JP2020024229A - 吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法 - Google Patents

吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020024229A
JP2020024229A JP2019203489A JP2019203489A JP2020024229A JP 2020024229 A JP2020024229 A JP 2020024229A JP 2019203489 A JP2019203489 A JP 2019203489A JP 2019203489 A JP2019203489 A JP 2019203489A JP 2020024229 A JP2020024229 A JP 2020024229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidity
intake
flow rate
measuring device
intake air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019203489A
Other languages
English (en)
Inventor
啓介 板倉
Keisuke Itakura
啓介 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2019203489A priority Critical patent/JP2020024229A/ja
Publication of JP2020024229A publication Critical patent/JP2020024229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Testing Of Engines (AREA)

Abstract

【課題】吸気ダクトDの外部の熱が温度検出素子に伝わることによって湿度の検出精度が悪化する不具合を回避できる吸気流量測定装置100を提供する。【解決手段】分断部断面積α1が根元部断面積β1より小さく設けられる。分断部αが吸気ダクトDの内部を流れる吸気に直接あたる所に配置される。分断部断面積α1が小さいことで分断部αの熱抵抗が大きくなる。また、分断部断面積α1が小さいことで、分断部αの熱容量が小さくなり、分断部αが吸気ダクトDの内部を通過する吸気によって強制的に冷やされる。これにより、分断部αによる熱の遮断効果が得られるため、エンジンルーム内の熱が湿度センサ12に設けた湿度検出素子に到達しない。このため、吸気ダクトDの外部の熱によって湿度の検出精度が悪化する不具合を回避でき、吸気の湿度を高精度に測定できる。【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンルーム内に搭載される吸気流量測定装置に関する。
近年、車両の燃費向上や排気ガスのクリーン化の目的で、エンジンに吸い込まれる吸気の湿度を測定する要求が高まっている。そこで、吸気流量測定装置に湿度検出素子を搭載し、吸気の流量とともに吸気の湿度を測定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、吸気ダクトに挿入される吸気流量測定装置に湿度検出素子を搭載したものが開示されている(図20参照)。
特開2010−151795号公報
エンジンの制御を行う際に求められる湿度は重量絶対湿度である。重量絶対湿度を求める湿度検出素子は、相対湿度の検出を行う湿度検知部の他に、自身の温度を検出する温度検知部を搭載しており、検出した相対湿度と自身の温度から重量絶対湿度を求める。
しかし、図19中において右上がり線で示す相対湿度のカーブは、高温になるほど急峻になる。このため、温度が高くなるに従って絶対湿度の検出誤差が広がるという課題がある。
特許文献1に開示される吸気流量測定装置では、エンジンルームの熱が吸気流量測定装置のフランジ部等を介して吸気ダクト内の湿度検出素子に伝わってしまい、湿度検出素子の温度を高めてしまう可能性がある。
湿度検出素子の温度がエンジンルームの熱影響によって高められると、上述したように、湿度の検出誤差が広がって検出精度の悪化を招いてしまう。
理解補助の目的で、湿度検出素子の温度が高くなることで検出精度が悪化する具体例を、図19を参照して説明する。なお、この具体例では、湿度検出素子による相対湿度の検出精度が±3%RHであり、測定する吸気の重量絶対湿度が18.8g/kgの例を示す。吸気の温度が30℃の時、湿度検出素子の検出誤差の範囲は18.3〜19.7g/kgであった。しかし、エンジンルームの熱影響等によって湿度検出素子の温度が50℃に上昇した状態では、湿度検出素子の検出誤差の範囲が16.4〜21.3g/kgと大きく悪化してしまう。
本発明の目的は、湿度検出素子の温度がエンジンルームの熱影響によって高められることで湿度の検出誤差が広がる不具合を回避できる吸気流量測定装置の提供にある。
本発明は、分断部断面積(α1)が根元部断面積(β1)より小さく設けられる。これにより、分断部(α)において熱の伝導を遮断する効果が得られるため、吸気ダクト(D)の外部の熱が湿度検出素子(13)に伝わるのを防ぐことができる。このため、エンジンルームの熱影響によって湿度検出素子(13)の温度が上昇する不具合を回避でき、湿度の検出誤差を小さく抑えることができる。
吸気上流側から見た吸気流量測定装置の正面図である。 吸気の流れ方向に沿う吸気流量測定装置の断面図である。 (a)湿度センサの平面図、(b)湿度センサを長手方向へカットした断面図、(c)湿度センサを長手方向に対して垂直方向へカットした断面図である。 湿度検出素子の断面図である。 湿度用ターミナルおよび流量用ターミナルの説明図である。 (a)根元部断面積の説明図、(b)分断部断面積の説明図である。 湿度センサにおける湿度用ターミナルの説明図である。 湿度センサを長手方向へカットした断面図である。 湿度センサの表面側の外観図である。 湿度センサを長手方向へカットした断面図である。 湿度センサを長手方向へカットした断面図である。 分断部の説明図である。 吸気上流側から見た吸気流量測定装置の正面図である。 吸気上流側から見た吸気流量測定装置の正面図である。 吸気流量測定装置の側面図である。 図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。 図16の吸気流量測定装置から右カバーを外した図である。 (a)根元部断面積の説明図、(b)分断部断面積の説明図である。 相対湿度と温度と重量絶対湿度の関係を示すグラフである。 吸気流量測定装置の概略図である。
以下では、図面に基づいて発明を実施するための形態を説明する。なお、以下で開示する実施形態は、一例を開示するものであって、本発明が以下の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
