JP2020025475A - 抗糖化剤 - Google Patents

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到真 古田
清昭 宮坂
Kiyoaki Miyasaka
清昭 宮坂
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Masami Mizu
雅美 水
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Abstract

【課題】新規な抗糖化剤を提供する。【解決手段】フロレト酸を有効成分として含む、抗糖化剤。【選択図】なし

Description

本発明は、抗糖化剤に関する。
糖化とはメイラード反応とも呼ばれ、1912年にフランスの科学者L.C. Maillardによって発見されたアミノ酸・タンパク質と還元糖の非酵素的な化学反応である。糖化は食品の加熱中におこる着色、香り・風味の変化等食品化学の分野で注目されてきた。
生体における糖化は、グルコースなどの還元糖のカルボニル基とタンパク質とが非酵素的に反応し、シッフ塩基(schiff base)の形成を経てアマドリ転移により不可逆的な物質である糖化タンパク質となり、3−デオキシグルコソン(3DG)、グリオキサール、メチルグリオキサール、グリセルアルデヒド、グルタールアルデヒドなどのカルボニル化合物を中心とする反応中間体生成を経て、糖化最終生成物(advanced glycation endproducts:AGEs)の生成に至る反応である。
近年、AGEsと、人の皮膚の老化、動脈硬化、糖尿病疾病、糖尿病の三大合併症(神経障害、網膜症、腎症)、成人病疾患等との関係性について種々の研究がなされており、これらの疾患の治療・改善及び老化防止・予防には、抗糖化剤が用いられる。そして、これまでにも、種々の抗糖化剤が提案されている。例えば、特許文献1には、焼酎残渣もろみの濃縮エキスを有効成分として含有する、抗糖化剤が開示されている。
特開2013−213021号公報
本発明は、新規な抗糖化剤を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、フロレト酸を有効成分として含む抗糖化剤に関する。本発明の抗糖化剤は、フロレト酸を有効成分として含むため、抗糖化活性に優れている。
本発明の他の一側面は、上記の抗糖化剤を含有する飲食品に関する。上記抗糖化剤は、抗糖化活性に優れているため、抗糖化用飲食品として好適に用いることができる。
本発明によれば、新規な抗糖化剤を提供することが可能となる。
ヒト血清アルブミンモデルにおける抗糖化活性の評価における結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書における抗糖化剤は、抗糖化活性を有するものであり、具体的には、糖化最終生成物(AGEs)の、生成抑制作用(糖化反応阻害作用)、蓄積抑制作用又は分解作用を有するものであってよい。言い換えれば、本実施形態の抗糖化剤は、例えば、糖化最終生成物の生成抑制剤(糖化反応阻害剤)、蓄積抑制剤又は分解剤(分解促進剤)であってよい。
糖化最終生成物(終末糖化産物)は、糖化反応(メイラード反応)による生成物の総称である。糖化最終生成物としては、例えば、CML(Nε−(carboxymethyl)lysine)、ペントシジン(pentosidine)、ピラリン(pyrraline)、クロスリン(crossline)が挙げられる。また、本実施形態の抗糖化剤は、糖化反応における反応中間体の、生成抑制作用、蓄積抑制作用又は分解促進作用を有することにより、結果として、上述の抗糖化活性を有するものであってよい。糖化反応における反応中間体としては、具体的には、グリオキサール(GO)、3−デオキシグルコソン(3DG)、メチルグリオキサール(MGO)等であってよい。
一実施形態に係る抗糖化剤は、フロレト酸を有効成分として含有する。
フロレト酸は芳香族ヒドロキシ酸の一種であり、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸とも称される化合物である。フロレト酸は、p−クマル酸の2−プロペン酸側鎖の水素化、又はフロレチンヒドロラーゼによるフロレチンの加水分解によって生成されてよい。フロレト酸は、市販されているものであってもよく、微生物によってp−クマル酸が還元されたものであってもよい。p−クマル酸からフロレト酸を得る場合、原料となるp−クマル酸は、市販されているもの、又はリグニン分解生成物から分離したものであってよい。このとき、リグニン分解物はイネ科植物由来のものであってよく、サトウキビ又はバガス由来のものであってもよい。
