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4を対応する虚像距離の表示ゾーンのいずれか1つに割り当てる。次に、主制御装置90は、フレーム枠HW1,HW2,HW3,HW4に対応する表示データを割り当てた表示ゾーンに適合するように加工し、不図示の記憶部に保管する(ステップS13)。具体的には、表示データからR、G、及びBの個色画像を生成し、表示ゾーン毎に表示する順序及びタイミングを割り当てる。最後に、主制御装置90は、ステップS13で得た表示データを、回転駆動部64の動作に同期して表示制御部18に出力し、表示素子11に回転体16aの機能領域FAに応じた表示動作を行わせる(ステップS14)。
以上で説明した画像表示装置100によれば、可動範囲内の一部に設定された制限範囲において、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を中間スクリーン19の周期運動の一定期間に離散的に形成しつつ、3つの個色画像を時間順列的に投影することにより、カラー画像内の個色画像の虚像距離のずれが緩和され、表示像(虚像)IMの虚像距離を変化させつつ、表示像(虚像)IMの色滲みを抑制することができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る表示装置について説明する。なお、第2実施形態の表示装置は第1実施形態の表示装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様である。本実施形態では、3つの個色画像の表示を中間スクリーン19の周期運動の複数周期の期間をかけて行う。
図11、及び図12(A)〜12(C)に示すように、本実施形態において、画像表示装置100に組み込まれる拡散部16は、全体として円板に近い輪郭を有する螺旋状の回転体16aと、回転体16aを収納する円筒状の中空枠体16bとを有する。
回転体16aは、中央部16cと外周光学部16pとを有する。回転体16aの外周光学部16pに形成された一方の表面16f(本実施形態では、投影光学系15側の面)は、平滑面又は光学面に形成されており、表面16f上には、全域に亘って中間スクリーン19が形成されている。回転体16aの表面16fは、立体形状部116として機能する。回転体16aの外周光学部16pに形成された他方の表面16s(本実施形態では、拡大投射光学系17側の面)は、平滑面又は光学面に形成されている。回転体16aは、光透過性を有する螺旋状の部材であり、一対の表面16f,16sは、基準軸SXを螺旋軸とする螺旋面となっている。結果的に、一方の表面16f上に形成された中間スクリーン19は、螺旋の1ピッチ分の範囲に形成されている。この結果、拡散部16の周に沿った1箇所に段差部16jが形成され、この段差部16jは、螺旋端に対応する位置で光軸AX方向又は基準軸SX方向に例えば30mm以下の距離段差又はピッチを与えるものとなっている。段差部16jは、螺旋端間の段差を繋ぐとともに、拡散部16を回転させる基準軸SXを含む平面に対して傾斜した接続面16kを有する。上記のように、回転体16aの一対の表面16f,16sが基準軸SXを螺旋軸とする螺旋面であることから、回転体16aは、基準軸SX又は光軸AX方向に関して略等しい厚みtを有する。
本実施形態では、中間スクリーン19が光軸AXに垂直な方向の面において螺旋形状を有しているため、中間スクリーン19を少なくとも2周させることで、一連の虚像距離の個色画像を投影することができ、虚像距離に応じたカラー画像を表示することができる。表示制御部18の画像パターン切替部11bは、1つのカラー画像を構成する3つの個色画像を2周期に分けて投影させる。これにより、中間スクリーン19が1周期目のある位置に配置されるときに、その位置に対応する虚像距離のR、G、及びBのいずれか1つ又は2つの個色画像を投影し、2周期目の同じ位置のタイミングにおいて、残りの2つ又は1つの個色画像を投影する。ここで、同じ位置とは、略同じ位置であることを含み、中間スクリーン19が同一の制限範囲内に配置されていることを意味する。