[実施形態1]
図1〜図7に基づいて実施形態1を説明する。
吸気流量測定装置100は、車両走行用のエンジンへ吸気を導く吸気ダクトDに搭載される。即ち、吸気流量測定装置100は、エンジンルーム内に搭載される。
吸気流量測定装置100が組み付けられる吸気ダクトDは、エアクリーナのアウトレットや吸気管である。吸気ダクトDには、吸気流量測定装置100を組付けるための装着穴Daが設けられている。装着穴Daは、吸気ダクトDの内外を貫通する筒形状に設けられている。
吸気流量測定装置100は、装着穴Daに組み付けられて、吸気ダクトDの内部を通過する吸気の流量を測定する。
吸気流量測定装置100は、吸気ダクトDの外部に配置されて装着穴Daを覆うフランジ部3aと、装着穴Daおよび吸気ダクトDの内部に配置される筐体3とを備える。
この筐体3には、吸気ダクトD内を通過する吸気の流量を測定する流量センサ4と、吸気ダクトD内を通過する吸気の湿度を測定する湿度検出素子13とが設けられる。
実施形態1に示される筐体3は、装着穴Daの内部に配置されるベース部1と、流量センサ4が設けられる本体部2と、湿度検出素子13が設けられる湿度センサ12とを備える。
本体部2と湿度センサ12は、互いに独立した状態でそれぞれがフランジ部3aに支持される。
湿度センサ12は、湿度検出素子を搭載する回路基板15と、湿度検出素子13および回路基板15を被覆する成形樹脂17とを有する。
さらに、吸気流量測定装置100は、吸気ダクトDの内部のみに配置されて湿度検出素子13と電気的に接続された素子ターミナルと、フランジ部3aを貫通する湿度用ターミナル18とを備える。この湿度用ターミナル18は、フランジ部3aの外側と、吸気ダクトD内に配置された素子ターミナルとの電気的な接続を行うものである。
なお、この実施形態1では、上述した回路基板15が素子ターミナルに相当する。
ベース部1は、フランジ3aに隣接するものであり、フランジ部3aと共通の樹脂材料によって設けられる。ベース部1は、装着穴Daの内側を埋めるものであり、ベース部1の外周面には、図示しないOリング等のパッキンが装着される。これにより、吸気流量測定装置100が吸気ダクトDに組み付けられた状態において装着穴Daとベース部1の間が確実に塞がれる。
なお、図6では、ベース部1の断面形状を四角で示すが、もちろん限定するものではなく、円形など他の形状であっても良い。
本体部2は、内部に吸気の一部が通過する通路を形成するものであり、フランジ部3aと共通の樹脂材料によって設けられる。本体部2の内部に形成される通路の構造は限定するものではないが、以下において具体的な一例を開示する。
本体部2の内部には、吸気ダクトDの内部を流れる吸気の一部が通過するバイパス通路5とサブバイパス通路6が設けられる。
バイパス通路5は、吸気ダクトD内を流れる吸気の一部を通過させる通路であり、吸気ダクトDにおける吸気の流れ方向に沿って形成される。そして、吸気ダクトDの吸気上流側にバイパス通路5の吸気取入口5aが設けられ、吸気下流側にバイパス通路5の吸気排出口5bが設けられる。なお、吸気排出口5bには、バイパス通路5を通過する吸気を絞るための絞り部が設けられる。
サブバイパス通路6は、バイパス通路5に流入した吸気の一部が流入するサブ入口6aと、サブバイパス通路6を通過した吸気を吸気ダクトD内へ戻すサブ出口6bとを備える。具体的に、サブバイパス通路6は、サブ入口6aから流入した吸気を本体部2の内部で回転させて吸気ダクトD内へ戻す迂回路を形成する。なお、図1、図2に示すように、この実施形態1では、サブバイパス通路6のサブ出口6bをバイパス通路5の外部に設けているが、限定するものではなく、サブバイパス通路6を通過した吸気を再びバイパス通路5内に戻すものであっても良い。
吸気流量測定装置100のうち、吸気ダクトDの外部に露出する箇所には、エンジン制御装置などの外部機器と電気的な接続を行うためのコネクタ7が設けられている。このコネクタ7は、フランジ部3aと共通の樹脂材料によって設けられている。
流量センサ4は、熱の検出値に基づいてサブバイパス通路6の内部を通過する吸気流量を測定する周知な熱式である。流量センサ4の具体的な構成は限定するものではなく、薄膜基板を用いたチップ型を採用するものであっても良いし、ボビン型の抵抗体を用いるものであっても良い。
具体的な一例として、図2に示す流量センサ4は、アッシー化された状態で本体部2の内部に配置されるチップ型である。
流量センサ4は、吸気流量を測定する流量検出部8aを有するセンサ基板8を備えるとともに、コネクタ7を介して電気的に接続される流量センサ回路9を備える。また、流量センサ4は、流量センサ回路9を収容する回路ボディ4aを備える。
なお、流量センサ回路9は、流量検出部8aで検出した流量を吸気の温度で補正し、補正後の流量信号をデジタル信号化して出力するように設けられている。
本体部2を成す樹脂材料は、フランジ部3aと共通の樹脂材料によって設けられるものであり、上述した回路ボディ4aの他に、流量センサ回路9と電気的に接続される複数の流量用ターミナル10を埋設する。各流量用ターミナル10の端部は、コネクタ7の内部に露出する。具体的に、図1に示すコネクタ7は、所謂オスコネクタであり、フランジ部3aと共通の樹脂材料によってメス型の樹脂カプラが設けられる。そして、各流量用ターミナル10の端部は、樹脂カプラの内部に露出配置される。
吸気流量測定装置100は、吸気ダクトD内を通過する吸気の温度を測定する吸気温度センサ11を備える。
吸気温度センサ11は、図1に示すように、本体部2の外部に配置されて、本体部2の外部を通過する吸気の温度を測定する。具体的な一例として吸気温度センサ11は、本体部2の熱影響を極力受けないように、吸気温度センサ11が本体部2から離れた中空に配置される。
図1に示す吸気温度センサ11は、ボビン型の抵抗体を用いたサーミスタ素子であり、温度によって抵抗値が変化するサーミスタ本体と、このサーミスタ本体から延びる2本のリード線とを備える。そして、2本のリード線が本体部2に設けられた突起部に支持されることで、サーミスタ本体が本体部2から所定量離れた中空に支持される。
なお、吸気温度センサ11の測定した吸気の温度信号は、抵抗値変化を電圧として取り出しても良いし、デジタル信号化して出力させても良い。
吸気流量測定装置100は、吸気ダクトD内を通過する吸気の湿度を測定する湿度センサ12を備える。湿度センサ12の具体例を、図3〜図7を参照して説明する。なお以下では、説明のための便宜上、図1における吸気ダクトDの上下方向をx軸方向とする。また、図2における吸気ダクトDの左右方向をy軸方向とする。さらに、吸気ダクトDを成す円筒の中心が伸びる方向、即ち、本体部2の外部を流れる吸気の流れ方向をz軸方向とする。
湿度センサ12は、平板形状を呈する。なお以下では、説明のための便宜上、湿度センサ12において最も長い辺が伸びる長さ方向、即ち図3(b)の上下方向をx1方向とする。また、湿度センサ12において最も短い辺が伸びる厚み方向、即ち、図3(b)の左右方向をy1方向とする。さらに、湿度センサ12において2番目に長い辺が伸びる幅方向、即ち図3(c)の左右方向をz1方向とする。