抗糖化剤は、有効成分であるフロレト酸のみからなっていてもよいし、フロレト酸以外の成分を含んでいてもよい。抗糖化剤におけるフロレト酸の含有量は、抗糖化剤全量基準で、0.01質量%以上、0.1質量%以上、0.5質量%以上であってよく、また、100質量%であってもよく、100質量%以下、90質量%以下、又は80質量%以下であってもよい。
本実施形態の抗糖化剤は、固体(粉末、顆粒等)、液体(溶液、懸濁液等)、ペースト等のいずれの形状であってもよく、散剤、丸剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、液剤、懸濁剤等のいずれの剤形であってもよい。
本実施形態の抗糖化剤は、フロレト酸以外に賦形剤等を含んでもよい。賦形剤として、抗糖化剤が動物用である場合、コーンスターチ、及び小麦デンプン等の各種デンプン、デキストリン、各種グルテン、小麦粉、ふすま、各種米糠、大豆かす、黄粉等の大豆類、グルコース、乳糖等の糖類、植物・動物油等の油脂類、魚粉類、酵母類、ケイ素化合物類、各種リン酸塩、ケイソウ土、ベントナイト等の鉱物類、飼料及び飼料添加物の製剤を製造する上で使用できる賦形剤が挙げられる。また、抗糖化剤がヒト用である場合、乳糖、デンプン及びマルトース等の糖類、その他ヒト用の製剤を製造する上で使用できる賦形剤が挙げられる。これらのうち、コーンスターチ、デキストリン及び脱脂米糠は、製剤用担体として用いることができ、これらとフロレト酸とを混合することで、抗糖化剤を、例えば、粉末状、顆粒状、又は錠剤状の固形製剤とすることができる。
本実施形態の抗糖化剤は、ヒト又は動物に投与(経口投与、又は静脈投与等の非経口投与)することにより、抗糖化効果を奏するものであってよい。
抗糖化剤が非経口投与される場合、投与量としては、例えば、フロレト酸が体重1kg当たり1回に100μg以上となるように投与されるのが好ましく、150μg以上となるように投与されるのがより好ましく、200μg以上となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が体重1kg当たり1日に200μg以上となるように投与されるのが好ましく、300μg以上となるように投与されるのがより好ましく、400μg以上となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が、体重1kg当たり1回に2000mg以下となるように投与されるのが好ましく、1500mg以下となるように投与されるのがより好ましく、1000mg以下となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が体重1kg当たり1日に4000mg以下となるように投与されるのが好ましく、3000mg以下となるように投与されるのがより好ましく、2000mg以下となるように投与されるのが更に好ましい。この範囲であれば、十分な血中濃度を達成することができ、抗糖化活性をよりよく発現することができる。
抗糖化剤が経口投与される場合、抗糖化剤の投与量は、フロレト酸の精製度、形態、対象とする動物の種類、健康状態、成長の度合い等により適宜決定し得る。特に投与の形態、例えば集中投与又は長期投与のいずれかであるかは、投与量を決定する上で重要な要因である。集中投与である場合、抗糖化剤の投与量は、フロレト酸の全量基準(固形分)で、体重1kg当たり1日に50〜3,000mg、又は100〜2,000mgであってよい。また、集中投与の場合の投与期間は、1〜20日間であってよい。日常的に長期投与する場合、抗糖化剤の投与量は、フロレト酸の全量基準(固形分)で、体重1kg当たり1日に1〜500mg、又は1〜100mgであってよい。長期投与の場合の投与期間は、例えば、数週間から数ヶ月間(例えば、20〜180日間)であってよい。この範囲であれば、十分な血中濃度を達成することができ、抗糖化活性をよりよく発現することができる。
本実施形態の抗糖化剤は、医薬品、医薬部外品、飲食品(食品組成物)、飼料、飼料添加物等の製品の成分として使用することができる。飲食品(飲料及び食品)としては、例えば、健康食品、機能性表示食品、特別用途食品、栄養補助食品、サプリメント又は特定保健用食品等が挙げられる。また、上記抗糖化剤は、調味料(醤油、味噌等)、菓子類等の食品、又は水、清涼飲料水、果汁飲料、アルコール飲料等の飲料における成分として使用することもできる。