図13(A)に示すように、回転体16aにおいて、周方向に沿った1箇所は、本体光学系13の光軸AXが通る機能領域FAとなっており、機能領域FAにおける中間スクリーン19の部分によって中間像TIが形成される。本実施形態において、画像表示装置100は、5つの虚像距離に表示像IMを表示可能となっており、回転体16aの機能領域FAは、表示像IMに対応する各カラー画像を構成するR、G、及びBの個色画像(本実施形態では、合計15個の個色画像)に応じて中間スクリーン19を15分割した分割領域F1〜F15に対応している。分割領域F1〜F15は、中間スクリーン19の光軸AX方向の位置が略同じ領域(つまり、同じ制限範囲)について、5つの区分AR1〜AR5に振り分けられている。つまり、各機能領域FAは、カラー画像を構成するR、G、及びBの個色画像を1つのまとまりとした場合、5つの区分AR1〜AR5に分けられている。中間スクリーン19において、個色画像の描画位置に対応する同一の区分内の分割領域はひとまとまりに配置される。図12(C)及び図13(A)等に示すように、本実施形態では、区分AR1は、中間スクリーン19が最も遠い側(投影光学系15側)の位置に配置されており、区分AR5は、中間スクリーン19が最も近い側(拡大投射光学系17側)の位置に配置されている。区分AR1〜AR5は、反時計回りに順に例えば等間隔に分割されて配置されている。区分AR1は、隣接した3つの分割領域F1,F2,F3を有しており、区分AR2〜AR5も同様に、隣接した3つの分割領域F4〜F15をそれぞれ有している。各区分AR1〜AR5内の機能領域FAを介して表示される各区分AR1〜AR5に対応する表示像IMは略同一の虚像距離での画像表示となる。
この機能領域FAは、回転体16aの回転に伴って回転体16a上において一定速度で移動する。図示の例では、中間スクリーン19が螺旋の1周期に対応する範囲に形成されているため、回転体16aの1回転で中間スクリーン19の機能領域FA又は中間像TIは、光軸AX方向に段差に相当する距離Dだけ往復移動することになる(図12(B)参照)。同じ区分内の機能領域FAは制限範囲内にあり、結果的にR、G、及びBの個色画像を複合させたカラー画像に対応する仮想的な複合機能領域が離散的に設けられていることとなり、離散的な距離ゾーンで虚像が表示される。
図13(B)は、拡散部16の回転に伴う中間像TIの位置の変化と個色画像の表示タイミングとの関係を具体的に例示する図である。拡散部16の機能領域FAは、光軸AX方向に沿って鋸歯状の経時パターンPAで繰り返し周期的に移動しており、中間像TIの位置も表示素子11が連続表示を行っている場合、図示のように光軸AX方向に沿って鋸歯状の経時パターンPAで繰り返し周期的に移動する。つまり、中間像TIの位置は、段差部16jに対応する箇所で不連続的ながら、拡散部16の回転に伴って連続的かつ周期的に変化する。この結果、図示を省略するが、表示像IMの位置も、スケールは異なるが、中間像TIの位置と同様に光軸AX方向に沿って繰り返し周期的に移動し、虚像距離を連続的に変化させることができる。ここで、表示素子11は、連続表示を行うものでなく、表示内容を切り替えつつ間欠的な表示を行うものであるから、3つの個色画像を合成したカラー画像に対応する中間像TIの表示位置も鋸歯状の経時パターンPA上における離散的な表示位置P1〜P5となる。
表示素子11は、画像パターン切替部11bを用いて、各区分AR1〜AR5に形成すべき個色画像を所定の画像表示パターンで時間順列的に投影する。1周期目及び2周期目に投影する画像表示パターンは、虚像距離に応じて予め割り当てられており、1つの周期において各区分に1つ又は2つ設定された個色画像が順次投影され、結果的にR、G、及びBの順に投影される。中間スクリーン19の1周期及び2周期のうち略同じ虚像距離の範囲に対応する区分では、一方の表示タイミングにおいて、R、G、及びBの個色画像のうち少なくとも1つの個色画像を対応する区分の分割領域に表示させ、他方の表示タイミングで残りの個色画像を1周期目の同じ区分の別の分割領域に表示させる。これにより、同じ所定の虚像距離又は制限範囲において、カラー画像が表示される。