この実施形態1の湿度センサ12は、図1に示すように、本体部2とは独立してフランジ部3aおよびベース部1に支持されて、本体部2の外部を流れる吸気の湿度を測定する。
湿度センサ12は、本体部2の熱影響を極力受けないように、湿度センサ12が本体部2から離されるとともに、吸気ダクトDの内部を通過する吸気が直接あたるように配置される。
湿度センサ12は、湿度センサ12のx1方向が吸気ダクトDのx軸方向と平行に配置される。また、湿度センサ12のy1方向が吸気ダクトDのy軸方向と平行に配置される。さらに、湿度センサ12のz1方向が吸気ダクトDのz軸方向と平行に配置される。
即ち、湿度センサ12における幅広の面が、吸気の流れ方向に対して平行に配置される。
湿度センサ12の具体的な構造を説明する。
湿度センサ12は、吸気の湿度を測定する湿度検出素子13を備える。
湿度センサ12は、湿度検出素子13の湿度信号を外部へ向けて出力するための湿度センサ回路14を備える。
湿度検出素子13と湿度センサ回路14は、回路基板15に搭載される。
湿度センサ12は、湿度検出素子13と湿度センサ回路14の温度を、吸気の温度に近づけるための金属製の放熱プレート16を備える。
湿度センサ12は、回路基板15に搭載された湿度検出素子13と湿度センサ回路14を被覆する成形樹脂17を備える。
湿度検出素子13は、重量絶対湿度を求めるものであり、例えば市販の湿度検出用IC等を採用する。具体的に、湿度検出素子13は、相対湿度の検出を行う湿度検知部13aの他に、自身の温度を検出する温度検知部を備えている。そして、湿度検出素子13は、湿度検知部13aで検出した相対湿度と、温度検知部で検出した温度から重量絶対湿度を求め、求めた重量絶対湿度を湿度信号として出力する。
この実施形態1で用いる湿度検知部13aは、周知の静電容量変化式である。静電容量変化式の湿度検知部13aは、触れる吸気の相対湿度に応じて静電容量が変化するものであり、例えばポリイミドなどの感湿材13bと2つの電極13cを用いて構成される。具体的には、図3に示すように、ベースとなるSi基板13dの上に、2つの電極13cを設け、この2つの電極13cを感湿材13bが埋設する構造を採用する。
感湿材13bは、吸気に直接触れるように設けられる。感湿材13bの含有する水分子の量は、感湿材13bが触れる吸気の湿度に応じて変化する。そして、感湿材13bの含有する水分子の量が変化すると、2つの電極13c間の静電容量が変化する。静電容量の検出方法は小容量コンデンサの容量検出技術と同様であり、例えば静電容量の変化によって発振周波数が変化するのを利用するLCRを用いた静電容量の検出技術を採用する。
なお、この実施形態1では湿度検知部13aの一例として静電容変化量式を用いるが、限定するものではなく、抵抗変化式など他の型式を採用しても良い。
湿度センサ回路14は、湿度検出素子13の出力する湿度信号を外部へ出力するものであり、オペアンプなど複数の電気部品によって構成される。なお、湿度センサ12の湿度信号は、電圧変化等によるアナログ信号であっても良いし、デジタル信号であっても良い。
回路基板15は、湿度検出素子13や湿度センサ回路14の搭載面のみに導電性のプリント配線が設けられた樹脂膜であり、プリント配線は湿度検出素子13や湿度センサ回路14を成す電気部品類と電気的に接続される。
回路基板15は、x1方向へ長く伸びる長方形状を呈する。湿度検出素子13は、吸気ダクトDの中心に近い側の回路基板15に搭載される。湿度センサ回路14は、湿度検出素子13よりもフランジ部3aに近い側の回路基板15に搭載される。
放熱プレート16は、湿度検出素子13や湿度センサ回路14と熱的に結合する熱伝導性に優れた金属製の放熱器である。この放熱プレート16は、吸気ダクトDを通過する吸気に直接触れて、湿度検出素子13および湿度センサ回路14の温度を積極的に吸気の温度に近づける。また、放熱プレート16は、回路基板15を支持する支持プレートを兼ねるものである。
成形樹脂17は、湿度センサ12を構成する部品類をインサートした状態で射出成形された絶縁性の樹脂であり、湿度センサ12を構成する部品類を保護するとともに、湿度センサ12の剛性を確保するものである。
この成形樹脂17には、湿度検出素子13の一部に吸気を直接導く窪み形状の窓部17aが設けられている。なお、この実施形態1では、窓部17aが本体部2に対向して配置され、放熱プレート16が本体部2とは異なる方向に配置されるものであるが、限定するものではなく、逆であっても良い。
成形樹脂17の長手方向の一端は、フランジ部3aおよびベース部1に埋設される。これにより、湿度センサ12がフランジ部3aおよびベース部1に支持される。
成形樹脂17の断面形状は限定するものではなく、例えば成形樹脂17の端に丸みを付けて吸気抵抗を減らしても良い。あるいは、成形樹脂17の上流端と下流端を流線形に設けたり、尖らせて吸気抵抗を減らしても良い。
湿度センサ12は、一部が成形樹脂17に埋設された複数の湿度用ターミナル18を備える。各湿度用ターミナル18は、回路基板15と電気的な接続を行うものであり、導電性の薄板金属をプレス加工によって成形した長細い金属片である。
湿度用ターミナル18と回路基板15は、x1方向に離れて設けられる。即ち、湿度用ターミナル18において最も回路基板15に近い端と、放熱プレート16において湿度用ターミナル18に最も近い端との間には、x1方向に物理的な距離が存在する。
湿度用ターミナル18と回路基板15の間には、湿度用ターミナル18と回路基板15を電気的に接続する電気接続部19が設けられている。この実施形態1の電気接続部19は、導電性の細線であり、ワイヤボンディングにより設けられる。なお、ワイヤボディングは、金、銅、アルミなどの金属細線を熱圧着や超音波熱圧着を用いて電気接続を行う技術である。
電気接続部19は、湿度用ターミナル18および回路基板15に比べて、熱が伝わりにくいものである。具体的に、電気接続部19は、上述したようにワイヤボンディングによる細線であり、断面積が極めて小さく設けられている。このため、電気接続部19の熱伝導率は、湿度用ターミナル18および回路基板15の熱伝導率より低くなっている。
図3に示すように、湿度センサ12がベース部1およびフランジ部3bに埋設される前の状態では、湿度用ターミナル18の一部が、成形樹脂17の外部に露出する。
成形樹脂17の外部に露出した箇所の湿度用ターミナル18は、インサート成形によってベース部1およびフランジ部3aに埋設される。なお、この実施形態1では、湿度用ターミナル18の端部が、図5に示すように流量用ターミナル10の途中と電気的に接続される例を示す。しかし、図5とは異なり、湿度用ターミナル18を独立させて、湿度用ターミナル18の端部をコネクタ7の内部に露出させても良い。
筐体3のうちで、回路基板15と湿度用ターミナル18の間を分断部αとする。即ち、筐体3のうち成形樹脂17の一部が分断部αである。