飼料としては、ドッグフード、キャットフード等のコンパニオン・アニマル用飼料、家畜用飼料、家禽用飼料、養殖魚介類用飼料等が挙げられる。「飼料」には、動物が栄養目的で経口的に摂取するもの全てが含まれる。具体的には、養分含量の面から分類すると、粗飼料、濃厚飼料、無機物飼料、特殊飼料の全てを包含し、また公的規格の面から分類すると、配合飼料、混合飼料、単体飼料の全てを包含する。また、給餌方法の面から分類すると、直接給餌する飼料、他の飼料と混合して給餌する飼料、又は飲料水に添加し栄養分を補給するための飼料の全てを包含する。
本実施形態の抗糖化剤からなる、又は抗糖化剤を含む上記製品(例えば、飲食品)は、抗糖化用であってよい。すなわち、本実施形態の抗糖化剤を含有する飲食品は、抗糖化用飲食品として好適に用いることができる。上記抗糖化剤を含有する、上記製品の形状は、固形又は液体のいずれの形状であってもよい。
上記製品に含まれる抗糖化剤の含有量は、上記製品の種類及び摂取方法に応じて、適宜決定してよい。抗糖化効果をより一層有効に発揮する観点から、上記製品は、固形分として0.001質量%以上となるような量のフロレト酸を含むことが好ましい。抗糖化剤を含有する、上記製品を集中的に摂取する場合、上記製品の摂取量(1日当たりの摂取量)は、フロレト酸の全量基準(固形分)で、好ましくは50〜3,000mg/kg(体重)であり、より好ましくは100〜2,000mg/kg(体重)である。日常的に長期摂取する場合、上記製品の摂取量(1日当たりの摂取量)は、フロレト酸の全量基準(固形分)で、好ましくは1〜500mg/kg(体重)である。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
<ヒト血清アルブミンモデルにおける抗糖化活性の評価>
グルコース−ヒト血清アルブミン(HSA)の反応により生成されるAGEsに対するフロレト酸の抗糖化活性(AGEs生成抑制作用)を調べた。
(サンプル調製)
フロレト酸を100mg/mLとなるようにジメチルスルホキシド(以下、DMSO)で溶解し試験液原液を調製した。この試験液原液をDMSOで希釈して、3mg/mL、10mg/mL、及び100mg/mLの溶液を調製した。これを試験用のサンプルとした。
(糖化反応条件)
0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH7.4)、8mg/mLヒト血清アルブミン(HSA、Sigma−Aldrich社製)、及び0.2mol/Lグルコース水溶液からなる反応液中に、調製した各濃度のサンプルを1/10濃度(反応終濃度)になるように添加し、60℃で40時間インキュベーションした(以下、「サンプル含有反応液」ともいう)。また、陰性対照として、サンプルの代わりにDMSOを反応液に添加したものを用いた。
(抗糖化活性の測定)
糖化反応終了後、反応液に生成した蛍光性AGEsをマイクロプレートリーダー(SpectraMax i3、モレキュラーデバイス社)で測定した(励起波長370nm、蛍光波長440nm)。蛍光性AGEsの生成阻害率(以下、単に「阻害率」ともいう)は、糖化反応後のサンプル含有反応液の蛍光強度をFとし、サンプル含有反応液において、グルコース水溶液の代わりに蒸留水を添加してインキュベーションした反応液の蛍光強度をFとし、サンプルを添加せずに、DMSOを添加してインキュベーションした反応液(陰性対照)の蛍光強度をFとし、サンプルを添加せず、更に、グルコース水溶液の代わりに蒸留水を添加してインキュベーションした反応液(ブランク)の蛍光強度をFとして、下記の式に従って算出した。
蛍光性AGEs生成阻害率(%)=(1−(F−F)/(F−F))×100
フロレト酸の各反応終濃度(0.3mg/mL、1mg/mL、又は10mg/mL)における蛍光性AGEs(HSA)の生成阻害率を図1に示す。図1のとおり、フロレト酸は、濃度依存的に阻害率が増加し、抗糖化活性(蛍光性AGEs(HSA)生成抑制作用)を示した。フロレト酸の各濃度におけるサンプルの阻害率から算出したIC50(50%生成阻害濃度)は、2.5mg/mLで、ヒト血清アルブミンモデルにおいて、フロレト酸は抗糖化活性を有していることが示された。

Claims (2)

  1. フロレト酸を有効成分として含む、抗糖化剤。
  2. 請求項1に記載の抗糖化剤を含有する、抗糖化用飲食品。
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