図13(A)〜13(C)に示すように、表示素子11は、表示素子11と中間スクリーン19との距離が所定の距離になったときに所定の個色画像を表示する。本実施形態では、各周において、分割領域を1つ置きにして個色画像を表示する。図13(A)では、説明の都合上、1周目のRBG表示を内側に示し、2周目のRBG表示を外側に示している。具体的には、まず、虚像距離が最も近い位置に対応する中間スクリーン19の区分AR1上の分割領域F1にRの個色画像R1を表示する。次に、分割領域を1つ飛ばして、区分AR1上の分割領域F3にGの個色画像G1を表示する。同様に、分割領域F3〜F12についても、所定の表示タイミングに従って対応するR、G、及びBの個色画像を表示する。結果的に、中間スクリーン19の2周期分で虚像距離が異なる5つのカラー画像が得られ、対応する虚像距離に各表示像IMが投影される。表示素子11は、3周目以降も1周目及び2周目と同様の画像表示パターンで個色画像を表示させる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る表示装置について説明する。なお、第3実施形態の表示装置は第1及び第2実施形態の表示装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態等と同様である。本実施形態では、3つの個色画像の表示を中間スクリーン19の周期運動の複数周期の期間をかけて行う。
本実施形態では、第2実施形態と同様に、画像表示装置100に組み込まれる拡散部16は、全体として円板に近い輪郭を有する螺旋状の回転体16aと、回転体16aを収納する円筒状の中空枠体16bとを有する。
本実施形態では、中間スクリーン19を3周させることで、一連の虚像距離の個色画像を投影することができ、虚像距離に応じたカラー画像を表示することができる。表示制御部18の画像パターン切替部11bは、カラー画像を構成する3つの個色画像を3周期に分けて投影する。これにより、中間スクリーン19が1周期目のある位置に配置されるときに、その位置に対応する虚像距離のR、G、及びBのいずれか1つの個色画像を投影し、2周期目の同じ位置のタイミングにおいて、残りの2つのうち1つの個色画像を投影し、3周期目の同じ位置のタイミングにおいて、残りの1つの個色画像を投影する。
図14(A)に示すように、本実施形態において、画像表示装置100は、5つの虚像距離に表示像IMを表示可能となっており、回転体16aの機能領域FAは、表示像IMに対応する各カラー画像を構成するR、G、及びBの個色画像(本実施形態では、合計15個の個色画像)に応じて中間スクリーン19を15分割した分割領域F1〜F15に対応している。分割領域F1〜F15は、中間スクリーン19の光軸AX方向の位置が略同じ領域について、5つの区分AR1〜AR5に振り分けられている。図14(A)に示すように、本実施形態では、区分AR1は、中間スクリーン19が最も遠い側(投影光学系15側)の位置に配置されており、区分AR5は、中間スクリーン19が最も近い側(拡大投射光学系17側)の位置に配置されている。区分AR1〜AR5は、反時計回りに順に例えば等間隔に分割されて配置されている。区分AR1は、隣接した3つの分割領域F1,F2,F3を有しており、区分AR2〜AR5も同様に、隣接した3つの分割領域F4〜F15をそれぞれ有している。各区分AR1〜AR5内の機能領域FAを介して表示される各区分AR1〜AR5に対応する表示像IMは略同一の虚像距離又は制限範囲での画像表示となる。
図14(B)は、拡散部16の回転に伴う中間像TIの位置の変化と個色画像の表示タイミングとの関係を具体的に例示する図である。拡散部16の機能領域FAは、光軸AX方向に沿って鋸歯状の経時パターンPAで繰り返し周期的に移動しており、中間像TIの位置も表示素子11が連続表示を行っている場合、図示のように光軸AX方向に沿って鋸歯状の経時パターンPAで繰り返し周期的に移動する。3つの個色画像を合成したカラー画像に対応する中間像TIの表示位置は、鋸歯状の経時パターンPA上における離散的な表示位置P1〜P5となる。
表示素子11は、画像パターン切替部11bを用いて、各区分AR1〜AR5に形成すべき個色画像を所定の画像表示パターンで時間順列的に投影する。1〜3周期目に投影する画像表示パターンは、虚像距離に応じて予め割り当てられており、1つの周期において各区分に1つ設定された個色画像が順次投影され、結果的にR、G、及びBの順に投影される。中間スクリーン19の1〜3周期のうち略同じ虚像距離の範囲に対応する区分では、1周期目の表示タイミングにおいて、R、G、及びBの個色画像のうち1つの個色画像を対応する区分の分割領域に表示させ、2周期目の表示タイミングで残りの2つの個色画像のうち1つの個色画像を1周期目の同じ区分の別の分割領域に表示させ、3周期目の表示タイミングで最後の個色画像を1及び2周期目の同じ区分の別の分割領域に表示させる。これにより、同じ所定の虚像距離又は制限範囲において、カラー画像が表示される。