この分断部αの断面積を分断部断面積α1とする。即ち、分断部αにおける成形樹脂17の断面積を分断部断面積α1とする。この分断部断面積α1は、分断部αをx1方向に対して垂直にカットした箇所の面積であり、分断部断面積α1を求める箇所を図1の破線で示す。また、分断部αをx1方向に対して垂直にカットした本体部2および湿度センサ12の断面を、図6(b)に示す。
筐体3のうちで、フランジ部3a側の端部を根元部βとする。即ち、筐体3のうちフランジ部3aに近いベース部1の端部が根元部βである。
この根元部βの断面積を根元部断面積β1とする。即ち、樹脂によって設けられるベース部1の断面積を根元部断面積β1とする。この根元部断面積β1は、根元部βをx軸方向に対して垂直にカットした箇所の面積であり、根元部断面積β1を求める箇所を図1の破線で示す。また、根元部βをx軸方向に対して垂直にカットしたベース部1の断面を、図6(a)に示す。
比較のために、引用文献1の吸気流量測定装置100において分断部断面積α1および根元部断面積β1を求める箇所を図20に示す。この図20に示されるように、引用文献1の技術では、分断部断面積α1と根元部断面積β1が等しいものであった。
(実施形態1の効果1)
吸気流量測定装置100は、分断部断面積α1が根元部断面積β1より小さく設けられる。
分断部断面積α1を小さく設けることで、分断部αの熱抵抗が大きくなる効果が得られる。これにより、吸気ダクトDの外部の熱がフランジ部3aを介して湿度センサ12に伝えられても、湿度センサ12に伝えられた熱が分断部αで遮断されて湿度検出素子13に到達しにくくなる。この作用を第1作用とする。
また、分断部断面積α1を小さく設けることで、分断部αの熱容量を小さくできる。これにより、分断部αが冷えやすくなる効果が得られる。このため、吸気ダクトDの内部を通過する吸気によって分断部αの温度を積極的に下げることができる。この作用を第2作用とする。
上記第1作用と第2作用の両方の作用により、分断部αを介する熱の伝導を抑制できる。このため、吸気ダクトDの外部の熱がフランジ部3aを介して湿度センサ12に伝えられても、その熱が湿度センサ12に設けた分断部αで遮断されて温度検出素子13に伝わりにくい。
これにより、エンジンルームの熱影響等によって湿度検出素子13の温度が上昇する不具合を回避でき、湿度検出素子13の温度を、吸気ダクトD内を流れる吸気の温度と略同じにできる。その結果、エンジンルームの熱影響によって湿度の検出誤差が広がるのを防ぐことができ、吸気流量測定装置100に搭載した湿度センサ12によって、エンジンに吸い込まれる吸気の湿度(具体的には、重量絶対湿度)を高精度に測定することができる。
(実施形態1の効果2)
この実施形態1では、本体部2と湿度センサ12が互いに独立した状態でフランジ部3aおよびベース部1に支持される。このため、吸気ダクトDの外部から伝えられた熱は、本体部2と湿度センサ12に分散することになり、湿度センサ12に伝わる熱量が抑えられる。そして、湿度センサ12に伝わる分散後で少なくなった熱量は、吸気ダクトD内を通過する吸気によって奪われる。
このように、この実施形態1では、そもそも吸気ダクトDの外部から伝えられた熱の全てが湿度センサ12に伝わらない構成を採用することに加えて、さらに分断部断面積α1が根元部断面積β1より小さい構成を採用している。このため、分断部αや電気接続部19を超えて湿度検出素子13側に達する熱を、より低減化することができる。
(実施形態1の効果3)
電気接続部19の熱抵抗は、湿度用ターミナル18の熱抵抗より大きく設けられる。
このように設けることで、電気接続部19による熱の遮熱効果を高めることができ、電気接続部19を介して湿度検出素子13に達する熱を抑えることができる。その結果、湿度用ターミナル18を介して外部から伝えられた熱で湿度検出素子13が昇温する不具合を回避できる。
(実施形態1の効果4)
この実施形態1で採用する電気接続部19は、ワイヤボンディングによって設けられた導電性の細線であり、金、銅、アルミ等により設けられる。
電気接続部19としてワイヤボンディングによる細線を用いることにより、電気接続を行う金属の断面積を小さくできる。このため、電気接続部19の熱抵抗を大きくすることができ、電気接続部19による熱の遮断効果を高めることができる。また、ワイヤボンディングを用いることにより、湿度用ターミナル18と回路基板15を電気的に接続する際の生産性を高めることができる。
即ち、電気接続部19としてワイヤボンディングによる細線を採用することにより、電気接続部19による熱の遮断効果と、電気的な接続作業の生産性を高める効果の両立を図ることができる。
(実施形態1の効果5)
湿度用ターミナル18の熱伝導率は、流量用ターミナル10の熱伝導率より低く設けられる。その一例を説明する。流量用ターミナル10は、銅によって設けられる。これに対し、湿度用ターミナル18は、銅より熱伝導率の低いリン青銅によって設けられる。
このように、湿度用ターミナル18を熱伝導率の低い金属材料で設けることにより、湿度用ターミナル18を伝わって電気接続部19に向かう熱を減らすことができ、結果的に湿度検出素子13に達する熱を抑えることができる。
(実施形態1の効果6)
湿度用ターミナル18は、図7に示すように、回路基板15に近づくに従って細く設けられる。このことを具体的に説明する。
湿度用ターミナル18のうちで、回路基板15から最も離れた箇所の幅寸法をd1とする。湿度用ターミナル18のうちで、回路基板15に最も近い箇所の幅寸法をd2とする。幅寸法d1>幅寸法d2の関係に設けられる。
幅寸法d1における板厚と、幅寸法d2における板厚は同じである。このため、湿度用ターミナル18の断面積は、回路基板15から離れた側に比較して、回路基板15に近い側が小さくなる。その結果、湿度用ターミナル18の熱抵抗は、回路基板15から離れた側に比較して、回路基板15に近い側が大きくなる。
このように、湿度用ターミナル18が、回路基板15に近づくに従って細く設けられることで、湿度用ターミナル18の熱抵抗が電気接続部19に近づくに従って大きくなる。このため、湿度用ターミナル18を伝わって電気接続部19に向かう熱を減らすことができ、結果的に湿度検出素子13に達する熱を抑えることができる。
(実施形態1の効果7)
この実施形態1では、吸気流量測定装置100を吸気ダクトDに組付けた状態において、吸気ダクトDを通過する吸気が分断部αに直接あたる位置に配置される。具体的には、吸気ダクトDの上流側から見た場合に、吸気ダクトDの内側に分断部αが配置される。
このように設けることで、吸気ダクトDを流れる吸気によって分断部αを強制的に冷やすことができる。これにより、外部から分断部αを介して湿度検出素子13に達する熱を抑えることができる。
(実施形態1の変形例)
上記では、吸気抵抗を抑えるべく、湿度センサ12の幅広面を吸気の流れ方向に対して平行に配置する例を示した。他の実施形態として、分断部αに吸気を強くあてて分断部αの冷却効果を高める目的で湿度センサ12の幅広面を吸気の流れ方向に対して傾斜配置しても良い。即ち、z軸方向に対してz1方向を傾斜させても良い。