図14(A)〜14(C)に示すように、表示素子11は、表示素子11と中間スクリーン19との距離が所定の距離になったときに所定の個色画像を表示する。本実施形態では、各周において、分割領域を2つ置きにして個色画像を表示する。図14(A)では、説明の都合上、1周目のRBG表示を内側に示し、3周目のRBG表示を外側に示し、2周目のRBG表示を1及び3周目の中間に示している。具体的には、まず、虚像距離が最も近い位置に対応する中間スクリーン19の区分AR1上の分割領域F1にRの個色画像R1を表示する。次に、分割領域を2つ飛ばして、区分AR2上の分割領域F4にGの個色画像G2を表示する。同様に、分割領域F2,F3,F5〜F12についても、所定の表示タイミングに従って対応するR、G、及びBの個色画像を表示する。結果的に、中間スクリーン19の3周期分で虚像距離が異なる5つのカラー画像が得られ、対応する虚像距離に各表示像IMが投影される。表示素子11は、4周目以降も1〜3周目と同様の画像表示パターンで個色画像を表示させる。
以上では、具体的な実施形態としての表示装置について説明したが、本発明に係る表示装置は、上記のものには限られない。例えば、上記実施形態において、画像表示装置100の配置を上下反転させて、フロントウインドウ8の上部又はサンバイザー位置に表示スクリーン20を配置することものでき、この場合、描画ユニット10の斜め下方前方に表示スクリーン20が配置される。また、表示スクリーン20は、自動車の従来のミラーに対応する位置に配置してもよい。
上記実施形態において、表示スクリーン20の輪郭は、矩形に限らず、様々な形状とすることができる。
上記実施形態において、図2等に示す投影光学系15や拡大投射光学系17は、単なる例示であり、これら投影光学系15及び拡大投射光学系17の光学的構成については適宜変更することができる。例えば、投影光学系15中に中間像TIの前段としての中間像を追加で形成することができる。また、投影光学系15や拡大投射光学系17の光路中において、光学的なパワーを持たないミラーを配置していてもよい。この場合、折り返しによる描画ユニット10等の小型化に有利になる場合もある。
上記実施形態において、表示像(虚像)IMの表示位置は、上記実施形態で例示した4及び5箇所に限らず、適当数に設定することができる。つまり、中間スクリーン19の区分数も適宜変更することができる。また、表示像IMの表示は、位置を変化させて連続的又は断続的に行うことができる。
上記実施形態において、中間スクリーン19又は機能領域FAを本体光学系13の光軸AX方向に対して略直交するように配置するとしたが、機能領域FAを光軸AXに対して強制的に傾けることもできる。この場合、拡大投射光学系17との組み合わせによって傾きが無いか又は所定の傾きの表示像IMを投影することができる。
上記実施形態において、拡散部16において、中空枠体16bは必須でなく、回転体16aのみとすることができる。
上記実施形態において、回転体16aに設定する機能領域FAは、図4等に示すものに限らず、様々な配置、形状等とすることができる。
上記実施形態において、中間スクリーン19の同一区分内において、各個色画像に応じて分割領域を配置したが、分割領域を設けず、個色画像を一部又は全部重ねて表示させてもよい。この場合、例えば1周目に同一区分内に2つの個色画像を表示する場合、2周目において、残りの個色画像は2つの個色画像の中間位置に表示することが好ましい。また、各区分の範囲は等間隔でなくてもよく、表示像IMを表示する虚像距離に応じて適宜変更することができる。
2…車体、 8…フロントウインドウ、 10…描画ユニット、 11…表示素子、 11a…表示面、 11b…画像パターン切替部、 13…本体光学系、 15…投影光学系、 16…拡散部、 16a…回転体、 16b…中空枠体、 16j…段差部、 17…拡大投射光学系、 18…表示制御部、 19…中間スクリーン、 20…表示スクリーン、 30…虚像表示光学系、 64…回転駆動部、 71…運転者検出部、 71a…運転席用カメラ、 71b…運転席用画像処理部、 71c…判断部、 72…環境監視部、 72a…外部用カメラ、 72b…外部用画像処理部、 72c…判断部、 90…主制御装置、 100…画像表示装置、 116…立体形状部、 200…移動体用表示システム、 AR1〜AR5…区分、 AX…光軸、 F1〜F15…分割領域、 FA…機能領域、 HK…表示光、 HT…瞳、 HW,HW1,HW2,HW3,HW4…フレーム枠、 IM,IM1,IM2,IM3,IM4…表示像、 OB,OB1,OB2,OB3,OB4…オブジェクト、 P1〜P5…表示位置、 PA…経時パターン、 SX…基準軸、 TI…中間像、 UN…運転者