他の実施形態として、分断部αの表面に凹凸部を設けて、分断部αと吸気の熱交換率を高めても良い。これにより、分断部αの冷却効果を高めることができ、結果的に分断部αによる熱の遮断効果を高めることができる。
[実施形態2]
図8に基づいて実施形態2を説明する。なお、以下の各実施形態において上記実施形態1と同一符合は同一機能物を示すものである。また、以下では、上述した実施形態に対する変更箇所のみを開示するものであり、以下の各実施形態において説明していない箇所については先行して説明した形態を採用するものである。
この実施形態2は、分断部断面積α1をより小さくする技術として、成形樹脂17に凹部γを設けたものである。
この実施形態2の凹部γは、図8に示すように、分断部αにおける成形樹脂17のy1方向の厚みを、他のy1方向の厚みに比較して薄くするものである。
このように設けることで、分断部断面積α1をさらに小さくできるため、分断部αの熱抵抗をさらに大きくできるとともに、分断部αの熱容量をさらに小さくして冷えやすくできる。その結果、分断部αによる熱の遮断効果を高めることができる。
[実施形態3]
実施形態3を図9に基づき説明する。
この実施形態3は、上記実施形態2と同様に、分断部断面積α1をより小さくする技術として、成形樹脂17に凹部γを設けたものである。
この実施形態3の凹部γは、図9に示すように、分断部αにおける成形樹脂17のz1方向の幅を、他のz1方向の幅に比較して小さくするものである。
このように設けることで、上記実施形態2と同様の効果を得ることができる。
[実施形態4]
実施形態4を図10に基づき説明する。
実施形態4の電気接続部19は、成形樹脂17より熱伝導率の低いセラミックの表面に、導電性の金属パターンがプリントされたセラミック基板である。なお、金属パターンを成す金属は、銅や銀などである。
電気接続部19としてセラミック基板を用いることで、電気接続部19の熱抵抗を大きくできるため、分断部αによる熱の遮断効果を高めることができる。また、セラミック基板を用いることにより、湿度用ターミナル18と回路基板15の電気的な接続を行う際の生産性を高めることができる。さらに、電気接続部19にセラミック基板を用いることで、分断部αの強度を高めることができる。
即ち、電気接続部19としてセラミック基板を用いることで、電気接続部19による熱の遮断効果と、電気的な接続作業性を高める効果と、分断部αの強度を高める効果を得ることができる。
[実施形態5]
実施形態5を図11に基づき説明する。
実施形態5の電気接続部19は、薄い絶縁性の樹脂フィルムの表面に導電性の金属パターンがプリントされた可撓性のあるフレキシブル基板である。なお、金属パターンを成す金属は、銅や銀などである。
電気接続部19としてフレキシブル基板を用いることで、電気接続部19の熱抵抗を大きくできるため、電気接続部19による熱の遮断効果を高めることができる。また、フレキシブル基板を用いることにより、湿度用ターミナル18と回路基板15の電気的な接続を行う際の生産性を高めることができる。
即ち、電気接続部19としてフレキシブル基板を用いることにより、電気接続部19による熱の遮断効果を高める効果と、電気的な接続作業性を高める効果の両立を図ることができる。
[実施形態6]
実施形態6を図12に基づき説明する。
この実施形態6は、吸気ダクトD内を通過する吸気が電気接続部19に直接触れるように、成形樹脂17に開口部δを設けたものである。
なお、図12では、開口部δが板厚方向へ貫通する例を示すが、電気接続部19を吸気に露出させる窪み形状を呈するものであっても良い。
このように、開口部δを設けたことで、電気接続部19を吸気によって直接冷やすことができる。これにより、電気接続部19による熱の遮断効果を高めることができる。
なお、開口部δを設ける技術を、後述する実施形態7に適用しても良い。即ち、本体部2に分断部αを設ける次の実施形態7の技術に開口部δを設けても良い。
[実施形態7]
実施形態7を図13に基づき説明する。
この実施形態7と後述する実施形態8は、本体部2に湿度検出素子13と分断部αを設けるものである。
即ち、筐体3は、流量センサ8と湿度検出素子13の両方を有する本体部2を備える。そして、筐体3のうち本体部2の一部が分断部αである。
具体的に、この実施形態7は、本体部2の内部に回路基板15が配置される。なお、湿度検出素子13は、バイパス通路5またはサブバイパス通路6の内部に露出して本体部2の内部を通過する吸気の湿度を検出する。もちろん、湿度検出素子13の露出箇所は限定するものではなく、本体部2の外面に湿度検出素子13を露出させて、本体部2の外部を通過する吸気の湿度を検出するように設けても良い。
湿度用ターミナル18と回路基板15は、実施形態1と同様、x軸方向に離れて設けられる。そして、湿度用ターミナル18と回路基板15は、電気接続部19を介して電気的な接続が行われる。
本体部2の内部に回路基板15が配置されるものであっても、湿度用ターミナル18と回路基板15が離れるものであり、湿度用ターミナル18と回路基板15が離れる箇所の本体部2が分断部αである。
この実施形態7では、分断部αが本体部2に設けられ、根元部βがベース部1に設けられる。本体部2の断面積は、ベース部1の断面積より小さい。このため、分断部断面積α1を根元部断面積β1より小さくできる。
この実施形態7のように、湿度検出素子13が本体部2に配置されても、分断部断面積α1を根元部断面積β1より小さくすることで、吸気ダクトDの外部から与えられた熱が湿度検出素子13に伝わりにくい構成を実現できる。
さらに実施形態7では、図13に示すように、分断部αに凹部γを設けて、分断部断面積α1をより小さいものにしている。これにより、分断部αの熱抵抗をより大きくすることができ、吸気ダクトDの外部から与えられた熱を、湿度検出素子13により伝えにくくすることができる。なお、凹部γに代えて、分断部αの内部に空間(実施形態8の収容部40を参照)を設けることで分断部断面積α1を小さくしても良い。
なお、この実施形態7の構成に加えて、吸気ダクトDの略中央に吸気が通過する計測室(実施形態8の湿度検出空間21b参照)を本体部2に設け、その計測室の内部に湿度検出素子13を配置する構造を採用しても良い。このように、湿度検出素子13を吸気ダクトDの管壁から極力離すとともに、湿度検出素子13を本体部2で囲む構造を採用することで、管壁から遠赤外線として放出される熱輻射が湿度検出素子13に及ぶのを防ぐ効果が得られる。
その結果、外部から伝わる熱を分断部αで遮断して湿度検出素子13の温度上昇を抑える効果に加え、管壁から放出される輻射熱が湿度検出素子13を囲む部材によって遮断されて湿度検出素子13の温度上昇を抑える効果が得られる。
[実施形態8]
実施形態8を図14〜図17に基づき説明する。
流量センサ4は、流量検出部8aと湿度検出素子13が一体のセンサモジュールとして形成されている。即ち、筐体3は、実施形態7と同様、流量センサ8と湿度検出素子13の両方を有する本体部2を備える。そして、筐体3のうち本体部2の一部が分断部αである。
具体的に流量センサ4には、流量センサ回路9に信号を入出力するための複数のセンサターミナル20が設けられている。これらのセンサターミナル20は、電気接続部19を介して、流量用ターミナル10や湿度用ターミナル18と電気的に接続されている。
なお、複数のセンサターミナル20のうち、湿度検出素子13と電気的に接続されるものが素子ターミナルに相当する。
流量検出部8a、湿度検出素子13は、流量センサ回路9に図示しない金線などの細線を介して電気的に接続されている。流量センサ回路9は、流量検出部8aと湿度検出素子13の間に配置されている。なお、湿度検出素子13と流量センサ回路9の搭載位置を入れ替えて、センサターミナル20と湿度検出素子13の間に流量センサ回路9を配置しても良い。
流量検出部8aは、前述の実施形態1で説明したように、サブバイパス通路6を流れる吸気との間で熱伝達を行うことにより吸気の流量を計測する。具体的に流量検出部8aは、温度検出素子としてシリコンやセラミック等の熱伝導率の良い材料で構成される平板基板にダイアフラムを備える。このダイアフラムには、吸気を加熱する発熱抵抗体が配置されるとともに、発熱抵抗体で加熱された流体の温度を検出する感温抵抗体が配置される。流量センサ回路9は、発熱抵抗体に電流を流すことで発熱抵抗体を加熱制御し、発熱抵抗体により暖められた流体の熱量に基づいて吸気の流量を測定している。即ち、流量センサ回路9は、流量検出部8aが出力した流量に応じた出力信号を信号処理する。
一方、湿度検出素子13は、前述の実施形態1と同様の構成である。即ち、実施形態1で説明した静電容量変化式を採用する。
また、流量センサ回路9は、センサターミナル20に電気的に接続されている。そして、測定した吸気の流量をセンサターミナル20を介して、吸気流量測定装置100の外部に出力する。
流量検出部8a、湿度検出素子13および流量センサ回路9は、例えば熱硬化性樹脂などの高分子樹脂により一体的に埋設されて流量センサ4とされている。
ここで、図16を用いて実施形態8の本体部2について説明する。本体部2は、流量センサ4を収容するケーシング30aを備える。また、本体部2は、ケーシング30aの右側面および左側面に取り付けられる右カバー30bおよび左カバー30cを備える。
実施形態8では、ケーシング30aの両側面に、右カバー30bおよび左カバー30cを取り付けることにより、内部に流量センサ4が固定された本体部2が設けられる。
本体部2の内部には、サブバイパス通路6とは別に湿度計測通路21が形成される。ケーシング30aの吸気上流側には、湿度計測通路21に吸気を取り入れる第2吸気取入口21aが設けられる。この第2吸気取入口21aは、ケーシング30a内に形成された湿度検出空間21bに連通している。なお、湿度検出空間21bの吸気下流側には、ケーシング30aの一部が残されている。この湿度検出空間21bには、湿度検出素子13が露出している。そして、右カバー30bには、湿度検出空間21bに通じる第2サブ出口21cが開口している。
このように設けられることにより、吸気ダクトDを流れる吸気の一部は、第2吸気取入口21aに取り込まれ、湿度検出空間21bを通過した後、第2サブ出口21cから吸気ダクトD内へ戻される。そして湿度検出素子13は、湿度検出空間21bを通過する吸気の湿度を検知する。
バイパス通路5は、吸気ダクトDの上流側に面したケーシング30aの正面に取入口5aが形成され、吸気ダクトDの下流側に面したケーシング30aの背面に吸気排出口5bが形成されている。バイパス通路5の取入口5aから取り込まれた吸気は、一部が排出口5bから吸気ダクトDに戻されるとともに、残りがサブバイパス通路6に進入する。サブバイパス通路6に進入した吸気は、サブバイパス通路6に配置された流量検出部8aを通過した後、右カバー30bおよび左カバー30cに配置されたサブ出口6bから吸気ダクトDに戻される。
湿度検出空間21bは、ケーシング30aに形成された凹部によって設けられる。そして、ケーシング30aの側面を右カバー30bや左カバー30cで覆うことにより、湿度計測通路21が形成される。
図14に示すように、吸気ダクトDの上流側に面したケーシング30aの前面に、第2吸気取入口21aが形成される。
また、実施形態8では、図15に示すように、本体部2を構成する右カバー30bに第2サブ出口21cが形成される。
流量センサ回路9は、大規模集積回路(所謂LSI)であり、近年その集積度が増大するとともに、これら複数の測定部(例えば、流量検出部8a、湿度検出素子13等)に電気的に接続されているため、発熱しやすい。流量検出部8aは、吸気以外の流量センサ回路9等による熱影響を受けるため、吸気以外の熱影響により測定精度が低下するおそれがある。
そこで、実施形態8では、吸気ダクトDを通過する吸気の一部を、湿度計測通路21を通過させることにより、間接的に流量センサ回路9を冷却する。即ち、流量センサ回路9の熱が流量検出部8aに影響を与えにくい構造となっている。
前述の通り、センサターミナル20は、電気接続部19を介して湿度用ターミナル18や流量用ターミナル10に接続されている。センサターミナル20は、流量センサ4において、流量検出部8aが配置された側とは反対側の端面から突出している。また、湿度用ターミナル18と流量用ターミナル10は、コネクタ7側からセンサターミナル20に向かって突出している。
センサターミナル20の端部、湿度用ターミナル18と流量用ターミナル10の端部、さらに電気接続部19は、ケーシング30aに設けられた収容部40に配置される。
この収容部40は、本体部2の内部に設けられた空間であり、吸気ダクトDの内部を通過する吸気と遮断されている。
具体的に、収容空間40は、右カバー30bと左カバー30cの積層方向において、ケーシング30aを貫通するように形成されている。そして、ケーシング30aに対して右カバー30bと左カバー30cを取り付けた状態では、収容部40が外部と遮断された空間になる。
この実施形態8では、上記実施形態7と同様、分断部αが本体部2に設けられ、根元部βがベース部1に設けられる。本体部2の断面積は、ベース部1の断面積より小さいため、分断部断面積α1を根元部断面積β1より小さくできる。
このため、湿度検出素子13が本体部2に設けられても、吸気ダクトDの外部から与えられた熱が湿度検出素子13に伝わりにくい構成を実現できる。
さらに、この実施形態8では、分断部αの内部に収容部40を設けて、分断部断面積α1をより小さいものにしている。分断部αにおける本体部2の断面を、図18(b)に示す。なお、根元部βの断面は、図18(a)に示すように、実施形態1と同様、ベース部1の断面である。
このように、分断部αの内部に収容部40を設けて、分断部断面積α1をより小さく設けることで、分断部αの熱抵抗をより大きくすることができる。このため、吸気ダクトDの外部から与えられた熱を、湿度検出素子13により伝えにくくすることができる。
ケーシング30aには、流量検出部8aと湿度検出素子13を区画する仕切り壁26が形成されている。この仕切り壁26によって流量センサ4がケーシング30aに固定される。