Claims (11)

  1. 表示素子と、
    前記表示素子に形成された像を拡大する投影光学系と、
    拡散機能を有し、前記投影光学系の光射出側に配置される中間スクリーンと、
    前記中間スクリーン上の像を拡大する拡大投射光学系と、
    前記中間スクリーンに光軸方向に沿った可動範囲内において周期運動を行わせるとともに表示素子の動作を制御する表示制御部と、
    を備え、
    前記表示素子は、前記可動範囲内の一部に設定された少なくとも1つの制限範囲でR、G、及びBの3つの個色画像を前記中間スクリーンの前記周期運動の一定期間に離散的に形成しつつ、前記3つの個色画像を時間順列的に投影することで1つのカラー画像を描画し、
    前記表示制御部は、前記中間スクリーンが前記制限範囲内に配置されたときに、前記表示素子に前記カラー画像を構成する前記3つの個色画像を描画させ、互いに重複しない複数の制限範囲を設定することにより、各制限範囲に対応する虚像距離が異なる複数のカラー画像を形成することを特徴とする表示装置。
  2. 前記表示制御部は、前記中間スクリーンの前記周期運動の速度を前記表示素子の投影タイミングに合わせて調整することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示制御部は、前記表示素子の投影タイミングを前記中間スクリーンの前記周期運動の速度に合わせて調整することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記表示制御部は、前記1つのカラー画像を構成する前記3つの個色画像を前記中間スクリーンの前記周期運動の1周期内に投影する画像パターン切替部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の表示装置。
  5. 前記表示制御部は、前記1つのカラー画像を構成する前記3つの個色画像を前記中間スクリーンの前記周期運動の2周期に分けて投影する画像パターン切替部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記表示制御部は、前記1つのカラー画像を構成する前記3つの個色画像を前記中間スクリーンの前記周期運動の3周期に分けて投影する画像パターン切替部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の表示装置。
  7. 前記画像パターン切替部は、異なる虚像距離に表示される前記カラー画像に対して、前記虚像距離に応じた前記個色画像の投影順序及び前記個色画像の投影タイミングを変更することを特徴とする請求項4から6までのいずれか一項に記載の表示装置。
  8. 前記中間スクリーンは、前記拡大投射光学系側において、前記光軸に対して傾斜する面を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の表示装置。
  9. 前記中間スクリーンは、前記複数の制限範囲に対応する複数の区分に分けられ、少なくとも1つの制限範囲において、前記個色画像の描画位置に対応する同一の前記区分内の領域は少なくとも2つに分割して配置されることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記中間スクリーンは、前記光軸に垂直な方向の面において、螺旋形状を有することを特徴とする請求項5から7までのいずれか一項に記載の表示装置。
  11. 前記中間スクリーンは、前記複数の制限範囲に対応する複数の区分に分けられ、前記個色画像の描画位置に対応する同一の前記区分内の領域はひとまとまりに配置されることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
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