仕切り壁26の一部は、サブバイパス通路6、湿度計測通路21および収容部40の形成に関係する。このように、仕切り壁26を利用して通路や収容部40を構成することにより、吸気流量測定装置100の構造をシンプルにすることができる。
なお、吸気ダクトDを通過する吸気を取り込んで、バイパス通路5や湿度計測通路21に流すことができる構造であれば、吸気を取り込む取り込み口の位置および個数は、特に限定されるものではない。一例として実施形態8では、吸気ダクトDの吸気上流側に面した吸気流量測定装置100の前面に吸気取入口5aや第2吸気取入口21aが形成されている。これにより、吸気ダクトDを流れる吸気を効率よくバイパス通路5や湿度計測通路21に流すことができる。
また、実施形態8では、流量検出部8aとフランジ部3aの間に、収容部40や湿度計測通路21を設けた。このため、吸気ダクトDからケーシング30aを介して流量検出部8aに熱が伝導することを抑制することができる。
さらに、湿度計測通路21に吸気ダクトDを通過する吸気の一部を流し、再び吸気ダクトD内へ戻すことができるのであれば、湿度計測通路21の吸気を排出する排出口、即ち、湿度計測通路21の第2サブ出口21cの位置および個数は、特に限定されるものではない。一例として実施形態8では、第2サブ出口21cよりも吸気上流側に第2吸気取入口21aを配置したため、湿度計測通路21内において吸気が滞留することを抑制することができる。
実施形態8では、湿度計測通路21の第2サブ出口21cを右カバー30bに設けた。このため、ケーシング30aの剛性を確保することができるとともに、吸気ダクトD内における吸気の逆流の影響を湿度計測通路21内の湿度検出素子13が受ける不具合を抑制できる。
なお、第2サブ出口21cを左カバー30cに設けても良いし、右カバー30bと左カバー30cの両方に設けても良い。また、吸気下流側のケーシング30aの背面に第2サブ出口21cを設けても良い。
図14、図15では、第2サブ出口21cの開口面積が第2吸気取入口21aの開口面積よりも小さく設けられる例を示すが、第2サブ出口21cの開口面積を第2吸気取入口21aの開口面積よりも大きくしても良い。あるいは、第2サブ出口21cの開口面積を、第2吸気取入口21aの開口面積と同じに設けても良い。
また、実施形態8では、電気接続部19が収容される収容部40に空気が配置される構成であるが、この収容部40を真空に設けても良いし、あるいはゲルやエポキシなどの充填部材を充填する構成を採用しても良い。
以下では、センサターミナル20が電気接続部19と接触する面をA1面とし、A1面の裏側の面をA2面と呼ぶ。
流量用ターミナル10および湿度用ターミナル18が電気接続部19と接触する面をB1面とし、B1面の裏側の面をB2面と呼ぶ。
図16に示すように、右カバー30bには、センサターミナル20のA2面に突出する第1突出部30dを設け、この第1突出部30dでセンサターミナル20のA2面を支持する。
同様に、右カバー30bに流量用ターミナル10や湿度用ターミナル18側に突出する第2突出部30eを設け、この第2突出部30eで流量用ターミナル10および湿度用ターミナル18のB2面を支持する。
このようにターミナルを支持する突出部を設けることで、各ターミナルに電気接続部19を接続するワイヤボンディングを行う際に、安定してワイヤボンディングを行うことができる。この場合、右カバー30bをケーシング30aに固定し、左カバー30cをケーシング30aに固定していない状態でワイヤボンディングを行う。なお、この第1突出部30dや第2突出部30eを左カバー30cに設け、左カバー30cをケーシング30aに固定し、右カバー30bをケーシング30aに固定していない状態でワイヤボンディングを行っても良い。
湿度計測通路21を通過する吸気を絞るために、右カバー30bまたは左カバー30cのいずれかに湿度検出素子13側に突出する絞り部30fを設けても良い。
第2吸気取入口21aに吸気温センサ11を配置しても良い。あるいは、第2吸気取入口21aと吸気ダクトDの間に吸気温センサ11を配置しても良い。吸気温センサ11の吸気下流側に、湿度検出空間21bを配置する構成としても良い。
コネクタ7の内部に湿度用ターミナル18と流量用ターミナル10の両方を露出させても良い。しかし、コネクタ7の小型化を企図して、湿度検出値と流量検出値を同一のターミナルを通じて吸気流量測定装置100の外部に出力する構成としても良い。
3・・・筐体 3a・・・フランジ部
4・・・流量センサ 13・・・湿度検出素子
15・・・回路基板(素子ターミナル) 18・・・湿度用ターミナル
19・・・電気接続部 100・・・吸気流量測定装置
D・・・吸気ダクト Da・・・装着穴
α・・・分断部 α1・・・分断部断面積
β・・・根元部 β1・・・根元部断面積
本発明は、エンジンルーム内に搭載される吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法に関する。

Claims (11)

  1. エンジンへ吸気を導く吸気ダクト(D)の内外を貫通する装着穴(Da)に組み付けられて、前記吸気ダクトの内部を通過する吸気の流量を測定する吸気流量測定装置(100)において、
    当該吸気流量測定装置は、前記吸気ダクトの外部に配置されて前記装着穴を覆うフランジ部(3a)と、前記装着穴の内部および前記吸気ダクトの内部に配置される筐体(3)と、この筐体に設けられて前記吸気ダクト内を通過する吸気の流量を測定する流量センサ(4)と、前記筐体に設けられて前記吸気ダクト内を通過する吸気の湿度を測定する湿度検出素子(13)とを備えるものであり、
    さらに、当該吸気流量測定装置は、前記吸気ダクト内のみに配置されて前記湿度検出素子と電気的に接続された素子ターミナル(15、20)と、前記フランジ部を貫通する湿度用ターミナル(18)とを備え、
    前記湿度用ターミナルと前記素子ターミナルは離れて設けられており、
    前記湿度用ターミナルと前記素子ターミナルの間には、前記湿度用ターミナルと前記素子ターミナルを電気的に接続した電気接続部(19)が設けられており、
    この電気接続部は、前記湿度用ターミナルおよび前記素子ターミナルに比べて、熱が伝わりにくいものであり、
    前記筐体のうちで前記素子ターミナルと前記湿度用ターミナルの間を分断部(α)とし、この分断部の断面積を分断部断面積(α1)とし、前記筐体のうちで前記フランジ部側の端部を根元部(β)とし、この根元部の断面積を根元部断面積(β1)とした場合、前記分断部断面積が前記根元部断面積より小さいことを特徴とする吸気流量測定装置。
  2. 請求項1に記載の吸気流量測定装置において、
    前記筐体は、前記流量センサが設けられた本体部(2)と、前記湿度検出素子が設けられた湿度センサ(12)とを備えるものであり、
    前記本体部と前記湿度センサは、互いに独立した状態でそれぞれが前記フランジ部に支持されており、
    前記湿度センサは、前記湿度検出素子を搭載する前記素子ターミナルとしての回路基板(15)と、前記湿度検出素子および前記回路基板を被覆した成形樹脂(17)とを有するものであり、
    前記筐体のうち前記成形樹脂の一部が前記分断部であることを特徴とする吸気流量測定装置。
  3. 請求項1に記載の吸気流量測定装置において、
    前記筐体は、前記流量センサと前記湿度検出素子の両方を有する本体部を備えるものであり、
    前記筐体のうち前記本体部の一部が前記分断部であることを特徴とする吸気流量測定装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の吸気流量測定装置において、
    前記電気接続部の熱抵抗は、前記湿度用ターミナルの熱抵抗より大きいことを特徴とする吸気流量測定装置。
  5. 請求項4に記載の吸気流量測定装置において、
    前記電気接続部は、ワイヤボンディングによる導電性の細線であることを特徴とする吸気流量測定装置。
  6. 請求項4に記載の吸気流量測定装置において、
    前記電気接続部は、表面に導電性の金属パターンがプリントされたセラミック基板であることを特徴とする吸気流量測定装置。
  7. 請求項4に記載の吸気流量測定装置において、
    前記電気接続部は、表面に導電性の金属パターンがプリントされた可撓性のフレキシブル基板であることを特徴とする吸気流量測定装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の吸気流量測定装置において、
    前記筐体は、前記湿度用ターミナルとは別に、前記流量センサと電気的に接続された流量用ターミナル(10)を埋設しているものであり、
    前記湿度用ターミナルの熱伝導率は、前記流量用ターミナルの熱伝導率より低いことを特徴とする吸気流量測定装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の吸気流量測定装置において、
    前記湿度用ターミナルは、前記素子ターミナルに近づくに従って細く設けられていることを特徴とする吸気流量測定装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の吸気流量測定装置において、
    前記分断部は、前記吸気ダクト内を通過する吸気が直接あたることを特徴とする吸気流量測定装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の吸気流量測定装置において、
    前記電気接続部は、前記筐体内に設けられた収容部(40)に配置されていることを特徴とする吸気流量測定装置。
JP2019203489A 2019-11-08 2019-11-08 吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法 Pending JP2020024229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019203489A JP2020024229A (ja) 2019-11-08 2019-11-08 吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019203489A JP2020024229A (ja) 2019-11-08 2019-11-08 吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016142314A Division JP6812688B2 (ja) 2016-07-20 2016-07-20 吸気流量測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020024229A true JP2020024229A (ja) 2020-02-13

Family

ID=69618586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019203489A Pending JP2020024229A (ja) 2019-11-08 2019-11-08 吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020024229A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013036892A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Denso Corp 空気流量測定装置
JP2015090338A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 株式会社デンソー 流量測定装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013036892A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Denso Corp 空気流量測定装置
JP2015090338A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 株式会社デンソー 流量測定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10670440B2 (en) Thermal airflow measuring device
US10345131B2 (en) Thermal flow meter
JP5279667B2 (ja) 熱式空気流量センサ
CN105486364B (zh) 传感器模块
KR100642912B1 (ko) 유량 측정 장치
EP2040046B1 (en) Flow sensor unit
JP4426606B2 (ja) 流量測定装置
JP6812688B2 (ja) 吸気流量測定装置
WO2002095339A1 (fr) Debitmetre a resistance chauffante
WO2017056699A1 (ja) 物理量検出装置
JP2017116316A (ja) 空気流量測定装置
JP2015007601A (ja) 流量測定装置
JP2020024229A (ja) 吸気流量測定装置および吸気流量測定装置の製造方法
JP6060208B2 (ja) 物理量測定装置
JP5024272B2 (ja) 空気流量測定装置
JP6507804B2 (ja) 空気流量測定装置
JP6851466B2 (ja) 湿度測定装置
JP6231183B2 (ja) 物理量測定装置
JP6739525B2 (ja) 湿度測定装置
JP7317103B2 (ja) 物理量測定装置
JP6474342B2 (ja) 物理量検出装置
JP2019027803A (ja) 物理量センサ
JP2020085463A (ja) 流量計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210518